JP5799428B2 - 飲料抽出機 - Google Patents
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Description
一方で、蓋体を開放した状態において、注ぎ口部を抽出室内から離脱させようとすると、上方側開口部を介して材料受け部を離脱する必要があり、材料受け部を抽出室内に装着したまま、注ぎ口部のみを抽出室内から離脱させることができない構成となっている。
前記抽出室の底部に下方側に貫通する貫通口が設けられ、
前記上方側開口部を介して前記抽出室内に着脱自在で且つ前記被抽出材料を載置する材料受け部を備え、前記材料受け部には前記被抽出材料から抽出された飲料が通過できる抽出孔が設けられ、
前記抽出室を介さずに下方側から前記抽出部に着脱自在で且つ前記抽出部に装着された状態で前記貫通口に臨む前記抽出孔を下方側から囲繞する箱状の注ぎ口部を備え、前記注ぎ口部には、前記抽出孔を通過した飲料を泡立てる泡立て部と前記泡立て部にて泡立てられた飲料を抽出容器に吐出する注ぎ口とが設けられ、
前記注ぎ口部を前記抽出部の下方側に装着し且つ前記材料受け部を前記抽出室内に装着した状態において、前記蓋体により前記上方側開口部を閉鎖した閉鎖状態では、前記抽出部からの前記注ぎ口部の離脱を阻止し、前記蓋体により前記上方側開口部を開放した開放状態では、前記抽出室を介さずに前記抽出部からの前記注ぎ口部の離脱を許容する注ぎ口部離脱阻止機構を備えた点にある。
一方で、蓋体により上方側開口部を開放した開放状態では、被抽出材料を載置する材料受け部は、蓋体の存在に邪魔されない状態で抽出室内から上方側開口部を介して離脱できるのに対して、泡立て部及び注ぎ口を備えた注ぎ口部は、材料受け部の存在に邪魔されず且つ注ぎ口部離脱阻止機構により阻止されない(許容された)状態で、抽出室(上方側開口部)を介さずに抽出部から離脱できるので、抽出室内からの材料受け部の離脱、及び、抽出部からの注ぎ口部の離脱を、夫々別々に行うことができる。従って、被抽出材料が載置され且つ被抽出材料から抽出された飲料が通過できる抽出孔を備えた材料受け部、及び、抽出孔を通過した飲料を泡立てる泡立て部と泡立て部にて泡立てられた飲料を抽出容器に吐出する注ぎ口とが設けられた注ぎ口部の夫々が、飲料等により汚れた場合であっても、汚れの程度や使用者の要望等に合わせて材料受け部及び注ぎ口部の両方或いは一方を任意に取り外して洗浄や清掃を行うことができ、利便性を向上させることができる。
よって、蓋体を閉鎖した閉鎖状態では材料受け部及び注ぎ口部を離脱できず安全性の確保をしながら、蓋体を開放した開放状態では、材料受け部及び注ぎ口部の両方或いは一方を任意に離脱でき利便性を向上し得る飲料抽出機を提供することができた。
前記注ぎ口部離脱阻止機構が、前記材料受け部に形成され且つ前記材料受け部が前記抽出室内に装着された状態で前記貫通口に挿通される受け部側筒状部と、前記注ぎ口部内の底部から上方側に突出形成される前記泡立て部としての有底筒状の泡立て部側筒状部とを備え、前記注ぎ口部を前記抽出部の下方側に装着し且つ前記材料受け部を前記抽出室内に装着した状態において、前記注ぎ口部のスライド方向において前記受け部側筒状部と前記泡立て部側筒状部とが近接又は当接するように構成され、
前記注ぎ口部離脱阻止機構が、前記閉鎖状態では、スライド方向にスライドさせた前記注ぎ口部の前記泡立て部側筒状部が前記蓋体により押圧された前記材料受け部の前記受け部側筒状部に当接して、前記抽出部からの前記注ぎ口部の離脱を阻止し、前記開放状態では、スライド方向にスライドさせた前記注ぎ口部の前記泡立て部側筒状部が前記蓋体による押圧が解除された前記材料受け部の前記受け部側筒状部に当接して、前記抽出部からの前記注ぎ口部の離脱を許容する点にある。
