JP5761732B2 - 組織アレイの組織片形成方法及び組織アレイの組織片形成装置 - Google Patents

組織アレイの組織片形成方法及び組織アレイの組織片形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5761732B2
JP5761732B2 JP2010170954A JP2010170954A JP5761732B2 JP 5761732 B2 JP5761732 B2 JP 5761732B2 JP 2010170954 A JP2010170954 A JP 2010170954A JP 2010170954 A JP2010170954 A JP 2010170954A JP 5761732 B2 JP5761732 B2 JP 5761732B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tissue
tissue piece
sheet
core rod
piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010170954A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012032237A (ja
Inventor
良昭 中澤
良昭 中澤
正喜 高野
正喜 高野
雅彦 荒川
雅彦 荒川
浩二 成竹
浩二 成竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakura Seiki Co Ltd
Original Assignee
Sakura Seiki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakura Seiki Co Ltd filed Critical Sakura Seiki Co Ltd
Priority to JP2010170954A priority Critical patent/JP5761732B2/ja
Priority to CN2011800373637A priority patent/CN103038623A/zh
Priority to EP11812485.8A priority patent/EP2600133B1/en
Priority to US13/810,660 priority patent/US9335238B2/en
Priority to PCT/JP2011/066975 priority patent/WO2012014896A1/ja
Publication of JP2012032237A publication Critical patent/JP2012032237A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5761732B2 publication Critical patent/JP5761732B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/30Staining; Impregnating ; Fixation; Dehydration; Multistep processes for preparing samples of tissue, cell or nucleic acid material and the like for analysis
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/286Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q involving mechanical work, e.g. chopping, disintegrating, compacting, homogenising
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
    • C12M45/00Means for pre-treatment of biological substances
    • C12M45/02Means for pre-treatment of biological substances by mechanical forces; Stirring; Trituration; Comminuting
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N1/00Sampling; Preparing specimens for investigation
    • G01N1/28Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
    • G01N1/36Embedding or analogous mounting of samples

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

本発明は、基板上に組織片がアレイ状に配列されてなる組織アレイの製造に用いられる組織片を形成するための形成方法及びこの組織片形成のための装置に関する。
生体組織の検査や解析には、基板上に複数の組織片を配列して構成した組織アレイが用いられる。組織アレイは、被検物質を特異的に染色する染色液を塗布等することにより、病変組織の有無の検査、遺伝子やタンパク質の解析、スクリーニングなどに用いられる。
組織アレイを構成する組織片の形成については、パラフィンなどの包埋剤で包埋された組織ブロックにパンチングして組織ブロックを円形にくりぬいてコアを採取することが一般的に行われていた。
しかしながら、このような組織片の形成方法によれば、コア採取後にスライスしたときに、組織ブロック中の病変組織において特に関心が高い関心部位が欠損してしまう可能性があるという問題があった。
また生体組織の研究を行う研究者の中には、組織ブロックに穴を開けてしまうと当該部分が完全に組織ブロックから無くなってしまうので、後の研究にとって好ましくないと考える者もいる。
そこで、組織ブロックから円形のコアをくりぬく方法ではなく、別の方法で組織アレイを構成する組織片を形成することが検討されてきた。
上記のような問題を解決すべく提案された方法が特許文献1及び特許文献2に開示されている。
特許文献1及び特許文献2に開示された組織片の形成方法では、まず組織ブロックをミクロトーム等でスライスし、シート状の組織片を得る。そして、シート状の組織片をロール状に巻回する。
巻回されたロール状の組織片は、パラフィンなどの包埋剤がブロック状に形成された基体ブロックの空孔内に挿入される。基体ブロックに所定数のロール状の組織片が配列されたところで、この基体ブロックを、ロール状の組織片が輪切り状となるようにスライスし、スライス片をプレパラート等の基板に設置することにより、組織アレイが形成される。
