JP5803829B2 - 電極の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電極の製造方法に関する。
従来から、車両などに搭載される蓄電装置としては、リチウムイオン二次電池や、ニッケル水素二次電池などがよく知られている。そして、これらの二次電池には、表面に活物質層を形成した電極が用いられている。
このような電極の製造装置としては、帯状の金属箔に、活物質及び溶媒を含むペースト状の活物質合剤を塗布するとともに、当該塗布した活物質合剤を、誘導加熱により加熱しつつ乾燥炉内で温風を吹き付けることで乾燥させるものがある(例えば特許文献1)。
特開2004−327203号公報
しかしながら、特許文献1では、金属箔に温風など乾燥用の流体を吹き付ける場合、金属箔がはためく(なびく)虞があり、当該はためきによって金属箔が破損(破断)してしまう虞がある。
この発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、活物質合剤の乾燥を促進しつつ金属箔の破損を抑制できる電極の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、金属箔の表面に活物質層を形成した電極の製造方法において、金属箔の第1面に塗布され活物質及び溶媒を含む活物質合剤を乾燥させる乾燥工程を含み、前記乾燥工程では、前記金属箔において前記第1面とは反対面であり前記活物質合剤が塗布されていない第2面と、フィンが形成された伝熱部材において前記フィンの形成面とは反対面である接触面と、接触させた状態で前記活物質合剤を乾燥させ、前記伝熱部材はセラミック粒子を含む複合材からなり、当該伝熱部材の接触面に前記セラミック粒子が露出していることを要旨とする。
これによれば、乾燥工程では、フィンが形成された伝熱部材の接触面と、金属箔において活物質合剤が塗布されていない第2面とが接触されることから、伝熱部材を介して、金属箔(活物質合剤)と空気など乾燥用の流体との間における熱交換が促進され、これに伴って活物質合剤の乾燥が促進される。このため、乾燥工程では、金属箔に乾燥用の流体を吹き付けることなく乾燥したり、吹き付ける乾燥用の流体の流量を小さく設定したりできる。また、仮に金属箔に乾燥用の流体を吹き付ける場合であっても、金属箔と伝熱部材とが接触していることから、乾燥用の流体によって金属箔がはためいてしまうことが抑制される。したがって、活物質合剤の乾燥を促進しつつ金属箔の破損を抑制できる。
また、伝熱部材の表面には、セラミック粒子が露出しているため、乾燥工程において、伝熱部材の接触面と、金属箔において活物質合剤が塗布されていない第2面とを接触させることで、金属箔の第2面を粗面に加工できる。したがって、第2面に活物質合剤を塗布して活物質層を形成する場合、金属箔の第2面を粗面に加工する別工程に設けることなく、活物質層と金属箔との密着性を高めることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電極の製造方法において、前記乾燥工程では、前記金属箔の表面に沿った方向に張力を付与し、当該張力により前記金属箔の第2面と、前記伝熱部材の接触面とを密着させることを要旨とする。
これによれば、金属箔の第2面と、伝熱部材の接触面とを密着させ、伝熱部材を介した金属箔(活物質合剤)と乾燥用の流体との間における熱交換をさらに促進できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電極の製造方法において、前記乾燥工程では、前記フィンの間に形成される媒体流路に熱媒体を流通させることを要旨とする。
これによれば、媒体流路を流通される熱媒体と、金属箔(活物質合剤)との熱交換を促進し、これにより活物質合剤の乾燥を促進できる
本発明によれば、活物質合剤の乾燥を促進しつつ金属箔の破損を抑制できる。
二次電池を模式的に示す斜視図。 電極組立体を模式的に示す斜視図。 (a)及び(b)は、電極の製造装置の模式図。 (a)〜(c)は、伝熱部材の模式図、(d)は、金属箔と伝熱部材との接触面を模式的に示す拡大図。 正極シート及び負極シートの製造方法を示すフローチャート。 別の実施形態における伝熱部材の模式図。 別の実施形態における伝熱部材の模式図。 (a)及び(b)は、別の実施形態における伝熱部材の模式図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図5にしたがって説明する。
