JP5790597B2 - 改質土の強度予測方法及びこれを用いた改質土の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、カルシウム化合物を含んだ改質材と泥土とを混合し、養生して強度を改質した改質土を得る際に、得られる改質土の強度を事前に予測する方法、及び、これを用いて改質土を製造する方法に関する。
浚渫工事や建設工事等で発生する泥土の強度を改良して、改質土として再利用することが行われている。これらの泥土は、主に水と土粒子とからなり、水と土粒子との質量比率(水/土粒子)で表される含水比が70〜250%程度と極めて高いことから、ダンプトラック等に山積みして搬送するのは困難である。そのため、これまで泥土の処理が問題とされてきた。
これに対し、近年では、泥土の強度を向上させる改質材を加えて混合し、干潟や浅場の造成工事に使用したり、海底の深堀れ窪地を処理するための埋め戻し工事に使用するなど、上述したように改質土としての利用が進んでいる。そのひとつに、改質材として製鋼スラグのほか、高炉水砕スラグや高炉スラグ微粉末を用いて改質土を得る方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
これは、改質材に含まれる遊離石灰(フリーライム:f-CaO)が、泥土に含まれるシリカ分と水和固化して、カルシウムシリケート系水和物(C-S-H)やカルシウムアルミネート系水和物(C-A-H)等を形成する反応を利用して、強度が改良されると考えられる。そして、上記特許文献1には、改質土の一軸圧縮強度とフリーライム量との間に強い相関関係があり、また、改質土の強度を発現させるためには少なくとも0.5質量%のフリーライム含有率が必要であることが記載されており、改質土の強度設計をする上で、改質材に含まれるフリーライム量がひとつの指標になる。
特開2009−121167号公報(段落0018、図1)
ところが、実際にフリーライム量に基づき泥土と改質材との配合設計を行っても、得られる改質土の一軸圧縮強度がばらつくことがあり、フリーライム量を指標とした改質土の強度予測は精度がさほど高くない。そのため、専ら、供試体を形成して所定の期間養生し、一軸圧縮強度を測定する強度試験に頼って、泥土と改質材の配合割合を決定しなければならない。
本発明は、このような従来技術の問題を鑑みてなされたものであり、カルシウム化合物を含んだ改質材と泥土とを混合し、養生して強度を改質した改質土を製造するにあたり、泥土と改質材との配合割合から発現する一軸圧縮強度を予測することができ、しかも、実際に得られた改質土のそれと高い精度で一致させることができる改質土の強度予測方法、及びこれを用いた改質土の製造方法を提供することを目的とする。
従来強度設計に利用されてきたフリーライム量に基づく一軸圧縮強度の予測精度が高くならない理由について、本発明者らは、その測定方法自体に原因があると考えた。すなわち、フリーライム量を測定するにあたり、一般には、セメント協会標準試験方法として定められるエチレングリコール法(JCAS I-01:1997)が使用されている。この方法では、指頭に感じない程度の細かさにすりつぶした細粉試料にエチレングリコールを加えて撹拌し、試料中の全ての遊離酸化カルシウム(f-CaO)を溶出させて、その含有率(%)を求める。
ところが、実際に改質土を得るのに使用する改質材は、エチレングリコール法での測定試料のようにすりつぶして細粉化することまでは行われず、粒度分布を有した状態で用いられる。そして、改質材の表面に存在する遊離酸化カルシウムは上述したような水和固化反応に利用されても、ある程度の大きさを有した改質材では、反応に利用されない遊離酸化カルシウムが内部に残されることが新たに判明した。
そこで、本発明者らは、事前に改質材を水に入れて溶出するカルシウムイオンの量を測定し、これを指標にすることで、泥土と改質材との配合割合から実際に発現する改質土の一軸圧縮強度を精度良く予測することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)カルシウム化合物を含んだ改質材と泥土とを混合し、養生して強度を改質した改質土を得る際に、得られる改質土の強度を予測する方法であって、
