JP6127531B2 - 眼鏡レンズ加工装置および溝掘り軌跡算出プログラム - Google Patents

眼鏡レンズ加工装置および溝掘り軌跡算出プログラム Download PDF

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Description

本発明は、眼鏡レンズの周縁を加工するための眼鏡レンズ加工装置、および溝掘り軌跡算出プログラムに関する。
従来、眼鏡のレンズの周縁に溝を形成するための技術が提案されている。例えば、特許文献1が開示する眼鏡レンズ加工装置は、レンズのコバ厚を一定の比率で分割した位置、または、レンズ前面のコバ位置から一定量後面側にずれた位置を、溝掘り加工具が通過するように、溝掘りを制御するための溝掘りデータを作成する。
特開2003−145400号公報
溝掘りの工程では、レンズに接触する部分の形状が円環状である溝掘り加工具が用いられる場合がある。この場合、レンズに対する溝掘り加工具の相対角度、および溝掘り加工具の加工具径の影響で、実際に形成される溝の幅が溝掘り加工具の厚みよりも広くなる部分が生じ得る。従来の技術では、溝掘り加工具の相対角度および加工具径の影響を低下させつつ溝掘りを行うことは困難であった。
本発明は、レンズに対する溝掘り加工具の角度、および溝掘り加工具の加工具径の影響を低下させて、より正確に溝掘りを行うための眼鏡レンズ加工装置および溝掘り軌跡算出プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第一態様に係る眼鏡レンズ加工装置は、レンズに接触する部分の形状が円環状である溝掘り加工具を備え、前記レンズの周縁に対して前記溝掘り加工具を相対的に移動させることで、前記レンズの周縁に溝を形成する眼鏡レンズ加工装置であって、前記レンズに形成する前記溝の一対の縁部のうち、前記レンズにおける前面側に位置する前面側縁部の軌跡の情報を取得する前面側情報取得手段と、前記一対の縁部のうち、前記レンズにおける後面側に位置する後面側縁部の軌跡の情報を取得する後面側情報取得手段と、前記レンズに前記前面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である前面側用軌跡を、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対角度、および前記溝掘り加工具の加工具径に基づいて算出する前面側レンズ軌跡算出手段と、前記レンズに前記後面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である後面側用軌跡を、前記相対角度および前記加工具径に基づいて算出する後面側レンズ軌跡算出手段と、前記後面側レンズ軌跡算出手段によって算出された前記後面側用軌跡の方が、前記前面側レンズ軌跡算出手段によって算出された前記前面側用軌跡よりも前面側に位置する部位において、前記後面側用軌跡を前記前面側用軌跡に置き換える置き換え手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の第二態様に係る眼鏡レンズ加工装置は、レンズに接触する部分の形状が円環状である溝掘り加工具を備え、前記レンズの周縁に対して前記溝掘り加工具を相対的に移動させることで、前記レンズの周縁に溝を形成する眼鏡レンズ加工装置であって、前記レンズに形成する前記溝の一対の縁部のうち、前記レンズにおける前面側に位置する前面側縁部の軌跡の情報を取得する前面側情報取得手段と、前記一対の縁部のうち、前記レンズにおける後面側に位置する後面側縁部の軌跡の情報を取得する後面側情報取得手段と、前記レンズに前記前面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である前面側用軌跡を、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対角度、および前記溝掘り加工具の加工具径に基づいて算出する前面側レンズ軌跡算出手段と、前記レンズに前記後面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である後面側用軌跡を、前記相対角度および前記加工具径に基づいて算出する後面側レンズ軌跡算出手段と、を備え、前記前面側レンズ軌跡算出手段は、前記加工具径の前記溝掘り加工具が前記相対角度で前記前面側縁部に接触する場合の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な位置のうち、前記レンズに対して最も後面側から前記前面側縁部に接触する位置の集合を算出することで、前記前面側用軌跡を算出することを特徴とする。 本発明の第三態様に係る眼鏡レンズ加工装置は、レンズに接触する部分の形状が円環状である溝掘り加工具を備え、前記レンズの周縁に対して前記溝掘り加工具を相対的に移動させることで、前記レンズの周縁に溝を形成する眼鏡レンズ加工装置であって、前記レンズに形成する前記溝の一対の縁部のうち、前記レンズにおける前面側に位置する前面側縁部の軌跡の情報を取得する前面側情報取得手段と、前記一対の縁部のうち、前記レンズにおける後面側に位置する後面側縁部の軌跡の情報を取得する後面側情報取得手段と、前記レンズに前記前面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である前面側用軌跡を、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対角度、および前記溝掘り加工具の加工具径に基づいて算出する前面側レンズ軌跡算出手段と、前記レンズに前記後面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である後面側用軌跡を、前記相対角度および前記加工具径に基づいて算出する後面側レンズ軌跡算出手段と、を備え、前記後面側レンズ軌跡算出手段は、前記加工具径の前記溝掘り加工具が前記相対角度で前記後面側縁部に接触する場合の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な位置のうち、前記レンズに対して最も前面側から前記後面側縁部に接触する位置の集合を算出することで、前記後面側用軌跡を算出することを特徴とする。
