JP5935422B2 - 感度調整装置及び電波通信機器 - Google Patents

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Description

本発明は、感度調整装置及びこれを適用した電波通信機器に関するものである。
近年、無線通信機能を備える腕時計等の電子機器間において、無線方式によってデータのやり取りをしたり、情報の同期を取る等、各種データの送信や受信(すなわち通信)を行う手法が浸透しつつある。
こうした無線信号を介して通信されるデータには個人情報も多く含まれる可能性がある。このため、個人のプライバシー等を保護するためにも、データの通信は特定の電子機器から特定の電子機器に対して正確に行われる必要がある。
しかし、身の回りに複数の電子機器がある場合、他の電子機器との干渉が起こって目的の電子機器との間で正確に無線通信を行うことができないおそれがある。特にBluetooth(登録商標)など波長の長い電波を取り扱う際には、障害物等に強く電波が遮断されにくいという性質があるために、他の電子機器との干渉を起こしやすい。
従来、無線通信システムにおいて、他の電子機器との干渉を避けて、通信を行いたい電子機器同士を適切にペアリング(すなわち、初期の認識作業)する方法として、ペアリングしたい電子機器(電子デバイス)を互いに近傍となる位置に配置するとともに、一方の電子機器から、無線通信システムにおける標準の信号出力電力レベルよりも小さい電力レベルに制限された問い合わせ信号を送信し、他方の電子機器がこの問い合わせ信号を検出すると、これに対する応答信号を送信する。そして、当該電子機器が問い合わせ信号に応答する最初の電子機器であることに基づいて、双方の電子機器間で、ポイントツーポイント接続を開始するという手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような手法でペアリングを行った場合には、他の電子機器との干渉を避けて目的とする電子機器間でのみ通信を成立させ、適切にペアリングを行うことができる。
特表2007−536852号公報
しかしながら、電子機器間でデータの通信を行う目的は様々であり、ペアリングを行う場合のように電子機器同士を接触させる程度に近接させて通信を行う場合の他、例えばユーザ自身が身に着けている携帯端末装置と腕時計等の電子機器との間で各種データの通信を行う場合のように多少離れた位置にある電子機器間でデータの通信を行う場合や、ユーザが手元から離してしまった電子機器の所在を捜索する場合のようにある程度離れた場所にあると想定される電子機器との間で通信を行う必要がある場合もある。
このため、電子機器間でデータの通信を行う際の電波の通信感度は、その目的・用途・状況等に応じて適宜切り替えられることが求められる。
この点、携帯電話やパーソナルコンピュータ(personal computer)等では、受信回路等、通信関連モジュールにおいて通信感度の切り替えを行っている。
しかし、通信関連モジュールにおいて通信感度の切り替えを行う場合、通信関連モジュールの制御構成が複雑化する等の問題がある。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、簡易な機構により、用途に応じた感度となるようにアンテナの通信感度を調整することのできる感度調整装置及びこれを適用した電波通信機器を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明に係る感度調整装置は、
外部の機器との間で無線信号を介して通信するアンテナの感度を調整する感度調整装置であって、前記アンテナが配置される板状のアンテナ支持体と、前記アンテナ支持体を移動させるアンテナ移動手段と、前記アンテナの移動範囲の一部を覆うように設けられ、電波の透過を妨げる電波遮蔽部材と、を有し、前記アンテナ移動手段により前記アンテナ支持体を移動させて、前記アンテナと前記電波遮蔽部材との位置関係を変更することにより、前記アンテナの電波送受信感度を調整することを特徴としている。
本発明によれば、アンテナの電波通信感度を通信モードに適した感度に調整する手法としてアンテナを移動させて遮蔽部により覆われるアンテナの被遮蔽範囲を調整するという機械的な構成をとっているため、受信回路等、通信関連モジュールにおいて通信感度の切り替えを行う場合と比較して、アンテナの電波通信感度の調整にかかる電力消費量を抑えることができるという効果を奏する。
本実施形態における感度調整装置を適用した腕時計の正面図である。 図1の腕時計におけるII−II線断面図である。 図2におけるアンテナ周辺を拡大した要部断面図である。 アンテナ及びその周囲に配置された電波規制部材を示す斜視図である。 竜頭とアンテナ支持体との関係を示す要部斜視図である。 (A)は、アンテナが完全に遮蔽された状態となる場合の感度調整部材とアンテナとの位置関係を示した平面図であり、(B)は、アンテナの感度が最も低い状態となる場合の感度調整部材とアンテナとの位置関係を示した平面図であり、(C)は、アンテナの感度が中程度の状態となる場合の感度調整部材とアンテナとの位置関係を示した平面図であり、(D)は、アンテナの感度が最も高い状態となる場合の感度調整部材とアンテナとの位置関係を示した平面図である。
以下、図1から図6を参照しつつ、本発明に係る感度調整装置及びこれを備える電波通信機器の好適な実施形態について説明する。なお、以下では、本発明に係る感度調整装置を電波通信機器としての機能を備える腕時計に適用した場合について説明するが、感度調整装置を適用可能な実施形態はこれに限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る腕時計の正面図であり、図2は、図1におけるII−II線に沿う断面図である。
