JP5785935B2 - 有機el表示パネルの製造方法、および有機el表示パネルの製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、有機EL素子を備える有機EL表示パネルの製造方法、および有機EL表示パネルの製造装置に関する。
近年、表示装置として基板上に有機EL素子を配設した有機EL表示パネルが普及しつつある。有機EL表示パネルは、自己発光を行う有機EL素子を利用するため視認性が高く、さらに完全固体素子であるため耐衝撃性に優れるなどの特徴を有する。
有機EL素子は電流駆動型の発光素子であり、陽極及び陰極の電極対の間に、キャリアの再結合による電界発光現象を行う有機発光層等を積層して構成される。また、有機EL表示パネルでは、赤色(R),緑色(G),青色(B)の各色に対応する有機EL素子をそれぞれサブピクセルとし、R,G,Bの3つのサブピクセルの組み合わせが1ピクセル(1画素)に相当する。
このような有機EL表示パネルとして、有機EL素子の有機発光層をインクジェット方式等のウエットプロセス(塗布工程)で形成したものが知られている(例えば、特許文献1)。インクジェット方式では、基板上の隔壁層に行列状に設けられた開口部(有機発光層形成領域に対応する。)に対してインクジェットヘッドを走査させる。そして、インクジェットヘッドが備える複数のノズルから、各開口部に対し有機発光層を構成する有機材料および溶媒を含有したインクの液滴を吐出させる。このとき、通常、一の開口部に対しては、液滴が複数回にわたって吐出される。また、ピエゾ方式のインクジェット装置にあっては、各ノズルが備えるピエゾ素子に与える駆動電圧の波形を変化させることにより、各ノズルから吐出される液滴の体積が調整される。
有機EL表示パネルにおいては、各画素間の発光輝度が均一である必要がある。発光輝度は有機発光層の膜厚に依存するため、上記方法により有機発光層を形成する場合には、各開口部に吐出される液滴の体積の総量を均一にする必要がある。しかしながら、各ピエゾ素子に同一波形の駆動信号を与えた場合であっても、ノズル毎に吐出特性が異なるために、各ノズルから吐出される液滴の体積にバラツキが生じることがある。その結果、吐出される液滴の体積の総量が各開口部間で異なってしまい、各画素間で発光輝度にバラツキが生じる。
これに対し、特許文献1では、予めノズル毎に吐出される液滴の体積を検出しておき、このノズル毎の検出結果に基づき、各ノズルのピエゾ素子毎に与える駆動電圧の波形を変化させる技術が開示されている。これにより、各ノズルから吐出される液滴の体積を均一化することが可能となり、その結果、吐出される液滴の体積の総量が各開口部間で均一化される。
特開2009−117140号公報 特開2001−219558号公報
特許文献1に開示されている技術においては、ノズル毎に所望の波形の駆動電圧を生成する必要がある。しかしながら、インクジェットヘッドが備えるノズル全てについてこれを行おうとすると、インクジェット装置は非常に複雑な制御を強いられるという問題がある。さらに、有機EL表示パネルの大判化に伴って、インクジェットヘッドが備えるノズルの数も増大することが予想されるため、特許文献1に記載の技術を適用することは現実的には難しい。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、各開口部に吐出される液滴の体積の総量を、簡易な制御で均一化することが可能な有機EL表示パネルの製造方法等を提供することを目的とする。
本発明の一態様である有機EL表示パネルの製造方法は、複数の開口部をピクセル単位に行列状に形成した隔壁層を設けたEL基板と、有機材料および溶媒を含有したインクの液滴を吐出するノズルを列方向に複数配置したインクジェットヘッドとを準備する第1工程と、前記各ノズルから単位回数当たりに吐出される液滴の体積をノズル毎に検出する第2工程と、前記各開口部に対して所定数のノズルが割り当てられるように、前記複数のノズルを、前記各開口部と1対1対応するノズル群に分け、ノズル群毎に、前記各開口部に吐出される液滴の体積の総量が基準範囲となるように、前記第2工程においてノズル毎に検出された液滴の体積のバラツキに基づき、ノズル群に属する各ノズルが行う液滴の吐出回数をノズル毎に決定する第3工程と、前記EL基板に対し前記インクジェットヘッドを行方向に走査させながら、前記各開口部に対し、対応するノズル群に属する各ノズルから、前記第3工程でノズル毎に決定された吐出回数だけ液滴を吐出させる第4工程と、を含む構成とした。
本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法では、第3工程において、各開口部に対して所定数のノズルが割り当てられるように、複数のノズルを、前記各開口部と1対1対応するノズル群に分け、ノズル群毎に、ノズル群に属する各ノズルが行う液滴の吐出回数がノズル毎に決定される。そして、各開口部に吐出される液滴の体積の総量が基準範囲となるように、各ノズルが行う当該吐出回数を、第2工程においてノズル毎に検出された液滴の体積のバラツキに基づいてノズル毎に決定する。すなわち、本発明の一態様においてノズル毎に個々に変化させるのは液滴の吐出回数であるため、特許文献1のように、ノズル毎に異なる波形の駆動電圧を生成するといった複雑な制御を行う必要がない。
したがって、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法によれば、各開口部に吐出される液滴の体積の総量を、簡易な制御で均一化することが可能である。
実施の形態1に係る有機EL表示パネルの構成を示す部分断面図である。 実施の形態1に係る有機EL表示パネルの隔壁層の形状を示す模式図である。 実施の形態1に係る有機EL表示パネルの製造工程例を示す図である。 実施の形態1に係る有機EL表示パネルの製造工程例を示す図である。 インクジェット装置の主要構成を示す図である。 インクジェット装置の機能ブロック図である。 実施の形態1に係る塗布対象基板とヘッド部の位置関係(横打ち時)を示す図である。 実施の形態1に係る塗布工程における制御フローを示す図である。 液滴吐出を行うノズルを選択する工程における吐出回数制御部の制御フローを示す図である。 図9のステップS210で吐出回数Mが偶数であると判定した場合の、吐出回数制御部300の制御フローを示す図である。 図9のステップS210で吐出回数Mが奇数であると判定した場合の、吐出回数制御部300の制御フローを示す図である。 Cランクノズルを使用する場合の吐出回数制御部300の制御フローを示す図である。 図12のステップS505で吐出回数Mが奇数であると判定した場合の、吐出回数制御部300の制御フローを示す図である。 液滴吐出位置を決定する工程における、吐出回数制御部300の制御フロー(最大吐出回数T=3)を示す図である。 液滴吐出位置を決定する工程における、吐出回数制御部300の制御フロー(最大吐出回数T=4)を示す図である。 図8に示すステップS108における塗布対象基板とヘッド部の位置関係を示す図である。 実施の形態1に係る塗布対象基板とヘッド部の位置関係(縦打ち時)を示す図である。 実施の形態2に係る、液滴吐出を行うノズルを選択する工程における吐出回数制御部の制御フローを示す図である。 実施の形態2の変形例に係る、液滴吐出を行うノズルを選択する工程における吐出回数制御部の制御フローを示す図である。 図8に示すステップS108における塗布対象基板とヘッド部の位置関係を示す図である。 不吐出ノズルが発生した場合の図8に示すステップS108における塗布対象基板とヘッド部の位置関係を示す図である。
≪本発明の一態様の概要≫
本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法は、複数の開口部をピクセル単位に行列状に形成した隔壁層を設けたEL基板と、有機材料および溶媒を含有したインクの液滴を吐出するノズルを列方向に複数配置したインクジェットヘッドとを準備する第1工程と、前記各ノズルから単位回数当たりに吐出される液滴の体積をノズル毎に検出する第2工程と、前記各開口部に対して所定数のノズルが割り当てられるように、前記複数のノズルを、前記各開口部と1対1対応するノズル群に分け、ノズル群毎に、前記各開口部に吐出される液滴の体積の総量が基準範囲となるように、前記第2工程においてノズル毎に検出された液滴の体積のバラツキに基づき、ノズル群に属する各ノズルが行う液滴の吐出回数をノズル毎に決定する第3工程と、前記EL基板に対し前記インクジェットヘッドを行方向に走査させながら、前記各開口部に対し、対応するノズル群に属する各ノズルから、前記第3工程でノズル毎に決定された吐出回数だけ液滴を吐出させる第4工程と、を含む。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法の特定の局面では、前記各開口部は1サブピクセルとして1の発光色が定められているとともに、前記各開口部に吐出される液滴の体積の総量には、発光色毎に目標値が設定されており、同一発光色の前記有機材料を含有したインクの液滴が吐出される開口部間において、前記基準範囲は前記目標値に対して±2%以内である。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法の特定の局面では、前記各開口部は1サブピクセルとして1の発光色が定められているとともに、前記各開口部に吐出される液滴の体積の総量には、発光色毎に目標値が設定されており、前記第3工程において、ノズル群に属する各ノズルのうち、前記第2工程における検出値が、前記各ノズルから単位回数当たりに吐出される液滴の体積として予め設定された設定値に対し、第1の範囲内であるノズルの各々に液滴吐出を行わせた場合を想定して、前記目標値以上の体積の液滴を吐出できるか否かを判定し、前記目標値以上の体積の液滴を吐出できると判定した場合には、前記第1の範囲内であるノズルを液滴吐出に用いるノズルとして選択し、前記目標値以上の体積の液滴を吐出できないと判定した場合には、前記第1の範囲内であるノズルと、当該第1の範囲よりも前記設定値からのバラツキが大きい第2の範囲内であるノズルを液滴吐出に用いるノズルとして選択する。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法の特定の局面では、前記第3工程において、前記目標値以上の体積の液滴を吐出できないと判定した場合には、さらに、前記第2の範囲内であるノズルのうち、前記第2工程における検出値が前記設定値よりも高いノズルと前記設定値よりも低いノズルの組が存在するか否かを判定し、前記ノズルの組が存在すると判定した場合には、当該ノズルの組を液滴吐出に用いるノズルとして選択する。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法の特定の局面では、前記第3工程において、前記目標値以上の体積の液滴を吐出できないと判定した場合には、さらに、前記第2の範囲内であるノズルのうち、前記第2工程における検出値が前記設定値よりも高いノズルと前記設定値よりも低いノズルの組が存在するか否かを判定し、前記ノズルの組が存在すると判定した場合には、当該ノズルの組のうち、前記第2工程における検出値の平均値が前記設定値に対し前記第1の範囲内であるノズルの組が存在するか否かを判定し、前記第1の範囲内であるノズルの組が存在すると判定した場合には、当該第1の範囲内であるノズルの組を液滴吐出に用いるノズルとして選択する。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法の特定の局面では、前記第3工程において、ノズル群に属する各ノズルから吐出される液滴の前記各開口部内での着弾位置が、前記各開口部内で分散されるように調整される。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法の特定の局面では、前記第3工程において、ノズル群に属する各ノズルから吐出される液滴の前記各開口部内での着弾位置が、列方向に配列された開口部の中心を結ぶ仮想線に対して対称となるように調整される。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造方法の特定の局面では、前記各開口部の形状は、列方向に長辺を有する長尺状である。
