JP2019042831A - 研切削加工装置用の測定・管理装置 - Google Patents

研切削加工装置用の測定・管理装置 Download PDF

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真二 河合
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Abstract

【課題】本発明は、事前に決められた適切な加工条件での仕上がりを保証することが可能な研切削加工装置や加工ツールの測定・管理装置を提供し、ツール交換時期やツール異常発生前に研切削加工装置を停止させる研切削加工装置用の測定・管理装置を提供する。【解決手段】本研切削加工装置用の測定・管理装置発明は、ツールホルダとセンサとセンサ用の孔が形成される研切削ツールとセンサの測定結果を無線送信方式で送信するセンサデータ送信手段とを備えている。センサデータ送信器は、研切削加工装置の制御処理を起動可能にするためのセキュリティコードを記憶し、センサによって検出された物理状態値とセキュリティコードとを含んでなる通信フレームを生成し、制御装置へ送信する。セキュリティコードには、研切削加工装置を個別に識別する個別識別情報と研切削ツールを個別に識別する個別識別情報とが含まれる。【選択図】図3

Description

本発明は、研切削加工装置のワークとなるエンドミル、ドリル、タップ等の研切削ツールの加工部いわゆる研切削点温度等をリアルタイムで測定・管理することで、その破断・破損・強摩耗を防止するとともに、研切削加工装置ごとに適切な加工条件で研切削加工を行うことを保証する研切削加工装置用の測定・管理装置に関する。
一般的な加工装置、特に研切削加工(研磨加工、研削及び切削加工)では、被加工部材の材質や肉厚、形状に応じて、定められた最適なツールの仕様(材質、形状、刃数、切込み角など)、回転数(回転速度)、切込み速度などの加工条件が経験的な値として伝承されている。しかしながら、実際には、同じ加工条件を維持しているにもかかわらず、開始時と終了時とでは、被加工部材の加工部における温度は通常、終了時の方が上昇する傾向になる。これは、加工が進展するに従い、これから加工される被加工部材の部分の温度は、研切削ツール(工具)との摩擦熱だけではなく、加工が終わった部分の摩擦熱が伝搬してきて蓄積加算されるからと考えられる。
同時に、周辺環境への熱の放射や輻射、加工部位以外への伝搬による冷却効果も加味されるため、特に高速加工が行われる場合においては、被加工部材の加工部における加工仕上がり品質にバラツキが生じ易いという問題があった。そこで、特許文献1に開示された装置では、被加工部材の中に切り込まれるツールの先端部近傍内部に温度センサを載置し、被加工部材の加工部の温度に近い工具先端近傍の温度として測定し、その温度が所定の管理範囲(加工条件)に収まるようにツールの回転速度、加工部材への挿入速度などを制御、あるいは、切削油剤による冷却効果の制御が行われている。これにより、被加工部材の加工部における仕上がり品質のバラツキを低減することが可能になるとともに、ツールの破断・損壊・強摩耗もリアルタイムで測定でき、破断・損壊・強摩耗が発生する前に、比較的容易にツール交換を行うことが可能となった。
特開2015−036174号公報
ところで、特許文献1に開示された装置(温度測定ツール)では、被加工部材の材質や厚さに応じた適切な加工条件データ(使用温度範囲や加工ツールの切込み速度、回転速度など)を予め決めておいて、その加工条件データを用いた加工ツールの制御が行われる。しかしながら、このような適切な加工条件データは、一般的には加工装置の型式ごと、加工工具ごとに相違し、厳密には個別の加工装置及び工具ごとに異なる。したがって、個別の研切削加工装置及び加工ツールごとに個体管理をし、加工条件データに反映させる必要がある。また、研切削加工装置に用いる加工ツールは多様であることに加え、元来、汎用の加工ツールが適用できるものであるため測定専用のツール以外の模造品が使用される可能性もあるため、ツール管理をしなければ適正な加工条件データを用いた制御を行うことができなくなる。
本発明は、以上のような事情に鑑みて創作されたものであり、事前に決められた適切な加工条件での仕上がりを保証することが可能な研切削加工装置や加工ツールの測定・管理装置を提供し、ツール交換時期やツール異常発生前に研切削加工装置を停止させる仕組みを提供することを目的とする。
本発明は、
研切削加工装置に交換可能に取り付けられる研切削加工装置用の測定・管理装置であって、
前記測定・管理装置は、
研切削加工装置の回転軸を中心に回転可能なツールホルダと、該ツールホルダに連結されて同軸回転し、上端から下端に至る途中まで穴あけされて上端でツールホルダ内と繋がった半貫通孔又は貫通孔が形成される研切削ツールと、前記研切削ツールの実加工中の物理状態値をリアルタイムに測定するセンサと、前記センサの測定結果を無線送信方式でリアルタイムに外部送信するセンサデータ送信手段と、を備え、
前記センサデータ送信器は、
前記ツールホルダの移動及び回転を制御する研切削加工装置の制御装置における制御処理を起動可能にするためのセキュリティコードを記憶した記憶手段(例えば本実施形態におけるセキュリティコード記憶部833参照))と、
前記センサによって検出された物理状態値と前記セキュリティコードとを含んでなる通信フレームを生成し、前記生成した通信フレームを前記研切削加工装置の制御装置へ送信する通信フレーム送信手段(例えば本実施形態における通信フレーム生成部834、無線信号出力部84参照)通信フレーム生成部と、