本実施形態に係る腕時計100は、電気的な駆動により図示しない指針(秒針、分針、時針)を回転させて時刻を表示するものである。
この腕時計100は、中空の短柱形状に形成された外装ケース1を備えている。本実施形態において外装ケース1は、例えばステンレス、チタニウム等の金属材料によって形成されている。なお、外装ケース1は、金属材料で形成されているものに限定されず、例えば樹脂等により形成されているものであってもよい。
この外装ケース1の上下両端部(図1において上下端部)、つまり時計の12時方向側端部及び6時方向側端部には、時計バンド(図示せず)が取り付けられるバンド取付部11が形成されている。
また、外装ケース1は、表面側(図2において上側)の開口部と、裏面側(図2において下側)の開口部とを有している。そして、外装ケース1の表面側の開口部には、透明なガラス等の材料で形成された図示しない風防部材が防水リング等を介して表面側の開口部を閉塞するように取り付けられている。一方、外装ケース1の裏面側の開口部には、図示しない裏蓋部材が防水リング等を介して裏面側の開口部を閉塞するように取り付けられている。
外装ケース1の側部であって腕時計100における4時方向の位置には、腕時計100についての各種操作を行う操作釦3が設けられている。
また、外装ケース1の側面であって腕時計100における3時方向の位置には、外装ケース1の内部に貫通する貫通孔12(図2参照)が形成されている。
なお、本実施形態では、操作釦3が腕時計100における4時方向の位置に設けられ、貫通孔12が腕時計100における3時方向の側面に形成されている場合を例としているが、操作釦3及び貫通孔12が設けられる位置はこれに限定されない。例えば貫通孔12が9時方向の位置や4時方向の位置に設けられていてもよい。
図2に示すように、貫通孔12には、中空の筒状部材13が外装ケース1の外部から内部に挿通されている。筒状部材13の一端には、貫通孔12の内径よりも大きい外径を有するフランジ部131が形成されており、筒状部材13を貫通孔12内に挿入した際にこのフランジ部131が外装ケース1の外側に突出するようになっている。
フランジ部131のフランジ部131の内周面に沿って周溝が形成されている。この周溝内には、Oリング等のリング状の封止部材であるシールリング14が嵌め込まれている。シールリング14は、例えば各種の樹脂等で形成されている。なお、シールリング14を形成する材料はこれに限定されない。また、周溝及びシールリング14は、筒状部材13の軸方向のどこかに設けられていればよく、その位置等は特に限定されない。
外装ケース1の側部であって貫通孔12の設けられている側には、この外装ケース1の側面において内外を貫通して設けられるとともに、後述するアンテナ支持体7を回転させる回転操作部である竜頭2が設けられている。
本実施形態において、竜頭2は、アンテナ8を移動させて遮蔽部(本実施形態では後述する磁性シート52)及び開放部(本実施形態では後述する開口部51)に対するアンテナ8の位置を変更し、遮蔽部(磁性シート52)により遮蔽されるアンテナ8の被遮蔽範囲を調整することにより、アンテナ8の感度を調整するアンテナ移動手段として機能する。
竜頭2は、軸部材21と、この軸部材21の一端側に形成され、筒状部材13の内径よりも大きな径を有する竜頭トップ22とを備えている。
軸部材21は、筒状部材13を介して貫通孔12に挿入され、外装ケース1の外部から内部に挿通するものである。軸部材21は、外径が貫通孔12内の筒状部材13の内径とほぼ等しく形成されており、軸部材21の外周面はフランジ部131の周溝内に設けられているシールリング14と密着する。
竜頭2を回転操作した際には、軸部材21は、その外周面がシールリング14に密着しながら周方向に摺動する。これにより、軸部材21と外装ケース1の筒状部材13との間の気密性が確保されるようになっている。
また、竜頭トップ22の内側(すなわち、外装ケース1の側面と対向する側)には、軸部材21の外周に沿って溝部221が形成されており、筒状部材13のフランジ部131がこの溝部221内に収容されるようになっている。
なお、溝部221の奥側又はフランジ部131の外周面に図示しないシールリングを設けて、筒状部材13と竜頭トップ22との間の気密性が確保されるように構成してもよい。
軸部材21の挿通側端部近傍には、後述するアンテナ支持体7を回転させるための支持体駆動歯車(ピニオン)25(図3参照)が設けられている。支持体駆動歯車25は、圧入等により軸部材21に固定されている。
外装ケース1の内部には、ほぼ円柱形状に形成されたモジュール4が配置されている。モジュール4は、各種部品が例えば樹脂等によって形成されたハウジング(図示せず)に組み込まれたものである。なお、モジュール4の形状は円柱形状に限定されない。
モジュール4の下側には、各種電子部品を実装した回路基板41が配置されている。
また、モジュール4内には、腕時計100の指針62を運針させる時計ムーブメント6が配置されている。時計ムーブメント6は、例えば図示しない駆動用のモータや輪列機構等を含んでいる。
モジュール4における竜頭2に対応する位置(すなわち、腕時計のほぼ3時方向にあたる位置)には、モジュール4の厚み方向(図2及び図3における上下方向)に貫通する貫通孔42aを有する筒状の軸支持部42が設けられている。また、回路基板41における軸支持部42の貫通孔42aに対応する位置には回路基板41の厚み方向(図2及び図3における上下方向)に形成された凹部41aが設けられている。なお、凹部41aは回路基板41の厚み方向に貫通する孔部であってもよい。