2種以上の試験用の改質材を用意して、それぞれを水に入れて溶出するカルシウムイオンの単位質量あたりのカルシウムイオン溶出量を測定し、添加対象の泥土に対してそれぞれ試験用の改質材を混合して得られる各試験用改質土の一軸圧縮強度と前記カルシウムイオン溶出量との相関式を求めた上で、実際に泥土に添加する改質材の単位質量あたりのカルシウムイオン溶出量をもとに、事前に得た相関式から改質土の一軸圧縮強度を予測することを特徴とする改質土の強度予測方法。
(2)試験用の改質材、及び、実際に添加する改質材のカルシウムイオン溶出量を測定するにあたり、改質材と水との質量の割合が液固比10の試験液とし、24時間経過ごとに試験液のpHを測定して測定後は水を入れ替えるようにするカルシウムイオン溶出試験を養生日数に応じて行い、pH測定値からカルシウムイオン溶出量を換算する(1)に記載の改質土の強度予測方法。
(3)カルシウム化合物を含んだ改質材が、製鋼スラグ、高炉水砕スラグ、高炉スラグ微粉末、石灰、及びセメントからなる群から選ばれたいずれか1種又は2種以上である(1)又は(2)に記載の改質土の強度予測方法。
(4)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の強度予測方法を用いて改質土を製造する方法であって、所望の一軸圧縮強度となるように、前記相関式に基づいてカルシウムイオンの溶出量を制御した改質材を泥土に混合し、養生して改質土を得ることを特徴とする改質土の製造方法。
(5)改質材の添加量を調整するか、改質材の種類を選択するか、2種以上の改質材を配合するか、改質材の粒度を調整するか、又は、これらの2つ以上を組み合わせることで、改質材からのカルシウムイオンの溶出量を制御する(4)に記載の改質土の製造方法。
本発明によれば、カルシウム化合物を含んだ改質材と泥土とを混合し、養生して強度を改質した改質土を製造するにあたり、実際に発現する改質土の一軸圧縮強度を高い精度で予測することができる。また、カルシウムイオンの溶出量を制御した改質材を泥土に混合することで、所望の一軸圧縮強度を有した改質土を任意に設計することが可能になり、かつ、従来に比べて容易に製造することができるようになる。
図1は、改質土の一軸圧縮強度と改質材のカルシウムイオン溶出量との関係を示すグラフである(実施例1)。 図2は、改質土の一軸圧縮強度と改質材のフリーライム量との関係を示すグラフである(従来技術)。 図3は、改質土の一軸圧縮強度と改質材のカルシウムイオン溶出量との関係を示すグラフである(実施例2)。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明においては、先ず、2種以上の試験用の改質材を用意して、それぞれを水に入れて溶出するカルシウムイオンの単位質量あたりの溶出量「カルシウムイオン溶出量」を測定する。このカルシウムイオン溶出量を測定するにあたっては、例えば、改質材と水との質量の割合を液固比(水/改質材)=10の試験液とし、24時間経過ごとに試験液のpHを測定して測定後は水を入れ替えて新しい試験液にするカルシウムイオン溶出試験を養生日数に応じて行うようにする。
ここで、好適には水として蒸留水を使用するのがよく、また、24時間経過時にpH測定する際には、その都度試験液を撹拌してからpHを測定するようにしてもよい。更には、例えば試験開始から1〜7日目までは上記のようなpH測定を毎日実施し、その後はカルシウムイオンの溶出量がある程度飽和することを見越して10日目、14日目、19日目、21日目、及び28日目にpH測定を行うようにするなど、養生日数に応じたカルシウムイオン溶出試験を行うようにすればよい。
そして、試験液のpH上昇は全て改質材から溶出するカルシウムイオン(Ca2+)によるものとして、下記式(1)に基づいて、pH上昇分の総和から単位質量あたりのカルシウムイオン溶出量〔Ca2+溶出量(mol/kg)〕を求めることができる。
Figure 0005790597
一方で、添加対象の泥土に対してそれぞれ試験用の改質材を混合して得られる各試験用改質土の一軸圧縮強度を測定する。その際、実際に目的の改質土を得る場合と同じ日数で養生するようにすればよい。そして、得られた試験用改質土の一軸圧縮強度と前述のカルシウムイオン溶出量との関係から「一軸圧縮強度−カルシウムイオン溶出量」の相関式を求めるようにする。これらは一次関数で表されるような良好な相関性が認められる。
