JP5812567B2 - タービン - Google Patents

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Description

本発明は、作動流体により回転駆動するタービンに関する。
従来、タービンとしては、ガスタービンや蒸気タービンなどがある。例えば、ガスタービンは、ロータと、該ロータの回転駆動により圧縮空気を生成する圧縮機と、圧縮機で生成された圧縮空気を燃焼させて燃焼ガスを生成する燃焼器と、燃焼器で生成された燃焼ガスを作動流体としてロータ中心軸方向に沿って流通させてロータを回転駆動させるタービン本体とを備える。また、このようなガスタービンにおいてタービン本体には、ロータを回転駆動させた作動流体の排出を行うディフューザが接続されている。ディフューザは、中心軸方向に沿って次第に拡径するように形成されている。これにより流通する作動流体は、該ディフューザによって減速され圧力回復した後に大気に排出され、あるいは、他の設備において再利用されることとなる。
ここで、ディフューザの入口における流路高に対して出口側の流路高が大きければ大きいほど、すなわちロータ中心軸に対するディフューザの開き角が大きければ大きいほど、入口に対する出口の流路面積比が大きくなり、効果的に作動流体を減速させることができる。その一方で、ディフューザの開き角が大きく、急激に流路面積が変化すると、内周面に沿って流通する作動流体に剥離が生じ、圧力損失が発生して効率が低下してしまう。ディフューザの中心軸方向に沿う寸法を長くすることで、ディフューザの開き角を抑えつつ入口に対する出口の流路面積比を大きくして効果的に作動流体を減速させて圧力回復を図れるが、設置スペースなどの制限により、十分な長さを確保することが困難な場合があり、寸法が長いことによる損失増加も生じる。そこで、ディフューザの入口の上方及び下方に下流側に面する壁面を設け、該壁面から内周面に沿って、上流側のタービン段や圧縮機段から抽気することで生成した二次ジェットを噴射させることが提案されている。また、二次ジェットの供給源としては、上記タービン段、圧縮機のみならず、独立したブースターユニットや、周囲空気を利用する点が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−162715号公報
しかしながら、特許文献1のようなタービンにおけるディフューザでは、二次ジェットを供給する構造及び噴射させる構造を新たに設ける必要があり、装置構造が複雑になってしまう問題があった。また、ディフューザの入口には、二次ジェットを噴射させるための壁面を設けるために段差を形成する必要があり、新たな剥離の原因となってしまう場合もある。さらに、二次ジェットをタービン段や圧縮機段からの抽気により行う場合には、作動流体を減少させることとなり、タービン効率を低下させてしまうこととなる。また、ブースターユニットを追設する場合には、当該ユニットの動力源が別途必要となり、結局全体として効率を低下させてしまうこととなる。同様に、周囲空気を利用する場合も必要な圧力まで圧縮させる手段が必要となり、結局全体として効率が低下してしまうこととなる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、最小限の構成で、剥離による圧力損失の発生を抑えつつ流体を効果的に圧力回復させて排出させることが可能なタービンを提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明のタービンは、中心軸回りに回転可能なロータと、該ロータの外周に配設された略筒状で、内部に前記中心軸方向一方側から他方側に向かって流体が流通する作動流体流路を形成するケーシング、該ケーシングの内周面に複数設けられる静翼、及び、該静翼の前記中心軸方向他方側に複数設けられる動翼を有するタービン本体と、該タービン本体の前記ケーシングと接続され、略筒状で前記中心軸方向一方側から他方側に向かって次第に拡径するように形成された排気ケーシング、及び該排気ケーシングの内部に配設された略筒状の保護ケーシングを有し、前記排気ケーシングと前記保護ケーシングとの間に前記流体を排出させる断面環状の排出流体流路を形成するディフューザとを備え、前記排気ケーシングは、内周面の周方向同位置で、前記排出流体流路の入口と、前記排出流体流路の入口から前記中心軸に沿って他方側に該入口の流路高の1.5倍だけ異なる位置とを結んだ線と前記中心軸とがなす開き角度が、20度以上28度以下に設定され、前記動翼のうち、前記ディフューザに最も近接するものは、先端に略板状に張り出すシュラウドが設けられておらず、前記ケーシングの内周面との間に形成するチップクリアランスが、当該動翼の位置における前記作動流体の流路高の0.15%以上0.45%以下に設定されていることを特徴としている。
