JP5801751B2 - 電動工具 - Google Patents

電動工具 Download PDF

Info

Publication number
JP5801751B2
JP5801751B2 JP2012100931A JP2012100931A JP5801751B2 JP 5801751 B2 JP5801751 B2 JP 5801751B2 JP 2012100931 A JP2012100931 A JP 2012100931A JP 2012100931 A JP2012100931 A JP 2012100931A JP 5801751 B2 JP5801751 B2 JP 5801751B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
load
torque
load mode
mode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012100931A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013226626A (ja
Inventor
山本 浩克
浩克 山本
高明 長田
高明 長田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Makita Corp
Original Assignee
Makita Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Makita Corp filed Critical Makita Corp
Priority to JP2012100931A priority Critical patent/JP5801751B2/ja
Priority to PCT/JP2012/081820 priority patent/WO2013161118A1/ja
Priority to DE112012006280.9T priority patent/DE112012006280T5/de
Publication of JP2013226626A publication Critical patent/JP2013226626A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5801751B2 publication Critical patent/JP5801751B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23D51/00Sawing machines or sawing devices working with straight blades, characterised only by constructional features of particular parts; Carrying or attaching means for tools, covered by this subclass, which are connected to a carrier at both ends
    • B23D51/16Sawing machines or sawing devices working with straight blades, characterised only by constructional features of particular parts; Carrying or attaching means for tools, covered by this subclass, which are connected to a carrier at both ends of drives or feed mechanisms for straight tools, e.g. saw blades, or bows
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23DPLANING; SLOTTING; SHEARING; BROACHING; SAWING; FILING; SCRAPING; LIKE OPERATIONS FOR WORKING METAL BY REMOVING MATERIAL, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23D59/00Accessories specially designed for sawing machines or sawing devices
    • B23D59/001Measuring or control devices, e.g. for automatic control of work feed pressure on band saw blade
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B25HAND TOOLS; PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS; MANIPULATORS
    • B25FCOMBINATION OR MULTI-PURPOSE TOOLS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; DETAILS OR COMPONENTS OF PORTABLE POWER-DRIVEN TOOLS NOT PARTICULARLY RELATED TO THE OPERATIONS PERFORMED AND NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B25F5/00Details or components of portable power-driven tools not particularly related to the operations performed and not otherwise provided for

