JP5814165B2 - 媒体供給装置及び画像読取装置 - Google Patents

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Description

本発明は、媒体供給装置及び画像読取装置に関する。
積層された複数の媒体から1つずつ分離して媒体を順次給送する構成の媒体供給装置において、例えば媒体を送り出すローラ間の圧力荷重の不均一や片あたりなどの影響により、媒体が斜行姿勢で送られる状態、所謂スキューが発生する場合がある。一旦スキューが発生すると、以降の媒体もスキュー状態が連鎖する現象が起きやすい。
スキューを補正する技術として、例えば特許文献1には、搬送幅方向に2つのローラを備え、これらのローラを2つのステッピングモータにより独立して駆動制御することにより、媒体のスキューを補正する技術が開示されている。
特開2008−233330号公報
しかしながら、特許文献1に記載される従来のスキュー補正手法では、スキュー補正専用のローラを設置したり、搬送幅方向の2つのローラを個別の駆動源により独立制御する必要があり、装置が複雑化や大型化するという問題があった。
また、媒体供給装置が主に適用されるスキャナ装置などの画像読取装置やコンシューマ仕様の安価なプリンタにおいては、ジャム発生が回避でき、または読み取り画像の斜行が目立たないレベルであれば、スキューを許容しうる場合も多い。要は、スキューが発生した場合に、スキューを高精度に補正できなくても、次の媒体にスキューが連鎖することさえ回避できれば十分である場合が多い。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡易な構成で媒体のスキュー状態の連鎖を抑制できる媒体供給装置及び画像読取装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る媒体供給装置は、1つの給送軸に伝達された単一の駆動源からの駆動力により回転し、媒体を搬送方向に搬送する少なくとも2つのローラを有する給送ローラと、前記給送ローラに接圧して、所定の搬送負荷を前記給送ローラとの間に進入した前記媒体に作用させるブレーキ手段と、前記給送ローラの搬送方向における下流側に配置された搬送ローラと、を備える媒体供給装置において、前記給送ローラが有するローラのそれぞれと前記給送軸との間には、前記ローラが前記媒体を搬送方向に搬送する搬送回転方向に回転することを許容し、かつ前記搬送回転方向と逆回転方向への回転を規制する回転規制手段が個別に配置され、前記駆動源により、前記給送ローラの周速度を前記搬送ローラの周速度より相対的に遅く制御可能であることを特徴とする。
また、上記の媒体供給装置は、前記給送ローラの搬送方向における下流側に配置され、前記媒体を検出する媒体検出手段を備え、前記媒体検出手段により、前記媒体が前記搬送ローラに進入したことを検出すると、前記駆動源により、前記給送ローラの周速度を前記搬送ローラの周速度より相対的に遅くする制御を実行することが好ましい。
また、上記の媒体供給装置は、前記媒体検出手段により、前記媒体が前記搬送ローラに進入したことを検出すると、前記駆動源による前記給送軸の回転を停止する制御を実行することが好ましい。
また、上記の媒体供給装置は、前記給送ローラの搬送方向の上流側に配置された、1つの回転軸まわりに回転可能な少なくとも2つのローラを有するピックアップローラを備え、前記ピックアップローラが有するローラのそれぞれと前記回転軸との間には、前記ローラが前記媒体を搬送方向に搬送する搬送回転方向に回転することを許容し、かつ前記搬送回転方向と逆回転方向への回転を規制する回転規制手段が個別に配置されることが好ましい。
また、上記の媒体供給装置では、前記給送ローラの前記給送軸方向の全幅が、前記媒体の最小設定サイズの幅より小さいことが好ましい。
また、上記の媒体供給装置では、前記給送ローラの前記給送軸方向の全幅をL1、前記給送ローラの少なくとも2つのローラのそれぞれの幅をL2、給送ローラの前記ローラの個数をnとして、
n・L2/L1≦0.95
を満たすことが好ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明に係る画像読取装置が、上記の媒体供給装置と、前記媒体供給装置の下流側に配置され、前記媒体の画像を読み取る画像読取部と、前記画像読取部により読み取られた前記媒体の画像の傾斜を補正する補正手段と、を備えることが好ましい。
