以下、本発明による情報システム等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。また、所定の情報が格納され得る格納部等において、当該格納部に情報が記憶される過程は問わないものとする。例えば、記録媒体を介して情報が格納部等で記憶されるようになってもよい。また、通信回線などを介して送信された情報が格納部等で記憶されるようになってもよい。さらに、入力デバイスを介して入力された情報が格納部等で記憶されるようになってもよい。また、本実施の形態において説明する各情報の形式、内容などは、あくまで例示であり、各情報の持つ意味を示すことができれば、形式、内容などは問わない。
(実施の形態1)
本実施の形態において、サーバ装置が、シーン付楽曲データを送信し、端末装置が、当該シーン付楽曲データを受信し、再生する情報システム1について説明する。
図1は、本実施の形態における情報システム1の概念図である。図1において、サーバ装置11と、1以上の端末装置12とが、ネットワーク13を介して接続されている。ネットワーク13は、有線または無線の通信回線であり、例えば、インターネットやイントラネット、LAN(Local Area Network)、公衆電話回線網などである。また、図1において、端末装置12は、通常、オーディオ装置と一体型のナビゲーション装置であるが、例えば、オーディオ装置と接続されているナビゲーション装置や、ナビゲーション装置と接続されているオーディオ装置、オーディオ装置とナビゲーション装置との連携を行うための装置などでもよい。また、端末装置12は、車や、バイク、自転車などの移動体(乗り物)に搭載されている。なお、移動体には人も含まれる。
図2は、本実施の形態におけるサーバ装置11のブロック図である。サーバ装置11は、格納部111、受信部112、取得部113、送信部114を備える。
また、図3は、本実施の形態における端末装置12のブロック図である。端末装置12は、端末格納部1201、端末受付部1202、端末送信部1203、端末受信部1204、端末蓄積部1205、シーン情報取得部1206、シーン識別子取得部1207、終了条件取得部1208、楽曲データ取得部1209、制御部1210、楽曲データ再生部1211を備える。
格納部111には、1以上のシーン付楽曲データが格納される。シーン付楽曲データとは、1以上の楽曲データと、1つのシーン識別子とを対応付けて有する情報である。楽曲データとは、楽曲を電子的に扱うためのものである。楽曲とは、いわゆる「音楽」と呼ばれるものや、いわゆる「曲」と呼ばれるもの、音声、効果音などである。楽曲の内容は問わない。また、楽曲データは、楽曲を電子的に扱えるものであれば、形式などは問わない。楽曲データは、例えば、MP3や、MIDI、WAVなどの形式である。また、楽曲データは、通常、楽曲データを識別するための楽曲データ識別子を有する。当該楽曲データ識別子は、例えば、いわゆるファイル名や、楽曲名などである。また、楽曲データは、当該楽曲の属性を示す楽曲属性情報を有していてもよい。楽曲属性情報は、例えば、楽曲の長さ(時間)や、ビットレート、チャンネル数、サンプリングレートなどである。
また、シーン識別子とは、移動体の走行シーンを識別するための情報である。移動体が人である場合、当該走行は、徒歩である。走行シーンとは、例えば、移動体の走行時の位置や、移動体の走行時の状態、移動体の走行時の時刻、移動体の走行時の天気などである。つまり、シーン識別子は、例えば、(1)移動体の位置に関連する識別子や、(2)移動体の状態に関連する識別子、(3)時刻に関連する識別子、(4)天気に関連する識別子、(5)その他の任意の識別子などである。(1)は、例えば、道路の種類を識別するものや、道路の構造を識別するもの、地域を識別するものなどである。(1)は、例えば、「高速道路」や、「一般道路」、「トンネル」、「橋」、「東京」、「大阪」などである。また、(2)は、移動体のエンジンの状態を識別するものや、移動体の燃料残量を識別するもの、移動体の速度を識別するものなどである。(2)は、例えば、「エンジンON」や、「燃料多」、「速度遅」などである。また、(3)は、例えば、時間帯を識別するものなどである。(3)は、例えば、「午前」や、「午後」、「朝」、「昼」、「夕」、「夜」などである。また、(4)は、例えば、天気を識別するものや、降水確率を識別するものなどである。(4)は、例えば、「晴」、「曇」、「雨」、「降水確率50%」などである。また、(5)は、例えば、「シーンA」や、「シーンB」、「ユーザ定義シーン」などである。
また、シーン付楽曲データは、1以上の楽曲データと、1つのシーン識別子と、1つの再生条件とを対応付けて有する情報であってもよい。再生条件とは、通常、再生開始条件と再生終了条件とを有する情報であるが、再生開始条件のみを有する条件であってもよい。
再生開始条件とは、楽曲データの再生を開始する条件である。再生開始条件は、移動体の走行シーンに関する条件でもある。また、移動体の走行シーンに関する条件とは、移動体の走行シーンを示すシーン情報に関する条件である。つまり、再生開始条件とは、シーン情報を有する条件である。
シーン情報は、例えば、移動体の走行時の位置に関連する位置関連情報や、移動体の走行時の状態に関連する状態関連情報、移動体の走行時の時刻に関連する時刻関連情報、移動体の走行時の天気に関連する天気関連情報などである。なお、シーン情報は、通常、移動体の現在の走行シーンを示す情報である。
位置関連情報は、例えば、走行中の位置を示す位置情報や、走行中の道路を示す道路情報、走行中の地域を示す地域情報、走行中の地形を示す地形情報などである。
位置情報は、通常、経緯度を示す経緯度情報であるが、地図上の座標を示す座標情報や、高度を示す高度情報、距離を示す距離情報などであってもよい。「距離」は、通常、空間的距離であるが、時間的距離であってもよい。また、距離情報は、例えば、移動体の現在位置から目的地までの距離を示す目的地距離情報や、出発地から移動体の現在位置までの距離を示す現在距離情報、その他、移動体の現在位置から予め決められた条件に合致する地点までの距離を示す地点距離情報などである。また、目的地距離情報は、移動体の現在位置から目的地までの直線距離であってもよいし、経路上の距離であってもよい。これは、現在距離情報や、地点距離情報などでも同様である。また、「予め決められた条件」とは、地点に関する地点条件である。当該条件は、通常、目的地までの経路上かつ進行方向にある最も近い地点であること、である。また、当該「最も近い地点」とは、例えば、トンネルの入口または出口、高速道路の入口または出口、国道などの主要道と他の道路との交差点などである。つまり、「予め決められた条件に合致する地点」とは、例えば、目的地までの経路上かつ進行方向にある最も近いトンネルの入口または出口、高速道路の入口または出口、国道などの主要道と他の道路との交差点などである。なお、地点距離情報は、予め決められた条件に合致する地点から移動体の現在位置までの距離を示してもよい。また、地点距離情報は、例えば、「+」や「−」の符号を有しており、当該符号により、移動体の現在位置に対する方向を示してもよい。例えば、地点距離情報が「+」を有している場合、当該地点は移動体の進行方向(前方)に存在することを示す。また、例えば、地点距離情報が「−」を有している場合、当該地点は移動体の進行方向とは逆の方向(後方)に存在することを示す。
また、道路情報は、例えば、道路の種類を示す道路種類情報や、道路の構造を示す道路構造情報、道路の制限速度を示す制限速度情報などである。道路種類情報は、道路法に規定されている道路の種類や、道路の名称、その他任意の分類などを示す。道路種類情報は、例えば、「高速自動車国道」や、「一般国道」、「都道府県道」、「市町村道」、「名神高速道路」、「国道1号線」、「主要道」、「公道」、「私道」などである。道路種類情報は、道路の名称を示す道路名称情報であってもよい。また、道路構造情報は、例えば、「トンネル」や、「橋」、「高架」などである。また、制限速度情報は、例えば、「時速60km」や、「80km/h」などである。