本発明の第態様に係る溝堀軌跡算出プログラムは、レンズの周縁に溝を形成するために、前記レンズに接触する部分の形状が円環状である溝掘り加工具の前記レンズの周縁に対する相対的な移動の軌跡を算出する算出装置によって実行される溝掘り軌跡算出プログラムであって、前記算出装置のプロセッサによって実行されることで、前記レンズに形成する前記溝の一対の縁部のうち、前記レンズにおける前面側に位置する前面側縁部の軌跡の情報を取得する前面側情報取得ステップと、前記一対の縁部のうち、前記レンズにおける後面側に位置する後面側縁部の軌跡の情報を取得する後面側情報取得ステップと、前記レンズに前記前面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である前面側用軌跡を、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対角度、および前記溝掘り加工具の加工具径に基づいて算出する前面側レンズ軌跡算出ステップと、前記レンズに前記後面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である後面側用軌跡を、前記相対角度および前記加工具径に基づいて算出する後面側レンズ軌跡算出ステップと、前記後面側レンズ軌跡算出ステップによって算出された前記後面側用軌跡の方が、前記前面側レンズ軌跡算出ステップによって算出された前記前面側用軌跡よりも前面側に位置する部位において、前記後面側用軌跡を前記前面側用軌跡に置き換える置き換えステップと、を前記算出装置に実行させることを特徴とする。
本発明の第五態様に係る溝堀軌跡算出プログラムは、レンズの周縁に溝を形成するために、前記レンズに接触する部分の形状が円環状である溝掘り加工具の前記レンズの周縁に対する相対的な移動の軌跡を算出する算出装置によって実行される溝掘り軌跡算出プログラムであって、前記算出装置のプロセッサによって実行されることで、前記レンズに形成する前記溝の一対の縁部のうち、前記レンズにおける前面側に位置する前面側縁部の軌跡の情報を取得する前面側情報取得ステップと、前記一対の縁部のうち、前記レンズにおける後面側に位置する後面側縁部の軌跡の情報を取得する後面側情報取得ステップと、前記レンズに前記前面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である前面側用軌跡を、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対角度、および前記溝掘り加工具の加工具径に基づいて算出する前面側レンズ軌跡算出ステップであって、前記加工具径の前記溝掘り加工具が前記相対角度で前記前面側縁部に接触する場合の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な位置のうち、前記レンズに対して最も後面側から前記前面側縁部に接触する位置の集合を算出することで、前記前面側用軌跡を算出する前面側レンズ軌跡算出ステップと、前記レンズに前記後面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である後面側用軌跡を、前記相対角度および前記加工具径に基づいて算出する後面側レンズ軌跡算出ステップと、を前記算出装置に実行させることを特徴とする。
本発明によると、眼鏡レンズ加工装置は、レンズに対する溝掘り加工具の角度、および溝掘り加工具の加工具径の影響を低下させて、より正確に溝掘りを行うことができる。
眼鏡レンズ加工装置1の加工機構の概略構成図である。 第二レンズ加工ユニット40の正面図である。 眼鏡レンズ加工装置1の電気的構成を示すブロック図である。 レンズLEに対する溝掘り加工具442の相対角度が溝の幅に与える影響を説明するための模式図である。 眼鏡レンズ加工装置1が実行する溝掘り軌跡算出処理のフローチャートである。 形成する予定の溝の軌跡と溝掘り加工具442との相対的な位置関係を、三次元座標上で模式的に示す図である。 溝掘り加工具442の中心CのX座標をx、Y座標をyとした状態で溝の前面側縁部を切削する状態を示す模式図である。 厚みTの溝掘り加工具442によってレンズLEに溝が形成される状態を示す模式図である。 溝の縁部が予定よりも広がる様子を示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態に係る眼鏡レンズ加工装置(レンズエッジャー)1は、レンズ保持部10、レンズ形状測定ユニット20、第一レンズ加工ユニット30、および第二レンズ加工ユニット40を主に備える。眼鏡レンズ加工装置1は、レンズ保持部10が有する2つのレンズチャック軸16L,16RでレンズLEを挟持する。眼鏡レンズ加工装置1は、第一レンズ加工ユニット30および第二レンズ加工ユニット40と、レンズチャック軸16L,16Rで挟持したレンズLEとの相対的な位置関係を変化させることで、レンズLEを加工する。
以下の説明では、レンズチャック軸16L,16Rと、第一レンズ加工ユニット30の第一加工具回転軸32との軸間距離が変動する方向を、X方向とする。レンズチャック軸16L,16Rが延びる方向をZ方向とする。Y方向は、眼鏡レンズ加工装置1の略上下方向となる。また、図1の右斜め下側、左斜め上側、右斜め上側、左斜め下側を、それぞれ眼鏡レンズ加工装置1の前側、後側、右側、左側とする。
<レンズ保持部>
レンズ保持部10は、シャフト11,12、Z軸移動支基13、およびキャリッジ15を備える。シャフト11は、眼鏡レンズ加工装置1におけるベース2の前後方向中央部に固定されている。シャフト12は、ベース2の前端左側に固定されている。2つのシャフト11,12は、共にZ軸方向(つまり、レンズチャック軸16L,16Rと平行な方向)に延びる。Z軸移動支基13は、2つのシャフト11,12によって、Z軸方向に移動可能に支持されている。キャリッジ15は、Z軸移動支基13に搭載されている。
キャリッジ15は、左側に左腕15Lを備え、且つ、右側に右腕15Rを備える。左腕15Lは、レンズチャック軸16Lを回転可能に保持する。右腕15Rは、レンズチャック軸16Rを回転可能に保持する。2つのレンズチャック軸16L,16Rは同軸上に位置する。右側のレンズチャック軸16Rは、右腕15Rに装着された挟持用モータ161によってZ軸方向に移動する。眼鏡レンズ加工装置1は、右側のレンズチャック軸16Rを左方に移動させることで、2つのレンズチャック軸16L,16Rの間にレンズLEを挟持する。右腕15Rには、2つのレンズチャック軸16L,16Rを回転させるレンズ回転用モータ162が設けられている。レンズ回転用モータ162が回転すると、2つのレンズチャック軸16L,16Rは同期して軸周りに回転する。
シャフト11の左端部近傍には、Z軸移動用モータ171が装着されている。Z軸移動支基13の後部には、シャフト11と平行にZ軸方向に延びるボールネジ(図示せず)が設けられている。Z軸移動用モータ171が回転すると、ボールネジが回転する。その結果、Z軸移動支基13およびキャリッジ15はZ軸方向に直線移動する。Z軸移動用モータ171にはエンコーダ172が設けられている。エンコーダ172は、Z軸移動用モータ171の回転を検出することで、キャリッジ15のZ方向の移動を検出する。