凹部41aの底面には、回路基板41と電気的に接触する板ばね44が配置されている。また、貫通孔42aの開口部周縁にはアンテナ用端子部45が設けられており、貫通孔42aの内部には、このアンテナ用端子部45と一端側の端部が接触するコンタクト用のスプリング46が配置されている。
図2及び図3に示すように、本実施形態では、モジュール4の上側(腕時計100における表面側)であって、モジュール4の周縁部における腕時計のほぼ3時方向にあたる位置(図1における右側位置)には、ほぼ円板状のアンテナ支持体7が配置されている。
円板状のアンテナ支持体7のほぼ中心(円中心)には、回転軸71がアンテナ支持体7に圧入等により取り付けられている。
図3に示すように、回転軸71は、中空筒状の軸本体711と、この軸本体711のほぼ中心に、絶縁カバー713を介して挿入されている導体軸712とを備えている。導体軸712及び絶縁カバー713は、軸本体711よりも長く形成されており、導体軸712は、軸支持部42を貫通して、その先端部が回路基板41の凹部41aの底面に接するようになっている。なお、軸本体711、導体軸712及び絶縁カバー713は、一体の部品として形成されていることが好ましい。
回転軸71の取付け側の端部近傍には軸側歯車(ピニオン)72(図3参照)が設けられている。軸側歯車72は、例えば圧入等により回転軸71に固定されている。
アンテナ支持体7の回転軸71は、貫通孔42a及び凹部41a内に上方から挿入されており、貫通孔42a及び凹部41aによって支持されるようになっている。
そして、図3に示すように、回転軸71は、軸側歯車72の下側面が軸支持部42の上側端面と接触する位置まで回転軸71が挿入された状態において、導体軸712の先端部が凹部41aの底面の板ばね44に接触する。また、このとき、軸本体711の先端部がスプリング46の上側の端部(すなわちアンテナ用端子部45と接触する側とは反対側の端部)と接触するようになっている。
また、回転軸71は、軸支持部42の貫通孔42a及び回路基板41の凹部41a内に挿入され、支持されている状態において、軸本体711に設けられている軸側歯車72が竜頭2の支持体駆動歯車25と噛み合うようになっており、竜頭2を回転させることによって、回転軸71が軸周りに回転し、アンテナ支持体7が、この回転軸71(円中心)を回転中心として回転可能に構成されている。
このアンテナ支持体7の上面(図2及び図3において上側の面、腕時計100の視認側の面)には、弧状の外縁部を有するほぼ半円形状のアンテナ8が載置されている。アンテナ8は、例えばチップ状等の小型のアンテナであり、弧状の外縁部がアンテナ支持体7の外周に沿うように配置され、接着剤や接着テープ等によりアンテナ支持体7の上面に固定されている。
なお、アンテナ8は、アンテナ支持体7の上面に貼着されている場合に限定されない。例えば、アンテナ支持体7の上面の一部に凹部を設けて、この凹部内にアンテナ8が嵌装される構成としてもよい。また、アンテナ8及びアンテナ支持体7の形状や配置、アンテナ支持体7上におけるアンテナ8の位置等はここに例示したものに限定されず、他の形状や配置であってもよい。
アンテナ8は、外部の機器との間で無線信号を介して通信可能なものであり、例えばBluetooth(登録商標)等の規格により通信を行う。なお、アンテナ8の通信規格、通信可能な周波数帯は、Bluetooth(登録商標)に限定されず、腕時計100によって行われる各種通信に適したもの(すなわち、周波数等が適合するもの)が適宜適用される。また、アンテナ8は小型のものであればよく、種類、形状は特に限定されない。また、後述するように、本実施形態では、アンテナ8として、最大で5m程度の範囲内に存する機器との間で信号の通信を行うことのできる電波通信感度のものを適用しているが、アンテナ8の電波通信感度はこれに限定されず、感度を最大としたときにさらに離れた機器との間で信号の通信を行うことのできるものを用いてもよい。
このアンテナ8は、回路基板41上の図示しない電波通信制御回路と電気的に接続されている。
すなわち、アンテナ8の一方側の端子81(図3において「端子81a」)は、リード電極82を介して回転軸71の軸本体711と接続され、この軸本体711の先端部と接触するスプリング46を介して回路基板41上のアンテナ用端子部45と電気的に接続されている。
また、アンテナ8の他方側の端子81(図3において「端子81b」)は、配線83を介して回転軸71の導体軸712と接続され、導体軸712の先端部が板ばね44と接触することにより、回路基板41と電気的に接続される。
なお、本実施形態では、アンテナ8及び図示しない電波通信制御回路自体は、常に最大の電波通信感度(例えば本実施形態ではアンテナ8から5m程度の範囲内で電波の通信が可能な電波通信感度)が維持されており、感度調整装置10(図1参照)によるアンテナ8の被遮蔽範囲を変えることで電波通信感度を機械的構成により調整するようになっている。
外装ケース1内であって、上記モジュール4と風防部材との間には、例えば樹脂等で形成された文字板5が配置されている。なお、風防部材とモジュール4との間にはアナログ方式の文字板5の他に数字や文字等をデジタル方式で表示する液晶表示部等が設けられていてもよい。また、文字板5を形成する材料は特に限定されず、例えば金属材料等で形成されていてもよい。
図2に示すように、文字板5のほぼ中央部には貫通孔5aが設けられており、軸部材61が、この貫通孔を通して時計ムーブメント6の内部から外部(図2において上側)に向けて突出している。文字板5の上に突出した軸部材61の先端部には、指針62(本実施形態では、秒針、分針、時針)が支持されている。
また、この文字板5の上には、環状に形成された見切り部材17が配置されており、この見切り部材17の外側には、環状に形成され外装ケース1に嵌装されたベゼルが設けられている。