本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造装置は、有機材料および溶媒を含有したインクの液滴を吐出するノズルを列方向に複数配置したインクジェットヘッドと、前記各ノズルから単位回数当たりに吐出される液滴の体積をノズル毎に検出する液滴体積検出部と、複数の開口部をピクセル単位に行列状に形成した隔壁層が設けられたEL基板に対し、前記インクジェットヘッドを行方向に走査させるヘッド走査部と、前記各ノズルが行う液滴の吐出回数をノズル毎に決定するとともに、決定された吐出回数だけ前記各ノズルから液滴を吐出させる吐出回数制御部と、を備え、前記各開口部に対して所定数のノズルが割り当てられるように、前記複数のノズルは、前記各開口部と1対1対応するノズル群に分けられており、前記吐出回数制御部は、前記各開口部に吐出される液滴の体積の総量が基準範囲となるように、前記液滴体積検出部でノズル毎に検出された液滴の体積のバラツキに基づき、各ノズルの吐出回数をノズル毎に決定する。
また、本発明の一態様に係る有機EL表示パネルの製造装置の特定の局面では、前記各開口部は1サブピクセルとして1の発光色が定められているとともに、前記各開口部に吐出される液滴の体積の総量には、発光色毎に目標値が設定されており、同一発光色の前記有機材料を含有したインクの液滴が吐出される開口部間において、前記基準範囲は前記目標値に対して±2%以内である。
≪実施の形態1≫
[全体構成]
図1は実施の形態1に係る有機EL表示パネル100の構成を示す部分断面図である。有機EL表示パネル100は、同図上側を表示面とする、いわゆるトップエミッション型である。
図1に示すように、基板(EL基板)1上には、TFT層2、給電電極3、平坦化膜4、画素電極6、正孔注入層9が順次積層されている。正孔注入層9の上には、有機発光層11の形成領域となる複数の開口部17が形成された隔壁層7が設けられている。開口部17の内部では、正孔輸送層10、有機発光層11、電子輸送層12、電子注入層13、対向電極14が順次積層されている。
<基板、TFT層、給電電極>
基板1は有機EL表示パネル100における背面基板であり、その表面には、有機EL表示パネル100をアクティブマトリクス方式で駆動するためのTFT(薄膜トランジスタ)を含むTFT層2が形成されている。TFT層2の上面には、各TFTに対して外部から電力を供給するための給電電極3が形成されている。
<平坦化膜>
平坦化膜4は、TFT層2および給電電極3が配設されていることにより生じる表面段差を平坦に調整するために設けられており、絶縁性に優れる有機材料で構成されている。
<コンタクトホール>
コンタクトホール5は、給電電極3と画素電極6とを電気的に接続するために設けられ、平坦化膜4の表面から裏面にわたって形成されている。コンタクトホール5は、列方向に配列されている開口部17の間に位置するように形成されており、隔壁層7により覆われた構成となっている。コンタクトホール5が隔壁層7により覆われていない場合には、コンタクトホール5の存在により、有機発光層11が平坦な層とはならず、発光ムラ等の原因となる。これを避けるため、上記のような構成としている。
<画素電極>
画素電極6は陽極であり、開口部17に形成される一の有機発光層11毎に形成されている。有機EL表示パネル100はトップエミッション型であるため、画素電極6の材料としては高反射性材料が選択されている。
<正孔注入層>
正孔注入層9は、画素電極6から有機発光層11への正孔の注入を促進させる目的で設けられている。
<隔壁層>
隔壁層7は、有機発光層11を形成する際、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色に対応する有機発光層材料と溶媒を含むインクが互いに混入することを防止する機能を果たす。
コンタクトホール5の上方を覆うように設けられている隔壁層7は、全体的にはXY平面またはYZ平面に沿った断面が台形の断面形状を有しているが、コンタクトホール5に対応する位置では、隔壁層材料が落ち込んだ形状となっている。以下、この落ち込んだ部分を窪み部8と称する。
図2は有機EL表示パネル100を表示面側から見た隔壁層7の形状を模式的に示す図であり、説明の都合上、正孔輸送層10、有機発光層11、電子輸送層12、電子注入層13、対向電極14を取り除いた状態を示している。また、図1の部分断面図は、図2におけるA−A’断面図に相当し、以下、X方向を行方向、Y方向を列方向とする。
図2に示すように、隔壁層7に設けられた開口部17は、ピクセル単位に行列状に(XY方向に)配列されている。開口部17は有機発光層11が形成される領域であり、有機発光層11の配置および形状は、開口部17の配置および形状により規定される。開口部17は列(Y)方向に長辺を有する長尺状であり、例えば、行(X)方向に沿った辺が約30〜130[μm]、列(Y)方向に沿った辺が約150〜600[μm]の寸法で形成されている。
開口部17には、R,G,Bの各色に対応する開口部17R,17G,17Bがある。開口部17RにはR、開口部17GにはG、開口部17BにはBにそれぞれ対応する有機発光層11が形成される。開口部17R,17G,17Bがそれぞれサブピクセルであり、当該開口部17R,17G,17Bの3つのサブピクセルの組み合わせが1ピクセル(1画素)に相当する。また、開口部17はR,G,Bの色単位に列毎に配列されており、同一列に属する開口部17は同色に対応する開口部である。
コンタクトホール5は、列方向に配列された開口部17の間、すなわち隔壁層7の下部に位置している。なお、上記で画素電極6は開口部17に形成される一の有機発光層11毎に形成されていることを述べたが、これはすなわち、画素電極6がサブピクセル毎に設けられていることを意味する。
<正孔輸送層>
図1の部分断面図に戻り、正孔輸送層10は、画素電極6から注入された正孔を有機発光層11へ輸送する機能を有する。
<有機発光層>
有機発光層11は、キャリア(正孔と電子)の再結合による発光を行う部位であり、R,G,Bのいずれかの色に対応する有機材料を含むように構成されている。開口部17RにはRに対応する有機材料、開口部17GにはGに対応する有機材料、開口部17BにはBに対応する有機材料をそれぞれ含む有機発光層11が形成される。
窪み部8には有機発光層11を構成する材料を含む有機層16が形成されている。この有機層16は、塗布工程において、開口部17とともに窪み部8にもインクを塗布することで、有機発光層11と同時に形成されたものである。
<電子輸送層>
電子輸送層12は、対向電極14から注入された電子を有機発光層11へ輸送する機能を有する。
<電子注入層>
電子注入層13は、対向電極14から有機発光層11への電子の注入を促進させる機能を有する。
<対向電極>
対向電極14は陰極である。有機EL表示パネル100はトップエミッション型であるため、対向電極14の材料としては光透過性材料が選択されている。
<その他>
なお、図1には図示しないが、対向電極14の上には、有機発光層11が水分や空気等に触れて劣化することを抑制する目的で封止層が設けられる。有機EL表示パネル100はトップエミッション型であるため、封止層の材料としては、例えばSiN(窒化シリコン)、SiON(酸窒化シリコン)等の光透過性材料を選択する。
なお、各開口部17に形成される有機発光層11を、すべて同色の有機発光層とすることもできる。
<各層の材料>
次に、上記で説明した各層の材料を例示する。言うまでもなく、以下に記載した材料以外の材料を用いて各層を形成することも可能である。
基板1:無アルカリガラス、ソーダガラス、無蛍光ガラス、燐酸系ガラス、硼酸系ガラス、石英、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエチレン、ポリエステル、シリコーン系樹脂、アルミナ等の絶縁性材料
平坦化膜4:ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂
画素電極6:Ag(銀)、Al(アルミニウム)、銀とパラジウムと銅との合金、銀とルビジウムと金との合金、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)
隔壁層7:アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂
有機発光層11:オキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体等の蛍光物質(いずれも特開平5−163488号公報に記載)
正孔注入層9:MoOx(酸化モリブデン)、WOx(酸化タングステン)又はMoxWyOz(モリブデン−タングステン酸化物)等の金属酸化物、金属窒化物又は金属酸窒化物
正孔輸送層10:トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ポリフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物、ブタジエン化合物、ポリスチレン誘導体、ヒドラゾン誘導体、トリフェニルメタン誘導体、テトラフェニルベンジン誘導体(いずれも特開平5−163488号公報に記載)
電子輸送層12:バリウム、フタロシアニン、フッ化リチウム
電子注入層13:ニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジオキサイド誘導体、ジフェキノン誘導体、ペリレンテトラカルボキシル誘導体、アントラキノジメタン誘導体、フレオレニリデンメタン誘導体、アントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、ペリノン誘導体、キノリン錯体誘導体(いずれも特開平5−163488号公報に記載)
対向電極14:ITO(酸化インジウムスズ)、IZO(酸化インジウム亜鉛)
以上、有機EL表示パネル100の構成等について説明した。次に、有機EL表示パネル100の製造方法を例示する。
[製造方法]
ここでは、先に有機EL表示パネル100の全体的な製造方法を例示する。その後、製造方法中の塗布工程について詳細を説明する。
<概略>
まず、TFT層2及び給電電極3が形成された基板1を準備する(図3(a))。
