JP5748978B2 - 熱交換素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱交換素子の製造方法に関する。
近年、暖房及び冷房などの空調機器が発達かつ普及し、空調装置を用いた居住区域が拡大するにつれて換気において温度及び湿度が回収できる空調用の全熱交換器に対する重要性も高まっている。こうした全熱交換器には熱交換する要素部品として全熱交換素子が搭載されている。
特許文献1には、伝熱性及び通湿性を有する材質で形成した複数枚の平板状仕切板の間に鋸歯状波形の断面を有する間隔板がその波形の成形方向を交互に90°違えて挟持されるように構成された熱交換器が記載されている。これにより、特許文献1によれば、所定間隔をおいて複数層に重ね合わされた仕切板の各層間に1次気流と2次気流とを交互に通すようにし、仕切板に伝熱性と通湿性との両方を持たせるようにしたので、温度交換と湿度交換とを行う全熱交換を簡易にしかも安価に得ることができるとされている。
特許文献3には、仕切板の間に鋸歯状波形の断面を有する間隔板がその波形の成形方向を交互に90°違えて挟持されるように構成された熱交換器において、仕切板を、塩化リチウムを含浸させた和紙で成形することが記載されている。これにより、特許文献3によれば、仕切板を単なる和紙で成形した場合に比べて5〜10%湿度交換率を高くすることができるとされている。
一方、全熱交換素子の仕切板に要求される特性としては、1次気流と2次気流とを通す流体流路間の通気性が低く、かつ伝熱性と透湿性とが高いことである。これは、使用時に屋外から屋内に吸込まれる新鮮な外気(2次気流)と屋内から屋外へ排気される汚れた空気(1次気流)とが混合することなく、しかも顕熱(温度)と同時に潜熱(湿度)も熱交換できるようにするためである。また、各気流が流通する際の通風抵抗(圧力損失、静圧損失とも言う)が極力低いことも求められる。これは換気を行なうために気流を流通させる送風装置(ファン、ブロワなど)の消費電力を抑え、全熱交換器の運転音を低く抑えるためである。
特許文献4には、プレートと溝型板よりなるフィンとを複数層交互に積層し固定保持させたプレートフィン型熱交換器が記載されている。これにより、特許文献4によれば、高温流体と低温流体とをプレートを仕切にして1つおきに交互に向流させて、相互に熱交換させるとされている。
特許文献5には、複数の平板状のライナー間に、ライナーを介して熱交換される流体が流れる複数の流体通路を形成するコルゲートが配置された熱交換素子において、コルゲートの断面が台形の繰り返しからなる波型状に折曲され、その台形断面の頂面部分がライナーと接着されることが記載されている。これにより、特許文献5によれば、ライナー間の断面積に占める流体流路の断面積の割合を十分確保することができるので、静圧損失を低く抑えることができるとされている。
特公昭47−19990号公報 特公昭54−1054号公報 特公昭51−2131号公報 実開昭55−145290号公報 特開平4−208395号公報
特許文献5には、コルゲートとなるべき素材(通常一般のクラフト紙)を、製段ロールにより断面が台形断面の繰り返しからなる形状に折曲することにより連続的に形成することが記載されている。このことから、特許文献5に記載された発明では、台形形状を形成できる特殊な製段ロールを用いて、通常一般のクラフト紙を、台形形状断面を有する部材に形成しているものと考えられる。