一方で、蓋体により上方側開口部を開放した開放状態では、注ぎ口部を上方側開口部の開口面と平行なスライド方向に沿ってスライドさせると、注ぎ口部の泡立て部側筒状部が、蓋体による下方側への押圧が解除された材料受け部の受け部側筒状部に当接しながら当該受け部側筒状部を上方側に持ち上げて、注ぎ口部がスライド移動でき、抽出部からの注ぎ口部の離脱が許容されるように構成されている。これにより、抽出室内からの材料受け部の離脱、及び、抽出部からの注ぎ口部の離脱を、夫々別々に確実に行うことができる。
よって、蓋体を閉鎖した閉鎖状態では材料受け部及び注ぎ口部を離脱できず安全性を確実に確保しながら、蓋体を開放した開放状態では、材料受け部及び注ぎ口部の両方或いは一方を任意に離脱でき利便性を一層向上し得る飲料抽出機を提供することができた。
一方で、開放状態では、注ぎ口部を上方側開口部の開口面と平行なスライド方向に沿ってスライドさせると、注ぎ口部の泡立て部側筒状部における泡立て部側テーパ面が、蓋体による下方側への押圧が解除された材料受け部の受け部側筒状部における受け部側テーパ面に当接し、注ぎ口部のスライドにより受け部側テーパ面が泡立て部側テーパ面に沿って摺動案内されながら上方側に持ち上げられて、受け部側筒状部の泡立て部側筒状部の内径側への入り込みが解除され、注ぎ口部がスライド移動でき、抽出部からの注ぎ口部の離脱を容易に行うことができるように構成されている。これにより、抽出室内からの材料受け部の離脱、及び、抽出部からの注ぎ口部の離脱を、夫々別々に確実且つ容易に行うことができる。
よって、蓋体を閉鎖した閉鎖状態では材料受け部及び注ぎ口部を離脱できず安全性をより確実に確保しながら、蓋体を開放した開放状態では、材料受け部及び注ぎ口部の両方或いは一方を任意に離脱でき利便性をより一層向上し得る飲料抽出機を提供することができた。
なお、泡立て部側筒状部内の空間は、主として抽出孔及び流出部により他の空間(受け部側筒状部内の空間や注ぎ口部内における注ぎ口側の空間)と連通しているため、抽出孔から噴出する飲料は底面(傾斜面)への衝突に加えて泡立て部側筒状部内の空間に存在する飲料とも衝突することで、微細且つ多量の良好な泡を含む状態となっている。
図1〜図4に示すように、コーヒーメーカは、装置本体1と、この装置本体1に着脱自在な水(液体の一例)貯留用のタンク8とを備えて構成されている。図2〜図5に示すように、装置本体1には、コーヒー粉(被抽出材料の一例)Qを装入する抽出室3を形成する抽出部基体50(基体の一例)及び抽出室3の上方側開口部4を開閉自在な蓋体5を備えた抽出部2、水を加熱し且つ加圧して送液路6を通して抽出室3に供給する加熱送液部7、及び、上方側開口部4を閉鎖する閉鎖位置(図1及び図3参照)に蓋体5を保持するロック状態(図5(a)参照)と当該ロック状態を解除する解除状態(図5(b)参照)とに切り換えることができる蓋ロック機構L(図5参照)等が組み付けられている。
又、詳細は後述するが、図2〜図4に示すように、上方側開口部4を介して抽出部2の抽出室3内に着脱自在で且つコーヒー粉Qが封入されたカフェポッドMを載置するポッドホルダH(材料受け部の一例)が備えられ、そのポッドホルダHには、コーヒー粉Qから抽出されたコーヒー(飲料の一例)が通過できる抽出孔47h(図9〜図12参照)が設けられている。