本発明に係る媒体供給装置は、給送ローラから搬送ローラに進入した媒体がスキュー状態である場合でも、給送ローラの各ローラに配置された回転規制手段により、ローラと媒体との接触状態に応じて、各ローラが異なる挙動をとることにより、次に給送する媒体にスキューが伝達されるのを抑制でき、この結果、簡易な構成で媒体のスキュー状態の連鎖を抑制できるという効果を奏する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る媒体供給装置を搭載する画像読取装置の概略構成を示す断面図である。 図2は、本発明の第一実施形態に係る媒体供給装置を図1に示す矢印A1の方向からみたときの概略構成を示す平面図である。 図3は、本発明の第一実施形態に係る媒体供給装置によるスキュー連鎖の抑制動作について説明するための平面図である。 図4は、本発明の第一実施形態に係る媒体供給装置によるスキュー連鎖の抑制動作について説明するための平面図である。 図5は、本発明の第一実施形態に係る媒体供給装置によるスキュー連鎖の抑制動作について説明するための平面図である。 図6は、本発明の第一実施形態によるスキュー連鎖の抑制効果を説明するためのグラフである。 図7は、本発明の第二実施形態に係る媒体供給装置を搭載する画像読取装置の概略構成を示す断面図である。 図8は、本発明の第二実施形態に係る媒体供給装置によるスキュー連鎖の抑制動作について説明するための平面図である。 図9は、本発明の第二実施形態に係る媒体供給装置によるスキュー連鎖の抑制動作について説明するための平面図である。 図10は、本発明の第二実施形態に係る媒体供給装置によるスキュー連鎖の抑制動作について説明するための平面図である。 図11は、本発明の第三実施形態に係る媒体供給装置を搭載する画像読取装置の概略構成を示す断面図である。
以下に、本発明に係る媒体供給装置及び画像読取装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
[第一実施形態]
図1〜6を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
まず、図1,2を参照して、本発明の第一実施形態に係る媒体供給装置の構成について説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る媒体供給装置を搭載する画像読取装置の概略構成を示す断面図であり、図2は、本発明の第一実施形態に係る媒体供給装置を図1に示す矢印A1の方向からみたときの概略構成を示す平面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る媒体供給装置1は、積層された複数のシート状の媒体Sから1枚ずつ分離して供給する装置である。媒体供給装置1は、例えば、イメージスキャナ、複写機、ファクシミリ、文字認識装置等の画像読取装置やプリンタ等の画像形成装置などに搭載される自動給紙機構(Auto Document Feeder:ADF)に適用される。本実施形態では、その一例として、媒体供給装置1が画像読取装置10に搭載されてシート状の媒体Sを分離搬送する場合について説明する。シート状の媒体Sとは、例えば、原稿や名刺等のシート状の読み取り対象物や印刷用紙、枚葉紙等のシート状の被記録媒体を含む。
媒体供給装置1は、複数種のサイズの媒体を供給可能であり、これらの複数種のサイズの媒体に対して、搬送方向に直交する幅方向の媒体の中央位置を基準位置として給紙する中央給紙基準方式をとるものである。図1に示すように、媒体供給装置1は、媒体を搬送方向に搬送する搬送路上に、給送ローラ2と、ブレーキローラ3(ブレーキ手段)と、搬送ローラ4と、媒体センサ13(媒体検出手段)とを備え、さらに制御装置7を備えている。
給送ローラ2は、図示しないホッパに積層されている複数の媒体Sのうち、搬送対象となる最下端の1枚の媒体S1を搬送方向に繰り出すためのローラである。図1,2に示すように、給送ローラ2は、搬送方向に略直交に配置された給送軸21と、この給送軸21の周囲に設けられた2つのローラ22a,22bとを備える。給送軸21は、媒体の搬送路より下方に配置され、制御装置7により制御されるモータ8の動作によって回転駆動される。
図2に示すように、給送ローラ2のローラ22a,22bは、搬送方向と略直交する方向に、媒体搬送中心Cを挟んで配置されている。ローラ22a,22bは、例えば内層に発泡ゴムなどのニップ幅を形成しやすい軟らかい材料を用いてにより円柱状に形成されており、積層された媒体Sのうち最も給送ローラ2側にある1枚の媒体S1と、その周面で接触可能である。すなわち、ローラ22a,22bは、単一の駆動源であるモータ8から給送軸21に伝達された駆動力により回転することで、その周面で接触している搬送対象の媒体S1を搬送方向に搬送することができる。
また、給送ローラ2は、図2に示すように、給送軸21方向の全幅L1が、媒体Sの最小設定サイズの幅より小さく設けられており、媒体供給装置1が対象とする全てのサイズの媒体Sに対して、給送ローラ2のローラ22a,22bの両方と接触可能となるよう構成されている。
また、給送ローラ2は、図2に示すように、給送ローラ2の給送軸21方向の全幅をL1、ローラ22a,22bのそれぞれの幅をL2、給送ローラ2のローラ数をn(本実施形態ではn=2)として、
n・L2/L1≦0.95
の条件を満たすように設けられており、給送ローラ2の2つのローラ22a,22bの間に適切に間隙を設けることができるよう構成されている。これによりローラ22a,22bの内側面同士が接触するのを防止でき、ローラ22a,22bが個別の回転動作をとることがローラ22a,22b同士の接触により妨げられるのを防止することができる。
図1,2に示すように、給送ローラ2の2つのローラ22a,22bのそれぞれと給送軸21との間には、ワンウェイクラッチ14a,14b(回転規制手段)が個別に設けられている。ワンウェイクラッチ14a、14bは、ローラ22a,22bが搬送対象の媒体S1を搬送方向に搬送する搬送回転方向に回転することを許容し、かつ搬送回転方向と逆回転方向への回転を規制するよう配置されている。