また、本発明のタービンは、中心軸回りに回転可能なロータと、該ロータの外周に配設された略筒状で、内部に前記中心軸方向一方側から他方側に向かって流体が流通する作動流体流路を形成するケーシング、該ケーシングの内周面に複数設けられる静翼、及び、該静翼の前記中心軸方向他方側に複数設けられる動翼を有するタービン本体と、該タービン本体の前記ケーシングと接続され、略筒状で前記中心軸方向一方側から他方側に向かって次第に拡径するように形成された排気ケーシング、及び該排気ケーシングの内部に配設された略筒状の保護ケーシングを有し、前記排気ケーシングと前記保護ケーシングとの間に前記流体を排出させる断面環状の排出流体流路を形成するディフューザとを備え、前記排気ケーシングは、内周面の周方向同位置で、前記排出流体流路の入口と、前記排出流体流路の入口から前記中心軸に沿って他方側に該入口の流路高の1.5倍だけ異なる位置とを結んだ線と、前記中心軸とがなす開き角度が、16度以上24度以下に設定され、前記動翼のうち、前記ディフューザに最も近接するものは、先端に略板状に張り出すシュラウドが設けられており、前記ケーシングの内周面との間に形成するチップクリアランスが、当該動翼の位置における前記作動流体の流路高の0.22%以上0.68%以下に設定されていることを特徴としている。
この構成によれば、流体が、タービン本体の作動流体流路を、静翼及び動翼の間を通って中心軸方向に流通することにより、動翼が設けられたロータを回転駆動させる。また、作動流体流路を流通した流体は、ケーシングに接続されたディフューザ内部の排出流体流路に流入し、ディフューザが中心軸方向他方側に向かって次第に拡径して流路面積が拡大することにより、減速して圧力回復が図られた後に排出されることとなる。ここで、前記開き角度が15度以上に設定されていることで、効果的に流体の圧力回復を図りつつ、ディフューザに最も近接する動翼の前記チップクリアランスが当該動翼の前記中心軸方向の位置における前記作動流体の流路高の0.1%以上に設定されていることで、チップクリアランスからディフューザの内周面に沿って積極的に漏れ流れを導入して流体の内周面からの剥離を抑え、剥離による圧力損失の発生を防止することができる。また、前記開き角度が30度以下に設定されていることで流体のディフューザの内周面からの剥離を確実に防止することができる。また、ディフューザに最も近接する動翼の前記チップクリアランスが当該動翼の中心軸方向の位置における作動流体の流路高の1.0%以下に設定されていることで、漏れ流れが増大してタービン効率が低下してしまうのを防止することができる。また、上記のとおり、前記開き角及び前記チップクリアランスを調整するだけで良いので、最小限の構成としつつ、ディフューザにおける流体の圧力回復と、剥離による圧力損失の発生の抑制を両立させることができる。
また、上記のタービンにおいて、前記排出流体流路には、径方向に横断するとともに、断面翼形状を呈し、断面幅が最大となる位置が、前記排出流体流路の前記入口から、前記中心軸方向に沿って該入口の流路高の1.5倍以上離れた位置となるように横断部材が設けられていることがより好ましい。
この構成によれば、横断部材が、断面幅が最大となる位置で、排出流体流路の入口から、中心軸方向に沿って該入口の流路高の1.5倍以上離れた位置となるように設けられていることで、排出流体流路の入口に流入した流体は、十分に減速した後に横断部材の側方を流れることになる。このため、流体が横断部材で分岐して側方を流れる際に生じる圧力損失を抑えることができる。
また、上記のタービンにおいて、前記ディフューザの前記排出流体流路に面する周面で、前記横断部材よりも前記中心軸方向一方側には、前記流体を該中心軸方向に沿うように案内する案内手段が設けられていることがより好ましい。
この構成によれば、タービン本体の作動流体流路から、ディフューザの排出流体流路に周方向の速度成分を有して流入する流体は、横断部材よりも中心軸一方側に設けられた案内手段により案内されることで、中心軸に沿った流れとして横断部材に向かって流れることとなる。このため、排出流体流路を流れる流体が、周方向成分を有して横断部材に衝突することを抑制し、圧力損失を最小限に抑えることができる。
また、上記のタービンにおいて、前記ディフューザの前記排出流体流路に面する周面で、前記横断部材よりも前記中心軸方向他方側には、局所的に前記流体に渦を発生させる渦発生手段が設けられていることがより好ましい。
この構成によれば、排出流体流路内部において、横断部材の側方を流れて中心軸方向他方側へと流れる流体は、渦発生手段により局所的に渦が発生させられることとなる。このため、当該渦により、横断部材よりも中心軸方向他方側の流体は、ディフューザ内周面からの剥離が抑制されて、剥離によって生じる圧力損失を抑えることができる。
本発明のタービンによれば、最小限の構成で、剥離による圧力損失を抑えつつ、流体を効果的に圧力回復させて排出させることができる。
本発明の第1の実施形態のガスタービンの概略構成を示す半断面図である。 本発明の実施形態に係るガスタービンの要部拡大断面図であって、図1における要部Iを示している。 本発明の実施例1における解析に使用したガスタービンのモデルを示す断面図である。 本発明の実施例1における解析結果を示し、チップクリアランス/流路高と、タービン効率(段効率)との関係を示すグラフである。 本発明の実施例1において、開き角度12度となるときの解析結果を示し、チップクリアランスが(a)0.00%、(b)0.15%、(c)0.3%のときの排出ガス流路内の流れの状態を示す流線図である。 本発明の実施例1において、開き角度20度となるときの解析結果を示し、チップクリアランスが(a)0.00%、(b)0.15%、(c)0.3%のときの排出ガス流路内の流れの状態を示す流線図である。 本発明の実施例1において、開き角度28度となるときの解析結果を示し、チップクリアランスが(a)0.00%、(b)0.15%、(c)0.3%のときの排出ガス流路内の流れの状態を示す流線図である。 本発明の第2の実施形態に係るガスタービンの要部拡大断面図である。 