JP5785495B2 - 植物保護剤としてのヘテロシクリル置換チアゾール類 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘテロシクリル置換チアゾール類及びそれらの農薬的に活性な塩、それらの使用、並びに、植物の内部及び/若しくは表面上又は植物の種子の内部及び/若しくは表面上に存在する有害な植物病原性菌類を防除するための方法及び組成物、そのような組成物を調製する方法、並びに、処理された種子、並びに、さらに、農業において、園芸において、森林において、畜産において、材料物質(materials)の保護において、家庭内及び衛生の分野において、有害な植物病原性菌類を防除するためのそれらの使用に関する。本発明は、さらに、ヘテロシクリル置換チアゾール類を調製する方法にも関する。
特定のヘテロシクリル置換チアゾール類を殺菌性作物保護剤として使用することができることは既に知られている(以下のものを参照されたい:WO 07/014290、WO 08/013925、WO 08/013622、WO 08/091594、WO 08/091580、WO 09/055514)。しかしながら、それら化合物の殺菌活性は、特に低施用量においては、必ずしも満足のいくものとは限らない。
国際公開第07/014290号 国際公開第08/013925号 国際公開第08/013622号 国際公開第08/091594号 国際公開第08/091580号 国際公開第09/055514号
現代の作物保護剤に求められる生態学的及び経済学的な要求、例えば、活性スペクトル、毒性、選択性、施用量、残留物の形成及び望ましい製造方法などに関する要求は、継続的に増大しており、また、例えば抵抗性に関する問題も存在し得るので、少なくとも一部の領域において既知殺菌剤よりも有利な新規作物保護剤(特に、殺菌剤)を開発することが絶えず求められている。
驚くべきことに、本発明のヘテロシクリル置換チアゾール類が、上記目的の少なくとも幾つかの面を解決し、作物保護剤として、特に、殺菌剤として、使用するのに適しているということが分かった。
一部のヘテロシクリル置換チアゾール類は、医薬活性化合物として既に知られている(例えば、以下のものを参照されたい:EP 1832586、WO 04/058750、WO 04/058751、WO 05/003128、WO 06/032322、WO 07/104558、WO 07/115805、WO 08/083238)が、それらの驚くべき殺菌活性については知られていない。
本発明は、式(I)
Figure 0005785495
〔式中、記号は下記意味を有する:
Aは、メチルを表し;
又は、
Aは、置換されていないか又は置換されているフェニルを表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
シアノ、ニトロ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C10−シクロアルキルアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキルアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、トリ(C−C−アルキル)シリル、ベンジル、フェニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、OCHOCH、SH、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、CHO、COOH、(C−C−アルコキシ)カルボニル、CONR、CR=NOR、(C−C−アルキル)カルボニル、(C−C−ハロアルキル)カルボニル、(C−C−アルキル)カルボニルオキシ、(C−C−アルキル)カルボニルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、NR、NRCOR、SF、SONR、C−C−アルコキシアルキル又は1−メトキシシクロプロピル;
又は、
Aは、場合によりベンゾ縮合していてもよい置換されていないか又は置換されている5員又は6員のヘテロアリールであり、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
炭素における置換基
シアノ、ニトロ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C10−シクロアルキルアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキルアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、トリ(C−C−アルキル)シリル、ベンジル、フェニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、OCHOCH、SH、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、CHO、COOH、(C−C−アルコキシ)カルボニル、CONR、CR=NOR、(C−C−アルキル)カルボニル、(C−C−ハロアルキル)カルボニル、(C−C−アルキル)カルボニルオキシ、(C−C−アルキル)カルボニルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、NR、NRCOR、SF、SONR、C−C−アルコキシアルキル又は1−メトキシシクロプロピル;
窒素における置換基
ヒドロキシル、NR、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル又はC−C−ハロアルキニル;
は、(C(Rを表し;
ここで、n=0〜3;
は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル又はシアノを表し;
但し、Lは、水素とは異なるRを最大で2つまで含むことができ;
Yは、硫黄又は酸素を表し;
Wは、置換されていないか又は一置換されているC−〜C−炭素鎖を表し、その際、その置換基は、オキソ、ヒドロキシル、シアノ及びC−C−アルキルからなる群から選択され;
Xは、置換されていないか又は一置換されているC−〜C−炭素鎖を表し、その際、その置換基は、オキソ、ヒドロキシル、シアノ及びC−C−アルキルからなる群から選択され;
は、水素、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル又はハロゲンを表し;
は、−C(R−C(R−又は−CR=CR−又は−C≡C−を表し;
は、直接結合を表し;
又は、
は、最大で2つまでの置換基を含み得るC−〜C−炭素鎖を表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル又はC−C−シクロアルキル;
は、メチル、C−C−ハロアルキル、−CH=CH、−C≡CH又は置換されていないか若しくは一置換されているC−C10−シクロアルキルを表し、その際、その置換基は下記リストから選択され:
シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、トリ(C−C−アルキル)シリル、フェニル、ヒドロキシル、オキソ、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、C−C−アルキルチオ又はC−C−ハロアルキルチオ;
又は、
は、置換されていないか又は置換されているフェニルを表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
シアノ、ニトロ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C10−シクロアルキルアルキル、C−C10−ハロシクロアルキルアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキルアルキル、C−C10−シクロアルコキシアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−シクロアルケニル、C−C−ハロシクロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、C−C−アルコキシアルキル、C−C−ハロアルコキシアルキル、C−C−アルコキシアルコキシアルキル、トリ(C−C−アルキル)シリル、ベンジル、フェニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−アルコキシアルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−ハロアルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、C−C−ハロアルキニルオキシ、C−C−シクロアルコキシ、C−C−シクロアルキルオキシ、C−C−ハロシクロアルコキシ、C−C10−シクロアルキルアルキルオキシ、NR、SH、SF、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、C−C−アルキルアルキルチオ、C−C−シクロアルキルチオ、CHO、COOH、(C−C−アルコキシ)カルボニル、CONR、CR=NOR、(C−C−アルキル)カルボニル、(C−C−ハロアルキル)カルボニル、(C−C−アルキル)カルボニルオキシ、(C−C−ハロアルキル)カルボニルオキシ、(C−C−アルキル)カルボニルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、NRCOR又はSONR
又は、
は、飽和しているか又は部分的若しくは完全に不飽和のナフチル又はインデニルを表し、ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、トリ(C−C−アルキル)シリル、フェニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、C−C−アルキルチオ又はC−C−ハロアルキルチオ;
又は、
は、置換されていないか又は置換されている5員又は6員のヘテロアリールラジカルを表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
炭素における置換基:シアノ、ニトロ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C10−シクロアルキルアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキルアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、トリ(C−C−アルキル)シリル、ベンジル、フェニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、OCHOCH、SH、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、COOH、(C−C−アルコキシ)カルボニル、CONR、(C−C−アルキル)カルボニル、(C−C−ハロアルキル)カルボニル、(C−C−アルキル)カルボニルオキシ、(C−C−アルキル)カルボニルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、NR、NRCOR、SF、SONR、C−C−アルコキシアルキル又は1−メトキシシクロプロピル;
窒素における置換基:ヒドロキシル、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル又はフェニル;
又は、
は、ベンゾ縮合している置換されていないか又は置換されている5員又は6員のヘテロアリールを表し、ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
炭素における置換基:シアノ、ニトロ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C10−シクロアルキルアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキルアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、トリ(C−C−アルキル)シリル、ベンジル、フェニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、OCHOCH、SH、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、COOH、(C−C−アルコキシ)カルボニル、CONR、(C−C−アルキル)カルボニル、(C−C−ハロアルキル)カルボニル、(C−C−アルキル)カルボニルオキシ、(C−C−アルキル)カルボニルチオ、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル、C−C−ハロアルキルスルホニル、NR、NRCOR、SF、SONR、C−C−アルコキシアルキル又は1−メトキシシクロプロピル;
窒素における置換基:C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C10−アルキルシクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル又はフェニル;
又は、
は、置換されていないか又は一置換されている5員〜15員のヘテロシクリルラジカル(ここで、該ヘテロシクリルラジカルは、炭素原子を介して結合しており、且つ、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される最大で2個までのさらなるヘテロ原子を含むことができる)であり、その際、その置換基は下記リストから選択され:
炭素における置換基:シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、トリ(C−C−アルキル)シリル、フェニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルケニルオキシ、C−C−アルキニルオキシ、C−C−アルキルチオ又はC−C−ハロアルキルチオ;
窒素における置換基:C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、トリ(C−C−アルキル)シリル又はフェニル;
、Rは、互いに独立して、水素、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキルを表し;
は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−シクロアルキル又はC−C−ハロアルキルを表し;
は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素、C−C−アルキル又はC−C−シクロアルキルを表す〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩を提供する。
本発明は、さらにまた、式(I)で表される化合物の殺菌剤としての使用も提供する。
本発明による式(I)で表されるヘテロシクリル置換チアゾール及びそれらの農薬的に活性な塩は、有害な植物病原性菌類を防除するのに非常に適している。上記で記載した本発明の化合物は、特に、強力な殺菌活性を有しており、作物保護において、家庭内及び衛生の分野において、並びに、材料物質の保護において、使用することができる。
式(I)で表される化合物は、純粋な形態でも存在し得るし、並びに、種々の可能な異性体形態の混合物として、特に、立体異性体(例えば、E及びZ、トレオ及びエリトロ)の混合物として、及び、さらに、光学異性体(例えば、R及びS異性体又はアトロプ異性体)の混合物として、及び、適切な場合には、互変異性体の混合物としても存在し得る。特許請求されているのは、E異性体とZ異性体の両方、並びに、トレオとエリトロの両方、さらに、光学異性体、これら異性体の任意の混合物、及び、さらに、可能な互変異性体である。
好ましいのは、当該記号のうちの1つ以上が下記意味のうちの1つを有する式(I)の化合物及びその農薬的に活性な塩である:
Aは、メチルを表し;
又は、
Aは、最大で2つまでの置換基を含み得るフェニルを表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
シアノ、ニトロ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ、C−C−ハロアルキルチオ、(C−C−アルコキシ)カルボニル、(C−C−アルキル)カルボニル、(C−C−ハロアルキル)カルボニル、C−C−アルキルスルフィニル、C−C−ハロアルキルスルフィニル、C−C−アルキルスルホニル又はC−C−ハロアルキルスルホニル;
又は、
Aは、下記群から選択されるヘテロ芳香族ラジカルを表し:フラン−2−イル、フラン−3−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、1H−ピロール−1−イル、1H−ピロール−2−イル、1H−ピロール−3−イル、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、イソチアゾール−5−イル、ピラゾール−1−イル、ピラゾール−3−イル、ピラゾール−4−イル、イミダゾール−1−イル、イミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピリダジン−3−イル、ピリダジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピラジン−2−イル、1,3,5−トリアジン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、1H−インドール−1−イル、1H−インドール−2−イル、1H−インドール−3−イル、1H−インドール−4−イル、1H−インドール−5−イル、1H−インドール−6−イル、1H−インドール−7−イル、1H−ベンゾイミダゾール−1−イル、1H−ベンゾイミダゾール−2−イル、1H−ベンゾイミダゾール−4−イル、ベンゾイミダゾール−5−イル、1H−インダゾール−1−イル、1H−インダゾール−3−イル、1H−インダゾール−4−イル、1H−インダゾール−5−イル、1H−インダゾール−6−イル、1H−インダゾール−7−イル、2H−インダゾール−2−イル、1−ベンゾフラン−2−イル、1−ベンゾフラン−3−イル、1−ベンゾフラン−4−イル、1−ベンゾフラン−5−イル、1−ベンゾフラン−6−イル、1−ベンゾフラン−7−イル、1−ベンゾチオフェン−2−イル、1−ベンゾチオフェン−3−イル、1−ベンゾチオフェン−4−イル、1−ベンゾチオフェン−5−イル、1−ベンゾチオフェン−6−イル、1−ベンゾチオフェン−7−イル、1,3−ベンゾチアゾール−2−イル、1,3−ベンゾオキサゾール−2−イル、キノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノリン−4−イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、キノリン−8−イル、イソキノリン−1−イル、イソキノリン−3−イル、イソキノリン−4−イル、イソキノリン−5−イル、イソキノリン−6−イル、イソキノリン−7−イル又はイソキノリン−8−イル;ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
炭素における置換基:シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ又はC−C−ハロアルキルチオ;
窒素における置換基:C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、シクロプロピル、C−C−アルケニル又はC−C−アルキニル;
は、(C(Rを表し;
ここで、n=0〜3;
は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素、塩素、フッ素、メチル、CF又はシアノを表し;
但し、Lは、水素とは異なるRを最大で2つまで含むことができ;
Yは、硫黄又は酸素を表し;
Wは、置換されていないか又は一置換されているC−〜C−炭素鎖を表し、その際、その置換基は、シアノ及びC−C−アルキルからなる群から選択され;
Xは、置換されていないか又は一置換されているC−〜C−炭素鎖を表し、その際、その置換基は、シアノ及びC−C−アルキルからなる群から選択され;
は、水素、C−C−アルキル又はハロゲンを表し;
は、−C(R−C(R−又は−CR=CR−又は−C≡C−を表し;
は、直接結合を表し;
又は、
は、最大で2つまでの置換基を含み得るC−〜C−炭素鎖を表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
−C−アルキル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルキル又はシクロプロピル;
は、メチル、C−C−ハロアルキル、−CH=CH、−C≡CH又は置換されていないか若しくは一置換されているC−C10−シクロアルキルを表し、その際、その置換基は下記リストから選択され:
ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、トリ(C−C−アルキル)シリル、フェニル又はオキソ;
又は、
は、最大で3つまでの置換基を含み得るフェニルを表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
シアノ、ニトロ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−ハロシクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−ハロアルケニル、C−C−アルキニル、C−C−ハロアルキニル、トリ(C−C−アルキル)シリル、フェニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ又はC−C−ハロアルキルチオ;
又は、
は、ナフタレン−1−イル、ナフタレン−2−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル、デカリン−1−イル、デカリン−2−イル、1H−インデン−1−イル、1H−インデン−2−イル、1H−インデン−3−イル、1H−インデン−4−イル、1H−インデン−5−イル、1H−インデン−6−イル、1H−インデン−7−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル又は2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルを表し、ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ又はC−C−ハロアルキルチオ;
又は、
は、フラン−2−イル、フラン−3−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、1H−ピロール−1−イル、1H−ピロール−2−イル、1H−ピロール−3−イル、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、イソチアゾール−5−イル、ピラゾール−1−イル、ピラゾール−3−イル、ピラゾール−4−イル、イミダゾール−1−イル、イミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピリダジン−3−イル、ピリダジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピラジン−2−イル、1,3,5−トリアジン−2−イル又は1,2,4−トリアジン−3−イルを表し、ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
炭素における置換基:シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ又はC−C−ハロアルキルチオ;
窒素における置換基:C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル又はフェニル;
又は、
は、1H−インドール−1−イル、1H−インドール−2−イル、1H−インドール−3−イル、1H−インドール−4−イル、1H−インドール−5−イル、1H−インドール−6−イル、1H−インドール−7−イル、1H−ベンゾイミダゾール−1−イル、1H−ベンゾイミダゾール−2−イル、1H−ベンゾイミダゾール−4−イル、ベンゾイミダゾール−5−イル、1H−インダゾール−1−イル、1H−インダゾール−3−イル、1H−インダゾール−4−イル、1H−インダゾール−5−イル、1H−インダゾール−6−イル、1H−インダゾール−7−イル、2H−インダゾール−2−イル、1−ベンゾフラン−2−イル、1−ベンゾフラン−3−イル、1−ベンゾフラン−4−イル、1−ベンゾフラン−5−イル、1−ベンゾフラン−6−イル、1−ベンゾフラン−7−イル、1−ベンゾチオフェン−2−イル、1−ベンゾチオフェン−3−イル、1−ベンゾチオフェン−4−イル、1−ベンゾチオフェン−5−イル、1−ベンゾチオフェン−6−イル、1−ベンゾチオフェン−7−イル、キノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノリン−4−イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、キノリン−8−イル、イソキノリン−1−イル、イソキノリン−3−イル、イソキノリン−4−イル、イソキノリン−5−イル、イソキノリン−6−イル、イソキノリン−7−イル又はイソキノリン−8−イルを表し、ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
炭素における置換基:シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、フェニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ又はC−C−ハロアルキルチオ;
窒素における置換基:C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル又はフェニル;
又は、
は、置換されていないか又は一置換されている5員〜6員のヘテロシクリルラジカル(ここで、該ヘテロシクリルラジカルは、炭素原子を介して結合しており、且つ、窒素、酸素及び硫黄からなる群から選択される最大で2個までのさらなるヘテロ原子を含むことができる)を表し、その際、その置換基は下記リストから選択され:
炭素における置換基:C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、トリ(C−C−アルキル)シリル又はフェニル;
窒素における置換基:C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニル、トリ(C−C−アルキル)シリル又はフェニル;
は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、シクロプロピル又はC−C−ハロアルキルを表し;
は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素、C−C−アルキル又はシクロプロピルを表す。
特に好ましいのは、当該記号のうちの1つ以上が下記意味のうちの1つを有する式(I)の化合物及びその農薬的に活性な塩である:
Aは、メチルを表し;
又は、
Aは、最大で2つまでの置換基を含み得るフェニルを表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
シアノ、ニトロ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ又はC−C−ハロアルコキシ;
又は、
Aは、下記群から選択されるヘテロ芳香族ラジカルを表し:フラン−2−イル、フラン−3−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル;ピラゾール−1−イル、ピラゾール−3−イル、ピラゾール−4−イル、イミダゾール−1−イル、イミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、1H−ベンゾイミダゾール−2−イル又は1,3−ベンゾチアゾール−2−イル;ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
炭素における置換基:シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ又はC−C−ハロアルコキシ;
窒素における置換基:C−C−アルキル又はC−C−ハロアルキル;
は、(C(Rを表し;
ここで、n=0〜3;
は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素又はメチルを表し;
但し、Lは、メチル置換基を最大で2つまで含むことができ;
Yは、硫黄又は酸素を表し;
Wは、−CHCH−を表し;
Xは、−CHCH−を表し;
は、水素、メチル又はハロゲンを表し;
は、−C(R−C(R−又は−CR=CR−又は−C≡C−を表し;
は、直接結合を表し;
又は、
は、最大で2つまでの置換基を含み得るC−〜C−炭素鎖を表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
メチル、メトキシ又はCF
は、メチル、C−C−ハロアルキル、−CH=CH、−C≡CH又は置換されていないか若しくは一置換されているC−C10−シクロアルキルを表し、その際、その置換基は下記リストから選択され:
フッ素、塩素、メチル、エチル、シクロプロピル、シクロペンチル又はシクロヘキシル;
又は、
は、最大で3つまでの置換基を含み得るフェニルを表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
シアノ、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−ハロアルキル、フェニル、ヒドロキシル、C−C−アルコキシ、C−C−ハロアルコキシ、C−C−アルキルチオ又はC−C−ハロアルキルチオ;
又は、
は、ナフタレン−1−イル、ナフタレン−2−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル、デカリン−1−イル、デカリン−2−イル、1H−インデン−1−イル、1H−インデン−2−イル、1H−インデン−3−イル、1H−インデン−4−イル、1H−インデン−5−イル、1H−インデン−6−イル、1H−インデン−7−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル又は2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルを表し、ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、CF、CHF、シクロプロピル、フェニル、ヒドロキシル、OMe、OEt、OCF、OCHF、OC、SMe又はSCF
又は、
は、フラン−2−イル、フラン−3−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、1H−ピロール−1−イル、1H−ピロール−2−イル、1H−ピロール−3−イル、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、イソチアゾール−5−イル、ピラゾール−1−イル、ピラゾール−3−イル、ピラゾール−4−イル、イミダゾール−1−イル、イミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピリダジン−3−イル、ピリダジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピラジン−2−イル、1,3,5−トリアジン−2−イル又は1,2,4−トリアジン−3−イルを表し、ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
炭素における置換基:シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、CF、CHF、C、CCl、シクロプロピル、フェニル、ヒドロキシル、OMe、OEt、OisoPr、OCF、OCHF、OC、SMe又はSCF
窒素における置換基:メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、シクロプロピル又はフェニル;
又は、
は、1H−インドール−1−イル、1H−インドール−2−イル、1H−インドール−3−イル、1H−インドール−4−イル、1H−インドール−5−イル、1H−インドール−6−イル、1H−インドール−7−イル、1H−ベンゾイミダゾール−1−イル、1H−ベンゾイミダゾール−2−イル、1H−ベンゾイミダゾール−4−イル、ベンゾイミダゾール−5−イル、1H−インダゾール−1−イル、1H−インダゾール−3−イル、1H−インダゾール−4−イル、1H−インダゾール−5−イル、1H−インダゾール−6−イル、1H−インダゾール−7−イル、2H−インダゾール−2−イル、1−ベンゾフラン−2−イル、1−ベンゾフラン−3−イル、1−ベンゾフラン−4−イル、1−ベンゾフラン−5−イル、1−ベンゾフラン−6−イル、1−ベンゾフラン−7−イル、1−ベンゾチオフェン−2−イル、1−ベンゾチオフェン−3−イル、1−ベンゾチオフェン−4−イル、1−ベンゾチオフェン−5−イル、1−ベンゾチオフェン−6−イル、1−ベンゾチオフェン−7−イル、キノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノリン−4−イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、キノリン−8−イル、イソキノリン−1−イル、イソキノリン−3−イル、イソキノリン−4−イル、イソキノリン−5−イル、イソキノリン−6−イル、イソキノリン−7−イル又はイソキノリン−8−イルを表し、ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
炭素における置換基:シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、CF、CHF、C、CCl、シクロプロピル、フェニル、ヒドロキシル、OMe、OEt、OisoPr、OCF、OCHF、OC、SMe又はSCF
窒素における置換基:メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、シクロプロピル又はフェニル;
又は、
は、置換されていないか又は一置換されているピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、モルホリン−3−イル、モルホリン−2−イル、ピペリジン−2−イル、ピペリジン−3−イル又はピペラジン−2−イルを表し、その際、その置換基は下記リストから選択され:
炭素における置換基:メチル、エチル、CF、シクロプロピル又はフェニル;
窒素における置換基:メチル、エチル、シクロプロピル又はフェニル;
は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素、メチル、エチル又はCFを表し;
は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素、メチル又はエチルを表す。
極めて特に好ましいのは、当該記号のうちの1つ以上が下記意味のうちの1つを有する式(I)の化合物及びその農薬的に活性な塩である:
Aは、メチルを表し;
又は、
Aは、最大で2つまでの置換基を含み得るフェニルを表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、CF、CHF、C、CCl、ヒドロキシル、OMe、OCF、OCHF、OCHCF又はOC
又は、
Aは、下記群から選択されるヘテロ芳香族ラジカルを表し:チオフェン−3−イル、ピラゾール−1−イル、ピラゾール−4−イル、ピリジン−4−イル、1H−ベンゾイミダゾール−2−イル又は1,3−ベンゾチアゾール−2−イル;ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
炭素における置換基:シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、CF、CHF、C、CCl、ヒドロキシル、OMe、OCF、OCHF、OCHCF又はOC
窒素における置換基:メチル、エチル又はCF
は、(C(Rを表し;
ここで、n=0〜3;
は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素又はメチルを表し;
但し、Lは、メチル置換基を最大で1つまで含むことができ;
Yは、硫黄又は酸素を表し;
Wは、−CHCH−を表し;
Xは、−CHCH−を表し;
は、水素、メチル、塩素又は臭素を表し;
は、−C(R−C(R−又は−CR=CR−又は−C≡C−を表し;
は、直接結合を表し;
又は、
は、C−〜C−炭素鎖を表し;
は、メチル、CF、−CH=CH、−C≡CH、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチルを表し;
又は、
は、最大で2つまでの置換基を含み得るフェニルを表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、CF、CHF、C、CCl、フェニル、ヒドロキシル、OMe、OEt、OisoPr、OCF、OCHF、OC、SMe又はSCF
又は、
は、ナフタレン−1−イル、ナフタレン−2−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル、デカリン−1−イル、デカリン−2−イル、1H−インデン−1−イル、1H−インデン−2−イル、1H−インデン−3−イル、1H−インデン−4−イル、1H−インデン−5−イル、1H−インデン−6−イル、1H−インデン−7−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル又は2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルを表し;
又は、
は、フラン−2−イル、フラン−3−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、1H−ピロール−1−イル、1H−ピロール−2−イル、1H−ピロール−3−イル、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、イソチアゾール−5−イル、ピラゾール−1−イル、ピラゾール−3−イル、ピラゾール−4−イル、イミダゾール−1−イル、イミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピリダジン−3−イル、ピリダジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピラジン−2−イル、1,3,5−トリアジン−2−イル又は1,2,4−トリアジン−3−イルを表し;
又は、
は、1H−インドール−1−イル、1H−インドール−2−イル、1H−インドール−3−イル、1H−インドール−4−イル、1H−インドール−5−イル、1H−インドール−6−イル、1H−インドール−7−イル、1H−ベンゾイミダゾール−1−イル、1H−ベンゾイミダゾール−2−イル、1H−ベンゾイミダゾール−4−イル、ベンゾイミダゾール−5−イル、1H−インダゾール−1−イル、1H−インダゾール−3−イル、1H−インダゾール−4−イル、1H−インダゾール−5−イル、1H−インダゾール−6−イル、1H−インダゾール−7−イル、2H−インダゾール−2−イル、1−ベンゾフラン−2−イル、1−ベンゾフラン−3−イル、1−ベンゾフラン−4−イル、1−ベンゾフラン−5−イル、1−ベンゾフラン−6−イル、1−ベンゾフラン−7−イル、1−ベンゾチオフェン−2−イル、1−ベンゾチオフェン−3−イル、1−ベンゾチオフェン−4−イル、1−ベンゾチオフェン−5−イル、1−ベンゾチオフェン−6−イル、1−ベンゾチオフェン−7−イル、キノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノリン−4−イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、キノリン−8−イル、イソキノリン−1−イル、イソキノリン−3−イル、イソキノリン−4−イル、イソキノリン−5−イル、イソキノリン−6−イル、イソキノリン−7−イル又はイソキノリン−8−イルを表し;
又は、
は、ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、モルホリン−3−イル、モルホリン−2−イル、ピペリジン−2−イル、ピペリジン−3−イル又はピペラジン−2−イルを表し;
は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素、メチル又はエチルを表し;
は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素、メチル又はエチルを表す。
とりわけ好ましいのは、当該記号のうちの1つ以上が下記意味のうちの1つを有する式(I)の化合物及びその農薬的に活性な塩である:
Aは、メチル、1,3−ジヒドロ−2H−インダゾール−2−イル、3−クロロフェニル、2,5−ジクロロフェニル、3−(トリフルオロメチル)フェニル、3,4−ジメトキシフェニル、2,5−ジブロモフェニル、2−ブロモ−5−(トリフルオロメチル)フェニル、5−ブロモ−2−メチルフェニル、5−ヨード−2−メチルフェニル、2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル、2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル、1H−ピラゾール−1−イル、3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル、3,5−ジメチル−1H−ピラゾール−1−イル、5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル、4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル、3,5−ビス(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル、5−(ジフルオロメチル)−3−メチル−1H−ピラゾール−1−イル、3,5−ジクロロ−1H−ピラゾール−1−イル、3,5−ジブロモ−1H−ピラゾール−1−イル、5−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル、チオフェン−3−イル、ピリジン−4−イル、3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル、1H−ベンゾイミダゾール−2−イル又は1,3−ベンゾチアゾール−2−イルを表し;
