JP5726101B2 - 電動圧縮機のコンデンサ、電動圧縮機 - Google Patents
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Description
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、高い耐振動性、信頼性を得ることのできる電動圧縮機のコンデンサ、電動圧縮機を提供することを目的とする。
一対の端子のそれぞれを矯正プレートの一対の挿入孔に挿入することによって、端子の位置を矯正することができる。これによって、端子を相手側に嵌め合わせたときに、端子に不要な応力が作用するのを抑えることができる。
[第一の実施形態]
図1は、本実施の形態における電動圧縮機10の構成を示すための図である。
図1に示すように、電動圧縮機10は、電動式で、ハウジング11の下部収容室11aの一端側にスクロール式の圧縮部(圧縮機構)30が収容され、他端側にモータ20が収容されている。また、ハウジング11には、上方に開口した上部収容室11bが設けられ、この上部収容室11bに、インバータ回路部60が、モータ20の外周部に沿うよう配置されて収容されている。上部収容室11bの上方への開口は、カバー17によって覆われている。
旋回スクロール32、固定スクロール33は、それぞれ円板状の端板32a、33aの一面側に、渦巻状のスクロール壁32b、33bが立設されている。これら旋回スクロール32と固定スクロール33は、スクロール壁32b、33bを互いに組み合わせて、双方のスクロール壁32b、33b間に圧縮室35を形成している。
また、旋回スクロール32と主軸40との間には、主軸40に対して偏心した旋回スクロール32によるアンバランスを解消するため、バランサ46が設けられている。
ホルダー67には、コンデンサ62を固定するコンデンサ固定部(接続対象物)67aが設けられている。コンデンサ固定部67aは、プレート状で、コンデンサ62の端子が挿入されてはんだ付けされる端子挿入孔(図示なし)を有する。
ケース73は、一方に開口部73aを有した有底状をなしている。
ここで、端子70、71は、コンデンサ素子本体74内に挿入された基端部70a、71aと、基端部70a、71aに連続し、ケース73の内側面に沿って延びる第一帯状部70b、71bと、第一帯状部70b、71bの先端から直交する方向に折り曲げられ、ケース73の内側に向けて延びる第二帯状部70c、71cと、第二帯状部70c、71の先端から直交する方向に折り曲げられ、ケース73から外方に突出する第三帯状部70d、71dと、を有する。
矯正プレート80は、端子孔81、82に第三帯状部70d、71dが挿入されて、その先端部が矯正プレート80の端子孔81、82を貫通してケース73から外方に突出し、端子70、71が相手側に嵌合されたときの電気コンタクト部として機能する。
この矯正プレート80において、ケース73の内部側を向く裏面80aには、端子70、71の第二帯状部70c、71cが突き当たるようになっている。
この矯正プレート80を、ケース73の開口部73a内に収め、その外周部を開口部73aに嵌め合わせる。
これらにより、この端子70、71をホルダー67のコンデンサ固定部67aの端子挿入孔に挿入してはんだ付けしたときに、端子70、71に無理な応力がかかるのを抑えることができる。したがって、端子70、71自体やそのはんだ付け部分にクラック等が生じるのを防ぐことができる。その結果、コンデンサ62Aおよびこれを備えた電動圧縮機10が、高い耐振動性、信頼性を得ることが可能となる。
[第二の実施形態]
図6に示すように、本実施形態におけるコンデンサ62Bは、上記第一の実施形態のコンデンサ62Aと同様の構成を備えるのに加え、コンデンサ固定部67aに対向する側に、側方に突出する耳部(突出部)85が設けられ、この耳部85に貫通孔86が形成されている。
コンデンサ固定部67aに、ネジ孔87を形成しておき、端子70、71を端子挿入孔68、69に挿入した状態で、貫通孔86にビスを挿入し、ネジ孔87にねじ込むことで、コンデンサ62Bをコンデンサ固定部67aに固定する。
