JP5741369B2 - 乗員保護構造 - Google Patents

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本発明は、乗員保護構造に関する。
カーテンエアバッグにおいて、頭部保護膨張エリアの下端からベルトライン下方位置まで延びる厚みの小さい延設膨張エリアを延設させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、カーテンエアバッグにおいて、乗員の着座位置を除く箇所にベルトラインよりも下方へ延出する第2の展開部を設ける技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−328503号公報 特開2007−161167号公報
ところで、カーテンエアバッグにてロールオーバに対し乗員を保護する構造では、特定の部分において他の部分と同様の構造では十分な保護性能が得にくいことが考えられる。
本発明は、車両のロールオーバの際における乗員保護性能を向上させることができる乗員保護構造を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る乗員保護構造は、車体におけるサイドウインドウガラス配設部位の上縁部に折り畳み状態で収納され、車両の側面衝突の際及び車両のロールオーバの際にガス供給を受けて膨張し、ベルトラインの上側で前記サイドウインドウガラスに沿って展開される第1の展開部と、ガス供給を受けることで、少なくとも車両のロールオーバの際に、前記第1の展開部とは側面視でオーバラップしない位置で、下端が前記ベルトラインよりも下方に至るように展開される第2の展開部と、乗員に対し車幅方向外側に位置する内装部材における少なくとも展開された前記第2の展開部が側面視でオーバラップする部分に、前記ベルトラインに沿って前記内装部材の車室内側の上端部から上方に突出された凸部と、を備えている。
請求項1記載の乗員保護構造では、車両の側面衝突の際には、第1の展開部がガス供給を受けて展開され、該第1の展開部により乗員の頭部が側面衝突に対し保護される。一方、車両のロールオーバの際には、第1の展開部及び第2の展開部が展開され、該第1及び第2の展開部にて車両前後方向の広い範囲に亘って、乗員頭部の車幅方向外側への移動を制限することができる。すなわち、乗員頭部が保護される。
第2の展開部にて乗員頭部を保護する場合、該第2の展開部はベルトライン下まで至る下端側を該ベルトライン下の車体部分である内装部材に接触させ、乗員頭部の保護に伴う反力が支持される。ここで、本乗員保護構造では、車両の内装部材における側面視で第2の展開部がオーバラップする部分には、ベルトライン(サイドウインドウガラス下縁)に沿って凸部が形成されている。このため、内装部材は、凸部を含む部分において第2の展開部の下部と接触することなり、凸部がない場合と比較して第2の展開部との接触面積が増す。これにより、本乗員保護構造では、内装部材に凸部が設けられない構成と比較して、乗員頭部の移動量を抑制することができる。
このように、請求項1記載の乗員保護構造では、車両のロールオーバの際における乗員保護性能を向上させることができる。また、凸部が上向きに突出されているので、第2の展開部の下端側は、乗員の頭部を保護する際に、凸部によって上向きに凹まされた状態で、車幅方向外側に移動されることとなる。このため、例えば凸部が車室側に突出している構成と比較して、第2の展開部の下端側の車幅方向外側への移動抵抗が大きくなる。これにより、本乗員保護構造では、車両のロールオーバの際における乗員保護性能を一層向上させることができる。
請求項記載の発明に係る乗員保護構造は、請求項記載の乗員保護構造において、前記凸部は、ロールオーバ試験において前記第2の展開部に当たったインパクタとで該第2の展開部の下部を上下に挟むように配置されている。
請求項記載の乗員保護構造では、ロールオーバ試験において第2の展開部に当たったインパクタが内装部材上を通過する際に、該第2の展開部の下端側はインパクタと内装部材の凸部とで上下に挟まれる。この際、第2の展開部における凸部にて凹まされた部分の反対側(インパクタとの接触側)は、インパクタによって変形(凸部に対する逃げ)が規制される。このため、第2の展開部の凸部との接触部分は該凸部によってつぶされ、該つぶれによるインパクタのエネルギ吸収が果たされる。これにより、本乗員保護構造では、車両のロールオーバの際における乗員保護性能をより一層向上させることができる。