は、直接結合であり;
又は、
は、−CH−、−CHCH−、−CHCHCH−又は−CHCH−を表し;
Yは、硫黄又は酸素を表し;
Wは、−CHCH−を表し;
Xは、−CHCH−を表し;
は、水素、メチル又は臭素を表し;
は、−CHCH−、−CHCHCH−、−CH=CH−(Z)、−CH=CH−(E)又は−C≡C−を表し;
は、直接結合を表し;
又は、
は、−CH−、−CHC(CH−、−CHCHCH−を表し;
は、メチル、−CH=CH、−C≡CH、CF、シクロヘキシル、フェニル、4−クロロフェニル、4−メトキシフェニル、3−(トリフルオロメチル)フェニル、ナフタレン−1−イル、ナフタレン−2−イル又はピリジン−3−イルを表す。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
Aは、置換されていないか又は置換されているピラゾール−1−イル又はピラゾール−4−イルを表し、ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
炭素における置換基:シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、CF、CHF、C、CCl、ヒドロキシル、OMe、OCF、OCHF、OCHCF又はOC
窒素における置換基:メチル、エチル又はCF
及び、
は、−CH−を表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
Aは、置換されていないか又は置換されているフェニルを表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記リストから選択され:
シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、CF、CHF、C、CCl、ヒドロキシル、OMe、OCF、OCHF、OCHCF又はOC
及び、
は、−CH−を表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
Yは、酸素を表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、当該記号のうちの1つ以上が下記意味のうちの1つを有する式(I)の化合物及びその農薬的に活性な塩である:
Wは、−CHCH−を表し;
Xは、−CHCH−を表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
は、水素、ハロゲン又はメチルを表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
は、−CHCH−を表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
は、−CH=CH−(Z)を表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
は、−CH=CH−(E)を表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
は、−C≡C−を表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
は、直接結合を表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
は、−CH−を表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
は、置換されていないナフタレン−1−イル又はナフタレン−2−イルを表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
は、置換されていないフェニルを表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
Aは、2,5−ジメチルフェニル、2,3,6−トリフルオロフェニル、3,5−ビス(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル、3−(プロパン−2−イル)−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル、3−tert−ブチル−5−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル、3−tert−ブチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル、5−エチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル、5−tert−ブチル−3−(ペンタフルオロエチル)−1H−ピラゾール−1−イル、5−tert−ブチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル、2H−インダゾール−2−イル、1,3−ベンゾジオキソール−5−イル又は1H−ベンゾイミダゾール−2−イルを表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
とりわけ好ましいのは、さらにまた、式(I)〔式中、
は、2,4−ジクロロフェニル、2,4−ジメトキシフェニル、2,5−ジメトキシフェニル、2−メトキシフェニル、2−メチルフェニル、3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル、3−メチルピリジン−2−イル、キノリン−8−イル、モルホリン−4−イル、ナフタレン、tert−ブチル、トリメチルシリル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、シクロヘキシル、2−ブロモフェニル、2−クロロフェニル、2−クロロ−6−フルオロフェニル、2,6−ジフルオロフェニルを表し;
ここで、残りの置換基は、上記で挙げられている意味のうちの1つ以上を有する〕
で表される化合物及びその農薬的に活性な塩である。
上記で記載したラジカルの定義は、必要に応じて互いに組み合わせることができる。さらに、個々の定義は適合しないこともあり得る。
上記で定義した置換基の種類に応じて、式(I)で表される化合物は、酸性特性又は塩基性特性を有していて、塩を形成することが可能であり、適切な場合には、分子内塩を形成することも可能であり、又は、無機酸若しくは有機酸との付加体、若しくは、塩基との付加体、若しくは、金属イオンとの付加体を形成することが可能である。式(I)で表される化合物がアミノ基、アルキルアミノ基又は塩基性特性を誘導する別の基を有している場合、そのような化合物は、酸と反応させて塩を生成させることが可能であり、又は、そのような化合物は、その合成において直接的に塩として得られる。式(I)で表される化合物がヒドロキシル基、カルボキシル基又は酸性特性を誘導する別の基を有している場合、そのような化合物は、塩基と反応させて塩を生成させることが可能である。適切な塩基は、例えば、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、特に、ナトリウウム、カリウム、マグネシウム及びカルシウムの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、さらに、アンモニア、(C−C)−アルキル基を有する第1級アミン、第2級アミン及び第3級アミン、(C−C)アルカノールのモノアルカノールアミン、ジアルカノールアミン及びトリアルカノールアミンであり、さらに、コリン及びクロロコリンも適している。
このようにして得ることができる塩も、殺菌特性、除草特性及び殺虫特性を有している。
無機酸の例は、ハロゲン化水素酸(例えば、フッ化水素、塩化水素、臭化水素及びヨウ化水素)、硫酸、リン酸及び硝酸、並びに、酸性塩、例えば、NaHSO及びKHSOなどである。適切な有機酸は、例えば、ギ酸、炭酸及びアルカン酸(例えば、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸及びプロピオン酸)、並びに、さらに、グリコール酸、チオシアン酸、乳酸、コハク酸、クエン酸、安息香酸、ケイヒ酸、シュウ酸、アルキルスルホン酸(1〜20個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルを有しているスルホン酸)、アリールスルホン酸又はアリールジスルホン酸(1又は2のスルホン酸基を有している、フェニル及びナフチルなどの芳香族ラジカル)、アルキルホスホン酸(1〜20個の炭素原子の直鎖又は分枝鎖アルキルラジカルを有しているホスホン酸)、アリールホスホン酸又はアリールジホスホン酸(1又は2のホスホン酸ラジカルを有している、フェニル及びナフチルなどの芳香族ラジカル)であり、ここで、前記アルキルラジカル及びアリールラジカルはさらなる置換基を有し得る(例えば、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、2−フェノキシ安息香酸、2−アセトキシ安息香酸など)。
適切な金属イオンは、特に、第2主族の元素(特に、カルシウム及びマグネシウム)のイオン、第3及び第4主族の元素(特に、アルミニウム、スズ及び鉛)のイオン、並びに、さらに、第1〜第8遷移族の元素(特に、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛など)のイオンである。特に好ましいのは、第4周期の元素の金属イオンである。ここで、該金属は、推定され得るさまざまな原子価で存在することができる。
場合により置換されていてもよい基は、1置換又は多置換されることが可能であり、多置換の場合、当該置換基は、同一であっても又は異なっていてもよい。
上記式中に記載されている記号の定義において、概して以下の置換基を表す集合語を使用した:
ハロゲン: フッ素、塩素、臭素及びヨウ素;
アルキル: 1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の飽和炭化水素ラジカル、例えば(限定するものではないが)、C−C−アルキル、例えば、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、及び、1−エチル−2−メチルプロピル;
アルケニル: 2〜8個の炭素原子を有し且ついずれかの位置に二重結合を有している直鎖又は分枝鎖の不飽和炭化水素ラジカル、例えば(限定するものではないが)、C−C−アルケニル、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチルエテニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−1−ブテニル、2−メチル−1−ブテニル、3−メチル−1−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、1,2−ジメチル−1−プロペニル、1,2−ジメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−プロペニル、1−エチル−2−プロペニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−メチル−1−ペンテニル、2−メチル−1−ペンテニル、3−メチル−1−ペンテニル、4−メチル−1−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−4−ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、1,1−ジメチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニル、1,2−ジメチル−1−ブテニル、1,2−ジメチル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−3−ブテニル、1,3−ジメチル−1−ブテニル、1,3−ジメチル−2−ブテニル、1,3−ジメチル−3−ブテニル、2,2−ジメチル−3−ブテニル、2,3−ジメチル−1−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−3−ブテニル、3,3−ジメチル−1−ブテニル、3,3−ジメチル−2−ブテニル、1−エチル−1−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−エチル−2−ブテニル、2−エチル−3−ブテニル、1,1,2−トリメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−メチル−2−プロペニル、1−エチル−2−メチル−1−プロペニル、及び、1−エチル−2−メチル−2−プロペニル;
アルキニル:2〜8個の炭素原子を有し且ついずれかの位置に三重結合を有している直鎖又は分枝鎖の炭化水素基、例えば(限定するものではないが)、C−C−アルキニル、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−メチル−2−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、3−メチル−1−ブチニル、1,1−ジメチル−2−プロピニル、1−エチル−2−プロピニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、1−メチル−2−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−4−ペンチニル、3−メチル−1−ペンチニル、3−メチル−4−ペンチニル、4−メチル−1−ペンチニル、4−メチル−2−ペンチニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル、1,1−ジメチル−3−ブチニル、1,2−ジメチル−3−ブチニル、2,2−ジメチル−3−ブチニル、3,3−ジメチル−1−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−エチル−3−ブチニル、及び、1−エチル−1−メチル−2−プロピニル;
アルコキシ: 1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の飽和アルコキシラジカル、例えば(限定するものではないが)、C−C−アルコキシ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、1−メチルエトキシ、ブトキシ、1−メチルプロポキシ、2−メチルプロポキシ、1,1−ジメチルエトキシ、ペントキシ、1−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブトキシ、2,2−ジメチルプロポキシ、1−エチルプロポキシ、ヘキソキシ、1,1−ジメチルプロポキシ、1,2−ジメチルプロポキシ,1−メチルペントキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、4−メチルペントキシ、1,1−ジメチルブトキシ、1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、2,3−ジメチルブトキシ、3,3−ジメチルブトキシ、1−エチルブトキシ、2−エチルブトキシ、1,1,2−トリメチルプロポキシ、1,2,2−トリメチルプロポキシ、1−エチル−1−メチルプロポキシ、及び、1−エチル−2−メチルプロポキシ;
アルキルチオ: 1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の飽和アルキルチオラジカル、例えば(限定するものではないが)、C−C−アルキルチオ、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、1−メチルエチルチオ、ブチルチオ、1−メチルプロピルチオ、2−メチルプロピルチオ、1,1−ジメチルエチルチオ、ペンチルチオ、1−メチルブチルチオ、2−メチルブチルチオ、3−メチルブチルチオ、2,2−ジメチルプロピルチオ、1−エチルプロピルチオ、ヘキシルチオ、1,1−ジメチルプロピルチオ、1,2−ジメチルプロピルチオ、1−メチルペンチルチオ、2−メチルペンチルチオ、3−メチルペンチルチオ、4−メチルペンチルチオ、1,1−ジメチルブチルチオ、1,2−ジメチルブチルチオ、1,3−ジメチルブチルチオ、2,2−ジメチルブチルチオ、2,3−ジメチルブチルチオ、3,3−ジメチルブチルチオ、1−エチルブチルチオ、2−エチルブチルチオ、1,1,2−トリメチルプロピルチオ、1,2,2−トリメチルプロピルチオ、1−エチル−1−メチルプロピルチオ、及び、1−エチル−2−メチルプロピルチオ;
アルコキシカルボニル: カルボニル基(−CO−)を介して当該骨格に結合している、1〜6個の炭素原子を有するアルコキシ基(上記で記載したとおり);
アルキルスルフィニル: 1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の飽和アルキルスルフィニルラジカル、例えば(限定するものではないが)、C−C−アルキルスルフィニル、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、1−メチルエチルスルフィニル、ブチルスルフィニル、1−メチルプロピルスルフィニル、2−メチルプロピルスルフィニル、1,1−ジメチルエチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、1−メチルブチルスルフィニル、2−メチルブチルスルフィニル、3−メチルブチルスルフィニル、2,2−ジメチルプロピルスルフィニル、1−エチルプロピルスルフィニル、ヘキシルスルフィニル、1,1−ジメチルプロピルスルフィニル、1,2−ジメチルプロピルスルフィニル、1−メチルペンチルスルフィニル、2−メチルペンチルスルフィニル、3−メチルペンチルスルフィニル、4−メチルペンチルスルフィニル、1,1−ジメチルブチルスルフィニル、1,2−ジメチルブチルスルフィニル、1,3−ジメチルブチルスルフィニル、2,2−ジメチルブチルスルフィニル、2,3−ジメチルブチルスルフィニル、3,3−ジメチルブチルスルフィニル、1−エチルブチルスルフィニル、2−エチルブチルスルフィニル、1,1,2−トリメチルプロピルスルフィニル、1,2,2−トリメチルプロピルスルフィニル、1−エチル−1−メチルプロピルスルフィニル、及び、1−エチル−2−メチルプロピルスルフィニル;
アルキルスルホニル: 1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の飽和アルキルスルホニルラジカル、例えば(限定するものではないが)、C−C−アルキルスルホニル、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、1−メチルエチルスルホニル、ブチルスルホニル、1−メチルプロピルスルホニル、2−メチルプロピルスルホニル、1,1−ジメチルエチルスルホニル、ペンチルスルホニル、1−メチルブチルスルホニル、2−メチルブチルスルホニル、3−メチルブチルスルホニル、2,2−ジメチルプロピルスルホニル、1−エチルプロピルスルホニル、ヘキシルスルホニル、1,1−ジメチルプロピルスルホニル、1,2−ジメチルプロピルスルホニル、1−メチルペンチルスルホニル、2−メチルペンチルスルホニル、3−メチルペンチルスルホニル、4−メチルペンチルスルホニル、1,1−ジメチルブチルスルホニル、1,2−ジメチルブチルスルホニル、1,3−ジメチルブチルスルホニル、2,2−ジメチルブチルスルホニル、2,3−ジメチルブチルスルホニル、3,3−ジメチルブチルスルホニル、1−エチルブチルスルホニル、2−エチルブチルスルホニル、1,1,2−トリメチルプロピルスルホニル、1,2,2−トリメチルプロピルスルホニル、1−エチル−1−メチルプロピルスルホニル、及び、1−エチル−2−メチルプロピルスルホニル;
シクロアルキル: 3〜10個の炭素環員を有する単環式飽和炭化水素基、例えば(限定するものではないが)、シクロプロピル、シクロペンチル、及び、シクロヘキシル;
ハロアルキル: 1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキル基(上記で記載したとおり)において、これらの基内の水素原子の一部又は全部が上記で記載したハロゲン原子で置き換えられ得るもの、例えば(限定するものではないが)、C−C−ハロアルキル、例えば、クロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1−クロロエチル、1−ブロモエチル、1−フルオロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−クロロ−2−フルオロエチル、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル、2,2−ジクロロ−2−フルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル、及び、1,1,1−トリフルオロプロパ−2−イル;
ハロアルコキシ: 1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルコキシ基(上記で記載したとおり)において、これらの基内の水素原子の一部又は全部が上記で記載したハロゲン原子で置き換えられ得るもの、例えば(限定するものではないが)、C−C−ハロアルコキシ、例えば、クロロメトキシ、ブロモメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、1−クロロエトキシ、1−ブロモエトキシ、1−フルオロエトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、2−クロロ−2−フルオロエトキシ、2−クロロ−2,2−ジフルオロエトキシ、2,2−ジクロロ−2−フルオロエトキシ、2,2,2−トリクロロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、及び、1,1,1−トリフルオロプロパ−2−オキシ;
ハロアルキルチオ: 1〜8個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖のアルキルチオ基(上記で記載したとおり)において、これらの基内の水素原子の一部又は全部が上記で記載したハロゲン原子で置き換えられ得るもの、例えば(限定するものではないが)、C−C−ハロアルキルチオ、例えば、クロロメチルチオ、ブロモメチルチオ、ジクロロメチルチオ、トリクロロメチルチオ、フルオロメチルチオ、ジフルオロメチルチオ、トリフルオロメチルチオ、クロロフルオロメチルチオ、ジクロロフルオロメチルチオ、クロロジフルオロメチルチオ、1−クロロエチルチオ、1−ブロモエチルチオ、1−フルオロエチルチオ、2−フルオロエチルチオ、2,2−ジフルオロエチルチオ、2,2,2−トリフルオロエチルチオ、2−クロロ−2−フルオロエチルチオ、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチルチオ、2,2−ジクロロ−2−フルオロエチルチオ、2,2,2−トリクロロエチルチオ、ペンタフルオロエチルチオ、及び、1,1,1−トリフルオロプロパ−2−イルチオ;
ヘテロアリール: 酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含んでいる5員又は6員の完全不飽和の単環式環系;該環が複数の酸素原子を含んでいる場合、それらは直接的に隣接することはない;
1〜4個の窒素原子を含んでいるか又は1〜3個の窒素原子と1個の硫黄若しくは酸素原子を含んでいる5員ヘテロアリール: 環員として、炭素原子に加えて、1〜4個の窒素原子を含み得るか又は1〜3個の窒素原子と1個の硫黄若しくは酸素原子を含み得る、5員ヘテロアリール基、例えば(限定するものではないが)、2−フリル、3−フリル、2−チエニル、3−チエニル、2−ピロリル、3−ピロリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、及び、1,3,4−トリアゾール−2−イル;
窒素を介して結合しており且つ1〜4個の窒素原子を含んでいる5員ヘテロアリール、又は、窒素を介して結合しており且つ1〜3個の窒素原子を含んでいるベンゾ縮合5員ヘテロアリール: 環員として、炭素原子に加えて、それぞれ、1〜4個の窒素原子及び1〜3個の窒素原子を含み得る〔ここで、環員内の2つの隣接する炭素環員又は窒素とそれに隣接する炭素環員は、ブタ−1,3−ジエン−1,4−ジイル基(ここで、1個又は2個の炭素原子は窒素原子で置き換えられていてもよい)によって架橋されてもよい〕5員ヘテロアリール基(ここで、これらの環は、窒素環員のうちの1つを介して当該骨格に結合している)、例えば(限定するものではないが)、1−ピロリル、1−ピラゾリル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1−イミダゾリル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,3,4−トリアゾール−1−イル;
1〜4個の窒素原子を含んでいる6員ヘテロアリール: 環員として、炭素原子に加えて、1〜3個又は1〜4個の窒素原子を含み得る、6員ヘテロアリール基、例えば(限定するものではないが)、2−ピリジニル、3−ピリジニル、4−ピリジニル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ピラジニル、1,3,5−トリアジン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、及び、1,2,4,5−テトラジン−3−イル;
1〜3個の窒素原子を含んでいるか又は1個の窒素原子と1個の酸素原子若しくは硫黄原子を含んでいる、ベンゾ縮合5員ヘテロアリール: 例えば(限定するものではないが)、1H−インドール−1−イル、1H−インドール−2−イル、1H−インドール−3−イル、1H−インドール−4−イル、1H−インドール−5−イル、1H−インドール−6−イル、1H−インドール−7−イル、1H−ベンゾイミダゾール−1−イル、1H−ベンゾイミダゾール−2−イル、1H−ベンゾイミダゾール−4−イル、ベンゾイミダゾール−5−イル、1H−インダゾール−1−イル、1H−インダゾール−3−イル、1H−インダゾール−4−イル、1H−インダゾール−5−イル、1H−インダゾール−6−イル、1H−インダゾール−7−イル、2H−インダゾール−2−イル、1−ベンゾフラン−2−イル、1−ベンゾフラン−3−イル、1−ベンゾフラン−4−イル、1−ベンゾフラン−5−イル、1−ベンゾフラン−6−イル、1−ベンゾフラン−7−イル、1−ベンゾチオフェン−2−イル、1−ベンゾチオフェン−3−イル、1−ベンゾチオフェン−4−イル、1−ベンゾチオフェン−5−イル、1−ベンゾチオフェン−6−イル、1−ベンゾチオフェン−7−イル、1,3−ベンゾチアゾール−2−イル、及び、1,3−ベンゾオキサゾール−2−イル;
1〜3個の窒素原子を含んでいるベンゾ縮合6員ヘテロアリール: 例えば(限定するものではないが)、キノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノリン−4−イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、キノリン−8−イル、イソキノリン−1−イル、イソキノリン−3−イル、イソキノリン−4−イル、イソキノリン−5−イル、イソキノリン−6−イル、イソキノリン−7−イル、及び、イソキノリン−8−イル;
ヘテロシクリル: 酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含んでいる3員〜15員の飽和又は部分的に不飽和のヘテロ環: 炭素環員に加えて、1〜3個の窒素原子及び/又は1個の酸素若しくは硫黄原子又は1個若しくは2個の酸素及び/若しくは硫黄原子を含んでいる、単環式、二環式又は三環式のヘテロ環〔該環が複数の酸素原子を含んでいる場合、それらは直接的に隣接することはない〕、例えば(限定するものではないが)、オキシラニル、アジリジニル、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−テトラヒドロチエニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、3−イソオキサゾリジニル、4−イソオキサゾリジニル、5−イソオキサゾリジニル、3−イソチアゾリジニル、4−イソチアゾリジニル、5−イソチアゾリジニル、3−ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニル、5−ピラゾリジニル、2−オキサゾリジニル、4−オキサゾリジニル、5−オキサゾリジニル、2−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、5−チアゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、1,2,4−オキサジアゾリジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾリジン−5−イル、1,2,4−チアジアゾリジン−3−イル、1,2,4−チアジアゾリジン−5−イル、1,2,4−トリアゾリジン−3−イル、1,3,4−オキサジアゾリジン−2−イル、1,3,4−チアジアゾリジン−2−イル、1,3,4−トリアゾリジン−2−イル、2,3−ジヒドロフラ−2−イル、2,3−ジヒドロフラ−3−イル、2,4−ジヒドロフラ−2−イル、2,4−ジヒドロフラ−3−イル、2,3−ジヒドロチエン−2−イル、2,3−ジヒドロチエン−3−イル、2,4−ジヒドロチエン−2−イル、2,4−ジヒドロチエン−3−イル、2−ピロリン−2−イル、2−ピロリン−3−イル、3−ピロリン−2−イル、3−ピロリン−3−イル、2−イソオキサゾリン−3−イル、3−イソオキサゾリン−3−イル、4−イソオキサゾリン−3−イル、2−イソオキサゾリン−4−イル、3−イソオキサゾリン−4−イル、4−イソオキサゾリン−4−イル、2−イソオキサゾリン−5−イル、3−イソオキサゾリン−5−イル、4−イソオキサゾリン−5−イル、2−イソチアゾリン−3−イル、3−イソチアゾリン−3−イル、4−イソチアゾリン−3−イル、2−イソチアゾリン−4−イル、3−イソチアゾリン−4−イル、4−イソチアゾリン−4−イル、2−イソチアゾリン−5−イル、3−イソチアゾリン−5−イル、4−イソチアゾリン−5−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−1−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−2−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−3−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−4−イル、2,3−ジヒドロピラゾール−5−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−1−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−3−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−4−イル、3,4−ジヒドロピラゾール−5−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−1−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−3−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−4−イル、4,5−ジヒドロピラゾール−5−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−2−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−3−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−4−イル、2,3−ジヒドロオキサゾール−5−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−2−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−3−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−4−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−5−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−2−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−3−イル、3,4−ジヒドロオキサゾール−4−イル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、1,3−ジオキサン−5−イル、2−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−ヘキサヒドロピリダジニル、4−ヘキサヒドロピリダジニル、2−ヘキサヒドロピリミジニル、4−ヘキサヒドロピリミジニル、5−ヘキサヒドロピリミジニル、2−ピペラジニル、1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン−2−イル、及び、1,2,4−ヘキサヒドロトリアジン−3−イル;
脱離基: S1脱離基又はS2脱離基、例えば、ハロゲン(塩素、臭素、ヨウ素)、アルキルスルホネート(−OSO−アルキル、例えば、−OSOCH、−OSOCF)、又は、アリールスルホネート(−OSO−アリール、例えば、−OSOPh、−OSOPhMe)。
自然法則に反し、従って、当業者が自身の専門知識に基づいて除外したであろう組合せは含まれない。例えば、隣接する3個以上の酸素原子を有する環構造は除外される。
本発明は、さらに、本発明による式(I)で表されるヘテロシクリル置換チアゾールを調製する方法にも関し、ここで、該調製方法は、以下の段階(a)〜段階(u)のうちの少なくとも1を含む:
(a) 下記反応スキーム(スキーム1)に従い、有機金属化合物R−Mの存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(VII)で表される化合物を式(VIII)で表される化合物に変換させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル、C−C−アルコキシカルボニル及びベンジルオキシカルボニル;
M=例えば、MgCl、MgBr、MgI、Li;
=C−C−アルキル又はC−C−シクロアルキル;
W、X及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(b) 下記反応スキーム(スキーム2)に従い、溶媒の存在下で、式(VIII)で表されるアルコールを酸化剤と反応させて式(IX)で表されるケトンを生成させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル及びC−C−アルコキシカルボニル;
=C−C−アルキル又はC−C−シクロアルキル;
W、X及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(c) 下記反応スキーム(スキーム3)に従い、塩基又は酸の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(IX)で表されるケトンを式(IVb)で表される化合物に変換させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル及びC−C−アルコキシカルボニル;
=−CR=CR−;
W、X、L、R、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(d) 下記反応スキーム(スキーム4)に従い、塩基又は酸の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(VII)で表されるアルデヒドを式(IVb)で表される化合物に変換させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル及びC−C−アルコキシカルボニル;
=−CR=CR−;
W、X、L、R、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(e) 下記反応スキーム(スキーム5)に従い、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(VII)で表されるアルデヒドを式(X)で表されるアルキンに変換させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル及びC−C−アルコキシカルボニル;
W、X及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(f) 下記反応スキーム(スキーム6)に従い、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、場合により触媒されていてもよいC−Cカップリング反応において、式(X)で表されるアルキンをR−L−ハライドと反応させて式(IVc)で表される化合物を生成させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル及びC−C−アルコキシカルボニル;
Hal=Cl、Br又はI;
=−C≡C−;
W、X、L、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(g) 下記反応スキーム(スキーム7)に従い、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(X)で表されるアルキンをトリアルキルシリルクロリド(R101112)SiCl又はトリアルキルシリルトリフラート(R101112)SiOSOCF又は別の既知シリル化剤と反応させて式(XI)で表される化合物を生成させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル及びC−C−アルコキシカルボニル;
10、R11及びR12=C−C−アルキル又はフェニル;
W、X及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(h) 下記反応スキーム(スキーム8)に従い、適切な場合には触媒の存在下、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(XI)で表されるアルキンを化合物R−L−Halと反応させて式(IVc)で表される化合物を生成させる段階::
Figure 0005785495
ここで、
PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル及びC−C−アルコキシカルボニル;
Hal=Cl、Br又はI;
=水素、C−C−アルキル又はC−C−ハロアルキル;
=−C≡C−;
10、R11及びR12=C−C−アルキル又はフェニル;
W、X、L及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(i) 下記反応スキーム(スキーム9)に従い、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(V)で表されるチオアミドを式(VIa)又は式(VIb)で表される化合物と反応させて式(IVa)又は式(IVb)で表される化合物を生成させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、
アセチル、C−C−アルコキシカルボニル及びベンジルオキシカルボニル;
Hal=Cl、Br又はI;
=−C(R−C(R−〔式(IVa)及び式(VIa)で表される化合物に関して〕;
=−CR=CR−〔式(IVb)及び式(VIb)で表される化合物に関して〕;
W、X、L、R、R、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(j) 下記反応スキーム(スキーム10)に従い、水素の存在下、触媒の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(IVb)又は式(IVc)で表される化合物を式(IVa)で表される化合物に変換させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
PG=アセチル又はC−C−アルコキシカルボニル;
=−C(R−C(R−〔式(IVa)で表される化合物に関して〕;
=−CR=CR−〔式(IVb)で表される化合物に関して〕;
=−C≡C−〔式(IVc)で表される化合物に関して〕;
W、X、L、R、R、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(k) 下記反応スキーム(スキーム11)に従い、適切な場合には溶媒の存在下、及び、適切な場合には酸の存在下、又は、適切な場合には塩基の存在下、又は、適切な場合には水素源の存在下で、式(IV)で表される化合物を式(II)で表される化合物に変換させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
PG=アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニル;
W、X、L、L、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(l) 下記反応スキームに(スキーム12)従い、ハロゲン化剤の存在下、適切な場合には酸及び溶媒の存在下で、式(IIa’)で表される化合物を式(IIa)で表される化合物に変換させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