すなわち、給送ローラ2のローラ22a,22bは、単一の駆動源であるモータ8から給送軸21に伝達された駆動力により一体回転可能であり、かつ、それぞれに設けられたワンウェイクラッチ14a,14bによって回転または停止の動作を個別に行うことができるよう構成されている。
ワンウェイクラッチ14a,14bの具体的な構成としては、例えば、ローラ式、カム式、コイルバネ式、ラチェット式、スプラグ式などの構成を適用することができる。また、ワンウェイクラッチ14a,14bの軸方向両側に、焼結軸受、樹脂軸受、ボールベアリングなどの支持部材を配置し、ワンウェイクラッチ14a,14bに掛かるラジアル荷重を支持する構成としてもよい。
なお、給送ローラ2は、一般的に消耗品であり、使用に伴い適宜交換される。給送ローラ2の交換単位としては、例えば(1)給送軸21、ローラ22a,22b、及び給送軸21とモータ8とを連結するギヤを含む駆動ギヤ軸一体型、(2)ローラ22a,22bがワンウェイクラッチ14a,14bを内部に備えた状態で一体的に形成され、給送軸21と分離可能なローラ一体型、(3)ローラ22a,22bがワンウェイクラッチ14a,14bをそれぞれ内部に備えた状態で、給送軸21と個別に分離可能なローラ一輪型(ワンウェイクラッチ包含)、(4)個々のローラ22a,22bがワンウェイクラッチ14a,14bと分離可能なローラ一輪型(ワンウェイクラッチは別)、などが挙げられる。
ブレーキローラ3は、図示しないホッパに積層されている複数の媒体Sのうち、搬送対象となる1枚の媒体S1以外の媒体が搬送方向に繰り出されるのを防止するためのローラである。ブレーキローラ3は、給送ローラ2と対向して設けられ、給送ローラ2に接圧している。なお、本実施形態では、「接圧」とは任意の接触圧力で押圧する状態を意味するものである。
ブレーキローラ3は、搬送方向に略直交に配置された軸31と、この軸31の周囲に設けられた2つのローラ32a,32bとを備える。ローラ32a,32bは、搬送方向と略直交する方向に、媒体搬送中心Cを挟んで配置されている。ローラ32a,32bは、例えば内層に発泡ゴムなどのニップ幅を形成しやすい軟らかい材料を用いて円柱状に形成されている。
ブレーキローラ3のローラ32a,32bは、給送ローラ2のローラ22a,22bに接圧している。これにより、ブレーキローラ3のローラ32aと給送ローラ2のローラ22aとの間、また、ブレーキローラ3のローラ32bと給送ローラ2のローラ22bとの間には、両ローラの接触面であるニップが形成されている。媒体Sは、給送ローラ2とブレーキローラ3との間のニップを通過して搬送方向の下流側に給送される。ニップの搬送方向の長さであるニップ幅は、ブレーキローラ3の給送ローラ2への接圧の度合いによって調整可能である。
ブレーキローラ3は、所定の従動回転トルク以上のトルクを受けるときには給送ローラ2の回転にしたがって従動回転可能であり、かつ、従動回転トルクより小さいトルクを受けるときには所定の回転負荷を発生するよう構成されている。このような構成は、具体的には、軸31が駆動軸であり軸31が搬送方向とは逆方向に回転することで負荷を発生させるFRR方式や、軸31が逆回転しない簡易FRR方式を適用することで実現することができる。
ニップに1枚の媒体のみが進入している場合には、ブレーキローラ3は従動回転トルク以上のトルクを受けて従動回転するが、他の媒体も一緒に重送されニップに進入した場合には、ニップの摩擦係数が相対的に小さくなるため、ブレーキローラ3は回転負荷を発生させて、給送ローラ2側の搬送対象の媒体S1以外でニップに進入した媒体を搬送対象の媒体S1に対して相対移動させて分離し、搬送対象の媒体S1のみをニップから送り出し、他の媒体はニップの中に保持することで、搬送対象となる1枚の媒体S1以外の媒体が搬送方向に繰り出されるのを防止する。
搬送ローラ4は、給送ローラ2の搬送方向における下流側に配置され、給送ローラ2を通過した媒体S1をさらに搬送方向下流側に搬送する。搬送ローラ4は、モータ9により回転駆動する駆動ローラと、駆動ローラと接圧して従動回転する従動ローラとを有する。媒体S1はこの駆動ローラと従動ローラとの間を通り搬送方向の下流側へ搬送される。
媒体センサ13は、媒体S1の搬送経路上に配置され、媒体S1の先端の通過を検出する。媒体センサ13は、搬送ローラ4より搬送方向の直後に配置されている。本実施形態では、媒体センサ13は媒体S1の搬送路をはさんだ状態で一対配置されており、媒体S1の厚さ方向に沿って互いに対向している。そして、この対向するセンサの間を媒体S1が通過したことを検出する。なお、媒体センサ13は、媒体S1が搬送ローラ4に進入したことを検出できれば、搬送ローラ4の上流など任意の位置に配置してもよい。
搬送ローラ4の下流側には、画像読取装置10の画像読取部5が配置されている。搬送ローラ4により媒体S1が画像読取部5の読取位置まで搬送されると、画像読取部5は、媒体S1の読取走査を行い媒体S1の画像データを生成する。