以上説明したように本発明に係る乗員保護構造は、車両のロールオーバの際における乗員保護性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
本発明の実施形態に係る乗員保護構造を構成する前側副チャンバの展開状態を示す、図2の1−1線に沿った拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る乗員保護構造の概略全体構成を示す車室内から見た側面図である。 (A)は本発明の実施形態に係る乗員保護構造のロールオーバ時の作動状態を示す拡大断面図、(B)は比較例のロールオーバ時の作動状態を示す拡大断面図である。
本発明の実施形態に係る乗員保護構造10について図1〜図3に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、それぞれカーテンエアバッグ装置11が適用された自動車Sの前方向、上方向、車幅方向外側を示している。以下、単に前後、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下を示すものとする。
図2には、カーテンエアバッグ装置11が適用された自動車Sの車室内から見た側面図が示されている。この図に示される如く、乗員保護構造10は、カーテンエアバッグ装置11を含んで構成されている。先ず、カーテンエアバッグ装置11について説明し、次いで、後述するフロントサイドドア26のドアトリム72に形成されたバッグ支持構造70について説明することとする。
(カーテンエアバッグ装置の全体構成)
図2に示される如く、カーテンエアバッグ装置11は、カーテンエアバッグ12を備えている。カーテンエアバッグ12は、車室内側部としてのサイドウインドウガラス14、センタピラー(Bピラー)15に沿ってカーテン状に展開するように形成されている。この実施形態では、カーテンエアバッグ12は、前席及び後席の側方に位置する前後のサイドウインドウガラス14を覆うように構成されている。
図示は省略するが、カーテンエアバッグ12は、例えばロール折り又は蛇腹折りされて長尺状にされた上で、フロントピラー(Aピラー)16からルーフサイド部18に亘ってリヤピラー20の近傍まで収納されている。そして、カーテンエアバッグ12は、後述する所定の場合に前後のサイドウインドウガラス14、センタピラー15に沿って展開して前席、後席の乗員の頭部を保護するようになっている。なお、この実施形態におけるルーフサイド部18は、該ルーフサイド部18とフロントピラー16とセンタピラー15とリヤピラー20とで囲まれた乗降用の開口部としての前後のドアオープニング22、24の上縁を成している。カーテンエアバッグ12は、ルーフサイド部18を成すルーフサイドレールとルーフヘッドライニングとの間に収容されている。
また、カーテンエアバッグ装置11は、カーテンエアバッグ12内にガスを供給するためのガス発生手段としてのインフレータ25を備えている。インフレータ25は、燃焼式又はコールドガス式のものが採用され、作動されることで発生したガスをカーテンエアバッグ12内に供給するようになっている。インフレータ25のガス噴出口は、カーテンエアバッグ12の内部と連通されている。この実施形態では、インフレータ25はルーフサイド部18に配設されている。カーテンエアバッグ12の展開形状及びインフレータ25の配置については、後述する。
以上説明したカーテンエアバッグ12、インフレータ25は、自動車Sの車幅方向両側にそれぞれ設けられている。すなわち、カーテンエアバッグ装置11は、左右一対のカーテンエアバッグ12、インフレータ25を備えて構成されている。さらに、カーテンエアバッグ装置11は、図2に示される如く、側突センサ30及びロールオーバセンサ32のそれぞれと電気的に接続されたエアバッグECU34を備えている。側突センサ30は、自動車Sの側面衝突(の不可避)を予測又は検出してエアバッグECU34に側突検出信号を出力するように構成されている。ロールオーバセンサ32は、自動車Sのロールオーバ(の不可避)を予測又は検出してエアバッグECU34にロールオーバ検出信号(以下、R/O検出信号という)を出力するように構成されている。