を有することを特徴とする。
また、前記記憶手段は、少なくとも前記研切削ツールの内部及び/又は表層に設けられた前記センサの種別および数を含む情報に応じて設定されたセキュリティコードを記憶し、
前記通信フレームのセキュリティーコードは、前記研切削加工装置の制御装置に予め記憶されたセキュリティーコードと合致するときに、前記通信フレームの物理状態値とセキュリティーコードとに基づいて前記研切削加工装置の制御装置を制御する情報として形成される、ことが好ましい。
本発明の研切削加工装置用の測定・管理装置によれば、少なくとも熱電対等のセンサを内部挿入可能な研切削ツールとこれを把持する交換可能なツールホルダとを用いて研切削加工装置における研切削ツールの物理状態値をリアルタイム測定しつつ、事前に決められた適切な加工条件で研切削加工装置の動作制御を実行し得る。具体的には、本研切削加工装置用の測定・管理装置は、加工ツール内の各センサから得られた実加工中の物理状態値と、研切削加工装置の制御処理実行用のセキュリティーコードとを外部送信している。この構成により、研切削加工装置個別のセキュリティーコードと合致すれば、装置の制御処理を行うことができる。したがって、研切削加工装置ごとの管理を行うことができ、装置ごとに適切な加工条件での加工を実行可能となる。なお、研切削加工装置個別のセキュリティコードは、センサの個々に割り振られた形で各センサに記憶されていてもよい。
また、本測定・管理装置は、研切削加工装置に取り付けて外部の制御装置にデータ送信するものであるが、送信される通信フレームのセキュリティーコードには制御装置側のセキュリティーコードと認証可能なコードを送信している。
また、前記センサは、前記研切削ツールの半貫通孔内又は貫通孔内に装着され、前記センサデータ送信器は、前記ツールホルダに装着される、ことが好ましい。
また、本研切削加工装置用の測定・管理装置では、前記研切削加工装置の制御装置における制御処理を起動可能にするためのセキュリティコードには、前記研切削加工装置を個別に識別する個別識別情報が含まれること、が好ましい。
本研切削加工装置用の測定・管理装置は、研切削ツール内の貫通孔又は半貫通孔内にセンサを設け、研切削加工装置に取り付けるツールホルダにセンサデータ送信器を設けた一体のユニットとして構成されるため、汎用の研切削加工装置のツールホルダの代替えとして利用できる。したがって、制御装置側にセキュリティーコードを認証するシステムを設定すれば汎用の研切削加工装置にも簡単に本測定・管理装置を利用することができる。ひいては制御装置を統一すれば複数の研切削加工装置も同時に管理することも容易となる。なお、制御装置側のセキュリティコードは、インターネット上の記憶媒体内で一種のデータベース情報として管理・記憶されていてもよい。
また、前記記憶手段は、例えば、前記セキュリティーコードが記憶された、電磁誘導式やマイクロ波式の非接触ICチップや、SDメモリー等の書き換え可能な記憶媒体、バーコード(ホログラムコード印刷や2Dバーコード印刷)やマイクロ刻印等の書き換え不能な記号形式が前記研切削ツールに付与されることで成立させることができる。また前記記憶手段は、前記研切削ツールの半貫通孔又は貫通孔内で該研切削ツールと一体に固定し、センサを破壊しないと取り出しできないようにして不適切な模造ツールが使用されることを防止しても良い。
また、本研切削加工装置用の測定・管理装置によれば、前記研切削ツールには、該研切削ツールを個別に識別する個別識別情報が付与され、
該個体識別情報に含まれる情報を読み取る読取器を備え、
研切削加工装置の制御装置における制御処理を起動可能にするためのセキュリティコードには、前記読取器により読み取られた情報が含まれる、ことが好ましい。
上記研切削加工装置用の測定・管理装置に用いる専用の研切削ツールは、研切削加工装置の制御装置における制御処理を起動可能にする研切削ツールの識別情報を含む個体識別IDが付与される、ことが好ましい。
この場合、研切削ツールに個別識別情報が付与されるため研切削加工装置の管理以外に研切削ツール自体も管理することができる。研切削ツールそのものによる加工条件の変動の管理や非正規品の使用防止することが可能となる。例えば、研切削ツールには個体識別IDが付与され、これを別途の読取器で読み取ったり、研切削ツールとツールホルダとが一体の場合にはセンサからのケーブルのコネクタに個体識別IDが付与され、このコネクタとツールホルダ内のセンサデータ送信器からのケーブルが接続されることでツールホルダ内の読取器(センサデータ送信器を含む)で情報を読み取っても良い。
本発明によれば、研切削加工装置や研切削ツールに応じて事前に決められた適切な加工条件での仕上がり状態を保証することが可能な加工装置が提供される。
本実施形態で利用する研切削加工装置の外観斜視の一例を示した略図である。 第1の実施形態に係る測定・管理装置の概略ブロック構成の例を示した図である。 センサデータ送信器の構成の例を示した図である。 センサデータ送信器から受信器を介して制御装置へ送信される通信フレームの構成の例を示した図である。 本実施形態に係る制御装置の構成の例を示した図である。 セキュリティコード付き制御データ記憶部に記憶される制御データの構成の例を示した図である。 研切削ツールによって被接合部材が接合されているときの温度管理の方法の例を概念的に示した図である。 セキュリティコード認証部により実行されるセキュリティコード認証処理の処理フローの例を示した図である。
