JP5779428B2 - 多層フィルム、筒状フィルム成形体及び筒状包装体 - Google Patents
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Description
(1)表層(A)と、酸変性オレフィン系共重合体を含む接着層(B)と、芳香族ポリアミド系重合体を含むガスバリア層(C)と、酸変性オレフィン系共重合体を含む接着層(D)と、表層(E)と、がこの順に積層されてなり、
前記表層(A)において、オレフィン系重合体の含有量が60質量%以上であり、酸変性オレフィン系共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、並びに、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体及びその酸変性物から選ばれる少なくとも1種の含有量が40質量%以下であり、
前記表層(E)において、オレフィン系重合体の含有量が60〜99質量%であり、酸変性オレフィン系共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、並びに、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体及びその酸変性物から選ばれる少なくとも1種の含有量が1〜40質量%であり、
JIS K7125に準拠して測定される前記表層(A)と前記表層(E)との動摩擦係数が0.10〜0.30である、多層フィルム。
(2)前記表層(A)の前記オレフィン系重合体がプロピレン系重合体であり、
前記接着層(B)の前記酸変性オレフィン系共重合体と、前記接着層(D)の前記酸変性オレフィン系共重合体とが酸変性プロピレン系共重合体である、上記(1)に記載の多層フィルム。
(3)上記(1)又は(2)に記載の多層フィルムが筒状に湾曲してなり、
当該多層フィルムの両端部が互いに重なり合うと共に接合している、筒状フィルム成形体。
(4)上記(3)に記載の筒状フィルム成形体と、当該筒状フィルム成形体に充填された被包装物と、を備え、
前記筒状フィルム成形体の両端部が封止されている、筒状包装体。
本実施形態の多層フィルムは、表層(A)、接着層(B)、ガスバリア層(C)、接着層(D)及び表層(E)をこの順に備え、これらの層がこの順に積層されてなる。
上述した多層フィルムは、例えば、共押出法で得た積層物を延伸することにより作製することが好ましい。以下、代表例として、インフレーション法により多層フィルムを作製する方法について詳述する。
筒状フィルム成形体は、上記多層フィルムが筒状に湾曲してなり、当該多層フィルムの両端部が互いに重なり合うと共に接合している。また、筒状フィルム成形体は、軸方向の両端部に開口を有しており、その筒内に内容物(被包装物)を包装し得る包装部材として使用することができる。筒状フィルム成形体は、多層フィルムを筒状に湾曲させて多層フィルムの両端部を重ねた後に、当該両端部を接合することにより得ることができる。例えば、表層(A)が外周面を構成するように多層フィルムを筒状に湾曲させ、表層(A)上に前記表層(E)を封筒張りに重ね合わせ、その重ね合わせた部分に表層(A)側から熱を印加して熱融着を行なうことにより、筒状フィルム成形体を得ることができる。この筒状フィルム成形体は、例えば、表層(A)が外周面を構成し表層(E)が内周面を構成した筒状成形体である。なお、多層フィルムを表層(A)が外周面を構成するように筒状に湾曲させて表層(E)と表層(E)とを合掌貼りに重ね合わせて、その重ね合わせた部分に表層(A)側から熱を印加してヒートシールを行なっても、筒状フィルム成形体を得ることができる。また、表層(E)が外周面を構成するように筒状に湾曲させて同様に筒状フィルム成形体を得ることもできる。
本実施形態の筒状包装体は、上記筒状フィルム成形体と、筒状フィルム成形体の内部に充填された被包装物と、を備え、筒状フィルム成形体の軸方向の両端部が封止されている。筒状フィルム成形体の両端部は、封止部材を用いて封止してもよい。
筒状フィルム成形体、及びこれに内容物(被包装物)を封入した筒状包装体は、公知の自動充填包装機(例えば、旭化成ケミカルズ(株)社製「ADP(登録商標)」)を用いることにより、容易に得ることができる。以下、好適に使用可能な自動充填包装機100について詳述する。
多層フィルムの23℃における動摩擦係数をJIS K7125に準拠して測定した。この動摩擦係数の測定においては、多層フィルムの表層同士(A層とE層)の縦方向(MD方向)について測定し、n=5の平均値を動摩擦係数として用いた。
300本の包装体について、加熱缶圧ゲージ圧が0.25MPaの条件下で120℃、20分のレトルト処理を行い、その際に破袋(パンク)が発生した本数を数えて、以下の基準に従って評価した。
○:破袋(パンク)本数が0本
×:破袋(パンク)本数が1本以上
筒状フィルム成形体10mを、1mおきにシール線の幅をノギスで測定(単位mm、少数点第2位を四捨五入)した。測定した値の最大値と最小値の差を、シール線幅のばらつき(mm)とし、以下の基準に従って評価した。
◎:シール線幅のばらつきが1.0mm未満
○:シール線幅のばらつきが1.0mm以上2.0mm未満
×:シール線幅のばらつきが2.0mm以上
120℃、20分のレトルト処理した包装体のフィルムを剥がし、フィルムを剥がす時の抵抗感と、フィルムに付着した肉付着量を以下の基準に従って評価した。
