JP5731948B2 - 熱可塑性不織布 - Google Patents

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Description

本発明は、熱可塑性繊維からなる不織布に関する。より詳細には、本発明は、衛生材料に用いられる吸収性物品のトップシート、バックシート、サイドギャザー部などに適した、幅の寸法安定性が高く、柔軟性に優れ、さらに加工性も良い熱可塑性繊維からなる不織布に関する。
近年、使い捨てオムツの普及はめざましく、その生産量も急増してきている。このような環境下における使い捨てオムツとして、その製造ラインでのロスの減少及び品質の安定性が重要である。オムツ製造ラインにおいて、素材である不織布の幅の寸法変化が起こると、シワ・蛇行の発生の原因となり、フィルムとの貼り合わせ工程においては、フィルムとのズレ、ホットメルト剤塗工工程では塗工幅の不足や、工程間の各ロールへのホットメルト剤の付着など様々な不具合が生じる。特に、生産量の拡大に伴い高速度化の要請が強く、設備的な工夫がされてきているが、使用材料についても高速度ラインに耐える強度だけでなく、たびたび発生する低〜高速変速時の変化に耐える寸法変化の少ない材料が必要である。
不織布の幅の寸法変化を抑える手段としては、熱接着温度を上げる方法や、ボンディング圧力を上げる方法、エンボス面積率を上げる方法等で不織布の繊維の接着程度を高くして寸法変化を抑えることがなされているが、何れの方法を用いても、接着程度を高くすることにより不織布の風合いは硬いものとなる。すなわち、従来の不織布の幅の寸法変化を抑える手段では、衛生材料に使用するには柔軟性が劣り、不織布の柔軟性と幅の寸法変化を両立させることは非常に困難であった。
本発明が解決しようとする課題は、衛生材料に用いられる吸収性物品のトップシート、バックシート、サイドギャザー部などに適した、幅の寸法安定性が高く、柔軟性に優れ、さらに加工性も良い熱可塑性繊維からなる不織布を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討し実験を重ねた結果、熱可塑性繊維からなる不織布の繊維配向度の指標である分子配向度のMOR値と不織布の低伸長時の応力(3%伸長時応力)を特定範囲とし、不織布を構成する繊維の配列を製造ラインの流れ方向とすることで巻取り時にかかる張力による幅の寸法変化が小さく、不織布の生産工程や衛生材料加工工程における蛇行やシワの発生が少なく工程安定化することを見出し、本発明を完成するに至った。
通常衛生材料製造ラインでシートにかかる張力は、一般的には、オムツ全幅に対し、1〜6kgであり、速度変化によって高速なほど高張力となるが、平均ほぼ2kg/30cm程度であると推定される。したがって、いかに破断強力が強いものであってもラインでかかる張力で、変形し易いものであれば、速度依存性の高いものとなり、低破断強力でもライン張力で変形しにくいものであれば、走行安定性に優れたものと言える。
本発明者らは、不織布の生産工程において繊維が移動捕集面に堆積される際の製造ラインの流れ方向の捕集距離(以下、タテパターン長という。)がある距離以上で不織布を生産することで、繊維配向を表す分子配向度のMOR値を特定範囲に制御し、不織布を構成する繊維を製造ラインの流れ方向とすることで、巻き取り時の張力による幅の寸法変化が小さくなることを見出した。
さらに、不織布生産工程や衛生材料加工工程での工程安定性を向上させる目的で、工程張力等の、応力下での不織布の挙動と工程での蛇行やシワ発生の関係について鋭意検討した結果、不織布の低伸長時の応力である3%伸長時応力を制御することで走行安定性が向上することを見出した。
不織布生産工程や加工工程では、多段のロールを用いての走行や、不織布の高速走行により、不織布にかかる工程張力やロール周速は変動する。その変動を緩和・吸収し、不織布の蛇行やシワ発生を防止するためには、不織布の低伸張時の応力が低いことが望ましい。不織布の3%伸長時応力の値が大きいと、不織布は周速の変動に追従し難く、蛇行やシワの発生がおこり易くなる。また、3%伸長時応力の値が過小であると、工程張力によって不織布が伸びてしまい、走行が安定しない。さらに、3%伸長時応力の値を小さく制御することで、衛生材料に好適な柔軟性を保持できる。
