JP5719485B1 - 部材の結合構造及びこれを備えた組立構造物 - Google Patents

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Abstract

【課題】組立家具などに適用できる部材の結合構造として、組立作業が簡単にできる部材の結合構造を提供する。【解決手段】組立構造物(51)に挿嵌されたジョイント部材(10)を、組立構造物(52)に挿嵌された係合部材(20)の開口部に挿入し、組立構造物(51),(52)の各平面が密接するまでジョイント部材(10)を係合部材(20)に押圧する。これにより、係合部材(20)の内面に形成され弾性変形するフック部と、ジョイント部材(10)の外面に形成されたジョイント部材係合部とが嵌合し、フック部が弾性変形して拡開することにより、ワンタッチでジョイント部材(10)と係合部材(20)とを滑らかに結合することができる。この為、組立作業に強度の力作業は不要であり、家庭においてもドライバなどの組立工具を用いることなく、容易に組立を行うことが出来る。【選択図】 図5

Description

本発明は、結合作業が簡単で汎用性のある部材の結合構造及びこれを備えた組立構造物に関する。
組立式家具は、複数の板材を自在に組み合わせて連結し様々な形態に組み立てる家具であり、汎用性が高いことなどから普及が進んでいる。このような組み立て家具は、家庭でユーザーが説明書の手順に従って組み立てるのが一般的であるから、格別の技術が無くても簡単に組立ができることが要求される。
例えば棚の組立では、左右の側板、天板および底板で枠体を形成し、この枠体に背板を取り付け、さらに枠体内に数枚の棚板を取り付ける。従来の組み立て方法の一例としては、板材を互いに直角に組付けてビス止めやねじ止めしていた。しかし、ビスは板材の裏面から挿入しなければならず、この為、組み立て途中で何度も板材をひっくり返すなどの面倒な作業を伴うため、簡易に組み立て作業を行う上で問題である。また、ねじ止めによって板材同士を結合する場合は、ドライバを使ってねじ込むため力を要し、女性にとっては負担である。さらにこのねじ頭が組立家具の外面に現れて体裁が悪く商品価値が低下するので、このねじ頭を化粧カバーで隠蔽している。しかしねじ頭を隠すことは出来ても、この化粧カバーと板材とが意匠的に合わないため、棚の品質および高級感が損なわれるという問題が発生する。
上記の問題を解決するための第1の従来技術として、特許文献1(特開2010−48049公報)に記載のジョイント材があり、このジョイント材は硬質樹脂で構成される基部の少なくとも両側縁部に軟質樹脂で構成される表面層を形成し、かつ、ジョイント材の表面に複数本の突条を設け、ジョイント対象部材側に設けた凹溝に跨がって嵌めるように構成する。これにより、ねじやビスを用いることなく長尺部材をジョイント材を介して簡易に取り付け、かつ、ねじ頭が長尺部材表面に露出することを防止している。
また第2の従来技術として、特許文献2(特開2009−47231公報)に記載のジョイント構造があり、ジョイント部材の係合凸部を開口部の外側から係合凹部に向けて通過させると、第1爪部が弾性的に拡大し係合凸部を通過させるので、工具等を使用することなく、係合凸部を係合凹部に簡単に挿着することが可能である。そして、係合凹部に係合凸部を挿着すると、弾性作用により元の位置に復帰した第1爪部により引き抜きが阻止され、係合状態が解除されないように構成している。
特開2010−48049公報
特開2009−47231公報
特許文献1記載の第1の従来技術は、硬質樹脂で構成される基部の少なくとも両側縁部に軟質樹脂の表面層を形成しているが、ジョイント材の取付けと取外しを繰り返すと、表面層が摩耗により劣化し、ジョイント材が凹溝から離脱する恐れがある。また、ジョイント材の中央部に硬質樹脂で形成された基部の山と、これに嵌合する凹溝の山との重なりが大きい場合、各山の傾斜面をスライドしながら基部と凹溝とを嵌合するのが困難となる一方、基部の山と凹溝の山との重なりが小さい場合は嵌合が緩やかとなり、ジョイント材が凹溝から離脱し易いという問題がある。
すなわち、ジョイント材の中央部は硬質樹脂で形成されているため剛性が高く、凹溝が形成される部材の剛性が高い場合は、ジョイント材を凹溝に嵌合することは実際上困難である。換言すると、本公報記載の長尺部材の取付け構造においては、ジョイント材の全体を硬質樹脂とし両側縁部に軟質樹脂を形成するが、凹溝については部材に直接形成しているので、部材の剛性がジョイント材と凹溝の嵌合の強度とジョイント材の脱落のし易さを直接的に決定してしまう。このため、本公報記載の取付け構造を幅広い剛性率を有する被結合部材に適用することは信頼性上問題が大きい。また上記に説明したように、本公報記載のジョイント材が嵌入される凹溝には、弾性を用いて柔軟にジョイント材に形成された突条を凹溝にスライドしながら嵌入するような機構は存在せず、この為、強い力でジョイント材を凹溝に押し込むことが必要である。従って、組立て家具など簡単に結合することを求められ、一般顧客を対象とする用途に本公報のジョイント材を使用することは難しい。
また特許文献2記載の第2の従来技術は、ジョイント部材の係合凸部が係合凹部に挿入された際に、係合部材の先端に設けられた第1爪部の傾斜面に対して係合凸部の傾斜面がスライドしながら、第1爪部の先端が弾性的に拡開し、係合凸部が係合凹部に挿着するように構成される。