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Portable Power Tools In General (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本明細書によって開示される技術は、電動工具に関する。
特許文献1に、電動工具において、モータを流れる電流に基づいてモータが無負荷状態にあるか負荷状態にあるかを判別し、無負荷状態の場合に負荷状態の場合に比べてモータの回転数を低減させる技術が開示されている。この技術では、無負荷状態の場合に負荷状態の場合に比べてモータの回転数を下げることで、騒音や振動の発生を抑制している。
米国特許第4002959号明細書
モータを流れる電流からは、モータが無負荷状態にあるか負荷状態にあるかを正確に判別することが難しい。例えば、モータの起動時には、無負荷状態であっても、モータには大きな起動電流が流れる。特許文献1の技術では、このような場合に、モータが負荷状態にあると誤って判別し、モータの回転数を増大させてしまう。
また無負荷状態ではモータの回転数を下げるために、位相制御やPWM制御によってモータを流れる電流を制限している。このため、モータが無負荷状態から負荷状態に移行しても、モータを流れる電流の上昇分が小さいことがある。特許文献1の技術では、このような場合に、モータが無負荷状態にあると誤って判別し、モータの回転数が下がった状態のままロックしてしまうおそれがある。
さらに、無負荷状態から負荷状態に移行した直後においては、モータが一定の回転数で定常的に駆動しておらず、非定常的な挙動を示す過渡状態が存在する。過渡状態においては、モータの慣性モーメントに応じた慣性トルクの影響が大きく、モータを流れる電流のみから負荷トルクの大きさを正確に判断することは困難である。特許文献1の技術のように、モータを流れる電流から無負荷状態と負荷状態を判別しようとすると、無負荷状態から負荷状態へ切り換わる際に、モータの回転数を上昇させるタイミングが遅くなってしまう。
電動工具において、モータの無負荷状態と負荷状態を正確かつ迅速に判別して、無負荷状態における騒音や振動を抑制し、無負荷状態から負荷状態に切り換わる際のモータの回転数の応答性を向上することが可能な技術が必要とされている。
本明細書が開示する電動工具は、モータと、モータにより駆動される工具部と、ワークから工具部を介してモータに作用する負荷トルクを推定するトルク推定手段を備えている。そのトルク推定手段は、少なくともモータに流れる電流に応じた駆動トルクとモータの慣性モーメントに応じた慣性トルクを反映した負荷トルクを推定する。その電動工具は、トルク推定手段で推定された負荷トルクに応じて、無負荷モードと負荷モードの間で選択的に切換可能である。その電動工具では、無負荷モードにおけるモータの回転数が、負荷モードにおけるモータの回転数に比べて低い。
上記の電動工具では、モータに流れる電流に応じた駆動トルクとモータの慣性モーメントに応じた慣性トルクを反映した負荷トルクを推定し、推定された負荷トルクに応じて無負荷モードと負荷モードを切り換える。このような構成とすることによって、モータの無負荷状態と負荷状態を正確かつ迅速に判別して、無負荷状態における騒音や振動を抑制し、無負荷状態から負荷状態に切り換わる際のモータの回転数の応答性を向上することができる。
レシプロソー2の構成を模式的に示す図である。 モニタ回路12の構成をブロック線図で表現した図である。 モニタ回路12をモータ8と組み合わせた構成をブロック線図で表現した図である。 図3の制御系と等価な制御系をブロック線図で表現した図である。 レシプロソー2における、モータ8に作用するトルクτとモータ8の回転数ωの経時的変化を示す図である。 モータ8の回転数を調整するフィードバック制御系を示す図である。 コントローラ18の処理を説明するフローチャートである。 第1規定トルクτ、第2規定トルクτ、第1規定回転数ω、第2規定回転数ωの組み合わせの例を示す図である。 設定切換手段14の一例を示す図である。 モニタ回路12の別の構成をブロック線図で表現した図である。 モニタ回路12の別の構成をブロック線図で表現した図である。 モニタ回路12の別の構成をブロック線図で表現した図である。 モニタ回路12の別の構成をブロック線図で表現した図である。
一実施形態に係る電動工具では、トルク推定手段が、モータの特性を反映したモータモデルであって、モータに作用する負荷トルクについての入力と、モータに関連する状態量についての出力を有するモータモデルと、当該モータに関連する状態量についての実測値とモータモデルの出力の差分を算出する比較器と、比較器の出力を増幅してモータに作用する負荷トルクの推定値として出力する増幅器を備えており、増幅器の出力がモータに作用する負荷トルクとしてモータモデルに入力される。ここでいう「モータに関連する状態量」とは、モータの挙動に関連する状態量であって、例えばモータに印加される電圧や、モータを流れる電流や、モータの回転数などを含む。上記のトルク推定手段では、モータモデルを含むフィードバックループが構成されており、実際のモータの挙動をモータモデルによってシミュレートすることができる。そして、モータに関連する状態量の実測値が実現される際の、モータに作用する負荷トルクの推定値を精度良く算出することができる。上記の電動工具によれば、モータが非定常的な挙動を示す状況であっても、モータモデルによってその挙動をシミュレートすることで、モータに作用する負荷トルクを精度良く推定し、モータの無負荷状態と負荷状態を正確に判別することができる。
一実施形態に係る電動工具では、モータに関連する状態量が、モータに流れる電流であり、モータモデルが、モータに印加される電圧についての入力をさらに備えており、モータに印加される電圧についての実測値が、モータモデルに入力される。この電動工具によれば、検出が容易なモータに流れる電流の実測値とモータに印加される電圧の実測値に基づいて、モータに作用する負荷トルクを精度良く推定し、モータの無負荷状態と負荷状態を正確に判別することができる。
一実施形態に係る電動工具では、トルク推定手段が、少なくとも高周波成分を除去する第1フィルタと、前記第1フィルタと同じ特性を有する第2フィルタを備えており、前記モータが、電流を断続的に流して制御されており、前記モータを流れる電流の実測値が、前記第1フィルタを介して、前記比較器に入力され、前記モータに印加される電圧の実測値が、前記第2フィルタを介して、前記モータモデルに入力される。この電動工具によれば、PWM制御や位相制御などを適用したモータを用いる場合でも、モータに作用する負荷トルクを精度良く推定し、モータの無負荷状態と負荷状態を正確に判別することができる。
一実施形態に係る電動工具では、モータに関連する状態量が、モータの回転数であり、モータモデルが、モータに印加される電圧についての入力をさらに備えており、モータに印加される電圧についての実測値が、モータモデルに入力される。この電動工具によれば、検出が容易なモータの回転数の実測値とモータに印加される電圧の実測値に基づいて、モータに作用する負荷トルクを精度良く推定し、モータの無負荷状態と負荷状態を正確に判別することができる。
一実施形態に係る電動工具では、トルク推定手段が、トルク定数とモータに流れる電流の積から、慣性モーメントとモータの回転数の時間微分値の積を減算して、モータに作用する負荷トルクを推定する。この電動工具によれば、簡素な制御系によってモータに作用する負荷トルクを適切に推定し、モータの無負荷状態と負荷状態を正確に判別することができる。
一実施形態に係る電動工具では、トルク推定手段が、トルク定数とモータに流れる電流の積から、慣性モーメントとモータの回転数の時間微分値の積を減算して、さらに摩擦係数とモータの回転数の積を減算して、モータに作用する負荷トルクを推定する。この電動工具によれば、簡素な制御系によってモータに作用する負荷トルクを精度良く推定し、モータの無負荷状態と負荷状態を正確に判別することができる。
一実施形態に係る電動工具では、モータの回転数または誘起電圧に基づくフィードバック制御により、無負荷モードにおけるモータの回転数を略一定に調整する。この電動工具によれば、工具部がワークによって拘束されている状態で無負荷モードでの動作を開始した場合でも、フィードバック制御によりPWM制御のデューティ比が自動的に広がって、モータがロックすることがない。
