JP5773864B2 - 過給機の洗浄方法及び洗浄装置、並びにタービンの洗浄方法及び洗浄装置 - Google Patents

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Description

本発明は、過給機の洗浄方法及び洗浄装置、並びにタービンの洗浄方法及び洗浄装置に関するものである。
過給機において、動翼や静翼などの燃焼ガスに曝される部分には、煤塵(カーボン)が堆積しやすい。煤塵の堆積を放置し、整備を怠った場合、タービンの回転が不安定となり、過給機の破損、主機関の停止を招く恐れがある。しかし、堆積した煤塵は過給機の内部に固着しており、簡単に除去することはできない。
固着した煤塵を除去する方法としては、温水浸洗浄、ブラスト洗浄、洗浄剤による洗浄、固形洗浄、水洗浄などが挙げられる。温水浸洗浄、ブラスト洗浄、及び洗浄剤による洗浄は、過給機を停止して洗浄を行う。固形洗浄及び水洗浄は、過給機の運転中に洗浄を行う。現在は、固着した煤塵を除去する方法として、主に固形洗浄が採用されている(特許文献1参照)。
固形洗浄では、固形洗浄材を固着した煤塵に衝突させて、物理的に煤塵を除去する。固形洗浄材としては、古米やクルミの殻などが主に用いられている。固形洗浄材は雑用空気にて投入されるため、タービンの回転数を落とさずに、洗浄タンク内から動翼や静翼などに向けて投入することができる。固形洗浄材を投入する空気は、過給機ブロワ出口の圧縮空気を抽気・代用することもできる(特許文献2参照)。また、固形洗浄は、水洗浄とは異なり、熱衝撃による部品損傷の心配もない。
特開平3−264736号公報(特許請求の範囲) 実開平1−159134号公報(実用新案登録請求の範囲、及び図1)
固形洗浄は、衝突エネルギーを利用しているため、動翼に固着した煤塵を除去するのには効果的であるが、流れが遅い箇所などが存在する静翼での除去効果は限定的であるという課題がある。
また、一度固着した煤塵は簡単には除去されないため、洗浄効果を高めようと硬度の高い固形洗浄材を投入すると、動翼チップ部の摩耗を促進してしまうという問題が生じる。
過給機では、燃料中に含まれる硫黄分の燃焼により硫酸が生成される。硫酸は、過給機内を腐食させるという問題がある。特許文献1では、固体洗浄材にMg(OH)等を混合させて洗浄を行うことによって凝縮した硫酸を中和し、水管内の腐食を抑制することを提案している。しかしながら、煤塵付着を防止させたい部分に均一に付着させることが難しく、技術課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、腐食が防止されるとともに、煤塵の固着が抑制された過給機とするための過給機の洗浄方法及び洗浄装置、並びにタービンの洗浄方法及び洗浄装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の過給機の洗浄方法及び洗浄装置は以下の手段を採用する。
本発明は、内燃機関から導かれた排気ガスにより回転駆動されるタービンと、一端に前記タービンを設ける回転軸と、該回転軸の他端に設けられて前記タービンが回転駆動することにより回転駆動して空気を圧縮する圧縮機と、を有する過給機の洗浄方法であって、洗浄剤容器に収容されたアルカリ性物質を含むアルカリ性洗浄剤を、所定のタイミングで前記排気ガスの入口側から前記過給機内に散布する工程と、散布された前記アルカリ性洗浄剤が前記タービンに付着するための所定のガス流速を、前記アルカリ性物質の粒径及び密度に基づいて算出する工程と、前記タービンの外径部における前記排気ガスの流速を検知する工程と、前記タービンの外径部における前記排気ガスの流速が前記所定のガス流速以下まで減速し、且つ、前記過給機内が硫酸の酸露点を超える温度であるタイミングで前記アルカリ性洗浄剤が散布されるよう散布のタイミングを制御する工程と、を備える過給機の洗浄方法を提供する。
本発明は、タービンケーシングで覆われており、内燃機関から導かれた排気ガスを受けて回転するタービンディスクおよびタービン翼から構成されたタービンの洗浄方法であって、洗浄剤容器に収容されたアルカリ性物質を含むアルカリ性洗浄剤を、所定のタイミングで前記排気ガスの入口側から前記タービンケーシング内に散布する工程と、散布された前記アルカリ性洗浄剤が前記タービンに付着するための所定のガス流速を、前記アルカリ性物質の粒径及び密度に基づいて算出する工程と、前記タービン翼の外周部における前記排気ガスの流速を検知する工程と、前記タービン翼の外周部における前記排気ガスの流速が前記所定のガス流速以下まで減速し、且つ、前記タービンケーシング内が硫酸の酸露点を超える温度であるタイミングで前記アルカリ性洗浄剤が散布されるよう散布のタイミングを制御する工程と、を備えるタービンの洗浄方法を提供する。
