JP5724251B2 - 積層体、成形品、眼鏡製品、および防護製品、並びに積層体の着色方法および成形品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は積層体、成形品、眼鏡製品、および防護製品並びに積層体の着色方法および成形品の製造方法に関する。
近年、眼鏡、ゴーグル、サングラス、バイザーなどの眼鏡製品に使用されるプラスチックレンズやヘルメットシールド、風防、防護面などに使用されるプラスチック防護製品はガラス製品と比較して耐衝撃性が高いこと、透明であり軽量であることなどからガラス製品に代わり多方面で使用されている。(例えば、特許文献1参照。)
特にそれらは紫外線遮断効果やファッション性などから着色されて使用されることも多い。またプラスチックレンズおよび防護製品の上部透過率が低く、下部透過率を高くするといった着色濃度に階調をつけた場合、遠方や空を見る際は防眩性が高く、手元の視界は明るく作業性が良いなどの機能性も付与される。
プラスチックをレンズや防護製品などの成形体に加工する方法として、熱硬化性の液状プラスチック材料を所望の形状の金型に流し込み、熱硬化させる方法や、所望の形状の金型に対して熱可塑性樹脂を射出する方法などが挙げられる。
前述の方法で用意されたプラスチックレンズや防護製品などの成形体を着色する方法は、これまで様々な方法が実施されている。代表的な方法として、
(1)気相中にて染料を昇華させ基材表面を着色する方法
(2)染料をスプレーやインクジェットなどで噴霧し着色方法
(3)染料を分散させた染液を加熱し、被着色体を浸漬させ着色する方法、
(4)着色困難なプラスチックに着色されやすい硬化層を設け、該プラスチックを前記(3)の方法で着色する方法などが挙げられる。
着色方法(1)は染料の色味によって昇華する条件が異なるため任意の色をプラスチック表面に付着させる工程が効率的ではなく、量産性に適していない。
着色方法(2)のスプレー法は噴霧範囲が広く、比較的小さな眼鏡レンズなどの色調を細かくコントロールすることは難しい。またインクジェット法を用いる際には染料の細かな吐出量などを設定できる専用のプリンターなどが必要となる。
着色方法(3)では、プラスチックを着色させるために染料を分散助剤などで分散させた着色液の中に浸漬させる。着色後、場合によっては染料を抜けにくくするために加熱処理などを行う。しかしこの方法ではプラスチック材料が着色されやすい材質に限られる。着色困難であるプラスチックを着色する場合、一般的には濃色まで染めることが困難であった。
着色方法(4)は、前述した着色困難な材料に用いられる。着色困難な材料の表面に着色可能な硬化層を設けた後に着色方法(3)と同様の方法を用いて基材の着色を行う。しかしこの着色方法においては成形後プラスチック基材に対して着色可能な表面処理を施す工程が必要、また着色後色抜け防止目的としての表面処理がさらに必要となる場合もある。このため経済上有利ではないという問題点があった。
このように現状では着色されたプラスチック体を得るためには、着色方法および着色される材料が限られる、着色困難な材料を着色する際は成形後に着色可能な表面処理を施す工程が必要であり、着色後の色抜けを防止するための表面処理がさらに必要になることなどの問題があった。
特願平8−038455号公報
本発明は、上記課題に顧みてなされたものであり、積層体に着色可能で易成形かつ、着色後の色抜けが起こりにくい着色性のある硬化層を設けることで、着色後または着色前に成形ができ、一般的な着色方法によって任意の色合い、濃度に効率よく着色が可能、また着色後の色抜けが起こりにくい積層体を提供するものである。
上記課題は、下記(1)〜(12)に記載の本発明により達成される。
(1) 熱可塑性樹脂シートの少なくとも片面に着色性を有する紫外線硬化型樹脂組成物の硬化層を設けた後に成形される積層体であって、前記紫外線硬化型樹脂組成物が、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレートモノマーまたは(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、および炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを一種以上有する(メタ)アクリレートモノマーまたは(メタ)アクリレートオリゴマー(B)を含み、前記(A)成分と(B)成分の重量比[(A)/(B)]が30/70から80/20であり、前記(A) 成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が2.8以上7.6以下である積層体。
(2) 前記(B)成分の分子量が、500以上1800以下である前記(1)に記載の積層体。
(3) さらに、偏光性薄膜を含む前記(1)または(2)に記載の積層体。
(4) 前記熱可塑性樹脂シートに偏光性薄膜が積層されている前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の積層体。
(5) 前記熱可塑性樹脂シートに用いる熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、およびポリアミド樹脂のいずれか1つ以上の樹脂を含む前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載の積層体。
(6) 前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の積層体を用いて、着色性を有する硬化層を着色した積層体。