このように特殊な製段ロールを用いて熱交換素子を製造する場合、特殊な加工機(特殊な製段ロール)の開発コストや導入コストなどにより、熱交換素子の製造コストが増大する傾向にある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、熱交換素子の製造コストを低減できる熱交換素子の製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の1つの側面にかかる熱交換素子の製造方法は、コルゲート加工され、複数の頂峰部と、複数の谷部と、これら頂峰部と谷部とを結ぶ側部とを有する紙材からなる波形シートを、谷部が紙材からなる平板シート上に当接して接着部を構成するように接着して、互いに並んだ複数の流路をそれぞれ有する複数の単位構成部材を作成する作成工程と、複数の第1および第2の単位構成部材のうち流路の長手方向が第1の方向である第1の単位構成部材と流路の長手方向が第2の方向である第2の単位構成部材とを交互に積層しながら接着して、積層体を形成する積層工程と、平板シートの平面と平行な2平面で挟み、加工後の頂峰部の平板シートからの高さの設計値に、第1および第2の単位構成部材の個数をかけたものに応じて、予め決定された寸法となるように、積層体を積層方向に圧縮することにより、積層体内の複数の単位構成部材のそれぞれにおける波形シートの頂峰部を押しつぶして流路の断面形状を略台形にする押しつぶし工程とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、特殊な加工機を用いず、汎用のコルゲート加工機と押しつぶし冶具(例えば、プレス加工機など)で作成可能なため、設備投資も最小限に抑えられる。これにより、熱交換素子の製造コストを低減できる。
図1は、実施の形態1の製造方法によって得られる全熱交換素子を示す図である。 図2は、実施の形態1の製造方法の中間で得られる概台形断面形状を有する単位構成部材の断面図である。 図3は、実施の形態1の製造方法の製造工程フロー図である。 図4は、実施の形態1の製造方法で、概台形断面形状を有する単位構成部材を得るまでの工程の模式図である。 図5は、実施の形態1及び2の製造方法で、単位構成部材を積層接着する際の接着剤を塗布する工程の模式図である。 図6は、実施の形態1の概台形断面形状を有する単位構成部材に図5の工程で接着剤を塗布した状態を表す模式図である。 図7は、実施の形態2の製造方法の製造工程フロー図である。 図8は、実施の形態2の製造方法の工程全体の概略図である。 図9は、実施の形態2の製造方法で得られる全熱交換素子中の1層の拡大図である。
以下に、本発明にかかる熱交換素子の製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
実施の形態1にかかる熱交換素子1の製造方法によって得られる熱交換素子1の構成について図1を用いて説明する。図1(a)は、実施の形態1にかかる熱交換素子1の製造方法によって得られる熱交換素子1の外観構成を示す斜視図である。図1(b)は、図1(a)のA−A線に沿って切断した場合における熱交換素子1の断面構成を示す断面図である。図2は、単位構成部材における図1(b)に対応した断面構成を示す断面図である。
熱交換素子1は、図1(a)、(b)に示すように、複数の第1の単位構成部材11a〜11fと複数の第2の単位構成部材12a〜12fとを含む複数の単位構成部材が積層配置された直交流形の構造を有している。具体的には、熱交換素子1では、第1の単位構成部材11a〜11fと第2の単位構成部材12a〜12fとが交互に複数回(Z方向に)積層されている。各第1の単位構成部材11a〜11fは、後述する流路6の長手方向が例えばY方向(第1の方向)である。すなわち、屋内から屋外へ排気される汚れた空気の流れである1次気流AF1は、第1の単位構成部材11a〜11fの流路6内をY方向へ流れる。各第2の単位構成部材12a〜12fは、流路6の長手方向が例えばX方向(第2の方向)である。すなわち、屋外から屋内に吸込まれる新鮮な外気の流れである2次気流AF2は、第2の単位構成部材12a〜12fの流路6内をX方向へ流れる。これにより、1次気流AF1及び2次気流AF2の間で、単位構成部材を介して、顕熱(温度)の交換と潜熱(湿度)の交換とを含む全熱交換が行われる。