図1は、本発明の測定・管理装置に用いる研切削加工装置100の一例の斜視図を示している。本発明の実施形態を説明する前提として、以下、この研切削加工装置100の構成および研切削工程を概説する。研切削加工装置100は、概ねツールホルダ把持部3と、ワークステージ42と、ヘッド支台43と、ヘッド44と、操作盤45と、を備えて構成される。なお、図1に示していない参照番号の部材は後述する図2等を参照する。
まず、加工対象部材(図示せず)に回転当接(当接方向=矢印Z方向、回転方向=矢印Zの軸周り方向)させる加工ツール1を把持させた状態のツールホルダ2を研切削加工装置100のツールホルダ把持部3に装着する。これによりツールホルダ把持部3とツールホルダ2及び加工ツール1(以下、「研切削ツール1」とも称する。)は一体に回転することとなる。また、被加工部材は、ワークステージ42の上面に載置され、固定用クランプ(図示せず)や固定用ボルト(図示せず)等を用いて固定される。この状態でユーザは、操作盤45(後述の制御装置5を含む)を操作し、ワークステージ42をX方向へ移動させ、被加工部材の加工位置直上に加工ツール1が位置するところで停止・位置決めする。次に、被加工部材上に停止・位置決めされた状態で操作盤45を操作して、加工ツール1を下降させ被加工部材に当接させ、押圧しながら回転させ、加工方向に移動させる。このとき、ユーザは予め被加工部材に加えるツール荷重や、ツール移動速度、ツール回転速度等の各パラメータを入力し、研切削加工に用いる加工条件を設定することとなる。
操作盤45での設定が終了すると、被加工部材直上で加工ツール1を回転させて設定したツール回転速度に達した後、ヘッド44をZ方向下方へ移動させ、被加工部材の加工開始点で加工ツール1を押圧する。ヘッド44は被加工部材に対して事前に設定したツール荷重で加工ツールを押圧すると、加工ツール1と、被加工部材と、の当接部が、研切削され、摩擦熱が発生する。その後、ヘッド支台43を設定したツール移動速度でY方向に移動させ、加工ツール1を加工開始点から加工終了点まで運ぶことで、被加工部材が研切削される。所望の加工が達成された後、加工ツール1の回転を維持させながらヘッド44をZ方向上方へ移動させ、加工終了点から加工ツール1を引き上げた後に加工ツール1の回転を停止させる。この工程を複数回繰り返すことで研切削加工が終了する。
次に、上述した研切削加工装置100のツールホルダ把持部3に把持・固定されるツールホルダ2及び加工ツール1について説明する。図2は、研切削加工装置100の概略ブロック構成の例を示した図である。なお、図2には、加工ツール1、ツールホルダ2およびツールホルダ把持部3の模式的な縦断面構造が併せて示されるとともに、これらに付随する装置や部材が示されている。なお、ツールホルダ把持部3は、通常、円筒形状の容器であり、その内部には、円柱状のツールホルダ2がベアリング31を介して、その円柱の中心軸(主軸20)を中心に回転可能に保持されている。このとき、ツールホルダ2は、ツールホルダ把持部3側に取り付けられた主軸モータ6により回転駆動される。また、ツールホルダ2の下方先端部には、加工ツール1が取り付けられており、加工ツール1は、ツールホルダ2とともに主軸モータ6により回転駆動される。
本実施形態では、加工ツール1内部に上端から下端に到達する貫通孔又は下端まで貫通しない半貫通孔が設けられ、その貫通孔等に温度センサ、歪みセンサ、加速度センサなどのセンサ13、のうち1つまたは複数が埋め込まれている。また、歪みセンサおよび加速度センサは、ツールホルダの内部に載置されていてもよい。図2、図3では3つのセンサ13が描かれているが、センサ13の数は3つに限定されるものではない。センサ13の数は、1つでも、2つでも、あるいは4つ以上でもよい。また、これら複数のセンサ13は、全てが温度センサなど同種類のセンサであってもよく、それぞれが異種類のセンサであってもよい。複数のセンサ13の種類の組み合わせは任意である。
センサ13の検出値は、ツールホルダ2に取り付けられたセンサデータ送信器8およびツールホルダ把持部3に取り付けられた受信器9を介して、データ表示部(図示せず)及びまたは、制御装置5に送信される。なお、センサデータ送信器8は、ツールホルダ2とともに回転するので、受信器9は、例えば、そのセンサデータ送信器8を取り囲む外周部にアンテナを備え、センサデータ送信器8との間は、無線にて通信する。制御装置5は、例えば、センサ13で検出された温度(ツール温度)などに基づき、主軸モータ6を制御する。その場合、例えばツール温度を低下させるときには、主軸モータ6の回転を減速するか、切削油剤(図示せず)の流下量を増やせばよい。また、ツール温度を上昇させるときには、主軸モータ6の回転を加速するか切削油剤(図示せず)の流下量を減らせばよい。図3は、センサデータ送信器8の構成の例を示した図である。
図3に示すように、センサデータ送信器8は、センサ信号入力ポート81、A/D(Analog to Digita1)変換部82、データ処理部83、無線信号出力部84などを含んで構成される。また、データ処理部83は、センサ検出値取得部831、センサ検出値記憶部832、セキュリティコード記憶部833、通信フレーム生成部834などを含んで構成される。センサ信号入力ポート81は、複数のアナログ信号入力端子(図示省略)を備え、そのアナログ信号入力端子のそれぞれにはセンサ13からの信号線が接続されている。図3では、センサ信号入力ポート81には、3つのセンサ13からの信号線が接続されているが、センサ信号入力ポー卜81に接続されるセンサ13の数は、3つに限定されない。例えば、加工ツール1として汎用型式のドリルの場合、その径が小さいため上記半貫通孔に設けられるセンサ13の数は1つである場合が多い。