一実施形態に係る電動工具では、電動工具の起動時において、無負荷モードで動作を開始する。この電動工具によれば、電動工具の起動時における騒音や振動の発生を確実に抑制することができる。
一実施形態に係る電動工具では、無負荷モードにおいて、トルク推定手段で推定された負荷トルクが第1規定トルクを上回ると、負荷モードに切り換る。一実施形態に係る電動工具では、第1規定トルクを使用者が設定可能な第1トルク設定手段をさらに備えている。一実施形態に係る電動工具では、負荷モードにおいて、トルク推定手段で推定された負荷トルクが第2規定トルクを下回ると、無負荷モードに切り換る。一実施形態に係る電動工具では、第2規定トルクを使用者が設定可能な第2トルク設定手段をさらに備えている。一実施形態に係る電動工具では、負荷モードおよび/または無負荷モードの回転数を使用者が設定可能な回転数設定手段をさらに備えている。これらの電動工具によれば、無負荷モードと負荷モードにおける電動工具の動作を、使用者が使用状況に応じて適切に設定することができる。
一実施形態に係る電動工具は、無負荷モードにおいて、トルク推定手段で推定された負荷トルクが第1規定トルクを上回ると、負荷モードに切り換え、負荷モードにおいて、トルク推定手段で推定された負荷トルクが第2規定トルクを下回ると、無負荷モードに切り換え、負荷モードの回転数、無負荷モードの回転数、第1規定トルクおよび第2規定トルクのうち少なくとも2以上の組み合わせについて、所定の段階で切換可能な切換手段をさらに備えている。この電動工具によれば、負荷モードの回転数、無負荷モードの回転数、第1規定トルクおよび第2規定トルクの適切な組み合わせを、使用者が使用状況に応じて選択することができる。
一実施形態に係る電動工具では、無負荷モードと負荷モードの切換を行う動作状態と、常に負荷モードで動作する動作状態の間で切換可能な動作状態切換手段をさらに備えている。この電動工具によれば、無負荷モードと負荷モードの間の切換えの有無を、使用者が使用状況に応じて切り換えることができる。
一実施形態に係る電動工具では、無負荷モードにおいて、トルク推定手段で推定された負荷トルクが第1規定トルクを上回ると、負荷モードに切り換え、負荷モードにおいて、トルク推定手段で推定された負荷トルクが第2規定トルクを下回ると、無負荷モードに切り換え、無負荷モードと負荷モードの切換を行う動作状態と、常に負荷モードで動作する動作状態の間で切換可能な動作状態切換手段をさらに備えており、動作状態切換手段が、負荷モードの回転数、無負荷モードの回転数、第1規定トルクおよび第2規定トルクのうちの少なくとも1つについて設定する手段と共通化されている。この電動工具によれば、動作状態切換手段と設定する手段の構成を簡素化することができる。
一実施形態に係る電動工具では、無負荷モードから負荷モードに切り換った後、所定時間が経過するまで、負荷モードから無負荷モードへの切り換わりを禁止する。この電動工具によれば、負荷モードと無負荷モードの間で頻繁に切り換わる事態を抑制し、電動工具の動作を安定させることができる。
一実施形態に係る電動工具は、モータの動力を工具部に伝達する動力伝達部と、ワークから工具部に作用する荷重を推定する荷重推定手段をさらに備えており、荷重推定手段が、トルク推定手段で推定される負荷トルクと、動力伝達部の特性に応じて、ワークから工具部に作用する荷重を推定し、トルク推定手段で推定された負荷トルクの代わりに、荷重推定手段で推定された荷重に応じて、無負荷モードと負荷モードの間で選択的に切換可能である。この電動工具によっても、モータの無負荷状態と負荷状態を正確かつ迅速に判別して、無負荷状態における騒音や振動を抑制し、無負荷状態から負荷状態に切り換わる際のモータの回転数の応答性を向上することができる。
図1は、電動工具の一実施形態であるレシプロソー2を示している。本実施例のレシプロソー2は、ブレードホルダ4と、動力伝達部6と、モータ8と、モータ駆動回路10と、モニタ回路12と、設定切換手段14と、トリガスイッチ16と、コントローラ18と、バッテリ20を備えている。レシプロソー2は、木工用に使用することもできるし、金工用に使用することもできる。
レシプロソー2では、電源投入後、使用者がトリガスイッチ16を引き込み操作すると、バッテリ20の電力を利用して、モータ駆動回路10によってモータ8を回転駆動し、動力伝達部6がモータ8の回転運動を往復運動に変換して、ブレードホルダ4を往復運動させる。これにより、ブレードホルダ4に取り付けられたブレードが往復運動して、ワークを切断加工する。モータ駆動回路10の動作は、コントローラ18により制御される。
モニタ回路12は、ワークからブレード、ブレードホルダ4および動力伝達部6を介してモータ8に作用するトルクを推定する。以下ではこのようにモータ8に作用するトルクを負荷トルクという。また、モニタ回路12は、モータ8の回転数を推定する。
図2に示されるように、モニタ回路12には、モータ8に印加される電圧の実測値Vと、モータ8に流れる電流の実測値iが入力される。モータ8に印加される電圧の実測値Vは、図示しない電圧検出器により検出される。モータ8を流れる電流の実測値iは、図示しない電流検出器により検出される。モニタ回路12は、モータ8に作用するトルクの推定値τと、モータ8の回転数の推定値ωを、コントローラ18へ出力する。モニタ回路12は、モータモデル22と、比較器24と、増幅器26を備えている。
モータモデル22は、モータ8の特性を2入力2出力の伝達系としてモデル化したものである。モータモデル22では、モータ8に印加する電圧Vと、モータ8に作用するトルクτを入力とし、モータ8に流れる電流iと、モータ8の回転数ωを出力としている。
モータモデル22の特性は、実際のモータ8の入力−出力特性に基づいて、特定することができる。例えばモータ8がDCモータである場合には、以下のようにしてモータモデル22の特性を決定することができる。
モータ8の電気系に関して、Lをインダクタンス、iを電流、Vを印加電圧、Rを抵抗値、KBを発電定数、ωを回転数とすると、以下の関係式が成り立つ。
Figure 0005801751
他方、モータ8の機械系に関して、Jをロータの慣性モーメント、KTをトルク定数、Bを摩擦定数、τをモータ8に作用する負荷トルクとすると、以下の関係式が成り立つ。
Figure 0005801751
ここで、上記の数式2の左辺は、モータの慣性モーメントに応じた慣性トルクを示している。上記の数式2の右辺第1項は、モータに流れる電流に応じた駆動トルクを示している。上記の数式2の右辺第2項は、摩擦トルクを示している。
上記の数式1および数式2の両辺を時間に関して積分すると、以下の2つの関係式が得られる。
Figure 0005801751
Figure 0005801751
上記の数式3および数式4に基づいて数値計算を行うことで、2つの入力V、τに対する2つの出力i、ωを算出することができる。以上から分かるように、モータ8に印加する電圧Vと、モータ8に作用する負荷トルクτを入力とし、モータ8に流れる電流iと、モータ8の回転数ωを出力とするようにモータモデル22を構成した場合、モータ8の状態量についての微分演算を行わず、積分演算によってそれぞれの出力を得ることができる。上記のように、積分演算によって出力を得るようにモータモデル22を構築することで、モータ8の状態量が急激に変動する際でも、精度良くモータ8の挙動をシミュレートすることができる。
図2に示すように、モータモデル22の電流出力、すなわちモータ8の電流推定値iは比較器24へ提供される。比較器24では、モータ8の電流実測値iとモータモデル22の電流出力iとの差分Δiを算出する。算出された差分Δiは、増幅器26において所定のゲインGで増幅された後、モータ8の推定トルクτとしてモータモデル22のトルク入力に入力される。このように、モニタ回路12はフィードバックループを構成している。なお、モータモデル22の電圧入力には、モータ8に印加される電圧の実測値Vが入力される。