なお、第1の単位構成部材11a〜11fにおける流路6の長手方向(第1の方向)と第2の単位構成部材12a〜12fの流路6の長手方向(第2の方向)とは、例えばXY平面内で互いに鋭角をなす方向であっても良い。
第1の単位構成部材11aは、図1(b)及び図2に示すように、仕切部材(平板シート)2、間隔保持部材(波形シート)3、及び複数の流路6を有している。
仕切部材2は、平板状の部材であり、伝熱性及び透湿性を有する材料で形成されている。間隔保持部材3は、コルゲート加工等が施された略波形の部材であり、伝熱性及び透湿性を有する材料で形成されている。間隔保持部材3は接着剤4を介して仕切部材2の上に接着されている。接着剤4は、伝熱性及び透湿性を有する材料で形成されている。複数の流路6は、間隔保持部材3と仕切部材2とにより囲まれて形成されている。複数の流路6は、Y方向にそれぞれ延びており、互いに仕切部材2に沿った方向に並んでいる。
具体的には、間隔保持部材3は、複数の頂峰部3a、複数の谷部3b、及び複数の側部3cを有する。複数の頂峰部3aのそれぞれは、間隔保持部材3における仕切部材2より高くなった部分であり仕切部材2に沿った方向に平坦な部分である。複数の谷部3cのそれぞれは、接着剤4を介して仕切部材2に接着された部分である。複数の側部3cのそれぞれは、頂峰部3aと谷部3cとを接続するように、仕切部材2に交差する方向に(順テーパで)傾斜した部分である。各頂峰部3a、各谷部3b、及び各側部3cは、いずれもY方向に延びている。これにより、間隔保持部材3と仕切部材2とにより囲まれて形成された各流路6の長手方向に垂直な断面は、略台形になっている。
なお、他の第1の単位構成部材11b〜11fの構成についても第1の単位構成部材11aの構成と同様である。また、各第2の単位構成部材12a〜12fの構成は、流路6の長手方向が異なり(Y方向に代えてX方向である)それに関連した構成が異なること以外は第1の単位構成部材11aの構成と基本的に同様である。
次に、実施の形態1にかかる熱交換素子1の製造方法について図3を用いて説明する。図3は、実施の形態1の製造方法の製造工程フロー図である。
ステップS1(作成工程)では、仕切部材2と間隔保持部材3とを貼り合せる。具体的には、仕切部材用の素材2i及び間隔保持部材用の素材3iとして、それぞれ、伝熱性と透湿性を有する平板状の材料(例えば特殊加工紙に透湿性を確保するための吸湿剤を塗布したものなど)がロール状に巻き取られたものを準備する。
仕切部材用の素材2i及び間隔保持部材用の素材3iを、図4(a)に示すように、通常の包装用片面ダンボール等を製造するコルゲート加工機20へ投入して加工を行なう。コルゲート加工機20は、互いに噛み合って回転する歯車状の上下のコルゲートロール21、22に間隔保持部材用の素材3iを送って概三角波状の波形板(波形シート)、すなわち間隔保持部材3jに成形(コルゲート加工)する。また、間隔保持部材用の素材3iは、コルゲートロール22によって所定方向にガイドされる途中でロール24によって接着剤4が塗布される。
接着剤4としては、例えば水溶媒系のエマルジョン形接着剤(例えば、酢酸ビニル系エマルジョン接着剤)などを用いる。流路6の断面形状を台形形状とした場合、流路6の断面形状が略三角形形状の場合に比べて、仕切部材と間隔保持部材との接着部分の面積が多くなる(図2参照)。この接着部分は、仕切部材や間隔保持部材に比べて透湿性が劣るため湿度交換効率への影響が考えられるが、その場合、接着部分の透湿性を向上させるなどの目的で、水溶性の吸湿剤入りの接着剤などを用いると追加の加工等が発生せずに影響を緩和できる。水溶性の吸湿剤は、例えば塩化リチウム等のアルカリ金属塩や塩化カルシウム等のアルカリ金属塩などである。
