JP5742640B2 - 陽極接合用治具及びそれを用いた接合体の陽極接合方法 - Google Patents

陽極接合用治具及びそれを用いた接合体の陽極接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、陽極接合用治具及びそれを用いた接合体の陽極接合方法に関し、特に、陽極接合時に半導体基板と絶縁基板との接合の信頼性を高める陽極接合用治具及びそれを用いた接合体の陽極接合方法に関する。
陽極接合は、シリコン基板などの半導体基板とガラス基板などの絶縁基板とを例えば300℃〜400℃程度に加熱し、半導体基板側を正極、ガラス基板側を負極として例えば400V〜1000Vの直流電圧をかけ、半導体基板とガラス基板とを静電気引力により密着させて共有結合させる技術である。
陽極接合は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)などの小型電子部品の製造に用いられている。MEMS部品の製造では、多くの場合、半導体基板と絶縁基板とをウェハレベルで陽極接合し、その後に個片化する。半導体基板と絶縁基板とを高い精度をもって接合するには少なくとも、接合する半導体基板と絶縁基板との接合位置を一致させること、又、加熱時に貼り合わせた両基板が熱膨張により接合位置からずれることを防止する必要がある。そのため、陽極接合の前に、治具を用いて半導体基板及び絶縁基板の位置合わせを行い、ずれないように固定した上で治具と共に両基板を加熱して陽極接合を行う。例えば、特許文献1には、ウェハレベルで半導体基板と絶縁基板を陽極接合する際、陰極側となる部材と接触する治具表面の少なくとも陰極側となる部材との接触部分を貴金属により形成した治具が開示されている。
特開2006−225224号公報
ウェハレベルで半導体基板と絶縁基板とを陽極接合する技術は種々提案されている。しかしながら、外形の異なる複数の部品同士を陽極接合により一体化した機構部品を製造する場合には、従来技術を利用することができなかった。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、外形の異なる接合部材の位置合わせを容易且つ高精度に行うことが可能な陽極接合用治具及びこの治具を用いた陽極接合方法を提供する。
本発明の一実施形態に係る陽極接合用治具は、開口部を有する枠状の第1部材と、前記第1部材上に配置され、前記開口部を跨ぐように前記第1部材に架設される橋桁部を含む第2部材と、を具備し、前記橋桁部の熱膨張係数は、前記第1部材の熱膨張係数よりも大きいことを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る接合体の製造方法は、開口部を有する枠状の第1部材を準備し、前記第1部材より外形が小さく、且つ熱膨張係数が大きい第1基板を、前記第1部材の内側の少なくとも2箇所で接するように前記第1部材の前記開口部内に配置し、前記第1部材よりも熱膨張係数が大きい橋桁部含む第2部材を、前記橋桁部が前記開口部を跨ぐように前記第1部材に架設し、前記第1部材と前記第2部材とによって囲まれた領域において、前記第1基板上に第2基板を配置し、全体を加熱して前記第1基板及び前記第2部材に前記第1部材よりも大きな熱膨張をさせることにより、前記第1部材と前記第1基板とのクリアランスを狭めるとともに、前記第1基板に対する前記第2基板のアライメント調整を行い、アライメント調整後に、加熱下において前記第1基板と前記第2基板を陽極接合により接合すること、を含む。
本発明によれば、外形の異なる接合部材の位置合わせを容易かつ高精度に行うことができる。
(a)本発明の一実施形態にかかる陽極接合用治具を上から見た平面図である。(b)本発明の一実施形態にかかる陽極接合用治具の斜視図である。(c)本発明の一実施形態にかかる陽極接合用治具の(a)のA−A´に沿った断面図である。 (a)本発明の一実施形態にかかる陽極接合用治具の第1部材を上から見た平面図である。(b)本発明の一実施形態にかかる陽極接合用治具の第1部材の斜視図である。(c)本発明の一実施形態にかかる陽極接合用治具の第1部材の(a)のB−B´に沿った断面図である。 (a)本発明の一実施形態にかかる陽極接合用治具の第2部材を上から見た平面図である。(b)本発明の一実施形態にかかる陽極接合用治具の第2部材の斜視図である。(c)本発明の一実施形態にかかる陽極接合用治具の第2部材の(a)のC−C´に沿った断面図である。 本発明に一実施形態に係る陽極接合用治具を用いた陽極接合の工程を説明する図である。 本発明に一実施形態に係る陽極接合用治具を用いた陽極接合の工程を説明する図である。 本発明に一実施形態に係る陽極接合用治具を用いた陽極接合の工程を説明する図である。 