本実施形態において、文字板5は、アンテナ8の上方に配置され、アンテナ8を遮蔽して電波の透過を妨げる遮蔽部と電波を透過させる開放部とを備える。
すなわち、文字板5の3時方向の位置の一部分であって、アンテナ支持体7が配置されている位置に対応するほぼ円形の部分は、感度調整部50(図1において一点鎖線で示す)となっている。この感度調整部50のほぼ半分(本実施形態では、図1に示すように、文字板5の外周側の半分)には、ほぼ半円形状の開口部51が形成されており、この開口部51が電波を透過させる開放部となる。
また、文字板5における感度調整部50の裏面側であって、開口部51が設けられていない部分(本実施形態では、図1に示すように、文字板5の中央側の半分)には、ほぼ半円形状の磁性シート52が貼着されており、この磁性シート52がアンテナ8を遮蔽して電波の透過を妨げる電波遮蔽部材となる。磁性シート52は、例えばフェライト等の磁性材料や磁性粉を含有する材料をシート状に加工した磁性体である。
磁性シート52は、アンテナ8に入射しようとする電波を磁性材料の磁気損失により吸収して電波の透過を妨げるようになっている。
また、文字板5の裏面側であって感度調整部50の周縁部には、リング状の電波規制部材53が設けられている。電波規制部材53は、例えばフェライト等の磁性材料や磁性粉を含有する材料等、電波の透過を妨げる電波遮蔽材料で形成されており、アンテナ8の周囲に配置される。
このように、電波規制部材53をアンテナ8の周囲にアンテナ8を囲むように配置することにより、図4において太矢印で示すように、アンテナ8に入射する電波の入射方向を上方向(図4等の上方向、腕時計100の視認側)に限定(規制)することができる。
なお、本実施形態では、電波規制部材53が磁性シート52(電波遮蔽部材)と一体的に設けられている例を図示しているが、電波規制部材53及び磁性シート52の構成はここに示した例に限定されない。電波規制部材53及び磁性シート52を別体に形成し、電波規制部材53をアンテナ支持体7の上のアンテナ8を囲む位置に配置してもよいし、電波規制部材53をモジュール4の上であってアンテナ支持体7及びこれに支持されたアンテナ8を囲む位置に配置してもよい。また、電波規制部材53及び磁性シート52を文字板5の下面に文字板5と一体的に設けてもよい。
図6(A)から図6(D)等に示すように、アンテナ8の表面には、ほぼ半円形状のアンテナ8を放射状にほぼ3分割するように色分け等の絵柄やデザインが施されており、アンテナ8が開口部51の下方に位置しているときには、この絵柄が開口部51から視認できるようになっている。すなわち、アンテナ8の全体が開口部51から露出しているときには、3分割された絵柄の全体が開口部51から視認できる。そして、アンテナ8の位置が開口部51の側から磁性シート52で覆われた側へと回り込むにしたがって絵柄の一部が隠れて見えなくなり、アンテナ8の全体が磁性シート52の下側に配置されると、開口部51からは絵柄を視認できなくなる。
これにより、ユーザは開口部51からの絵柄の見え具合によって、腕時計100の視認側から目視にて容易にアンテナ8の被遮蔽範囲を確認することができる。
前述したように、アンテナ支持体7は、アンテナ移動手段である竜頭2を操作することにより、文字板5の感度調整部50の下方において回転軸71を中心として回転する(図5参照)。これにより感度調整部50の遮蔽部を構成する磁性シート52及び開放部を構成する開口部51の位置が変更され、遮蔽部により覆われるアンテナ8の被遮蔽範囲を調整することができる。
このように、本実施形態では、感度調整部50を備える文字板5とアンテナ移動手段である竜頭2とにより感度調整装置10が構成されている。
アンテナ8の被遮蔽範囲の調整について、図5及び図6(A)から図6(D)を参照して説明する。図6(A)から図6(D)は、腕時計100のうち、感度調整部とアンテナ8及びこれを支持するアンテナ支持体7部分だけを図示している。
本実施形態では、前述のように、電波規制部材53がアンテナ8を囲むように配置され、電波のアンテナ8への入射方向が上方向に限定されている。この状態において、図5に示すように、竜頭2を回転操作して、図6(A)に示すように、アンテナ8が、遮蔽部(すなわち磁性シート52が貼付されている部分)の配置されている位置(すなわち、腕時計100における文字板の中央側の位置)の下方に来るようにアンテナ支持体7を回転させると、アンテナ8の上方が磁性シート52によって完全に覆われる。このため、アンテナ8に入射しようとする電波が磁性シート52によって吸収されて、アンテナ8は電波を受信できない状態となる。
また、竜頭2を回転操作して、図6(B)に示すように、アンテナ8の左側3分の2程度(すなわち3分割された絵柄の3分の2程度)が遮蔽部(すなわち磁性シート52が貼付されている部分)の配置されている位置(すなわち、腕時計100における文字板の中央側の位置)の下方に来るようにアンテナ支持体7を回転させると、アンテナ8の3分の2程度が磁性シート52によって覆われる。(すなわち、アンテナ8の被遮蔽範囲が広くなる)。このため、アンテナ8に入射しようとする電波の多くが磁性シート52によって吸収され、アンテナ8の電波通信感度は低くなる。
また、竜頭2を回転操作して、図6(C)に示すように、アンテナ8左側3分の1程度(すなわち3分割された絵柄の3分の1程度)が遮蔽部(すなわち磁性シート52が貼付されている部分)の配置されている位置(すなわち、腕時計100における6時方向の位置)の下方に来るようにアンテナ支持体7を回転させると、アンテナ8の3分の1程度が磁性シート52によって覆われ、アンテナ8の3分の2程度は開口部51から露出する。このため(すなわち、アンテナ8の被遮蔽範囲が狭くなるため)、アンテナ8に入射しようとする電波の一部が磁性シート52によって吸収され、アンテナ8の電波通信感度は中程度となる。