一方、仕切部材用の素材2iは、回転するプレスロール23によって波形板3jに押付けられて接着される。これにより、概三角波状に成形された間隔保持部材3jが仕切部材2j上に張り合わされた(接着された)コルゲートシートを連続して効率的に作ることが出来る。すなわち、複数の単位構成部材11iを含むコルゲートシートを作成できる。
ステップS2(作成工程)では、コルゲートシート(張り合わせ品)を任意形状に繰り返し裁断(切断)する。これにより、概三角波状にそれぞれ成形された複数の単位構成部材11iを得る。すなわち、図4(b)に示すように、互いに並んだ複数の流路6iをそれぞれ有する複数の単位構成部材11iを作成する。
ステップS3(押しつぶし工程)では、概三角波状に成形された各単位構成部材11iの三角波状部分を押しつぶして概台形波状の単位構成部材(第1の単位構成部材11a〜11f、第2の単位構成部材12a〜12f)を得る。
例えば、各単位構成部材11iを1つずつ(又は所定個数ずつ)プレス加工機(図示せず)に投入する。そして、単位構成部材11iを仕切部材2jの平面と平行な2平面でプレスして所定寸法まで押しつぶす。この所定寸法は、加工後の頂峰部3aの仕切部材2からの高さHの設計値に応じて、予め決定されている。すなわち、複数の単位構成部材11iのそれぞれを間隔保持部材3jから仕切部材2jへ向かう方向に圧縮する。これにより、複数の単位構成部材11iのそれぞれにおける間隔保持部材3jの頂峰部3jaを押しつぶす。
あるいは、例えば、図4(c)に示すように、各単位構成部材11iを1つずつ(又は所定個数ずつ)ロール加工機30に投入する。そして、各単位構成部材11iを回転する一対のロール(第1のロール)31及びロール(第2のロール)32の間に通す。ロール31及びロール32の間の間隔寸法は、加工後の頂峰部3aの仕切部材2からの高さHの設計値に応じて、予め所定値に調整されている。
なお、単位構成部材を任意形状に裁断する前の平板状の状態の時に、プレス加工機やロール加工機に投入することにより三角波状の部分を押しつぶして台形状の部分を得て、その後任意形状に裁断しても良い。
これにより、図2及び図4(d)に示すように、概台形波状の形状を持つ単位構成部材(第1の単位構成部材11a〜11f、第2の単位構成部材12a〜12f)を得る。
ステップS4では、概台形波状の形状を持つ単位構成部材を一層おきに間隔保持部材により形成される流体通路が交差又は併行するように積層接着して六面体のブロックを作り、このブロックを所定の寸法に裁断して熱交換素子1を完成させる。
例えば、各単位構成部材11a〜11f、12a〜12fを1つずつ(又は所定個数ずつ)ロールコーター40に投入する。そして、各単位構成部材11a〜11f、12a〜12fを間隔保持部材3が下側となる向きにして一対のロール41、42の間に通すとともに間隔保持部材3における頂峰部3a(台形の短辺側、図6のAの部分)に接着剤5を塗布する。
そして、接着剤5がそれぞれ塗布された複数の単位構成部材11a〜11f、12a〜12fのうち、第1の単位構成部材11a〜11fとすべきものは流路6がY方向となる向きにし、第2の単位構成部材12a〜12fとすべきものは流路6がX方向となる向きにして、交互に積層しながら接着する。例えば、図5に示す場合、単位構成部材の搬送方向がY方向であるので、第1の単位構成部材11a〜11fとすべきものは搬送後にそのまま積層・接着し、第2の単位構成部材12a〜12fとすべきものは搬送後に90°(又は任意の角度で)回転させて積層・接着する。
接着剤5としては、例えば水溶媒系のエマルジョン形接着剤(例えば、酢酸ビニル系エマルジョン接着剤)などを用いる。流路6の断面形状を台形形状とした場合、流路6の断面形状が略三角形形状の場合に比べて、仕切部材と間隔保持部材との接着部分の面積が多くなる(図2参照)。この接着部分は、仕切部材や間隔保持部材に比べて透湿性が劣るため湿度交換効率への影響が考えられるが、その場合、接着部分の透湿性を向上させるなどの目的で、水溶性の吸湿剤入りの接着剤などを用いると追加の加工等が発生せずに影響を緩和できる。水溶性の吸湿剤は、例えば塩化リチウム等のアルカリ金属塩や塩化カルシウム等のアルカリ金属塩などである。