Z軸移動支基13とキャリッジ15の左腕15Lとの間には、ガイドシャフト18およびボールネジ19が平行に設けられている。Z軸移動支基13の前端部近傍には、X軸移動用モータ191が設けられている。X軸移動用モータ191が回転すると、ボールネジ19が回転する。その結果、キャリッジ15はシャフト11を中心として回転する。眼鏡レンズ加工装置1は、キャリッジ15を回転させることで、第一レンズ加工ユニット30および第二レンズ加工ユニット40と、レンズチャック軸16L,16Rで挟持したレンズLEとの相対的な位置関係を変化させる。つまり、眼鏡レンズ加工装置1は、X軸移動モータ191を駆動することで、第一レンズ加工ユニット30および第二レンズ加工ユニット40をレンズLEに対してX方向に相対的に移動させる。なお、眼鏡レンズ加工装置1は、第一レンズ加工ユニット30および第二レンズ加工ユニット40を移動させて加工を行ってもよい。つまり、眼鏡レンズ加工装置1は、レンズLEに対して第一レンズ加工ユニット30および第二レンズ加工ユニット40を相対的に移動させる構成を備えていればよい。X軸移動用モータ191にはエンコーダ192が設けられている。エンコーダ192は、X軸移動用モータ191の回転を検出することで、キャリッジ15のX方向の移動を検出する。
<レンズ形状測定ユニット>
レンズ形状測定ユニット20は、キャリッジ15の後方に設けられている。レンズ形状測定ユニット20は、レンズLEの前面に接触させる測定子21と、レンズLEの後面に接触させる測定子22とを備える。測定子21,22は、Z方向に移動可能なアーム23によって保持されている。レンズ形状測定ユニット20は、Z方向におけるアームの位置を検出するセンサ231(図3参照)を備える。眼鏡レンズ加工装置1は、レンズ形状を測定する場合、レンズチャック軸16L,16Rを回転させると共に、玉型に基づいてレンズチャック軸16L,16RのX方向の移動を制御する。その結果、玉型に対応したレンズ前面および後面のZ方向の位置がセンサ231によって検出される。なお、本実施形態の眼鏡レンズ加工装置1では、レンズチャック軸16L,16RのZ方向の移動制御も利用してレンズ形状が測定される。
<第一レンズ加工ユニット>
第一レンズ加工ユニット30は、キャリッジ15の前方に設けられている。第一レンズ加工ユニット30は、第一加工具31と、第一加工具回転軸32と、第一加工具回転モータ321とを備える。第一加工具31は、ガラス用粗砥石311、仕上げ用砥石312、平鏡面仕上げ用砥石313、およびプラスチック用粗砥石314等を備える。仕上げ用砥石312には、レンズLEにヤゲンを形成するV溝(ヤゲン溝)VGおよび平坦加工面が形成されている。第一加工具回転軸32はZ軸方向に延びており、第一加工具31が備える略円盤状の複数の砥石を同軸上に固定する。第一加工具回転モータ321は、第一加工具回転軸32の右端部に接続する。第一加工具回転モータ321が回転すると、第一加工具回転軸32および第一加工具31が軸周りに回転する。眼鏡レンズ加工装置1は、レンズLEを第一加工具31に接触させることで、レンズLEの周縁を加工する。
<第二レンズ加工ユニット>
第二レンズ加工ユニット40は、キャリッジ15の後方に設けられている。第二レンズ加工ユニット40は、レンズ形状測定ユニット20の移動範囲外において、レンズ形状測定ユニット20と並べて固定配置される。
図2に示すように、第二レンズ加工ユニット40は、支基ブロック41、保持部材42、第二加工具回転軸43、第二加工具44、および第二加工具回転モータ431を備える。支基ブロック41はベース2(図1参照)に固定され、ベース2から上方に延びる。保持部材42は、支基ブロック41の上端部に固定されており、第二加工具回転軸43を回転可能に保持する。第二加工具44は、レンズ後面用の面取り砥石441と、溝掘り加工具442と、レンズ前面用の面取り砥石443とを備える。本実施形態では、面取り砥石441,443と溝掘り加工具442は一体的に形成されているが、別々に形成されていてもよい。
面取り砥石441,443の最大径は、溝掘り加工具442の径よりも小径(約20mm)である。面取り砥石441,443の形状は、溝掘り加工具442から遠ざかる程径が小さくなるテーパー形状である。眼鏡レンズ加工装置1は、レンズLEのコバ角部に面取り砥石441,443を接触させることで、レンズLEの面取りを行う。
溝掘り加工具442のうち、レンズLEに接触する部分の形状は円環状である。従って、眼鏡レンズ加工装置1は、溝掘り加工具442を回転させながらレンズLEに接触させることで、レンズの周縁に溝を形成することができる。本実施形態では、溝掘り加工具442は面取り砥石441,443と一体である。しかし、円盤状等の溝掘り加工具442を単独で用いてもよい。また、本実施形態では、溝掘り加工具442として砥石が用いられる。しかし、溝掘り加工具442の構成を変更してもよい。例えば、外周に歯を備えた外形略円盤状または略円環状のカッターを、溝掘り加工具442として使用してもよい。本実施形態では、溝掘り加工具442の加工具径R(つまり、円環状である溝掘り加工具442の外周部の直径)は、19mmである。溝掘り加工具442の外周端部に位置する加工部位の厚みTは、0.5mmである。なお、溝掘り加工具442の加工具径Rおよび厚みTを変更できることは言うまでもない。
本実施形態では、第二加工具回転軸43の軸線方向は固定されている。詳細には、図1に示すように、第二加工具回転軸43の軸線S1は、レンズチャック軸16L,16Rの軸線S2に対して、相対的に所定角度(本実施形態では15度)傾いている。レンズLEに対する溝掘り加工具442の相対角度は、2つの軸線方向S1,S2の角度によって定まる。具体的には、円環状である溝掘り加工具442の加工部位が属する平面と、略板状であるレンズLEの平面との相対角度は、2つの軸線S1,S2の角度と一致する。本実施形態では、第二加工具回転軸43の軸線方向が固定されているため、レンズLEおよびレンズチャック軸16L,16Rに対する溝掘り加工具442の相対角度は一定である。第二加工具回転軸43の軸線方向を変化させる機構を省略することで、眼鏡レンズ加工装置1の構造が簡略化される。よって、装置の大きさおよびコストを容易に低下させることができる。ただし、第二加工具回転軸43の軸線方向を変化させる場合でも本発明は適用できる。
<電気的構成>
図3を参照して、眼鏡レンズ加工装置1の電気的構成について説明する。眼鏡レンズ加工装置1は、眼鏡レンズ加工装置1の制御を司るプロセッサであるCPU5を備える。CPU5には、RAM6、ROM7、不揮発性メモリ8、操作部50、ディスプレイ55、および外部通信I/F59が、バスを介して接続されている。さらに、CPU5には、前述したモータ等の各種デバイス(挟持用モータ161、レンズ回転用モータ162、Z軸移動用モータ171、X軸移動用モータ191、第一加工具回転モータ321、第二加工具回転モータ431、エンコーダ172、エンコーダ192、およびセンサ231)が、バスを介して接続されている。
