JP5810927B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関を搭載した車両に適用され、前記機関の運転を自動停止することができる車両の制御装置に関する。
従来から、車両の燃費をより向上させるために、機関の運転中に同機関の運転を自動停止させる装置が知られている。このような従来の装置のうちの一つは、機関を自動停止させた後に再始動させたとき、点火時期を遅角することにより機関出力トルクの急増を防止している(例えば、特許文献1を参照。)。
更に、従来の装置のうちの他の一つは、車両停止中のみならず車両の減速中においても機関の運転を停止させるようになっている(例えば、特許文献2を参照。)。この装置は、機関運転停止要求(自動停止要求)発生後においてスロットル弁を全閉(最少開度)よりも大きい開度に維持する。これにより、再始動要求があったときに空気系の応答遅れの影響を少なくでき、その結果、再始動要求があったときに筒内充填空気量を再始動に適した空気量に変化させることができるので、再始動を良好に行うことができる。
特開平11−22520号公報、図7 特開2010−248998号公報、段落0059
しかしながら、これらの装置は、再始動要求に基いて機関を再始動させたときに「その再始動要求が発生した時点において機関が既に停止していたのか否か」についての履歴を考慮していないので、機関の再始動後に機関の出力が過大になり、機関(及び車両)にショックが発生する可能性がある。なぜなら、機関の再始動後において気筒内に吸入される空気量が、「再始動要求が発生した時点において機関が既に停止していたのか否か」に依存して相違するからである。
本発明は上記課題に対処するためになされた。即ち、発明の目的の一つは、機関の自動運転停止後の再始動時においてショックが発生することのない(又はショックの大きさが低減される)車両の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための「本発明による車両の制御装置」は、内燃機関を搭載した車両に適用される。更に、この制御装置は、前記機関に燃料を供給する燃料供給手段と、
前記機関の点火時期を制御する点火時期制御手段と、要求発生手段と、運転停止時制御手段と、再始動時制御手段と、を備える。
前記要求発生手段は、
前記車両の運転状態が所定の第1状態であることを示す第1条件が成立したとき前記機関の運転を停止する機関運転停止要求を発生するとともに、
前記機関運転停止要求の発生後において前記車両の運転状態が所定の第2状態であることを示す第2条件が成立したとき前記機関の運転を再開する再始動要求を発生する。
前記第1条件は、例えば、アクセル操作量が「0」であること(アクセルペダルが非操作状態にあること)、及び、ブレーキ操作量が「0」でないこと(ブレーキペダルが操作状態にあること)等を含むことができる。
前記第2条件は、前記第1条件と相違する条件であり、例えば、アクセル操作量が「0」でなくなったこと(アクセルペダルが操作状態となったこと)、或いは、ブレーキ操作量が「0」になったこと(ブレーキペダルが非操作状態となったこと)等を含むことができる。
前記運転停止時制御手段は、前記機関運転停止要求が発生したとき前記機関への前記燃料の供給が停止されるように前記燃料供給手段に指示を送出することにより前記機関の運転を停止させる。
前記再始動時制御手段は、前記再始動要求が発生したとき前記機関への前記燃料の供給が再開されるように前記燃料供給手段に指示を送出することにより前記機関の運転を再開させる。
加えて、前記点火時期制御手段は、前記再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していたか同機関が停止していなかったかの履歴に基づいて、前記再始動要求に基く前記機関の再始動が完了した時点からの所定期間(即ち、再始動完了後期間)における点火時期を制御するように構成されている。
これによれば、前記再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していたか同機関が停止していなかったかについての履歴が、その後の再始動完了期間の点火時期に反映される。よって、再始動完了期間における吸入空気量の相違に起因する機関出力トルクが過大になることを回避することができる。その結果、再始動完了期間においてショックが発生することを回避することができる。
一般に、再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していなかった場合の再始動完了期間における機関の吸入空気量は、前記再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していた場合の機関の吸入空気量よりも大きくなる。従って、再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していなかった場合の再始動完了期間における機関の発生トルクは、前記再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していた場合の機関の発生トルクよりも大きくなる。
そこで、前記点火時期制御手段は、
前記再始動完了後期間における前記点火時期を、前記再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していなかった場合には前記再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していた場合に比べ遅角側の点火時期に設定するように構成され得る。
これによれば、再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していなかった場合の再始動完了期間における機関の発生トルクの増大を、点火時期を遅角することによって抑制することができる。その結果、再始動完了期間においてショックが発生することを回避することができる。