本発明の実施例2における解析結果を示し、チップクリアランス/流路高と、タービン効率(段効率)との関係を示すグラフである。 本発明の第3の実施形態に係るガスタービンの要部拡大断面図である。 本発明の第3の実施形態の変形例に係るガスタービンにおいて、案内手段の詳細を説明する詳細図である。 本発明の第3の実施形態の変形例に係るガスタービンにおいて、案内手段の詳細を説明する詳細図である。 本発明の第4の実施形態に係るガスタービンの要部拡大断面図である。 本発明の第4の実施形態の係るガスタービンにおいて、渦発生手段の詳細を説明する詳細図である。 本発明の第4の実施形態の変形例に係るガスタービンにおいて、渦発生手段の詳細を説明する詳細図である。 本発明の第4の実施形態の他の変形例に係るガスタービンにおいて、渦発生手段の詳細を説明する詳細図である。 本発明の第5の実施形態に係るガスタービンの概略構成を示す断面図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明に係る第1の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るガスタービンの概略構成を示す半断面図である。
図1に示すように、ガスタービン1は、中心軸S回りに回転可能なロータ2と、圧縮空気Aを生成する圧縮機3と、圧縮機3で生成された圧縮空気Aを燃焼させて燃焼ガスGを生成する燃焼器4と、燃焼器4で生成された燃焼ガスGを作動流体としてロータ2を回転駆動させるタービン本体10と、燃焼ガスGの排出を行うディフューザ20とを備える。ロータ2は、圧縮機3及びタービン本体10に挿通されており、圧縮機3とタービン本体10との配列の両側で軸受7、8により中心軸S回りに回転可能に支持されている。
圧縮機3は、ロータ2の外周に配設された略筒状の圧縮機ケーシング3aと、圧縮機ケーシング3aの内周面に放射状に複数設けられた圧縮機静翼3bからなる圧縮機静翼列と、ロータ2の外周に放射状に複数設けられた圧縮機動翼3cからなる圧縮機動翼列とを有する。圧縮機静翼列と圧縮機動翼列とは、中心軸S方向に沿って複数列交互に設けられており、これら翼列を通過するように圧縮空気流路3dが形成されている。これら圧縮機静翼列と圧縮機動翼列は、中心軸S方向に隣接する一対で組(段)をなして多段構造となっている。この圧縮機3は、ロータ2とともに圧縮機動翼3cを回転させることで、圧縮空気流路3dに取り入れた空気を、圧縮空気流路3dの上流側から下流側に向けて断熱圧縮させて圧縮空気Aを生成する。燃焼器4は、圧縮機3とタービン本体10との間に配設されており、圧縮機3で圧縮された高圧の圧縮空気Aに燃料を混合して燃焼させることで燃焼ガスGを生成し、タービン本体10に送っている。
タービン本体10は、ロータ2の外周に配設された略筒状のタービンケーシング11と、タービンケーシング11の内周面に放射状に複数設けられたタービン静翼12からなるタービン静翼列と、ロータ2の外周に複数設けられたタービン動翼13からなるタービン動翼列とを有する。タービン静翼列とタービン動翼列とは、中心軸S方向に沿って複数列交互に設けられており、これら翼列を通過するように燃焼ガス流路14が形成されている。これらタービン静翼列とタービン動翼列は、中心軸S方向に隣接する一対で組(段)をなし多段構造となっている。そして、このタービン本体10は、燃焼器4で生成した燃焼ガスGを膨張させながら中心軸Sに沿って下流に流すことで、タービン動翼13を介してロータ2を回転させ、これにより燃焼ガスGの熱エネルギーを機械仕事の回転エネルギーに変換している。ここで、図2に示すように、最終段のタービン動翼13の先端13aと、タービンケーシング11の内周面11aとの隙間であるチップクリアランスCは、所定の大きさに設定されている。具体的には、チップクリアランスCは、当該タービン動翼13が設けられた中心軸S方向の位置における燃焼ガス流路14の燃焼ガス流路高H(以下、単に燃焼ガス流路高Hと称する)、言い換えれば当該タービン動翼13の基端に設けられたプラットフォーム13bの外周面13cとタービンケーシング11の内周面11aとの離間距離に対して、0.1%以上1.0%以下となる大きさに設定されている。なお、当該チップクリアランスCは、運転条件により変動するものであり、上記範囲は定格運転時におけるチップクリアランスCとして定義したものである。
また、図1に示すように、ディフューザ20は、タービンケーシング11と接続された略筒状で、内部に、燃焼ガス流路14から流入する燃焼ガスGを、排出ガスG1として排出させる排出ガス流路21を形成する。具体的には、ディフューザ20は、略筒状でタービンケーシング11と接続された排気ケーシング22と、排気ケーシング22内部に配設された略筒状で、軸受8などを内部に収容する保護ケーシング23とを有し、排気ケーシング22と保護ケーシング23との間に形成された断面環状の空間が排出ガス流路21として構成される。排気ケーシング22は、排出ガス流路21の入口21a側となる中心軸S方向一方S1側から、出口21b側となる他方S2側に向かって次第に拡径するように形成されている。一方、保護ケーシング23は、中心軸S方向一方S1側から他方S2側に向かって略等しい外径となるように形成されている。このため、排気ケーシング22と保護ケーシング23との間に形成される排出ガス流路21は、入口21aから出口21bに向かって次第に、流路高を大きくして断面積が拡大するように形成されている。