RAM6は、各種情報を一時的に記憶する。ROM7には、各種プログラム、初期値等が記憶されている。不揮発性メモリ73は、電源の供給が遮断されても記憶内容を保持できる読み書き可能な記憶媒体(例えば、フラッシュROM、ハードディスクドライブ等)である。不揮発性メモリ73には、眼鏡レンズ加工装置の動作を制御するための制御プログラム(例えば、図5に示す溝掘り軌跡算出処理を制御するための溝掘り軌跡算出プログラム等)が記憶されている。操作部50は、作業者からの各種指示の入力を受け付けるために設けられている。例えば、操作ボタン、ディスプレイ55の表面に設けられたタッチパネル等を操作部50として用いることができる。ディスプレイ55は、レンズLEの形状、フレームの形状等の各種情報を表示する。外部通信I/F59は、眼鏡レンズ加工装置1を外部機器に接続する。
本実施形態では、眼鏡レンズ加工装置1は、フレーム形状測定装置60(例えば、特開平4−93164号公報に開示されたもの等)に接続される。フレーム形状測定装置60は、フレームの形状を測定する。眼鏡レンズ加工装置1は、フレームの形状を示すデータをフレーム形状測定装置60から取得する。なお、眼鏡レンズ加工装置1は、フレーム形状データを他の方法で取得してもよい。例えば、眼鏡レンズ加工装置1は、フレームの形状を測定するフレーム形状測定部を内部に備えてもよい。この場合、眼鏡レンズ加工装置1は、フレーム形状測定部によってフレームの形状を測定することで、フレーム形状データを取得すればよい。また、眼鏡レンズ加工装置1は、インターネット等のネットワークを介してフレーム形状データを取得してもよい。パーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)等からフレーム形状データを取得してもよい。操作部50を作業者に操作させて、フレームの形状を作業者に入力させることで、フレーム形状データを取得してもよい。
<現象の説明>
図4を参照して、レンズLEに対する溝掘り加工具442の相対角度が溝の幅に与える影響について説明する。図4は、溝掘り加工具442がレンズLEの周縁に溝を形成している状態を示す図である。現象の理解を容易にするために、図4では、長方形のレンズの周縁に溝を形成する場合を示した。図4の上側に示す2つの図はX−Y平面図であり、下側に示す2つの図はX−Z平面図である。図4の座標系では、レンズチャック軸16L,16Rの軸線S2はZ軸に平行である。溝掘り加工具442とレンズLEとが接触して溝が形成される範囲を斜線で示した。前述したように、溝掘り加工具442の回転軸の軸線S1は、レンズLEを回転させるレンズチャック軸16L,16Rの軸線S2に対してθ度(本実施形態では15度)傾いている。従って、溝掘り加工具442の外形をX−Y平面で見ると、円形でなく楕円形に見える。眼鏡レンズ加工装置1は、軸線S2を中心としてレンズLEを回転させながら溝掘りを行う。
図4の左側に示す状態では、溝掘り加工具442の中心を通り、且つレンズLEの周縁の被加工部に垂直に当たる直線は、溝掘り加工具442の中心とレンズLEの回転中心(軸線S2)とを通過する直線に一致している。この場合、図4の左下側に示すように、形成される溝の幅は、軸線S1が軸線S2に対して傾いている場合でも、溝掘り加工具442の厚みTとほぼ同じ幅dとなる。
一方で、図4の右側に示す状態では、溝掘り加工具442の中心を通り、且つレンズLEの被加工部に垂直に当たる直線は、溝掘り加工具442の中心とレンズLEの回転中心(軸線S2)とを通過する直線に対して傾いている。この場合、図4の右下側に示すように、溝掘り加工具442とレンズLEとが接触する略直線状の部位(斜線で示す部位)は、形成される溝が延びる方向(図4の左右方向)に対して傾く。その結果、形成される溝の幅は、図4の左側に示す幅dよりも広い幅Dとなる。
以上のように、溝掘り加工具442の回転軸の軸線S1が、レンズチャック軸16L,16Rの軸線S2に対して傾いている場合、1回の加工動作で形成される溝の幅が、溝掘り加工具442の厚みT(詳細には、Z軸方向の厚み)よりも広がる場合がある。溝掘り加工具442の加工具径Rを小さくすると、溝の広がりは減少する。しかし、加工具径Rを小さくすると、各部材の干渉(例えば、保持部材42とキャリッジ15の干渉等)が生じやすくなる。その結果、眼鏡レンズ加工装置1の内部のレイアウトを自由に設計することが困難となり、装置の小型化も実現し難い。また、加工具径Rを小さくしても、溝の幅の広がりを完全に防ぐことはできない。本実施形態の眼鏡レンズ加工装置1は、レンズLEに対する溝掘り加工具442の相対角度(以下、単に「溝掘り加工具442の相対角度」という場合もある。)、および溝掘り加工具442の加工具径Rの影響を低下させて、より正確に溝掘りを行うことができる。
なお、軸線S2に対する軸線S1の角度を調整する機構を備えることで、溝の幅の精度を向上させることはできるが、この方法だけでは十分な調整を行えない場合もある。従って、本実施形態で例示する技術は、軸線S1,S2の角度(つまり、溝掘り加工具442の相対角度)が固定されている場合に特に有効であるが、軸線S1,S2の角度を調整できる場合にも有効である。
<溝掘り軌跡算出処理>
図5から図9を参照して、眼鏡レンズ加工装置1のCPU5が実行する溝掘り軌跡算出処理について説明する。溝掘り軌跡とは、レンズLEの周縁に対する溝掘り加工具442(本実施形態では溝掘り加工具442の中心)の相対的な軌跡である。眼鏡レンズ加工装置1は、算出した溝掘り軌跡に従って溝掘り加工具442をレンズLEに対して相対的に移動させることで、レンズLEの周縁に溝を形成する。溝掘り軌跡算出処理では、形成する予定の溝における前後一対の縁部のうち、レンズLEの前面側の縁部(以下、「前面側縁部」という。)を形成するための溝掘り軌跡と、レンズLEの後面側の縁部(以下、「後面側縁部」という。)を形成するための溝掘り軌跡とが、別々に算出される。
前述したように、眼鏡レンズ加工装置1の不揮発性メモリ8には、溝掘り軌跡算出処理を制御するための溝掘り軌跡算出プログラムが記憶されている。CPU5は、溝掘り軌跡の算出を実行させる指示を操作部50または外部機器から入力すると、溝掘り軌跡算出プログラムに従って、図5に示す溝掘り軌跡算出処理を実行する。
図5に示すように、溝掘り軌跡算出処理が開始されると、レンズLEの周縁に形成しようとする溝の位置および形状が設定される(S1)。溝の位置および形状を設定する方法には、種々の方法を採用できる。一例として、本実施形態では、フレーム形状測定装置60(図3参照)によって計測されたフレームのリムの形状から、レンズLEの玉型データが取得される。玉型データに基づいてレンズ形状測定ユニット20が駆動されることで、レンズLEのコバ位置が取得される。レンズLEのコバ厚を一定の比率で分割した位置に、溝の幅方向の中心が位置するように、溝の位置および形状が設定される。本実施形態では、形成しようとする溝の幅(0.6mm)および溝の深さ(0.3mm)は共に固定値であるが、これらは適宜変更できる。なお、CPU5は、レンズLEの前面側コバ位置に沿うように溝の位置および形状を設定してもよい。フレームの形状に合わせて溝の位置および形状を設定してもよい。