このように、特許文献1及び特許文献2に記載された形成方法においては、シート状の組織片をロール状に巻回することにより、広範囲の組織の様々な箇所を1つの組織片の中に入れることができるので、病変組織において特に関心が高い関心部位の欠損という問題を解決することができる。
そして、組織ブロックには穴を開けずに、表面が薄くスライスされただけで残すことができ、後の研究にも役立てることができる。
国際公開第2010/027012号パンフレット 国際公開第2008/108410号パンフレット
特許文献1及び特許文献2に記載された組織片の形成方法において、薄くスライスしたシート状の組織片をロール状に巻回する場合、芯棒に対してシート状の組織片を巻き付けていくこととなる。組織ブロックそのものは、パラフィンなどの包埋剤で包埋されたものであるから、組織片を加熱しつつ芯棒に巻き付けていくことでパラフィンなどの包埋剤が柔らかくなり、巻回時の柔軟性を良くし、且つ組織を壊さないようにすることができる。
ところが、シート状の組織片を加熱する場合において、組織片を載置する載置台で加熱してしまうとパラフィンなどの包埋剤の溶融によりシート状の組織片が載置台に溶着してしまい、芯棒に巻き付けることができないという課題がある。このような課題を解決するためには、シート状の組織片を空中で加熱しなくてはならないが、かかる場合には安定して精度が良い巻き付けが期待できず、且つ組織片を人手によって芯棒に巻き付けていく必要があるので、組織片の芯棒への巻き付けが自動化できないという課題がある。
そこで、本発明は上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、シート状の組織片をロール状に巻回する際に、芯棒への巻き付けを、安定して精度良く行うことができる組織片形成方法及びその形成装置を提供することにある。
本発明にかかる組織アレイの組織片形成方法によれば、基板上に組織片がアレイ状に配列されてなる組織アレイにおける各組織片として用いられる組織片であって、シート状の組織片をロール状に巻回してなるロール状組織片を形成する形成方法において、包埋剤によって組織が包埋されてなる組織ブロックをスライスしてシート状の組織片を生成し、シート状の組織片を載置台に載置し、載置台と組織片との間には、シート状の組織片が含んでいる包埋剤よりも低融点の包埋剤が載置台に塗布されてなる剥離手段を、組織片が載置台から容易に剥離可能となるように施しておき、載置台上の組織片を加熱しつつ芯棒を組織片に巻き付けることを特徴としている。
この方法を採用することによって、シート状の組織片が加熱手段によって加熱されて柔らかくなった状態でも剥離手段によって載置台から容易に剥離することができるので、安定して精度良く芯棒への巻き付けが行える。安定して精度良く巻き付けができるので、巻き付け時に人手を必要とせず、自動化も可能である。また、シート状の組織片は柔らかくなった状態で巻き付けられるので、組織を壊さないように巻き付けができる。
また、シート状の組織片が含んでいる包埋剤よりも低融点の包埋剤が載置台に塗布されてなるので、加熱手段により低融点の包埋剤は溶融し、シート状の組織片と載置台と
の間で液体状になって介在する。このため、シート状の組織片は容易に載置台から剥離する。
また、前記載置台として、ヒータが内蔵された加熱台と、加熱台の上面から分離可能なプレートとを有しているものを用い、プレートの上面に前記剥離手段が施されることを特徴としてもよい。
この方法によれば、プレートにシート状の組織片を載置して加熱した後冷却すれば、プレート表面にシート状の組織片が溶着したシート状組織片プレートが作成される。シート状組織片プレートを予め複数作成しておけば、シート状の組織片の破損等を防止することができるので、シート状の組織片の取り扱いが容易となる。また、プレートに当該組織の内容等の情報(例えば識別コード)を記載することができるので、シート状の組織片の取り違え防止にも寄与する。
さらに、前記載置台に、シート状の組織片が含んでいる包埋剤よりも高融点のシート状部材を載置し、該シート状部材の上面にシート状の組織片を載置し、載置台上のシート状部材が溶融しない程度の温度で組織片を加熱しつつ芯棒を組織片及びシート状部材に巻き付けることを特徴としてもよい。
この方法によれば、シート状の組織片が破損している場合であっても、確実に芯棒に巻き付けることができ、また複数のシート状の組織片が含有している包埋剤の融点温度が様々な温度である場合に、これら複数のシート状の組織片の融点温度に関わらずに安定して芯棒に巻き付けることができる。また、ロール状組織片が形成され、これをパラフィンブロックなどに挿入して組織アレイを形成する際に、シート状の組織片は高融点のシート状部材に包まれているので、一旦巻回したシート状の組織片のロールがほどけないようにすることができる。
なお、前記シート状部材の上面に、シート状の組織片を細片化したものを芯棒の巻き付け方向に沿って直線状に配置し、載置台上のシート状部材が溶融しない程度の温度で組織片を加熱しつつ芯棒を組織片及びシート状部材に巻き付けることを特徴としてもよい。
この方法によれば、シート状の組織片を細片化したような場合であっても、ロール状組織片として構成することができる。また、観察するのに必要な部分だけを配列させることもできるという利点がある。
また、前記載置台の上面の、シート状の組織片を細片化したものを芯棒の巻き付け方向に沿って直線状に配置すべき位置には、配置用の目印を形成させておくことを特徴としてもよい。
また、前記芯棒の表面には、包埋剤が塗布されていることを特徴としてもよい。
この方法によれば、巻き付け時に粘着性が出るため、安定した巻き付けが可能である。
本発明の組織アレイの組織片形成方法及び組織アレイの組織片形成装置によれば、シート状の組織片をロール状に巻回する際の芯棒への巻き付けを、安定して精度良く行うことができる。
シート状の組織片の切り出しを説明する説明図である。 シート状の組織片を芯棒に巻き付ける直前の様子を示す説明図である。 シート状の組織片を芯棒に巻き付けている途中の様子を示す説明図である。 ロール状の組織片を示す説明図である。 基体ブロックにロール状の組織片を埋め込むところを示す説明図である。 組織アレイシートの斜視図である。 プレートを用いる組織片形成方法の説明図である。 プレート及びパラフィンシートを用いる組織片形成方法の説明図である。 組織片を切り取ってパラフィンシート状で直線上に配列させて形成する組織片形成方法の説明図である。 本発明にかかる組織形成装置の平面図である。 載置台近傍の構成を示す説明図である。 押圧プレートが跳ね上がっている状態の載置台近傍の構成を示す説明図である。 載置台の上面に傾斜を形成したところを示す説明図である。
以下、図面に基づいて本実施形態に係る組織アレイの組織片形成方法について説明する。
(方法1)
まず図1〜図6に基づいて、本実施形態の組織片形成方法を用いた組織アレイを作成する手順について説明する。
