JP5761956B2 - 均一な仮想温度を有する合成シリカガラス - Google Patents

均一な仮想温度を有する合成シリカガラス Download PDF

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Description

本発明は、合成シリカガラスに関する。
合成溶融シリカガラスを製造するための標準的なプロセスでは、ガラス組成の注意深い制御を利用する。例えば、ガラス中のヒドロキシル(OH)、ナトリウムなどの改質剤の分布が、得られるガラス物品の全体に亘りこれらの種が均一に分布されることを目的として、製造中に制御される。
それにもかかわらず、そのような標準的なプロセスでは、屈折率および複屈折にばらつきがあるガラスがしばしば生成されてしまう。
均一な仮想温度を有するシリカガラスを製造する方法が提供される。このガラスは、ガラスの仮想温度が目的の仮想温度の3℃以内となるのに十分な時間に亘り、目的の仮想温度で加熱されるか、もしくは仮想温度の変化速度未満の速度で加熱または冷却される。次いで、シリカガラスは、この目的の仮想温度から、目的の仮想温度でのガラスの緩和速度より大きい冷却速度で、ガラスの歪み点未満の温度まで冷却される。このシリカガラスは、アニール後、3℃未満しか変動しない仮想温度を有する。この方法により製造されたシリカガラスも記載されている。
したがって、この開示の態様の1つは、均一な仮想温度を有するシリカガラスを製造する方法を提供することにある。この方法は、シリカガラスを提供し、このシリカガラスをアニールする各工程を有してなり、ここで、シリカガラスの仮想温度は、アニール工程後に3℃未満しか変動しない。このシリカガラスは、800質量ppmまでのヒドロキシル基濃度を有する。シリカガラスをアニールする工程は、1)シリカガラスの仮想温度が目的の仮想温度の3℃以内となるのに十分な時間に亘り、シリカガラスを目的の仮想温度に保持する工程、および2)シリカガラスの仮想温度が目的の仮想温度の3℃以内となるのに十分な時間に亘り、仮想温度の変化速度未満の速度でシリカガラスを加熱または冷却する工程、の内の一方の工程、並びに、シリカガラスを目的の仮想温度から、この目的の仮想温度でのガラスの緩和速度よりも大きい冷却速度で、ガラスの歪み点未満の温度まで冷却する工程を含む。
この開示の第2の態様は、1ppm未満の屈折率均一性を有するシリカガラスであって、3℃未満しか変動しない仮想温度を有するシリカガラスを提供することにある。
この開示の第3の態様は、シリカガラスにおいて均一な仮想温度を得る方法を提供することにある。この方法は、歪み点Tsおよび仮想温度を有するシリカガラスを提供し、このシリカガラスをアニールする各工程を有してなり、ここで、ガラスの仮想温度が、アニール工程後に3℃未満しか変動しない。シリカガラスをアニールする工程は、1)シリカガラスの仮想温度が目的の仮想温度の3℃以内となるのに十分な時間に亘り、シリカガラスを目的の仮想温度に保持する工程、および2)シリカガラスの仮想温度が目的の仮想温度の3℃以内となるのに十分な時間に亘り、仮想温度の変化速度未満の速度でシリカガラスを加熱または冷却する工程、の内の一方の工程、並びに、シリカガラスを目的の仮想温度から、この目的の仮想温度でのガラスの緩和速度よりも大きい冷却速度で、歪み点未満の温度まで冷却する工程を含む。
この開示の第4の態様は、シリカガラスをアニールする方法を提供することにある。この方法は、歪み点Tsおよび仮想温度を有するシリカガラスを提供し、このシリカガラスをアニールする各工程を有してなり、ここで、仮想温度が、アニール工程後に仮想温度から3℃未満しか変動しない。シリカガラスをアニールする工程は、1)シリカガラスの仮想温度が目的の仮想温度の3℃以内となるのに十分な時間に亘り、シリカガラスを目的の仮想温度に保持する工程、および2)シリカガラスの仮想温度が目的の仮想温度の3℃以内となるのに十分な時間に亘り、仮想温度の変化速度未満の速度でシリカガラスを加熱または冷却する工程、の内の一方の工程、並びに、シリカガラスを目的の仮想温度から、この目的の仮想温度でのガラスの緩和速度よりも大きい冷却速度で、歪み点未満の温度まで冷却する工程を含む。
これらと他の態様、利点、および顕著な特徴は、以下の詳細な説明、添付の図面、および添付の特許請求の範囲から、明らかになるであろう。
