JP2014051911A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の気筒に対し1つ配置される共用デバイスと気筒毎に配置される気筒毎デバイスとを備えるエンジンを制御するためのマルチコアプロセッサを有するエンジン制御装置において、好適に消費電力や発熱量を低減する。
【解決手段】前記マルチコアプロセッサは、気筒毎デバイスの制御演算を1気筒ごとに1コア割り当てた気筒毎コアからなる気筒毎コア群と、前記気筒毎コア群の1つの気筒毎コアであって、更に前記共用デバイスの制御演算を割り当てた代表コアとを備える。燃焼状態に関するパラメータを含むコア停止条件が成立する場合に、前記代表コア以外の少なくとも1つの気筒毎コアを停止させ、前記代表コアによる気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用する。
【選択図】図2

Description

この発明は、エンジン制御装置に係り、特に、複数の気筒に対し1つ配置される共用デバイスと気筒毎に配置される気筒毎デバイスとを備えるエンジンを制御するためのマルチコアプロセッサを有するエンジン制御装置に関する。
近年、エンジンの制御高性能化に対応するため、マルチコアプロセッサを活用する研究が進められている。例えば、特許文献1には、4気筒のエンジンを制御するマルチコアプロセッサが開示されている。本公報には、燃料噴射量を演算および制御する噴射制御部を各気筒に有し、各気筒の噴射制御部の機能にコアを1つずつ対応させ、さらに、全体制御の機能に1つのコアを対応させた、計5つのコアを備えるマルチコアプロセッサが開示されている。
また、特許文献2には、マルチプロセッサを有する車両用電子制御装置の電源管理システムが開示されている。本公報には、プロセッサに機能毎に分割された制御演算を割り当て、該機能の起動または停止状態に基づいて、該機能に対応する制御演算が割り当てられたプロセッサを起動または停止させることが開示されている。
尚、出願人は、本発明に関連するものとして、上記の文献を含めて、以下に記載する文献を認識している。
特開2010−101235号公報 特開2007−125950号公報 特開2011−145900号公報 特開2010−201961号公報 特開2010−218277号公報
従来、プロセッサの性能向上は、クロック周波数の向上で実現されてきたが、近年では消費電力(発熱)の問題のため限界を迎えつつある。消費電力Pとクロック周波数fの間には、P≒α×f(α:係数)で示される関係がある。この関係によれば、クロック周波数が2倍になれば消費電力が8倍になるため、クロック周波数の高いシングルコアよりもクロック周波数の低いマルチコアの方が消費電力や発熱量の点で有利である。マルチコアプロセッサを活用するに際して、性能を確保しつつ消費電力や発熱量を低減することが燃費向上の観点で重要である。
ところで、複数の気筒を有するエンジンには、気筒毎に燃料噴射量、点火時期、燃焼圧などに関する気筒毎デバイス(センサやアクチュエータ)が配置される。気筒毎デバイスを制御する機能は各気筒で同じであるため、特許文献2のように、機能毎にプロセッサ(コア)を割り当てることが考えられる。しかし、機能毎にコアを割り当てたのでは、機能単位でしかコアをON/OFFできない。そのため、いずれかの気筒で当該機能の制御演算が必要とされている限りコアをOFFにできない。このような制限があるため、消費電力や発熱量の低減が十分に図られるとは言えない。
また、特許文献1では、各気筒の噴射制御部の機能(気筒毎デバイスの制御演算)にコアを1つずつ割り当て、さらに、全体制御の機能に1つのコアを割り当てている。この全体制御の機能としては、複数の気筒に対し1つ配置される水温センサやウェイストゲートバルブ等の共用デバイスの制御演算が考えられる。特許文献1では、性能向上の観点からマルチコアプロセッサを採用しているに過ぎず、消費電力や発熱量の低減の観点は考慮されていない。たとえ消費電力や発熱量の低減の観点から、燃焼を伴う機関運転中に一部のコアを停止させるとしても、共用デバイスの制御演算を割り当てたコアと気筒毎デバイスの制御演算を割り当てたコアの少なくとも2つのコアは残す必要がある。そのため、消費電力や発熱量の低減が十分に図られるとは言えない。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、複数の気筒に対し1つ配置される共用デバイスと気筒毎に配置される気筒毎デバイスとを備えるエンジンを制御するためのマルチコアプロセッサを有するエンジン制御装置において、好適に消費電力や発熱量を低減することのできるエンジン制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、複数の気筒に対し1つ配置される共用デバイスと気筒毎に配置される気筒毎デバイスとを備えるエンジンを制御するためのマルチコアプロセッサを有するエンジン制御装置であって、
前記マルチコアプロセッサは、
気筒毎デバイスの制御演算を1気筒ごとに1コア割り当てた気筒毎コアからなる気筒毎コア群と、
前記気筒毎コア群の1つの気筒毎コアであって、更に前記共用デバイスの制御演算を割り当てた代表コアと、
燃焼状態に関するパラメータを含むコア停止条件が成立する場合に、前記代表コア以外の少なくとも1つの気筒毎コアを停止させ、前記代表コアによる気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用する代表演算手段と、を備えることを特徴とする。
燃焼状態に関するパラメータとしては、燃焼圧、空燃比、吸気量、噴射量、点火時期の少なくとも1つに関する値を用いることが好ましい。
また、第2の発明は、第1の発明において、
前記コア停止条件は、前記代表コアに対応する気筒とそれ以外の気筒との燃焼状態に関するパラメータの差が所定範囲内にある場合に成立し、
前記代表演算手段は、前記コア停止条件が成立する場合に、前記代表コア以外の気筒毎コアを停止させ、前記代表コアによる気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用すること、を特徴とする。