=−C(R−C(R−;
=I、Br又はCl〔式(IIa)で表される化合物に関して〕;
=水素〔式(IIa’)で表される化合物に関して〕;
W、X、L、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(m) 下記反応スキーム(スキーム13)に従い、適切な場合にはカップリング剤、塩基及び溶媒の存在下で、式(III)で表される化合物を式(II)で表される化合物と反応させて式(I)で表される化合物を生成させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
B=OH、塩素、臭素又はヨウ素;
Y=酸素;
A、W、X、L、L、L、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(n) 下記反応スキーム(スキーム14)に従い、硫化剤の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(I)で表される化合物を式(I)で表される化合物に変換させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
A、W、X、L、L、L、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(o) 下記反応スキーム(スキーム17)に従い、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(XII)で表されるアルデヒドを式(XIII)で表されるアルキンに変換させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
A、W、X、Y、L及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(p) 下記反応スキーム(スキーム18)に従い、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(XIII)で表されるアルキンをトリアルキルシリルクロリド(R101112)SiCl又はトリアルキルシリルトリフラート(R101112)SiOSOCF又は別の既知シリル化剤と反応させて式(XIV)で表される化合物を生成させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
10、R11及びR12=C−C−アルキル又はフェニル;
A、W、X、Y、L及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(q) 下記反応スキーム(スキーム19)に従い、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、場合により触媒されていてもよいC−Cカップリング反応において、式(XIII)で表されるアルキンをR−L−ハライドと反応させて式(Ic)で表される化合物を生成させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
Hal=Cl、Br又はI;
=−C≡C−;
A、W、X、Y、L、L、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(r) 下記反応スキーム(スキーム20)に従い、適切な場合には触媒の存在下、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(XIV)で表されるアルキンを化合物R−L−Halと反応させて式(Ic)で表される化合物を生成させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
Hal=Cl、Br又はI;
=−C≡C−;
10、R11及びR12=C−C−アルキル又はフェニル;
A、W、X、Y、L、L、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(s) 下記反応スキーム(スキーム21)に従い、塩基又は酸の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(XII)で表されるアルデヒドを式(Ib)で表される化合物に変換させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
=−CR=CR−;
A、W、X、Y、L、L、R、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(t) 下記反応スキーム(スキーム22)に従い、水素の存在下、触媒の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(Ic)で表される化合物を式(Ib)で表される化合物に変換させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
=−CR=CR−〔式(Ib)で表される化合物に関して〕;
=−C≡C−〔式(Ic)で表される化合物に関して〕;
A、W、X、Y、L、L、R、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである;
(u) 下記反応スキームに(スキーム23)従い、水素の存在下、触媒の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(Ib)又は式(Ic)で表される化合物を式(Ia)で表される化合物に変換させる段階:
Figure 0005785495
ここで、
=−C(R−C(R−〔式(Ia)で表される化合物に関して〕;
=−CR=CR−〔式(Ib)で表される化合物に関して〕;
=−C≡C−〔式(Ic)で表される化合物に関して〕;
A、W、X、Y、L、L、R、R、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである。
当該合成経路についての全体的な要約が、スキーム15及びスキーム24に示されている。
一般式(V)で表される化合物を式(VIa)又は式(VIb)で表される化合物と反応させて、式(IVa)又は式(IVb)で表される環状化合物を生成させる(スキーム9)。式(IV)で表される化合物の調製についての別の選択肢は、式(VII)で表される化合物から出発することである。これらを、一般式R−Mで表される基体との反応に付すことができる(スキーム1)。式(VIII)で表される第2級アルコールが形成される。次いで、これを酸化して、式(IX)で表される化合物を得る(スキーム2)。式(VII)又は式(IX)で表される化合物をオレフィン化して、式(IVb)で表される化合物を調製する(スキーム3及びスキーム4)。式(IV)で表される化合物を調製する可能な別の経路も、式(VII)で表される化合物から出発する。式(VII)で表される化合物をアルキニル化して、一般式(X)で表される末端アルキンを調製する(スキーム5)。式(X)で表される化合物と式R−L−Halで表されるハロゲン化物の遷移金属が触媒するC−Cカップリング反応により、式(IVc)で表される化合物を生成させる(スキーム6)。式(X)で表される化合物にシリル基を付与することも可能であり、その結果、式(XI)で表される化合物がもたらされる(スキーム7)。これを、次いで、遷移金属が触媒するカップリング反応、即ち、一般式R−L−Halで表される基体とのカップリング反応に付して、式(IVc)で表される化合物を調製する(スキーム8)。水素を使用して、式(IVb)及び式(IVc)で表される化合物の二重結合及び三重結合を水素化して、式(IVa)で表される化合物を生成させることができる(スキーム10)。次いで、式(IV)で表される化合物の保護基〔該保護基は、PGで示されている〕を除去して、式(II)で表される化合物又は対応する塩を形成させる(スキーム11)。式(IIa’)で表される化合物をハロゲン化して、式(IIa)で表される化合物を形成させることができる(スキーム12)。式(II)で表される化合物又は対応する塩を式(III)で表される基体とカップリングさせる。これにより、式(I)で表される化合物を調製することができる(スキーム13)。式(I)で表される化合物を硫化剤で処理して、式(I)で表される化合物を生成させる(スキーム14)。
Figure 0005785495
式(I)で表される化合物を調製する別の可能な経路では、式(XII)で表される化合物から出発する(スキーム24)。式(XII)で表される化合物をアルキニル化して、一般式(XIII)で表される末端アルキンを調製する(スキーム17)。式(XIII)で表される化合物と式R−L−Halで表されるハロゲン化物の遷移金属が触媒するC−Cカップリング反応によって、式(Ic)で表される化合物が得られる(スキーム19)。式(XIII)で表される化合物にシリル基を付与することも可能であり、その結果、式(XIV)で表される化合物がもたらされる(スキーム18)。これを、次いで、遷移金属が触媒するカップリング反応、即ち、一般式R−L−Halで表される基体とのカップリング反応に付して、式(Ic)で表される化合物を調製する(スキーム20)。式(XII)で表される化合物をオレフィン化に付して、式(Ib)で表される化合物を調製する(スキーム21)。水素を使用して、式(Ic)で表される化合物の三重結合を水素化して、式(Ib)で表される化合物を生成させることができる(スキーム22)。水素を使用して、式(Ib)及び式(Ic)で表される化合物の二重結合及び三重結合を水素化して、式(Ia)で表される化合物を生成させることができる(スキーム23)。
Figure 0005785495
化合物(VII)から中間体(VIII)を調製する一方法が、スキーム1に示されている。
有機金属試薬R−M(例えば、M=Mg、Li)を添加することにより、アルデヒド(VII)から式(VIII)で表される出発物質を調製する。アルコール(VIII)は、好ましくは、不活性雰囲気下、−78℃で、テトラヒドロフラン中の化合物(VII)にグリニャール試薬R−MgX(X=Cl、Br、又は、I)を添加することにより調製する(例えば、WO 07/039177を参照されたい)。
アルデヒド(VII)は、市販されている(例えば、Maybridge)か、又は、文献に記載されている方法によって、市販されている前駆物質から調製することができる。アルデヒド(VII)は、例えば、対応するメチルエステル又はエチルエステル(XV)から、0℃で、テトラヒドロフラン中で水素化アルミニウムリチウムを用いて還元した後、対応するアルコールを、室温で、ジクロロメタン中で、デス−マーチン試薬を用いて酸化することによって調製する〔例えば、以下のものを参照されたい:WO 07/147336、及び、WO 07/039177(水素化アルミニウムリチウムを用いて還元に関して)、並びに、「J.Am.Chem.Soc. 1978, 100, 300−301」、「J.Am.Chem.Soc. 1979, 101, 5294−5299」、「J.Am.Chem.Soc. 1991, 113, 7277−7287」(デス−マーチン試薬を用いた酸化に関して)〕。
Figure 0005785495
ここで、
R=H、又は、酸に対して不安定なアミン保護基、例えば、t−ブトキシカルボニル(tBoc)若しくはベンジルオキシカルボニル(Cbz)、又は、ベンジル保護基、例えば、ベンジル(Bn);
W及びXは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである。
メチルエステル又はエチルエステル(XV)は既知であり、市販されている前駆物質から、例えば、式(XVI)で表されるニトリル、式(XVII)で表されるカルボン酸、式(XVIII)で表される塩化カルボニル、式(XIX)で表されるアミド又は式(V)で表されるチオアミドなどから、文献に記載されている方法に準じて調製することができる(図2)。好ましい方法は、ハンチチアゾール合成である。室温で、例えばトリエチルアミンの存在下に、エタノール又はN,N−ジメチルホルムアミドの中の(V)と市販されているエチルハルピルベート(ethyl halpyruvate)又はメチルハルピルベート(methyl halpyruvate)から出発する(例えば、以下のものを参照されたい:WO 07/014290、及び、その中で引用されている参照文献)。
Figure 0005785495
ここで、
R=H、又は、酸に対して不安定なアミン保護基、例えば、t−ブトキシカルボニル(tBoc)若しくはベンジルオキシカルボニル(Cbz)、又は、ベンジル保護基、例えば、ベンジル(Bn);
W及びXは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである。
化合物(VIII)から中間体(IX)を調製する一方法が、スキーム2に示されている。
式(IX)で表される化合物は、アルコール(VIII)を酸化して調製する。第2級アルコールからケトンを調製するための多くの方法が、文献中に記載されている(以下のものを参照されたい:「”Oxidation of Alcohols to Aldehydes and Ketones”, Gabriel Tojo, Marcos Fernandez, Springer Berlin, 2006, 1−97」、及び、その中で引用されている文献)。該酸化は、好ましくは、スウェルン(Swern)条件下で実施するか、又は、デス−マーチンペルヨージナンを用いて実施する(例えば、以下のものを参照されたい:J.Am.Chem.Soc. 1978, 100, 300−301)。適切な溶媒は、当該酸化剤によってそれら自体は酸化されない全ての溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム又はアセトニトリル)であり、適切な場合には、反応助剤〔例えば、酸(例えば、硫酸又は塩酸)、又は、塩基(例えば、トリエチルアミン又はピリジン)〕の存在下におけるそのような溶媒である。
化合物(VIII)から中間体(IX)を得る一方法は、例えば、デス−マーチンペルヨージナン(ジクロロメタン中15%;例えば、Acrosから、市販されている)を使用することである。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下において不活性である全ての慣習的な溶媒、例えば、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸エチル)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン並びに水などであり、また、上記反応は、これら溶媒のうちの2種類以上の混合物の中で実施することが可能である。
上記出発物質は、等モル量で使用する。しかしながら、必要に応じて、該酸化剤を過剰量で使用することも可能である。上記反応は、通常、0℃〜100℃の温度で、好ましくは、室温で実施するが、その反応混合物の還流温度で実施することも可能である。その反応時間は、反応の規模と反応温度に応じて変わるが、一般に、2,3分から48時間の間である。
反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、その反応混合物から化合物(IX)を取り除く。必要に応じて、当該化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、当該化合物は、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
化合物(IX)又は化合物(VII)から中間体(IVb)を調製する一方法が、スキーム3及びスキーム4に示されている。
式(IX)で表されるケトン又は式(VII)で表されるアルデヒドを、例えば、ウィッティヒ若しくはホーナー・ワズワース・エモンズオレフィン化(例えば、以下のものを参照されたい:「Chem.Rev. 1989, 89, 863−927」及びその中で引用されている参照文献)によって、又は、例えば、ジュリアオレフィン化(例えば、以下のものを参照されたい:Tetrahedron Lett., 1973, 14, 4833−4836)によって、又は、例えば、ピーターソンオレフィン化(例えば、以下のものを参照されたい:J.Org.Chem. 1968, 33, 780)によって、(Z)−(IVb)又は(E)−(IVb)に変換させる。好ましくは、該オレフィン化は、ウィッティヒ又はホーナー・ワズワース・エモンズ条件下で実施する。
上記試薬、例えば、ホスホニウム塩及びホスホネート試薬などは、市販されているか、又は、文献に記載されている方法で得ることができる(例えば、以下のものを参照されたい:「”The Chemistry of Organophosphorus Compounds”;John Wiley & Sons, 1994, Vol 3, 45−184」及びその中で引用されている文献)。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下において不活性である全ての慣習的な溶媒、例えば、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)などであり、また、上記反応は、これら溶媒のうちの2種類以上の混合物の中で実施することが可能である。好まし溶媒は、テトラヒドロフラン及びトルエンである。
塩基として使用するのに適しているものは、上記オレフィン化反応において通常使用される塩基、例えば、NaH、tBuOK、nBuLiなどである(例えば、以下のものを参照されたい:「Rev. 1989, 89, 863−927」及びその中で引用されている参照文献)。適切な酸は、オレフィン化反応において通常使用される酸、例えば、スルホン酸又は硫酸などである。
上記出発物質は、等モル量で使用する。しかしながら、必要に応じて、該ホスホニウム塩又はホスホネートを過剰量で使用することも可能である。上記反応は、通常、0℃〜100℃の温度で、好ましくは、0℃〜25℃で実施するが、その反応混合物の還流温度で実施することも可能である。その反応時間は、反応の規模と反応温度に応じて変わるが、一般に、2,3分から48時間の間である。
反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、その反応混合物から化合物(IVb)を取り除く。必要に応じて、当該化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、当該化合物は、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
化合物(VII)から中間体(X)を調製する一方法が、スキーム5に示されている。
アルデヒドのアルキニル化を、コーリー・フックス反応(Tetrahedron Lett. 1972, 36, 3769−3772)又はセイファース・ギルバート増炭反応(例えば、以下のものを参照されたい:J.Org.Chem., 1996, 61, 2540−2541)によって実施することができるということは文献から知られている。あるいは、アルキン(X)は、ベストマン−オオヒラ試薬を用いて、文献に記載されている方法と同様にして、アルデヒド(VII)から調製することもできる(例えば、以下のものを参照されたい:Synthesis 2004, 1, 59−62)。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下において不活性である全ての慣習的な溶媒、例えば、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)並びにハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)などであり、また、上記反応は、これら溶媒のうちの2種類以上の混合物の中で実施することが可能である。好まし溶媒は、テトラヒドロフラン及びトルエンである。
全ての既知塩基を上記反応において使用することができる。しかしながら、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物及び炭酸塩を使用するのが好ましい。少なくとも1当量の上記塩基をベストマン−オオヒラ試薬に添加することが必要であり、及び、必要に応じて、上記塩基を過剰量で使用することも可能である。
上記出発物質は、等モル量で使用する。しかしながら、必要に応じて、該ベストマン−オオヒラ試薬を過剰量で使用することも可能である。上記反応は、通常、0℃〜60℃の温度で、好ましくは、0℃〜40℃で実施するが、その反応混合物の還流温度で実施することも可能である。その反応時間は、反応の規模と反応温度に応じて変わるが、一般に、2,3分から48時間の間である。
反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、その反応混合物から化合物(VIc)を取り除く。必要に応じて、当該化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、当該化合物は、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
上記で記載した方法と同様にして、化合物(XIII)を、スキーム17において示されているように、対応する化合物(XII)から合成することができる。そのアルデヒド(XII)は、文献により知られている方法に従って調製することができる(例えば、以下のものを参照されたい:WO 08/013925、WO 08/013622及びそれらの中で引用されている参照文献)。
化合物(X)から中間体(IVc)を調製する一方法が、スキーム6に示されている。
一般式(IVc)で表される化合物は、文献(例えば、以下のものを参照されたい:「J.Am.Chem.Soc. 2003, 125, 13642−13643」、「Synlett. 2006, 18, 2941−2946」)に記載されている方法と同様にして、即ち、式R−L−Halで表されるハロゲン化物を用いて、一般式(X)で表されるアルキンから、パラジウムが触媒するクロスカップリングによって得ることができる〔ここで、第1級ハロゲン化物を、触媒(例えば、[(π−アリル)PdCI]、Pd(OAc)、PdCl(CHCN)、Pd(PPh又はPdCl(PPh)の存在下、及び、適切な場合には別の共触媒(例えば、CuI、CsCO及び1,3−ビス(1−アダマンチル)イミダゾリウムクロリド)の存在下、例えば、DMFとジエチルエーテルの溶媒混合物の中で、0〜80℃で、反応させる〕。
式R−L−Halで表されハロゲン化物は、市販されているか、又は、文献により知られている方法によって得ることができる。
あるいは、例えば、パラジウム(II)触媒〔例えば、Pd(OAC)、又は、PdCl(CHCN)〕及び炭酸セシウムとさらに2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニルの存在下に、テトラヒドロフラン又はアセトニトリルの中で、0〜80℃で、塩化ベンジルと反応させることによって、末端アルキンに保護基を付与することもできる。
反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、その反応混合物から化合物(IVc)を取り除く。必要に応じて、当該化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、当該化合物は、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
上記で記載した方法と同様にして、化合物(Ic)を、スキーム19において示されているように、対応する化合物(XIII)から合成することができる。
化合物(X)から中間体(XI)を調製する一方法が、スキーム7に示されている。
パラジウムが触媒するカップリング反応に先立って末端アルキンをシリル化するためには、三重結合(Lは、−C≡C−である)とRの間に直接結合を形成させることが必要であり得る。末端アルキンのシリル化は、末端アルキンをシリル化するための既知方法のうちの1つを用いて、例えば、極性非プロトン性溶媒の中の−78℃の塩基(例えば、リチウムヘキサメチルジシラジド)を末端アルキンに添加し、そして、得られた中間体を、例えばハロゲン化シリル(CHEMBIOCHEM, 2001, 1, 69−75)又はシリルトリフラートを用いて、捕獲することにより、実施する。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下において不活性である全ての慣習的な溶媒、例えば、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)並びにハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)などである。該反応は、これら溶媒のうちの2種類以上の混合物の中で実施することも可能である。好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン及びトルエンである。
全ての既知塩基を使用することができる。しかしながら、当該反応に関して、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド及びリチウムジイソプロピルアミドを使用するのが好ましい。少なくとも1当量の上記塩基を一般式(X)で表されるアルキンに添加することが必要であり、及び、必要に応じて、上記塩基を過剰量で使用することも可能である。
上記反応におけるシリル基源として、少なくとも1当量のシリルクロリド又はシリルトリフラートを使用することができる。
上記反応は、通常、−78℃〜100℃の温度で、好ましくは、−20℃〜40℃で実施するが、その反応混合物の還流温度で実施することも可能である。その反応時間は、反応の規模と反応温度に応じて変わるが、一般に、2,3分から48時間の間である。
反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、その反応混合物から化合物(XI)を取り除く。必要に応じて、当該化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、当該化合物は、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
上記で記載した方法と同様にして、化合物(XIV)を、スキーム18において示されているように、対応する化合物(XIII)から合成することができる。
化合物(IX)から中間体(IVc)を調製する一方法が、スキーム8に示されている。
一般式(IVc)で表される化合物は、パラジウムが触媒するカップリング反応によって、例えば、ソノガシラ反応(J.Med.Chem. 2006, 49, 1080−1110)によって、一般式(XI)で表されるアルキンから調製することができる〔ここで、当該ハロゲン化物は、一般式R−L−ハライド(式中、Lは直接結合である)を有する〕。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下において不活性である全ての慣習的な溶媒、例えば、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸エチル)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)、ジメチルスルホキシド並びに1,3−ジメチル−2−イミダゾリノンどであり、また、上記反応は、これら溶媒のうちの2種類以上の混合物の中で実施することが可能である。好ましい溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミドである。
上記反応は、以下の添加物の存在下で実施すべきである:トリエチルアミン(化合物(XI)に基づいて、少なくとも1当量)、ヨウ化銅(I)(化合物(XI)に基づいて、少なくとも0.1当量)、及び、フッ化物源、例えば、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(化合物(XI)に基づいて、少なくとも1当量、又は、僅かに過剰な量)。
多くの種類の市販されているパラジウム(0)触媒が、上記反応において使用するのに適している。しかしながら、上記反応において、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(Aldrich)を使用するのが好ましい。使用する触媒の量は、出発物質(XI)に基づいて、少なくとも1%から過剰量までである。
上記反応は、通常、25℃〜120℃の温度で、好ましくは、70℃〜90℃で実施するが、その反応混合物の還流温度で実施することも可能である。その反応時間は、反応の規模と反応温度に応じて変わるが、一般に、2,3分から48時間の間である。
反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、その反応混合物から化合物(IVc)を取り除く。必要に応じて、当該化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、当該化合物は、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
上記で記載した方法と同様にして、化合物(Ic)を、スキーム20において示されているように、対応する化合物(XIV)から合成することもできる。
式(IVa)又は式(IVb)で表される化合物を合成する一方法が、スキーム9に示されている。
チオカルボキサミド(V)は、市販されているか、又は、文献により知られている方法によって、例えば、対応する市販されているカルボキサミドを、例えば、クロロホルム/ジメトキシエタン(1/2.5)の混合物の中で、室温で、ローソン試薬(Org.Synth. Vol.7, 1990, 372)を用いて硫化することによって、得ることができる。
α−ハロケトン(VIa)及びα−ハロケトン(VIb)は、市販されているか、又は、文献により知られている方法によって得ることができる(例えば、以下のものを参照されたい:Molecules, 2003, 8, 793−865)。あるいは、(XIIa)又は(XIIb)から調製したエノラート又はシリルエノールエーテルをハロゲン源と反応させて、α−ハロケトン(VIa)又はα−ハロケトン(VIb)を生成させることができる(J.Med.Chem. 2006, 49, 7877−7886;J.Med.Chem. 2006, 49, 1080−1110;Org.Synth. Vol.6, 1988, 175;Org.Synth. Vol.53, 1973, 111)(スキーム16)。
Figure 0005785495
スキーム16において、
Hal=Cl、Br又はI;
=−C(R−C(R−〔式(VIa)及び式(XIIa)で表される化合物に関して〕;
=−CR=CR−〔式(VIb)及び式(XIIb)で表される化合物に関して〕;
、R、R、R及びRは、上記において式(I)に関して定義されているとおりである。
チアゾール(IVa)又はチアゾール(IVb)は、ハンチチアゾール合成によって、チオカルボキサミド(V)及びα−ハロケトン(VIa)又はα−ハロケトン(VIb)から得られる(例えば、以下のものを参照されたい:「”Comprehensive Heterocyclic Chemistry”, Pergamon Press, 1984;Vol 6, pages 235−363」、「”Comprehensive Heterocyclic Chemistry II”, Pergamon Press, 1996;Vol 3, pages 373−474」及びそれらの中で引用されている参照文献、並びに、WO 07/014290)。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下において不活性である全ての慣習的な溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸エチル)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、水並びに酢酸などであり、又は、上記反応は、これら溶媒のうちの2種類以上の混合物の中で実施することが可能である。好ましい溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド及びエタノールである。
適切な場合には、トリエチルアミンなどの補助塩基を使用する。
上記出発物質は、等モル量で使用する。しかしながら、(V)又は(VI)を、それぞれ、過剰量で使用することも可能である。上記反応は、通常、0℃〜100℃の温度で、好ましくは、室温で実施するが、その反応混合物の還流温度で実施することも可能である。その反応時間は、反応の規模と反応温度に応じて変わるが、一般に、2,3分から48時間の間である。
必要に応じて、当該化合物を再結晶又はクロマトグラフィーによって精製するか、又は、当該化合物は、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
化合物(IVb)又は化合物(IVc)から中間体(IVa)を調製する一方法が、スキーム10に示されている。
三重結合又は二重結合を、適切な触媒を使用する水素化によって、単結合に変換させる。スキーム10における当該反応のための触媒は、文献(”Reductions in Organic Chemistry”, Milos Hudlicky, John Wiley & Sons, 1984)により知られている水素化触媒、例えば、活性炭担持パラジウム又はパールマン触媒(活性炭担持Pd(OH))などから選択する。そのような触媒を使用して。式(IVb)又は式(IVc)で表される化合物から式(IVa)で表される化合物を調製することができる。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下において不活性である全ての慣習的な溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパンノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸エチル)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)、ジメチルスルホキシド、1,3ジメチル−2−イミダゾリノン、水並びに酢酸などであり、又は、上記反応は、これら溶媒のうちの2種類以上の混合物の中で実施することが可能である。好ましい溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド及びエタノールである。
使用する触媒の量は、出発物質に基づいて、0.1〜90mol%である。出発物質に基づいて、1〜30mol%の触媒を使用するのが好ましい。上記反応は、大気圧を超える圧力(1〜1000バール)で実施することができるか、又は、好ましくは、大気圧で実施することができる。上記反応は、通常、0℃〜150℃の温度で、好ましくは、室温で実施するが、その反応混合物の還流温度で実施することも可能である。その反応時間は、反応の規模と反応温度に応じて変わるが、一般に、30分から48時間の間である。
反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、その反応混合物から化合物(IVa)を取り除く。必要に応じて、当該化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、当該化合物は、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
対応する化合物(IV)から中間体(II)を調製する一方法が、スキーム11に示されている。
一般式(IV)で表される化合物を、文献に記載されている、保護基を除去するための適切な方法(「”Protective Groups in Organic Synthesis”;Third Edition;Theodora W.Greene, Peter G.M.Wuts;494−653」及びその中で引用されている文献)によって、一般式(II)で表される対応する化合物に変換させる。
t−ブトキシカルボニル保護基及びベンジルオキシカルボニル保護基は、酸性媒体(例えば、塩酸又はトリフルオロ酢酸を使用)中で除去することができる。アセチル保護基は、塩基性条件(例えば、炭酸カリウム又は炭酸セシウムを使用)下で除去することができる。ベンジル性保護基は、
触媒(例えば、活性炭担持パラジウム)の存在下で水素を使用して、水素化分解により除去することができる。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下において不活性である全ての慣習的な溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸エチル)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、水並びに酢酸などであり、又は、上記反応は、これら溶媒のうちの2種類以上の混合物の中で実施することが可能である。
t−ブトキシカルボニル基及びベンジルオキシカルボニル基を脱保護する上記反応に使用可能な酸は、例えば、トリフルオロ酢酸、塩酸、又は、文献(例えば、”Protective Groups in Organic Synthesis”;Third Edition;Theodora W.Greene, Peter G.M.Wuts;pp. 494−653)に記載されている別の酸である。
上記反応は、通常、0℃〜150℃の温度で、好ましくは、室温で実施するが、その反応混合物の還流温度で実施することも可能である。その反応時間は、反応の規模と反応温度に応じて変わるが、一般に、30分から72時間の間である。
反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、その反応混合物から化合物(II)を取り除く。必要に応じて、当該化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、当該化合物は、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。さらに、一般式(II)で表される化合物を、塩として、例えば、塩酸塩又はトリフルオロ酢酸塩として、単離することもできる。
化合物(IIa’)から中間体(IIa)を調製する一方法が、スキーム12に示されている。
一般式(IIa)〔式中、R=Cl、Br、及び、I〕で表される化合物は、ハロゲン化によって、一般式(IIa’)〔式中、R=H〕で表される化合物から得られる。例えば、以下のものを参照されたい:Org.Lett., 2005, 7(2), 299−301;Angew.Chem.,Int. Ed.,2004, 43(34), 4471−4475;Eur.J.Org.Chem., 2002,(13), 2126−2135。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下において不活性である全ての慣習的な溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸エチル)、アミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、水並びに酢酸などであり、又は、上記反応は、これら溶媒のうちの2種類以上の混合物の中で実施することが可能である。
ハロゲン源として使用するのに適しているものは、例えば、N−ブロモスクシンイミド、N−クロロスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、三臭化ピリジニウム、臭素、ヨウ素又は塩素などである。
適切な場合には、求電子性ハロゲン源を添加する前に、塩基、例えば、リチウムジイソプロピルアミド又はブチルリチウムなどを使用して、当該チアゾールの5位をリチウム化することができる。
上記反応は、適切な場合には、酸、例えば、酢酸、硫酸、臭化水素酸又は塩酸などを使用して、実施することができる。
上記出発物質及び上記ハロゲン化剤は、等モル量で使用する。上記ハロゲン化剤を過剰量で使用することも可能である。上記反応は、通常、0℃〜60℃の温度で、好ましくは、0℃〜30℃で実施するが、その反応混合物の還流温度で実施することも可能である。その反応時間は、反応の規模と反応温度に応じて変わるが、一般に、2,3分から48時間の間である。
反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、その反応混合物から化合物(II)を取り除く。必要に応じて、当該化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、当該化合物は、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
対応する化合物(II)から式(I)〔式中、Y=酸素〕で表される化合物を調製する一方法が、スキーム13に示されている。
酸ハロゲン化物(III)(B=ハロゲン)又は対応するカルボン酸(III)(B=OH)は、市販されているか、又は、文献に記載されている調製方法で調製することができる。さらに、一般式(III)〔式中、B=Cl〕で表される基体は、文献(例えば、「Tetrahedron 2005, 61, 10827−10852」及びその中で引用されている文献)により知られている調製方法を使用する塩素化により、対応する酸(B=OH)から調製することができる。
一般式(I)〔式中、Y=O〕で表される化合物は、適切な場合には酸捕捉剤/塩基の存在下において、対応する一般式(II)で表される化合物を一般式(III)〔式中、B=Cl〕で表される基体とのカップリング反応に付すことにより合成することができる。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下において不活性である全ての慣習的な溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)並びにニトリル類(例えば、アセトニトリル)などであり、又は、上記反応は、これら溶媒のうちの2種類以上の混合物の中で実施することが可能である。好ましい溶媒は、テトラヒドロフラン及びジクロロメタンである。
一般式(II)で表される出発物質に基づいて、少なくとも1当量の酸捕捉剤/塩基〔例えば、ヒューニッヒ塩基、トリエチルアミン又は市販されている高分子酸捕捉剤(polymeric acid scavengers)〕を使用する。当該出発物質が塩である場合、少なくとも2当量の酸捕捉剤が必要である。
上記反応は、通常、0℃〜100℃の温度で、好ましくは、20℃〜30℃で実施するが、その反応混合物の還流温度で実施することも可能である。その反応時間は、反応の規模と反応温度に応じて変わるが、一般に、2,3分から48時間の間である。
