JP5801796B2 - レンズ形状測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズ形状測定装置に関する。
眼鏡フレームに処方された眼鏡レンズを枠入れするには、レンズ製造側から供給された円形または楕円形などのアンカットレンズ(未加工レンズ)を、その眼鏡フレームのレンズ枠形状(玉型形状)に合わせ縁摺り加工(以下、玉型加工という)を行う。玉型形状はフレームのデザインによって異なり、玉型加工はフレームの種類によって異なる。眼鏡フレームには、大別して縁なしフレームと縁のあるフレーム(以下、フルリムフレームという)とがある。フルリムフレームのレンズ枠にはV字状のヤゲン溝が形成されており、枠入れされるレンズはそのリム形状に対応するように玉型加工される。
一方、通常の縁なしフレームにあわせて玉型加工された眼鏡レンズは、レンズ端面(コバ面)はフラットでヤゲン溝はないが、眼鏡フレームの上方の眉部にリムを有し、下方には縁がないセミリムレスタイプと呼ばれる縁なしフレームもある。このタイプのフレームの玉型加工レンズは、コバ面に凹状の溝が形成され、上部の枠から合成樹脂等の糸でレンズを支持する構造となっている。
これらの縁なしフレームの場合のレンズの玉型加工は、平ヤゲン加工、溝ヤゲン加工と呼ばれている。このようにフレームの種類により、玉型形状は異なるので玉型加工も異なり、更に、コバ面の形状も異なる。また、審美上の観点からコバ面を鏡面に加工する場合もある。このようにフレームの種類に応じて、レンズを玉型形状に加工することを玉型加工と呼んでいる。
この玉型加工は縁摺り加工装置(レンズエッジャー)を用いて行われるが、この装置による玉型形状の加工誤差が許容範囲を超えてしまうと、玉型加工レンズを眼鏡フレームに枠入れできなくなったり、縁なしフレームの場合はフレーム部品と組み付けて眼鏡を調整できないなどの不都合を招くおそれがある。このため、玉型加工後のレンズが玉型加工データ通りに加工されているかどうかを検査する目的で、ヤゲンや溝などの端面形状、レンズの玉型形状、ヤゲン周長や溝周長等に関する測定が行われている。
従来、眼鏡レンズの測定方式としては、測定子をレンズコバ面に接触させて測定する接触式が広く用いられている。しかし、近年、レーザ変位計を用いた非接触式のレンズ測定方法が提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。このレンズ測定方法では、レンズを保持軸で両側から挟み込んでレンズを保持し、この保持軸の軸方向上の位置や回転方向の位置を変化させるとともに、このレンズの周縁にレーザ変位計を用いてレーザ光を照射しその反射光を受光してレンズの玉型形状を測定している。
再表2008−016066号公報
一般に、玉型加工後のレンズのコバ面は、研削ツールによる面荒さに起因して白濁して見えるが、このコバ面を研磨によって平滑化する鏡面仕上げも行われている。レンズのコバ面を研磨によって平滑化すると、そこでレーザ光が反射しにくくなる。このため、コバ面が研磨されたレンズを上記の拡散反射を利用して測定する場合は、レーザ変位計から投光したレーザ光がレンズのコバ面であまり反射せず、その多くがレンズの内部へと進入してしまう。そうすると、コバ面が研磨されていないレンズを測定する場合に比較して、レーザ変位計の受光量が大幅に減少する。このため、レンズの測定を適切に行うのに必要な受光量を確保できなくなるおそれがある。
本発明の主たる目的は、レンズのコバ面が研磨等で平滑化されている場合でも、レーザ変位計を用いてレンズの形状や寸法を正確に測定することができる技術を提供することにある。
本発明の第1の態様は、
測定の対象物となる眼鏡レンズを支持する支持手段と、
レーザ光を物体表面の被測定位置に照射したとき、その反射光の観測位置が前記物体の被測定位置に依存して変化することを利用して前記物体の被測定位置を測定するレーザ変位計と、
前記支持手段で支持した前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させる相対位置可変手段と、
前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との位置関係が、前記レーザ変位計のレーザ光が前記眼鏡レンズのコバ面上に設定された測定対象部に照射され、かつ、前記測定対象部を通る眼鏡レンズの法線に対して前記レーザ光の入射角と反射角とが等しい反射となって反射光が観測される位置関係となるように、前記相対位置可変手段の駆動を制御する駆動制御手段と、
を備え、
前記駆動制御手段は、前記眼鏡レンズの玉型加工に適用された玉型加工データを利用して、前記相対位置可変手段の駆動を制御するための制御データを生成するレンズ形状測定装置である。
本発明の第2の態様は、
前記駆動制御手段は、前記測定対象部を前記レーザ変位計で測定する前に、前記レンズのコバ面上において、前記測定対象部から前記レンズの回転方向の一方側にずれた第1の箇所と、前記測定対象部から前記レンズの回転方向の他方側にずれた第2の箇所を、それぞれ前記レーザ変位計で測定したときに得られる測定データを取り込み、前記第1の箇所を測定したときに得られる前記測定データの値と前記第2の箇所を測定したときに得られる前記測定データの値が等しくなるように、前記相対位置可変手段の駆動を制御し、
その後、前記レーザ変位計が前記測定対象部を測定する、上記第1の態様に記載のレンズ形状測定装置である。
本発明の第3の態様は、
測定の対象物となる眼鏡レンズを支持する支持手段と、
レーザ光を物体表面の被測定位置に照射したとき、その反射光の観測位置が前記物体の被測定位置に依存して変化することを利用して前記物体の被測定位置を測定するレーザ変位計と、
前記支持手段で支持した前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させる相対位置可変手段と、
前記相対位置可変手段の駆動を制御する駆動制御手段と、
を備え、
前記相対位置可変手段は、
前記レーザ変位計の測定基準軸を含む平面と平行な方向に前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させるXY軸移動系と、
前記平面に垂直な方向に前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させるZ軸移動系と、
前記平面に垂直な回転軸によって前記眼鏡レンズを回転させるθ軸回転系と、
を備え、
前記駆動制御手段は、
前記眼鏡レンズのコバ面上の1つの測定対象部が、前記レーザ変位計の測定基準軸上でかつ焦点位置に移動するように前記相対位置可変手段を駆動させる第1の駆動制御手段と、
その第1の駆動制御手段により前記眼鏡レンズを移動させた後に前記測定対象部を中心に回転するように前記XY軸移動系とθ軸回転系を駆動させる第2の駆動制御手段と、を有するレンズ形状測定装置である。
本発明の第4の態様は、
測定の対象物となる眼鏡レンズを支持する支持手段と、
レーザ光を物体表面の被測定位置に照射したとき、その反射光の観測位置が前記物体の被測定位置に依存して変化することを利用して前記物体の被測定位置を測定するレーザ変位計と、
前記支持手段で支持した前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させる相対位置可変手段と、
前記相対位置可変手段の駆動を制御する駆動制御手段と、
を備え、
前記相対位置可変手段は、
前記レーザ変位計の測定基準軸を含む平面と平行な方向に前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させるXY軸移動系と、
前記平面に垂直な方向に前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させるZ軸移動系と、
前記平面に垂直な回転軸によって前記眼鏡レンズを回転させるθ軸回転系と、
を備え、
前記XY軸移動系は、
異なる二つの移動軸からなるX軸移動系とY軸移動系とを備え、
これらX軸移動系とY軸移動系のうちの一方に前記レーザ変位計が取り付けられ、他方に眼鏡レンズが支持される前記θ軸回転系が取り付けられていることを特徴とするレンズ形状測定装置である。
本発明の第5の態様は、
前記レーザ変位計は、前記Z軸移動系を介して前記一方の駆動部に取り付けられている、上記第4の態様に記載のレンズ形状測定装置である。
本発明によれば、レンズのコバ面が研磨等で平滑化されている場合でも、レーザ変位計を用いてレンズの寸法や形状を正確に測定することができる。
また、レンズの加工形状が既知の場合に、より効率的にレンズの寸法や形状を測定することができる。