また、第3の発明は、第1の発明において、
前記コア停止条件は、前記代表コアに対応する気筒以外の気筒ごとに判定され、判定される気筒における過去所定期間内の燃焼状態に関するパラメータの差が所定範囲内にある場合に成立し、
前記代表演算手段は、所定気筒において前記コア停止条件が成立する場合に、当該所定気筒に対応する気筒毎コアを停止させ、前記代表コアによる気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用すること、を特徴とする。
また、第4の発明は、第1の発明において、
前記コア停止条件は、気筒内への燃料供給が禁止される場合に成立し、
前記代表演算手段は、前記コア停止条件が成立する場合に、前記代表コア以外の気筒毎コアを停止させ、前記代表コアによる気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用すること、を特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至第4の発明のいずれかにおいて、
前記マルチコアプロセッサは、気筒内に供給される燃料の性状が変化することが予測される場合に、前記コア停止条件による判定処理を禁止する禁止手段、を更に備えることを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第5の発明のいずれかにおいて、
前記マルチコアプロセッサは、燃焼状態が変化することが予測される場合に、前記コア停止条件による判定処理を禁止する禁止手段、を更に備えることを特徴とする。
また、第7の発明は、第1乃至第6の発明のいずれかにおいて、
前記マルチコアプロセッサは、燃焼状態が変化することが予測される場合に、停止させた気筒毎コアを稼動状態に復帰させる復帰手段、を更に備えることを特徴とする。
第1の発明によれば、マルチコアプロセッサは、気筒毎デバイスの制御演算が割り当てられた気筒毎コアを気筒数分備える。このうち1つの気筒毎コアは、その気筒(代表気筒)の気筒毎デバイスの制御演算と共用デバイスの制御演算とが割り当てられた代表コアでもある。このような構成において、燃焼状態に関するパラメータに応じて、代表コア以外の気筒毎コアを停止させ、代表コアによる気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用することができる。すなわち、代表気筒での制御演算の実行結果を利用することで、他気筒についての重複した制御演算を省略・軽減することができる。このため、第1の発明によれば、代表コア以外の気筒毎コアを停止させて、好適に消費電力や発熱量の低減を図ることができる。
第2の発明によれば、代表コアに対応する気筒とそれ以外の気筒との燃焼状態に関するパラメータの差が所定範囲内にあることをコア停止条件とする。コア停止条件が成立する場合、気筒間でばらつきが少ない安定した燃焼状態であると判断できる。気筒間で燃焼状態のばらつきが少ないため、代表気筒での制御演算の実行結果を利用して、他気筒についての重複した制御演算を省略・軽減することができる。このため、第2の発明によれば、燃焼を伴う運転状態において、代表コア以外の全ての気筒毎コアを停止させて、好適に消費電力や発熱量の低減を図ることができる。
第3の発明によれば、所定気筒における過去所定期間内の燃焼状態に関するパラメータの差が所定範囲内にあることをコア停止条件とする。気筒毎にコア停止条件を判定し、コア停止条件が成立する気筒については、燃焼状態のばらつきが少ない安定した燃焼状態であると判断できる。そのため、第3の発明によれば、燃焼を伴う運転状態において、判定条件が成立する気筒ごとに気筒毎コアを停止させて、好適に消費電力や発熱量の低減を図ることができる。
第4の発明によれば、フューエルカット時やアイドルストップを含む気筒休止時など、気筒内への燃料供給が禁止されることをコア停止条件とする。コア停止条件が成立する場合、燃焼を伴わない運転状態であると判断できる。そのため、第4の発明によれば、燃焼を伴わない運転状態において、代表コア以外の気筒毎コアを停止させて、好適に消費電力や発熱量の低減を図ることができる。
第5の発明によれば、マルチコアプロセッサは、給油前と異なる組成の燃料が給油された場合など、気筒内に供給される燃料の性状が変化することが予測される場合にコア停止条件による判定処理を禁止する。コア停止条件の判定処理自体を禁止することで、処理負荷を軽減することができる。
第6の発明によれば、マルチコアプロセッサは、ナビ経路情報等から車両前方に登坂路が存在することが検知されるなど、燃焼状態が変化することが予測される場合にコア停止条件による判定処理を禁止する。コア停止条件の判定処理自体を禁止することで、処理負荷を軽減することができる。
第7の発明によれば、マルチコアプロセッサは、燃焼状態が変化することが予測される場合に、停止させた気筒毎コアを稼動状態に復帰させる。燃焼状態の変化が予測される場合に事前にコアを復帰させておくことで、ドライバビリティの向上を図ることができる。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための概念構成図である。 マルチコアプロセッサであるECU50の構成と演算割り当てについて説明するための図である。 ECU50の各コアに制御演算を割り当てるために、コントローラが実行する制御ルーチンのフローチャートである。 実施の形態1のシステムにおいてECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。 実施の形態1のシステムにおけるコア停止タイミングについて説明するための図である。 実施の形態2のシステムにおいてECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。 実施の形態3のシステムにおいてECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。 実施の形態4のシステムにおいてECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
実施の形態1.