エアバッグECU34は、左右のインフレータ25にそれぞれ電気的に接続されており(図2では、一方のインフレータ25との接続のみを示している)、側突検出信号が入力されると、側面衝突側(ニアサイド)のインフレータ25を作動する構成とされている。したがって、自動車Sに側面衝突が生じると、ニアサイドのカーテンエアバッグ12がガス供給を受けて膨張し、展開されるようになっている。また、エアバッグECU34は、R/O検出信号が入力されると、車幅方向両側のインフレータ25を作動する構成とされている。なお、エアバッグECU34は、側面衝突後にR/O検出信号が入力されると、すでに作動されている側面衝突側とは反対側のインフレータ25を作動するようになっている。
(カーテンエアバッグの構成)
以下、カーテンエアバッグ12の具体的な構成を説明する。なお、特に断りのない場合、カーテンエアバッグ12の膨張、展開状態の構成(形状)を説明するものとする。図2に示される如く、カーテンエアバッグ12は、ガス供給通路35と、第1の展開部としての主チャンバ36と、主チャンバ36に連通された第2の展開部としての前側副チャンバ40及び後側副チャンバ42とを備えている。
ガス供給通路35は、ルーフサイド部18に沿って前後方向に延びる筒状に展開されるようになっており、前後方向の中間部にインフレータ25がガス供給可能に接続されている。これにより、ガス供給通路35は、インフレータ25からのガスを前後に分配しつつカーテンエアバッグ12の各部に供給する構成とされている。なお、インフレータ25は、センタピラー15やリヤピラー20(CピラーやDピラー)に配設されても良い。
主チャンバ36は、側面衝突に対する頭部保護エリア(図2に示す領域B参照)で膨張、展開されるようになっている。より具体的には、主チャンバ36は、前席用の側面衝突に対する頭部保護エリアBfを含んで膨張展開される前側主チャンバ36Fと、後席用の側面衝突に対する頭部保護エリアBrを含んで膨張展開される後側主チャンバ36Rと、を含んで構成されている。前側主チャンバ36Fと後側主チャンバ36Rとは、それぞれガス供給通路35を介してインフレータ25からのガスが供給されるように、該ガス供給通路35を通じて互いに連通されている。
前側主チャンバ36Fは、ルーフサイド部18に沿って延び前側副チャンバ40に至るガス供給通路35の下方に配置されている。前側主チャンバ36Fは、その前後方向の略中間部に位置するガス通路54を通じてガス供給通路35からガス供給を受ける構成とされている。ガス通路54の前後においては、ガス供給通路35と前側主チャンバ36Fとは、シーム56、58にて区画され(仕切られ)ている。
後側のシーム56は、シーム60〜64に連続している。シーム60はガス供給通路35と後側副チャンバ42とを区画し、シーム62は後側主チャンバ36Rと後側副チャンバ42を区画し、シーム63は後側副チャンバ42を前後に区画し、シーム64は後側副チャンバ42と前側主チャンバ36Fとを区画している。一方、前側のシーム58は、前側副チャンバ40と前側主チャンバ36Fとを区画するシーム65の上端及びシーム56の前端との間で、これらシーム65、56と離間して配置されている。すなわち、シーム58は、浮島状に形成(配置)されている。
以上により、前側主チャンバ36Fは、ガス供給通路35すなわちシーム56、58の下方で前後方向に長い筒状に展開される構成とされている。この前側主チャンバ36Fの後端側は、側面視でセンタピラー15にオーバラップするピラーラップ部36FPとされている。
第2の展開部としての前側副チャンバ40は、前側主チャンバ36Fの前方で展開されてカーテンエアバッグ12の前端部分を構成し、ロールオーバの際に前席乗員の頭部を前席の前側で保護するようになっている。前側副チャンバ40は、側面視で、その上端側がフロントピラー16にオーバラップされると共に、その下端側がベルトラインBL下方に位置してサイドドアとしてのフロントサイドドア26の前部にオーバラップされる構成である。
この実施形態では、前側副チャンバ40は、その上部において、カーテンエアバッグ12のガス流路38を介して、ルーフサイド部18に沿って展開されるガス供給通路35の前端に連通されている。図示は省略するが、前側副チャンバ40は、上下方向に中心軸を有する(縦長の)略筒状に展開されるようになっている。この前側副チャンバ40へは、ガス供給通路35、前側主チャンバ36Fを経由してインフレータ25からのガスが供給されるようになっている。なお、ガス供給通路35内を通したインナチューブ等によって、前側主チャンバ36Fは独立して(並列に)前側副チャンバ40にインフレータ25からのガスを供給する構成としても良い。