反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、その反応混合物から化合物(I)を取り除く。必要に応じて、当該化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、当該化合物は、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
あるいは、式(I)〔式中、Y=O〕で表される化合物は、文献(例えば、「Tetrahedron 2005, 61, 10827−10852」及びその中で引用されている参照文献)に記載されている方法と同様にして、カップリング剤の存在下、一般式(III)〔式中、B=OH〕で表される基体を使用して、一般式(II)で表される対応する化合物から合成することも可能である。
適切なカップリング剤は、例えば、ペプチドカップリング剤〔例えば、4−ジメチルアミノピリジンと混合されている1−エチル−3−(30−ジメチルアミノ)カルボジイミド、ヒドロキシベンゾトリアゾールと混合されている1−エチル−3−(30−ジメチルアミノ)カルボジイミド、ブロモトリ(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートメタンアミニウムなど〕である。
適切な場合には、上記反応において、塩基、例えば、トリエチルアミン又はヒューニッヒ塩基などを使用することができる。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下において不活性である全ての慣習的な溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)並びにアミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)などであり、又は、上記反応は、これら溶媒のうちの2種類以上の混合物の中で実施することが可能である。好ましい溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド及びジクロロメタンである。
上記反応は、通常、0℃〜100℃の温度で、好ましくは、0℃〜30℃で実施するが、その反応混合物の還流温度で実施することも可能である。その反応時間は、反応の規模と反応温度に応じて変わるが、一般に、2,3分から48時間の間である。
反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、その反応混合物から化合物(I)を取り除く。必要に応じて、当該化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製するか、又は、当該化合物は、適切な場合には、前もって精製することなく次の段階で使用することも可能である。
対応する化合物(I)〔ここで、Yは酸素である〕から式(I)〔式中、Y=硫黄〕で表される化合物を調製する一方法が、スキーム14に示されている。
溶媒として使用するのに適しているものは、当該反応条件下において不活性である全ての慣習的な溶媒、例えば、アルコール類(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール)、環状及び非環状のエーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素)、ハロゲン化芳香族炭化水素類(例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル)、カルボン酸エステル類(例えば、酢酸エチル)並びにアミド類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)などであり、又は、上記反応は、これら溶媒のうちの2種類以上の混合物の中で実施することが可能である。好ましい溶媒は、クロロホルム及び1,2−ジメトキシエタンである。
適切な硫化剤は、例えば、ローソン試薬(以下のものを参照されたい:「Tetrahedron 1986, 42, 6555−6564」、「Tetrahedron Lett. 1993, 46, 7459−7462」)及び五硫化リンである。上記出発物質及び上記硫化剤は、等モル量で使用する。しかしながら、適切な場合には、上記硫化剤を過剰量で使用することも可能である。
上記反応は、通常、0℃〜150℃の温度で、好ましくは、0℃〜100℃で実施するが、その反応混合物の還流温度で実施することも可能である。その反応時間は、反応の規模と反応温度に応じて変わるが、一般に、2,3分から48時間の間である。
反応が完了した後、慣習的な分離技術のうちの1つを用いて、その反応混合物から化合物(I)を取り除く。必要に応じて、当該化合物を再結晶、蒸留若しくはクロマトグラフィーで精製する。
式(IX)
Figure 0005785495
〔式中、記号は下記意味を有する:
PGは、置換されていないか若しくは置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニルを表し;
=C−C−アルキル、C−C−シクロアルキル;
W、X及びRは、上記で与えられている一般的な意味、好ましい意味、特に好ましい意味又は極めて特に好ましい意味を有する〕
で表される化合物は、新規である。
式(X)
Figure 0005785495
〔式中、記号は下記意味を有する:
PGは、置換されていないか若しくは置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニルを表し;
W、X及びRは、上記で与えられている一般的な意味、好ましい意味、特に好ましい意味又は極めて特に好ましい意味を有する〕
で表される化合物は、新規である。
式(XI)
Figure 0005785495
〔式中、記号は下記意味を有する:
PGは、置換されていないか若しくは置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニルを表し;
10、R11及びR12=C−C−アルキル又はフェニル;
W、X及びRは、上記で与えられている一般的な意味、好ましい意味、特に好ましい意味又は極めて特に好ましい意味を有する〕
で表される化合物は、新規である。
式(IV)
Figure 0005785495
〔式中、記号は下記意味を有する:
PGは、置換されていないか若しくは置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニルを表し;
W、X、L、L、R、R、R及びRは、上記で与えられている一般的な意味、好ましい意味、特に好ましい意味又は極めて特に好ましい意味を有する〕
で表される化合物は、新規である。
式(IIb)及び式(IIc)
Figure 0005785495
〔式中、記号は下記意味を有する:
は、−CR=CR−を表し〔式(IIb)で表される化合物に関して〕;
は、−C≡C−を表し〔式(IIc)で表される化合物に関して〕;
W、X、L、R、R及びRは、上記で与えられている一般的な意味、好ましい意味、特に好ましい意味又は極めて特に好ましい意味を有する〕
で表される化合物は、新規である。
式(XIII)
Figure 0005785495
〔式中、記号は下記意味を有する:
A、W、X、Y及びRは、上記で与えられている一般的な意味、好ましい意味、特に好ましい意味又は極めて特に好ましい意味を有する〕
で表される化合物は、新規である。
式(XIV)
Figure 0005785495
〔式中、記号は下記意味を有する:
10、R11及びR12は、C−C−アルキル又はフェニルを表し;
A、W、X、Y、L及びRは、上記で与えられている一般的な意味、好ましい意味、特に好ましい意味又は極めて特に好ましい意味を有する〕
で表される化合物は、新規である。
式(I)で表される化合物を調製するための本発明による方法は、好ましくは、1種類以上の反応助剤を用いて実施する。
適切な反応助剤は、適切な場合には、慣習的な無機又は有機の塩基又は酸受容体である。そのようなものとしては、好ましくは、以下のものを挙げることができる:アルカリ金属又はアルカリ土類金属の酢酸塩、アミド、炭酸塩、重炭酸塩、水素化物、水酸化物又はアルコキシド、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム又は酢酸カルシウム、リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミド又はカルシウムアミド、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム又は炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム又は重炭酸カルシウム、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム又は水素化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化カルシウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムn−プロポキシド、ナトリウムイソプロポキシド、ナトリウムn−ブトキシド、ナトリウムイソブトキシド、ナトリウムs−ブトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムn−プロポキシド、カリウムイソプロポキシド、カリウムn−ブトキシド、カリウムイソブトキシド、カリウムs−ブトキシド又はカリウムt−ブトキシド;さらに、塩基性有機窒素化合物、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、N,N−ジメチルシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチルジシクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ピリジン、2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、3,4−ジメチルピリジン、3,5−ジメチルピリジン、5−エチル−2−メチルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルピペリジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)又は1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)。
本発明による調製方法は、好ましくは、1種類以上の希釈剤を用いて実施する。適切な希釈剤は、実質的に、全ての不活性有機溶媒である。そのようなものとしては、好ましくは、以下のものを挙げることができる:脂肪族及び芳香族の場合によりハロゲン化されていてもよい炭化水素、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、石油エーテル、ベンジン、リグロイン、ベンゼン、トルエン、キシレン、塩化メチレン、塩化エチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン及びo−ジクロロベンゼン、エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、グリコールジメチルエーテル、ジグリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン及びジオキサン、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン又はメチルイソブチルケトン、エステル類、例えば、酢酸メチル又は酢酸エチル、ニトリル類、例えば、アセトニトリル又はプロピオニトリル、アミド類、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド及びN−メチルピロリドン、並びに、さらに、ジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホン、ヘキサメチルリン酸トリアミド及びDMPU。
本発明による調製方法において、その反応温度は、比較的広い範囲内で変えることができる。一般に、該調製方法は、0℃〜250℃の温度、好ましくは、10℃〜185℃の温度で実施する。
本発明による調製方法は、一般に、大気圧下で実施する。しかしながら、高圧下又は減圧下で実施することも可能である。
本発明による調製方法を実施するために、いずれの場合にも、必要とされる出発物質は、一般に、ほぼ等モル量で使用する。しかしながら、いずれの場合にも、用いる成分のうちの1種類を比較的大過剰で使用することも可能である。本発明の調製方法における後処理は、いずれの場合にも、慣習的な方法で行う(cf.調製実施例)。
本発明は、さらに、望ましくない微生物を防除するための、本発明によるヘテロシクリル置換チアゾール類の非医薬的使用も提供する。
本発明は、さらに、本発明による少なくとも1種類のヘテロシクリル置換チアゾールを含んでいる、望ましくない微生物を防除するための組成物にも関する。
さらに、本発明は、望ましくない微生物を防除する方法にも関し、ここで、該方法は、本発明によるヘテロシクリル置換チアゾールを当該微生物及び/又はそれらの生息環境に施用することを特徴とする。
本発明は、さらに、本発明による少なくとも1種類のヘテロシクリル置換チアゾールで処理された種子にも関する。
本発明の最後の目的は、本発明による少なくとも1種類のヘテロシクリル置換チアゾールで処理された種子を使用することによる、望ましくない微生物から種子を保護する方法に関する。
本発明の化合物は、強力な殺微生物作用(microbicidal action)を有しており、作物保護と材料物質(materials)の保護において、望ましくない微生物(例えば、菌類及び細菌類)を防除するために使用することができる。
本発明による式(I)で表されるヘテロシクリル置換チアゾールは、極めて良好な殺菌特性を有しており、作物保護において、例えば、ネコブカビ類(Plasmodiophoromycetes)、卵菌類(Oomycetes)、ツボカビ類(Chytridiomycetes)、接合菌類(Zygomycetes)、子嚢菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)及び不完全菌類(Deuteromycetes)などを防除するために、使用することができる。
作物保護において、殺細菌剤(bactericide)は、例えば、シュードモナス科(Pseudomonadaceae)、リゾビウム科(Rhizobiaceae)、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、コリネバクテリウム科(Corynebacteriaceae)及びストレプトミセス科(Streptomycetaceae)を防除するために、使用することができる。
本発明による殺菌剤組成物は、植物病原性菌類を治療的又は保護的に防除するために使用することができる。従って、本発明は、本発明による活性化合物又は組成物を使用して植物病原性菌類を防除するための治療的方法及び保護的方法にも関し、ここで、該活性化合物又は組成物は、種子、植物若しくは植物の部分、果実又は植物がそこで生育している土壌に施用される。
作物保護において植物病原性菌類を防除するための本発明による組成物は、有効で且つ植物に対して毒性を示さない量の本発明による活性化合物を含んでいる。「有効で且つ植物に対して毒性を示さない量(effective, but non−phytotoxic amount)」は、植物の菌類病を満足のいくように防除するか又は植物の菌類病を完全に根絶するのに充分でありながら、同時に、植物毒性の重大などのような症状も引き起こすことのない、本発明組成物の量を意味する。一般に、そのような施用量は、比較的広い範囲内で変動し得る。それは、複数の要因に依存し、例えば、防除対象の菌類、植物、気候条件及び本発明の組成物の成分などに依存する。
本発明に従って、全ての植物及び植物の部分を処理することができる。ここで、植物というのは、望ましい及び望ましくない野生植物又は作物植物(自然発生した作物植物を包含する)のような全ての植物及び植物群を意味するものと理解される。作物植物は、慣習的な育種法及び最適化法により、又は、生物工学的方法及び遺伝子工学的方法により、又は、それら方法を組み合わせたものにより得ることが可能な植物であることができる。そのような作物植物には、トランスジェニック植物も包含され、また、品種の所有権により保護することができるか又は保護することができない植物品種も包含される。植物の部分は、植物の地上及び地下の全ての部分及び全ての器官、例えば、枝条、葉、花及び根などを意味するものと理解され、挙げることができる例は、葉、針状葉、茎、幹、花、子実体、果実及び種子などであり、さらに、根、塊茎及び根茎なども挙げることができる。植物の部分には、さらに、収穫されたもの、並びに、栄養繁殖器官及び生殖繁殖器官(vegetative and generative propagation material)、例えば、実生、塊茎、根茎、挿木(cutting)及び種子なども包含される。
本発明に従って処理可能な植物として、以下の植物を挙げることができる: ワタ、アマ、ブドウの木、果実、野菜、例えば、バラ科各種(Rosaceae sp.)(例えば、仁果、例えば、リンゴ及びナシ、さらに、核果、例えば、アンズ、サクラの木、アーモンド及びモモ、並びに、小果樹、例えば、イチゴ)、リベシオイダエ科各種(Ribesioidae sp.)、クルミ科各種(Juglandaceae sp.)、カバノキ科各種(Betulaceae sp.)、ウルシ科各種(Anacardiaceae sp.)、ブナ科各種(Fagaceae sp.)、クワ科各種(Moraceae sp.)、モクセイ科各種(Oleaceae sp.)、マタタビ科各種(Actinidaceae sp.)、クスノキ科各種(Lauraceae sp.)、バショウ科各種(Musaceae sp.)(例えば、バナナの木及びプランテーション)、アカネ科各種(Rubiaceae sp.)(例えば、コーヒー)、ツバキ科各種(Theaceae sp.)、アオギリ科各種(Sterculiceae sp.)、ミカン科各種(Rutaceae sp.)(例えば、レモン、オレンジ及びグレープフルーツ)、ナス科各種(Solanaceae sp.)(例えば、トマト)、ユリ科各種(Liliaceae sp.)、キク科各種(Asteraceae sp.)(例えば、レタス)、セリ科各種(Umbelliferae sp.)、アブラナ科各種(Cruciferae sp.)、アカザ科各種(Chenopodiaceae sp.)、ウリ科各種(Cucurbitaceae sp.)(例えば、キュウリ)、ネギ科各種(Alliaceae sp.)(例えば、リーキ、タマネギ)、マメ科各種(Papilionaceae sp.)(例えば、エンドウ); 主要作物植物、例えば、イネ科各種(Gramineae sp.)(例えば、トウモロコシ、芝、禾穀類、例えば、コムギ、ライムギ、イネ、オオムギ、エンバク、アワ及びライコムギ)、キク科各種(Asteraceae sp.)(例えば、ヒマワリ)、アブラナ科各種(Brassicaceae sp.)(例えば、白キャベツ、赤キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、タイサイ、コールラビ、ラディッシュ、さらに、ナタネ、カラシナ、セイヨウワサビ、及び、コショウソウ)、マメ科各種(Fabacae sp.)(例えば、インゲンマメ、ピーナッツ)、マメ科各種(Papilionaceae sp.)(例えば、ダイズ)、ナス科各種(Solanaceae sp.)(例えば、ジャガイモ)、アカザ科各種(Chenopodiaceae sp.)(例えば、テンサイ、飼料ビート、フダンソウ、ビートルート); 庭及び森林における作物植物及び観賞植物; さらに、何れの場合にもこれら植物の遺伝子組み換えが行われた品種。好ましくは、本発明により禾穀類植物を処理する。
本発明に従って治療することが可能な菌類病の何種類かの病原体について、非限定的に例として挙げることができる:
・ 例えば以下のような、うどんこ病病原体に起因する病害: ブルメリア属各種(Blumeria species)、例えば、ブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis); ポドスファエラ属各種(Podosphaera species)、例えば、ポドスファエラ・レウコトリカ(Podosphaera leucotricha); スファエロテカ属各種(Sphaerotheca species)、例えば、スファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea); ウンシヌラ属各種(Uncinula species)、例えば、ウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator);
・ 例えば以下のような、さび病病原体に起因する病害: ギムノスポランギウム属各種(Gymnosporangium species)、例えば、ギムノスポランギウム・サビナエ(Gymnosporangium sabinae); ヘミレイア属各種(Hemileia species)、例えば、ヘミレイア・バスタトリクス(Hemileia vastatrix); ファコプソラ属各種(Phakopsora species)、例えば、ファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)及びファコプソラ・メイボミアエ(Phakopsora meibomiae); プッシニア属各種(Puccinia species)、例えば、プッシニア・レコンジタ(Puccinia recondita)、プッシニア・グラミニス(Puccinia graminis)又はプッシニア・ストリホルミス(Puccinia striformis); ウロミセス属各種(Uromyces species)、例えば、ウロミセス・アペンジクラツス(Uromyces appendiculatus);
・ 例えば以下のような、卵菌類(Oomycetes)の群の病原体に起因する病害: アルブゴ属各種(Albugo species)、例えば、アルブゴ・クンジダ(Albugo cundida); ブレミア属各種(Bremia species)、例えば、ブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae); ペロノスポラ属各種(Peronospora species)、例えば、ペロノスポラ・ピシ(Peronospora pisi)又はペロノスポラ・ブラシカエ(P. brassicae); フィトフトラ属各種(Phytophthora species)、例えば、フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans); プラスモパラ属各種(Plasmopara species)、例えば、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola); プセウドペロノスポラ属各種(Pseudoperonospora species)、例えば、プセウドペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)又はプセウドペロノスポラ・クベンシス(Pseudoperonospora cubensis); ピシウム属各種(Pythium species)、例えば、ピシウム・ウルチムム(Pythium ultimum);
・ 例えば以下のものに起因する、斑点病(leaf blotch disease)及び萎凋病(leaf wilt disease): アルテルナリア属各種(Alternaria species)、例えば、アルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani); セルコスポラ属各種(Cercospora species)、例えば、セルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola); クラジオスポルム属各種(Cladiosporum species)、例えば、クラジオスポルム・ククメリヌム(Cladiosporium cucumerinum); コクリオボルス属各種(Cochliobolus species)、例えば、コクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus)(分生子形態:Drechslera, 同義語:Helminthosporium)又はコクリオボルウ・ミヤベアヌス(Cochliobolw miyabeanus); コレトトリクム属各種(Colletotrichum species)、例えば、コレトトリクム・リンデムタニウム(Colletotrichum lindemuthanium); シクロコニウム属各種(Cycloconium species)、例えば、シクロコニウム・オレアギヌム(Cycloconium oleaginum); ジアポルテ属各種(Diaporthe species)、例えば、ジアポルテ・シトリ(Diaporthe citri); エルシノエ属各種(Elsinoe species)、例えば、エルシノエ・ファウセッチイ(Elsinoe fawcettii); グロエオスポリウム属各種(Gloeosporium species)、例えば、グロエオスポリウム・ラエチコロル(Gloeosporium laeticolor); グロメレラ属各種(Glomerella species)、例えば、グロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata); グイグナルジア属各種(Guignardia species)、例えば、グイグナルジア・ビドウェリ(Guignardia bidwelli); レプトスファエリア属各種(Leptosphaeria species)、例えば、レプトスファエリア・マクランス(Leptosphaeria maculans); マグナポルテ属各種(Magnaporthe species)、例えば、マグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea); ミクロドキウム属各種(Microdochium species)、例えば、ミクロドキウム・ニバレ(Microdochium nivale); ミコスファエレラ属各種(Mycosphaerella species)、例えば、ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)、ミコスファエレラ・アラキジコラ(Mycosphaerella arachidicola)又はミコスファエレラ・フィジエンシス(Mycosphaerella fijiensis); ファエオスファエリア属各種(Phaeosphaeria species)、例えば、ファエオスファエリア・ノドルム(Phaeosphaeria nodorum); ピレノホラ属各種(Pyrenophora species)、例えば、ピレノホラ・テレス(Pyrenophora teres)又はピレノホラ・トリチシ・レペンチス(Pyrenophora tritici repentis); ラムラリア属各種(Ramularia species)、例えば、ラムラリア・コロ−シグニ(Ramularia collo−cygni)又はラムラニア・アレオラ(Ramulania areola); リンコスポリウム属各種(Rhynchosporium species)、例えば、リンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis); セプトリア属各種(Septoria species)、例えば、セプトリア・アピイ(Septoria apii)又はセプトリア・リコペルシシ(Septoria lycopersici);スタゴノスポラ属各種(Stagonospora species)、例えば、スタゴノスポラ・ノドルム(Stagonospora nodorum); チフラ属各種(Typhula species)、例えば、チフラ・インカルナタ(Typhula incarnata); ベンツリア属各種(Venturia species)、例えば、ベンツリア・イナエクアリス(Venturia inaequalis);
・ 例えば以下のものに起因する、根及び茎の病害: コルチシウム属各種(Corticium species)、例えば、コルチシウム・グラミネアルム(Corticium graminearum); フサリウム属各種(Fusarium species)、例えば、フサリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum); ガエウマンノミセス属各種(Gaeumannomyces species)、例えば、ガエウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis);プラスモジオホラ属各種(Plasmodiophora species)、例えば、プラスモジオホラ・ブラシカエ(Plasmodiophora brassicae); リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)、例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani); サロクラジウム属各種(Sarocladium species)、例えば、サロクラジウム・オリザエ(Sarocladium oryzae); スクレロチウム属各種(Sclerotium species)、例えば、スクレロチウム・オリザエ(Sclerotium oryzae); タペシア属各種(Tapesia species)、例えば、タペシア・アクホルミス(Tapesia acuformis); チエラビオプシス属各種(Thielaviopsis species)、例えば、チエラビオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola);
・ 例えば以下のものに起因する、穂の病害(ear and panicle disease)(トウモロコシの穂軸を包含する): アルテルナリア属各種(Alternaria species)、例えば、アルテルナリア属種(Alternaria spp.); アスペルギルス属各種(Aspergillus species)、例えば、アスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus); クラドスポリウム属各種(Cladosporium species)、例えば、クラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioides); クラビセプス属各種(Claviceps species)、例えば、クラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea); フサリウム属各種(Fusarium species)、例えば、フサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum); ジベレラ属各種(Gibberella species)、例えば、ジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae); モノグラフェラ属各種(Monographella species)、例えば、モノグラフェラ・ニバリス(Monographella nivalis); スタゴノスポラ属各種(Stagonospora species)、例えば、スタゴノスポラ・ノドルム(Stagonospora nodorum);
・ 例えば以下のものなどの、黒穂病菌類(smut fungi)に起因する病害: スファセロテカ属各種(Sphacelotheca species)、例えば、スファセロテカ・レイリアナ(Sphacelotheca reiliana); チレチア属各種(Tilletia species)、例えば、チレチア・カリエス(Tilletia caries)、チレチア・コントロベルサ(Tilletia controversa); ウロシスチス属各種(Urocystis species)、例えば、ウロシスチス・オクルタ(Urocystis occulta); ウスチラゴ属各種(Ustilago species)、例えば、ウスチラゴ・ヌダ(Ustilago nuda);
・ 例えば以下のものに起因する、果実の腐敗(fruit rot): アスペルギルス属各種(Aspergillus species)、例えば、アスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus); ボトリチス属各種(Botrytis species)、例えば、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea); ペニシリウム属各種(Penicillium species)、例えば、ペニシリウム・エクスパンスム(Penicillium expansum)及びペニシリウム・プルプロゲヌム(Penicillium purpurogenum); リゾプス属各種(Rhizopus species)、例えば、リゾプス・ストロニフェル(Rhizopus stolonifer); スクレロチニア属各種(Sclerotinia species)、例えば、スクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotiorum); ベルチシリウム属各種(Verticilium species)、例えば、ベルチシリウム・アルボアトルム(Verticilium alboatrum);
・ 例えば以下のものに起因する、種子及び土壌によって媒介される腐敗病及び萎凋病(seed− and soil−borne rot and wilt disease)並びに実生の病害: アルテルナリア属各種(Alternaria species)、例えば、アルテルナリア・ブラシシコラ(Alternaria brassicicola); アファノミセス属各種(Aphanomyces species)、例えば、アファノミセス・エウテイケス(Aphanomyces euteiches); アスコキタ属各種(Ascochyta species)、例えば、アスコキタ・レンチス(Ascochyta lentis); アスペルギルス属各種(Aspergillus species)、例えば、アスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus); クラドスポリウム属各種(Cladosporium species)、例えば、クラドスポリウム・ヘルバルム(Cladosporium herbarum); コクリオボルス属各種(Cochliobolus species)、例えば、コクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus)(分生子形態:Drechslera、Bipolaris 異名:Helminthosporium); コレトトリクム属各種(Colletotrichum species)、例えば、コレトトリクム・ココデス(Colletotrichum coccodes); フサリウム属各種(Fusarium species)、例えば、フサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum); ジベレラ属各種(Gibberella species)、例えば、ジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae); マクロホミナ属各種(Macrophomina species)、例えば、マクロホミナ・ファセオリナ(Macrophomina phaseolina); ミクロドキウム属各種(Microdochium species)、例えば、ミクロドキウム・ニバレ(Microdochium nivale); モノグラフェラ属各種(Monographella species)、例えば、モノグラフェラ・ニバリス(Monographella nivalis); ペニシリウム属各種(Penicillium species)、例えば、ペニシリウム・エキスパンスム(Penicillium expansum); ホマ属各種(Phoma species)、例えば、ホマ・リンガム(Phoma lingam); ホモプシス属各種(Phomopsis species)、例えば、ホモプシス・ソジャエ(Phomopsis sojae); フィトフトラ属各種(Phytophthora species)、例えば、フィトフトラ・カクトルム(Phytophthora cactorum); ピレノホラ属各種(Pyrenophora species)、例えば、ピレノホラ・グラミネア(Pyrenophora graminea); ピリクラリア属各種(Pyricularia species)、例えば、ピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae); ピシウム属各種(Pythium species)、例えば、ピシウム・ウルチムム(Pythium ultimum); リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)、例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani); リゾプス属各種(Rhizopus species)、例えば、リゾプス・オリザエ(Rhizopus oryzae); スクレロチウム属各種(Sclerotium species)、例えば、スクレロチウム・ロルフシイ(Sclerotium rolfsii); セプトリア属各種(Septoria species)、例えば、セプトリア・ノドルム(Septoria nodorum); チフラ属各種(Typhula species)、例えば、チフラ・インカルナタ(Typhula incarnata); ベルチシリウム属各種(Verticillium species)、例えば、ベルチシリウム・ダーリアエ(Verticillium dahliae);
・ 例えば以下のものに起因する、癌性病害(cancerous disease)、こぶ(gall)及び天狗巣病(witches’ broom): ネクトリア属各種(Nectria species)、例えば、ネクトリア・ガリゲナ(Nectria galligena);
・ 例えば以下のものに起因する、萎凋病(wilt disease): モニリニア属各種(Monilinia species)、例えば、モニリニア・ラキサ(Monilinia laxa);
・ 例えば以下のものに起因する、葉、花及び果実の奇形: エキソバシジウム属各種(Exobasidium species)、例えば、エキソバシジウム・ベキサムス(Exobasidium vexams); タフリナ属各種(Taphrina species)、例えば、タフリナ・デホルマンス(Taphrina deformans);
・ 例えば以下のものに起因する、木本植物の衰退性病害(degenerative disease): エスカ属各種(Esca species)、例えば、ファエモニエラ・クラミドスポラ(Phaemoniella chlamydospora)、ファエオアクレモニウム・アレオフィルム(Phaeoacremonium aleophilum)又はフォミチポリア・メジテラネア(Fomitiporia mediterranea); ガノデルマ属各種(Ganoderma species)、例えば、ガノデルマ・ボニネンセ(Ganoderma boninense);
・ 例えば以下のものに起因する、花及び種子の病害: ボトリチス属各種(Botrytis species)、例えば、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea);
・ 例えば以下のものに起因する、植物塊茎の病害: リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)、例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani); ヘルミントスポリウム属各種(Helminthosporium species)、例えば、ヘルミントスポリウム・ソラニ(Helminthosporium solani);
・ 例えば以下のものなどの、細菌性病原体に起因する病害: キサントモナス属各種(Xanthomonas species)、例えば、キサントモナス・カムペストリス pv.オリザエ(Xanthomonas campestris pv. oryzae); シュードモナス属各種(Pseudomonas species)、例えば、シュードモナス・シリンガエ pv.ラクリマンス(Pseudomonas syringae pv. lachrymans); エルビニア属各種(Erwinia species)、例えば、エルビニア・アミロボラ(Erwinia amylovora)。
好ましいのは、ダイズの以下の病害の防除である:
・ 例えば以下のものに起因する、葉、茎、鞘及び種子の菌類病:
アルテルナリア斑点病(alternaria leaf spot)(Alternaria spec. atrans tenuissima)、炭疽病(Colletotrichum gloeosporoides dematium var. truncatum)、褐紋病(brown spot)(Septoria glycines)、紫斑病(cercospora leaf spot and blight)(Cercospora kikuchii)、コアネホラ葉枯病(choanephora leaf blight)(Choanephora infundibulifera trispora(Syn.))、ダクツリオホラ斑点病(dactuliophora leaf spot)(Dactuliophora glycines)、べと病(Peronospora manshurica)、ドレクスレラ胴枯病(drechslera blight)(Drechslera glycini)、斑点病(frogeye leaf spot)(Cercospora sojina)、そばかす病(leptosphaerulina leaf spot)(Leptosphaerulina trifolii)、灰星病(phyllostica leaf spot)(Phyllosticta sojaecola)、黒点病(pod and stem blight)(Phomopsis sojae)、うどんこ病(Microsphaera diffusa)、ピレノカエタ斑点病(pyrenochaeta leaf spot)(Pyrenochaeta glycines)、葉腐病(rhizoctonia aerial, foliage, and web blight)(Rhizoctonia solani)、さび病(Phakopsora pachyrhizi, Phakopsora meibomiae)、黒とう病(Sphaceloma glycines)、ステムフィリウム葉枯病(stemphylium leaf blight)(Stemphylium botryosum)、褐色輪紋病(Corynespora cassiicola);
