JP5817510B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の制御装置に係り、特に、複数のコアを有するマルチコアプロセッサを用いて演算を行う内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特開2008−269487号公報に開示されるように、マルチコア構成およびキャッシュメモリ搭載構成の少なくとも一方が採用されたマイクロコンピュータを備えたエンジン制御用電子制御装置において、エンジン停止中の消費電力を低減するための技術が開示されている。CPUコアおよびキャッシュメモリは、何れもマイクロコンピュータにおいて消費電力の大きい要素である。そこで、上記従来の技術では、エンジン動作中は、CPUコアおよびキャッシュメモリをフルに使用して最高の処理能力を発揮させるモードが選択されるとともに、エンジンの停止中は、CPUコアの使用数やキャッシュメモリの使用量をエンジン動作時よりも減ずるためのモードが選択される。
特開2008−269487号公報 特開2008−291662号公報 特開2010−203426号公報 特開平4−41931号公報
ところで、近年の制御モデルを用いた内燃機関のモデルベース制御では、複数のコアを有するマルチコアプロセッサを用いて並列演算処理を行うことにより、演算の高速化を図ることができる。但し、使用コア数が増加すると演算負荷が増加し、これに伴い消費電力も増加する傾向がある。このため、消費電力の低減の観点からは、演算負荷に応じた効率的な演算資源配分を行うことが好ましい。この点、上述した従来の装置では、エンジン動作中の演算資源配分については何ら考慮されておらず、未だ改良の余地を残すものであった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、複数のコアを有するマルチコアプロセッサを用いて演算処理を行う内燃機関において、内燃機関の演算負荷に応じた効率的な使用コア配分を行うことのできる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、吸気通路に配置された過給機と、前記吸気通路における前記過給機の下流側と上流側とをバイパスする吸気バイパス通路と、前記吸気バイパス通路を開閉するエアバイパスバルブと、を備え、内燃機関の運転状態に応じて前記エアバイパスバルブを作動させる内燃機関の制御装置であって、
複数のコアが搭載されたマルチコアプロセッサを有し、内燃機関の動作に関わる種々の演算のタスクを前記複数のコアに割り当てて並列に演算を行う演算手段と、
前記エアバイパスバルブが全開に作動された場合に、全開への作動前に比して前記演算手段に用いるコア数を減ずる制御手段と、
を備え
前記演算手段は、前記過給機による過給動作に関連する演算のタスクを、前記複数のコアから指定された1または複数の指定コアに割り当てる割当手段を含み、
前記制御手段は、前記エアバイパスバルブが全開に作動された場合に、前記指定コアを停止させることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、
前記制御手段は、前記エアバイパスバルブが全開から閉方向へ作動された場合に、作動前に比して前記演算手段に用いるコア数を増加させることを特徴としている。
の発明は、第1又は第2の発明において、
前記演算手段は、前記内燃機関の過給モデルを用いた過給予測演算を行うモデル演算手段を含み、
前記割当手段は、前記モデル演算手段における過給予測演算を前記指定コアに割り当てることを特徴としている。
の発明は、第1乃至第の何れか1つの発明において、
前記内燃機関の将来において達成される運転条件を予測する予測手段を更に備え、
前記制御手段は、前記予測手段により予測された運転条件が、前記エアバイパスバルブが全開に作動される条件である場合に、前記演算手段に用いるコア数を減ずることを特徴としている。
の発明は、第の発明において、
前記予測手段は、アクセル開度から計算した目標スロットル開度の変化に対して実スロットル開度の変化を遅らせるディレイ制御を実施し、将来において達成される筒内空気量を前記目標スロットル開度から予測することを特徴としている。
第1の発明によれば、エアバイパスバルブが全開に作動された場合に、全開への作動前に比して使用コア数が減らされる。エアバイパスバルブが全開に作動されている場合には、コンプレッサの上流側の空間と下流側の空間とを1つの空間とみなすことができるため、解くべきモデル式の次数が全開への作動前に比して減少する。このため、本発明によれば、演算負荷の減少に応じて使用コア数を減らすことができるので、内燃機関の演算負荷に応じた効率的な使用コア配分を行うことが可能となる。
また、本発明によれば、過給機による過給動作に関連する演算のタスクが1または複数の指定コアに割り当てられる。そして、エアバイパスバルブが全開に作動された場合に、当該指定コアの使用が停止される。このため、本発明によれば、エアバイパスバルブの全開時に不要となる演算を有効に停止して、内燃機関の演算負荷に応じた効率的な使用コア配分を行うことが可能となる。
第2の発明によれば、エアバイパスバルブが全開から閉方向へ作動された場合に、作動前に比して使用コア数が増加される。このため、本発明によれば、解くべきモデル次数の増加に応じて使用コア数を増加させることができるので、内燃機関の演算負荷に応じた効率的な使用コア配分を行うことが可能となる。