(7) 前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載の積層体を用いて、前記硬化層を設けた後に球面状に熱成形された成形品。
(8) 前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載の積層体を用いて、前記硬化層を着色する前または着色した後に球面状に熱成形された成形品。
(9) 前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の積層体または成形品を用いて作製した眼鏡製品。
(10) 前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の積層体または成形品を用いて作製した防護製品。
(11) 前記(6)に記載の着色された積層体の硬化層の着色方法が、染料昇華法、インクジェット法、スプレー法、染料を分散させた染液に浸漬する方法のいずれかで着色された積層体の着色方法。
(12) 前記(7)または(8)に記載の成形品の成形加工方法が、予め所望の形状にかたどられた成形型に密着させた後に加熱し賦形する成形法、インサートモールド射出成形法、樹脂を加熱なしに強制曲げを行う成形法のいずれかで成形する成形品の製造方法。
本発明によれば、着色性、耐熱加工性、耐色抜け性、耐磨耗性に優れる積層体を得ることが可能となる。
本発明は、熱可塑性樹脂シートの少なくとも片面に着色性を有する紫外線硬化型樹脂組成物の硬化層を設けた後に成形される積層体であって、前記紫外線硬化型樹脂組成物が、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上のアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分、および炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上のアルキレングリコールを一種以上有した(メタ)アクリレート化合物(B)成分を含み、前記(A)成分と(B)成分の重量比[(A)/(B)]が30/70から80/20であり、前記(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基平均官能基数が2.8以上7.6以下である積層体である。
本発明で用いる熱可塑性樹脂シートは、透明な熱可塑性樹脂を溶液キャスト成形、押出成形、カレンダー成形、溶融キャスト成形など成形加工して作製したシート状の熱可塑性樹脂シートである。
さらに熱可塑性樹脂シートは、異なる種類の熱可塑性樹脂を用いて積層した積層熱可塑性樹脂シートであっても構わない。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂などのオレフィン類の樹脂、ポリメチルメタクリレートなどのメタクリル樹脂、ポリジエチレングリコールビスアリルカーボネートなどのポリジアリルグリコールカーボネート類、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレン共重合体、メチルメタクリレート−スチレン共重合体、ゴム強化メタクリル樹脂、セルロースアセテートなどのセルロースエステル類、ポリ塩化ビニル、ABS(アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂などを挙げることができる。
またこれら樹脂からなる混合物を用いた熱可塑性樹脂シートや異なる種類の熱可塑性樹脂を積層した積層熱可塑性樹脂シートを用いても良い。さらに、樹脂自体を濃色に着色することが困難な樹脂である、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂などのオレフィン類の樹脂が、特に適している。
なお、前記熱可塑性樹脂には、着色剤、離型剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、エステル交換防止剤、帯電防止剤などの各種添加剤を適宜配合してもよい。
本発明の熱可塑性樹脂シートの少なくとも片面に形成する着色性を有する紫外線硬化型樹脂組成物は、アクリレート重合体を含むものが好ましい。アクリレート重合体を含むことで、耐色抜け性や耐熱成形性だけでなく、耐磨耗性や防曇性などを付与することが容易である。
アクリレート重合体としては、例えば脂肪族(メタ)アクリレートモノマー(オリゴマー)、芳香族(メタ)アクリレートモノマー(オリゴマー)、ウレタン(メタ)アクリレートモノマー(オリゴマー)、エポキシ(メタ)アクリレートモノマー(オリゴマー)、ポリエステル(メタ)アクリレートモノマー(オリゴマー)ポリエーテル(メタ)アクリレートモノマー(オリゴマー)などを用いて重合させたアクリレート重合体が使用可能である。
上記のモノマーやオリゴマーの構造を分子中に複数含むアクリレート重合体が好ましく、例えば脂肪族ウレタン(メタ)アクリレートモノマー(オリゴマー)、または2種類以上のモノマー(オリゴマー)を用いてもよい。
なかでも炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを一種以上有する(メタ)アクリレートモノマーまたはオリゴマーを用いて重合させたアクリレート重合体が好ましい。
上記範囲内である(メタ)アクリレートモノマーまたはオリゴマーを用いることで着色性に寄与するために十分な親水性を有することができる。