すなわち、衛生材料の製造ラインにおいて、不織布の繊維配向を制御することで、工程での幅の寸法変化を抑制し、かつ、不織布の3%伸長時応力を制御することで、工程張力や速度の変動に追従・吸収し安定走行性向上を達成した。
すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
[1]熱可塑性繊維からなる長繊維不織布であって、該不織布中の繊維配向は、分子配向度のMOR値で1.05以上2.0以下であり、かつ、該不織布の3%伸長時応力は、2N/5cm以上10N/5cm以下であることを特徴とする不織布。
[2]前記不織布のタテ/ヨコ強度比は、1.5以上10以下である、前記[1]に記載の不織布。
[3]前記不織布の幅の幅寸法変化は、0%以上10%以下である、前記[1]又は[2]に記載の不織布。
[4]前記熱可塑性繊維はポリオレフィン系繊維である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の不織布。
[5]前記ポリオレフィン系繊維は、ポリプロピレン系繊維である、前記[4]に記載の不織布。
]前記熱可塑性繊維の平均単糸繊度は、0.5dtex以上3.5dtex以下である前記[1]〜[]のいずれかに記載の不織布。
]前記[1]〜[]のいずれかに記載の不織布を用いてなる衛生材料。
]使い捨てオムツ、生理用ナプキン又は失禁パットの形態にある、前記[]に記載の衛生材料。
本発明の不織布は熱可塑性繊維からなる不織布であり、繊維配向を分子配向度のMOR値で1.05以上2.0以下に、かつ、3%伸長時応力を2N/5cm以上10N/5cm以下とすることで、柔軟性を保持したまま、幅寸法変化が非常に小さくなり、衛生材料の加工性も非常に良好となる。
特に、生産能力を増加させるためには不織布の生産速度やオムツの生産速度の高速化が必要であり、高速化により巻取張力は一般的に高張力となるが、本発明の不織布では幅の寸法変化が低いため不織布生産収率も良好となり、また衛生材料生産ラインにおいてもフィルム貼り合わせ工程でのフィルムとのズレを軽減し、ホットメルト剤塗工では塗工幅が不足し、工程間の各ロールにホットメルト剤が付着するなどの不具合を軽減することができる。
以下、本発明について詳述する。
本発明の不織布を構成する熱可塑性繊維としては、例えば、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、共重合ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、共重合ポリエステルなどのポリエステル系繊維、ナイロン−6繊維、ナイロン−66繊維、共重合ナイロンなどのポリアミド系繊維、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネートなどの生分解性繊維などが用いられる。
なかでも風合いの観点から、ポリオレフィン系繊維であることが好ましい。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、それらのモノマーと他のα−オレフィンとの共重合体などの樹脂から成る繊維が挙げられる。なかでも、強度が強く使用時において破断し難く、且つ衛生材料の生産時における寸法安定性に優れることから、ポリプロピレン繊維を用いることが好ましい。ポリプロピレンは、一般的なチーグラナッタ触媒により合成されるポリマーでもよいし、メタロセンに代表されるシングルサイト活性触媒により合成されたポリマーであってもよい。他のα−オレフィンとしては、炭素数3〜10のものであり、具体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキサン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。また、エチレンランダム共重合ポリプロピレンでもよく、エチレン含有量は2%未満、好ましくは1%未満であることが好ましい。これらは1種類単独でも2種類以上を組み合わせてもよい。好ましくは1種類単独で用いることがよい。あるいはポリオレフィン系樹脂を表面層とする芯鞘繊維でもよい。また、その繊維形状も通常の円形繊維のみでなく、捲縮繊維および異形繊維などの特殊形態の繊維であってもよい。強度・寸法安定性の観点から、ホモポリプロピレンを主成分とするものであることが特に好ましい。