画像読取部5の下流側には、さらに排出ローラ6が配置されている。排出ローラ6は、画像読取部5による読取走査が行われた媒体を下流に排出する。排出ローラ6は、モータ9により回転駆動する駆動ローラと、駆動ローラと接圧して従動回転する従動ローラとを有する。すなわち搬送ローラ4と排出ローラ6とは共通のモータ9により回転可能に構成されている。
制御装置7は、媒体供給装置1及び画像読取装置10の各部を制御するものである。図1に示すように、制御装置7は、媒体センサ13、モータ8、モータ9に接続されており、媒体センサ13等の各種センサ情報に基づいて、モータ8が接続される給送ローラ2、モータ9が接続される搬送ローラ4及び排出ローラ6の回転駆動を制御する。また、制御装置7は、図1には図示しないが画像読取部5にも接続されており、画像読取部5による画像読取動作を制御する。
特に本実施形態では、制御装置7は、媒体センサ13により媒体S1の先端の通過を検知されたときに、媒体S1が搬送ローラ4に到達したものとして、モータ8の動作を停止させ、給送ローラ2の回転を停止する制御を実施する。また、制御装置7は、画像読取部5により読み取られた媒体S1の画像データを保持する。さらに、制御装置7(補正手段)は、画像読取部5により読み取られた媒体S1の画像の傾斜を補正する画像処理を行うよう構成することもできる。
制御装置7は、物理的には、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などを有するコンピュータである。上述した制御装置7の各機能の全部または一部は、ROMに保持されるアプリケーションプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することによって、RAMやROMにおけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
次に、図3〜5を参照して、本実施形態に係る媒体搬送装置の動作について説明する。図3〜5は、本発明の第一実施形態に係る媒体供給装置によるスキュー連鎖の抑制動作について説明するための平面図である。
図3〜5には、図1の給送ローラ2及び搬送ローラ4を、ブレーキローラ3側(図1に示す矢印A2の方向)から見た図が示されている。図3〜5では、媒体Sの搬送方向は図の下向きであり、図の上方から下方に向かって媒体Sが搬送される。また、積層される媒体Sのうち、一番下にあり搬送対象である1枚目の媒体S1と、媒体S1の直上に積層され媒体S1の次の搬送対象である2枚目の媒体S2のみが図示されている。すなわち、図3〜5には、図の奥行き方向において、一番手前に媒体S2、その次に媒体S1、さらに奥に給送ローラ2及び搬送ローラ4が階層的に図示されている。
図3〜5に示す動作の初期状態としては、給送ローラ2は、モータ8により媒体S1を搬送方向に送り出す方向に回転駆動されており、ローラ22a,22bも回転駆動されている。給送ローラ2より搬送方向の下流側にある搬送ローラ4も、モータ9により媒体S1を搬送方向に送り出す方向に回転駆動されている。このとき、搬送対象の媒体S1に、例えばローラ間の圧力荷重の不均一や片あたりなどの影響により、図3に示すように斜行姿勢で送られる状態、所謂スキューが発生し、媒体S1がスキューを生じたまま給送ローラ2に挿入される状況を考える。
媒体S1が給送ローラ2に挿入されると、給送ローラ2は、2つのローラ22a,22bの外周面により、挿入された媒体S1と直接接触する。図3に示すように、媒体S1は、接触する給送ローラ2の回転駆動によって、給送ローラ2の各ローラ22a,22bの外周面から搬送方向へ摩擦力を受けて、この摩擦力によって搬送方向の下流側へ向けて送り出されている。このとき、媒体S1の上に積層されている2枚目の媒体S2は、給送ローラ2との間に媒体S1が介在するので、給送ローラ2とは非接触な状態であり、搬送方向への力は伝達されていない。
媒体センサ13が媒体S1の通過を検知すると、制御装置7は、媒体S1が搬送ローラ4に到達したものとして、モータ8を停止させる。これにより、給送ローラ2の回転は停止される。このとき、媒体S1は、搬送ローラ4の回転駆動によって、搬送方向下流側へ送り出される。
媒体S1の搬送方向の移動によって、給送ローラ2の各ローラ22a,22bの外周面は搬送方向に摩擦力fを受ける。この摩擦力fは、上述のモータ8の回転駆動により媒体S1がローラ22a,22bから受けていた摩擦力と同一方向である。ローラ22a,22bと給送軸21との間に配置されるワンウェイクラッチ14a,14bは、この摩擦力fによっては回転可能である。したがって、ローラ22a,22bは摩擦力fより共に空転し、搬送ローラ4の回転駆動に従動回転して、媒体S1が搬送方向に送り出される。
搬送ローラ4による媒体S1の送り出しが進むと、媒体S1は給送ローラ2から離れ、2枚目の媒体S2が給送ローラ2と接触する状態へと遷移する。上記のように、媒体S1にはスキューが発生しているので、このような媒体S1が搬送ローラ4側に送り出される過程においては、図4に示すように、給送ローラ2の一方のローラ22aが先に媒体S1と離れ、他方のローラ22bが媒体S1と接触している状態が発生する。言い換えると、媒体S1が、給送ローラ2の一方のローラ22aのニップを抜けて、他方のローラ22bのニップ内にある状態である。