また、地域情報は、通常、地域の名称を示す地域名称情報である。地域名称情報は、例えば、都道府県の名称を示す都道府県名称情報や、市町村の名称を示す値町村名称情報、行政区画の名称を示す行政区画名称情報、地方区分の名称を示す地方区分名称情報などである。地域情報は、例えば、「東京都」や、「兵庫県」、「千代田区」、「神戸市」、「関西」、「関東」などである。また、地形情報は、通常、地形の種類を示す地形種類情報である。地形情報は、例えば、「山間部」や、「海辺」、「川辺」、「市街地」などである。
また、状態関連情報は、例えば、移動体のエンジンのONまたはOFFの状態を示すエンジン情報や、移動体の燃料残量を示す燃料残量情報、移動体の速度を示す速度情報などである。エンジン情報は、例えば、「ON」や、「OFF」、「動作中」、「停止中」などである。
また、時刻関連情報は、例えば、時刻を示す時刻情報や、時間帯を示す時間帯情報などである。時間帯情報は、通常、気象庁が規定している時間細分(http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/saibun.html)であるが、当該時間細分と同様の細分を示すものであってもよい。時間帯情報は、例えば、「午前」や、「午後」、「朝」、「昼」、「夕」、「夜」などである。
また、天気関連情報は、天気を示す天気情報や、予報された天気を示す予報天気情報、降水確率を示す降水確率情報、雨量を示す雨量情報、雲量を示す雲量情報、気温を示す気温情報、湿度を示す湿度情報などである。天気情報や予報天気情報は、気象庁が規定している天気名(http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/tenki.html)や、その他一般的に天気予報等において使用される天気名などである。天気情報、および予報天気情報は、例えば、「晴」、「曇」、「雨」、「霙」、「雹」などである。
以上より、再生開始条件は、例えば、(1)移動体の位置に関連する条件や、(2)移動体の状態に関連する条件、(3)時刻に関連する条件などである。
(1)は、例えば、(11)「道路種類=高速自動車国道」や、(12)「道路構造=トンネル」、(13)「トンネル距離≦200m」などである。(11)は、移動体が走行している道路の種類が高速自動車国道であることを示す。また、(12)は、移動体が走行している道路の構造がトンネルであることを示す。また、(13)は、移動体の現在の位置からトンネルまでの距離が200mであることを示す。
なお、(13)は、トンネルまでの距離に関するトンネル距離条件であり、当該トンネル距離条件は、移動体の速度を示す速度情報に応じて変化することが好適である。例えば、当該速度情報が「50km/h」である場合、トンネル距離条件は、「トンネル距離≦15m」などである。また、例えば、当該速度情報が「100km/h」である場合、トンネル距離条件は、「トンネル距離≦30m」などである。また、トンネル距離条件は、トンネル距離情報を代入することで確定するものであってもよい。例えば、上記の例であれば、トンネル距離条件は、「トンネル距離≦($時速×3時間÷10,000)」などである。この場合、「$時速」に時速を示す速度情報が代入される。また、トンネル距離条件は、例えば、「トンネル距離≦($秒速×1秒)」などであってもよい。この場合、「$秒速」に秒速を示す速度情報が代入される。
また、(2)は、例えば、(21)「エンジン=ON」や、(22)「速度>0km/h」、(23)「燃料残量≦10L」などである。(21)は、移動体のエンジンの状態がONであることを示す。また、(22)は、移動体の速度が0km/hより大きいことを示す。また、(23)は、移動体の燃料の残量が10L以下であることを示す。
また、(3)は、例えば、(31)「時刻≦12:00」や、(32)「時間帯=夕暮れ」、(33)「降水確率≧50%」などである。(31)は、現在の時刻が12:00以前であることを示す。また、(32)は、現在の時間帯が夕暮れであることを示す。また、(33)は、降水確率が50%以上であることを示す。
また、再生開始条件は、これらの条件の2以上の組み合わせであってもよい。再生開始条件は、例えば、(a)「(道路種類=高速自動車国道)&(トンネル距離≦200m)」や、(b)「(時刻≦7:00)|(時刻≧22:00)」、(c)「(道路種類=一般国道)&(天気=雨)&(時刻≧18:00)」などである。(a)は、移動体が走行している道路の種類が自動車国道であり、かつトンネルまでの距離が200mであることを示す。また、(b)は、時刻が7:00以前である、または時刻が22:00以後であることを示す。また、(c)は、移動体が走行している道路の種類が一般国道であり、かつ天気が雨であり、かつ時刻が18:00以後であることを示す。
また、再生終了条件とは、楽曲データの再生を終了する条件である。再生終了条件は、移動体の走行シーンに関する条件でもある。なお、再生終了条件は、再生開始条件と同様であるので、説明を省略する。
また、シーン付楽曲データは、当該シーン付楽曲データが有する楽曲データの切替方法を示す楽曲切替方法情報を、当該楽曲データに対応付けて有していてもよい。当該楽曲データの切り替え方法とは、当該楽曲データの再生の開始の方法や、当該楽曲データの再生の終了の方法、当該一の楽曲データの再生を終了し、当該他の楽曲データの再生を開始する際の切り替えの方法などである。
楽曲切替方法情報は、例えば、(1)対応付いている楽曲データをフェードインにより再生を開始することや、(2)対応付いている楽曲データをフェードアウトにより再生を終了すること、(3)対応付いている1以上の楽曲データをクロスフェードにより切り替えること、(4)対応付いている楽曲データを、最初からまたは指定された箇所から再生を開始すること、(5)対応付いている楽曲データを、最後までまたは指定された箇所で再生を終了すること、(6)対応付いている1以上の楽曲データを通常通り切り替えることなどを示す情報である。「通常通り切り替える」とは、例えば、再生中の楽曲データを、音量を変えずに最後まで再生し、当該音量のまま次の楽曲データの再生を開始することや、再生中の楽曲データの再生を、音量を変えずに指示された位置で終了し、当該音量のまま次の楽曲データの再生を開始することなどである。
(1)は、例えば、「開始=フェードイン」や、「フェードイン」などである。また、(1)は、例えば、フェードインの時間を示す「フェードイン=3000msec」などであってもよい。また、(2)は、例えば、「終了=フェードアウト」や、「フェードアウト」などである。また、(2)は、例えば、フェードアウトの時間を示す「フェードアウト=2sec」などであってもよい。また、(3)は、例えば、「切替=クロスフェード」や、「クロスフェード」などである。また、(3)は、例えば、クロスフェードの時間を示す「クロスフェード=4.2秒」などであってもよい。また、(4)は、例えば、「開始=通常」や、「なし」などである。また、(5)は、例えば、「終了=なし」や、「通常」などである。また、(6)は、例えば、「切替=通常」や、「なし」などである。
また、シーン付楽曲データは、当該シーン付楽曲データが有するシーン識別子に対応する楽曲データの再生の順序や、再生の繰り返しの方法などを示す再生方法情報を、楽曲データに対応付けて有していてもよい。再生方法情報は、例えば、(1)「ランダム」や、(2)「通常」、(3)「ランダムワンス」、(4)「通常ワンス」、(5)「ランダムループ」、(6)「通常ループ」などである。(1)は、対応付いている1以上の楽曲データをランダムに再生することを示す。また、(2)は、対応付いている1以上の楽曲データを通常どおり(例えば、楽曲データ識別子の昇順)に再生することを示す。また、(3)は、対応付いている1以上の各楽曲データをランダムに一度だけ再生することを示す。また、(4)は、対応付いている1以上の各楽曲データを通常どおりに一度だけ再生することを示す。また、(5)は、対応付いている1以上の楽曲データをランダムに繰り返し再生することを示す。また、(6)は、対応付いている1以上の楽曲データを通常どおりに繰り返し再生することを示す。