上記発明によれば、所定のガス流速を算出し、タービンの外径部(タービン翼の外周部)における排気ガスの流速が該所定のガス流速以下となるタイミングでアルカリ性洗浄剤を散布する。そうすることによって、アルカリ性洗浄剤に含まれるアルカリ性物質をタービンにより均一に付着させることができる。アルカリ性物質がタービンに付着することで、燃料中に含まれる硫黄分の燃焼により生成された硫酸を中和できる。これにより、硫酸による過給機のタービン側部材(タービン)の腐食を防止することが可能となる。
上記発明によれば、アルカリ性洗浄剤は、過給機内(タービンケーシング内)が硫酸の酸露点を超える温度であるときに散布される。よって、硫酸が液体となる前に中和することができるため、凝集した硫酸をバインダーとする煤塵の付着を抑制できる。また、硫酸は中和されると低沸点の水に変換されて、過給機内(タービンケーシング内)の高温環境により蒸発するため、バインダーとなり得る液体成分が残留する心配もない。
上記発明の一態様において、前記アルカリ性洗浄剤に含まれるアルカリ性物質の粒径を0.7μm以上40μm以下とすることが好ましい。
アルカリ性洗浄剤として微粒子のアルカリ性物質を散布することで、タービンへの物理的衝撃を抑制することができる。それにより、タービンを長寿命化させることが可能となる。
上記発明の一態様において、所定量の前記アルカリ性洗浄剤を、所定時間をかけて徐々に散布することが好ましい。
それにより、アルカリ性洗浄剤に含まれるアルカリ性物質が排気ガスにより分散されやすくなるため、より均一にタービンへと付着させることができる。
上記発明の一態様において、前記タービン(タービン翼)を通過した排気ガスに含まれる前記アルカリ性洗浄剤由来のアルカリ性物質を検出し、検出されたアルカリ性物質の量が所定値の範囲内となるよう前記所定のタイミングを制御することが好ましい。
タービン(タービン翼)を通過した排気ガス中に含まれるアルカリ性物質を検出することにより、散布したアルカリ性物質が予定通りタービンに付着しているか否かを判断することができる。タービン(タービン翼)を通過した排気ガス中に所定値を超えるアルカリ性物質が検出された場合には、タービンの外径部(タービン翼の外周部)における排気ガスの流速がさらに遅くなるまでアルカリ性洗浄剤の散布タイミングをずらすと良い。
上記発明の一態様において、前記アルカリ性洗浄剤が固体である場合に、前記洗浄剤容器内の前記アルカリ性洗浄剤と隔離された位置に、前記アルカリ性洗浄剤よりも吸湿性の高い吸湿剤を配置することが好ましい。
アルカリ性洗浄剤が固体である場合、洗浄剤容器内に吸着剤を配置して優先的に容器内の水分を吸着剤に吸湿させることにより、アルカリ性洗浄剤を乾燥状態で維持できる。それによって、散布した際に排気ガス中に分散されやすくなるため、アルカリ性物質をより均一にタービンへと付着させることが可能となる。
また、本発明は、内燃機関から導かれた排気ガスにより回転駆動されるタービンと、一端に前記タービンを設ける回転軸と、該回転軸の他端に設けられて前記タービンが回転駆動することにより回転駆動して空気を圧縮する圧縮機と、を有する過給機の洗浄装置であって、アルカリ性物質を含むアルカリ性洗浄剤が収容され、雑用空気を利用して該アルカリ性洗浄剤を前記過給機内に散布可能に前記過給機の前記排気ガスの入口側に接続された洗浄剤容器と、前記アルカリ性洗浄剤の散布のタイミングを制御する制御部と、前記洗浄剤容器の雑用空気入口に接続された電磁弁と、を備え、前記制御部が、前記タービンの外径部における前記排気ガスの流速を検知する検知手段と、散布された前記アルカリ性洗浄剤が前記タービンに付着するための所定のガス流速を、前記アルカリ性洗浄剤の粒径及び密度に基づいて算出する演算手段と、を備え、前記検知手段で検知した前記タービンの外径部における前記排気ガスの流速データに基づき、該排気ガスの流速データが前記所定のガス流速以下まで減速し、且つ、前記過給機内が硫酸の酸露点を超える温度となるタイミングで、前記アルカリ性洗浄剤を散布するよう前記電磁弁の開閉を制御する過給機の洗浄装置を提供する。
また、本発明は、タービンケーシングで覆われており、内燃機関から導かれた排気ガスを受けて回転するタービンディスクおよびタービン翼から構成されたタービンの洗浄装置であって、アルカリ性物質を含むアルカリ性洗浄剤が収容され、雑用空気を利用して該アルカリ性洗浄剤を前記タービンケーシング内に散布可能に前記タービンケーシングの前記排気ガスの入口側に接続された洗浄剤容器と、前記アルカリ性洗浄剤の散布のタイミングを制御する制御部と、前記洗浄剤容器の雑用空気入口に接続された電磁弁と、を備え、前記制御部が、前記タービン翼の外周部における前記排気ガスの流速を検知する検知手段と、散布された前記アルカリ性洗浄剤が前記タービンに付着するための所定のガス流速を、前記アルカリ性洗浄剤の粒径及び密度に基づいて算出する演算手段と、を備え、前記検知手段で検知した前記タービン翼の外周部における前記排気ガスの流速データに基づき、該排気ガスの流速データが前記所定のガス流速以下まで減速し、且つ、前記タービンケーシング内が硫酸の酸露点を超える温度となるタイミングで、前記アルカリ性洗浄剤を散布するよう前記電磁弁の開閉を制御するタービンの洗浄装置を提供する。