また、各単位構成部材は仕切部材と間隔保持部材という異なる素材を貼り合せているため、空気の温湿度の影響や、積層時に使う水溶媒系の接着剤の水分によって反りが発生する場合がある。単位構成部材が反っている場合、積層接着面が平坦ではなくなり、反りの形状によっては積層面で一部接着が為されない部分が発生することがある。接着されない部分は流体通路の隙間となり、他の流体流路へ流体が逃げてしまうことになる。それは結局、熱交換素子1を含む全熱交換器の1次気流と2次気流とが交じり合ってしまうことを意味するが、熱交換素子1を含む全熱交換器にとっては排気空気から臭気や二酸化炭素、その他望ましくないガス体が居室へ給気する空気へ混濁することになるため好ましくない。そこで、ステップS4では、接着面が平坦になるように第1の単位構成部材及び第2の単位構成部材のそれぞれを押さえながら、第1の単位構成部材と第2の単位構成部材とを接着する。このように、積層・接着工程において押え作業を行うので、反りの発生を低減できる。
こうして製造した熱交換素子1は、1次気流と2次気流とを通す流体通路が図1(a)に示すようにこれらの各層間に一層おきに構成され、各流体通路はその通路断面が大小の概台形形状である小通路が交互に並ぶ集合構造となる。
このような製造方法で製造された熱交換素子では、流路の断面形状が略台形となるため、同じ層高さで同じ山ピッチを持つ3角形流路よりも等価直径(圧損が等価な円管に置き換えたときの円管の大きさ。流路断面積をS、流路の周長をLとした時に4S/Lで求められる)が大きくなるため、圧力損失が低くなる効果がある。この結果、熱交換素子を搭載する全熱交換器の消費電力の低減、及び騒音の低減の効果が得られる。
以上のように、実施の形態1では、流路6の長手方向に垂直な断面がそれぞれ略台形となっている複数の流路6を有する単位構成部材が複数積層された熱交換素子を製造するために、特殊な加工機を用いず、汎用の片面ダンボール製造用のコルゲート加工機と単位構成部材の押しつぶし冶具(例えば、プレス加工機やロール加工機など)とで作成可能なため、設備投資も最小限に抑えられる。これにより、熱交換素子の製造コストを低減できる。
例えば、図3に示すステップS3では、複数の単位構成部材11iのそれぞれを間隔保持部材3jから仕切部材2jへ向かう方向に圧縮する。これにより、汎用のプレス加工機を用いて、複数の単位構成部材11iのそれぞれにおける間隔保持部材3jの頂峰部3jaを押しつぶすことができる。
あるいは、例えば、図3に示すステップS3では、複数の単位構成部材11iのそれぞれを間隔寸法が所定値に調整されたロール31及びロール32の間に通す。これにより、汎用のロール加工機を用いて、複数の単位構成部材11iのそれぞれにおける間隔保持部材3jの頂峰部3jaを押しつぶすことができる。
また、ダンボールを製造するように単位構成部材を連続かつ高速で効率良く生産できるため、生産性を向上することが容易であり、性能の良い製品(熱交換素子)をより安価に提供できる。
さらに、図3に示すステップS4では、透湿作用のある接着剤5で第1の単位構成部材と第2の単位構成部材とを接着する。これにより、仕切部材と間隔保持部材との接着部分における透湿性を向上でき、熱交換素子の湿度交換効率を向上できる。
また、図3に示すステップS4では、接着面が平坦になるように第1の単位構成部材及び第2の単位構成部材のそれぞれを押さえながら、第1の単位構成部材と第2の単位構成部材とを接着する。これにより、第1の単位構成部材及び第2の単位構成部材のそれぞれのそりを低減できるので、1次気流と2次気流とが交じり合ってしまうことを抑制できる。
実施の形態2.