また、ポリプロピレンの場合、MFRとして下限が20g/10分以上、好ましくは30g/10分を超え、より好ましくは40g/10分を超え、さらに好ましくは53g/10分を超えるものである。上限は100g/10分以下、好ましくは85g/10分以下、より好ましくは70g/10分以下、さらに好ましくは65g/10分未満である。MFRがこの範囲にあると樹脂の流動性が良く、3%伸長時応力を低くすることができ不織布として柔軟性が良好であり、また不織布を安定に生産することができる。MFRは、JIS−K7210「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」の表1、試験温度230℃、試験荷重2.16kgに準じて測定を行って求めた。
本発明の不織布を構成する熱可塑性繊維には、目的に応じて、核剤、難燃剤、無機充填剤、顔料、着色剤、耐熱安定剤、帯電防止剤などを配合してもよい。
熱可塑性繊維を接合して不織布を製造する際の接合手段としては、部分熱圧着法、熱風法、溶融成分での接合(ホットメルト剤)法、その他各種の方法が挙げられるが、強度の観点から、部分熱圧着法が好ましい。
本発明の不織布の部分熱圧着における熱圧着面積率は、強度保持及び柔軟性の点から、3%以上40%以下であり、好ましくは4%以上25%以下、より好ましくは4%以上20%以下であり、さらに好ましくは5%以上15%以下であり、そして最も好ましくは7%以下である。
また、本発明の部分熱圧着処理は、超音波法により又は加熱エンボスロール間にウェブを通すことにより行うことができ、これにより、表裏一体化され、例えば、ピンポイント状、楕円形状、ダイヤ形状、矩形状、斜め絣形状等の浮沈模様が不織布全面に散点する。生産性の観点から加熱エンボスロールを用いることが好ましい。
本発明の不織布を構成する熱可塑性繊維の平均単糸繊度は、0.5dtex以上3.5dtex以下であることが好ましく、より好ましくは0.7dtex以上3.2dtex以下であり、さらに好ましくは0.9dtex以上2.8dtex以下であり、最も好ましくは、2.5dtex以下である。紡糸安定性の観点から、0.5dtex以上であることが好ましく、繊度が細い程、不織布として糸の接着点が多くなるため強度が高く、柔軟性が良好となる。主として衛生材料に使用されるため、不織布の強力の観点から、3.5dtex以下であることが好ましい。
本発明の不織布の目付は、8g/m以上40g/m以下であり、好ましくは10g/m以上30g/m以下、より好ましくは10g/m以上25g/m以下、さらに好ましくは10g/m以上23g/m未満であり、そして最も好ましくは20g/m未満である。不織布の目付は薄ければ薄いほど柔軟性が良く、衛生材料として好適に使用することができるが、8g/m以上であれば衛生材料に使用される不織布に要求される強力要件を満足し、一方、40g/m以下であれば、衛生材料に使用される不織布の柔軟性を満足し、外観的に厚ぼったい印象を与えない。
本発明の不織布の繊維配向の指標である分子配向度のMOR値は、1.05以上2.0以下であることが必要で、好ましくは1.1以上2.0以下、より好ましくは1.15以上1.7以下、更に好ましくは1.2以上1.7以下である。MOR値が1.05以上であれば、繊維配向が製造ラインの流れ方向となり、幅の寸法変化が非常に小さく衛生物品の加工適正が良好となる。また、MOR値が2.0以下であると衛生材料に使用する際には横強度が十分に得られる。
本発明の不織布の3%伸長時応力は、2N/5cm以上10N/5cm以下であることが必要で、好ましくは2N/5cm以上8N/5cm以下、より好ましくは2.5N/5cm以上7.5N/5cm以下である。3%伸長時応力が10N/5cm以下であれば、衛生材料に使用される不織布としては柔軟性が良好であり、また、2N/5cm以上であれば、不織布を安定に生産することができる。