それらのなかでも炭素数が2〜3のエチレン、プロピレングリコールを有し、繰り返し単位数が9〜30であるアクリレートモノマーを用いて重合させたアクリレート重合体であることが好ましい。硬化層としての着色性を得ることができるからである。
(B)成分の分子量が、500以上1800以下である化合物を用いることで着色後の積層体に対して耐色抜け性を付与することができる。より好ましくは、500以上1700以下である。この範囲内であれば、水やアルコールなどの溶剤、テープなどの粘着成分に対する色移り、また超音波や洗浄液による洗浄での色落ちが少ない積層体を得ることができる。
また、アクリレート基の平均官能基数を2.8以上7.6以下にすることで着色性を有する紫外線硬化型樹脂組成物の硬化層に対して耐磨耗性を付与することができる。アクリレート基の平均官能基数は増加するに従って耐磨耗性が向上するが、耐熱成形性が低下していく。これを考慮するとアクリレート基の平均官能基数は3.3以上7.4以下であることが好ましい。アクリレート基の平均官能基数がこの範囲内であることで十分な耐磨耗性と耐熱成形性を得ることができるからである。
なお、本発明で用いる熱可塑性樹脂シートの少なくとも片面に形成する着色性を有する紫外線硬化型樹脂組成物は、着色性、耐熱成形性、耐色抜け性を保つ範囲内であれば、他の添加剤を添加してもよい。
例えば、光重合開始剤、増粘剤、溶剤、表面調整剤、紫外線吸収剤、近赤外線吸収剤、フォトクロミック性色素などの添加剤が挙げられる。特に紫外線硬化型樹脂組成物を硬化させるため、光重合開始剤を添加することが望ましい。
なお、前出の電子線照射装置による重合を行う際には、上記光重合開始剤は用いなくてもよい。
本発明で用いる着色可能な硬化層に他の機能(例えば、防曇性)も付与していれば、着色する工程、成形加工する工程の後に、上記の他の機能を付与することは不要となる。
特に防曇性に優れた硬化層を用いることで着色された成形体を得た後に防曇性改善を目的とした表面処理を行わなくてもよいため、成形体を得た後の工程を省くことができる。また、上記の他の機能を付与することで着色可能な積層体に対しても、硬化層を設ける工程を最初に行い、後に順序は問わないが成形加工する工程、着色処理する工程行う製造方法により、効率的に着色された防曇性に優れた成形体を得ることができる。
本発明の積層体は、偏光性薄膜を有する積層体であってもよい。
偏光性薄膜としては、偏光機能を有する薄膜であれば特に限定されず、例えばポリビニルアルコール系フィルムなどの高分子フィルムに、二色性色素を吸着させて配向せしめたものなどが挙げられる。二色性色素としては、ヨウ素系染料、二色性染料などが用いられる。特に耐熱性の観点から二色性染料などの二色性色素を吸着させて配向せしめたものなどが好ましい。
二色性染料としては、例えばアゾ系、アントラキノン系などの染料が挙げられ、具体的にはクロラチンファストレッド、コンゴーレッド、ブリリアントブルー6B、ベンゾパープリン、クロラゾールブラックBH、ダイレクトブルー2B、ジアミングリーン、クリソフェノン、シリウスイエロー、ダイレクトファーストレッド、アシドブラックなどが挙げられる。
上記方法によって得られた偏光性薄膜に、熱可塑性樹脂シートを片面または両面に貼り合わせて熱可塑性樹脂積層体を作製することができる。
熱可塑性樹脂シートの少なくとも片面に着色可能な紫外線硬化型樹脂組成物の硬化層を設ける工程としては、熱可塑性樹脂シートの表面に樹脂組成物をコートして表面塗膜となる硬化層を設ける方法や、転写法、プレス法、ラミネーター法が挙げられる。特に紫外線硬化型樹脂組成物をコートし表面塗膜となる硬化層を設ける方法には浸漬法、フローコート法、ナイフコート法、カーテンコート法、スプレーコート法、スピンコート法、ロールコート法、ダイコート法、バーコート塗布法などが挙げられる。十分な密着性が得られや
すく、成形時の熱によって不具合が生じにくい紫外線硬化型樹脂組成物をコートした後に硬化させて表面塗膜となる硬化層を設ける方法が好ましい。
上記熱可塑性樹脂シートに着色可能な硬化層を形成する紫外線硬化性樹脂組成物を塗布し、その後、硬化処理を行うことで、硬化層とし、熱可塑性樹脂シートに硬化層が形成された積層体を作製することができる。
上記熱可塑性樹脂シートに塗布する紫外線硬化型樹脂組成物の厚みは1μm以上20μm以下になるのが好ましい。1μm以下では、濃色まで着色させることが困難となり、また20μm以上では耐熱成形性や熱可塑性樹脂シートへの密着性が得られにくい。特に、硬化層は熱可塑性樹脂シートの片面もしくは、両面に層を設けてもよい。
熱可塑性樹脂シート上に樹脂組成物を上記方法などにより塗布した後の硬化方法は、紫外線照射または電子線照射する方法が好ましい。
なお、溶剤を含む樹脂組成物を使用する場合は、硬化工程の前に熱可塑性樹脂シートおよび塗布された樹脂組成物の温度を上げ、充分に溶剤を蒸発させる工程を経ることが好ましい。また樹脂組成物の硬化に電子線照射装置を用いることもできる。このとき電子線は紫外線よりもエネルギーが高く、光重合開始剤の存在なしに重合開始種(ラジカル種)を発生でき、樹脂組成物の硬化が起こるため、光重合開始剤の添加はなくてもよい。
前記積層体を成形加工する工程としては、一般的な真空成形、プレス成形、圧空成形、または予め所望の形状にかたどられた成形型に密着させた後に成形可能な温度まで加熱し賦形する方法などが挙げられる。
なお、雄型と雌型によるプレス成形を行った後に真空吸引を行い賦形する方法など、これらの方法を組み合わせた方法を用いても良い。