次いで、形成しようとする溝における前面側縁部の軌跡の情報、および後面側縁部の軌跡の情報が取得される(S2,S3)。前面側縁部の軌跡および後面側縁部の軌跡は、S1で設定された溝の位置および形状から一意に定まる。軌跡の情報とは、軌跡の形状および位置を三次元上で特定するためのパラメータである。一例として、本実施形態では、前面側縁部の軌跡上に位置する1000個の点の座標値(x,y,z)が、前面側縁部の軌跡の情報として取得される。同様に、後面側縁部の軌跡上に位置する1000個の点の座標値(x,y,z)が、後面側縁部の軌跡の情報として取得される。なお、本実施形態では、前面側縁部の軌跡と後面側縁部の軌跡は、XY平面上では一致し、Z方向の位置のみが異なる。
図6は、形成しようとする前面側縁部および後面側縁部の軌跡と、溝掘り加工具442との相対的な位置関係を、三次元上で模式的に示す図である。なお、本実施形態の眼鏡レンズ加工装置1では、溝掘り加工具442の中心CのY座標は「0」で固定である。しかし、図6では、理解を容易にするため、便宜的に、中心CのY座標を正と仮定して図示している。眼鏡レンズ加工装置1は、溝掘り加工具442の中心C(x,y,z)を、レンズLEの周縁に対して相対的に移動させることで、レンズLEに溝を形成する。
次いで、公知の砥石径補正処理(特開平5−212661号公報等を参照)が行われることで、溝掘り加工具442の中心CのXY平面上における軌跡が算出される(S4)。より詳細には、S4の処理では、溝の深さが考慮された上で、レンズLEの溝の形成部位に沿って溝掘り加工具442の外周端部が相対的に移動するように、XY平面上の中心Cの軌跡が算出される。前述したように、本実施形態では、前面側縁部の軌跡と後面側縁部の軌跡は、XY平面上で一致する。よって、S1で算出されたXY平面上の中心Cの軌跡は、溝の前面側縁部を形成する際の中心Cの相対的な軌跡として用いられると共に、後面側縁部を形成する際の中心Cの相対的な軌跡としても用いられる。
次いで、前面側縁部を形成する際の、レンズLEに対する溝掘り加工具442の中心Cの相対的な三次元上の軌跡(以下、「前面側用軌跡」という。)が算出される(S5)。XY平面上の中心Cの軌跡はS4で既に算出されているため、S5では中心CのZ座標の値zが算出される。前面側用軌跡は、レンズLEに対する溝掘り加工具442の相対角度(以下、単に「溝掘り加工具442の相対角度」という場合もある。)と、溝掘り加工具442の加工具径Rが考慮されて算出される。前述したように、溝掘り加工具442の相対角度は、2つの軸線S1,S2の角度θによって定まる。従って、本実施形態のCPU5は、角度θを用いて前面側用軌跡を算出する。
以下、図6および図7を参照して、前面側用軌跡の算出方法の一例について説明する。まず、図6に示すように、溝掘り加工具442の加工部位(詳細には、加工部位の厚み方向の中心)が含まれる加工具平面Pを特定するために、加工具平面Pの法線ベクトルが求められる。例えば、溝掘り加工具442の回転軸の軸線S1が、レンズチャック軸16L,16Rの軸線S2(つまり、Z方向)に対して、X方向にα度、Y方向にβ度傾いている場合を想定する。この場合、Z=1のベクトルを、Y軸周りにα度、X軸周りにβ度回転させたベクトルが、加工具平面Pの法線ベクトルとなる。法線ベクトルは、以下の(数1)で求められる。
加工具平面Pは、溝掘り加工具442の中心C(x,y,z)を通る。従って、加工具平面Pは、以下の(数2)で表される。
上記の(数2)を変形することで、中心CのZ座標の値zを求めるための(数3)となる。(数3)は、溝掘り加工具442の相対角度に基づいて算出されている。従って、CPU5は、(数3)を用いることで、溝掘り加工具442の相対角度が溝の幅に与える影響を考慮して軌跡を算出することができる。本実施形態では、(数3)を用いて処理を実行できるように、予め溝掘り軌跡算出プログラムが組まれている。溝掘り加工具442の相対角度が変化する構成であれば、αおよびβの値を適宜(数3)に代入すればよい。
次いで、形成しようとする前面側縁部上に位置する点の座標(x,y,z)を(数3)に代入することで、中心CのZ座標の値zが算出される。その結果、前面側用軌跡が算出される。本実施形態では、前面側用軌跡上の中心Cの位置を1000個特定することで、前面側用軌跡が算出される。具体的には、図7に示すように、n番目の中心C(x,y,z)のzを求める場合、前面側縁部上に位置する1000個の点のうち、溝掘り加工具442とXY平面上で重なる複数の点が、切削可能点として特定される。ここで、CPU5は、溝掘り加工具442の径を用いて、溝掘り加工具442とXY平面上で重なる切削可能点を特定する。よって、溝掘り加工具442の径が溝の幅に与える影響を考慮して軌跡を算出することができる。
切削可能点の特定アルゴリズムの一例について、詳細に説明する。本実施形態では、前面側縁部上の各点と溝掘り加工具442とを共にXY平面上に投影した場合に、溝掘り加工具442の投影面(楕円形)の内側に位置する点が、切削可能点として特定される。従って、x,yの値が以下の(数4)を満たす前面側縁部上の点が切削可能点となる。なお、前述したように、本実施形態では、溝掘り加工具442の中心CのY座標yは「0」で固定である。また、Rは溝掘り加工具442の直径である。
CPU5は、特定したそれぞれの切削可能点の座標(x,y,z)を上記の(数3)に代入することで、各切削可能点を切削する場合のZ座標の値zを算出する。図7に示す例では、溝掘り加工具442の中心CのX座標をx、Y座標をyとした状態で、切削可能点K1を切削するためには、図7における溝掘り加工具442の左側を切削可能点K1に接触させる必要がある。この状態における中心CのZ座標の値zは、切削可能点K1の座標(x,y,z)を(数3)に代入することで算出できる。また、溝掘り加工具442の中心CのX座標をx、Y座標をyとした状態で、切削可能点K2を切削させるためには、図7における溝掘り加工具442の右側を切削可能点K2に接触させる必要がある。この状態における中心CのZ座標の値zは、切削可能点K2の座標(x,y,z)を(数3)に代入することで算出できる。以上の処理がそれぞれの切削可能点に対して実行されることで、1または複数の値zが求められる。
ここで、値zが複数求められた場合には、前面側縁部が予定よりも広がらないように、1つの値zを特定する必要がある。詳細には、求められた複数の値zのうち、溝掘り加工具442をレンズLEの最も後面側に位置させる値z以外では、前面側縁部が予定よりも前方に広がってしまう。例えば、図7に示す例では、眼鏡レンズ加工装置1は、中心CのX座標をx、Y座標をyとした状態で切削可能点K2を切削することはできる。しかし、切削可能点K2と共に、形成しようとする前面側縁部よりも前方の部分も同時に切削されてしまう。K1、K2以外の他の切削可能点を切削する場合も同様である。従って、CPU5は、求められた複数の値zのうち、溝掘り加工具442をレンズLEの最も後面側に位置させる値z(図7に示す例では、値が最も大きいz)を特定することで、n番目の中心Cの座標(x,y,z)を特定する。