本発明の実施の形態に係るレンズ形状測定装置の構成例を示す斜視図である。 図1に示すレンズ形状測定装置の一部を抜粋した斜視図である。 レーザ変位計の構成例を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係るレンズ形状測定装置の制御系の構成例を示すブロック図である。 レンズの玉型加工データを利用する場合のレンズ形状測定の動作手順を示すフローチャートである。 測定対象部の設定例を説明する平面図である。 レンズ形状測定装置の各部のホームポジションを示す平面図である。 レンズ形状測定装置の動作例を説明する図(その1)である。 レンズ形状測定装置の動作例を説明する図(その2)である。 レンズ形状測定時の状態を説明する模式図である。 相対位置の調整例を説明する平面図である。 レンズ形状測定装置の動作例を説明する図(その3)である。 レンズの加工データを利用しない場合のレンズ形状測定の動作手順を示すフローチャートである。 測定前の動作例を説明する模式図である。 測定項目の一例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
<1.レンズ形状測定装置の構成>
(機構系の構成)
図1は本発明の実施の形態に係るレンズ形状測定装置の構成例を示す斜視図であり、図2は当該レンズ形状測定装置の一部を抜粋した斜視図である。なお、図1および図2においては、レンズ形状測定装置の幅方向(左右方向)をX方向(以下、「X軸方向」とも記す)とし、レンズ形状測定装置の奥行き方向をY方向(以下、「Y軸方向」とも記す)とし、レンズ形状測定装置の高さ方向(上下方向)をZ方向(以下、「Z軸方向」とも記す)としている。以降の説明では、X方向に平行な軸をX軸、Y方向に平行な軸をY軸、Z方向に平行な軸をZ軸とする。X方向、Y方向およびZ方向は、互いに直交する関係となっている。同様に、X軸、Y軸およびZ軸は、互いに直交する関係となっている。本発明の実施の形態においては、一例として、X軸を第1軸とし、これに直交するY軸を第2軸としている。この場合は、X方向(X軸方向)が第1軸方向に相当するものとなり、Y方向(Y軸方向)が第2軸方向に相当するものとなる。ただし、これに限らず、X軸を第2軸とし、Y軸を第1軸としてもよい。
図示したレンズ形状測定装置1は、玉型加工済みのレンズ2を測定の対象物とするものである。また、レンズ形状測定装置1は、眼鏡レンズ(以下、「レンズ」とも記す)2の寸法および形状の少なくとも一方に関する情報を得るための測定を行うものである。レンズ2の寸法や形状に関する情報のうち、玉型形状は、たとえば、特開平5−111862号公報に示すように、レンズ2の所定の基準位置(例えば、ボクシング中心や光学中心)を通る軸の廻りの円周方向において、レンズ2のコバ面までの距離を360°にわたって、動径データ(r , θ)としてあらわすことができることは知られている。
通常、玉型形状は真円になっていないので、レンズ2の支持中心からコバ面までの半径方向の距離(r)が、レンズ2の軸線廻りの円周方向(θ)で、レンズ2の外周形状に応じて連続的に変化する。
本発明の実施の形態においては、レーザ変位計を用いてレンズ2の支持中心からコバ面までの距離をレンズ全周にわたって測定(検出)することにより、レンズの玉型形状を把握するものである。レーザ変位計は、レーザ光を物体表面の被測定位置に照射したとき、その反射光の観測位置が物体の被測定位置に依存して変化することを利用して物体の被測定位置を測定するものである。
レンズ形状測定装置1を用いて測定可能な、レンズ2に関する測定項目には種々の項目がある。たとえば、そのうちの一つとして、レンズ2の周長を挙げることができる。レンズ周長はフレームの玉型形状により、ヤゲン周長、玉型周長、溝周長等を意味する。
このレンズ2の周長は、玉型加工されたレンズをフレームに枠入れする場合に加工精度を示す重要な要素となる。
他の測定項目としては、たとえば、レンズ2のコバ面の幅や面取り量、光軸に対するレンズ2のコバ面の傾斜角などがある。さらに、これ以外にも、たとえば、レンズのヤゲン部の測定の場合は、ヤゲンの形状やヤゲンの高さ、レンズのコバの厚み方向におけるヤゲンの位置(たとえば、レンズ2の前面からのヤゲン頂部の距離)等がある。また、レンズ2のコバ面に溝が形成されている場合は、この溝の形状やこの溝の深さ、レンズ2のコバの厚み方向における溝の位置等がある。
本発明では、レーザ変位計によって得られる測定データを用いて測定可能な、レンズの形状および寸法に関する項目であれば、その項目数にかかわらず、どのような測定項目を対象にレンズ2の測定を行ってもかまわない。測定器となるレーザ変位計の具体的な態様例については後述する。
レンズ形状測定装置1は、後述する「支持手段で支持したレンズとレーザ変位計との相対位置を変化させる相対位置可変手段」として、たとえば、以下のような構成を有する。すなわち、レンズ形状測定装置1は、前記レーザ変位計の測定基準軸を含む平面と平行な方向に前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させるXY軸移動系と、その平面に垂直なZ方向への移動を行うZ軸移動系5と、θ方向への回転を行うθ軸回転系6とを備えている。また、XY軸移動系は、X方向への移動を行うX軸移動系3と、Y方向への移動を行うY軸移動系4とを備えている。このうち、X軸移動系3は、「レーザ変位計を第1軸方向に移動させる第1の移動手段」の一例として設けられたものである。この「第1の移動手段」は、「第1軸方向(X軸方向)でレンズとレーザ変位計の相対位置を変化させる第1の相対位置可変手段」を構成するものである。
一方、Y軸移動系4は、「測定の対象物となるレンズを第2軸方向に移動させる第2の移動手段」の一例として設けられたものである。この「第2の移動手段」は、「第2軸方向(Y軸方向)でレンズとレーザ変位計の相対位置を変化させる第2の相対位置可変手段」を構成するものである。
Z軸移動系5は、「後述するレンズの回転軸に沿う方向(Z軸方向)にレーザ変位計を移動させる第3の移動手段」の一例として設けられたものである。この「第3の移動手段」は、「回転軸に沿う方向でレンズとレーザ変位計の相対位置を変化させる第3の相対位置可変手段」を構成するものである。
θ軸回転系6は、「支持手段で支持したレンズを、レンズの支持中心(例えば、ボクシング中心)を通る回転軸(レンズの回転軸;以下、「θ軸」とも記す)を中心に回転させる回転駆動手段」の一例として設けられたものである。支持手段の具体的な態様例については後述する。
レーザ変位計およびθ軸回転系6は、XY軸移動系の異なる移動系に分離して取り付けると制御が容易になるという点で好ましい。実施の形態では、レーザ変位計はXY移動系の一方(X軸移動系3)にZ軸移動系5を介して取り付けられ、θ軸回転系6は他方(Y軸移動系4)に取り付けられている。なお、レーザ変位計をY軸移動系4に取り付け、θ軸回転系6をX軸移動系3に取り付けるようにしてもよい。
Y軸移動系4およびθ軸回転系6は、レンズ形状測定装置1のベースとなる基台7の上に搭載されている。X軸移動系3およびZ軸移動系5は、架台8に搭載されている。架台8は、全体に門型をなし、両側に支柱8Aを有している。
X軸移動系3は、X軸ステージユニット9を用いて構成されている。X軸ステージユニット9は、可動のステージ9Aと固定のステージ9Bとを組み合わせた構成となっている。ステージ9Aは、ガイド溝等を用いてステージ9Bに移動自在に搭載されている。ステージ9Aが移動する方向はX方向となっている。X軸移動系3は、支持部材13を介して架台8に取り付けられている。支持部材13は、全体的に長尺状に形成されている。支持部材13は、架台8の2つの支柱8Aの間をX方向に掛け渡すように横長に配置されている。
Y軸移動系4は、Y軸ステージユニット10を用いて構成されている。Y軸ステージユニット10は、可動のステージ10Aと固定のステージ10Bとを組み合わせた構成となっている。ステージ10Aは、ガイド溝等を用いてステージ10Bに移動自在に搭載されている。ステージ10Aが移動する方向はY方向となっている。また、Y軸ステージユニット10は、支持部材14を介して基台7に取り付けられている。支持部材14は、全体的に長尺状に形成されている。支持部材14は、Y方向と平行な向きで基台7の上に配置されている。
Z軸移動系5は、Z軸ステージユニット11を用いて構成されている。Z軸ステージユニット11は、固定のステージ11Aと可動のステージ11Bとを組み合わせた構成となっている。ステージ11Aは、ガイドレール等を用いてステージ11Bに移動自在に搭載されている。ステージ11Aが移動する方向はZ方向となっている。Z軸ステージユニット11のステージ11Bは、X軸ステージユニット9のステージ9Aにネジ等を用いて縦向きに固定されている。ステージ11Aの下端部はL字形に屈曲し、この屈曲部分の下面にレーザ変位計20が取り付けられている。レーザ変位計20は、測定の対象物となるレンズのコバ面にレーザ光を照射するとともに、このレンズのコバ面で反射したレーザ光を受光することにより、レンズのコバ面までの離間距離やこのコバ面の変位量を測定し得るものとなっている。レーザ変位計20からレンズ2のコバ面までの離間距離は、前述したレンズ2の支持中心位置(以下、支持中心Oという)からコバ面までの距離に依存して変化する。このため、レンズ2の測定結果に基づいて、レンズ2の支持中心Oからコバ面までの距離を把握することができる。レーザ変位計20の詳細については後述する。
