JP5804328B2 - 硬化性組成物 - Google Patents
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Description
本発明の要旨を次に説明する。
[1](A)分子内に2つ以上のシアネート基を有する化合物と、(B)成分が下記一般式(2)または一般式(3)で表される塩を含有することを特徴とする硬化性組成物。
[2]更に(C)光増感剤を含有することを特徴とする[1]に記載の硬化性組成物
[3]前記Z+の4級アンモニウムカチオンは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、トリアザビシクロデセン、ヘキサヒドロメチルピリミドピリミジン、テトラアルキルアンモニウム、イミダゾリウムのいずれかの構造を分子内に1以上有するカチオンからなる群から選択され、前記Z+のアルカリ金属カチオンはナトリウムカチオン、カリウムカチオン、リチウムカチオンからなる群から選択され、前記Z+のホスホニウムカチオンは、ベンジルトリフェニルホスホニウムカチオン、下記一般式(4)で表される化合物からなる群から選択されることを特徴とする[2]に記載の硬化性組成物。
[4]前記(C)成分が、一般式(5)〜(8)で表される化合物からなる群から選択される化合物;又は、ベンジルケタール系光ラジカル重合開始剤、α−ヒドロキシアセトフェノン系光ラジカル重合開始剤、ベンゾイン系光ラジカル重合開始剤、アミノアセトフェノン系光開始剤、オキシムケトン系光ラジカル重合開始剤、アシルホスフィンオキシド系光ラジカル重合開始剤、一般式(9)からなる群から選択されるラジカル重合開始剤;又はナフタレン誘導体、アントラセン誘導体からなる群から選択される芳香族炭化水素;又は、リボフラビン、ローズベンガル、エオシン、エリシスロシン、メチレンブルー、またはニュー・メチレンブルーローズからなる群から選択される色素から選択されることを特徴とする[2]〜[3]のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
[5]更に(D)分子内に活性水素部位を1つ以上含む化合物を含有することを特徴とする[2]〜[4]のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
[6]更に(E)分子内にラジカル重合性基を1つ以上含む化合物を含有することを特徴とする[2]〜[5]のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
[7][1]〜[6]のいずれか1項に記載の硬化性組成物を波長150〜830nmの活性エネルギー線を照射したのち、加熱環境化で該組成物を硬化させることを特徴とする硬化方法。
[(A)成分]
本発明の硬化性組成物における(A)成分は、一般に分子内に2つ以上のシアネート基(−OCN)を有する化合物が挙げられる。このような(A)成分としてシアネートエステルモノマーまたは、そのプレポリマーなどが挙げられる。また、(A)成分は、シアネート基以外の官能基を有していても良いが、その官能基の具体例としては例えばヒドロキシル基、アクリル基、メタアクリル基、ビニル基、アセタール基、エステル基、カルボニル基、アミド基、アルコキシシリル基等である。これらのシアネート基を有する化合物はそれぞれ単独、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の硬化性組成物における(B)成分である塩は、一般式(1)で表されるアニオンと任意のカチオンからなる化合物であり、活性エネルギー線の照射により塩基性化合物を発生する化合物である。また、(B)成分により光照射後の優れた硬化性と貯蔵安定性を有する硬化性組成物が得られる。
(式中、R9〜R11は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換の芳香族基、または置換又は無置換の炭素数1〜20のアルキル基を表し、R12はアルキル基を表し、前記置換基としては、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、直鎖状または分枝状の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、エステル基、カルボキシ基、アルデヒド基、アミノ基、イミノ基、イミド基、ニトリル基、アミド基、イミド基、シアノ基、スルホン基、ニトロ基、スルフィド基、チオール基、イソシアネート基を単独または複数を任意で組み合わせた基等が挙げられる。Z+は第4級アンモニウムカチオン、アルカリ金属カチオン、ホスホニウムカチオンを表す。)