このとき、媒体S1が先に抜けたローラ22aは、媒体S1から搬送方向への摩擦力fを受けなくなるので、搬送ローラ4に対して従動回転しなくなり、回転を停止する。このため、ローラ22aは、次に給送する媒体S2とローラ22bに先んじて接触しているが、これを引き込むことがない。さらに、ワンウェイクラッチ14aは搬送方向と逆方向への回転を規制するので、媒体S2がブレーキローラ3から回転負荷を受ける場合でも、ローラ22aはこの回転負荷により逆方向へは回転しないので、媒体S2を搬送方向と逆方向に戻す挙動も起こらない。
一方、媒体S1と接触しているローラ22bは、媒体S1による搬送方向への摩擦力fを受けるので、摩擦力fより空転し、搬送ローラ4に対して従動回転を継続する。媒体S2は、このローラ22bとの間に媒体S1が未だ介在するので、ローラ22bとは非接触な状態であり、搬送方向への摩擦力fは伝達されていない。つまり、媒体S2は、給送ローラ2の各ローラ22a,22bとそれぞれ異なる接触状態となるが、スキュー角度方向への回転モーメントMは受けない。
そして、図5に示すように、媒体S1が給送ローラ2の両方のローラ22a,22bのニップから抜けた後には、媒体S2は、媒体S1のスキューが伝達されることなく、その幅方向が搬送方向と略直交した姿勢を維持して、給送ローラ2の両方のローラ22a,22bに略同一のタイミングで挿入される。
次に、本実施形態に係る媒体供給装置の効果を説明する。
本実施形態の媒体供給装置1は、1つの給送軸21に伝達された単一の駆動源(モータ8)からの駆動力により回転し、媒体S1を搬送方向に搬送する2つのローラ22a,22bを有する給送ローラ2と、給送ローラ2に接圧して、所定の搬送負荷を給送ローラ2との間に進入した媒体S2に作用させるブレーキローラ3と、給送ローラ2の搬送方向における下流側に配置された搬送ローラ4と、給送ローラ2の搬送方向における下流側に配置され、媒体S1を検出する媒体センサ13と、を備える。この媒体供給装置1は、給送ローラ2が有するローラ22a,22bのそれぞれと給送軸21との間には、ローラ22a,22bが媒体S1を搬送方向に搬送する搬送回転方向に回転することを許容し、かつ搬送回転方向と逆回転方向への回転を規制するワンウェイクラッチ14a,14bが個別に配置される。また、媒体供給装置1は、媒体センサ13により、媒体S1が搬送ローラ4に進入したことを検出すると、モータ8による給送軸21の回転を停止する制御を実行する。
この構成により、給送ローラ2の各ローラ22a,22bにワンウェイクラッチ14a,14bが個別に配置されるので、各ローラ22a,22bと媒体S1との接触状態に応じて、左右のローラ22a,22bが異なる挙動をとることが可能となる。より詳細には、媒体S1と接触している間は搬送ローラ4の回転駆動に従動回転する動作と、媒体S1と非接触のときは回転を停止する動作とを、各ローラ22a,22bごとに個別に行うことができる。これにより、給送ローラ2から搬送ローラ4に進入した媒体S1にスキューが発生している場合でも、媒体S1が搬送ローラ4に進入するのに応じてモータ8による給送軸21の回転を停止する制御を実行すれば、図3〜5を参照して説明したように、ローラ22a,22bと媒体S1との接触状態に応じて、左右のローラ22a,22bが異なる挙動をとることにより、次に給送する媒体S2にスキューが伝達されるのを抑制でき、スキュー連鎖を抑制できる。
また、給送ローラ2は、ワンウェイクラッチ14a,14bをローラ22a,22bごとに設けることで、特にローラ22a,22bごとに個別の動力源を用意することなく、従来どおり単一の動力源(モータ8)のみを利用して、各ローラ22a,22bに別々の動作を行わせることが可能となる。この結果、簡易な構成で媒体Sのスキュー状態の連鎖を抑制できる。
ここで、図6を参照して、本実施形態の媒体供給装置1によるスキュー連鎖の抑制効果について説明する。図6は、本発明の第一実施形態によるスキュー連鎖の抑制効果を説明するためのグラフである。
図6は、本実施形態の媒体供給装置1において、A6サイズの媒体Sを搬送方向に対して横向き(スキュー角度0度)にセットし、サイドガイドを使用しない状態で供給したときの供給枚数ごとのスキュー角度をプロットしたものである。また、比較対象として、給送ローラ2の各ローラ22a,22bに共通の1個のワンウェイクラッチを備える従来技術における実験結果もプロットしている。
図6の横軸は媒体Sの供給枚数[枚]を示し、縦軸はスキュー角度θ[deg]を示している。また、白色のプロットが本実施形態の実験結果を示し、黒色のプロットが従来技術の実験結果を示す。
図6に示すように、従来技術では、給紙枚数が増加するにつれて、スキューが顕在化して徐々に悪化する傾向にある。これに対して本実施形態の媒体供給装置1では、給紙枚数が増加しても、スキュー角度θは0度近傍に安定している。このように本実施形態によりスキューの悪化を抑制できることが示されている。
また、本実施形態の媒体供給装置1において、給送ローラ2の給送軸21方向の全幅L1が、媒体Sの最小設定サイズの幅より小さい。
これにより、媒体供給装置1が対象とする全てのサイズの媒体Sに対して、給送ローラ2のローラ22a,22bの両方と接触可能とすることができ、スキュー連鎖を抑制することが可能となる。
