JP5776444B2 - 感度調整装置及び腕時計 - Google Patents
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Description
こうした無線通信によって送受信されるデータには個人情報も多く含まれる可能性がある。このため、個人のプライバシー等を保護するためにも、データの送受信は特定の電子機器から特定の電子機器に対して正確に行われる必要がある。
しかし、通信関連モジュールにおいて送受信感度の切り替えを行う場合、通信関連モジュールの制御構成が複雑化する等の問題がある。
蓋部材により開口部を閉塞されてなる外装ケース内に収納され外部の機器との間で無線信号を送受信可能なアンテナの電波送受信感度を調整する感度調整装置であって、
前記蓋部材は、
前記外装ケースの開口部に取り付けられた蓋本体と、
前記アンテナを覆う位置に配置されるとともに前記蓋本体に対して回転可能に取り付けられた回転部材と、
を備え、
この回転部材は、回転の周方向に沿って電波の透過を妨げる遮蔽部と電波を透過させる開放部とを備え、前記遮蔽部により遮蔽される前記アンテナの被遮蔽範囲を調整することを特徴としている。
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の感度調整装置と、
前記感度調整装置により電波送受信感度を調整されるアンテナと、
前記アンテナを保持するモジュールと、
前記アンテナ及び前記モジュールを収納する外装ケースと、
を備えていることを特徴としている。
本実施形態に係る腕時計100は、電気的な駆動により図示しない指針(秒針、分針、時針)を回転させて時刻を表示するものである。なお、図1から図6では、指針等について図示を省略している。
また、外装ケース1の側面には、外装ケース1の内部に貫通する貫通孔12(図3参照)が形成されている。なお、本実施形態では、貫通孔12は、腕時計100における3時方向の側面に形成されている場合を例としているが、貫通孔12が設けられる位置はこれに限定されない。例えば9時方向の位置や4時方向の位置に貫通孔12が設けられていてもよい。
軸部材21の挿入側の端部には、図示しない歯車が設けられており、この歯車は、例えば後述するモジュール3内に設けられている図示しない分針等の各種指針を回動させる輪列の一部に接続されている。そして、竜頭2を回転させるとその回転力が指針を回動させる輪列に伝達され、指針の位置調整、時刻合わせ等が可能となるように構成されている。
モジュール3は、腕時計100の裏面側(図3において下側)から中枠部材14によって支持されている。
アンテナ4は、例えば接着固定等によりモジュール3上に保持されている。なお、モジュール3に凹部31が形成されていることは必須ではなく、平坦な面に上にアンテナ4が配置されていてもよい。また、アンテナ4は、モジュール3の表面に貼着されていてもよいし、モジュール3内に埋設されていてもよい。また、アンテナ4の配置される位置はここに例示したものに限定されず、他の位置であってもよい。
このアンテナ4は、図示しないコネクタ等を介して回路基板と電気的に接続されており、このコネクタを介して、図示しない電波送受信制御回路と接続されている。
なお、本実施形態では、アンテナ4及び図示しない送受信制御回路自体は、常に最大の電波送受信感度(例えば本実施形態ではアンテナ4から5m程度の範囲内で電波を送受信可能な電波送受信感度)が維持されており、後述するように、感度調整装置10(図3参照)によるアンテナ4の被遮蔽範囲を変えることで電波送受信感度を機械的構成により調整するようになっている。
また、この文字板5の上、すなわちモジュール3の上方には、環状(リング状)に形成された見切り部材6が、その環状中心を中心として回転可能に設けられている。なお、見切り部材6は回転可能なものに限定されない。
一方、外装ケース1の裏面側の開口部には、蓋部材としての裏蓋部材8が防水リング15を介して裏面側の開口部を閉塞するように取り付けられている。
本実施形態において、裏蓋部材8は、裏蓋本体81、回転部材82、係止用リング部材83を備えている。
本実施形態では、これら裏蓋部材8を構成する部材のうち、裏蓋本体81及び係止用リング部材83は、例えばステンレス、チタニウム等の金属材料によって形成されており、回転部材82は、例えば工業用プラスチックやエンジニアプラスチック等の樹脂(例えばポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)等)で形成されている。なお、裏蓋本体81、回転部材82及び係止用リング部材83を形成する材料はこれに限定されず、例えば裏蓋本体81や係止用リング部材83が例えば樹脂等の金属以外の材料により形成されていてもよいし、回転部材82がここに挙げた以外の材料により形成されていてもよい。
