JP5742394B2 - 固体高分子形燃料電池のエージング方法、及び固体高分子形燃料電池の発電システム - Google Patents

固体高分子形燃料電池のエージング方法、及び固体高分子形燃料電池の発電システム Download PDF

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Description

本発明は、固体高分子形燃料電池のエージング方法、及び固体高分子形燃料電池の発電システムに関するものである。
固体高分子形燃料電池は、触媒層及び導電性多孔質基材からなる電極をイオン伝導性高分子電解質膜の両面に形成し、この電極の周囲を囲むようにガスケットを配置して、これらをセパレータで挟持した構造を有している。この固体高分子形燃料電池は、一方の電極(燃料極)に燃料を供給するとともにもう一方の電極(空気極)に酸化剤を供給することにより発電する。燃料としては、一般的に水素が用いられるが、メタノールやエタノール等のアルコール水溶液を用いることもでき、燃料としてアルコール水溶液を用いるものは直接液体型燃料電池と称されている(特許文献1及び2参照)。
この直接液体型燃料電池は、燃料極で生成された水素イオンがイオン伝導性高分子電解質膜内を移動するカチオン型と、燃料極で生成された水酸化物イオンがイオン伝導性高分子電解質膜内を移動するアニオン型とに分類される。カチオン型の直接液体型燃料電池の場合、ナフィオン等のプロトン交換樹脂をバインダとして電極に添加し、電極の水素イオン導電性を向上させることにより、高い出力を得られることが知られている。一方、アニオン型の直接液体型燃料電池の場合、電極の水酸化物イオン導電性を高める有効なバインダがないため、燃料であるアルコール水溶液に水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性物質を添加することで水酸化物イオン導電性を高め、出力の向上を図っている。
特開2008−210718号公報 特開2010−176848号公報
ところで、上述したようなアニオン型の直接液体型燃料電池は、使用に先立ち、所定の出力特性を確保するためにエージングが行われる。このエージングにおいては、使用時と同じアルカリ性物質の含有量が大きいアルコール水溶液が燃料極に供給されるが、内部抵抗が充分に低下せず、使用初期に所定の出力を得るのが困難であるという問題があった。
そこで、本発明は、内部抵抗を確実に低下させることができる固体高分子形燃料電池のエージング方法、及び固体高分子形燃料電池の発電システムを提供することを課題とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、固体高分子形燃料電池のエージングにおいて、まず、アルカリ性物質の含有量が3重量%以下の燃料を供給して負荷電流を流すと固体高分子形燃料電池の内部抵抗が低下することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明に係る固体高分子形燃料電池のエージング方法は、イオン伝導性高分子電解質膜、及びイオン伝導性高分子電解質膜の両面に形成された電極を有する固体高分子形燃料電池を準備する工程と、アルコールを含有し且つアルカリ性物質の含有量が3重量%以下である第1の燃料を前記固体高分子形燃料電池の一方の電極に供給する工程と、前記第1の燃料が供給された固体高分子形燃料電池に負荷電流を流す工程と、前記負荷電流を流した後、アルコール及びアルカリ性物質を含有する第2の燃料を前記一方の電極に供給する工程と、を備えている。
また、上記エージング方法において、第2の燃料に含有されるアルカリ性物質としては、水酸化物イオン伝導性を持つものであれば特に限定されないが、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、又はアンモニアを挙げることができる。
また、上記エージング方法においては、第1の燃料が供給された固体高分子形燃料電池に5秒以上負荷電流を流した後で、第2の燃料を一方の電極(燃料極)に供給することができる。
本発明に係る第1の固体高分子形燃料電池の発電システムは、イオン伝導性高分子電解質膜、及びイオン伝導性高分子電解質膜の両面に形成された電極を有する固体高分子形燃料電池により発電を行うためのシステムであって、アルコールを含有し且つアルカリ性物質の含有量が3重量%以下である第1の燃料を貯留する第1の貯留タンクと、アルコール及びアルカリ性物質を含有する第2の燃料を貯留する第2の貯留タンクと、前記固体高分子形燃料電池の一方の電極に対し、前記第1の貯留タンク内の第1の燃料又は前記第2の貯留タンク内の第2の燃料を選択的に供給する供給ラインと、前記固体高分子形燃料電池の他方の電極に酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、前記固体高分子形燃料電池に電気的に接続されて負荷電流を流す負荷手段と、を備えている。