また、本実施形態の媒体供給装置1において、給送ローラ2の給送軸21方向の全幅をL1、給送ローラ2の2つのローラ22a,22bのそれぞれの幅をL2、給送ローラ2のローラ数をnとして、
n・L2/L1≦0.95
を満たす。
この構成により、給送ローラ2の2つのローラ22a,22bの間に適切に間隙を設けることができる。これによりローラ22a,22bの内側面同士が接触するのを防止でき、ローラ22a,22bが個別の回転動作をとることがローラ22a,22b同士の接触により妨げられるのを防止することができる。
また、画像読取装置10は、上記の媒体供給装置1と、媒体供給装置1の下流側に配置され、媒体Sの画像を読み取る画像読取部5と、画像読取部5により読み取られた媒体Sの画像の傾斜を補正する制御装置7と、を備える。これにより、媒体Sの画像データに画像処理を施してスキューを補正できるので、媒体Sのスキューの影響をより一層低減して画像読取を行うことができる。
[第一実施形態の変形例]
なお、本実施形態の媒体供給装置1は、媒体センサ13により媒体Sが搬送ローラ4に進入したことを検出したときの動作として、給送ローラ2のモータ8を停止する動作の代わりに、給送ローラ2の周速度が搬送ローラ4の周速度より相対的に遅くなるようモータ8を駆動制御してもよい。この場合、図3〜5に示した媒体供給装置1の動作では、媒体センサ13による検知に応じてモータ8を「駆動」から「停止」に切り替えていたところを、「駆動」から「減速」に切り替えるよう変更される。
[第二実施形態]
次に、図7〜10を参照して、本発明の第二実施形態について説明する。図7は、本発明の第二実施形態に係る媒体供給装置を搭載する画像読取装置の概略構成を示す断面図である。図8〜10は、本発明の第二実施形態に係る媒体供給装置によるスキュー連鎖の抑制動作について説明するための平面図である。
図7に示すように、本実施形態の媒体供給装置1aは、(1)給送ローラ2と搬送ローラ4とを単一のモータ15で制御する点、及び(2)媒体Sが搬送ローラ4に進入したことを検出する媒体センサ13を備えない点で、第一実施形態の媒体供給装置1と異なるものである。
モータ15は、給送ローラ2及び搬送ローラ4と、それぞれ異なるギヤトレーン(図示せず)を介して接続されており、給送ローラ2を回転速度V1で回転駆動し、搬送ローラ4を回転速度V2で回転駆動する。これらの回転速度V1,V2は、制御装置7により制御されるモータ15の駆動力に応じて可変であるが、常時V2>V1の関係が維持される。言い換えると、媒体供給装置1aでは、制御装置7が給送ローラ2の周速度を搬送ローラ4の周速度より相対的に遅く制御可能である。
次に、図8〜10を参照して媒体供給装置1aの動作を説明する。図8〜10の給送ローラ2、搬送ローラ4、媒体S1,S2の位置関係は、図3〜5と同様である。
給送ローラ2は、モータ15により媒体Sを搬送方向に送り出す方向に周速度V1で回転駆動されている。給送ローラ2より搬送方向の下流側にある搬送ローラ4も、モータ15により媒体Sを搬送方向に送り出す方向に周速度V2で回転駆動されている。このとき、図8に示すように、搬送対象の媒体S1がスキューを生じたまま給送ローラ2に挿入される状況を考える。
媒体S1が給送ローラ2に挿入されると、給送ローラ2は、2つのローラ22a,22bの外周面により、挿入された媒体S1と直接接触する。図8に示すように、媒体S1は、接触する給送ローラ2の回転駆動によって、給送ローラ2の各ローラ22a,22bの外周面から搬送方向へ摩擦力を受けて、この摩擦力によって搬送方向の下流側へ向けて送り出されている。このとき、媒体S1の上に積層されている2枚目の媒体S2は、給送ローラ2との間に媒体S1が介在するので、給送ローラ2とは非接触な状態であり、搬送方向への力は伝達されていない。
媒体S1が搬送ローラ4に到達すると、媒体S1は、周速度V1で回転駆動する給送ローラ2と、周速度V2で駆動する搬送ローラ4とにより同時に搬送方向へ送り出されている状態となる。V2>V1であるので、このとき、給送ローラ2を基準とすると、媒体S1は相対速度V2−V1で搬送ローラ4側へ移動していることになる。
媒体S1の搬送方向の移動によって、給送ローラ2の各ローラ22a,22bの外周面は搬送方向に摩擦力fを受ける。この摩擦力fは、上述のモータ15の回転駆動により媒体S1がローラ22a,22bから受けていた摩擦力と同一方向である。ローラ22a,22bと給送軸21との間に配置されるワンウェイクラッチ14a,14bは、この摩擦力fによっては回転可能である。したがって、ローラ22a,22bは摩擦力fより共に空転し、搬送ローラ4の回転駆動に従動回転して、媒体S1が搬送方向に送り出される。
搬送ローラ4による媒体S1の送り出しが進むと、媒体S1は給送ローラ2から離れ、2枚目の媒体S2が給送ローラ2と接触する状態へと遷移する。上記のように、媒体S1はスキュー状態であるので、このような媒体S1が搬送ローラ4側に送り出される過程においては、図9に示すように、給送ローラ2の一方のローラ22aが先に媒体S1と離れ、他方のローラ22bが媒体S1と接触している状態が発生する。言い換えると、媒体S1が、給送ローラ2の一方のローラ22aのニップを抜けて、他方のローラ22bのニップ内にある状態である。