第1爪部が本公報記載の塩化ビニル、EDPM等の合成樹脂を用いる場合、係合部材の開口部の先端に対向して第1爪部が設けられているため、先端から弾性的に拡開して滑らかに係合凸部が係合凹部に挿着するように構造設計することは極めて困難である。すなわち、本公報記載のジョイント構造は、第1爪部の先端が弾性的に拡開し、非力な顧客でも容易に組立可能とする構造力学的な技術思想が乏しい。換言すると、展示場等で専門業者が本公報のジョイント構造を用いて一時的に組み立てるパネルなどの場合特に問題ならなくても、家庭において専門工具を持たない顧客が組み立てる家具の場合は、非力な顧客であっても容易に組立が可能でなければならず、かつ組み立てた部材同士が地震により衝撃を受けた場合でも半永久的に強固に連結していなければならないが、このような用途に対して本公報のジョイント構造を適用することは容易でない。さらに、第1爪部及び係合凸部はパネルの一辺に平行しており、小型の家具などには適さない構造である。また、上記のジョイント構造は組立後、最終的に露出するため、美観的にも問題である。
本発明は上記課題を好適に解決した部材の結合構造及びこれを備えた組立構造物を提供する。
棒状のジョイント部材と、前記ジョイント部材を挿嵌する中空の係合部材とを備え、前記ジョイント部材と前記係合部材を連結することにより2つの部材を連結する部材の結合構造であって、前記ジョイント部材の外周部に凸部と凹部が連続してなるジョイント部材係合部が形成され、前記ジョイント部材を挿嵌する前記係合部材の入口の内径が実質的に前記ジョイント部材の外形と等しく、前記係合部材は内面に、かつ前記内面の中心方向に向かって配置された弾力性を有する複数のフックを備え、前記係合部材の中心軸方向における前記フックの両面は、前記係合部材の内面の奥行き方向に対してともに鋭角に形成され、前記フックは同一平面上に形成された第一のフック群及び前記平面と所定距離離れた同一平面上に形成された第二のフック群を備えることを特徴とする部材の結合構造によって課題を解決する。
また、前記ジョイント部材の両側に前記ジョイント部材係合部が形成され、前記凹部と前記凸部から形成される各傾斜角が、前記ジョイント部材の長手方向に対して互いに逆向きであることを特徴とする部材の結合構造によって課題を解決する。
また、前記ジョイント部材の中央部に、前記ジョイント部材の長手方向に沿って窪みを設けることを特徴とする部材の結合構造によって課題を解決する。
また、前記フック群間のピッチLfと前記ジョイント部材の凹部間又は凸部間のピッチDが式:Lf=D×(K±α)に従って、前記フック群及び前記ジョイント部材が設けられることを特徴とする部材の結合構造によって課題を解決する。式においてKは整数、αは分数を表す。
また、前記入口に、前記係合部材の上面から見た複数の凹部と凸部とを有し前記ジョイント部材を支持するための係合部材端面支持部が設けられ、前記フックの根元は平面的に前記凸部の間に形成されることを特徴とする部材の結合構造によって課題を解決する。
また、前記フックの根元と前記係合部材の内面とがなす線が、実質的に直線であることを特徴とする部材の結合構造によって課題を解決する。
また、前記係合部材と前記ジョイント部材を有する組立構造物であって、前記組立構造物は、前記係合部材が挿嵌された第1の被結合部材と、前記ジョイント部材が挿嵌された第2の被結合部材と、を有することを特徴とする組立構造物によって課題を解決する。
本発明の部材の結合構造は、ビスやねじを用いずに複数の部材を結合するので、ビスを板材の裏面から挿入するため為に組み立て途中で板材をひっくり返すなどの面倒な作業は不要であり、簡易に組み立て作業を行うことができる。すなわち、一方の部材に組み込まれたジョイント部材を、他方の部材に組み込まれた係合部材に押し込んで嵌合することにより、ドライバなどの工具を用いることなく、上記2つの部材を容易に結合することができる。この為、組立作業効率が大幅に向上する。
本発明による部材の結合構造は、係合部材内面に形成され弾性変形するフック部と、ジョイント部材外面に形成されたジョイント部材係合部とが嵌合する機構を採用しており、ジョイント部材を適当な力で係合部材にスライドさせながら押し込むと、フック部が弾性変形して拡開することにより、ワンタッチでジョイント部材と係合部材とを滑らかに結合することができる。この為、組立作業に強い力作業は不要であり、家庭においても楽に組立を行うことが出来る。またビスやねじを用いないので、美観が損なわれることがないという優れた特徴がある。また本発明に用いるジョイント部材及び係合部材は、組立後の製品の表面に突出することはないので、使用上邪魔になることはなく美観上も優れている。さらに、一旦、フック部とジョイント部材係合部とが嵌合すると、フック部が弾性力により元の形状に復帰し、ジョイント部材が引き抜けないように構成される。この為、複数の部材を安定して結合することが可能である。
また、フック部の弾性率などの材質を変えることにより、ジョイント部材を係合部材に嵌合する際の押圧力を調整することが可能である。さらに、フック部を拡開しながらジョイント部材係合部を押し込む際に、ジョイント部材係合部を構成する係止部間のピッチが粗いと、結合する部材間に隙間が生じるという問題がある。しかしながら、係止部間のピッチを狭くすることは構造力学的な制限があるため、本発明の部材の結合構造では、同一水平面上に複数のフックからなるフック群を構成し、さらに、異なる水平面上に別のフック群を設け、複数のフック群の一つと係止部とが嵌合するように構成し、フック群に対する係止部の実質的な実効ピッチを小さくするように工夫している。このような構成により、結合する部材の表面同士を隙間無く結合することが可能である。
また本発明の他の実施例による部材の結合構造は、ジョイント部材に係止部として雄ネジを形成し、この雄ネジにより係合部材に形成されたフック部を拡開しながら、係合部材に対してジョイント部材を押し込んだ後、ジョイント部材を回転することにより、雄ネジとフックとが螺合し、結合する部材間をさらに強固に結合することができる。なお、ジョイント部材の両側に形成する雄ネジの回転方向は互いに逆向きとなるように構成する。