ここで、図2に示すように、ディフューザ20の排気ケーシング22は、排出ガス流路21の入口21aから出口21b側へと向かって、所定の開き角θで拡径するように設定されている。本発明における開き角θは、排気ケーシング22の内周面22aの周方向同位置において、排出ガス流路21の入口21aと、入口21aから中心軸Sに沿って他方S2側に、該入口21aの入口流路高Bの1.5倍だけ異なる位置21bとを結んだ線Lと、前記中心軸Sとがなす角度として定義される。そして、本実施形態では、上記開き角θが、15度以上30度以下に設定されている。
また、排気ケーシング22と保護ケーシング23との間には、排出ガス流路21を径方向に横断するように設けられた横断部材として軸受支持部材25が設けられている。軸受支持部材25は、外周端が排気ケーシング22の内周面22aに支持されているとともに、内周端が軸受7、8が取り付けられ、これによりロータ2は、軸受7、8、軸受支持部材25及び排気ケーシング22を介してディフューザ20の外側より支持されている。ここで、横断部材を構成する軸受支持部材25は、断面翼形状(流線形状)を呈しており、すなわち中心軸S一方S1側から他方S2側に向かって次第に断面幅が厚くなって最大幅となった後に次第に断面幅が薄くなるような構成となっている。ここで、このような横断部材の位置としては、断面幅が最大となる位置で、排出ガス流路21の入口21aから中心軸Sに沿って他方S2側に入口流路高Bの1.5倍以上離れた位置とすることが望ましい。 また、軸受支持部材25よりも中心軸S方向他方S2側にマンホール26が設けられている。マンホール26は、略筒状で、外周端が排気ケーシング22に接続されて外側に開口しており、内周端が保護ケーシング23に接続されて内側に開口している。このため、マンホール26を介してディフューザ20の外側から、保護ケーシング23の内部の軸受7、8等にアクセスすることが可能となっている。
次に、この実施形態のガスタービン1の作用について説明する。
図1及び図2に示すように、この実施形態のガスタービン1において、燃焼ガス流路14を流通してロータ2を回転駆動させた燃焼ガスGは、ディフューザ20の排出ガス流路21に排出ガスG1として流入する。そして、排出ガスG1は、排出ガス流路21の断面積が次第に拡大していくことで、次第に減速し圧力回復が図られる。ここで、開き角θを15度以上とすることで、排出ガス流路21の断面積を中心軸S方向一方S1側から他方S2側に向かって積極的に拡大させて、これにより排出ガスG1を効果的に減速させ、圧力回復を図ることができる。
一方、燃焼ガス流路14を流通する燃焼ガスGの一部は、最終段のタービン動翼13のチップクリアランスCから漏れ流れGaとして、排出ガス流路21に流入し、排気ケーシング22の内周面22aに沿って流れることになる。ここで、チップクリアランスCを燃焼ガス流路高Hの0.1%以上とすることにより、最終段のタービン動翼13のチップクリアランスCからの漏れ流れGaの流量が増大して、漏れ流れGaが積極的にディフューザ20側に供給される。これにより、ディフューザ20の排気ケーシング22の内周面22a近傍においては、境界層内部での全圧を高めることができる。このため、上記のとおり、従来に比して大きな開き角θでディフューザ20の排気ケーシング22を拡径させて断面積を拡大させても、排気ケーシング22の内周面22aに沿って積極的に漏れ流れGaが導入されることにより、排出ガスG1の排気ケーシング22の内周面22aからの剥離を抑制して、剥離による圧力損失の発生を抑えることができる。その一方で、開き角θを30度以下とすることで、排出ガスG1がディフューザ20の排気ケーシング22の内周面22aから剥離してしまうのを確実に防止し、また、最後段のタービン動翼13のチップクリアランスCが1.0%以下に設定されていることで、漏れ流れGaの流量が過剰に増大して出力に寄与する主流の流量が減少してタービン効率(段効率)が低下してしまうのを防止することができる。
次に、この実施形態のガスタービン1についての実施例について説明する。
本実施例では、図3に示すようなモデルにおいて、チップクリアランスC及び開き角θを上記範囲内で変化させた複数の実施例及び、上記範囲外とした複数の比較例で、それぞれタービン効率(段効率)をCFD解析により求めた。具体的には、図3に示すように、本モデルでは、軸受支持部材25を、断面幅が最大となる位置で、排出ガス流路21の入口21aから中心軸Sに沿って他方S2側に入口流路高Bの1.5倍離れた位置となるように設定している。また、当該位置は、最終段のタービン静翼12の後縁先端12aを起点として、当該起点から排出ガス流路21の出口21bまでの距離をLとした場合に、0.2Lの位置となっている。そして、チップクリアランスCを、燃焼ガス流路高Hに対して0.00%(比較例)、0.15%(実施例)、0.3%(実施例)、0.45%(実施例)に設定した。また、開き角θを、12度(比較例)、20度(実施例)、28度(実施例)に設定した。なお、排気ケーシング22の内周面22aは、排出ガス流路21の入口21aから、入口流路高Bの1.5倍となる位置(0.2L)まで、0.08Lとなる中間位置で折れ曲がり、2面で構成されるように設定されている。