等温保持を含む、シリカガラスのアニールスケジュールを示すグラフ シリカガラスが温度TaからTbまで加熱される、シリカガラスのアニールスケジュールを示すグラフ シリカガラスが温度TcからTdまで冷却される、シリカガラスのアニールスケジュールを示すグラフ シリカガラスの第2のアニールスケジュールを示すグラフ シリカガラスの第3のアニールスケジュールを示すグラフ (a)累進的に減少する冷却速度を示すグラフ、および(b)累進的に減少する加熱速度を示すグラフ アニール前(1)と後(2)のシリカガラスサンプルの複屈折を示すグラフ アニール前(1)と後(2)の第2のシリカガラスサンプルの複屈折を示すグラフ
以下の記載において、同様の参照文字は、図面に示されたいくつかの図に渡って、同様のまたは対応する部品を称する。別記されない限り、「上部」、「下部」、「外部に」、「内部に」などの用語は、便宜上の単語であり、制限する用語と考えるべきではないことも理解されよう。その上、要素または群が、要素の群の内の少なくとも1つまたはその組合せを含むものとして記載されているときはいつでも、その要素または群は、個々にまたは互いとの組合せのいずれかで、挙げられたそれらの要素の内のいくつから実質的になるまたはからなるものであってよいことが理解されよう。別記されない限り、値の範囲は、挙げられている場合、その範囲の上限と下限の両方を含む。
一般に図面を参照すると、例図は、特定の実施の形態を記載する目的のためであり、開示または添付の特許請求の範囲をそれに制限することを意図したものではないことが理解されよう。図面は、必ずしも、一定の縮尺で描かれておらず、ある特徴およびある図は、明白かつ簡潔にするために、縮尺または略図において誇張されて示されているかもしれない。
ここに用いたように、「ヒドロキシル」という用語は、別記しない限り、1つの酸素原子および水素の同位体(プロチウム、重水素、三重水素)の任意の1つの原子からなる、個々またはその任意の集合、混合物、または集まりいずれかの、2原子種を称する。そのような水素の同位体は、それらのそれぞれの自然の同位体依存度よりも多い、それと等しい、またはそれより少ない濃度で存在し得る。ここに用いたように、「OH」という用語は、別記しない限り、1つの酸素原子および1つの水素原子からなる種を称し、ここで、酸素と水素の同位体はそれらの自然の同位体依存度で存在する。水素の同位体の自然に生じる分布は、約99.98%のプロチウム(1つのプロトンからなる水素原子核)および約0.02%の重水素(1つのプロトンおよび1つの中性子からなる水素原子核)である。別記しない限り、「OD」という用語は、1つの酸素原子および1つの重水素原子からなる重水酸種を称する。例として、1000ppmの濃度のOHは、約998ppmのプロチウム含有ヒドロキシル種および約2ppmのOD、すなわち、重水素含有ヒドロキシル種からなるであろう。
水素以外の任意の元素(例えば、Si、O、Na)は、ここに称された場合、別記しない限り、自然に生じる同位体の混合物として存在する。
別記しない限り、「ガラス」および「シリカガラス」という用語は、ここに用いたように、合成溶融シリカガラスおよびそれから製造された物品を称する。合成溶融シリカガラスは、別記しない限り、以下に限られないが、ハロゲン(例えば、塩素やフッ素)などの能動的に添加されたドーパントを実質的に含まず、ある実施の形態において、シリカ、水素、ナトリウム、およびヒドロキシル基から実質的になる。
合成溶融シリカを製造するための標準的なプロセスでは、溶融シリカガラスの組成の注意深い制御を利用する。例えば、ガラス中のヒドロキシル基、ナトリウムなどの改質剤の分布が、例えば、投射のための光学成分およびリソグラフィー系における照明光学素子などの、得られるガラス物品の全体に亘りこれらの種が均一に分布されることを目的として、製造中に制御される。それにもかかわらず、そのような標準的なプロセスでは、屈折率および複屈折にばらつきがあるガラスがしばしば生成されてしまう。
屈折率−または絶対屈折率(ARI)−および複屈折などの性質における差または不均質性も、一部は、ガラス内の構造の差によりもたらされる。添加される改質剤の量(例えば、1〜300ppmのOH、25ppb未満のNa)は比較的少ないので、上述したものなどの改質剤は、屈折率に直接的な影響をほとんど及ぼさない。しかしながら、これらの改質剤は、−O−Si−O−結合を終わらせ、それによって、ガラスの粘度を低下させることによって、間接的な影響を構造に及ぼす。粘度が減少すると、ガラスの最終的な仮想温度が変化する。この仮想温度は、ガラスの構造に直接関係し、その尺度でもある。