また本発明のさらに他の実施例による部材の結合構造は、ジョイント部材として、頭に六角穴等を形成し軸部にネジ山を形成した雄ネジを用いて、この雄ネジを係合部材に嵌合するように構成することもできる。すなわち、一部に開口部を設けたL字形部材と他方の部材とを結合する際に、ジョイント部材を開口部に貫通させ、さらに六角等を用いてジョイント部材を係合部材にねじ込むことにより、L字形部材のように工場で予めジョイント部材を挿嵌しておくことができない場合でも、本発明による結合構造を適用することが出来る。
また本発明のさらに他の実施例による部材の結合構造は、係合部材と嵌合する雄ネジが形成されている棒状部と、これと一体的に形成されたヘッド部と、ヘッドに一体的に形成されたフランジを有するジョイント部材を用い、ドライバ等の工具を用いることなく手でフランジを回転することにより棒状部を回転し、ジョイント部材を係合部材に嵌合することが出来る。さらに、部材に棒状部、ヘッド部を収納する凹部を設けて、組立後に棒状部、ヘッド部が組立製品の外側から見えないように構成しているのでデザイン上優れている。
また本発明の組立構造物を購入した顧客は、組立構造物に組み込まれた結合構造同士を結合することにより、組立工具等を用いることなく組立式家具などを容易に組み立てることが可能である。さらに組立後の組立式家具などは、結合構造が外観に露出することがないのでデザイン上優れている。
図1(a)は本発明の第1の実施例に係わるジョイント部材の斜視図、図1(b)は側面図である。 図2(a)は本発明の実施の形態に係わる係合部材の斜視図、図2(b)は側面図、図2(c)は係合部材を上方から見た平面図、図2(d)は係合部材を下方から見た平面図、図2(e)は図2(c)のC−C線に沿った断面図、図2(f)は図2(c)のD−D線に沿った断面斜視図である。 本発明の実施の形態によるジョイント部材と係合部材との係合の仕方を説明する為の説明図である。 (a)は本発明の他の実施の形態に係わる係合部材を上方から見た平面図、(b)は(a)のC−C線に沿った断面図、(c)は(a)のD−D線に沿った断面図である。 (d)は係合部材端面支持部48を含む係合部材端面22の平面図であり、(e)は図4A(a)のE−E線に沿った断面図、(f)は、フック43a,43b,44a,44bの平面形状を表す模式的拡大平面図、(f)’は、図2に示すフック23a〜23c、24a〜24cの平面形状を表す模式的拡大平面図である。 本発明の第1の実施例に関わるジョイント部材の取付方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施例に関わるジョイント部材の取付方法を示す説明図である。 本発明の第3の実施例に関わるジョイント部材の取付方法を示す説明図である。 本発明の第4の実施例に関わるジョイント部材の取付方法を示す説明図である。
以下、本発明の部材の結合構造の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施例)
図1(a)は本発明の第1の実施例に係わるジョイント部材の斜視図、図1(b)は側面図であり、ジョイント部材の材質としては剛性、硬度、強度、曲げ弾性率、加工性等の観点から適切な樹脂又は金属、あるいは複合材料などを選択する。
図1(a)に示すように、本発明のジョイント部材10は一定長さの棒状部材であり、両側の外面に同心円状の凹凸を有する係止部が形成され、この係止部が連続的に形成されたジョイント部材係合部11を備えている。また中央部にはジョイント部材10の長手方向の軸に沿って窪み12を設け、素材の効率化と軽量化とを図っている。図1(b)からわかるように、係止部は第1傾斜面11aと第2傾斜面11bとを有しており、第2傾斜面11bはジョイント部材10の長手方向に対してほぼ垂直に、一方、第1傾斜面11aは所定角度で形成される。
また両側に設けられた2つのジョイント部材係合部11に形成された第1傾斜面11aは、B−B線に対して互いに逆向きになるように形成されており、図2に示す係合部材20に対して、いずれの側からもジョイント部材10を挿入可能となるように構成されている。
次に図2を参照して、本発明の係合部材20について説明する。図2(a)は本発明の係合部材20の斜視図であり、係合部材20は樹脂又は金属、あるいは複合材料などにより形成されたリング状部材の外面に、係合部材外側係止部21と係合部材端面22とを設けている。図2(b)は係合部材20の側面図であり、係合部材外側係止部21は第3傾斜面21aと第4傾斜面21bとを有しており、第4傾斜面21bは係合部材20の長手方向に対してほぼ垂直に、一方、第3傾斜面21aは所定角度で形成される。
また図2(c)は係合部材20を上方から見た平面図、図2(d)は係合部材20を下方から見た平面図、図2(e)は図2(c)のC−C線に沿った断面図、図2(f)は図2(c)のD−D線に沿った断面斜視図をそれぞれ示している。本発明の係合部材20は第1の水平面上に形成され、互いに120度離れた位置関係にある第1フック群23a,23b,23cと、第1水平面から所定寸法離れた第2の水平面上に形成され、互いに120度離れた位置関係にある第2フック群24a,24b,24cとを有し、フック23aとフック24aとは互いに60度離れた位置関係にある。従って、第1フック群23a,23b,23cと、第2フック群24a,24b,24cとはそれぞれ60度ずつ離れたフック群を形成する。