また、裏蓋本体81の内周面には、後述する係止用リング部材83のリング側ねじ溝832と螺合する本体側ねじ溝812が形成されている。
また、本実施形態では、裏蓋本体81の裏側の面(すなわち裏蓋部材8を外装ケース1に取り付けた際に外側となる面)であって、アンテナ4の設けられている位置に対応する位置(すなわち腕時計100の6時側)には、アンテナ4の位置を示すアンテナ指標813が付されている。なお、アンテナ指標813は、例えば、裏蓋本体81上に印刷、貼着、蒸着、彫刻等の手段により形成される。
回転部材82は、裏蓋本体81の開口部814の内径とほぼ同じ外径を有するように形成されており、裏蓋本体81の表面側(図3において上側)から裏蓋本体81の開口部814に嵌め込むことにより裏蓋本体81の開口部814をほぼ隙間なく閉塞する。
また、回転部材82の表面側(すなわち裏蓋部材8を外装ケース1に取り付けた際に内側となる側)の外周には、裏蓋本体81の開口部814の内径よりも大きい外径を有する鍔部822が設けられており、回転部材82を裏蓋本体81の開口部814に嵌め込んだ際に、この鍔部822が裏蓋本体81の内側に係止されるようになっている。
回転部材82は、前述のように例えば樹脂等、電波を透過可能な材料により形成されており、その一部がモジュール3の上に保持されているアンテナ4の上を覆うように配置されている。なお、回転部材82を形成する材料は樹脂に限定されない。
図7に示すように、回転部材82の表側の面には、回転部材82の回転の周方向に沿って磁性シート825が貼付(配置)されている。磁性シート825は、例えばフェライト等の磁性材料や磁性粉を含有する材料をシート状に加工した磁性体である。
本実施形態において、磁性シート825は、リング状に形成されたシートの一部が切り欠かれたほぼC字型となっている。
磁性シート825は、アンテナ4に入射しようとする電波を磁性材料の磁気損失により吸収して電波の透過を妨げるものであり、回転部材82のうち、磁性シート825が貼付(配置)されている部分は電波の透過を妨げる遮蔽部となり、磁性シート825が貼付(配置)されていない部分(すなわち、磁性シート825が切り欠かれている部分)は電波を透過させる開放部826となっている。
このように感度指標827を設けることにより、ユーザは感度指標827の位置を見ることによって、腕時計100の視認側から目視にて容易に遮蔽部(すなわち磁性シート825が貼付されている部分)及び開放部826の位置を確認することができる。
また、本実施形態では、上述のように、裏蓋本体81の裏側の面には、アンテナ4の位置を示すアンテナ指標813が付されており、感度指標827をこのアンテナ指標813に合わせることにより簡易に開放部826をアンテナ4の位置に合わせることができる。
回転部材82は、この凹部828に爪先や硬貨等を差し込んで図2におけるいずれかの矢印方向に回すことにより、回転部材82を時計回り又は反時計回りに任意の位置まで回転させることができるようになっている。そして、回転部材82を回転させることにより遮蔽部(すなわち磁性シート825が貼付されている部分)及び開放部826の位置を変更し、遮蔽部により遮蔽されるアンテナ4の被遮蔽範囲を調整することにより、アンテナ4の電波送受信感度を調整可能に構成されている。
係止用リング部材83の一端側には、係止用リング部材83の環状中心に向かってほぼ水平に張り出した張出部833が形成されている。なお、張出部833は、係止用リング部材83の全周に亘って設けられていてもよいし、係止用リング部材83の内周に沿って数箇所に部分的に設けられていてもよい。
係止用リング部材83は、裏蓋本体81に回転部材82を嵌め込んだ後に回転部材82の外周面と裏蓋本体81の内周面との間に装着することにより、回転部材82が裏蓋本体81から抜け落ちないように係止するものである。
具体的には、係止用リング部材83のリング側ねじ溝832と裏蓋本体81の本体側ねじ溝812とを螺合させることにより、係止用リング部材83の張出部833が回転部材82の鍔部822を上側(図3及び図4において上側)から係止するようになっている。これにより、回転部材82の鍔部822が防水リング85に押し付けられて裏蓋部材8の気密性が確保された状態となるとともに、回転部材82が裏蓋本体81に対して回転可能に取り付けられる。
アンテナ4の被遮蔽範囲の調整について、図8及び図9を参照して説明する。図8及び図9は、モジュール3に固定されたアンテナ4及び回転部材82の配置を腕時計100の表面側(図3における上側)から見た図であり、モジュール3及びアンテナ4を二点鎖線で表している。