A/D変換部82は、センサ信号入力ポート81を介して入力されるセンサ13からのアナログの電気信号をディジタルの検出値(数値データ)に変換し、そのディジタルの検出値をデータ処理部83に向けて出力する。データ処理部83のセンサ検出値取得部831は、A/D変換部82から出力されるディジタルの検出値を、そのセンサ13の識別情報であるセンサIDに対応付けて、センサ検出値記憶部832に格納する。セキュリティコード記憶部833には、センサデータ送信器8に接続されているセンサ13の構成(センサ13の種別や数など)や加工装置100の本体の型式などに応じて予め設定されたセキュリティコードが記憶されている。以下、本明細書では、セキュリティコード記憶部833に記憶されているセキュリティコードを、セキュリティコード#1という。なお、セキュリティコード#1を現出(発生)させる手法としては、ICタグ、ICチップ、バーコードとそのリーダ、認証機構内蔵の接続ケーブルなどでよく、また、送信器や受信機等の電子基板に付随した形で使用されなくとも、相互に確認できさえすれば当初の目的である個体認識は可能であり、本願の目的とするセキュリティ(個体認識)が達成できる。また、セキュリティコード#1は、センサの性能定数・メーカー・型式名称・シリアル番号といった個体識別符号及びその組み合わせで代用させてもよい。以下の説明では、セキュリティコード記憶部833は、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリにより構成されているものとする。そして、前記セキュリティコード#1は、加工装置100が製造される際に、その型式やセンサ13の種類や構成に応じてその不揮発性メモリからなるセキュリティコード記憶部833に書き込まれるものとする。
なお、セキュリティコード#1は、複数の加工装置100間でセンサデータ送信器8に接続されているセンサ13の種別や数の相違、加工装置100の本体の型式の相違などを識別可能であれば、どのようなコードであってもよい。例えば、加工装置100の製造番号などの、加工装置100を個別に識別可能な個別識別情報であってもよい。
また、センサ13以外に、研切削ツール1にはそれぞれ個々の個体識別情報(ID)を記憶するセキュリティコード記憶部835を付与する場合もある。この場合、セキュリティコード記憶部835には、研切削ツール1の仕様に関する情報に応じて予め設定されたセキュリティコード#1−1が記憶されている。セキュリティコード#1−1には、例えば、適合する研切削加工装置100のメーカ、型番、シリアル番号等や、その研切削ツール1の耐熱温度、サイズ情報、推奨回転数、センサ13の設置孔情報(上述する貫通孔又は半貫通孔の孔数、孔位置、孔径等)、センサ13の種類、使用、等が含まれる。
セキュリティコード記憶部835に記憶されているセキュリティコード#1−1を現出(発生)させる手法としては、研切削ツール1にICタグ、ICチップ、バーコードが付与され、これを専用の読取器(リーダ)14や接触端子で読み取る場合が考えられる。図3では一例として研切削ツール1にICタグが付与され、読取器14で読み取る例が示されている。また、図示しないが研切削ツール1にセンサ13が一体に組み込まれる場合には、センサ13からセンサデータ送信器8までのケーブルの途中のセンサ側のコネクタに、ICチップを埋め込んだりバーコードを付与したりし、センサデータ送信器側のケーブルを認証機構内蔵の接続ケーブルすることが考えられる。
また、通信フレーム生成部834は、センサ13の検出値や前記セキュリティコード#1(#1−1)、などを制御装置5へ送信する際の通信フレーム85(図4参照)を生成する。また、無線信号出力部84は、通信フレーム生成部で生成した通信フレーム85のデータを所定の方式で無線信号に変調し、その変調した無線信号を受信器9に向けて送信する。なお、センサデータ送信器8は、センサ13による検出値をA/D変換部82でディジタル値に変換し、図4に示すような通信フレーム85を生成し、制御装置5へ送信する処理を、例えば、1秒間隔など所定の時間間隔で繰り返し実行するものとする。
図4は、センサデータ送信器8から受信器9を介して制御装置5へ送信される通信フレーム85の構成の例を示した図である。図4に示すように、通信フレーム85は、ヘッダコード851と、セキュリティコード852と、複数のセンサIDおよびセンサ検出値の組853と、とを含んだ各フィールドにより構成される。ここで、ヘッダコード851は、変調方式を含むセンサデータ送信器8と制御装置5との間の通信方式などによって決まるコードであり、その中には、しばしば通信フレーム85のフレーム長などが含まれる。また、セキュリティコード852のフィールドには、セキュリティコード記憶部833、835に記憶されているセキュリティコード#1、#1−1が設定される。なお、このセキュリティコード852のフィールドは、ヘッダコード851の中に含まれるものであってもよいし、ヘッダコード851から独立したフィールドであってもよい。