θ軸回転系6は、θステージ12を用いて構成されている。前述したレンズ2は、このθステージ12の中心部にセットされるようになっている。その際、レンズ2は、図示しない保持具に吸着等により保持された状態でθステージ12にセットされる。ここで記述する「保持具」は、レンズ2を玉型形状に合わせて玉型加工する際にも用いられるもので、レンズの一方の光学面(例えば、前面側)に吸着または粘着シールなどで取り付けられ、通常、レンズホルダと呼ばれる(吸着で取り付ける場合はサクションカップとも呼ばれる)。また、この保持具は、レンズ形状測定装置1の中では、測定の対象物となるレンズ2を支持する支持手段の一つの要素となる。
上記の保持具に関してさらに詳述すると、レンズ2は、玉型加工を終えた後も保持具に保持された状態で取り扱われ、そのままレンズ形状測定装置1に持ち込まれる。保持具が装着されるθステージ12の中心部には、保持具とともに支持手段の一要素を構成する受け入れ部(不図示)が設けられている。そして、この受け入れ部に保持具を挿入することでレンズ2がθステージ12にセットされるようになっている。また、図示はしないが、θステージ12の中心部(たとえば、受け入れ孔の内部)には、支持手段の一要素として、保持具の回転方向の位置を一義的に決める位置決め手段(位置決めピン、位置決め溝、位置決め孔など)が設けられている。
θステージ12は、複数本の支柱16によって支持されている。各々の支柱16は、Y軸ステージユニット10のステージ10Aの上に垂直に立てて設けられている。また、ステージ10Aにはロータリアクチュエータ17が搭載されている。ロータリアクチュエータ17は、θステージ12にセットされた保持具と、この保持具に保持されたレンズ2とを一体にθ方向に回転させるものである。なお、θステージ12に関しては、θステージ12自身がそこにセットされた保持具およびレンズ2と一体に回転するものでもよいし、θステージ12は回転せずに、そこにセットされた保持具およびレンズ2だけが回転するものであってもよい。本実施の形態においては、θステージ12が回転するものとする。
(レーザ変位計の構成)
図3はレーザ変位計の構成例を示す概略図である。
本発明の実施の形態においては、レーザ変位計20として、三角測距方式の非接触レーザ変位計を採用している。特性的には、たとえば、焦点距離が15mm、焦点範囲が±2.3mm、測定精度が±2.5°のものを用いることができる。
レーザ変位計20は、その本体部分を構成する筐体21の内部に、投光部22および受光部23を有している。筐体21の前面側には、投光用の窓部24と、受光用の窓部25とが設けられている。また、筐体21の背面側には、後述する制御コンピュータ30との間で、種々の信号やデータ(レーザ変位計20の動作を制御するための制御信号や、レーザ変位計20の測定データを含む)をやり取りするための配線等が接続される。
投光部22は、前述した窓部24を通して、レンズ2のコバ面に向けてレーザ光を投光するものである。投光部22は、たとえば、半導体レーザからなる発光素子26と、投光レンズ27とから構成されている。投光部22の向き(光軸)は、図中の一点鎖線で示す、Y軸に平行な軸線に対して、たとえば、30°の角度で傾斜している。
なお、図中の一点鎖線は、X方向に平行な面(以下、「X平面」とも記す)を反射面(鏡面)として、レーザ変位計20の投光部22から投光したレーザ光を受光部23で受光する場合に、次のように規定される軸線となる。すなわち、レンズ形状測定装置1にレーザ変位計20を実装するにあたっては、X平面で正反射(鏡面反射)したレーザ光が、予め設定された光位置検出素子28の検出基準位置(たとえば、中心部)に入射するように、レーザ変位計20の向きが事前に調整(微調整)される。そうした場合、図中の一点鎖線で示す軸線Jは、レーザ変位計20の向きを調整する際の仮想的な基準軸となり、この基準軸が、X平面に直交し、かつX平面での正反射位置(入射位置)を通る軸線に一致している。以降の説明では、図中の一点鎖線で示す軸線Jを「レーザ変位計20の測定基準軸」と記す。
発光素子26は、レーザ光を出射するものである。投光レンズ27は、発光素子26から出射されたレーザ光を投射(投光)するものである。レーザ変位計20からのレーザ光は、スポットタイプのものであってもよい。ただし、測定の対象物となるレンズ2のコバ面の位置は、X軸方向およびY軸方向だけでなく、レンズの厚み方向であるZ軸方向にも変化する。これは、レンズ2の凸面および凹面の曲率にあわせてレンズ2全体がカーブしているからである。また、ヤゲンや溝の位置もレンズ2のカーブに応じてZ軸方向に変化する。このため、レンズ2のコバ面にスポットタイプのレーザ光を照射する場合は、そのコバ面に形成されているヤゲン、溝を含めたコバ面の断面形状を把握するのに、レーザ光の照射位置をZ軸方向に移動させたり、レンズ2を何回も回転させて測定を繰り返したりする必要がある。
これに対して、レーザ変位計20がレンズ2の厚さ方向に延びるライン状のレーザ光を出射する場合には、そのレーザ光のライン長の範囲内であれば、レンズ2のコバ面がZ軸方向に変位しても、Z軸移動系5によるレーザ変位計20の移動を要することなく、コバ面の断面形状を測定することができる。このため、スポットタイプのレーザ光を利用する場合に比べて、レンズ2の形状や寸法に係る測定を迅速に行うことができる。ただし、特別にコバ厚が大きいレンズの測定の場合は、Z軸方向に移動させる。このような理由から、レーザ変位計20は、レンズの厚さ方向に延びるライン状のレーザ光を出射することが望ましい。そこで、本実施の形態において、投光部22は、図1のZ方向に平行でかつZ方向に長いライン状のレーザ光を投光するものとなっている。
受光部23は、窓部25に向かって反射してくるレーザ光を受光するものである。受光部23は、光位置検出素子28と、受光レンズ29とから構成されている。受光部23の向き(光軸)は、レーザ変位計20の測定基準軸J(図3参照)に対して、たとえば、30°の角度(投光部22の光軸と同じ角度)で傾斜している。
光位置検出素子28は、その前面を光検出面とし、この光検出面上に入射する光(本形態例では、測定対象部から反射してくるレーザ光)の位置を検出するものである。光位置検出素子28としては、たとえば、入射光の変位を検出可能なPSD(position sensitive detectors)を用いることができる。受光レンズ29は、前述した窓部25を通して筐体21内に進出した光を光位置検出素子28に導くものである。
(レーザ変位計の測定原理)
次に、レーザ変位計20の測定原理について説明する。
まず、測定対象となる部分が、上記図3に示すように、Y方向に位置が異なる3つの面(以下、「被測定面」と記す)F1,F2,F3であるとする。この場合、各々の被測定面F1,F2,F3は、互いに平行なX平面となっている。また、被測定面F1はレーザ変位計20に最も近い位置に存在し、被測定面F3はレーザ変位計20から最も遠い位置に存在している。
そうした場合、レーザ変位計20の投光部22から各々の被測定面F1,F2,F3に向けて、斜めにレーザ光を照射すると、各々の被測定面F1,F2,F3で反射(正反射)した光は、窓部25および受光レンズ29を順に透過して光位置検出素子28の光検出面に入射する。このとき、被測定面F1で反射した光が光位置検出素子28の光検出面に入射する位置と、被測定面F2で反射した光が光位置検出素子28の光検出面に入射する位置と、被測定面F3で反射した光が光位置検出素子28の光検出面に入射する位置は、それぞれ異なる位置となる。つまり、レーザ変位計20から被測定面(F1,F2,F3)までの離間距離の長短によって、被測定面で反射した光が光位置検出素子28の光検出面に入射する位置が変わる。
また、レーザ変位計20から出力される測定データの値(たとえば、出力電圧値)は、光位置検出素子28の光検出面に入射する光の位置が変わると、それに応じて変化する。したがって、レーザ変位計20を動作させたときに、このレーザ変位計20から出力される測定データを基に、レーザ変位計20と被測定面(F1,F2,F3)との間の離間距離を測定(検出)することができる。また、被測定面がY方向に変位した場合は、その変位量に応じて、変位前・後の測定データの値が変わるため、それらの差分に基づいて当該変位量を測定(検出)することができる。
(制御系の構成)
図4は本発明の実施の形態に係るレンズ形状測定装置の制御系の構成例を示すブロック図である。
レンズ形状測定装置1の制御系は、制御コンピュータ30を主体に構成されている。制御コンピュータ30には、制御の対象として、前述したレーザ変位計20のほかに、X方向移動用のモータ(以下、「X移動モータ」と記述する)31と、Y方向移動用のモータ(以下、「Y移動モータ」と記述する)32と、Z方向移動用のモータ(以下、「Z移動モータ」と記述する)33と、θ方向回転用のモータ(以下、「回転モータ」と記述する)34と、レンズのクランプ用のモータ(以下、「クランプモータ」と記述する)41が、それぞれ電気的に接続されている。
X移動モータ31は、レーザ変位計20をX方向に移動させるための駆動源となる。Y移動モータ32は、θステージ12にセットされたレンズ2をY方向に移動させるための駆動源となる。Z移動モータ33は、レーザ変位計20をZ方向に移動させるための駆動源となる。回転モータ34は、θステージ12にセットされたレンズ2をθ方向に回転させるための駆動源(ロータリアクチュエータ17の駆動源)となる。クランプモータ41は、θステージ12にセットされたレンズ2を、前述した保持具を介してクランプするための駆動源となる。クランプモータ41は、前述した支持手段の一構成要素となる。