また、ユーザの操作により、図9に示すように、開放部826(すなわち磁性シート825が貼付されていない部分)がアンテナ4の配置されている位置(すなわち、腕時計100における6時方向の位置)の上方に来るように回転部材82を回転させると、アンテナ4の上方が磁性シート825によって覆われないため(すなわち、アンテナ4の被遮蔽範囲がなくなるため)、アンテナ4に入射しようとする電波がアンテナ4に入りやすくなり、アンテナ4の電波送受信感度は高くなる。
すなわち、腕時計100は、異なる電波送受信感度の下で実現される複数の通信モード(本実施形態では後述する「ペアリングモード」「データ同期モード」「端末捜索モード/忘れ物防止モード」)を実現可能となっており、感度調整装置10は、これら各通信モードに適した電波送受信感度となるようにアンテナ4の被遮蔽範囲を調整する。
なお、通信モードの種類はこれに限定されない。「データ同期モード」「端末捜索モード/忘れ物防止モード」のうちいずれか1つのみを有するものであってもよいし、これら3つの通信モード以外の通信モードを実現可能となっていてもよい。
このため、本実施形態では、入力操作部等からペアリングモードを選択する指示が入力されペアリングモードで通信を行う場合には、回転部材82の遮蔽部である磁性シート825が貼付されている部分がアンテナ4の上方に位置するように回転部材82を回転させ、アンテナ4の電波送受信感度が低くなるように調整する。
具体的には、ユーザが回転部材82の凹部828に爪部や硬貨等を差し仕込んで回転部材82を回転操作することにより、開放部826に対応して設けられている感度指標827が腕時計100の6時位置以外に配置される位置まで回転部材82を回転させ、遮蔽部(磁性シート825が貼付されている部分)がアンテナ4の上方を覆う位置にくるように調整する(図8参照)。
この状態で、ユーザがペアリングの対象となる端末装置を腕時計100に接触又は10cm程度の距離まで近接させると、腕時計100のアンテナ4からペアリングのための問合せ信号(例えば腕時計100の個体識別番号等を含む信号)が送信され、この問合せ信号を受信可能な距離にある端末装置のみが当該信号を受信する。問合せ信号を受信した端末装置は応答信号(例えば当該端末装置の個体識別番号等を含む信号)を腕時計100に返信し、腕時計100のアンテナ4がこの応答信号を受信すると、当該応答信号が制御部に送られ、制御部は当該端末装置を以後腕時計100との間でデータの送受信が可能な端末装置として登録する。これによりペアリング(端末装置間の初期登録作業)が完了する。
また、アンテナ4の電波送受信感度の低い状態(すなわち、磁性シート825がアンテナ4の上方を覆っている状態)では目的の端末装置との間で適切にペアリングを成立させることができなかった場合(すなわち、ペアリングが成立していない旨の表示等がされた場合)には、ユーザが回転部材82の凹部828に爪部や硬貨等を差し仕込んで回転部材82を回転操作することにより、感度指標827が腕時計100の6時位置に配置される位置まで回転部材82を回転させ、開放部826(磁性シート825が貼付されていない部分)がアンテナ4の上方を覆う位置にくるように調整した上で、再度ペアリングを試みるようにしてもよい。
また、端末捜索モードは、例えばユーザが腕時計100との間でペアリング済みである自己又は友人の端末装置等の場所を捜索する場合を想定した通信モードであり、忘れ物防止モードは、例えばユーザが腕時計100との間でペアリング済みである自分の端末装置から所定の距離(例えば5m程度)以上離れたときに、ブザー等により警告を発することを想定した通信モードである。
このため、本実施形態では、入力操作部等から「データ同期モード」又は「端末捜索モード/忘れ物防止モード」を選択する指示が入力されこれらの通信モードで通信を行う場合には、回転部材82の開放部826である磁性シート825が貼付されていない部分がアンテナ4の上方に位置するように回転部材82を回転させ、アンテナ4の電波送受信感度が高くなるように調整する。
具体的には、ユーザが回転部材82の凹部828に爪部や硬貨等を差し仕込んで回転部材82を回転操作することにより、開放部826に対応して設けられている感度指標827が腕時計100の6時位置に配置される位置まで回転部材82を回転させ、開放部826(磁性シート825が貼付されていない部分)がアンテナ4の上方位置にくるように調整する(図9参照)。