図2(e)からわかるように、フック23c及びフック24bは、それぞれフック第1傾斜面25,25’とフック第2傾斜面26,26’とを有しており、フック第2傾斜面26,26’は係合部材20の長手方向に対してほぼ垂直に、一方、フック第1傾斜面25,25’は所定角度で形成される。すなわち、第1フック群23a,23b,23c、第2フック群24a,24b,24cのフック第1傾斜面25,25’とフック第2傾斜面26,26’からなる先端部Q1,Q1’が、係合部材端面22から見て奥方向のリング内側に向かって形成される。これら第1フック群23a,23b,23c、第2フック群24a,24b,24cは樹脂又は金属、あるいは複合材料などの材料の種類とフックの構造パラメータによって決まる所定の剛性率に設定される。図1に示したジョイント部材10を、図2(e)に示す係合部材端面22側から挿入すると、フック23cのフック第1傾斜面25に対して係止部の第1傾斜面11aが奥方向にスライドするとともに、フック23cを奥方向に向かって押圧する。フック23cは弾性変形により拡開し、ジョイント部材10は係合部材20の奥方向に向かって滑らかに挿入される。
ジョイント部材係合部11を構成する係止部の先端部P1が、フック23cの先端Q1を超すと、フック23cと係止部との当接状態が解除され、先端部Q1は係止部の第2傾斜面11bに沿って内側に移動し、弾性により元の位置に復帰する。この為、ジョイント部材10の手前方向への移動はフック23cで阻止され、いったんジョイント部材10と係合部材20とが嵌合すると、ジョイント部材10が嵌合状態から外れることはない。この為、本発明のジョイント部材10と係合部材20とを用いて部材間を安定して結合することが出来る。また、フック23cの両面、すなわち、フック第1傾斜面25とこの面の反対側の面が、係合部材20の内面に対してともに鋭角に形成されるため、フック23cは滑らか、かつ安定して弾性変形を行う。この効果は、他のフックについても同様である。
図2(e)において、ジョイント部材10をさらに奥方向に向かって押し進めると、ジョイント部材係合部11を構成する係止部はフック24bと当接し、上記に説明した係止部とフック23cの動作機構と同様な動作機構により、係止部はフック24bにより係止される。すなわち、係止部の先端部P1がフック24bの先端Q1’を超すと、フック24bと係止部との当接状態が解除され、先端部Q1’は係止部の第2傾斜面11bに沿って内側に移動して元の位置に復帰し、係止部はフック24bにより強固に係止される。上記に説明したように、先端側に設けた係止部から手前側に設けた係止部に向かって順次、第1フック群23a,23b,23cと、第2フック群24a,24b,24cの係合を交互に繰り返して係合部材20の奥方向に向かって挿入され、最後に挿嵌が完了する。
また、係合部材20の入口内径は、ジョイント部材10の外径と実質的に同じか、若しくは若干広くなるように作られており、この為挿入されたジョイント部材10は、係合部材20の挿入口内面、第1フック群23a,23b,23c、第2フック群24a,24b,24cとにより係合部材20の奥行き方向の複数箇所で係合部材20の中心方向に押圧され、ジョイント部材10の中心軸は、係合部材20の中心軸にほぼ一致するようにバランス良く配置され、かつ、係合部材20の中心軸に対するジョイント部材10の中心軸のぐらつきが小さくなるように構造力学上の配慮がされている。
本実施例において、第1フック群23a,23b,23cと第2フック群24a,24b,24cが形成される2つの水平面の間隔を整数比の関係からずらしているが、次にこの理由について説明する。先端P1間、または先端Q1間(先端Q1’間)のピッチが粗いと、本発明のジョイント部材10と係合部材20とを用いて結合する部材間に隙間が生じるという問題がある。しかしながら、これらのピッチを単純に狭くすることは構造力学的な制限があるため、本発明の部材の結合構造では、同一水平面上に複数のフックからなるフック群を構成し、さらに、異なる水平面上に別のフック群を設け、複数のフック群の一つと係止部とが嵌合するように構成し、フック群に対する係止部の実質的な実効ピッチを小さくするように工夫している。このような構成により、結合する部材の表面同士を隙間無く結合することが可能である。本実施例の場合、第1フック群23a,23b,23cのみのピッチ、あるいは第2フック群24a,24b,24cのみのピッチに対して実効的に約1/2のピッチを実現している。このような構成により、結合する部材の表面同士を隙間無く結合することが可能である。
次に図3を参照して、上記に述べたジョイント部材10の凹部間又は凸部間のピッチと、第1フック群23a,23b,23cと第2フック群24a,24b,24c間のピッチとの関係について、さらに詳細に説明する。図3(a)は、係合部材20にジョイント部材10を挿入する前の状態を示す説明図である。図3(b)は、ジョイント部材10が係合部材20に挿入され、フック24bとジョイント部材係合部11の凹部とが嵌合している状態を示している。図3(c)は図2(c)と同じく係合部材20を上方から見た平面図であるが、網掛けした第2フック群24a,24b,24cがジョイント部材係合部11の凹部と嵌合している状態を示している。また、図3(d)は図3(b)に示す係合状態からジョイント部材10を1/2ピッチ分さらに挿入した次の係合状態を示している。すなわち、フック23cとジョイント部材係合部11の凹部とが嵌合している状態であり、図3(e)は、網掛けした第1フック群23a,23b,23cがジョイント部材係合部11の凹部と嵌合している状態を平面的に示している。
ここでLfは第1フック群と第2フック群間の距離、Dはジョイント部材10の凹部間又は凸部間のピッチ、d1は図3(b)におけるジョイント部材10の垂直方向先端位置、d2は図3(d)におけるジョイント部材10の垂直方向先端位置、dすなわち|d2−d1|はジョイント部材10の凹部間又は凸部間のピッチと係合部材20に設けられたフック群間のピッチとで定まる実効ピッチをそれぞれ表し、実効ピッチdは図3(b)のジョイント部材10の先端位置と図3(d)のジョイント部材10の先端位置との差で示される。