本発明の不織布のタテ/ヨコ強度比は1.5以上10以下であり、好ましくは2.0以上10以下、より好ましくは2.5以上8.5以下、さらに好ましくは3.0以上8.5以下である。タテ/ヨコ強度比が1.5以上であれば、幅の寸法変化が非常に小さく衛生材料の加工性(又は加工適正)が良好となり、衛生材料に使用される不織布の強度の観点からタテ/ヨコ強度比が10以下であることが好ましい。あまりにタテ/ヨコ強度比を大きくすると衛生材料加工時に巻き取り張力が不織布の応力が低い箇所に集中するため破断することがある。
本発明の不織布の強度としては、衛生材料加工時の破断の観点から、最低限の強度が必要である。タテ破断強度は10N/5cm以上100N/5cm以下であることが好ましく、より好ましくは10N/5cm以上85N/5cm以下、さらに好ましくは12N/5cm以上70N/5cm以下である。ヨコ破断強度は1.2N/5cm以上50N/5cm以下であることが好ましく、より好ましくは1.5N/5cm以上40N/5cm以下、さらに好ましくは1.8N/5cm以上30N/5cm以下である。破断強度がこの範囲にあると、衛生材料加工時に破断することがなく、良好に加工することができる。
本発明の不織布の繊維配列は、ウェブ積層時、繊維が移動捕集面に堆積される際のウェブの着地位置の製造ラインの流れ方向の距離であるタテパターン長を50mm以上とすることで得られ、好ましくは60mm以上400mm以下であり、より好ましくは75mm以上300mm以下である。タテパターン長が50mm以上であれば、幅の寸法変化が小さく、加工適正が良好となり、400mm以下であれば、衛生材料に使用される強度を保持することができる。
本発明の幅の寸法変化は0%以上10%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1%以上9%以下、さらに好ましくは0.5%以上8%以下である。幅の寸法変化が10%以下であれば、衛生材料の製造ラインにおいてシワの発生が抑えられ、安定に加工をするためには0%以上であることが好ましい。
本発明の不織布には、親水化剤を適用してもよい。かかる親水化剤としては、人体への安全性、工程での安全性等を考慮して、高級アルコール、高級脂肪酸、アルキルフェノール等のエチレンオキサイドを付加した非イオン系活性剤、アルキルフォスフェート塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系活性剤等が単独で又は混合物として好ましく用いられる。
親水化剤の付与量は、要求される性能によって異なるが、通常は、繊維に対して0.1重量%以上1.0重量%以下の範囲が好ましく、より好ましくは0.15重量%以上0.8重量%以下、さらに好ましくは0.2重量%以上0.6重量%以下である。付与量がこの範囲にあると、衛生材料のトップシートとしての親水性能を満足し、加工性も良好となる。
親水化剤を塗布する方法としては、通常、希釈した親水化剤を用いて、浸漬法、噴霧法、コーティング(キスコーター、グラビアコーター)法等の既存の方法を採用することができ、必要により予め混合した親水化剤を、水等の溶媒で希釈して塗布することが好ましい。
親水化剤を水等の溶媒で希釈して塗布すると、乾燥工程を必要とする場合がある。その際の乾燥方法としては、対流伝熱、伝導伝熱、放射伝熱等を利用した既知の方法を採用することができ、熱風や赤外線による乾燥や熱接触による乾燥方法等を用いることができる。
本発明の不織布には、柔軟化剤を適用してもよい。かかる柔軟化剤としては、エステル化合物が好ましく、より好ましくは3〜6価のポリオールとモノカルボン酸とのエステル化合物が挙げられる。
3〜6価のポリオールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等の3価のポリオール、ペンタエリスリトール、グルコース、ソルビタン、ジグリセリン、エチレングリコールジグリセリルエーテル等の4価のポリオール、トリグリセリン、トリメチロールプロパンジグリセリルエーテル等の5価のポリオール、ソルビトール、テトラグリセリン、ジペンタエリスリトール等の6価のポリオール等が挙げられる。