本発明に一実施形態に係る陽極接合用治具を用いた陽極接合の工程を説明する図である。 本発明に一実施形態に係る陽極接合用治具を用いた陽極接合の工程における、第1基板と第2基板との最大アライメントずれを示す平面図である。 (a)本発明の別の一実施形態にかかる陽極接合用治具を上から見た平面図である。(b)本発明の別の一実施形態にかかる陽極接合用治具の斜視図である。(c)本発明の一実施形態にかかる陽極接合用治具の(a)のD−D´に沿った断面図である。 (a)本発明の別の一実施形態にかかる陽極接合用治具の第2部材を上から見た平面図である。(b)本発明の別の一実施形態にかかる陽極接合用治具の第2部材の斜視図である。(c)本発明の一実施形態にかかる陽極接合用治具の第2部材の(a)のE−E´に沿った断面図である。
本発明者は、陽極接合において、互いに外形の異なる接合部材の位置合わせを容易且つ高精度に行うために、陽極接合に用いる治具と前記各接合部材との熱膨張率の差を利用して、前記各接合部材の位置合わせを行うことに想到した。
以下、図1乃至図3を参照して本発明の一実施形態に係る陽極接合用治具について説明する。図1乃至図3において、同一の構成要素には同一の参照番号を付与する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る陽極接合用治具100を示す。図1(a)は陽極接合用治具100を上から見た平面図であり、図1(b)は陽極接合用治具100の斜視図であり、図1(c)は陽極接合用治具100を(a)のA−A´に沿って見た断面図である。
図1を参照すると、本発明の一実施形態に係る陽極接合用治具100は、第1部材102及び第2部材110を備える。陽極接合時には、図1に示すように第1部材102と第2部材110とが組み合わされて、陽極接合用治具100として構成される。以下、第1部材102について、図1及び図2を参照して説明する。
図2は、図1に示した陽極接合用治具100の第1部材102を示す。図2(a)は第1部材102を上から見た平面図であり、図2(b)は第1部材102の斜視図であり、図2(c)は第1部材102を(a)のB−B´に沿って見た断面図である。図1及び図2を参照すると、第1部材102は、平板状の部材に開口部が形成されて枠状に構成されており、上面104、上面104から延長される内側面106a〜106d、及び内側面106a〜106dに囲まれた開口部108を有する。第1部材102は、第2部材110及び陽極接合される接合部材と比べて相対的に加熱による体積膨張が小さいものであるとよく、熱膨張係数が第2部材110及び陽極接合される接合部材と比べて相対的に小さいものが好ましい。第1部材102は、例えば、石英ガラス、テンパックス(登録商標)ガラス、低膨張ガラスなどから構成されてもよい。図1及び図2において、第1部材102は矩形状であるが、本発明に係る陽極接合用治具100の第1部材102は開口部を有していれば矩形状に限定されず、多角形環状又は円環状といった種々の環状であってもよい。
次に、第2部材110について、図1及び図3を参照して説明する。図3は、図1に示した陽極接合用治具100の第2部材110を示す。図3(a)は第2部材110を上から見た平面図であり、図3(b)は第2部材110の斜視図であり、図3(c)は第2部材110を(a)のC−C´に沿って見た断面図である。図1及び図3を参照すると、第2部材110は、橋桁部110aと橋桁部110aの両端に設けられた2つの橋脚部110bとを有する。第2部材110のうち、少なくとも橋桁部110aは、第1部材102と比べて相対的に加熱による体積膨張が大きい材料から構成される。橋桁部110aの熱膨張係数の値は、第1部材102の熱膨張係数の値よりも大きいものである。第2部材110のうち、少なくとも橋桁部110aは、熱膨張係数が第1部材102の熱膨張係数よりも相対的に大きな材料を含んで構成されることが好ましく、例えば、貴金属、Ni、D263(SCHOTT社製)、AF45(SCHOTT社製)などから構成されてもよい。橋桁部110aと橋脚部110bとは、同一材料により一体に形成されていてもよく、それぞれが別の材料により一体に形成されていてもよい。橋桁部110aと橋脚部110bとが別の材料により一体に形成された場合は、少なくとも橋桁部110aの熱膨張係数の値が、第1部材102の熱膨張係数の値よりも大きければよい。ここでは、橋脚部110bを2つ有する第2部材110を示したが、橋脚部110bの個数はこれに限定されず、第1部材102の形状に合わせて、適宜変更可能である。尚、橋脚部110bは、省略されてもよい。