上記のフィードバックループでは、増幅器26でのゲインGを十分に大きく設定しておくことで、モータモデル22の電流出力、すなわちモータ8の電流推定値iがモータ8の電流実測値iに収束するように、モータモデル22の入力トルク、すなわちモータ8に作用する負荷トルクの推定値τの大きさが調整される。このような構成とすることによって、モータモデル22を用いて、モータ8に電圧Vが印加されたときに、モータ8に流れる電流iを実現するような、モータ8に作用する負荷トルクτと、その際のモータ8の回転数ωを算出することができる。このようにして算出されるモータ8の負荷トルクτは、モータに流れる電流iに応じた駆動トルクと、モータの慣性モーメントJに応じた慣性トルクを反映したものということができる。
モニタ回路12は、上述の負荷トルク推定値τとともに、モータモデル22の回転数出力を、モータ8の回転数推定値ωとして出力する。
図3を参照しながら、モニタ回路12によってモータ8の負荷トルクτと回転数ωが推定される原理について説明する。図3では、実際のモータ8を伝達関数Mで表現し、モニタ回路12においてモータ8を仮想的に具現化したモータモデル22を伝達関数Mで表現している。図3に示す制御系における入力τ(実際のモータ8に作用しているトルク値)と、出力τ(モニタ回路12から出力されるトルク推定値)の関係は以下のようになる。
Figure 0005801751
従って、モニタ回路12におけるモータモデル22を実際のモータ8と等しい特性となるように設定しておくことで、上式においてM=M=Mと置き換えることができ、以下の関係式が得られる。
Figure 0005801751
上記の数式6から分かるように、図3の制御系における入力τから出力τへの伝達関数は、図4に示すような、前向き伝達関数がGMであり、後向き伝達関数が1である、フィードバック制御系と等価なものとなっている。従って、出力τは、入力τに追従して変動する。増幅器26のゲインGを十分に大きくしておくことで、出力τは入力τに収束する。従って、モニタ回路12から出力されるトルク推定値τから、モータ8に作用している負荷トルクτを知ることができる。
本実施例のモニタ回路12では、トルクを検出するための専用のセンサを設けることなく、モータ8に印加される電圧Vと、モータ8を流れる電流iに基づいて、モータ8に作用する負荷トルクτを精度良く推定することができる。
本実施例のモニタ回路12では、回転数を検出するための専用のセンサを設けることなく、モータ8に印加される電圧Vと、モータ8を流れる電流iに基づいて、モータ8の回転数ωを精度良く推定することができる。
本実施例のモニタ回路12では、モータ8に印加される電圧Vとモータ8に作用する負荷トルクτを入力とし、モータ8を流れる電流iとモータ8の回転数ωを出力とするモータモデル22を含むフィードバックループを用いて、モータモデル22の電流出力iを、実際のモータ8を流れる電流iに収束させる構成としている。このような構成とすることで、微分演算を用いることなく、モータ8に作用する負荷トルクτとモータ8の回転数ωを精度良く推定することができる。
コントローラ18は、モニタ回路12から出力されるトルク推定値τに基づいて、レシプロソー2の動作モードを切り換える。図5に示すように、本実施例のレシプロソー2では、電源投入後、トリガスイッチ16がオンされると、無負荷モードで動作を開始する。無負荷モードにおいて、コントローラ18は、モータ8の回転数ωが第1規定回転数ωとなるように、PI制御によりモータ8の回転数を調整する。無負荷モードにおける第1規定回転数ωは、負荷トルクが作用しない状態でモータ8を回転させた場合に、振動や騒音が問題とならない程度の回転数である。無負荷モードにおいて、トルク推定値τが第1規定トルクτを上回ると、負荷モードへと切り換わる。負荷モードにおいて、コントローラ18は、モータ8の回転数ωが第2規定回転数ωとなるように、PI制御によりモータ8の回転数を調整する。第2規定回転数ωは、ワークの加工に適した回転数である。第2規定回転数ωは、第1規定回転数ωよりも大きな回転数である。負荷モードにおいて、トルク推定値τが第2規定トルクτを下回ると、無負荷モードへと切り換わる。
なお、モータ8の回転数の調整は、モータ8の回転数の推定値(または実測値)に基づくフィードバック制御により行うことができる。あるいは、モータ8の回転数の代わりに、モータ8の誘起電圧に基づくフィードバック制御により行うこともできる。このような制御は、例えば図6に示すように、比較器40とPI制御器42とモータ8を含むフィードバックループを用いて行うことができる。このような制御により、ブレードがワークに食いついてブレードが拘束されている状態でトリガスイッチ16がオンされた場合でも、フィードバック制御によりPWM制御のデューティ比が自動的に広がって、モータ8がロックすることがない。また、本実施例では、モータ8に流れる電流に応じた駆動トルクだけでなく、モータ8の慣性モーメントに応じた慣性トルクも反映した負荷トルクを推定しているので、モータ8が過渡状態にある場合でも、無負荷モードから負荷モードへ速やかに切り換わることができる。
設定切換手段14では、使用者が、第1規定トルクτ、第2規定トルクτ、第1規定回転数ω、第2規定回転数ωをそれぞれ設定することができる。
図7は本実施例のレシプロソー2の動作を説明するフローチャートである。レシプロソー2に電源が投入されると、コントローラ18は図7に示す処理を実施する。
ステップS2では、設定切換手段14から、第1規定トルクτ、第2規定トルクτ、第1規定回転数ω、第2規定回転数ωの設定をそれぞれ取得する。
ステップS4では、トリガスイッチ16がオンになるまで待機する。
ステップS6では、無負荷モードでレシプロソー2の動作を開始する。すなわち、モータ8を駆動し、ブレードホルダ4の往復動作を開始する。無負荷モードにおいては、モータ8の回転数を、第1規定回転数ω1となるように調整する。
ステップS8では、カウンタをクリアする。
ステップS10では、設定切換手段14から、第1規定トルクτ、第2規定トルクτ、第1規定回転数ω、第2規定回転数ωの設定をそれぞれ取得する。
ステップS12では、モニタ回路12から、モータ8に作用する負荷トルクの推定値τを取得する。
ステップS14では、現在の動作モードが無負荷モードであるか負荷モードであるかを判断する。現在の動作モードが無負荷モードである場合には、ステップS16へ進む。現在の動作モードが負荷モードである場合には、ステップS26へ進む。
ステップS16では、モータ8に作用する負荷トルクの推定値τが第1規定トルクτを上回るか否かを判断する。負荷トルクの推定値τが第1規定トルクτ以下の場合(NOの場合)、ステップS24でカウンタをクリアした後、ステップS10へ戻る。ステップS16で負荷トルクの推定値τが第1規定トルクτを上回る場合(YESの場合)、ステップS18でカウンタを加算した後、ステップS20へ進む。
ステップS20では、カウンタが第1所定値に達したか否かを判断する。カウンタが第1所定値に達していない場合(NOの場合)、ステップS10へ戻る。ステップS20でカウンタが第1所定値に達している場合(YESの場合)、ステップS22で動作モードを無負荷モードから負荷モードへ切換え、ステップS24でカウンタをクリアした後、ステップS10へ戻る。
ステップS26では、モータ8に作用する負荷トルクの推定値τが第2規定トルクτを下回るか否かを判断する。負荷トルクの推定値τが第2規定トルクτ以上の場合(NOの場合)、ステップS34でカウンタをクリアした後、ステップS10へ戻る。ステップS26で負荷トルクの推定値τが第2規定トルクτを下回る場合(YESの場合)、ステップS28でカウンタを加算した後、ステップS30へ進む。
ステップS30では、カウンタが第2所定値に達したか否かを判断する。カウンタが第2所定値に達していない場合(NOの場合)、ステップS10へ戻る。ステップS30でカウンタが第2所定値に達している場合(YESの場合)、ステップS32で動作モードを負荷モードから無負荷モードへ切換え、ステップS34でカウンタをクリアした後、ステップS10へ戻る。