ここで、図2に細い実線にて示す領域Aは、ロールオーバ試験(FMVSS226規格)での前席において乗員頭部に相当するインパクタI(図3参照)を当てる試験ポイント(インパクタ打撃点又は打点)を表している。カーテンエアバッグ12では、前側副チャンバ40により、上記ロールオーバ試験における最も前側の試験ポイント(図2に示す打点A1)がカバーされている。なお、上記ロールオーバ試験における前席乗員に対する他の試験ポイント(図1に示す打点A2〜A4)は、前側主チャンバ36Fにてカバーされている。
後側副チャンバ42は、後側主チャンバ36Rの前方で展開されて、該後側主チャンバ36Rと前側主チャンバ36Fの間の部分を構成する。この実施形態では、後側副チャンバ42は、その下端側の一部において、ガス通路44を介して、後側主チャンバ36Rの前下部に連通されている。また、この実施形態における後側副チャンバ42の前端は、前側主チャンバ36Fの後端部とは後述するシーム64にて区画されている。
さらに、後側副チャンバ42は、その上端側がガス供給通路35の下縁部に後述するシーム60を介して連結(接続)されると共に、下端側がリヤサイドドア28にオーバラップして展開されるようになっている。そして、この後側副チャンバ42は、ロールオーバの際に後席乗員の頭部を後席の前側で保護するようになっている。
具体的には、図2に細い実線にて示す領域Cは、ロールオーバ試験(FMVSS226規格)での後席においてインパクタIを当てる試験ポイント(打点)を表している。カーテンエアバッグ12では、後側副チャンバ42により、上記ロールオーバ試験での後席における最も前側の試験ポイントがカバーされている。この最も前側の試験ポイントにおいては、上端がガス供給通路35に連結された後側副チャンバ42の下端側がリヤサイドドア28に係合(当接)することで、ロールオーバ時に乗員頭部の車幅方向外側への変位を抑制する構成とされている。なお、上記ロールオーバ試験における後席乗員に対する最も後側の試験ポイント(図2では中間の試験ポイントについて図示を省略している)は、後側主チャンバ36R及び後側副チャンバ42にてカバーされている。
また、図1に示される如く、カーテンエアバッグ12には、その上縁に沿って複数の取付片46が設けられている。カーテンエアバッグ12の取付片46は、それぞれを貫通したクリップやボルト・ナット等である固定具48によって、車体骨格(フロントピラー16、ルーフサイド部18、リヤピラー20)に固定されている。
以上説明したカーテンエアバッグ12の前端すなわち前側副チャンバ40は、側面視略三角形状の支持布(テンションクロス)50を介してフロントピラー16の下部に支持されている。また、カーテンエアバッグ12の後端すなわち後側主チャンバ36Rは、支持 布52を介してリヤピラー20に支持されている。
また、カーテンエアバッグ12のうち、少なくとも前側副チャンバ40を構成する基布の表面にはシリコンコート等の織り目シール加工が施されており、内圧が保持されやすい構成とされている。この実施形態では、前側副チャンバ40及び後側副チャンバ42を構成する基布の表面にシリコンコートが施されている。
なお、前側副チャンバ40は、インフレータ25からのガス供給を受けて主チャンバ36等と共に展開する構成であっても良く、ガス流路38を絞り流路とすることで、主チャンバ36等に対し遅れて展開されるディレイチャンバであっても良い。同様に、後側副チャンバ42の一部又は全部がディレイチャンバとされても良い。
(バッグ支持構造の構成)
図1及び図2に示される如く、乗員保護構造10は、カーテンエアバッグ装置11を構成するカーテンエアバッグ12の前側副チャンバ40において乗員頭部を保護する際に、該前側副チャンバ40の下端側を支持するバッグ支持構造70を備えている。以下、具体的に説明する。
バッグ支持構造70は、フロントサイドドア26のドア本体(図示省略)を車室側から覆う内装部材としてのドアトリム72に、ベルトラインBLに沿って凸部74を形成することで構成されている。ここで、ベルトラインBLは、露出しているサイドウインドウガラス14の下縁として捉えることができ、ドアトリム72の上端部72Tにて規定されるものと捉えることができる。凸部74は、ドアトリム72の上端部72Tにおける展開された前側副チャンバ40が側面視でオーバラップする範囲D(図2参照)に形成されている。なお、凸部74は、ベルトラインBLに沿って、連続的に形成されても良く、断続的に(複数の部分を配列して)形成されても良い。また、凸部74は、範囲D内の一部又は全部に形成することができ、範囲Dを超えて形成することも可能である。