詳細は後述するが、図2〜図4に示すように、抽出部2には、注ぎ口33を備えた注ぎ口部材30(注ぎ口部の一例)が抽出室3を介さずに下方側から着脱自在となるように構成されている。
そして、図3に示すように、カフェポッドMを抽出室3内に装入して、上方側開口部4を蓋体5により閉鎖した閉鎖状態で加熱送液部7を作動させると、抽出部2に湯が加圧供給されてコーヒーが抽出され、容器載せ台9に載置したコーヒーカップ(抽出容器の一例、図示省略)に注ぎ口部材30の注ぎ口33からコーヒーが吐出される。
尚、以下の説明では、コーヒーメーカを水平な台上に載置した状態で、抽出部2が張り出す方向を前方として、各方向を定義する。即ち、抽出部2の張り出し方向とは反対方向を後方と定義し、前面視で左右方向を定義する。
図3に示すように、この実施形態では、加熱送液部7は、タンク8内の水を送出するポンプ11と、そのポンプ11により送出される水を一時貯留して加熱する湯沸し部12とを備えて構成されている。
湯沸し部12は、水を貯留可能な加熱容器13内にシーズヒータからなる電気ヒータ14を設けて構成され、加熱容器13内の水を電気ヒータ14により加熱する構成となっている。ちなみに、加熱容器13の容量は、例えば、350cc程度である。
図示を省略するが、湯沸し部12には、加熱容器13内の湯水の温度を検出する湯温センサが備えられている。
タンク8は、装置本体1に設けられたタンク受け17に倒立状態で装着され、タンク受け17から水が送出されるのに伴って、タンク8の出口からタンク受け17に水が流下する構成となっている。
逃がし弁20の還流口とタンク受け17とが還流路22にて接続されている。そして、逃がし弁20に流入する水の圧力が設定供給圧力を越えると、流入した水の一部が還流路22を通してタンク受け17に戻されることにより、逃がし弁20に流入する水の圧力が設定供給圧力以下に維持されるように構成されている。
図示を省略するが、このコーヒーメーカには、運転を制御する制御部が設けられ、更に、図1に示すように、制御部に運転制御情報を送信する操作部25が、装置本体1の上面に設けられている。
図1〜図4に示すように、下部覆い部材51には、注ぎ口部材30を挿脱するための挿脱口52が、前面から底面にわたって開く形態で形成されている。
図7〜図12に示すように、挿脱口52の内面における両側面には、前面視で一方の側面から他方の側面に向けて突出し他方の側面から一方の側面に向けて突出する一対のガイドレール52aが、長手方向を装置本体1の前後方向に沿わせた状態で設けられている。挿脱口52の内面における上面側は、後述する抽出部基体50の底部の中央に形成された貫通口54と連通するように形成されている。
更に、図2及び図6に示すように、ポッド受部材48の上面において内側筒状部48pから径方向外方に向けて延びる複数のリブ48rが放射状に(即ち、周方向に分散して)設けられ、複数のリブ48rの上面にカフェポッドMが載置される(図4参照)。
従って、注ぎ口部材30が挿脱口52に装着され且つポッドホルダHが抽出室3内に装着された状態では、外側筒状部41の下部が割れ筒状部34の上部の内径側に位置する状態で入り込み、テーパ面41aとテーパ面34bとが対向面間に所定の隙間を形成した状態で近接するように構成されている(図11参照)。なお、注ぎ口部材33のスライド方向においても、テーパ面41aとテーパ面34bとは、所定の隙間よりも若干大きな隙間で近接するように構成されている。