図4は、各実施例及び比較例でタービン効率(段効率)を求めた結果を、横軸をチップクリアランスC/燃焼ガス流路高H(%)、縦軸をタービン効率(段効率)(%)として整理したものである。また、図5、図6、図7は、順に開き角θが12度、20度、28度における解析結果に基づく流線図を示しており、それぞれの図において(a)、(b)、(c)が順にチップクリアランスCが0.00%、0.15%、0.30%である状態を示している。図4に示すように、開き角θが20度及び28度の場合においては、チップクリアランスCが0.1%以上であると高いタービン効率(段効率)を得ることができた。これは、開き角θを20度または28度とすることで排出ガスG1の圧力回復を効果的に図れるとともに、積極的に漏れ流れGaを導入することで、排気ケーシング22の内周面22aにおける排出ガスG1の剥離を抑制し、剥離による圧力損失を抑えることができていることによる。図6(b)、(c)及び図7(b)、(c)にそれぞれ示す流線図において、剥離Eが認められないか、あるいは、認められても僅かであることからも明らかである。一方、開き角θが20度及び28度の場合において、チップクリアランスCが0%である場合には、0.15%の場合と比してタービン効率(段効率)が低下していることがわかる。これは、図6(a)及び図7(a)に示すように、チップクリアランスCからの漏れ流れGaが供給されないために、排気ケーシング22の内周面22aに沿って排出ガスG1の剥離が顕著に生じ、圧力損失が発生してしまっていることによる。
また、開き角θが12度の場合には、図5(a)〜図5(c)に示すように、チップクリアランスCが0.00%でも僅かにしか剥離が生じないものの、図4に示すようにタービン効率(段効率)としてはいずれも開き角θが20度、28度の場合と比較して低い値しか示さなかった。これは、開き角θが小さいために、ディフューザ20において排出ガスG1の圧力回復が十分に図られていないことによる。
以上のように、本実施形態のガスタービン1では、開き角θ及びチップクリアランスCを上記範囲に調整するだけの最小限の構成で、ディフューザ20における排出ガスG1の圧力回復と、剥離による圧力損失の発生の抑制を両立させて、タービン効率(段効率)の向上を図ることができる。また、横断部材である軸受支持部材25が、断面幅が最大となる位置で、排出ガス流路21の入口21aから入口流路高Bの1.5倍以上離れた位置となるように設けられていることで、排出ガス流路21の入口21aに流入した排出ガスG1は、十分に減速した後に軸受支持部材25やマンホール26の側方を流れることになる。このため、排出ガスG1が軸受支持部材25やマンホール26で分岐して側方を流れる際に生じる圧力損失を最小限に抑えて、さらにタービン効率(段効率)の向上を図ることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。図8及び図9は、本発明の第2の実施形態を示したものである。なお、この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図8に示すように、この実施形態のガスタービン30において、タービン動翼31は、図2に示す第1の実施形態のガスタービン1のタービン動翼13とは異なり、先端31aに略板状のシュラウド32が張り出すようにして設けられている。ここで、タービンケーシング11の内周面11aにおいてタービン動翼31が設けられた中心軸S方向の位置には、環状に凹部11bが形成されており、シュラウド32は、該凹部11bに所定のサイドクリアランス及びチップクリアランスCをもって収容されている。また、シュラウド32は、内周面32aがタービンケーシング11の内周面11aとほぼ同一曲面上となるように配設されており、本実施形態において燃焼ガス流路高Hは、プラットフォーム31bの外周面とシュラウド32の内周面32aとの離間距離により定義される。
また、シュラウド32の外周面32bには、対向する凹部11bの内周面に向かって突出するフィン33が設けられている。そして、本実施形態においても、同様に、チップクリアランスCは、当該タービン動翼31が設けられた中心軸S方向の位置における燃焼ガス流路高Hに対して、0.1%以上1.0%以下となる大きさに設定されている。また、ディフューザ20の排気ケーシング22の上記開き角θが、15度以上30度以下に設定されている。
上記構成を除いて図3同様のモデルで、実施例1同様にCFD解析を実施した。本実施例では、以下のとおり、複数の開き角θにおいて、それぞれチップクリアランスCを変化させてタービン効率(段効率)を求めた。すなわち、開き角10度において、チップクリアランスCを、燃焼ガス流路高Hに対して、0.00%(比較例)、0.09%(比較例)、0.72%(比較例)に設定した。また、開き角12度において、チップクリアランスCを、燃焼ガス流路高Hに対して、0.09%(比較例)、0.69%(比較例)に設定した。また、開き角16度において、チップクリアランスCを、燃焼ガス流路高Hに対して、0.09%(比較例)、0.68%(実施例)に設定した。また、開き角20度において、チップクリアランスCを、燃焼ガス流路高Hに対して、0.09%(比較例)、0.22%(実施例)、0.43%(実施例)、0.67%(実施例)に設定した。また、開き角24度において、チップクリアランスCを、燃焼ガス流路高Hに対して、0.09%(比較例)、0.66%(実施例)に設定した。