また、シーン付楽曲データは、当該シーン付楽曲データが有するシーン識別子に対応する楽曲データを再生するタイミングを示すタイミング情報が対応付いていてもよい。タイミング情報は、例えば、(1)「Time=1000msec」や、(2)「Time=2.5sec,se01.wav」などである。(1)は、走行シーンが開始してから(後述のシーン識別子取得部1207がシーン識別子を取得してから)1000ミリ秒後に、対応付いている楽曲データの再生を開始することを示す。また、(2)は、走行シーンが開始してから2.5秒後に、対応付いている楽曲データのうち、「se01.wav」で識別される楽曲データの再生を開始することを示す。
また、楽曲切替方法情報や、再生方法情報、タイミング情報は、上記の様な楽曲データの切り替えや、楽曲データの再生を実現するものであればよく、その種類や形式、内容などは問わない。楽曲切替方法情報などは、以上の様な処理を実現するプログラムであってもよい。
また、格納部111には、1つのシーン識別子と、1つの再生条件とを対応付けて有する1以上のシーン付再生条件が格納されてもよい。また、シーン付再生条件は、楽曲切替方法情報を、再生条件に対応付けて有していてもよい。また、シーン付再生条件は、再生方法情報を、再生条件に対応付けて有していてもよい。また、シーン付再生条件は、タイミング情報を、再生条件に対応付けて有していてもよい。
なお、シーン付楽曲データまたはシーン付再生条件が有する各情報の対応付けの方法は問わない。例えば、XML(Extensible Markup Language)の一要素における属性値として対応付いていてもよいし、1つのレコードとして対応付いていてもよいし、RDB(Relational Database)のテーブルのように、いわゆる主キーと呼ばれる属性により対応付いていてもよい。この場合、例えば、シーン識別子が主キーとなり、2以上のテーブルが対応付いている。
受信部112は、楽曲データ識別子、またはシーン識別子を、端末装置12から受信する。
取得部113は、シーン付楽曲データ、またはシーン付再生条件を取得する。取得部113は、通常、受信部112が受信した情報に従い、シーン付楽曲データ、またはシーン付再生条件を取得する。例えば、受信部112が楽曲データ識別子を受信した場合、取得部113は、当該楽曲データ識別子で識別される楽曲データを有するシーン付楽曲データを、格納部111から取得する。また、例えば、受信部112がシーン識別子を受信した場合、取得部113は、当該シーン識別子を有するシーン付再生条件を、格納部111から取得する。また、例えば、受信部112がシーン識別子を受信した場合、取得部113は、当該シーン識別子を有する1以上のシーン付楽曲データを、格納部111から取得してもよい。
送信部114は、取得部113が取得した情報を、端末装置12に送信する。例えば、取得部113がシーン付楽曲データを取得した場合、送信部114は、当該シーン付楽曲データを端末装置12に送信する。また、取得部113がシーン付再生条件を取得した場合、送信部114は、当該シーン付再生条件を端末装置12に送信する。なお、送信部114は、通常、楽曲データ識別子、またはシーン識別子の送信元である端末装置12に、シーン付楽曲データ、またはシーン付再生条件を送信する。
端末格納部1201には、シーン付楽曲データが格納される。また、端末格納部1201には、シーン付再生条件が格納されてもよい。また、端末格納部1201には、再生条件が対応付いた楽曲データが格納されてもよい。以上より、端末格納部1201には、シーン識別子、楽曲データ、再生条件のいずれかまたはすべてが格納される。
端末受付部1202は、受信指示を受け付ける。当該受信指示は、楽曲データを受信する指示である楽曲データ受信指示と、再生条件を受信する指示である再生条件受信指示のいずれかである。楽曲データ受信指示は、通常、楽曲データ識別子を有するが、シーン識別子を有していてもよい。また、再生条件受信指示は、通常、シーン識別子を有する。
また、端末受付部1202は、楽曲データを再生する指示である再生指示を受け付けてもよい。当該再生指示は、楽曲データ識別子や、シーン識別子などを有する。また、端末受付部1202は、電源ONの指示や、電源OFFの指示などを受け付けてもよい。また、端末受付部1202は、上記以外の指示を受け付けてもよい。なお、端末受付部1202が当該指示を受け付けた場合、端末装置12は、通常、当該受け付けた指示に応じた処理を行う。
また、受け付けとは、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力デバイスから入力された情報の受け付け、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された情報の受信、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
端末受付部1202における指示の入力手段は、テンキーやキーボードやマウスやメニュー画面によるものなど、何でもよい。端末受付部1202は、テンキーやキーボード等の入力手段のデバイスドライバーや、メニュー画面の制御ソフトウェアなどで実現され得る。
端末送信部1203は、端末受付部1202が受け付けた受信指示が有する情報を、サーバ装置11に送信する。例えば、端末受付部1202が楽曲データ受信指示を受け付けた場合、端末送信部1203は、当該楽曲データ受信指示が有する楽曲データ識別子を、サーバ装置11に送信する。また、例えば、当該楽曲データ受信指示がシーン識別子を有する場合、端末送信部1203は、当該シーン識別子を、サーバ装置11に送信する。また、端末受付部1202が再生条件受信指示を受け付けた場合、端末送信部1203は、当該再生条件受信指示が有するシーン識別子を、サーバ装置11に送信する。つまり、端末送信部1203は、端末受付部1202が受け付けた受信指示に従い、楽曲データ識別子、またはシーン識別子を、サーバ装置11に送信する。
また、上記より、楽曲データ受信指示が有する識別子と、再生条件受信指示が有する識別子とが同じ場合があるので、端末送信部1203は、楽曲データ識別子、またはシーン識別子だけでなく、取得する情報を識別する取得情報識別子を送信してもよい。当該取得情報識別子は、楽曲データ、または再生条件のどちらを取得するかを識別する。
端末受信部1204は、シーン付楽曲データ、またはシーン付再生条件を、サーバ装置11から受信する。
端末蓄積部1205は、端末受信部1204が受信した楽曲データ、または再生条件を、端末格納部1201に蓄積する。当該「端末受信部1204が受信した楽曲データ」とは、通常、端末受信部1204が受信したシーン付楽曲データが有する楽曲データである。また、当該「端末受信部1204が受信した再生条件」とは、通常、端末受信部1204が受信したシーン付再生条件が有する再生条件である。「端末受信部1204が受信した再生条件」は、端末受信部1204が受信したシーン付楽曲データが有する再生条件であってもよい。
例えば、端末受信部1204が楽曲データを受信した場合、端末蓄積部1205は、通常、当該楽曲データが、当該楽曲データに対応付いているシーン識別子に対応する記憶領域に保存されるように、当該楽曲データを端末格納部1201に蓄積する。また、例えば、端末受信部1204が再生条件を受信した場合、端末蓄積部1205は、通常、当該再生条件が、当該再生条件に対応付いているシーン識別子に対応する記憶領域に保存されるように、当該再生条件を端末格納部1201に蓄積する。
なお、「記憶領域」とは、通常、いわゆるフォルダであるが、例えば、いわゆるフラッシュメモリなどの不揮発性の記録媒体であってもよい。また、「シーン識別子に対応する」とは、通常、当該シーン識別子で識別されることである。つまり、「シーン識別子に対応する記憶領域」とは、例えば、当該シーン識別子で識別されるフォルダや、当該シーン識別子で識別される記録媒体などである。
つまり、端末蓄積部1205は、通常、端末受信部1204が受信した楽曲データ、または再生条件が、当該楽曲データ、または再生条件に対応付いているシーン識別子で識別されるフォルダに保存されるように、当該楽曲データまたは再生条件を端末格納部1201に蓄積する。また、端末蓄積部1205は、例えば、端末受信部1204が受信した楽曲データ、または再生条件が、当該楽曲データ、または再生条件に対応付いているシーン識別子で識別される記録媒体に保存されるように、当該楽曲データまたは再生条件を端末格納部1201に蓄積する。