図1に示すように、まず包埋剤(本実施形態ではパラフィン)で包埋された組織ブロック5をミクロトーム4で100μm程度の厚さのシート状に切り出す。切り出した100μm程度の厚さの組織片をシート状の組織片8と称する。
ここでは、組織ブロック5のスライスに用いる器具としてミクロトーム4を例として挙げたが、振動式のミクロトーム(図示せず)やレーザ(図示せず)、又は他の手段を用いてもよい。
次に、図2〜図3に示すように、シート状の組織片8を芯棒に巻き付けてロール状の組織片として形成する。
シート状の組織片8を芯棒11に巻き付ける際には、シート状の組織片8をヒータ内蔵の載置台12の上に載置し、シート状の組織片8をヒータで加熱して柔らかくしてから巻き付けを行う。ヒータの例としてはシリコンラバーヒータなどが挙げられる。
載置台12の上面には、シート状の組織片8が含有するパラフィンよりも低融点の包埋剤(本実施形態ではパラフィン)13を塗布しておく。この低融点のパラフィンが特許請求の範囲でいう剥離手段に該当する。載置台12のヒータにより低融点のパラフィン13が溶融して液体状となると、シート状の組織片8は液体状のパラフィン13の上に浮かぶ状態となる。このため、シート状の組織片8が載置台12に溶着してしまうことを防止できる。
載置台12の上に載置されたシート状の組織片8の上面に芯棒11を置き、芯棒11を回転させながら移動させる。これにより、芯棒11の周囲にシート状の組織片8を巻き付け、ロール状の組織片6を形成することができる。芯棒11としては、筒状の合成樹脂製のものを採用している。
巻き付けが終了してロール状の組織片6が形成された後、ロール状の組織片6の温度を低下させるように冷却手段によって冷却するか、又は放置して自然冷却する。これにより、ロール状の組織片6のパラフィンが硬化する。
次に、図4に示すように、ロール状の組織片6を輪切り状態となるように芯棒11ごと所定長さに切断する。切断は、カッター14で行われる。ここでは、ロール状の組織片6は、その長さ方向(軸線方向)のほぼ中央において、2つに切断されている。2つに切断したもののうち、いずれか一方について、ロール状の組織片6の端部から突出している芯棒11を切り落とすことによって、芯棒11が露出していないロール状の組織片7が形成される。この芯棒11が露出していないロール状の組織片7が、次の工程に用いられる。
また、上述してきた例では、巻き付けられたロール状の組織片6の両端部から芯棒11が突出していたため、次工程で使用する前に、突出している芯棒11を切り落とす必要があったが、シート状の組織片8を芯棒11に巻き付ける際に組織片の端部から芯棒11が突出しないように巻き付けてもよい。このようにすれば、芯棒11の切り落とし工程を省くことができる。
芯棒11としては、内部が空洞に形成された筒状のものを用いるとよい。このようにすれば、ロール状の組織片6を芯棒11ごと切断する場合に、切断を容易としてカッター14の寿命を延ばすことができる。芯棒11の空洞内に包埋剤(本実施形態ではパラフィン)が充填されているものを用いると、ロール状の組織片6を芯棒11ごと切断する場合に、芯棒11が潰れてロール状の組織片6が変形してしまうことを防止できるので好ましい。
また、芯棒11の表面には包埋剤(本実施形態ではパラフィン)がコーティングされていることで、シート状の組織片8を巻き付ける際の粘着性が良くなり、安定した巻き付けを実行できる。
このように、表面及び空洞内にパラフィンが付着された芯棒11を作成するには、溶解したパラフィンの中に芯棒11を浸漬するだけで作成することができる。
図5に示すように、切断後のロール状の組織片7は、包埋剤(本実施形態ではパラフィン)で構成された基体ブロック16の空孔18内に挿入される。基体ブロック16には、予め複数の空孔18を穿設させておく事が必要である。
基体ブロック16の全ての空孔18に、切断後のロール状の組織片7が挿入された後、基体ブロック16をミクロトーム(図示せず)等でロール状の組織片6の円形断面が現れる方向にスライスする。
図6に示すように、基体ブロック16をスライスすることによって得られたシート状のものが組織アレイシート19である。そして、組織アレイシート19を基板上に配置することによって、組織アレイが作成される。なお、基板としては、プレパラート、ナイロン膜基板、又はシリコン基板等の種々の基板を用いることが考えられる。
なお、載置台12に設ける剥離手段としては、低融点のパラフィンなどを塗布することに限定するものではない。
例えば、水やお湯(HO)を載置台12の上面に垂らしておくことでもよい。これによれば、シート状の組織片8と載置台12の上面との間に水やお湯が介在するため、シート状の組織片8が載置台12の上面に溶着しないようにできる。かかる場合、水やお湯の表面張力によりシート状の組織片8が上方に突出するように曲面になってしまうおそれもあるが、界面活性剤などを水やお湯に添加することでこのようなおそれを回避できる。また、載置台12の上面を親水性処理することにより、水やお湯の表面張力による影響を少なくすることができる。親水性処理としては、載置台12の上面に酸化チタン等をコーティングする等の処理が挙げられる。
剥離手段の他の例としては、載置台12の上面に粗面加工を施すことによってもよい。粗面加工は、表面にサンドブラストを施して表面に微細な凹凸を形成することで実現できる。
なお、粗面加工と低融点パラフィンを組み合わせてもよい。すなわち、載置台12の上面に粗面加工を施したうえで、シート状の組織片8が含有するパラフィンよりも低融点のパラフィン13を粗面加工された上面に塗布するのである。これによれば、剥離性をより高めることができる。
(方法2)
上述してきた組織片形成方法とは別の組織片形成方法について説明する。
なお、組織ブロックからのシート状の組織片のスライス工程、芯棒に巻き付けた後の切断工程、組織ブロックへの挿入工程及び組織ブロックのスライス工程については、説明を省略する。
図7に示すように、本実施形態ではヒータ内蔵の載置台12とは別にプレート20を用いてロール状の組織片6を形成する。プレート20としては、金属製、ガラス製または樹脂製の板状体を用いることができる。
載置台12の上面はプレート20を自由に配置することができる構成となっており、載置台12内部のヒータによりプレート20も加熱することができる。
ここでは、剥離手段13はプレート20の上面に施すようにする。剥離手段としては、シート状の組織片8が含有するパラフィンよりも低融点のパラフィンを、プレート20の上面に塗布すること及びプレート20の上面に粗面加工を施すことが好ましい。プレート20が加熱されて、低融点のパラフィン13が溶融して液体状となると、シート状の組織片8は液体状のパラフィン13の上に浮かぶ状態となる。このため、シート状の組織片8がプレート20に溶着してしまうことを防止できる。
このように、載置台12とは別体のプレート20にシート状の組織片8を載置することで、以下のような作用効果がある。