また、竜頭2を回転操作して、図6(D)に示すように、アンテナ8が開口部51(すなわち磁性シート52が貼付されていない開放部)の下方(すなわち、腕時計100における3時側の位置)に来るようにアンテナ支持体7を回転させると、アンテナ8全体が開口部51から露出し、上方を磁性シート52によって覆われていない状態(すなわち、アンテナ8の被遮蔽範囲がない状態)となる。このため、アンテナ8に入射しようとする電波がアンテナ8に入りやすくなり、アンテナ8の電波通信感度は高くなる。
この他、腕時計100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、等から構成される制御部、電波の通信を制御する電波通信制御回路部、時刻補正等を行う計時回路部、発振回路部、指針を駆動させる指針駆動回路部等を備えている。これらは、一般的な腕時計に設けられているものと同様のものであるため、図示及び説明を省略する。
次に、本実施形態における感度調整装置10及び電波通信機器である腕時計100の作用について説明する。
本実施形態において、腕時計100は、感度調整装置10によってアンテナ8の被遮蔽範囲を調整することにより、アンテナ8の電波通信感度を調整できるようになっている。
すなわち、腕時計100は、異なる電波通信感度の下で実現される複数の通信モード(本実施形態では後述する「ペアリングモード」「データ同期モード」「端末捜索モード/忘れ物防止モード」)を実現可能となっており、感度調整装置10は、これら各通信モードに適した電波通信感度となるようにアンテナ8の被遮蔽範囲を調整する。
なお、通信モードの種類はこれに限定されない。「データ同期モード」「端末捜索モード/忘れ物防止モード」のうちいずれか1つのみを有するものであってもよいし、これら3つの通信モード以外の通信モードを実現可能となっていてもよい。
このうち、ペアリングモードは、例えばユーザが腕時計100と新たな端末装置(例えば友人の端末装置等)との間で新たにペアリングを成立させ(すなわち、端末装置間において相互に関連付けを行う初期の登録作業を行い)、データの通信等ができる状態にするための通信モードである。例えば腕時計100と新たな端末装置である友人の携帯電話との間でペアリングを行う場合には、腕時計100からペアリングしたい端末装置に対して問合せ信号を送信し、送信先の端末装置からこの問合せ信号に対する応答信号が腕時計100に送信され、腕時計100のアンテナ8がこの応答信号を受信して制御部に送ると、腕時計100と当該端末装置との間でペアリングが成立する。
ペアリングを行う際には、周囲に存する他の端末装置との間で予期せぬペアリングが成立することのないように、腕時計100と端末装置とが接触又はそれに近い距離まで接近した場合にのみ電波の通信が可能な程度までアンテナ8の電波通信感度が低くなるように調整することが好ましい。
このため、本実施形態では、ペアリングモードで通信を行う場合には、アンテナ8ほぼ3分の2程度が文字板5の感度調整部50の遮蔽部である磁性シート52が貼付されている部分の下方に位置するようにアンテナ支持体7を回転させ、アンテナ8の電波通信感度が低くなるように調整する。
具体的には、ユーザが竜頭2を回転操作することにより、アンテナ8のほぼ3分の2程度が、磁性シート52の下方に位置するまでアンテナ支持体7を回転させ、遮蔽部(磁性シート52が貼付されている部分)がアンテナ8のほぼ3分の2程度を覆う位置にくるように調整する(図6(B)参照)。このとき、ユーザは、開口部51から露出するアンテナ8の表面の絵柄を確認することにより、所望の感度となる位置までアンテナ8が移動したか否かを目視にて容易に確認することができる。
この状態で、ユーザがペアリングの対象となる端末装置を腕時計100に接触又は10cm程度の距離まで近接させると、腕時計100のアンテナ8からペアリングのための問合せ信号(例えば腕時計100の個体識別番号等を含む信号)が送信され、この問合せ信号を受信可能な距離にある端末装置のみが当該信号を受信する。問合せ信号を受信した端末装置は応答信号(例えば当該端末装置の個体識別番号等を含む信号)を腕時計100に返信し、腕時計100のアンテナ8がこの応答信号を受信すると、当該応答信号が制御部に送られ、制御部は当該端末装置を以後腕時計100との間でデータの通信が可能な端末装置として登録する。これによりペアリング(端末装置間の初期登録作業)が完了する。
なお、ペアリングが成立したか否かは、文字板5上での指針や液晶表示部等におけるその旨の表示、図示しないライトの点滅、アラーム音等によりユーザに報知されるようにすることが好ましい。
また、アンテナ8の電波通信感度の低い状態(すなわち、磁性シート52がアンテナ8の上方、3分の2程度を覆っている状態)では目的の端末装置との間で適切にペアリングを成立させることができなかった場合(すなわち、ペアリングが成立していない旨の表示等がされた場合)には、ユーザが竜頭2を回転操作して、開口部51から露出するアンテナ8の表面の絵柄部分が広くなる位置(例えば絵柄の3分2程度が開口部51から露出する位置)までアンテナ支持体7を回転させ、開口部51から露出するアンテナ8の範囲を広くするように調整した上で、再度ペアリングを試みるようにしてもよい。
これに対して、データ同期モードは、例えば既に腕時計100との間でペアリングが成立している端末装置であって、ユーザが身につけている端末装置等(例えば、ユーザの所持している図示しない携帯電話)、腕時計100の比較的近距離(例えばアンテナ8からの距離が1〜2m程度の範囲内)に位置する端末装置との間でデータの同期を図ることを想定した通信モードである。