前述した複数のモータ(31,32,33,34,41)は、それぞれ、制御コンピュータ30が備えるモータ制御部35に接続されている。モータ制御部35は、各々のモータ(31,32,33,34,41)に対して、個別にモータ駆動信号を与えることにより、各モータの動作を個別に制御する。具体的には、モータ制御部35は、たとえば、各モータの回転、停止、加速、減速、回転方向、回転速度、回転量(回転角度)などを制御する。
また、制御コンピュータ30は、レーザ変位計20を制御する変位計制御部36と、各種のデータを処理するデータ処理部37とを備えている。変位計制御部36は、レーザ変位計20の投光および受光の動作を制御するとともに、その動作によってレーザ変位計20から出力される測定データを取り込んでデータ処理部37に与える。
データ処理部37は、「相対位置可変手段を構成するX軸移動系3、Y軸移動系4、Z軸移動系5およびθ軸回転系6の駆動を制御する駆動制御手段」の一例として設けられたものである。データ処理部37は、モータ制御部35を介して上記複数のモータ(31,32,33,34,41)の駆動を個別に制御する。また、データ処理部37は、駆動制御手段としての機能だけではなく、「レーザ変位計20による位置測定情報と相対位置可変手段(3,4,5,6)による相対位置の移動量に関する情報とを取り込んで、レンズの被測定対象部の三次元位置情報を求め、この三次元位置情報に基づいて、レンズの形状および寸法の少なくとも一方に関する情報を生成する情報処理部」としての機能をあわせもつ。ここで、レンズの被測定対象部の三次元情報とは、X軸、Y軸およびZ軸の三軸方向(つまり、三次元空間)で特定される位置の情報を言う。この三次元位置情報は、少なくとも、X軸移動系3によってX軸方向に移動するレーザ変位計20の位置情報と、Y軸移動系4によってY軸方向に移動するレンズ2の位置情報と、Z軸移動系5によってZ軸方向に移動するレーザ変位計20の位置情報と、に基づいて特定される。
データ処理部37は、変位計制御部36から取り込んだ測定データを用いて、種々のデータ処理を行う。データ処理部37が実行するデータ処理の中には、たとえば、レンズの周長を演算する処理、レンズの玉型形状データを生成する処理、レンズのコバ面に関する各種の形状データを生成する処理、レンズ形状測定装置1の動作を制御する制御データを生成する処理などが含まれる。データ処理部37は、大容量の記憶装置(例えば、ハードディスク(HDD))38にアクセスすることで、データの書き込みおよび読み出しを行う。記憶装置38には、あらかじめ設計値や加工データとしての玉型形状データが格納されている。図の構成では、記憶装置38が制御コンピュータ30の外部に存在するイメージになっているが、制御コンピュータ30の内部に記憶装置38が存在してもよい。また、図示はしないが、制御コンピュータ30とネットワークを介して双方向に通信可能に接続された他のパーソナルコンピュータやサーバー装置、他の通信装置に記憶装置38が付属していてもよい。
制御コンピュータ30は、表示部39と、入力部40とを有している。表示部39は、主にレンズの測定結果を表示するための用いられるものであるが、これ以外の目的で使用されることもある。表示部39は、たとえば、タッチパネルなどを用いて構成されるものである。入力部40は、主として、レンズの測定に必要なデータなどを入力したり、測定条件等を設定したりするために用いられるものであるが、これ以外の目的で使用されることもある。入力部40は、たとえば、スイッチ、ボタン、キー、マウスなどを用いて構成されるものである。制御コンピュータ30の構成要素のうち、モータ制御部35、変位計制御部36およびデータ処理部37は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)、ROM(Read-Only Memory)などのメモリ(記憶素子)等のコンピュータ・ハードウェアの組み合わせによって構成されるもので、それぞれの機能は、メモリに記憶されているプログラムをCPUが実行することにより実現される。
<2.レンズ形状測定装置の動作>
続いて、本発明の実施の形態に係るレンズ形状測定装置1の動作について説明する。
(基本的な動作)
まず、X移動モータ31、Y移動モータ32、Z移動モータ33および回転モータ34を駆動すると、レンズ形状測定装置1は次のように動作する。
X移動モータ31を駆動した場合の動作;
X移動モータ31を駆動すると、X軸ステージユニット9のステージ9AがX方向の一方または他方に移動する。このとき、ステージ9Aの移動方向、移動速度および移動量は、X移動モータ31の回転方向、回転速度および回転量にそれぞれ対応したものとなる。
Y移動モータ32を駆動した場合の動作;
Y移動モータ32を駆動すると、Y軸ステージユニット10のステージ10AがY方向の一方または他方に移動する。このとき、ステージ10Aの移動方向、移動速度および移動量は、Y移動モータ32の回転方向、回転速度および回転量にそれぞれ対応したものとなる。
Z移動モータ33を駆動した場合の動作;
Z移動モータ33を駆動すると、Z軸ステージユニット11のステージ11AがZ方向の一方または他方に移動する。このとき、ステージ11Aの移動方向、移動速度および移動量は、Z移動モータ33の回転方向、回転速度および回転量にそれぞれ対応したものとなる。
回転モータ34を駆動した場合の動作;
回転モータ34を駆動すると、θステージ12がθ方向の一方または他方に回転する。このとき、θステージ12の回転方向、回転速度および回転量は、回転モータ34の回転方向、回転速度および回転量にそれぞれ対応したものとなる。
また、θステージ12にレンズ2をセットした状態で、上述のようにレンズ形状測定装置1を動作させると、レンズ2とレーザ変位計20の相対的な位置関係が次のように変化する。
X移動モータ31を駆動した場合の相対位置;
X移動モータ31を駆動すると、X軸ステージユニット9のステージ9Aの移動にしたがってレーザ変位計20がX方向に移動する。このため、レンズ2とレーザ変位計20の相対位置がX方向で変化する。
実際にレンズ2の測定を行う場合は、X方向におけるレーザ変位計20の位置を測定結果に反映させる必要がある。このため、X軸移動系3には、X方向のいずれの位置にレーザ変位計20が存在するかを認識するための第1の位置検出センサが含まれている。そして、この第1の位置検出センサの検出結果がデータ処理部37に取り込まれ、そこでレーザ変位計20の位置をリアルタイムに認識可能となっている。
Y移動モータ32を駆動した場合の相対位置;
Y移動モータ32を駆動すると、Y軸ステージユニット10のステージ10Aの移動にしたがってレンズ2がY方向に移動する。このため、レンズ2とレーザ変位計20の相対位置がY方向で変化する。また、上記図1の状態からY移動モータ32を駆動すると、レンズ2がレーザ変位計20に対して接近離間する方向に移動する。このため、レンズ2のコバ面(外周面)からレーザ変位計20までの離間距離が変化(増減)する。
実際にレンズ2の測定を行う場合は、レーザ変位計20の焦点距離等だけではなく、Y方向におけるレンズ2の位置(たとえば、レンズ2の回転軸となる位置)を測定結果に反映させる必要がある。このため、Y軸移動系4には、Y方向のいずれの位置にレンズ2が存在するかを認識するための第2の位置検出センサが含まれている。そして、この第2の位置検出センサの検出結果がデータ処理部37に取り込まれ、そこでレンズ2の位置をリアルタイムに認識可能となっている。
Z移動モータ33を駆動した場合の相対位置;
Z移動モータ33を駆動すると、Z軸ステージユニット11のステージ11Aの移動にしたがってレーザ変位計20がZ方向に移動する。このため、レンズ2とレーザ変位計20の相対位置がZ方向で変化する。
実際にレンズ2の測定(特に、レンズ2のコバ面の形状に関する測定)を行う場合は、Z方向におけるレーザ変位計20の位置を測定結果に反映させる必要がある。このため、Z軸移動系5には、Z方向のいずれの位置にレーザ変位計20が存在するかを認識するための第3の位置検出センサが含まれている。そして、この第3の位置検出センサの検出結果がデータ処理部37に取り込まれ、そこでレーザ変位計20の位置をリアルタイムに認識可能となっている。
回転モータ34を駆動した場合の相対位置;
回転モータ34を駆動すると、θステージ12とともにレンズ2が回転する。このため、レーザ変位計20に対するレンズ2のコバ面方向の向きがθ方向で変化する。このとき、レンズ2の回転中心を通る軸が「回転軸(θ軸)」となる。また、仮に、レンズ2の玉型形状が真円形状であるとすると、回転モータ34を駆動してレンズ2を回転させても、レンズ2のコバ面からレーザ変位計20までの離間距離は変わらない。これに対して、レンズ2の玉型形状が、たとえば、楕円形状や長方形に近い形状等であると、回転モータ34を駆動してレンズ2を回転させたときに、レンズ2のコバ面からレーザ変位計20までの離間距離が変化する。