すなわち、プレート20にシート状の組織片8を載置し、加熱する。すると、プレート20にシート状の組織片8が溶着し、シート状組織片プレート22が得られる。このようなシート状組織片プレート22を予め複数作成しておくことにより、シート状の組織片8の破損を防止できる。また、シート状の組織片8には、直接識別コードなどを記載することはできないが、シート状組織片プレート22には、識別コードなどを記載することが可能である。このため、シート状の組織片8の取り違え防止を図ることもできる。
シート状組織片プレート22の作成は必ずしも、本実施形態でいう載置台12の上で作成しなくてもよく、他の場所で作成しておいてもよい。
かかる場合、他の場所で作成したシート状組織片プレート22を載置台12の上に載置し、シート状の組織片8をヒータで加熱して柔らかくしてから巻き付けを行う。
載置台12の上に載置されたシート状の組織片8の上面に芯棒11を置き、芯棒11を回転させながら移動させる。これにより、芯棒11の周囲にシート状の組織片8を巻き付け、ロール状の組織片6を形成することができる。
(方法3)
次に、別の組織片形成方法について説明する。
なお、組織ブロックからのシート状の組織片のスライス工程、芯棒に巻き付けた後の切断工程、組織ブロックへの挿入工程及び組織ブロックのスライス工程については、説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態では、プレート20とシート状の組織片8との間に柔軟性のあるシート状部材を配置させる点が特徴となっている。シート状部材としては、パラフィンシート24が挙げられる。このパラフィンシート24は、シート状の組織片8が含有するパラフィンよりも高融点のものである。また、シートの厚さとしては、シート状の組織片8と同じか、それ以下の厚さである。具体的には、500μm以下であることが好ましいと考えられる。
また、パラフィンシート24の大きさは、シート状の組織片8と同じ大きさか、またはシート状の組織片8よりも大きいものであることが必要である。パラフィンシート24の材質としては、パラフィンに添加物を配合したものであってもよい。添加物としてはブチルゴム、アガロース、セルロース、マイクロクリスタリンワックス、マンナン、ゼラチン、ポリエチレングリコール、シリコン、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)、合成ロジン、ミネラルオイル、蜜蝋などが挙げられる。
シート状の組織片8を芯棒11に巻き付ける際は、このパラフィンシート24ごと芯棒11に巻き付けを行う。
このような方法によれば、シート状の組織片8が破損している場合であっても、芯棒11に巻き付けることができる。
なお、シート状部材としては、パラフィンに限定することはなく、ポリアミド系、ポリイソブチレン、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリオレフィン系、ポリスチレン、ポリプロピレン、フッ素系樹脂、パラフィルム(登録商標)、ホットメルト(登録商標)、メデール(登録商標)等の材質でもよい。また、これらの材質を複数配合させたものであってもよい。
(方法4)
また、図9に示すように、シート状の組織片8を細片化したもの8a,8b、・・を芯棒11の巻き付け方向に沿って直線状に配置し、プレート20のパラフィンシート24が溶融しない程度の温度で加熱しつつ芯棒11を、パラフィンシート24ごとシート状の組織片8を巻き付けてもよい。
この方法によれば、上述したように、シート状の組織片8を細片化した場合であっても、ロール状の組織片6として構成することができ、また、シート状の組織片の中から、観察するのに必要な部分だけを配列させることもできる。
組織片を必要な部分だけ配置した場合においては、組織片の配置場所は直線状になっているため、巻き付け終了後、芯棒11の長さ方向のいずれの箇所で切断するかで組織片が現れて来ない事態も生じうる。
このため、プレート20は、予めカッター14の配置位置に該当する位置に配置用の目印28を形成しておくとよい。目印28は、単なる直線に描かれた印であればよい。
なお、上述してきた方法3及び方法4は、プレート20の上にパラフィンシート24を配置する場合について説明してきた。
しかしながら、パラフィンシート24を用いる方法としては、プレート20を用いなくてもよく、上面に剥離手段を施した載置台12の上にパラフィンシート24を配置し、そのパラフィンシート24の上にシート状の組織片8を配置させて芯棒11への巻き付けを行っても良い。
なお、上述してきた各方法では、芯棒11をロール状の組織片6の中心に保持したまま切断し、組織アレイにも切断された芯棒11をそのまま搭載する方法を採用していた。しかしながら、組織片の巻き付けが完了したのちには、ロール状の組織片6から芯棒11を抜き取ってもよい。
なお、本実施形態で使用される包埋剤としてはパラフィンを例に挙げているが、他にセロイジン、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、(メタ)アクリル酸樹脂などの非親水性包埋剤、カーボワックス、ゼラチンなど親水性包埋剤、それらが複数混合された包埋剤が挙げられる。
好ましい包埋剤としては、パラフィンおよびポリエチレンなどの合成ポリマーの添加剤を含有するパラフィンなどのパラフィン類が挙げられる。
(装置)
以下、本実施形態に係る組織アレイの組織片形成装置について説明する。
なお、上述してきた形成方法の説明で使用した構成と同一の構成については、同じ符号を付し、説明を省略する場合もある。
図10は、組織片形成装置の全体構成を示す平面図である。また、本組織片形成装置30としては、載置台12の上にプレート20を載置し、プレート20に配置されたシート状の組織片8を芯棒11に巻き付ける構成を採用している。
組織片形成装置30は、パラフィン置換された組織ブロック5をスライスして成るシート状の組織片8が配置されたプレート20を上面に載置する載置台12を備えており、載置台12の内部には、プレート20に載置されたシート状の組織片8を加熱するヒータが設けられている。
また、プレート20の上面には剥離手段13が施されており、プレート20からのシート状の組織片8の剥離が容易に行える。
載置台12の近傍には、芯棒11を装着するための芯棒装着部32が設けられている。芯棒装着部32は、芯棒11を挿入して締め付けて固定するコレットチャックを採用している。なお、芯棒装着部32の構成は、コレットチャックに限定するものではない。
芯棒装着部32の後端部には、芯棒装着部32を回転駆動するモータ34が接続されている。芯棒装着部32とモータ34は、ベルト39と共に移動可能な移動台40の上に配置されている。
この移動台40を水平方向に移動させるための移動手段36が設けられている。移動手段36は、モータ37と、モータ37の回転軸に設けられたプーリ38と、プーリ38と移動台40との間に掛け渡されたベルト39とを有している。
ただし、モータ37の回転運動を、移動台40の移動のための直線運動に変換する手段としては、ベルト駆動に限定することはなく、ラック及びピニオンやボールネジ等であってもよい。また、モータ37内部に回転運動を直線運動に変換する手段を設けた直進型のモータを採用してもよい。