また、センサIDおよびセンサ検出値の組853からなるフィールドには、それぞれ、センサデータ送信器8に接続されたセンサ13、センサを識別するためのセンサIDおよびそのセンサ13によって検出された検出値が設定される。なお、ここでいうセンサIDは、センサ13を個別に識別する情報に加えて、センサ13の種類(温度センサ、歪みセンサなど)を識別する情報を含んでいるものとする。図5は、第1の実施形態に係る制御装置5の構成の例を示した図である。図5に示すように、制御装置5は、通信フレーム分解部51、セキュリティコード認証部52、加工装置制御処理部53、制御信号出力部54、センサ検出値記憶部55、セキュリティコード付き加工装置制御データ記憶部56などを含んで構成される。通信フレーム分解部51は、受信器9を介して受信した通信フレーム85を分解して、セキュリティコード852(セキュリティコード#1、#1−1)、センサIDおよびセンサ検出値の組853を取得する。そして、このセキュリティコード852は、セキュリティコード認証部52へ受け渡され、センサIDおよびセンサ検出値の組853のデータは、一時的にセンサ検出値記憶部55に格納される。セキュリティコード付き研切削制御データ記憶部56には、被加工部材101の材質やセンサ13によるセンサ検出値に応じて主軸モータ6およびツール移動駆動装置7を制御するための研切削制御データ561(図6参照)が予め記憶されている。そして、セキュリティコード付き研切削制御データ記憶部56では、この研切削制御データ561に対応付けられたセキュリティコード562(以下、セキュリティコード#2という)が記憶されている。なお、このセキュリティコード#2は、当該研切削加工装置100が製造される際に設定され、その値は、センサデータ送信器8のセキュリティコード記憶部833に記憶されるセキュリティコード#1、#1−1と同じである。
セキュリティコード認証部52は、通信フレーム分解部51で取得されたセキュリティコード#1、#1−1とセキュリティコード付き研切削制御データ記憶部56に記憶されているセキュリティコード#2とを比較する。そして、その両者が一致した場合、研切削制御処理部53の処理を起動し、一致しない場合には、研切削制御処理部53の処理を起動しないようにする。なお、セキュリティコード認証部52における処理の例については、別途図8を参照して説明する。研切削制御処理部53は、セキュリティコード付き研切削制御データ記憶部56に記憶されている研切削制御データ561を参照し、センサ検出値記憶部55に記憶されているセンサ検出値などに基づき、主軸モータ6などに対する制御値を求める。そして、その制御値を、制御信号出力部54を介して主軸モータ6に出力する。なお、本実施形態における研切削制御の基本的な考え方については、別途図7を参照して説明し、さらに、研切削制御処理部53の処理の例については、別途図9を参照して説明する。なお、以上のように構成される制御装置5は、演算処理装置と記憶装置(半導体メモリ、ハードディスク装置など)と入出力装置(キーボード、ボタン、表示装置など)とを備えた1つまたは複数のコンピュータによって実現される。
図6は、セキュリティコード付き研切削制御データ記憶部56に記憶される研切削制御データ561の構成の例を示した図である。図6に示すように、研切削制御データ561は、被加工部材101a,101bの材料およびその板厚ごとに管理温度範囲、管理判定温度範囲、主軸モータの回転速度、ツール移動速度などが対応付けられて構成される。そして、この研切削制御データ561には、予め定められたセキュリティコード562(セキュリティコード#2)が対応付けられている。ここで、図6において、管理温度範囲とは、センサ13(温度センサ)により検出されるツール温度を管理するための温度であり、上限値と下限値とからなる。そして、加工ツール1による加工が実施されているときには、ツール温度、すなわち、加工ツール1により研磨・切削加工されている被加工部材101a,101bの加工部の温度は、この管理温度範囲の上限値と下限値の範囲内に収まるように管理される。
また、図6における管理判定温度範囲の上限値および下限値は、管理温度範囲内に含まれる温度である。すなわち、管理判定温度範囲の上限値は、管理温度範囲の上限値よりも低く、管理判定温度範囲の下限値は、管理温度範囲の下限値よりも高い値が設定される。一般に、大きい熱容量を有する物体の温度制御では、温度上昇中にある物体の温度を検知して加熱量を減じても、その温度は、すぐには下降に転じることなくオーバシュートする。同様に、温度下降中にある物体の温度を検知して、加熱量を増やしても、その温度は、すぐに上昇に転じることなくアンダシュートする。そこで、本実施形態では、管理判定温度範囲の上限値および下限値を適切に設定することにより、温度制御における温度のオーバシュートおよびアンダシュートの許容を可能としたものである。
また、図6において、主軸モータ回転速度の初期値は、加工ツール1を被加工部材101a,101bに押圧するときの主軸モータ6の回転速度の初期値を意味する。また、主軸モータ回転速度の定常値#1、定常値#2およびツール移動速度の定常値#1、定常値#2は、加工実施中の主軸モータ6の回転速度および加工ツール1の移動速度の制御値である。なお、ここで、定常値#1、定常値#2は、それぞれ、ツール温度が管理判定温度範囲の下限値、上限値を超えたときに設定される制御値である。
以上、研切削制御データ561を構成する管理温度範囲の上限値、下限値、管理判定温度範囲の上限値、下限値、主軸モータ回転速度の初期値、定常値#1、定常値#2、ツール移動速度の定常値#1、定常値#2などの値は、被加工部材101a,101bの材料や板厚に応じて、実験またはシミュレーションなどにより予め適切な値が求められたものであるとする。以上のような構成を有する研切削制御データ561は、被加工部材101a,101bを研切削加工装置100で加工するときの加工条件データということができる。