CPU5は、前面側用軌跡上の中心Cの位置を、上記の方法で複数個(本実施形態では1000個)特定する。特定した複数個の位置の集合を、溝掘り加工具442の前面側用軌跡とする。つまり、CPU5は、溝掘り加工具442が前面側縁部に接触する場合の位置のうち、レンズLEに対して最も後面側から前面側縁部に接触する位置の集合を算出することで、前面側用軌跡を算出する。
図5の説明に戻る。三次元上の前面側用軌跡が算出されると(S5)、三次元上の後面側用軌跡を算出する処理が行われる(S6)。後面側用軌跡とは、溝の後面側縁部を形成する際の、レンズLEに対する溝掘り加工具442の相対的な軌跡である。後面側用軌跡を算出する処理では、前後方向を逆にする点がS5の処理と異なるのみである。つまり、CPU5は、形成しようとする後面側縁部上に位置する点の座標(x,y,z)を、前述した(数3)に代入することで、後面側用軌跡を算出する。
より詳細には、n番目の中心C(x,y,z)のzを求める場合、後面側縁部上に位置する1000個の点のうち、溝掘り加工具442とXY平面上で重なる複数の点が、(数4)によって切削可能点として特定される。CPU5は、特定したそれぞれの切削可能点の座標(x,y,z)を上記の(数3)に代入することで、各切削可能点を切削する場合のZ座標の値zを1または複数算出する。CPU5は、後面側縁部が予定よりも後方に広がらないように、溝掘り加工具442を最も前面側に位置させる値z(図7に示す例では、値が最も小さいz)を特定することで、n番目の中心Cの座標(x,y,z)を特定する。以上の方法で、後面側用軌跡上の中心Cの位置を複数個特定し、特定した複数個の位置の集合を後面側用軌跡とする。つまり、CPU5は、溝掘り加工具442が後面側縁部に接触する場合の位置のうち、レンズLEに対して最も前面側から後面側縁部に接触する位置の集合を算出することで、後面側用軌跡を算出する。
次いで、S5およびS6で算出された前面側用軌跡および後面側用軌跡が、溝掘り加工具442の厚みTに基づいてZ方向にシフトされる(S7)。本実施形態のS5,S6では、溝掘り加工具442の厚みTを「0」と仮定して前面側用軌跡および後面側用軌跡が算出される。この場合、図8に示すように、前面側用軌跡および後面側用軌跡の各々に従って溝掘り加工具442を相対移動させると、実際に形成される溝の幅は、厚みTの影響を受けて、S1で設定した溝の幅よりも広がる。従って、本実施形態のS7では、前面側用軌跡のzの値が距離Sだけプラス側(後面側)にシフトされ、且つ、後面側用軌跡のzの値が距離Sだけマイナス側(前面側)にシフトされる。なお、距離Sは、溝掘り加工具442の厚みTから一意に定まる。本実施形態では、「S=T/2cosθ」となる。なお、S7の処理では、前面側用軌跡と後面側用軌跡の距離が2Sだけ近づくように、前面側用軌跡および後面側用軌跡の少なくとも一方がシフトされればよい。従って、2つの軌跡の各々をシフトさせる距離は、適宜変更できる。
次いで、算出された前面側用軌跡と後面側用軌跡の前後が逆転している部位が存在するか否かが判断される(S8)。溝掘り加工具442の影響による溝の幅の広がりが発生しない場合には、2つの軌跡の前後が逆転することは無い。しかし、図9に例示するように、溝の幅の広がりが顕著になると、2つの軌跡が前後する部位が生じ得る。図9に示す例では、S5で算出された前面側用軌跡71に沿って溝掘り加工具442の中心Cを相対移動させると、実際に形成される前面側縁部は、予定されている前面側縁部80と一致する。しかし、軌跡の右上部分では、実際に形成される後面側縁部が、予定されている後面側縁部90よりも後方に広がる部位が生じる。また、S6で算出された後面側用軌跡72に沿って溝掘り加工具442の中心Cを相対移動させると、実際に形成される後面側縁部は、予定されている後面側縁部90と一致する。しかし、軌跡の右上部分では、実際に形成される前面側縁部が、予定されている前面側縁部80よりも前方に広がる部位が生じる。前面側および後面側の縁部が広がる部位では、後面側用軌跡72の方が前面側軌跡71よりも前面側に位置し、2つの軌跡の前後が逆転する。
2つの軌跡の前後が逆転している部位が無ければ(S8:NO)、処理はそのままS10へ移行する。2つの軌跡の前後が逆転している部位が存在する場合(S8:YES)、逆転部位における後面側用軌跡72が前面側用軌跡71に置き換えられて、新たな後面側用軌跡73が設定される(S9)。つまり、図9の右側に示すように、逆転部位以外の部位では、S6で算出された後面側用軌跡72に従って溝掘り加工具442が相対移動され、後面側縁部90が形成される。しかし、逆転部位では、S6で算出された後面側用軌跡72でなく、S5で算出された前面側用軌跡71に従って溝掘り加工具442が相対移動される。その結果、逆転部位では、実際に形成される後面側縁部が、予定されている後面側縁部90よりも後方に広がるものの、溝が予定よりも前方に広がることは無い。従って、眼鏡レンズ加工装置1は、レンズLEの前方側からの見栄えが低下し難い溝を、より正確に形成することができる。
次いで、レンズLEに対する溝掘り加工具442の相対的な移動を制御するための溝掘りデータが、S1〜S9で算出された前面側用軌跡および後面側用軌跡に基づいて作成される(S10)。詳細には、レンズLEに対する溝掘り加工具442の中心Cの相対的な位置を、S5で算出された前面側用軌跡に沿って移動させる溝掘りデータが作成される。さらに、レンズLEに対する溝掘り加工具442の中心Cの相対的な位置を、S6,S9で算出された後面側用軌跡に沿って移動させる溝掘りデータが作成される。
眼鏡レンズ加工装置1は、溝の加工を行う場合、まず、前面側用の溝掘りデータおよび後面側用の溝掘りデータの一方に従って、溝掘り加工具442を少なくとも一周以上相対移動させる。その後、他方の溝掘りデータに従って、溝掘り加工具442を相対移動させる。その結果、前面側縁部と後面側縁部が形成される。
以上説明したように、本実施形態の眼鏡レンズ加工装置1は、レンズLEに対する溝掘り加工具442の相対角度、および溝掘り加工具442の加工具径Rに基づいて、前面側縁部を形成する際の溝掘り加工具442のレンズLEに対する相対的な軌跡と、後面側縁部を形成する際の溝掘り加工具442のレンズLEに対する相対的な軌跡とを別々に算出する。つまり、溝掘り加工具442の相対角度と加工具径Rを考慮した上で、前面側縁部および後面側縁部の各々を形成するための溝掘りデータを正確に作成することができる。よって、眼鏡レンズ加工装置1は、溝掘り加工具442の相対角度と加工具径Rの影響を低下させて、より正確に溝掘りを行うことができる。つまり、形成される溝の幅が変動することを抑制することができる。