上記発明によれば、所定のガス流速を算出し、タービンの外径部(タービン翼の外周部)における排気ガスの流速が該所定のガス流速以下となるタイミングでアルカリ性洗浄剤を散布する。そうすることによって、アルカリ性洗浄剤に含まれるアルカリ性物質をタービンにより均一に付着させることができる。アルカリ性物質がタービンに付着することで、燃料中に含まれる硫黄分の燃焼により生成された硫酸を中和できる。これにより、硫酸による過給機のタービン側部材(タービン)の腐食を防止することが可能となる。
上記発明によれば、アルカリ性洗浄剤は、過給機内(タービンケーシング内)が硫酸の酸露点を超える温度であるときに散布される。よって、硫酸が液体となる前に中和することができるため、凝集した硫酸をバインダーとする煤塵の付着を抑制できる。また、硫酸は中和されると低沸点の水に変換されて、過給機内(タービンケーシング内)の高温環境により蒸発するため、バインダーとなり得る液体成分が残留する心配もない。
上記発明の一態様において、前記アルカリ性洗浄剤に含まれるアルカリ性物質の粒径を0.7μm以上40μm以下とすることが好ましい。
アルカリ性洗浄剤として微粒子のアルカリ性物質を散布することで、タービンへの物理的衝撃を抑制することができる。それにより、タービンを長寿命化させることが可能となる。
上記発明の一態様において、前記電磁弁が、前記アルカリ性洗浄剤が徐々に散布されるよう所定時間かけて開放されるよう制御可能であることが好ましい。
それにより、アルカリ性洗浄剤に含まれるアルカリ性物質が排気ガスにより分散されやすくなるため、より均一にタービンへと付着させることができる。
上記発明の一態様において、前記タービン(タービン翼)を通過した排気ガスの排出口に、排気ガスに含まれる前記アルカリ性洗浄剤由来のアルカリ性物質を検出するアルカリ検出部を備え、前記制御部が、前記アルカリ検出部で検出されたアルカリ性物質の量が所定値の範囲内となるよう前記電磁弁の開閉を制御可能であることが好ましい。
タービン(タービン翼)を通過した排気ガス中に含まれるアルカリ性物質を検出することにより、散布したアルカリ性物質が予定通りタービンに付着しているか否かを判断することができる。タービン(タービン翼)を通過した排気ガス中に所定値を超えるアルカリ性物質が検出された場合には、タービンの外径部(タービン翼の外周部)における排気ガスの流速がさらに遅くなるまでアルカリ性洗浄剤の散布タイミングをずらすと良い。
上記発明の一態様において、前記アルカリ性洗浄剤が固体であり、前記洗浄剤容器内の前記アルカリ性洗浄剤と隔離された位置に、前記アルカリ性洗浄剤よりも吸湿性の高い吸湿剤が配置されることが好ましい。
アルカリ性洗浄剤が固体である場合、洗浄剤容器内に吸着剤を配置して優先的に容器内の水分を吸着剤に吸湿させることにより、アルカリ性洗浄剤を乾燥状態で維持できる。それによって、散布した際に排気ガス中に分散されやすくなるため、アルカリ性物質をより均一にタービンへと付着させることが可能となる。
本発明によれば、タービンの外径部における排気ガスの流速が所定のガス流速以下まで減速し、且つ、過給機内が硫酸の酸露点を超える温度であるタイミングでアルカリ性洗浄剤の散布のタイミングを制御して過給機を洗浄することにより、腐食が防止されるとともに、煤塵の固着が抑制された過給機とすることができる。
本発明によれば、タービン翼の外周部における排気ガスの流速が所定のガス流速以下まで減速し、且つ、タービンケーシング内が硫酸の酸露点を超える温度であるタイミングでアルカリ性洗浄剤の散布のタイミングを制御してタービンを洗浄することにより、腐食が防止されるとともに、煤塵の固着が抑制されたタービンとすることができる。
本発明の一実施形態に係る過給機の洗浄装置の全体ライン図である。 過給機への洗浄装置の取り付け例を示す図である。 固体(粉体)形状の洗浄剤を散布する洗浄装置の概略構成図である。 固体(粉体)形状の洗浄剤を散布する別の洗浄装置の概略構成図である。 液体(スラリ)形状の洗浄剤を散布する洗浄装置の概略構成図である。 水酸化マグネシウムの粒径と、タービンへ付着させるために必要な所定のガス流速との関係を示す図である。 散布タイミングによるタービンの単位面積当たりに付着した水酸化マグネシウム量を示す図である。
以下に、本発明に係る過給機の洗浄方法及び洗浄装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図1に、本実施形態に係る過給機の洗浄装置の全体ライン図を示す。図2に、過給機への洗浄装置の取り付け例を示す。
洗浄対象となる過給器1は、内燃機関から導かれた排気ガスにより回転駆動されるタービン2と、一端にタービンを設ける回転軸3と、該回転軸の他端に設けられてタービン2が回転駆動することにより回転駆動して空気を圧縮する圧縮機4と、を備えている。
