JP3116054U - 木質系組立家具類の交叉部装飾ピース - Google Patents
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Abstract
【課題】
金属板から成る隅金のように発錆したり、不慮に反り曲がり変形したりすることなく、木質系組立家具類の継ぎ目となる交叉部へ希望の優美な興趣変化を与えることができる装飾ピースを提供する。
【解決手段】
木質系家具類(M)を組み立てる2部材の交叉部に跨がる板面(10)が同一平面でのフラットなL字型、T字型又は一文字型として、そのフラットな板面(10)に開口分布する複数の皿ビス受け入れ孔(11)も含む全体を、透明性と機械的強度があるAS樹脂から一体に射出成形した。
【選択図】 図4
金属板から成る隅金のように発錆したり、不慮に反り曲がり変形したりすることなく、木質系組立家具類の継ぎ目となる交叉部へ希望の優美な興趣変化を与えることができる装飾ピースを提供する。
【解決手段】
木質系家具類(M)を組み立てる2部材の交叉部に跨がる板面(10)が同一平面でのフラットなL字型、T字型又は一文字型として、そのフラットな板面(10)に開口分布する複数の皿ビス受け入れ孔(11)も含む全体を、透明性と機械的強度があるAS樹脂から一体に射出成形した。
【選択図】 図4
Description
本考案は木質材から組み立てられた物品収納箱や物品整理棚、その他の各種家具類を対象として、その2部材の継ぎ目となる交叉部へ取り付け使用される装飾ピースに関する。
この種木質系組立家具類の交叉部には、薄肉な金属板からフラットなL字型や一文字型に打ち抜かれるか、又は立体的なL字型に折り曲げられた隅金が、固定ビスによって取り付けられており、その交叉部を補強している通例である。
ところが、このような金属板から成る隅金は木質系家具類との馴染みが悪く、違和感を与えるほか、経年的に発錆したり、不慮に反り曲がり変形したりするおそれがある。
それにもまして、組立家具類の継ぎ目となる交叉部へ、希望の優美な興趣変化を与えることは到底不可能であり、その装飾効果に劣る。
本考案はこのような課題の改良を目的としており、その目的を達成するために、請求項1では木質系家具類を組み立てる2部材の交叉部に跨がる板面が同一平面でのフラットなL字型、T字型又は一文字型として、そのフラットな板面に開口分布する複数の皿ビス受け入れ孔も含む全体を、透明性と機械的強度があるAS樹脂から一体に射出成形したことを特徴とする。
又、請求項2では木質系家具類を組み立てる2部材の交叉部に跨がる板面同志の隣り合う相互が直角に交叉する立体的な二方型又は三方型として、その直角な板面の各個に開口分布する複数の皿ビス受け入れ孔も含む全体を、透明性と機械的強度があるAS樹脂から一体に射出成形したことを特徴とする。
更に、請求項3では上記請求項1又は2に従属する構成として、AS樹脂に着色を与えると共に、板面の厚みを薄くとも約5mmに寸法化したことを特徴とする。
請求項1の構成によれば、透明性と機械的強度があるAS樹脂(スチレンとアクリルニトリルとの共重合体)から射出成形されているため、木質系家具類を透視できるスケルトンタイプの装飾ピースとして、これを組立家具類における2部材の継ぎ目となる交叉部へビス止め使用することにより、その交叉部にアクセントとなる優美な装飾効果を与えることができる。
しかも、その装飾ピースの板面に開口分布する複数の皿ビス受け入れ孔は、成形後の穿孔加工によらず、装飾ピース自身と一体に同時成形されているため、そのビス受け入れ孔が白濁状態に汚損した印象として、装飾ピースの無色透明性を爾後的に阻害してしまうおそれもない。
又、AS樹脂は熱可塑性樹脂のうちでも、特に優れた引張り強度を発揮するため、木質系家具類を組み立てる2部材の継ぎ目となる交叉部へ、装飾ピースをビス止め使用することにより、その交叉部を物理的に補強することもでき、従来の金属板から成る隅金と異なって、経年的な発錆や反り曲がり変形などを招来するおそれがなく、木質系家具類との馴染み良い外観体裁を確保し得るのである。
そして、このような諸効果は請求項2の構成でも、全く同様に達成することができる。殊更、請求項2に記載の装飾ピースでは板面同志の隣り合う相互が直角に交叉する立体的な二方型又は三方型をなすため、これによって木質系組立家具類の交叉部を一層安定良く補強することができる。