上記第1の固体高分子形燃料電池の発電システムにおいては、まず、アルコールを含有し且つアルカリ性物質の含有量が3重量%以下である第1の燃料を第1の貯留タンクから固体高分子形燃料電池に供給する。そして、負荷手段によって固体高分子形燃料電池に負荷電流を流した後、アルコール及びアルカリ性物質を含有する第2の燃料を第2の貯留タンクから固体高分子形燃料電池に供給することでエージングを行うことができるため、固体高分子形燃料電池の内部抵抗を充分に低下させることができる。また、エージング終了後、固体高分子形燃料電池に第2の燃料を供給し続ければ、そのまま固体高分子形燃料電池を使用することができる。
また、上記発電システムは、固体高分子形燃料電池に印加された電圧を計測する電圧計をさらに備えることができる。この構成によれば、固体高分子形燃料電池に印加される電圧の大きさに応じて、負荷電流の大きさを調整することができる。
上記発電システムが電圧計を備えている場合、この電圧計により計測された電圧に基づき、負荷手段による負荷電流の大きさを制御する制御手段をさらに備えることが好ましい。
また、上記発電システムは、水が貯留される第3の貯留タンクをさらに備えることができる。この場合、供給ラインは、第1の貯留タンク内の第1の燃料、第2の貯留タンク内の第2の燃料、又は第3の貯留タンク内の水を一方の電極に選択的に供給するよう構成される。この構成によれば、固体高分子形燃料電池を使用した後、第3の貯留タンクから固体高分子形燃料電池に水を供給し、固体高分子形燃料電池に残留する第1及び第2の燃料を除去することができるため、固体高分子形燃料電池の劣化を防止することができる。また、使用後の固体高分子形燃料電池に水を供給し、イオン伝導性高分子電解質膜や電極が湿った状態を維持しておけば、次に固体高分子形燃料電池を使用する際に再度エージングを行う必要がない。
また、本発明に係る第2の固体高分子形燃料電池の発電システムは、イオン伝導性高分子電解質膜、及びイオン伝導性高分子電解質膜の両面に形成された電極を有する固体高分子形燃料電池により発電を行うためのシステムであって、アルコールを含有し且つアルカリ性物質の含有量が3重量%以下である第1の燃料を貯留する第1の貯留タンクと、アルコール及びアルカリ性物質を含有する第2の燃料を貯留する第2の貯留タンクと、前記第1及び第2の貯留タンクが選択的に取り付けられ、前記第1又第2の貯留タンクと選択的に連通する受容タンクと、前記受容タンク内の第1又は第2の燃料を固体高分子形燃料電池の一方の電極に供給する供給ラインと、固体高分子形燃料電池の他方の電極に酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、固体高分子形燃料電池に電気的に接続されて負荷電流を流す負荷手段と、を備えている。
上記第2の固体高分子形燃料電池の発電システムは、固体高分子形燃料電池に対し、第1の貯留タンクから受容タンクを介して第1の燃料を供給し、負荷手段により負荷電流を流した後、第2の貯留タンクから受容タンクを介して第2の燃料を供給することでエージングを行うことができるため、固体高分子形燃料電池の内部抵抗を充分に低下させることができる。また、第1の固体高分子形燃料電池の発電システムと同様、エージング終了後、固体高分子形燃料電池に第2の燃料を供給し続ければ、そのまま固体高分子形燃料電池を使用することができる。
また、上記発電システムは、固体高分子形燃料電池に印加された電圧を計測する電圧計をさらに備えることができる。この構成によれば、固体高分子形燃料電池に印加される電圧の大きさに応じて、負荷電流の大きさを調整することができる。
上記発電システムが電圧計を備えている場合、この電圧計により計測された電圧に基づき、負荷手段による負荷電流の大きさを制御する制御手段をさらに備えることが好ましい。
また、上記発電システムは、水が貯留される第3の貯留タンクをさらに備えることができる。この場合、受容タンクは、第1〜第3の貯留タンクのいずれかと選択的に連通するよう構成される。固体高分子形燃料電池を使用した後、受容タンクを介して第3の貯留タンクから固体高分子形燃料電池に水を供給し、固体高分子形燃料電池に残留する第1及び第2の燃料を除去することができるため、固体高分子形燃料電池の劣化を防止することができる。
本発明によれば、固体高分子形燃料電池の内部抵抗を確実に低下させることができる。
本発明の第1実施形態に係る固体高分子形燃料電池の発電システムである。 上記第1実施形態の変形例に係る固体高分子形燃料電池の発電システムである。 本発明の第2実施形態に係る固体高分子形燃料電池の発電システムである。 本発明の実施例1及び比較例1に係る固体高分子形燃料電池の出力を示すグラフである。 本発明の実施例2及び比較例2に係る固体高分子形燃料電池の出力を示すグラフである。 本発明の実施例1及び比較例1、並びに実施例3及び比較例3に係る固体高分子形燃料電池の出力を示すグラフである。
(第1実施形態)