データ同期モードで通信を行う場合には、腕時計100と端末装置とが比較的近距離に接近している場合にのみ電波の通信が可能となるようにアンテナ8の電波通信感度が中程度となるように調整することが好ましい。
このため、本実施形態では、データ同期モードで通信を行う場合には、アンテナ8の3分の1程度が、文字板5の感度調整部50の遮蔽部である磁性シート52が貼付されている部分の下方に位置するまでアンテナ支持体7を回転させ、アンテナ8の電波通信感度が中程度となるように調整する。
具体的には、ユーザが竜頭2を回転操作することにより、アンテナ8のほぼ3分の1程度が磁性シート52の下方に位置するまでアンテナ支持体7を回転させ、遮蔽部(磁性シート52が貼付されている部分)がアンテナ8のほぼ3分の1程度を覆う位置にくるように調整する(図6(C)参照)。この場合も、ユーザは、開口部51から露出するアンテナ8の表面の絵柄を確認することにより、所望の感度となる位置までアンテナ8が移動したか否かを目視にて容易に確認することができる。
これにより、腕時計100は、アンテナ8が多少離れた距離にある端末装置との間で電波を通信することのできる状態となり、例えばユーザが身に付けている携帯電話等との間でデータの通信を行うことにより、相互のデータを同期させることができる。
また、端末捜索モードは、例えばユーザが腕時計100との間でペアリング済みである自己又は友人の端末装置等の場所を捜索する場合を想定した通信モードであり、忘れ物防止モードは、例えばユーザが腕時計100との間でペアリング済みである自分の端末装置から所定の距離(例えば5m程度)以上離れたときに、ブザー等により警告を発することを想定した通信モードである。
これらはいずれも、既に腕時計100との間でペアリングが成立している端末装置との間で行われる通信であり、離れた距離にある端末装置との間で通信を行うことを予定している。
このため、本実施形態では、端末捜索モードや忘れ物防止モードで通信を行う場合には、アンテナ8全体が文字板5の開口部51から露出する位置に来るようにアンテナ支持体7を回転させ、アンテナ8の電波通信感度が最も高くなるように調整する。
具体的には、ユーザが竜頭2を回転操作することにより、アンテナ8の表面の絵柄全体が開口部51から露出して視認できる状態となるまでアンテナ支持体7を回転させ、アンテナ8全体が、開口部51(磁性シート52が貼付されていない部分)の下方位置にくるように調整する(図6(D)参照)。
これにより、例えば端末捜索モードであれば、腕時計100から5m程度の範囲内に存するペアリング済みの端末装置に対して、腕時計100のアンテナ8から応答を要求する信号が送信され、端末装置がこの信号を受信して応答信号を腕時計100に送信すると、その旨がブザー等の音やライトの点滅等によりユーザに報知される。また、例えば忘れ物防止モードであれば、腕時計100のアンテナ8からペアリング済みの端末装置に対して応答を要求する信号が送信され、端末装置はこの信号を受信して応答信号を腕時計100に送信する。そして、端末装置からの応答信号が受信できなくなると、腕時計100の制御部は端末装置が所定の距離(本実施形態ではアンテナ8の電波通信可能な範囲である5m)以上ユーザから離間したと判断して、その旨をブザー等の音やライトの点滅等によりユーザに報知する。
また、アンテナ8によって、何らのデータの送受信も受け付けたくない場合には、ユーザが竜頭2を回転操作することにより、アンテナ支持体7を回転させて、アンテナ8全体が、遮蔽部(磁性シート52が貼付されている部分)の下方に位置にくるように調整する(図6(A)参照)。
これにより、アンテナ8に入射しようとする電波が全て遮蔽されて、通信を行うことができない状態となる。
以上のように、本実施形態によれば、異なる電波通信感度の下で実現される複数の通信モード(例えばペアリングモード、データ同期モード、端末捜索モード/忘れ物防止モード)を実現可能であるため、ユーザの目的・用途に応じた各種の通信を行うことができる。
そして、アンテナ8の電波通信感度をこれらの通信モードに適した感度に調整する手法としてアンテナ支持体7を回転させて遮蔽部により覆われるアンテナ8の被遮蔽範囲を調整するという機械的な構成をとっているため、電波受信回路等、通信関連モジュールにおいて電波通信感度の切り替えを行う場合と比較して、アンテナ8の電波通信感度の調整にかかる電力消費量を抑えることができる。
また、腕時計100の場合、小型・軽量化が求められ、大型のバッテリを収容するスペースを確保することが難しいが、本実施形態における腕時計100は、アンテナ8の上方に配置される感度調整部50を有する文字板5と、アンテナ支持体7に支持されたアンテナ8を回転移動させるアンテナ移動手段としての竜頭2とにより構成される感度調整装置10を備えており、機械的な構成によりアンテナ8の電波通信感度を調整することができる。このため、通信関連モジュールにおいて電波通信感度の切り替えを行う場合と比較して電力消費量を抑えることができ、大型のバッテリ等を備える必要がないため、装置の小型・軽量化を図ることができる。
また、アンテナ8を支持するアンテナ支持体7を回転させることにより、文字板5に設けられている遮蔽部及び開口部51とアンテナ8との位置を調整し、アンテナ8の電波通信感度を調整することができるため、新たに電波通信感度を調整するための部材を設けることなく通信モードに適した感度の調整を行うことが可能であり、装置構成の簡易化、小型・軽量化を実現することができる。
また、遮蔽部は、文字板5の裏面側に磁性体である磁性シート52を貼付することにより構成されているため、既存の規格の文字板5を容易に流用することができ、生産コストを低く抑えることが可能である。