モノカルボン酸としては、例えば、オクタン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、オクタデカン酸、ドコサン酸、ヘキサコサン酸、オクタデセン酸、ドコセン酸、イソオクタデカン酸等のモノカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸、安息香酸、メチルベンゼンカルボン酸等の芳香族モノカルボン酸、ヒドロキシプロピオン酸、ヒドロキシオクタデカン酸、ヒドロキシオクタデセン酸等のヒドロキシ脂肪族モノカルボン酸、アルキルチオプロピオン酸等の含イオウ脂肪族モノカルボン酸等が挙げられる。
エステル化合物は、単一成分である必要はなく、2種以上の混合物であっても、天然物由来の油脂類であってもよい。但し、不飽和脂肪酸を含むエステル化合物は酸化されやすく紡糸時に酸化劣化し易いため、飽和の脂肪族モノカルボン酸又は芳香族モノカルボン酸が好ましい。天然物由来の油脂類は、原料油に比べて、無臭で安定なため、水素添加したエステル化合物が好ましく用いられる。
エステル化合物としては、モノカルボン酸の分子量が比較的大きく、親油性が高いものが好ましい。親油性が高いことにより、熱可塑性繊維の非晶部に入り込み、結晶化を阻害して非晶領域が増加するため、曲げ柔軟度がより小さくなる効果が得られる。
かかる効果を得るためには、エステル化合物の融点は70℃以上であることが好ましく、より好ましくは80℃以上150℃以下である。エステル化合物の融点がブロードで、範囲を有する場合には、該融点は平均の融点を意味する。また、エステル化合物には、他の組成物、例えば、融点が70℃未満のエステル化合物やその他の有機化合物が混合されていてもよい。
柔軟化剤としてのエステル化合物の含有率は、熱可塑性繊維に対し、0.3重量%以上5.0重量%以下であることが好ましい。エステル化合物は、少量の添加でも曲げ柔軟度や滑り易さが著しく向上し、含有量を増やしても含有量に見合った性能向上は見られない。そのため紡糸性及び発煙性を加味し、5.0重量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5重量%以上3.5重量%以下、さらに好ましくは0.5重量%以上2.0重量%以下である。
本発明の不織布の製造方法は、特に限定されないが、主に衛生材料に使用されるため、強度の観点から、スパンボンド(S)法であることが好ましく、SS、SSS、SSSSと積層することで分散が向上するため、より好ましい。また、目的に応じて、スパンボンド(S)繊維をメルトブローン(M)繊維と積層してもよく、SM、SMS、SMMS、SMSMSと積層した構造であってもよい。
また、本発明の不織布の牽引方法は特に制限されるものではないが、MOR値が高く、幅寸法変化が小さい不織布を得るには、エアジェットによる高速気流牽引装置を用いる方法が良く、矩形型の牽引装置を用いると更に良好となる。
本発明の不織布を構成する熱可塑性繊維の紡糸温度は、熱可塑性樹脂の融点からプラス30℃以上100℃以下、好ましくはプラス40℃以上95℃以下、より好ましくはプラス45℃以上70℃以下、さらに好ましくはプラス50℃以上65℃以下である。熱可塑性樹脂を2種類以上組み合わせる場合、主成分となる熱可塑性樹脂の融点を用いる。
例えば、熱可塑性樹脂がポリプロピレン樹脂であれば、190℃以上260℃以下、好ましくは200℃以上255℃以下、より好ましくは205℃以上230℃以下、さらに好ましくは210℃以上225℃以下である。紡糸温度が260℃以下であれば、樹脂分解物による紡口表面の汚れが少なく、さらに樹脂の粘度が低くなることによる糸切れの発生を抑制することができる。また、紡糸温度が高いと、作製した不織布は樹脂分解物による影響のため、強度が低くなり、それに伴い3%伸長時応力も低くなり、加工時に破断しやすくなる傾向を示す。紡糸温度が190℃以上であれば、樹脂の粘度が高くなることによる糸切れの発生を抑制し、さらに紡糸時の紡口内圧力が高くなることによる樹脂漏れなどを抑制することができる。
本発明の不織布は、目的に応じて長繊維であっても、短繊維であっても特に限定されるものではないが、主に衛生材料に使用されるため、強度の観点から、長繊維不織布であることが好ましい。