その後、フォトレジスト法に基づき、TFT層2及び給電電極3の上に絶縁性に優れる有機材料を用いて、厚み約4[μm]の平坦化膜4を形成する。このとき、コンタクトホール5を列方向に隣接する各開口部17の間の位置に合わせて形成する(図3(b))。所望のパターンマスクを用いたフォトレジスト法を行うことで、平坦化膜4とコンタクトホール5を同時に形成することができる。なお、当然ながらコンタクトホール5の形成方法はこれに限定されない。例えば、一様に平坦化膜4を形成した後、所定の位置の平坦化膜4を除去して、コンタクトホール5を形成することもできる。
続いて、真空蒸着法またはスパッタ法に基づき、厚み150[nm]程度の金属材料からなる画素電極6を、給電電極3と電気接続させながら、サブピクセル毎に形成する。つづいて、反応性スパッタ法に基づき、正孔注入層9を形成する(図3(c))。
次に、隔壁層7をフォトリソグラフィー法に基づいて形成する。まず隔壁層材料として、感光性レジストを含むペースト状の隔壁層材料を用意する。この隔壁層材料を正孔注入層9上に一様に塗布する。この上に、図2に示した開口部17のパターンに形成されたマスクを重ねる。続いてマスクの上から感光させ、隔壁層パターンを形成する。その後は、余分な隔壁層材料を水系もしくは非水系エッチング液(現像液)で洗い出す。これにより、隔壁層材料のパターニングが完了する。以上で有機発光層形成領域となる開口部17が規定されるとともに、列方向で隣接する開口部17の間の上面に窪み部8が形成された、表面が少なくとも撥水性の隔壁層7が完成する(図3(d))。本実施の形態のようにコンタクトホール5が形成されている場合、通常は隔壁層材料がコンタクトホール5の内部に入り込むため、窪み部8が自然に形成される。このため、別途窪み部8を形成するための工程が不要であり、生産コスト及び製造効率上において有利である。
なお、隔壁層7の形成工程においては、さらに、開口部17に塗布するインクに対する隔壁層7の接触角を調節する、もしくは、表面に撥水性を付与するために隔壁層7の表面を所定のアルカリ性溶液や水、有機溶媒等によって表面処理するか、プラズマ処理を施すこととしてもよい。
次に、正孔輸送層10を構成する有機材料と溶媒を所定比率で混合し、正孔輸送層用インクを調製する。このインクをヘッド部301に供給し、塗布工程に基づき、各開口部17に対応するノズル3030から、正孔輸送層用インクよりなる液滴19を吐出する(図3(e))。その後、インクに含まれる溶媒を蒸発乾燥させ、必要に応じて加熱焼成すると正孔輸送層10が形成される(図4(a))。
次に、有機発光層11を構成する有機材料と溶媒を所定比率で混合し、有機発光層用インクを調製する。このインクをヘッド部301に供給し、塗布工程に基づき、開口部17及び窪み部8に対応するノズル3030から、有機発光層用インクよりなる液滴18を吐出する(図4(b))。その後、インクに含まれる溶媒を蒸発乾燥させ、必要に応じて加熱焼成すると有機発光層11及び有機発光層11と同一材料から成る有機層16が形成される(図4(c))。
また、図4(b)において、開口部17だけでなく窪み部8に対しても有機発光層用インクの液滴を吐出させているのは、ノズルの目詰まりを防止するためである。一般的に、有機発光層および正孔輸送層形成のために使用されるインクは、インクジェットプリンタで用いられる印字用インクに比べて高粘度である。このため、仮にインクを吐出しないように設定したとすると、当該ノズルの内部でインクが凝固してしまい目詰まりの原因となる。いったん目詰まりが生じたノズルからは設定時間内に設定量のインクを吐出できなくなり、開口部17に所定量のインクを吐出できないために基板のロスが生じたり、ヘッド部301の交換が必要となることがある。このような場合には、ヘッド部301の取り外し、洗浄、再度高精度にアライメントして装着する作業が必要であり、生産効率を低下させる原因となる。しかしながら、上記の構成によれば、このような問題を防止することができる。
さらに、開口部17におけるコンタクトホール5に近接する領域においては、溶媒の蒸気濃度が低いために他の部分よりも溶媒の蒸発が促進される。不均一な蒸気濃度下で乾燥が進むと、溶媒の蒸気濃度が低い領域における膜厚が厚くなり、全体として膜厚が均一な層を得ることができない恐れがある。しかしながら、図4(b)に示すように、開口部17及び窪み部8の両方に対しインクを塗布することで、開口部17におけるコンタクトホール5に近接する領域における蒸気濃度が高められる。その結果、開口部17における溶媒の蒸気濃度の均一化が図られ、開口部17全域にわたって均一な膜厚で有機発光層11を形成することができる。よって、筋ムラや面ムラ等、各種発光ムラの発生が抑制され、従来に比べて良好な画像表示性能を発揮させることが可能である。
ここで、図3(e),図4(b)に示す塗布工程においては、各開口部17に対して所定数のノズルが割り当てられるように、複数のノズル3030を、各開口部17と1対1対応するノズル群に分ける。そして、各ノズル群からそれに対応する開口部17に対し、それぞれ液滴が吐出される。このとき、本実施の形態においては、ノズル群に属する各ノズルが行う液滴の吐出回数をノズル毎に調整することにより、各開口部17に吐出される液滴の体積の総量が基準範囲となるようにしている。この結果、吐出される液滴の体積の総量を各開口部間で均一にすることができるので、各画素間での発光輝度のバラツキを抑制することが可能である。この詳細については、後の<塗布工程>の項で説明する。
次に、有機発光層11の表面に、電子輸送層12を構成する材料を真空蒸着法に基づいて成膜する。これにより、電子輸送層12が形成される。つづいて、電子注入層13を構成する材料を蒸着法、スピンコート法、キャスト法などの方法により成膜し、電子注入層13が形成される。そして、ITO、IZO等の材料を用い、真空蒸着法、スパッタ法等で成膜する。これにより対向電極14が形成される(図4(d))。
なお、図示しないが、対向電極14の表面には、SiN、SiON等の光透過性材料をスパッタ法、CVD法等で成膜することで、封止層を形成する。
以上の工程を経ることにより有機EL表示パネル100が完成する。
<塗布工程>
以下、特に、正孔輸送層10および有機発光層11を形成する際の塗布工程について詳細に説明する。まず、塗布工程に使用されるインクジェット装置(製造装置)について説明する。
(インクジェット装置)
図5は、本実施の形態で使用するインクジェット装置1000の主要構成を示す図である。図6は、インクジェット装置1000の機能ブロック図である。
図5,6に示すように、インクジェット装置1000は、インクジェットテーブル20、インクジェットヘッド30、液滴体積検出部50、制御装置(PC)15で構成される。
図6に示すように、制御装置15は、CPU150、記憶手段151(HDD等の大容量記憶手段を含む)、表示手段(ディスプレイ)153、入力手段152で構成される。当該制御装置15は具体的にはパーソナルコンピューター(PC)を用いることができる。記憶手段151には、制御装置15に接続されたインクジェットテーブル20、インクジェットヘッド30、液滴体積検出部50を駆動するための制御プログラム等が格納されている。インクジェット装置1000の駆動時には、CPU150が入力手段152を通じてオペレータにより入力された指示と、前記記憶手段151に格納された各制御プログラムに基づいて所定の制御を行う。
(インクジェットテーブル)
図5に示すように、インクジェットテーブル20はいわゆるガントリー式の作業テーブルであり、基台のテーブルの上を2基のガントリー部(移動架台)が一対のガイドシャフトに沿って移動可能に配されている。
具体的構成として、板状の基台200には、その上面の四隅に柱状のスタンド201A、201B、202A、202Bが配設されている。これらのスタンド201A、201B、202A、202Bに囲まれた内側領域には、塗布対象基板を載置するための固定ステージSTと、塗布直前のインクの吐出を安定化させるために用いるインクパン(皿状容器)IPがそれぞれ配設されている。
また、基台200には、その長手方向(Y方向)に沿った一対の両側部に沿って、ガイドシャフト203A、203Bが前記スタンド201A、201B、202A、202Bにより平行に軸支されている。各々のガイドシャフト203A(203B)には2つのリニアモーター部204A、204B(205A、205B)が挿通されており、このうち対をなすリニアモーター部204A、205A(204B、205B)に基台200を横断するようにガントリー部210A(210B)が搭載されている。この構成により、インクジェット装置1000の駆動時には、一対のリニアモーター部204A、205A(204B、205B)が駆動されることで、2基のガントリー部210A、210Bがそれぞれ独立に、ガイドシャフト203A、203Bの長手方向に沿って、スライド自在に往復運動する。
各々のガントリー部210A、210Bには、L字型の台座からなる移動体(キャリッジ)220A、220Bが配設されている。移動体220A、220Bにはサーボモーター部(移動体モーター)221A、221Bが配設され、各モーターの軸の先端に不図示のギヤが配されている。ギヤはガントリー部210A、210Bの長手方向(X方向)に沿って形成されたガイド溝211A、211Bに嵌合されている。ガイド溝211A、211Bの内部にはそれぞれ長手方向に沿って微細なラックが形成され、前記ギヤは当該ラックと噛合しているので、サーボモーター部221A、221Bが駆動すると、移動体220A、220Bはいわゆるピニオンラック機構によって、X方向に沿って往復自在に精密に移動する。移動体220A、220Bには、それぞれインクジェットヘッド30、液滴体積検出部50が装備されており、互いに独立して駆動される。
ここで、上記の制御部213、ガントリー部210Aとでヘッド走査部を構成している。移動体220Aにはインクジェットヘッド30が装備されるので、ヘッド走査部により、塗布対象基板に対してインクジェットヘッド30を走査させることができる。また、上述したように、移動体220AはX方向に沿って移動するので、インクジェットヘッド30の走査方向は行(X)方向である。
なお、リニアモーター部204A、205A、204B、205B、サーボモーター部221A、221Bはそれぞれ直接駆動を制御するための制御部213に接続され、当該制御部213は制御装置15内のCPU150に接続されている。インクジェット装置1000の駆動時には、制御プログラムを読み込んだCPU150により、制御部213を介してリニアモーター部204A、205A、204B、205B、サーボモーター部221A、221Bの各駆動が制御される(図6)。
(インクジェットヘッド)
インクジェットヘッド30は公知のピエゾ方式を採用し、ヘッド部301及び本体部302で構成されている。ヘッド部301は本体部302を介して移動体220に固定されている。本体部302はサーボモーター部304(図6)を内蔵しており、サーボモーター部304を回転させることにより、ヘッド部301の長手方向と固定ステージSTのX軸とのなす角度が調節される。なお、本実施の形態においては、ヘッド部301の長手方向とY軸とが一致するように調整している。
ヘッド部301は固定ステージSTに対向する面に複数のノズルを備えており、これらのノズルはヘッド部301の長手方向に沿って列状に配置されている。ヘッド部301に供給されたインクは、各ノズルから液滴として塗布対象基板に対して吐出される。