また、アンテナ8の周囲に電波遮蔽材料で形成された電波規制部材53を配置しているため、アンテナ8に入射する電波の入射方向を上方向(腕時計100の視認側)に限定することができ、感度調整装置10によるアンテナの通信感度の調整をより効果的に行うことができる。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記各実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、遮蔽部が文字板5の裏面に貼付された磁性シート52である場合について説明したが、遮蔽部は磁性シート52のようなシート状のもので構成される場合に限定されない。例えば、文字板5の感度調整部50の一部に磁性体を埋め込むことにより遮蔽部を形成してもよい。
また、本実施形態では、文字板5において、磁性体である磁性シート52が貼付されている部分が遮蔽部となり、磁性シート52が貼付されていない開口部51が開放部となる場合について説明したが、遮蔽部及び開放部の構成はこれに限定されない。
例えば、文字板5全体を磁性体で形成し、開口部51以外の部分はすべて遮蔽部としてもよい。また、文字板5全体を磁性体で形成した場合には、遮蔽部と開放部とを、文字板5の厚みを変えることで構成してもよい。すなわち、この場合には厚みの厚い部分を遮蔽部とし、厚みの薄い部分を開放部とする。
本実施形態では、文字板5の一部を感度調整部50とし、文字板5の裏面であって、腕時計100における3時側の位置の一部に磁性シート52が配置されている場合を例として示したが、磁性シート52が設けられる範囲はこれに限定されず、さらに広い範囲に磁性シート52が配置されていてもよい。
また、文字板5自体を磁性体等、電波の透過を妨げる材料で形成した場合には、別途磁性シート52を設ける必要がない。
また、本実施形態では、文字板5と磁性シート52及び電波規制部材53が別体となっている場合を例としたが、文字板5自体が磁性体等で形成されている場合には、文字板5と電波規制部材53とが一体成型されていてもよい。
また、本実施形態では、遮蔽部に磁性体である磁性シート52を配置して、磁性材料の磁気損失により電波を吸収することによって電波の透過を妨げる場合について説明したが、遮蔽部は電波の透過を妨げることができるものであればよく、その構成は磁気損失により電波を吸収するものに限定されない。
また、本実施形態では、アンテナ8の表面に感度の指標となる絵柄を設けて、開放部である開口部51からこの絵柄を視認できるようにすることで、ユーザが容易にアンテナ8の感度の状態を確認できるように構成したが、アンテナ8の表面に感度の指標となる絵柄を設けることは、必須の構成ではない。
なお、アンテナ8の表面に絵柄等、感度の指標となるものを設けない場合や、上述のように、開放部を開口部51以外(例えば磁性体の薄肉部等)で構成し、アンテナ8が開放部に対応する位置にあるときでも外部に露出しないように構成した場合には、別途、アンテナ8の感度を目視で確認できる感度指標を文字板5の表面等に設けることが好ましい。
また、本実施形態においては、竜頭2を操作することによってアンテナ支持体7を回転させるように構成したが、アンテナ支持体7を回転させる構成はこれに限定されない。例えば、竜頭2とは別個にアンテナ支持体7を回転させるための操作部材(アンテナ移動手段)を設けてもよい。
また、本実施形態では、竜頭2が、アンテナ支持体7を回転させる機能を有する点のみについて説明したが、竜頭2の機能はこれに限定されない。
例えば、竜頭2を複数段階に引き出し可能に構成し、竜頭2が引き出された位置に応じて外装ケース1内の異なる歯車と噛み合い、アンテナ支持体7の回転操作の他に、各種の異なる操作が可能となるようにしてもよい。この場合には、例えば、竜頭2を1段階引き出した状態では竜頭2に設けられた歯車がアンテナ支持体7の軸側歯車72と接続されてアンテナ支持体7を回転させることができ、竜頭2を2段階引き出した状態では竜頭2に設けられた歯車がモジュール4内の分針を回動させる輪列の一部に接続されて竜頭2を回転させるとその回転力が分針を回動させる輪列に伝達され、分針の位置調整、時刻合わせが可能となり、竜頭2を3段階引き出した状態では竜頭2に設けられた歯車がモジュール4内の日車に接続され、竜頭2を回転させると日車が回転して日付合わせが可能となる等の構成とする。
また、本実施形態では、ユーザが竜頭2を手動で回転操作することでアンテナ8を支持するアンテナ支持体7を回転させ、感度の調整を行う場合を例示したが、感度の調整は手動で行う倍に限定されない。例えば、アンテナ8を支持するアンテナ支持体7を回転させるモータ等を備え、操作釦3等によってアンテナ8の受信感度調整が必要な通信モードが選択されると、モータが動作することにより、選択された通信モードに適した位置にアンテナ8が配置されるまで自動的にアンテナ支持体7が回転移動するように構成してもよい。
また、本実施形態では、「ペアリングモード」で通信を行う際にはアンテナ8の3分の2程度を遮蔽部である磁性シート52の下方に位置させ、「データ同期モード」で通信を行う際にはアンテナ8の3分の1程度を遮蔽部である磁性シート52の下方に位置させ、「端末捜索モード/忘れ物防止モード」で通信を行う際にはアンテナ8の全体が開放部である開口部51から露出する位置に配置させ、電波による通信を行いたくないときには、アンテナ8の全体を遮蔽部である磁性シート52の下方に位置させるというように、アンテナ8の電波通信感度について4段階の調整を行う場合を例として説明したが、アンテナ8の電波通信感度の調整は4段階に限定されない。