これらの改質剤の屈折率への影響は、2つの部類に分類できる:改質剤が、改質剤の存在によって生じる電子雲密度の固有の変化により屈折率に直接的に影響を与える第1の部類;および改質剤が、ガラスの構造を変化させることによって屈折率に間接的に影響を与える第2の部類。
屈折率への個々の改質剤の直接的と間接的の寄与の大きさは、ガラス中の改質剤の濃度の関数として変化する。OH濃度の屈折率への影響は、例えば、OH濃度が増加するにつれて、減少する。高いOH濃度では、OHの屈折率への直接的な寄与は大きいが、屈折率への間接的な構造的寄与は小さい。例えば、700ppmのOHでは、このOH濃度は、屈折率を1ppm変化させるのに約25ppmだけ変化しなければならず、この25:1の変化率で、1000ppmまでのOH濃度まで漸近的に続く。
OHの間接的な構造的寄与が、OH濃度が減少するにつれて増加するのが観察された。60ppmのOHでは、屈折率を1ppm変化させるのに5ppmのOHが必要なのに対し、1〜2ppmのOHでは、1ppmの屈折率変化は、たった2〜3ppmのOH濃度の変化により生じる。これらの低濃度レベルでのOH濃度の影響は、主に、本質的に構造的である。すなわち、屈折率へのOHの間接的な寄与が優勢である。そのような挙動が、自然に生じる依存度の水素同位体を含むヒドロキシル基の濃度に報告されており、特定の水素同位体(例えば、重水酸(OD)として存在する重水素)が豊富なヒドロキシル基の混合物が、同様の挙動を示すと予測される。
屈折率へのナトリウムの影響は、主に、本質的に構造的である。ガラスの屈折率と構造の両方へのナトリウム濃度の影響は、ガラスの仮想温度(Tf)に正比例する。データは、ナトリウム濃度が1ppb増加すると、ガラスの仮想温度が低下し、1ppmのODを含有するガラスおよび60ppmのOHを含有するガラスにおいて、それぞれ、2.7ppmおよび1.4ppmだけ屈折率が増加する。1〜100ppbの範囲のナトリウムレベルでは、屈折率へのナトリウムの固有のまたは直接的な寄与は極わずかであり、ナトリウムの間接的な構造的な影響が、屈折率へのナトリウムの影響の99%を占める。
したがって、合成溶融シリカガラスおよびそれから製造された物品がここに記載され、提供される。このガラスは、ガラスの仮想温度Tfの低変動、または均一な仮想温度により明らかなように、同型構造である。仮想温度は、ガラスの構造に直接関連し、その尺度であるが、その構造は、−Si−O−Si−化学結合の角度の統計的分布により根本的に決まる。理想的な同型構造のガラスは、物品の全体に渡り同じ統計的結合角の分布を示し、それゆえ、物品内の位置とは関係ない仮想温度により特徴付けられる。したがって、実際のガラスにおいて、仮想温度の変動程度は、理想的な同型構造のガラスにそのガラスがどれだけ近いかの直接的な尺度である。そのような合成溶融シリカガラスを製造する方法、均一な仮想温度を有する合成溶融シリカガラスを提供する方法、およびシリカガラスをアニールする方法も提供される。
ある実施の形態において、合成溶融シリカガラスおよびそのガラスから形成された物品が提供される。そのガラスは、全体に渡り均一な仮想温度を有し、同型構造である。ある実施の形態において、そのガラスの仮想温度は3℃未満しか変動しない。別の実施の形態において、仮想温度は2℃未満しか変動せず、さらに別の実施の形態において、Tfは1℃未満しか変動しない。このシリカガラスは、ある実施の形態において、1050℃未満である、均一な仮想温度Tfを有する。
その上、ガラス物品は、本来は構造および均質性における変動をもたらす組成の変動がガラスに存在する場合でさえも、高い屈折率均一性および低い複屈折を示す。このガラスは3ppm未満の屈折率均一性を有する。ある実施の形態において、その屈折率均一性は1ppm未満である。特別な実施の形態において、軸−1(物品を通る光路に沿った軸)の屈折率均一性は1ppm未満である。このシリカガラスは、約800ppm未満のヒドロキシル基濃度および約25ppbまでのナトリウム濃度を有する。ある実施の形態において、ヒドロキシル基濃度は約300ppm未満である。別の実施の形態において、ヒドロキシル基濃度は約100ppm未満であり、第4の実施の形態において、ヒドロキシル基濃度は5ppm未満である。ある実施の形態におけるヒドロキシル基濃度の変動は少なくとも0.5ppmである。ここに先に記載したように、ヒドロキシル濃度は、1つの酸素原子および水素の同位体(プロチウム、重水素、三重水素)の任意のものの1つの原子からなる任意の種を含む。ある実施の形態において、例えば、ヒドロキシル濃度は、重水素の自然に生じる濃度(約0.02%)より大きい重水酸(OD)基の濃度を含む。