更に、前記制御装置が、前記機関のスロットル弁を駆動して同スロットル弁の開度を変更するスロットル弁駆動手段を含む場合、前記運転停止時制御手段は、前記機関運転停止要求が発生したとき前記スロットル弁の開度が最少開度よりも大きい所定開度に維持され、且つ、前記機関運転停止要求に基く前記機関の停止が完了した後に前記スロットル弁の開度が前記最少開度に維持されるように前記スロットル弁駆動手段に指示を送出するように構成され得る。
これによれば、機関運転停止要求が発生した後に機関が完全に停止する前までに再始動要求が発生したとき(特に、渋滞中の車両の減速時に機関の運転を停止させようとしている場合に前方車両が発進したことによってブレーキペダルを非操作状態にしたり或いはアクセルペダルを踏み込んだ場合等において)、機関の吸入空気量を大きくすることができる。よって、機関の再始動性を良好にすることができる。更に、機関運転停止要求が発生した後に機関が完全に停止した後は、スロットル弁を開けておくことに意味がないので、スロットル弁を全閉にすることができる。
更に、前記第1条件が「前記車両が走行中であって同車両の車速が閾値車速よりも小さいこと」を条件の一つとして含み、且つ、前記制御装置が「前記機関の出力軸と前記車両の駆動軸との接続状態が動力伝達可能状態及び動力伝達不能状態の何れかとなるように同接続状態を変更する動力伝達状態変更手段」を含む場合、
前記運転停止時制御手段は、前記機関運転停止要求が発生したとき、前記機関の出力軸と前記車両の駆動軸との接続状態が前記動力伝達不能状態となるように前記動力伝達状態変手段に指示を送出するように構成され、
前記再始動時制御手段は、前記再始動要求が発生したとき、前記機関の出力軸と前記車両の駆動軸との接続状態が前記動力伝達可能状態となるように前記動力伝達状態変手段に指示を送出するように構成され得る。
これによれば、車両の走行中においても機関運転停止要求を発生させることができ、且つ、その機関運転停止要求が発生したときに機関を確実に停止させることができる。更に、その後に再始動要求が発生したとき、車両の駆動輪側からのトルクによって機関の始動を補助することができる。
本発明の実施形態に係る車両の制御装置と、前記制御装置が適用されるシステムの概略図である。 本発明の実施形態に係る車両の制御装置の作動を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施形態に係る車両の制御装置の作動を説明するためのタイムチャートである。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。 図1に示した電気制御装置のCPUが実行するルーチンを示したフローチャートである。
(構成)
図1は、本発明の実施形態に係る「車両の制御装置」(以下、単に「制御装置」とも称呼する。)が適用される「内燃機関10及び車両の一部」の概略構成を示している。
機関10は、4サイクル・火花点火式・多気筒(本例において4気筒)・ガソリン燃料機関である。機関10は、本体部20、吸気系統30及び排気系統40を備えている。
本体部20は、シリンダブロック部とシリンダヘッド部とを備えている。本体部20は、ピストン頂面、シリンダ壁面及びシリンダヘッド部の下面からなる複数(4個)の燃焼室(第1気筒#1乃至第4気筒#4)21を備えている。
シリンダヘッド部には、各燃焼室(各気筒)21に「空気及び燃料からなる混合気」を供給するための吸気ポート22と、各燃焼室21から排ガス(既燃ガス)を排出するための排気ポート23と、が形成されている。吸気ポート22は図示しない吸気弁により開閉され、排気ポート23は図示しない排気弁により開閉されるようになっている。
シリンダヘッド部には複数(4個)の点火プラグ24が固定されている。各点火プラグ24は、その火花発生部が各燃焼室21の中央部であってシリンダヘッド部の下面近傍位置に露呈するように配設されている。各点火プラグ24は、図示しないイグナイタ及びイグニッションコイルと接続されていて、イグナイタに送出される点火指示信号に応答して火花発生部から点火用火花を発生するようになっている。
シリンダヘッド部には更に複数(4個)の燃料噴射弁(インジェクタ)25が固定されている。燃料噴射弁25は、各吸気ポート22に一つずつ設けられている。燃料噴射弁25は、噴射指示信号に応答し、「その噴射指示信号に含まれる指示噴射量の燃料」を対応する吸気ポート22内に噴射するようになっている。
吸気系統30は、インテークマニホールド31、吸気管32、エアフィルタ33、スロットル弁34及びスロットル弁アクチュエータ34aを備えている。
インテークマニホールド31は、各吸気ポート22に接続された複数の枝部と、それらの枝部が集合したサージタンク部と、を備えている。吸気管32はサージタンク部に接続されている。インテークマニホールド31、吸気管32及び複数の吸気ポート22は、吸気通路を構成している。エアフィルタ33は吸気管32の端部に設けられている。
スロットル弁34はエアフィルタ33とインテークマニホールド31との間の位置において吸気管32に回動可能に取り付けられている。スロットル弁34は、回動することにより吸気管32が形成する吸気通路の開口断面積を変更するようになっている。スロットル弁アクチュエータ34aは、DCモータからなり、開度指示信号(駆動信号)に応答してスロットル弁34を回動させるようになっている。
排気系統40は、各排気ポート23に接続されたエキゾーストマニホールド41、及び、エキゾーストマニホールドの排気集合部に接続されたエキゾーストパイプ42を備えている。これらは排気通路を構成している。排気通路には図示しない上流側三元触媒及び下流側三元触媒が配設されている。
車両は、クラッチ装置50、クラッチ装置50の図示しない出力軸と連結された入力軸を有する変速装置60、変速装置60の出力軸61と連結されたディファレンシャルギア70、ディファレンシャルギア70の出力軸と連結された駆動軸71及び駆動軸71に連結された駆動輪72を含んでいる。