まず、本発明に係る固体高分子形燃料電池の発電システム、及びこの発電システムを用いた固体高分子形燃料電池のエージング方法の第1実施形態について図1を参照しつつ説明する。
第1実施形態に係る固体高分子形燃料電池Pの第1の発電システムS1は、図1に示すように、第1の発電装置D1内に、第1の燃料が貯留される第1の貯留タンク11、第2の燃料が貯留される第2の貯留タンク12と、固体高分子形燃料電池Pに燃料を供給する第1の供給ライン13と、が設けられている。また、第1の発電装置D1内には、固体高分子形燃料電池Pに酸化剤を供給する酸化剤供給手段14、及び固体高分子形燃料電池Pに負荷電流を流す負荷手段15も設けられており、この負荷手段15による負荷電流の大きさは、電圧計Vにより測定された固体高分子形燃料電池Pの電圧の大きさに基づき、第1の制御手段C1によって制御される。さらに、第1の発電装置D1内には、固体高分子形燃料電池Pの内部抵抗をモニタリング可能なよう、抵抗センサSが設けられていてもよい。
第1及び第2の貯留タンク11、12は、第1の供給ライン13を介して固体高分子形燃料電池Pに接続されており、この第1の供給ライン13に設置された第1の供給ポンプ191により、第1の貯留タンク11内の第1の燃料又は第2の貯留タンク12内の第2の燃料が固体高分子形燃料電池Pの第1の電極E1へと送られる。なお、重力等によって第1の電極E1に各燃料を送ることが可能であれば、第1の供給ライン13に第1の供給ポンプ191を設置しなくてもよい。第1の供給ライン13は、第1の貯留タンク11と連通する第1の供給流路131、及び第2の貯留タンク12と連通する第2の供給流路132を有しており、この第1の供給流路131と第2の供給流路132とが合流する部分には第1の切替コック133が設けられている。この第1の切替コック133により、第1の供給流路131を開放するとともに第2の供給流路132を閉鎖すると、第1の貯留タンク11内の第1の燃料を固体高分子形燃料電池Pに供給することができ、また、第1の供給流路131を閉鎖するとともに第2の供給流路132を開放すると、第2の貯留タンク12内の第2の燃料を固体高分子形燃料電池Pに供給することができる。なお、第1の切替コック133による供給流路の選択は第1の制御手段C1によって制御されていてもよい。すなわち、第1の制御手段C1は、負荷手段15が停止すると第1の切替コック133に指示を出し、この指示に基づいて第1の切替コック133が供給流路を切り替える。
また、第1及び第2の貯留タンク11、12は、第1の回収ライン16を介して固体高分子形燃料電池Pに接続されている。この第1の回収ライン16は、固体高分子形燃料電池Pにおいて生成された水、及び固体高分子形燃料電池Pに残留する第1及び第2の燃料を第1及び第2の貯留タンク11、12内に回収するためのものであり、第1の貯留タンク11と連通する第1の回収流路161、及び第2の貯留タンク12と連通する第2の回収流路162を有している。この第1の回収流路161と第2の回収流路162とが合流する部分には、第1の切替コック133と同様の第2の切替コック163が設けられており、この第2の切替コック163によって第1又は第2の回収流路161、162が選択的に開放される。なお、この第2の切替コック163も、第1の切替コック133と同様に、第1又は第2の回収流路161、162を選択するよう第1の制御手段C1によって制御されることが好ましい。
第1の発電装置D1の外部には、補充燃料貯留タンク17が設けられており、この補充燃料貯留タンク17には、第1及び第2の貯留タンク11、12に補充するための補充燃料が貯留されている。この補充燃料貯留タンク17は、補充ライン18を介して第1及び第2の貯留タンク11、12に接続されており、この補充ライン18には、補充燃料を第1及び第2の貯留タンク11、12に向かって送り出すための第2の供給ポンプ192が設置されている。補充ライン18は、第1の貯留タンク11と連通する第1の補充流路181、及び第2の貯留タンク12と連通する第2の補充流路182を有しており、この第1及び第2の補充流路181、182は、第1の切替コック133と同様の第3の切替コック183によって選択的に開放される。なお、第1の発電システムS1においては、この補充燃料貯留タンク17を省略することもでき、この場合は、第1及び第2の貯留タンク11、12に燃料を直接補充すればよい。
第1の貯留タンク11内の第1の燃料は、アルコールを含有し且つアルカリ性物質の含有量が3重量%以下の液体であれば限りはなく、アルカリ性物質の含有量は第2の燃料より小さいことが好ましい。アルコールとしては、特に限定されるものではないが、例えば、エタノールや、メタノール、1−プロパノール、又はエチレングリコール等が挙げられる。第1の燃料において、アルコールは、水等の適当な分散媒に混合されており、そのモル濃度は、例えば、通常0.1〜10mol/l、好ましくは0.5〜3mol/lとすることができる。