タービン2は、排気ガスを受けて回転するタービンディスク5及びタービン翼6から構成されており、タービンケーシング7で覆われている。タービンケーシング7は、内燃機関の排気ガス集合管(図示せず)から排気ガスが導かれるタービンケーシング入口8と、タービン翼6を通過した排気ガスをタービン外へと導くタービンケーシング出口9とを有している。
圧縮機4は、圧縮機ケーシング10と、回転駆動されることで空気を圧縮するインペラ11とを有している。圧縮機ケーシング10は、インペラ11を覆うように設けられている。圧縮機ケーシング10は、サイレンサ12を介して外部からの空気を取り入れる圧縮機ケーシング入口(吸込み口)13と、インペラ11が圧縮した空気を排出する圧縮機ケーシング出口14とを有している。
回転軸3の一端はタービンディスク5に接続され、他端は圧縮機4のインペラ11に接続されている。よって、タービンディスク5が回転駆動することにより、インペラ11も回転駆動し、空気を圧縮することができる。
洗浄装置は、洗浄剤容器15、電磁弁16、及び制御部17を備えている。
洗浄剤容器15は、アルカリ性洗浄剤(以降、洗浄剤と称す)を収容可能な容器であり、雑用空気入口18と雑用空気出口19とを備えている。雑用空気出口19には、逆止弁20を介して洗浄剤供給管21の一端が接続されている。洗浄剤供給管21の他端は、洗浄剤容器15から洗浄剤を過給機内(タービンケーシング内)に散布可能に、タービンケーシング入口8(またはタービンケーシング入口8に接続された配管)に接続されている。雑用空気入口18には電磁弁16が接続されており、弁の開度により洗浄剤容器15に導入される雑用空気の量を調整することができる。
制御部17は、検知手段及び演算手段を有し、洗浄剤の散布のタイミングを制御することができる。
検知手段は、タービン2の外径部(タービン翼6の外周部)における排気ガスの流速を検知することができる。本実施形態において、検知手段は、回転軸3の回転信号を受信し、回転軸3からタービン翼6の外周までの径に基づき該受信した回転信号を排気ガスの流速に変換することでタービン2の外径部における排気ガスの流速を検知する。また、検知手段は、回転信号をタービンケーシング内温度に変換することもできる。例えば、予め回転軸3の回転数(またはタービン2の外径部における排気ガスの流速)とタービンケーシング内の温度変化との相関をとっておき、それに基づき回転信号をタービンケーシング内温度に変換する。
演算手段は、散布された洗浄剤がタービン2に付着するために必要な所定のガス流速を、洗浄剤の粒径及び密度に基づいて算出することができる。
制御部17は、検知手段で検知したタービンの外径部における排気ガスの流速データに基づき、該排気ガスの流速データが所定のガス流速以下まで減速し、且つ、タービンケーシング内(過給機内)が硫酸の酸露点を超える温度となるタイミングで、洗浄剤を散布するよう電磁弁16の開閉を制御することができる。
なお、本実施形態において、洗浄装置のタービンケーシング出口9にはアルカリ検出部が設けられていても良い(図示せず)。アルカリ検出部は、タービン翼6を通過した排気ガスに含まれるアルカリ性洗浄剤由来のアルカリ性物質を検出することができる。アルカリ検知部を設けた場合には、制御部17は、アルカリ検出部で検出されたアルカリ性物質の量が所定値の範囲内となるよう電磁弁16の開閉を制御することができるものとする。
また、本実施形態において、洗浄剤が固体(粉体)の場合は、洗浄剤容器内に吸湿剤が配置されても良い。吸湿剤は、雑用空気とともにタービンケーシング内へと供給されないよう、水分のみを通過させる素材で被覆され、洗浄剤と隔離された位置に配置される。吸湿剤は、洗浄剤よりも吸湿性の高い物質とされ、例えば、塩化カルシウム、シリカゲル、またはゼオライトなどから選択される。
次に、本実施形態に係る過給機の洗浄方法について説明する。
洗浄剤としては、アルカリ性物質を含むアルカリ性洗浄剤を使用する。アルカリ性物質としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、または、炭酸カルシウムなどが挙げられる。アルカリ性物質の粒径は、0.7μm〜40μmであることが好ましく、平均粒径(メジアン径)が2.9μm〜3.9μmであることが更に好ましい。アルカリ性洗浄剤として微粒子のアルカリ性物質を散布することで、タービン2への物理的衝撃を抑制することができる。
アルカリ性洗浄剤は、固体(粉体)形状または液体(スラリー)形状のいずれであっても良い。
アルカリ性洗浄剤は、排気ガスの入口(タービンケーシング入口8)側から過給機内(タービンケーシング内)に向けて散布する。アルカリ性洗浄剤は、1回の散布で、付着させたい面積(m)に対してアルカリ性物質が700ccの割合となる量を散布すると良い。
アルカリ性洗浄剤を散布するタイミングにおけるガス流速が速すぎると、アルカリ性物質がタービン2に付着しにくくなる。そのため、アルカリ性洗浄剤の散布は、所定のガス流速以下で行われる必要がある。本実施形態に係る過給機の洗浄方法は、散布したアルカリ性洗浄剤に含まれるアルカリ性物質がタービン2に付着するために必要な所定のガス流速を、アルカリ性物質の粒径及び密度に基づき、演算部によって算出する工程を備えている。これにより、アルカリ性物質をより確実にタービン2へと付着させることができる。