なお、上記のフローチャートにおいて、ステップS16においてトルク推定値τが第1規定トルクτ以下の場合に、ステップS24でカウンタをクリアする代わりに、カウンタを減算する構成としてもよい。この場合、カウンタの最小値はゼロとして、それ以下の値にはならないように構成しておく。同様に、ステップS26においてトルク推定値τが第2規定トルクτ以上の場合に、ステップS34でカウンタをクリアする代わりに、カウンタを減算する構成としてもよい。この場合も、カウンタの最小値はゼロとして、それ以下の値にはならないように構成しておく。
レシプロソー2の動作を説明する。電源を投入してトリガスイッチ16をオンにすると、無負荷モードで動作を開始する。その後、ブレードによるワークの加工を開始して、モータ8に作用する負荷トルクが所定時間継続して第1規定トルクτを上回ると、無負荷モードから負荷モードに切り換る。その後、ブレードによるワークの加工が完了して、モータ8に作用する負荷トルクが所定時間継続して第2規定トルクτを下回ると、負荷モードから無負荷モードに切り換る。
本実施例のレシプロソー2によれば、モータ8に作用する負荷トルクに応じて、無負荷モードと負荷モードを切り換える。このような構成とすることによって、モータ8に負荷トルクが作用していない無負荷状態では、モータ8の回転数を低く抑えて、騒音や振動の発生を抑制することができる。
本実施例のレシプロソー2によれば、無負荷モードにおいて、モータ8に作用する負荷トルクが所定時間継続して第1規定トルクτを上回る場合に、負荷モードに切り換える。このような構成とすることで、モータ8に作用する負荷トルクが一時的に変動した場合については、動作モードの切換を行わない。レシプロソー2の動作を安定させることができる。
本実施例のレシプロソー2によれば、負荷モードにおいて、モータ8に作用する負荷トルクが所定時間継続して第2規定トルクτを下回る場合に、無負荷モードに切り換える。このような構成とすることで、モータ8に作用する負荷トルクが一時的に変動した場合については、動作モードの切換を行わない。レシプロソー2の動作を安定させることができる。
なお、無負荷モードから負荷モードへ切り換った直後や、負荷モードから無負荷モードへ切り換った直後は、動作モードの切り換りを所定期間禁止する構成としてもよい。このような構成とすることによって、頻繁に動作モードが切り換る事態を抑制することができる。
上記では、第1規定トルクτ、第2規定トルクτ、第1規定回転数ω、第2規定回転数ωは、設定切換手段14によりレシプロソー2の使用者が任意に設定することができる構成について説明した。これとは異なり、第1規定トルクτ、第2規定トルクτ、第1規定回転数ω、第2規定回転数ωを、製品出荷時に予め設定しておき、レシプロソー2の使用者が設定を変更できない構成としてもよい。
設定切換手段14における、第1規定トルクτ、第2規定トルクτ、第1規定回転数ω、第2規定回転数ωの設定は、種々の方式により実現することができる。例えば、回転角度が数値の大きさに対応する設定用のダイヤルをそれぞれに対応して設けてもよい。あるいは、数値の大きさを入力するタクトスイッチをそれぞれに対応して設けてもよい。あるいは、第1規定トルクτ、第2規定トルクτ、第1規定回転数ω、第2規定回転数ωのそれぞれについて、数値の大きさを段階的に選択可能なダイヤルやスイッチを設けてもよい。あるいは、トリガスイッチ16の引き量に対応させて、それぞれの数値を設定する構成としてもよい。
あるいは、第1規定トルクτ、第2規定トルクτ、第1規定回転数ω、第2規定回転数ωの組み合わせを製品出荷時に予め決定しておき、使用者がどの組み合わせを用いるか選択するように構成してもよい。図8に示す例では、使用者は木工モード、金工モード、・・・といった複数の加工モードの何れかを選択する。選択された加工モードに応じて、第1規定トルクτ、第2規定トルクτ、第1規定回転数ω、第2規定回転数ωの値が決定される。図8に示す例では、木工モードにおいては、金工モードに比べて、第1規定トルクτ、第2規定トルクτが低く設定され、第1規定回転数ωが低く、第2規定回転数ωが高く設定されている。金属を加工する場合は、無負荷モードでのモータ8の回転数を低くし過ぎると、ブレードがワークに食いつくまでに時間がかかってしまう。また、負荷モードでのモータ8の回転数を高くし過ぎると、刃が焼きついて切れなくなることがある。そこで、図8に示す例では、金工モードが選択された場合には、無負荷モードでのモータ8の回転数(すなわち第1規定回転数ω)を、木工モードが選択された場合よりも高く設定し、負荷モードでのモータ8の回転数(すなわち第2規定回転数ω)を、木工モードが選択された場合よりも低く設定している。また、金属を加工する場合は、ブレードがワークに食いつく前にモータ8の回転数を上げると、ブレードとワークの間に滑りを生じてしまう。そこで、図8に示す例では、金工モードが選択された場合には、無負荷モードから負荷モードへ切り替わる基準となる第1規定トルクτを、木工モードが選択された場合よりも高く設定している。
上記の実施例では、負荷モードにおけるモータ8の回転数を第2規定回転数ωに調整する構成について説明したが、負荷モードにおけるモータ8の回転数はこれ以外に様々な制御を採用することができる。例えば、負荷モードにおけるモータ8の回転数を、モータ8に作用する負荷トルクの大きさに応じて変化させてもよい。あるいは、負荷モードにおけるモータ8の回転数の時間変化率を、モータ8に作用する負荷トルクの時間変化率に応じて変化させてもよい。このような構成とすることで、無負荷モードと負荷モードの間の切り換りにおけるモータ8の回転数の変化を滑らかにすることができる。あるいは、負荷モードにおけるモータ8の回転数を、トリガスイッチ16の引き量に応じて増減させてもよい。
上記の実施例では、負荷モードにおいて、モータ8に作用する負荷トルクが第2規定トルクτを下回ると、無負荷モードに切り換える構成について説明した。これとは異なり、一旦負荷モードで動作した後は、トリガスイッチ16がオフとなるか、レシプロソー2の電源が切られるまで、動作モードの切り換わりを行わずに、負荷モードのまま動作する構成としてもよい。
上記のような無負荷モードと負荷モードの切換を行うか、常に負荷モードで動作するようにするかを、レシプロソー2の使用者が任意に選択できるように構成してもよい。このような動作状態の切換えは、例えばダイヤルを用いる構成としてもよいし、スライドスイッチを用いる構成としてもよい。また、このような動作状態の切換えを行う手段を、第1規定トルクτ、第2規定トルクτ、第1規定回転数ω、第2規定回転数ωを設定する設定切換手段14と共通化してもよい。図9に示す設定切換手段14では、三段階に切換可能なスライドスイッチによって、無負荷モードと負荷モードの切換を行う第1モード(図9の(A)参照)および第2モード(図9の(C)参照)と、常に負荷モードで動作する強制モード(図9の(B)参照)の何れかを選択可能である。第1モードは例えば図8に示す木工モードであり、第2モードは例えば図8に示す金工モードである。このような構成とすることによって、設定切換手段14が簡素化されて、レシプロソー2の操作性が向上する。
モニタ回路12における負荷トルクの推定は、上記以外にも、種々の方式により行うことが可能である。例えば、モータ8がDCモータであり、モータ駆動回路10がモータ8をPWM制御する場合には、図10に示すように、モニタ回路12において、モータ8に印加される電圧の実測値Vにフィルタ27を通過させ、モータ8に流れる電流の実測値iにフィルタ29を通過させるように構成してもよい。ここで、フィルタ27とフィルタ29は、互いに同じ特性を有する、少なくとも高周波成分を除去するフィルタであって、例えばローパスフィルタであってもよいし、バンドパスフィルタであってもよい。
モータ8をPWM制御する場合、電流実測値iおよび電圧実測値Vは、オンタイムにおいては急激に変動するものの、オフタイムにおいてはほとんど変動しない。このため、PWM制御におけるオンデューティが小さい場合、モニタ回路12のサンプリング周期が十分に短いものでないと、オンタイムにおける電流実測値iおよび電圧実測値Vの変動を正確に把握することができず、モータ8に作用する負荷トルクτやモータ8の回転数ωの推定誤差が大きくなる。しかしながら、モニタ回路12のサンプリング周期を短くするためには、それだけ高性能なICチップを用いなければならず、コストの増大を招いてしまう。そこで、図10に示すように、互いに同じ特性を有するフィルタ27とフィルタ29を用いて、電流実測値iおよび電圧実測値Vのフィルタ処理を行い、高周波成分を除去する。これにより、電流実測値iおよび電圧実測値Vの変動が緩慢となり、モニタ回路12のサンプリング周期をそれほど短くしなくとも、モータ8の挙動を正確に把握することが可能となる。