クラッチ装置50は、何れも図示しない「機関10の出力軸(クランク軸)と一体的に回転するホイール、及び、クラッチディスク」を含む。クラッチ装置50は、電気制御装置90からのクラッチ状態指示信号に応じ、ホイールとクラッチディスクとの係合状態を変更するようになっている。クラッチディスクは変速装置60の入力軸に一体的に回転するように同入力軸に連結されている。
従って、ホイールとクラッチディスクとが係合状態に設定されると、機関10の出力軸と車両の「駆動軸71及び駆動輪72」との接続状態が動力伝達可能状態となる。更に、ホイールとクラッチディスクとが非係合状態(離間状態)に設定されると、機関10の出力軸と車両の「駆動軸71及び駆動輪72」との接続状態が動力伝達不能状態となる。即ち、クラッチ装置50は動力伝達状態変更手段を構成している。
変速装置60は周知の無段変速機(CVT)である。但し、変速装置60は周知のマニュアルトランスミッションでもよく、自動的に変速を行うセミオートマチックトランスミッションであってもよい。
制御装置は、熱線式エアフローメータ81、スロットルポジションセンサ82、機関回転速度センサ83、水温センサ84、アクセル開度センサ85、ブレーキスイッチ86及び車速センサ87を備えている。
熱線式エアフローメータ81は、吸気管32内を流れる吸入空気の質量流量を検出し、その質量流量(機関10の単位時間あたりの吸入空気量)Gaを表す信号を出力するようになっている。
スロットルポジションセンサ82は、スロットル弁34の開度を検出し、スロットル弁開度TAを表す信号を出力するようになっている。
機関回転速度センサ83は、インテークカムシャフトが5°回転する毎に幅狭のパルスを有するとともにインテークカムシャフトが360°回転する毎に幅広のパルスを有する信号を出力するようになっている。機関回転速度センサ83から出力される信号は後述する電気制御装置90により機関回転速度NEを表す信号に変換されるようになっている。更に、電気制御装置90は、機関回転速度センサ83及び図示しないクランク角センサからの信号に基いて、機関10のクランク角度(絶対クランク角)を取得するようになっている。
水温センサ84は、内燃機関10の冷却水の温度を検出し、冷却水温THWを表す信号を出力するようになっている。
アクセル開度センサ85は、運転者により操作されるアクセルペダルの開度(操作量)を検出し、アクセル操作量APを表す信号を出力するようになっている。アクセル操作量APは、アクセルペダルが全く踏み込まれていないとき「0」になる。
ブレーキスイッチ86は、図示しない車両のブレーキペダルが操作されたとき(即ち、車両の制動装置が作動させられたとき)オン信号(Hi信号)を出力し、ブレーキペダルが操作されていないとき(即ち、車両の制動装置が作動させられていないとき)オフ信号(Lo信号)を出力するようになっている。
車速センサ87は、車両の速度を検出し、車速SPDを表す信号を出力するようになっている。
電気制御装置90は、「CPU、ROM、RAM、バックアップRAM、並びに、ADコンバータを含むインターフェース等」からなる「周知のマイクロコンピュータ」を主体とした電子制御回路である。
電気制御装置90のインターフェースは、前記センサ類81〜87と接続され、CPUにセンサ81〜87からの信号を供給するようになっている。更に、そのインターフェースは、CPUの指示に応じて、各気筒の点火プラグ24(実際にはイグナイタ)に点火指示信号を、各気筒の燃料噴射弁25に噴射指示信号を、スロットル弁アクチュエータ34aに開度指示信号を、クラッチ装置50にクラッチ状態指示信号を、送出するようになっている。
なお、電気制御装置90は、アクセル操作量APが「0」である場合を除き、取得されたアクセル操作量APが大きくなるほどスロットル弁開度TAが大きくなるように、スロットル弁アクチュエータ34aに開度指示信号を送出するようになっている。更に、電気制御装置90は、車速SPDが「0」であり且つアクセル操作量APが「0」である場合、機関回転速度NEを目標アイドル回転速度に維持するために周知の「スロットル弁開度のフィードバック制御(即ち、アイドルスピードコントロール)」を行うとともに、そのフィードバック制御中の平均値をISC開度(アイドル回転速度制御時開度ISCg)として取得し且つ記憶するようになっている。そして、電気制御装置90は、車速が「0」でなく且つアクセル操作量APが「0」であるとき、後述する場合を除き、スロットル弁開度がアイドル回転速度制御時開度ISCgに維持されるように、スロットル弁アクチュエータ34aに開度指示信号を送出するようになっている。
(制御装置の作動概要)
次に、以上のように構成された制御装置(電気制御装置90)の作動の概要について図2及び図3を参照しながら説明する。
制御装置は、車両の走行中において車両が所定の第1状態(減速状態)であることを示す第1条件(機関運転停止条件)が成立したとき機関10の運転を停止する機関運転停止要求を発生する。より具体的には、第1条件は以下の総ての条件が成立したときに成立する。
(条件1)車速SPDが第1車速閾値SPDHith以下である。
(条件2)車速SPDが第2車速閾値SPDLoth以上である。第2車速閾値SPDLothは「0」よりも大きく第1車速閾値SPDHithよりも小さい。
(条件3)ブレーキスイッチ86がオンである(Hi信号を発生している。)。即ち、ブレーキペダルが操作され、車両が制動中である。
(条件4)アクセル操作量APが「0」である。即ち、アクセルペダルが操作されておらず、加速要求がない。
但し、第1条件はこれに限定されない。例えば、上記の条件1及び/又は上記条件2は必ずしも必要がない。更に、バッテリ電圧VBが所定電圧閾値VBth以上であること、冷却水温THWが所定冷却水温閾値THWth以上であること、等の条件が加えられてもよい。
図2に示した例においては、時刻t1にて第1条件が成立し、それにより機関運転停止要求が発生する。この結果、制御装置は以下の動作を実行する。