図1に示すように、蓄電装置としてのリチウムイオン二次電池(以下「二次電池」と示す)10は、金属製のケース11に電極組立体12が収容されている。本実施形態の二次電池10は、その外観が角型をなす角型電池である。ケース11内には、電解質として非水電解液13が充填されている。電極組立体12には、当該電極組立体12から電気を取り出すための正極端子15と負極端子16が電気的に接続されている。
図2に示すように、電極組立体12は、電極としての正極シート18と、電極としての負極シート19と、正極シート18と負極シート19の間を絶縁するセパレータ20と、を有する。そして、電極組立体12は、帯状の正極シート18と帯状の負極シート19との間に、帯状のセパレータ20を介在させた状態で捲回することにより構成された捲回型の電極組立体である。
正極シート18は、正極用の金属箔(本実施形態ではアルミニウム箔)21と、その両面に形成された正極活物質層22を有する。また、正極活物質層22が形成されていない部分の金属箔21は、非塗工部23を構成する。そして、電極組立体12において捲回軸Lが延びる方向の両縁部のうち一方の縁部には、非塗工部23が捲回軸Lと直交する方向に積層された正極集電部24が突出形成されている。正極集電部24は、正極端子15と電気的に接続される。
また、負極シート19は、負極用の金属箔(本実施形態では銅箔)25と、その両面に形成された負極活物質層26を有する。また、負極活物質層26が形成されていない部分の金属箔25は、非塗工部27を構成する。そして、電極組立体12において捲回軸Lが延びる方向の両縁部のうち他方の縁部には、非塗工部27が捲回軸Lと直交する方向に積層された負極集電部28が突出形成されている。負極集電部28は、負極端子16と電気的に接続される。
次に、正極シート18及び負極シート19の製造に用いられる第1製造装置30、及び第2製造装置40について、図3及び図4にしたがって説明する。第1製造装置30は、活物質層が形成されていない金属箔21,25の片面である第1面M1に活物質層を形成するための装置である一方で、第2製造装置40は、第1面M1に活物質層が形成された金属箔21,25において、第1面M1とは反対面であり活物質層が形成されていない第2面M2に活物質層を形成するための装置である。
まず、第1製造装置30について説明する。
図3(a)に示すように、第1製造装置30は、ロール状に捲回された帯状の金属箔21,25をセットし供給するための供給機構部31を備えている。また、供給機構部31の上方には、供給される金属箔21,25の第1面M1に、活物質合剤としての活物質ペースト32を塗布する塗布機構部33が設けられている。
ここで、正極用の金属箔21に塗布する活物質ペースト32は、例えば活物質としてLiCoO、導電剤としてアセチレンブラック、バインダとしてポリビニリデンフルオライド(PVDF)、溶媒としてN−メチルピロリドン(NMP)を混練したものが用いられる。また、負極用の金属箔25に塗布する活物質ペースト32は、例えば活物質としてカーボン、導電剤としてアセチレンブラック、バインダとしてPVDF、溶媒としてNMPを混練したものが用いられる。
塗布機構部33には、活物質ペースト32を貯留するためのタンク33a、タンク33aから供給される活物質ペースト32を表面に担持する転写ローラ33b、及び転写ローラ33bの表面に担持させる活物質ペースト32の厚さ(量)を調節するコンマローラ33cが設けられている。また、塗布機構部33には、転写ローラ33bとの間に金属箔21,25を挟持するとともに、金属箔21,25の搬送方向Y1に回転して搬送するバックローラ33dが設けられている。
転写ローラ33bは、バックローラ33dとは逆方向に回転することにより、表面に担持した活物質ペースト32を金属箔21,25の第1面M1に転写し、塗布する。なお、塗布機構部33では、金属箔21,25における幅方向の両縁部に活物質ペースト32が塗布されていない非塗工部が形成される幅で、活物質ペースト32が金属箔21,25に塗布される。
また、塗布機構部33の側方には、金属箔21,25の第1面M1に塗布された活物質ペースト32を乾燥させる乾燥炉34が設けられている。乾燥炉34の内部には、高温の熱媒体(例えば空気や窒素ガスなどの気体)が外部から供給され、金属箔21,25に塗布された活物質ペースト32を加熱するとともに、活物質ペースト32から蒸発した溶媒蒸気を乾燥炉34内から除去するようになっている。
