以下、本発明に係る典型的な実施例を説明する。図1は、眼鏡レンズ周縁形状測定装置1(以下、測定装置1と略す)の外観略図である。
図1において、測定装置1は、加工済みレンズPLEを保持するために構成されたレンズ保持ユニット300と、眼鏡レンズ周縁形状を測定するために構成され測定ユニット200と、様々なデータや指令信号を入力するために構成された入力ユニット3と、測定開始用のスイッチ等を持つスイッチ部4と、を備える。入力ユニット3は、例えば、タッチパネル機能を持つディスプレイで構成される。入力ユニット3によって各種の設定データを入力できる。また、測定装置1は、通信ケーブル(又は無線通信)1002によって眼鏡レンズ周縁加工装置1000(以下、加工装置1000と略す)と通信可能に接続されている。また、測定装置1は、通信手段(例えば、通信ケーブル又は無線通信)1002によって加工装置1000と通信可能に接続されている。通信手段1002も入力ユニット3の例である。
図1において、本実施例では、測定装置1に向かって左右方向をX方向とし、測定装置1の前後方向をY方向とし、測定装置1の上下方向(XY方向に直交する垂直方向)をZ方向とする。加工済みレンズPLEを保持するレンズ保持ユニット300の保持軸の軸(AXIS)A1は、Z方向に延びている。
図2は、加工装置1000の例を示す参考図であり、例えば、特開2014−50891号公報によって開示された装置の例である。図2において、眼鏡レンズLEは、加工治具であるカップPCU(図2では図示が略されている)を介して一対のレンズチャック軸22R、22Lによって保持される。カップPCUはレンズLEの前面に周知のカップ取り付け装置によって取り付けられ、カップPCUの基部がレンズチャック軸22Lのカップホルダに装着される。レンズチャック軸22R、22Lによって保持されたレンズLEの周縁は、加工具回転軸40aに取り付けられた粗加工具60a、加工具回転軸45aに取り付けられた仕上げ加工具65aであって、ヤゲン仕上げ溝及び平加工面を持つ仕上げ加工具65aによって加工される。また、加工装置1000は、加工具回転軸40a,65aに対してレンズチャック軸22R、22Lの相対的な軸角度を変更する軸角度変更機構を持つ。加工装置1000では、レンズLEの周縁(コバ面)は、レンズチャック軸22R、22Lに対して平行のみならず、レンズチャック軸22R、22Lに対して自由な角度で加工されるようになっている。
図3はレンズ保持ユニット300の構成例を示す図である。レンズ保持ユニット300は、装置1の後方から前方向に延びるアーム301を備える。アーム301の前方向には、加工済みレンズPLEを保持するためのシャフト(保持軸)313がZ方向に延びるように取り付けられている。加工済みレンズPLEは、シャフト313の中心軸である軸(AXIS)A1が加工済みレンズPLEの前面及び後面を通るように、シャフト313に保持される。例えば、加工済みレンズPLEは図2に例示された加工装置1000によって加工されたレンズであり、加工済みレンズPLEの前面には、加工装置1000の加工時に使用されたカップPCUが取り付けられている。シャフト313にはカップPCUが装着可能にされたカップホルダ315が取り付けられている。カップPCUがカップホルダ315に装着されることにより、加工済みレンズPLEがレンズ保持ユニット300に保持される。そして、カップPCUの中心軸がレンズ保持ユニット300の軸A1と一致するように、加工済みレンズPLEがレンズ保持ユニット300に保持されることによって、加工装置1000における加工の基準軸(レンズチャック軸22R、22L)と、測定装置1の測定時の基準軸と、が対応されることになる。
次に、測定ユニット200の構成例を説明する。図4は、測定ユニット200が持つXYZ方向の移動機構の概略構成図である。測定ユニット200は、水平方向(XY方向)に延びた方形状の枠を持つベース部211と、測定子281及び測定子286(図5参照)の少なくとも一方を保持する測定子保持ユニット250と、測定子保持ユニット250を加工済みレンズPLEに対して相対的に移動させる移動ユニット210と、を備える。測定子281(スタイラス)は、加工済みレンズPLEのコバ面に接触させるために使用される。測定子286(スタイラス)は、ヤゲン周長測定時に加工済みレンズPLEに形成されたヤゲンに接触させるために使用される。典型的な実施例では、測定子軸282が測定子保持ユニット250に保持され、測定子軸282に測定子281及び測定子286が取り付けられている。測定子286はヤゲン周長測定時に使用されるものであり、ヤゲン周長測定を行わない場合には、測定子286が省略されていても良い。逆に、加工済みレンズPLEのコバ面形状の測定を行わない場合には、測定子281が省略されていても良い。移動ユニット210は、レンズ保持ユニット300によって保持された加工済みレンズPLEに対して測定子281等を相対的に移動させる。