移動台40は、移動方向に沿って延びる2本のガイドレール41によってガイドされており、確実に直線移動を行える。
また、移動台40の移動位置を検出するための位置決めセンサ43が、移動台40の移動方向に沿った複数箇所に設けられている。位置決めセンサ43が移動台40の移動を検出することにより、後述する制御手段42によって各動作が実行される。
芯棒装着部32が芯棒11を回転させながら水平方向に移動することにより、シート状の組織片8は芯棒11に巻き付けられる。このとき、モータ34とモータ37の駆動を制御手段42が制御している。
制御手段42は、各モータ34,37に対して制御信号を出力して各モータ34,37の回転制御を実行する。
芯棒11の周囲にシート状の組織片8を巻き付けていくと、徐々に径が大きくなっていくので、制御手段42は、巻き付け開始後、芯棒11の回転用のモータ34の回転数を徐々に小さくなるように制御する。且つ制御手段42は、巻き付け開始後、芯棒11の水平方向への移動用のモータ37の回転数を徐々に大きくするように制御する。
このようにすることにより、巻き付けによって徐々に径が大きくなっていく場合でも、巻き付け力を維持して巻き付けが解けることがないようにできる。
載置台12よりも移動台40の移動方向下流側には、芯棒11に巻き付けたロール状の組織片6をなじませるための、なじませ加熱部(特許請求の範囲でいう第2の加熱手段)44が設けられている。
なじませ加熱部44は、芯棒11に巻き付けられたロール状の組織片6を上方から加熱するように、屋根状の内壁に加熱用の遠赤外線ヒータが配置された構成となっている。ただし、加熱用のヒータとしては遠赤外線ヒータでなくてもよい。また、ヒータを設けるのではなく、熱風を吹き付ける構成であってもよい。
なじませ加熱部44を通過する芯棒11に巻き付けられたロール状の組織片6は、モータ34によって回転させられており、全体にまんべんなく加熱の効果が生じるようにしている。
また、なじませ加熱部44のロール状の組織片6の移動方向下流側には、ロール状の組織片6を冷却する冷却部46が設けられている。冷却部46は、なじませ加熱部44を通過してきて柔らかくなったロール状の組織片6を常温に戻して硬化させるために設けられている。柔らかい状態のままであると切断が困難になるからである。
本実施形態における冷却部46としてはファンを設けて、なじませ加熱部44から出てきたロール状の組織片6に、ファンの風をあてるようにして冷却している。ただ、冷却部46としては、この構成に限られることはない。
例えば、ペルチェ素子などを用いた電子冷却方式を採用してもよいし、冷却部46に氷水が収納された容器を設置し、氷水にロール状の組織片6を浸漬させるように構成してもよい。さらに、通常の室内空気の中をロール状の組織片6を通過させ、ロール状の組織片6の温度をゆっくり室温に戻すようにしてもよい。
冷却部46のロール状の組織片6の移動方向下流側には、切断装置48が設けられている。切断装置48は、ロール状の組織片6を所定位置で輪切り状に切断するための装置であり、上下方向に移動するカッター14を有している。
切断装置48には、切断時にロール状の組織片6を支えるために、ロール状の組織片6の支え部52が設けられている。支え部52のほぼ中央にカッター14が配置されている。
なお、制御手段42は、この載置部52が設けられている位置で移動用のモータ37による水平方向への移動が停止するようモータ37の回転駆動を停止するように制御し、なおかつ、切断装置48によるロール状の組織片の切断が終了するまで芯棒11を回転し続けるように、モータ34を制御する。
制御手段42は、載置部52にロール状の組織片6が到着し、移動手段36による水平方向への移動が停止した後、切断装置48が動作を開始するように制御を行う。制御手段42は、移動手段36のモータ37を停止させた後、切断装置48のカッター14を下降させ、ロール状の組織片6を切断する。カッター14が下降してきてロール状の組織片6を切断し始めると、芯棒11及びロール状の組織片6がしなってしまうので、ロール状の組織片6の下面及びいずれか一方の側面を支え部52が支え、切断が確実に行えるようにしている。
制御手段42は、カッター14を所定位置まで下降させて、ロール状の組織片6を切断させた後、初期位置まで上昇させる。その後、制御手段42は、芯棒11を回転させるモータ34の回転も停止させ、全ての動作が終了する。
このように、本実施形態における組織片形成装置30は、ロール状の組織片6を切断するところまでは、自動的に行う。その後、基体ブロック16載置部52の上に切断されたロール状の組織片7を挿入する工程等は、作業者等の人手によって行われる。
ところで、本実施形態の組織片形成装置30には、芯棒装着部32に装着された芯棒11の周囲にシート状の組織片8を巻き付けていく際に、芯棒11をシート状の組織片8方向に押さえつける押圧手段55が設けられている。
以下、押圧手段について、図11、図12に基づいてさらに詳細に説明する。
押圧手段55は、芯棒11の軸線方向と平行な方向に延びるフリー回転可能な回動軸59を有している回動プレート58と、回動プレート58の回動軸59が設けられている側(後端側)と対向する側(先端側)の端部近傍に設けられた2本の押さえローラ56、56を有している。押圧手段55は、自重によって、フリー回転する回動軸59を中心にして押さえローラ56が設けられた先端側が下降する。押さえローラ56,56は、フリー回転可能に設けられており、常に芯棒11の周囲に巻き付けられていく組織片の上面に接触して共回りする。
このように押さえローラ56,56は、芯棒11の周囲の組織片に接触しつつ共回りするので、芯棒11を組織片方向に押さえつけながらも、芯棒11の回転を妨げないようにできる。また、芯棒11に組織片を巻き付けて行くと、組織片の径が徐々に大きくなるが、組織片の径の成長に合わせて、回動プレート58は回動軸59を中心にしてわずかずつ上昇することができる。
各押さえローラ56は常時組織片が接触するので、組織片が貼り付かないように貼り付き防止手段を施す必要がある。
貼り付き防止手段としては、フッ素系樹脂などのコーティングを押さえローラ56の表面に施すなどの手段がある。また、押さえローラ56の表面にサンドブラストを施して表面に微細な凹凸を形成することによっても貼り付き防止の効果がある。
また、押圧手段55は、芯棒11の移動に伴って水平方向に移動する追従手段を有しており、芯棒11への組織片の巻き付け終了までは、常に芯棒11の上方を押さえつけるようにしている。
本実施形態では、追従手段として、芯棒装着部32の芯棒装着部32の両側に配置された追従ローラ62,62が設けられている。追従ローラ62,62は、フリー回転可能であって、芯棒装着部32の移動方向の上流側と下流側の両側に接触しつつ共回りするように配置されている。追従ローラ62,62は回動プレート58に連結されており、追従ローラ62,62が芯棒装着部32とともに移動することで、押圧手段55全体を移動させることができる。