何れにしても、請求項3の構成を採用するならば、装飾ピースの透明性を維持しつつも、これに希望の着色カラーを与えることができ、ますます興趣変化に富む装飾効果を得られるのであり、家具類に応じた取捨選択使用も可能となる。
以下、図面に基いて本考案の具体的構成を詳述すると、図1〜4は本考案に係る装飾ピース(A1)(A2)(A3)の各種第1実施形態とその使用例を示している。
茲に、第1実施形態の装飾ピース(A1)(A2)(A3)では物品収納箱や物品整理棚、その他の木質系家具類(M)を組み立てる2部材の継ぎ目となる交叉部に跨がる板面(10)が、同一平面でのフラットなL字型、T字型又は一文字型として、透明性と機械的強度を有するAS樹脂(スチレンとアクリルニトリルとの共重合体)から一体的に射出成形されている。尚、上記板面(10)の帯幅(W)は一例として約16mm、同じく厚み(T)は一例として約5mmである。
(11)はこのような装飾ピース(A1)〜(A3)のフラットな板面(10)に点在分布する複数の皿ビス受け入れ孔であり、これらも図外の射出成形金型によって、装飾ピース(A1)〜(A3)自身と一体に同時成形されている。その結果、装飾ピース(A1)〜(A3)自身の無色透明性を阻害するおそれがない。
この点、装飾ピース(A1)〜(A3)を上記AS樹脂から一旦射出成形した後、その板面(10)の皿ビス受け入れ孔(11)をドリルなどによって穿孔加工した場合には、その皿ビス受け入れ孔(11)の内周面が白濁状態と化し、装飾ピース(A1)〜(A3)自身の透明性が爾後的に阻害されてしまうこととなり、好ましくない。
そして、図4の使用例から明白なように、上記L字型の装飾ピース(A1)はその板面(10)を、木質系家具類(M)を組み立てる天板(12)と側板(13)との2部材や、側板(13)と地板(14)との2部材へ跨がる状態に当てがって、上記皿ビス受け入れ孔(11)から木質系家具類(M)へ皿ビス(15)を螺入することにより、その2部材の継ぎ目となる交叉部へ取り付け固定する。
又、上記T字型の装飾ピース(A2)はその板面(10)を、木質系家具類(M)を組み立てる天板(12)と仕切り壁板(16)との2部材や、仕切り壁板(16)と地板(14)との2部材、棚板(17)と側板(13)との2部材に跨がる状態に当てがって、やはり皿ビス受け入れ孔(11)から木質系家具類(M)へ皿ビス(15)を螺入することにより、その2部材の継ぎ目となる交叉部へ取り付け固定する。
更に、上記一文字型の装飾ピース(A3)はその板面(10)を、木質系家具類(M)を組み立てる仕切り壁板(16)と棚板(17)との2部材へ跨がる状態に当てがって、同じく皿ビス受け入れ孔(11)から木質系家具類(M)へ皿ビス(15)を螺入することにより、その2部材の継ぎ目となる交叉部へ取り付け固定するのである。
そうすれば、上記何れの使用例にあっても、そのスケルトンタイプの装飾ピース(A1)〜(A3)によって、木質系家具類(M)の交叉部を外観上隠蔽することなく、その交叉部にアクセントとなる優美な装飾効果を与えることができる。
しかも、上記装飾ピース(A1)〜(A3)は引張り強度を有するAS樹脂からの射出成形品であり、その板面(10)が組立家具類(M)における2部材の継ぎ目を跨ぐ状態として、皿ビス(15)により取り付け固定されるため、その組立家具類(M)の交叉部を補強することもできるのである。
次に、図5〜8は本考案に係る装飾ピース(B1)(B2)(B3)の各種第2実施形態とその使用例を示しており、その第2実施形態の装飾ピース(B1)〜(B3)では上記木質系家具類(M)を組み立てる2部材の継ぎ目となる交叉部に跨がる板面(10)同志の隣り合う相互が、直角(θ)に交叉する立体的な二方型又は三方型として、やはり透明性と機械的強度を有するAS樹脂から一体に射出成形されている。尚、その板面(10)の厚み(T)は一例として約5mm、同じく板面(10)の帯幅(W)は一例として約21mmである。
又、このような装飾ピース(B1)〜(B3)の直角(θ)な板面(10)に各々点在分布する複数の皿ビス受け入れ孔(11)は、図1〜4の上記第1実施形態と同じく射出成形金型により、その装飾ピース(B1)〜(B3)自身の成形と一挙同時に開口形成されている。