本発明の不織布は幅の寸法変化が非常に少ないため衛生材料の製造に好適に使用することができ、衛生材料としては、使い捨てオムツ、生理用ナプキン又は失禁パットが挙げられ、それらの表面のトップシート、外側のバックシート、足回りのサイドギャザー等に好適に使用される。
また、本発明の不織布の用途は前記用途に限られず、例えば、マスク、カイロ、テープ基布、防水シート基布、貼布薬基布、救急絆基布、包装材、ワイプ製品、医療用ガウン、包帯、衣料、スキンケア用シートなどに使用することもできる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例のみに限定されるものではない。
尚、実施例及び比較例において使用した各種特性の評価方法は下記のとおりであり、得られた物性を以下の表1に示す。
1.平均単糸繊度(dtex)
製造した不織布の両端10cmを除き、幅方向にほぼ5等分して1cm角の試験片をサンプリングし、顕微鏡で繊維の直径を各20点ずつ測定し、その平均値から平均単糸繊度を算出した。
2.目付(g/m
JIS−L1906に準じ、タテ20cm×ヨコ5cmの試験片を任意に5枚採取して質量を測定し、その平均値を単位面積当たりの重量に換算して求めた。
3.タテ/ヨコ強度比及び3%伸長時応力(N/5cm)
JIS L−1906に準じ、不織布の布帛試料の両端10cmを除き、幅方向均等になる様に、幅5cm、長さ20cmの試料を5点切り取り、引張試験機で、つかみ間隔10cm、引張速度30cm/分で測定した。タテ・ヨコ方向各5点の試料を測定し、測定値を平均してタテ方向の破断強度とヨコ方向の破断強度を算出した。3%伸長時応力はタテ・ヨコ方向の測定値を平均して算出した。タテ/ヨコ強度比を、以下の式により算出した。
タテ/ヨコ強度比=タテ方向の破断強度(N/5cm)/ヨコ方向の破断強度(N/5cm)
4.分子配向度(MOR値)
分子配向計(王子計測機器(株)製)MOA−6004を用いて、試料に偏波したマイクロ波をあて、繊維の分子の双極子との相互作用により、その分子の主軸の配向を検知し、試料を回転することで異方性(配向性)が求められ、TDとMD方向の透過マイクロ波の強度を得た。透過マイクロ波強度のMax/Min値=MOR値を求めた。このMOR値はウェブ中の繊維の配列比に関連する値であり、値が1の場合は等方性を示し、1以上であれば特定方向に繊維が配列されていることを示し、値が大きい程その配列の程度が強いことを示す。ただし、透過強度による測定のため配向の絶対値を示すものではない。
5.幅の寸法変化
不織布の布帛試料を幅30cm×長さ1mにカットし、試料の一端は両面テープで固定し、もう一方は荷重を掛けられるように冶具(重量231.5g)を貼り付けておく。試料の両面テープから長さ方向80cmの位置を表面クロムメッキのフリーロール(φ80)に抱かせ、下方向に荷重をかけられる様にセットし、重量2kgの重りを吊り下げる。30秒後に試料の両面テープから長さ方向50cmの位置の幅を測定し、以下の式により幅の寸法変化を算出した。
寸法変化(%)=〔荷重セット前の幅(mm)−2kg荷重セット後の幅(mm)〕/荷重セット前の幅(mm)×100
6.巻き取り張力による幅入り加工性(加工適正)
幅1mの不織布試料をライン速度200m/min、張力7kg/mで当業者に知られている通常の巻き取り方法によって巻き取り、シワの発生度合いを以下の評価基準に従って評価した:
◎:シワの発生がない
○:ライン方向に凹凸シワが発生
×:ライン方向に折れシワが発生又は破断する
〔実施例1〕
MFRが60g/10分(JIS−K7210に準じ、温度230℃、荷重2.16kgで測定)のポリプロピレン樹脂をスパンボンド法により、ノズル径φ0.4mm、単孔吐出量0.56g/min・Hole、紡糸温度215℃で押出し、このフィラメント群をエアジェットによる高速気流牽引装置を使用して牽引し、タテパターン長110mmになる様に移動捕集面に向けて押し出し、平均単糸繊度1.5dtexの長繊維ウェブを調製した。