・制御装置は、クラッチ装置50により動力伝達不能状態を実現する。
・制御装置は、燃料噴射弁25からの燃料噴射を停止する(燃料供給を停止する。)。
・制御装置は、スロットル弁開度をアイドル回転速度制御時開度ISCgに維持する。
なお、制御装置は、点火指示信号の送出を停止してもよく、或いは、点火時期を「機関の回転速度と負荷とに応じて予め定められた適合点火時期(最適点火時期)」に制御してもよい。
この結果、時刻t1以降において機関回転速度は低下を開始し、図2に示した例においては時刻t2にて「0」に到達する。即ち、機関10は時刻t2にて完全に停止する。機関10が完全に停止すると、制御装置はスロットル弁開度を最少開度である「0」(即ち、全閉)に変更する。
この状態(即ち、機関運転停止要求が発生された状態)において、制御装置は、車両が所定の第2状態(機関自動停止解除状態)であることを示す第2条件が成立したとき、機関10の運転を再開する再始動要求を発生する。より具体的には、第2条件は以下の条件の何れか一つが成立したときに成立する。但し、第2条件はこれに限定されない。
(条件5)ブレーキスイッチ86がオンからオフへと変化した。即ち、ブレーキペダルが操作されておらず、車両が制動中でない。
(条件6)アクセル操作量APが「0」から「0以外の値」へと変化した。即ち、アクセルペダルが操作され、加速要求が発生した。
図2に示した例においては、時刻t3にて第2条件が成立し、それにより再始動要求が発生する。この結果、制御装置は以下の動作を実行する。
・制御装置は、クラッチ装置50により動力伝達可能状態を実現する。
・制御装置は、燃料噴射弁25からの燃料噴射を再開する(燃料供給を開始する。)。
・制御装置は、スロットル弁開度を「アイドル回転速度制御時開度ISCgに所定値αを加えた値」に変更する。
・制御装置は、点火時期を「予め定められた始動時点火時期」に設定する。なお、始動時点火時期は冷却水温THWに応じて一律に定められた固定点火時期であるが、最適点火時期と同じ点火時期又は最適点火時期よりも僅かに遅角された点火時期であってもよい。
・制御装置は、図示しないスタータを回転させる。なお、制御装置は、スタータを回転させることなく、駆動輪72側から入力される機関10を回転させるトルクにより機関10を始動させることもできる。
この結果、時刻t3から時刻t4までの期間、機関10は再始動中(始動中)となる。その後、時刻t4にて機関10の再始動が終了する(即ち、完爆が発生する。)。この結果、機関回転速度は急激に上昇する。
この時刻t4から所定時間が経過する時刻t5までの期間(再始動完了後期間)において、制御装置は、点火時期を「図2において破線C1により示された適合点火時期」から第1遅角量だけ遅角した遅角した「図2において実線C2により示された遅角点火時期」に制御する。
このように、時刻t4から所定時間が経過する時刻t5までの期間において点火時期を第1遅角量だけ遅角するのは、時刻t2以前においてスロットル弁開度が、「0」ではなく、アイドル回転速度制御時開度ISCgに維持されていることから、その期間に機関10の吸気通路に多量に吸入された状態にある空気が遅れて気筒内に流入し、その結果、機関10の発生トルクが大きくなることを回避するためである。但し、第1遅角量は「0」であってもよい。即ち、この再始動完了後期間において、点火時期を遅角しなくてもよい。
図3は、時刻t10にて機関運転停止要求が発生した後、機関10が完全停止に至る前の時刻t30にて再始動要求が発生した場合の例を示す。この場合、スロットル弁開度は再始動要求が発生する直前の時点(時刻t30直前)にてアイドル回転速度制御時開度ISCgに維持されている。そして、スロットル弁開度は再始動要求が発生した直後の時点(時刻t30直後)にて「アイドル回転速度制御時開度ISCgに所定値αを加えた値」に変更される。
更に、点火時期は、図2に示した場合と同様、機関10が再始動を完了した時刻t40以降から所定時間が経過する時刻t50までの期間において、「図3において破線C3により示された適合点火時期」から第2遅角量だけ遅角した「図3において実線C4により示された遅角点火時期」に制御される。但し、この場合の第2遅角量は第1遅角量よりも大きい。
機関運転停止要求の発生後に機関10が完全停止に至る前の時点にて再始動要求が発生した場合、再始動要求の発生時までスロットル弁開度がアイドル回転速度制御時開度ISCgに維持されている。従って、機関10の再始動完了後に気筒内に流れ込む空気の量は、機関10が完全停止に至った後の時点にて再始動要求が発生した場合(図2を参照。)よりも大きい。このため、この多量の空気によって機関のトルクは過大となるので、機関10の始動完了後の点火時期を大きく(第2遅角量だけ)遅角する。その結果、機関10及び車両に加速ショックが発生せず、車両の不自然な挙動の発生を回避することができる。
(実際の作動)
次に、制御装置の実際の作動について説明する。電気制御装置90のCPUは、所定時間が経過する毎に図4乃至図7に示したルーチンを実行するようになっている。更に、CPUはクランク角が90°回転する毎に図8に示したルーチンを実行するようになっている。
<エコノミー運転判断・実行>
所定のタイミングになると、CPUは図4のステップ400から処理を開始してステップ405に進み、エコノミー運転フラグXECOの値が「0」であるか否かを判定する。ここでは、先ず、エコノミー運転フラグXECOの値が「0」であると仮定する。なお、エコノミー運転フラグXECOの値は、電気制御装置90に電力が供給されたときに実行されるイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。