抽出部基体50の窪み部53の内面には、その底部における貫通口54の縁部から窪み開口部55の開口縁に延びる複数のリブ59が放射状に設けられ(図6では、例えば、周方向で等間隔に6本)、ポッドホルダHを窪み部53に装着するときの径方向での位置決め用として、各リブ59における窪み開口部55の開口縁側の部分には、貫通口54側の部分よりも高い位置決め用段部59sが形成されている。
なお、抽出部基体50が、抽出部2を形成する抽出部形成体に相当すると共に、割れ筒状部34が抽出孔47hを通過した飲料を泡立てる泡立て部及び泡立て部側筒状部に相当する。
図2〜図4、図8〜図12に示すように、蓋体5は、抽出室3内においてポッドホルダHに載置されたカフェポッドMを押圧する押圧面71を備えた押圧部70が設けられ、押圧面71には、蓋体5が閉鎖された閉鎖状態で当該押圧面71よりもポッドホルダH側に突出する突出押圧部72が設けられるとともに、突出押圧部72に、加熱送液部7から供給された湯をポッドホルダHに載置されたカフェポッドMに供給する湯口73が設けられている。
図3、図5及び図8〜図12に示すように、蓋体5の後端には、軸体60が軸心A1を左右方向に沿わせて取り付けられ、又、抽出部基体50の一対の突条部56夫々の上面における後方には、軸支部61が立設されている。そして、蓋体5が、その軸体60が一対の軸支部61に軸支された状態で設けられることにより、蓋体5が、抽出部2の上方側開口部4の外方に位置する左右方向の軸心A1にて、抽出部2の上方側開口部4を閉鎖する閉鎖位置(図1、図3及び図11参照)とその閉鎖位置から最も離間した全開位置(図2、図4及び図8〜図10参照)との間で揺動自在に設けられている。尚、図5は、抽出部2及び蓋体5の斜視図において、蓋上板62(詳細は後述)及び下部覆い部材51を省略した図である。
図2及び図8〜図11に示すように、蓋体5における抽出部基体50の上面に対向する部分には、蓋体5が閉鎖位置に位置したときに抽出部基体50の窪み部53に装着されたポッドホルダHにおけるホルダ本体40のホルダ開口部42を閉鎖するように、内蓋80が設けられ、この内蓋80に押圧部70が設けられると共に、内蓋80の抽出部基体50に対向する面における押圧部70の外周部には、リング状の密封シール部材65が設けられている。
そして、蓋体5が閉鎖位置に位置した閉鎖状態では、押圧面71、突出押圧部72及び中央側突出押圧部75によりカフェポッドMが抽出室3の底部側(窪み部53の内面側)に押圧されるとともに、密封シール部材65によりポッドホルダHが抽出室3の底部側(窪み部53の内面側)に押圧されて、ポッドホルダHの下面が複数のリブ59の上面に押し付けられることとなる。この状態では、外側筒状部41の先端が挿脱口52に装着された注ぎ口部材30における割れ筒状部34の上部の内径側に位置する状態で入り込み、外側筒状部41のテーパ面41aと割れ筒状部34のテーパ面34bとが、上述のように所定の隙間を空けた状態で近接した状態となる。つまり、蓋体5が閉鎖状態(特に、後述するロック状態)にある場合には、蓋体5によるカフェポッドM及びポッドホルダHの押圧、更に、注ぎ口部材30のスライド方向においてテーパ面41aとテーパ面34bとが近接することにより、挿脱口52に装着された注ぎ口部材30をスライド方向に沿ってスライドさせて挿脱口52から離脱させようとしても、テーパ面34bが蓋体5により下方側に押圧されたテーパ面41aに当接して、ガイドレール52aに沿ってスライド移動できず挿脱口52から離脱できないように構成されている。また、注ぎ口部材30を挿脱口52に装着しようとしても、外側筒状部41が注ぎ口部材30の外壁部35や弧状切り欠き部33Aに当接してガイドレール52aに沿ってスライド移動できず挿脱口52に装着することができないように構成されている。従って、外側筒状部41、割れ筒状部34、両テーパ面34b,41a及び押圧部70が、注ぎ口部離脱阻止機構Pとして機能することとなる(図10参照)。