次いで、得られたウェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕様:直径0.425mm円形、千鳥配列、横ピッチ2.1mm、縦ピッチ1.1mm、圧着面積率6.3%)の間に通して温度135℃と線圧35kgf/cmで繊維同士を接着し、目付17g/mの長繊維不織布を得た。
〔実施例2〕
単孔吐出量0.90g/min・Hole、タテパターン長を250mmとし、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.0dtex、目付11g/mの長繊維不織布を得た。
〔実施例3〕
タテパターン長を75mmとし、実施例1と同様にして平均単糸繊度1.1dtex、目付25g/mの長繊維不織布を得た。
〔実施例4〕
タテパターン長を150mmとし、エチレン成分含有率が4.3モル%、MFRが24g/10分(JIS−K7210に準じ、温度230℃、荷重2.16kgで測定)のエチレン・プロピレンランダム共重合体を使用し、熱圧着温度を120℃とした以外は実施例1と同様にして平均単糸繊度1.1dtex、目付15g/mの長繊維不織布を得た。
〔実施例5〕
タテパターン長を150mmとし、MFRが17g/10分(JIS−K7210に準じ、温度190℃、荷重2.16kgで測定)の線状低密度ポリエチレンを鞘成分とし、MFRが60g/10分(JIS−K7210に準じ、温度230℃、荷重2.16kgで測定)のポリプレピレンを芯成分とし、熱圧着温度を132℃とした以外は実施例2と同様にして平均単糸繊度2.0dtex、目付19g/mの長繊維不織布を得た。
〔実施例6〕
MFRが60g/10分(JIS−K7210に準じ、温度230℃、荷重2.16kgで測定)のポリプロピレン樹脂をスパンボンド法により、ノズル径φ0.48mm、単孔吐出量0.33g/min・Hole、紡糸温度230℃で押出し、このフィラメント群を冷風の押込み方式により牽引し、タテパターン長を70mmになる様に移動捕集面に向けて押し出し、平均単糸繊度1.1dtexの長繊維ウェブを調製した。
次いで、実施例1と同様にして繊維同士を接着し、目付15g/mの長繊維不織布を得た。
〔実施例7〕
単孔吐出量0.66g/min・Hole、タテパターン長を60mmとし、実施例6と同様にして平均単糸繊度2.2dtexの長繊維ウェブを調製した。
次いで、得られたウェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕様:斜め絣柄、圧着面積率14%)の間に通して温度135℃と線圧35kgf/cmで繊維同士を接着し、目付17g/mの長繊維不織布を得た。
〔実施例8〕
タテパターン長を110mmとし、実施例2と同様にして平均単糸繊度2.5dtex、目付15g/mの長繊維不織布を得た。得られた不織布を、室温22℃の雰囲気下にて放電量40W・min/m(放電度4.0W/cm)の条件でコロナ放電処理機に通し、濡れ張力39mN/mの不織布を得た。
得られた不織布にポリエーテル系の親水化剤を噴霧法により付与し、次いで80℃で5分間熱風乾燥し、親水剤濃度付着量が0.3重量%となる長繊維不織布を得た。
〔実施例9〕
タテパターン長110mmとし、実施例8と同様にして平均単糸繊度2.8dtex、目付18g/mの親水剤濃度付着量が0.5重量%となる長繊維不織布を得た。
〔実施例10〕
タテパターン長60mmとし、実施例7と同様にして平均単糸繊度2.5dtexの長繊維ウェブを調製した。
次いで、実施例6と同様にして繊維同士を接着し、目付17g/mの長繊維不織布を得た。得られた不織布を、室温22℃の雰囲気下にて放電量40W・min/m(放電度4.0W/cm)の条件でコロナ放電処理機に通し、濡れ張力39mN/mの不織布を得た。得られた不織布にポリエーテル系の親水化剤をキスコーター法により付与し、次いで、80℃で5分間熱風乾燥し、親水剤濃度付着量が0.3重量%となる長繊維不織布を得た。
〔実施例11〕
融点が86〜90℃(平均融点88℃)のオクタデカン酸のグリセリド(水添動植物油脂)を1.25重量%混合し、タテパターン長110mmとし、実施例1と同様にして平均単糸繊度1.2dtex、目付17g/mの長繊維不織布を得た。
〔実施例12〕