次に、上述のように動作するレンズ形状測定装置1を用いて測定を行う場合の動作手順(レンズ形状測定方法を含む)について説明する。レンズ2の測定には、レンズ2の加工(玉型加工)に適用した玉型加工データを利用する。ここで記述するレンズ2の玉型加工データは、たとえば、特開平5−111862号公報に示すような、玉型形状を2次元で示すデータであって、たとえば、レンズ2の所定の基準位置を極とした極座標でレンズの外周形状を規定するデータとなる。
<3.玉型加工データを利用する場合のレンズ形状測定の動作手順>
図5はレンズの玉型加工データを利用する場合のレンズ形状測定の動作手順を示すフローチャートである。
(前提条件)
説明の前提として、玉型加工データについては、レンズ2の測定開始に先立って、たとえば、上記図4に仮想的に示すように、記憶装置38に格納しておき、そこから必要に応じてデータ処理部37が読み出して利用するものとする。
また、以下のような前提条件で説明する。
すなわち、レンズ2のコバ面の全周(360°)を、θ方向で予め設定された角度ピッチで分割し、その分割数に応じてレーザ変位計20による測定を繰り返し行うものとする。たとえば、レンズ2のコバ面上に複数の測定対象部を設定する場合は、図6に示すように、レンズ2の外接円を円周方向に均等な角度ピッチで分割し、レンズ2のコバ面上において、当該レンズ2のコバ面に交差する各々の分割線上に測定対象部(図中、黒丸印で示す)を設定する。
レーザ変位計20の測定データの値(本実施例では、出力電圧値であり、以下、「測定値」とも記す)は、受光部23で受光される光量が増えると、それにしたがって大きくなり、受光部23での受光量が少なくなると、それにしたがって小さくなるものとする。
また、前述したように、レーザ変位計20の投光部22からはライン形状のレーザ光が投光されるものとする。そして、このレーザ光のライン長の範囲(以下、「レーザ照射範囲」と記す)内に、レンズ2の厚み方向でレンズ2のコバ面の全部が収まり、この状態がレンズ2を回転させてもレンズ2の全周にわたって維持されるものとする。
ちなみに、レンズ2の凸面や凹面のカーブが深く、Z軸方向の偏差が大きいレンズの場合はレンズ2が回転している途中で、レーザ照射範囲からレンズ2のコバ面の一部または全部が外れることも考えられる。そうした場合は、レーザ照射範囲からレンズ2のコバ面が外れないように、データ処理部37がZ移動モータ33を上下に駆動させて、レーザ変位計20を適宜Z方向に移動(変位)させるものとする。
(実際の動作手順)
ステップS1;
まず、θステージ12にレンズ2をセットしてクランプする。レンズ2のセット作業は人為的に行い、レンズ2のクランプは前述したクランプモータ41の駆動によって行う。その際、レンズ2は、前述したように玉型加工装置の保持具に装着され、その加工が終了した保持具つきの状態でθステージ12にセットされる。また、θステージ12上においては、レンズ2の支持中心Oとθステージ12の回転中心が一致するように、レンズ2を位置決めして取り付ける。レンズ2の位置決めは、前述した位置決め手段によって行う。また、Z方向におけるレンズ2の向きは、レンズ2の凸面に保持具を密着させて保持し、レンズ2の凹面を上向きにしてθステージ12に取り付ける。その際、レンズ2と保持具との固定は、たとえば、レンズ2の表面を傷つけないようにウレタン製の両面テープを用いた接着により行う。ただし、これに限らず、たとえば、サクションカップを利用した真空吸着によってレンズ2と保持具とを固定してもよい。
また、θステージ12にレンズ2をセットするときは、それに先立ってレンズ形状測定装置1の各部を予め設定された初期位置(以下、「ホームポジション」と記す)に配置しておく。レンズ形状測定装置1の各部をホームポジションに配置すると、たとえば、図7に示すような状態になる。すなわち、レーザ変位計20は、その測定基準軸Jが、レンズ2の回転中心を通るY軸に一致する状態で配置される。また、θステージ12は、レンズ2を回転させたときに、回転の途中でレンズ2がレーザ変位計20に接触しないように、両者の間に十分な距離(たとえば、図示のようにレンズ2の支持中心Oからレーザ変位計20の焦点位置までの距離が50mmとなる距離)を確保した状態で配置される。
ステップS2;
次に、レンズ2の長径部が測定対象部となるように(測定位置にくるように)記憶装置38に記憶された玉型加工データを使用し、レンズ2を回転させる。その際、データ処理部37は、前述したレーザ変位計20の測定基準軸上にレンズ2の長径部が配置された状態で、レンズ2の回転が停止するように、Y移動モータ32および回転モータ34の駆動を制御する。レンズ2の長径部は、図6に示すように、玉型形状を表わす動径データ(r,θ)で、半径距離rが最も長い部分(以下、「長径部Pa」と記す)である。
上述のようにレンズ2を回転させるにあたっては、レンズ形状測定装置1の各部をホームポジションに配置した状態から、回転モータ34の駆動によってレンズ2を回転させるとともに、Y移動モータ32の駆動によってレンズ2をレーザ変位計20に徐々に近づけるように移動させる。
そうすると、レンズ2をレーザ変位計20に近づけていく途中で、レンズ2の長径部Paがレーザ変位計20の焦点位置を通過する瞬間が訪れる。そして、その瞬間に、レーザ変位計20の測定値が大きく変化する。たとえば、図8(A)に示すように、レンズ2を時計回り方向に回転させながら、Y移動モータ32の駆動によってレンズ2をレーザ変位計20に近づけていくと、図8(B)に示すように、レンズ2の長径部Paがレーザ変位計20の焦点位置(たとえば、レーザ変位計20の基準とする端面部分から15mmの位置)にきたときに、レーザ変位計20の測定値が大きく変化する。その理由を以下に記述する。
まず、レンズ2の長径部Paがレーザ変位計20の焦点位置を通過するときは、投光部22から投光したレーザ光がレンズ2の長径部Paで反射し、この反射光が受光部23で受光される。特に、レンズ2(θステージ12)の回転方向においては、レンズ2の回転中に、レンズ2の長径部Paを通る法線(長径部に接する接線に垂直な線)Mが、レンズ2の支持中心Oを通るY軸にちょうど重なる瞬間があり、この瞬間にレーザ変位計20の測定値が最大となる。なぜなら、その瞬間においては、レンズ2の長径部Paを測定対象部Psとして、そこを通る法線Mを中心にレーザ光の入射角および反射角を規定したときに、それらの角度がほぼ等しくなる、つまり測定対象部Psで反射したレーザ光を最も効率良く受光できる状態になるためである。このような状況においては、レーザ変位計20の投光部22からレンズ2の長径部Paに入射したレーザ光のうち、そこで正反射した光がレーザ変位計20の受光部23に向かって進む。このため、レンズ2のコバ面の測定対象部Psを通る法線がY軸に対して傾いている場合に比べて、受光部23で受光される光量が多くなり、それに応じてレーザ変位計20の測定値も大きくなる。
また、レンズ2のコバ面にヤゲンまたは溝が形成されている場合は、レンズ2のコバ面の凹凸形状に応じて、レーザ変位計20の測定値が変化する。これは、レンズ2のコバ面にヤゲン(凸部)又は溝(凹部)が形成されている場合は、それらの形成部分とそれ以外の部分で、レンズ2のコバ面からレーザ変位計20までの距離が変わるためである。
これに対して、レンズ2の長径部Paがレーザ変位計20の焦点位置を通過する少し前、または通過した少し後では、レンズ2のコバ面で反射したレーザ光の主たる光線がレーザ変位計20の受光部23から外れたり、レーザ変位計20に対向するレンズ2のコバ面がレーザ変位計20の焦点位置から外れたりする。このため、投光部22からレーザ光を投光しても、受光部23でレーザ光があまり受光されない状態となる。したがって、レーザ変位計20の測定値は、長径部Paよりも小さい値となる。
以上のことから、レーザ変位計20の測定値が最大値となる条件でレンズ2の回転を停止させるようにすれば、上記図8(B)に示す状態(レンズ2の長径部Paを測定対象部Psとした状態)が得られる。
ステップS3;
次に、以下の2つの条件を満たすように、レンズ2とレーザ変位計20の相対位置を調整する。
(第1の条件)
図9に示すように、レンズ2の測定対象部Psを通る法線Kを基準(中心)に、当該測定対象部Psに対するレーザ変位計20の入射角θiと反射角θrが等しい反射、つまり鏡面反射の状態となること。
この第1の条件を満たすには、回転モータ34を駆動してレンズ2をθ方向に回転させる必要がある。レンズ2の測定対象部Psを通る法線の向きは、レンズ2のコバ面上において、いずれの位置を測定対象部にするかによって異なる。
(第2の条件)
上記図9に示すように、レンズ2の測定対象部Psにレーザ変位計20の焦点位置が合うこと。
この第2の条件を満たすには、X移動モータ31を駆動してレーザ変位計20を移動させるとともに、Y移動モータ32を駆動してレンズ2をY方向に移動させる必要がある。
具体的には、上記ステップS2でレンズ2を回転させたときに、レーザ変位計20の測定基準軸Jに対して、図8(A),(B)で示すように、レンズ2の長径部を通る法線Mが傾きをもつ場合は、その傾きがなくなる(レンズ2の長径部を通る法線Mとレーザ変位計20の測定基準軸Jとが平行になる)ように、レンズ2の回転方向の向きを調整する。また、レンズ2の傾きを調整すると、その調整量に応じて、レンズ2の長径部の位置もずれる。このため、レンズ2の長径部の位置がずれたら、それにあわせてレーザ変位計20の位置を調整する。レンズ2の向きの調整は、データ処理部37が、モータ制御部35を介して回転モータ34の駆動を制御することにより行う。