図5に示すように、スライド部材90には、蓋体5が閉鎖位置に位置する状態でのスライド部材90の往復移動に伴って、抽出部基体50の一対の突条部56夫々の後向き凹部57に係合、離脱する一対の左右方向に突起する横向き突起部91、及び、スライド部材90をスライド操作するための開閉操作レバー67を連結する一対の連結孔92が設けられている。
図5に示すように、その開閉操作レバー67には、一対のアーム部67aが左右方向に振り分けて備えられ、一対のアーム部67aの夫々の先端がスライド部材90の一対の連結孔92夫々に嵌まり込む状態で連結されている。
そして、開閉操作レバー67とスライド部材90とは、蓋体5が閉鎖位置に位置する状態において、図5(a)に示すように、開閉操作レバー67が前方側に揺動して倒れ姿勢(開閉操作レバー67の上面が蓋上板62の上面と面一)になると、スライド部材90が往復移動範囲後端の係合位置に位置し、図5(b)に示すように、開閉操作レバー67が後方側に揺動して立ち姿勢になると、スライド部材90が往復移動範囲前端の係合解除位置に位置するように連結されている。
水充填運転は、湯沸し部12の加熱容器13に水を満たす運転であり、このコーヒーメーカを初めて使用するとき等に実行する。又、抽出運転は、コーヒーカップ一杯分に相当する量のコーヒーを抽出する運転である。
予め、抽出運転においてポンプ11により湯を送出する抽出用目標送出量及び湯沸し部12にて水を加熱する目標加熱温度、並びに、水充填運転においてポンプ11により水を送出する充填用目標送出量が設定され、それら抽出用目標送出量、目標加熱温度及び充填用目標送出量が制御部のメモリー(図示省略)に記憶されている。ちなみに、この実施形態では、抽出用目標送出量は、例えば、130ccに設定され、目標加熱温度は、85〜93℃の範囲(例えば、89℃)に設定されている。又、充填用目標送出量は、タンク8の出口から圧力弁21に至る送液路6中に満たされる湯水の容量よりも多少多い量に設定される。
制御部は、マイクロスイッチがオンになっている状態で抽出スイッチが押されると、電気ヒータ14を作動させて抽出運転を開始し、その抽出運転では、湯温センサの検出温度が目標加熱温度に達すると、電気ヒータ14の作動を停止すると共にポンプ11の作動を開始し、以降、流量センサ19にて検出される流量を積算して、その積算流量が抽出用目標送出量に達すると、ポンプ11の作動を停止して抽出運転を終了するように構成されている。
まず、図5に示すように、開閉操作レバー67を起立させ立ち姿勢とし蓋ロック機構Lを解除状態(図5(a)から(b)の状態)に切り換えて、図8に示すように、蓋体5を全開位置側に揺動させ、上方側開口部4を開放した開放状態とする。
この際には、図10(a)及び(b)に示すように、注ぎ口部材30の装着に連れて当該注ぎ口部材30の外壁部35に形成された弧状切り欠き部33Aが、抽出室3の貫通口54に挿通された外側筒状部41のテーパ面41aに若干当接して、外側筒状部41が弧状切り欠き部33Aに沿って案内されながら上方側に持ち上げられる状態となる。
更に注ぎ口部材30をスライド移動させると、図10(c)に示すように、上方側に持ち上げられた外側筒状部41を割れ筒状部34のテーパ面34bに沿って下方側に案内し、テーパ面41aとテーパ面34bとが、上述のように所定の隙間を空けた状態で近接した状態となる。これにより、外側筒状部41の先端を、割れ筒状部34の上部の内径側の位置に容易に入り込ませることができる(図11参照)。