このような構成によって、端子70、71の近傍において耳部85が固定されることによって、コンデンサ62Bの取付剛性が高まり、振動等によって端子70、71に作用する応力を抑えることができる。したがって、はんだ付け部分や端子70,71自体が破損するのを防ぐことができる。
図7に示すように、本実施形態におけるコンデンサ62Cは、上記第一の実施形態のコンデンサ62Aと同様の構成を備えるのに加え、ホルダー67のコンデンサ固定部67aの端子挿入孔68、69に挿入されて反対側に突出した端子70、71の第三帯状部70d、71dの先端部70e,71eを、治具等を用いて略J字状に折り曲げた構成を有している。
また、先端部70e,71eを折り曲げてコンデンサ固定部67aに突き当てるようにすすることで、コンデンサ62Cをコンデンサ固定部67aに密着させることができ、これによってもコンデンサ62Cの取付強度が向上し、上記効果は一層顕著なものとなる。
例えば、コンデンサ62A〜62Cの形状や、インバータ回路部60内における配置等は、上記したものに限るものではない。また、電動圧縮機10において、コンデンサ62A〜62Cの取付構造以外の構成は、上記した以外の適宜構成に変えることができる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したり、各実施形態を適宜組み合わせた構成とすることが可能である。
11 ハウジング
17 カバー
20 モータ
30 圧縮部(圧縮機構)
40 主軸
60 インバータ回路部
61 パワー基板
62、62A、62B、62C コンデンサ
63 コイル
64 コンデンサ・コイルユニット
65 制御基板
66 バスバー
67 ホルダー
67a コンデンサ固定部(接続対象物)
68、69 端子挿入孔
70、71 端子
70a、71a 基端部
70b、71b 第一帯状部
70c、71c 第二帯状部
70d、71d 第三帯状部
70e、71e 先端部
73 ケース
73a 開口部
74 コンデンサ素子本体
80 矯正プレート
80a 裏面
81 端子孔
84 樹脂
85 耳部(突出部)
Claims (4)
- 車載用空気調和機を構成するスクロール型の電動圧縮機のインバータ回路部に用いられるコンデンサであって、
一対の端子を有したコンデンサ素子本体と、
前記コンデンサ素子本体を内蔵したケースと、
前記コンデンサ素子本体から突出した一対の前記端子が挿入される挿入孔が規定の位置に形成され、前記ケースに一体化された矯正プレートと、
を備え、
前記端子は、前記コンデンサ素子本体から前記矯正プレートの表面に直交する方向に向けて延びる第一の帯状部と、
前記第一の帯状部の先端から前記矯正プレートに沿う第二の帯状部と、
前記第二の帯状部の先端から前記矯正プレートの表面に直交する方向に延びて前記矯正プレートの前記挿入孔に挿入される第三の帯状部と、を有し、
前記矯正プレートが前記第二の帯状部に突き当たることで、当該第二の帯状部の前記矯正プレートの厚さ方向への変位が拘束されている、
ことを特徴とする電動圧縮機のコンデンサ。 - 前記ケース内に樹脂が充填され、前記樹脂により前記端子が固定されていることを特徴とする請求項1に記載の電動圧縮機のコンデンサ。
- 前記ケースにおいて、前記端子の近傍に、外方に突出した突出部が設けられ、
前記コンデンサは、前記突出部において当該コンデンサの接続対象物に固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動圧縮機のコンデンサ。 - 車載用空気調和機を構成するスクロール型の電動圧縮機であって、
前記圧縮機の外殻を形成するハウジングと、
前記ハウジング内の一端側に収容されたスクロール式の圧縮機構と、
前記ハウジング内の他端側に収容され、前記圧縮機構を駆動するモータと、
前記モータを回転駆動させるインバータ回路部と、を備え、
前記インバータ回路部は、請求項1から3のいずれか一項に記載のコンデンサを備えていることを特徴とする電動圧縮機。
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