の発明によれば、過給モデルを用いた過給予測演算のタスクが指定コアに割り当てられ、エアバイパスバルブが全開に作動された場合に当該指定コアの使用が停止される。このため、本発明によれば、エアバイパスバルブの全開時に不要となる過給モデルの過給予測演算を効率的に停止して、装置全体として演算資源を有効に配分することができる。
の発明によれば、内燃機関の将来において達成される運転条件を予測され、その予測された運転条件が、エアバイパスバルブが全開に作動される条件である場合に、演算手段に用いるコア数が減らされる。このため、本発明によれば、エアバイパスバルブが全開に作動されることを事前に予測して使用コア数を減らすことができるので、将来の演算負荷に応じた効率的な使用コア配分を事前に行うことが可能となる。
の発明によれば、スロットルのディレイ制御を行うことにより、将来において達成される筒内空気量を予測することができるので、予測された筒内空気量からエアバイパスバルブの動作を事前に把握することが可能となる。
本発明の実施の形態としての内燃機関システムの概略構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 本発明の実施の形態2において実行されるルーチンのフローチャートである。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施の形態としての内燃機関システムの概略構成を説明するための図である。図1に示すとおり、本実施の形態のシステムは内燃機関10を備えている。内燃機関10は火花点火式の4ストロークレシプロエンジンであり、車両に搭載され、その動力源とされているものとする。内燃機関10の吸気側には、吸気通路12が接続されている。吸気通路12の入口付近には、エアクリーナ14が設けられている。また、内燃機関10の排気側には、排気通路16が接続されている。排気通路16の途中には、排気ガスを浄化するための後処理装置18が設けられている。
本実施の形態の内燃機関10は、ターボ過給機20を備えている。ターボ過給機20は、排気ガスの排気エネルギによって作動するタービン20aと、タービン20aと一体的に連結され、タービン20aに入力される排気ガスの排気エネルギによって回転駆動されるコンプレッサ20bとを有している。
ターボ過給機20のタービン20aおよびコンプレッサ20bは、排気通路16および吸気通路12の途中にそれぞれ配置されている。吸気通路12におけるコンプレッサ20bの更に下流側には、インタークーラ22および電子制御式のスロットルバルブ24がこの順に配設されている。エアクリーナ14を通って吸入された空気は、ターボ過給機20のコンプレッサ20bで圧縮された後、インタークーラ22で冷却される。インタークーラ22を通過した吸入空気は、吸気マニホールドにより各気筒の吸気ポート(図示せず)に分配される。
コンプレッサ20bからインタークーラ22に至る吸気通路12の途中には、吸気バイパス通路26の一端が接続されている。吸気バイパス通路26の他端は、エアクリーナ14から当該コンプレッサ20bに至る吸気通路12の途中に接続されている。吸気バイパス通路26の途中には、吸気バイパス通路26を流れる空気の流量を制御するためのエアバイパスバルブ(以下、単に「ABV」と称する)28が配置されている。ABV28を操作して吸気バイパス通路26を開放することで、コンプレッサ20bにより圧縮された空気の一部が再びコンプレッサ20bの入口側に戻される。ターボ過給機のサージが生じ易い運転状態のときに、コンプレッサ20bを出た空気の一部を、吸気バイパス通路26を通してコンプレッサ20bの入口側に戻すことにより、サージを防止することができる。
また、本実施の形態のシステムは、安定した過給圧供給やターボ過給機20の保護の目的で、排気通路16におけるタービン20aをバイパスする排気バイパス通路30が設けられている。排気バイパス通路30の途中には、排気バイパス通路30を流れる排気の流量を制御するためのウエストゲートバルブ(以下、単に「WGV」と称する)32が配置されている。内燃機関10の運転状態に応じて当該WGV32の開閉を制御することにより、排気ガスが排気バイパス通路32を通過する流量が決定される。
本実施の形態のシステムは、図1に示すとおり、ECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50は、n個のコア(core_1〜core_n)が搭載されたプロセッサを有するマルチコアECUとして構成され、コア毎にそれぞれ使用・停止を可変に設定することができる。ECU50の入力部には、上述したABV28の他、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するためのアクセルポジションセンサ、内燃機関10のクランク角度を検出するためのクランク角センサ等、内燃機関10を制御するための各種センサが接続されている。また、ECU50の出力部には、上述したスロットルバルブ24、ABV28、WGV32の他、内燃機関10を制御するための各種アクチュエータが接続されている。ECU50は、入力された各種の情報に基づいて、各種アクチュエータを駆動するための所定の制御アルゴリズムを実行する。
[本実施の形態1の特徴的動作]