移動ユニット210は、典型的な実施例では、測定子保持ユニット250をY方向に移動させるY移動ユニット230と、Y移動ユニット230をX方向に移動させるX移動ユニット240と、測定子保持ユニット250をZ方向に移動させるZ移動ユニット220と、を有する。Y移動ユニット230は、Y方向に延びるガイドレールを備え、モータ235の駆動によりガイドレールに沿って測定子保持ユニット250をY方向に移動させる。X移動ユニット240は、X方向に延びるガイドレール241を備え、モータ245の駆動によってY移動ユニット230をX方向に移動させる。Y移動ユニット230及びX移動ユニット240によってレンズPLEの動径方向に測定子保持ユニット230を移動させる動径方向移動ユニットが構成される。Z移動ユニット220は、Y移動ユニット230に取り付けられ、モータ225の駆動により、Z方向の延びるガイドレール221に沿って測定子保持ユニット250をZ方向に移動させる。
典型的な実施例では、X移動ユニット240及びY移動ユニット230によって、加工済みレンズPLEの動径方向に測定子保持ユニット250を相対的に移動する第1移動ユニットと、加工済みレンズPLEの周方向に沿って測定子保持ユニット250を相対的に移動する第2移動ユニットと、が構成される。第2移動ユニットとの別の例としては、レンズ保持ユニット300のシャフト313をモータ等によって軸A1を中心に回転させることでも良い。この場合、動径方向の第1移動ユニットとしては、X移動ユニット240又はY移動ユニット230の一方が有ればよい。
測定子保持ユニット250の構成例を、図5〜図7に基づいて説明する。測定子保持ユニット250は、測定子軸282を垂直方向(Z方向)に移動可能に保持すると共に、測定子軸282を測定子281及び286の先端方向に移動可能に保持する測定子軸移動保持ユニット(以下、VHユニット)280と、VHユニット280をZ方向に延びる軸LOを中心に回転させる回転ユニット260と、を備える。なお、以下の実施例では、測定子軸282の移動、傾斜及び回転に関して、測定子281及び測定子286を直接的に移動、傾斜及び回転させることを含むものとして扱っている。
本実施例では、VHユニット280は、測定子軸282を介して測定子281の先端方向及び測定子286の溝方向(V溝286aの開き角Vk1の二等分線の方向)を軸A1に対して相対的に傾斜させる傾斜機構272を構成するように設けられている。例えば、VHユニット280は、測定子軸282の下方に設定された支点を中心にして、測定子軸282を測定子281及び286の先端方向Hf及び後端方向Hr(以下、H方向)に傾斜させるように構成されている。
なお、測定子281は、例えば、針状のロッド形状を持つ。測定子281の先端形状は、例えば、半球面281Raに形成されている。球中心281COを中心にした半球面281Raの半径raは、例えば0.5mmである(図6参照)。しかし、測定子281の先端形状は、半球面281Raに限られない。また、軸A1方向における加工済みレンズPLEのコバ面形状を測定する上では、測定子軸282を傾斜させる機構は無くても良い。この場合、測定子軸282はZ方向に配置され、測定子281はXY方向に平行な板部材で、その先端が円形に形成された形状であっても良い。
図5は測定子保持ユニット250の全体斜視図である。回転ユニット260は、VHユニット280を保持する回転ベース261と、回転ベース261を回転するモータ265と、を備える。回転ベース261は、Z方向に延びる軸(Axis)LOを中心に回転可能にZ移動支基222に保持されている。Z移動支基222は、図4に示されるガイドレール221にガイドされ、モータ225の駆動によりZ方向に移動される。回転ベース261は、モータ265の駆動により、ギヤ等の回転伝達機構を介して、軸LOを中心に回転される。回転ベース261の回転角は、モータ265の回転軸に取り付けられたエンコーダ266によって検知される。回転ベース261が回転されることにより、測定子281及び測定子286の先端の向きが加工済みレンズPLEのコバ面に向くように変えられる。
図6及び図7はVHユニット280の構成の説明図である。回転ベース261と一体的に形成されたフランジ262の下面に、Z方向に延びるガイド軸263が固定されている。VHユニット280のZ移動支基270は、ガイド軸263に通された筒状部材264に固定されている。VHユニット280は、Z移動支基270及び筒状部材264を介してガイド軸263に沿ってZ方向に移動可能に保持されている。また、VHユニット280は、その荷重の軽減又は平衡を取るために、フランジ262と筒状部材264との間にバネ(付勢部材)267が取り付けられている。回転ベース261の基準位置に対するVHユニット280(測定子281、286)のZ方向の移動位置は、位置検知器の例であるエンコーダ268よって検知される(図7(a)参照)。