これにより、腕時計100は、アンテナ4が多少離れた距離にある端末装置との間で電波を送受信することのできる状態となり、例えばユーザが身に付けている携帯電話等との間でデータの送受信を行うことにより、相互のデータを同期させることができる。また、例えば端末捜索モードであれば、腕時計100から5m程度の範囲内に存するペアリング済みの端末装置に対して、腕時計100のアンテナ4から応答を要求する信号が送信され、端末装置がこの信号を受信して応答信号を腕時計100に送信すると、その旨がブザー等の音やライトの点滅等によりユーザに報知される。また、例えば忘れ物防止モードであれば、腕時計100のアンテナ4からペアリング済みの端末装置に対して応答を要求する信号が送信され、端末装置はこの信号を受信して応答信号を腕時計100に送信する。そして、端末装置からの応答信号が受信できなくなると、腕時計100の制御部は端末装置が所定の距離(本実施形態ではアンテナ4の電波送受信可能な範囲である5m)以上ユーザから離間したと判断して、その旨をブザー等の音やライトの点滅等によりユーザに報知する。
そして、アンテナ4の電波送受信感度をこれらの通信モードに適した感度に調整する手法として回転部材82を回転させて遮蔽部により覆われるアンテナ4の被遮蔽範囲を調整するという機械的な構成をとっているため、受信回路等、通信関連モジュールにおいて電波送受信感度の切り替えを行う場合と比較して、アンテナ4の電波送受信感度の調整にかかる電力消費量を抑えることができる。
また、腕時計100の場合、小型・軽量化が求められ、大型のバッテリを収容するスペースを確保することが難しいが、本実施形態における腕時計100は、外装ケース1の開口部に装着される裏蓋本体81と、アンテナ4を覆う位置に配置された回転部材82とにより構成される感度調整装置10を備えており、機械的な構成によりアンテナ4の電波送受信感度を調整することができる。このため、通信関連モジュールにおいて電波送受信感度の切り替えを行う場合と比較して電力消費量を抑えることができ、大型のバッテリ等を備える必要がないため、装置の小型・軽量化を図ることができる。
また、外装ケース1の開口部を閉塞する裏蓋部材8を構成する回転部材82に遮蔽部と開放部826とを設けて、この回転部材82を回転させることによりアンテナ4の電波送受信感度を調整することができるため、新たに電波送受信感度を調整するための部材を設けることなく通信モードに適した感度の調整を行うことが可能であり、装置構成の簡易化、小型・軽量化を実現することができる。
また、遮蔽部は、回転部材82の裏面側に磁性体である磁性シート825を貼付することにより構成されているため、製造等が容易であり、生産コストを低く抑えることが可能である。
例えば、図10に示すように、感度調整装置20を構成する回転部材92の裏面側の一部分のみに、アンテナ4を被覆することのできる大きさの磁性シート925を貼付してもよい。この場合には、磁性シート925が貼付されている部分が遮蔽部となり、それ以外の部分が開放部926となる。
したがって、ペアリングを行う際(すなわち「ペアリングモード」のとき)には、図11に示すように、磁性シート925が貼付されている部分がアンテナ4を被覆する位置まで回転部材92を回転させる。これによりアンテナ4の電波送受信感度をペアリングに適した感度まで低下させることができる。そして、図11に示す状態において端末装置間のペアリングが成立しなかったとき、又はペアリングが成立している端末装置同士でデータを同期させたり(すなわち「データ同期モード」のとき)、ペアリングが成立している端末の捜索等を行う場合(すなわち「端末捜索モード/忘れ物防止モード」のとき)には、図12に示すように、開放部926(すなわち磁性シート925が貼付されていない部分)がアンテナ4の上に位置するように回転部材92を回転させる。これにより離れた場所にある端末装置間でも電波の送受信が可能な程度までアンテナ4の電波送受信感度を高くすることができる。
また、磁性体は回転部材82のアンテナ4と対向する面に配置されていればよく、磁性体を配置する手法は貼付に限定されない。例えば、回転部材82の一部に磁性体を埋め込むことにより遮蔽部を形成してもよいし、磁性材料や磁性粉を含有する材料を蒸着、印刷する等の手法により回転部材82に磁性体を配置して遮蔽部を形成してもよい。
例えば、回転部材自体を電波の透過を妨げる電波遮蔽材料で形成し、この回転部材の一部を他の部分よりも厚く形成された肉厚部として、他の部分よりも電波が透過しにくいように構成してもよい。電波遮蔽材料とは、例えば電波を吸収する電波吸収体等、電波の透過を妨げることのできる材料であり、具体的には、例えば、磁性材料や磁性粉を含有する材料を所定の形状に成型したり、所定の形状に成型された基材に磁性シートを貼付することにより形成する。この場合には、肉厚部が遮蔽部となり、それ以外の部分が開放部となる。なお、肉厚部の位置を示すために、回転部材の裏側の面(すなわち裏蓋部材を外装ケースに取り付けた際に外側となる面)であって、肉厚部に対応する位置に、当該部分が遮蔽部であることを示す感度指標が付されることが好ましい。
このように肉厚部が遮蔽部となり、それ以外の部分が開放部となる場合にも、機械的な構成によりアンテナ4の電波送受信感度を調整することができ、感度調整のために大型のバッテリ等を備える必要がないため、装置の小型・軽量化を図ることができる。