第1フック群と第2フック群間の距離Lfと、ジョイント部材10の凹部間又は凸部間のピッチDとの関係は下記の(1)式で、実効ピッチdは(2)式で算出される。
Lf=D×(K±α)・・・(1)
d=D×α ・・・(2)
ここでKは整数、αは1/2,1/3,1/4などの分数である。上式から実効ピッチdは、ジョイント部材10の凹部間又は凸部間のピッチDのα倍である。
(係合部材の他の実施例)
次に図4を参照して、本発明による係合部材の他の実施例について説明する。なお、図2と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、説明を省略する。図4(a)は本発明の他の実施例による係合部材40を上方から見た平面図、図4(b)は図4(a)のC−C線に沿った断面図、図4(c)は図4(a)のD−D線に沿った断面図、図4(d)は係合部材端面支持部48を含む係合部材端面22の平面図であり、図4(e)は図4(a)のE−E線に沿った断面図、図4(f)はフック43a,43b,44a,44bの平面拡大図であり、図4(f)’は、第1実施例による係合部材20に関わる図2(c),(d)で説明したフック23a〜23c,24a〜24cの拡大平面図である。
図4(a)に示す係合部材40は、第1の水平面上に形成された互いに180度離れた位置関係にある第1フック群43a,43bと、第1水平面から所定寸法離れた第2の水平面上に形成され、互いに180度離れた位置関係にある第2フック群44a、44bとを有し、フック43aとフック44aとは互いに90度離れた位置関係にある。従って、第1フック群43a,43bと、第2フック群44a,44bとはそれぞれ90度ずつ離れたフック群を構成する。
第1実施例では、互いに120度離れた位置関係にある第1フック群23a,23b,23cと、互いに120度離れた位置関係にある第2フック群24a,24b,24cとから構成されるが、第2実施例では第1実施例の各3個のフック数を各2個に減らすように構成している。フックの数を減らすことにより、フック間の間隔を大きくすることが可能である。具体的には、フック43aとフック44aの間隔などを大きくすることが出来る。フック間の間隔が狭くなると、係合部材40を製造する金型に溶融した熱硬化樹脂を射出・充填する際に、隣接するフック同士の側面が分離できずに接してしまう恐れがある。この場合は、それぞれのフックが独立に弾性変形をすることができず、フックの弾性特性を阻害するという問題がある。係合部材40の第2の実施例では、上記の理由により、フックの数を第1の実施例よりも少なくして各平面上ではそれぞれ2つとし、隣接するフック間の間隔を広くするように構成する。これにより製造工程のバラツキ変動により、隣接するフック間が封止樹脂により連結されるのを防止し、各フックが独立に弾性変形を行うように構成することが出来る。
また図4(b)、(c)に示す第1フック群43a,43bと、第2フック群44a、44bの各フック厚さtを第1実施例のフック厚さよりも、フックが弾性変形を行う際の強度を高める為に厚くしている。プラスチックの曲げ剛性ρは、下記の(1)式のように厚さtの3乗と幅W及びヤング率Eに比例することが知られており、例えば厚さtを1.2倍にすると曲げ剛性ρは1.73倍となる。一方、曲げ剛性ρはフック幅Wに直線的に比例するので、上述したようにフック幅を大きくできない場合は、フック厚さtを厚くすることは曲げ剛性ρを向上する上で極めて有効である。具体的には樹脂を決定するとヤング率Eが定まり、同一平面上のフックの数とフック間隔とを定めると、フック幅Wがほぼ決定される。従って、必要とする曲げ剛性ρを実験から求めると、(1)式を用いて必要なフック厚さtを算出することが出来る。
ρ=E・W・t/12 ・・・(1)
次に図4(f)、(f)’を参照して、第2実施例の係合部材40を構成するフックの形状について説明する。ここで図4(f)は、フック43a,43b,44a,44bの平面形状を表す模式的拡大平面図であり、図4(f)’は、参考として図2に示す第1実施例のフック23a〜23c、24a〜24cの平面形状を表す模式的拡大平面図である。第1実施例のフックは、係合部材20の内面とフックの根元との線が図4(f)’の410で示すようにカーブで形成されているが、第2実施例のフックは、係合部材40の内面とフックの根元との線が図4(f)の49で示すように直線的に形成されている。発明者は、係合部材内面に対するフックの根元の形状をカーブから直線に変更した試作品を作成し評価したところ、フックの弾性が大きくなることを見いだした。このフックの根元の形状がフックの弾性に及ぼす影響を考慮し、第1実施例におけるフックの弾性よりも大きいフックの弾性が必要とされる場合は、第2実施例のフックで採用したように、フックの根元の形状を直線的に構成する。
次に図4(a),(d),(e)を参照して、係合部材端面22近傍に設けた係合部材端面支持部48について説明する。図4(d)は係合部材端面支持部48を含む係合部材端面22の平面図であり、係合部材端面支持部48には係合部材の内面に8個の凸部481〜488が形成される。係合部材端面支持部48の内径rは図4(e)に示すように、図1のジョイント部材10の外径に実質的に等しいか若しくは若干広くなるように形成され、厚さdは1mm〜5mmで形成される。すなわち、凸部481〜488は係合部材40の内面47に沿って、係合部材端面22から奥行き方向に厚さdにわたって形成される。
図1に示したジョイント部材10を、図4(a)〜(e)に示す係合部材40の係合部材端面22側から挿入すると、凸部481〜482に対して係止部の第1傾斜面11aが奥方向に滑らかにスライドする。さらに、ジョイント部材10によりフック43a,43bを奥方向に向かって押圧するとフック43a,43bは弾性変形により拡開し、ジョイント部材10は係合部材40の奥方向に向かって滑らかに挿入される。