オクタデカン酸のグリセリド(水添動植物油脂)を3.50重量%混合し、タテパターン長を110mmとし、実施例2と同様にして平均単糸繊度2.0dtexの長繊維ウェブを調整した。
次いで、得られたウェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕様:斜め絣柄、圧着面積率14%)の間に通して温度135℃と線圧35kgf/cmで繊維同士を接着し、目付15g/mの長繊維不織布を得た。
〔実施例13〕
汎用的なポリエチレンテレフタレート樹脂をスパンボンド法により、単孔吐出量0.9g/min・Hole、紡糸温度300℃で押出し、このフィラメント群をエアジェットによる高速気流牽引装置を使用して牽引し、タテパターン長250mmになる様に移動捕集面に向けて押し出し、平均単糸繊度2.0dtexの長繊維ウェブを調整した。
次いで、得られたウェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕様:織目柄、横ピッチ2.0mm、縦ピッチ2.0mm、圧着面積14.4%)の間に通して温度235℃と線圧35kgf/cmで繊維同士を接着し、目付12g/mの長繊維不織布を得た。
〔比較例1〕
単孔吐出量0.22g/min・Hole、タテパターン長を110mmとし、実施例1と同様にして平均単糸繊度1.1dtexの長繊維ウェブを得た。次いで、得られたウェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕様:直径0.425mm円形、千鳥配列、横ピッチ2.1mm、縦ピッチ1.1mm、圧着面積率6.3%)の間に通して温度125℃と線圧15kgf/cmで繊維同士を接着し、目付17g/mの長繊維不織布を得た。
〔比較例2〕
単孔吐出量0.40g/min・Hole、タテパターン長を30mmとし、実施例1と同様にして平均単糸繊度2.0dtex、目付20g/mの長繊維不織布を得た。
〔比較例3〕
タテパターン長を110mmとし、実施例1と同様にして平均単糸繊度1.1dtexの長繊維ウェブを得た。
得られたウェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕様:織目柄、横ピッチ2.0mm、縦ピッチ2.0mm、圧着面積14.4%)の間に通して温度を148℃で線圧を50kgf/cmとし、目付17g/mの長繊維不織布を得た。
〔比較例4〕
タテパターン長を500mmとし、実施例2と同様にして平均単糸繊度2.8dtex、目付11g/mの長繊維不織布を得た。
Figure 0005731948
本発明の熱可塑性繊維からなる不織布は、幅の寸法安定性が良く、柔軟性に優れ、さらに加工性も良い不織布であるため、衛生材料のトップシート、バックシート、サイドギャザーなどに好適に使用可能である。

Claims (8)

  1. 熱可塑性繊維からなる長繊維不織布であって、該不織布中の繊維配向は、分子配向度のMOR値で1.05以上2.0以下であり、かつ、該不織布の3%伸長時応力は、2N/5cm以上10N/5cm以下であることを特徴とする不織布。
  2. 前記不織布のタテ/ヨコ強度比は、1.5以上10以下である、請求項1に記載の不織布。
  3. 前記不織布の幅の幅寸法変化は、0%以上10%以下である、請求項1又は2に記載の不織布。
  4. 前記熱可塑性繊維はポリオレフィン系繊維である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の不織布。
  5. 前記ポリオレフィン系繊維は、ポリプロピレン系繊維である、請求項4に記載の不織布。
  6. 前記熱可塑性繊維の平均単糸繊度は、0.5dtex以上3.5dtex以下である、請求項1〜のいずれか1項に記載の不織布。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の不織布を用いてなる衛生材料。
  8. 使い捨てオムツ、生理用ナプキン又は失禁パットの形態にある、請求項に記載の衛生材料。
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