[実施の形態1のシステム構成]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための概念構成図である。
図1に示すシステムは、内燃機関(以下、単にエンジンとも記す。)10を備えている。内燃機関10は、ガソリンやアルコールを燃料とする4サイクルエンジンであり、車両等に搭載されその動力源とされる。図1に示すエンジン10は、直列4気筒型であるが、本発明においては、気筒数および気筒配置はこれに限定されるものではなく、複数の気筒を備えるエンジンであればよい。
エンジン10には、空気を筒内に取り込むための吸気通路12と、筒内から排気ガスを排出するための排気通路14とが接続されている。吸気通路12には、吸気通路12に吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ16が設けられている。
エンジン10は、排気ガスのエネルギによって過給を行うターボチャージャ18を備えている。エアフローメータ16の下流には、ターボチャージャ18のコンプレッサ18aが配置されている。ターボチャージャ18は、コンプレッサ18aと一体的に連結され排気ガスのエネルギによって回転するタービン18bを備えている。コンプレッサ18aは、タービン18bに入力される排気ガスの排気エネルギによって回転駆動される。
コンプレッサ18aの下流には、コンプレッサ18aにより圧縮された空気を冷却するインタークーラ20が設けられている。インタークーラ20の下流には、吸気通路12を流れる空気量を調整するための電子制御式のスロットルバルブ22が設けられている。スロットルバルブ22の下流には、気筒毎に吸気ポート24が設けられている。吸気ポート24の近傍には、吸気ポート24内に燃料を噴射(ポート噴射)するインジェクタ28が取付けられている。吸気通路12の下流端には、気筒内と吸気通路12との間を開閉する吸気バルブ26が設けられている。
内燃機関10の各気筒には、気筒内(燃焼室内)の混合気に点火するための点火プラグ30が設けられている。燃焼室内の燃焼圧(筒内圧)に応じた信号を出力する燃焼圧センサ(筒内圧センサ)31が取り付けられている。
排気通路14の上流端には、気筒内と排気通路14との間を開閉する排気バルブ32が設けられている。排気バルブ32の下流には、排気ガスの空燃比に応じた信号を出力する空燃比センサ33が設けられている。空燃比センサ33の下流には、排気ガスのエネルギによって回転するタービン18bが配置されている。タービン18bの下流には、排気ガス中の成分を浄化する触媒34が設けられている。触媒34として、例えば三元触媒が用いられる。
タービン18bの近傍には、タービン18bよりも上流の排気通路14と、タービン18bから触媒34までの間の排気通路14とを接続してタービン18bを迂回するバイパス通路36が設けられている。バイパス通路36には、電子制御式のウェイストゲートバルブ(Waste Gate Valve)38が設けられている。ウェイストゲートバルブ38は、モータや負圧ダイヤフラム等のアクチュエータにより任意に開閉制御可能であり、これによりバイパス通路36を強制的に連通、遮断することができる。
本実施形態のシステムは、ECU(Electronic Control Unit)50を更に備えている。ECU50は、例えばROM、RAM等を含む記憶回路を備えた演算処理装置により構成されている。ECU50の入力側には、上述したエアフローメータ16、燃焼圧センサ31、空燃比センサ33の他、クランク角及びクランク角速度を検出するためのクランク角センサ52、車両のアクセルペダルの操作量に対応したアクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ54、エンジン冷却水の温度を検出するための水温センサ56等の内燃機関10の運転状態を検出するための各種センサが接続されている。
ECU50の出力側には、上述したスロットルバルブ22、インジェクタ28、点火プラグ30、ウェイストゲートバルブ38の他、フューエルカット時や気筒休止時に対象気筒の吸気バルブ26および排気バルブ32の少なくとも一方を閉弁状態で停止させる弁停止装置58等の内燃機関10の運転状態を制御するための各種アクチュエータが接続されている。ECU50は、各種センサからの入力情報に基づいて所定のプログラムを実行し、各種アクチュエータを作動させることにより、エンジン10の運転状態を制御する。
上述したセンサやアクチュエータは、複数の気筒に対して1つ配置される「共用デバイス」と気筒毎に配置される「気筒毎デバイス」とに分類される。以下の説明において、共用デバイスは、水温センサ56、ウェイストゲートバルブ38等の気筒に依らないデバイスである。気筒毎デバイスは、上述したインジェクタ28、点火プラグ30、燃焼圧センサ31、弁停止装置58等である。なお、各種センサやアクチュエータをいずれのデバイスに分類するかは、これに限定されるものではない。システム構成に応じて変更可能な事項であり、例えば、上記システム構成では、複数の気筒に対して1つの空燃比センサ33を配置することとしているが、気筒毎に空燃比センサ33を配置して、気筒毎デバイスに分類しても良い。