ジョイント部材係合部11を構成する係止部の先端部P1が、フック43aの先端部R1、フック43bの先端部R1’を超すと、フック43a及びフック43bと係止部との当接状態が解除され、先端部R1、R1’は係止部の第2傾斜面11bに沿って内側に移動し、弾性により元の位置に復帰する。この為、ジョイント部材10の手前方向への移動はフック43a及びフック43bにより阻止され、いったんジョイント部材10と係合部材40とが嵌合すると、ジョイント部材10が嵌合状態から外れることはない。この為、本発明のジョイント部材10と係合部材40とを用いて部材間を安定して結合することが出来る。また、フック43a及びフック43bの両面、例えば、フック第1傾斜面45とこの面の反対側の面が係合部材40の内面に対してともに鋭角に形成されるため、第2実施例によるフック43a及びフック43bは滑らか、かつ安定して弾性変形を行う。この効果は、他のフックについても同様である。
ジョイント部材10をさらに奥方向に向かって押し進めると、ジョイント部材係合部11を構成する係止部はフック44a及びフック44bと当接し、上記に説明した係止部とフック43a及びフック43bの動作機構と同様な動作機構により、係止部はフック44a及びフック44bにより係止される。上記に説明したように、ジョイント部材10は先端側に設けた係止部から手前側に設けた係止部に向かって順次、係合部材端面支持部48、第1フック群43a,43bと、第2フック群44a、44bとの係合を交互に繰り返して係合部材40の奥方向に向かって挿入され、最後に挿嵌が完了する。
また、係合部材の入口内径rは、ジョイント部材10の外径と実質的に等しいか若しくは若干広くなるように形成され、挿入されたジョイント部材10は、係合部材端面支持部48、第1フック群43a,43b、第2フック群44a、44bとにより係合部材40の奥行き方向の複数箇所で係合部材の中心方向に押圧され、ジョイント部材10の中心軸は、傾斜することなく、係合部材40の中心軸にほぼ一致するように構造力学上の配慮がなされている。すなわち、化合部材端面支持部48において、ジョイント部材10は凸部481〜488によりほぼ均等に係合部材の中心方向に押圧され、第1フック群43a,43bと、第2フック群44a、44bにより互いに直交する方向で係合部材の中心方向に押圧され、構造力学上のバランスを好適に保っている。
また図4(a)からわかるように、フック43a,43b,44a,44bの根元の部分は平面的に凸部481〜488の間に形成され、これらの根元の部分から係合部材40の中心方向にフック43a,43b,44a,44bが形成される。次に、平面方向における各フック43a,43b,44a,44bの根元から各フックの先端までの長さについて考察する。
本実施例では、フック43a,43b,44a,44bの根元を凸部481〜488の先端よりも係合部材40の内面側に設けるので、係合部材端面支持部48に凹凸を設けずにフック43a,43b,44a,44bを形成するよりも、各フック43a,43b,44a,44bの長さを長くすることが出来る。フックの長さを長くすることによりフックの弾性特性を向上することが出来るので、ジョイント部材10を安定して係合部材40に挿入することが出来る。すなわち、本実施例では係合部材端面支持部48を設けることにより、係合部材端面22からジョイント部材10を滑らかに挿入するとともに安定して支持し、かつ、フック43a,43b,44a,44bの長さを長く保って、各フック43a,43b,44a,44bの弾性特性を向上するという特徴を有している。
なお上記において、係合部材端面支持部48は点対称の場合で説明したが、必ずしも点対称などの対称性を有する必要は無い。また、係合部材端面支持部48に凹部と凸部とを設け凸部でジョイント部材10を支持し、凹部に各フックの根元部を形成してフック長の長さが長くなるように構成し、かつ、係合部材端面においてジョイント部材10が滑らかに挿入されるように構成することが技術上のポイントである。また、凹凸の形状については特別な制限はないが、点対称、あるいは線対称であっても良い。
次に図5(a)、(b)を参照して、本発明の第1の実施例に関わる部材の結合構造を板などの部材に取り付けて組立構造物を製造する方法、およびこれらの組立構造物を相互に結合して複合組立構造物を製造する方法について説明する。図5(a)で、51はジョイント部材10が挿嵌された組立構造物、52は係合部材20が挿嵌された組立構造物である。ジョイント部材10が挿嵌されたパーティクルボードなどの組立構造物51の製造方法としては、組立構造物を構成する部材にジョイント部材10の外形寸法よりも若干小さい内径寸法の開口部を設け、ジョイント部材10を開口部に挿嵌する。このとき、ジョイント部材係合部11が組立構造物51に設けた開口部の内面と強く嵌合して、ジョイント部材10が組立構造物51から抜けないように構成される。
一方、組立構造物52には係合部材20の外形寸法よりも若干小さい内径寸法の開口部を設け、係合部材20を開口部に挿嵌する。このとき、係合部材20の外面に設けた係合部材外側係止部21が組立構造物52に設けた開口部の内面と強く嵌合して、係合部材外側係止部21が部材52から抜けないように構成される。上記に説明したように、本発明によるジョイント部材10および係合部材20が、それぞれ工場で組立構造物51,52を構成する各部材に設けられた開口部に挿嵌され、これらが組立構造物として販売される。