・ 例えば以下のものに起因する、根及び茎基部の菌類病:
黒根腐病(Calonectria crotalariae)、炭腐病(Macrophomina phaseolina)、赤かび病(fusarium blight or wilt, root rot, and pod and collar rot)(Fusarium oxysporum、Fusarium orthoceras、Fusarium semitectum、Fusarium equiseti)、ミコレプトジスクス根腐病(mycoleptodiscus root rot)(Mycoleptodiscus terrestris)、根腐病(neocosmospora)(Neocosmopspora vasinfecta)、黒点病(Diaporthe phaseolorum)、茎腐爛病(stem canker)(Diaporthe phaseolorum var. caulivora)、茎疫病(phytophthora rot)(Phytophthora megasperma)、落葉病(brown stem rot)(Phialophora gregata)、根茎腐敗病(pythium rot)(Pythium aphanidermatum、Pythium irregulare、Pythium debaryanum、Pythium myriotylum、Pythium ultimum)、リゾクトニア根腐病(rhizoctonia root rot, stem decay, and damping−off)(Rhizoctonia solani)、菌核病(sclerotinia stem decay)(Sclerotinia sclerotiorum)、スクレロチニアサウザンブライト病(sclerotinia southern blight)(Sclerotinia rolfsii)、チエラビオプシス根腐病(thielaviopsis root rot)(Thielaviopsis basicola)。
本発明による活性化合物は、植物において強力な強化作用(invigorating action)も示す。従って、本発明の活性化合物は、望ましくない微生物による攻撃に対して植物の内因性防御を動員させるのにも適している。
本発明に関連して、植物を強化する(抵抗性を誘導する)物質は、処理された植物が、その後で望ましくない微生物を接種されたときに、それら微生物に対して実質的な抵抗性を示すように、植物の防御システムを刺激することができる物質を意味するものと理解される。
この場合、望ましくない微生物は、植物病原性の菌類及び細菌類を意味するものと理解される。従って、処理後ある一定の期間、上記病原体による攻撃から植物を保護するために、本発明の物質を用いることができる。それらの保護がもたらされる期間は、植物が該活性化合物で処理されてから、一般に、1〜10日間、好ましくは、1〜7日間に及ぶ。
植物病害を防除するために必要とされる濃度の該活性化合物に対して、植物は充分な耐性を有しているという事実により、植物の地上部の処理、栄養繁殖器官及び種子の処理、並びに、土壌の処理が可能である。
これに関連して、本発明の活性化合物は、ブドウ栽培における病害並びに果実、ジャガイモ及び野菜の栽培における病害を防除するために、例えば、特に、うどんこ病菌類、卵菌類、例えば、フィトフトラ属各種(Phytophthora species)、プラスモパラ属各種(Plasmopara species)、プセウドペロノスポラ属各種(Pseudoperonospora species)及びピシウム属各種(Pythium species)などに対して使用して、特に良好な結果を得ることができる。
本発明の活性化合物は、さらにまた、収量を増大させるのにも適している。さらに、本発明の活性化合物は、毒性も低く、植物も充分な耐性を示す。
適切な場合には、本発明の化合物は、特定の濃度又は特定の施用量において、除草剤、薬害軽減剤、成長調節剤若しくは植物の特性を改善する作用薬としても使用し得るか、又は、殺微生物剤(microbicide)として、例えば、殺菌剤(fungicide)、抗真菌剤(antimycotic)、殺細菌剤若しくは殺ウイルス剤(これは、ウイロイドに対する作用薬も包含する)としても使用し得るか、又は、MLO(マイコプラズマ様生物)及びRLO(リケッチア様生物)に対する作用薬としても使用し得る。適切な場合には、それらは、殺虫剤としても使用することができる。適切な場合には、それらは、別の活性化合物を合成するための中間体又は前駆物質としても使用することができる。
本発明による活性化合物は、植物が良好な耐性を示すこと及び温血動物に対する毒性が望ましい程度であること及び環境によって充分に許容されることと相まって、植物及び植物の器官を保護するのに適しており、収穫高を増大させるのに適しており、並びに、農業において、園芸において、畜産業において、森林で、庭園やレジャー施設で、貯蔵生産物や材料物質の保護において、及び、衛生学の分野において、収穫物の質を向上させるのに適している。それらは、好ましくは、作物保護剤として使用する。それらは、通常の感受性種及び抵抗性種に対して有効であり、また、全ての発育段階又は一部の発育段階に対して有効である。
上記活性化合物又は組成物を用いた植物及び植物の部分の本発明による処理は、慣習的な処理方法を用いて、例えば、浸漬、散布、噴霧、灌漑、気化、散粉、煙霧、ばらまき、泡状化、塗布、拡散(spreading−on)、灌水(灌注(drenching))、点滴潅漑などによって、直接的に行うか、又は、該活性化合物又は組成物を植物及び植物の部分の周囲、生息環境若しくは貯蔵空間に作用させることにより行い、また、繁殖器官(propagation material)の場合、特に種子の場合は、さらに、乾燥種子処理用粉末として、湿潤種子処理用溶液として、スラリー処理用水溶性粉末として行うか、また、被覆することによって、1層以上のコーティングを施すことによっても行う。さらに、該活性化合物を微量散布法(ultra−low volume method)によって施用することも可能であり、又は、該活性化合物調製物若しくは活性化合物自体を土壌中に注入することも可能である。
さらに、材料物質の保護においては、例えば、菌類のような望ましくない微生物による攻撃及び破壊から工業材料を保護するためにも、本発明の組成物又は活性化合物を用いることができる。
本発明に関連して、工業材料とは、工業技術において使用するために製造された非生体材料を意味するものと理解される。例えば、本発明の活性化合物で微生物による変性又は破壊から保護することが意図されている工業材料は、接着剤、サイズ、紙及び板紙、織物、皮革、木材、塗料及びプラスチック製品、冷却用潤滑油、並びに、微生物によって攻撃又は破壊され得る別の材料などであり得る。微生物の増殖により悪影響を受け得る製造プラントの部品、例えば、冷却水循環路なども、保護すべき材料の範囲内のものとして挙げることができる。本発明の目的に関して好ましく挙げることができる工業材料は、接着剤、サイズ、紙及び板紙、皮革、木材、塗料、冷却用潤滑油及び熱媒液であり、特に好ましくは、木材である。本発明による組成物又は活性化合物は、腐朽、腐敗、変色、脱色又は黴発生などの、不利な効果を防止することができる。
望ましくない菌類を防除するための本発明による方法は、貯蔵品を保護するために使用することもできる。ここで、貯蔵品は、長期間の保護が望まれる、植物若しくは動物起源の天然物質又は自然起源のそれら天然物質の加工製品を意味するものと理解される。植物起源の貯蔵品、例えば、植物若しくは植物の分部、例えば、茎、葉、塊茎、種子、果実、穀粒などは、新たに収穫されたものを保護することができるか、又は、(予備)乾燥、加湿、粉砕、摩砕、加圧成形又は焙焼によって加工された後で保護することができる。貯蔵品には、さらに、未加工の木材(例えば、建築用木材、電柱及び柵)又は完成品の形態にある木材(例えば、家具)の両方とも包含される。動物起源の貯蔵品は、例えば、皮革、革製品、毛皮及び獣毛などである。本発明による活性化合物は、腐朽、腐敗、変色、脱色又は黴発生などの、不利な効果を防止することができる。
工業材料を劣化又は変性させることができる微生物として挙げることができるものは、例えば、細菌類、菌類、酵母類、藻類及び粘菌類(slime organisms)などである。本発明の活性化合物は、好ましくは、菌類、特に、カビ類、材木を変色させる菌類及び材木を破壊する菌類(担子菌類(Basidiomycetes))、並びに、粘菌類(slime organisms)及び藻類に対して作用する。以下の属の微生物を例として挙げることができる: アルテルナリア(Alternaria)、例えば、アルテルナリア・テヌイス(Alternaria tenuis); アスペルギルス(Aspergillus)、例えば、アスペルギルス・ニゲル(Aspergillus niger); カエトミウム(Chaetomium)、例えば、カエトミウム・グロボスム(Chaetomium globosum); コニオホラ(Coniophora)、例えば、コニオホラ・プエタナ(Coniophora puetana); レンチヌス(Lentinus)、例えば、レンチヌス・チグリヌス(Lentinus tigrinus); ペニシリウム(Penicillium)、例えば、ペニシリウム・グラウクム(Penicillium glaucum); ポリポルス(Polyporus)、例えば、ポリポルス・ベルシコロル(Polyporus versicolor); アウレオバシジウム(Aureobasidium)、例えば、アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans); スクレロホマ(Sclerophoma)、例えば、スクレロホマ・ピチオフィラ(Sclerophoma pityophila); トリコデルマ(Trichoderma)、例えば、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride); エシェリキア(Escherichia)、例えば、エシェリキア・コリ(Escherichia coli); シュードモナス(Pseudomonas)、例えば、シュードモナス・アエルギノサ(Pseudomonas aeruginosa); スタフィロコッカス(Staphylococcus)、例えば、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)。
本発明は、さらに、本発明によるヘテロシクリル置換チアゾール類のうちの少なくとも1種類を含んでいる、望ましくない微生物を防除するための組成物にも関する。これらは、好ましくは、農業において使用するのに適した補助剤、溶媒、担体、界面活性剤又は増量剤を含んでいる殺菌剤組成物である。
本発明によれば、担体は、特に植物又は植物の部分又は種子への施用に関して、適用性を良好にするために、当該活性化合物と混合又は結合させる天然又は合成の有機物質又は無機物質である。このような担体は、固体又は液体であり得るが、一般に、不活性であり、そして、農業において使用するのに適しているべきである。
適切な固体担体は、例えば、アンモニウム塩、及び、粉砕された天然鉱物、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイト又はケイ藻土、及び、粉砕された合成鉱物、例えば、微粉砕シリカ、アルミナ及びシリケートなどであり; 粒剤に適している固体担体は、例えば、粉砕して分別した天然石、例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石及び苦灰岩、並びに、さらに、無機及び有機の粗挽き粉からなる合成顆粒や、有機材料、例えば、紙、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコの葉柄などからなる顆粒などであり; 適切な乳化剤及び/又は泡形成剤は、例えば、非イオン性及びアニオン性の乳化剤、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類、及び、さらに、タンパク質加水分解物などであり; 適切な分散剤は、非イオン性及び/又はイオン性の物質、例えば、アルコール/POE及び/又はPOPエーテル類、酸及び/又はPOP/POEエステル類、アルキルアリール及び/又はPOP/POEエーテル類、脂肪及び/又はPOP/POE付加体、POE及び/又はPOPポリオール誘導体、POE及び/又はPOP/ソルビタン若しくは糖付加体、アルキル若しくはアリールのスルフェート類、アルキル若しくはアリールのスルホネート類及びアルキル若しくはアリールのホスフェート類又はそれらの対応するPOエーテル付加体の類から選ばれたものである。さらに、適切なオリゴマー又はポリマー、例えば、ビニルモノマーから誘導されたもの、アクリル酸から誘導されたもの、EO及び/又はPOの単独又は例えば(ポリ)アルコール類若しくは(ポリ)アミン類と組み合わせたものから誘導されたもの。さらに、リグニン及びそのスルホン酸誘導体、未変性セルロース及び変性セルロース、芳香族及び/又は脂肪族スルホン酸並びにそれらのホルムアルデヒドとの付加体なども使用することができる。
上記活性化合物は、溶液剤、エマルション剤、水和剤、水性懸濁液剤、油性懸濁液剤、粉末剤(powders)、粉剤(dusts)、ペースト剤、可溶性粉末剤、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション製剤、活性化合物を含浸させた天然物質、活性化合物を含浸させた合成物質、肥料、及び、さらに、ポリマー物質中にマイクロカプセル化したもののような、慣習的な製剤に変換することができる。
本発明の活性化合物は、それだけでも施用することができるし、その製剤の形態又はそれから調製される使用形態、例えば、即時使用可能な(ready−to−use)溶液剤、エマルション剤、水性懸濁液剤、油性懸濁液剤、粉末剤(powders)、水和剤、ペースト剤、可溶性粉末剤、粉剤(dusts)、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション製剤、活性化合物を含浸させた天然物質、活性化合物を含浸させた合成物質、肥料、及び、さらに、ポリマー物質中にマイクロカプセル化したものなどの形態でも施用することができる。施用は、慣習的な方法で、例えば、灌水、散布、噴霧、ばらまき、散粉、泡状散布(foaming)、塗布などにより行う。さらに、本発明の活性化合物は、微量散布法により施用することも可能であり、又は、該活性化合物の調製物若しくは活性化合物自体を土壌に注入することも可能である。植物の種子を処理することも可能である。
上記製剤は、自体公知の方法で、例えば、該活性化合物を少なくとも1種類の慣習的な増量剤、溶媒若しくは稀釈剤、乳化剤、分散剤、及び/又は、結合剤若しくは固定剤、湿潤剤、撥水剤と混合させ、適切な場合には、さらに、乾燥剤及び紫外線安定剤と混合させ、適切な場合には、さらに、染料及び顔料、消泡剤、防腐剤、第2の増粘剤、粘着剤、ジベレリン類、並びに、さらなる加工助剤と混合させることにより、調製することができる。
本発明による組成物には、適切な装置を用いて植物又は種子に対して施用可能で且つ既に使用できる状態にある製剤のみではなく、使用前に水で希釈することが必要な商業的な濃厚物も包含される。
本発明による活性化合物は、それだけで、又は、その(商業用)製剤中に、及び、そのような製剤から調製した使用形態中に、殺虫剤、誘引剤、不妊剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、成長調節剤、除草剤、肥料、薬害軽減剤及び/又は情報化学物質などの別の(既知)活性化合物との混合物として、存在し得る。
補助剤として使用するのに適しているものは、当該組成物自体及び/又はそれから誘導された調製物(例えば、散布液、種子粉衣)に、特定の特性、例えば、特定の技術的特性及び/又特定の生物学的特性などを付与するのに適している物質である。典型的な適する補助剤は、増量剤、溶媒及び担体である。
適切な増量剤は、例えば、水、並びに、極性及び非極性の有機化学的液体、例えば、以下の種類から選択されるものである:芳香族及び非芳香族の炭化水素類(例えば、パラフィン類、アルキルベンゼン類、アルキルナフタレン類、クロロベンゼン類)、アルコール類及びポリオール類(これらは、適切な場合には、置換されていてもよく、エーテル化されていてもよく、及び/又は、エステル化されていてもよい)、ケトン類(例えば、アセトン、シクロヘキサノン)、エステル類(これは、脂肪類及び油類を包含する)及び(ポリ)エーテル類、置換されていない及び置換されているアミン類、アミド類、ラクタム類(例えば、N−アルキルピロリドン類)及びラクトン類、スルホン類及びスルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)。
液化ガス増量剤又は担体は、周囲温度及び大気圧下では気体である液体、例えば、エーロゾル噴射剤、例えば、ハロゲン化炭化水素類、さらに、ブタン、プロパン、窒素及び二酸化炭素などである。
上記製剤において、粘着付与剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、並びに、粉末又は顆粒又はラテックスの形態にある天然ポリマー及び合成ポリマー、例えば、アラビアゴム、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル、又は、天然のリン脂質、例えば、セファリン及びレシチン、及び、合成リン脂質などを使用することができる。可能な別の添加剤は、鉱油及び植物油である。
使用する増量剤が水である場合、例えば有機溶媒を補助溶媒として使用することもできる。適する液体溶媒は、本質的に、芳香族化合物、例えば、キシレン、トルエン又はアルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素、例えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えば、シクロヘキサン又はパラフィン類、例えば、鉱油留分、アルコール類、例えば、ブタノール又はグリコールとそれらのエーテル及びエステル、ケトン類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えば、ジメチルホルムアミド及びジメチルスルホキシドなどであり、さらに、水も適している。
本発明の組成物には、例えば界面活性剤などの、さらなる成分も付加的に含有させることができる。適切な界面活性剤は、イオン特性若しくは非イオン特性を有する乳化剤及び/若しくは泡形成剤、分散剤又は湿潤剤であるか、又は、そのような界面活性剤の混合物である。これらの例は、以下のものである:ポリアクリル酸の塩、リグノスルホン酸の塩、フェノールスルホン酸若しくはナフタレンスルホン酸の塩、エチレンオキシドと脂肪アルコールの重縮合物若しくはエチレンオキシドと脂肪酸の重縮合物若しくはエチレンオキシドと脂肪アミンの重縮合物、置換されているフェノール(特に、アルキルフェノール又はアリールフェノール)、スルホコハク酸エステルの塩、タウリン誘導体(特に、アルキルタウレート)、ポリエトキシル化アルコールのリン酸エステル若しくはポリエトキシル化フェノールのリン酸エステル、ポリオールの脂肪酸エステル、並びに、硫酸アニオン、スルホン酸アニオン及びリン酸アニオンを含んでいる該化合物の誘導体、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類、タンパク質加水分解物、リグノスルファイト廃液及びメチルセルロースなど。該活性化合物のうちの1種類及び/又は該不活性担体のうちの1種類が水不溶性であり且つ施用が水で行われる場合は、界面活性剤を存在させることが必要である。界面活性剤の割合は、本発明組成物の5重量%〜40重量%である。
着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー(Prussian Blue)、並びに、有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料、並びに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などを使用することができる。
可能な別の添加剤は、芳香物質、場合により改質されていてもよい鉱油又は植物油、蝋、並びに、栄養素(微量栄養素を包含する)、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などである。
安定剤(例えば、低温安定剤)、防腐剤、酸化防止剤、光安定剤、又は、化学的及び/若しくは物理的安定性を向上させる別の作用剤も存在させることができる。
適切な場合には、付加的な別の成分、例えば、保護コロイド、結合剤、粘着剤、増粘剤、揺変剤、浸透剤、安定化剤、金属イオン封鎖剤、錯体形成物質なども存在させることができる。一般的に、該活性化合物は、製剤目的で慣習的に使用される固体又は液体の任意の添加剤と組み合わせることが可能である。
該製剤は、一般に、0.05〜99重量%、0.01〜98%重量%、好ましくは、0.1〜95重量%、特に好ましくは、0.5〜90重量%の活性化合物を含有し、極めて特に好ましくは、10〜70重量%の活性化合物を含有する。
上記製剤は、望ましくない微生物を防除するために、本発明の方法で使用することが可能であり、その際、本発明によるヘテロシクリル置換チアゾール類は、当該微生物及び/又はそれらの生息環境に施用される。
本発明による活性化合物は、それだけで、又は、その製剤中に含ませて、例えば活性スペクトルを拡大するために又は抵抗性の発達を防止するために、既知の殺菌剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤若しくは殺虫剤と混合した状態で使用することもできる。
適切な混合相手剤は、例えば、既知の殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤又は殺細菌剤である(「Pesticide Manual, 13th ed.」も参照されたい)。
除草剤のような別の既知活性化合物と混合することも可能であり、又は、肥料及び成長調節剤、薬害軽減剤及び/若しくは情報化学物質と混合することも可能である。
施用は、その使用形態に適合させた方法で実施する。
本発明は、さらに、種子を処理する方法も包含する。
本発明のさらなる態様は、特に、本発明によるヘテロシクリル置換チアゾール類のうちの少なくとも1種類で処理された種子に関する。本発明による種子は、有害な植物病原性菌類に対して種子を保護するための方法において使用される。これらの方法においては、本発明による少なくとの1種類の活性化合物で処理された種子を使用する。
本発明による組成物及び活性化合物は、種子を処理するのにも適している。有害な生物に起因する作物植物に対する被害の大部分は、貯蔵中に、又は、種子が土壌中に導入された後で、並びに、植物が発芽している最中及び発芽の後に、種子が攻撃されたとき起こる。この相は特に危険である。それは、生長している植物の根及び苗条は特に感受性が高く、少量の損傷であってもその植物全体が死に至り得るからである。従って、適切な組成物を用いて種子及び発芽中の植物を保護することに、大きな関心が持たれている。
植物の種子を処理することによる有害な植物病原性菌類の防除は、長い間知られており、継続的に改良が加えられている。しかしながら、種子の処理においては、必ずしも満足のいくように解決することができるわけではない多くの問題に遭遇する。かくして、播種後又は植物の出芽後に作物保護剤を追加で施用することを不要とするような、又は、追加の施用が少なくとも有意に低減されるような、種子及び発芽中の植物を保護する方法を開発することは望ましい。さらに、使用する活性化合物によって植物自体に損傷を与えることなく、植物病原性菌類による攻撃から種子及び発芽中の植物が最大限に保護されるように、使用する活性化合物の量を最適化することも望ましい。特に、種子を処理する方法では、最少量の作物保護剤を使用して種子及び発芽中の植物の最適な保護を達成するために、トランスジェニック植物の内因性の殺菌特性も考慮に入れるべきである。
従って、本発明は、害虫及び/又は有害な植物病原性菌類による攻撃から種子及び発芽中の植物を保護する方法にも関し、ここで、該方法は、当該種子を本発明の組成物で処理することによる。本発明は、さらに、種子及び発芽中の植物を植物病原性菌類から保護するために種子を処理するための本発明の組成物の使用にも関する。さらに、本発明は、植物病原性菌類からの保護がもたらされるように、本発明の組成物で処理された種子にも関する。
出芽後の植物に損傷を与える害虫及び/又は有害な植物病原性菌類は、主として、土壌及び植物の地上部を作物保護剤で処理することによって防除される。作物保護剤は、環境並びにヒト及び動物の健康に対して影響を及ぼし得る懸念があるので、施用する活性化合物の量を低減する努力が成されている。
本発明の有利な点の1つは、本発明の組成物が有している際立った浸透移行特性によって、その組成物で種子を処理することにより、害虫及び/又は有害な植物病原性菌類から、その種子自体が保護されるのみではなく、出芽後に生じる植物も保護されるということである。このようにして、播種時又は播種後間もなくの作物の即時的な処理を省くことができる。
さらにまた、本発明の組成物及び活性化合物が、特に、トランスジェニック種子(その種子から生長した植物は、害虫に対して作用するタンパク質を発現することができる)に対しても使用可能であるということも、有利な点として見なさなくてはならない。そのような種子を本発明の組成物及び活性化合物で処理することで、特定の害虫は、例えば殺虫活性タンパク質の発現によってさえ、防除可能である。驚くべきことに、本発明において、さらなる相乗効果が観察される場合がある。そのような相乗効果は、害虫による攻撃に対する保護の有効性をさらに改善する。
本発明の組成物は、農業において、温室内で、森林で又は園芸において使用される全ての植物品種の種子を保護するのに適している。特に、これは、禾穀類(例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、アワ及びエンバク)、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、イネ、ジャガイモ、ヒマワリ、インゲンマメ、コーヒー、ビート(例えば、テンサイ及び飼料用ビート)、ラッカセイ、野菜(例えば、トマト、キュウリ、タマネギ及びレタス)、芝及び観賞植物の種子である。禾穀類(例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ及びエンバク)、トウモロコシ及びイネの種子を処理することは、特に重要である。
以下でも記載されているように、本発明の組成物又は活性化合物によるトランスジェニック種子の処理も、特に重要である。これは、殺虫特性を有するポリペプチド又はタンパク質の発現を支配する少なくとも1種類の異種遺伝子を含んでいる植物の種子である。トランスジェニック種子内の異種遺伝子は、例えば、バシルス(Bacillus)種、リゾビウム(Rhizobium)種、シュードモナス(Pseudomonas)種、セラチア(Serratia)種、トリコデルマ(Trichoderma)種、クラビバクテル(Clavibacter)種、グロムス(Glomus)種又はグリオクラジウム(Gliocladium)種の微生物に由来し得る。この異種遺伝子は、好ましくは、その遺伝子産物がアワノメイガ(European corn borer)及び/又はウェスタンコーンルートワーム(Western corn root worm)に対して活性を示すバシルス属種(Bacillus sp.)に由来する。それは、特に好ましくは、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する異種遺伝子である。
本発明に関連して、本発明の組成物は、種子に対して、単独で施用するか、又は、適切な製剤中に含ませて施用する。好ましくは、種子は、処理中の損傷を回避するのに充分なほど安定な状態で処理する。一般に、種子は、収穫と播種の間の任意の時点で処理することができる。通常使用する種子は、植物から分離されていて、穂軸、殻、葉柄、外皮、被毛又は果肉を伴っていない。かくして、例えば、収穫され、不純物が取り除かれ、含水量が15重量%未満となるまで乾燥された種子を使用することができる。あるいは、乾燥後に例えば水で処理され、その後再度乾燥された種子を使用することもできる。
種子を処理する場合、種子の発芽が悪影響を受けないように、又は、種子から生じた植物が損傷を受けないように、種子に施用する本発明組成物の量及び/又はさらなる添加剤の量を選択することに関して一般に注意しなくてはならない。このことは、とりわけ、特定の施用量で薬害作用を示し得る活性化合物の場合には、留意しなくてはならない。
本発明の組成物は、直接的に施用することが、即ち、さらなる成分を含ませることなく、また、希釈することなく、施用することが可能である。一般に、該組成物は、適切な製剤の形態で種子に施用するのが好ましい。種子を処理するための適切な製剤及び方法は、当業者には知られており、例えば、以下の文献に記載されている:US 4,272,417A、US 4,245,432A、US 4,808,430A、US 5,876,739A、US 2003/0176428A1、WO 2002/080675A1、WO 2002/028186A2。
本発明に従って使用することが可能な活性化合物は、慣習的な種子粉衣製剤、例えば、溶液剤、エマルション剤、懸濁液剤、粉末剤、泡剤、スラリー剤又は種子用の別のコーティング材料や、及び、さらに、ULV製剤などに変換することができる。
これらの製剤は、既知方法で、活性化合物又は活性化合物組合せを、慣習的な添加剤、例えば、慣習的な増量剤、及び、さらに、溶媒又は希釈剤、着色剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、防腐剤、第2の増粘剤、粘着剤、ジベレリン類などと混合させ、及び、さらに、水と混合させることによって、調製する。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる適切な着色剤には、そのような目的に関して慣習的な全ての着色剤が包含される。水中であまり溶解しない顔料と水中で溶解する染料の両方を使用することができる。挙げることができる例としては、「Rhodamin B」、「C.I.Pigment Red 112」及び「C.I.Solvent Red 1」の名称で知られている着色剤などがある。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる適切な湿潤剤には、農薬活性化合物の製剤中において慣習的な、湿潤を促進する全ての物質が包含される。好ましくは、アルキルナフタレンスルホネート類、例えば、ジイソプロピルナフタレンスルホネート又はジイソブチルナフタレンスルホネートなどを使用することができる。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる適切な分散剤及び/又は乳化剤には、農薬活性化合物の製剤中において慣習的な非イオン性、アニオン性及びカチオン性の全ての分散剤が包含される。好ましくは、非イオン性若しくはアニオン性の分散剤又は非イオン性若しくはアニオン性の分散剤の混合物を使用することができる。特に適している非イオン性分散剤は、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロックコポリマー類、アルキルフェノールポリグリコールエーテル類及びトリスチリルフェノールポリグリコールエーテル類、並びに、それらのリン酸化誘導体又は硫酸化誘導体である。特に適しているアニオン性分散剤は、リグノスルホネート類、ポリアクリル酸塩類及びアリールスルホネート−ホルムアルデヒド縮合物である。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる適切な消泡剤には、農薬活性化合物の製剤中において慣習的な全ての泡抑制物質が包含される。好ましくは、シリコーン消泡剤及びステアリン酸マグネシウムを使用することができる。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる適切な防腐剤には、農薬組成物中で当該目的のために使用することが可能な全ての物質が包含される。例として、ジクロロフェン及びベンジルアルコールヘミホルマールを挙げることができる。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる適切な第2の増粘剤には、農薬組成物中で当該目的のために使用することが可能な全ての物質が包含される。好ましくは、セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、キサンタン、変性クレー及び微粉砕シリカが適している。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる適切な粘着剤には、種子粉衣製品中で使用可能な全ての慣習的な結合剤が包含される。好ましくは、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール及びチロースを挙げることができる。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤中に存在させることができる適切なジベレリンは、好ましくは、ジベレリンA1、ジベレリンA3(=ジベレリン酸)、ジベレリンA4及びジベレリンA7である。特に好ましくは、ジベレリン酸を使用する。ジベレリン類は知られている(cf. R.Wegler “Chemie der Pflanzenschutz− und Schadlingsbekampfungsmittel”, Vol.2, Springer Verlag, 1970, pp.401−412)。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤は、極めて広範な種類のタイプのうちのいずれかの種子を処理するために、直接的に使用することができるか、又は、予め水で希釈したあとで使用することができる。例えば、濃厚製剤(concentrate)又は水で希釈することによって濃厚製剤から得ることができる調製物は、禾穀類、例えば、コムギ、オオムギ、ライムギ、エンバク及びライコムギなどの種子を粉衣するのに使用可能であり、並びに、さらに、トウモロコシ、イネ、ナタネ、エンドウマメ、インゲンマメ、ワタ、ヒマワリ及びビートの種子を粉衣するのに使用可能であり、又は、極めて広範な種類のうちのいずれかの野菜の種子を粉衣するのに使用可能である。本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤又はそれらの希釈された調製物は、トランスジェニック植物の種子を粉衣するのにも使用することが可能である。これに関連して、発現により形成された物質との相互作用において、付加的な相乗効果が生じることもあり得る。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤又は水を添加することによってその種子粉衣製剤から調製される調製物を用いて種子を処理するのに適している混合装置には、粉衣に関して一般的に使用可能な全ての混合装置が包含される。粉衣するときに採用される具体的な手順は、種子を混合機の中に入れること、所望される特定量の種子粉衣製剤を、そのままで添加するか又は予め水で希釈したあとで添加すること、及び、該製剤が当該種子の表面に均質に分配されるまで混合を実施することを含んでいる。場合により、続いて乾燥工程を行う。
本発明に従って使用することが可能な種子粉衣製剤の施用量は、比較的広い範囲内で変えることができる。それは、当該製剤中の活性化合物のそれぞれの含有量及び種子に依存する。一般に、活性化合物組合せの施用量は、種子1kg当たり0.001〜50gであり、好ましくは、種子1kg当たり0.01〜15gである。
さらに、本発明による式(I)で表される化合物は、極めて優れた抗真菌活性も示す。それらは、極めて広い抗真菌活性スペクトルを有しており、特に、皮膚糸状菌、並びに、酵母菌、カビ及び二相性真菌類に対して〔例えば、カンジダ属各種(Candida species)、例えば、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・グラブラタ(Candida glabrata)に対して〕、並びに、エピデルモフィトン・フロコスム(Epidermophyton floccosum)、アスペルギルス属各種(Aspergillus species)、例えば、アスペルギルス・ニゲル(Aspergillus niger)及びアスペルギルス・フミガツス(Aspergillus fumigatus)、トリコフィトン属各種(Trichophyton species)、例えば、トリコフィトン・メンタグロフィテス(Trichophyton mentagrophytes)、ミクロスポロン属各種(Microsporon species)、例えば、ミクロスポロン・カニス(Microsporon canis)及びミクロスポロン・アウドウイニイ(Microsporon audouinii)などに対して、極めて広い抗真菌活性スペクトルを有している。これら菌類のリストは、包含され得る真菌スペクトルを決して限定するものではなく、単に例示的なものである。
従って、本発明による式(I)で表される活性化合物は、医薬用途と非医薬用途の両方で使用することができる。
本発明の活性化合物は、そのままでも施用することができるし、その製剤の形態及びそれから調製される使用形態、例えば、即時使用可能な(ready−to−use)溶液剤、懸濁液剤、水和剤、ペースト剤、可溶性粉末剤、粉剤及び顆粒剤などの形態でも施用することができる。施用は、慣習的な方法で、例えば、灌水、散布、噴霧、ばらまき、散粉、泡状散布(foaming)、塗布などにより行う。本発明の活性化合物は、微量散布法(ultra−low−volume method)により施用することも可能であり、又は、該活性化合物の調製物若しくは活性化合物自体を土壌中に注入することも可能である。植物の種子を処理することも可能である。
本発明の活性化合物を殺菌剤として使用する場合、その施用量は、施用の種類に応じて、比較的広い範囲内で変えることができる。本発明による活性化合物の施用量は、以下のとおりである:
・ 植物の部分、例えば、葉を処理する場合: 0.1〜10000g/ha、好ましくは、10〜1000g/ha、特に好ましくは、50〜300g/ha(当該施用が灌水又は滴下による場合、特に、ロックウール又はパーライトなどの不活性底土を用いる場合は、上記施用量はさらに低減させることができる);
・ 種子を処理する場合: 種子100kg当たり2〜200g、好ましくは、種子100kg当たり3〜150g、特に好ましくは、種子100kg当たり2.5〜25g、極めて特に好ましくは、種子100kg当たり2.5〜12.5g;
・ 土壌処理の場合: 0.1〜10000g/ha、好ましくは、1〜5000g/ha。
上記施用量は、例としてのみ挙げられており、本発明の目的に関して限定するものではない。
獣医学の分野において、及び、動物の飼育において、本発明による活性化合物は、既知方法で、例えば、錠剤、カプセル剤、飲み薬(drink)、水薬(drench)、顆粒剤、ペースト剤、大型丸薬、フィードスルー法及び坐剤などの形態で腸内投与することにより、並びに、例えば、注射(筋肉内注射、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射など)及びインプラントなどにより非経口投与することにより、並びに、鼻内施用することにより、並びに、例えば、薬浴(bathing)又は浸漬(dipping)、スプレー、ポアオン及びスポットオン、洗浄及び散粉の形態で経皮施用することにより、並びに、当該活性化合物を含有する成形品、例えば、首輪、耳標、尾標、肢バンド(limb bands)、端綱、マーキング装置などを用いて、施用する。
家畜、家禽及び家庭内動物などに使用する場合、式(I)で表される活性化合物は、1〜80重量%の量の該活性化合物を含有する製剤(例えば、粉末剤、エマルション剤、フロアブル剤など)として、直接的に施用することができるか、又は、100倍〜10000倍に稀釈した後で施用することができるか、又は、それらは、薬浴として施用することができる。
適切な場合には、即時使用可能な(ready−to−use)組成物には、別の殺虫剤も含ませることができ、また、適切な場合には、1種類以上のさらなる殺菌剤も含ませることができる。
可能な付加的な混合相手剤に関しては、上記で挙げた殺虫剤及び殺菌剤を参照されたい。
本発明による化合物は、さらにまた、海水又は淡海水と接触するもの(例えば、船体、障壁(screen)、網、建造物、係船設備及び信号システム)をコロニー形成に対して保護するために使用することもできる。
本発明の化合物は、単独で、又は、別の活性化合物と組み合わせて、汚れ止め剤として用いることもできる。
本発明による処理方法は、遺伝子組換え生物(GMO)、例えば、植物又は種子などを処理するために使用することができる。遺伝子組換え植物(又は、トランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノムに安定的に組み込まれている植物である。表現「異種遺伝子」は、本質的に、供給されたか又は当該植物の外部で構築された遺伝子であって、核のゲノム、葉緑体のゲノム又はミトコンドリアのゲノムの中に導入されたときに、興味深いタンパク質若しくはポリペプチドを発現することにより、又は、その植物体内に存在している別の1つ若しくは複数の遺伝子をダウンレギュレート若しくはサイレンシングすることにより、当該形質転換された植物に新しい又は改善された作物学的特性又は別の特性を付与する遺伝子を意味する〔例えば、アンチセンス技術、コサプレッション技術又はRNA干渉(RNAi)技術などを使用する〕。ゲノム内に位置している異種遺伝子は、導入遺伝子とも称される。植物ゲノム内におけるその特異的な位置によって定義される導入遺伝子は、形質転換又は遺伝子導入イベントと称される。