第2の貯留タンク12内の第2の燃料は、アルコール及びアルカリ性物質を含有する液体であり、特に限定されるものではないが、例えば、エタノールや、メタノール、1−プロパノール、又はエチレングリコール等のアルコールを水等の適当な分散媒に混合し、これに水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、又はアンモニア等のアルカリ性物質の少なくとも1種を添加したものが挙げられる。第2の燃料において、アルコールのモル濃度は、例えば、通常0.1〜10mol/l、好ましくは0.5〜3mol/lとすることができ、アルカリ性物質の含有量は、例えば、通常1〜10重量%、より高出力を得るために、好ましくは5〜10重量%とすることができる。
補充燃料貯留タンク17内の補充燃料は、上述した第1及び第2の貯留タンク11、12内の第1及び第2の燃料が、固体高分子形燃料電池Pに消費され、又は固体高分子形燃料電池Pから回収された水によって希釈された際、第1及び第2の貯留タンク11、12に補充されるものである。この補充燃料としては、特に限定されるものではないが、例えば、純アルコール、又は10〜30mol/lの高濃度アルコール水溶液を挙げることができ、必要に応じて濃度10重量%のアルカリ水溶液を用いることもできる。
酸化剤供給手段14は、固体高分子形燃料電池Pの第2の電極E2に酸素等の酸化剤を供給するものであり、この酸化剤供給手段14としては、例えば、エアポンプを用いることができる。負荷手段15は、固体高分子形燃料電池Pに電気的に接続され、固体高分子形燃料電池Pからの電力を消費して固体高分子形燃料電池Pに負荷をかけるものであり、この負荷手段15としては、例えば、電子負荷装置を用いることができる。
固体高分子形燃料電池Pは、イオン伝導性高分子電解質膜Mの両面に触媒層及び導電性多孔質基材からなる第1及び第2の電極E1、E2が形成されており、この第2の電極E1、E2の周囲を囲むようにガスケット(図示省略)が配置され、これらがセパレータ(図示省略)で挟持された構成をとっている。なお、本実施形態では、説明を簡略化するために、固体高分子形燃料電池Pが1枚の膜−電極接合体を含むような記載となっているが、実際の使用にあたっては、複数枚の膜−電極接合体を積層(スタック構造)したり、並列(サイドバイサイド構造)に並べたりして必要な電圧と出力を得ることは言うまでもない。
イオン伝導性高分子電解質膜Mとしては、炭化水素系及びフッ素樹脂系のいずれかのアニオン伝導性固体高分子電解質膜を用いることができる。より具体的には、炭化水素系のアニオン伝導性固体高分子電解質膜としては、例えば、旭化成(株)製のアシプレックス(登録商標)A−201,211,221等、トクヤマ(株)製のネオセプタ(登録商標)AM−1,AHA等を挙げることができ、フッ素樹脂系のアニオン伝導性固体高分子電解質膜としては、例えば、東ソー(株)製のトスフレックス(登録商標)IE−SF34,FuMatech社製のFumapem(登録商標)FAA等を挙げることができる。燃料に高濃度のアルカリ水溶液を用いた場合は、耐高濃度アルカリ性のフッ素樹脂系のアニオン伝導性固体高分子電解質膜を使用することが好ましく、燃料に低濃度のアルカリ水溶液を用いた場合は、コスト面からも炭化水素系のアニオン伝導性を用いることが好ましいが、これらは適用するシステムにより適宜選択することができる。なお、上記アルカリ水溶液においては、アルカリ水溶液の種類等によっても異なるが、通常、高濃度とは約2mol/l程度以上をいい、低濃度とは約2mol/l程度未満をいう。
第1及び第2の電極E1、E2に含まれる触媒層は、公知の触媒層(カソード触媒及びアノード触媒)とすることができ、具体的には、触媒粒子を担持させた炭素粒子及びイオン伝導性高分子電解質を含有する。イオン伝導性高分子電解質としては、イオン伝導性高分子電解質膜Mに使用されるものと同じ材料を使用することができる。カソード触媒に用いられる触媒粒子としては、燃料電池におけるカソード反応を促進する物質であれば特に限定されず、例えば、白金や、白金化合物、白金以外の金属であるルテニウム、パラジウム、ニッケル、モリブデン、イリジウム、鉄又は銀等を挙げることができ、白金化合物としては、上述の白金以外の金属のうち少なくとも一種と白金との合金等が挙げられる。アノード触媒に用いられる触媒粒子としては、例えば、白金や、上記白金以外の金属と白金との合金、又はパラジウム等を挙げることができる。炭素粒子としては、導電性を有しているものであれば特に限定されず、公知又は市販のものを広く使用でき、例えば、カーボンブラックや、黒鉛、活性炭、カーボンナノチューブ等を1種又は2種以上で用いることができる。カーボンブラックの例としては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等を挙げることができる。炭素粒子の算術平均粒子径は、通常5nm〜200nm程度、好ましくは20〜80nm程度であり、粒子径分布測定装置LA−920:(株)堀場製作所製等により測定することができる。