そして、図8の使用例に示す如く、上記立体的な二方型装飾ピース(B1)(B2)の直角(θ)な板面(10)は木質系家具類(M)を組み立てる天板(12)と側板(13)との2部材や、地板(14)と側板(13)との2部材へ横方向から当てがわれて、上記皿ビス受け入れ孔(11)から木質系家具類(M)へ螺入する皿ビス(15)により、その2部材の交叉部へ取り付け固定される。
又、同じく立体的な三方型装飾ピース(B3)の直角(θ)な板面(10)は、木質系家具類(M)を組み立てる天板(12)と側板(13)との2部材や、地板(14)と側板(13)との2部材へ前方又は後方から当てがわれて、やはり皿ビス受け入れ孔(11)から木質系家具類(M)へ螺入する皿ビス(15)により、その2部材の交叉部へ取り付け固定されるのである。
そうすれば、上記第1実施形態と同じく、そのスケルトンタイプの装飾ピース(B1)〜(B3)によって、木質系家具類(M)の交叉部にアクセントとなる優美な装飾効果を付与することができ、しかもその2部材の継ぎ目となる交叉部を安定良く確固に補強し得るのであり、歪み変形などを起すおそれがない。
上記第1、2実施形態の何れにあっても、そのAS樹脂に青色や緑色、黄色、桃色、黒色などの着色顔料を添加することにより、装飾ピース(A1)〜(A3)(B1)〜(B3)に各種着色カラーを与えることが好ましい。
そうすれば、これらの有色透明性によって、木質系家具類(M)の交叉部へ一層興趣変化に富む装飾効果を与えることができる。又、その装飾ピース(A1)〜(A3)(B1)〜(B3)の板面(10)を薄くとも約5mmの厚み(T)として寸法化することにより、その機械的強度を向上させることが望ましい。
尚、図4、8の使用例では説明を簡略化するための便宜上、その第1、2実施形態に係る装飾ピース(A1)〜(A3)(B1)〜(B3)の各種を、共通の木質系家具類(M)へ集中的に取り付け併用しているが、必らずしも集中的に取り付け併用されるとは限らず、その1種づつの個別に取り付け使用されることも勿論あり得る。
(10)・板面
(11)・皿ビス受け入れ孔
(12)・天板
(13)・側板
(14)・地板
(15)・皿ビス
(16)・仕切り壁板
(17)・棚板
(A1)(A2)(A3)(B1)(B2)(B3)・装飾ピース
(M)・木質系家具類
(T)・厚み
(W)・帯幅
(θ)・直角
(11)・皿ビス受け入れ孔
(12)・天板
(13)・側板
(14)・地板
(15)・皿ビス
(16)・仕切り壁板
(17)・棚板
(A1)(A2)(A3)(B1)(B2)(B3)・装飾ピース
(M)・木質系家具類
(T)・厚み
(W)・帯幅
(θ)・直角
Claims (3)
- 木質系家具類(M)を組み立てる2部材の交叉部に跨がる板面(10)が同一平面でのフラットなL字型、T字型又は一文字型として、そのフラットな板面(10)に開口分布する複数の皿ビス受け入れ孔(11)も含む全体を、透明性と機械的強度があるAS樹脂から一体に射出成形したことを特徴とする木質系組立家具類の交叉部装飾ピース。
- 木質系家具類(M)を組み立てる2部材の交叉部に跨がる板面(10)同志の隣り合う相互が直角(θ)に交叉する立体的な二方型又は三方型として、その直角(θ)な板面(10)の各個に開口分布する複数の皿ビス受け入れ孔(11)も含む全体を、透明性と機械的強度があるAS樹脂から一体に射出成形したことを特徴とする木質系組立家具類の交叉部装飾ピース。
- AS樹脂に着色を与えると共に、板面(10)の厚み(T)を薄くとも約5mmに寸法化したことを特徴とする請求項1又は2記載の木質系組立家具類の交叉部装飾ピース。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005006904U JP3116054U (ja) | 2005-08-24 | 2005-08-24 | 木質系組立家具類の交叉部装飾ピース |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012000205A (ja) * | 2010-06-15 | 2012-01-05 | Asahi Wood Processing Co Ltd | 組立ボックスおよび組立ボックスの製造方法 |
-
2005
- 2005-08-24 JP JP2005006904U patent/JP3116054U/ja not_active Expired - Fee Related
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