あるいは、図11に示すように、モニタ回路12を、モータ8に印加される電圧の実測値Vと、モータ8の回転数の実測値ωを入力として、モータ8に作用する負荷トルクの推定値τと、モータ8を流れる電流の推定値iを出力とするように構成してもよい。この場合、モータ8に印加される電圧の実測値Vは、図示しない電圧検出値により検出され、モータ8の回転数の実測値ωは、図示しない回転数検出器により検出される。
図11に示すモニタ回路12では、モータモデル22の回転数出力、すなわちモータ8の回転数の推定値ωは比較器30へ提供される。比較器30では、モータ8の回転数実測値ωとモータモデル22の回転数出力ωとの差分Δωを算出する。算出された差分Δωは、増幅器32において所定のゲインHで増幅された後、モータ8の推定トルクτとしてモータモデル22のトルク入力に入力される。このように、モニタ回路12はフィードバックループを構成している。モータモデル22の電圧入力には、モータ8に印加される電圧の実測値Vが入力される。
上記のフィードバックループでは、増幅器32でのゲインHを十分に大きく設定しておくことで、モータモデル22の回転数出力、すなわちモータ8の回転数推定値ωがモータ8の回転数実測値ωに収束するように、モータモデル22の入力トルク、すなわちモータ8に作用するトルク推定値τの大きさが調整される。このような構成とすることによって、モータモデル22を用いて、モータ8に電圧Vが印加されたときに、モータ8の回転数ωを実現するような、モータ8に作用する負荷トルクτと、その際のモータ8に流れる電流iを推定することができる。
上記では、モニタ回路12において、モータモデル22を利用することにより、微分演算を行わずに、積分演算によって、モータ8に作用する負荷トルクτを推定する構成について説明した。これとは異なり、上記の数式2に基づいて、微分演算によってモータ8に作用する負荷トルクτを推定することもできる。
図12に示すモニタ回路12では、モータ8を流れる電流の実測値iと、モータ8の回転数の実測値ωを入力として、モータ8に作用するトルクの推定値τを出力する。この場合、モータ8を流れる電流の実測値iは、図示しない電流検出器により検出され、モータ8の回転数の実測値ωは、図示しない回転数検出器により検出される。
図12に示すモニタ回路12では、モータ8を流れる電流の実測値iに比例要素50によってトルク定数KTが乗算されて、駆動トルクτが算出される。また、モータ8の回転数の実測値ωに比例要素52によって摩擦係数Bが乗算されて、摩擦トルクτが算出される。さらに、モータ8の回転数の実測値ωについて、微分要素54により時間微分値を算出し、算出された時間微分値をローパスフィルタ56で平滑化した後、比例要素58によってモータ8の慣性モーメントJを乗算して、慣性トルクτが算出される。比較器60,62によって駆動トルクτから摩擦トルクτおよび慣性トルクτが減算されて、負荷トルクの推定値τが算出される。
なお、図12に示すモニタ回路12では、摩擦係数Bが十分小さい場合には、比例要素52と比較器60を省略することもできる。また、モータ8の回転数の実測値ωの時間微分値が急激に変動しない場合には、ローパスフィルタ56を省略することもできる。
上記では、モータ8に作用する負荷トルクの推定値τに基づいて、負荷状態と無負荷状態の判別を行い、レシプロソー2の動作モードを切り換える構成について説明した。これと同様の考え方に基づいて、ワークからブレードに作用する荷重の推定値Fに基づいて、負荷状態と無負荷状態の判別を行い、レシプロソー2の動作モードを切り換える構成としてもよい。
動力伝達部6にスプリングやエアシリンダ、クランクなどの要素が含まれている場合は、ワークからブレードに作用する荷重Fの波形とモータ8に作用する負荷トルクτの波形が大きく異なったものとなる。この傾向は、ブレードに衝撃的な力が作用する場合に特に顕著である。そこで、図13に示すモニタ回路12では、モータ8に作用する負荷トルクτを推定する代わりに、ワークからブレードに作用する荷重Fを推定する。そして、コントローラ18は、ワークからブレードに作用する荷重の推定値Fに応じて、負荷モードと無負荷モードを切り換える。
図13に示すモニタ回路12は、モータ8をモデル化したモータモデル22と、比較器24と、増幅器26と、動力伝達部6をモデル化した動力伝達部モデル25と、電流検出部(図示せず)をモデル化した電流検出部モデル28を備えている。
動力伝達部モデル25は、動力伝達部6の特性を1入力1出力の伝達関数としてモデル化したものである。動力伝達部モデル25は、ブレードからブレードホルダ4を介して動力伝達部6に作用する荷重を入力とし、動力伝達部6からモータ8に作用する負荷トルクを出力としている。動力伝達部モデル25の特性は、実際の動力伝達部6の入力−出力特性に基づいて、特定することができる。
電流検出部モデル28は、電流検出部の特性を1入力1出力の伝達関数としてモデル化したものである。電流検出部モデル28は、モータ8を流れる電流を入力とし、電流検出部で検出される電流を出力としている。電流検出部モデル28の特性は、実際の電流検出部の入力−出力特性に基づいて、特定することができる。
図13に示すように、モータモデル22の電流出力iは、電流検出部モデル28を介して、比較器24へ提供される。比較器24では、モータ8の電流実測値、すなわち電流検出部で検出された電流iと電流検出部モデル28からの電流Eiの差分Δiを算出する。算出された差分Δiは、増幅器26において所定のゲインGで増幅された後、ワークからブレードに作用する荷重の推定値Fとして出力される。また、ワークからブレードに作用する荷重の推定値Fは、動力伝達部モデル25によってモータ8に作用する負荷トルクの推定値τに変換されて、モータモデル22のトルク入力に入力される。このように、モニタ回路12はフィードバックループを構成している。なお、モータモデル22の電圧入力には、モータ8に印加される電圧の実測値Vが入力される。
上記のフィードバックループでは、増幅器26でのゲインGを十分に大きく設定しておくことで、モータモデル22の電流出力、すなわちモータ8の電流推定値iがモータ8の電流実測値iに収束するように、モータモデル22の入力トルクの大きさが調整され、それによりワークからブレードに作用する荷重の推定値Fの大きさが調整される。このような構成とすることによって、モータモデル22を用いて、モータ8に電圧Vが印加されたときに、モータ8に流れる電流iを実現するような、ワークからブレードに作用する荷重の推定値Fを算出することができる。
図13のモニタ回路12を用いる場合、コントローラ18は、負荷モードと無負荷モードの間の切換えにおいて、第1規定トルクτ、第2規定トルクτの代わりに、第1規定荷重F、第2規定荷重Fを、動作モードの切換えの閾値として用いる。
上記の実施例では、電動工具としてレシプロソー2を例として説明したが、電動工具はこれに限られない。電動工具は、例えば、ジグソー、サンダなどであってもよい。あるいは、電動工具はスクリュードライバーでもよい。スクリュードライバーにおいては、クラッチを繋ぐタイミングにおいて、モータに大きな負荷トルクが作用し、無負荷モードから負荷モードに切り換わる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的な有用性を持つものである。
2 レシプロソー;4 ブレードホルダ;6 動力伝達部;8 モータ;10 モータ駆動回路;12 モニタ回路;14 設定切換手段;16 トリガスイッチ;18 コントローラ;20 バッテリ;22 モータモデル;24 比較器;25 動力伝達部モデル;26 増幅器;27 フィルタ;28 電流検出部モデル;29 フィルタ;30 比較器;32 増幅器;40 比較器;42 PI制御器;50 比例要素;52 比例要素;54 微分要素;56 ローパスフィルタ;58 比例要素;60 比較器;62 比較器;