また、例えば、シーン識別子で識別されるフォルダが存在しない場合、端末蓄積部1205は、当該シーン識別子をフォルダ名とするフォルダを作成してもよい。そして、端末蓄積部1205は、端末受信部1204が受信した楽曲データ、または再生条件が、当該作成したフォルダに保存されるように、当該楽曲データまたは再生条件を端末格納部1201に蓄積する。
また、例えば、楽曲データ、または再生条件が、これらに対応するシーン識別子で識別されるフォルダに既に保存されている場合、端末蓄積部1205は、通常、これらに上書きして蓄積するように、端末受信部1204が受信した楽曲データ、または再生条件を蓄積する。
また、端末蓄積部1205は、例えば、端末受信部1204が受信した楽曲データに対応付いているシーン識別子を、当該楽曲データが有する楽曲属性情報のうちの1つとして追加し、当該楽曲データを端末格納部1201に蓄積してもよい。この場合、端末蓄積部1205は、当該楽曲データに対応付いているシーン識別子に対応する記憶領域に、当該楽曲データを格納してもよいし、当該楽曲データに対応付いているシーン識別子に関係なく、一の記憶領域に、当該楽曲データを格納してもよい。
また、端末蓄積部1205は、端末受信部1204が受信した楽曲データ、または再生条件を、当該楽曲データ、または再生条件に対応付いているシーン識別子に対応する記憶領域に保存されるように、当該楽曲データ、または再生条件を端末格納部1201に蓄積できればよく、蓄積の方法や手順、形式などは問わない。
シーン情報取得部1206は、シーン情報を取得する。例えば、位置関連情報を取得する場合、シーン情報取得部1206は、通常、地図を示す地図情報と、移動体の現在位置を示す現在位置情報とを取得し、当該現在位置情報が示す現在位置に対応する道路情報などを、地図情報から取得する。当該地図情報は、通常、地図上の道路を示す地図道路情報や、地図上の地域を示す地図地域情報、地図上の地形を示す地図地形情報などを有している。地図道路情報は、例えば、道路名称情報や、道路種類情報、道路構造情報、制限速度情報、道路の起点や終点、経由地点などの位置を示す道路位置情報などを有する。また、地図地域情報は、地域名称情報や、当該地域の位置や範囲を示す地域位置情報などを有する。また、地図地形情報は、地形種類情報や、当該地形の位置や範囲を示す地形位置情報などを有する。
また、地図情報は、2以上の道路情報の集合である経路情報を有していてもよい。当該経路情報は、出発地から目的地までの経路を示す情報である。また、地図情報は、通常、シーン情報取得部1206が保持しているが、予め決められた記憶領域や、任意の記憶領域などに格納されていてもよい。
例えば、シーン情報取得部1206は、取得した現在位置情報が、上記各種情報が有する位置情報と一致するか否かを判断し、一致する場合に、当該位置情報を有する上記各種情報を取得する。当該「一致するか否かを判断」には、当該位置情報が示す範囲に含まれるか否かを判断することも含まれる。例えば、道路情報を取得する場合、シーン情報取得部1206は、取得した現在位置情報と、地図道路情報が有する道路位置情報とが一致するか否かを判断する。そして、一致する場合、シーン情報取得部1206は、当該地図道路情報を、シーン情報である道路情報として取得する。また、例えば、地域情報を取得する場合、シーン情報取得部1206は、取得した現在位置情報が、地図地域情報が有する地域位置情報が示す範囲に含まれるか否かを判断する。そして、含まれる場合、シーン情報取得部1206は、当該地図地域情報を、シーン情報である地域情報として取得する。また、例えば、地形情報を取得する場合、シーン情報取得部1206は、取得した現在位置情報が、地図地形情報が有する地形位置情報に一致するか否か、または当該地形位置情報が示す範囲に含まれるか否かを判断する。そして一致する場合、または含まれる場合、シーン情報取得部1206は、当該地図地形情報を、シーン情報である地形情報として取得する。
また、位置関連情報を取得する場合、シーン情報取得部1206は、通常、衛星航法システム(GPS受信機など)や、移動体通信用の基地局から位置情報を受信する装置などから、各種位置関連情報を取得する。この場合、シーン情報取得部1206は、これらの装置を有していてもよいし、これらの装置で実現され得てもよい。
また、例えば、状態関連情報を取得する場合、シーン情報取得部1206は、通常、エンジンのONまたはOFFを検知するイグニッションセンサや、移動体の速度を計測する速度計、移動体の燃料残量を計測する燃料残量計などの装置から、各種状態関連情報を取得する。この場合、シーン情報取得部1206は、これらの装置を有していてもよいし、これらの装置で実現され得てもよい。
また、例えば、時刻関連情報を取得する場合、シーン情報取得部1206は、通常、時計から時刻情報を取得する。また、シーン情報取得部1206は、通常、時刻の条件を示す時刻条件と、時間細分との対応表を有しており、取得した時刻情報が合致する時刻条件に対応する時間細分を取得し、時間帯情報を取得する。この場合、シーン情報取得部1206は、時計を有していてもよいし、時計で実現され得てもよい。
また、例えば、天気関連情報を取得する場合、シーン情報取得部1206は、通常、天気情報や予報天気情報、降水確率情報などを受信する装置から、天気情報などの天気関連情報を取得する。また、例えば、当該天気情報などが予め決められた記憶領域や任意の記憶領域に格納されている場合、シーン情報取得部1206は、当該天気情報などを、当該記憶領域から取得してもよい。また、シーン情報取得部1206は、通常、雨量を計測する雨量計や、気温を計測する気温計、湿度を計測する湿度計などの装置から、雨量情報などの天気関連情報を取得する。この場合、シーン情報取得部1206は、これらの装置を有していてもよいし、これらの装置で実現され得てもよい。
また、シーン情報取得部1206は、例えば、端末格納部1201に格納されている再生開始条件に従い、シーン情報を取得してもよい。例えば、シーン情報取得部1206は、端末格納部1201に格納されている再生開始条件に対し、予め決められた順序に従い、当該再生開始条件が何を示す条件であるかを判断する。そして、例えば、当該再生開始条件が、移動体の位置に関連する条件である位置関連条件である場合、シーン情報取得部1206は、位置関連情報を取得する。また、例えば、当該再生開始条件が、移動体の状態に関連する条件である状態関連条件である場合、シーン情報取得部1206は、状態関連情報を取得する。また、例えば、当該再生開始条件が、時刻に関連する条件である時刻関連条件である場合、シーン情報取得部1206は、時刻関連情報を取得する。また、例えば、当該再生開始条件が、天気に関連する天気関連条件である場合、シーン情報取得部1206は、天気関連情報を取得する。
なお、シーン情報取得部1206は、通常、端末装置12の電源がONになった直後から、電源がOFFになるまで、シーン情報を取得し続ける。当該取得のタイミングは、通常、1秒ごとや、10分ごと、1時間ごとなどの定期的であるが、不定期であってもよい。例えば、シーン情報取得部1206は、都道府県や市町村などの地域が変わるたびにシーン情報を取得してもよい。なお、地域が変わったことを検知する方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。
また、シーン情報の取得のタイミングは、各種シーン情報ごとに予め決められていてもよい。例えば、シーン情報のうち、位置情報や、速度情報、時刻情報など、移動体の走行および時間の経過に応じて時々刻々と変化する情報については、定期的に取得すると決められていてもよい。また、例えば、シーン情報のうち、地域名称情報や、予報天気情報、降水確率情報など、予め決められた領域(地域など)ごとに異なる情報については、移動体が当該領域の境界を通過するたびに取得すると決められていてもよい。
また、シーン情報取得部1206の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。
シーン識別子取得部1207は、シーン識別子を取得する。シーン識別子取得部1207は、通常、シーン情報取得部1206が取得したシーン情報に対応するシーン識別子を、端末格納部1201から取得する。この場合、シーン識別子取得部1207は、通常、シーン情報取得部1206が取得したシーン情報が、端末格納部1201に格納されている1以上の再生開始条件のいずれに合致するか否かを判断し、合致する再生開始条件に対応するシーン識別子を、端末格納部1201から取得する。