前述した仮定によればエコノミー運転フラグXECOの値は「0」であるから、CPUはステップ405にて「Yes」と判定してステップ410に進み、車速SPDが第1車速閾値SPDHith以下であり且つ第2車速閾値SPDLoth以上であるか否かを判定する(上記条件1及び条件2を参照。)。この判定条件が成立していなければ、CPUはステップ495に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ410の判定条件が成立していると、CPUはステップ410にて「Yes」と判定してステップ415に進み、ブレーキスイッチ86がオンであるか否かを判定する(上記条件3を参照。)。この判定条件が成立していなければ、CPUはステップ495に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ415の判定条件が成立していると、CPUはステップ415にて「Yes」と判定してステップ420に進み、アクセル操作量APが「0」であるか否かを判定する(上記条件4を参照。)。この判定条件が成立していなければ、CPUはステップ495に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ420の判定条件が成立していると、上記第1条件が成立していることになる。よって、CPUはステップ420にて「Yes」と判定し、以下に述べるステップ425乃至ステップ435の処理を順に行い、その後、ステップ495に進んで本ルーチンを一旦終了する。
ステップ425:CPUはエコノミー運転フラグXECOの値を「1」に設定する。
ステップ430:CPUは燃料噴射を停止する。
ステップ435:CPUはクラッチ装置50にクラッチ状態指示信号を送出して動力伝達不能状態を実現する。
以上により、機関10は機関完全停止状態へと移行する。
この結果、エコノミー運転フラグXECOの値は「1」に設定されるので、次にCPUがステップ405に進んだとき、CPUはそのステップ405にて「No」と判定してステップ440に進み、ブレーキスイッチがオフであるか否か(上記条件5を参照。)、又は、アクセル操作量APが「0」より大きくなったか否か(上記条件6を参照。)を判定する。即ち、CPUはステップ440にて上記第2条件が成立しているか否かを判定する。このとき、ステップ440の判定条件が成立していなければ、CPUはそのステップ440にて「No」と判定し、ステップ495に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、ステップ440の判定条件が成立すると(上記第2条件が成立すると)、CPUはステップ440にて「Yes」と判定してステップ445に進み、エコノミー運転フラグXECOの値を「0」に設定する。次いで、CPUはステップ450に進み、機関10を始動(再始動)させるための動作を行う。具体的には、CPUは燃料噴射(燃料供給)を再開するとともに図示しないスタータを作動させる。次いで、CPUはステップ455に進み、クラッチ装置50にクラッチ状態指示信号を送出して動力伝達可能状態を実現する。以上により、機関10は再始動状態へと移行する。
また、以上の説明から理解されるように、エコノミー運転フラグXECOは、その値が「0」から「1」へと変化したとき機関運転停止要求が発生したことを表し、その値が「1」から「0」へ変化したとき再始動要求が発生したことを表す。
<履歴フラグの設定>
所定のタイミングになると、CPUは図5のステップ500から処理を開始してステップ510に進み、エコノミー運転フラグXECOの値が「1」であるか否かを判定する。このとき、エコノミー運転フラグXECOの値が「0」であると、CPUはステップ595に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
これに対し、エコノミー運転フラグXECOの値が「1」である場合、CPUはステップ510にて「Yes」と判定してステップ520に進み、機関10が完全に停止しているか否か(具体的には、機関回転速度NEが「0」であるか否か)を判定する。
機関10が完全に停止していれば、CPUはステップ520にて「Yes」と判定し、ステップ530に進んで履歴フラグXrirekiの値を「1」に設定し、その後、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。これに対し、機関10が完全には停止していなければ、CPUはステップ520にて「No」と判定し、ステップ540に進んで履歴フラグXrirekiの値を「2」に設定し、その後、ステップ595に進んで本ルーチンを一旦終了する。
このように、履歴フラグXrirekiの値は、エコノミー運転フラグXECOの値が「1」に設定されている場合(換言すると、機関停止要求が発生していて、機関10の運転を停止する作動がなされている場合)において、機関10が完全に停止していれば「1」に設定され、機関10が停止していなければ「2」に設定される。なお、履歴フラグXrirekiはCPUのイニシャルルーチンにおいて「0」に設定されるようになっている。
<スロットル弁制御>
所定のタイミングになると、CPUは図6のステップ600から処理を開始してステップ605に進み、エコノミー運転フラグXECOの値が「1」であるか否かを判定する。いま、機関運転停止要求が発生していて、エコノミー運転フラグXECOの値が「1」であると仮定する。
この場合、CPUはステップ605にて「Yes」と判定してステップ610に進み、エコノミー運転フラグXECOの値が「0」から「1」へと変化した後に機関10が完全に停止したか否かを判定する。このとき、機関10が完全に停止していなければ、CPUはステップ610にて「No」と判定してステップ615に進み、目標スロットル弁開度TAtgtをアイドル回転速度制御時開度ISCgに設定する(図2の時刻t1〜時刻t2、図3の時刻t10〜時刻t30を参照。)。次いで、CPUはステップ620に進み、スロットル弁開度か目標スロットル弁開度TAtgtに一致するように、開度指示信号をスロットル弁アクチュエータ34aに送出する。その後、CPUはステップ695に進んで本ルーチンを一旦終了する。