そのため、目的の改質土を得る際には、実際に泥土に添加する改質材のカルシウムイオン溶出量を前述のカルシウムイオン溶出試験等によって予め求めておけば、この相関式から改質土の一軸圧縮強度を精度良く予測することができる。
本発明で用いる泥土は、主に水と土粒子とからなり、浚渫土や建設排土等を例示することができる。このうち浚渫土は、港湾、河川、運河等の航路や泊地を拡げる目的や、河川、湖沼、ダム等の水底や海底の汚泥・底質汚染を除去する目的等を含めて、総じて浚渫により生じたものである。また、建設排土は、掘削等の建設工事で排出されたものである。これらはいずれも、その高い含水比(一般には含水比70〜250%程度)によって、ダンプトラック等に山積みして搬送するのが困難であったり、その上を人が歩けない程度のものであり、このような高含水比の泥土を用いて、改質土を得ることができる。
また、改質材としては、カルシウム化合物を含んでカルシウムイオンを溶出するものであればよく、例えば、製鋼スラグ、高炉水砕スラグ、高炉スラグ微粉末、石灰、セメント等を例示することができる。これらは1種又は2種以上を混ぜて使用することができる。
ここで、製鋼スラグとは、鉄鋼製造プロセスで副産物として産出されるものであり、転炉や電気炉等の製鋼炉において、銑鉄やスクラップから不要な成分を除去して、靭性・加工性のある鋼にする製鋼工程で生じる石灰分を主体としたものである。具体的には、転炉スラグ、予備処理スラグ、脱炭スラグ、脱燐スラグ、脱硫スラグ、脱珪スラグ、電気炉還元スラグ、電気炉酸化スラグ、二次精錬スラグ、造塊スラグ等を挙げることができる。
また、高炉水砕スラグとは、銑鉄を製造する製銑過程で生成する溶融状態の高炉スラグに加圧水を噴射するなどして水砕し、急激に冷却したものである。更に、高炉スラグ微粉末は、この高炉水砕スラグを微粉砕したものである。
そして、カルシウム化合物を含んだ改質材と泥土とを混合して改質土を得るにあたり、事前に求めた相関式に基づいてカルシウムイオンの溶出量を制御した改質材を泥土に混合すれば、自由に一軸圧縮強度を設計しながら目的の改質土を製造することができる。すなわち、改質材の添加量を調製するか、改質材の種類を選択するか、2種以上の改質材を配合するか、改質材の粒度を調整するか、又は、これらの2つ以上を組み合わせることで改質材からのカルシウムイオンの溶出量を制御することができ、必要に応じて加重平均するなどして泥土と改質材との配合割合を決めれば、任意の一軸圧縮強度を発現する改質土が製造可能になる。
改質材と泥土とを混合する手段については特に制限されず、公知の方法を採用することができる。また、混合した後の養生方法については、気中養生、水中養生等の一般的な改質土を得るための方法を用いることができ、用途等に応じて養生日数を適宜選択すればよい。
本発明によって得られた改質土は、例えば、海域の潜堤を構築したり、干潟や浅場の造成工事に使用することができるほか、深堀れ窪地を処理する埋め戻し工事や埋め立て用の地盤形成など、水域や陸域環境の修復工事に好適に利用することができる。
[実施例1]
泥土として、表1に示したように、異なる場所の海底から回収された3種類の浚渫土I〜IIIを用意した。ここで、表中の細粒分含有率とは、JIS A 1223 土の細粒分含有率試験方法から得られた値である。強熱減量はJIS A 1226に準拠する強熱減量試験から得られた値である。フロー値は日本道路公団規格「エアモルタル及びエアミルクの試験方法(JHS A 3113-1992)のコンシステンシー試験方法に定められた測定結果を示す。ベーンせん断強度は、JGS 1411 原位置ベーンせん断試験方法より求めたものである。液性限界、塑性限界、及び塑性指数は、JIS A 1205 土の液性限界・塑性限界試験方法より求めたものである。