同型構造のシリカガラスでは、普通は構造の変動を生じる組成の変動がガラスに存在する場合でさえも、複屈折が小さい。ある実施の形態において、ガラスは3ppm/cm未満の複屈折を有する。別の実施の形態において、ガラスは1cm/nm未満の複屈折を有する。
シリカガラスは、22℃の温度および193.368nmの波長で、1.540840未満の絶対屈折率(ARI;すなわち、真空中での屈折率)を有する。ある実施の形態において、シリカガラスは、22℃の温度および193.368nmの波長で、1.560830未満のARIを有する。
同型構造状態にあるシリカガラスを製造する方法も提供される。この同型構造状態は、仮想温度の変動または均一性に反映される。
第1の工程において、合成溶融シリカガラスが提供される。この合成溶融シリカガラスは、典型的に、当該技術分野において公知の気相成長法により形成される。ある実施の形態において、合成シリカガラスは、例えば、ガラスマンドレルなどの基体上にシリカガラスを直接堆積させることによって形成される。別の実施の形態において、合成溶融シリカガラスは、基体上にシリカスートを堆積させ、その後、堆積したスートを焼成または固結させて、シリカガラスを形成することによって形成される。ある実施の形態において、次いで、シリカガラスを当該技術分野において公知の手段によって機械的および熱的に加工して、シリカガラスを形成しても差し支えない。
シリカガラスは、約800質量ppmまでのヒドロキシル基濃度(ヒドロキシル濃度)を有する。このヒドロキシル濃度は、水素の同位体(プロチウム、重水素、三重水素)の任意のものを含有するヒドロキシル基の濃度を含む。これは、プロチウムまたは重水素いずれかを含有する(HおよびDが、それぞれ、プロチウムおよび重水素を表す場合、約99.98%のOHおよび約0.02%のODを含有する)、自然に生じるヒドロキシル基の混合物、並びに、例えば、ODとして存在する重水素が「豊富な(自然に生じる同位体依存度よりも多い比率で同位体を含有する)」混合物を含む。ある実施の形態において、ヒドロキシル濃度は約300ppm未満である。他の実施の形態において、ヒドロキシル濃度は、約100ppm未満、または約5ppm未満である。ヒドロキシル濃度における変動は、ある実施の形態において、濃度の測定値のPV、すなわち最高最低差(すなわち、最高濃度と最低濃度との間の差)から決定して、少なくとも0.5ppmである。
ある実施の形態において、合成シリカガラスは、最初に、ガラスを所望のまたは目的の仮想温度まで加熱することによって、アニールされる。このアニールスケジュールが図1aに示されており、ここで、ガラスの温度が時間の関数としてプロットされている。工程110において、ガラスは、目的の仮想温度Tf,tまたはそれに近いいずれかの所望の温度に加熱される。ある実施の形態において、所望の温度は、目的の仮想温度Tf,tの5℃から20℃以内にある。ガラスは、「度を超す」ことなく、または目的の仮想温度Tf,tを超えることなく、できるだけ早く、所望の温度に到達するような速度で加熱される。ある実施の形態において、工程110における加熱速度は約1℃/時から約50℃/時までの範囲にある。別の実施の形態において、ガラスは、高い速度で工程110において最初に加熱され、それに続いて、度を超さずに、目的の仮想温度に近づくような遅い速度で加熱される。
ガラスは、ある実施の形態において、目的の仮想温度Tf,tで等温保持期間120に曝される。等温保持期間120は、ガラス改質剤の局所濃度にかかわらず、ガラス物品内の全ガラス容積の仮想温度Tfが目的の仮想温度Tf,tに収束し、同型構造状態が達成されるように十分に長い期間である。ある実施の形態において、等温保持期間120は、仮想温度が目的の仮想温度に到達できるように十分に長い。他の実施の形態において、仮想温度Tfは、Tf,tからΔTfしか変動しない。ある実施の形態において、ガラスの仮想温度はTf,tから3℃未満しか変動しない。別の実施の形態において、ガラスの仮想温度はTf,tから2℃未満しか変動せず、第3の実施の形態において、仮想温度はTf,tから1℃未満しか変動しない。等温保持期間の長さは、構造的均質性の所望の程度、ガラス物品における仮想温度の初期変動または「広がり(spread)」、改質剤の局所濃度の変動、およびガラス物品の以前の熱履歴に基づいて、決定される。ある実施の形態において、等温保持期間120は、約10時間から約800時間までの範囲にある。