(ECUの構成と演算割り当て)
図2は、マルチコアプロセッサであるECU50の構成と演算割り当てについて説明するための図である。
図2に示すECU50は、1つのプロセッサ・パッケージ内に4つのコアを封入したエンジン制御用のマルチコアプロセッサである。ECU50は、少なくとも気筒数以上のコアを封入したマルチコアプロセッサである。
図2に示すECU50は、4つのコア以外に、各コアの電源およびクロック周波数を制御する制御装置と、各コアに制御演算(ソフト)を割り当てる割り当て装置とを含むコントローラを備えている。コントローラは各コアに対して各種指示信号(起動/停止、クロック周波数設定、制御演算(ソフト)割り当て)を出力する。
図3は、ECU50の各コアに制御演算を割り当てるために、コントローラが実行する制御ルーチンのフローチャートである。
図3に示すルーチンでは、まずコントローラは、1つのセンサ、1つのアクチュエータごとの制御演算の処理負荷の合計が設定値以上であるか否かを判定する(ステップS60)。設定値未満である場合、例えば、図2のコア1が規定のクロック周波数で全ての制御演算を滞りなく実行可能なCPU使用率である場合は、コントローラはコア1に全ての制御演算を割り当て、他コアを停止させる(ステップS70)。一方、ステップS60において、設定値以上である場合、コントローラは、気筒毎デバイスの制御演算を1気筒ごとに1コア割り当てる(ステップS80)。図2の例では、気筒#1〜#4の気筒毎デバイスの制御演算が、それぞれコア1〜4に割り当てられている。以下の説明において、これらのコアを「気筒毎コア」と称する。さらに、コントローラは、ステップS80において、いずれか1つの気筒毎コアに共用デバイスの制御演算(気筒に依らない演算)を割り当てる。図2の例では、気筒#1に対応するコア1に割り当てられている。以下の説明において、このコアを「代表コア」と称する。ステップS90において、コントローラは、各コアの処理負荷に応じて各コアのクロック周波数を設定する。
なお、図3のステップS60においては、処理負荷の合計が設定値以上であることを判定条件としているが、これに限定されるものではない。例えば、所定値以上のクロック周波数での連続稼働時間が所定時間を超えることを条件としてもよい。また、消費電力やCPU温度を直接モニタリングし、その値が規定値を超えることを条件としてもよい。
[実施の形態1における特徴的制御]
本システムのマルチコアプロセッサは、図3に示す割り当てルーチンにより、1つの気筒における気筒毎デバイスの制御演算を1つのコアに割り当てた「気筒毎コア」からなる気筒毎コア群と、気筒毎コア群のうち1つの気筒毎コアに更に共用デバイスの制御演算を割り当てた「代表コア」とを有する。図2に示す例では、コア1〜4が気筒毎コアであり、コア1はさらに代表コアでもある。
ところで、センサやアクチュエータごとの制御演算の処理負荷の合計が高い場合であっても、同種のセンサやアクチュエータの制御演算の実行結果の差が小さい場合がある。例えば、アイドリング時や定常運転時など、各気筒の燃焼状態が一定であると判定できる場合には、代表コアの演算結果(燃焼圧、燃料噴射量、点火時期等)を他の気筒毎コアの演算結果として利用することで、処理負荷を軽減することができる。
そこで、本実施形態のシステムでは、代表コアに対応する気筒(#1)とそれ以外の気筒(#2〜#4)の燃焼状態に関するパラメータの差が所定範囲内にあることをコア停止条件とする。燃焼状態に関するパラメータとしては、燃焼圧、空燃比、吸気量、噴射量、点火時期の少なくとも1つに関する値を用いることが好ましい。コア停止条件が成立する場合は、代表コア(コア1)以外の全ての気筒毎コア(コア2〜4)を停止させ、代表コア(コア1)による気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コア(コア2〜4)の制御演算の実行結果として利用する。一方、コア停止条件が成立しない場合は、気筒毎コアごとに気筒毎デバイスの制御演算を実行する。
このような制御によれば、アイドリング時や定常運転時など気筒間でばらつきが少ない安定した燃焼状態であると判断できる場合に、代表気筒での制御演算の実行結果を利用して、他気筒についての重複した制御演算を省略・軽減することができる。そのため、実施の形態1のシステムによれば、代表コア以外の気筒毎コアを停止させて、好適に消費電力や発熱量の低減を図ることができる。
図4は、上述の制御を実現するために、ECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。
