JP5794843B2 - 電線導体部の溶接方法 - Google Patents

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本発明は、特殊な装置を用いることなく、接合部のネッキング等の溶接不良を発生させることがない電線の溶接方法、電線およびワイヤハーネスに関するものである。
自動車等に用いられるワイヤハーネスは、複数本の電線が接合されて用いられる。このような電線同士の接合は、たとえば、かしめ、超音波接合等の方法で行われる。しかし、かしめは、別途かしめ部材が必要となる。また、圧着端子の大きさによって接続可能電線本数には限界がある。また、超音波接合は、一方向からのみ振動を付与するため接合の方向性が生じて、超音波の付与方向とは別軸方向の引張が弱い。また、超音波溶接も接続可能な電線本数が装置によって限定される。さらに、超音波溶接は超音波振動による材料同士の摩擦を利用し、材料表面の酸化皮膜を除去、新生面を露出し局部的な接合を行うものであり、接合面積が小さい等の問題がある。このため、接合部全体を溶融一体化することが望ましい。
一方、レーザ溶接は非接触加工であり、熱影響部が少ないという特徴があるが、電線の溶接部にネッキングと呼ばれるくびれが生じる恐れがある。図13は従来のレーザ107による溶接方法を示す図である。
電線100は、電線導体部103が絶縁被覆105によって被覆されて構成される。電線導体部103は、たとえば、複数本の素線が寄り合わされたより線である。図13(a)に示すように、電線100の端部の電線導体部103同士が突合されて、接合部にレーザ107を照射することで電線導体部103同士が接合される。
しかし、図13(b)に示すように、接合部の断面積が小さくなるように、溶接部113にネッキング115が形成される場合がある。これは、断面において素線間に空隙が生じるため、溶接を行うことで当該空隙に該当する断面積の減少が生じるためである。このようなネッキングが生じると、断面積の減少により、ネッキング部の強度低下等の恐れがある。
また、図13(c)に示すように、溶接部113に線こぼれ117が生じる恐れがある。すなわち、接合する素線同士が全て完全に溶接されず、一部の素線が溶け残る恐れがある。
このようなネッキング等を防止する溶接方法としては、たとえば、電線導体部同士を重ね合わせてレーザ溶接する際に、駆動モータを用いて電線導体部を溶接部方向に押し込む方法や、別途溶接補助材を溶接部に供給しながら溶接を行う方法がある(特許文献1)。
特許第3370799号公報
しかし、特許文献1のような従来の方法は、電線を駆動モータで移動させる必要があるため、設備が複雑となる。また、電線を駆動モータに取り付ける必要があるため、電線の設置作業が複雑となるなどの問題がある。特に、多数本の電線を溶接する際にはシステム自体が複雑となる。
また、溶接補助材を用いる方法では、別途溶接補助材を使用するため、コスト増となる。また、溶接補助材を送り込むための設備が必要となるため、設備が複雑化するという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、簡易な方法でネッキングや線こぼれ等の溶接不良の発生を防止することが可能な電線導体部の溶接方法等を提供することを目的とする。
前述した目的を達するために本発明は、電線の端部の絶縁被覆が剥離されて露出した電線導体部の先端近傍に高エネルギー密度ビームを照射し、前記電線導体部の先端を溶融させて、溶融金属の表面張力により溶融一体化して凝固させ、電線導体部先端が一体化した一体化部の外径は、前記絶縁被覆の外径以上であり、複数の電線を、その長手方向の向きが同一となるように平行に配置し、前記電線導体部を湾曲させずにそれぞれの一体化部の一部を接触させ、さらにそれぞれの一体化部が溶融するように、前記一体化部に高エネルギー密度ビームを照射し、接触されたそれぞれの一体化部同士が表面張力により溶融一体化することを特徴とする電線導体部先端同士の溶接方法である。
ここで、電線導体部の先端を溶融させて、溶融金属の表面張力により溶融一体化するとは、電線導体部の端部を溶融後、再度凝固させることを意味し、溶融一体化前の電線導体部が撚り線の場合には各撚り線同士が溶融して一体化することであり、単線である場合には、単線端部の溶融時に表面張力によって膨径部が形成されることを指す。
電線の位置と、電線導体部の長手方向に対する高エネルギー密度ビームの照射軸中心の位置を固定した状態で、高エネルギー密度ビームのビーム照射軸中心が電線導体部端部から所定の距離になるようにして、高エネルギー密度ビームを照射し、ビーム照射軸から電線導体部端部までの電線導体部が溶融され、表面張力による電線導体部の溶融一体化に伴い電線導体部端部の先端位置が先端とは逆方向に向かって退かされ、ビーム照射軸中心から電線導体部端部の位置が外れることで一体化部が冷却され、凝固させてもよい。