また上記の成形加工は成形温度に耐えうる保護フィルムであれば用いてもよい。そのほかにシートまたは積層体の凹側に、インサートモールド射出成形法により樹脂を射出して、厚みのある積層体を作製する場合もある。もちろん用途によっては、樹脂を加熱せずに強制曲げあるいは平面状のシートのままでもよい。
熱可塑性樹脂シートを着色する工程としては、インクジェット法、スプレー法、着色したフィルムを用いた貼付法などの公知の着色方法を用いることができるが、着色可能な硬化層を用いることにより、いかなる着色困難な熱可塑性樹脂シートまたは積層体を用いても浸漬法により実施することができ、任意の色調、濃度に効率よく着色することが可能となる。
浸漬法で使用する染料は分散染料などが挙げられ、場合によっては水中に染料を分散させるために分散助剤などを使用する。着色は全面的に均一な色調にする必要はなく、色調に濃度勾配があっても、複数の色調に着色してもよく、着色後にその表面に対して、他の耐摩耗性膜や反射防止膜、防曇性膜などを設けてもよい。
熱可塑性樹脂シートに対して、着色可能な硬化層を設ける工程、成形加工する工程、着色する工程の順番は特に規定されず、いずれの工程順序でもよい。
着色染色可能な硬化層を設ける工程、成形加工する工程、着色する工程の順に成形体を製造する製造方法、または、着色可能な硬化層を設ける工程、着色をする工程、成形加工する工程の順に成形体を製造する製造方法であることが好ましい。
着色可能な硬化層を設ける工程、成形加工する工程、着色する工程の順に成形体を製造する製造方法の場合は、複雑な着色方法、例えば色調に濃淡をつけたグラデーション着色や、複数色での着色など、個々の成形体に任意の色合いで染色、また所望の数量を生産する際に好適である。
また、着色可能な硬化層を設ける工程、着色をする工程、成形加工する工程の順に成形体を製造する製造方法の場合は、熱可塑性樹脂シートまたは積層体を一括で着色した後に所望の形に成形する際に好ましい。従来であれば成形加工後に着色可能な表面処理を個々
の成形体に対して施すのに対して、該工程順の通り着色可能な硬化層を設ける工程を最初に行うことでシート状の熱可塑性樹脂に対し、一括で硬化層を設けることができ、効率的に着色された成形体を得ることができる。
また従来通り成形加工後に表面処理工程を経て、着色工程を経る製造方法でも着色された成形体を得ることができる。なお、本発明で用いる硬化層は着色性、成形性に影響がない範囲であれば、他の機能、例えば耐磨耗性や防曇性を付与させてもよい。
本発明の積層体で作製される眼鏡製品としては、サングラス、ゴーグル、眼鏡、水中眼鏡、などが挙げられる。
本発明の積層体で作製される防護製品としては、保護眼鏡、保護ゴーグル、ヘルメットシールド、防毒マスク用透視板、自動車のサンルーフ、船舶の窓板、各種監視カメラ用カバー、風防、防護面などが挙げられる。
次に、本発明の具体的な実施例および比較例について説明する。
<実施例1>
1)紫外線硬化型樹脂組成物の調製
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルサイテック社製、EBECRYL5129)3.15g、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−TMMT)1.35g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−1000 分子量 1108)4.5gを混合させ、混合物を得た。
この混合物に溶剤として2−プロパノール2.25g、1−メトキシ−2−プロパノール15.58gを使用、重合開始剤(ランベルティ社製、KIP100F) 0.63g
、レベリング剤(共栄社製、G410)を0.016g、増粘剤(山一化学社製、Z48
2)2.25gを混合させ紫外線硬化型樹脂組成物を調製した。
成分(A)と成分(B)を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が3.7であった。
2)紫外線硬化型樹脂組成物層を有する積層体の製法
配合した紫外線硬化型樹脂組成物を200mm×400mm、厚み1.5mmのポリカーボネート樹脂シート(住友ベークライト社製、ポリカエースEC100)に対してバーコーターを用い、均一になるように片面に塗布した。
その後に50度に保ったオーブン内に10分間放置、乾燥させた。乾燥後、80W/cmメタルハライドランプ(ウシオ電機社製)にて紫外線積算照射量900mJ/cmの紫外線を照射し、紫外線硬化型樹脂組成物を硬化させた。
ポリカーボネート樹脂シートのもう片面にも上記と同様の方法により、紫外線硬化型樹脂組成物の塗布、乾燥、紫外線照射による硬化を行い、厚さ15μmの紫外線硬化型樹脂組成物(塗膜)を両面に有する積層体を得た。
3)着色レンズの作製
上記作製した積層体を78Φの円形状に打ち抜き、成形機CPL32(レマ社製)を用いて150度、8分間、0.09MPaで成形型中央から真空を引き、曲率半径88mmのレンズ状成形体を得た。
作製したレンズ成形体を用いて、1Lの水中に分散染料(日本化薬製、kayaron
black)を2g、ラウリル酸ナトリウムを3g溶かし染液とした。着色条件はこの染液を90℃に熱し、レンズ状成形体を20分間浸漬させ、着色レンズを得た。
上記作製した積層体、着色レンズを以下の評価方法で評価し、評価結果を表1に示した
[評価方法]
1)着色性
上記作製した着色レンズを用いて着色後透過率によって評価した。
透過率測定はスガ試験機社製のSC−2−SCHで測定し、評価基準は以下の通りとした。このときポリカーボネートシートの着色前透過率は90%であった。