また、乾燥炉34内には、金属箔21,25に塗布された活物質ペースト32と、乾燥炉34内を流通する熱媒体との間の熱交換を促進するための伝熱部材35が配設されている。
図4(a)〜図4(c)に示すように、伝熱部材35は、金属箔21,25の搬送方向Y1に沿って延びる矩形平板状の接触部材36を備えているとともに、この接触部材36の上面は、金属箔21,25の第2面M2が接触される接触面36aとされている。接触部材36は、接触面36aが上方に向かって僅かに湾曲しており、金属箔21,25の搬送方向Y1における中央部が上方に向かって突出する凸形状をなしている。
接触部材36において、接触面36aとは反対の下面には、それぞれ矩形平板状に形成された複数のフィン37が、金属箔21,25の搬送方向Y1と直交し、且つ金属箔21,25の幅に亘って延びるように垂下されている。複数のフィン37は、搬送方向Y1に沿って等間隔で配置されているとともに、接触部材36と一体に形成されている。接触部材36の下面は、フィン37が形成された形成面36bとなる。
本実施形態において、前述の熱媒体は、伝熱部材35において隣り合うフィン37の間に形成される媒体流路37aを流通される(矢印Y2に示す)。なお、本実施形態では、乾燥炉34において金属箔21,25(活物質ペースト32)に、熱媒体を直接吹き付けないようになっている。なお、図4(c)は図4(a)を搬送方向の断面からみた伝熱部材の模式図である。
また、伝熱部材35は、金属である第1材料と、セラミックである第2材料との複合材から形成されている。本実施形態において、第1材料の金属はアルミニウムであり、第2材料のセラミックは炭化珪素である。伝熱部材35に対する炭化珪素の体積率は、例えば60%以上90%以下であり、好ましくは68%以上72%以下である。また、伝熱部材35には、粒子径の代表値が100μm(メジアン径)の炭化珪素の粉末と、粒子径の代表値(メジアン径)が8μmの炭化珪素の粉末とを、体積比で7:3となるように混合した混合粉末が用いられている。
また、伝熱部材35は、粉末の炭化珪素を金型に入れた状態でアルミニウムの溶湯を吸引充填する吸引鋳造により製造される。このように形成された伝熱部材35では、熱伝導率が250〜340W/mKと高く、アルミニウムから伝熱部材35を形成する場合と比較して、線膨張係数が小さく且つ耐摩耗性に優れる。また、伝熱部材35の表面(接触面36a)には、硬質な炭化珪素の粒子が露出している。
図3(a)に示すように、乾燥炉34の出口側の側方には、金属箔21,25を搬送方向Y1へ搬送しながら、乾燥済みの活物質ペースト32を一対のプレスローラ38aにより加熱しながら圧縮するプレス機構部38が設けられている。プレス機構部38により乾燥済みの活物質ペースト32を圧縮することで、正極活物質層22、又は負極活物質層26が完成される。
ここで、プレス機構部38(プレスローラ38a)による金属箔21,25の搬送速度は、塗布機構部33(バックローラ33d)による搬送速度よりもごく僅かに、速い速度に設定されている。このため、プレス機構部38と塗布機構部33との間において、金属箔21,25には、当該金属箔21,25の面に沿った方向(搬送方向Y1)に張力が付与されるようになっている。
また、転写ローラ33b及びバックローラ33dによる金属箔21,25の挟持位置と、一対のプレスローラ38aによる金属箔21,25の挟持位置は、伝熱部材35における接触面36aよりも下方に配置されている。このため、第1製造装置30では、金属箔21,25に付与される張力によって、金属箔21,25の第2面M2と、接触部材36の接触面36aとが密着される。
そして、プレス機構部38の側方には、第1面M1に活物質層が形成された金属箔21,25をロール状に巻き取る巻取機構部39が設けられている。
次に、第2製造装置40について説明する。
第2製造装置40は、第1面M1に正極活物質層22又は負極活物質層26を形成した金属箔21,25を供給する点、及び乾燥炉34に伝熱部材35を設けていない点で第1製造装置30と相違している一方で、その他の構成は第1製造装置30と同一であるので、その詳細な説明を省略する。
図3(b)に示すように、供給機構部31には、第1面M1に活物質層を形成した金属箔21,25のロールがセットされる。また、塗布機構部33では、第2面M2に活物質ペースト32が塗布される。
乾燥炉34には、伝熱部材35に代えて、乾燥炉34内を搬送される金属箔21,25を支持する複数の支持ローラ41が配設されている。また、乾燥炉34では、金属箔21,25の上方から、金属箔21,25に塗布された活物質ペースト32に吹き付けるように熱媒体が供給される(矢印Y3に示す)。