各ノズルにおける液滴の吐出動作は、各ノズルが備えるピエゾ素子(圧電素子)3010(図6)に与えられる駆動電圧によって制御される。吐出回数制御部300は、各ピエゾ素子3010に与える駆動信号を制御することにより、ノズル3030が行う液滴の吐出回数をノズル毎に決定する。さらに、決定された吐出回数だけノズル3030から液滴を吐出させる。具体的には、図6に示すように、CPU150が所定の制御プログラムを記憶手段151から読み出し、吐出回数制御部300に対して、所定の電圧を対象のピエゾ素子3010に印加するように指示する。
(液滴体積検出部)
液滴体積検出部50は、各ノズルから吐出される液滴の体積をノズル毎に検出する手段である。図5,6に示すように、液滴体積検出部50は液滴体積検出カメラ501と制御部500で構成される。液滴体積検出カメラ501には公知の共晶点レーザー顕微鏡を用いている。液滴体積検出カメラ501の対物レンズは、インクジェット装置1000における固定ステージSTの表面を垂直方向から撮影できるように向けられている。
インクの液滴体積の演算は、液滴体積検出カメラ501が異なる焦点距離で連続的に撮影した画像に基づき、液滴体積検出カメラ501に接続された制御部500によって行われる。なお、制御部500はCPU150にも接続されており、撮影した画像はCPU150でも確認できるので、CPU150が前記演算を行うこともできる。
以上の構成を有するインクジェット装置1000を用い、インクジェット方式による塗布工程を行う。ここでは、長尺状の各開口部17の長辺が、インクジェットヘッド30の走査方向(行(X)方向)に対して直交している場合(いわゆる横打ちを行う場合)について説明する。
(ヘッド部と塗布対象基板の開口部との位置関係〈横打ち〉)
図7は有機EL表示パネルに係る製造工程における、塗布対象基板とヘッド部の位置関係(横打ち時)を示す図である。
図7に示す600は塗布対象基板であり、塗布工程を経る前段階の状態の基板、すなわち、複数の開口部17がピクセル単位に行列状に形成された隔壁層7が設けられた状態の基板を示すものである。ヘッド部301には、インクが吐出されるノズル3030が複数個、列方向に並ぶように配置されている。複数のノズル3030は、各開口部17に対して所定数のノズル(図7では6個)が割り当てられるように、各開口部17と1対1対応するノズル群a,a,a,aに分けられている。
ここで、ヘッド部301の長手方向を列方向に対して若干傾斜させることでノズル3030の塗布ピッチを調節することができる。図7の例では、ヘッド部301を傾斜させなくとも、ノズル群a,a,a,aが開口部17に対応するように、ノズルb,b,bが列方向に配列された開口部17間(コンタクトホール5上)に対応するようなヘッド部301を使用している。
塗布工程においては、ヘッド部301を行(X)方向に走査させながら各開口部17に対し、対応するノズル群a,a,a,aに属する各ノズルからそれぞれ所望のインクの液滴を吐出させる。そして、上記の工程を経ることにより、正孔輸送層10および有機発光層11が形成される。このとき、吐出される液滴の体積の総量は、各開口部17間で均一にされる必要がある。
そこで、本実施の形態においては、各開口部17に対応するノズル群a,a,a,aの各ノズル3030から、対応する開口部17に対して液滴吐出を行う。その上で、各開口部17に吐出される液滴の体積の総量が基準範囲となるように、液滴体積検出部50によってノズル3030毎に検出された液滴の体積のバラツキに基づき、ノズル群a,a,a,aに属する各ノズル3030が行う液滴の吐出回数をノズル毎に調整する。換言すると、ノズル3030毎の液滴の吐出回数が固定的である場合と比較して、開口部17に吐出される液滴の総量が所定の目標値に近づくようにノズル3030の吐出回数をノズル毎に調整する。この液滴を吐出させる回数の調整は、吐出回数制御部300によって行われる。次に、この吐出回数制御部300の動作を含めた、塗布工程における制御フローについて説明する。
(インクジェット装置における制御フロー)
図8は、塗布工程における制御フローを示す図である。以下、簡略化のため、所定の一列分の開口部17に対する制御フローについてのみ説明するが、他の列の開口部17についても同様である。
塗布工程の前段階として、複数の開口部17をピクセル単位に行列状に形成した隔壁層7を設けた塗布対象基板と、有機材料および溶媒を含有したインクの液滴を吐出するノズル3030を列方向に複数配置したインクジェットヘッド30(ヘッド部301)とを準備する工程が含まれる。
塗布工程開始後、液滴体積検出部50により各ノズル3030毎の液滴の体積を検出する(ステップS101)。次いで、吐出回数制御部300は、液滴体積検出部50での検出結果に基づき、ヘッド部301の全てのノズル3030をランク分けする(ステップS102)。本実施の形態では、一例として、1つのノズルから単位回数当たりに吐出される液滴の体積として予め設定された設定値Vsetに対し、誤差が±a[%]以内のノズルをAランク、誤差が±b[%]以内のノズルをBランク(但し、a<bであり、Aランクのノズルは含まない)、誤差が±c[%]以内のノズルをCランク(但し、b<cであり、A,Bランクのノズルは含まない)、目詰まり等により使用できないノズル(不吐出ノズル)をFランクとランク分けすることとする。
なお、ステップS101,S102は塗布工程毎に毎回行う必要はなく、例えば、10回毎のように複数回の塗布工程につき1回行うこととしてもよい。また、ロット毎、インクジェット装置1000の起動毎であってもよい。
ここで、本実施の形態では、各開口部17に吐出される液滴の体積の総量が基準範囲となるように各ノズルの吐出回数を調整するのであるが、上記a,b,cの数値は、この基準範囲をどの程度とするかによって、適宜決定することができる。具体的には、各開口部17に吐出される液滴体積の総量の目標値を設定し、この目標値に対して何[%]以内を基準範囲とするのかを決定する。さらに、この目標値に対して許容される誤差は、各画素間の発光輝度をどの程度均一化するかに依存する。
例えば、上述したような寸法(30〜130[μm]×150〜600[μm])の開口部17において、各開口部17間の発光輝度差を1[%]以内とする場合、各開口部17に吐出される液滴体積の総量の目標値に対して±2[%]以内が基準範囲である。この基準範囲と、一の開口部17についての液滴吐出の回数とを考慮することで、a,b,cの数値を決定することができる。上記の場合、例えば、aを1〜2[%]、bを6[%]、cを6[%]を超える数値とすることができる。なお、市販のインクジェットヘッドにおいては、上記設定値Vsetに対して、誤差は±6[%]程度である。
有機EL表示パネルの場合、有機発光層11の膜厚は50〜100[nm]程度と非常に薄いため、微小な液滴の体積バラツキが発光輝度差となって表れ、表示品質に与える影響は大きくなる。表示パネルの高精細化に伴ってより高い表示品質が求められるので、各開口部間の液滴の体積バラツキはより一層抑制される必要がある。
続いて、吐出回数制御部300は任意の開口部17を1行選択し(ステップS103)、選択行の開口部17に対応するノズルについて、Aランクのノズル数N,Bランクのノズル数N,Cランクのノズル数Nをそれぞれ記憶する(ステップS104)。その後、吐出回数制御部300は、選択行の開口部17に対して液滴吐出を行うノズルを選択するとともに(ステップS105)、液滴吐出位置を決定する(ステップS106)。
次に、吐出回数制御部300は、全行の開口部17を選択したか否かを判定し(ステップS107)、全行の開口部17を選択していないと判定した場合は(ステップS107においてNO)、ステップS103〜S106を全行の開口部17について実行するまで繰り返す。ステップS103〜S106を全行の開口部17について行った後(ステップS107においてYES)、全行の開口部17に対し液滴を吐出し(ステップS108)、塗布工程が終了する。
次に、選択行の開口部17に対して液滴吐出を行うノズルを選択する工程(ステップS105)、ならびに、選択行の開口部17における液滴吐出位置を決定する工程(ステップS106)の詳細について説明する。
(液滴吐出を行うノズルを選択する工程)
図9は、液滴吐出を行うノズルを選択する工程(図8のステップS105)における吐出回数制御部300の制御フローを示す図である。
吐出回数制御部300の制御フローは概ね、Aランクノズルを液滴吐出に優先的に使用させ、Aランクノズルのみでは目標値以上の液滴を吐出できない場合には、AおよびBランクノズルを用いて各開口部に対し液滴吐出を行う。AおよびBランクノズルを用いても目標値以上の液滴を吐出できない場合には、A,BおよびCランクノズルを用いて各開口部に対し液滴吐出を行う。
図9において、先ず、予め各開口部17に吐出される液滴体積の総量の目標値を設定しておき、その目標値より、一の開口部17に対して必要な液滴の吐出回数N(必要吐出回数N)を決定する(ステップS201)。この目標値は、塗布するインクの種類によって異なり、例えば、有機発光層用インクの場合は発光色毎に異なることもありうる。必要吐出回数Nは、各開口部17に吐出される液滴体積の総量の目標値を設定値Vsetで除算することにより求まる。また、必要吐出回数Nが、後述の最大吐出回数Tに、一の開口部17に対応するノズル数(一のノズル群に属するノズル数、図7では6)を乗じた数値以下となるように、設定値Vsetが設定されていなければならない。
次に、Aランクノズルのみで上記目標値以上の体積の液滴を吐出できるか否かを判定する(ステップS202)。具体的には、予め、各ノズルが1開口部あたりに吐出することが可能な回数の最大T(最大吐出回数T)を設定しておき、この最大吐出回数TにAランクのノズル数Nを乗じた数値(N×T)が必要吐出回数N以上であるか否かを判定する。なお、図7におけるノズル群aに属する6番ノズルにおいては、最大吐出回数Tは3である。また、最下行の開口部17中に示した実線の丸はその位置に液滴が吐出されることを意味し、点線の丸はその位置に液滴が吐出されないことを意味する。
×Tが必要吐出回数N以上であると判定した場合は(ステップS202においてYES)、Aランクノズルのみで目標値以上の体積の液滴を吐出できる場合であるので、Aランクノズルで吐出する回数をN回と設定する(ステップS203)。その後、液滴吐出を行うノズルを選択する工程(図8のステップS105)を終了する。
×Tが必要吐出回数N未満であると判定した場合は(ステップS202においてNO)、Aランクノズルのみでは目標値以上の体積の液滴を吐出することができない。よって、次に、AランクおよびBランクノズルを使用することにより上記目標値以上の体積の液滴を吐出できるか否かを判定する(ステップS204)。具体的には、(N×T)と、最大吐出回数TにBランクのノズル数Nを乗じた数値(N×T)とを足し合わせたもの((N×T)+(N×T))が必要吐出回数N以上であるか否かを判定する。
((N×T)+(N×T))が必要吐出回数N以上であると判定した場合は(ステップS204においてYES)、AランクおよびBランクノズルで上記目標値以上の体積の液滴を吐出できる場合である。次いで、Bランクノズルで行う吐出回数M(=N−(N×T))を記憶する(ステップS205)。