Claims (15)

  1. モータと、
    モータにより駆動される工具部と、
    ワークから工具部を介してモータに作用する負荷トルクを推定するトルク推定手段を備えており、
    トルク推定手段が、少なくともモータに流れる電流に応じた駆動トルクとモータの慣性モーメントに応じた慣性トルクを反映した負荷トルクを推定し、
    トルク推定手段で推定された負荷トルクに応じて、無負荷モードと負荷モードの間で選択的に切換可能であり、
    無負荷モードにおけるモータの回転数が、負荷モードにおけるモータの回転数に比べて低く、
    無負荷モードと負荷モードの切換を行う動作状態と、常に負荷モードで動作する動作状態の間で切換可能な動作状態切換手段をさらに備えており、
    無負荷モードと負荷モードの切換を行う動作状態では、無負荷モードにおいてトルク推定手段で推定された負荷トルクが第1規定トルクを上回ると負荷モードに切り換え、負荷モードにおいてトルク推定手段で推定された負荷トルクが第2規定トルクを下回ると無負荷モードに切り換え、
    動作状態切換手段が、負荷モードの回転数、無負荷モードの回転数、第1規定トルクおよび第2規定トルクのうちの少なくとも1つについて設定する設定手段と共通化されていることを特徴とする電動工具。
  2. トルク推定手段が、
    モータの特性を反映したモータモデルであって、モータに作用する負荷トルクについての入力と、モータに関連する状態量についての出力を有するモータモデルと、
    当該モータに関連する状態量についての実測値とモータモデルの出力の差分を算出する比較器と、
    比較器の出力を増幅してモータに作用する負荷トルクの推定値として出力する増幅器を備えており、
    増幅器の出力がモータに作用する負荷トルクとしてモータモデルに入力される請求項1の電動工具。
  3. 前記モータに関連する状態量が、モータに流れる電流であり、
    前記モータモデルが、モータに印加される電圧についての入力をさらに備えており、
    モータに印加される電圧についての実測値が、モータモデルに入力される請求項2の電動工具。
  4. トルク推定手段が、
    少なくとも高周波成分を除去する第1フィルタと、
    前記第1フィルタと同じ特性を有する第2フィルタを備えており、
    前記モータが、電流を断続的に流して制御されており、
    前記モータを流れる電流の実測値が、前記第1フィルタを介して、前記比較器に入力され、
    前記モータに印加される電圧の実測値が、前記第2フィルタを介して、前記モータモデルに入力される請求項3の電動工具。
  5. 前記モータに関連する状態量が、モータの回転数であり、
    前記モータモデルが、モータに印加される電圧についての入力をさらに備えており、
    モータに印加される電圧についての実測値が、モータモデルに入力される請求項2の電動工具。
  6. トルク推定手段が、トルク定数とモータに流れる電流の積から、慣性モーメントとモータの回転数の時間微分値の積を減算して、モータに作用する負荷トルクを推定する請求項1の電動工具。
  7. トルク推定手段が、トルク定数とモータに流れる電流の積から、慣性モーメントとモータの回転数の時間微分値の積を減算して、さらに摩擦係数とモータの回転数の積を減算して、モータに作用する負荷トルクを推定する請求項6の電動工具。
  8. モータの回転数または誘起電圧に基づくフィードバック制御により、無負荷モードにおけるモータの回転数を略一定に調整する請求項1から7の何れか一項の電動工具。
  9. 無負荷モードと負荷モードの切換を行う動作状態では、電動工具の起動時において、無負荷モードで動作を開始する請求項1から8の何れか一項の電動工具。
  10. 設定手段が、第1規定トルクを使用者が設定可能な第1トルク設定手段を備える請求項1から9の何れか一項の電動工具。
  11. 設定手段が、第2規定トルクを使用者が設定可能な第2トルク設定手段を備える請求項1から10の何れか一項の電動工具。
  12. 設定手段が、負荷モードおよび/または無負荷モードの回転数を使用者が設定可能な回転数設定手段を備える請求項1から11の何れか一項の電動工具。
  13. 設定手段が、負荷モードの回転数、無負荷モードの回転数、第1規定トルクおよび第2規定トルクのうち少なくとも2以上の組み合わせについて、所定の段階で切換可能な切換手段を備える請求項1から12の何れか一項の電動工具。
  14. 無負荷モードから負荷モードに切り換った後、所定時間が経過するまで、負荷モードから無負荷モードへの切り換わりを禁止する請求項1から13の何れか一項の電動工具。
  15. モータの動力を工具部に伝達する動力伝達部と、
    ワークから工具部に作用する荷重を推定する荷重推定手段をさらに備えており、
    荷重推定手段が、トルク推定手段で推定される負荷トルクと、動力伝達部の特性に応じて、ワークから工具部に作用する荷重を推定し、
    トルク推定手段で推定された負荷トルクの代わりに、荷重推定手段で推定された荷重に応じて、無負荷モードと負荷モードの間で選択的に切換可能であり、
    無負荷モードと負荷モードの切換を行う動作状態では、無負荷モードにおいて荷重推定手段で推定された荷重が第1規定荷重を上回ると負荷モードに切り換え、負荷モードにおいて荷重推定手段で推定された荷重が第2規定荷重を下回ると無負荷モードに切り換え、
    設定手段が、負荷モードの回転数、無負荷モードの回転数、第1規定荷重および第2規定荷重のうちの少なくとも1つについて設定するように構成されている、請求項1の電動工具。
JP2012100931A 2012-04-26 2012-04-26 電動工具 Active JP5801751B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012100931A JP5801751B2 (ja) 2012-04-26 2012-04-26 電動工具
PCT/JP2012/081820 WO2013161118A1 (ja) 2012-04-26 2012-12-07 電動工具
DE112012006280.9T DE112012006280T5 (de) 2012-04-26 2012-12-07 Elektrowerkzeug