図7(a)は、回転ベース261及びフランジ262等を取り除いた状態のVHユニット280の説明図であり、図6に対して、紙面の裏側から見たVHユニット280の説明図である。図7(b)は、図7(a)に対して測定子軸282等を取り除いた状態のVHユニット280の説明図である。
測定子軸282は、Z移動支基270の上部に保持された軸受け271を介して軸(シャフト)S1を中心にH方向(測定子281の先端方向Hf及び後端方向Hr)に傾斜可能に、VHユニット280に保持されている。すなわち、測定子281及び測定子286は軸A1に対して相対的に傾斜可能にVHユニット280(測定子保持ユニット250)に保持されている。測定子軸282の下方に、取り付け部材284を介して回転角検出板283が取り付けられている。軸S1を中心にした測定子軸282のH方向の傾斜角(回転角)は、回転角検出板283を介して回転角検知器の例であるエンコーダ285によって検出される。
また、測定子軸282の傾斜を制限するために、図7(a)上で、取り付け部材284の左端に当接される制限部材291が、回転板292に取り付けられている。また、図6に示されるように、測定子281の先端方向に測定圧を付与するための第1測定圧付与機構としてのバネ(付勢部材)290が、取り付け板284と筒状部材264との間に配置されている。バネ290によって、測定子軸282が測定子281の先端方向Hfに傾斜するように常に付勢力(測定圧)が掛けられている。
レンズのコバ面等の測定時の初期状態では、取り付け部材284が制限部材291に当接することにより、測定子軸282の傾斜が図7(a)の状態で制限される。この初期状態は、垂直軸のZ軸に対して、測定子281の先端方向とは反対の方向Hfに所定角度(例えば、2度)だけ測定子軸282が傾斜している状態である。回転板292は、Z移動支基270の下方で支点292を中心に、図7(b)上で反時計回り(矢印C1方向に)回転可能に軸支されている。回転板292の時計回りの回転は、図示を略す制限部材により制限されている。そして、Z移動支基270と回転板292との間に配置された測定圧付与機構の例であるバネ(付勢部材)293によって、回転板292は図7(b)上で常時時計回りの方向に回転するように付勢力(測定圧)が掛けられている。バネ293の付勢力は、バネ290の付勢力より大きくされている。これにより、レンズ周縁の測定時の初期状態では、測定子軸282は図7(a)の状態を維持している。
なお、測定子軸282を傾斜させるために構成された傾斜機構272は、典型的な実施例では、VHユニット280に配置されたバネ290と、測定子保持ユニット250を移動させる移動ユニット210等を利用し、測定子286がレンズPLEのヤゲンに接触した状態で、さらに測定子保持ユニット250をレンズPLE側(軸A1方向)に移動させるものである。しかし、傾斜機構272としては、測定子286がレンズPLEに制限されることなく、軸S1を支点にして測定子軸282を強制的に傾斜させるための駆動力を与える駆動部(例えば、モータ等)をVHユニット280又は測定ユニット200に設ける構成であっても良い。傾斜機構272の構成は、典型的な実施例に限られず、種々の変容が可能である。
なお、軸A1を基準とした加工済みレンズPLEの動径長のみを測定する場合には、測定子軸282の背面282a(測定子281の先端方向に対する反対のHr方向に位置する面)が使用される。測定子軸282の背面282aがレンズPLEの周縁に接触され、さらに制御部50で制御される移動ユニット210によって、VHユニット280がHr方向に移動されることにより、測定子軸282は軸S1を支点としてHf方向に傾斜される。測定子軸282のHf方向の傾斜によって、測定子軸282の下方に位置する取り付け部材284は、制限部材291を押し込み、回転板292が矢印C1方向に回転される。このとき、測定子軸282の背面282aには、バネ293によってHr方向への測定圧が掛けられる。このように、軸A1を基準としたレンズPLEの動径方向のみを測定するときには、測定子軸282は、レンズPLEの周縁に接触させる測定子軸として兼用される。例えば、測定子軸282は、垂直方向(Z方向)に対して、Hf方向にさらに2〜5度まで傾斜可能に構成されている。
なお、加工済みレンズPLEの軸A1方向におけるコバ面形状の測定を行う場合は、VHユニット280は測定子軸282を傾斜させる傾斜機構272は持たなくても良く、VHユニット280は測定子281(測定子軸282)を測定子281の先端方向(XY方向に水平な方向)に移動可能に保持する機構とすれば良い。