図4に示すルーチンは代表コアによって機関運転中常時実行される。図4に示すルーチンでは、まず、代表コアは、対象の制御演算について、代表コアの演算結果と他のすべての気筒毎コアの演算結果との差が所定範囲内であるか否かを判定する(ステップS100)。対象の制御演算とは、例えば燃焼圧センサ31により検出される燃焼圧、点火プラグ30(点火時期)の制御量、インジェクタ28(噴射量)の制御量など、燃焼状態に関するパラメータの演算である。この燃焼状態に関するパラメータを代表コアと他の気筒毎コアとで比較する。その差が所定範囲内であれば、気筒間で燃焼状態のばらつきが少ないと判断できる。この場合には、代表コア以外のすべての気筒毎コアを停止させ、代表コアの制御演算の実行結果を他の気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用する(ステップS110)。
その後、代表コアは、停止したコアを稼働状態に復帰させるコア復帰条件が成立するか否かを判定する(ステップS120)。コア復帰条件が成立する場合、代表コアは、停止したコアを稼動状態に復帰させる(ステップS130)。燃焼を開始する気筒順にコアを復帰させるのが好ましい。コア復帰条件は、燃焼状態が変化することが予測される場合に成立する条件である。具体的には、ステップS100に示すコア停止条件に当てはまらなくなったことを条件とする。その他、コア復帰条件として、気筒毎に有するパラメータ以外で車両状態を表すパラメータ(車速、エンジン回転数、路面情報、ナビ経路情報、ECTシフト状態、クラッチ状態など)が所定の状態になったことを条件としてもよい、例えば、ナビ経路情報等から車両前方に登坂路があることを検出した場合、その後アクセルが踏まれて燃焼状態が変化することが予測できる。そのため、停止したコアを事前に復帰させる。
なお、ステップS120においてコア復帰条件が成立しない場合には、ステップS110の処理に戻り処理を継続する。また、ステップS100においてコア停止条件が成立しない場合には、気筒毎コアごとに気筒毎デバイスの制御演算を実行する。
ところで、実施の形態1のシステムにおいては、代表コアが図4に示すルーチンを実行することとしているが、コントローラがその機能を代替するものであってもよい。
(コア停止時とコア復帰時の処理)
図5は、実施の形態1のシステムにおけるコア停止タイミングについて説明するための図である。
上述の図4に示すルーチンでは、コア停止条件(ステップS100)が成立する場合に、ステップS110において気筒毎コアが停止される。しかしながら、コア停止条件が成立する場合に、コアを即刻停止してしまうと不都合が生じる場合がある。図5に示す燃料噴射制御の例では、噴射実行中にコアを停止してしまうとインジェクタ28への通電も止まる。そのため、アクチュエータ動作中はコアを停止させず、動作が完了してから停止させることが好ましい。なお、この点は以下の実施の形態でも同様である。
また、図5の気筒#2に示すように、噴射実行前に噴射量の演算を実行するが、この演算途中でコアを停止する場合にも不都合が生じる可能性がある。この場合、噴射量の演算は途中で停止され、コア復帰時に演算も途中から復帰することになるが、演算停止時とコア復帰時ではエンジンの運転状態が異なっている。そのため、停止された演算の結果を、復帰してから得て、その演算結果を用いて燃料を噴射すれば、意図しない燃焼を引き起こす可能性がある。これを防止するため、途中で停止すると問題になる演算については、演算が終了してからコアを停止することが好ましい。或いは、演算途中でコアを停止した場合は、その途中結果を破棄し、コア復帰時に最初から演算をやり直すことが好ましい。なお、これらの点は以下の実施の形態でも同様である。
また、本発明が適用されるエンジンは、上述のようなポート噴射式のエンジンには限定されない。筒内直噴エンジンにも本発明の適用は可能である。また、過給機付きのエンジンに限らず、自然吸気エンジンにも本発明の適用は可能である。なお、この点は以下の実施の形態でも同様である。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU50が前記第1の発明における「マルチコアプロセッサ」に、図2に示すコア1〜4それぞれが前記第1の発明における「気筒毎コア」に、図2に示すコア1が前記第1の発明における「代表コア」に、それぞれ相当している。
また、ここでは、ECU50が、上記ステップS100の処理を実行することにより前記第1の発明及び第2の発明における「コア停止条件」の判定処理が実行され、上記ステップS110の処理を実行することにより前記第1の発明及び第2の発明における「代表演算手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態2.