また、カルシウム化合物を含んだ改質材として、表2に示したように、製鐵所で回収した5種類の製鋼スラグa〜eを用意した。これらはいずれもJIS A 1125 ふるい分け試験により粒度を調整し、JIS A 5015「道路用鉄鋼スラグ」に基づくCS-20の規格を満たすものである。これはJIS Z 8801の網ふるいの呼び寸法によりふるいを通るものの質量百分率(%)が規定された(26.5mm:100%、19mm:95〜100%、13.2mm:60〜90%、4.75mm:20〜50%、2.36mm:10〜35%)、粒度範囲20〜0mmのものである。また、フリーライム(f-CaO)の含有量は、エチレングリコール法(JCAS I-01:1997)に基づき測定した値であり、それぞれの製鋼スラグをめのう乳鉢ですりつぶした後、80℃に加熱したエチレングリコールを加え、更にフェノールフタレイン指示薬を数滴加えて撹拌しながら遊離酸化カルシウムを5分間溶出させ、酢酸アンモニウム標準液で滴定して求めた。
更には、製鋼スラグa〜eについて、それぞれを蒸留水に入れて溶出するカルシウムイオンの単位質量あたりのカルシウムイオン溶出量(mol/kg)を以下のようにして測定した。先ず、5リットル容器に蒸留水(pH=6.5)を4リットル入れ、これに製鋼スラグを400g加えて液固比10の試験液とした(製鋼スラグの種類ごとに5つ準備した)。そして、24時間経過した時点で1回/秒の周期で容器内を10回撹拌してから試験液のpHを測定した。pH測定後は蒸留水を入れ替えて再度試験液を調製し、再び24時間経過したところで、上記と同様に撹拌、試験液のpH測定、及び蒸留水の入れ替えを行うようにし、試験開始から1〜7日目まではこれらの操作を毎日実施し、その後は10日目、14日目、19日目、21日目、及び28日目に実施するカルシウムイオン溶出試験を行った。そして、合計12回のpH測定の結果から、前述の式(1)を使って製鋼スラグa〜eのそれぞれの28日経過後のカルシウムイオン溶出量(Ca2+溶出量)を求めた。結果を表2に示す。
Figure 0005790597
Figure 0005790597
上記で準備した18.12kgの浚渫土Iと14.58kgの製鋼スラグaとを、2軸強制練りミキサーを用いて撹拌混合した後、φ100mm×L200mmのモールドに詰めて成型し、20℃、湿度60%の恒温室で28日間気中養生して試験用改質土I-aを得た。このようにして得られた試験用改質土I-aについて一軸圧縮強度を測定し、サンプル数3(n=3)としてその平均を求めたところ、一軸圧縮強度の平均値は761.52kN/m2であった。浚渫土と製鋼スラグの組み合わせを変え、上記と同様にして試験用改質土I-a〜I-e、II-a〜II-e、III-a〜III-eを作製して、一軸圧縮強度の平均値(n=3)を求めた。結果を表3に示す。
Figure 0005790597
そして、浚渫土の種類ごとに、得られた試験用改質土の平均一軸圧縮強度(kN/m2)と製鋼スラグのカルシウムイオン溶出量(mol/kg)との関係をグラフにすると図1のとおりになり、いずれも良好な相関性を示した。すなわち、y軸を平均一軸圧縮強度とし、x軸をカルシウムイオン溶出量(Ca2+溶出量)とすれば、浚渫土Iについては「式I:y=2519.1x−252.05」、浚渫土IIについては「式II:y=208.39x−35.91」、浚渫土IIIについては「式III:y=1083.3x−170.37」の一次関数でそれぞれ表すことができる。これらによれば、実際に添加する改質材の単位質量あたりのカルシウムイオン溶出量をもとに、浚渫土I〜IIIのいずれかに係る相関式から、得られる改質土の一軸圧縮強度を予測することが可能になる。
一方で、カルシウムイオン溶出量の代わりにフリーライム量をx軸にすると図2のとおりになり、図1の場合に比べて相関性は劣ることが分かる。なお、図2においては、製鋼スラグの一粒を球と仮定し、球の比表面積×f-CaO量=f-CaO量含有率として各製鋼スラグに含まれる累積フリーライム量(%)を用いている。
[実施例2]
改質材として下記表4に示した3種類の製鋼スラグf〜hを用意した。これらの製鋼スラグは、いずれも粒径30〜0mmのものである。また、泥土としては、大阪湾で回収された浚渫土IV(含水比160質量%、湿潤密度1.304g/cm3)を使用した。そして、製鋼スラグf〜hについて、実施例1の場合と同様にして28日経過後のカルシウムイオン溶出量(Ca2+溶出量)を求めた。結果を表4に示す。