第1及び第2の電極E1、E2に含まれる導電性多孔質基材としては、燃料極、空気極を構成する公知の導電性多孔質基材を使用でき、燃料及び酸化剤を効率よく触媒層に供給するため、多孔質の導電性基材からなっている。多孔質の導電性基材としては、例えば、カーボンペーパーやカーボンクロス等が挙げられる。
ガスケット(図示省略)としては、熱プレスに耐えうる強度を保ち、且つ燃料及び酸化剤を外部に漏出させない程度のガスバリア性を有しているものがよく、例えば、ポリエチレンテレフタレートシートやテフロン(登録商標)シート、シリコンゴムシート等が挙げられる。
セパレータ(図示省略)としては、固体高分子形燃料電池P内の環境においても安定な導電性板であればよく、一般的には、カーボン板にガス流路を形成したものが用いられる。また、ステンレス等の金属の表面にクロム、白金族金属又はその酸化物、導電性ポリマーなどの導電性材料からなる被膜を形成したものや、ステンレス等の金属の表面に銀、白金族の複合酸化物、窒化クロム等の材料によるメッキ処理を施したもの等もセパレータとして使用することができる。
次に、上述したような第1の発電システムS1の使用方法について説明する。
まず、固体高分子形燃料電池Pを装置D1内に取り付け、この固体高分子形燃料電池Pの所定の出力特性を確保するために、以下のようにエージングを行う。
装置D1内の温度を、例えば、20〜80℃になるよう設定した後、第1の切替コック133により第1の供給流路131を開放して第1の貯留タンク11内の第1の燃料を第1の電極E1に供給するとともに、酸化剤供給手段14により酸化剤を第2の電極E2に供給する。第1の燃料の供給流量は、例えば、通常0.1〜10ml/min、好ましくは0.5〜2ml/minとすることができ、酸化剤の供給流量は、例えば、通常50〜1000ml/min、好ましくは100〜200ml/minとすることができる。
この第1の燃料及び酸化剤の供給を、通常10〜120分間、好ましくは30〜60分間続けた後、第1の燃料及び酸化剤を固体高分子形燃料電池Pに供給したままで負荷手段15を駆動し、固体高分子形燃料電池Pに負荷をかける。このときの負荷電流は、特に限定されるものではないが、通常、固体高分子形燃料電池Pの電圧が0.01〜0.2V、好ましくは0.01〜0.1Vとなるよう調整される。固体高分子形燃料電池Pには周期的に負荷がかけられることが好ましく、この場合、例えば、負荷手段15を5秒〜30分間連続駆動した後、5〜60分間停止させ、この負荷手段15の駆動及び停止を2〜10回繰り返せばよい。なお、固体高分子形燃料電池Pにおいて生成された水、及び固体高分子形燃料電池Pに残留する余分な第1の燃料は、第1の回収ライン16を介して第1の貯留タンク11に回収される。
このように固体高分子形燃料電池Pに負荷をかけると、固体高分子形燃料電池Pの内部抵抗は低下する。負荷電流をかけ終えたら、第1の切替コック133によって第1の供給流路131を閉鎖するとともに第2の供給流路132を開放する。これにより、第1の電極E1に対し、第1の燃料の供給が停止され、第2の貯留タンク12内の第2の燃料の供給が開始される。なお、第2の電極E2には、酸化剤供給手段14により酸化剤が供給され続けている。第2の燃料の供給流量は、例えば、通常0.1〜10ml/min、好ましくは0.5〜2ml/minとすることができる。また、第2の燃料の供給時間は、特に限定されるものではないが、通常10〜180分間、好ましくは30〜90分間である。なお、固体高分子形燃料電池Pにおいて生成された水、及び固体高分子形燃料電池Pに残留する余分な第2の燃料は、第1の回収ライン16を介して第2の貯留タンク12に回収される。
この第2の燃料の供給により、固体高分子形燃料電池Pの内部抵抗はさらに低下して安定する。このように固体高分子形燃料電池Pの内部抵抗が安定した時点で、固体高分子形燃料電池Pのエージングが終了したものと判断する。
このようにエージングが終了した固体高分子形燃料電池Pに対し、そのまま第2の燃料及び酸化剤を供給し続けることで、固体高分子形燃料電池Pを使用することができる。この固体高分子形燃料電池Pの使用終了時には、固体高分子形燃料電池Pの劣化を防止するため、固体高分子形燃料電池Pに既に供給されている第2の燃料を完全に消費することが好ましい。
以上のように、上記第1実施形態においては、固体高分子形燃料電池Pに対し、アルカリ性物質の含有量が3重量%以下の第1の燃料を供給して負荷電流を流した後、アルカリ性物質が添加された第2の燃料を供給することでエージングを行うため、固体高分子形燃料電池Pの内部抵抗を確実に低下させることができる。なお、上記第1実施形態においては、第2の電極E2に酸化剤を供給しながらエージングを行っていたが、エージングの間は第2の電極E2に酸化剤を供給しなくてもよい。
また、上記第1実施形態においては、固体高分子形燃料電池Pにおいて生成された水、及び固体高分子形燃料電池Pに残留する第1及び第2の燃料は、第1又は第2の貯留タンク11、12に選択的に回収されていたが、第2の貯留タンク12のみに回収されるよう構成することもできる。この場合、第1の供給流路161及び第2の切替コック163は不要である。