[実施の形態2のシステム構成]
次に、図6を参照して本発明の実施の形態2について説明する。本実施形態のシステムは図1〜図3に示す構成において、ECU50に後述する図6のルーチンを実施させることで実現することができる。
上述した実施の形態1においては、コア停止条件として、ステップS100において、対象の制御演算について、代表コアの演算結果と他のすべての気筒毎コアの演算結果との差が所定範囲内であることをコア停止条件とし、コア停止条件が成立する場合には、代表コア以外のすべての気筒毎コアを停止することとしている。ところで、コア停止条件を気筒毎に個別に判定可能な条件とし、コア停止条件が成立する気筒について個別に気筒毎コアを停止することとしてもよい。
[実施の形態2における特徴的制御]
そこで、実施の形態2のシステムでは、気筒毎に判定するコア停止条件として、代表コア以外の気筒毎コアにおける過去所定期間の燃焼状態に関するパラメータの差が所定範囲内にあることをコア停止条件とする。燃焼状態に関するパラメータとしては、燃焼圧、空燃比、吸気量、噴射量、点火時期の少なくとも1つに関する値を用いることが好ましい。所定気筒においてコア停止条件が成立する場合は、当該所定気筒に対応する気筒毎コアを停止させ、代表コアによる気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用する。一方、コア停止条件が成立しない場合は、気筒毎コアごとに気筒毎デバイスの制御演算を実行する。
このような制御によれば、コア停止条件が成立する気筒ごとに気筒毎コアを停止させることができる。そのため、実施の形態2のシステムによれば、好適に消費電力や発熱量の低減を図ることができる。
図6は、上述の制御を実現するために、ECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。
図6に示すルーチンは代表コアによって機関運転中常時実行される。図6に示すルーチンは、ステップS100の処理後にステップS200の処理が追加されている点、および、ステップS110の処理がステップS111に置き換えられている点を除き、図4に示すルーチンと同様である。以下、図6において、図4に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図6に示すルーチンでは、ステップS100のコア停止条件が成立しない場合に、代表コアは、ステップS200のコア停止条件が成立するか否かを、代表コア以外の気筒毎コアごとに判定する。具体的には、対象の制御演算(吸気量、噴射量、点火時期などの制御演算)について、気筒毎コアごとに過去所定期間における演算結果の差が所定範囲内にあるか否かを判定する。対象の制御演算とは、例えば燃焼圧センサ31により検出される燃焼圧、点火プラグ30(点火時期)の制御量、インジェクタ28(噴射量)の制御量など、燃焼状態に関するパラメータの演算である。所定気筒においてコア停止条件(ステップS200)が成立する場合、当該所定気筒は燃焼状態のばらつきが少ないと判断できる。この場合には、当該所定気筒に対応する気筒毎コアを停止させ、代表コアの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用する(ステップS111)。なお、ステップS111は、上述の処理に加え、上述した実施の形態1におけるステップS100の処理を含むこととする。
ところで、実施の形態2のシステムにおいては、代表コアが図6に示すルーチンを実行することとしているが、コントローラがその機能を代替するものであってもよい。
また、図6に示すルーチンでは、ステップS111において、代表コアの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用することとしているが、これに限定されるものではない。当該気筒毎コアの停止前までの演算結果を使用することとしてもよい。
また、図6に示すルーチンでは、代表コア以外の気筒毎コアについてステップS200のコア停止条件を判定することとしているが、これに限定されるものではない。代表コアについてもステップS200のコア停止条件を判定することとしてもよい。代表コアについてコア停止条件が成立する場合には、ステップS111に次の処理を加える。すなわち、代表コアを停止するのではなく、対象の制御演算を中止し、中止前の演算結果を使用してその演算が担う処理負荷に相当する分のクロック周波数を下げる。これにより、代表コアの消費電力および発熱量を低減することができる。
また、図6に示すルーチンでは、ステップS100とステップS200の両方のコア停止条件を判定することとしているが、ステップS100の判定処理を削除することとしてもよい。
尚、上述した実施の形態2においては、ECU50が、上記ステップS200の処理を実行することにより前記第3の発明における「コア停止条件」の判定処理が実行され、上記ステップS111の処理を実行することにより前記第3の発明における「代表演算手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態3.