また、レーザ変位計20の位置の調整は、データ処理部37がモータ制御部35を介してY移動モータ32の駆動を制御することにより行う。
また、レンズ2とレーザ変位計20の相対位置の調整は、モータ制御部35を介してデータ処理部37がX移動モータ31、Y移動モータ32および回転モータ34の駆動を制御することにより行う。
ここで、上記2つの条件を満たすために、X移動モータ31、Y移動モータ32および回転モータ34を駆動する際の制御データは、データ処理部37が、記憶装置38から読み出したレンズ2の玉型加工データを用いて生成する。データ処理部37においては、レンズ2の玉型加工データさえあれば、上記2つの条件を満たすための制御データを、たとえば、幾何学的な計算式等に基づいて求めることができる。以下に、具体例を挙げて説明する。
まず、θステージ12にレンズ2をセットしたときに、レンズ2とレーザ変位計20の相対位置が、たとえば、図10(A)に示す関係になっていたとする。
この図で、実線は旋回前のレンズ2の位置を表わし、点線を用いて規定される角度θ°はレンズ2の旋回角度を表わし、二点鎖線は旋回後のレンズ2の位置を表わす。
図中の実線で示す状態にレンズ2が配置されている場合は、見かけ上、図中二点鎖線で示すようにレンズ2の測定対象部Psを中心にレンズ2を旋回させれば、当該測定対象部PsをXY方向に変位させることなく、上記の第1の条件(当該測定対象部Psに対するレーザ変位計20の入射角θiと反射角θrが等しい反射の条件)を満たす状態を得ることができる。ただし、レンズ形状装測定置1の構成上、上記Psの位置を中心にレンズ2を旋回させることはできない。なお、図10(B)は上記のようにレンズ2を旋回させた後の状態を示している。また、図10(A),(B)においては、レンズ2の支持中心Oとレンズ2の測定対象部Psとを結ぶ軸線をLa,Lbで表すとともに、レンズ2を旋回する前の当該軸線をLa、レンズ2を旋回した後の当該軸線をLbで表している。
本発明の実施の形態に係るレンズ形状測定装置1では、上述したレンズ2の旋回動作を、X軸、Y軸およびθ軸の3軸駆動によって実現する。以下、具体的に記述する。
まず、θ方向に回転するθステージ12には、レンズ2を保持する保持具の回転方向の位置を決める位置決め手段が設けられている。このため、θステージ12にレンズ2をセットする際に、レンズ2の回転方向における保持具の回転方向の位置は、θステージ12にレンズ2をセットした段階で一義的に決まる。
また、レンズ形状測定装置1が備えるセンサ機能の一つとして、たとえば、回転モータ34の駆動によってレンズ2を回転させる場合に、当該回転方向のホームポジションを、図示しない回転位置センサを用いて検出し得る構成とする。さらに、回転位置センサの検出結果はデータ処理部37に取り込むものとし、その検出結果に基づいて、レンズ2が上記のホームポジションに配置されたことをデータ処理部37で検知し得る構成とする。これにより、データ処理部37においては、たとえば、上記回転方向のホームポジションからレンズ2を回転させた場合に、回転モータ34の回転量(たとえば、回転モータ34がパルスモータであれば、これを駆動するためのパルス数)に基づいて、当該ホームポジションからどの程度レンズ2が回転したのかを把握することができる。
ここで、説明の便宜上、たとえば上記図7に示すように、レンズ2のコバ面上で連続する3点を、それぞれP0,P1,P2とする。また、図7の状態でY軸上に位置するレンズ2のコバ面上の一点をPkとする。この場合、各々の点P0,P1,P2の位置を、レンズ2の支持中心Oを極とした極座標(R−θ座標)で表現すると、次のようになる。
P0=(r0,θ0)
P1=(r1,θ1)
P2=(r2,θ2)
r0はレンズの支持中心O(X軸とY軸の交点)から点P0までの半径距離、r1はレンズ2の支持中心Oから点P1までの半径距離、r3はレンズ2の支持中心Oから点P2までの半径距離である。また、θ0はレンズ2の支持中心Oと点P0を結ぶ線分がY軸に対してなす角度、θ1はレンズ2の支持中心Oと点P1を結ぶ線分がY軸に対してなす角度、θ2はレンズ2の支持中心Oと点P2を結ぶ線分がY軸に対してなす角度である。
図7において、X軸およびY軸は、レンズ2の回転中心で交差し、この交差点が極座標の極となっている。そして、X軸を境に、レーザ変位計20に近づく方向をY方向の正(+)の方向とし、レーザ変位計20から遠ざかる方向をY方向の負(−)の方向としている。また、Y軸を境に、図中右方向をX方向の正の方向とし、図中左方向をX方向の負の方向としている。さらに、レンズ2の回転方向においては、時計回り方向を正の方向、反時計回り方向を負の方向としている。
上記図7に示す状態から、たとえば、点P1をレンズ2のコバ面の測定対象部Ps(図9を参照)とする場合は、データ処理部37がモータ制御部35を介してモータ31,32,34の駆動を制御することにより、レンズ2とレーザ変位計20の相対位置を図11のように調整する。この場合、X方向のレーザ変位計20の移動量xと、Y方向のレンズ2の移動量yと、θ方向のレンズ2の回転量αは、それぞれ以下の計算式(1)、(2)、(3)によって求めることができる。なお、図11において、レンズ2の支持中心Oと点Pkとを結ぶ線分L1と、レンズ2の支持中心Oと点P1とを結ぶ線分L2とがなす角度θ1については、上記図7に示す角度θ1と同一である。
x=−r1xsin(θ1−α) …(1)
y=r1xcos(θ1−α)+f …(2)
ただし、fはレーザ変位計の投光部を基準とした焦点距離(たとえば、15mm)
r0xcos(θ0−α)=r2xcos(θ2−α) …(3)
ただし、cos(θ0−α)>0
データ処理部37は、上述のようにして求めた各方向の移動量および回転量に基づいて、X移動モータ31、Y移動モータ32および回転モータ34の駆動を制御することにより、レンズ2とレーザ変位計20の相対位置を上記図9に示す状態になるように調整する。この状態では、レンズ2に対して、レンズ2のコバ面上で測定対象部とした点Psを通る法線Kを基準に、当該測定対象部に入射するレーザ光の入射角θiと、当該測定対象部から反射するレーザ光の反射角θrとが等しい反射(鏡面反射)となって、当該測定対象部での反射光が観測されるように、レーザ変位計20が配置される。
ステップS4;
次に、レーザ変位計20によるn回目(nは自然数で、初期値は「1」)の測定を実施する。nは、レンズ2の全周にわたって測定を終えたかどうかを判断するために用いる変数である。この場合は、レンズ2の長径部を1回目の測定対象部としてレーザ変位計20による測定が実施されることになる。また、測定の実施に先立って、上記の調整を行うことにより、レンズ2の長径部を通る法線がレーザ変位計20の測定基準軸に一致した状態となる。このため、レンズ2の長径部を1回目の測定対象部とする場合は、この測定対象部を通るレンズ2の法線を基準(中心)に、レーザ変位計20からレンズ2の長径部に入射するレーザ光の入射角と、当該測定対象部で反射するレーザ光の反射角とが等しくなり、この状態で測定が実施される。
ステップS5;
次に、レンズ2のコバ面を全周(360°)にわたって測定したかどうかを判断する。ここでの判断は、たとえば、次のように行う。
すなわち、前述したように、レンズ2のコバ面をθ方向に3°ピッチで分割したとすると、その分割数は合計で120となる。その場合は、レンズ2のコバ面を全周測定するのに120回の測定を実施する必要がある。このため、レーザ変位計20を用いて測定を実施した回数を変数nで把握し、この変数nの値が120に到達したときに測定終了(Yes)と判断し、到達していなければ測定未終了(No)と判断する。そして、測定未終了と判断した場合は、次のステップに進み、測定終了と判断した場合は一連の測定動作を終える。
ステップS6;
次に、上記nの値を一つ加算する。このため、1回目の測定を終えた後であれば、nの値が一つ加算されて「n=2」になる。nの値を1加算することは、レンズ2のコバ面上で測定対象部の位置を、前回測定した位置から、次回測定する位置に変更することを意味する。
ステップS7;
次に、現在のnの値に対応した測定対象部の位置に合わせてレンズ2を予め設定された角度ピッチ分だけ回転させる。たとえば、図12(A)に示すように、レンズ2の長径部Paを対象に1回目の測定を行った場合は、図12(B)に示すように、そこから予め設定された角度ピッチ分θpだけレンズ2を回転させる。これにより、レンズ2の測定対象部が前回の位置Paから一つ隣の位置Pbにずれることになる。その後は、上記ステップS3に戻って上記同様の動作を繰り返すことになる。
なお、玉型加工データを利用する場合は、ステップS7でレンズ2を回転させる前に、当該玉型加工データを用いて、次回の測定対象部の位置をデータ処理部37で認識することが可能である。このため、ステップS7の処理を省略してステップS3の処理に移行し、そこで次の測定対象部の位置にあわせてレンズ2とレーザ変位計20の相対位置を調整するように動作させてもよい。
<4.加工データを利用しない場合のレンズ形状測定の動作手順>
図13はレンズの加工データを利用しない場合のレンズ形状測定の動作手順を示すフローチャートである。