このとき、媒体S1が先に抜けたローラ22aは、媒体S1から搬送方向への摩擦力fを受けなくなるので、搬送ローラ4に対して従動回転しなくなる。さらに、ワンウェイクラッチ14aは搬送方向と逆方向への回転を規制するので、媒体S2がブレーキローラ3から回転負荷を受ける場合でも、ローラ22aはこの回転負荷により逆方向へは回転しないので、媒体S2を搬送方向と逆方向に戻す挙動も起こらない。
一方、媒体S1と接触しているローラ22bは、媒体S1による搬送方向への摩擦力fを受けるので、摩擦力fより空転し、搬送ローラ4に対して従動回転を継続する。媒体S2は、このローラ22bとの間に媒体S1が未だ介在するので、ローラ22bとは非接触な状態であり、搬送方向への摩擦力fは伝達されていない。
そして、図10に示すように、媒体S1が給送ローラ2の両方のローラ22a,22bのニップから抜けた後には、媒体S2は、媒体S1のスキューが伝達されることなく、その幅方向が搬送方向と略直交した姿勢を維持して、給送ローラ2の両方のローラ22a,22bに略同一のタイミングで挿入される。
このように、本実施形態の媒体供給装置1aは、1つの給送軸21に伝達された単一の駆動源(モータ15)からの回転力により回転し、媒体S1を搬送方向に搬送する2つのローラ22a,22bを有する給送ローラ2と、給送ローラ2に接圧して、所定の搬送負荷を給送ローラ2との間に進入した媒体S2に作用させるブレーキローラ3と、給送ローラ2の搬送方向における下流側に配置された搬送ローラ4と、を備える。この媒体供給装置1aは、給送ローラ2の2つのローラ22a,22bのそれぞれと給送軸21との間には、ローラ22a,22bが媒体S1を搬送方向に搬送する搬送回転方向に回転することを許容し、かつ搬送回転方向と逆回転方向への回転を規制するワンウェイクラッチ14a,14bが個別に配置される。また、媒体供給装置1aは、モータ15により、給送ローラ2の周速度V1を搬送ローラ4の周速度V2より相対的に遅く制御可能である。
このような構成により、給送ローラ2から搬送ローラ4に進入した媒体S1がスキュー状態である場合でも、図8〜10を参照して説明したように、ローラ22a,22bと媒体S1との接触状態に応じて、左右のローラが異なる挙動をとることにより、次に給送する媒体S2にスキューが伝達されるのを抑制でき、第一実施形態の媒体供給装置1と同様に、スキュー連鎖を抑制できる。
なお、本実施形態の媒体供給装置1aは媒体センサ13を備えない構成としたが、媒体センサ13が給送ローラ2の駆動制御に使用されなければ、媒体センサ13を備える構成であってもよい。
[第三実施形態]
次に、図11を参照して本発明の第三実施形態について説明する。図11は、本発明の第三実施形態に係る媒体供給装置を搭載する画像読取装置の概略構成を示す断面図である。
図11に示すように、本実施形態の媒体供給装置1bは、給送ローラ2の搬送方向の上流側にピックアップローラ16を備える点で、第一実施形態の媒体供給装置1及び第二実施形態の媒体供給装置1aと異なるものである。
ピックアップローラ16は、積層される媒体Sのうち最下層の搬送対象の媒体S1を、搬送方向に送り出すためのローラである。ピックアップローラ16は、搬送方向に略直交に配置された回転軸41と、この回転軸41の周囲に設けられた2つのローラ42a,42bとを備える。回転軸41は、媒体Sの搬送路より下方に配置され、制御装置7により制御されるモータ17の動作によって回転駆動される。ローラ42a,42bは、搬送方向と略直交する方向に連続して配置され、例えば内層に発泡ゴムなどのニップ幅を形成しやすい軟らかい材料を用いて円柱状に形成されている。ローラ42a,42bは、搬送対象の媒体S1と、その周面で下方から接触可能である。ピックアップローラ16は、モータ17から回転軸41に伝達された駆動力により回転し、下方から搬送対象の媒体S1に接触することで、媒体S1を搬送方向に送り出すことができる。
そして、このピックアップローラ16が有する2つのローラ42a,42bのそれぞれと回転軸41との間にも、給送ローラ2と同様にワンウェイクラッチ14a,14b(回転規制手段)が個別に設けられている。
この構成により、ピックアップローラ16から給送ローラ2に進入した媒体S1がスキュー状態である場合でも、ピックアップローラ16の左右のローラ42a,42bと媒体S1との接触状態に応じて、左右のローラ42a,42bが異なる挙動をとることにより、次に給送する媒体S2にスキューが伝達されるのを抑制できるので、スキュー連鎖をより一層抑制できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、ワンウェイクラッチ14a,14bを設けるローラは、媒体Sの搬送路上の最上流のローラとしてもよい。この場合、第一実施形態の媒体供給装置1や第二実施形態の媒体供給装置1aのように、媒体Sの搬送路上の最上流のローラが給送ローラ2である場合には、給送ローラ2にワンウェイクラッチ14a,14bが設けられる。また、第三実施形態の媒体供給装置1bのように、給送ローラ2の上流にさらにピックアップローラ16を備える構成では、媒体Sの搬送路上の最上流のローラがピックアップローラ16となるので、ピックアップローラ16にワンウェイクラッチ14a,14bが設けられる。