[実施の形態3のシステム構成]
次に、図7を参照して本発明の実施の形態3について説明する。本実施形態のシステムは図1〜図3に示す構成において、ECU50に後述する図7のルーチンを実施させることで実現することができる。
上述した実施の形態1または2におけるコア停止条件(ステップS100、S200)は、燃焼を伴う運転状態において、燃焼状態に関するパラメータのばらつきが少ないことを条件としている。ところで、燃焼を伴わない運転状態においても、気筒毎コアの制御演算を代表コアに任せることが可能である。
[実施の形態3における特徴的制御]
そこで、実施の形態3のシステムでは、フューエルカット時やアイドルストップを含む気筒休止時など、気筒内への燃料供給が禁止されることをコア停止条件とする。コア停止条件が成立する場合は、代表コア以外の気筒毎コアを停止させ、代表コアによる気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用する。一方、コア停止条件が成立しない場合は、気筒毎コアごとに気筒毎デバイスの制御演算を実行する。
このような制御によれば、燃焼を伴わない運転状態において、代表コア以外の気筒毎コアを停止させて、好適に消費電力や発熱量の低減を図ることができる。
フューエルカット時や気筒休止時に代表コアの演算結果を利用する制御の具体例について説明する。フューエルカット時は新気が触媒34に流入すると触媒34が劣化する。これを防ぐため、実施の形態3のシステムでは、弁停止装置58により吸気バルブ26、排気バルブ32を閉弁状態で停止させる制御が実行される。吸排気バルブ停止後、復帰のタイミングで弁停止装置の弁停止ソレノイドへ通電する必要がある。この時、代表コアで各気筒の復帰タイミングの演算および通電指示信号を生成する。あるいは、代表コアで演算した代表気筒の復帰タイミングを用いて全弁同時に復帰させてもよい。
また、経年劣化などにより物理的に吸排気バルブとエンジンユニットの隙間が生じるため、フューエルカット中の弁停止状態においても、完全に新気を遮断することは難しい。そのため、弁停止中の新気流入量を、計測した筒内圧などを用いて推測する場合がある。新気流入量によって空燃比や触媒温度も影響を受けるため、これらを推定するためにも筒内圧の計測が必要となる。そのため、実施の形態2のシステムでは、代表コアで算出した代表気筒の筒内圧を他気筒の筒内圧としても利用する。
図7は、上述の制御を実現するために、ECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。
図7に示すルーチンは代表コアによって機関運転中常時実行される。図7に示すルーチンは、ステップS200の処理後にステップS300の処理が追加されている点、および、ステップS111の処理がステップS112に置き換えられている点を除き、図6に示すルーチンと同様である。以下、図7において、図6に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図7に示すルーチンでは、ステップS200のコア停止条件が成立しない場合には、ステップS300のコア停止条件が成立するか否かを判定する。具体的には、フューエルカット時、又はアイドルストップを含む気筒休止時であるか否かを判定する。判定条件が成立する場合には、代表コア以外の全ての気筒毎コアを停止させ、代表コアの制御演算の実行結果を他の気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用する(ステップS112)。この制御演算の例として上述した筒内圧に関する制御演算が挙げられる。なお、ステップS112は、上述の処理に加え、上述した実施の形態2におけるステップS111の処理を含むこととする。
また、フューエルカット又はアイドルストップ状態からのエンジン再始動時には、ステップS130において、燃焼を最初に開始する気筒(燃料噴射を最初に行う気筒)の気筒毎コアを最初に復帰させ、その後は燃焼を開始する気筒順に対応する気筒毎コアを復帰させる。これにより、全てのコアを同時に復帰させるよりも消費電力を抑えつつ、燃焼制御に必要な演算を行うことができる。
ところで、実施の形態3のシステムにおいては、代表コアが図7に示すルーチンを実行することとしているが、コントローラがその機能を代替するものであってもよい。
また、図7に示すルーチンでは、ステップS100、ステップS200およびステップS300の各コア停止条件を判定することとしているが、ステップS100およびステップS200の一方又は両方の判定処理を削除することとしてもよい。
尚、上述した実施の形態3においては、ECU50が、上記ステップS300の処理を実行することにより前記第4の発明における「コア停止条件」の判定処理が実行され、上記ステップS112の処理を実行することにより前記第4の発明における「代表演算手段」が、それぞれ実現されている。
実施の形態4.