また、例えば、端末格納部1201において、再生開始条件が記憶領域に保存されている場合、シーン識別子取得部1207は、シーン情報取得部1206が取得したシーン情報が、当該各記憶領域に保存されている再生開始条件のいずれに合致するか否かを判断し、合致する再生開始条件が保存されている記憶領域を識別する情報を、シーン識別子として取得する。
また、例えば、端末格納部1201において、再生開始条件がフォルダに保存されている場合、シーン識別子取得部1207は、シーン情報取得部1206が取得したシーン情報が、当該各フォルダに保存されている再生開始条件のいずれに合致するか否かを判断し、合致する再生開始条件が保存されているフォルダの名称を、シーン識別子として取得する。
また、シーン識別子取得部1207は、例えば、端末受付部1202が受け付けた再生指示が有するシーン識別子を取得してもよい。また、シーン識別子取得部1207は、例えば、シーン識別子と、移動体の走行シーンを判別するための条件であるシーン判別条件とを対応付けて有するシーン管理情報を保持しており、シーン情報取得部1206が取得したシーン情報が合致するシーン判別条件に対応するシーン識別子を取得してもよい。なお、シーン判別条件は、再生開始条件と同様の条件であるので、説明を省略する。
終了条件取得部1208は、シーン識別子取得部1207が取得したシーン識別子に対応する再生終了条件を、端末格納部1201から取得する。また、終了条件取得部1208は、例えば、シーン情報取得部1206が取得したシーン情報に対応する再生終了条件を、端末格納部1201から取得してもよい。この場合、終了条件取得部1208は、通常、シーン情報取得部1206が取得したシーン情報が、端末格納部1201に格納されている1以上の再生開始条件のいずれに合致するか否かを判断し、合致する再生開始条件に対応する再生終了条件を、端末格納部1201から取得する。なお、終了条件の取得の方法や手順などは、シーン識別子取得部1207によるシーン識別子の取得の方法や手順などと同様であるので、説明を省略する。
楽曲データ取得部1209は、端末格納部1201から楽曲データを取得する。例えば、端末受付部1202が楽曲データ識別子を有する再生指示を受け付けた場合、楽曲データ取得部1209は、当該楽曲データ識別子で識別される楽曲データを、端末格納部1201から取得する。また、例えば、端末受付部1202がシーン識別子を有する再生指示を受け付けた場合、楽曲データ取得部1209は、当該シーン識別子が対応付いた楽曲データを、端末格納部1201から取得する。この場合、楽曲データ取得部1209は、通常、当該シーン識別子で識別される記憶領域から、楽曲データを取得する。例えば、楽曲データ取得部1209は、当該シーン識別子で識別されるフォルダから、当該フォルダに保存されている1以上の楽曲データのいずれかを取得する。
また、例えば、シーン識別子取得部1207がシーン識別子を取得した場合、楽曲データ取得部1209は、当該シーン識別子に対応する楽曲データを、端末格納部1201から取得する。この場合、楽曲データ取得部1209は、通常、上記と同様に、当該シーン識別子で識別される記憶領域から、楽曲データを取得する。
また、楽曲データ取得部1209は、シーン情報取得部1206が取得したシーン情報が合致する再生開始条件に対応する楽曲データを、端末格納部1201から取得してもよい。この場合、楽曲データ取得部1209は、通常、シーン情報取得部1206が取得したシーン情報が、端末格納部1201に格納されている1以上の再生開始条件のいずれに合致するか否かを判断し、合致する再生開始条件に対応する楽曲データを、端末格納部1201から取得する。
制御部1210は、楽曲データの再生の開始や、楽曲データの再生の終了、楽曲データの一時的な停止、楽曲データの指定した箇所からの再生の開始などを、後述の楽曲データ再生部1211に指示する。
例えば、楽曲データ取得部1209が1以上の楽曲データを取得した場合、制御部1210は、当該1以上の楽曲データのいずれかの再生を開始することを、楽曲データ再生部1211に指示する。この場合、制御部1210は、通常、楽曲データ取得部1209が楽曲データを取得したか否かを判断する。また、楽曲データ再生部1211が当該楽曲データの最後まで再生し、再生を終了した場合、制御部1210は、当該1以上の楽曲データのいずれかであって、楽曲データ再生部1211が再生していない楽曲データの再生を開始することを、楽曲データ再生部1211に指示する。
また、例えば、シーン情報取得部1206が取得したシーン情報が、終了条件取得部1208が取得した再生終了条件に合致する場合、制御部1210は、楽曲データの再生を終了することを、楽曲データ再生部1211に指示する。この場合、制御部1210は、通常、当該シーン情報が当該再生終了条件に合致するか否かを判断する。また、このとき、楽曲データ取得部1209が新たな1以上の楽曲データを取得している場合がある。従って、制御部1210は、上記再生を終了することを指示すると同時に、楽曲データ取得部1209が取得した新たな1以上の楽曲データのいずれかの再生を開始することを、楽曲データ再生部1211に指示してもよい。
また、例えば、楽曲データ再生部1211が楽曲データを再生しているときに、楽曲データ取得部1209が新たな楽曲データを取得した場合、制御部1210は、再生中の楽曲データの再生を一時的に停止することと、新たな楽曲データの再生を開始することとを、楽曲データ再生部1211に指示する。そして、制御部1210は、当該楽曲データの再生を停止した箇所を記録する。以下、当該停止した箇所を、停止箇所とする。当該停止箇所は、通常、いわゆるオフセットである。当該オフセットは、例えば、時間や、楽曲データのサイズ(容量)などである。また、時間は、通常、既に再生した時間であるが、残りの再生時間であってもよい。また、楽曲データのサイズは、例えば、既に再生した楽曲データのサイズであってもよいし、残りの楽曲データのサイズであってもよい。また、当該記録の方法は問わない。例えば、制御部1210が保持してもよいし、任意の記憶領域または予め決められた記憶領域に蓄積してもよい。また、楽曲データ再生部1211が新たな楽曲データの再生を終了した場合、制御部1210は、まず、停止箇所を取得する。当該「楽曲データの再生を終了した場合」とは、制御部1210が楽曲データ再生部1211に楽曲データの再生の終了を指示した場合や、楽曲データ再生部1211が一の楽曲データの最後まで再生し、終了した場合などを含む。そして、制御部1210は、再生を一時的に停止した楽曲データを、当該停止箇所から再生を開始することを、楽曲データ再生部1211に指示する。
なお、制御部1210は、通常、上記の1以上の指示の組み合わせにより、楽曲データ再生部1211を制御する。また、上記「終了」と「停止」は、通常、同義である。
楽曲データ再生部1211は、楽曲データ取得部1209が取得した1以上の楽曲データの再生の開始や、当該楽曲データの再生の終了、当該楽曲データの一時的な停止、当該楽曲データの指定した箇所からの再生の開始などを行う。楽曲データの再生の方法や手順などは、公知であるので、詳細な説明を省略する。また、当該楽曲データの再生は、楽曲データの出力と同義であってもよい。出力とは、通常、スピーカーへ出力することである。
楽曲データ再生部1211は、通常、これら再生の開始などを、制御部1210からの指示に従い行う。例えば、制御部1210が楽曲データの再生を開始することを指示した場合、楽曲データ再生部1211は、楽曲データの再生を開始する。また、例えば、制御部1210が楽曲データの再生を終了することを指示した場合、楽曲データ再生部1211は、楽曲データの再生を終了する。なお、その他の処理については、上記指示の内容と同様であるので、説明を省略する。
また、例えば、制御部1210から楽曲データの再生を終了することの指示を受けた場合、楽曲データ再生部1211は、当該再生を終了した箇所を、任意の記憶領域または予め決められた記憶領域に蓄積してもよい。なお、当該「終了した箇所」は、上記「停止箇所」と同義である。