植物種又は植物品種、それらの生育場所及び生育条件(土壌、気候、生育期、養分(diet))に応じて、本発明の処理により、相加効果を超える効果(「相乗効果」)も生じ得る。かくして、例えば、以下の効果(ここで、該効果は、実際に予期された効果を超える)などが可能である:本発明により使用し得る活性化合物及び組成物の施用量の低減及び/又は活性スペクトルの拡大及び/又は活性の増強、植物の生育の向上、高温又は低温に対する耐性の向上、渇水又は水中若しくは土壌中に含まれる塩分に対する耐性の向上、開花能力の向上、収穫の容易性の向上、促進された成熟、収穫量の増加、果実の大きさの増大、植物の高さの増大、葉の緑色の向上、より早い開花、収穫された生産物の品質の向上及び/又は栄養価の増加、果実内の糖度の上昇、収穫された生産物の貯蔵安定性の向上及び/又は加工性の向上。
特定の施用量において、本発明による活性化合物組合せは、植物において強化効果(strengthening effect)も示し得る。従って、本発明の活性化合物組合せは、望ましくない植物病原性の菌類及び/又は微生物類及び/又はウイルス類による攻撃に対して植物の防御システムを動員させるのにも適している。これは、適切な場合には、本発明による組合せの例えば菌類に対する強化された活性の理由のうちの1つであり得る。植物を強化する(抵抗性を誘導する)物質は、本発明に関連して、処理された植物が、その後で望ましくない植物病原性の菌類及び/又は微生物類及び/又はウイルス類を接種されたときに、それらの望ましくない植物病原性の菌類及び/又は微生物類及び/又はウイルス類に対して実質的な程度の抵抗性を示すように、植物の防御システムを刺激することができる物質又は物質の組合せを意味するものと理解される。この場合、望ましくない植物病原性の菌類及び/又は微生物類及び/又はウイルス類は、植物病原性の菌類、細菌類及びウイルス類を意味するものと理解される。かくして、処理後ある一定の期間、上記病原体による攻撃から植物を保護するために、本発明の物質を用いることができる。保護がもたらされる期間は、植物が該活性化合物で処理されてから、一般に、1〜10日間、好ましくは、1〜7日間に及ぶ。
本発明に従って処理するのが好ましい植物及び植物品種には、特に有利で有益な特性を植物に付与する遺伝物質を有している全ての植物(育種によって達成されたものであろうと、及び/又は、生物工学が関連しないものであろうと)が包含される。
本発明に従って処理するのが同様に好ましい植物及び植物品種は、1以上の生物的ストレス因子に対して抵抗性を示す。即ち、そのような植物は、害虫及び有害微生物に対して、例えば、線虫類、昆虫類、ダニ類、植物病原性の菌類、細菌類、ウイルス類及び/又はウイロイド類などに対して、良好な防御を示す。
本発明に従って同様に処理し得る植物及び植物品種は、1以上の非生物的ストレス因子に対して抵抗性を示す植物である。非生物的なストレス状態としては、例えば、渇水、低温に晒されること、熱に晒されること、浸透ストレス、湛水、土壌中の増大した塩分、より多くの鉱物に晒されること、オゾンに晒されること、強い光に晒されること、利用可能な窒素養分が限られていること、利用可能なリン養分が限られていること、日陰回避などを挙げることができる。
本発明に従って同様に処理し得る植物及び植物品種は、増大した収量特性を特徴とする植物である。そのような植物における増大した収量は、例えば、改善された植物の生理機能、生長及び発育、例えば、水の利用効率、水の保持効率、改善された窒素の利用性、強化された炭素同化作用、改善された光合成、上昇した発芽効率及び促進された成熟などの結果であり得る。収量は、さらに、改善された植物の構成(architecture)によっても影響され得る(ストレス条件下及び非ストレス条件下)。そのような改善された植物の構成としては、早咲き、ハイブリッド種子産生のための開花制御、実生の活力、植物の寸法、節間の数及び距離、根の成長、種子の寸法、果実の寸法、莢の寸法、莢又は穂の数、1つの莢又は穂当たりの種子の数、種子の体積、強化された種子充填、低減された種子分散、低減された莢の裂開及び耐倒伏性などがある。収量についてのさらなる形質としては、種子の組成、例えば、炭水化物含有量、タンパク質含有量、油含有量及び油の組成、栄養価、抗栄養化合物の低減、改善された加工性並びに向上した貯蔵安定性などがある。
本発明に従って処理し得る植物は、雑種強勢又は雑種効果(これは、結果として、一般に、増加した収量、向上した活力、向上した健康状態並びに生物的及び非生物的ストレス因子に対する向上した抵抗性をもたらす)の特性を既に呈しているハイブリッド植物である。そのような植物は、典型的には、雄性不稔交配母体近交系(inbred male sterile parent line)(雌性親)を別の雄性稔***配母体近交系(inbred male fertile parent line)(雄性親)と交雑させることによって作られる。ハイブリッド種子は、典型的には、雄性不稔植物から収穫され、そして、栽培者に販売される。雄性不稔植物は、場合により(例えば、トウモロコシにおいて)、雄穂を除去することによって〔即ち、雄性繁殖器官又は雄花を機械的に除去することによって〕、作ることができる。しかしながら、より典型的には、雄性不稔性は、植物ゲノム内の遺伝的決定基の結果である。その場合、及び、特に種子がハイブリッド植物から収穫される所望の生産物である場合、典型的には、雄性不稔性に関与する遺伝的決定基を含んでいる該ハイブリッド植物において雄性稔性を確実に完全に回復させることは有用である。これは、雄性不稔性に関与する遺伝的決定基を含んでいるハイブリッド植物において雄性稔性を回復させることが可能な適切な稔性回復遺伝子を雄性親が有していることを確実なものとすることによって達成することができる。雄性不稔性に関する遺伝的決定基は、細胞質内に存在し得る。細胞質雄性不稔(CMS)の例は、例えば、アブラナ属各種(Brassica species)に関して記述された。しかしながら、雄性不稔性に関する遺伝的決定基は、核ゲノム内にも存在し得る。雄性不稔性植物は、遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によっても得ることができる。雄性不稔性植物を得る特に有用な方法は、WO 89/10396に記載されており、ここでは、例えば、バルナーゼなどのリボヌクレアーゼを雄ずい内のタペータム細胞において選択的に発現させる。次いで、タペータム細胞内においてバルスターなどのリボヌクレアーゼインヒビターを発現させることによって、稔性を回復させることができる。
本発明に従って処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、除草剤耐性植物、即ち、1種類以上の所与の除草剤に対して耐性にされた植物である。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、当該除草剤耐性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
除草剤耐性植物は、例えば、グリホセート耐性植物、即ち、除草剤グリホセート又はその塩に対して耐性にされた植物である。例えば、グリホセート耐性植物は、酵素5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸シンターゼ(EPSPS)をコードする遺伝子で植物を形質転換させることによって得ることができる。そのようなEPSPS遺伝子の例は、以下のものである:細菌サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)のAroA遺伝子(突然変異CT7)、細菌アグロバクテリウム属各種(Agrobacterium sp.)のCP4遺伝子、ペチュニアのEPSPSをコードする遺伝子、トマトのEPSPSをコードする遺伝子又はオヒシバ属(Eleusine)のEPSPSをコードする遺伝子。それは、突然変異EPSPSであることも可能である。グリホセート耐性植物は、さらにまた、グリホセートオキシドレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリホセート耐性植物は、さらにまた、グリホセートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることによって得ることもできる。グリホセート耐性植物は、さらにまた、上記遺伝子の自然発生突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることもできる。
別の除草剤抵抗性植物は、例えば、酵素グルタミンシンターゼを阻害する除草剤(例えば、ビアラホス、ホスフィノトリシン又はグルホシネート)に対して耐性にされている植物である。そのような植物は、当該除草剤を解毒する酵素を発現させるか、又は、阻害に対して抵抗性を示す突然変異グルタミンシンターゼ酵素を発現させることによって、得ることができる。そのような有効な一解毒酵素は、例えば、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする酵素である(例えば、ストレプトマイセス属各種(Streptomyces species)に由来するbarタンパク質又はpatタンパク質)。外因性のホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物は、記述されている。
さらなる除草剤耐性植物は、さらにまた、酵素ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して耐性にされている植物である。ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ類は、パラ−ヒドロキシフェニルピルベート(HPP)がホモゲンチセートに変換される反応を触媒する酵素である。HPPD阻害薬に対して耐性を示す植物は、自然発生抵抗性HPPD酵素をコードする遺伝子を用いて、又は、突然変異HPPD酵素をコードする遺伝子を用いて、形質転換させることができる。HPPD阻害薬に対する耐性は、さらにまた、HPPD阻害薬による天然HPPD酵素の阻害にもかかわらずホモゲンチセートを形成させることが可能な特定の酵素をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換させることによっても得ることができる。HPPD阻害薬に対する植物の耐性は、さらにまた、HPPD耐性酵素をコードする遺伝子に加えて酵素プレフェナートデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子を用いて植物を形質転換させることによって改善することもできる。
さらなる除草剤抵抗性植物は、アセトラクテートシンターゼ(ALS)阻害薬に対して耐性にされている植物である。既知ALS阻害薬としては、例えば、スルホニル尿素系除草剤、イミダゾリノン系除草剤、トリアゾロピリミジン系除草剤、ピリミジニルオキシ(チオ)ベンゾエート系除草剤、及び/又は、スルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系除草剤などがある。ALS酵素(「アセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)」としても知られている)における種々の突然変異体は、種々の除草剤及び除草剤の群に対する耐性を付与することが知られている。スルホニル尿素耐性植物及びイミダゾリノン耐性植物の作製については、国際公開WO 1996/033270に記述されている。さらなるスルホニル尿素耐性植物及びイミダゾリノン耐性植物についても、例えば、WO 2007/024782に記述されている。
イミダゾリノン及び/又はスルホニル尿素に対して耐性を示す別の植物は、誘導された突然変異誘発によって得ることができるか、当該除草剤の存在下での細胞培養における選抜によって得ることができるか、又は、突然変異育種によって得ることができる。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、昆虫抵抗性トランスジェニック植物、即ち、特定の標的昆虫による攻撃に対して抵抗性にされた植物である。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような昆虫抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
本明細に関連して、用語「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」には、以下のものをコードするコード配列を含んでいる少なくとも1の導入遺伝子を含んでいる任意の植物が包含される:
(1) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する殺虫性結晶タンパク質又はその殺虫活性を示す一部分、例えば、オンライン「http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/」において記載されている殺虫性結晶タンパク質又はその殺虫活性を示す一部分、例えば、Cryタンパク質類(Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1F、Cry2Ab、Cry3Ae、又は、Cry3Bb)のタンパク質又はその殺虫活性を示す一部分;又は、
(2) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する第2の別の結晶タンパク質又はその一部分の存在下において殺虫活性を示す、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する結晶タンパク質又はその一部分、例えば、Cry34結晶タンパク質とCry35結晶タンパク質で構成されているバイナリートキシン;又は、
(3) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する2種類の異なった殺虫性結晶タンパク質の一部分を含んでいる殺虫性ハイブリッドタンパク質、例えば、上記(1)のタンパク質のハイブリッド、又は、上記(2)のタンパク質のハイブリッド、例えば、トウモロコシイベントMON98034で産生されるCry1A.105タンパク質(WO 2007/027777);又は、
(4) 上記(1)〜(3)のいずれか1つのタンパク質において、標的昆虫種に対するさらに強い殺虫活性を得るために、及び/又は、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、及び/又は、クローニング若しくは形質転換に際してコード化DNA中に誘導された変化に起因して、幾つかのアミノ酸(特に、1〜10のアミノ酸)が別のアミノ酸で置き換えられていているもの、例えば、トウモロコシイベントMON863若しくはMON88017におけるCry3Bb1タンパク質又はトウモロコシイベントMIR604におけるCry3Aタンパク質;又は、
(5) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する殺虫性分泌タンパク質又はその殺虫活性を示す一部分、例えば、「http://www.lifesci.sussex.ac.uk/home/Neil_Crickmore/Bt/vip.html」において挙げられている栄養生長期殺虫性タンパク質(vegetative insecticidal protein)(VIP)、例えば、VIP3Aaタンパク質類のタンパク質;又は、
(6) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する第2の分泌タンパク質の存在下において殺虫活性を示す、バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する分泌タンパク質、例えば、VIP1aタンパク質とVIP2Aタンパク質で構成されているバイナリートキシン;又は、
(7) バシルス・ツリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)又はバシルス・セレウス(Bacillus cereus)に由来する異なった分泌タンパク質の一部分を含んでいる殺虫性ハイブリッドタンパク質、例えば、上記(1)のタンパク質のハイブリッド、又は、上記(2)のタンパク質のハイブリッド;又は、
(8) 上記(1)〜(3)のいずれか1つのタンパク質において、標的昆虫種に対するさらに強い殺虫活性を得るために、及び/又は、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、及び/又は、クローニング若しくは形質転換に際してコード化DNA中に誘導された変化(それでも、まだ、殺虫性タンパク質をコードしている)に起因して、幾つかのアミノ酸(特に、1〜10のアミノ酸)が別のアミノ酸で置き換えられていているもの、例えば、ワタイベントCOT102におけるVIP3Aaタンパク質。
もちろん、「昆虫抵抗性トランスジェニック植物」は、本明細書中で使用されている場合、上記クラス(1)〜(8)のいずれか1つのタンパク質をコードする遺伝子の組合せを含んでいる任意の植物も包含する。一実施形態では、影響を受ける標的昆虫種の範囲を拡大するために、又は、同一の標的昆虫種に対して殺虫活性を示すが作用機序は異なっている(例えば、当該昆虫体内の異なった受容体結合部位に結合する)異なったタンパク質を用いることによって当該植物に対する昆虫の抵抗性の発達を遅延させるために、昆虫抵抗性植物は、上記クラス(1)〜(8)のいずれか1つのタンパク質をコードする2つ以上の導入遺伝子を含んでいる。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、非生物的ストレスに対して耐性を示す。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのようなストレス抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。特に有用なストレス耐性植物としては、以下のものなどがある:
(a) 植物細胞内又は植物体内におけるポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現及び/又は活性を低減させることが可能な導入遺伝子を含んでいる植物;
(b) 植物又は植物細胞のPARGコード化遺伝子の発現及び/又は活性を低減させることが可能なストレス耐性を強化する導入遺伝子を含んでいる植物;
(c) ニコチンアミダーゼ、ニコチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドシンテターゼ又はニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼを包含するニコチンアミドアデニンジヌクレオチドサルベージ生合成経路の植物機能性酵素(plant−functional enzyme)をコードするストレス耐性を強化する導入遺伝子を含んでいる植物。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、収穫された生産物の改変された量、品質及び/若しくは貯蔵安定性、並びに/又は、収穫された生産物の特定の成分の改変された特性を示す。例えば:
(1) 野生型の植物細胞又は植物において合成された澱粉と比較して、その物理化学的特性〔特に、アミロース含有量若しくはアミロース/アミロペクチン比、枝分かれ度、平均鎖長、側鎖分布、粘性挙動、ゲル化強度(gelling strength)、澱粉粒径及び/又は澱粉粒子形態〕において改変されていて、特定の用途により適した変性澱粉を合成するトランスジェニック植物;
(2) 非澱粉炭水化物ポリマーを合成するか、又は、遺伝子組換えがなされていない野生型植物と比較して改変された特性を有する非澱粉炭水化物ポリマーを合成する、トランスジェニック植物〔その例は、ポリフルクトース(特に、イヌリン型及びレバン型のポリフルクトース)を産生する植物、α−1,4−グルカン類を産生する植物、α−1,6−分枝 α−1,4−グルカン類を産生する植物、及び、アルテルナンを産生する植物である〕;
(3) ヒアルロナンを産生するトランスジェニック植物。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得ることができるもの)は、改変された繊維特性を有する植物(例えば、ワタ植物)である。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような改変された繊維特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。そのような植物としては、以下のものなどがある:
(a) セルロースシンターゼ遺伝子の改変された形態を含んでいる植物(例えば、ワタ植物);
(b) rsw2相同核酸又はrsw3相同核酸の改変された形態を含んでいる植物(例えば、ワタ植物);
(c) スクロースリン酸シンターゼの発現が増大している植物(例えば、ワタ植物);
(d) スクロースシンターゼの発現が増大している植物(例えば、ワタ植物);
(e) 繊維細胞に基づいた原形質連絡のゲーティングのタイミングが(例えば、繊維選択的β−1,3−グルカナーゼのダウンレギュレーションを介して)改変されている植物(例えば、ワタ植物);
(f) 反応性が(例えば、nodCを包含するN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子の発現及びキチンシンターゼ遺伝子の発現を介して)改変されている繊維を有する植物(例えば、ワタ植物)。
本発明に従って同様に処理し得る植物又は植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得ることができるもの)は、改変されたオイルプロフィール特性を有する植物(例えば、ナタネ植物又は関連するアブラナ属植物)である。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような改変されたオイル特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。そのような植物としては、以下のものなどがある:
(a) オレイン酸含有量が高いオイルを産生する植物(例えば、ナタネ植物);
(b) リノレン酸含有量が低いオイルを産生する植物(例えば、ナタネ植物);
(c) 飽和脂肪酸のレベルが低いオイルを産生する植物(例えば、ナタネ植物)。
本発明に従って処理し得る特に有用なトランスジェニック植物は、1種類以上の毒素をコードする1種類以上の遺伝子を含んでいる植物であり、YIELD GARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、BiteGard(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bt−Xtra(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucotn(登録商標)(ワタ)、Nucotn 33B(登録商標)(ワタ)、NatureGard(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Protecta(登録商標)及びNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)の商品名で販売されているものである。挙げることができる除草剤耐性植物の例は、Roundup Ready(登録商標)(グリホセートに対する耐性、例えば、トウモロコシ、ワタ、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えば、ナタネ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノン系に対する耐性)及びSCS(登録商標)(スルホニル尿素系に対する耐性、例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されているトウモロコシ品種、ワタ品種及びダイズ品種である。挙げることができる除草剤抵抗性植物(除草剤耐性に関して慣習的な方法で品種改良された植物)としては、Clearfield(登録商標)(例えば、トウモロコシ)の商品名で販売されている品種などがある。
本発明に従って処理し得る特に有用なトランスジェニック植物は、形質転換イベント又は形質転換イベントの組合せを含んでいる植物であり、それらは、例えば、国又は地域のさまざまな規制機関に関するデータベースに記載されている〔例えば、「http://gmoinfo.jrc.it/gmp_browse.aspx」及び「http://www.agbios.com/dbase.php」を参照されたい〕。
本発明によれば、上記で挙げられている植物は、本発明による一般式(I)で表される化合物又は活性化合物混合物を用いて、特に有利に処理することができる。該活性化合物及び混合物に関して上記で示されている好ましい範囲は、これら植物の処理にも当てはまる。特に重要なのは、本明細書中において具体的に示されている化合物及び混合物を用いた植物の処理である。
本発明の組成物又は活性化合物は、さらにまた、処理後ある一定の期間、上記病原体による攻撃から植物を保護するために用いることもできる。保護がもたらされる期間は、植物が該活性化合物で処理されてから、一般に、1〜28日間、好ましくは、1〜14日間、特に好ましくは、1〜10日間、極めて特に好ましくは、1〜7日間に及び、又は、種子処理後、最大で200日間に及ぶ。
下記実施例において、本発明による式(I)で表される活性化合物の調製及び使用について示す。しかしながら、本発明は、それら実施例に限定されない。
一般的な注意:特に別途示されていない限り、クロマトグラフィーによる全ての精製段階及び分離段階は、シリカゲルにおいて、0:100の酢酸エチル/シクロヘキサンから100:0の酢酸エチル/シクロヘキサンまでの溶媒勾配を用いて、実施した。
式(IX)で表される出発物質の調製:
4−(4−アセチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IX−1)
室温で、ジクロロメタン(40mL)中の4−[4−(1−ヒドロキシエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(VIII−1;2.06g)の溶液に、1,1,1−トリアセトキシ−1,1−ジヒドロ−1,2−ベンゾヨードオキソール−3(1H)−オン(ジクロロメタン中の15%溶液;28g)を滴下して加える。その反応混合物を室温で一晩撹拌し、次いで、5gのシリカゲルを添加し、溶媒を減圧下に除去する。その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、4−(4−アセチル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.65g)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 8.34(s,1H),4.00(d,2H),3.26(m,1H),2.93(td,2H),2.54(s,3H),2.09−2.03(m,2H),1.60(qd,2H),1.41(s,9H);
MS(ESI):255(M−C(CH+H)。
式(IVa)、式(IVb)及び式(IVc)で表される出発物質の調製:
4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−1)
0℃で、エタノール(20mL)中の1−ブロモ−4−フェニルブタン−2−オン(2.00g)の溶液に、4−カルバモチオイルピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.95g)の溶液を滴下して加える。アルゴン下、その反応混合物を室温で一晩撹拌する。トリエチルアミン(1.7mL)を添加し、その混合物を酢酸エチルで希釈し、濃塩化ナトリウム溶液で洗浄する。その水相を除去し、酢酸エチルで抽出する。その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮し、それにより、4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tertブチルと4−[4−ヒドロキシ−4−(2−フェニルエチル)−4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの混合物が得られる。その2種類の化合物をクロマトグラフィーで分離させる。これにより、4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(800mg)と4−[4−ヒドロキシ−4−(2−フェニルエチル)−4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(640mg)が得られる。何れの化合物も調製方法(1.2)に使用することができる。それは、後者の化合物が、当該反応条件下において、前者の化合物に変換されるからである。
H NMR(DMSO−d):δ 7.28−7.25(m,2H),7.22−7.22(m,2H),7.20−7.18(m,1H),7.13(s,1H),4.00(bs,2H),3.35(s,2H),3.16(m,1H),2.95(s,4H),2.00(d,2H),1.52(qd,2H),1.41(s,9H)ppm;
MS(ESI):373([M+H])。
4−{4−[(E)−2−(ナフタレン−1−イル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−2)
アルゴン下、1−ナフチルメチルホスホン酸ジエチル(1.88g)をテトラヒドロフラン(20mL)に溶解させ、0℃まで冷却する。757mgのカリウムtert−ブトキシドを添加する。それによって、当該溶液の色が暗赤色に変わる。さらに10分間撹拌した後、4−(4−ホルミル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.00g)を添加する。その混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、室温まで昇温させる。さらに20分間経過した後、濃塩化アンモニウム溶液を添加する。その水相を分離し、酢酸エチルで抽出する。その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮し、その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、4−{4−[(E)−2−(ナフタレン−1−イル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.16g)がE異性体として得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 8.23(d,1H),8.14(d,1H),7.94(d,1H),7.87(d,1H),7.83(d,1H),7.62(s,1H),7.62−7.51(m,3H),7.26(d,1H),4.04(d,2H),3.27(m,1H),2.94(t,2H),2.15−2.05(m,2H),1.66(qd,2H),1.42(s,9H)ppm;
MS(ESI):421([M+H])。
4−{4−[(Z)−2−(ナフタレン−1−イル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−3)
アルゴン下、(1−ナフチルメチル)トリフェニルホスホニウムクロリド(2.96g)を20mLのテトラヒドロフランに溶解させ、0℃まで冷却し、カリウムtert−ブトキシド(757mg)を添加する。それにより、当該溶液の色が暗赤色に変化する。10分間撹拌した後、4−(4−ホルミル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.00g)を添加する。その混合物を0℃でさらに30分間撹拌し、次いで、室温までゆっくりと昇温させる。さらに20分間経過した後、飽和塩化アンモニウム溶液を添加し、その水相を分離する。その水相を酢酸エチルで抽出した後、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。クロマトグラフィーで精製した後、4−{4−[(Z)−2−(ナフタレン−1−イル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.2g,Z異性体)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.92(t,2H),7.87−7.80(m,1H),7.50−7.48(m,4H),7.10(d,1H),6.91(d,1H),6.86(s,1H),3.75(d,2H),2.98(m,1H),2.80(t,2H),1.80−1.70(m,2H),1.40(s,9H),1.30(qd,2H)ppm;
MS(ESI):421([M+H])。
4−{4−[(1Z)−4−フェニルペンタ−1−エン−1−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−4)
4−(4−ホルミル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.00g)をトリフェニル(3−フェニルブチル)ホスホニウムヨージド(3.53g)と反応させ、(IV−3)で記載したのと同様にして精製する。これにより、4−{4−[(1Z)−4−フェニルペンタ−1−エン−1−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.23g)がZ異性体の形態で得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.30(s,1H),7.26−7.22(m,4H),7.15(m,1H),6.33(s,1H),5.59(m,1H),3.98(d,2H),3.19(m,1H),3.00−2.83(m,5H),2.06−1.97(m,2H),1.60(qd,2H),1.41(s,9H),1.24(d,3H)ppm;
MS(ESI):413([M+H])。
4−[4−(3−フェニルプロパ−1−イン−1−イル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−5)
アルゴン下、テトラヒドロフラン(4mL)中の4−(4−エチニル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(X−1;310mg)の溶液を脱ガスし、それに、塩化ベンジル(134mg)とビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)(5.5mg)と2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(30mg)と炭酸セシウム(363mg)を添加する。次いで、その混合物を65℃まで昇温させる。次いで、冷却した後、セライトで濾過することによって触媒を除去し、その濾液を減圧下に濃縮する。クロマトグラフィーで精製した後、4−[4−(3−フェニルプロパ−1−イン−1−イル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(329mg)が得られる。
H NMR(CDCN):δ 7.40−7.20(m,6H),4.10−4.05(m,2H),3.83(s,2H),3.15(m,1H),2.94−2.35(m,2H),2.08−2.00(m,2H),1.63(qd,2H),1.43(s,9H)ppm;
MS(ESI):383([M+H])。
4−[4−(ナフタレン−1−イルエチニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−6)
脱ガスしたN,N−ジメチルホルムアミドの中の4−{4−[(トリメチルシリル)エチニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(XI−1;600mg)と1−ブロモナフタレン(375mg)の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(95mg)とヨウ化銅(I)(31mg)とトリエチルアミン(200mg)を添加する。85℃まで加熱した後、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(THF中1M;1.81mL)を滴下して加える。次いで、その反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。その有機抽出物を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。クロマトグラフィーで精製した後、4−[4−(ナフタレン−1−イルエチニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(576mg)が得られる。
H NMR(CDCN):δ 8.38(d,1H),7.95(d,2H),7.79(d,1H),7.70(s,1H),7.67−7.50(m,3H),4.12(d,2H),3.24(m,1H),2.94(t,2H),2.15−2.08(m,2H),1.72(qd,2H),1.45(s,9H)ppm;
MS(ESI):419([M+H])。
4−[4−(ピリジン−3−イルエチニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−7)
4−{4−[(トリメチルシリル)エチニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(XI−1;610mg)を、実施例(IV−6)と同様に、3−ブロモピリジン(291mg)と反応させる。これにより、4−[4−(ピリジン−3−イルエチニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(469mg)が得られる。
H NMR(CDCN):δ 8.74(d,1H),8.55(dd,1H),7.87(s,1H),7.63(m,1H),7.35(dd,1H),4.10(d,2H),3.20(m,2H),2.93(t,2H),2.13−2.05(m,2H),1.69(qd,2H),1.44(s,9H)ppm;
MS(ESI):270([M+2H−C=OOC(CH)。
4−{4−[2−(ナフタレン−1−イル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−8)
4−{4−[(Z)−2−(ナフタレン−1−イル)エチニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−3;1.5g)を90mLのメタノールに溶解させ、30℃で、10バールの水素圧下、10%Pd/Cを触媒として使用して水素化する。その触媒を濾過により除去し、溶媒を減圧下に除去して、4−{4−[2−(ナフタレン−1−イル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.48g)を無色の油状物として得る。
H NMR(DMSO−d):δ 8.08(d,1H),7.88(d,1H),7.74(d,1H),7.55−7.45(m,2H),7.42−7.32(m,2H),7.10(s,1H),4.00(d,2H),3.43(t,2H),3.32−3.06(m,3H),2.92(t,2H),2.04−1.98(m,2H),1.58(qd,2H),1.42(s,9H)ppm;
MS(ESI):423([M+H])。
式(X)で表される出発物質の調製:
4−(4−エチニル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(X−1)
アルゴン下、4−(4−ホルミル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(600mg)をメタノールに溶解させ、炭酸カリウム(839mg)と1−ジアゾ−2−オキソプロピルホスホン酸ジメチル(786mg)を添加する。その混合物を室温で3時間撹拌する。水性後処理を実施した後、その混合物を酢酸エチルで抽出し、その抽出物を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、4−(4−エチニル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(493mg)が得られる。
H NMR(CDCN):δ 7.51(s,1H),4.07(d,2H),3.36(s,1H),3.16(m,1H),2.90(t,2H),2.10−2.00(m,2H),1.65(qd,2H),1.43(s,9H)ppm;
MS(ESI):237([M+2H−C(CH)。
式(XI)で表される出発物質の調製:
4−{4−[(トリメチルシリル)エチニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(XI−1)
アルゴン下、4−(4−エチニル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(X−1;940mg)を、−78℃で、テトラヒドロフランに溶解させ、リチウムヘキサメチルジシラザン(ヘキサン中1M;4.82mL)を滴下して加える。30分間経過した後、塩化トリメチルシリル(699mg)を滴下して加え、冷却装置を除去する。その混合物を一晩撹拌し、次いで、飽和塩化アンモニウム溶液を添加する。その混合物を酢酸エチルで抽出する。その有機抽出物を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、4−{4−[(トリメチルシリル)エチニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tertブチル(1.28g)が得られる。
H NMR(CDCN):δ 7.42(s,1H),4.05−3.97(m,2H),3.09(m,1H),2.83(t,2H),2.05−1.90(m,2H),1.59(qd,2H),1.37(s,9H),0.17(s,9H)ppm;
MS(ESI):309([M+2H−C(CH)。
式(Ila)、式(IIb)及び式(IIc)で表される出発物質の調製:
4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(II−1)