前記電線導体部は、0.13〜5.0cm のアルミニウム製の撚り線であり、前記電線導体部の端部から、前記電線導体部の外径の1/3〜3倍の距離を、20〜40μmのスポット径でビーム照射することで、前記一体化部を形成してもよい。
先端が溶融一体化された3本以上の電線を、それぞれの一体化部同士が平面的に接触して併設するように配置し、隣り合う前記一体化部同士を接触させた状態で、前記電線導体部の併設方向の一方の端部側から他方の端部側まで、前記一体化部の併設方向に沿って高エネルギー密度ビームを相対移動させながら掃引照射し、前記一体化部を溶融して一体化してもよい。
先端が溶融一体化された3本以上の前記電線を、それぞれの前記一体化部同士が平面的に接触して併設するように配置し、
中央の前記電線の前記一体化部が、他の前記電線の一体化部よりも大きくてもよい。
前記電線をその長手方向の向きが同一となるように複数層に積層して併設する際に、隣り合う前記電線同士を、それぞれの先端の一体化部の側面同士が接触するように配置し、それぞれの一体化部を、前記電線の端部側から高エネルギー密度ビームを照射して、溶融一体化してもよい。前記電線をその長手方向の向きが同一となるように3層以上に配置してもよい。
前記高エネルギー密度ビームは、レーザ、電子ビーム等であってもよい。
発明によれば、あらかじめ電線導体部先端を溶融して一体化するため、その後の一体化部同士の溶接時に線こぼれなどが生じることがない。また、電線溶接部の溶融体積が確保されるためネッキングの恐れがない。ここで、本発明における一体化部は、球状化することが望ましい。この場合、球状化とは、完全な球形のみを意味するものではなく、電線導体部先端に形成される丸みを帯びた部位であり、素線同士が溶融一体化された部位を指すものである。
また、一体化部の大きさが絶縁被覆の外径よりも大きくすることで、電線を複数並列した際に、容易に一体化部同士を接触させることができる。
また、レーザ等の照射によって一体化部を形成する際に、電線導体部の一体化に伴い電線導体部が長手方向に短くなる。この際、一体化が進んで電線導体部が短くなることで、一体化部がレーザの照射位置から外れるようにすることができる。このようにレーザ照射位置を適切にすることで、確実に一体化を行うことができるとともに、一体化が完了するとレーザ照射範囲から電線導体部自らが外れて、そのまま凝固を進行させることができる。したがって、過剰に大きな一体化部が形成されることもない。
また、一体化した部位近傍を接触させれば、容易に複数本の電線導体部同士を溶接可能であるため、多数本の接合も確実に行うことができる。この際、電線を対向するように千鳥状に接合することもできる。
本発明によれば、簡易な方法でネッキングや線こぼれ等の溶接不良の発生を防止することが可能な電線導体部の溶接方法等を提供することができる。
電線1の端部に球状部9を形成する工程を示す図。 球状部9の大きさを示す図。 一対の電線1a、1bを接合する工程を示す図。 一対の電線1a、1bを接合する他の工程を示す図。 三本の電線1a、1b、1cを接合する状態を示す図。 三本の電線1a、1b、1cが接合された状態を示す図。 (a)は一対の電線1a、1bを接合する状態を示す図、(b)、(c)は従来の電線1m、1nを接合する状態を示す図。 (a)は三本の電線1a、1b、1cを接合する状態を示す図、(b)は接合された状態を示す図。 三本の電線1a、1b、1cを接合する状態を示す図。 三本の電線1a、1b、1cを接合する状態を示す図。 5本の電線1a、1b、1c、1d、1eを接合する方法を示す図。 複数層に配置された電線1を接合する方法を示す図。 従来の溶接方法を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。図1は、電線1の端部に球状部9を形成する工程を示す概略図である。電線1は、電線導体部3の外周が絶縁被覆5で被覆されて構成される。電線1の端部は、所定の範囲の絶縁被覆5が除去され、電線導体部3が露出する。なお、電線導体部3は、たとえば複数の素線がより合わされた銅製またはアルミニウム製のより線であり、一般的には0.13〜5.0cm程度のサイズのものが使用される。
まず、図1(a)に示すように、電線導体部3の先端部近傍に高エネルギー密度ビームであるレーザ7を照射する(図中矢印A方向)。この際、レーザ7のレーザ光軸11が、電線導体部3の端部から所定の位置となるようにする。
図1(b)に示すように、レーザ7が照射されると、電線導体部3の端部が溶融される。電線導体部3の一部が溶融すると、溶融金属の表面張力によって、溶融部が溶融一体化するとともに、電線導体部の先端位置が先端側とは逆方向に向かって退く。すなわち、電線導体部3の端部の位置が、電線導体部3の長手方向(図中矢印B方向)に移動する。なお、以下の実施の形態において、電線導体部の先端が溶融一体化された一体化部が、球状である例について説明するが、本発明はこれに限られず、一体化部はいずれの態様であってもよい。