所定のガス流速は、例えば、以下に示す式(I)によって、算出する。式(I)において、vstickはガス流速(m/s)、γは表面張力(ergs・cm−2)、εはヤング率(dyn・cm−2)、Rはアルカリ性物質の粒径(μm)、ρはアルカリ性物質の密度(g・cm−3)である。
Figure 0005773864
また、過給機の運転中に、タービン2の外径部における排気ガスの流速を検知する。過給機の運転中は、タービンが回転駆動しているため、タービンの最外周部分での排気ガスの流速が最速となる。よって、タービン2の外径部における排気ガスの流速が所定の排気ガスの流速以下となるタイミングでアルカリ性洗浄剤を散布することで、アルカリ性物質をタービン2に均一に付着させることができる。
タービン2の寸法が既知であれば、排気ガスの流速は、タービンの回転情報に基づいて間接的に検知することができる。タービン2(回転軸3)の回転数は、排気ガスの流速だけでなくタービンケーシング内の温度とも相関する。
例えば、寸法0.6mのタービンが13,000rpmで回転している場合、タービン2の外径部における排気ガスの流速は約400m/s、タービンケーシング内の温度は400℃〜550℃となる。
洗浄剤の散布のタイミングは制御部によって制御する。詳細には、制御部は、タービンの外径部における排気ガスの流速が所定のガス流速以下まで減速し、且つ、過給機内が硫酸の酸露点を超える温度であるタイミングで洗浄剤の散布を行うよう電磁弁を制御する。
舶用ディーゼル機関用の過給機で想定される硫酸の酸露点温度は、使用燃料に依存し、種々変わり得るが、三酸化硫黄(SO)12ppm、水分(HO)6.5%の場合、131℃程度である。よって、洗浄剤は、確実にタービンケーシング内の温度が酸露点を超えるであろう131℃以上となるタイミングで散布されると良い。
タービンケーシング内の温度は、過給機の稼働中、400℃〜550℃程度であり、過給機が運転を停止すると、タービン2の回転数の減少にともない低下する。本実施形態によれば、上記タイミングでアルカリ性洗浄剤を散布することで、硫酸が液化する前に、該硫酸を中和することができる。例えば、アルカリ性物質が水酸化マグネシウムである場合には、硫酸が中和されると、硫酸マグネシウム及び水が生成される。硫酸マグネシウムは固体(粉体)であるため、排気ガスの流れに乗じてタービンケーシング出口9から系外へと排出される。また、タービンケーシング内の温度が硫酸の酸露点以上である環境では、水は蒸発し、排気ガスの流れに乗じてタービンケーシング出口9から系外へと排出される。
本願発明者らが陸揚げ過給機のタービン表面に付着したスケールを分析したところ、pHが2〜3であり、硫黄(S)は7〜10%、硫酸(SO)系分子が2〜3割存在し、油分(タール分)や低融点化合物はほとんど存在していなかった。このことから、本実施形態によれば、煤塵のバインダーとなりうる液体をタービンケーシング内に発生・残留させることを抑制できるため、硫酸による腐食を防止しつつ、タービン2への煤塵の付着も抑制することが可能となると考えられる。
電磁弁16の開閉は、所定時間をかけて徐々に開放されるよう制御すると良い。例えば、3秒以上で弁開度が100%となるよう弁を過給機側に開放する。管路の面積を調整して洗浄剤を投入することで、排気ガスによって洗浄剤をより拡散させることができる。
アルカリ検知部を設けた場合には、タービン翼6を通過した排気ガスに含まれるアルカリ性洗浄剤由来のアルカリ性物質を検出し、検出されたアルカリ性物質の量が所定値の範囲内となるよう洗浄剤の散布のタイミングを制御する。例えば、タービン翼6を通過した後の排ガス中に前の排気ガス中のアルカリ性物質の密度が、タービン翼6を通過前の排ガス中のアルカリ性物質の密度に対して、予め設定した値以上である場合には、散布のタイミングが早すぎると判断し、散布を一旦停止して、散布タイミングの再調整を行う。
図3に、固体(粉体)形状の洗浄剤を散布する洗浄装置の概略構成図を例示する。洗浄装置は、洗浄剤容器25、電磁弁26、及び制御部27を備えている。
洗浄剤容器25内には、雑用空気を導く導管24が設けられている。導管24は、一端が雑用空気入口28に接続され、他端が雑用空気出口29に向けられている。
洗浄剤容器25は、洗浄剤を収容する収容部30を備えている。収容部30は洗浄剤添加口31を有し、該洗浄剤添加口31の端部は導管内に配置されている。収容部30には洗浄剤自動充填手段として定量押し出しスクリュー32及び駆動用パルスモータ33が接続され、収容部30に収容された洗浄剤を洗浄剤添加口31から押し出すことができる。
雑用空気入口28の洗浄剤容器外には、電磁弁26が設けられている。電磁弁26は三方弁とされ、残りの弁座側には、雑用空気を、洗浄剤容器25を通過させずに直接タービンケーシング7に導く他の導管(洗浄剤供給管)34が接続されている。