本発明の硬化性組成物における(B)成分の具体的な化合物としてテトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウムテトラ−p−トリルボレート、ベンジルトリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、p−トリルトリフェニルホスホニウムテトラ−p−トリルボレート、トリ−tert−ブチルホスホニウムテトラフェニルボラート、ジ−tert−ブチルメチルホスホニウムテトラフェニルボラート、テトラフェニルホスホニウムテトラ−p−トリルボラート、テトラフェニルボレートナトリウム塩、テトラフェニルボレートカリウム塩、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、1−8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン−テトラフェニルボレート、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン−テトラフェニルボレート、テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート、テトラブチルアンモニウム−ブチルトリフェニルボラート、テトラブチルアンモニウム−ブチルトリ−1−ナフタレニルボラート等が挙げられるがこれに限定されるものではない。これらの化合物は、例えば市販の製品としては、U−CAT5002(サンアプロ株式会社製)DBN−K、EMZ−K、TPP−K、TPPZ−K、TPTP−MK、TPP−MK(北興化学工業株式会社製)、P3B、BP3B、N3B、MN3B(昭和電工株式会社製)等が挙げられる。また、本発明の(B)成分の要件を満たした再公表特許 W02009−122664に開示された化合物、J.Appl.Polym.Sci.,Vol.100,399(2006)、J.Am.Soc.Chem,Vol.310,8130(2008)に記載の方法などの、公知の方法を用いて合成することもできる。また、本発明において、(B)成分は1種または複数種を併用することも可能である。
本発明の硬化性組成物にさらに(C)成分として光増感剤を添加することができる。光増感剤とは、(B)成分と組み合わせることで、組成物の光に対する活性を増大させる化合物であればよく、エネルギー移動、電子移動、プロトン移動等、種々の増感機構の種別は問わない。一般的には一般式(5)〜(8)で表される化合物、光ラジカル重合開始剤、芳香族炭化水素、アミノ化合物、ニトロ化合物、キノン類、キサントン類、色素に大別されるが、これらの中でも特に(B)成分と相性がよく光硬化性に優れる一般式(5)〜(8)で表される化合物、ラジカル重合開始剤、芳香族炭化水素、色素が好ましい。
さらに本発明には、(D)成分として、活性水素を有する官能基を分子内に1つ以上有する化合物を添加しても良い。活性水素とは酸素、窒素、硫黄等のヘテロ原子に結合した水素を指し、活性水素を有する官能基の具体例としてはヒドロキシル基、フェノール基、1級アミノ基、2級アミノ基、アミド基、ウレア基、ウレタン基、カルボン酸基、チオール基等が挙げられるがこれに限定されない。これらの官能基を含む化合物の具体的な例としては、水、アルコール類、フェノール類、フェノール樹脂、カルボン酸類、ポリチオール等が挙げられるがこれに限定されない。配合量は、特に制限されないが、本発明の(A)成分の合計量100質量部に対して0.01〜200質量部が好ましく、より好ましくは0.1〜50質量部であり、特に好ましくは0.5〜10質量部であることが好ましい。これらは1種または2種以上を併用して用いても良い。
さらに本発明には、(E)成分として、ラジカル重合性基を分子中に1つ以上有する化合物を添加してもよい。ラジカル重合性基とはビニル基、アリル基、アクリロイル基、メタアクリロイル基等であるが、単独での光ラジカル重合性に優れるという意味で(メタ)アクリロイル基を分子中に1つ以上有する化合物が望ましい。例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2,2,2,−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H,−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、イミド(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ビシクロペンテニル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイロキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,3―プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジエンルジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、カーボネートジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド付加グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうち、(A)成分との相溶という観点よりプロピレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジ(メタ)アクリレートエチレンオキシド付加ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド付加ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。