図1に示すように、第2部材110は、第1部材102の開口部108を跨ぐように第1部材102上に配置される。このとき、第2部材110の橋桁部110aは第1部材102の開口部108を跨ぐように、枠状の第1部材102の一対の辺に架設され、橋脚部110bは第1部材102を挟むように配置される。第2部材110は、その自重により第1部材102上に固定されているが、第2部材110に図1(a)に示すX方向の外力を加えることにより、X方向に対して第1部材102上を摺動可能である。第2部材110のY方向への移動は、橋脚部110bと第1部材102との接触によって制限される。なお、橋脚部110bを橋桁部110aと同様に第1部材110よりも熱膨張係数が大きい材料により構成した場合には、加熱により橋脚部110bが膨張し、第1部材102と第2部材110との固定をより確実なものとすることができる。
以下、図1乃至図3を参照して説明した本発明の一実施形態に係る陽極接合用治具100を用いた接合体の陽極接合方法について図4A乃至図4Dを参照して説明する。尚、図4A乃至図4Dにおいて、図1乃至図3を参照して説明した構成要素と同一又は類似の構成要素には同一の参照番号を付与する。尚、図4A乃至図4Dを参照する陽極接合方法においては、Si基板と可動イオンを含有する2つのガラス基板(例えば、パイレックス(登録商標)ガラス又はテンパックス(登録商標)ガラス)とを接合する場合について説明する。しかし、本発明はこれに限定されず、接合する基板の材料、形状、個数などは適宜変更することができる。
先ず、図1及び図2を参照して説明した本発明の一実施形態に係る陽極接合用治具100の第1部材102を準備し、この第1部材102の開口部108にSi基板である第1基板402を配置する。第1基板402は、平面視及び断面視(図示せず)においても第1部材102の開口部108内に納まっている。第1基板402は、第1部材102の開口部108よりも外形が小さく、第1部材102よりも薄い。図4では、第1基板402は矩形状であり、その各辺は第1部材102の開口部108の各辺と略平行である。開口部108内においては、第1基板402のX方向及びY方向の可動領域である所定のクリアランスCX、CYがある。第1基板402は、枠状の第1部材102の少なくとも任意の2箇所に接するように第1部材102に固定される。すなわち、第1部材102の内側面106a〜106dの少なくとも任意の2つの内側面、ここでは、内側面106c、106dに接するように固定される(図4A)。開口部の形状と第1基板の外形が一致しない場合であっても、枠状の第1部材102の少なくとも任意の2箇所に接するように第1基板を配置することで第1基板を固定することができる。
第1部材102の寸法は、陽極接合によって得られる接合体の寸法に応じて適宜決定する。ここでは、一例として、第1基板402の寸法(X方向の寸法×Y方向の寸法)を50mm×50mmとする。第1部材102の開口部108の寸法も、該接合体に応じて適宜決定するが、開口部108内に第1基板102をはめ込むことを考慮して、第1基板102の寸法に対して、図4AのX方向に0.03mm程度、Y方向に0.03mm程度のクリアランスCX、CYがとれるように決定することが好ましい。ここでは、開口部108の寸法を、50.03mm×50.03mmとする。なお、各部材は、それぞれ固有の製造の公差を含む場合があり、以下ではその製造の公差を考慮して説明を行う。開口部108のX方向及びY方向への製造の公差は、±0.01mm程度とする。第1基板402のX方向及びY方向への製造の公差は、後の工程においてダイシングすることを考慮すると、無視することができる。そのため、内側面106c、106dに接するように固定された第1基板102は、開口部108の前記クリアランスCX、CY、開口部108の前記製造の公差、及び第1基板102の前記製造の公差により固定された位置からX方向に最大0.04mm程度、Y方向に最大0.04mm程度ずれる可能性がある。
次に、第2部材110を第1部材102上に配置する(図4B)。この際、第2部材110の橋桁部110aは、第1部材102の開口部108を跨ぐように、枠状の第1部材102の一対の辺に架設されて、橋脚部110bは第1部材102を挟むように配置される。(図4B)橋桁部110bは省略されてもよいが、第1部材102を挟むように橋脚部110bを配置すると、第2部材110のY方向への動きを制限することができる。第1基板402は、第1部材102及び第2部材110に囲まれた領域において少なくとも一部が露出している。第2部材110は、第1部材102上で図のX方向に摺動可能である。第2部材110の寸法は、第1部材102の寸法に応じて適宜決定され、その製造の公差は±0.01mm程度とする。ここでは、一例として、第2部材の寸法を29.07mm×第1部材102のY方向の寸法とする。