図8は、測定装置1の制御ブロック図である。制御部50は、移動ユニット210のモータ225,235,245,265、エンコーダ268,285に接続されている。また、制御部50は、ディスプレイ3、スイッチ部4に接続されている。また、制御部50には、測定結果等を記憶するメモリ51が接続されている。なお、制御部50は、眼鏡レンズ周縁形状測定装置の動作を制御する制御装置として機能する。また、メモリ51は、測定装置1の動作を制御する制御部50の制御プログラムを記憶する記憶装置として機能する。
また、制御部50は加工装置1000、外部コンピュータ2000がデータ通信可能に接続されている。外部コンピュータ2000からは、加工済みレンズPLEが枠入れされる眼鏡フレームのリムの周長値データが送信され、制御部50によってリムの周長値データが取得可能にされている。また、制御部50によって算出された加工済みレンズPLEのコバ面形状データ及びヤゲンの周長値データは、外部コンピュータ2000に出力可能にされている。制御部50は、加工済みレンズのコバ面形状を測定するために、移動ユニット210等を制御する機能と、測定結果を算出するための演算機能と、を有する。
上記の測定子保持ユニット250及び移動ユニット210の構成においては、軸A1に対するXY位置(動径方向)を検知するXY検知ユニット(検知手段)210XYは、回転ベース261の軸(Axis)LOに対する測定子281の先端及び測定子286のV溝286aのXY位置を検知する第1XY検知ユニットと、測定子保持ユニット250のXY位置を検知する第2XY検知ユニットと、により構成される。実施例では、第1XY検知ユニットは、軸S1を中心にした測定子軸282(測定子286)のH方向の傾斜角(回転角)を検知するエンコーダ285と、回転ベース261の回転角を検知するエンコーダ266と、を含む。すなわち、第2XY検知ユニットは、実施例では、X移動ユニット240が持つモータ245の駆動制御データと、Y移動ユニット230が持つモータ235の駆動制御データと、が使用される。しかし、XY検知ユニット210XYとしては、例えば、測定子281等の位置を直接的に検知するセンサー等を使用しても良い。
また、上記の測定子保持ユニット250及び移動ユニット210の構成例においては、所定の基準位置(例えば、軸A1上のレンズPLEの前面位置)に対する測定子281の先端及び測定子286のV溝286aのZ方向位置(軸A1方向の位置)を検知するZ検知ユニット(検知手段)210Zは、第1Z検知ユニットの例であるエンコーダ268及びエンコーダ285と、測定子保持ユニット250のZ位置を検知する第2Z検知ユニットと、を含む。第2Z検知ユニットは、実施例では、Z移動ユニット220が持つモータ225の駆動制御データが使用される。しかし、Z検知ユニット210Zとしては、例えば、測定子281等の位置を直接的に検知するセンサーを使用しても良い。この場合も、Z検知ユニット210Zは測定子軸282(測定子286)のH方向の傾斜角(回転角)を検知する検知器(エンコーダ285)を含む。
次に、上記の構成を持つ測定装置1の動作を説明する。始めに、レンズ保持ユニット300によって保持された加工済みレンズPLEの軸A1方向におけるコバ面形状の測定動作について説明する(図11の測定制御プログラムのフローチャートを参照)。コバ面形状の測定には、測定子281が使用される。なお、コバ面形状の測定における軸A1を基準としたレンズPLEの動径角は、例えば、0度、90度、180度、270度等のように予め設定されていても良いが、入力ユニット3によって任意に設定することもできる。ここでは、動径角が0度に設定されている場合の測定を説明する。なお、Z軸方向(軸A1方向)におけるコバ面形状とは、設定された動径角でのレンズコバ断面形状として扱うこともできる。本実施例では、軸A1を含み、かつ、設定された動径角上のコバ位置を通る断面でのコバ形状が、Z軸方向におけるコバ面形状として測定される。つまり、Z軸方向におけるコバ面形状とは、軸A1を含む平面上でのコバ面の表面形状である。
スイッチ部4の測定開始スイッチによって測定開始信号が入力されると、制御部50は、移動ユニット210の駆動を制御し、加工済みレンズPLEの設定された動径角(0度)で、Z軸方向(軸A1方向)におけるレンズPLEの前面コバ位置及び後面コバ位置の少なくとも一方を取得する。以下では、前面コバ位置が取得される例を説明する。
制御部50は、移動ユニット210の駆動を制御し、設定された動径角(0度)の方向で、加工済みレンズPLEの動径よりも十分に離れた位置に、測定子軸282が位置するように、測定子保持ユニット250(測定子281)を移動する。また、制御部50は、測定子軸282の背面282aが軸A1に向くように回転ユニット260の駆動を制御する。次に、制御部50はモータ225の駆動を制御し、測定子281がカップPCUの位置よりも高くなるように、所定の高さ位置まで上昇させる。その後、移動ユニット210が制御され、背面282aがレンズPLEの周縁(例えば、レンズPLEのコバに形成されたヤゲンLEy)に接触するまで軸A1の方向へ移動される(図9(a)参照)。測定子軸282の背面282aがレンズPLEに接触したことは、検知器の例であるエンコーダ285によって検知される。