次に、組立構造物を購入した顧客が、図5(b)に示すように、ジョイント部材10を係合部材20の開口部に挿入し、図2を参照して説明した方法で、組立構造物51,52の各平面が密接するまでジョイント部材10を係合部材20に押圧し、ジョイント部材10を係合部材20に対して嵌合する。組立構造物51に挿嵌されたジョイント部材10の組立構造物51表面からの高さはばらつきがあり、フック群間の実効ピッチが大きいと、組立構造物51,52の各平面間に隙間が生じるという問題があるが、本実施例による係合部材20においては、係合部材20の長手方向の位置を異にする第1フック群と第2フック群のいずれか一つとジョイント部材係合部11とが嵌合するように構成し、フックの実効ピッチを小さくするように工夫している。このような構成により、結合する組立構造物の表面同士を隙間無く結合することが可能である。なお、部材としては、パーティクルボード、配向性ストランドボード(OSB)、中密度繊維板(MDF)などを用いることができる。
(第2実施例)
次に図6を参照して、本発明の第2の実施例について説明する。図6は、本発明の第2の実施例に関わるジョイント部材60の構成と、このジョイント部材60を用いた組立構造物62,63の取付方法を示す説明図であり、60は両側に雄ネジ61a、61bを形成したジョイント部材であり、雄ネジ61aと雄ネジ61bとは逆回り方向に形成されている。また、20A,20Bはそれぞれ部材62,63に挿嵌された係合部材である。最初に、組立構造物62,63を両側からジョイント部材60に近づけ、雄ネジ61aを係合部材20Aに挿入するとともに、雄ネジ61bを係合部材20Bに挿入し、続いて、雄ネジ61a、61bの少なくとも一つの山が係合部材20A,20Bに形成されたフックの位置よりも奥になるように、雄ネジ61a、61bを係合部材20A,20B内部に設けたフックに対して押し込むように組立作業を行う。
次に、ジョイント部材60を回転すると、雄ネジ61aと係合部材20A内部に設けたフックとがスパイラル的に係合を継続して、雄ネジ61aは係合部材20Aの奥に挿入されるとともに、雄ネジ61bは係合部材20B内のフックとスパイラル的に係合を継続して係合部材20Bの奥に挿入される。このようにして、ジョイント部材60と係合部材20A,20Bによりドライバ等の工具を用いることなく、部材62と部材63とを所定の距離を保って、容易に結合することができる。
(第3実施例)
次に図7を参照して、本発明の第3の実施例について説明する。図7は本発明の第3の実施例に関わるジョイント部材70の構成と、このジョイント部材70を用いた組立構造物74と部材75a、75bからなる組立構造物の取付方法を示す説明図であり、70は一端側に雄ネジ71、他端側に六角穴を有する頭72が形成されたジョイント部材であり、75aは板状の部材、75bはジョイント部材70を貫通するための開口部76が設けられた部材である。74は、係合部材20が挿嵌された部材である。最初に、ジョイント部材60を開口部76に挿入し、さらに、係合部材20に挿入する。
続いて、雄ネジ71の少なくとも一つの山が係合部材20に形成されたフックの位置よりも奥になるように、雄ネジ71を係合部材20内部に設けたフックに対して押し込むように組立作業を行う。次に、六角73を六角穴(図示せず)に嵌合させて回転すると、雄ネジ71と係合部材20内部に設けたフックとがスパイラル的に係合を継続して、雄ネジ71は係合部材20の奥に挿入される。本実施例では、雄ネジ71をスパイラル的に係合部材20内部に嵌入することにより、組立構造物74と部材75a,75bからなる組立構造物とを強固に結合することが出来る。また、ジョイント部材70は板状の部材75aにより見えないように構成されるので、デザイン性優れている。本実施例による結合構造は、部材75a,75bで構成されるL字形の組立構造物のように工場で予めジョイント部材を挿嵌しておくことができない場合でも、本発明による結合構造を適用することが出来るという効果がある。
(第4実施例)
次に図8(a)〜図8(f)を参照して、本発明の第4の実施例について説明する。図8(a)は、本実施例で用いるジョイント部材80の斜視図であり、ジョイント部材80は外面に雄ネジが形成されたジョイント結合部81と、このジョイント結合部81を固定するヘッド部82と、ヘッド部に固定されジョイント結合部81を手で挟んで回転させるためのフランジ83と、ヘッド部82の上面84とを有している。
次に図8(b)〜図8(f)を参照して、第4の実施例に関わるジョイント部材80の構成と、このジョイント部材80を用いた組立構造物86と組立構造物87の取付方法について説明する。最初に図8(b)に示すように、フランジ83を手で掴みジョイント結合部81を係合部材20に差し込み、さらに、雄ネジの少なくとも一つの山が係合部材20に形成されたフック(図示せず)の位置よりも奥になるように、雄ネジを係合部材20内部に設けたフックに対して押し込むように作業を行う。
次に図8(c),(d)において、ヘッド部82の側面平坦部85が組立構造物86の表面と接触するまで、ジョイント結合部81を回転させる。続いて図8(e)に示すように、ヘッド部82を挿入するための凹部88とジョイント結合部81を貫通するための開口部89とを設けた組立構造物87を、図8(f)に示すようにヘッド部82に凹部88を被せ、ジョイント結合部81を開口部89から貫通するように組み立てる。組立構造物86と組立構造物87とを六角などの組立工具を使うことなく強固に結合することが出来る。また、ジョイント部材80全体が、組立構造物87に設けられた凹部88にすっぽり収容されるので、美観が損なわれることがない。