溝掘り加工具442の相対角度、加工具径R、厚みT、および形成しようとする溝の幅の関係によっては、S6で算出される後面側用軌跡が、S5で算出される前面側用軌跡よりも前面側に位置する部位が生じ得る。この部位では形成しようとする前面側縁部よりも前面側に溝が広がるため、前面側からの眼鏡の見栄えが低下する。本実施形態の眼鏡レンズ加工装置1は、後面側用軌跡を部分的に前面側用軌跡に置き換えることで、形成しようとする前面側縁部よりも前面側に溝が広がることを防止することができる。よって、眼鏡レンズ加工装置1は、眼鏡の見栄えが低下し難い溝をより正確に形成することができる。
本実施形態の眼鏡レンズ加工装置1は、形成しようとする前面側縁部に溝掘り加工具442が接触する場合の、レンズLEに対する溝掘り加工具442の相対的な位置のうち、レンズLEに対して最も後面側となる位置の集合を算出することで、前面側用軌跡を算出する。また、形成しようとする後面側縁部に溝掘り加工具442が接触する場合の、レンズLEに対する溝掘り加工具442の相対的な位置のうち、レンズLEに対して最も前面側となる位置の集合を算出することで、後面側用軌跡を算出する。従って、眼鏡レンズ加工装置1は、溝掘り加工具442の相対角度と加工具径Rを考慮して正確に前面側用軌跡および後面側用軌跡を算出することができる。
本実施形態の眼鏡レンズ加工装置1は、前面側用軌跡および後面側用軌跡の各々を、溝掘り加工具442の厚みTに基づいて算出する。よって、眼鏡レンズ加工装置1は、前面側用軌跡および後面側用軌跡をさらに正確に算出することができる。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、様々な変形が可能であることは勿論である。上記実施形態では、眼鏡レンズ加工装置1が溝掘り軌跡を算出し、算出した溝掘り軌跡に基づいてレンズLEに溝を形成する。しかし、眼鏡レンズ加工装置1とは異なる装置で溝掘り軌跡を算出することも可能である。例えば、PCのCPUが、上記実施形態で説明した溝掘り軌跡算出プログラムを実行し、溝掘り軌跡を算出してもよい。この場合、眼鏡レンズ加工装置は、PCによって算出された溝掘り軌跡に基づいて各構成を駆動し、溝を形成すればよい。以上のように、溝掘り軌跡を算出する算出装置は、眼鏡レンズ加工装置1に限定されない。また、本発明は、レンズLEの周縁の全周に溝を形成する場合、および、周縁の一部に溝を形成する場合の両方に適用できることは言うまでもない。
前面側用軌跡および後面側用軌跡の具体的な算出方法は変更可能である。例えば、CPU5は、xおよびyを固定した状態で、zの値を徐々に小さくしていき、溝掘り加工具442が最初に前面側縁部に接する際のzの値を求めることで、前面側用軌跡上の中心Cの通過点を算出してもよい。同様に、zの値を徐々に大きくしていき、溝掘り加工具442が最初に後面側縁部に接する際のzの値を求めることで、後面側用軌跡上の中心Cの通過点を算出してもよい。つまり、CPU5は、溝掘り加工具442の相対角度および加工具径Rを考慮して、前面側用軌跡と後面側用軌跡とを別々に算出すればよく、詳細な算出方法は適宜設定できる。
上記実施形態では、CPU5は、S5で算出した前面側用軌跡とS6で算出した後面側用軌跡とが逆転する逆転部位において、後面側用軌跡を前面側用軌跡に置き換える。その結果、予定よりも前面側に溝が広がることが防止される。しかし、前面側への溝の広がりを防止せずに、S5,S6で算出した2つの軌跡をそのまま採用することも可能である。この場合でも、CPU5は、溝掘り加工具442の相対角度および加工具径Rを考慮して、前面側用軌跡と後面側用軌跡とを別々に算出することができる。よって、眼鏡レンズ加工装置1は、従来に比べて正確な溝掘りを行うことができる。
上記実施形態では、CPU5は、溝掘り加工具442の厚みTを考慮せずに前面用軌跡と後面用軌跡を算出した後で、算出した軌跡を厚みTに基づいてシフトさせる。しかし、厚みTを軌跡に反映させる方法は、上記実施形態で例示した方法に限定されない。例えば、CPU5は、S5,S6で軌跡を算出する時点で厚みTを反映させてもよい。より具体的には、CPU5は、溝掘り加工具442の前面側の端部が、形成しようとする前面側縁部に沿って相対移動するように、前面側用軌跡を算出してもよい。同様に、溝掘り加工具442の後面側の端部が、形成しようとする後面側縁部に沿って相対移動するように、後面側用軌跡を算出してもよい。
上記実施形態では、CPU5は、前面側用軌跡と後面側用軌跡を別々に算出した後に、2つの軌跡の前後が逆転する部位において、後面側用軌跡を前面側用軌跡に置き換える。その結果、前面側からの眼鏡の見栄えが低下することが抑制される。しかし、前面側への溝の広がりを抑制する方法は、変更することも可能である。例えば、CPU5は、溝掘り加工具442を相対的に1回通過させることで形成される溝の幅が、形成しようとする溝の幅よりも広くなる部位(拡張部位)を特定する。拡張部位では、前面側用軌跡だけを算出する。拡張部位以外の部位では、前面側用軌跡と後面側用軌跡を別々に算出する。この場合でも、眼鏡レンズ加工装置1は、前面側への溝の広がりを抑制することができる。つまり、CPU5は、形成しようとする後面側縁部に沿って溝掘り加工具442を相対移動させると仮定した場合に、前面側縁部が予定よりも前面側に広がる部位においては、形成しようとする前面側縁部に沿って溝掘り加工具442を移動させるように後面側用軌跡を算出すればよい。
1 眼鏡レンズ加工装置
5 CPU
8 不揮発性メモリ
162 レンズ回転用モータ
171 Z軸移動用モータ
191 X軸移動用モータ
442 溝掘り加工具
LE レンズ

Claims (5)

  1. レンズに接触する部分の形状が円環状である溝掘り加工具を備え、前記レンズの周縁に対して前記溝掘り加工具を相対的に移動させることで、前記レンズの周縁に溝を形成する眼鏡レンズ加工装置であって、
    前記レンズに形成する前記溝の一対の縁部のうち、前記レンズにおける前面側に位置する前面側縁部の軌跡の情報を取得する前面側情報取得手段と、
    前記一対の縁部のうち、前記レンズにおける後面側に位置する後面側縁部の軌跡の情報を取得する後面側情報取得手段と、
    前記レンズに前記前面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である前面側用軌跡を、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対角度、および前記溝掘り加工具の加工具径に基づいて算出する前面側レンズ軌跡算出手段と、
    前記レンズに前記後面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である後面側用軌跡を、前記相対角度および前記加工具径に基づいて算出する後面側レンズ軌跡算出手段と
    前記後面側レンズ軌跡算出手段によって算出された前記後面側用軌跡の方が、前記前面側レンズ軌跡算出手段によって算出された前記前面側用軌跡よりも前面側に位置する部位において、前記後面側用軌跡を前記前面側用軌跡に置き換える置き換え手段と、