0℃で、4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−1;640mg)の溶液に、ジエチルエーテル中の塩化水素の2モル溶液を滴下して加える。その反応混合物を0℃で撹拌し、次いで、室温までゆっくりと昇温させる。その混合物を一晩撹拌し、次いで、溶媒及び余分な塩化水素を除去する。これにより、4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(590mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.25−7.23(m,2H),7.19−7.16(m,3H),7.11(s,1H),3.40−3.30(m,5H),2.98(s,4H),2.21−2.14(m,2H),1.95−1.87(m,2H)ppm;
MS(ESI):273([M−Cl])。
4−{4−[2−(ナフタレン−1−イル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン塩酸塩(II−2)
アルゴン下、0℃で、4−{4−[2−(ナフタレン−1−イル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−2;1.40g)に、ジエチルエーテル中の塩化水素の溶液(2M;25mL)を添加する。その混合物を0℃で撹拌し、次いで、室温までゆっくりと昇温させる。その混合物を一晩撹拌し、次いで、余分な酸及び溶媒を減圧下に除去する。これにより、4−{4−[2−(ナフタレン−1−イル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン塩酸塩(1.28g)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 9.18(bs,1H),8.93(bs,1H),8.08(d,1H),7.89(d,1H),7.75(d,1H),7.56−7.45(m,2H),7.73−7.32(m,2H),7.16(s,1H),3.45(d,1H),3.43(d,1H),3.38−3.28(m,2H),3.15−2.95(m,4H),2.25−2.17(m,2H),2.00(qd,2H)ppm;
MS(ESI):323([M−Cl])。
4−[5−ブロモ−4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン(II−3)
0℃で、酢酸(2mL)中の4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(II−1;200mg)の溶液に、臭素(123mg)を滴下して加える。その混合物を30分間撹拌し、次いで、飽和重炭酸ナトリウム溶液を添加する。その水相を分離し、酢酸エチルで抽出する。その有機相を合して無水炭酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮し、クロマトグラフィーで精製する。これにより、4−[5−ブロモ−4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン(127mg)が得られる。
logP(pH2.3):1.72;
MS(ESI):351, 353([M+1])。
式(Ia)で表される化合物の調製:
方法A
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(I−53)
0℃で、ジクロロメタン中の[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(185mg)の溶液に、塩化オキサリル(134mg)及び1滴のN,N−ジメチルホルムアミドを添加する。その反応混合物を室温で3時間撹拌する。溶媒及び余分な試薬を減圧下に除去する。次いで、その固体残渣を再度ジクロロメタンに溶解させ、0℃で、ジクロロメタン中の4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(II−1;250mg)とトリエチルアミン(410mg)の溶液にに滴下して加える。次いで、その反応溶液に、濃塩化アンモニウム溶液を添加する。その水相を除去し、酢酸エチルで抽出する。その有機相を合して無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮する。これにより、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(122mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.28−7.26(m,2H),7.22−7.21(m,2H),7.19−7.15(m,2H),6.51(s,1H),5.33(d,1H),5.25(d,1H),4.36(d,1H),3.95(d,1H),3.35−3.20(m,2H),2.96(s,4H),2.82(t,1H),2.21(s,3H),2.09(d,1H),2.07(d,1H),1.78(m,1H),1.53(m,1H)ppm;
MS(ESI):463([M+H])。
1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}ペンタン−1−オン(I−58)
ジクロロメタン(3mL)中の4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(II−1;309mg)とトリエチルアミン(0.7mL)の溶液に、ペンタノイルクロリド(133mg)を添加する。その混合物を一晩撹拌し、次いで、水を添加する。その水相を分離し、酢酸エチルで抽出する。次いで、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮する。その残渣を精製する。これにより、1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}ペンタン−1−オン(179mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.27−7.21(m,2H),7.20−7.14(m,3H),7.05(s,1H),4.37(bs,1H),3.95(bs,1H),3.26−3.18(m,2H),2.96(s,4H),2.80(bs,1H),2.33(t,2H),2.04(d,2H),1.55(bs,2H),1.50(tt,2H),1.33(tq,2H),0.90(t,3H)ppm;
MS(ESI):357([M+H])。
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[2−(ナフタレン−1−イル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(I−81)
ジクロロメタン(5mL)中の[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(100mg)の溶液に、塩化オキサリル(183mg)及び1滴のN,N−ジメチルホルムアミドを添加する。その反応混合物を室温で一晩撹拌する。溶媒を減圧下に除去した後、その残渣をジクロロメタン(5mL)に溶解させ、0℃で、ジクロロメタン(5mL)中の4−{4−[2−(ナフタレン−1−イル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン塩酸塩(II−2;172mg)とヒューニッヒ塩基(186mg)の溶液を滴下して加える。濃塩化アンモニウム溶液を添加した後、その水相を分離し、酢酸エチルで抽出する。その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[2−(ナフタレン−1−イル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(150mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 8.09(d,1H),7.90(d,1H),7.75(d,1H),7.56−7.46(m,2H),7.42−7.33(m,2H),7.12(s,1H),6.45(s,1H),5.22(bs,2H),4.31(bs,1H),3.98(bs,1H),3.44(t,2H),3.35−3.26(m,2H),3.15−3.05(m,2H),2.90(bs,1H),2.23(s,3H),2.15−2.05(m,2H),1.75(bs,1H),1.62(bs,1H)ppm;
MS(ESI):513([M+H])。
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(4−フェニルペンチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(I−80)
4−{4−[(1Z)−4−フェニルペンタ−1−エン−1−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−4;1.00g)をメタノールに溶解させ、40℃で、Pd/C(10%)の存在下、10バールのH圧下に、5時間水素化する。濾過し、溶媒を減圧下に除去して、4−[4−(4−フェニルペンチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(1.00g)を無色の油状物として得る。これを、実施例(II−2)と同様にして脱保護する。これにより、850mgの4−[4−(4−フェニルペンチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩が得られる。次いで、169mgを、実施例(I−81)と同様に、[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(100mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(4−フェニルペンチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(180mg)が無色の油状物として得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.28−7.23(m,2H),7.19−7.14(m,3H),7.02(s,1H),6.44(s,1H),5.20(bs,2H),4.30(bs,1H),3.95(bs,1H),3.30−3.20(m,2H),2.87(bs,1H),2.72(m,1H),2.67−2.62(m,2H),2.22(s,3H),2.07−2.02(m,2H),1.72(bs,1H),1.63−1.47(m,5H),1.19(d,3H)ppm;
MS(ESI):505([M+H])。
1−{4−[5−ブロモ−4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン(I−78)
4−[5−ブロモ−4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン(II−3;127mg)を、実施例(I−81)と同様に、[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(118mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、1−{4−[5−ブロモ−4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン(52mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.27−7.22(m,2H),7.18−7.13(m,3H),6.45(s,1H),5.22(bs,2H),4.38(bs,1H),3.95(bs,1H),3.33−3.20(m,2H),2.94(s,4H),2.93(bs,1H),2.22(s,3H),2.09−2.02(m,2H),1.80−1.50(m,2H)ppm;
MS(ESI):541([M+H])。
方法B:
1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−2−(チオフェン−3−イル)エタノン(I−63)
チオフェン−3−イル酢酸(156mg)及びヒューニッヒ塩基(323mg)をジクロロメタン(10mL)に溶解させ、30分間撹拌する。調製方法(1.2)に準じて調製した4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(II−1;309mg)を添加し、得られた混合物をさらに5分間撹拌した後、ブロモ−トリス−ピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(599mg)を添加する。その反応混合物を室温で一晩撹拌する。溶媒を減圧下に除去した後、その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}−2−(チオフェン−3−イル)エタノン(99mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.44−7.43(m,1H),7.28−7.12(m,6H),7.05(s,1H),6.99(d,1H),4.38(bs,1H),3.99(bs,1H),3.72(s,2H),3.22−3.15(m,2H),2.96(s,4H),2.81(bs,1H),2.00(d,2H),1.52(m,2H)ppm;
MS(ESI):397([M+H])。
2−[2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(I−67)
4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(II−1;309mg)を、実施例(I−63)と同様に、[2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]酢酸(262mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、2−[2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニル]−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(210mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.71−7.58(m,3H),7.27−7.12(m,5H),7.07(s,1H),4.37(bs,1H),4.05(bs,1H),3.97(s,2H),3.35−3.23(m,2H),2.97(s,4H),2.88(bs,1H),2.07(d,2H),1.65(bs,2H)ppm;
MS(ESI):439([M+H])。
2−(5−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(I−65)
4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(II−1;280mg)を、実施例(I−63)と同様に、(5−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)酢酸(174mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、2−(5−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾール−4−イル)−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(89mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.40(s,1H),7.26−7.15(m,5H),7.06(s,1H),4.35(bs,1H),4.05(bs,1H),3.76(s,3H),3.49(s,2H),3.30−3.19(m,2H),2.99(s,4H),2.82(bs,1H),2.08−2.00(m,2H),1.58(bs,2H)ppm;
MS(ESI):429([M+H])。
2−[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}プロパン−1−オン(I−64)
4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(II−1;309mg)を、実施例(I−63)と同様に、2−[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]プロパン酸(282mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、2−[4−クロロ−5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル)プロパン−1−オン(165mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.26−7.21(m,2H),7.20−7.13(m,3H),7.06(s,1H),5.70(m,1H),4.30(bs,1H),4.00(bs,1H),3.30−3.19(m,2H),2.96(s,5H),2.26(d,3H),2.08−1.96(m,2H),1.64−1.54(m,5H)ppm;
MS(ESI):511([M+H])。
[2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}メタノン(I−61)
4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(II−1;309mg)を、実施例(I−63)と同様に、2,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンカルボニルクロリド(304mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、[2,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}メタノン(282mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 8.07−7.90(m,3H),7.26−7.21(m,2H),7.20−7.14(m,3H),7.08(s,1H),4.50(d,1H),3.35−3.23(m,4H),2.97(s,4H),2.22−2.10(m,1H),2.00−1.87(m,2H),1.87−1.45(m,2H)ppm;
MS(ESI):513([M+H])。
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}プロパン−1−オン(I−66)
4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(II−1;309mg)を、実施例(I−63)と同様に、3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロパン酸(231mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}プロパン−1−オン(139mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.26−7.21(m,2H),7.20−7.12(m,3H),7.05(s,1H),6.85−6.80(m,3H),6.75−6.71(dd,1H),3.93(bs,1H),3.74(s,3H),3.69(s,3H),3.20(m,1H),2.96(s,4H),2.80−2.74(m,2H),2.65−2.55(bs,2H),2.04−1.97(m,2H),1.58−1.42(m,2H),1.28(t,2H)ppm;
MS(ESI):465([M+H])。
2−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(I−71)
4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(II−1;308mg)を、実施例(I−63)と同様に、1,3−ベンゾチアゾール−2−イル酢酸(252mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、2−(1,3−ベンゾチアゾール−2−イル)−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(109mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 8.03(d,1H),7.93(d,1H),7.47(t,1H),7.40(t,1H),7.25−7.16(m,5H),7.06(s,1H),4.40(bs,1H),4.34(s,2H),4.09(bs,1H),3.40−3.15(m,3H),2.96(s,4H),2.08−2.02(m,2H),1.65(bs,2H)ppm;
MS(ESI):448([M+H])。
2−(2H−インダゾール−2−イル)−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(I−70)
調製方法(1.2)に準じて調製した4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン塩酸塩(II−1;309mg)を、実施例(I−63)と同様に、2H−インダゾール−2−イル酢酸(194mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、2−(2H−インダゾール−2−イル)−1−{4−[4−(2−フェニルエチル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(67mg)が得られる。
H NMR(CDCN):δ 8.10(s,1H),7.71(d,1H),7.60(d,1H),7.29−7.15(m,6H),7.07(dd,1H),6.87(s,1H),5.45(d,1H),5.36(d,1H),4.48(d,1H),4.00(d,1H),3.35−3.23(m,2H),3.00(s,4H),2.86(t,1H),2.18−2.06(m,2H),1.80(qd,1H),1.66(qd,1H)ppm;
MS(ESI):431([M+H])。
方法C:
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[2−(ナフタレン−1−イル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(I−81)
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(ナフタレン−1−イルエチニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(I−50;157mg)をメタノール(1.5mL)に溶解させ、60℃で、ギ酸アンモニウム(195mg)及び触媒としての20%Pd(OH)/C(4mg)と反応させる。触媒を濾過し、溶媒を減圧下に除去して、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[2−(ナフタレン−1−イル)エチル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(86mg)を無色の油状物として得る。
この生成物は、先に記載した当該化合物と同様に特徴付けられた。
式(Ib)で表される化合物の調製
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(E)−2−(ナフタレン−1−イル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(I−27)
4−{4−[(E)−2−(ナフタレン−1−イル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−2;171mg)を、実施例(II−2)と同様にして脱保護し、次いで、実施例(I−81)と同様に、[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(100mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(E)−2−(ナフタレン−1−イル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(180mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 8.23(d,1H),8.16(d,1H),7.95(d,1H),7.88(d,1H),7.83(d,1H),7.64(s,1H),7.63−7.51(m,3H),7.27(d,1H),6.46(s,1H),5.24(bs,2H),4.38(bs,1H),4.03(bs,1H),3.40(m,1H),3.32(bs,1H),2.94(bs,1H),2.24(s,3H),2.23−2.12(m,2H),1.85(bs,1H),1.70(bs,1H)ppm;
MS(ESI):511([M+H])。
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(Z)−2−(ナフタレン−1−イル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(I−2)
4−{4−[(Z)−2−(ナフタレン−1−イル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−3;171mg)を、実施例(II−2)と同様にして脱保護し、次いで、実施例(I−81)と同様に、[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(100mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(E)−2−(ナフタレン−1−イル)エテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(200mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.95−7.92(m,2H),7.87−7.84(m,1H),7.52−7.43(m,4H),7.11(d,1H),6.93(d,1H),6.88(s,1H),6.45(s,1H),5.14(s,2H),4.05(bs,1H),3.74(bs,1H),3.20−3.05(m,2H),2.88(bs,1H),2.24(s,3H),1.90−1.78(bs,2H),1.50(bs,1H),1.35(bs,1H)ppm;
MS(ESI):511([M+H])。
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(1Z)−4−フェニルペンタ−1−エン−1−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(I−3)
4−{4−[(1Z)−4−フェニルペンタ−1−エン−1−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−4;168mg)を、実施例(II−2)と同様にして脱保護し、次いで、実施例(I−81)と同様に、[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(100mg)と反応させる。これにより、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(1Z)−4−フェニルペンタ−1−エン−1−イル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(200mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.32(s,1H),7.29−7.22(m,4H),7.15(m,1H),6.44(s,1H),6.35(d,1H),5.60(m,1H),5.20(bs,2H),4.30(bs,1H),3.98(bs,1H),3.38−3.25(m,2H),3.05−2.84(m,4H),2.22(s,3H),2.17−2.05(m,2H),1.85−1.56(m,2H),1.26(d,3H)ppm;
MS(ESI):503([M+H])。
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(Z)−2−(2−ナフチル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(I−20)
(2−ナフチルメチル)(トリフェニル)ホスホニウムクロリド(454mg)を5mLのテトラヒドロフランに溶解させ、アルゴン下、0℃まで冷却し、カリウムtert−ブトキシド(125mg)を添加する。それによって、当該溶液の色が暗赤色に変わる。10分間撹拌した後、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル)ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルバルデヒド(200mg)を添加する。その混合物を0℃でさらに30分間撹拌し、次いで、室温までゆっくりと昇温させる。さらに20分間経過した後、飽和塩化アンモニウム溶液を添加し、その水相を分離する。その水相を酢酸エチルで抽出した後、その有機相を合して硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。クロマトグラフィーで精製した後、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(Z)−2−(2−ナフチル)ビニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(260mg)が得られる。
MS(ESI):511([M+H])。
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(E)−2−フェニルエテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタンチオン(I−93)
クロロホルム(1mL)と1,2−ジメトキシエタン(2mL)の中の2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(E)−2−フェニルエテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(141mg)の溶液にメトキシフェニルジチオホスホン酸無水物(62mg)を添加する。その反応混合物を、室温で24時間撹拌し、40℃で3時間撹拌する。溶媒を減圧下に除去した後、その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(E)−2−フェニルエテニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタンチオン(45mg)が無色の油状物として得られる。
H NMR(CDCN):δ 7.55(d,2H),7.43(d,1H),7.37(t,2H),7.30−7.28(m,2H),7.18(d,1H),6.39(s,1H),5.41(d,1H),5.26(s,2H),4.42(d,1H),3.54(t,1H),3.45(m,1H),3.38(t,1H),2.31(s,3H),2.30−2.23(m,2H),1.95−1.80(m,2H)ppm;
MS(ESI):477([M+H])。
式(Ic)で表される化合物の調製:
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(ナフタレン−1−イルエチニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(I−50)
4−[4−(ナフタレン−1−イルエチニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−6;200mg)を、実施例(II−2)と同様にして脱保護し、次いで、実施例(I−81)と同様に、[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(117mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(ナフタレン−1−イルエチニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(112mg)が得られる。
H NMR(CDCN):δ 8.39(d,1H),7.96(d,2H),7.80(d,1H),7.72(s,1H),7.67−7.50(m,3H),6.37(s,1H),5.05(s,2H),4.45(bs,1H),3.98(bs,1H),3.40−3.20(m,2H),2.93(bs,1H),2.25(s,3H),2.25−2.15(m,2H),1.90−1.75(m,2H)ppm;
MS(ESI):509([M+H])。
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(ピリジン−3−イルエチニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(I−51)
4−[4−(ピリジン−3−イルエチニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−7;469mg)を、実施例(II−2)と同様にして脱保護して、3−{[2−(ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−イル]エチニル}ピリジン塩酸塩(407mg)を得る。これを、即座に、室温で、ジクロロメタン(5mL)中で、4−ジメチルアミノピリジン(16mg)と1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(268mg)の存在下に、[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(277mg)と反応させる。室温で一晩撹拌し、濃縮し、クロマトグラフィーで精製することにより、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(ピリジン−3−イルエチニル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(65mg)が得られる。
H NMR(CDCN):δ 8.74(dd,1H),8.59(dd,1H),7.99(s,1H),7.96(m,1H),7.45(dd,1H),6.45(s,1H),5.22(bs,2H),4.35(bs,1H),4.00(bs,1H),3.40−3.20(m,3H),2.22(s,3H),2.17−2.10(m,2H),1.90−1.55(m,2H)ppm;
MS(ESI):460([M+H])。
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(3−フェニルプロパ−1−イン−1−イル)−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル}エタノン(I−52)
4−[4−(3−フェニルプロパ−1−イン−1−イル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(IV−5;320mg)を、実施例(II−2)と同様にして脱保護し、次いで、実施例(I−81)と同様に、[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]酢酸(174mg)と反応させる。クロマトグラフィーで精製した後、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−{4−[4−(3−フェニルプロパ−1−イン−1−イル)−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル}エタノン(33mg)が得られる。
H NMR(CDCN):δ 7.46(s,1H),7.42−7.34(m,4H),7.30−7.25(m,1H),6.39(s,1H),5.09(d,1H),5.02(d,1H),4.45(d,1H),3.91(d,1H),3.84(s,2H),3.25(m,2H),2.82(t,1H),2.23(s,3H),2.18−2.05(m,2H),1.82(qd,1H),1.66(qd,1H)ppm;
MS(ESI):473([M+H])。
1−[4−(4−エチニル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン(I−86)
アルゴン下、2−(1−{[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]アセチル}ピペリジン−4−イル)−1,3−チアゾール−4−カルバルデヒド(200mg)をメタノール(5mL)に溶解させ、炭酸カリウム(215mg)及び1−ジアゾ−2−オキソプロピルホスホン酸ジメチル(199mg)を添加する。その混合物を40℃で撹拌する。水性後処理を実施した後、その混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出物を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、1−[4−(4−エチニル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン(67mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.86(s,1H),6.44(s,1H),5.20(bs,2H),4.31(bs,1H),4.08(s,1H),3.98(bs,1H),3.31(m,1H),3.28(bs,1H),2.88(bs,1H),2.22(s,3H),2.13−2.05(m,2H),1.78(bs,1H),1.61(bs,1H)ppm;
MS(ESI):383([M+H])。
2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(トリメチルシリル)エチニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(I−98)
アルゴン下、1−[4−(4−エチニル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン(I−86;525mg)を、−78℃で、テトラヒドロフラン(10mL)に溶解させ、リチウムヘキサメチルジシラザン(ヘキサン中1M;1.40mL)を滴下して加える。10分間経過した後、塩化トリメチルシリル(179mg)を滴下して加える。30分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム溶液を添加し、得られた混合物を酢酸エチルで抽出する。その有機抽出物を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。その残渣をクロマトグラフィーで精製する。これにより、2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(トリメチルシリル)エチニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(540mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.70(s,1H),6.27(s,1H),5.08(d,1H),5.01(d,1H),4.12(bd,1H),3.76(bd,1H),3.05(t,1H),2.59(t,1H),1.97(s,3H),1.88−1.77(m,2H),1.56(tdd,1H),1.30(tdd,1H),0.00(s,9H)ppm;
MS(ESI):455([M+1])。
1−(4−{4−[(4−メトキシフェニル)エチニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン(I−100)
脱ガスしたN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)の中の2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−1−(4−{4−[(トリメチルシリル)エチニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)エタノン(I−98;200mg)と1−ブロモ−4−メトキシベンゼン(91mg)の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(25mg)及びヨウ化銅(I)(8mg)及びトリエチルアミン(53mg)を添加する。85℃まで昇温させた後、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(THF中1M;0.48mL)を滴下して加える。次いで、その反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。その有機抽出物を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。クロマトグラフィーで精製した後、1−(4−{4−[(4−メトキシフェニル)エチニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル] エタノン(84mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.84(s,1H),7.49(d,2H),6.98(d,2H),6.45(s,1H),5.22(bs,2H),4.33(bs,1H),3.98(bs,1H),3.80(s,3H),3.34(m,1H),3.28(bs,1H),2.89(bs,1H),2.22(s,3H),2.15−2.09(m,2H),1.80(bs,1H),1.63(bs,1H)ppm;
MS(ESI):489([M+H])。
1−(4−{4−[(2−メトキシフェニル)エチニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン(I−103)