一方、CPUがステップ610の処理を実行する時点において、エコノミー運転フラグXECOの値が「0」から「1」へと変化した後に機関10が完全に停止していると、CPUはステップ610にて「Yes」と判定してステップ625に進み、目標スロットル弁開度TAtgtを「0」に設定する(図2の時刻t2〜t3を参照。)。その後、CPUはステップ620を経由してステップ695に進み、本ルーチンを一旦終了する。
その後、再始動要求が発生すると、エコノミー運転フラグXECOの値は「0」に変更される(図4のステップ445を参照。)。この場合、CPUはステップ605にて「No」と判定してステップ630に進み、エコノミー運転フラグXECOの値が「1」から「0」に変化した後に機関10が始動を完了する前であるか否かを判定する。
エコノミー運転フラグXECOの値が「1」から「0」に変化した直後においては、機関10は始動を完了していない。従って、CPUはステップ630にて「Yes」と判定してステップ635に進み、目標スロットル弁開度TAtgtをアイドル回転速度制御時開度ISCgに設定する。次いで、CPUはステップ640に進み、現時点が「エコノミー運転フラグXECOの値が「1」から「0」に変化した時点から所定時間(目標スロットル弁開度増大時間)Ta以内」か否かを判定する。
エコノミー運転フラグXECOの値が「1」から「0」に変化した直後においては所定時間Taが経過していない。従って、CPUはステップ640にて「Yes」と判定してステップ645に進み、その時点の目標スロットル弁開度TAtgt(即ち、ステップ635にて設定された目標スロットル弁開度TAtgtであるアイドル回転速度制御時開度ISCg)に所定量αを加えた値を、最終的な目標スロットル弁開度TAtgtに設定する。その後、CPUはステップ620を経由してステップ695に進み、本ルーチンを一旦終了する。
この結果、エコノミー運転フラグXECOの値が「1」から「0」に変化した後であって機関10が始動しておらず(始動中であり)、且つ、エコノミー運転フラグXECOの値が「1」から「0」に変化した後の所定期間Taにおいて、スロットル弁開度TAは「アイドル回転速度制御時開度ISCgに所定値αを加えた値」に一致させられる(図2の時刻t3の直後、及び、図3の時刻t30の直後を参照。)。
この状態において、エコノミー運転フラグXECOの値が「0」に変化した時点から所定時間Taが経過すると、CPUはステップ640にて「No」と判定してステップ620に直接進む。従って、スロットル弁開度TAはアイドル回転速度制御時開度ISCgに制御される。
これに対し、CPUがステップ630の処理を実行する時点において、エコノミー運転フラグXECOの値が「1」から「0」に変化した後に機関10が始動を完了していると、CPUはそのステップ630にて「No」と判定してステップ650に進み、目標スロットル弁開度TAtgtを「アクセル操作量APが大きいほど大きくなる開度(MapTAtgt(AP)にて決定される開度)」か、又は、アクセル操作量APが「0」の場合には「機関回転速度NEを目標アイドル回転速度に一致させるようにスロットル弁開度TAをフィードバック制御する開度」に設定される。その後、CPUはステップ620を経由してステップ695に進み、本ルーチンを一旦終了する。
<点火時期制御>
所定のタイミングになると、CPUは図7のステップ700から処理を開始してステップ710に進み、現時点において機関10が始動中(再始動中を含む。)であるか否かを判定する。このとき、機関が始動中であると、CPUはステップ710にて「Yes」と判定してステップ720に進み、最終点火時期Aopを始動時点火時期Astに設定する。次いで、CPUはステップ730に進み、点火時期を迎える点火プラグ24のイグナイタに「最終点火時期Aopにて点火が実行されるように」点火指示信号を送出する。その後、CPUはステップ795に進んで本ルーチンを一旦終了する。
CPUがステップ710の処理を実行する時点において機関10が始動中でなければ、CPUはステップ710にて「No」と判定してステップ740に進み、ルックアップテーブルMapAbase(KL, NE)に実際の機関10の負荷KL及び機関回転速度NEを適用することによって、適合点火時期(「最適点火時期」又は「基本点火時期」とも称呼される。)Abaseを取得する。テーブルMapAbase(KL, NE)は、機関10の効率が最良となるように予め実験により定められている。
次に、CPUはステップ750に進み、適合点火時期Abaseから「図9に示したルーチンによって別途算出されている遅角量Artd」を減じた値を最終点火時期Aopとして設定する。なお、点火時期は圧縮上死点から進角するほど正の値であって絶対値が大きくなるように規定されている。その後、CPUはステップ730を経由してステップ795に進む。この結果、点火時期は、適合点火時期Abaseから遅角量Artdだけ遅角された点火時期に設定される。なお、遅角量Artdが「0」の場合、点火時期は適合点火時期Abaseに一致する。
<点火遅角量の算出>
所定のタイミングになると、CPUは図8のステップ800から処理を開始してステップ805に進み、エコノミー運転フラグXECOの値が「1」から「0」に変化後において機関10の始動が完了しているか否かを判定する。このとき、機関10の始動が完了していなければ、CPUはステップ805にて「No」と判定し、ステップ895に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。このとき、CPUは図7のステップ720に進むので、最終点火時期Aopは始動時点火時期Astに設定される。
これに対し、エコノミー運転フラグXECOの値が「1」から「0」に変化した後において機関10の始動が完了していると、CPUはステップ805にて「Yes」と判定してステップ810に進み、現時点が始動完了直後であるか否かを判定する。現時点が始動完了直後であれば、CPUはステップ815に進んでカウンタCnの値を「0」に設定し、ステップ820に進む。このカウンタCnは後述するように、点火遅角量Artdの減衰のために使用される。現時点が始動完了直後でなければ、CPUはステップ810にて「No」と判定してステップ820に直接進む。