    を備えたことを特徴とする眼鏡レンズ加工装置。
  2. レンズに接触する部分の形状が円環状である溝掘り加工具を備え、前記レンズの周縁に対して前記溝掘り加工具を相対的に移動させることで、前記レンズの周縁に溝を形成する眼鏡レンズ加工装置であって、
    前記レンズに形成する前記溝の一対の縁部のうち、前記レンズにおける前面側に位置する前面側縁部の軌跡の情報を取得する前面側情報取得手段と、
    前記一対の縁部のうち、前記レンズにおける後面側に位置する後面側縁部の軌跡の情報を取得する後面側情報取得手段と、
    前記レンズに前記前面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である前面側用軌跡を、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対角度、および前記溝掘り加工具の加工具径に基づいて算出する前面側レンズ軌跡算出手段と、
    前記レンズに前記後面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である後面側用軌跡を、前記相対角度および前記加工具径に基づいて算出する後面側レンズ軌跡算出手段と、
    を備え、
    前記前面側レンズ軌跡算出手段は、前記加工具径の前記溝掘り加工具が前記相対角度で前記前面側縁部に接触する場合の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な位置のうち、前記レンズに対して最も後面側から前記前面側縁部に接触する位置の集合を算出することで、前記前面側用軌跡を算出することを特徴とす眼鏡レンズ加工装置。
  3. レンズに接触する部分の形状が円環状である溝掘り加工具を備え、前記レンズの周縁に対して前記溝掘り加工具を相対的に移動させることで、前記レンズの周縁に溝を形成する眼鏡レンズ加工装置であって、
    前記レンズに形成する前記溝の一対の縁部のうち、前記レンズにおける前面側に位置する前面側縁部の軌跡の情報を取得する前面側情報取得手段と、
    前記一対の縁部のうち、前記レンズにおける後面側に位置する後面側縁部の軌跡の情報を取得する後面側情報取得手段と、
    前記レンズに前記前面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である前面側用軌跡を、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対角度、および前記溝掘り加工具の加工具径に基づいて算出する前面側レンズ軌跡算出手段と、
    前記レンズに前記後面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である後面側用軌跡を、前記相対角度および前記加工具径に基づいて算出する後面側レンズ軌跡算出手段と、
    を備え、
    前記後面側レンズ軌跡算出手段は、前記加工具径の前記溝掘り加工具が前記相対角度で前記後面側縁部に接触する場合の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な位置のうち、前記レンズに対して最も前面側から前記後面側縁部に接触する位置の集合を算出することで、前記後面側用軌跡を算出することを特徴とす眼鏡レンズ加工装置。
  4. レンズの周縁に溝を形成するために、前記レンズに接触する部分の形状が円環状である溝掘り加工具の前記レンズの周縁に対する相対的な移動の軌跡を算出する算出装置によって実行される溝掘り軌跡算出プログラムであって、
    前記算出装置のプロセッサによって実行されることで、
    前記レンズに形成する前記溝の一対の縁部のうち、前記レンズにおける前面側に位置する前面側縁部の軌跡の情報を取得する前面側情報取得ステップと、
    前記一対の縁部のうち、前記レンズにおける後面側に位置する後面側縁部の軌跡の情報を取得する後面側情報取得ステップと、
    前記レンズに前記前面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である前面側用軌跡を、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対角度、および前記溝掘り加工具の加工具径に基づいて算出する前面側レンズ軌跡算出ステップと、
    前記レンズに前記後面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である後面側用軌跡を、前記相対角度および前記加工具径に基づいて算出する後面側レンズ軌跡算出ステップと、
    前記後面側レンズ軌跡算出ステップによって算出された前記後面側用軌跡の方が、前記前面側レンズ軌跡算出ステップによって算出された前記前面側用軌跡よりも前面側に位置する部位において、前記後面側用軌跡を前記前面側用軌跡に置き換える置き換えステップと、
    を前記算出装置に実行させることを特徴とする溝掘り軌跡算出プログラム
  5. レンズの周縁に溝を形成するために、前記レンズに接触する部分の形状が円環状である溝掘り加工具の前記レンズの周縁に対する相対的な移動の軌跡を算出する算出装置によって実行される溝掘り軌跡算出プログラムであって、
    前記算出装置のプロセッサによって実行されることで、
    前記レンズに形成する前記溝の一対の縁部のうち、前記レンズにおける前面側に位置する前面側縁部の軌跡の情報を取得する前面側情報取得ステップと、
    前記一対の縁部のうち、前記レンズにおける後面側に位置する後面側縁部の軌跡の情報を取得する後面側情報取得ステップと、
    前記レンズに前記前面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である前面側用軌跡を、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対角度、および前記溝掘り加工具の加工具径に基づいて算出する前面側レンズ軌跡算出ステップであって、前記加工具径の前記溝掘り加工具が前記相対角度で前記前面側縁部に接触する場合の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な位置のうち、前記レンズに対して最も後面側から前記前面側縁部に接触する位置の集合を算出することで、前記前面側用軌跡を算出する前面側レンズ軌跡算出ステップと、
    前記レンズに前記後面側縁部を形成する際の、前記レンズに対する前記溝掘り加工具の相対的な軌跡である後面側用軌跡を、前記相対角度および前記加工具径に基づいて算出する後面側レンズ軌跡算出ステップと
    を前記算出装置に実行させることを特徴とする溝掘り軌跡算出プログラム。
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