ステップS11〜S12;
まず、θステージ12にレンズ2をセットしてクランプした後、上記図8に示すように、レンズ2の長径部Paが測定対象部Psとなるようにレンズ2を回転させる。ステップS11については、加工データを利用する場合の動作手順(ステップS1)と同様である。ステップS12については、レンズ2の長径部Paが測定対象部Psに位置するように、レンズ2を回転させる。具体的には、レーザ変位計20を徐々にレンズ2に近づける動作と、レンズ2を回転させる動作とを行うことにより、レーザ変位計20の測定値が最大値となるようにレンズ2の回転を停止させる。
ステップS13;
次に、n回目(nは自然数で、初期値は「1」)の測定を実施するのに先立って、たとえば、1回目の測定対象部Psをレンズ2の長径部Paに設定した場合は、図14に示すように、測定対象部Psとした長径部Paの両側2箇所(点Ps-1と点Ps-2)を対象に、レーザ変位計20による測定を行う。
具体的には、測定対象部Psの位置からレンズ2の回転方向の一方側に僅かに位置がずれた点Ps-1を対象に、レーザ変位計20を用いた測定を行い、そのときに出力される測定データD1をデータ処理部37に取り込む。
次に、測定対象部Psの位置からレンズ2の回転方向の他方側に僅かに位置がずれた点Ps-2を対象に、レーザ変位計20を用いた測定を行い、そのときに出力される測定データD2をデータ処理部37に取り込む。
ステップS14;
次に、上記の点Ps-1と点Ps-2を対象とした測定によって取り込んだ測定データD1,D2の値が等しくなるように、レンズ2を回転させる。この動作は、上記の鏡面反射の状態が得られるようにするために行う。このとき、レンズ2を回転させると、それにしたがって測定対象部Psの位置がX方向にずれる。このため、測定対象部Psの位置変動に追従するかたちで、レーザ変位計20をX方向に移動させる。また、測定対象部Psの位置がレーザ変位計20の焦点距離から外れた場合は、測定対象部Psの位置がレーザ変位計20の焦点距離に収まるようにレンズ2をY方向に移動させる。
ステップS15;
次に、n回目の測定を実施する。この場合は、測定データD1,D2の値が等しくなる状態のもとで、今回(n回目)の測定で測定対象とする測定対象部Psにレーザ変位計20からのレーザ光を照射して、レンズ形状測定を実施する。これにより、上記図9に示すように、レンズ2のコバ面上に設定された測定対象部Psを通るレンズの法線Kを基準に、レーザ変位計20から測定対象部Psに入射するレーザ光の入射角θiと、この測定対象部Psで反射するレーザ光の反射角θrとが等しい鏡面反射の状態となり、この状態でレンズ2の測定が行われる。
ステップS16;
次に、レンズ2のコバ面を全周(360°)にわたって測定したかどうかを判断する。ここでの判断は、たとえば、前述した「加工データを利用する場合」と同様に行えばよい。ここで測定未終了と判断した場合は、次のステップに進み、測定終了と判断した場合は一連の測定動作を終える。
ステップS17;
次に、nの値を一つ加算する。
ステップS18;
次に、上記図12に示したように予め設定された角度ピッチ分θp(だけレンズ2を回転させる。これにより、先に測定を済ませた測定対象部Paに替わって、次に測定すべき測定対象部PbがY軸上に配置される。その後、上記ステップS13に戻って同様の処理を行う。
<5.実施の形態による効果>
本発明の実施の形態に係るレンズ形状測定装置1やレンズ形状測定方法を適用してレンズ2の測定を行うことにより、以下のような効果が得られる。
測定の対象物としたレンズ2のコバ面が研磨で平滑化されている場合でも、各々の測定対象部ごとにレーザ変位計20で測定するときには、上記従来技術で記述した方式(レンズの回転中心に向けてレーザ変位計からレーザ光を投光する方式)に比べて、レーザ変位計20の投光部22から投光したレーザ光が、レンズ2の測定対象部で効率良く反射し、かつ当該反射したレーザ光がレーザ変位計20の受光部23で効率良く受光されるようになる。以下に理由を述べる。
レンズの支持中心に向けてレーザ変位計からレーザ光を投光する方式では、レンズのコバ面に対してレーザ光がまっすぐに入射するか、レンズのコバ面のカーブによって斜めに入射することになる。このうち、レンズのコバ面にまっすぐにレーザ光が入射する場合は、レンズのコバ面が平坦化されると、そこに入射したレーザ光の多くが反射せずにレンズの内部に進出する。また、レンズのコバ面に斜めにレーザ光が入射する場合は、そこでレーザ光の反射が顕著になるものの、そこから反射したレーザ光の多くがレーザ変位計の受光部とは異なる方向に向けて進む。その結果、レーザ変位計で適正な測定に必要とされる受光量が得られなくなるおそれがある。
これに対して、上記実施の形態においては、レンズ2の各々の測定対象部ごとに、当該測定対象部を通るレンズ2の法線に対して、レーザ変位計20におけるレーザ光の入射角と反射角が等しい鏡面反射となるように、レンズ2とレーザ変位計20の相対位置を調整している。これにより、測定対象部で反射するレーザ光の割合が多くなる。
また、レーザ変位計20で受光されるレーザ光の光量が多くなる。その結果、上記従来技術で記述した方式に比べて、レンズ2の測定対象部におけるレーザ光の反射と、レーザ変位計20の受光部23におけるレーザ光の受光が、いずれも効率良く行われる。
したがって、レーザ変位計20を用いて得られる測定データに基づいて、レンズ2の形状や寸法に関する測定を高精度に行うことができる。
また、データ処理部37においては、たとえば、レンズ2の周長に関しては、レンズ2のコバ面上に設定された複数の測定対象部を順にレーザ変位計20で測定して得られる複数の測定データをデータ処理部37で集計し、この集計データを、たとえば、データ処理部37に組み込まれた演算プログラムの入力値として適用することにより、計算によって求めることができる。そして、その計算結果(レンズの周長を示す数値データ)を表示部39に表示することができる。
また、これ以外にも、たとえば、ある一つの測定対象部をレーザ変位計20で測定して得られる測定データを入力値として、データ処理部37に組み込まれた形状データ生成プログラムを起動することにより、レンズ2のコバ面の断面形状を画像で示す形状データ(線画像データ)を生成し、これを表示部39に表示することができる。
さらに、レンズ2のコバ面にヤゲンが形成されている場合は、このヤゲンの頂部の位置を示す数値データや、ヤゲンの高さを示す数値データなどを計算で求め、これを表示部39に表示することができる。また、レンズ2のコバ面に溝が形成されている場合は、この溝の幅や深さを示す数値データを計算で求め、これを表示部39に表示することができる。
その他、レンズ2の測定に必要される種々の形状データや数値データをデータ処理部37で求めて、その結果を表示部39に表示することができる。
参考までに、本発明の実施の形態に係るレンズ形状測定装置1およびレンズ形状測定方法によって測定可能な項目の具体例につき、図15を用いて説明する。
レンズ2の測定項目としては、図例のように、レンズ2の凸面2Aおよび凹面2Bとの関係で記述すると、面取り量T、コバ面2Cの幅W1(面取りしている場合はW2やW3)、コバ面2Cの傾斜角β(例えば光軸に対する傾斜角)等がある。さらに、コバ面2Cにヤゲン2Dを有する場合の測定箇所としては、ヤゲン2Dの高さH、ヤゲン2Dの斜面の角度α1、α2、ヤゲン2Dの頂点の位置(例えば、レンズ凸面(前面)2Aからの距離P、あるいはコバ面2Cの幅に対する距離Pの比率で表すことができる。)等がある。また、コバ面2Cに溝2Eを有する場合の測定項目としては、溝2Eの深さD、溝2Eの幅E、溝2Eの位置(例えば、レンズ凸面(前面)2Aから溝2Eの前方側開口端までの距離Ga、レンズ凹面(後面)2Bの周縁から溝2Eの後方側開口端までの距離Gb1(面取りしている場合はGb2やGb3)で表すことができる。)等がある。
また、上記実施の形態においては、レンズ2の測定を開始するにあたって、レンズ2の長径部を1回目の測定対象部としているため、他の頂部以外の部分を1回目の測定対象部とする場合に比べて、レンズ2とレーザ変位計20の相対位置の調整を短時間で終えることができる。その理由は、次のような事情による。すなわち、レンズ2の長径部Paは、レンズ2のコバ面上で一つの頂部を形成し、この頂部を通るレンズ2の法線は、レンズ2の支持中心Oから放射状に延びる放射線の方向に沿うものとなる。これに対して、頂部以外の部分を通るレンズ2の法線は、当該放射線の方向に沿わず、より大きな傾きをもつ。このため、上記の鏡面反射の状態となるようにレンズ2を回転させる場合に、レンズ2の長径部Paを1回目の測定対象部としたほうが、頂部以外の部分を測定対象部とする場合よりも、レンズ2の相対位置を調整する際の調整量が少なくて済む。したがって、レンズ形状測定装置1においてレンズ2の測定を開始してから1回目の測定対象部について測定を終えるまでの所要時間を短縮することができる。
また、レンズ2のコバ面上に複数の測定対象部を設定するにあたって、それに適用される角度ピッチの刻み幅をレンズ2の全周にわたって一様に設定してもよいが、さらに好ましくは、以下のように設定するとよい。