CPUはステップ820にて、履歴フラグXrirekiの値が「0」であるか否かを判定する。履歴フラグXrirekiの値が「0」であれば、CPUはステップ820にて「Yes」と判定してステップ825に進んで点火遅角量Artdの値を「0」に設定し、ステップ895に進んで本ルーチンを一旦終了する。従って、この場合、点火時期の遅角は実行されない。
これに対し、CPUがステップ820の処理を実行する時点において、履歴フラグXrirekiの値が「0」でなければ、CPUはステップ820にて「No」と判定してステップ830に進み、カウンタCnの値が閾値Cnthよりも小さいか否かを判定する。カウンタCnは始動完了直後においてステップ815にて「0」に設定されている。更に、カウンタCnは後述するステップ850にてインクリメント(「1」だけ増大される)される。
機関10の始動直後から暫くの間、カウンタCnの値は閾値Cnthよりも小さい。従って、CPUはステップ830にて「Yes」と判定してステップ835に進み、履歴フラグXrirekiの値が「1」であるか否かを判定する。
このとき、履歴フラグXrirekiの値が「1」であれば、CPUはステップ835にて「Yes」と判定してステップ840に進み、点火遅角量Artdを第1点火遅角量Artd1に設定する。これに対し、CPUがステップ835の処理を実行する時点において、履歴フラグXrirekiの値が「1」でなければ履歴フラグXrirekiの値は「2」である。この場合、CPUはステップ835にて「No」と判定してステップ845に進み、点火遅角量Artdを第2点火遅角量Artd2に設定する。この第2点火遅角量Artd2は第1点火遅角量Artd1よりも大きい。
その後、CPUはステップ840又はステップ845からステップ850に進み、カウンタCnの値をインクリメントし、ステップ895に進んで本ルーチンを一旦終了する。この結果、エコノミー運転フラグXECOの値が「1」から「0」へと変更され(即ち、再始動要求が発生し)、且つ、機関10の始動が完了している場合、その始動完了から暫くの期間(カウンタCnが閾値Cnthに到達するまでの期間)、履歴フラグXrirekiの値が「1」であるときには最終点火時期Aopは「適合点火時期Abaseから第1点火遅角量Artd1だけ遅角された点火時期」となり、履歴フラグXrirekiの値が「2」であるときには最終点火時期Aopは「適合点火時期Abaseから第2点火遅角量Artd2だけ遅角された点火時期」となる。
その後、カウンタCnの値がステップ850の処理により増大されて閾値Cnthに到達すると、CPUはステップ830にて「No」と判定してステップ855に進み、その時点の点火遅角量Artdから値Cn・ΔA(ΔAは一定値)だけ減じた値を新たな点火遅角量Artdとして設定する。なお、ステップ855にて、その時点の点火遅角量Artdから値(Cn−Cnth)・ΔAだけ減じた値が新たな点火遅角量Artdとして設定されてもよい。次いで、CPUはステップ860に進み、点火遅角量Artdが「0」以下であるか否かを判定する。点火遅角量Artdが「0」より大きければ、CPUはステップ860にて「No」と判定してステップ850を経由し、ステップ895に進む。これに対し、点火遅角量Artdが「0」以下であると、CPUはステップ860にて「Yes」と判定してステップ865に進み、点火遅角量Artdを「0」に設定してからステップ895に進む。
この結果、カウンタCnの値が閾値Cnthに到達した時点以降においては、点火遅角量Artdは点火毎(クランク角90°毎)に一定量ΔAだけ減少されて行く。換言すると、最終点火時期Aopは、適合点火時期Abaseに向けて点火毎に一定量ΔAだけ進角されて行く。
以上、説明したように、本発明に係る車両の制御装置は、
前記車両の運転状態が所定の第1状態であることを示す第1条件が成立したとき前記機関の運転を停止する機関運転停止要求(エコノミー運転フラグXECOの値=1)を発生するとともに(図4のステップ425を参照。)、前記機関運転停止要求の発生後において前記車両の運転状態が所定の第2状態であることを示す第2条件が成立したとき前記機関の運転を再開する再始動要求(エコノミー運転フラグXECO=0)を発生する要求発生手段(図4のステップ445を参照。)と、
前記機関運転停止要求が発生したとき前記機関への前記燃料の供給が停止されるように前記燃料供給手段に指示を送出することにより前記機関の運転を停止させる運転停止時制御手段(図4のステップ430を参照。)と、
前記再始動要求が発生したとき前記機関への前記燃料の供給が再開されるように前記燃料供給手段に指示を送出することにより前記機関の運転を再開させる再始動時制御手段と(図4のステップ450を参照。)、
を備え、
前記点火時期制御手段は、前記再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していたか同機関が停止していなかったか(履歴フラグXrirekiの値が「1」であるか「2」であるか)に基づいて、前記再始動要求に基く前記機関の再始動が完了した時点からの所定期間である再始動完了後期間における点火時期を制御するように構成されている(図2の時刻t4〜時刻t5、図3の時刻t40〜時刻t50、図7のステップ750、ステップ730、図8の特にステップ830〜ステップ865を参照。)。
従って、機関の自動運転停止後の再始動時においてショックが発生することを回避することができる。
更に、前記点火時期制御手段は、