電磁弁26及び駆動用パルスモータ33には、制御部27が接続されている。制御部27は、所定のタイミングで、電磁弁26の開閉を制御するとともに、洗浄剤添加口31から所定量の洗浄剤が押し出されるよう駆動用パルスモータ32に所定パルスを送り、定量押し出しスクリュー32を回転させることができる。
図4に、固体(粉体)形状の洗浄剤を散布する別の洗浄装置の概略構成図を例示する。洗浄装置は、洗浄剤容器35、電磁弁36、及び制御部37を備えている。
洗浄剤容器内35には、雑用空気を導く導管44が設けられている。導管44は、一端が雑用空気入口38に接続され、他端が雑用空気出口39に向けられている。
洗浄剤容器35は、図示しない洗浄剤の収容部から洗浄剤を投入可能な洗浄剤投入口40を有する。洗浄剤投入口40は、洗浄剤容器35の上部に設けられており、投入された洗浄剤は、導管44から排出される雑用空気の流れに乗って、洗浄剤供給管41へと導かれる。洗浄剤供給管41は、耐熱フレキシブルホースとすると良い。それによりアフターサービスの新規ニーズにも対応可能となる。
雑用空気入口38の洗浄剤容器外には、電磁弁36が設けられている。
制御部37は、回転計42及びリセットスイッチ43を備えている。制御部37は、回転計42で計測した回転軸3の回転数が閾値以下となるタイミングで、電磁弁36の開閉を制御するとともに、リレー信号を発信して洗浄剤投入口40を開閉し、洗浄剤が投入されるタイミングを制御することができる。
図5に、液体形状の洗浄剤を散布する洗浄装置の概略構成図を例示する。洗浄装置は、洗浄剤容器45、電磁弁(図示せず)、及び制御部(図示せず)を備えている。
洗浄剤容器45には、液体形状の洗浄剤46が収容されている。洗浄剤容器内には、雑用空気を導く導管47が設けられている。導管47は、一端が洗浄剤供給管50内に配置され、雑用空気入口48を介して洗浄剤容器内に入り、他端が上記洗浄剤溶液に触れないよう配置されている。
また、洗浄剤容器45には、洗浄剤散布管51が取り付けられている。洗浄剤散布管51は、一端は洗浄剤溶液中に配置され、雑用空気出口49を経由して、他端が洗浄剤供給管50の導管47よりも下流側に接続されている。
電磁弁は、洗浄剤供給管50の上流側に接続されている。制御部は、所定のタイミングで、電磁弁の開閉を調整し、洗浄剤の散布のタイミングを制御することができる。電磁弁が開放されると、雑用空気の一部が洗浄剤容器内に導かれ、洗浄剤容器内の圧力を上昇させる。それにともない、洗浄剤溶液46が押し出される形で洗浄剤散布管51から洗浄剤供給管50へと散布される。
(実施例)
アルカリ性洗浄剤として、水酸化マグネシウムの粉体(粒径分布0.75μm〜15.56μm、平均粒径(メジアン径)dv50=3.4μm、密度2.36g・cm−3)を用いた。
上記水酸化マグネシウムを用いた場合に、タービンへ付着させるために必要な所定のガス流速を、式(I)にて算出した結果を図6に示す。水酸化マグネシウムを用いた場合、図6に示す直線よりも下の領域であれば、水酸化マグネシウムをタービンへと付着させることができる。図6によれば、本実施例では、タービンの外径部における排気ガスの流速を14m/s以下とすることにより、水酸化マグネシウムをタービンへ付着させることができる。
そこで、回転軸の回転数が13000rpmまたは200rpmのタイミングでアルカリ性洗浄剤をタービンディスク内に向けて散布した。本実施例において、13000rpmはタービン(動翼)の外径部における排気ガスの流速約400m/s、200rpmはタービン(動翼)の外径部における排気ガスの流速約6m/sに相当する。散布後、スミア法によりタービン表面(動翼及び静翼)の付着物を拭きとり、これをICP(誘導結合プラズマ)により分析し、タービンに付着した水酸化マグネシウム量を比較した。結果を図7に示す。同図において、縦軸は水酸化マグネシウムの付着量である。
図7によれば、回転数が13000rpmのタイミングで洗浄剤を散布したタービン(動翼及び静翼)には、ほとんど水酸化マグネシウムが付着していなかった。一方、回転数が200rpmのタイミングで洗浄剤を散布したタービン(動翼及び静翼)では、13000rpmのものと比較して約1000倍量の水酸化マグネシウムが付着していた。
上記結果から、アルカリ性洗浄剤を過給機内へと散布する場合には、散布のタイミングが重要であることがわかった。特許文献1のように、固形洗浄剤とともにアルカリ性洗浄剤を用いる場合には、タービンの回転数を低下させることができないため、アルカリ性物質がタービンに十分に付着せず、所望の中和効果が得られない。一方、本実施形態によれば、タービンの外径部における排気ガスの流速が所定のガス流速以下まで減速し、且つ、過給機内が硫酸の酸露点を超える温度であるタイミングでアルカリ性洗浄剤を散布することにより、硫酸による腐食を防止できるだけでなく、煤塵のバインダーとなる凝集した硫酸の発生を抑制して煤塵の固着までをも抑制することができる。「タービンの外径部における排気ガスの流速が所定のガス流速以下まで減速し」とは、過給機の運転停止工程の途中を意味し、運転停止のたびに、アルカリ性洗浄剤を散布することで、タービンにほとんど煤塵が固着しないため、固着した煤塵を除去するメンテナンスを省略することが可能となる。アルカリ洗浄剤に用いられるアルカリ性物質は固形洗浄材と比較して微粒子であるため、タービンへ与える衝撃は小さくなる。よって、固形洗浄材でのメンテナンスが省略されることで、タービンを長寿命化させることが可能となる。