楽曲データ再生部1211は、スピーカーなどの出力デバイスを含むと考えてもよいし、含まないと考えてもよい。楽曲データ再生部1211は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイスなどで実現され得る。
なお、格納部111、端末格納部1201は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
また、受信部112、端末受信部1204は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送を受信する手段で実現されてもよい。
また、取得部113、端末蓄積部1205、シーン識別子取得部1207、楽曲データ取得部1209、終了条件取得部1208、制御部1210は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。取得部113などの処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
また、送信部114、端末送信部1203は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されてもよい。
次に、情報システム1の動作について説明する。なお、所定の情報におけるi番目の情報は、「情報[i]」と記載するものとする。まず、サーバ装置11の全体動作について説明する。図4は、サーバ装置11の全体動作を示すフローチャートである。なお、図4のフローチャートにおいて、格納部111には、m個のシーン付楽曲データと、n個のシーン付再生条件が格納されているものとする。
(ステップS401)受信部112は、楽曲データ識別子を受信したか否かを判断する。受信した場合は、ステップS402に進み、そうでない場合は、ステップS408に進む。
(ステップS402)取得部113は、カウンタiに1をセットする。
(ステップS403)取得部113は、格納部111に格納されているシーン付楽曲データ[i]が有する楽曲データ識別子が、ステップS401で受信した楽曲データ識別子と同一であるか否かを判断する。同一である場合は、ステップS404に進み、そうでない場合は、ステップS405に進む。
(ステップS404)取得部113は、シーン付楽曲データ[i]を取得する。
(ステップS405)取得部113は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、ステップS407に進み、そうでない場合は、ステップS406に進む。
(ステップS406)取得部113は、iを1インクリメントし、ステップS403に戻る。
(ステップS407)送信部114は、ステップS404で取得したシーン付楽曲データを、端末装置12に送信する。そして、ステップS401に戻る。
(ステップS408)受信部112は、シーン識別子を受信したか否かを判断する。受信した場合は、ステップS409に進み、そうでない場合は、ステップS401に戻る。
(ステップS409)取得部113は、カウンタiに1をセットする。
(ステップS410)取得部113は、格納部111に格納されているシーン付再生条件[i]が有するシーン識別子が、ステップS408で受信したシーン識別子と同一であるか否かを判断する。同一である場合は、ステップS411に進み、そうでない場合は、ステップS412に進む。
(ステップS411)取得部113は、シーン付再生条件[i]を取得する。
(ステップS412)取得部113は、iがnであるか否かを判断する。nである場合は、ステップS414に進み、そうでない場合は、ステップS413に進む。
(ステップS413)取得部113は、iを1インクリメントし、ステップS410に戻る。
(ステップS414)送信部114は、ステップS411で取得したシーン付再生条件を、端末装置12に送信する。そして、ステップS401に戻る。
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
次に、端末装置12の全体動作について説明する。図5は、端末装置12の全体動作を示すフローチャートである。
(ステップS501)端末受付部1202は、指示を受け付けたか否かを判断する。受け付けた場合は、ステップS502に進み、そうでない場合は、ステップS501に戻る。
(ステップS502)端末受付部1202は、ステップS501で受け付けた指示が受信指示であるか否かを判断する。受信指示である場合は、ステップS503に進み、そうでない場合は、S514に進む。
(ステップS503)端末受付部1202は、ステップS501で受け付けた受信指示が楽曲データ受信指示であるか否かを判断する。楽曲データ受信指示である場合は、ステップS504に進み、そうでない場合は、S509に進む。
(ステップS504)端末送信部1203は、ステップS501で受け付けた楽曲データ受信指示が有する楽曲データ識別子を、サーバ装置11に送信する。
(ステップS505)端末受信部1204は、シーン付楽曲データを受信したか否かを判断する。受信した場合は、ステップS506に進み、そうでない場合は、ステップS505に戻る。
(ステップS506)端末蓄積部1205は、ステップS505で受信した楽曲データに対応付いているシーン識別子で識別されるフォルダが存在するか否かを判断する。存在する場合は、ステップS508に進み、そうでない場合は、ステップS507に進む。
(ステップS507)端末蓄積部1205は、ステップS505で受信した楽曲データに対応付いているシーン識別子に対応するフォルダを作成する。
(ステップS508)端末蓄積部1205は、ステップS505で受信した楽曲データが、当該楽曲データに対応付いているシーン識別子で識別されるフォルダに保存されるように、当該楽曲データを端末格納部1201に蓄積する。そして、ステップS501に戻る。
(ステップS509)端末送信部1203は、ステップS501で受け付けた再生条件受信指示が有するシーン識別子を、サーバ装置11に送信する。
(ステップS510)端末受信部1204は、シーン付再生条件を受信したか否かを判断する。受信した場合は、ステップS511に進み、そうでない場合は、ステップS510に戻る。
(ステップS511)端末蓄積部1205は、ステップS510で受信した再生条件に対応付いているシーン識別子に対応するフォルダが存在するか否かを判断する。存在する場合は、ステップS513に進み、そうでない場合は、ステップS512に進む。
(ステップS512)端末蓄積部1205は、ステップS510で受信した再生条件に対応付いているシーン識別子に対応するフォルダを作成する。
(ステップS513)端末蓄積部1205は、ステップS510で受信した再生条件が、当該再生条件に対応付いているシーン識別子に対応するフォルダに保存されるように、当該再生条件を端末格納部1201に蓄積する。そして、ステップS501に戻る。
(ステップS514)端末受付部1202は、ステップS501で受け付けた指示が再生指示であるか否かを判断する。再生指示である場合は、ステップS515に進み、そうでない場合は、ステップS516に進む。
(ステップS515)楽曲データ再生部1211は、ステップS501で受け付けた再生指示に従い、楽曲データを再生する。この処理の詳細は、図6のフローチャートを用いて説明する。そして、ステップS501に戻る。
(ステップS516)端末装置12は、ステップS501で受け付けた指示に応じた処理を行う。そして、ステップS501に戻る。
なお、図5のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理を終了してもよい。
図6は、図5のフローチャートのステップS515の楽曲データの再生処理を示すフローチャートである。なお、図6のフローチャートにおいて、端末格納部1201には、再生条件が対応付いているm個の楽曲データが格納されているものとする。
(ステップS601)楽曲データ取得部1209は、ステップS501で受け付けた再生指示が有する楽曲データ識別子と同一の楽曲データ識別子を有する楽曲データを、端末格納部1201から取得する。
(ステップS602)楽曲データ再生部1211は、ステップS601で取得した楽曲データの再生を開始する。
(ステップS603)シーン情報取得部1206は、シーン情報を取得する。以降、シーン情報取得部1206は、シーン情報を取得し続ける。