次に、ステップS205で記憶した吐出回数Mが2以上であるかを判定する(ステップS206)。吐出回数Mが2以上でない場合、すなわち吐出回数Mが1である場合(ステップS206においてNO)、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Bランクノズルで吐出する回数をM回(ステップS206からステップS207へ移行した場合は1回)と設定する(ステップS207)。そして、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
吐出回数Mが2以上である場合(ステップS206においてYES)、Bランクのノズルのうち、吐出体積が設定値Vsetよりも多いノズル(B)と、吐出体積が設定値Vsetよりも少ないノズル(B)の組があるかどうかを判定する(ステップS208)。以下、このようなノズルの組をB,Bのノズル組と称する。B,Bのノズル組が存在する場合には、これらを使用することで液滴体積の総量を上記の基準範囲に、より近づけることが可能となるため、本実施の形態ではステップS208を設けている。
とBのノズル組が存在しない場合(ステップS208においてNO)、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Bランクノズルで吐出する回数をM回と設定する(ステップS207)。その後、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
とBのノズル組が存在する場合(ステップS208においてYES)、BとBのノズル組の数Pを記憶する(ステップS209)。次に、吐出回数Mが偶数か奇数であるかを判定する(ステップS210)。
図10は、図9のステップS210で吐出回数Mが偶数であると判定した場合(ステップS210において偶数)の、吐出回数制御部300の制御フローを示す図である。
先ず、吐出回数Mのうち、B,Bのノズル組を使って吐出できる回数を決定する。具体的には、2Xev1=Mを満たすXev1を記憶したのち(ステップS301)、Xev1≦(P×T)であるか否かを判定する(ステップS302)。そして、(P×T)がXev1以上である、すなわち、B,Bのノズル組を使って吐出回数M回全てを吐出できると判定した場合は(ステップS302においてYES)、ステップS303へ移行する。ステップS303で、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Bノズル,Bノズルで吐出する回数をそれぞれXev1回と設定し、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
一方、(P×T)がXev1未満である、すなわち、B,Bのノズル組を使っても吐出回数M回全てを吐出できないと判定した場合は(ステップS302においてNO)、ステップS304へ移行する。ステップS304で、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Bノズル,Bノズルで吐出する回数をそれぞれ(P×T)回、Bノズル,Bノズル以外のBランクノズルで吐出する回数を{M−2(P×T)}回と設定し、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
図11は、図9のステップS210で吐出回数Mが奇数であると判定した場合(ステップS210において奇数)の、吐出回数制御部300の制御フローを示す図である。
先ず、B,Bのノズル組のうち、吐出体積を足し合わせて2で割った数値(吐出体積の平均値)が、設定値Vset±a[%]以内となるノズル組が存在するか否かを判定する(ステップS401)。このようなノズル組は、組で使用することにより実質Aランクのノズルとみなすことができる。以下、B,Bのノズル組のうち、実質Aランクのノズルとみなすことができるノズル組をB ,B のノズル組と称し、吐出体積が設定値Vsetよりも多いノズルをB 、吐出体積が設定値Vsetよりも少ないノズルをB と称する。B ,B のノズル組が存在する場合には、これらを使用することで液滴体積の総量を上記の基準範囲に、より近づけることが可能となるため、B,Bのノズル組の場合と同様にステップS401を設けている。
,B のノズル組が存在すると判定した場合は(ステップS401においてYES)、B ,B のノズル組の数PA1を記憶する(ステップS402)。
次に、吐出回数Mのうち、B ,B のノズル組を使って吐出できる回数を決定する。具体的には、2X≧Mを満たすX(但し、Xは整数)の最小値Xod1を記憶したのち(ステップS403)、Xod1≦(PA1×T)であるか否かを判定する(ステップS404)。そして、(PA1×T)がXod1以上である、すなわち、B ,B のノズル組を使って吐出回数M回全てを吐出できると判定した場合は(ステップS404においてYES)、ステップS405へ移行する。ステップS405で、Aランクノズルで吐出する回数を{(N×T)−1}回、B ノズル,B ノズルで吐出する回数をそれぞれXod1回と設定し、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
ステップS405においては、ステップS403を経る結果として、Aランクノズルを使用する回数が一回減らされる。しかしながら、使用されるBランクノズルは全て、実質Aランクノズルに相当するノズルである。したがって、この場合、必要吐出回数N回全てを、実質的にAランクノズルを用いて行っているものと同視でき、その結果、液滴体積の総量を目標値に精度良く近づけることが可能となる。
一方、(PA1×T)がXod1未満である、すなわち、B ,B のノズル組を使っても吐出回数M回全てを吐出できないと判定した場合は(ステップS404においてNO)、ステップS406へ移行する。ステップS406で、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、B ノズル,B ノズルで吐出する回数をそれぞれ(PA1×T)回、B ノズル,B ノズル以外のBランクノズルで吐出する回数を{M−2(PA1×T)}回と設定し、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
続いて、B ,B のノズル組が存在しないと判定した場合は(ステップS401においてNO)、吐出回数Mのうち、B,Bのノズル組を使って吐出できる回数を決定する。具体的には、2X≦Mを満たすX(但し、Xは整数)の最大値Xod2を記憶したのち(ステップS407)、Xod2≦(P×T)であるか否かを判定する(ステップS408)。そして、(P×T)がXod2以上である、すなわち、B,Bのノズル組を使って吐出回数M回全てを吐出できると判定した場合は(ステップS408においてYES)、ステップS409へ移行する。ステップS409で、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Bノズル,Bノズルで吐出する回数をそれぞれXod2回、Bノズル,Bノズル以外のBランクノズルを1回と設定し、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
これに対し、(P×T)がXod2未満である、すなわち、B,Bのノズル組を使っても吐出回数M回全てを吐出できないと判定した場合は(ステップS408においてNO)、ステップS410へ移行する。ステップS410で、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Bノズル,Bノズルで吐出する回数をそれぞれ(P×T)回、Bノズル,Bノズル以外のBランクノズルで吐出する回数を{M−2(P×T)}回と設定し、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
なお、ステップS406における「B ノズル,B ノズル以外のBランクノズル」には、B,Bのノズル組が含まれている。よって、「B ノズル,B ノズル以外のBランクノズル」で行う「{M−2(PA1×T)}回」吐出について、ステップS407〜S410の制御フローを適用することができる。このようにすることで、液滴体積の総量を目標値に、より精度良く近づけることが可能である。
また、ステップS409,S410において、「Bノズル,Bノズル以外のBランクノズル」には、B またはB ノズルが含まれている可能性がある。この場合は、B またはB ノズルから優先して液滴を吐出させることが望ましい。
図9に戻って、((N×T)+(N×T))が必要吐出回数N未満であると判定した場合は(ステップS204においてNO)、AランクおよびBランクノズルのみでは目標値以上の体積の液滴を吐出することができない。よって、次に、Cランクノズルで行う吐出回数M(=N−{(N×T)+(N×T)})を記憶する(ステップS211)。
図12は、Cランクノズルを使用する場合の吐出回数制御部300の制御フローを示す図である。
Cランクノズルを使用する場合の制御フローは、図9のステップS206〜S210,図11,図12に示したような、Bランクノズルを使用する場合の制御フローと略同様に説明できる。以下、Cランクノズルを使用する場合の吐出回数制御部300の制御フロー簡単に説明する。
先ず、ステップS211で記憶した吐出回数Mが2以上であるかを判定する(ステップS501)。吐出回数Mが2以上である場合(ステップS501においてYES)、Cランクのノズルのうち、吐出体積が設定値Vsetよりも多いノズル(C)と、吐出体積が設定値Vsetよりも少ないノズル(C)の組があるかどうかを判定する(ステップS503)。吐出回数Mが2以上でない場合(ステップS501においてNO)、および、C,Cのノズル組が存在しないと判定した場合(ステップS503においてNO)、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Bランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Cランクノズルで吐出する回数をM回(ステップS501からステップS502へ移行した場合は1回)と設定する(ステップS502)。その後、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
とCのノズル組が存在する場合(ステップS503においてYES)、CとCのノズル組の数Pを記憶し(ステップS504)、吐出回数Mが偶数か奇数であるかを判定する(ステップS505)。
吐出回数Mが偶数であると判定した場合(ステップS505において偶数)、2Xev2=Mを満たすXev2を記憶したのち(ステップS506)、Xev2≦(P×T)であるか否かを判定する(ステップS507)。そして、(P×T)がXev2以上である場合は(ステップS507においてYES)、ステップS508へ移行する。ステップS508で、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Bランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Cノズル,Cノズルで吐出する回数をそれぞれXev2回と設定し、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