また、アルカリ洗浄剤に用いられるアルカリ性物質は、従来煤塵除去に使用されてきた固形洗浄材(例えば、株式会社ヒカワマリン製のマリングリッドなど)と比較して、安価である。また、アルカリ性洗浄剤は、化学洗浄剤であるため、投入量も少なくて済む。よって、本実施形態によれば、メンテナンスコストを抑制することができる。
1 過給機
2 タービン
3 回転軸
4 圧縮機
5 タービンディスク
6 タービン翼
7 タービンケーシング
8 タービンケーシング入口
9 タービンケーシング出口
10 圧縮機ケーシング
11 インペラ
12 サイレンサ
13 圧縮機ケーシング入口
14 圧縮機ケーシング出口
15,25,35,45 洗浄剤容器
16,26,36 電磁弁
17,27,37 制御部
18,28,38,48 雑用空気入口
19,29,39,49 雑用空気出口
20 逆止弁
21,34,41,50 洗浄剤供給管
24,44,47 導管
30 収容部
32 定量押し出しスクリュー
33 駆動用パルスモータ
40 洗浄剤投入口
42 回転計
43 リセットスイッチ
46 洗浄剤
51 洗浄剤散布管

Claims (20)

  1. 内燃機関から導かれた排気ガスにより回転駆動されるタービンと、一端に前記タービンを設ける回転軸と、該回転軸の他端に設けられて前記タービンが回転駆動することにより回転駆動して空気を圧縮する圧縮機と、を有する過給機の洗浄方法であって、
    洗浄剤容器に収容されたアルカリ性物質を含むアルカリ性洗浄剤を、所定のタイミングで前記排気ガスの入口側から前記過給機内に散布する工程と、
    散布された前記アルカリ性洗浄剤が前記タービンに付着するための所定のガス流速を、前記アルカリ性物質の粒径及び密度に基づいて算出する工程と、
    前記タービンの外径部における前記排気ガスの流速を検知する工程と、
    前記タービンの外径部における前記排気ガスの流速が前記所定のガス流速以下まで減速し、且つ、前記過給機内が硫酸の酸露点を超える温度であるタイミングで前記アルカリ性洗浄剤が散布されるよう散布のタイミングを制御する工程と、
    を備える過給機の洗浄方法。
  2. 前記アルカリ性洗浄剤に含まれるアルカリ性物質の粒径を0.7μm以上40μm以下とする請求項1に記載の過給機の洗浄方法。
  3. 所定量の前記アルカリ性洗浄剤を、所定時間をかけて徐々に散布する請求項1又は請求項2に記載の過給機の洗浄方法。
  4. 前記タービンを通過した排気ガスに含まれる前記アルカリ性洗浄剤由来のアルカリ性物質を検出し、検出されたアルカリ性物質の量が所定値の範囲内となるよう前記所定のタイミングを制御する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の過給機の洗浄方法。
  5. 前記アルカリ性洗浄剤が固体である場合に、
    前記洗浄剤容器内の前記アルカリ性洗浄剤と隔離された位置に、前記アルカリ性洗浄剤よりも吸湿性の高い吸湿剤を配置する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の過給機の洗浄方法。
  6. 内燃機関から導かれた排気ガスにより回転駆動されるタービンと、一端に前記タービンを設ける回転軸と、該回転軸の他端に設けられて前記タービンが回転駆動することにより回転駆動して空気を圧縮する圧縮機と、を有する過給機の洗浄装置であって、
    アルカリ性物質を含むアルカリ性洗浄剤が収容され、雑用空気を利用して該アルカリ性洗浄剤を前記過給機内に散布可能に前記過給機の前記排気ガスの入口側に接続された洗浄剤容器と、
    前記アルカリ性洗浄剤の散布のタイミングを制御する制御部と、
    前記洗浄剤容器の雑用空気入口に接続された電磁弁と、
    を備え、
    前記制御部が、
    前記タービンの外径部における前記排気ガスの流速を検知する検知手段と、
    散布された前記アルカリ性洗浄剤が前記タービンに付着するための所定のガス流速を、前記アルカリ性洗浄剤の粒径及び密度に基づいて算出する演算手段と、
    を備え、
    前記検知手段で検知した前記タービンの外径部における前記排気ガスの流速データに基づき、該排気ガスの流速データが前記所定のガス流速以下まで減速し、且つ、前記過給機内が硫酸の酸露点を超える温度となるタイミングで、前記アルカリ性洗浄剤を散布するよう前記電磁弁の開閉を制御する過給機の洗浄装置。
  7. 前記アルカリ性洗浄剤に含まれるアルカリ性物質の粒径を0.7μm以上40μm以下とする請求項6に記載の過給機の洗浄装置。