また、上記第1実施形態においては、図2に示すように、水が貯留される第3の貯留タンク101を第1の発電装置D1内に設けることもできる。これにより、固体高分子形燃料電池Pの作動終了後、第3の貯留タンク101から固体高分子形燃料電池Pの第1の電極E1に水を供給することで、固体高分子形燃料電池Pに残留する燃料を除去することができる。なお、第1の電極E1に水を供給するタイミングは、固体高分子形燃料電池Pに負荷電流をかけ続け電圧が下がった時点、すなわち、固体高分子形燃料電池Pにおいて燃料が完全に又はほとんど消費された時点であることが好ましい。また、図2に示すように、第1の発電装置D1の外部に廃液タンク102を設けるとともに第1の回収ライン16に第4の切替コック103を設ければ、必要に応じて、固体高分子形燃料電池Pにおける生成水や残留燃料の回収先を第1〜第3の貯留タンク11、12、101から廃液タンク102に変更することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る固体高分子形燃料電池の発電システム、及びこの発電システムを用いた固体高分子形燃料電池のエージング方法の第2実施形態について図3を参照しつつ説明する。なお、第1実施形態と同様の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係る固体高分子形燃料電池Pの第2の発電システムS2においては、図3に示すように、第2の発電装置D2の内部に受容タンク22が設けられ、この受容タンク22が第2の供給ライン23、及び第2の回収ライン26を介して固体高分子形燃料電池Pに接続されている。第1及び第2の貯留タンク11、12は、第2の発電装置D2の外部に設けられ、第3の供給ポンプ291を介して受容タンク22と選択的に連通するよう構成されている。すなわち、第1及び第2の貯留タンク11、12は、必要に応じてどちらか一方が受容タンク22に取り付けられることができ、また、双方が受容タンク22に取り付けられ、必要に応じてどちらか一方と受容タンク22とが連通するよう切り替えることもできる。この場合、負荷手段15が停止すると受容タンク22と連通する貯留タンクを切り替えるように制御する第2の制御手段C2を設けることが好ましい。なお、第2の制御手段C2は、第1の制御手段C1と同様、電圧計Vにより測定された固体高分子形燃料電池Pの電圧の大きさに基づき、負荷手段15による負荷電流の大きさを制御することができる。
このように構成された第2の発電システムS2を使用する場合、まず、固体高分子形燃料電池Pに対し、第1実施形態と同様のエージングを行う。すなわち、第1の貯留タンク11から受容タンク22に第1の燃料を供給し、この第1の燃料を受容タンク22から第1の電極E1に供給するとともに、酸化剤供給手段14により第2の電極E2に酸化剤を供給する。次に、固体高分子形燃料電池Pに対し、第1の燃料及び酸化剤を供給している状態で負荷手段15により負荷をかける。その後、第1の貯留タンク11から受容タンク22への第1の燃料の供給を停止するとともに第2の貯留タンク12から受容タンク22に第2の燃料を供給し、この第2の燃料を受容タンク22から第1の電極E1に供給する。このとき、第2の電極E2には、酸化剤供給手段14により酸化剤が供給され続けている。固体高分子形燃料電池Pにおいて生成された水、及び固体高分子形燃料電池Pに残留する余分な第1又は第2の燃料は、第2の回収ライン26を介して受容タンク22に回収される。
以上のように、第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様のエージング方法を行うことができるため、固体高分子形燃料電池Pの内部抵抗を確実に低下させることができる。また、第2実施形態においては、第1及び第2の貯留タンク11、12を第2の発電装置D2の外部に配置しているため、第2の発電装置D2を小型化することができる。なお、上記第2実施形態においても、第1実施形態と同様、エージングの間は第2の電極E2に酸化剤を供給しなくてもよい。
また、上記第2の発電システムS2においては、第2の発電装置D1の外部に、水が貯留される第3の貯留槽を設けることもできる。この場合、第1及び第2の貯留タンク11、12、並びに第3の貯留タンクは、第3の供給ポンプ291に選択的に取り付けられる。また、第2の発電システムS2において、図2に示すような廃液タンク102を設けてもよい。
以下に実施例及び比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、以下の要領でガス拡散層電極を作製した。すなわち、白金ルテニウム触媒担持炭素粒子2g(田中貴金属工業(株)製、「TEC81E81」)、PTFEディスパージョン0.6g(60wt%溶液:アルドリッチ社製)、炭素繊維VGCF0.4g(昭和電工(株)製)、蒸留水10g、n−ブタノール12g及びt−ブタノール10gを配合し、分散機にて攪拌混合することにより、アノード触媒層形成用ペースト組成物及びカソード触媒層形成用ペースト組成物を作製した。続いて、アプリケーターを用いてこの触媒層形成用ペースト組成物をカーボンペーパーTGP−060(東レ製)上に塗工し、60℃で30分乾燥することによりガス拡散層電極を得た。