そして、図11に示すように、蓋体5を閉鎖位置側に揺動させ、上方側開口部4を閉鎖した閉鎖状態とし、開閉操作レバー67を倒れ姿勢とし蓋ロック機構Lをロック状態(図5(b)から(a)の状態)に切り換える。
この水充填運転や抽出運転中、即ち、蓋ロック機構Lが蓋体5を閉鎖状態で保持したロック状態では、注ぎ口部離脱阻止機構Pにより、抽出部2の挿脱口52に装着された注ぎ口部材30を当該挿脱口52から離脱させることができないとともに、抽出室3内に装着されたポッドホルダHを当該抽出室3内から離脱させることができないように構成されているので、安全性を向上できる。
説明を加えると、図12に示すように、蓋体5が閉鎖状態に保持されたロック状態では、注ぎ口部材30を上方側開口部4の開口面Sと平行なスライド方向に沿ってスライドさせて抽出部2の挿脱口52から離脱させようとしても、割れ筒状部34のテーパ面34bが蓋体5により下方側に押圧されたポッドホルダHの外側筒状部41のテーパ面41aに当接して注ぎ口部材30がスライド移動できず、抽出部2からの注ぎ口部材30の離脱が阻止される。即ち、注ぎ口部材30がスライド移動しようとして、注ぎ口部材30の割れ筒状部34のテーパ面34bに当接する外側筒状部41のテーパ面41aを介して当該外側筒状部41を上方側に持ち上げようとしても、外側筒状部41が形成されるホルダ本体40の鍔状部43が内蓋80の外周壁部81に当接して持ち上げることができず、結果として、注ぎ口部材30がスライド移動することが阻止されることとなる。よって、抽出運転中に注ぎ口部材30が離脱することをより一層確実に防止することができ、安全性を向上できる。
この開放状態では、ポッドホルダHは、蓋体5の存在に邪魔されない状態で抽出室3内から上方側開口部4を介して離脱でき、さらに、注ぎ口部材30は、ポッドホルダHの存在に邪魔されず且つ注ぎ口部離脱阻止機構Pにより阻止されない(許容された)状態で、抽出室3(上方側開口部4)を介さずに抽出部2から離脱できるので、抽出室3内からのポッドホルダHの離脱、及び、抽出部2からの注ぎ口部材30の離脱を、夫々別々に行うことができる。例えば、ポッドホルダHを抽出室3に装着した状態のまま、注ぎ口部材30のみを離脱させ洗浄や清掃を行う場合には、蓋体5を開放した開放状態において、図10(c),(b),(a)の順で示すように、注ぎ口部材30を離脱方向にスライド移動させることで、割れ筒状部34のテーパ面34bが蓋体5による押圧が解除された外側筒状部41のテーパ面41aに当接し、外側筒状部41のテーパ面41aが割れ筒状部34のテーパ面34bに沿って摺動案内されながら、当該外側筒状部41が上方側に容易に持ち上げられて、外側筒状部41の割れ筒状部34への入り込みが解除され、さらに、注ぎ口部材30の弧状切り欠き部33Aが、外側筒状部41のテーパ面41aに若干当接して、外側筒状部41が弧状切り欠き部33Aに沿って案内されながら上方側に持ち上げられることで、抽出部2からの注ぎ口部材30の離脱を容易に行うことができる。これにより、抽出室3内からのポッドホルダHの離脱、及び、抽出部2からの注ぎ口部材30の離脱を、夫々別々に確実且つ容易に行うことができる。なお、注ぎ口部材30を挿脱口52に装着したまま、ポッドホルダHを上方側開口部4を介して抽出室3内から離脱させることもでき、ポッドホルダH及び注ぎ口部材30の夫々を同時に離脱させることもできる。