○:適度な抵抗感でフィルムが剥がれ、肉付着量はわずかである。
×:抵抗感がほとんどなくフィルムが剥がれ、肉付着量はほとんどない。または、かなりの抵抗感でフィルムが剥がれ、全体に肉が付着している。
120℃、20分のレトルト処理した包装体20本を28℃の温度条件下で3ケ月保存し、包装体の離水状態を目視により、以下の基準に従って評価した。
○:離水がみられない。
×:離水がみられる。
Perkin Elmer社製 Pyris Diamond DSCを用いて、融点の測定を行なった。まず、試料を10℃から300℃まで10℃/分の条件で昇温し、300℃で1分間保持した。次に、試料を10℃/分の条件で10℃まで降温し、10℃で1分間保持した。さらに、試料を再度10℃/分の条件で昇温した時の結晶融解カーブのピーク値を読み取り、融点とした。
300本の包装体について、大気圧下の条件で90℃、60分のボイル処理を行い、その際に破袋(パンク)が発生した本数を数えて、以下の基準に従って評価した。
○:破袋(パンク)本数が0本
×:破袋(パンク)本数が1本以上
まず、表2に示す層構成にて環状5層ダイを用いて溶融共押出した後、約15℃の冷水で固化させて、総厚み約1100μmのチューブ状の無延伸原反を作製した。次いで、この無延伸原反を延伸温度約120℃で、インフレーション法により縦方向に約5倍、横方向に約6倍とした約30倍の延伸倍率で二軸延伸した後、90℃の加熱ロールにより熱処理することにより、最終厚み約40μmの多層フィルムを得た。そして、得られた多層フィルムを巻き取った後、巻きほどきながら幅100mmに裁断した。さらに、多層フィルムを再度巻き取ることで、実施例1の多層フィルムを作製した。
表2に示す樹脂にて、樹脂組成比以外は実施例1と同様に行い、筒状フィルム成形体及び筒状包装体を得た。各種性能評価の評価結果を表2に示す。
表2に示す樹脂にて、縦方向に約6倍、横方向に約6.7倍とした約40倍の延伸倍率で二軸延伸した後、90℃の加熱ロールにより熱処理することにより、最終厚み約30μmとした以外、実施例1と同様に行い、筒状フィルム成形体及び筒状包装体を得た。各種性能評価の評価結果を表2に示す。
表2に示す樹脂にて、縦方向に約5倍、横方向に約5倍とした約25倍の延伸倍率で二軸延伸した後、90℃の加熱ロールにより熱処理することにより、最終厚み約50μmとした以外、実施例1と同様に行い、筒状フィルム成形体及び筒状包装体を得た。各種性能評価の評価結果を表2に示す。
表3に示す樹脂にて、樹脂組成比以外は実施例1と同様に行い、筒状フィルム成形体及び筒状包装体を得た。各種性能評価の評価結果を表3に示す。
表3に示す樹脂にて、縦方向に約4.7倍、横方向に約4.7倍とした約22倍の延伸倍率で二軸延伸した後、90℃の加熱ロールにより熱処理することにより、最終厚み約55μmとした以外、実施例1と同様に行い、筒状フィルム成形体及び筒状包装体を得た。各種性能評価の評価結果を表3に示す。
表3に示す樹脂にて、縦方向に約7倍、横方向に約7倍とした約49倍の延伸倍率で二軸延伸した後、100℃の加熱ロールにより熱処理することにより、最終厚み約25μmとし、得られた多層フィルムの表層(E)に、濡れ張力38mN/mとなるようにコロナ処理を施した以外、実施例1と同様に行い、筒状フィルム成形体及び筒状包装体を得た。各種性能評価の評価結果を表3に示す。
Claims (3)
- 表層(A)と、酸変性オレフィン系共重合体を含む接着層(B)と、芳香族ポリアミド系重合体を含むガスバリア層(C)と、酸変性オレフィン系共重合体を含む接着層(D)と、表層(E)と、がこの順に積層されてなり、
前記表層(A)において、オレフィン系重合体の含有量が60質量%以上であり、酸変性オレフィン系共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、並びに、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体及びその酸変性物から選ばれる少なくとも1種の含有量が40質量%以下であり、
前記表層(E)において、オレフィン系重合体の含有量が60〜99質量%であり、酸変性オレフィン系共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、並びに、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体及びその酸変性物から選ばれる少なくとも1種の含有量が1〜40質量%であり、
JIS K7125に準拠して測定される前記表層(A)と前記表層(E)との動摩擦係数が0.10〜0.30であり、
前記表層(A)の前記オレフィン系重合体がプロピレン系重合体であり、
前記接着層(B)の前記酸変性オレフィン系共重合体と、前記接着層(D)の前記酸変性オレフィン系共重合体とが酸変性プロピレン系共重合体である、多層フィルム。 - 請求項1に記載の多層フィルムが筒状に湾曲してなり、
当該多層フィルムの両端部が互いに重なり合うと共に接合している、筒状フィルム成形体。 - 請求項2に記載の筒状フィルム成形体と、当該筒状フィルム成形体に充填された被包装物と、を備え、
前記筒状フィルム成形体の両端部が封止されている、筒状包装体。
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