次に、本実施の形態1の特徴的動作について説明する。本実施の形態にかかる内燃機関10は、その動作を制御するためのアクチュエータとして、例えば、スロットルバルブ24、ABV28、WGV32等の内燃機関10を制御するための各種アクチュエータを備えている。本実施の形態の制御装置は、いわゆるモデルベース制御によって内燃機関を制御するものであり、モデル予測を多用して制御状態を推定し、上述した種々のアクチュエータの制御量を決定する。
本実施の形態のシステムにおいて実行されるモデルベース制御としては、例えば、ターボ過給機20の過給モデルを用いた過給予測演算がある。具体的には、過給モデルは、ターボ過給機20のコンプレッサ20bの回転ダイナミクス、およびインタークーラ22のボリュームダイナミクスを演算することによって、過給に起因する出力(例えば、吸気管圧力、吸気温度等)を予測するモデルである。尚、過給モデルのモデル構成については、既に多くの文献が公知であるため、その詳細な説明を省略する。
マルチコアECUを備える本実施の形態のシステムにおいては、複数のコアの中から選択された1または複数の指定コアにおいて上記モデルベース制御が実行される。尚、指定コアは当該過給予測演算を専用に行うためのコアとして選択されたコアであって、システムのコア使用状況等を考慮して、演算資源を有効に活用しうるコア数に設定されることが好ましい。また、複数の指定コアを用いた並列演算処理を行う場合には、例えばOSCAR(Optimally Scheduled Advanced Multiprocessor)等の公知の並列化コンパイラを用いて、過給モデルの過給予測演算アルゴリズムを分割し、各指定コアにタスクを振り分ける。このように、並列演算処理を行うこととすると、単一のコアで逐次演算処理を行う場合に比して演算負荷が有効に軽減される。
ここで、上述したモデルベース制御において、ABV28の全開時にはコンプレッサ20bの前後の空間が吸気バイパス通路26を介して連通するため、この空間を1つの空間とみなすことができる。このため、ABV28の全開時には、コンプレッサ20bの回転ダイナミクスやインタークーラ22のボリュームダイナミクスの演算といった過給モデルの過給予測演算を解く必要性がない。したがって、このような期間においては、上記演算を停止しても特に問題はなく、むしろこれらの演算を停止した方が演算負荷軽減の観点から好ましい。
そこで、本実施の形態のシステムでは、ABV28が全開に作動されている期間は、演算に使用するコア数を減ずることとする。具体的には、複数のコアの中から指定された1または複数の指定コアに、上述した過給モデルの過給予測演算のタスクを割り当てておき、ABV28の全開に作動されている期間は、当該過給モデルの過給予測演算が割り当てられた指定コアを停止することとする。これにより、不要な演算が行われるコアを有効に停止することができるので、残された演算資源を有効に配分することにより、システム全体として演算負荷の軽減を図ることができる。これにより、タスク抜けを回避して内燃機関の制御を高精度に実現することができる。
また、本実施の形態のシステムでは、ABV28が全開から閉方向に作動された時点で、上記停止されたコアでの演算を再度開始することとする。これにより、過給モデルの過給予測演算の開始に伴う演算負荷の増加を、使用コア数を増加させることで有効に補うことができる。
[実施の形態1における具体的処理]
次に、図2を参照して、本実施の形態において実行する処理の具体的内容について説明する。図2は、ECU50が、演算に使用する使用コア数の増減を行うルーチンのフローチャートである。尚、図2に示すルーチンは、内燃機関10の運転中に繰り返し実行されるものとする。また、図2に示すルーチンを実行する前提として、ここでは、過給モデルの過給予測演算を行う1または複数の指定コアが既に選択され、当該過給予測演算のタスクがこれらの指定コアに割り当てられているものとする。
図2に示すルーチンでは、先ず、ABV28が全開に作動されているか否かが判定される(ステップ100)。その結果、ABV28が全開中と判定された場合には、過給モデルの過給予測演算が不要であると判断されて、次のステップに移行し、当該過給モデルの過給予測演算が割り当てられた指定コアが停止される(ステップ102)。一方、上記ステップ100において、ABV28が全開中でないと判定された場合には、当該過給モデルの過給予測演算が指定コアによって実行される(ステップ104)。
以上説明したとおり、本実施の形態のシステムによれば、ABV28が全開に作動されている期間は、過給モデルの過給予測演算が割り当てられたコアが停止される。これにより、不要な演算が行われるコアを有効に停止することができるので、残された演算資源を有効に配分することにより、システム全体として演算負荷の軽減を図ることができる。
ところで、上述した実施の形態1においては、ABV28が全開に作動されている期間に当該過給モデルの過給予測演算が割り当てられた指定コアを停止することとしているが、停止可能なコアは当該指定コアに限らない。すなわち、ABV28が全開に作動されている期間は、過給モデルの過給予測演算に関する演算負荷が少なからず減少する。このため、ABV28が全開に作動されている期間に何れかのコアを停止し、残された使用コアに停止されたコアのタスクを振り分けることで、使用コアを減らしつつ内燃機関の演算負荷に応じた高率的な使用コア配分を行うことが可能となる。
また、上述した実施の形態1においては、ABV28が全開に作動されている期間に不要となる演算として、過給モデルを用いた過給予測演算を例示したが、ABV28が全開に作動されている期間に不要となる他のモデル演算に対しても適用することができる。
実施の形態2.