よって、蓋体5を閉鎖した閉鎖状態ではポッドホルダH及び注ぎ口部材30を離脱できず安全性をより確実に確保しながら、蓋体5を開放した開放状態では、ポッドホルダH及び注ぎ口部材30の両方或いは一方を任意に離脱でき利便性をより一層向上し得る飲料抽出機を提供することができる。
(A)上記の実施形態では、注ぎ口部離脱阻止機構Pを、外側筒状部41、外側筒状部41の下部の外径が下方側に行くに連れて縮径するテーパ面41a、割れ筒状部34、割れ筒状部34の上部の内径が上方側に行くに連れて拡径するテーパ面34b及び押圧部70により構成し、外側筒状部41の下部が割れ筒状部34の上部の内径側に位置する状態で入り込むように構成したが、注ぎ口部材30を抽出部2の下方側に装着し且つポッドホルダHを抽出室3内に装着した状態において、蓋体5により上方側開口部4を閉鎖した閉鎖状態では、抽出部2からの注ぎ口部材30の離脱を阻止し、蓋体5により上方側開口部4を開放した開放状態では、抽出室3を介さずに抽出部2からの注ぎ口部材30の離脱を許容する構成であれば、適宜の構成を採用することができる。
例えば、注ぎ口部離脱阻止機構Pを、外側筒状部41、外側筒状部41の下部の内径が下方側に行くに連れて拡径するテーパ面、割れ筒状部34、割れ筒状部34の上部の外径が上方側に行くに連れて縮径するテーパ面及び押圧部70により構成し、外側筒状部41の下部が割れ筒状部34の上部の外径側に位置するように構成してもよい。
例えば、抽出室3内に装着されたポッドホルダHを上方側に付勢する付勢機構を設け、開放状態において、付勢機構によりポッドホルダHを、注ぎ口部材30がスライド方向にスライド移動されても当接しない程度の高さ位置にまで上方側に移動させるように構成して、注ぎ口部材30をスライド方向にスライド移動させることで、割れ筒状部34のテーパ面34bが外側筒状部41のテーパ面41aに当接しない状態で、注ぎ口部材30を抽出部2から容易に離脱あるいは抽出部2に容易に装着できる構成としても良い。
又、圧力弁21を省略しても良い。
3 抽出室
4 上方側開口部
5 蓋体
7 加熱送液部
30 注ぎ口部材(注ぎ口部)
32 底面
33 注ぎ口
33A 弧状切り欠き部
34 割れ筒状部(泡立て部、泡立て部側筒状部)
34a スリット(流出部)
34b テーパ面(泡立て部側テーパ面)
35 外壁部
35a レール
40 ホルダ本体(外側部材)
41 外側筒状部(受け部側筒状部)
41a テーパ面(受け部側テーパ面)
47h 抽出孔
48 ポッド受け部材(内側部材)
49 網状体(フィルタ)
52 挿脱口
52a ガイドレール
53 窪み部(抽出室)
54 貫通口
55 窪み開口部(上方側開口部)
H ポッドホルダ(材料受け部)
S 開口面
Q コーヒー粉(被抽出材料)
M カフェポッド
P 注ぎ口部離脱阻止機構
Claims (7)
- 被抽出材料を装入する抽出室及び前記抽出室の上方側開口部を開閉自在な蓋体を備えた抽出部と、液体を加熱し且つ加圧して前記抽出室内に供給する加熱送液部とが設けられた飲料抽出機であって、
前記抽出室の底部に下方側に貫通する貫通口が設けられ、
前記上方側開口部を介して前記抽出室内に着脱自在で且つ前記被抽出材料を載置する材料受け部を備え、前記材料受け部には前記被抽出材料から抽出された飲料が通過できる抽出孔が設けられ、
前記抽出室を介さずに下方側から前記抽出部に着脱自在で且つ前記抽出部に装着された状態で前記貫通口に臨む前記抽出孔を下方側から囲繞する箱状の注ぎ口部を備え、前記注ぎ口部には、前記抽出孔を通過した飲料を泡立てる泡立て部と前記泡立て部にて泡立てられた飲料を抽出容器に吐出する注ぎ口とが設けられ、