そして、図1に示される如く、凸部74は、ドアトリム72の上端部72Tから上向きに突出されている。また、凸部74は、前側副チャンバ40に当たったインパクタIがドアトリム72上を通過する際に、該インパクタIとで前側副チャンバ40の下端側を上下に挟む位置に配置されている。この実施形態では、図2に示される如く、サイドウインドウガラス14から所定距離L(例えば、100mm)だけ突出した状態のインパクタIの下端部Idと上下に対向するように凸部74が配置されている。
また、この実施形態では、トリムアッパ72Uと、トリムロア72Lとでドアトリム72が構成された上下分割タイプの例を示している。この例では、トリムアッパ72Uの上端部72Tに凸部74が形成されている。なお、ドアトリム72は、上下分割タイプではなく、一体構造であっても良い。
次に、本実施形態の作用を説明する。
上記構成のカーテンエアバッグ装置11では、適用された自動車Sに側面衝突が生じた場合、側突センサ30から側突検出信号を受けたエアバッグECU34は、側面衝突が生じた側のインフレータ25を作動させる。すると、カーテンエアバッグ12がインフレータ25からガス供給を受けて膨張され、該カーテンエアバッグ12の主チャンバ36、すなわち前側主チャンバ36F、後側主チャンバ36Rが展開される。これにより、側面衝突側の前席乗員は、頭部が前側主チャンバ36Fにて保護され、側面衝突側の後席乗員は頭部が後側主チャンバ36Rにて保護される。
また、側面衝突に続いて自動車Sにロールオーバが生じた場合には、ロールオーバセンサ32からR/O検出信号を受けたエアバッグECU34は、反側突側のインフレータ25を作動させる。一方、側面衝突とは独立して自動車Sにロールオーバが生じた場合には、ロールオーバセンサ32からR/O検出信号を受けたエアバッグECU34は、左右両側のインフレータ25を作動させる。これらにより、車幅方向の両側でカーテンエアバッグ12が展開され、乗員の頭部がロールオーバに対し保護される。
ロールオーバの際に前席乗員の頭部が前側副チャンバ40にて保護される場合、該前側副チャンバ40は、その上端側がフロントピラー16に接触すると共に、その下端側がフロントサイドドア26(ドアトリム72)に接触する。すなわち、側面視でフロントピラー16及びフロントサイドドア26にオーバラップするように展開された前側副チャンバ40は、乗員頭部のロールオーバに対する保護に伴って車幅方向外側に移動し、該フロントピラー16及びフロントサイドドア26に接触する。
このため、図3(A)に示される如く、前側副チャンバ40は、上下端をフロントピラー16、フロントサイドドア26に係合(当接)させつつ前席乗員の頭部(インパクタI)の車幅方向外側への変位を抑制する。
ここで、乗員保護構造10では、ドアトリム72に凸部74が形成されている。このため、ドアトリム72は、凸部74を含む部分において前側副チャンバ40の下端側と接触することなり、凸部がない比較例(図3(B)参照)のドアトリム100と比較して前側副チャンバ40との接触面積が増す。これにより、前側副チャンバ40とドアトリム72との摩擦(動摩擦)力が増し、摩擦減衰によってインパクタIのもつエネルギ(の一部)が効率良く吸収される。したがって、乗員保護構造10では、ドアトリム72に凸部74が設けられない図3(B)の比較例と比較して、乗員頭部の車幅方向外側への移動量を効果的に抑制することができる。
また、凸部74がドアトリム72の上端部72Tから上向きに突出されている。このため、前側副チャンバ40の下端側は、乗員頭部を保護する際に、凸部74によって上向きに凹まされた(つぶされた)状態で、車幅方向外側に移動される。この前側副チャンバ40のつぶれによってもインパクタIのもつエネルギが効率良く吸収され、乗員頭部の移動量抑制に寄与する。しかも、前側副チャンバ40は、その下端側が凸部74につぶされる部位が徐々に変化(移動)されるため、前側副チャンバ40の車幅方向外側への移動抵抗が大きくなる。これによっても、インパクタIのもつエネルギが効率良く吸収され、乗員頭部の移動量抑制に寄与する。