図1(c)に示すように、球状部9が形成されると、電線導体部3の端部位置がレーザ7の照射部(レーザ光軸11)から外れる。すなわち、この状態では、電線導体部3が加熱されることがなく、球状部9が凝固する。このように、所定の大きさの球状部9が形成されると、レーザ7の照射部から電線導体部3の端部(球状部9)の位置が外れるように、あらかじめレーザ7の照射位置が設定される。
なお、レーザ7の照射位置としては、電線導体部の径や形成する球状部の大きさに応じて適宜設定されるが、たとえば、適切なレーザ出力である状態において、電線導体部3の端部から、電線導体部3の外径の1/3〜3倍程度の距離をレーザ7の照射位置とすればよい。距離が短すぎると、適切な球状部9を形成することができず、距離が長すぎると、球状部が大きくなりすぎて球状部が落下したり、線こぼれのように一部の線に溶け残りが生じたりする恐れがあるためである。なお、この際のレーザスポットのサイズとしては、例えば20〜40μm程度である。
図2は、形成された球状部9を示す図である。ここで、球上部9の外径Dは、電線導体部3の外径Eよりも大きくなる。また、球上部9の外径Dは、絶縁被覆5の外径をFと同じかまたはやや大きくすることが望ましい。球状部9が形成された電線1を複数本並列させる際に、球状部9同士を容易に接触させることが容易となるためである。
次に、電線同士の接合方法について説明する。図3は、電線1a、1bを接合してワイヤハーネスとする工程の一例を示す図である。まず、図3(a)に示すように、電線1a、1bの先端同士を対向させて配置する。この際、球状部9同士を接触させて、球状部9同士を固定しておく。この状態で、球状部9の接触部近傍にレーザ7を照射する。なお、レーザ7の照射時に球状部9同士が近づく方向であれば多少移動してもよい。
図3(b)に示すように、レーザ7によって球状部9が溶融し、一体化する。この際、先端一体化処理をしない場合とした場合とでは、溶接に有効に使用される溶融金属量が違うため、溶接部13にネッキングが生じることがない。また、あらかじめ電線導体部3の端部が球状化されているため、線こぼれが生じることがない。
図4は、図3に比べて電線同士の接触点が多く熱の伝導が効率良く起こることを特徴とする基礎的な電線配列方法である。まず、図4(a)に示すように、電線1a、1bの先端同士を対向させて配置する。この際、球状部9同士がかみ合うように接触させて、球状部9同士を固定しておく。また、必要に応じて、電線1a、1bの軸方向に対して垂直な方向であって、球状部9同士の接触方向に押し付けて固定してもよい(図中矢印方向)この状態で、球状部9の接触部近傍(レーザ照射位置12)にレーザ7を照射する。
図4(b)に示すように、レーザ7によって球状部9が溶融し、一体化する。この際、溶接部13にネッキングや線こぼれが生じることがない。
図5、図6は、電線の接合方法の他の例を示す図である。本発明では、多数本の電線を確実に接合してワイヤハーネスを構成することができる。たとえば、3本以上の電線であっても確実に接合することができる。
まず、電線1a、1b、1cを互いに対向するように千鳥状に配置する。すなわち、電線1aに対して対向するように電線1bを電線1aの隣に配置し、さらに、電線1bに対して対向するように電線1cを電線1bの隣に配置する。
この際、図5(a)に示すように、それぞれの球状部9が互いにかみ合うように配置しても良い。すなわち、それぞれの球状部9が、隣接する電線の電線導体部(非球状部)と接触させても良い。この場合には、中央の電線1bの球状部にレーザのレーザ照射位置12が来るようにしてレーザを照射すれば、電線1bの球状部9がまず溶融し、その熱で隣り合う電線導体部(球状部)が加熱されて溶融し、図6に示すように一体化することができる。
また、図5(b)に示すように、電線導体部の長手方向に略垂直な方向に球状部9が一列に並ぶように配置することでもできる。この場合にも、中央の電線1bの球状部にレーザのレーザ光軸11が来るようにしてレーザを照射すれば、電線1bの球状部9がまず溶融し、その熱で隣り合う電線導体部(球状部)が加熱されて溶融し、一体化することができる。但し、より確実に接合部全体を一体化するためには、図5(a)に示す配置の方が良い。これは、電線同士の接触点が多く熱の伝導が効率良く起こるためである。