一方、(P×T)がXev2未満である場合は(ステップS507においてNO)、ステップS509へ移行する。ステップS509で、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Bランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Cノズル,Cノズルで吐出する回数をそれぞれ(P×T)回、Cノズル,Cノズル以外のCランクノズルで吐出する回数を{M−2(P×T)}回と設定し、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
図13は、図12のステップS505で吐出回数Mが奇数であると判定した場合(ステップS505において奇数)の、吐出回数制御部300の制御フローを示す図である。
先ず、C,Cのノズル組のうち、吐出体積を足し合わせて2で割った数値(吐出体積の平均値)が、設定値Vset±a[%]以内となるノズル組(C ,C のノズル組と称する。)が存在するか否かを判定する(ステップS601)。C ,C のノズル組が存在すると判定した場合は(ステップS601においてYES)、C ,C のノズル組の数PA2を記憶する(ステップS602)。
次に、2X≧Mを満たすX(但し、Xは整数)の最小値Xod3を記憶したのち(ステップS603)、Xod3≦(PA2×T)であるか否かを判定する(ステップS604)。そして、(PA2×T)がXod3以上である場合は(ステップS604においてYES)、ステップS605へ移行する。ステップS605で、Aランクノズルで吐出する回数を{(N×T)−1}回、Bランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、C ノズル,C ノズルで吐出する回数をそれぞれXod3回と設定し、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
(PA2×T)がXod3未満である場合は(ステップS604においてNO)、ステップS606へ移行する。ステップS606で、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Bランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、C ノズル,C ノズルで吐出する回数をそれぞれ(PA2×T)回、C ノズル,C ノズル以外のCランクノズルで吐出する回数を{M−2(PA2×T)}回と設定し、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
続いて、C ,C のノズル組が存在しないと判定した場合は(ステップS601においてNO)、2X≦Mを満たすX(但し、Xは整数)の最大値Xod4を記憶したのち(ステップS607)、Xod4≦(P×T)であるか否かを判定する(ステップS608)。そして、(P×T)がXod4以上である場合は(ステップS608においてYES)、ステップS609へ移行する。ステップS609で、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Bランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Cノズル,Cノズルで吐出する回数をそれぞれXod4回、Cノズル,Cノズル以外のCランクノズルを1回と設定し、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
(P×T)がXod4未満である場合は(ステップS608においてNO)、ステップS610へ移行する。ステップS610で、Aランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Bランクノズルで吐出する回数を(N×T)回、Cノズル,Cノズルで吐出する回数をそれぞれ(P×T)回、Cノズル,Cノズル以外のCランクノズルで吐出する回数を{M−2(P×T)}回と設定し、液滴吐出を行うノズルを選択する工程を終了する。
なお、ステップS606における「C ノズル,C ノズル以外のCランクノズル」には、C,Cのノズル組が含まれている。よって、Bランクノズルの制御フローの場合と同様に、「C ノズル,C ノズル以外のCランクノズル」について、ステップS607〜S610の制御フローを適用することができる。
また、ステップS609,S610において、「Cノズル,Cノズル以外のCランクノズル」には、C またはC ノズルが含まれている可能性がある。この場合は、C またはC ノズルから優先して液滴を吐出させることが望ましい。
ステップS203(図9)においてAランクノズルで吐出する回数を設定する際、一のノズル群に属する1〜6番の各ノズルからそれぞれ吐出させる回数を併せて決定する。このとき、ノズル3030から吐出される液滴の各開口部17内での着弾位置が、各開口部17内で分散されるように調整されることが望ましい。具体的には、一の開口部17における着弾位置が走査方向に沿った軸に対して対称となるように調整する。例えば、一の開口部17に対して14回液滴を吐出させる場合には、開口部17の列方向に沿った上半分の領域に対して7回吐出し、下半分の領域に対して7回吐出するようにする。
また、ステップS207(図9)、ステップS303,S304(図10)、ステップS405,S406,S409,S410(図11)のように、AランクとBランクのノズルを混在させて使用する場合は、Aランクノズルに吐出させる回数およびBランクノズルに吐出させる回数が、開口部17の列方向に沿った上半分、下半分の領域において同程度となるようにする。A,B,Cランクのノズルを混在させて使用するステップS502,S508,S509(図12)、ステップS605,S606,S609,S610(図13)においても同様である。
(液滴吐出位置を決定する工程)
図14,15は、液滴吐出位置を決定する工程における、吐出回数制御部300の制御フローを示す図である。
吐出回数制御部300には、各ノズルから吐出される液滴の各開口部内での着弾位置を、走査方向に対し直交する軸に対して対称となるように調整する制御プログラムが格納されている。吐出回数制御部300はこの制御プログラムに従い、吐出回数毎の液滴吐出位置を制御する。例えば、吐出回数制御部300には以下のような制御フローを行う制御プログラムが格納されている。
図14は、最大吐出回数Tが3である場合の吐出回数制御部300の制御フローを示す図である。
先ず、1番ノズルの吐出回数が何回であるかを判定する(ステップS701)。ここで、「1番ノズル」とは、選択行における開口部17に対応するノズル群に属する1番ノズルのことを指す。具体的に説明すると、図8のステップS103において、図7に示す開口部17のうち最上行の開口部17を選択している場合、ノズル群aに属する1番ノズルがここでの「1番ノズル」に相当する。
1番ノズルの吐出回数が1回である場合(ステップS701において1)、ラインL上に液滴を吐出する。1番ノズルの吐出回数が2回である場合は(ステップS701において2)ラインL,L上に、1番ノズルの吐出回数が3回である場合(ステップS701において3)はラインL,L,L上にそれぞれ液滴を吐出する。同様の制御フローをノズル群に属する2番ノズル(ステップS702)〜6番ノズル(ステップS706)に対して行うと、液滴吐出位置を決定する工程は終了する。
図14に示したように、最大吐出回数Tが3である場合は、吐出回数が1〜3回のいずれであっても、各ノズル毎に、着弾位置を走査方向に対し直交する軸に対して対称となるように制御することができる。しかしながら、最大吐出回数Tの数値によっては、各ノズル毎にこのような制御ができない場合がある。かかる場合に、可能な限り各開口部内における着弾位置を、走査方向に対し直交する軸に対して対称となるように調整する制御フローについて、図15を用いて説明する。
図15は、最大吐出回数Tが4である場合の吐出回数制御部300の制御フローを示す図である。
先ず、1番ノズルの吐出回数が何回であるかを判定する(ステップS801)。吐出回数が1回である場合(ステップS801において1)、ラインL上に吐出する(a)、ラインL上に吐出する(b)、ラインL上に吐出する(c)、ラインL上に吐出する(d)の4つのうち、いずれか一つを選択する。吐出回数が2回である場合は(ステップS801において2)、ラインL,L上に吐出する(a)、ラインL,L上に吐出する(b)の2つのうち、いずれか一つを選択する。吐出回数が3回である場合(ステップS801において3)は、ラインL,L,L上に吐出する(a)、ラインL,L,L上に吐出する(b)、ラインL,L,L上に吐出する(c)、ラインL,L,L上に吐出する(d)の4つのうち、いずれか一つを選択する。吐出回数が4回である場合(ステップS801において4)は、ラインL,L,L,L上に吐出する(a)。
次に、2番ノズルの吐出回数が何回であるかを判定する(ステップS802)。吐出回数が1回である場合(ステップS802において1)、1番ノズルにおいて液滴を吐出した位置がどうであったかを判定する(ステップS802A)。右寄りである、または対称であると判定した場合(ステップS802Aにおいて「右」または「対称」)、ラインL上に吐出する(a)、ラインL上に吐出する(b)の2つのうち、いずれか一つを選択する。左寄りであると判定した場合(ステップS802Aにおいて「左」)、ラインL上に吐出する(a)、ラインL上に吐出する(b)の2つのうち、いずれか一つを選択する。吐出回数が2回である場合は(ステップS802において2)、ラインL,L上に吐出する(a)、ラインL,L上に吐出する(b)の2つのうち、いずれか一つを選択する。吐出回数が3回である場合(ステップS802において3)、1番ノズルにおいて液滴を吐出した位置がどうであったかを判定する(ステップS802B)。右寄りであると判定した場合(ステップS802Bにおいて「右」)、ラインL,L,L上に吐出する(a)、ラインL,L,L上に吐出する(b)の2つのうち、いずれか一つを選択する。左寄りである、または対称であると判定した場合(ステップS802Bにおいて「左」または「対称」)、ラインL,L,L上に吐出する(a)、ラインL,L,L上に吐出する(b)の2つのうち、いずれか一つを選択する。吐出回数が4回である場合(ステップS802において4)は、ラインL,L,L,L上に吐出する(a)。
2番ノズルにおける制御フローと同様の制御フローを、3番ノズル〜6番ノズル(ステップS806,S806A,S806B)に対して行うと、液滴吐出位置を決定する工程は終了する。
液滴吐出位置を決定する工程が終了すると、選択行における一連の制御フロー(図8のステップS103〜S106)が終了する。一連の制御フローを全ての行に対して行った後(図8のステップS107においてYES)、全行の開口部17に対し液滴を吐出し(ステップS108)、塗布工程が終了する。
(具体例)