前記再始動完了後期間における前記点火時期を、前記再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していなかった場合(履歴フラグXrireki=「2」)には前記再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していた場合(履歴フラグXrireki=「1」)に比べ遅角側の点火時期に設定するように構成されている(点火遅角量Artd1<点火遅角量Artd2)(特に、図8のステップ835〜ステップ845を参照。)。
更に、この制御装置は、前記機関のスロットル弁を駆動して同スロットル弁の開度を変更するスロットル弁駆動手段(スロットル弁アクチュエータ34a)を含み、
前記運転停止時制御手段は、
前記機関運転停止要求が発生したとき前記スロットル弁の開度が最少開度(全閉開度、即ち、「0」)よりも大きい所定開度(アイドル回転速度制御時開度ISCg)に維持され(図6のステップ615を参照。)、且つ、前記機関運転停止要求に基く前記機関の停止が完了した後に前記スロットル弁の開度が前記最少開度に維持されるように(図6のステップ625を参照。)前記スロットル弁駆動手段に指示を送出するように構成されている。
従って、機関停止要求発生後において機関10が停止する前に再始動要求が発生した場合には、機関10の吸入空気量を大きくすることができる。その結果、機関10の再始動性を良好にすることができる。また、この場合においても、点火時期が点火遅角量Artd2にて遅角されるので、機関10にショックが発生することを効果的に回避することができる。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、スロットル弁開度は機関運転停止要求の発生時点にて直ちに「0」に変更されてもよい。また、履歴フラグXrirekiの値が「1」である場合のほうが、履歴フラグXrirekiの値が「2」である場合よりも、再始動完了後期間の吸入空気量が大きい場合には、第1点火遅角量Artd1を第2点火遅角量Artd2よりも大きい値に設定してもよい。
更に、機関運転停止要求が発生してから機関10が完全に停止するまでの期間、スロットル弁開度はアイドル回転速度制御時開度ISCgとは相違する「0」ではない開度TASに設定されてもよい。例えば、その開度TASは、アイドル回転速度制御時開度ISCgに所定値βを加えた値、アイドル回転速度制御時開度ISCgから所定値γを減じた値、或いは、冷却水温THWにより定められる一定値であってもよい。また、上記第1条件の条件1及び条件2は、車速が「0」であることに置換されてもよい。
10…内燃機関、24…点火プラグ、25…燃料噴射弁、32…吸気管、34…スロットル弁、34a…スロットル弁アクチュエータ、50…クラッチ装置、70…ディファレンシャルギア、71…駆動軸、72…駆動輪、85…アクセル開度センサ、86…ブレーキスイッチ、87…車速センサ、90…電気制御装置。

Claims (2)

  1. 内燃機関を搭載した車両に適用され、
    前記機関に燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記機関の点火時期を制御する点火時期制御手段と、
    前記機関のスロットル弁を駆動して同スロットル弁の開度を変更するスロットル弁駆動手段と、
    前記車両の運転状態が所定の第1状態であることを示す第1条件が成立したとき前記機関の運転を停止する機関運転停止要求を発生するとともに、前記機関運転停止要求の発生後において前記車両の運転状態が所定の第2状態であることを示す第2条件が成立したとき前記機関の運転を再開する再始動要求を発生する要求発生手段と、
    前記機関運転停止要求が発生したとき前記機関への前記燃料の供給が停止されるように前記燃料供給手段に指示を送出することにより前記機関の運転を停止させる運転停止時制御手段と、
    前記再始動要求が発生したとき前記機関への前記燃料の供給が再開されるように前記燃料供給手段に指示を送出することにより前記機関の運転を再開させる再始動時制御手段と、
    を備えた車両の制御装置において、
    前記運転停止時制御手段は、前記機関運転停止要求が発生したとき前記スロットル弁の開度が最少開度よりも大きい所定開度に維持され、且つ、前記機関運転停止要求に基く前記機関の停止が完了した後に前記スロットル弁の開度が前記最少開度に維持されるように前記スロットル弁駆動手段に指示を送出するように構成され、
    前記点火時期制御手段は、前記再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していたか同機関が停止していなかったかに基づいて、前記再始動要求に基く前記機関の再始動が完了した時点からの所定期間である再始動完了後期間における点火時期を、前記再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していなかった場合には前記再始動要求が発生した時点にて前記機関が停止していた場合に比べ遅角側の点火時期に設定するように構成された制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の制御装置であって、
    前記機関の出力軸と前記車両の駆動軸との接続状態が動力伝達可能状態及び動力伝達不能状態の何れかとなるように同接続状態を変更する動力伝達状態変更手段を含み、
    前記第1条件は、前記車両が走行中であって同車両の車速が閾値車速よりも小さいことを条件の一つとして含み、
    前記運転停止時制御手段は、前記機関運転停止要求が発生したとき、前記機関の出力軸と前記車両の駆動軸との接続状態が前記動力伝達不能状態となるように前記動力伝達状態変手段に指示を送出するように構成され、
    前記再始動時制御手段は、前記再始動要求が発生したとき、前記機関の出力軸と前記車両の駆動軸との接続状態が前記動力伝達可能状態となるように前記動力伝達状態変手段に指示を送出するように構成された制御装置。
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