次に、セキュリティコード562としては、前記したようにセキュリティコード記憶部833に記憶されているセキュリティコード#1及びセキュリティコード記憶部835に記憶されているセキュリティコード#1−1と同じコードであるセキュリティコード#2が記憶される。これは、制御装置5に記憶されている研切削制御データ561の構成が、少なくとも当該研切削加工装置100の加工ツール1の中に設けられているセンサ13の構成(種別、数など)や加工ツール1それぞれ個々に付与された個体識別情報(個体識別ID)の構成(型番や耐熱温度情報など)との間で整合がとれていることを表す。つまり、研切削制御データ561が当該研切削加工装置1の主軸モータ6やツール移動駆動装置7の制御に使用可能であることを意味する。
前記したように、セキュリティコード#1およびセキュリティコード#2は、研切削加工装置100の製造時に同じコードが設定され、セキュリティコード#1−1およびセキュリティコード#2は、加工ツール1を導入した時点で加工ツール1のラインナップに応じて同じコードが設定される。従って、通常は、セキュリティコード認証部52による認証は常に成功する。しかしながら、加工装置100の移転や転売や加工ツール1の転売、模倣などにより、加工ツール1や研切削加工装置100の制御装置5の組合せが変ったり、制御装置5が別の制御装置が更新されたりした場合には、両者のセキュリティコードは異なることになる。この場合、セキュリティコード認証部52による認証は失敗し、研切削制御データ561が当該研切削加工装置100の主軸モータ6やツール移動駆動装置7の制御に使用できなくなる。また、前記したように、セキュリティコード#1、#1−1(=セキュリティコード#2)として、それぞれの研切削加工装置100、加工ツール1を個別に識別する個別識別情報を設定することもできる。
なお、図6の例では、センサデータ送信器8に接続されているセンサ13は、加工ツール1のツール温度を検出する温度センサであるとしているが、センサデータ送信器8には、温度センサだけでなく歪みセンサや加速度センサなどが接続されていてもよい。その場合には、図6の研切削制御データ561には、歪みや加速度の管理範囲の上限値などが追加されることとなる。
図8は、セキュリティコード認証部52により実行されるセキュリティコード#1とセキュリティコード#2との認証処理の処理フローの例を示した図である(ここではセキュリティコード#1とセキュリティコード#2との認証について説明し、セキュリティコード#1−1とセキュリティコード#2との認証については省略する)。なお、このセキュリティコード認証処理は、制御装置5に電源が投入されたときや、加工作業開始ボタンなどが押下されたりしたときに実行される。図8に示すように、制御装置5のセキュリティコード認証部52は、まず、通信フレーム分解部51を介して通信フレーム85のセキュリティコード852のフィールドからセキュリティコード#1を取得する(ステップS01)。続いて、セキュリティコード認証部52は、セキュリティコード付き研切削制御データ記憶部56を参照し、セキュリティコード562の欄からセキュリティコード#2を取得する(ステップS02)。次に、セキュリティコード認証部52は、セキュリティコード#1とセキュリティコード#2を比較し、両者が一致した場合には(ステップS03でYes)、研切削制御処理(図9参照)を起動する(ステップS04)。―方、セキュリティコード#1とセキュリティコード#2とが相違した場合には(ステップS03でNo)、セキュリティコード認証部52は、研切削制御データが使用不可である旨を表示装置などに表示する(ステップS05)。従って、研切削制御処理(図9参照)は、セキュリティコード#1とセキュリティコード#2がー致した場合には実行されるが、不一致の場合には実行されない。
以上、本実施形態では、制御装置5のセキュリティコード認証部52の処理により、セキュリティコード#1、#1−1とセキュリティコード#2とが一致したときに限って、研切削制御処理部53の処理が実行されるようにされている。従って、本実施形態では、センサデータ送信器8から少なくとも研切削制御データ561で想定している、センサ13の構成(種別や数)や、加工ツール1それぞれ個々に付与された個体識別情報(個体識別ID)の構成(型番や耐熱温度情報など)に整合しないようなデータが送られてきた場合には、研切削制御処理部53の処理は実行されない。また、セキュリティコード#1、#1−1が研切削加工装置100の個別識別情報あるいは加工ツール1の個別識別情報である場合には、その装置100、加工ツール1ごとに、加工ツール1、主軸モータ6、ツール移動駆動装置7などの諸特性に応じて合わせ込まれた研切削制御データ561でなければ使用されない。すなわち、本実施形態では、研切削制御処理部53の処理において、不適切な研切削制御データ561が使用されることはなく、不適切な加工ツール1で研切削処理が実行されることもない。よって、本実施形態に係る装置100では、適切な研切削制御データ561を用いた適切な加工ツール1で加工が実行され、すなわち適切な加工条件を用いた品質が保証されることとなり、その加工品質が保証される。
また、研切削装置100が移転、転売されたり又は加工ツール1が転売、模造されたりした場合には、研切削制御データ561が喪失されたり、装置100の本体や加工ツール1と制御装置5との対応関係が不明確になる湯合がある。本実施形態では、このような場合にも、セキュリティコード#1、#1−1とセキュリティコード#2とがー致しない限り研切削制御処理が実行されないので、適切でない研切削制御データ561を用いた研切削作業(装置稼働)を防止することができる。