配合量は、特に制限されないが、本発明の(A)成分及び(C)成分の合計量100質量部に対して0.1〜300質量部であることが好ましい。また成分(E)を添加するときは光照射により成分(E)のラジカル重合を速やかに進行させるために、先に述べた成分(C)を併用することが望ましい。
組成物を調製するために下記成分を準備した。
〈A成分〉
a−1:LECY(ビスフェノールE型シアネートエステル、ガラス転移点:260℃、ロンザ社製)
a−2:PT−15(ノボラックフェノール型シアネートエステル樹脂、ガラス転移点:400℃、ロンザ社製)
〈B成分〉
b−1:UCAT−5002(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン構造含有化合物とテトラフェニルボレートの塩、サンアプロ社製)
b−2:NaBPh4(テトラフェニルボレートナトリウム塩、同仁化学研究所製試薬社製)
b−3:NBu4BPh4(テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボレート、アルドリッチ社製試薬)
b−4:DBN−K(1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン−テトラフェニルボレート、北興化学工業社製)
b−5:EMZ−K(2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、北興化学工業社製)
b−6:TPP−MK(p−トリルトリフェニルホスホニウムテトラ−p−トリルボレート、北興化学工業社製)
b−7:TPTP−MK(テトラフェニルホスホニウムテトラ−p−トリルボレート、北興化学工業社製)
b−8:TPPZ−K(ベンジルトリフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、北興化学工業社製)
b−9:P3B(テトラブチルアンモニウム−ブチルトリフェニルボラート、昭和電工社製)
b−10:N3B(テトラブチルアンモニウム−ブチルトリ−1−ナフタレニルボラート、昭和電工社製)
〈B成分の比較成分〉
b’−1:PK(ピリジントリフェニルボレート、北興化学工業社製)
b’−2:TPP(トリフェニルホスフィン、北興化学工業社製)
b’−3:NBC−101(2−ニトロベンジルシクロヘキサンカーバメート(カーバメート系光塩基発生剤、みどり化学株式会社製)
〈C成分〉
c−1:9−フルオレノン(東京化成工業社製試薬)
c−2:2−エチルアントラキノン(東京化成工業社製試薬)
c−3:KAYACURE ITX(2−イソプロピルチオキサントン、日本化薬社製)
c−4:DAROCUR MBF(ベンゾイルギ酸メチル、BASF社製)
c−5:ベンゾフェノン(東京化成工業社製試薬)
c−6:IRGACURE 184(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、BASF社製)
c−7:ベンジル(東京化成工業社製試薬)
〈D成分〉
d−1:ベンジルアルコール(東京化成工業社製試薬)
d−2:MEH8000H、ポリフェノール樹脂(明和化成株式会社製)
d−3:PTMP:(ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトプロピオナート)、アルドリッチ製試薬)
d−4:アジピン酸(東京化成工業社製試薬)
〈E成分〉
e−1:BPE−2.6(エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジメタクリレート、新中村化学工業製)
〈その他成分〉
・EXA−850CRP(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、DIC社製)
・KBM403(グリシジル基含有シランカップリング剤、信越化学工業社製)
・R805(アルキルシランで表面処理した平均粒径14nmのフュームドシリカ、デグサ社製)
表1〜5に示す重量割合で、(B)成分または比較成分を(A)成分に添加した後、 80℃で30分間攪拌した後、室温で(C)成分、(D)成分、(E)成分を加えて攪拌混合し組成物を調整した。
各組成物5gを25℃室内で遮光容器中に密閉保存し、目視で組成物がゲル化して流動しなくなったときまでの時間を測定した。なお、「>30日」とは、30日以上ゲル化しなかったものである。