また、図7(a)に示すように、電線1a、1bを同一方向に向けて並列させても良い。この際、この場合には、電線1a、1bの中間がレーザ照射位置12となる。なお、球状部9の外径が、電線(絶縁被覆部)の外径よりも大きければ電線1a、1bを平行に配置した場合であっても、球状部9同士の間に隙間が生じることがなく、確実に溶接することができる。例えば、従来の電線1m、1nの先端を接触させようとすると、図7(b)に示すように、電線同士を斜めに配置するか、または、図7(c)に示すように、導体部を湾曲させて接触させる必要がる。したがって、先端が接触するように併設することが困難であり、溶接作業が困難である。これに対し、本発明では、電線同士の配置が容易であり、確実に先端部を接触させて溶接することができる。
また、図8(a)に示すように、電線1a、1b、1cを同一方向に向けて並列させても良い。この場合には、中央の電線1bをわずかに先端方向にずらして配置する。また、中央の電線1bの球状部の根元側にレーザ照射位置12が来るようにしてレーザを照射する。このようにすることにより、電線1bの球状部9がまず溶融し、その熱で隣り合う電線導体部(球状部)が加熱されて溶融し、一体化することができる。また、電線1bの溶融金属が長手方向に移動しても両脇の電線1a、1cにうまく濡れて熱伝導が十分確保され、図8(b)に示すように溶接を行うことができる。
また、図9(a)に示すように、電線1a、1b、1cを同一方向に向けて球状部9が一列に並ぶように並列させても良いが、この場合には、中央の電線1bの球状部9を他の電線の球状部よりもわずかに大きくしておくことが望ましい。このようにすることで、電線1a、1b、1cを平行に配置した状態で、それぞれの球状部9を接触させることができる。
また、図9(b)に示すように、球状部9同士が最密となるように配置しても良い。すなわち、電線1a、1b、1cのそれぞれの球状部9が全て接触するように配置しても良い。この場合には、三つの球状部9の中心位置近傍であって、いずれかの球状部9にレーザのレーザ照射位置12が来るようにすれば良い。
また、図10(a)に示すように、電線1a、1b、1cが少なくとも3方向から対向させて配置しても良い。この場合には、3方向から互いの接触部方向に押し付けるように固定してもよい。
また、図10(b)に示すように、電線1b、1cをまっすぐに対向させて互いの球状部9が接触するように配置し、さらに電線1aをこれらと略垂直に対向させて球状部9同士を接触するように3方向から対向させて配置しても良い。この場合には、電線1b、1cを固定した状態で、電線1aを接触部方向(電線1b、1cの対向方向に対して略垂直な方向)に押し付けるように固定してもよい。
また、本発明では、図11に示すように、さらに多数本の電線を接合することも容易である。図11(a)はたとえば五本の電線1a、1b、1c、1d、1eを接合する方法を示す斜視図であり、図11(b)は平面図である。この場合には、全ての電線の球状部が互いに対向するように千鳥状に配置され、レーザのレーザ光軸11が、レーザ移動軸14上を端から順次相対移動するようにすればよい。この場合、ステージ(電線側)を移動させてもよく、またはガルバノスキャナを用いてレーザビームを遠隔装置によりライン照射してもよい。
なお、このようにして、レーザ照射部を相対移動させながら、掃引照射して溶接を行う際には、図11のような配置に限られず、図5(a)、図5(b)、図8(a)、図9(a)、図9(b)などの電線配置によって、さらに複数の電線を併設した場合にも適用することができる。
また、本発明では、図12に示すように、複数の電線を平面的のみではなく複数層に積層された状態で接合することも容易である。図12(a)はたとえば9本の電線1を接合する方法を示す斜視図であり、図12(b)は電線の端部方向から見た図である。まず、隣り合う電線の球状部が互いに接触するように複数列×複数段に配置する(図では一例として3列×3段の状態を示す)。
この状態で、図12(b)に示すように、レーザを電線1の端部側から照射してレーザ光軸11が、当該球状部9の先端を端から順次相対移動するようにすればよい。この場合、ステージ(電線側)を移動させてもよく、またはガルバノスキャナを用いてレーザビームを遠隔装置によりライン照射してもよい。この際、球状部9の外径が絶縁被覆外径以上であれば、電線1を並列した場合に、球状部9同士の間に隙間が生じることがない。
以上、本発明によれば、ネッキングが生じることがなく確実に電線同士を接合することができる。また、接合部に線こぼれが生じることがない。また、特殊な設備やシステムが不要である。また、多数本の電線であっても確実に接合することができる。
また、球状部の形成時に、レーザ照射部の位置を最適化することで、球状部9を確実に形成できるとともに、球状部が過剰に大きくなりすぎることがない。すなわち、適切な球状部のサイズとなると、電線導体部自身がレーザ照射部から外れるため、それ以上の球状化の進行が止まり、凝固を開始することができる。したがって、常に一定のサイズの球状部を容易に形成することができる。