本発明は、以上に説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲や明細書の記載の思想や教示される構成の範囲を逸脱しない様々な変形例が含まれることが当業者には理解されるであろう。
1 加工ツ−ル(研切削ツール)
2 ツールホルダ
3 ツールホルダ把持部
5 制御装置
8 センサデータ送信器
13 センサ
14 読取器
100 研切削加工装置
832 センサ検出値記憶部
833 セキュリティーコード記憶部
834 通信フレーム生成部


同時に、周辺環境への熱の放射や輻射、加工部位以外への伝搬による冷却効果も加味されるため、特に高速加工が行われる場合においては、被加工部材の加工部における加工仕上がり品質にバラツキが生じ易いという問題があった。そこで、特許文献1に開示された装置では、被加工部材の中に切り込まれるツールの先端部近傍内部に温度センサを載置し、被加工部材の加工部の温度に近い工具先端近傍の温度として測定し、その温度が所定の管理範囲(加工条件)に収まるようにツールの回転速度、加工部材への挿入速度などを制御、あるいは、切削油剤による冷却効果の制御が行われている。これにより、被加工部材の加工部における仕上がり品質のバラツキを低減することが可能になるとともに、ツールの破断・損壊・強摩耗の前兆もリアルタイムで測定でき、破断・損壊・強摩耗が発生する前に、比較的容易にツール交換を行うことが可能となった。
ところで、特許文献1に開示された装置(温度測定ツール)では、被加工部材の材質や厚さに応じた適切な加工条件データ(使用温度範囲や加工ツールの切込み速度、回転速度など)を予め決めておいて、その加工条件データを用いた加工ツールの制御が行われる。しかしながら、このような適切な加工条件データは、一般的には加工装置の型式ごと、加工工具ごとに相違し、厳密には個別の加工装置及び工具ごとに異なる。したがって、個別の研切削加工装置及び加工ツールごとに個体管理をし、加工条件データに反映させる必要がある。また、研切削加工装置に用いる加工ツールは多様であることに加え、元来、汎用の加工ツールが適用できるものであるため測定専用のツール以外の模造品が使用される可能性もあり、ツール管理をしなければ適正な加工条件データを用いた制御を行うことができなくなる。
本研切削加工装置用の測定・管理装置は、研切削ツール内の半貫通孔又は貫通孔内にセンサを設け、研切削加工装置に取り付けるツールホルダにセンサデータ送信器を設けた一体のユニットとして構成されるため、汎用の研切削加工装置のツールホルダの代替えとして利用できる。したがって、制御装置側にセキュリティーコードを認証するシステムを設定すれば汎用の研切削加工装置にも簡単に本測定・管理装置を利用することができる。ひいては制御装置を統一すれば複数の研切削加工装置も同時に管理することも容易となる。なお、制御装置側のセキュリティコードは、インターネット上の記憶媒体内で一種のデータベース情報として管理・記憶されていてもよい。
次に、上述した研切削加工装置100のツールホルダ把持部3に把持・固定されるツールホルダ2及び加工ツール1について説明する。図2は、研切削加工装置100の概略ブロック構成の例を示した図である。なお、図2には、加工ツール1、ツールホルダ2およびツールホルダ把持部3の模式的な縦断面構造が併せて示されるとともに、これらに付随する装置や部材が示されている。なお、ツールホルダ把持部3は、通常、円筒形状の容器であり、その内部には、円柱状のツールホルダ2がベアリング31を介して、その円柱の中心軸(主軸20)を中心に回転可能に保持されても良い。このとき、ツールホルダ2は、ツールホルダ把持部3側に取り付けられた主軸モータ6により回転駆動される。また、ツールホルダ2の下方先端部には、加工ツール1が取り付けられており、加工ツール1は、ツールホルダ2とともに主軸モータ6により回転駆動される。
A/D変換部82は、センサ信号入力ポート81を介して入力されるセンサ13からのアナログの電気信号をディジタルの検出値(数値データ)に変換し、そのディジタルの検出値をデータ処理部83に向けて出力する。データ処理部83のセンサ検出値取得部831は、A/D変換部82から出力されるディジタルの検出値を、そのセンサ13の識別情報であるセンサIDに対応付けて、センサ検出値記憶部832に格納する。セキュリティコード記憶部833には、センサデータ送信器8に接続されているセンサ13の構成(センサ13の種別や数など)や加工装置100の本体の型式などに応じて予め設定されたセキュリティコードが記憶されている。以下、本明細書では、セキュリティコード記憶部833に記憶されているセキュリティコードを、セキュリティコード#1という。なお、セキュリティコード#1を現出(発生)させる手法としては、ICタグ、ICチップ、バーコードとそのリーダ、認証機能内蔵の接続ケーブルなどでよく、また、送信器や受信機等の電子基板に付随した形で使用されなくとも、相互に確認できさえすれば当初の目的である個体認識は可能であり、本願の目的とするセキュリティ(個体認識)が達成できる。また、セキュリティコード#1は、センサの性能定数・メーカー・型式名称・シリアル番号といった個体識別符号及びその組み合わせで代用させてもよい。以下の説明では、セキュリティコード記憶部833は、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリにより構成されているものとする。そして、前記セキュリティコード#1は、加工装置100が製造される際に、その型式やセンサ13の種類や構成に応じてその不揮発性メモリからなるセキュリティコード記憶部833に書き込まれるものとする。