例えば、遮蔽部とアンテナ8との位置関係を段階的に調整することにより、アンテナ8全体が遮蔽される状態、アンテナ8が一部遮蔽される状態、アンテナ8全体が遮蔽されない状態をさらに細かく調整できるようにしてもよい。この場合には、ユーザは、「ペアリングモード」で通信を行う際に、アンテナ8の3分の1程度が開口部51から露出した状態ではペアリングが成立しなかった場合に、ペアリングが成立するまでアンテナ8の電波通信感度を段階的に上げていくことができる。
また、アンテナ8の電波通信感度の調整を電波による通信ができる状態とできない状態の2段階に調整する等、調整可能な段階を少なくしてもよい。
また、本実施形態では、アンテナ8と回路基板41との電気的接続をアンテナ支持体7の回転軸71を介して行う場合を例としたが、アンテナ8と回路基板41とを電気的に接続する構成はこれに限定されない。
例えば、アンテナ支持体7の裏面に、アンテナ支持体7の外周縁に沿って、それぞれアンテナ8と接続された2つのリング状の端子部を互いに接触(干渉)しないように設け、このリング状の端子部と回路基板41のアンテナ用の端子とのにスプリングコネクタ等を介在させる。そして、このコネクタがリング状の端子部に摺接することで、アンテナ8と回路基板41とを電気的に接続するように構成してもよい。
また、本実施形態では、アンテナ8が円板状のアンテナ支持体を支持されている場合を例としたが、アンテナ支持体を設けることは必須の構成ではなく、例えば、アンテナ8をケース等に収納して、このケースをアンテナ移動手段によって移動させることで感度の調整を行ってもよい。
また、本実施形態では、アンテナ8が円板状のアンテナ支持体を支持されて、このアンテナ支持体を回転移動させることで感度の調整を行う場合を例示したが、アンテナ8の移動は回転移動に限定されない。
例えば、遮蔽部と開放部とを直線状に配置して、アンテナ8を直線的に移動させて、この遮蔽部及び開放部に対するアンテナ8の位置を変更し、遮蔽部により遮蔽されるアンテナ8の被遮蔽範囲を調整する構成としてもよい。
また、本実施形態においては、腕時計100が指針を備えるアナログ式の腕時計である場合について説明したが、腕時計は、アナログ式に限定されない。例えば、液晶パネル等で構成された液晶表示部を備えるデジタル式の腕時計でもよいし、指針及び液晶表示部の双方を備える腕時計であってもよい。
また、本実施形態では、電波通信機器が腕時計100である場合を例示したが、電波通信機器は腕時計に限定されない。
例えば、携帯電話機等の携帯端末装置、PDA、歩数計、心拍計等、電波通信を行うことが可能に構成されている各種の電子機器に本発明を広く適用することが可能である。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
外部の機器との間で無線信号を介して通信するアンテナの感度を調整する感度調整装置であって、
前記アンテナを移動させるアンテナ移動手段と、
前記アンテナの移動範囲の一部を覆うように設けられ、電波の透過を妨げる電波遮蔽部材と、
を有し、
前記アンテナ移動手段により前記アンテナを移動させて、前記アンテナと前記電波遮蔽部材との位置関係を変更することにより、前記アンテナの電波送受信感度を調整することを特徴とする感度調整装置。
<請求項2>
前記アンテナの前記遮蔽部材により被覆されていない部分を露出する開口部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の感度調整装置。
<請求項3>
前記アンテナを支持する円板状のアンテナ支持体を備え、
前記アンテナ移動手段は、前記アンテナ支持体を、その円中心を回転中心として回転させることにより前記アンテナを移動させるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の感度調整装置。
<請求項4>
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の感度調整装置と、
前記感度調整装置により通信の感度が調整されるアンテナと、
を備えていることを特徴とする電波通信機器。
1 外装ケース
2 竜頭
4 モジュール
5 文字板
7 アンテナ支持体
8 アンテナ
10 感度調整装置
25 支持体駆動歯車
41 回路基板
50 感度調整部
51 開口部
52 磁性シート
53 電波規制部材
71 回転軸
72 軸側歯車
100 腕時計

Claims (4)

  1. 外部の機器との間で無線信号を介して通信するアンテナの感度を調整する感度調整装置であって、
    前記アンテナが配置される円板状のアンテナ支持体と、
    前記アンテナ支持体を移動させるアンテナ移動手段と、
    前記アンテナの移動範囲の一部を覆うように設けられ、電波の透過を妨げる電波遮蔽部材と、
    を有し、
    前記アンテナ移動手段により前記アンテナ支持体を移動させて、前記アンテナと前記電波遮蔽部材との位置関係を変更することにより、前記アンテナの電波送受信感度を調整することを特徴とする感度調整装置。
  2. 前記アンテナの前記電波遮蔽部材により被覆されていない部分を露出する開口部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の感度調整装置。
  3. 記アンテナ移動手段は、前記アンテナ支持体を、その円中心を回転中心として回転させることにより前記アンテナを移動させるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の感度調整装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の感度調整装置と、
    前記感度調整装置により通信の感度が調整されるアンテナと、
    を備えていることを特徴とする電波通信機器。
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