別の実施の形態において、ガラスは、仮想温度Tfの変化速度未満の速度で所望の温度から加熱されるかまたは冷却される。図1bは、ガラスが温度TaからTbまで加熱される加熱工程122を示しており、図1cは、ガラスが温度TからTdまで冷却される冷却工程124を示している。仮想温度Tfの変化速度は、ガラスの温度により変動する。同様に、この工程における加熱速度は、ガラスの温度に少なくともある程度依存し、典型的に、約0.1℃/時未満であり、ある実施の形態において、約0.05℃/時未満である。ガラスは、ガラス改質剤の局所濃度にかかわらず、ガラス物品内の全ガラス容積の仮想温度Tfが目的の仮想温度Tf,tに収束し、同型構造状態が達成されるほど十分に長い期間に亘り加熱または冷却される。ある実施の形態において、ガラスは、仮想温度Tfが目的の仮想温度に到達できるほど十分に長い期間に亘り加熱または冷却される。他の実施の形態において、仮想温度TfはTf,tからΔTfしか変動しない。ある実施の形態において、ガラスの仮想温度はTf,tから3℃未満しか変動しない。別の実施の形態において、ガラスの仮想温度はTf,tから2℃未満しか変動せず、第3の実施の形態において、仮想温度はTf,tから1℃未満しか変動しない。ガラスは、構造的均質性の所望の程度、ガラス物品における仮想温度の初期変動または「広がり」、改質剤の局所濃度の変動、およびガラス物品の以前の熱履歴に基づく期間に亘り加熱または冷却される。ある実施の形態において、ガラスは、約10時間から約800時間までの範囲にある期間に亘り加熱または冷却される。
同型構造状態が一旦達成されたら、ガラスは、ガラスに特異な構造変化が生じるのを防ぐように十分に高い速度で、歪み点Ts(すなわち、ガラスが1014.5ポアズの粘度を有する温度)未満の温度まで冷却される(工程130)。ある実施の形態において、ガラスは、等温保持期間120の温度または目的の仮想温度より100℃低い温度より低い温度まで冷却される。工程130における冷却速度は緩和速度(τ);すなわち、ガラスの仮想温度が変化するまたは「緩和」する速度より大きい。言い換えれば、ガラスは、ガラスの仮想温度および構造が変化できる速度よりも大きい速度で冷却される。その結果、ガラスの仮想温度および同型構造状態は、冷却工程130中に感知できるほど変化しない。緩和速度は典型的に約1℃/時であるのに対し、工程130における冷却速度は5℃/時より大きい。ある実施の形態において、冷却速度は10℃/時より大きく、別の実施の形態において、冷却速度は30℃/時より大きい。
図2に示された、ある実施の形態において、ガラスは最初に、工程210において、目的の仮想温度Tf,tより高い第1の温度T1に加熱される。第1の加熱工程210の実際の加熱速度は重要ではなく、ガラスは、第1の加熱工程210において、できるだけ迅速に(ある実施の形態において、数百℃/時の速度で)温度T1に加熱して差し支えない。ある実施の形態において、ガラスは、第1の保持期間215に亘りT1に保持され、この期間は、ガラスのどのような熱履歴も「消す(erase)」または除去するように働き、熱履歴を除去するのに十分な長さを有する。第1の保持期間215の終わりでのガラスの構造は、以下に限られないが、以前のアニールまたはガラス物品に行われた高温作業工程などの、どのような以前の熱処理にも関係ない状態にある。ある実施の形態において、第1の保持期間215は、ガラス物品全体が、第1の温度T1の約3℃以内にある仮想温度Tfを得るのに十分な長さを有する。別の実施の形態において、第1の保持期間は、第1の温度T1でのガラスの構造的緩和時間定数の5倍より大きい。
第1の保持期間215は、ガラス全体に渡る仮想温度の分布が広い場合に使用しても差し支えない。ここで、所望の仮想温度分布をTf,tの所望の範囲内にするのに必要なだけの目的の仮想温度Tf,tでの保持(図1における120、図2aにおける230)は、ガラスの製造に現実性がないほど長いであろう。それゆえ、第1の保持期間215は、仮想温度の減少およびTfのTf,tの所望の範囲への接近を開始するように働く。