次に、第1部材102及び第2部材110に囲まれた領域において、第1基板402上に2つの任意のガラス基板である第2基板404a、404bを配置する。第2基板404a、404bは、ここではそれぞれ矩形状であり、その寸法は第1基板402とは異なる。第2基板404a、404bは、第2部材110の側面に接するように、若しくは第2部材110の側面の近傍にそれぞれ配置する(図4C)。第2基板404a、404bの寸法は適宜変更できるが、第2基板404a、404bのX方向、Y方向への製造の公差は、それぞれ±0.01mm程度とする。ここでは、一例として、第2基板404a、404bの寸法を、それぞれ9.99mm×50mmとする。第1基板402上に第2基板404a、404bを配置する際、第1基板402と第2基板404a、404bとのアライメント(位置合わせ)を行っておくことが好ましい。しかし、開口部108の前記クリアランスCX、CY、開口部108の前記製造の公差、第2部材110の前記製造の公差、第2基板404a、404bそれぞれの前記製造の公差、及び第1基板402のX方向及びY方向への前記最大ずれを考慮すると、第1基板402と任意の第2基板404a、404bとは、X方向に最大0.1mm程度、Y方向に最大0.05mm程度アライメントがずれる可能性がある。図5は、第1基板102と第2基板404a、404bとのアライメントが最大にずれた場合の配置の一例を示している。
次に、陽極接合用治具100及び接合部材である第1基板102、第2基板404a、404b全体を300℃程度に加熱する。この際、加熱によって、第1基板402が開口部108内において熱膨張し、第2部材110も熱膨張する。第1部材102は、第1基板402、第2部材110と比較すると、その熱膨張は無視できる程度である。第1基板402が開口部108内でX方向及びY方向に熱膨張することにより、可動領域であるクリアランスCX、CYが狭まる。また、第2部材110が熱膨張することにより、第2部材110の側面に接するように又は側面の近傍に配置された第2基板404a、404bを第2部材110がX方向に押す(図4D)。ここで、上述のとおり、第1部材102は、第1基板402、第2部材110と比較するとほとんど熱膨張しないため、開口部108の寸法も加熱によって変動しない。したがって、第1基板402が開口部108内で熱膨張し、第2基板404a、404bが熱膨張した第2部材110により開口部108内をX方向にそれぞれ移動させられるため、開口部108内において、自動的に第1基板402と第2基板404a、404bとのアライメント調整(位置調整)が行われる。また、第2部材110の橋脚部110bが第1部材102を挟むように配置されていれば、第2部材110が熱膨張によって第2基板404a、404bに接触した場合において、第2部材110のY方向への動きが制限されるため、より高い精度のアライメント調整を行うことが可能となる。
前述したように、第2基板404a、404bを第1基板402上に配置した際、第1基板402と第2基板404a、404bとにX方向及びY方向のアライメントずれが生じていたとしても、加熱によって熱膨張する第1基板402と第2部材110とにより、第1基板402と第2基板404a、404bとのX方向のアライメントが開口部108内において調整されて、生じたアライメントずれが低減される。また、開口部108内で第1基板402がY方向に熱膨張し、且つ第2基板404a、404bもY方向に熱膨張することにより、第1基板402と第2基板404a、404bとのY方向のアライメントずれも低減される。
したがって、第2基板404a、404bを第1基板402上に配置した際に、両基板のアライメントにずれが生じていたとしても、加熱工程において、第1基板402、第2基板404a、404b、及び第2部材110がそれぞれ熱膨張することにより、開口部108内において、第1基板402と第2基板404a、404bとのX方向及びY方向のアライメントを高精度に確実にとることが可能となる。
第1基板402及び第2基板404a、404bの位置を調整し、両基板のアライメントがとれた状態で直流電圧を印加して陽極接合を行い、第1基板402と第2基板404a、404bとから構成される接合体を製造する。なお、ここで行なう陽極接合は、公知の陽極接合と同様であるため、詳しい説明は省略する。
以上に説明した工程により、高精度のアライメントがとれた接合体が製造される。尚、ここでは、第1基板と2つの第2基板とを接合する場合について説明したが、接合する基板の個数は変更されてもよい。接合する基板の個数に応じて、使用する陽極接合用治具100の第2部材110の個数も適宜変更することが可能である。また、接合する基板の形状によって、使用する陽極接合用治具100の形状も基板の形状に合わせて適宜変更することが可能である。