[実施の形態2の特徴]
次に、図3を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2は、図1に示すシステムを用いて、後述する図3に示すルーチンを実行することにより実現することができる。
上述した実施の形態1のシステムでは、現在のABV28の開度に基づいて、ECU50の使用コア数を増減させることとしている。しかしながら、内燃機関10の過渡運転時においては、使用コア数の増減がABV28の開度変化のタイミングに間に合わず、演算処理にタスク抜け等の演算不具合が発生することや不要な演算が継続されることも想定される。
そこで、本実施の形態2のシステムでは、将来の運転条件として、例えば32ms将来の筒内空気量および機関回転数を予測する。具体的には、アクセル開度から計算した目標スロットル開度の変化に対してスロットルバルブ24の実開度の変化を遅らせるディレイ制御を実施し、将来において達成される筒内空気量を目標スロットル開度から予測する。また、運転条件のパラメータを用いて計算された図示トルクおよび補機トルクとフリクショントルクの合算値を用いてクランクシャフトの回転速度を算出し、将来おいて達成される機関回転数を予測する。そして、ABV28のベースマップにて規定されている開度情報を参照し、これらの運転条件が全開に対応する領域に属する場合には、将来において達成される運転条件によってABV28が全開に作動されると判断することができる。したがって、この場合に過給モデルの過給予測演算が割り当てられた指定コアを停止することとすれば、不要な演算が行われるコアを有効に停止することができる。これにより、残された演算資源を有効に配分することができるので、システム全体として演算負荷の軽減を図るとともに、タスク抜けを回避して内燃機関の制御を高精度に実現することができる。
尚、本実施の形態のシステムでは、将来において達成される運転条件によってABV28が全開から閉方向に作動されると判断された時点で、上記停止されたコアでの演算を再度開始することとする。これにより、過給モデルの過給予測演算の開始に伴う演算負荷の増加を、使用コア数を増加させることで有効に補うことができる。
[実施の形態2における具体的処理]
次に、図3を参照して、本実施の形態において実行する処理の具体的内容について説明する。図3は、ECU50が、演算に使用する使用コア数の増減を行うルーチンのフローチャートである。尚、図3に示すルーチンは、内燃機関10の運転中に繰り返し実行されるものとする。また、図3に示すルーチンを実行する前提として、ここでは、過給モデルの過給予測演算を行う1または複数の指定コアが既に選択され、当該過給予測演算のタスクがこれらの指定コアに割り当てられているものとする。
図2に示すルーチンでは、先ず、32ms将来の機関回転数および筒内空気量が予測される(ステップ200)。ここでは、具体的には、ECU50は、アクセル開度センサ(図示せず)により計測されたアクセル開度から目標スロットル開度を計算し、目標スロットル開度の変化に対してスロットルバルブ24の実開度の変化を遅らせるディレイ制御を実施することによって、32ms将来において達成される筒内空気量を目標スロットル開度から予測する。
また、ECU50は、現在の運転条件のパラメータを用いて、図示トルクτ、およびフリクショントルクと補機トルクの合算値τfを計算する。フリクショントルクは、ピストンとシリンダ内壁との摩擦など各勘合部の機械的な摩擦によるトルクであり、また、補機トルクは、補機類の機械的な摩擦によるトルクである。合算値τfは、例えば、機関運転状態と合算値τfとの間の関係を規定したマップを用いて特定することができる。そして、運動方程式に則った次式(1)に、計算した図示トルクτおよびフリクショントルクと補機トルクの合算値τfを代入することで、クランクシャフトの角加速度dω/dtを算出する。
I・dω/dt=τ−τf ・・・(1)
尚、Iは混合気の燃焼によって駆動される部材(クランクシャフト等)の慣性モーメント(イナーシャ)であり、内燃機関10のハード構成に基づいて決定される定数である。そして、角加速度dω/dtから求めたクランクシャフトの回転速度ωを用いて、32ms将来の機関回転数を算出する。
次に、32ms将来においてABV28が全開に作動されるか否かが判定される(ステップ202)。ここでは、具体的には、上記ステップ200において予測された32ms将来の運転条件が、ABV28の全開領域に属するか否かが判定される。その結果、ABV28が全開領域に属すると判定された場合には、過給モデルの過給予測演算が将来に不要となると判断されて、次のステップに移行し、当該過給モデルの過給予測演算が割り当てられた指定コアが停止される(ステップ204)。一方、上記ステップ202において、ABV28が全開領域に属していないと判定された場合には、当該過給モデルの過給予測演算が指定コアによって実行される(ステップ206)。