A:着色後透過率が15%以上30%未満
B:着色後透過率が30%以上50%未満、または5%以上15%未満
C:着色後透過率が50%以上、または5%未満
評価基準「A」は、目的の着色濃度へ効率よく着色を行う上で適している。
評価基準「B」は、評価基準「A」と比較して好適ではないが、使用上十分な着色性である。
評価基準「C」は、非常に着色しやすい、または着色しにくいため目的の着色濃度へ着色を行うのに適していない。
2)成形性
上記作製したレンズ状成形体の外観評価を行い塗膜面にクラックや、その他外観不良がないか目視で確認を行った。クラックやその他外観不良がある場合を不可、ない場合を良とした。
3)耐摩耗性
上記作製した積層体を用いて、表面性測定機(新東科学社製、トライボステーション32)にてスチールウール(日本スチールウール社 Bon Star No.0000)を用い、負荷を50g与えた状態で50往復、コート面を摩擦した。評価は目視確認による傷の有無で判断し、評価基準は以下の通りとした。
A:傷がない場合
B:スチールウールの接触した部分の一部に傷が生じる場合
C:スチールウールの接触した部分一様に傷が生じた場合
4)耐色抜け性
上記作成した着色された積層体またはレンズを40℃の温水に1時間浸漬させ、浸漬前後の透過率差によって評価した。透過率測定は着色性評価に用いた試験機と同様の方法で測定した。この温水浸漬前後の透過率差が2%以上であればB、2%より小さければA
とした。
<実施例2>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−TMMT)0.9g、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−9550)4.05g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(ダイセルサイテック社製、EBECRYL11、分子量651)4.05gを混合させ、この混合物を用いたこと以外は実施例1と同様の方法にて、紫外線硬化型樹脂組成物、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。
(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が3.9であった。
<実施例3>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルサイテック社製、EBECRYL5129)を3.15g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化
合物(B)成分として、メタアクリレートオリゴマー(新中村化学社製、BPE−900
分子量1112)を5.85g混合させ混合物を用いたこと以外は実施例1と同様の方法にて紫外線硬化型樹脂組成物、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。
(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が3.4であった。
<実施例4>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルサイテック社製、EBECRYL5129)を6.75g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−1000 分子量 1108)を2.25g混合させ、この混合物を用いたこと以外は実施例1と同様の方法にて紫外線硬化型樹脂組成物、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。
(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平
均官能基数が5であった。
参考例5>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルサイテック社製、EBECRYL5129)を0.9g、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−TMMT)を2.7g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−1000 分子量 1108)を5.4g混合させ、この混合物を用いたこと以外は実施例1と同様の方法にて紫外線硬化型樹脂組成物、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。
(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平
均官能基数が3であった。
<実施例6>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、アクリレートモノマー、(大阪有機化学工業社製、V#802)を5.85g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−1000 分子量 1108)を3.15g混合させ、この混合物を用いたこと以外は実施例1と同様の方法にて紫外線硬化型樹脂組成物、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。
(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が7.3であった。