組成物0.01gをスライドガラス上に滴下し、カバーグラスを被せて組成物が薄膜としてガラスに挟まれた試験片を作成する。これを1回の通過における365nm紫外線積算光量を3J/cm2に設定したウシオ電機株式会社製コンベア式紫外線照射装置(ランプ:UVL−4001−N)を2回通過させ紫外線を照射した後、速やかに120℃に設定した恒温乾燥炉に放置する。指定の間隔で試験片を観察し、ガラス同士が接着して手で動かせなくなった時間を測定し、硬化時間とした。
指定間隔としては、30分までは5分毎、30分以降60分までは10分毎、60分以降は30分毎に観察を行った。
測定は240分まで行い、240分後も組成物が硬化せず接着しなかった場合「>240」と標記した。また、紫外線照射を全く行わずに120℃に放置した場合についても同じ方法で硬化時間を測定した。
[実施例37]
[実施例15の組成物の接着性と硬化物の耐熱性]
実施例15の組成物を、2枚の鉄(SPCC−SD、25×50×1.6mm)試験片の端部10mmに薄く塗布し、ウシオ電機株式会社製コンベア式紫外線照射装置(ランプ:UVL−4001−N)を用いてエネルギー線6J/cm2を照射した。照射直後、塗布面の組成物は液状であった。速やかにもう一枚の鉄試験片の組成物塗布面を貼り合わせピンチで固定し、120℃恒温炉に放置した。90分後に取り出すと、接着面の組成物は硬化し接着した。室温にて2時間放冷してから、万能引張試験器(インストロン)を用いて引張速度10mm/min.で引張せん断接着強さを測定した引張せん断接着強さは21MPaであった。また、実施例15の組成物を50×10×0.5mmのポリテトラフルオロエチレン製成形型に流し込み、ウシオ電機株式会社製コンベア式紫外線照射装置(ランプ:UVL−4001−N)を用いてエネルギー線6J/cm2を照射した後、120℃に設定した恒温乾燥炉に90分間、さらに150℃に設定した恒温乾燥炉に90分間放置し硬化させ、セイコーインスツル株式会社製DMS6100を用いて動的粘弾性測定を行い、測定周波数1Hzの損失係数のピークから硬化物のガラス転移点を測定すると、272.8℃であった。これにより、本発明の組成物が、エネルギー線を照射した後、貼り合わせることにより従来より低温で短時間で強固に接着が可能であり、またその硬化物が高い耐熱性を示すことがわかる。
Claims (7)
- (A)分子内に2つ以上のシアネート基を有する化合物と、(B)成分が下記一般式(2)または一般式(3)で表される塩を含有することを特徴とする硬化性組成物。
- 更に(C)光増感剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
- 前記Z+の4級アンモニウムカチオンは、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、トリアザビシクロデセン、ヘキサヒドロメチルピリミドピリミジン、テトラアルキルアンモニウム、イミダゾリウムのいずれかの構造を分子内に1以上有するカチオンからなる群から選択され、前記Z+のアルカリ金属カチオンはナトリウムカチオン、カリウムカチオン、リチウムカチオンからなる群から選択され、前記Z+のホスホニウムカチオンは、ベンジルトリフェニルホスホニウムカチオン、下記一般式(4)で表される化合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項2に記載の硬化性組成物。
- 前記(C)成分が、一般式(5)〜(8)で表される化合物からなる群から選択される化合物;又は、ベンジルケタール系光ラジカル重合開始剤、α−ヒドロキシアセトフェノン系光ラジカル重合開始剤、ベンゾイン系光ラジカル重合開始剤、アミノアセトフェノン系光開始剤、オキシムケトン系光ラジカル重合開始剤、アシルホスフィンオキシド系光ラジカル重合開始剤、一般式(9)からなる群から選択されるラジカル重合開始剤;又はナフタレン誘導体、アントラセン誘導体からなる群から選択される芳香族炭化水素;又は、リボフラビン、ローズベンガル、エオシン、エリシスロシン、メチレンブルー、またはニュー・メチレンブルーローズからなる群から選択される色素から選択されることを特徴とする請求項2または3のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
- 更に(D)分子内に活性水素部位を1つ以上含む化合物を含有することを特徴とする
請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。 - 更に(E)分子内にラジカル重合性基を1つ以上含む化合物を含有することを特徴とする
請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬化性組成物。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬化性組成物を波長150〜830nmの活性エネ
ルギー線を照射したのち、加熱環境化で該組成物を硬化させることを特徴とする硬化方法。
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