次に、正極シート18及び負極シート19の製造方法について、その作用とともに図5にしたがって説明する。
図5に示すように、最初に、第1製造装置30の塗布機構部33により、活物質層が形成されていない金属箔21,25の第1面M1に活物質ペースト32を塗布する第1塗工工程を行う(ステップS1)。
次に、活物質ペースト32が塗布された金属箔21,25を乾燥炉34に搬送し、当該乾燥炉34により活物質ペースト32を乾燥させる乾燥工程としての第1乾燥工程を行う(ステップS2)。
この第1乾燥工程では、伝熱性に優れた伝熱部材35の接触面36aと、金属箔21,25の第2面M2とを接触させた状態で乾燥されることから、乾燥炉34内を流通する熱媒体との間における熱交換が促進され、これに伴って、活物質ペースト32の乾燥が促進される。また、金属箔21,25に付与される張力によって、金属箔21,25の第2面M2と、接触部材36の接触面36aとが密着されていることから、伝熱部材35を介した熱交換をさらに促進できる。
また、乾燥炉34では、フィン37の間に形成される媒体流路37aに熱媒体を流通させていることから、熱媒体と金属箔21,25との熱交換を促進し、これにより活物質合剤の乾燥を促進できる。さらに、熱媒体の流通によって金属箔21,25がはためいてしまうことが抑制される。
そして、金属箔21,25は、第2面M2と接触面36aとが密着した状態で搬送されることから、図4(d)に示すように、金属箔21,25の第2面M2には、接触面36aに僅かに露出するセラミック粒子(炭化珪素)によって、金属箔21,25の搬送方向Y1に沿って延びる微細なスジ状の溝(傷)が複数形成される。前述のように、伝熱部材35には、粒子径の代表値が100μmの炭化珪素と、粒子径の代表値が8μmの炭化珪素が用いられている。このため、金属箔21,25の第2面M2には、表面粗さRa70〜100μmに相当する幅の溝と、表面粗さRa7〜10μmに相当する幅の溝が混在した状態で形成される。
次に、図5に示すように、プレス機構部38により、乾燥させた活物質ペースト32を加熱しながら圧縮する第1プレス工程を行う(ステップS3)。この第1プレス工程により、活物質ペースト32が圧縮され、金属箔21,25の第1面M1に活物質層が完成される。
次に、巻取機構部39により、第1面M1に活物質層が形成された金属箔21,25をロール状に巻き取る第1巻取工程を行う(ステップS4)。以上のように、本実施形態では、ステップS1〜S4までの各ステップを第1製造装置30により行う。
次に、第2製造装置40の塗布機構部33により、金属箔21,25において活物質層を形成済みである第1面M1とは反対の第2面M2に活物質ペースト32を塗布する第2塗工工程を行う(ステップS5)。
次に、第2面M2に活物質ペースト32が塗布された金属箔21,25を乾燥炉34に搬送し、当該乾燥炉34により活物質ペースト32を乾燥させる第2乾燥工程を行う(ステップS6)。第2乾燥工程では、伝熱部材35を備えない乾燥炉34により活物質ペースト32を乾燥させる。しかしながら、第2乾燥工程では、すでに金属箔21,25の第1面M1に活物質層が形成されていることから、金属箔21,25単体である場合よりも強度が向上されている。このため、第2乾燥工程では、熱媒体を金属箔21,25(活物質ペースト32)に吹き当てて乾燥させても、金属箔21,25が破損する可能性が低い。
次に、プレス機構部38により、乾燥させた活物質ペースト32を加熱しながら圧縮する第2プレス工程を行う(ステップS7)。この第2プレス工程により、活物質ペースト32が圧縮され、金属箔21,25の第2面M2に活物質層が完成される。これにより、両面に活物質層が形成された正極シート18、又は負極シート19が完成される。
その後、巻取機構部39により、両面に活物質層が形成された金属箔21,25をロール状に巻き取る第2巻取工程を行う(ステップS8)。以上のように、本実施形態では、ステップS5〜S8までのステップを第2製造装置40により行う。
その後、完成された正極シート18、及び負極シート19は、幅方向の中央で長さ方向に沿って切断されるとともに、正極シート18と負極シート19との間に、帯状のセパレータ20を介在させた状態で捲回され、電極組立体12が形成される。続けて、電極組立体12をケース11に収容するとともに、捲回により形成される各集電部24,28をそれぞれ端子15,16に電気的に接続する。そして、ケース11に非水電解液13を充填して二次電池10が完成される。