[実施の形態4のシステム構成]
次に、図8を参照して本発明の実施の形態4について説明する。本実施形態のシステムは図1〜図3に示す構成において、ECU50に後述する図8のルーチンを実施させることで実現することができる。
[実施の形態4における特徴的制御]
上述した実施の形態1乃至3においては、コア停止条件(ステップS100、S200、S300)が成立する場合に、気筒毎コアを停止させ、代表コアによる制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用している。ところで、これらのコア停止条件の判定には所定の処理負荷を要するため、そもそもコア停止が見込めない運転条件下では、コア停止条件の判定を実行しないことが好ましい。具体的には、筒内に供給される燃料の性状変化や燃焼状態が変化することが予測される場合である。
筒内に供給される燃料の性状変化が予測される場合について説明する。例えばアルコール混合燃料など、給油前と異なる組成の燃料が給油された場合には、始動時に燃焼が不安定になることは明らかである。そのため、燃料給油後の初回エンジン始動である場合にはコア停止条件の判定処理自体を中止することが好ましい。
燃焼状態が変化することが予測される場合について説明する。例えばナビ経路情報等から車両前方に登坂路があることを検出した場合、その後アクセルが踏まれて燃焼状態が変化することが予測できる。このように燃焼状態の変化が事前に予測される場合は、コア停止条件の判定処理自体を中止することが好ましい。
そこで、実施の形態4のシステムでは、気筒内に供給される燃料の性状変化や、燃焼状態が変化することが予測される場合に、コア停止条件による判定処理の実行を禁止することとした。このような禁止処理を加えることで、無用なコア停止条件の判定処理を排除でき、処理負荷を低減することが可能である。
図8は、上述の制御を実現するために、ECU50が実行する制御ルーチンのフローチャートである。
図8に示すルーチンは代表コアによって機関運転中常時実行される。図8に示すルーチンは、ステップS100の処理前にステップS400の処理が追加されている点を除き、図4に示すルーチンと同様である。以下、図8において、図4に示すステップと同一のステップについては、同一の符号を付してその説明を省略または簡略する。
図8のルーチンでは、まず、代表コアは、所定の禁止条件が成立するか否かを判定する(ステップS400)。所定の禁止条件とは、上述した通り、筒内に供給される燃料の性状変化や、燃焼状態が変化することが予測される場合に成立する条件である。この禁止条件が成立する場合には、以降のコア停止条件の判定処理を実行することなく、本ルーチンの処理を終了する。
ところで、実施の形態4のシステムにおいては、代表コアが図8に示すルーチンを実行することとしているが、コントローラがその機能を代替するものであってもよい。
また、図8に示すルーチンでは、図4に示すルーチンのステップS100の処理前にステップS400の処理が追加されているが、実施の形態2または実施の形態3において説明した図6または図7に示すルーチンの前処理としてステップS400の処理を追加することとしてもよい。
尚、上述した実施の形態4においては、ECU50が、上記ステップS400の処理を実行することにより前記第5の発明及び第6の発明における「禁止手段」が実現されている。
10 内燃機関(エンジン)
12 吸気通路
14 排気通路
16 エアフローメータ
18、18a、18b ターボチャージャ、コンプレッサ、タービン
22 スロットルバルブ
24 吸気ポート
26 吸気バルブ
28 インジェクタ
30 点火プラグ
31 燃焼圧センサ(筒内圧センサ)
32 排気バルブ
33 空燃比センサ
34 触媒
38 ウェイストゲートバルブ
50 ECU(Electronic Control Unit)
52 クランク角センサ
54 アクセル開度センサ
56 水温センサ
58 弁停止装置

Claims (7)

  1. 複数の気筒に対し1つ配置される共用デバイスと気筒毎に配置される気筒毎デバイスとを備えるエンジンを制御するためのマルチコアプロセッサを有するエンジン制御装置において、
    前記マルチコアプロセッサは、
    気筒毎デバイスの制御演算を1気筒ごとに1コア割り当てた気筒毎コアからなる気筒毎コア群と、
    前記気筒毎コア群の1つの気筒毎コアであって、更に前記共用デバイスの制御演算を割り当てた代表コアと、
    燃焼状態に関するパラメータを含むコア停止条件が成立する場合に、前記代表コア以外の少なくとも1つの気筒毎コアを停止させ、前記代表コアによる気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用する代表演算手段と、
    を備えることを特徴とするエンジン制御装置。
  2. 前記コア停止条件は、前記代表コアに対応する気筒とそれ以外の気筒との燃焼状態に関するパラメータの差が所定範囲内にある場合に成立し、
    前記代表演算手段は、前記コア停止条件が成立する場合に、前記代表コア以外の気筒毎コアを停止させ、前記代表コアによる気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用すること、
    を特徴とする請求項1記載のエンジン制御装置。
  3. 前記コア停止条件は、前記代表コアに対応する気筒以外の気筒ごとに判定され、判定される気筒における過去所定期間内の燃焼状態に関するパラメータの差が所定範囲内にある場合に成立し、
    前記代表演算手段は、所定気筒において前記コア停止条件が成立する場合に、当該所定気筒に対応する気筒毎コアを停止させ、前記代表コアによる気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用すること、
    を特徴とする請求項1記載のエンジン制御装置。
  4. 前記コア停止条件は、気筒内への燃料供給が禁止される場合に成立し、
    前記代表演算手段は、前記コア停止条件が成立する場合に、前記代表コア以外の気筒毎コアを停止させ、前記代表コアによる気筒毎デバイスの制御演算の実行結果を、停止させた気筒毎コアの制御演算の実行結果として利用すること、
    を特徴とする請求項1記載のエンジン制御装置。
  5. 前記マルチコアプロセッサは、気筒内に供給される燃料の性状が変化することが予測される場合に、前記コア停止条件による判定処理を禁止する禁止手段、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のエンジン制御装置。
  6. 前記マルチコアプロセッサは、燃焼状態が変化することが予測される場合に、前記コア停止条件による判定処理を禁止する禁止手段、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載のエンジン制御装置。
  7. 前記マルチコアプロセッサは、燃焼状態が変化することが予測される場合に、停止させた気筒毎コアを稼動状態に復帰させる復帰手段、を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載のエンジン制御装置。
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