次に、実施の形態2にかかる熱交換素子1の製造方法について図7〜図9を用いて説明する。図7は、実施の形態2の製造方法の製造工程フロー図である。図8は、実施の形態2の製造方法の工程全体の概略図である。図9は、実施の形態2の製造方法で得られる全熱交換素子中の1層の拡大図である。以下では、実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
実施の形態2では、積層接着して熱交換素子の形状となった後に、仕切部材と平行な面で押しつぶす工程を行う。具体的には、図7に示すように、次の点で実施の形態1と異なる。
ステップS13は、ステップS2の後に行われる。ステップS13では、ステップS2の結果得られた複数の単位構成部材11iを、ステップS4と同様にして交互に回転させながら積層・接着して、暫定的な熱交換素子1i(積層体)を作成する(図8(c)参照)。
ステップS14では、図8(d)に白抜き矢印で示すように、熱交換素子1i(積層体)を積層方向(Z方向)に圧縮する。
例えば、熱交換素子1iをプレス加工機(図示せず)に投入する。そして、熱交換素子1iを仕切部材2の平面と平行な2平面でプレスして所定寸法まで押しつぶす。この所定寸法は、加工後の頂峰部3aの仕切部材2からの高さHの設計値に、熱交換素子1iに含まれる単位構成部材の個数をかけたものに応じて、予め決定されている。これにより、熱交換素子1iにおける複数の単位構成部材のそれぞれにおける間隔保持部材3の頂峰部3aを押しつぶす。この結果、流路6の長手方向に垂直な断面がそれぞれ略台形となっている複数の流路6を有する単位構成部材が複数積層された熱交換素子1jを得る(図8(e)参照)。
なお、プレス加工機は、回転して積層接着した素子の構造強度がかなり大きいことを考慮して、例えば平滑な平面を持つプレス機やネジ式の締め込み冶具など比較的大きな力を加えることが出来るものが好ましい。
このような工程とすることで、実施の形態1のように単位構成部材を例えば1枚ずつ押しつぶすよりも手間をかけずに3角形形状断面を押しつぶして概台形形状流路断面を得ることができ、製造に要する時間やエネルギーを削減できる。この結果、熱交換素子の製造コストをさらに低減できる。
なお、3角形形状断面のものを積層接着した後に押しつぶすため、積層時の接着剤の塗布範囲が図9のように狭くなり、間隔保持部材と仕切部材の間に中空部分Bができてしまう。この部分は伝熱性や、特に透湿性には大きな悪影響を及ぼすため、熱交換素子の湿度交換効率などでは実施の形態1の方式がより望ましい。しかし通風抵抗の低減効果は得られるため、通風抵抗と製造コストの低減を目的とする場合(例えば顕熱交換器用の素子ならば湿度交換効率は無関係のため好適)には実施の形態2がより望ましい。
以上のように、本発明にかかる熱交換素子の製造方法は、全熱交換器に用いる熱交換素子の製造に有用である。
1 熱交換素子
1i 熱交換素子
1j 熱交換素子
2 仕切部材
2i 仕切部材用の素材
2j 仕切部材
3 間隔保持部材
3i 間隔保持部材用の素材
3j 間隔保持部材
4 接着剤
5 接着剤
11a〜11f 第1の単位構成部材
11i 単位構成部材
12a〜12f 第2の単位構成部材
20 コルゲート加工機
21、22 コルゲートロール
23 プレスロール
24 ロール
30 ロール加工機
31、32 ロール
40 ロールコーター

Claims (7)

  1. コルゲート加工され、複数の頂峰部と、複数の谷部と、これら頂峰部と谷部とを結ぶ側部とを有する、紙材からなる波形シートを、前記谷部が、紙材からなる平板シート上に当接して接着部を構成するように接着して、互いに並んだ複数の流路をそれぞれ有する複数の単位構成部材を作成する作成工程と、