図9は、解析結果に基づくチップクリアランスC/燃焼ガス流路高H(%)とタービン効率(段効率)(%)との関係を示したものである。本実施形態でも同様に、開き角θが15度以上30度以下で、チップクリアランスCが燃焼ガス流路高Hに対して0.1%以上1.00%以下の場合では高い効率を示した。これは、シュラウド32を有するタービン動翼31においても同様に、チップクリアランスCが上記範囲であることで、漏れ流れGaによってディフューザ20の排気ケーシング22の内周面22aにおける排出ガスG1の剥離を効果的に抑制することができることによる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。図10及び図11は、本発明の第3の実施形態を示したものである。なお、この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図10に示すように、この実施形態のガスタービン40において、ディフューザ20は、排気ケーシング22の内周面22aで、横断部材である軸受支持部材25より上流側となる中心軸S方向一方S1側に、排出ガスG1を中心軸S方向に沿うように案内する案内手段41が設けられている。図11に示すように、案内手段41は、具体的には断面翼形状をした翼形部材であり、断面中心線が、上流側である中心軸S方向一方S1側では排出ガス流路21の入口21aに周方向の速度成分を有して流入する排出ガスG1の流入方向に沿っているとともに、次第に中心軸S方向他方S2側に向かうに従って中心軸Sに沿うような曲線上に形成されている。また、翼形部材は、周方向に間隔を有して複数配列されている。このため、排出ガス流路入口21aから流入された排出ガスG1は、排気ケーシング22の内周面22a近傍(排出ガス流路21における外周部)において翼形部材によって中心軸S方向に沿う流れとなるように案内された後に軸受支持部材25の側方を流れるようになる。このため、排出ガス流路21を流れる排出ガスG1が、周方向成分を有して横断部材である軸受支持部材25に衝突することを抑制し、圧力損失を最小限に抑えてタービン効率(段効率)の向上をさらに図ることができる。
なお、上記においては、案内手段41の具体的な位置としては、対象となる軸受支持部材25の前縁よりも、当該軸受支持部材25の中心軸S方向長さの約20%以上、中心軸S方向一方側に離間していることが好ましい。また、案内手段41の高さ(径方向長さ)としては、タービン動翼13の翼高さの5%以上とすることが好ましい。また、案内手段41を構成する翼形部材の中心軸S方向長さとしては、内周面22aから突出する高さの1〜3倍とすることが好ましい。また、互いの翼形部材の間隔としては、中心軸S方向長さの0.5〜1.5倍とすることがより好ましい。また、本実施形態においては、案内手段41が排気ケーシング22の内周面に設けられるものとしたが、保護ケーシング23の外周面に設けられるものとしても良く、また、両面に設けられるものとしても良い。
また、上記においては、横断部材である軸受支持部材25と、案内手段41である翼形部材とが別部材として構成されているものとしたが、これに限るものではなく、軸受支持部材25と案内手段とが一体的に構成されていても良い。すなわち、図12に示すように、軸受支持部材25は、中心軸S方向一方S1側の縁部25aが、中心軸S方向一方S1側に向かうに従って次第に、排出ガス流路21の入口21aに流入する排出ガスG1の流れに沿うように中心軸Sに沿って傾斜するように設けられて、当該縁部25aにより案内手段42を構成している。このようにすることで、排出ガスG1は、案内手段42を構成する縁部25aによって中心軸S方向に沿うように案内された後に、軸受支持部材25の本体部分25bの側方を流れることとなり、同様の効果を奏する。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図13及び図14は、本発明の第4の実施形態を示したものである。なお、この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図13に示すように、この実施形態のガスタービン50において、ディフューザ20は、排気ケーシング22の内周面22aで、横断部材である軸受支持部材25より下流側となる中心軸S方向他方S2側に、局所的に排出ガスG1に渦を発生させる渦発生手段51が設けられている。図14は、内周側から外周側に向かって排気ケーシング22の内周面22aの一部を径方向視した平面図である。図13及び図14に示すように、渦発生手段51は、具体的には、内周面22aから突出する突起であり、径方向視して中心軸Sから傾斜して細長に形成されている。本実施形態では、断面輪郭が一方において直線状を呈するとともに、他方において円弧状を呈している。そして、このような渦発生手段51を構成する突起は、周方向に等間隔に、同じ向きで、中心軸Sに対して同じ傾斜角度で傾斜して配設されている。
本実施形態のガスタービン50においてディフューザ20の排出ガス流路21を流通する排出ガスG1は、軸受支持部材25の側方から中心軸S他方S2側へと流れた後、排気ケーシング22の内周面22aに沿う流れのうち、渦発生手段51となる突起の衝突する流れについては、渦G2が形成されることなる。ここで、上記のとおり、突起が周方向に等間隔に、同じ向きで、中心軸Sに対して同じ傾斜角度で傾斜して配設されていることから、排気ケーシング22の内周面近傍では、略間隔に同じ向きに流れる渦G2が形成されることとなり、当該渦G2により排気ケーシング22の内周面近傍に流れる排出ガスG1が内周面から剥離してしまうのを抑制することができ、剥離よって生じる圧力損失を抑えてタービン効率(段効率)の向上をさらに図ることができる。