参考例7>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルサイテック社製、EBECRYL5129)を3.15g、アクリレートモノマー新中村化学社製、NKエステルA−TMMT)を1.35g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(ダイセルサイテック社製、PDG400DA 分子量 531)を4.5g混合させ、この混合物を用いたこと以外は実施例1と同様の方法にて紫外線硬化型樹脂組成物、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。
(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が3.7であった。
<実施例8>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルサイテック社製、EBECRYL5129)を3.15g、アクリレートモノマー(新中村化学社製、A−TMMT)を1.35g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−BPE30 分子量
1655)を4.5g混合させ、この混合物を用いたこと以外は実施例1と同様の方法にて紫外線硬化型樹脂組成物、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が3.7であった。
<実施例9>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルサイテック社製、EBECRYL5129)を4.5g、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−MO)を1.8g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−1000 分子量 1108)を2.7g混合させ、この混合物を用いたこと以外は実施例1と同様の方法にて紫外線硬化型樹脂組成物、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が3.8であった。
<実施例10>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルサイテック社製、EBECRYL5129)を3.15g、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−TMMT)を1.35g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−1000 分子量 1108)を4.5g混合させ、混合物を得た。
この混合物を厚み0.8mmのポリカーボネート製偏光板(住友ベークライト社製、PDH1401)に実施例1と同様の方法によりポリカーボネート製偏光板を含む、透過率39%の積層体を得た。得られた積層体を用いて実施例1と同様の方法にて、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。
(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が3.7であった。
なお、着色性評価については、実施例1〜7と着色前の透過率が異なるため評価基準は以下の通りとし、上記作製した着色レンズを用いて着色後透過率によって評価した。なお判定基準「A」、「B」、「C」の優劣は実施例1〜7と同様とした。
A:着色後透過率が7.5%以上15%未満
B:着色後透過率が15%以上25%未満、または2%以上7.5%未満
C:着色後透過率が25%以上、または2%未満
なお評価基準「A」、「B」、「C」の優劣は実施例1〜7と同様とした。
評価基準「A」は、目的の着色濃度へ効率よく着色を行う上で適している。
評価基準「B」は、評価基準「A」と比較して好適ではないが、使用上十分な着色性である。
評価基準「C」は非常に着色しやすい、または着色しにくいため目的の着色濃度へ着色を行うのに適していない。
<比較例1>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、アクリレートモノマー(大阪有機化学工業社製、V#802)を6.75g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−1000 分子量 1108)を2.25g混合させ、この混合物を用いたこと以外は実施例1と同様の方法にて紫外線硬化型樹脂組成物、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。
(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が8.2であった。
<比較例2>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−TMMT)を3.15g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−1000 分子量 1108)を5.85g混合させ、この混合物を用いたこと以外は実施例1と同様の方法にて紫外線硬化型樹脂組成物、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。
(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が2.7であった。