したがって、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)第1乾燥工程(ステップS2)では、伝熱部材35の接触面36aと、金属箔21,25において活物質ペースト32が塗布されていない第2面M2とが接触されることから、伝熱部材35を介して、金属箔21,25(活物質ペースト32)と熱媒体との間における熱交換が促進され、これに伴って活物質ペースト32の乾燥が促進される。このため、第1乾燥工程では、金属箔21,25に熱媒体を吹き付けることなく乾燥させることも可能となる。したがって、活物質ペースト32の乾燥を促進しつつ金属箔21,25の破損(破断)を抑制できる。
(2)伝熱部材35は、アルミニウムと炭化珪素の複合材から形成されている。このため、伝熱部材35の表面には、硬質な炭化珪素が露出することから、第1乾燥工程において、伝熱部材35の接触面36aと、金属箔21,25の第2面M2とを接触させることで、金属箔21,25の第2面M2を粗面に加工できる。したがって、第2面M2に活物質ペースト32を塗布して活物質層を形成する場合、第2面M2を粗面に加工するための別工程を設けることなく、活物質層と金属箔21,25との密着性を高めることができる。
(3)第1乾燥工程では、金属箔21,25の表面に沿った方向に張力を付与し、当該張力により第2面M2と、伝熱部材35の接触面36aとを密着させている。このため、伝熱部材35を介した金属箔21,25(活物質ペースト32)と熱媒体との間における熱交換をさらに促進できる。
(4)第1乾燥工程では、フィン37の間に形成される媒体流路37aに熱媒体を流通させている。このため、媒体流路37aを流通される熱媒体と、金属箔21,25(活物質ペースト32)との熱交換を促進し、これにより活物質ペースト32の乾燥を促進できる。
(5)特に、本実施形態では、金属箔21,25(活物質ペースト32)に熱媒体を直接吹き付けないようになっている。このため、第1乾燥工程における金属箔の破損をさらに抑制できる。
(6)二次電池10用の正極シート18を構成する金属箔21、及び負極シート19を構成する金属箔25が破損することを抑制できる。
(7)誘導加熱装置などの大掛かりな装置を設けることなく、活物質ペースト32の乾燥を促進し、コストダウンを図ることができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 伝熱部材35は、アルミニウムを用いた各種鋳造とは異なる製法により形成されていてもよい。例えば、図6に示すように、伝熱部材35は、矩形のグラファイトシート42を逆U字状に屈曲させるとともに、各グラファイトシート42の屈曲部42aを金属箔21,25の搬送方向Y1に沿って並設して形成してもよい。この場合、各屈曲部42aの上面(外面)により、接触面36aが形成されるとともに、各屈曲部42aから垂下される平面部によりフィン37が形成される。グラファイトシート42は、面に沿った方向への伝熱性に優れている。また、グラファイトシート42の表面は平滑で滑り性がよい。このため、本別例によれば、伝熱部材35を介した金属箔21,25(活物質ペースト32)と熱媒体との間における熱交換をさらに促進できるとともに、接触面36aに接触させた状態のまま金属箔21,25を搬送する際の抵抗を小さくできる。
○ 図7に示すように、伝熱部材35には、ヒータ43を鋳包みにより設けてもよい。伝熱部材35は、吸引鋳造や高圧鋳造により形成することから、鋳巣(空隙)が少ない。このため、ヒータ43の熱が不均一に伝熱部材35へ伝達されることに起因して、金属箔21,25に加熱ムラが生じたり、ヒータ43に負担をかけたりすることを抑制できる。また、伝熱部材35の線膨張係数が小さいことから、加熱によるヒータ43の変形を抑制し、ヒータ43の温度を高い温度(例えば350〜400℃)に設定することもできる。そして、本別例によれば、ヒータ43により活物質ペースト32の乾燥をさらに促進できる。
○ フィン37の形状及び個数を変更してもよい。例えば、図8(a)に示すように、フィン37は、波型のリブ状に形成してもよく、図8(b)に示すように、金属箔21,25の搬送方向Y1において互い違いに形成してもよい。また、フィン37は、オフセットフィンであってもよい。また、フィン37は、金属箔21,25の搬送方向Y1に沿って延設されていてもよい。
○ 伝熱部材35は、フィン37及び接触部材36を別々に形成したのち、接合して製造してもよい。