第1の保持期間215に続いて、ガラス物品は、ある実施の形態において、目的の仮想温度Tf,tまで冷却される。ある実施の形態において、ガラスは、冷却工程220を用いて、第1の温度T1から目的の仮想温度Tf,tまで冷却される。冷却工程220中、ガラスは、仮想温度Tfが目的の仮想温度Tf,tの5℃から20℃以内に近づくまたは入るほど十分に遅い速度で冷却される。ある実施の形態において、ガラスは、ガラスのある部分が同型構造状態になるように再配列するのに十分に遅い速度で、第1の温度T1から冷却される。特別な実施の形態において、冷却工程220における冷却速度は約0.05℃/時未満である。
別の実施の形態において、ガラスは最初に、第2の温度T2まで冷却される(工程222)。第2の温度T2は、目的の仮想温度Tf,tより低く、ガラスの歪み点Tsより40℃低い温度より高い。すなわち、T2>Ts−40℃。工程222における冷却速度は、ガラスのある部分が再配列し、同型構造状態となるほど十分に遅い。特別な実施の形態において、冷却工程222における冷却速度は約0.05℃/時未満である。第2の温度T2に到達した後、次いで、ガラスは、ガラスのある部分が再配列し、同型構造状態となるほど十分に遅い加熱速度で目的の仮想温度Tf,tに加熱される(工程224)。ある実施の形態において、加熱工程224における加熱速度は、仮想温度Tfが目的の仮想温度Tf,tの5℃から20℃以内に近づくまたは入るほど十分に遅い。
f,tに加熱した後、ガラスは、ある実施の形態において、Tf,tでの等温保持期間230を経験する。等温保持期間230の長さは、ガラスの仮想温度Tfが目的の仮想温度Tf,tに近づくほど十分な時間である。ある実施の形態において、等温保持期間230は、仮想温度が目的の仮想温度に到達できるほど十分に長い。他の実施の形態において、仮想温度TfはTf,tからΔTfしか変動しない。ある実施の形態において、ガラスの仮想温度TfはTf,tから3℃未満しか変動しない。別の実施の形態において、ガラスの仮想温度はTf,tから2℃未満しか変動せず、第3の実施の形態において、仮想温度はTf,tから1℃未満しか変動しない。
別の実施の形態において、ガラスは、目的の仮想温度Tf,tにまたはその近くに保持されよりもむしろ、仮想温度Tfの変化速度未満の速度で、選択された温度から加熱されるかまたは冷却される。ガラスは、ガラス改質剤の局所濃度にかかわらず、ガラス物品内の全ガラス容積の仮想温度Tfが目的の仮想温度Tf,tに収束し、同型構造状態が達成されるほど十分に長い期間に亘り加熱または冷却される。
等温保持期間230中に同型構造状態および/または所望の仮想温度が一旦達成されたら、ガラスは、ガラスに特異な構造変化が生じるのを防ぐように十分に高い速度で、歪み点Ts未満の温度まで冷却される(工程240)。ある実施の形態において、ガラスは、等温保持期間230の温度より100℃低い温度より低い温度まで冷却される。工程240における冷却速度は緩和速度;すなわち、ガラスの仮想温度が冷却されるまたは「緩和」する速度より速い。言い換えれば、ガラスは、ガラスの仮想温度および構造が変化できる速度より高い速度で冷却される。その結果、ガラスの仮想温度および同型構造状態は、冷却工程240中に感知できるほど変化しない。緩和速度は典型的に約1℃/時であるのに対し、工程240における冷却速度は約5℃/時より速い。ある実施の形態において、冷却速度は10℃/時より速く、別の実施の形態において、冷却速度は30℃/時より速い。
いくつかの実施の形態において、ガラスは、累進的に減少する冷却速度で第1の温度T1から目的の仮想温度Tf,t(図2aにおける工程220)または第2の温度T2(図2bにおける工程222)のいずれかまで冷却される。この累進的に減少する冷却速度は、典型的に、非線形であり、冷却速度がある工程から次の工程へと減少する多数の冷却工程を含む。ある累進的に減少する冷却速度が図3(a)に示されている。この累進的に減少する冷却速度は、例えば、シリカガラスが、第1の温度Taから、第1の冷却速度raで第2の温度Tbまで冷却される第1の冷却工程310、次いで、第2の冷却速度rbで第3の温度Tcまで(第2の冷却工程312)、次いで、第3の冷却速度rcで第4の温度Tdまで(第3の冷却工程314)、最後に、第4の冷却速度rdで第5の温度Teまで(第4の冷却工程316)冷却される各工程を含み、Ta>Tb>Tc>Td>Teおよびra>rb>rc>rdである。この累進的に減少する冷却速度は、上述した冷却工程の数に制限されず、冷却速度が累進的に減少するいくつの冷却工程を含んでも差し支えない。