(ステップS604)シーン識別子取得部1207は、カウンタiに1をセットする。
(ステップS605)シーン識別子取得部1207は、ステップS603で取得したシーン情報が、端末格納部1201に格納されている再生開始条件[i]に合致するか否かを判断する。合致する場合は、ステップS606に進み、そうでない場合は、ステップS615に進む。
(ステップS606)シーン識別子取得部1207は、シーン識別子[i]を、端末格納部1201から取得する。
(ステップS607)終了条件取得部1208は、ステップS606で取得したシーン識別子に対応する再生終了条件[i]を、端末格納部1201から取得する。
(ステップS608)楽曲データ取得部1209は、ステップS606で取得したシーン識別子に対応する1以上の楽曲データのいずれかを、端末格納部1201から取得する。
(ステップS609)制御部1210は、楽曲データの再生を終了することを、楽曲データ再生部1211に指示する。
(ステップS610)楽曲データ再生部1211は、ステップS609の指示に従い、楽曲データの再生を終了する。
(ステップS611)楽曲データ再生部1211は、ステップS608で取得した楽曲データの再生を開始する。
(ステップS612)楽曲データ取得部1209は、楽曲データ再生部1211が楽曲データの再生を終了したか否かを判断する。終了した場合は、ステップS608に戻り、そうでない場合は、ステップS612に進む。
(ステップS613)制御部1210は、ステップS603で取得したシーン情報が、ステップS607で取得した再生終了条件に合致するか否かを判断する。合致する場合は、ステップS614に進み、そうでない場合は、ステップS613に戻る。
(ステップS614)制御部1210は、楽曲データの再生を終了することを、楽曲データ再生部1211に指示する。
(ステップS615)楽曲データ再生部1211は、ステップS614の指示に従い、楽曲データの再生を終了する。
(ステップS616)シーン識別子取得部1207は、iがmであるか否かを判断する。mである場合は、上位処理にリターンし、そうでない場合は、ステップS617に進む。
(ステップS617)シーン識別子取得部1207は、iを1インクリメントし、ステップS605に戻る。
(具体例)
次に、情報システム1の動作の具体例について説明する。なお、本具体例において、サーバ装置11は、楽曲データを配信しているサーバ装置である楽曲配信サーバであるものとする。また、端末装置12は、オーディオ装置と一体型のナビゲーション装置であり、自動車に搭載されているものとする。
(例1)
本例において、格納部111には、図7に示すシーン付楽曲データが格納されているものとする。図7のシーン付楽曲データは、レコードを一意に特定するためのID(項目名:ID)と、楽曲データ(項目名:楽曲データ)と、シーン識別子(項目名:シーン識別子)と、再生開始条件(項目名:再生開始条件)と、再生終了条件(項目名:再生終了条件)とを対応付けて有する。
まず、ユーザは、ナビゲーション装置を操作し、楽曲配信サーバが保持している楽曲データのリストを表示する。このとき、通常、ナビゲーション装置は、楽曲配信サーバに対して、当該楽曲データのリストを受信する旨のリクエストを送信し、それに応じて、楽曲配信サーバは、保持している楽曲データのリストを、ナビゲーション装置に送信する。また、当該楽曲データのリストとは、通常、楽曲データ識別子の1以上の集合である。
次に、ユーザは、ナビゲーション装置を操作し、表示されている楽曲データのリストの中から、楽曲データ識別子「acs_road_01.mp3」を選択したとする。すると、端末受付部1202は、楽曲データ識別子「acs_road_01.mp3」を有する楽曲データ受信指示を受け付ける。
次に、端末送信部1203は、端末受付部1202が受け付けた楽曲データ受信指示が有する楽曲データ識別子「acs_road_01.mp3」を、楽曲配信サーバに送信する。
次に、楽曲配信サーバの受信部112は、楽曲データ識別子「acs_road_01.mp3」を受信する。そして、取得部113は、当該楽曲データ識別子で識別される楽曲データを有するシーン付楽曲データを、図7のシーン付楽曲データから取得する。そして、取得部113は、図7の「ID=011」のシーン付楽曲データを取得する。そして、送信部114は、取得部113が取得した図7の「ID=011」のシーン付楽曲データを、ナビゲーション装置に送信する。
また、ここで、例えば、ユーザが楽曲データ識別子「acs_road_03.mp3」を選択したとする。すると、取得部113は、当該楽曲データ識別子で識別される楽曲データを有する図7の「ID=031」のシーン付楽曲データを取得する。そして、送信部114は、取得部113が取得した図7の「ID=031」のシーン付楽曲データを、ナビゲーション装置に送信する。
次に、端末受信部1204は、楽曲配信サーバが送信した図7の「ID=011」と、「ID=031」のシーン付楽曲データを受信する。そして、端末蓄積部1205は、端末受信部1204が受信した楽曲データ、および再生条件が、各シーン付楽曲データが有するシーン識別子「高速入口」をフォルダ名として有するフォルダに保存されるように、当該楽曲データ、および再生条件を端末格納部1201に蓄積する。このときの様子は、例えば、図8である。図8において、「start_condition」は、再生開始条件を示すファイルである。また、「end_condition」は、再生終了条件を示すファイルである。つまり、この例において、端末蓄積部1205は、図7の「ID=011」の再生開始条件、再生終了条件を、それぞれ、当該条件が記述されたファイルとして、図8のフォルダに保存したものとする。なお、当該ファイルの形式は問わない。例えば、当該ファイルは、XML形式であってもよいし、いわゆるテキスト形式であってもよい。
次に、自動車が高速道路の料金所に向かうランプ(高速道路とその他の道路とを接続する傾斜路)に進入したとする。当該ランプは、地図上では、高速道路として扱われているものとする。すると、シーン情報取得部1206は、道路種類情報「高速道路」と道路構造情報「ランプ」を取得する。
次に、シーン識別子取得部1207は、当該道路種類情報「高速道路」と道路構造情報「ランプ」が合致する再生開始条件が保存されているフォルダを検索する。そして、終了条件取得部1208は、当該2つの情報が、図8のフォルダに保存されている再生開始条件「道路種類=高速道路,道路種類=ランプ」に合致すると判断する。そして、シーン識別子取得部1207は、図8のフォルダの名称「高速入口」を、シーン識別子として取得する。
次に、終了条件取得部1208は、シーン識別子取得部1207が取得したシーン識別子「高速入口」で識別される図8のフォルダに保存されている再生終了条件「速度≧60km/h」を取得する。また、楽曲データ取得部1209も、終了条件取得部1208と同様に、図8のフォルダに保存されている楽曲データをランダムに取得し、楽曲データ「acs_road_01.mp3」を取得したものとする。
次に、楽曲データ再生部1211は、楽曲データ取得部1209が取得した楽曲データ「acs_road_01.mp3」の再生を開始する。
次に、自動車が料金所を通過し、高速道路の本線車線に向かって加速を開始したとする。ここで、シーン情報取得部1206は、速度情報を取得し、速度情報「65km/h」を取得したものとする。
次に、制御部1210は、当該速度情報「65km/h」が、終了条件取得部1208が取得した再生終了条件「速度≧60km/h」に合致すると判断する。そして、制御部1210は、楽曲データ再生部1211に、再生している楽曲データの再生を終了することを指示する。
次に、楽曲データ再生部1211は、制御部1210の指示に従い、再生している楽曲データ「acs_road_01.mp3」の再生を、通常通り終了する。保存されているフォルダを検索する。