次に、作製したガス拡散層電極を用いて発電性能評価用セルを組んだ。アニオン交換型電解質膜としてフマテック製のアニオン交換膜「FAA」を準備し、この電解質膜の両面に、ガス拡散層電極を触媒層が電解質膜側になるように重ねることで膜−電極接合体とした。セルにはJARIセルを使用し、ガスケットにはケミックス製シリコン系ガスケット(200μm)を使用した。
次に、以下の要領で評価用燃料1及び2(第1及び第2の燃料)を作製した。蒸留水450gとメタノール50gを配合し、攪拌することにより評価用燃料1(第1の燃料)を得た。また、蒸留水400gと水酸化カリウム50g配合し、攪拌することにより水酸化カリウムを溶解させた後、メタノール50gを加えて攪拌することにより水酸化カリウム10重量%の評価用燃料2(第2の燃料)を得た。
上記セル、評価用燃料1、及び評価用燃料2を用いて、以下のようにエージングを行った。セルを評価装置にセットして設定温度50℃になるまで待ち、温度が一定になった後、アノードに評価用燃料1を2ml/min、カソードに高純度空気200ml/minを流した。約30分間経過後、電圧が0〜0.1V付近になるように負荷電流を約1分間かけた。負荷電流を切った後、OCVが回復するまで約10分間待ち、再び負荷電流を約1分間かけた。その後、アノードに流す燃料を評価用燃料1から評価用燃料2に変更し、この評価用燃料2をアノードに約20分間流し続けた。
(実施例2)
まず、以下の要領でガス拡散層電極を作製した。すなわち、パラジウム触媒担持炭素粒子1g(E−TEC製、)、PTFEディスパージョン0.8g(60wt%溶液:アルドリッチ社製)、炭素繊維VGCF0.1g(昭和電工(株)製)、蒸留水1gを配合し、分散機にて攪拌混合することにより、アノード触媒層形成用ペースト組成物を作製した。カソード触媒層形成用ペーストは実施例1と同じものを使用した。続いて、アプリケーターを用いてこれら触媒層形成用ペースト組成物をカーボンペーパーTGP−060(東レ製)上に塗工し、60℃で30分乾燥することによりガス拡散層電極を得た。
上記ガス拡散層電極を用いて実施例1と同様の方法で発電性能評価用セルを組み、このセルに対し、評価用燃料1及び評価用燃料2を用いて、実施例1と同様の方法でエージングを行った。
(実施例3)
蒸留水435gと水酸化カリウム15g配合し、攪拌することにより水酸化カリウムを溶解させた後、メタノール50gを加えて攪拌することにより水酸化カリウム3重量%の評価用燃料3(第3の燃料)を作製し、評価用燃料1(第1の燃料)の代わりに評価用燃料3(第3の燃料)を用いて実施例1と同様のセル、方法でエージングを行った。
(比較例1)
実施例1と同様のセル及び評価用燃料2を用いて、以下のようにエージングを行った。セルを評価装置にセットして設定温度50℃になるまで待ち、温度が一定になった後、アノードに評価用燃料2を2ml/min、カソードに高純度空気200ml/minを流した。約10分間経過後、電圧が0〜0.1V付近になるように負荷電流を約1分間かけた。負荷電流を切った後、OCVが回復するまで約10分間待ち、再び負荷電流を約1分間かけた。その後、さらに評価用燃料2をアノードに約20分間流し続けた。
(比較例2)
実施例2と同様のセル及び評価用燃料2を用いて、比較例1と同様の方法でエージングを行った。
(比較例3)
蒸留水425gと水酸化カリウム25g配合し、攪拌することにより水酸化カリウムを溶解させた後、メタノール50gを加えて攪拌することにより水酸化カリウム5重量%の評価用燃料4(第4の燃料)を作製し、評価用燃料1(第1の燃料)の代わりに評価用燃料4(第4の燃料)を用いて実施例1と同様のセル、方法でエージングを行った。
(評価)
上記実施例1及び比較例1における各セルのIV測定を行ったところ、図4に示すように、実施例1のセルは比較例1のセルと比べて極めて高い出力を得られることがわかった。また、上記実施例2及び比較例2における各セルのIV測定を行ったところ、図5に示すように、実施例2のセルは比較例2のセルと比べて極めて高い出力を得られることがわかった。さらに、上記実施例3及び比較例3における各セルのIV測定を行ったところ、図6に示すように実施例3のセルは実施例1と同様に高い出力が得られるが、比較例3では低い出力しか得られなかった。
S1、S2 発電システム
P 固体高分子形燃料電池
M イオン伝導性高分子電解質膜
E1 第1の電極(一方の電極)
E2 第2の電極(他方の電極)
S 抵抗センサ
C1、C2 第1及び第2の制御手段
11 第1の貯留タンク
12 第2の貯留タンク
101 第3の貯留タンク