累進的に減少する冷却速度は、シリカガラスの最適なアニール速度未満である。ここに用いたように、「最適なアニール速度」という用語は、時間tに対する仮想温度Tfにおける変化(すなわち、dTf/dt)が極大値をとるアニール速度または冷却速度である。シリカガラスは、温度Tとシリカガラスの仮想温度Tfとの間の差が、所定の最適値未満であり、かつ最適値の所定の範囲内にあるような速度で冷却される。
いくつかの実施の形態において、ガラスは、累進的に減少する加熱速度で第2の温度T2から目的の仮想温度Tf,t(図2bにおける工程224)まで加熱される。上述した累進的に減少する冷却速度に関するように、この累進的に減少する加熱速度は、典型的に、非線形であり、加熱速度がある工程から次の工程へと減少する多数の加熱工程を含む。累進的に減少する加熱速度が図3(b)に示されている。この累進的に減少する加熱速度は、例えば、シリカガラスが、第1の温度Tkから、第1の加熱速度rkで第2の温度Tjまで加熱される第1の加熱工程320、次いで、第2の加熱速度rjで第3の温度Tiまで(第2の加熱工程322)、次いで、第3の加熱速度riで第4の温度Thまで(第3の加熱工程324)、最後に、第4の加熱速度rhで第5の温度Tgまで(第4の加熱工程326)加熱される各工程を含み、Tk<Tj<Ti<Th<Tgおよびrk>rj>ri>rhである。この累進的に減少する加熱速度は、上述した加熱工程の数に制限されず、加熱速度が累進的に減少するいくつの加熱工程を含んでも差し支えない。
累進的に減少する加熱速度は、シリカガラスの最適なアニール速度未満である。シリカガラスは、温度Tとシリカガラスの仮想温度Tfとの間の差が、所定の最適値未満であり、かつ最適値の所定の範囲内にあるような速度で加熱される。
ここに記載された累進的に減少する冷却速度および累進的に減少する加熱速度は、低いヒドロキシル濃度を有するサンプルから得た実験データおよび数値モデル化されたデータに基づいている。
ガラスがアニールサイクルにより低い仮想温度により特徴付けられる構造に緩和するときのシリカガラスにおける構造的均質性の斬新的変化が、ここにその内容の全てを引用する、2008年12月31日にカルロス・デュラン(Carlos Duran)等により出願された、「High Purity Fused Silica with Low Absolute Refractive Index」と題する米国仮特許出願第61/14924号に記載された経験的モデルを用いて理解することができる。このモデルは、仮想温度Tfにより特徴付けられる構造を有するガラスが、温度Tに保持されたときに、仮想温度Tfが温度Tに近づくようにTfを変化させることによって緩和するという仮定に基づいている。さらに、このモデルは、緩和が、式:
f(t)=T+(Tf(0)−T)・exp(−t/τ) (1)
のものであることを前提としており、ここで、tは、ガラスが温度Tにされてからの経過時間であり、Tf(0)は、その瞬間のガラスのTfである。このモデルでは、緩和が時間定数τにより特徴付けられることも前提としている。所定の組成を有するガラスについて、時間定数τは、時間のみの関数であり、仮想温度Tfの関数ではない。時間定数τは、所定の粘度νの温度依存性によりTに依存すると仮定され:
τ(T)=ν(T)/α (2)
ここで、αは、材料に特異的な、温度に関係ないパラメータである。ガラスの粘度νは、例えば、ビーム曲げ技法および平行板技法などの、当該技術分野において公知の独立した技法によって測定することができる。あるいは、粘度の温度依存性は、所定の均一な冷却速度でガラスサンプルをアニールすることによって実験的に決定しても差し支えない。
ガラスは通常、温度依存性の強い粘度を示す。その粘度は、一般に、式:
ν(T)=exp(a+b/T) (3)
の指数関数により近似することができ、ここで、aおよびbは、実験データをフィッティングすることによって経験的に得られたパラメータである。粘度の強い温度依存性は、緩和速度τ(T)の同等に強い依存性へと直接的に変換される。実際の問題として、これは、通常のアニールプロセスにおいて使用した典型的な温度範囲の中の仮想温度Tfの変化速度が、数桁の大きさで変動し得ることを意味する。それゆえ、ガラス製造プロセスにとって実際的である時間枠内で低いTfを得るために、アニールスケジュールは、この変動を考慮に入れなければならない。
以下の実施例は、ここに開示されたシリカガラスおよび方法の特徴と利点を例示しており、この開示または添付の特許請求の範囲を制限することを決して意図していない。