(第2の実施形態)
以下、図6及び図7を参照して、本発明の別の一実施形態に係る陽極接合用治具について説明する。図6及び図7において、図1乃至図3を参照して説明した陽極接合用治具100と同一又は類似の構成要素には同一の参照番号を付与する。
図6(a)は陽極接合用治具600を上から見た平面図であり、図6(b)は陽極接合用治具600の斜視図であり、図6(c)は陽極接合用治具600を(a)のD−D´に沿って見た断面図である。図6を参照すると、本発明の一実施形態に係る陽極接合用治具600は、第1部材102及び第2部材610を備える。陽極接合時には、図6に示すように第1部材102に第2部材610が架設するように組まれ、陽極接合用治具600として構成される。第1部材102は、図1及び図2を参照して説明した本発明の第1の実施形態に係る陽極接合用治具100の第1部材102と同様であるため、重複する説明は省略する。以下、第2部材610について、図6及び図7を参照して説明する。
図7は、図6に示した陽極接合用治具600の第2部材610を示す。図7(a)は第2部材610を上から見た平面図であり、図6(b)は第2部材610の斜視図であり、図6(c)は第2部材610を(a)のE−E´に沿って見た断面図である。図6及び図7を参照すると、第2部材610は、橋桁部610aと橋桁部610aの両端に設けられた2つの橋脚部610bとを有する。橋桁部610aには、凸部610cが設けられている。第2部材610の少なくとも橋桁部610aは、第1部材102と比べて相対的に加熱による体積膨張が大きい材料から構成される。橋桁部610aの熱膨張係数の値は、第1部材102の熱膨張係数の値よりも大きいものである。第2部材610のうち、少なくとも橋桁部610aは、熱膨張係数が第1部材102の熱膨張係数よりも相対的に大きな材料を含んで構成されることが好ましく、例えば、貴金属、Ni、D263(SCHOTT社製)、AF45(SCHOTT社製)などから構成されてもよい。橋桁部610aと橋脚部610bとは、同一材料により一体に形成されていてもよく、それぞれが別の材料により一体に形成されていてもよい。橋桁部610aと橋脚部610bとが別の材料により一体に形成された場合は、少なくとも橋桁部610aの熱膨張係数の値が、第1部材102の熱膨張係数の値よりも大きければよい。凸部610cは、第1部材102の開口部108に対向する橋桁部610aの内側面に設けられている。凸部610cの寸法は適宜調整することができるが、その高さは第1部材102の高さよりも低く、陽極接合工程時に開口部108内に配置される第1基板に接触しないように凸部610cの寸法を決定することが好ましい。ここでは、橋脚部610bを2つ有する第2部材610を示したが、橋脚部610bの個数はこれに限定されず、第1部材102の形状に合わせて、適宜変更可能である。
図6に示すように、第2部材610は、第1部材102の開口部108を跨ぐように第1部材102上に配置される。このとき、第2部材610の橋桁部610aは第1部材102の開口部108を跨ぐように枠状の第1部材102の一対の辺に架設され、橋脚部610bは第1部材102を挟むように配置される。尚、橋脚部610bは省略されてもよいが、橋桁部610bが第1部材102を挟むように配置されると、第2部材110のY方向への動きを制限することができる。第2部材610は、その自重により第1部材102上に固定されているが、第2部材610に図6(a)に示すX方向の外力を加えることにより、X方向に対して第1部材102上を摺動可能である。第2部材610のY方向への移動は、橋脚部610bと第1部材102との接触によって制限される。なお、橋脚部610bを橋桁部610aと同様に第1部材110よりも熱膨張係数が大きい材料により構成した場合には、加熱により橋脚部610bが膨張し、第1部材102と第2部材610との固定をより確実なものとすることができる。
図6及び図7を参照して説明した本発明の第2の実施形態に係る陽極接合用治具600を用いた接合体の陽極接合方法は、図4A乃至図4Dを参照して説明した本発明の第1の実施形態に係る陽極接合用治具100を用いた陽極接合方法と同一であるため、ここでは説明を省略する。