    前記複数の単位構成部材のうち前記流路の長手方向が第1の方向である第1の単位構成部材と前記流路の長手方向が第2の方向である第2の単位構成部材とを交互に積層しながら接着して、積層体を形成する積層工程と、
    前記積層体を、前記平板シートの平面と平行な2平面で挟み、加工後の頂峰部の平板シートからの高さの設計値に、前記第1および第2の単位構成部材の個数をかけたものに応じて、予め決定された寸法となるように、積層方向に圧縮することにより、前記積層体内の前記複数の単位構成部材のそれぞれにおける前記波形シートの前記頂峰部を押しつぶして前記流路の断面形状を略台形にする押しつぶし工程と、
    を備えたことを特徴とする熱交換素子の製造方法。
  2. 前記積層工程では、透湿作用のある接着剤で前記第1の単位構成部材と前記第2の単位構成部材とを接着する
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱交換素子の製造方法。
  3. コルゲート加工され、複数の頂峰部と、複数の谷部と、これら頂峰部と谷部とを結ぶ側部とを有する紙材からなる波形シートを、前記谷部が、紙材からなる平板シート上に当接して接着部を構成するように接着して、互いに並んだ複数の流路をそれぞれ有する複数の単位構成部材を作成する作成工程と、
    前記複数の単位構成部材のそれぞれを前記波形シートから前記平板シートへ向かう方向に圧縮することにより、前記複数の単位構成部材のそれぞれにおける前記波形シートの前記頂峰部を押しつぶして前記流路の断面形状を略台形にする押しつぶし工程と、
    前記押しつぶし工程を経た前記複数の単位構成部材のうち前記流路の長手方向が第1の方向である第1の単位構成部材と前記流路の長手方向が第2の方向である第2の単位構成部材とを交互に積層しながら接着して、積層体を形成する積層工程と、
    を備えたことを特徴とする熱交換素子の製造方法。
  4. 前記積層工程では、透湿作用のある接着剤で前記第1の単位構成部材と前記第2の単位構成部材とを接着する
    ことを特徴とする請求項3に記載の熱交換素子の製造方法。
  5. 前記積層工程では、接着面が平坦になるように前記第1の単位構成部材及び前記第2の単位構成部材のそれぞれを押さえながら、前記第1の単位構成部材と前記第2の単位構成部材とを接着する
    ことを特徴とする請求項3に記載の熱交換素子の製造方法。
  6. コルゲート加工され、複数の頂峰部と、複数の谷部と、これら頂峰部と谷部とを結ぶ側部とを有し、ロール状に巻き取られた紙材からなる波形シートを、前記谷部が、ロール状に巻き取られた紙材からなる平板シート上に当接して接着部を構成するように、接着して、互いに並んだ複数の流路をそれぞれ有する複数の単位構成部材を作成する作成工程と、
    前記複数の単位構成部材のそれぞれを間隔寸法が所定値に調整された第1のロール及び第2のロールの間に通すことにより、前記複数の単位構成部材のそれぞれにおける前記波形シートの頂峰部を押しつぶして前記流路の断面形状を略台形にする押しつぶし工程と、
    前記押しつぶし工程を経た前記複数の単位構成部材のうち前記流路の長手方向が第1の方向である第1の単位構成部材と前記流路の長手方向が第2の方向である第2の単位構成部材とを交互に積層しながら接着して、積層体を形成する積層工程と、
    を備えたことを特徴とする熱交換素子の製造方法。
  7. 前記積層工程では、透湿作用のある接着剤で前記第1の単位構成部材と前記第2の単位構成部材とを接着する
    ことを特徴とする請求項6に記載の熱交換素子の製造方法。
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