  8. 前記電磁弁が、前記アルカリ性洗浄剤が徐々に散布されるよう所定時間かけて開放されるよう制御可能な請求項6又は請求項7に記載の過給機の洗浄装置。
  9. 前記タービンを通過した排気ガスの排出口に、排気ガスに含まれる前記アルカリ性洗浄剤由来のアルカリ性物質を検出するアルカリ検出部を備え、
    前記制御部が、前記アルカリ検出部で検出されたアルカリ性物質の量が所定値の範囲内となるよう前記電磁弁の開閉を制御可能である請求項6乃至請求項8のいずれかに記載の過給機の洗浄装置。
  10. 前記アルカリ性洗浄剤が固体であり、
    前記洗浄剤容器内の前記アルカリ性洗浄剤と隔離された位置に、前記アルカリ性洗浄剤よりも吸湿性の高い吸湿剤が配置される請求項6乃至請求項9のいずれかに記載の過給機の洗浄装置。
  11. タービンケーシングで覆われており、内燃機関から導かれた排気ガスを受けて回転するタービンディスクおよびタービン翼から構成されたタービンの洗浄方法であって、
    洗浄剤容器に収容されたアルカリ性物質を含むアルカリ性洗浄剤を、所定のタイミングで前記排気ガスの入口側から前記タービンケーシング内に散布する工程と、
    散布された前記アルカリ性洗浄剤が前記タービンに付着するための所定のガス流速を、前記アルカリ性物質の粒径及び密度に基づいて算出する工程と、
    前記タービン翼の外周部における前記排気ガスの流速を検知する工程と、
    前記タービン翼の外周部における前記排気ガスの流速が前記所定のガス流速以下まで減速し、且つ、前記タービンケーシング内が硫酸の酸露点を超える温度であるタイミングで前記アルカリ性洗浄剤が散布されるよう散布のタイミングを制御する工程と、
    を備えるタービンの洗浄方法。
  12. 前記アルカリ性洗浄剤に含まれるアルカリ性物質の粒径を0.7μm以上40μm以下とする請求項11に記載のタービンの洗浄方法。
  13. 所定量の前記アルカリ性洗浄剤を、所定時間をかけて徐々に散布する請求項11又は請求項12に記載のタービンの洗浄方法。
  14. 前記タービン翼を通過した排気ガスに含まれる前記アルカリ性洗浄剤由来のアルカリ性物質を検出し、検出されたアルカリ性物質の量が所定値の範囲内となるよう前記所定のタイミングを制御する請求項11乃至請求項13のいずれかに記載のタービンの洗浄方法。
  15. 前記アルカリ性洗浄剤が固体である場合に、
    前記洗浄剤容器内の前記アルカリ性洗浄剤と隔離された位置に、前記アルカリ性洗浄剤よりも吸湿性の高い吸湿剤を配置する請求項11乃至請求項14のいずれかに記載のタービンの洗浄方法。
  16. タービンケーシングで覆われており、内燃機関から導かれた排気ガスを受けて回転するタービンディスクおよびタービン翼から構成されたタービンの洗浄装置であって、
    アルカリ性物質を含むアルカリ性洗浄剤が収容され、雑用空気を利用して該アルカリ性洗浄剤を前記タービンケーシング内に散布可能に前記タービンケーシングの前記排気ガスの入口側に接続された洗浄剤容器と、
    前記アルカリ性洗浄剤の散布のタイミングを制御する制御部と、
    前記洗浄剤容器の雑用空気入口に接続された電磁弁と、
    を備え、
    前記制御部が、
    前記タービン翼の外周部における前記排気ガスの流速を検知する検知手段と、
    散布された前記アルカリ性洗浄剤が前記タービンに付着するための所定のガス流速を、前記アルカリ性洗浄剤の粒径及び密度に基づいて算出する演算手段と、
    を備え、
    前記検知手段で検知した前記タービン翼の外周部における前記排気ガスの流速データに基づき、該排気ガスの流速データが前記所定のガス流速以下まで減速し、且つ、前記タービンケーシング内が硫酸の酸露点を超える温度となるタイミングで、前記アルカリ性洗浄剤を散布するよう前記電磁弁の開閉を制御するタービンの洗浄装置。
  17. 前記アルカリ性洗浄剤に含まれるアルカリ性物質の粒径を0.7μm以上40μm以下とする請求項16に記載のタービンの洗浄装置。
  18. 前記電磁弁が、前記アルカリ性洗浄剤が徐々に散布されるよう所定時間かけて開放されるよう制御可能な請求項16又は請求項17に記載のタービンの洗浄装置。
  19. 前記タービン翼を通過した排気ガスの排出口である前記タービンケーシングの出口に、排気ガスに含まれる前記アルカリ性洗浄剤由来のアルカリ性物質を検出するアルカリ検出部を備え、
    前記制御部が、前記アルカリ検出部で検出されたアルカリ性物質の量が所定値の範囲内となるよう前記電磁弁の開閉を制御可能である請求項16乃至請求項18のいずれかに記載のタービンの洗浄装置。
  20. 前記アルカリ性洗浄剤が固体であり、
    前記洗浄剤容器内の前記アルカリ性洗浄剤と隔離された位置に、前記アルカリ性洗浄剤よりも吸湿性の高い吸湿剤が配置される請求項16乃至請求項19のいずれかに記載のタービンの洗浄装置。
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