次に、制御部50により回転ユニット260が制御されて測定子281の先端方向が軸A1に向けられると共に、移動ユニット210の駆動が制御され、測定子281の先端がレンズPLEの最外周より所定距離(例えば、1.5mm)内側に位置するように、測定子281がレンズPLEのコバ面より離される。その後、測定子保持ユニット250がZ方向に下降される。そして、図9(b)に示すように、測定子281がレンズPLEの前面に接触すると、測定子保持ユニット250の移動が停止される。測定子281がレンズPLEの前面に接触したことは、エンコーダ268の変化によって制御部50によって判定される。制御部50は、測定子保持ユニット250のZ方向への駆動制御データ(モータ225の制御データ)とエンコーダ268によるZ位置に基づいて、Z方向(軸A1方向)におけるレンズPLEの前面コバ位置を取得する。前面コバ位置が得られると、制御部50により移動ユニット210の駆動が制御され、測定子保持ユニット250が軸A1から離れる方向へ移動され、測定子281がレンズPLEから離脱される。
なお、レンズPLEの前面コバ位置及び後面コバ位置の少なくとも一方の取得においては、加工装置1000における加工データがある場合には、加工装置1000から入力された加工データを基に、制御部50が取得することでも良い。
次に、制御部50は、移動ユニット210を制御し、測定子281を加工済みレンズPLEのコバ面の軸A1方向(Z方向)における複数の位置に接触させ、XY検知ユニット210XY及びZ検知ユニット210Zによって得られた検知結果に基づいて加工済みレンズPLEのコバ面LEpの形状を測定する。
例えば、制御部50は、取得されたレンズPLEの前面コバ位置に基づき、Z方向において、測定子281をレンズPLEのコバ面に接触させる位置Lh1を決定する。例えば、レンズPLEのコバ厚は少なくとも2mm以上は有るので、その2mmの半分の距離である1mmとして前面コバ位置からの位置Lh1を決定すれば、高確率でレンズPLEのコバ面LEpに測定子281が接触されることになる。
次に、制御部50は、コバ面LEpに測定子281を接触させながら軸A1方向(Z方向)に沿って移動させ、軸A1方向における測定子281の複数位置の検知結果を得る。
制御部50は、決定された位置Lh1の高さに測定子280が位置するように、移動ユニット210を制御して測定子保持ユニット250を下降する。その後、移動ユニット210を制御して測定子保持ユニット250を軸A1側へ遅い速度で移動させる。図9(c)に示すように、測定子281の先端がコバ面LEpに接触し、測定子軸282が後方へ所定角度K1(例えば、7度)傾斜したら、測定子保持ユニット250の移動が停止される。測定子軸282は軸S1を中心にして傾斜される。測定子軸282の傾斜角はエンコーダ285によって検知される。
次に、制御部50は、コバ面LEpに測定子281を接触させながら軸A1の方向に沿って測定子281を移動させるように、移動ユニット210を制御する。例えば、始めに、測定子281が位置Lh1からレンズPLEの前面方向へ移動するように、測定子保持ユニット250を遅い速度で上昇させる。この間、測定子軸282は図7(a)におけるHr方向へ傾斜するように、バネ(付勢部材)290によって測定圧が掛けられていると共に、測定子281の先端方向及びその逆方向に移動可能(軸S1を中心に傾斜可能)にVHユニット280によって保持されている。測定子保持ユニット250の上昇により、測定子281の先端はコバ面LEpに接触しながら上昇される。また、測定子281の先端がコバ面LEpに接触した後は、一定の時間間隔毎(例えば、10m秒毎)、測定子281の先端の中心位置(球中心281COの座標)が制御部50によってモニタリングされて取得され、メモリ51に記憶される。測定子281の先端の中心位置のZ位置及び動径位置(XY位置)は、Z検知ユニット210Z及びXY検知ユニット210XYの検知結果に基づいて制御部50によって数学的に求められる。
測定子281の上昇により、測定子281の先端がコバ面LEpの前面コバ位置から外れると、バネ290の力によって測定子281が前進し、エンコーダ285の検出値の信号が急激に変化する。このため、エンコーダ285の出力値を監視することにより、測定子281がコバ面LEpから外れたことを検出できる。制御部50は、測定子281がコバ面LEpから外れたら、測定子保持ユニット250の移動を停止する。