芯棒11への巻き付けが完了した後、押圧手段55がロール状に巻き付けられた組織片6の上方から離間するように、押圧手段55の回動プレート58が跳ね上げられる。
回動プレート58を跳ね上げる機構としては種々考えられるが、本実施形態では、回動プレート58よりも移動方向の後端側に設けられた固定プレート61が載置台12の壁面に当接することで、これ以上押圧手段55が移動できない位置に達したときに、芯棒装着部32はさらに先へ移動するので、芯棒装着部32が追従ローラ62を跳ね上げるようにすることで回動プレート58が回動軸59を中心に回動してロール状の組織片6の上面から離間する構成を採用している。
また、上述したように、芯棒11に組織片を巻き付けて行くと、組織片の径が徐々に大きくなる。このため、図13に示すように、載置台12の上面12aに、芯棒11の移動方向に沿って徐々に下降するような傾斜を形成しておくと、芯棒11の位置を上昇させなくても済む。かかる場合、芯棒装着部32を一定の高さ位置で水平移動させればよい。
なお、載置台12の上面12aに傾斜を形成しない場合には、芯棒装着部32若しくは移動台40に、移動方向に沿って徐々に芯棒11が上昇するような上昇機構を採用する必要がある。
組織片の巻き付けに用いられる芯棒11は、径が小さい方が巻き付けられる組織片の密度が上がるので好ましい。具体的には、直径4mm以下であればよく、1〜2mm程度が好ましい。
さらに、芯棒11を組織片巻き付けに使用する前に、芯棒11全体を、溶融しているパラフィン内に浸漬することにより、芯棒11の筒内にパラフィンが充填され、さらに外壁全体にパラフィンがコーティングされた状態となる。
このように、芯棒11の内部にパラフィンが充填されることにより、切断する際に芯棒11が潰れないようにして組織片の変形を防止することができる。
また、芯棒11の周囲にパラフィンがコーティングされることにより、シート状の組織片8を巻き付ける際の芯棒11への接着性を高めることができる。かかる場合、コーティングするパラフィンとしては、載置台12のヒータで粘着性が出る程度の融点温度のものを用いるか、又はこのようなパラフィンにブチルゴムなどの粘着素材を配合したものを用いてもよい。
5 組織ブロック
4 ミクロトーム
6 ロール状の組織片
7 切断後のロール状の組織片
8 シート状の組織片
11 芯棒
12 載置台
13 剥離手段
14 カッター
16 基体ブロック
18 空孔
19 組織アレイシート
20 プレート
22 シート状組織片プレート
24 シート状部材(パラフィンシート)
28 目印
30 組織片形成装置
32 芯棒装着部
34,37 モータ
36 移動手段
38 プーリ
39 ベルト
40 移動台
41 ガイドレール
42 制御手段
43 位置センサ
44 加熱部
46 冷却部
48 切断装置
52 支え部
55 押圧手段
56 押さえローラ
58 回動プレート
59 回動軸
61 固定プレート
62 追従ローラ

Claims (16)

  1. 基板上に組織片がアレイ状に配列されてなる組織アレイにおける各組織片として用いられる組織片であって、シート状の組織片をロール状に巻回してなるロール状組織片を形成する形成方法において、
    包埋剤によって組織が包埋されてなる組織ブロックをスライスしてシート状の組織片を生成し、
    シート状の組織片を載置台に載置し、
    載置台と組織片との間には、シート状の組織片が含んでいる包埋剤よりも低融点の包埋剤が載置台に塗布されてなる剥離手段を、組織片が載置台から容易に剥離可能となるように施しておき、
    載置台上の組織片を加熱しつつ芯棒を組織片に巻き付けることを特徴とする組織アレイの組織片形成方法。
  2. 前記シート状の組織片が含んでいる包埋剤及び載置台に塗布される低融点の包埋剤はパラフィン類であることを特徴とする請求項1記載の組織アレイの組織片形成方法。
  3. 前記載置台として、ヒータが内蔵された加熱台と、加熱台の上面から分離可能なプレートとを有しているものを用い、プレートの上面に前記剥離手段が施されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の組織アレイの組織片形成方法。
  4. 前記載置台に、シート状の組織片が含んでいる包埋剤よりも高融点のシート状部材を載置し、
    該シート状部材の上面にシート状の組織片を載置し、
    載置台上のシート状部材が溶融しない程度の温度で組織片を加熱しつつ芯棒を組織片及びシート状部材に巻き付けることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項記載の組織アレイの組織片形成方法。
  5. 前記シート状部材の上面に、シート状の組織片を細片化したものを芯棒の巻き付け方向に沿って直線状に配置し、載置台上のシート状部材が溶融しない程度の温度で組織片を加熱しつつ芯棒を組織片及びシート状部材に巻き付けることを特徴とする請求項4記載の組織アレイの組織片形成方法。
  6. 前記載置台の上面の、シート状の組織片を細片化したものを芯棒の巻き付け方向に沿って直線状に配置すべき位置には、配置用の目印を形成させておくことを特徴とする請求項5記載の組織アレイの組織片形成方法。
  7. 前記芯棒の表面には、包埋剤が塗布されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のうちのいずれか1項記載の組織アレイの組織片形成方法。
  8. 基板上に組織片がアレイ状に配列されてなる組織アレイにおける各組織片として用いられる組織片であって、シート状の組織片をロール状に巻回してなるロール状組織片を形成する形成装置であって、
    包埋剤によって組織が包埋されてなる組織ブロックをスライスして成るシート状の組織片が載置されるとともに、シート状の組織片が容易に剥離可能となるようにシート状の組織片が含んでいる包埋剤よりも低融点の包埋剤が載置台に塗布されてなる剥離手段を有する載置台と、
    載置台に載置されたシート状の組織片を加熱する加熱手段と、
    シート状の組織片を巻き付けるための芯棒を装着する芯棒装着部と、
    芯棒装着部に装着された芯棒を、芯棒の軸芯を中心として回転させる回転駆動手段と、
    芯棒装着部を水平方向に移動させる移動手段と、
    芯棒を回転させつつシート状の組織片の表面上を水平方向に移動させ、芯棒の周囲にシート状の組織片を巻き付けるように回転駆動手段と移動手段を制御する制御手段と、
    芯棒の周囲にロール状に巻き付けられたロール状組織片をなじませるために加熱する第2の加熱手段と、
    芯棒の周囲にロール状に巻き付けられたロール状組織片を冷却する冷却手段と、
    冷却手段によって冷却されたロール状組織片を、芯棒ごと輪切り状態に切断する切断手段とを具備することを特徴とする組織アレイの組織片形成装置。
  9. 前記シート状の組織片が含んでいる包埋剤及び載置台に塗布される低融点の包埋剤はパラフィン類であることを特徴とする請求項8記載の組織アレイの組織片形成装置。