ここに記載したサンプルの各々は、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)の化学的燃焼およびプリフォームを形成するための溶融シリカマンドレルまたは「芯棒」上へのスートの堆積による、スート・トゥー・ガラス(soot-to-glass)堆積プロセスによって作製した。このプリフォームを、固結させて、ガラス中に所望のヒドロキシまたは重水酸レベルを生じさせ、次いで、当該技術分野において公知の押潰しおよび延展(squash and roll-out)プロセスにより機械的に加工した。
ガラスサンプルを最初に標準プロセスにしたがってアニールした。そのスケジュールが表1に記載されている。次いで、得られたガラスをここに記載した方法(均質化アニール)にしたがってアニールした。そのスケジュールが表2に記載されている。初期の傾斜および/または200℃以下の温度での保持または「均熱(soak)」を除いて、両方のアニールスケジュールは、窒素または窒素と20%未満の塩素のいずれかからなるパージ雰囲気内で行った。ここに記載したアニールプロセスの前後の屈折率均一性(最高最低差(PV)測定から判定した)および/または複屈折を、研究対象のサンプルについて決定した。表3に列記されているこれらの測定の結果は、各サンプルにおいて、ここに記載されたアニール法により、ガラスの屈折率均一性および/または複屈折が減少することを示している。ここに記載したアニールプロセスの前(1)と後(2)のサンプルの軸3に沿った位置の関数としてのサンプル4および5の複屈折のプロットが、それぞれ、図4(サンプル4)および5(サンプル5)に示されている。両方の場合、ガラスの複屈折がアニールプロセス後に減少している。その上、この複屈折は、所定の軸に沿った位置の関数として、より小さい変動を示している。
Figure 0005761956
Figure 0005761956
Figure 0005761956
典型的な実施の形態が説明の目的のために示されてきたが、先の説明は、この開示または添付の特許請求の範囲への制限と考えるべきではない。したがって、本開示または添付の特許請求の範囲と精神から逸脱せずに、当業者には、様々な改変、適用、および代替が想起されるであろう。

Claims (6)

  1. 均一な仮想温度を有するシリカガラスを製造する方法において、
    a. シリカガラスを提供する工程であって、該シリカガラスが、歪み点Ts、仮想温度、および該仮想温度での緩和速度を有し、かつ800質量ppm未満のヒドロキシル基濃度を有し、該ヒドロキシル基濃度が少なくとも0.5ppmだけ変動するものである工程、
    b. 前記シリカガラスをアニールする工程であって、該シリカガラスを、目的の仮想温度より高い第1の温度まで加熱し、該シリカガラスを前記第1の温度から、前記目的の仮想温度未満でありかつT s −40℃より高い第2の温度まで冷却し、さらに前記シリカガラスを前記第2の温度から、仮想温度が前記目的の仮想温度の20℃以内となるのに十分に遅い速度で該目的の仮想温度まで加熱することを含む工程、および
    . 前記シリカガラスを前記目的の仮想温度から、約5℃/時より速い冷却速度で前記歪み点未満の温度まで冷却する工程であって、該冷却速度が、前記目的の仮想温度での前記ガラスの緩和速度よりも速く、前記シリカガラスが、前記アニール工程の後に3℃未満しか変動しない1065℃未満の仮想温度を有し、かつ1ppm未満の屈折率均一性を有するものである工程、
    を有してなる方法。
  2. 前記シリカガラスを第1の温度から目的の仮想温度まで冷却する工程が、該シリカガラスを、累進的に減少する冷却速度で該目的の仮想温度まで冷却する工程を含む、請求項記載の方法。
  3. シリカガラスであって、1ppm未満の屈折率均一性、少なくとも0.5質量ppmだけ変動する800質量ppm未満のヒドロキシル基濃度、および3℃未満しか変動しない1065℃未満の仮想温度を有するシリカガラス。
  4. 前記ヒドロキシル基濃度が重水酸基濃度を含み、該重水酸基濃度が、重水素の自然に同位体依存度より大きいことを特徴とする請求項記載のシリカガラス。
  5. 前記シリカガラスが25ppbまでのナトリウムを含むことを特徴とする請求項または記載のシリカガラス。
  6. 22℃の温度および193.368nmの波長で、1.560830未満の絶対屈折率を有することを特徴とする請求項からいずれか1項記載のシリカガラス。
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