続いて、制御部50は、測定子281をレンズPLEから離脱させた後、レンズ後面方向を測定するために、測定子保持ユニット250を移動し、再びコバ面LEpの位置Lh1に測定子281の先端を接触させる(この動作はレンズ前面側を測定したときと同じである)。そして、制御部50は、コバ面LEpに測定子281を接触させながら、位置Lh1からレンズPLEの後面方向に測定子281が移動するように、移動ユニット210を制御して測定子保持ユニット250を遅い速度で下降する。測定子281の先端がコバ面LEpの後面コバ位置から外れると、制御部50は測定子保持ユニット250の移動を停止する。この間、測定子281の先端の中心位置(球中心281COの座標)が制御部50によってモニタリングされて取得され、メモリ51に記憶される。
制御部50は取得した測定子281の中心位置データを整理し、コバ面LEpの形状を求める。図10(a)は、取得された先端中心(球中心281COの座標)データを示す図である。図10(a)において、先端中心データの軌跡CLTの垂線方向へ測定子281の半球面の半径ra分だけ離れた点が、レンズPLEのコバ面LEpの軌跡として計算される。レンズPLEの前面コバ位置及び後面コバ位置は、エンコーダ285の出力値が急激に変換して点として算出されるため、軸A1方向におけるコバ面LEpの形状が特定される。
また、コバ面LEpの形状が測定されることにより、図10(b)のように、軸A1(Z方向)に対するコバ面LEpの傾斜角EK1が求められる。コバ面にヤゲンLYが形成されている場合は、ヤゲンの後側裾野のコバ面LEprの傾斜角EK1と、ヤゲンの前側裾野のコバ面LEpfの傾斜角EK1の他、コバ面LEpの形状としてヤゲンLYの形状が求められる。例えば、Z方向におけるヤゲン頂点LEyの位置、Z方向に対するヤゲンLYの前斜面LYfの傾斜角度及び後斜面LYrの傾斜角度の少なくとも一つが求められる。そして、前斜面LYfの傾斜角度と後斜面LYrの傾斜角度を得ることにより、これらに基づいてヤゲンLYの山が向かう方向LYB1(以下、ヤゲン方向LYB1と略す)が求められる。ヤゲン方向LYB1は、前斜面LYfと後斜面LYrとが成す角度であるヤゲン角度の二等分線の方向として求められる。なお、ヤゲン裾野のコバ面LEpr、LEpfの傾斜角EK1は、通常は、ヤゲン方向LYB1の法線方向(方向LYB1に垂直な方向)とされる。
なお、好ましくは、以上のようなコバ面LEp(ヤゲンLYの形状も含む)の形状測定を加工済みレンズPLEの複数の動径角で行う。例えば、コバ面LEpの測定における動径角は、0度の他に、90度、180度、270度の4カ所に設定されている。複数の箇所でレンズPLEのコバ面LEpの形状を測定することにより、加工済みレンズPLEの合否判定をより的確に行うことができる。
なお、コバ面LEpが平加工されている場合は、コバ面LEpに対して少なくとも2点に測定子281を接触させて測定結果を得れば、コバ面LEpの傾斜角EK1を求めることができる。例えば、制御部50は、前面コバ位置及び後面コバ位置の少なくとも一方に基づき、位置Lh1とは別に、測定子281を接触させるコバ面の位置Lh2を決定し、2箇所の測定結果からコバ面LEpの傾斜角EK1を求めることも可能である。
また、ヤゲンが形成された加工済みレンズPLEであっても、コバ面LEpの形状として、ヤゲンの後側裾野面LEpr及び前側裾野面LEpfの少なくとも一方を測定できれば、その傾斜角EK1を得ることができる。したがって、後側裾野面LEpr又は前側裾野面LEpfに対して、少なくとも2点に測定子281を接触させる測定でも良い。
以上のようにコバ面LEpの測定データが得られたら、加工装置1によって加工された加工済みレンズPLEの加工データを入力ユニット3によって取得し、取得されたコバ面LEpの測定データと加工済みレンズPLEの加工データとを比較することにより、加工済みレンズPLEの合否を判定することができる。特にヤゲンLYが形成されたレンズPLEにおいては、ヤゲン頂点LEyの位置、ヤゲン方向LYB1等のヤゲンの形成状態について、その合否判定を的確に行える。この判定は制御部50によって行われ、その判定結果が入力ユニット3のディスプレイ等に出力される。入力ユニット3のディスプレイは、判定結果の出力ユニットの機能を有する。また、他の表示器に判定結果を出力しても良い。
次に、加工済レンズPLEのコバ面に形成されているヤゲンLY(ヤゲン頂点LEy)の周長測定について説明する。ヤゲン周長測定には、測定子286が使用される。
測定子286の例は、図5〜図6に示されている。実施例において、測定子286は、測定子軸282の上方向で、測定子281に干渉しない位置に配置されている。測定子286の先端には、加工済みレンズPLEに形成されたヤゲンLYに挿入されるV溝(V字形状の溝)286aが形成されている(図6参照)。V溝286aの開き角Vk1は、一般的なヤゲンLYの頂点角度(例えば、110度)よりも広く、例えば、140度に形成されている。溝深さVd1は、一般的なヤゲンLYの高さ(例えば、0.8mm)よりも小さく、例えば、0.5mmに形成されている。これらにより、測定子軸282の傾斜角がレンズのコバ面LEpの傾斜角に対して多少ずれても、測定子286とレンズのコバ面との干渉が生じにくくなっている。なお、測定子286の先端は、測定子281の先端と同じ方向に延びている。このため、測定子281と同じく、測定子286の先端は図7(a)の方向Hf,Hr方向に傾斜され、ヤゲンLYの形成方向にV溝286aが沿いやすくなっている。