  10. 前記載置台は、
    前記加熱手段としてのヒータが内蔵された加熱台と、該加熱台の上面から分離可能なプレートとを有し、プレートの上面に前記剥離手段が施されていることを特徴とする請求項8又は請求項9記載の組織アレイの組織片形成装置。
  11. 前記芯棒装着部に装着された芯棒の周囲にシート状の組織片を巻き付けていく際に、芯棒をシート状の組織片方向に押さえつけ、且つ前記移動手段による芯棒の移動に追従して移動可能な押圧手段を具備することを特徴とする請求項8〜請求項10のうちのいずれか1項記載の組織アレイの組織片形成装置。
  12. 前記載置台は、芯棒の移動方向に向かって徐々に芯棒から離間する方向に傾斜していることを特徴とする請求項8〜請求項11のうちのいずれか1項記載の組織アレイの組織片形成装置。
  13. 前記芯棒装着部は、芯棒の移動方向に向かって徐々にシート状の組織片から離間する方向に移動可能に設けられていることを特徴とする請求項8〜請求項12のうちのいずれか1項記載の組織アレイの組織片形成装置。
  14. 前記制御手段は、前記芯棒装着部に装着された芯棒の周囲にシート状の組織片を巻き付けていく際に、前記移動手段による移動量を徐々に大きくするとともに前記回転駆動手段による回転スピードを徐々に小さくするように制御することを特徴とする請求項8〜請求項13のうちのいずれか1項記載の組織アレイの組織片形成装置。
  15. 前記芯棒の表面には、包埋剤が塗布されていることを特徴とする請求項8〜請求項14のうちのいずれか1項記載の組織アレイの組織片形成装置。
  16. 前記載置台には、前記切断手段により切断する位置の目印が形成されていることを特徴とする請求項8〜請求項15のうちのいずれか1項記載の組織アレイの組織片形成装置
JP2010170954A 2010-07-29 2010-07-29 組織アレイの組織片形成方法及び組織アレイの組織片形成装置 Active JP5761732B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010170954A JP5761732B2 (ja) 2010-07-29 2010-07-29 組織アレイの組織片形成方法及び組織アレイの組織片形成装置
CN2011800373637A CN103038623A (zh) 2010-07-29 2011-07-26 组织阵列的组织片形成方法及组织阵列的组织片形成装置
EP11812485.8A EP2600133B1 (en) 2010-07-29 2011-07-26 Method for forming tissue pieces for tissue array, and device for forming tissue pieces for tissue array
US13/810,660 US9335238B2 (en) 2010-07-29 2011-07-26 Device for forming tissue pieces for tissue array
PCT/JP2011/066975 WO2012014896A1 (ja) 2010-07-29 2011-07-26 組織アレイの組織片形成方法及び組織アレイの組織片形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010170954A JP5761732B2 (ja) 2010-07-29 2010-07-29 組織アレイの組織片形成方法及び組織アレイの組織片形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012032237A JP2012032237A (ja) 2012-02-16
JP5761732B2 true JP5761732B2 (ja) 2015-08-12

Family

ID=45530102

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010170954A Active JP5761732B2 (ja) 2010-07-29 2010-07-29 組織アレイの組織片形成方法及び組織アレイの組織片形成装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9335238B2 (ja)
EP (1) EP2600133B1 (ja)
JP (1) JP5761732B2 (ja)
CN (1) CN103038623A (ja)
WO (1) WO2012014896A1 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2546628A1 (en) * 2011-07-13 2013-01-16 Koninklijke Philips Electronics N.V. Filter support with a phase-changing medium
ES2879616T3 (es) * 2012-09-12 2021-11-22 Biopath Automation Llc Método de orientar, procesar, incrustar y cortar con microtomo una muestra de tejido
GB201313833D0 (en) * 2013-08-02 2013-09-18 Univ Edinburgh Tissue manipulation device
JP6383625B2 (ja) * 2014-10-03 2018-08-29 サクラ精機株式会社 包埋装置
JP6367741B2 (ja) * 2015-03-12 2018-08-01 学校法人北里研究所 生体組織標本アレイ切片、生体組織標本アレイ、シート状生体組織標本アレイ、生体組織標本ブロック及びそれらの製造方法
CN104880356A (zh) * 2015-06-17 2015-09-02 苏州卫生职业技术学院 一种防止芯片组织氧化的方法
CN209606116U (zh) * 2017-12-15 2019-11-08 北京市人工影响天气办公室 冰雹切片机
JP2022525886A (ja) * 2019-03-19 2022-05-20 マイクロヴィジュアル, インク. 組織切片化、染色、およびスキャニングのための自動システムおよび方法
CN110530698B (zh) * 2019-09-26 2024-03-22 重庆中烟工业有限责任公司 一种烟用纸张电动卷制器
CN110849696B (zh) * 2019-12-03 2022-03-11 中国科学院深圳先进技术研究院 一种用于三维成像的生物组织固定包埋装置
CN112326304B (zh) * 2020-10-20 2021-08-20 乐清市路航电气有限公司 一种生物技术用样品存储装置及其标本制作方法