<比較例3>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルサイテック社製、EBECRYL5129)を1.35g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−1000 分子量 1108)を7.65g混合させ、この混合物を用いたこと以外は実施例1と同様の方法にて紫外線硬化型樹脂組成物、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。
(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が2.6であった。
<比較例4>
炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレート化合物(A)成分として、ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルサイテック社製、EBECRYL5129)を7.65g、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを1種以上有する(メタ)アクリレート化合物(B)成分として、アクリレートモノマー(新中村化学社製、NKエステルA−1000 分子量 1108)を1.35g混合させ、この混合物を用いたこと以外は実施例1と同様の方法にて紫外線硬化型樹脂組成物、着色レンズを作製し、実施例1と同様に評価した。
(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が5.4であった。
実施例1〜10においては、いずれも耐摩耗性、成形性、着色性、耐色抜け性に優れた積層体を得ることができた。
一方、比較例1、2、3では、成分(A)と成分(B)を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が範囲外であり、上限を超えた比較例1では良好な耐摩耗性は得られたが、充分な成形性、着色性を得ることができなかった。下限を下回った比較例2、3においては良好な成形性は得られたが、充分な耐摩耗性、着色性を得ることができなかった。
また比較例3、4では成分(A)/成分(B)の重量比が範囲外であり、成分(A)が下限を下回った比較例3では充分な成形性を得ることができたが、耐摩耗性、着色性に劣る結果となった。成分(A)が上限を超えた比較例4では耐摩耗性に優れるが、充分な成形性、着色性を得ることができなかった。

Claims (12)

  1. 熱可塑性樹脂シートの少なくとも片面に着色性を有する紫外線硬化型樹脂組成物の硬化層を設けた後に成形される積層体であって、前記紫外線硬化型樹脂組成物が、炭素数2以上5以下、繰り返し単位が6以上であるアルキレングリコールを含まない(メタ)アクリレートモノマーまたは(メタ)アクリレートオリゴマー(A)、および炭素数2以上5以下、繰り返し単位が12以上30以下であるアルキレングリコールを一種以上有する(メタ)アクリレートモノマーまたは(メタ)アクリレートオリゴマー(B)を含み、前記(A)成分と(B)成分の重量比[(A)/(B)]が30/70から80/20であり、前記(A)成分と(B)成分を含む紫外線硬化型樹脂組成物の(メタ)アクリレート基の平均官能基数が3.3以上7.4以下である積層体。
  2. 前記(B)成分の分子量が、500以上1800以下である請求項1に記載の積層体。
  3. さらに、偏光性薄膜を含む請求項1または2に記載の積層体。
  4. 前記熱可塑性樹脂シートに偏光性薄膜が積層されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 前記熱可塑性樹脂シートに用いる熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂、およびポリアミド樹脂のいずれか1つ以上の樹脂を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体を用いて、着色性を有する硬化層を着色した積層体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体を用いて、前記硬化層を設けた後に球面状に熱成形された成形品。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層体を用いて、前記硬化層を着色する前または着色した後に球面状に熱成形された成形品。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層体または成形品を用いて作製した眼鏡製品。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層体または成形品を用いて作製した防護製品。
  11. 請求項6に記載の着色された積層体の硬化層の着色方法が、染料昇華法、インクジェット法、スプレー法、染料を分散させた染液に浸漬する方法のいずれかで着色された積層体の着色方法。
  12. 請求項7または8に記載の成形品の成形加工方法が、予め所望の形状にかたどられた成形型に密着させた後に加熱し賦形する成形法、インサートモールド射出成形法、樹脂を加熱なしに強制曲げを行う成形法のいずれかで成形する成形品の製造方法。
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