なお、渦発生手段51の設けられる位置としては、横断部材である軸受支持部材25の中心軸S方向他方側において剥離が生じるうる位置と対応付けて設定することが好ましい。具体的には、CFD解析を実施して内周面22aにおける摩擦係数Cfを計算し、Cfが0.002以下となる位置に設定することが好ましい。また、渦発生手段51である突起の高さとしては、CFD解析により排出ガスG1の境界層の厚みを求め、当該境界層の厚みの0.5〜1.5倍程度に設定することが好ましい。また、突起の中心軸S方向長さとしては高さの1〜3倍、互いの間隔としては長さの0.5〜3倍とすることが好ましい。
また、渦発生手段51についても、排気ケーシング22の内周面に限られるものではなく、保護ケーシング23の外周面に設けるものとしてもよく、また、両面に設けられるものとしても良い。また、渦発生手段51を構成する突起としては、上記に限るものではない。図15は、渦発生手段51の変形例を示し、図14同様に内周側から外周側に向かって排気ケーシング22の内周面22aの一部を径方向視した平面図である。すなわち、例えば図15に示すように、渦発生手段51を構成する突起を2つ一組として中心軸Sを対称線として互いに向かい合うように傾斜させて配列させるものとしても良い。このようにすることで、向きの異なる渦G2が交互に形成されて、これによって剥離を効果的に抑制することができる。
また、突起の形状としても、図14や図15に示すような形状に限られるものではない。図16に示すように、様々な形状が選択可能である。例えば、図16(a)の渦発生手段52では、周方向視して断面翼形状を呈する本体部52aと、本体部52aを周面から離間して支持する支柱52bとを有する構成となっている。また、図16(b)に示す渦発生手段53ように、三角錐状で、上流側から衝突する流れが下流側に向かって分岐するように形成されるものや、図16(c)に示す渦発生手段54のように、同様に三角錐状で、上流側から衝突する流れが下流側に向かって周面から離間するように案内される斜面54aが形成されるとともに、側方を流れる流れが下流側へ合流するように形成されるものとしても良い。また、図16(e)に示す渦発生手段55のように、三角形状の板が、上流側となる下流側に向かうに従って次第に周面から張り出すように形成されていても良い。また、図16(d)、図16(f)、図16(g)に示す渦発生手段56、57、58のように、上流側からの流れの内、周面より離間した流れが周面に沿うように案内する傾斜面56a、57a、58aを有するとともに、周面に沿う流れが傾斜面56a、57a、58aの下側で側方に案内されるように形成されていても良い。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。図17は、本発明の第5の実施形態を示したものである。なお、この実施形態において、前述した実施形態で用いた部材と共通の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図17に示すように、この実施形態のガスタービン60では、ロータ61と、ロータ61の外周側に設けられたタービンケーシング63と、タービンケーシング63の内部においてロータ61に取り付けられたタービンランナー64と、タービンケーシング63に対してロータ61の中心軸Sに沿う方向に接続された略筒状のディフューザ65とを備える。
タービンケーシング63には、環状で、径方向外周側及び内周側に連通し、燃焼ガス流路の一部を構成する第一流路63aが形成されており、該第一流路63a内には放射状にタービン静翼66が設けられている。タービンケーシング63の外周側には、吸込ケーシング67が設けられており、該吸込ケーシング67内の吸込流路67aが第一流路63aの外周側で連通しており、第一流路63a内に径方向に外周側から内周側に向かって作動流体として燃焼ガスGを供給することが可能となっている。
また、タービンランナー64は、ロータ61に取り付けられたディスク70と、ディスク70に取り付けられたタービン動翼71とを有する。ディスク70のタービン動翼71が取り付けられた外周面70aは、外周側で径方向に沿うとともに、外周側から内周側に向かうに従って、次第に中心軸S方向一方S1側から他方S2側へと向かうように湾曲形成されており、タービンケーシング63のディスク70と対向する内周面63bも対応する湾曲形状を呈している。
また、タービン動翼71は、タービンケーシング63の内周面63bと所定のチップクリアランスCを有している。そして、ディスク70とタービンケーシング63との間に形成されタービン動翼71が配された空間は、第一流路63aとともに燃焼ガス流路を構成する第二流路64aとして、外周側で第一流路63aと径方向に連通して燃焼ガスGが外周側から内周側に向かって流入するとともに、該燃焼ガスGを中心軸S方向に沿うように案内し中心軸S方向他方S2側に向かって排出ガスG1として排出させる。ディフューザ65は、内部を排出ガス流路65aとして第二流路64aと連通しており、第二流路64aから排出された排出ガスG1を中心軸S方向一方S1側から他方S2側に向かって排出させる。