以上、添付図を参照しながら、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の技術的範囲は、前述した実施の形態に左右されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
たとえば、電線の接続方法は、図3〜図12に示した例に限られず、電線の本数や接続する配置等は適宜設定することができる。また、図3〜図12に示す接続方法は、適宜組み合わせることもできる。
また、高エネルギー密度ビームとしては、レーザのみではなく、電子ビーム等を適用することもできる。また、電線導体部が、複数の素線からなる撚り線でなくてもよく、単線の電線に対しても適用することができる。
1………電線
3………電線導体部
5………絶縁被覆
7………レーザ
9………球状部
11………レーザ光軸
12………レーザ照射位置
13………溶接部
14………レーザ移動軸
100………電線
103………電線導体部
105………絶縁被覆
107………レーザ
113………溶接部
115………ネッキング
117………線こぼれ

Claims (8)

  1. 電線の端部の絶縁被覆が剥離されて露出した電線導体部の先端近傍に高エネルギー密度ビームを照射し、前記電線導体部の先端を溶融させて、溶融金属の表面張力により溶融一体化して凝固させ、
    電線導体部先端が一体化した一体化部の外径は、前記絶縁被覆の外径以上であり、複数の電線を、その長手方向の向きが同一となるように平行に配置し、前記電線導体部を湾曲させずにそれぞれの一体化部の一部接触させ
    さらにそれぞれの一体化部が溶融するように、前記一体化部に高エネルギー密度ビームを照射し、接触されたそれぞれの一体化部同士が表面張力により溶融一体化することを特徴とする電線導体部先端同士の溶接方法。
  2. 前記電線の位置と、前記電線導体部の長手方向に対する高エネルギー密度ビームの照射軸中心の位置を固定した状態で、高エネルギー密度ビームのビーム照射軸中心が前記電線導体部端部から所定の距離になるようにして、高エネルギー密度ビームを照射し、ビーム照射軸から電線導体部端部までの前記電線導体部が溶融され、表面張力による前記電線導体部の溶融一体化に伴い前記電線導体部端部の先端位置が先端とは逆方向に向かって退かされ、ビーム照射軸中心から前記電線導体部端部の位置が外れることで前記一体化部が冷却され、凝固することを特徴とする請求項1記載の電線導体部先端同士の溶接方法。
  3. 前記電線導体部は、0.13〜5.0cm のアルミニウム製の撚り線であり、前記電線導体部の端部から、前記電線導体部の外径の1/3〜3倍の距離を、20〜40μmのスポット径でビーム照射することで、前記一体化部を形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電線導体部先端同士の溶接方法。
  4. 先端が溶融一体化された3本以上の前記電線を、それぞれの前記一体化部同士が平面的に接触して併設するように配置し、
    隣り合う前記一体化部同士を接触させた状態で、前記電線導体部の併設方向の一方の端部側から他方の端部側まで、前記一体化部の併設方向に沿って高エネルギー密度ビームを相対移動させながら掃引照射し、前記一体化部を溶融一体化することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電線導体部先端同士の溶接方法。
  5. 先端が溶融一体化された3本以上の前記電線を、それぞれの前記一体化部同士が平面的に接触して併設するように配置し、
    中央の前記電線の前記一体化部が、他の前記電線の一体化部よりも大きいことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の電線導体部先端同士の溶接方法。
  6. 前記電線をその長手方向の向きが同一となるように複数層に積層して併設する際に、隣り合う前記電線同士を、それぞれの先端の前記一体化部の側面同士が接触するように配置し、それぞれの前記一体化部を、前記電線の端部側から高エネルギー密度ビームを照射して、溶融一体化することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の電線導体部先端同士の溶接方法。
  7. 前記電線をその長手方向の向きが同一となるように3層以上に配置することを特徴とする請求項記載の電線導体部先端同士の溶接方法。
  8. 前記高エネルギー密度ビームは、レーザ、電子ビームのいずれかであることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の電線導体部先端同士の溶接方法。
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