Figure 0005790597
上記で準備した製鋼スラグf〜gについて、下記表5の配合名1〜3に示したように、製鋼スラグ9リットルに対して浚渫土IVが21リットル(27.384kg)となるように、それぞれの製鋼スラグと浚渫土IVとの容積比を30%:70%として、2軸強制練りミキサーを用いてそれぞれ撹拌混合した(各混練量30リットル)。次いで、得られた混練物をそれぞれφ100mm×L200mmのモールドに詰めて成型し、20℃、湿度60%の恒温室で28日間気中養生して試験用改質土を得た。そして、各配合で得られた試験用改質土の一軸圧縮強度を測定し、それぞれサンプル数3(n=3)としてその平均を求めた。結果を表5に示す。
Figure 0005790597
上記配合名1〜3で得られた試験用改質土の平均一軸圧縮強度(kN/m2)と製鋼スラグf〜hのカルシウムイオン溶出量(mol/kg)との関係をグラフにすると図3のようになり、y軸を平均一軸圧縮強度とし、x軸をカルシウムイオン溶出量とすれば、浚渫土IVについてy=328.67x−127.16の相関式IVを得ることがで
きた。
上記で得られた相関式IVによれば、浚渫土IVから100kN/m2の改質土を得るためには、0.7mol/kgのカルシウムイオン溶出量を有する改質材が必要であると考えられる。そこで、表4に示したカルシウムイオン溶出量に基づき、製鋼スラグfを56質量%、製鋼スラグgを14質量%、及び製鋼スラグhを30質量%の配合割合にして、27.384kg(21リットル)の浚渫土IVに対して、16.747kgの製鋼スラグf、4.187kgの製鋼スラグg、及び8.972kgの製鋼スラグhを加えて配合すると、計算上のカルシウムイオン溶出量は0.6688mol/kgとなり、その場合、相関式IVによれば目標強度99.6223kN/m2の改質土が得られることになる。
そこで、表5に示した配合名4について、試験用改質土を得た場合と同様にして2軸強制練りミキサーで撹拌混合し、φ100mm×L200mmのモールドに詰めて20℃、湿度60%の恒温室で28日間気中養生して配合名4に係る改質土を得た。そして、得られた改質土の一軸圧縮強度を測定したところ99kN/m2であり、目標強度に近い改質土を製造することができた。

Claims (4)

  1. カルシウム化合物を含んだ改質材と泥土とを混合し、養生して強度を改質した改質土を得る際に、得られる改質土の強度を予測する方法であって、
    2種以上の試験用の改質材を用意して、それぞれを改質材と水との質量の割合で液固比(水/改質材)=10の試験液とし、24時間経過ごとに該試験液のpHを測定して測定後は水を入れ替えるようにするカルシウムイオン溶出試験を養生日数に応じて行い、下記式(1)に基づいて、pH上昇分の総和から改質材の単位質量あたりのカルシウムイオン溶出量を求めて、添加対象の泥土に対してそれぞれ試験用の改質材を混合して得られる各試験用改質土の一軸圧縮強度と前記カルシウムイオン溶出量との相関式を求めた上で、実際に泥土に添加する改質材の前記カルシウムイオン溶出試験に基づく単位質量あたりのカルシウムイオン溶出量をもとに、事前に得た相関式から改質土の一軸圧縮強度を予測することを特徴とする改質土の強度予測方法。
    Figure 0005790597
  2. カルシウム化合物を含んだ改質材が、製鋼スラグ、高炉水砕スラグ、高炉スラグ微粉末、石灰、及びセメントからなる群から選ばれたいずれか1種又は2種以上である請求項に記載の改質土の強度予測方法。
  3. 請求項1又は2に記載の強度予測方法を用いて改質土を製造する方法であって、所望の一軸圧縮強度となるように、前記相関式に基づいてカルシウムイオンの溶出量を制御した改質材を泥土に混合し、養生して改質土を得ることを特徴とする改質土の製造方法。
  4. 改質材の添加量を調整するか、改質材の種類を選択するか、2種以上の改質材を配合するか、改質材の粒度を調整するか、又は、これらの2つ以上を組み合わせることで、改質材からのカルシウムイオンの溶出量を制御する請求項に記載の改質土の製造方法。
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