なお、測定ユニット200をヤゲン周長の測定にのみ適用する場合には、コバ面の形状を測定するための測定子281は不要であり、測定子281の代わりに測定子286を測定子軸282の上端に設けた構成であっても良い。
以下に、測定子286を用いたヤゲン周長測定の動作を説明する(図13の測定制御プログラムのフローチャートを参照)。始めに制御部50は、加工済みレンズPLEの所定ステップ(例えば、0.36度ステップ)の動径角毎に、軸A1に対するコバ面LEpの傾斜角EK1及びヤゲン方向LYB1の傾斜角の少なくとも一方を得る。コバ面LEpの傾斜角EK1は、ヤゲン裾野のコバ面LEPr及びLEPfの少なくとも一方の傾斜角によって得られる。傾斜角EK1の代わりにヤゲン方向LYB1を得ても良い理由は、ヤゲン方向LYB1の法線方向の傾斜角がヤゲン裾野のコバ面の傾斜角EK1として扱えるからである。以下では、「傾斜角EK1」はヤゲン方向LYB1を得た場合も含むものとする。
例えば、制御部50は、先のコバ面形状の測定によって、0度、45度、90度、135度、180度、・・・のように45度間隔の動径角での傾斜角EK1が得られている場合には、これらの間を直線補完することにより、動径角毎の傾斜角EK1を得る。傾斜角EK1はヤゲン周長測定時に測定子軸282を傾斜させるために利用されるが、傾斜角EK1は厳密でなくてもよく、補完データであっても実用的には使用可能である。
なお、加工装置1によって加工された加工済みレンズPLEについて、加工装置1からの加工データが取得されている場合には、加工データに含まれる動径角毎の傾斜角EK1を取得することも可能である。また、傾斜角EK1は、玉型に対応するレンズPLEのレンズ前面に対して法線方向に傾斜させる方法でレンズPLEが加工されている場合には、玉型とレンズ前面のカーブデータが取得されることにより、制御部50が演算によって動径角毎の傾斜角EK1を取得することも可能である。
制御部50は、測定開始の動径角(例えば、0度の動径角)におけるヤゲン頂点LEyのZ方向の位置Lz1を得る。例えば、図12に示すように、先のコバ面形状の測定によって、0度の動径角でのコバ面形状が得られていれば、その測定結果から位置Lz1を得ることができる。また、加工装置1からの加工データが取得されている場合には、加工データに含まれている0度の動径角での位置Lz1を取得することがきる。図12は、ヤゲン周長測定時の測定子軸282の傾斜動作の説明図である。
測定開始の指令信号がスイッチ部4等から入力されると、制御部50は、移動ユニット210の駆動を制御し、測定開始の初期位置(例えば、0度の動径角)に測定子保持ユニット250を移動させる。また、測定子286の先端が軸A1に向くように、回転ユニット260の駆動を制御する。そして、取得したZ方向のヤゲン頂点の位置Lz1に測定子286のV溝286aの中心が位置するように、モータ225の駆動を制御し、測定子保持ユニット250を上昇させる。その後、レンズPLEのヤゲン頂点LEyに測定子286が接触するように、測定子保持ユニット250をレンズPLE側に移動させる。測定子286がヤゲン頂点LEyに接触した後、制御部50はVHユニット280を機能させ、コバ面LEPrの傾斜角EK1に応じて測定子軸282を傾斜させる。例えば、図12に示すように、制御部50は測定子286がヤゲン頂点LEyに接触した状態で、測定子軸282の傾斜がコバ面LEPrの傾斜角EK1に沿うように、傾斜機構272の一部であるVHユニット280を機能させる。典型的な実施例では、測定子286がレンズPLEのヤゲン頂点LEyに接触した状態で、さらに測定子保持ユニット250(VHユニット280)を移動ユニット210によってレンズPLE側(軸A1方向)に移動させることにより、測定子軸282を傾斜させることができる。測定子軸282の傾斜角は検知器の例であるエンコーダ285によって検知される。制御部50は、エンコーダ285の検知結果に基づいて移動ユニット210の駆動を制御する。
なお、測定子軸282の傾斜角がモータ等の駆動部によって変えられる場合、測定子軸282の傾斜角を初期位置におけるコバ面LEPrの傾斜角EK1に一致させた後に、測定子保持ユニット250をレンズPLE側に移動させても良い。
続いて制御部50は、全周のヤゲン頂点LEyの測定結果を得るために、ヤゲン頂点LEyに測定子286のV溝286aが接触した状態を保ちながら、移動ユニット210の駆動を制御し、レンズPLEのヤゲンに沿って測定子286を移動させる。全周の測定に当たり、動径角毎(例えば、0.36度ステップの動径角毎)に測定子286の先端が軸A1方向に向くように、回転ユニット260の回転を制御し、軸LOを中心にVHユニット280を回転させる。回転ユニット260の回転制御により、測定子軸282が軸A1に対して傾斜されるように設定される。