例えば、遮蔽部とアンテナ4との位置関係を段階的に調整することにより、アンテナ4全体が遮蔽される状態、アンテナ4が一部遮蔽される状態、アンテナ4全体が遮蔽されない状態のように、複数段階の調整ができるようにしてもよい。この場合には、ユーザは、「ペアリングモード」で通信を行う際に、アンテナ4全体が遮蔽される状態ではペアリングが成立しなかった場合に、ペアリングが成立するまでアンテナ4の電波送受信感度を段階的に上げていくことができる。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
蓋部材により開口部を閉塞されてなる外装ケース内に収納され外部の機器との間で無線信号を送受信可能なアンテナの電波送受信感度を調整する感度調整装置であって、
前記蓋部材は、
前記外装ケースの開口部に取り付けられた蓋本体と、
前記アンテナを覆う位置に配置されるとともに前記蓋本体に対して回転可能に取り付けられた回転部材と、
を備え、
この回転部材は、回転の周方向に沿って電波の透過を妨げる遮蔽部と電波を透過させる開放部とを備え、前記回転部材を回転させることにより前記遮蔽部及び前記開放部の位置を変更し、前記遮蔽部により遮蔽される前記アンテナの被遮蔽範囲を調整することにより、前記アンテナの電波送受信感度を調整可能に構成されていることを特徴とする感度調整装置。
<請求項2>
前記遮蔽部は、前記回転部材の前記アンテナと対向する面に磁性体を設けることにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の感度調整装置。
<請求項3>
前記回転部材は、その回転の周方向の一部に他の部分よりも厚く形成された肉厚部を有し、
この肉厚部により前記遮蔽部が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の感度調整装置。
<請求項4>
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の感度調整装置と、
前記感度調整装置により電波送受信感度を調整されるアンテナと、
前記アンテナを保持するモジュールと、
前記アンテナ及び前記モジュールを収納する外装ケースと、
を備えていることを特徴とする腕時計。
2 竜頭
3 モジュール
4 アンテナ
5 文字板
8 裏蓋部材
10 感度調整装置
81 裏蓋本体
82 回転部材
83 係止用リング部材
100 腕時計
813 アンテナ指標
825 磁性シート
826 開放部
827 感度指標
Claims (6)
- 蓋部材により開口部を閉塞されてなる外装ケース内に収納され外部の機器との間で無線信号を送受信可能なアンテナの電波送受信感度を調整する感度調整装置であって、
前記蓋部材は、
前記外装ケースの開口部に取り付けられた蓋本体と、
前記アンテナを覆う位置に配置されるとともに前記蓋本体に対して回転可能に取り付けられた回転部材と、
を備え、
この回転部材は、回転の周方向に沿って電波の透過を妨げる遮蔽部と電波を透過させる開放部とを備え、前記遮蔽部により遮蔽される前記アンテナの被遮蔽範囲を調整することを特徴とする感度調整装置。 - 前記遮蔽部は、前記アンテナを被覆する大きさで形成されており、
前記電波送受信感度は、前記回転部材の回転によって前記アンテナが前記遮蔽部に覆われた場合に、低くなることを特徴とする請求項1に記載の感度調整装置。 - 前記遮蔽部は、前記回転部材の前記アンテナと対向する面に磁性体を設けることにより構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の感度調整装置。
- 前記回転部材は、その回転の周方向の一部に他の部分よりも厚く形成された肉厚部を有し、
この肉厚部により前記遮蔽部が構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の感度調整装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の感度調整装置と、
前記感度調整装置により電波送受信感度を調整されるアンテナと、
前記アンテナを保持するモジュールと、
前記アンテナ及び前記モジュールを収納する外装ケースと、
を備えていることを特徴とする腕時計。 - 外装ケースの開口部を閉塞する蓋部材と、
前記外装ケースの開口部に取り付けられた蓋本体と、
前記蓋本体に対して回転可能に取り付けられた回転部材と、
を備え、
この回転部材は、回転の周方向に沿って電波の透過を妨げる遮蔽部と電波を透過させる開放部とを備えることを特徴とする感度調整装置。
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