第2の実施形態に係る陽極接合用治具600の第2部材610において、第1部材102の開口部108に対向する橋桁部610aの内側面(橋桁部610aの下方)に凸部610cを設けたことにより、凸部610cを含む橋桁部610aの側面の表面積が増大する。第2の実施形態に係る陽極接合用治具600を使用して、図4A乃至図4Dを参照して説明した陽極接合と同様に陽極接合を行う場合、第1部材102の開口部108内に第1基板402を配置し、開口部108を跨ぐように第1部材102上に第2部材610を配置し、第1部材102と第2部材610とによって囲まれた領域において露出した第1基板402上に2つの第2基板404a、404bを配置した後、全体を300℃程度まで加熱して、少なくとも第1基板402及び第2部材610を熱膨張させて第1基板402と第2基板404a、404bとのアライメントを調整する。このとき、熱膨張した第2部材610の橋桁部610aの側面が第2基板404a、404bと接触して、第2基板404a、404bの第1基板402に対するアライメントを調整するが、陽極接合用治具600を使用する場合、前述のとおり凸部610cを含む橋桁部610aの側面の表面積の増大により、凸部610cを含む橋桁部610aの側面と第2基板404a、404bとの接触面積が増大する。そのため、第2部材610及び第2基板404a、404bの図4Dに示したZ方向への移動が制限され、第2部材610は第2基板404a、404bを安定的に移動させることが可能となる。尚、橋桁部610bが第1部材102を挟むように配置されると、第2部材610が熱膨張によって第2基板404a、404bに接触した場合において、第2部材610のY方向への動きが制限されるため、より高い精度のアライメント調整を行うことが可能となる。
このように、第2の実施形態に係る陽極接合用治具600を使用して、図4A乃至図4Dを参照して説明した陽極接合と同様に陽極接合を行う場合、第2基板404a、404bを第1基板402上に配置した際に、両基板のアライメントにずれが生じていたとしても、加熱工程において、第1基板402、第2基板404a、404b、及び第2部材610がそれぞれ熱膨張することにより、開口部108内において、第1基板402と第2基板404a、404bとのX方向およびY方向のアライメントを高精度に確実にとることが可能となる。特に、第2部材610の凸部610cを含む橋桁部610aの熱膨張により、第1基板402と第2基板404a、404bとのアライメントを調整する際に、凸部610cを含む橋桁部610aの側面と第2基板404a、404bとの接触面積が増大するため、第2部材610及び第2基板404a、404bの安定的な移動が可能である。
100 陽極接合用治具
102 第1部材
108 開口部
110 第2部材
110a 橋桁部
110b 橋脚部
402 第1基板
404a、404b 第2基板

Claims (6)

  1. 開口部を有する枠状の第1部材と、
    前記第1部材上に配置され、前記開口部を跨ぐように前記第1部材に架設される橋桁部を含む第2部材と、を具備し、
    前記橋桁部の熱膨張係数は、前記第1部材の熱膨張係数よりも大きいことを特徴とする陽極接合用治具。
  2. 前記第2部材は、前記橋桁部の両端部に設けられた橋脚部をさらに含み、
    前記第2部材は、前記橋脚部が前記第1部材を挟むように前記第1部材上に配置されることを特徴とする請求項1に記載の陽極接合用治具。
  3. 前記橋桁部は、前記開口部に対向する側に設けられて前記第1部材の高さよりも低い凸部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の陽極接合用治具。
  4. 開口部を有する枠状の第1部材を準備し、
    前記第1部材より外形が小さく、且つ熱膨張係数が大きい第1基板を、前記第1部材の内側の少なくとも2箇所で接するように前記第1部材の前記開口部内に配置し、
    前記第1部材よりも熱膨張係数が大きい橋桁部含む第2部材を、前記橋桁部が前記開口部を跨ぐように前記第1部材に架設し、
    前記第1部材と前記第2部材とによって囲まれた領域において、前記第1基板上に第2基板を配置し、
    全体を加熱して前記第1基板及び前記第2部材に前記第1部材よりも大きな熱膨張をさせることにより、前記第1部材と前記第1基板とのクリアランスを狭めるとともに、前記第1基板に対する前記第2基板のアライメント調整を行い、
    アライメント調整後に、加熱下において前記第1基板と前記第2基板を陽極接合により接合すること、を含む接合体の製造方法。
  5. 前記第2部材は、前記橋桁部の両端部に設けられた橋脚部をさらに含み、
    前記第2部材は、前記橋脚部が前記第1部材を挟むように前記第1部材上に配置されることを特徴とする請求項4に記載の接合体の製造方法。
  6. 前記第1基板及び前記第2基板は、一方がシリコン材料からなり、他方がガラス材料からなることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の接合体の製造方法。
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