前記注ぎ口部を前記抽出部の下方側に装着し且つ前記材料受け部を前記抽出室内に装着した状態において、前記蓋体により前記上方側開口部を閉鎖した閉鎖状態では、前記抽出部からの前記注ぎ口部の離脱を阻止し、前記蓋体により前記上方側開口部を開放した開放状態では、前記抽出室を介さずに前記抽出部からの前記注ぎ口部の離脱を許容する注ぎ口部離脱阻止機構を備えた飲料抽出機。 - 前記注ぎ口部離脱阻止機構が、前記材料受け部を前記抽出室内に装着した状態において、前記開放状態では、少なくとも前記抽出室を介さずに前記抽出部への前記注ぎ口部の装着を許容する請求項1に記載の飲料抽出機。
- 前記注ぎ口部が、前記上方側開口部の開口面と平行な方向に沿ってスライドする形態で、前記抽出部に着脱自在に構成され、
前記注ぎ口部離脱阻止機構が、前記材料受け部に形成され且つ前記材料受け部が前記抽出室内に装着された状態で前記貫通口に挿通される受け部側筒状部と、前記注ぎ口部内の底部から上方側に突出形成される前記泡立て部としての有底筒状の泡立て部側筒状部とを備え、前記注ぎ口部を前記抽出部の下方側に装着し且つ前記材料受け部を前記抽出室内に装着した状態において、前記注ぎ口部のスライド方向において前記受け部側筒状部と前記泡立て部側筒状部とが近接又は当接するように構成され、
前記注ぎ口部離脱阻止機構が、前記閉鎖状態では、スライド方向にスライドさせた前記注ぎ口部の前記泡立て部側筒状部が前記蓋体により押圧された前記材料受け部の前記受け部側筒状部に当接して、前記抽出部からの前記注ぎ口部の離脱を阻止し、前記開放状態では、スライド方向にスライドさせた前記注ぎ口部の前記泡立て部側筒状部が前記蓋体による押圧が解除された前記材料受け部の前記受け部側筒状部に当接して、前記抽出部からの前記注ぎ口部の離脱を許容する請求項1又は2に記載の飲料抽出機。 - 前記注ぎ口部離脱阻止機構が、前記受け部側筒状部の下部の外径が下方側に行くに連れて縮径する受け部側テーパ面と、前記泡立て部側筒状部の上部の内径が上方側に行くに連れて拡径する泡立て部側テーパ面とを備え、前記注ぎ口部を前記抽出部の下方側に装着し且つ前記材料受け部を前記抽出室内に装着した状態において、前記受け部側筒状部が前記泡立て部側筒状部の内径側に位置する状態で、前記注ぎ口部のスライド方向において前記受け部側テーパ面と前記泡立て部側テーパ面とが近接又は当接するように構成されている請求項3に記載の飲料抽出機。
- 前記泡立て部側筒状部内の底面が前記注ぎ口側に向かうに連れて下方側に傾斜する傾斜面で構成されるとともに、前記泡立て部側筒状部の周方向における前記注ぎ口側には前記抽出孔を通過した飲料を前記注ぎ口側に流出させる流出部が形成されている請求項3又は4に記載の飲料抽出機。
- 前記材料受け部が、前記抽出孔を有する前記受け部側筒状部が形成される外側部材と前記外側部材内に装着される内側部材とを備えて構成され、前記内側部材の中央部に形成された開口部には前記被抽出材料から抽出された飲料をろ過して前記抽出孔側に通過させるフィルタが設けられている請求項3から5の何れか一項に記載の飲料抽出機。
- 前記注ぎ口部を前記抽出部に着脱する際、前記注ぎ口部を形成する外壁部のうち前記受け部側筒状部に当接する部位に、上方側に開口する弧状切り欠き部が設けられている請求項3から6の何れか一項に記載の飲料抽出機。
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