また、上記実施形態では、給送ローラ2、ブレーキローラ3、ピックアップローラ16が有するローラの数が2個の構成を例示したが、給送ローラ2、ブレーキローラ3、ピックアップローラ16は少なくとも2個のローラを備えていればよく、3個以上の構成としてもよい。
また、上記実施形態のブレーキローラ3は、給送ローラ2に接圧して、所定の搬送負荷を給送ローラ2との間に進入した媒体Sに作用させることができれば、例えば分離パッドや分離ベルトなどブレーキローラ3以外の構成としてもよい。
また、上記実施形態では、ホッパに積層されている複数の媒体Sのうち最下端の1枚の媒体S1を搬送対象として供給するタイプ、所謂下取り出し式の媒体供給装置を例示したが、本発明は、ホッパ上の媒体Sのうち最上端の媒体を搬送対象として給紙する上取り出し式の媒体供給装置にも適用可能である。
また、上記実施形態では、搬送方向に直交する幅方向の媒体Sの中央位置を基準位置として給紙する中央給紙基準方式の媒体供給装置を例示したが、本発明は、搬送方向に直交する幅方向の一端側を基準位置とする片側給紙基準方式の媒体供給装置にも適用可能である。
1,1a,1b 媒体供給装置
10 画像読取装置
2 給送ローラ
21 給送軸
22a,22b ローラ
3 ブレーキローラ(ブレーキ手段)
4 搬送ローラ
5 画像読取部
7 制御装置(補正手段)
8 モータ(駆動源)
13 媒体センサ(媒体検出手段)
14a,14b ワンウェイクラッチ(回転規制手段)
16 ピックアップローラ

Claims (7)

  1. 1つの給送軸に伝達された単一の駆動源からの駆動力により回転し、媒体を搬送方向に搬送する複数のローラを有する給送ローラと、
    前記給送ローラに接圧して、所定の搬送負荷を前記給送ローラとの間に進入した前記媒体に作用させるブレーキ手段と、
    前記給送ローラの搬送方向における下流側に配置された搬送ローラと、
    を備える媒体供給装置において、
    前記給送ローラが有するローラのそれぞれと前記給送軸との間には、前記ローラが前記媒体を搬送方向に搬送する搬送回転方向に回転することを許容し、かつ前記搬送回転方向と逆回転方向への回転を規制する回転規制手段が個別に配置され、
    前記駆動源により、前記給送ローラの周速度を前記搬送ローラの周速度より相対的に遅く制御可能とされ、前記給送ローラと前記搬送ローラとによって前記媒体を前記搬送方向に搬送しているときに、前記給送ローラの前記複数のローラにおける一のローラと前記ブレーキ手段との間から前記媒体が前記搬送方向に抜けた場合、当該一のローラが停止すると共に、前記給送ローラの前記複数のローラにおける他のローラが回転を続けることで前記媒体を搬送方向に搬送することを特徴とする媒体供給装置。
  2. 前記給送ローラの搬送方向における下流側に配置され、前記媒体を検出する媒体検出手段を備え、
    前記媒体検出手段により、前記媒体が前記搬送ローラに進入したことを検出すると、前記駆動源により、前記給送ローラの周速度を前記搬送ローラの周速度より相対的に遅くする制御を実行することを特徴とする、請求項1に記載の媒体供給装置。
  3. 前記媒体検出手段により、前記媒体が前記搬送ローラに進入したことを検出すると、前記駆動源による前記給送軸の回転を停止する制御を実行することを特徴とする、請求項2に記載の媒体供給装置。
  4. 前記給送ローラの搬送方向の上流側に配置された、1つの回転軸まわりに回転可能な少なくとも2つのローラを有するピックアップローラを備え、
    前記ピックアップローラが有するローラのそれぞれと前記回転軸との間には、前記ローラが前記媒体を搬送方向に搬送する搬送回転方向に回転することを許容し、かつ前記搬送回転方向と逆回転方向への回転を規制する回転規制手段が個別に配置される
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の媒体供給装置。
  5. 前記給送ローラの前記給送軸方向の全幅が、前記媒体の最小設定サイズの幅より小さいことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の媒体供給装置。
  6. 前記給送ローラの前記給送軸方向の全幅をL1、前記給送ローラの前記複数のローラのそれぞれの幅をL2、給送ローラの前記ローラの個数をnとして、
    n・L2/L1≦0.95
    を満たすことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の媒体供給装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の媒体供給装置と、
    前記媒体供給装置の下流側に配置され、前記媒体の画像を読み取る画像読取部と、
    前記画像読取部により読み取られた前記媒体の画像の傾斜を補正する補正手段と、
    を備えることを特徴とする画像読取装置。
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