図16は、図8に示すステップS108における塗布対象基板600とヘッド部301の位置関係を示す図である。図16(a)〜(h)はそれぞれ、ステップS203(図9),ステップS207(図9、ステップS208から移行した場合),ステップS303(図10),ステップS304(図10),ステップS405(図11),ステップS406(図11),ステップS409(図11),ステップS410(図11)を経てステップS108に移行した場合を示している。図16中、ヘッド部301のノズル3030を示す丸は、図8に示すステップS102でのランク分けの結果に基づいた大きさで示している。
図16に示す1〜6番の各ノズルの右上には、各ノズルがどのランクに属しているのかを表記している。また、B ノズル,B ノズル,Bノズル,Bノズルのいずれにも属さないBランクノズル、すなわち、図11のステップS406,S409,S410における「B ,B 以外のBランク」,「B,B以外のBランク」に相当するノズルには、単に「B」と表記している。
また、図16に示す例では、開口部17に吐出される液滴体積の総量の目標値を140[pL]、設定値Vsetを10[pL]、必要吐出回数Nを14、最大吐出回数Tを3としている。
図16(a)では、ステップS101(図8)でノズル毎に検出した液滴体積が一の開口部内でばらついていないのに対し、図16(b)〜(h)では、一の開口部内でばらついている。言い換えると、図16(b)〜(h)では、一の開口部に対応する所定数のノズルの中に、吐出体積のある程度異なるノズルが含まれるのに対し、図16(a)では含まれない。
図16(a)は、開口部17に吐出される液滴体積の総量の目標値以上の体積を、Aランクのみで吐出できる場合である。図16(b)は、Bランクノズルを使用すれば目標値以上の体積を吐出できるものの、B,Bのノズル組が存在しない場合である。
図16(c),(d)は、Bランクノズルで吐出すべき吐出回数が偶数の場合である。図16(c)は、Bランクノズルを使用すれば目標値以上の体積を吐出でき、かつ、B,Bのノズル組のみでBランクノズルで吐出すべき体積以上の液滴を吐出できる場合である。図16(d)は、Bランクノズルを使用すれば目標値以上の体積を吐出できるものの、B,Bのノズル組のみではBランクノズルで吐出すべき体積以上の液滴を吐出できない場合である。
図16(e)〜(h)は、Bランクノズルで吐出すべき吐出回数が奇数の場合である。図16(e)は、Bランクノズルを使用すれば目標値以上の体積を吐出でき、かつ、B ,B のノズル組のみでBランクノズルで吐出すべき体積以上の液滴を吐出できる場合である。なお、図11のステップS405にてAランクノズルの吐出回数が1回減らされているが、この減らされた1回分の液滴吐出は図16(e)において点線の丸で示している。
図16(f)は、Bランクノズルを使用すれば目標値以上の体積を吐出できるものの、B ,B のノズル組のみではBランクノズルで吐出すべき体積以上の液滴を吐出できない場合である。図16(g)は、Bランクノズルを使用すれば目標値以上の体積を吐出でき、かつ、B,Bのノズル組のみでBランクノズルで吐出すべき体積以上の液滴を吐出できる場合である。図16(h)は、Bランクノズルを使用すれば目標値以上の体積を吐出できるものの、B,Bのノズル組のみではBランクノズルで吐出すべき体積以上の液滴を吐出できない場合である。
(ヘッド部と塗布対象基板の開口部との位置関係〈縦打ち〉)
上記塗布工程の制御フローは、図17に示すように、長尺状の各開口部17の長辺が、ヘッド部301の走査方向(行(X)方向)と一致している場合(いわゆる縦打ちを行う場合)についても適用することができる。図17の場合、各開口部17に対応するノズル3030の数は2個である。
横打ち,縦打ちを問わず、各開口部17に対応するノズルの個数は特に限定されず、1個であってもよい。しかしながら、1個であると、万が一、その1個のノズルがFランクノズルである場合には、そのFランクノズルが液滴吐出を担当する開口部17には液滴が吐出されないという問題が生じる。よって、各開口部17に対応するノズル3030の数は2個以上である方が望ましく、可能な限り数が多い方がより望ましい。さらに、各開口部17に対応するノズル数が多い方が、塗布工程において液滴体積総量を目標値に近づける効果は高い。この点、各開口部17に対応するノズルの数を多くすることができる横打ちの場合が、より好ましい実施の形態であると言える。
[まとめ]
以上説明したように、本実施の形態によれば、ノズル毎に液滴の吐出回数を変化させるという簡易な制御で、各開口部に吐出される液滴体積の総量を均一にすることができる。したがって、特許文献1のようなノズル毎に異なる波形の駆動電圧を生成するといった複雑な制御を行う必要がなく、有機EL表示パネルの大判化に伴うインクジェットヘッドのノズル数増大にも対応し得る。また、本実施の形態によれば簡易な制御で済むので、特許文献1のような制御を行うための回路基板は小規模のもので足り、その分、製造装置の簡素化および低コスト化を図ることが可能である。
≪実施の形態2≫
図18は、実施の形態2に係る、液滴吐出を行うノズルを選択する工程における吐出回数制御部の制御フローを示す図である。
図18におけるステップS901,S902,S904〜S906,S908〜911は、それぞれ、図9におけるS201,S202,S204〜S206,S208〜S211に対応する。図9と異なる点は、S912AおよびS913Aを設けた点である。
本実施の形態では、N×Tが必要吐出回数N未満である(Aランクノズルのみで目標値以上の液滴を吐出できない)と判定した場合は(ステップS902においてNO)、最大吐出回数Tをさらに増やすことができるか否かを判定する(ステップS912A)。最大吐出回数Tは、ピエゾ素子に与える駆動電圧の波形を変えて吐出周波数を上げる、または、インクジェットヘッドの走査速度を下げることにより増加させることができる。
最大吐出回数Tをさらに増やすことができると判定した場合(ステップS912AにおいてYES)、最大吐出回数Tを増やした後のAランクのノズル数N,Bランクのノズル数N,Cランクのノズル数Nをそれぞれ記憶する(ステップS913A)。そして、ステップS902に移行する。最大吐出回数Tを増やすことができないと判定した場合は(ステップS912AにおいてNO)、ステップS904に移行する。
ほぼ設定値Vset通りの体積の液滴を吐出することができるノズルは、吐出体積が経時変化しにくい。よって、このようなノズルのみから液滴吐出を行わせることで、ノズル毎の液滴の体積を検出するステップ(図8のステップS101)、およびノズルをランク分けするステップ(図8のステップS102)を行う頻度を少なくすることができる。その結果、塗布工程に要する時間を短縮することができる。これを実現するため、本実施の形態では、最大吐出回数Tを増やして、出来る限りAランクノズルのみで目標値以上の液滴を吐出できるようにしている。
図19は、実施の形態2の変形例に係る、液滴吐出を行うノズルを選択する工程における吐出回数制御部の制御フローを示す図である。図18と異なる点は、ステップS912A,S913A(図18)にそれぞれ相当するステップS912B,S913Bの位置である。
図18では、Aランクノズルのみで目標値以上の液滴を吐出できないと判定した段階で、最大吐出回数Tを増やすことができるか否かを判定していた。本変形例では、Bランクノズルを使用してもなお目標値以上の液滴を吐出できないと判定した段階で(ステップS904においてNO)、最大吐出回数Tを増やすことができるか否かを判定する(ステップS912B)。
最大吐出回数Tをさらに増やすことができると判定した場合(ステップS912BにおいてYES)、最大吐出回数Tを増やした後のN,N,Nをそれぞれ記憶し(ステップS913B)、ステップS902に移行する。最大吐出回数Tを増やすことができないと判定した場合は(ステップS912BにおいてNO)、ステップS911に移行する。
以上、実施の形態1および2について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限られない。例えば、以下のような変形例が考えられる。
≪変形例≫
(1)「開口部の形状が長尺状である」とは、開口部が長辺と短辺を有する形状であることを指し、必ずしも矩形状である必要はない。例えば、正方形、円形、楕円形等の形状とすることとしてもよい。
(2)図1において、基板1上にTFT層2〜対向電極14の各層が積層形成されてなる構成を示した。本発明においては、各層のうちの何れかの層を欠いている、もしくは、例えば透明導電層などの他の層をさらに含む構成とすることもできる。
(3)図3(e)において、正孔輸送層用インクからなる液滴19を窪み部8に対しては吐出しない構成を示した。本発明では、正孔輸送層用インクからなる液滴19をさらに窪み部8にも吐出し、正孔輸送層と同一材料から成る有機層を形成することとしてもよい。このようにすることで、正孔輸送層用インクから蒸発する溶媒の蒸気濃度の均一化が図られ、均一な膜厚で正孔輸送層10形成することができる。一方、図4(b)において、有機発光層用インクからなる液滴18を窪み部8に吐出しないこととしてもよい。
(4)本発明において、コンタクトホールに追従して形成される窪み部は必須の構成要件ではなく、例えば、隔壁層上の窪み部に相当する部分を、隔壁層を構成する材料と同一の材料で埋めた構成であってもよい。
(5)上記実施の形態では、液滴体積検出カメラ501として共晶点レーザー顕微鏡を用いたが、CCDカメラを用いることもできる。この場合、インク液滴の形状をたとえば半球状とみなし、当該カメラで撮影した画像中の液滴径から、CPU150がインクの液滴体積を算出することができる。
(6)上記実施の形態において、リニアモーター部204A,205A,204B,205B、サーボモーター部221A,221Bは、それぞれガントリー部210A,210B、移動体220A,220Bの移動手段の例示にすぎず、これらの利用は必須ではない。例えば、タイミングベルト機構やボールネジ機構を利用することにより、ガントリー部または移動体の少なくともいずれかを移動させることしてもよい。
(7)図14,15に示す液滴吐出位置を決定する工程では、各開口部内での着弾位置が、走査方向に対し直交する軸に対して対称となるように調整する制御フローについて説明した。各開口部内での着弾位置をより均一にするには、走査方向に沿った軸においても着弾位置が対称となるようにするのが望ましい。
(8)図15においては、ステップS802A,S806Aでの分岐を「右または対称」,「左」の2つとしていたが、分岐を「右」,「対称」,「左」の3つとすることとしてもよい。このとき、「対称」であると判定した場合には、ラインL上に吐出する(a)、ラインL上に吐出する(b)、ラインL上に吐出する(c)、ラインL上に吐出する(d)の4つのうち、いずれか一つを選択することとすることができる。ステップS802B,S806Bについても同様の制御とすることができる。
(9)上記のインクジェット装置は単なる一例であり、少なくとも上述の制御を行うことが可能なインジェット装置であればよい。塗布対象基板に対するノズルの位置は、基板の規格やサイズに合わせて、固定ステージに対するヘッド部の角度調節を行うことにより適宜変更することができる。
(10)本発明においては、各ノズル群に属する1〜6番ノズルが吐出する回数は、各ノズル群で固定ではなく、液滴体積検出部における検出結果によって各ノズル群間で変動する。このことについて、図20を用いて説明する。