そして、本実施形態のガスタービン60のような半径流ガスタービンにおいても、排出ガス流路65aの入口65bから出口65c側へと向かって、開き角θが15度以上30度以下で拡径するように設定されている。なお、開き角θの定義は、第一の実施形態と同様であり、排出ガス流路65aの入口65bと、入口65bから中心軸Sに沿って他方S2側に、該入口65bの入口流路高Bの1.5倍だけ異なる位置とを結んだ線と、前記中心軸Sとがなす角度として定義される。また、チップクリアランスCも、第1の実施形態同様にタービン動翼71の後縁の位置における燃焼ガス流路の第二流路64aの燃焼ガス流路高Hに対して、0.1%以上1.0%以下となる大きさに設定されている。
以上、本実施形態のガスタービン60の構成について説明したが、本実施形態のような半径流ガスタービンにおいても、開き角θ及びチップクリアランスCを上記のように設定することで、第1の実施形態同様の効果を奏する。また、第2、第3の実施形態のように、排出ガス流路65a内に横断部材を設け、案内手段や渦発生手段を設けるものとしても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
なお、上記各実施形態では、軸受支持部材25を横断部材として説明したが、マンホール26についても同様に横断部材として、案内手段や渦発生手段を適用するものとしても良い。
1、30、40、50、60 ガスタービン(タービン)
2、61 ロータ
10 タービン本体
11、63 タービンケーシング(ケーシング)
12、66 タービン静翼(静翼)
13、31、71 タービン動翼(動翼)
14、63a、64a 燃焼ガス流路(作動流体流路)
20、65 ディフューザ
21、65a 排出流体流路
41、42 案内手段
51、52、53、53、56、57 渦発生手段
C チップクリアランス
S 中心軸
θ 開き角

Claims (5)

  1. 中心軸回りに回転可能なロータと、
    該ロータの外周に配設された略筒状で、内部に前記中心軸方向一方側から他方側に向かって流体が流通する作動流体流路を形成するケーシング、該ケーシングの内周面に複数設けられる静翼、及び、該静翼の前記中心軸方向他方側に複数設けられる動翼を有するタービン本体と、
    該タービン本体の前記ケーシングと接続され、略筒状で前記中心軸方向一方側から他方側に向かって次第に拡径するように形成された排気ケーシング、及び該排気ケーシングの内部に配設された略筒状の保護ケーシングを有し、前記排気ケーシングと前記保護ケーシングとの間に前記流体を排出させる断面環状の排出流体流路を形成するディフューザとを備え、
    前記排気ケーシングは、内周面の周方向同位置で、前記排出流体流路の入口と、前記排出流体流路の入口から前記中心軸に沿って他方側に該入口の流路高の1.5倍だけ異なる位置とを結んだ線と、前記中心軸とがなす開き角度が、20度以上28度以下に設定され、
    前記動翼のうち、前記ディフューザに最も近接するものは、先端に略板状に張り出すシュラウドが設けられておらず、前記ケーシングの内周面との間に形成するチップクリアランスが、当該動翼の位置における前記作動流体の流路高の0.15%以上0.45%以下に設定されていることを特徴とするタービン。
  2. 中心軸回りに回転可能なロータと、
    該ロータの外周に配設された略筒状で、内部に前記中心軸方向一方側から他方側に向かって流体が流通する作動流体流路を形成するケーシング、該ケーシングの内周面に複数設けられる静翼、及び、該静翼の前記中心軸方向他方側に複数設けられる動翼を有するタービン本体と、
    該タービン本体の前記ケーシングと接続され、略筒状で前記中心軸方向一方側から他方側に向かって次第に拡径するように形成された排気ケーシング、及び該排気ケーシングの内部に配設された略筒状の保護ケーシングを有し、前記排気ケーシングと前記保護ケーシングとの間に前記流体を排出させる断面環状の排出流体流路を形成するディフューザとを備え、
    前記排気ケーシングは、内周面の周方向同位置で、前記排出流体流路の入口と、前記排出流体流路の入口から前記中心軸に沿って他方側に該入口の流路高の1.5倍だけ異なる位置とを結んだ線と、前記中心軸とがなす開き角度が、16度以上24度以下に設定され、
    前記動翼のうち、前記ディフューザに最も近接するものは、先端に略板状に張り出すシュラウドが設けられており、前記ケーシングの内周面との間に形成するチップクリアランスが、当該動翼の位置における前記作動流体の流路高の0.22%以上0.68%以下に設定されていることを特徴とするタービン。
  3. 請求項1または請求項2に記載のタービンにおいて、
    前記排出流体流路には、径方向に横断するとともに、断面翼形状を呈し、断面幅が最大となる位置が、前記排出流体流路の前記入口から、前記中心軸方向に沿って該入口の流路高の1.5倍以上離れた位置となるように横断部材が設けられていることを特徴とするタービン。
  4. 請求項に記載のタービンにおいて、
    前記ディフューザの前記排出流体流路に面する周面で、前記横断部材よりも前記中心軸方向一方側には、前記流体を該中心軸方向に沿うように案内する案内手段が設けられていることを特徴とするタービン。
  5. 請求項または請求項に記載のタービンにおいて、
    前記ディフューザの前記排出流体流路に面する周面で、前記横断部材よりも前記中心軸方向他方側には、局所的に前記流体に渦を発生させる渦発生手段が設けられていることを特徴とするタービン。
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