脱ガスしたN,N−ジメチルホルムアミド(1.5mL)の中の1−[4−(4−エチニル−1,3−チアゾール−2−イル)ピペリジン−1−イル]−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン(I−86;150mg)と1−ヨード−2−メトキシベンゼン(101mg)の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(25mg)及びヨウ化銅(I)(7mg)及びトリエチルアミン(48mg)を添加する。85℃で2時間撹拌した後、その反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出する。その有機抽出物を硫酸ナトリウムで脱水し、減圧下に濃縮する。クロマトグラフィーで精製した後、1−(4−{4−[(2−メトキシフェニル)エチニル]−1,3−チアゾール−2−イル}ピペリジン−1−イル)−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン(100mg)が得られる。
H NMR(DMSO−d):δ 7.86(s,1H),7.47(dd,1H),7.40(td,1H),7.09(d,1H),6.98(td,1H),6.45(s,1H),5.23(bs,2H),4.33(bs,1H),3.98(bs,1H),3.86(s,3H),3.35(m,1H),3.29(bs,1H),2.89(bs,1H),2.23(s,3H),2.15−2.08(m,2H),1.80(bs,1H),1.63(bs,1H)ppm;
MS(ESI):489([M+H])。
実施例
下記表Iに挙げられている式(I)の化合物も、上記で記載した方法と同様にして得ることができる。
Figure 0005785495
ここで、
Figure 0005785495
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logP値は、EEC Directive 79/831 Annex V.A8に従い、下記方法を用いて、逆相カラム(C18)でのHPLC(高性能液体クロマトグラフィー)により測定した:
[a] 測定は、移動相〔0.1%水性リン酸及びアセトニトリル;10%アセトニトリルから95%アセトニトリルまでの直線勾配〕を使用し、pH2.3の酸性範囲内で実施した:
[b] 酸性範囲内におけるLC−MSの測定は、移動相〔0.1%水性ギ酸及びアセトニトリル(0.1%ギ酸含有);10%アセトニトリルから95%アセトニトリルまでの直線勾配〕を使用し、pH2.7で実施した;
[c] 中性範囲内におけるLC−MSの測定は、移動相〔0.001モル重炭酸アンモニウム水溶液及びアセトニトリル;10%アセトニトリルから95%アセトニトリルまでの直線勾配〕を使用し、pH7.8で実施した。
較正は、logP値が知られている非分枝鎖アルカン−2−オン(3個〜16個の炭素原子含有)を用いて実施した(logP値は、連続する2種類のアルカノンの間の線形補間を使用し、保持時間により測定)。
ラムダマックス値は、200nm〜400nmの紫外線スペクトルを使用し、クロマトグラフシグナルの最大値で決定した。
Figure 0005785495
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化学NMRシフトは、400MHzで、特に別途示されていない限り、内部標準としてテトラメチルシランを使用し、溶媒DMSO−d中で、測定した(ppm)。
以下の略語は、シグナルの分離について記述する:
b=広幅線;s=一重線;d=二重線;t=三重線;q=四重線;m=多重線。
使用実施例
実施例A
フィトフトラ(Phytophthora)試験(トマト)/保護
溶媒: 49重量部のN,N−ジメチルホルムアミド
乳化剤: 1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で希釈して、所望の濃度とする。
保護活性について試験するために、トマト幼植物に、活性化合物の該調製物を記載されている施用量で噴霧する。その処理の1日後、該植物に、フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)の胞子の懸濁液を用いて接種し、次いで、その植物を、相対湿度100%で22℃に24時間維持する。次いで、その植物を、相対大気湿度約96%で温度約20℃の人工気象室(climatized chamber)の中に置く。
評価は、上記接種の7日後に行う。0%は、対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は、感染が観察されないことを意味する。
この試験において、本発明の化合物I−1、I−2、I−3、I−9、I−15、I−26、I−27、I−35、I−43、I−50、I−51、I−52、I−53、I−59、I−74、I−77、I−79、I−80、I−81、I−83、I−93、I−96、I−98、I−99、I−100、I−101、I−102、I−103、I−104、I−105、I−107、I−108、I−109、I−114、I−115、I−116、I−117、I−121、I−122、及び、I−123は、活性化合物濃度500ppmで、70%以上の効力を示す。
実施例B
プラスモパラ(Plasmopara)試験(ブドウの木)/保護
溶媒: 24.5重量部のアセトン
24.5重量部のジメチルアセトアミド
乳化剤: 1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
活性化合物の適切な調製物を調製するために、1重量部の活性化合物を上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で希釈して、所望の濃度とする。
保護活性について試験するために、幼植物に、活性化合物の該調製物を記載されている施用量で噴霧する。噴霧による被膜が乾燥した後、該植物に、プラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola)の胞子の水性懸濁液を用いて接種し、次いで、その植物を、約20℃で相対大気湿度100%のインキュベーション室内に1日間維持する。次いで、その植物を、約21℃で大気湿度約90%の温室内に4日間置く。次いで、その植物を湿らせ、インキュベーション室内に1日間置く。
評価は、上記接種の6日後に行う。0%は、対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は、感染が観察されないことを意味する。
この試験において、本発明の化合物I−1、I−9、I−35、I−43、I−50、I−51、I−53、I−59、I−74、I−80、I−81、I−93、I−96、I−98、I−99、I−100、I−101、I−102、I−103、I−104、I−105、I−108、I−109、I−114、I−115、I−116、及び、I−117は、活性化合物濃度100ppmで、70%以上の効力を示す。

Claims (14)

  1. 式(I)
    Figure 0005785495
    の化合物またはその農薬的に活性な塩
    〔式中、記号は下記の意味を有する:
    Aは、最大で2つまでの置換基を含み得るフェニルを表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記のリストから選択され:
    シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、CF、CHF、C、CCl、ヒドロキシル、OMe、OCF、OCHF、OCHCF又はOC
    又は、
    Aは、下記の群から選択されるヘテロ芳香族ラジカルを表し:チオフェン−3−イル、ピラゾール−1−イル、ピラゾール−4−イル、ピリジン−4−イル、1H−ベンゾイミダゾール−2−イル又は1,3−ベンゾチアゾール−2−イル;ここで、これらは、最大で2つまでの置換基を含むことができ、その際、その置換基は、互いに独立して、下記のリストから選択され:
    炭素における置換基:シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、CF、CHF、C、CCl、ヒドロキシル、OMe、OCF、OCHF、OCHCF又はOC
    窒素における置換基:メチル、エチル又はCF
    は、(C(Rを表し;
    ここで、n=0〜3;
    は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素又はメチルを表し;
    但し、Lは、メチル置換基を最大で1つまで含むことができ;
    Yは、硫黄又は酸素を表し;
    Wは、−CHCH−を表し;
    Xは、−CHCH−を表し;
    は、水素、メチル、塩素又は臭素を表し;
    は、−C(R−C(R−又は−CR=CR−又は−C≡C−を表し;
    は、直接結合を表し;
    又は、
    は、C−〜C−炭素鎖を表し;
    は、メチル、CF、−CH=CH、−C≡CH、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチルを表し;
    又は、
    は、最大で2つまでの置換基を含み得るフェニルを表し、その際、その置換基は、互いに独立して、下記のリストから選択され:
    シアノ、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エチル、1−メチルエチル、1,1−ジメチルエチル、CF、CHF、C、CCl、フェニル、ヒドロキシル、OMe、OEt、OisoPr、OCF、OCHF、OC、SMe又はSCF
    又は、
    は、ナフタレン−1−イル、ナフタレン−2−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−イル、5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−イル、デカリン−1−イル、デカリン−2−イル、1H−インデン−1−イル、1H−インデン−2−イル、1H−インデン−3−イル、1H−インデン−4−イル、1H−インデン−5−イル、1H−インデン−6−イル、1H−インデン−7−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−2−イル、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−4−イル又は2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イルを表し;
    又は、
    は、フラン−2−イル、フラン−3−イル、チオフェン−2−イル、チオフェン−3−イル、イソオキサゾール−3−イル、イソオキサゾール−4−イル、イソオキサゾール−5−イル、1H−ピロール−1−イル、1H−ピロール−2−イル、1H−ピロール−3−イル、オキサゾール−2−イル、オキサゾール−4−イル、オキサゾール−5−イル、チアゾール−2−イル、チアゾール−4−イル、チアゾール−5−イル、イソチアゾール−3−イル、イソチアゾール−4−イル、イソチアゾール−5−イル、ピラゾール−1−イル、ピラゾール−3−イル、ピラゾール−4−イル、イミダゾール−1−イル、イミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,4−チアジアゾール−3−イル、1,2,4−チアジアゾール−5−イル、1,3,4−チアジアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、ピリジン−2−イル、ピリジン−3−イル、ピリジン−4−イル、ピリダジン−3−イル、ピリダジン−4−イル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル、ピリミジン−5−イル、ピラジン−2−イル、1,3,5−トリアジン−2−イル又は1,2,4−トリアジン−3−イルを表し;
    又は、
    は、1H−インドール−1−イル、1H−インドール−2−イル、1H−インドール−3−イル、1H−インドール−4−イル、1H−インドール−5−イル、1H−インドール−6−イル、1H−インドール−7−イル、1H−ベンゾイミダゾール−1−イル、1H−ベンゾイミダゾール−2−イル、1H−ベンゾイミダゾール−4−イル、ベンゾイミダゾール−5−イル、1H−インダゾール−1−イル、1H−インダゾール−3−イル、1H−インダゾール−4−イル、1H−インダゾール−5−イル、1H−インダゾール−6−イル、1H−インダゾール−7−イル、2H−インダゾール−2−イル、1−ベンゾフラン−2−イル、1−ベンゾフラン−3−イル、1−ベンゾフラン−4−イル、1−ベンゾフラン−5−イル、1−ベンゾフラン−6−イル、1−ベンゾフラン−7−イル、1−ベンゾチオフェン−2−イル、1−ベンゾチオフェン−3−イル、1−ベンゾチオフェン−4−イル、1−ベンゾチオフェン−5−イル、1−ベンゾチオフェン−6−イル、1−ベンゾチオフェン−7−イル、キノリン−2−イル、キノリン−3−イル、キノリン−4−イル、キノリン−5−イル、キノリン−6−イル、キノリン−7−イル、キノリン−8−イル、イソキノリン−1−イル、イソキノリン−3−イル、イソキノリン−4−イル、イソキノリン−5−イル、イソキノリン−6−イル、イソキノリン−7−イル又はイソキノリン−8−イルを表し;
    又は、
    は、ピロリジン−2−イル、ピロリジン−3−イル、モルホリン−3−イル、モルホリン−2−イル、ピペリジン−2−イル、ピペリジン−3−イル又はピペラジン−2−イルを表し;
    は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素、メチル又はエチルを表し;
    は、同一であるか又は異なっていて、そして、互いに独立して、水素、メチル又はエチルを表す。]。
  2. 有害な植物病原性菌類を防除する方法であって、請求項1に記載の式(I)で表される化合物を有害な植物病原性菌類及び/又はそれらの生息環境に施用することを特徴とする、前記方法。
  3. 有害な植物病原性菌類を防除するための組成物であって、増量剤及び/又は界面活性剤に加えて請求項1に記載の式(I)で表される化合物を少なくとも1種類含んでいることを特徴とする、前記組成物。
  4. 有害な植物病原性菌類を防除するための、請求項1に記載の式(I)で表されるヘテロシクリル置換チアゾールの使用。
  5. 有害な植物病原性菌類を防除するための組成物を調製する方法であって、請求項1に記載の式(I)で表されるヘテロシクリル置換チアゾールを増量剤及び/又は界面活性剤と混合させることを特徴とする、前記方法。
  6. が−CR=CR−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である請求項1に記載の式(I)で表される化合物を調製する方法であって、以下の段階(a)〜段階(c):
    (a) 下記の反応スキーム(スキーム1)に従い、有機金属化合物 13 −Mの存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(VII)で表される化合物を式(VIII)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニル;
    M=MgCl、MgBr、MgI又はLi;
    13 =C−C−アルキル又はC−C−シクロアルキル;
    W、X及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]、
    (b) 下記の反応スキーム(スキーム2)に従い、溶媒の存在下で、式(VIII)で表されるアルコールを酸化剤と反応させて式(IX)で表されるケトンを生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル又はC−C−アルコキシカルボニル;
    13 =C−C−アルキル又はC−C−シクロアルキル;
    W、X及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]、及び
    (c) 下記の反応スキーム(スキーム3)に従い、塩基又は酸の存在下、ホスホニウム塩またはホスホネート試薬の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(IX)で表されるケトンを式(IVb)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル又はC−C−アルコキシカルボニル;
    =−CR=CR−;
    W、X、L、R、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]
    を含み、さらに、以下の段階(k)、(m)及び(n):
    (k) 下記の反応スキーム(スキーム11)に従い、適切な場合には溶媒の存在下、及び、適切な場合には酸の存在下、又は、適切な場合には塩基の存在下、又は、適切な場合には水素源の存在下で、式(IV)で表される化合物を式(II)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニル;
    W、X、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−CR=CR−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である。]、
    (m) 下記の反応スキーム(スキーム13)に従い、適切な場合にはカップリング剤、塩基及び溶媒の存在下で、式(III)で表される化合物を式(II)で表される化合物と反応させて式(I)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    B=OH、塩素、臭素又はヨウ素;
    Y=酸素;
    A、W、X、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−CR=CR−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である。]、及び
    (n) 下記の反応スキーム(スキーム14)に従い、硫化剤の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(I)で表される化合物を式(I)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    A、W、X、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−CR=CR−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である。]
    を含む方法、但し、上記段階(n)は、YがSである式(I)の化合物を得る場合の任意段階である。
  7. が−CR=CR−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である請求項1に記載の式(I)で表される化合物を調製する方法であって、以下の段階(d):
    (d) 下記の反応スキーム(スキーム4)に従い、塩基又は酸の存在下、ホスホニウム塩またはホスホネート試薬の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(VII)で表されるアルデヒドを式(IVb)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル又はC−C−アルコキシカルボニル;
    =−CR=CR−;
    W、X、L、R、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]
    を含み、さらに、以下の段階(k)、(m)及び(n):
    (k) 下記の反応スキーム(スキーム11)に従い、適切な場合には溶媒の存在下、及び、適切な場合には酸の存在下、又は、適切な場合には塩基の存在下、又は、適切な場合には水素源の存在下で、式(IV)で表される化合物を式(II)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニル;
    W、X、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−CR=CR−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である。]、
    (m) 下記の反応スキーム(スキーム13)に従い、適切な場合にはカップリング剤、塩基及び溶媒の存在下で、式(III)で表される化合物を式(II)で表される化合物と反応させて式(I)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    B=OH、塩素、臭素又はヨウ素;
    Y=酸素;
    A、W、X、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−CR=CR−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である。]、及び
    (n) 下記の反応スキーム(スキーム14)に従い、硫化剤の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(I)で表される化合物を式(I)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    A、W、X、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−CR=CR−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である。]
    を含む方法、但し、上記段階(n)は、YがSである式(I)の化合物を得る場合の任意段階である。
  8. が−C≡C−である請求項1に記載の式(I)で表される化合物を調製する方法であって、以下の段階(e)及び(f):
    (e) 下記の反応スキーム(スキーム5)に従い、塩基およびベストマン−オオヒラ試薬の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(VII)で表されるアルデヒドを式(X)で表されるアルキンに変換させる段階:
    Figure 0005785495

    [ここで、
    PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル又はC−C−アルコキシカルボニル;
    W、X及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]及び
    (f) 下記の反応スキーム(スキーム6)に従い、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、場合により触媒されていてもよいC−Cカップリング反応において、式(X)で表されるアルキンをR−L−ハライドと反応させて式(IVc)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル又はC−C−アルコキシカルボニル;
    Hal=Cl、Br又はI;
    =−C≡C−;
    W、X、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]
    を含み、さらに以下の段階(k)、(m)及び(n):
    (k) 下記の反応スキーム(スキーム11)に従い、適切な場合には溶媒の存在下、及び、適切な場合には酸の存在下、又は、適切な場合には塩基の存在下、又は、適切な場合には水素源の存在下で、式(IV)で表される化合物を式(II)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニル;
    W、X、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−C≡C−である。]、
    (m) 下記の反応スキーム(スキーム13)に従い、適切な場合にはカップリング剤、塩基及び溶媒の存在下で、式(III)で表される化合物を式(II)で表される化合物と反応させて式(I)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    B=OH、塩素、臭素又はヨウ素;
    Y=酸素;
    A、W、X、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−C≡C−である。]、及び
    (n) 下記の反応スキーム(スキーム14)に従い、硫化剤の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(I)で表される化合物を式(I)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    A、W、X、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−C≡C−である。]
    を含む方法、但し、上記段階(n)は、YがSである式(I)の化合物を得る場合の任意段階である。
  9. が−C≡C−である請求項1に記載の式(I)で表される化合物を調製する方法であって、以下の段階(g)及び(h):
    (g) 下記の反応スキーム(スキーム7)に従い、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(X)で表されるアルキンをトリアルキルシリルクロリド(R101112)SiCl又はトリアルキルシリルトリフラート(R101112
    SiOSOCF又は別の既知シリル化剤と反応させて式(XI)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル又はC−C−アルコキシカルボニル;
    10、R11及びR12=C−C−アルキル又はフェニル;
    W、X及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]、及び
    (h) 下記の反応スキーム(スキーム8)に従い、適切な場合には触媒の存在下、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(XI)で表されるアルキンを化合物R−L−Halと反応させて式(IVc)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル又はC−C−アルコキシカルボニル;
    Hal=Cl、Br又はI;
    は、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである
    =−C≡C−;
    10、R11及びR12=C−C−アルキル又はフェニル;
    W、X、L及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]
    を含み、さらに、下記の段階(k)、(m)及び(n):
    (k) 下記の反応スキーム(スキーム11)に従い、適切な場合には溶媒の存在下、及び、適切な場合には酸の存在下、又は、適切な場合には塩基の存在下、又は、適切な場合には水素源の存在下で、式(IV)で表される化合物を式(II)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニル;W、X、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−C≡C−である。]、
    (m) 下記の反応スキーム(スキーム13)に従い、適切な場合にはカップリング剤、塩基及び溶媒の存在下で、式(III)で表される化合物を式(II)で表される化合物と反応させて式(I)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    B=OH、塩素、臭素又はヨウ素;
    Y=酸素;
    A、W、X、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−C≡C−である。]、及び
    (n) 下記の反応スキーム(スキーム14)に従い、硫化剤の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(I)で表される化合物を式(I)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    A、W、X、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−C≡C−である。]
    を含む方法、但し、上記段階(n)は、YがSである式(I)の化合物を得る場合の任意段階である。
  10. が−C(R−C(R−又は−CR=CR−(ここで、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である請求項1に記載の式(I)で表される化合物を調製する方法であって、以下の段階(i):
    (i) 下記の反応スキーム(スキーム9)に従い、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(V)で表されるチオアミドを式(VIa)又は式(VIb)で表される化合物と反応させて式(IVa)又は式(IVb)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=置換されていないか又は置換されているフェニルメチル(ここで、該置換基は、互いに独立して、メチル、メトキシ、ニトロ、ジオキソラノからなる群から選択される)、アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニル;
    Hal=Cl、Br又はI;
    =−C(R−C(R−〔式(IVa)及び式(VIa)で表される化合物に関して〕;
    =−CR=CR−〔式(IVb)及び式(VIb)で表される化合物に関して〕;
    W、X、L、R、R、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]
    を含み、さらに以下の段階(k)から(n):
    (k) 下記の反応スキーム(スキーム11)に従い、適切な場合には溶媒の存在下、及び、適切な場合には酸の存在下、又は、適切な場合には塩基の存在下、又は、適切な場合には水素源の存在下で、式(IV)で表される化合物を式(II)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニル;
    W、X、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−C(R−C(R−又は−CR=CR−(ここで、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である。]、
    (l) 下記の反応スキームに(スキーム12)従い、ハロゲン化剤の存在下、適切な場合には酸又は溶媒の存在下で、式(IIa’)で表される化合物を式(IIa)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    =−C(R−C(R−;
    =Br又はCl〔式(IIa)で表される化合物に関して〕;
    =水素〔式(IIa’)で表される化合物に関して〕;
    W、X、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]、
    (m) 下記の反応スキーム(スキーム13)に従い、適切な場合にはカップリング剤、塩基及び溶媒の存在下で、式(III)で表される化合物を式(II)で表される化合物と反応させて式(I)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    B=OH、塩素、臭素又はヨウ素;
    Y=酸素;
    A、W、X、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−C(R−C(R−又は−CR=CR−(ここで、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である。]、及び
    (n) 下記の反応スキーム(スキーム14)に従い、硫化剤の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(I)で表される化合物を式(I)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    A、W、X、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−C(R−C(R−又は−CR=CR−(ここで、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である。]
    を含む方法、但し、上記段階(l)は、Lが−C(R−C(R−である式(I)の化合物を得る場合に実施され、上記段階(n)は、YがSである式(I)の化合物を得る場合の任意段階である。
  11. が−C(R−C(R−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である請求項1に記載の式(I)で表される化合物を調製する方法であって、以下の段階(j):
    (j) 下記の反応スキーム(スキーム10)に従い、水素の存在下、触媒の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(IVb)又は式(IVc)で表される化合物を式(IVa)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=アセチル又はC−C−アルコキシカルボニル;
    =−C(R−C(R−〔式(IVa)で表される化合物に関して〕;
    =−CR=CR−〔式(IVb)で表される化合物に関して〕;
    =−C≡C−〔式(IVc)で表される化合物に関して〕;
    W、X、L、R、R、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]
    を含み、さらに以下の段階(k)から(n):
    (k) 下記の反応スキーム(スキーム11)に従い、適切な場合には溶媒の存在下、及び、適切な場合には酸の存在下、又は、適切な場合には塩基の存在下、又は、適切な場合には水素源の存在下で、式(IV)で表される化合物を式(II)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    PG=アセチル、C−C−アルコキシカルボニル又はベンジルオキシカルボニル;
    W、X、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−C(R−C(R−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である。]、
    (l) 下記の反応スキームに(スキーム12)従い、ハロゲン化剤の存在下、適切な場合には酸又は溶媒の存在下で、式(IIa’)で表される化合物を式(IIa)で表される化合物に変換させる任意の段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    =−C(R−C(R−;
    =Br又はCl〔式(IIa)で表される化合物に関して〕;
    =水素〔式(IIa’)で表される化合物に関して〕;
    W、X、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]、
    (m) 下記の反応スキーム(スキーム13)に従い、適切な場合にはカップリング剤、塩基及び溶媒の存在下で、式(III)で表される化合物を式(II)で表される化合物と反応させて式(I)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    B=OH、塩素、臭素又はヨウ素;
    Y=酸素;
    A、W、X、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−C(R−C(R−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である。]、及び
    (n) 下記の反応スキーム(スキーム14)に従い、硫化剤の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(I)で表される化合物を式(I)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    A、W、X、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりであり、Lは、−C(R−C(R−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である。]
    を含む方法、但し、上記段階(n)は、YがSである式(I)の化合物を得る場合の任意段階である。
  12. が−C≡C−である請求項1に記載の式(I)で表される化合物を調製する方法であって、以下の段階(o)及び(q)、又は以下の段階(p)及び(r):
    (o) 下記の反応スキーム(スキーム17)に従い、塩基およびベストマン−オオヒラ試薬の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(XII)で表されるアルデヒドを式(XIII)で表されるアルキンに変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    A、W、X、Y、L及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]、及び
    (q) 下記の反応スキーム(スキーム19)に従い、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、場合により触媒されていてもよいC−Cカップリング反応において、式(XIII)で表されるアルキンをR−L−ハライドと反応させて式(Ic)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    Hal=Cl、Br又はI;
    =−C≡C−;
    A、W、X、Y、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]、又は
    (p) 下記の反応スキーム(スキーム18)に従い、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(XIII)で表されるアルキンをトリアルキルシリルクロリド(R101112)SiCl又はトリアルキルシリルトリフラート(R101112)SiOSOCF又は別の既知シリル化剤と反応させて式(XIV)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    10、R11及びR12=C−C−アルキル又はフェニル;
    A、W、X、Y、L及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]、及び
    (r) 下記の反応スキーム(スキーム20)に従い、適切な場合には触媒の存在下、塩基の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(XIV)で表されるアルキンを化合物R−L−Halと反応させて式(Ic)で表される化合物を生成させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    Hal=Cl、Br又はI;
    =−C≡C−;
    10、R11及びR12=C−C−アルキル又はフェニル;
    A、W、X、Y、L、L、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]
    を含む、方法。
  13. が−CR=CR−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である請求項1に記載の式(I)で表される化合物を調製する方法であって、以下の段階(s)又は以下の段階(t):
    (s) 下記の反応スキーム(スキーム21)に従い、塩基又は酸の存在下、ホスホニウム塩またはホスホネート試薬の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(XII)で表されるアルデヒドを式(Ib)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    =−CR=CR−;
    A、W、X、Y、L、L、R、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]、又は
    (t) 下記の反応スキーム(スキーム22)に従い、水素の存在下、触媒の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(Ic)で表される化合物を式(Ib)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    =−CR=CR−〔式(Ib)で表される化合物に関して〕;
    =−C≡C−〔式(Ic)で表される化合物に関して〕;
    A、W、X、Y、L、L、R、R及びRは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。]
    を含む、方法。
  14. が−C(R−C(R−(ここで、Rは、請求項1において式(I)に関して定義されているとおりである。)である請求項1に記載の式(I)で表される化合物を調製する方法であって、以下の段階(u):
    (u) 下記の反応スキームに(スキーム23)従い、水素の存在下、触媒の存在下、及び、適切な場合には溶媒の存在下で、式(Ib)又は式(Ic)で表される化合物を式(Ia)で表される化合物に変換させる段階:
    Figure 0005785495
    [ここで、
    =−C(R−C(R−〔式(Ia)で表される化合物に関して〕;
    =−CR=CR−〔式(Ib)で表される化合物に関して〕;
    =−C≡C−〔式(Ic)で表される化合物に関して〕;
    A、W、X、Y、L、L、R、R、R及びRは、請求項1において式(I)
    に関して定義されているとおりである。]
    を含む、方法。
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