13、23 第1及び第2の供給ライン
14 酸化剤供給手段
15 負荷手段

Claims (13)

  1. イオン伝導性高分子電解質膜、及びイオン伝導性高分子電解質膜の両面に形成された電極を有し、アルコール及びアルカリ性物質を含有する第2の燃料を一方の電極に供給し、酸化剤を他方の電極に供給することにより発電する固体高分子形燃料電池のエージング方法であって、
    前記固体高分子形燃料電池を準備する工程と、
    アルコールを含有し且つアルカリ性物質の含有量が3重量%以下である第1の燃料を前記一方の電極に供給する工程と、
    前記第1の燃料が供給された固体高分子形燃料電池に負荷電流を流す工程と、
    前記負荷電流を流した後、前記第2の燃料を前記一方の電極に供給する工程と、
    を備える、固体高分子形燃料電池のエージング方法。
  2. 前記第2の燃料に含有されるアルカリ性物質は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、又はアンモニアである、請求項1に記載のエージング方法。
  3. 前記第2の燃料は、前記第1の燃料が供給された固体高分子形燃料電池に5秒以上負荷電流を流した後で、前記一方の電極に供給される、請求項1又は2に記載のエージング方法。
  4. 前記負荷電流を流した後、水を前記一方の電極に供給する工程をさらに備える、請求項1〜3のいずれかに記載のエージング方法。
  5. イオン伝導性高分子電解質膜、及びイオン伝導性高分子電解質膜の両面に形成された電極を有し、アルコール及びアルカリ性物質を含有する第2の燃料を一方の電極に供給し、酸化剤を他方の電極に供給することにより発電する固体高分子形燃料電池の発電システムであって、
    アルコールを含有し且つアルカリ性物質の含有量が3重量%以下である第1の燃料を貯留する第1の貯留タンクと、
    前記第2の燃料を貯留する第2の貯留タンクと、
    前記固体高分子形燃料電池の一方の電極に対し、前記第1の貯留タンク内の第1の燃料又は前記第2の貯留タンク内の第2の燃料を選択的に供給する供給ラインと、
    前記固体高分子形燃料電池の他方の電極に酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、
    前記固体高分子形燃料電池に電気的に接続されて負荷電流を流す負荷手段と、
    を備え
    前記供給ラインは、前記第1の燃料を前記一方の電極に供給し、前記負荷手段によって前記固体高分子形燃料電池に負荷電流が流された後に、前記第2の燃料を前記一方の電極に供給する、固体高分子形燃料電池の発電システム。
  6. 前記固体高分子形燃料電池に印加された電圧を計測する電圧計をさらに備える、請求項に記載の発電システム。
  7. 前記電圧計により計測された電圧に基づき、前記負荷手段による負荷電流の大きさを制御する制御手段をさらに備える、請求項に記載の発電システム。
  8. 水が貯留される第3の貯留タンクをさらに備え、
    前記供給ラインは、前記第1の貯留タンク内の第1の燃料、前記第2の貯留タンク内の第2の燃料、又は前記第3の貯留タンク内の水を前記一方の電極に選択的に供給する、請求項のいずれかに記載の発電システム。
  9. 前記一方の電極に残留する前記第1の燃料及び前記第2の燃料を、前記第1の貯留タンク及び前記第2の貯留タンクにそれぞれ回収する回収ラインをさらに備える、請求項5〜8のいずれかに記載の発電システム。
  10. イオン伝導性高分子電解質膜、及びイオン伝導性高分子電解質膜の両面に形成された電極を有する固体高分子形燃料電池の発電システムであって、
    アルコールを含有し且つアルカリ性物質の含有量が3重量%以下である第1の燃料を貯留する第1の貯留タンクと、
    アルコール及びアルカリ性物質を含有する第2の燃料を貯留する第2の貯留タンクと、
    前記第1又第2の貯留タンクと選択的に連通する受容タンクと、
    前記受容タンク内の第1又は第2の燃料を固体高分子形燃料電池の一方の電極に供給する供給ラインと、
    固体高分子形燃料電池の他方の電極に酸化剤を供給する酸化剤供給手段と、
    固体高分子形燃料電池に電気的に接続されて負荷電流を流す負荷手段と、
    を備える、固体高分子形燃料電池の発電システム。
  11. 前記固体高分子形燃料電池に印加された電圧を計測する電圧計をさらに備える、請求項10に記載の発電システム。
  12. 前記電圧計により計測された電圧に基づき、前記負荷手段による負荷電流の大きさを制御する制御手段をさらに備える、請求項11に記載の発電システム。
  13. 水が貯留される第3の貯留タンクをさらに備え、
    前記受容タンクは、前記第1の貯留タンク、前記第2の貯留タンク、又は前記第3の貯留タンクと選択的に連通する、請求項1012のいずれかに記載の発電システム。
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