なお上記において、第1フック群23a,23b,23cと、第2フック群24a,24b,24cとがそれぞれ同一水平面上に互いに120度の角をなして配置されるとして説明したが、これに限らず、L(Lは2以上の整数)個の第1フック群と、M(Mは2以上の整数)個の第2フック群とを、それぞれ異なる水平面上に互いに360度/L、360度/Mの角度で離れた位置関係に配置するようにしてもよい。また、第1フック群23a,23b,23cと、第2フック群24a,24b,24cに加えて奥方向に、第3フック群乃至第N(4以上の整数)フック群などを設けるように構成しても良い。さらに、第2フック群を設けず、第1フック群のみで構成するようにしても良い。このとき、同一フック群を構成するフックによりジョイント部材を安定して保持するため、特にL又はMが2の場合は、平面的にフックを見たときのフックの両端部が突出し、この突出部によりジョイント部材を係合部材の中心軸に向かって押圧するように構成する。すなわち全てのL、Mに対して、同一フック群を構成する複数のフックが、少なくとも2ヶ所以上からジョイント部材を中心軸方向にそれぞれバランス良く押圧することにより、ジョイント部材を安定して係合部材により保持することが出来る。
また第2の実施例乃至第4の実施例において、ジョイント部材60,70,80に雄ネジを設けるとして説明したが、雄ネジとともに図1に示すような係止部を設けるように構成しても良い。このとき、ジョイント部材の先端側に係止部を形成し、続いてジョイント部材の外面に雄ネジを形成しても、逆にジョイント部材の先端側に雄ネジを形成し、続いて係止部を形成しても、いずれの方法であっても良い。この方法によれば、雄ネジを回転してジョイント部材を係合部材20の奥に挿嵌した後、第1の実施例で説明したように、係止部の手前方向への移動はフックで阻止されるので、いったんジョイント部材と係合部材20とが嵌合すると、ジョイント部材が係合部材20から外れることは無く、安定して結合を保つことが出来る。また上記において係合部材20を用いて説明したが、係合部材40を用いても同様である。
また係合部材20をパーティクルボード、配向性ストランドボード(OSB)、中密度繊維板(MDF)等の部材に挿嵌する際は、必要とする結合強度によって係合部材20を挿嵌する凹部の内面に接着剤を塗布するようにしても良い。すなわち、係合部材20を挿嵌する部材との結合強度を高くする必要がある場合は、係合部材20を挿嵌する凹部の内面に接着剤を塗布した後に、係合部材20を凹部に挿嵌し、係合部材20と、これと結合する部材との結合強度がそれほど必要としない場合は、凹部の内面に接着剤を塗布しないでそのまま係合部材20を凹部に挿嵌するようにしても良い。
10 ジョイント部材
11 ジョイント部材係合部
11a 第1傾斜面
11b 第2傾斜面
12 窪み
20,20A,20B 係合部材
21 係合部材外側係止部
21a 第3傾斜面
21b 第4傾斜面
22 係合部材端面
23a,23b,23c 第1フック群
24a,24b,24c 第2フック群
43a,43b,44a,44b フック
45 フック第1傾斜面
47 係合部材の内面
48 係合部材端面支持部
481〜488 凸部
49,410 係合部材の内面とフックの根元との線
51,52 組立構造物
60 ジョイント部材
61a,61b 雄ネジ
62,63 組立構造物
70 ジョイント部材
71 雄ネジ
72 頭
73 六角
74 組立構造物
75a,75b 部材
76 開口部
80 ジョイント部材
81 ジョイント結合部
82 ヘッド部
83 フランジ
86,87 組立構造物
88 凹部
89 開口部

Claims (5)

  1. 棒状のジョイント部材と、
    前記ジョイント部材を挿嵌する中空の係合部材とを備え、前記ジョイント部材と前記係合部材を連結することにより2つの部材を連結する部材の結合構造であって、
    前記ジョイント部材の外周部に凸部と凹部が連続してなるジョイント部材係合部が形成され、
    前記ジョイント部材を挿嵌する前記係合部材の入口の内径が実質的に前記ジョイント部材の外径と等しく、
    前記係合部材は内面に、かつ前記内面の中心方向に向かって配置された弾力性を有する複数のフックを備え、
    前記係合部材の中心軸方向における前記フックの両面は、前記係合部材の内面の奥行き方向に対してともに鋭角に形成され、
    前記フックは同一平面上に形成された第一のフック群及び前記平面と所定距離離れた同一平面上に形成された第二のフック群を備え、
    前記入口に、前記係合部材の上面から見た複数の凹部と凸部とを有し前記ジョイント部材を支持するための係合部材端面支持部が設けられ、
    前記フックの根元は平面的に前記凸部の間に形成され、
    前記フックの根元と前記係合部材の内面とがなす線が、実質的に直線であることを特徴とする部材の結合構造。
  2. 前記ジョイント部材の両側に前記ジョイント部材係合部が形成され、前記凹部と前記凸部から形成される各傾斜角が、前記ジョイント部材の長手方向に対して互いに逆向きであることを特徴とする請求項1記載の部材の結合構造。
  3. 前記ジョイント部材の中央部に、前記ジョイント部材の長手方向に沿って窪みを設けることを特徴とする請求項1または請求項2記載の部材の結合構造。
  4. 前記フック群間のピッチLfと前記ジョイント部材の凹部間又は凸部間のピッチDが以下の式に従って、前記フック群及び前記ジョイント部材が設けられることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の部材の結合構造。
    Lf=D×(K±α)
    ここでKは整数、αは分数を表す。
  5. 請求項1乃至請求項6記載の前記係合部材と前記ジョイント部材を有する組立構造物であって、
    前記組立構造物は、前記係合部材が挿嵌された第1の被結合部材と、
    前記ジョイント部材が挿嵌された第2の被結合部材と、
    を有することを特徴とする組立構造物。
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