さらに、凸部74は、ロールオーバ試験においてインパクタIとで前側副チャンバ40の下端側を挟むように配置されているため、前側副チャンバ40の下端側における凸部74でつぶされた部分の反対側が膨張する(逃げる)ことがインパクタIにて規制される。すなわち、前側副チャンバ40のつぶれによる上記エネルギの吸収効率が良い。そして、このように前側副チャンバ40のつぶれによるエネルギ吸収が、インパクタIがサイドウインドウガラス14に対し100mm突出する位置(の近傍)で効率良く果たされる。これにより、インパクタIのもつエネルギを特定の位置で大きく吸収することができ、乗員頭部を効果的に減速させて該頭部の保護性能を向上することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る乗員保護構造10では、自動車Sのロールオーバの際における乗員保護性能を向上させることができる。特に、カーテンエアバッグ12における前側副チャンバ40の設置部位(打点A1)は、ロールオーバに対する乗員頭部の保護性能を確保しにくい部位であるが、バッグ支持構造70の設定により所要の保護性能を確保することが可能になる。
なお、上記した各実施形態では、本発明が前席乗員のロールオーバに対する保護に適用された例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、後席(後側副チャンバ42等)や3列シートの中央席などに本発明を適用しても良い。すなわち例えば、リヤサイドドア28を備えない2ドア自動車、後席を備えない2座の自動車、3列以上の座席を有する自動車等の各種の自動車に本発明を適用することが可能である。
また、上記した実施形態では、凸部74がドアトリム72の上端部72Tから上方に突出された例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ドアトリム72の上端部72Tから車幅方向内向きに突出した凸部や車幅方向内向き及び上向きに斜めに突出した凸部等、前側副チャンバ40の乗員頭部保護に伴う車幅方向移動を制限し得る各種構成の凸部を備えた構成とすることができる。
さらに、上記した実施形態では、前側副チャンバ40の上端が取付片46、固定具48を介してフロントピラー16に固定された例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、前側副チャンバ40の上端がフロントピラー16に固定されない構成としても良い。
またさらに、上記した実施形態では、前側副チャンバ40がロール折り等されてフロントピラー16内に収納された例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ロール折り等された前側副チャンバ40を主チャンバ36の前端側に折り返して該主チャンバ36と共にルーフサイド部18内に収納しても良く、ロール折り等された前側副チャンバ40をルーフ前縁に沿ってルーフ内に配置しても良い。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で各種変形して実施可能であることは言うまでもない。
10 乗員保護構造
12 カーテンエアバッグ
14 サイドウインドウガラス
36 主チャンバ(第1の展開部)
40 前側副チャンバ(第2の展開部)
72 ドアトリム(内装部材)
74 凸部
BL ベルトライン
I インパクタ

Claims (2)

  1. 車体におけるサイドウインドウガラス配設部位の上縁部に折り畳み状態で収納され、車両の側面衝突の際及び車両のロールオーバの際にガス供給を受けて膨張し、ベルトラインの上側で前記サイドウインドウガラスに沿って展開される第1の展開部と、
    ガス供給を受けることで、少なくとも車両のロールオーバの際に、前記第1の展開部とは側面視でオーバラップしない位置で、下端が前記ベルトラインよりも下方に至るように展開される第2の展開部と、
    乗員に対し車幅方向外側に位置する内装部材における少なくとも展開された前記第2の展開部が側面視でオーバラップする部分に、前記ベルトラインに沿って前記内装部材の車室内側の上端部から上方に突出された凸部と、
    を備えた乗員保護構造。
  2. 前記凸部は、ロールオーバ試験において前記第2の展開部に当たったインパクタとで該第2の展開部の下部を上下に挟むように配置されている請求項記載の乗員保護構造。
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