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012100931A JP5801751B2 (ja) 2012-04-26 2012-04-26 電動工具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013226626A JP2013226626A (ja) 2013-11-07
JP5801751B2 true JP5801751B2 (ja) 2015-10-28

Family

ID=49482479

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012100931A Active JP5801751B2 (ja) 2012-04-26 2012-04-26 電動工具

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5801751B2 (ja)
DE (1) DE112012006280T5 (ja)
WO (1) WO2013161118A1 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6066079B2 (ja) * 2013-07-30 2017-01-25 日立工機株式会社 電動工具
JP6148609B2 (ja) * 2013-11-21 2017-06-14 株式会社マキタ 電動工具
JP2015123546A (ja) * 2013-12-26 2015-07-06 日立工機株式会社 電動工具
JP6489346B2 (ja) * 2014-06-30 2019-03-27 工機ホールディングス株式会社 電動工具
JP2016087716A (ja) * 2014-10-30 2016-05-23 日立工機株式会社 切断工具
JP6476992B2 (ja) * 2015-02-24 2019-03-06 株式会社リコー 負荷トルク推定装置、画像形成装置、負荷トルク推定方法及びプログラム
JP6617918B2 (ja) * 2015-11-30 2019-12-11 工機ホールディングス株式会社 電動工具
JP6901346B2 (ja) 2017-08-09 2021-07-14 株式会社マキタ 電動作業機
JP6916060B2 (ja) 2017-08-09 2021-08-11 株式会社マキタ 電動作業機
WO2019065087A1 (ja) 2017-09-29 2019-04-04 工機ホールディングス株式会社 電動工具
WO2019177753A1 (en) 2018-03-16 2019-09-19 Milwaukee Electric Tool Corporation Blade clamp for power tool
JP7336716B2 (ja) * 2018-03-26 2023-09-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 電動工具
EP3774148A4 (en) 2018-04-03 2021-12-15 Milwaukee Electric Tool Corporation JIGSAW
USD887806S1 (en) 2018-04-03 2020-06-23 Milwaukee Electric Tool Corporation Jigsaw
JP6641607B2 (ja) * 2018-12-28 2020-02-05 工機ホールディングス株式会社 電動工具
KR102451280B1 (ko) * 2019-11-14 2022-10-05 테-후앙 왕 동일한 조임 정도를 유지할 수 있는 무선 임팩트 전동 공구의 제어 시스템
JP6885455B2 (ja) * 2019-12-27 2021-06-16 工機ホールディングス株式会社 電動工具
US11919135B2 (en) 2020-07-06 2024-03-05 Milwaukee Electric Tool Corporation Automatic ramp load sense for power tools

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2407601C2 (de) * 1974-02-16 1980-04-17 Robert Bosch Gmbh, 7000 Stuttgart Steuereinrichtung zur Absenkung der Drehzahl eines wechselstromgespeisten Reihenschlußmotors im Leerlaufbetrieb
JP4140139B2 (ja) * 1999-08-31 2008-08-27 松下電工株式会社 負荷トルク推定方法及びトルク制御装置
JP2002178281A (ja) * 2000-12-15 2002-06-25 Kawasaki Heavy Ind Ltd 把持力制御装置および把持力推定装置
JP2010051162A (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 Yokohama National Univ Pmモータの制御装置及び制御方法
JP2010110875A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Ryobi Ltd 電動工具駆動用のモータ回転制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
DE112012006280T5 (de) 2015-02-19
JP2013226626A (ja) 2013-11-07
WO2013161118A1 (ja) 2013-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5801751B2 (ja) 電動工具
JP6148609B2 (ja) 電動工具
EP2675062B1 (en) Device for estimating state quantity related to motor and electric power tool
CN105103437B (zh) 电动机驱动装置的伺服调整方法
JP5727572B2 (ja) モータ温度に応じて動作を変更する工作機械の制御装置及び制御方法
US10350742B2 (en) Percussion unit
KR101597084B1 (ko) 모터 구동 장치
JP2017517407A5 (ja)
JP5127767B2 (ja) 駆動制御装置
JP7496569B2 (ja) 電動工具
JP2012065373A5 (ja) モータ制御装置、モータ制御装置を用いた圧縮機駆動装置を備えた冷凍機器
JP5256704B2 (ja) 慣性モーメント推定装置
JP2012191810A (ja) リプル抽出装置、車両用シート及びリプル抽出方法
JP4151401B2 (ja) サーボ制御装置
JP5628724B2 (ja) モータ制御装置
JP7308467B2 (ja) 電動工具
JP5569512B2 (ja) 角度検出装置
JP6809900B2 (ja) 電気車制御装置
JP5749529B2 (ja) モータ制御装置
JP2001268997A (ja) 電動機制御装置のチューニング方法
JP2002238265A (ja) インバータ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141027

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150609

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150811

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150827

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5801751

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250