○ 伝熱部材35を構成する材料を変更してもよい。例えば、第1材料をアルミニウム合金とし、第2材料を酸化アルミニウムや窒化アルミニウムに変更できる。また、伝熱部材35は、ケイ素とアルミニウムとの過共晶系合金により形成してもよい。このような構成であっても、伝熱部材35の表面に硬質なセラミックやケイ素を露出させることができる。
○ 伝熱部材35は、アルミニウムやアルミニウム合金により形成してもよい。すなわち、伝熱部材35は、熱伝導性に優れた材料から形成されておればよい。
○ 伝熱部材35は、ダイキャスト、溶湯鍛造、又は高圧鋳造により形成してもよい。
○ 伝熱部材35の接触面36aは、平らに形成されていてもよい、
○ 金属箔21,25には、塗布機構部33とプレス機構部38との間において張力が付与されていなくてもよい。
○ 帯状ではない金属箔21,25の第1面M1に活物質ペースト32を塗布して正極シート18及び負極シート19を製造してもよい。この場合、第1乾燥工程(ステップS2)では、例えば矩形の金属箔21,25における第1面M1に活物質ペースト32を塗布した後、金属箔21,25を伝熱部材35に載置し、第2面M2と接触面36aとを接触させた状態で乾燥させてもよい。
○ 第1乾燥工程では、熱媒体を金属箔21,25に直接吹きつけてもよい。この場合であっても、金属箔21,25と伝熱部材35とが面で接触していることから、熱媒体によって金属箔21,25がはためいてしまうことを抑制できる。したがって、活物質合剤の乾燥を促進しつつ金属箔の破損を抑制できる。また、第2乾燥工程と同様に第1乾燥工程でも熱媒体を直接吹きつけると、第1乾燥工程の所要時間は第2乾燥工程よりも短くできる場合がある。その場合、第1製造装置30における乾燥炉34の設備長さを短くすることができる。
○ 各プレス工程(ステップS3,S7)、及び各巻取工程(ステップS4,S8)の一部又は全部を省略してもよい。
○ 第1製造装置30及び第2製造装置40は、供給機構部31、塗布機構部33、プレス機構部38、及び巻取機構部39の全て、又は一部を備えていなくてもよい。
○ 金属箔の一方の面のみに正極活物質層22又は負極活物質層26を形成する場合には、第2製造装置40はなくともよい。
○ 二次電池10は、正極シート18及び負極シート19を矩形に打ち抜き加工するとともに、正極シート18と負極シート19との間にセパレータ20を介在させた状態で積層することにより構成された積層型の電極組立体12としてもよい。
○ ニッケル水素二次電池や、電気二重層キャパシタなどの蓄電装置や、当該蓄電装置用の電極、及び電極の製造方法として具体化してもよい。
以下、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について追記する。
(イ)電極がセパレータを間に挟んだ状態で積層された電極組立体を有する蓄電装置において、前記電極は上記製造方法によって製造された電極である蓄電装置。
M1…第1面、M2…第2面、S2…ステップ(乾燥工程)、10…リチウムイオン二次電池(蓄電装置)、18…正極シート(電極)、19…負極シート(電極)、21…金属箔、22…正極活物質層(活物質層)、25…金属箔、26…負極活物質層(活物質層)、32…活物質ペースト(活物質合剤)、35…伝熱部材、36a…接触面、36b…形成面、37…フィン、37a…媒体流路、42…グラファイトシート、42a…屈曲部。

Claims (3)

  1. 金属箔の表面に活物質層を形成した電極の製造方法において、
    前記金属箔の第1面に塗布され活物質及び溶媒を含む活物質合剤を乾燥させる乾燥工程を含み、
    前記乾燥工程では、
    前記金属箔において前記第1面とは反対面であり前記活物質合剤が塗布されていない第2面と、フィンが形成された伝熱部材において前記フィンの形成面とは反対面である接触面と、を接触させた状態で前記活物質合剤を乾燥させ
    前記伝熱部材はセラミック粒子を含む複合材からなり、当該伝熱部材の接触面に前記セラミック粒子が露出していることを特徴とする電極の製造方法。
  2. 前記乾燥工程では、
    前記金属箔の表面に沿った方向に張力を付与し、当該張力により前記金属箔の第2面と、前記伝熱部材の接触面とを密着させる請求項1に記載の電極の製造方法。
  3. 前記乾燥工程では、
    前記フィンの間に形成される媒体流路に熱媒体を流通させる請求項1又は2に記載の電極の製造方法。
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