すなわち、レンズ2の外形形状において曲率半径が相対的に大きい領域(カーブがゆるい領域)では、上述した角度ピッチの刻み幅を相対的に大きく設定し、レンズ2の曲率半径が相対的に小さい領域(カーブがきつい領域)では、上述した角度ピッチの刻み幅を相対的に小さく設定する。
このような条件で角度ピッチの刻み幅を設定した場合は、次のような効果が得られる。まず、レンズ2のコバ面のカーブがゆるい領域、つまりレンズ2を回転させたときに保持具の中心からレンズ2のコバまでの半径距離rの変化が小さい領域では、レーザ変位計20を用いた測定が細かく行われる。これに対して、レンズ2のコバ面のカーブがきつい領域、つまりレンズ2を回転させたときに保持具の中心からレンズ2のコバまでの半径距離rの変化が大きい領域では、レーザ変位計20を用いた測定が大まかに行われる。このため、レンズ2の頂部とその周辺部では、相対的に高い解像度で測定を行うことができ、それ以外の部分では、相対的に低い解像度で測定を行うことができる。したがって、レンズ形状測定に係る効率を向上させることが可能となる。
また、レンズ形状測定装置1の構成として、第1の移動手段を構成するX軸移動系3と、第2の移動手段を構成するY軸移動系4を、それぞれ構造的に分離した状態でレンズ形状測定装置1に実装した構成を採用している。このため、移動軸(X軸、Y軸)の向きを個別に調整することができる。また、一構造体あたりの質量の分散(低減)効果などにより、それぞれの構造物の慣性力を小さく抑えることができる。したがって、第1の移動手段および第2の移動手段を一つの構造体として構成する場合に比べて、動作の高速性や高精度化を図る上で有利になる。
また、第3の相対位置可変手段を構成するZ軸移動系5を備えた構成となっているため、たとえば、コバの厚いレンズやレンズカーブが深いレンズの測定を行う場合などに、レンズの回転中にレーザ光の照射位置がレンズのコバ面から外れないように、レンズと測定手段の相対位置を調整することができる。
1…レンズ形状測定装置、2…レンズ、3…X軸移動系、4…Y軸移動系、5…Z軸移動系、6…θ軸回転系、9…X軸ステージユニット、10…Y軸ステージユニット、11…Z軸ステージユニット、12…θステージ、20…レーザ変位計、22…投光部、23…受光部、28…光位置検出素子、30…制御コンピュータ、31…X移動モータ、32…Y移動モータ、33…Z移動モータ、34…回転モータ、35…モータ制御部、36…変位計制御部、37…データ処理部、38…記憶装置、41…クランプモータ

Claims (6)

  1. 測定の対象物となる眼鏡レンズを支持する支持手段と、
    レーザ光を物体表面の被測定位置に照射したとき、その反射光の観測位置が前記物体の被測定位置に依存して変化することを利用して前記物体の被測定位置を測定するレーザ変位計と、
    前記支持手段で支持した前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させる相対位置可変手段と、
    前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との位置関係が、前記レーザ変位計のレーザ光が前記眼鏡レンズのコバ面上に設定された測定対象部に照射され、かつ、前記測定対象部を通る眼鏡レンズの法線に対して前記レーザ光の入射角と反射角とが等しい反射となって反射光が観測される位置関係となるように、前記相対位置可変手段の駆動を制御する駆動制御手段と、
    を備え、
    前記駆動制御手段は、前記眼鏡レンズの玉型加工に適用された玉型加工データを利用して、前記相対位置可変手段の駆動を制御するための制御データを生成する
    ことを特徴とするレンズ形状測定装置。
  2. 測定の対象物となる眼鏡レンズを支持する支持手段と、
    レーザ光を物体表面の被測定位置に照射したとき、その反射光の観測位置が前記物体の被測定位置に依存して変化することを利用して前記物体の被測定位置を測定するレーザ変位計と、
    前記支持手段で支持した前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させる相対位置可変手段と、
    前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との位置関係が、前記レーザ変位計のレーザ光が前記眼鏡レンズのコバ面上に設定された測定対象部に照射され、かつ、前記測定対象部を通る眼鏡レンズの法線に対して前記レーザ光の入射角と反射角とが等しい反射となって反射光が観測される位置関係となるように、前記相対位置可変手段の駆動を制御する駆動制御手段と、
    を備え、
    前記駆動制御手段は、前記測定対象部を前記レーザ変位計で測定する前に、前記眼鏡レンズのコバ面上において、前記測定対象部から前記レンズの回転方向の一方側にずれた第1の箇所と、前記測定対象部から前記眼鏡レンズの回転方向の他方側にずれた第2の箇所を、それぞれ前記レーザ変位計で測定したときに得られる測定データを取り込み、前記第1の箇所を測定したときに得られる前記測定データの値と前記第2の箇所を測定したときに得られる前記測定データの値が等しくなるように、前記相対位置可変手段の駆動を制御し、
    その後、前記レーザ変位計が前記測定対象部を測定する
    ことを特徴とするレンズ形状測定装置。
  3. 測定の対象物となる眼鏡レンズを支持する支持手段と、
    レーザ光を物体表面の被測定位置に照射したとき、その反射光の観測位置が前記物体の被測定位置に依存して変化することを利用して前記物体の被測定位置を測定するレーザ変位計と、
    前記支持手段で支持した前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させる相対位置可変手段と、
    前記相対位置可変手段の駆動を制御する駆動制御手段と、
    を備え、
    前記相対位置可変手段は、
    前記レーザ変位計の測定基準軸を含む平面と平行な方向に前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させるXY軸移動系と、
    前記平面に垂直な方向に前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させるZ軸移動系と、
    前記平面に垂直な回転軸によって前記眼鏡レンズを回転させるθ軸回転系と、
    を備え、
    前記駆動制御手段は、
    前記眼鏡レンズのコバ面上の1つの測定対象部が、前記レーザ変位計の測定基準軸上でかつ焦点位置に移動するように前記相対位置可変手段を駆動させる第1の駆動制御手段と、
    その第1の駆動制御手段により前記眼鏡レンズを移動させた後に、前記測定対象部を中心に前記眼鏡レンズを旋回させる動作をX軸、Y軸およびθ軸の3軸駆動によって実現すべく、前記XY軸移動系とθ軸回転系を駆動させる第2の駆動制御手段と、を有することを特徴とするレンズ形状測定装置。
  4. 測定の対象物となる眼鏡レンズを支持する支持手段と、
    レーザ光を物体表面の被測定位置に照射したとき、その反射光の観測位置が前記物体の被測定位置に依存して変化することを利用して前記物体の被測定位置を測定するレーザ変位計と、
    前記支持手段で支持した前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させる相対位置可変手段と、
    前記相対位置可変手段の駆動を制御する駆動制御手段と、
    を備え、
    前記相対位置可変手段は、
    前記レーザ変位計の測定基準軸を含む平面と平行な方向に前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させるXY軸移動系と、
    前記平面に垂直な方向に前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との相対位置を変化させるZ軸移動系と、
    前記平面に垂直な回転軸によって前記眼鏡レンズを回転させるθ軸回転系と、
    を備え、
    前記XY軸移動系は、
    異なる二つの移動軸からなるX軸移動系とY軸移動系とを備え、
    これらX軸移動系とY軸移動系のうち一方の移動系に前記レーザ変位計が取り付けられ、他方の移動系に眼鏡レンズが支持される前記θ軸回転系が取り付けられ
    前記駆動制御手段は、前記眼鏡レンズと前記レーザ変位計との位置関係が、前記レーザ変位計のレーザ光が前記眼鏡レンズのコバ面上に設定された測定対象部に照射され、かつ、前記測定対象部を通る眼鏡レンズの法線に対して前記レーザ光の入射角と反射角とが等しい反射となって反射光が観測される位置関係となるように、前記相対位置可変手段の駆動を制御することを特徴とするレンズ形状測定装置。
  5. 前記X軸移動系と前記Y軸移動系とは、互いに構造的に分離した状態で設けられていることを特徴とする請求項4に記載のレンズ形状測定装置。
  6. 前記レーザ変位計は、前記Z軸移動系を介して前記一方の移動系に取り付けられていることを特徴とする請求項4または5に記載のレンズ形状測定装置。
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