以上説明したとおり、本実施の形態のシステムによれば、ABV28が将来に全開に作動される場合には、過給モデルの過給予測演算が割り当てられたコアが停止される。これにより、不要な演算が行われるコアを有効に停止することができるので、残された演算資源を有効に配分することにより、システム全体として演算負荷の軽減を図ることができる。
ところで、上述した実施の形態2においては、ABV28が将来に全開に作動される場合に当該過給モデルの過給予測演算が割り当てられた指定コアを停止することとしているが、停止可能なコアは当該指定コアに限らない。すなわち、ABV28が全開に作動されている期間は、過給モデルの過給予測演算に関する演算負荷が少なからず減少する。このため、ABV28が全開に作動される場合に何れかのコアを停止し、残された使用コアに停止されたコアのタスクを振り分けることで、使用コアを減らしつつ内燃機関の演算負荷に応じた高率的な使用コア配分を行うことが可能となる。
また、上述した実施の形態2においては、将来の運転条件として筒内空気量と機関回転数を予測し、これらに基づきABV28の将来の開度を予測することとしているが、ABV28の将来の開度を予測する方法はこれに限られない。すなわち、例えば、予測に必要な運転条件として将来の筒内空気量のみを用いてもよいし、また、他の運転条件を用いた公知の手法により、ABV28の将来の開度を予測することとしてもよい。
また、上述した実施の形態2においては、ABV28が全開に作動されている期間に不要となる演算として、過給モデルを用いた過給予測演算を例示したが、ABV28が全開に作動されている期間に不要となる他のモデル演算に対しても適用することができる。
10 内燃機関(エンジン)
12 吸気通路
16 排気通路
20 ターボ過給機
20a タービン
20b コンプレッサ
22 インタークーラ
24 スロットルバルブ
26 吸気バイパス通路
28 エアバイパスバルブ(ABV)
50 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (5)

  1. 吸気通路に配置された過給機と、前記吸気通路における前記過給機の下流側と上流側とをバイパスする吸気バイパス通路と、前記吸気バイパス通路を開閉するエアバイパスバルブと、を備え、内燃機関の運転状態に応じて前記エアバイパスバルブを作動させる内燃機関の制御装置であって、
    複数のコアが搭載されたマルチコアプロセッサを有し、内燃機関の動作に関わる種々の演算のタスクを前記複数のコアに割り当てて並列に演算を行う演算手段と、
    前記エアバイパスバルブが全開に作動された場合に、全開への作動前に比して前記演算手段に用いるコア数を減ずる制御手段と、
    を備え
    前記演算手段は、前記過給機による過給動作に関連する演算のタスクを、前記複数のコアから指定された1または複数の指定コアに割り当てる割当手段を含み、
    前記制御手段は、前記エアバイパスバルブが全開に作動された場合に、前記指定コアを停止させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記エアバイパスバルブが全開から閉方向へ作動された場合に、作動前に比して前記演算手段に用いるコア数を増加させることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記演算手段は、前記内燃機関の過給モデルを用いた過給予測演算を行うモデル演算手段を含み、
    前記割当手段は、前記モデル演算手段における過給予測演算を前記指定コアに割り当てることを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記内燃機関の将来において達成される運転条件を予測する予測手段を更に備え、
    前記制御手段は、前記予測手段により予測された運転条件が、前記エアバイパスバルブが全開に作動される条件である場合に、前記演算手段に用いるコア数を減ずることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記予測手段は、アクセル開度から計算した目標スロットル開度の変化に対して実スロットル開度の変化を遅らせるディレイ制御を実施し、将来において達成される筒内空気量を前記目標スロットル開度から予測することを特徴とする請求項項記載の内燃機関の制御装置。
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