そして、制御部50は、予め取得された動径角毎の傾斜角EK1に応じて測定子軸282が傾斜するように、傾斜機構272の一部を構成している移動ユニット210を制御し、測定子保持ユニット250を動向方向に移動させる。例えば、測定子軸282の傾斜が傾斜角EK1に概ね沿うように測定子保持ユニット250を動径方向に移動させる。測定子軸282が傾斜されることより、レンズPLEの全周のヤゲン頂点位置の測定に際して、測定子286のV溝286aがヤゲン頂点LEyに正しく接触するようになり、正確なヤゲン位置の測定ができる。各動径角での測定子286(V溝286a)の移動位置(すなわち、ヤゲン頂点LEyの三次元軌跡データ)は、Z検知ユニット210Z、XY検知ユニット210XYによって得られる。Z検知ユニット210Z及びXY検知ユニット210XYは、測定子286(測定子軸282)の傾斜角を検知する検知器(エンコーダ285)を含み、各動径角での測定子286の移動位置は、測定子286の傾斜角を考慮して数学的に求められる。
なお、測定子286がレンズPLEに制限されることなく、測定子軸282を傾斜させるための駆動力を与える駆動部(例えば、モータ等)を設けた構成においては、制御部50は、その駆動部を制御し、各動径角の傾斜角EK1に応じて測定軸282を傾斜させる。
レンズPLEの全周のヤゲン位置の測定に際して、本実施例の構成においては、制御部50は、次のように移動ユニット210等を制御する。例えば、制御部50は、測定開始から所定の測定ポイント数(例えば、5ポイント)の動径情報が得られたら、測定済みの動径情報に基づいて次の測定ポイント(未測定ポイント)の変化を予測し、その結果に基づいてヤゲン頂点LEyに測定子286が沿うように、また、測定子軸282が各動径角での傾斜角EK1を維持するように、移動ユニット210を制御して測定子保持ユニット250をXY方向に移動する。また、制御部50は、モータ265の駆動を制御して回転ベース261を回転することにより、軸LOを中心にVHユニット280を回転し、測定子286の先端が軸A1に向くようにする。Z方向についても、制御部50は、測定済みのZ位置情報に基づいて次の測定ポイント(未測定ポイント)のZ位置変化を予測し、その結果に基づいてヤゲン頂点LEyの変化に追従して測定子286及び測定子軸282が移動するように、移動ユニット210を制御して測定子保持ユニット250をZ方向に移動させる。
なお、ヤゲン周長測定の構成において、加工済みレンズPLEの動径方向に測定子保持ユニット250を相対的に移動させ、レンズ保持ユニット300のシャフト313を回転させる構成の場合には、加工済みレンズPLEの回転の動径角毎に測定子286の動径方向の移動位置をXY検知ユニット210XYによって得る。ヤゲン頂点LEyの三次元軌跡データの内の動径情報は、シャフト313(加工済みレンズPLE)の回転角のデータと、動径方向への測定子282の移動位置と、に基づきXY検知ユニット210XYによって得られる。ヤゲン頂点LEyの三次元軌跡データの内のZ方向(動径方向の垂直方向)は、Z検知ユニット210Zによって得られる。
上記のような測定が完了すると、制御部50はメモリ51に記憶された測定データを呼び出し、測定ポイント毎(所定の動径角毎)のZ位置データ及び動径長データ(XYデータ)について、周知の周長算出演算(例えば、2つの測定ポイント間の長さを積算する等の演算)によって、加工済みレンズPLEのヤゲン頂点軌跡の周長値を算出する。そして、加工済みレンズPLEが枠入れされる眼鏡フレームのリムの周長値データを外部コンピュータ2000から取得し、加工済みレンズPLEのヤゲン頂点軌跡の周長値とリムの周長値とを比較し、その差が許容値内か否かによって、加工済みレンズPLEの合否を判定する。なお、加工済みレンズPLEの合否は、加工済みレンズPLEのヤゲン頂点軌跡の周長値を外部コンピュータ2000に出力し、外部コンピュータ2000側で行っても良い。
以上のような実施例の測定装置1は、加工済みレンズPLEの周縁形状(コバ面形状)をより的確に測定できる。また、実施例の測定装置1は、加工済みレンズのコバ面が傾斜している場合であっても、ヤゲン頂点の軌跡をより正確に測定できる。これによって、より正確なヤゲン周長値を得ることができる。
上記の典型的な実施例では、ヤゲン頂点LEyの変化に追従して測定子286が軽い力でZ方向に移動させるようにするために、測定子保持ユニット250をモータ225によってZ方向に移動させる構成を採用したが、これに限られない。Z方向の変動分だけ測定子282がZ方向に移動可能に保持する構成とすれば、測定子保持ユニット250をZ方向に移動させる構成は無くても良い。