図20は、図8に示すステップS108における塗布対象基板とヘッド部の位置関係を示す図である。(a1)〜(d1)において、1〜6番の各ノズルの右上に、液滴体積検出部における液滴体積の検出結果を示した。各図中、「B 」,「B 」,「A」,「B 」,「B 」で示すノズルの検出結果は、それぞれ、10.5[pL],10.3[pL],10[pL],9.7[pL],9.5[pL]であったとする。また、(a1)〜(d1)は本発明に対応するものであり、(a1)’〜(d1)’は、(a1)〜(d1)の各々に対応する比較例である。
本発明においては、(a1)〜(d1)に示すように、液滴体積検出部における液滴体積の検出結果に応じて、各ノズル群に属する1〜6番ノズルが吐出する回数は、各ノズル群間で変動する。一方、(a1)’〜(d1)’に示す比較例においては、列方向に配列されたどの開口部においても、1,2,5,6番ノズルにそれぞれ2回ずつ吐出させ、3,4番ノズルにそれぞれ3回ずつ吐出させるように設定されているとする。すなわち、(a1)’〜(d1)’に示す比較例においては、各ノズル群に属する1〜6番ノズルが吐出する回数が、各ノズル群間で固定である。
上記のような場面を想定した場合の、(a1)〜(d1),(a1)’〜(d1)’における各開口部に吐出される液滴体積の総量[pL]を、対応する図番の下部に示した。
本発明に係る(a1)〜(d1)の場合、液滴体積の総量[pL]は140〜141.9[pL](目標値140[pL]に対して0〜+1.36[%])であるのに対し、比較例に係る(a1)’〜(d1)’の場合は140〜143.6[pL](目標値140[pL]に対して0〜+2.57[%])である。したがって、本発明の構成のように、各ノズル群に属する1〜6番ノズルが吐出する回数が各ノズル群間で固定でない場合の方が、目標値に対する誤差は小さくなることが分かる。この差は、不吐出ノズルが発生した場合により顕著となる。
図21は、不吐出ノズルが発生した場合の図8に示すステップS108における塗布対象基板とヘッド部の位置関係を示す図である。図21(a2)〜(d2),(a2)’〜(d2)’の各図は、図20(a1)〜(d1),(a1)’〜(d1)’の各図に対応するものである。なお、図21に示す各ノズル3030において、不吐出となっているノズルを塗りつぶして示している。
本発明に係る(a2)〜(d2)においては、不吐出ノズルが発生した場合であっても、液滴体積の総量[pL]は140〜141.9[pL](目標値140[pL]に対して0〜+1.36[%])と変化しない。これは、各ノズル群間で1〜6番ノズルが吐出する回数を変えることが可能であるからである。したがって、本発明によれば不吐出ノズルが発生することによる影響を最低限に抑えることが可能である。
一方、比較例に係る(a2)’〜(d2)’の場合は、各ノズル群間で1〜6番ノズルが吐出する回数を変えることができないため、液滴体積の総量[pL]は112.1〜120[pL](目標値140[pL]に対して−19.93〜−14.29[%])と、目標値である140[pL]から大きくずれてしまうことになる。
以上説明したように、本発明は、不吐出ノズルが発生した場合により効果を奏すると言える。
(11)上記の実施形態においては、塗布対象基板に対してヘッド部側を走査させる方法を示したが、本発明はこれに限定されない。ノズルが複数配列されたヘッド部に対して塗布対象基板側を動かすこととしてもよい。
(12)上述したように、有機発光層用インクを塗布する工程においては、各開口部17に吐出する液滴の体積の総量が発光色毎に異なることもありうるが、必ずしも異ならせる必要はない。また、正孔輸送層用インクを塗布する工程のように、本来的には体積の総量を発光色毎に異ならせる必要のないインクについても、色毎に体積の総量をそろえることとしてもよいし、異ならせることとしてもよい。
(13)図16(h)において、図11のステップS410を経てステップS108に移行した場合の例を示した。ステップS410を経てステップS108に移行した場合の例としては、図16(h)に示したもの以外にも、例えば、1番ノズルがAランク、2〜4番ノズルがB ランク、5番ノズルがBランク、6番ノズルがBランクである場合が挙げられる。この場合、図9〜11に示すフローチャートに従えば、Aランクである1番ノズルから3回、B ランクノズルから5回(2〜4番ノズルの吐出回数の合算)、Bランクである5番ノズル,Bランクである6番ノズルからそれぞれ3回ずつ液滴が吐出されることになる。その結果、開口部に吐出される液滴体積の総量は141.5[pL]である。
この場合、上記のフローチャートに対し以下の制御を加えることにより、開口部に吐出される液滴体積の総量をより目標値に近づけることが可能である。具体的には、本例にように、液滴体積の総量が目標値より多い場合には、Bランクノズル(6番ノズル)で吐出する回数のうちの一部を、吐出量がより設定値Vsetに近いB ランクノズル(2〜4番ノズル)から代わりに吐出するように制御する。この制御に従えば、本例の場合、1番ノズル(Aランク)から3回、B ランクノズルから7回(2〜4番ノズルの吐出回数の合算)、5番ノズル(Bランク)から3回、6番ノズル(Bランク)から1回、液滴を吐出させるように設定することができる。この結果、開口部に吐出される液滴体積の総量は141.1[pL]となり、より目標値に近づけることができる。なお、液滴体積の総量が目標値より少ない場合にも同様の制御を行うことが可能である。
本発明の有機EL表示パネルの製造方法は、例えば、家庭用もしくは公共施設、あるいは業務用の各種表示装置、テレビジョン装置、携帯型電子機器用ディスプレイ等として用いられる有機EL表示パネルの製造方法に好適に利用可能である。
1 基板
2 TFT層
3 給電電極
4 平坦化膜
5 コンタクトホール
6 画素電極
7 隔壁層
8 窪み部
9 正孔注入層
10 正孔輸送層
11 有機発光層
12 電子輸送層
13 電子注入層
14 対向電極
16 有機発光層材料を含む有機層
17 開口部
18 有機発光層用インクからなる液滴
19 正孔輸送層用インクからなる液滴
20 インクジェットテーブル
30 インクジェットヘッド
50 液滴体積検出部
100 有機EL表示パネル
150 CPU
151 記憶手段
152 入力手段
200 基台
201A、201B、202A、202B スタンド
203A,203B ガイドシャフト
204A、205A、204B、205B リニアモーター部
210A、210B ガントリー部
211A、211B、212A、212B ガイド溝
213、500 制御部
220A、220B 移動体
221A、221B サーボモーター部
300 吐出回数制御部
301 ヘッド部
302 本体部
304 サーボモーター部
501 液滴体積検出カメラ
600 塗布対象基板
1000 インクジェット装置
3010 ピエゾ素子
3030 ノズル
IP インクパン
ST 固定ステージ

Claims (6)

  1. 複数の開口部をピクセル単位に行列状に形成した隔壁層を設けたEL基板と、有機材料および溶媒を含有したインクの液滴を吐出するノズルを列方向に複数配置したインクジェットヘッドとを準備する第1工程と、
    前記各ノズルから単位回数当たりに吐出される液滴の体積をノズル毎に検出する第2工程と、
    前記各開口部に対して所定数のノズルが割り当てられるように、前記複数のノズルを、前記各開口部と1対1対応するノズル群に分け、ノズル群毎に、前記各開口部に吐出される液滴の体積の総量が基準範囲となるように、前記第2工程においてノズル毎に検出された液滴の体積のバラツキに基づき、ノズル群に属する各ノズルが行う液滴の吐出回数をノズル毎に決定する第3工程と、
    前記EL基板に対し前記インクジェットヘッドを行方向に走査させながら、前記各開口部に対し、対応するノズル群に属する各ノズルから、前記第3工程でノズル毎に決定された吐出回数だけ液滴を吐出させる第4工程と、を含み、
    前記各開口部は1サブピクセルとして1の発光色が定められているとともに、前記各開口部に吐出される液滴の体積の総量には、発光色毎に目標値が設定されており、
    前記第3工程において、
    ノズル群に属する各ノズルのうち、前記第2工程における検出値が、前記各ノズルから単位回数当たりに吐出される液滴の体積として予め設定された設定値からの誤差が第1の範囲内であるノズルの各々に液滴吐出を行わせた場合を想定して、前記目標値以上の体積の液滴を吐出できるか否かを判定し、
    前記目標値以上の体積の液滴を吐出できると判定した場合には、前記設定値からの誤差が前記第1の範囲内であるノズルを液滴吐出に用いるノズルとして選択し、
    前記目標値以上の体積の液滴を吐出できないと判定した場合には、前記設定値からの誤差が前記第1の範囲内であるノズルと、当該第1の範囲よりも前記設定値からの誤差が大きい第2の範囲内であるノズルを液滴吐出に用いるノズルとして選択する、
    有機EL表示パネルの製造方法。
  2. 前記第3工程において、前記目標値以上の体積の液滴を吐出できないと判定した場合には、さらに、
    前記第2の範囲内であるノズルのうち、前記第2工程における検出値が前記設定値よりも高いノズルと前記設定値よりも低いノズルの組が存在するか否かを判定し、
    前記ノズルの組が存在すると判定した場合には、当該ノズルの組を液滴吐出に用いるノズルとして選択する、
    請求項1に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  3. 前記第3工程において、前記目標値以上の体積の液滴を吐出できないと判定した場合には、さらに、
    前記第2の範囲内であるノズルのうち、前記第2工程における検出値が前記設定値よりも高いノズルと前記設定値よりも低いノズルの組が存在するか否かを判定し、
    前記ノズルの組が存在すると判定した場合には、当該ノズルの組のうち、前記第2工程における検出値の平均値が前記設定値に対し前記第1の範囲内であるノズルの組が存在するか否かを判定し、
    前記第1の範囲内であるノズルの組が存在すると判定した場合には、当該第1の範囲内であるノズルの組を液滴吐出に用いるノズルとして選択する、
    請求項1に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  4. 前記第3工程において、
    ノズル群に属する各ノズルから吐出される液滴の前記各開口部内での着弾位置が、前記各開口部内で分散されるように調整される、
    請求項1に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  5. 前記第3工程において、
    ノズル群に属する各ノズルから吐出される液滴の前記各開口部内での着弾位置が、列方向に配列された開口部の中心を結ぶ仮想線に対して対称となるように調整される、
    請求項1に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  6. 前記各開口部の形状は、列方向に長辺を有する長尺状である、
    請求項1に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
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