また、センサ13以外に、研切削ツール1にはそれぞれ個々の個体識別情報(ID)を記憶するセキュリティコード記憶部835を付与する場合もある。この場合、セキュリティコード記憶部835には、研切削ツール1の仕様に関する情報に応じて予め設定されたセキュリティコード#1−1が記憶されている。セキュリティコード#1−1には、例えば、適合する研切削加工装置100のメーカ、型番、シリアル番号等や、その研切削ツール1の耐熱温度、サイズ情報、推奨回転数、センサ13の設置孔情報(上述する半貫通孔又は貫通孔の孔数、孔位置、孔径等)、センサ13の種類、使用、等が含まれる。
図4は、センサデータ送信器8から受信器9を介して制御装置5へ送信される通信フレーム85の構成の例を示した図である。図4に示すように、通信フレーム85は、ヘッダコード851と、セキュリティコード852と、複数のセンサIDおよびセンサ検出値の組853と、を含んだ各フィールドにより構成される。ここで、ヘッダコード851は、変調方式を含むセンサデータ送信器8と制御装置5との間の通信方式などによって決まるコードであり、その中には、しばしば通信フレーム85のフレーム長などが含まれる。また、セキュリティコード852のフィールドには、セキュリティコード記憶部833、835に記憶されているセキュリティコード#1、#1−1が設定される。なお、このセキュリティコード852のフィールドは、ヘッダコード851の中に含まれるものであってもよいし、ヘッダコード851から独立したフィールドであってもよい。

Claims (8)

  1. 研切削加工装置に交換可能に取り付けられる研切削加工装置用の測定・管理装置であって、
    前記測定・管理装置は、
    研切削加工装置の回転軸を中心に回転可能なツールホルダと、該ツールホルダに連結されて同軸回転し、上端から下端に至る途中まで穴あけされて上端でツールホルダ内と繋がった半貫通孔又は貫通孔が形成される研切削ツールと、前記研切削ツールの実加工中の物理状態値をリアルタイムに測定するセンサと、前記センサの測定結果を無線送信方式でリアルタイムに外部送信するセンサデータ送信手段と、を備え、
    前記センサデータ送信器は、
    前記ツールホルダの移動及び回転を制御する研切削加工装置の制御装置における制御処理を起動可能にするためのセキュリティコードを記憶した記憶手段と、
    前記センサによって検出された物理状態値と前記セキュリティコードとを含んでなる通信フレームを生成し、前記生成した通信フレームを前記研切削加工装置の制御装置へ送信する通信フレーム送信手段と、
    を有することを特徴とする研切削加工装置用の測定・管理装置。
  2. 前記記憶手段は、少なくとも前記研切削ツールの内部及び/又は表層に設けられた前記センサの種別および数を含む情報に応じて設定されたセキュリティコードを記憶し、
    前記通信フレームのセキュリティーコードは、前記研切削加工装置の制御装置に予め記憶されたセキュリティーコードと合致するときに、前記通信フレームの物理状態値とセキュリティーコードとに基づいて前記研切削加工装置の制御装置を制御する情報として形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の研切削加工装置用の測定・管理装置。
  3. 前記センサは、前記研切削ツールの半貫通孔内又は貫通孔内に装着され、前記センサデータ送信器は、前記ツールホルダに装着される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の研切削加工装置用の測定・管理装置。
  4. 前記記憶手段は、前記セキュリティーコードが記憶された非接触ICチップ、書き換え可能な記憶媒体又は書き換え不能な記号形式が前記研切削ツールに付与される、ことを特徴とする請求項3に記載の研切削加工装置用の測定・管理装置。
  5. 前記記憶手段は、前記研切削ツールの半貫通孔又は貫通孔内で該研切削ツールと一体に固定される、ことを特徴とする請求項4のいずれか1項に記載の研切削加工装置用の測定・管理装置。
  6. 前記研切削加工装置の制御装置における制御処理を起動可能にするためのセキュリティコードには、前記研切削加工装置を個別に識別する個別識別情報が含まれること、を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の研切削加工装置用の測定・管理装置。
  7. 前記研切削ツールには、該研切削ツールを個別に識別する個別識別情報が付与され、
    該個体識別情報に含まれる情報を読み取る読取手段を備え、
    研切削加工装置の制御装置における制御処理を起動可能にするためのセキュリティコードには、前記読取器により読み取られた情報が含まれる、ことを特徴とする請求項6に記載の研切削加工装置用の測定・管理装置。
  8. 請求項7に記載の研切削加工装置用の測定・管理装置に用いる専用の研切削ツールであって、研切削加工装置の制御装置における制御処理を起動可能にする研切削ツールの識別情報を含む個体識別IDが付与される、ことを特徴とする研切削ツール。

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