CN116917740A (zh) * 2021-02-09 2023-10-20 安捷伦科技有限公司 用于转移组织切片的设备和方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6337918A (ja) * 1986-07-31 1988-02-18 Idemitsu Petrochem Co Ltd 容器類の成形方法およびその装置
JPS63273056A (ja) * 1987-02-06 1988-11-10 ベックマン・リサ−チ・インスティテュ−ト・オブ・ザ・シティ・オブ・ホ−プ マルチ腫瘍組織ブロックならびに同ブロックの製造方法と用途
EP1207383B1 (en) * 1997-09-11 2006-03-08 BioVentures, Inc., Method of making high density arrays
JPH11108928A (ja) * 1997-10-01 1999-04-23 Dainakomu:Kk 生体高分子配列シートの製造方法
JPH11297351A (ja) * 1998-04-10 1999-10-29 Nippei Toyama Corp 電池の製造方法及び製造装置
JPH11322445A (ja) * 1998-05-14 1999-11-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd セラミック板融着防止用グリーンシートおよびこれを用いたセラミック板の製造方法
US6103518A (en) * 1999-03-05 2000-08-15 Beecher Instruments Instrument for constructing tissue arrays
JP2001136968A (ja) * 1999-11-11 2001-05-22 Mitsubishi Rayon Co Ltd 生体高分子固定化フィルム積層体及びその薄片並びにそれらの製造方法
WO2002048680A1 (en) * 2000-12-13 2002-06-20 THE GOVERNMENT OF THE UNITED STATES OF AMERICA AS REPRESENTED BY THE SECRETARY OF THE DEPARTMENT OF HEALTH AND HUMAN SEVICES. The National Institutes of Health Method and system for processing regions of interest for objects comprising biological material
JP3872709B2 (ja) * 2002-04-01 2007-01-24 サクラ精機株式会社 組織切片の作製方法及びその作製装置
JP3845632B2 (ja) * 2003-12-15 2006-11-15 Tdk株式会社 電子部品およびその製造方法
JP4607703B2 (ja) * 2005-08-22 2011-01-05 東芝機械株式会社 薄切片標本作製方法
JP4625909B2 (ja) * 2007-03-07 2011-02-02 国立大学法人富山大学 組織アレイブロック作製方法、組織アレイシート作製方法、組織アレイブロック、組織アレイチップ、組織アレイブロック作製装置、及び、組織アレイシート作製装置
US8911682B2 (en) * 2007-06-08 2014-12-16 Array Science, Llc Method for producing tissue microarray blocks
WO2010027012A1 (ja) * 2008-09-03 2010-03-11 国立大学法人富山大学 組織片成形装置及び組織片成形方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20130122540A1 (en) 2013-05-16
JP2012032237A (ja) 2012-02-16
EP2600133A1 (en) 2013-06-05
EP2600133B1 (en) 2019-04-10
WO2012014896A1 (ja) 2012-02-02
EP2600133A4 (en) 2017-07-19
CN103038623A (zh) 2013-04-10
US9335238B2 (en) 2016-05-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5761732B2 (ja) 組織アレイの組織片形成方法及び組織アレイの組織片形成装置
JP4548356B2 (ja) 自動薄切片標本作製装置及び自動薄切片標本作製方法
JP4548357B2 (ja) 自動薄切片標本作製装置及び自動薄切片標本作製方法
JP6740203B2 (ja) 剥離シールの除去装置および方法
JP4674810B2 (ja) 自動薄切片標本作製装置及び自動薄切片標本作製方法
JP5148828B2 (ja) 薄切片作製装置
JP6013142B2 (ja) 薄切片作製装置
JP5102149B2 (ja) 薄切片作製装置
JP2008051797A (ja) 薄切片搬送装置、薄切片掬い具及び薄切片の搬送方法
US10488303B2 (en) Replacement blade supplying mechanism
JP5926976B2 (ja) 薄切片標本作製装置及び薄切片標本作製方法
JP2014095587A (ja) ブロック保管装置及び自動薄切装置
JP4840695B2 (ja) 組織薄切片パラフィンマスキング方法、及び装置
JP4793707B2 (ja) 組織片成形装置及び組織片成形方法
JP4840931B2 (ja) 基板乾燥用支持体及び乾燥装置
WO2012005110A1 (ja) 包埋剤除去装置及び包埋剤除去方法
JP4683425B2 (ja) 自動薄切片作製装置及び自動薄切片標本作製装置並びに自動薄切片作製方法
JP5102150B2 (ja) 薄切片作製装置、及び、薄切片の搬送方法
JP5878986B2 (ja) 薄切片作製方法及び薄切片作製装置
JP4666505B2 (ja) 自動薄切装置及び自動薄切片方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140909

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141107

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150512

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150604

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5761732

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250