次に、自動車が高速道路の加速車線から走行車線に進入したとする。すると、シーン情報取得部1206は、道路種類情報「高速道路」を取得する。そして、上記と同様に、シーン識別子取得部1207は、道路種類情報「高速道路」が合致する再生開始条件が保存されているフォルダを検索する。そして、シーン識別子取得部1207は、当該再生開始条件が保存されているフォルダ名を、シーン識別子として取得する。そして、終了条件取得部1208は、当該シーン識別子で識別されるフォルダから、再生終了条件を取得する。また、楽曲データ取得部1209は、当該シーン識別子で識別されるフォルダから、ランダムに1つの楽曲データを取得する。そして、楽曲データ再生部1211は、楽曲データ取得部1209が取得した楽曲データの再生を開始する。
(例2)
本例において、格納部111には、図9に示すシーン付再生条件が格納されているものとする。図9のシーン付再生条件は、レコードを一意に特定するためのID(項目名:ID)と、シーン識別子(項目名:シーン識別子)と、再生開始条件(項目名:再生開始条件)と、再生終了条件(項目名:再生終了条件)とを対応付けて有する。
まず、ユーザは、ナビゲーション装置を操作し、楽曲配信サーバが保持しているシーン識別子のリストを表示する。このとき、通常、ナビゲーション装置は、楽曲配信サーバに対して、当該シーン識別子のリストを受信する旨のリクエストを送信し、それに応じて、楽曲配信サーバは、保持しているシーン識別子のリストを、ナビゲーション装置に送信する。また、当該シーン識別子のリストとは、シーン識別子の1以上の集合である。
次に、ユーザは、ナビゲーション装置を操作し、表示されているシーン識別子のリストの中から、シーン識別子「夕方」を選択したとする。すると、端末受付部1202は、シーン識別子「シーン識別子」を有する再生条件受信指示を受け付ける。
次に、端末送信部1203は、端末受付部1202が受け付けた再生条件受信指示が有するシーン識別子「シーン識別子」を、楽曲配信サーバに送信する。
次に、楽曲配信サーバの受信部112は、シーン識別子「シーン識別子」を受信する。そして、取得部113は、当該シーン識別子を有するシーン付再生条件を、図9のシーン付再生条件から取得する。そして、取得部113は、図9の「ID=012」のシーン付再生条件を取得する。そして、送信部114は、取得部113が取得した図9の「ID=012」のシーン付再生条件を、ナビゲーション装置に送信する。
次に、端末受信部1204は、楽曲配信サーバが送信した図9の「ID=012」のシーン付再生条件を受信する。そして、端末蓄積部1205は、端末受信部1204が受信した再生条件が、当該再生条件に対応付いているシーン識別子「夕方」をフォルダ名として有するフォルダに保存されるように、当該再生条件を端末格納部1201に蓄積する。このときの様子は、例えば、図10である。図10において、「start_condition」は、再生開始条件を示すファイルである。また、「end_condition」は、再生終了条件を示すファイルである。つまり、この例において、端末蓄積部1205は、図9の「ID=012」の再生開始条件、再生終了条件を、それぞれ、当該条件が記述されたファイルとして、図10のフォルダに保存したものとする。
以上、本実施の形態による情報システム1によれば、ユーザは、走行シーンを識別する情報や、再生の開始条件、再生の終了条件が付与された楽曲データを、ダウンロードすることができる。これにより、ユーザは、走行シーンの様々な変化に応じた楽曲を聴き、ドライブを楽しむことができる。
なお、本実施の形態において、端末装置12は、シーン識別子取得部1207が取得したシーン識別子に対応する楽曲切替方法情報を、端末格納部1201から取得する楽曲切替方法情報取得部を備えていてもよい。この場合、制御部1210は、通常、当該楽曲切替方法情報取得部が取得した楽曲切替方法情報に従い再生の開始をするまたは再生を終了するように、楽曲データ再生部1211に指示する。例えば、当該楽曲切替方法情報が「開始=フェードイン」である場合、制御部1210は、フェードインにより再生を開始するように、楽曲データ再生部1211に指示する。また、当該楽曲切替方法情報が「終了=フェードアウト」である場合、制御部1210は、フェードアウトにより再生を終了するように、楽曲データ再生部1211に指示する。また、当該楽曲切替方法情報が「クロスフェード」である場合、制御部1210は、クロスフェードにより再生の開始と再生の終了を行うように、楽曲データ再生部1211に指示する。
また、本実施の形態において、端末装置12は、シーン識別子取得部1207が取得したシーン識別子に対応する再生方法情報を、端末格納部1201から取得する再生方法情報取得部を備えていてもよい。この場合、制御部1210は、通常、シーン識別子取得部1207が取得したシーン識別子に対応する1以上の楽曲データから、当該再生方法情報に従って楽曲データを取得するように楽曲データ取得部1209に指示する。例えば、当該再生方法情報が「ランダムワンス」である場合、制御部1210は、当該1以上の各楽曲データを、ランダムに一度だけ取得するように楽曲データ取得部1209に指示する。
また、本実施の形態において、端末装置12は、シーン識別子取得部1207が取得したシーン識別子に対応するタイミング情報を、端末格納部1201から取得する再生方法情報取得部を備えていてもよい。この場合、制御部1210は、通常、シーン識別子取得部1207が取得したシーン識別子に対応する1以上の楽曲データから、当該タイミング情報に従って楽曲データを取得するように楽曲データ取得部1209に指示する。例えば、当該タイミング情報が「Time=2.5sec,se01.wav」である場合、制御部1210は、シーン識別子取得部1207がシーン識別子を識別子してから2.5秒後に、当該1以上の楽曲データのうち「se01.wav」で識別される楽曲データを取得するように楽曲データ取得部1209に指示する。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよいし、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよいし、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。
また、上記各実施の形態におけるサーバ装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、楽曲データを識別するための楽曲データ識別子を有する楽曲データと、移動体の走行シーンを識別するためのシーン識別子とを対応付けて有する1以上のシーン付楽曲データが格納されており、コンピュータを、楽曲データ識別子を、他の装置から受信する受信部と、前記受信部が受信した楽曲データ識別子で識別される楽曲データを有するシーン付楽曲データを、前記格納部から取得する取得部と、前記取得部が取得したシーン付楽曲データを、前記他の装置に送信する送信部として機能させるためのプログラムである。
また、上記各実施の形態における端末装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、記録媒体に、楽曲データを識別するための楽曲データ識別子を有する楽曲データと、移動体の走行シーンを識別するためのシーン識別子とを対応付けて有する1以上のシーン付楽曲データが格納されており、コンピュータを、楽曲データ識別子を有する指示であり、楽曲データを受信する指示である受信指示を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた受信指示が有する楽曲データ識別子を、他の装置に送信する送信部と、前記他の装置が送信したシーン付楽曲データを受信する受信部と、前記受信部が受信したシーン付楽曲データを、前記格納部に蓄積する蓄積部と、シーン識別子を取得するシーン識別子取得部と、前記シーン識別子取得部が取得したシーン識別子に対応する楽曲データを、前記格納部から取得する楽曲データ取得部と、前記楽曲データ取得部が取得した楽曲データを再生する楽曲データ再生部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、ハードウェアでしか行われない処理は少なくとも含まれない。
また、上記プログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよいし、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよいし、複数であってもよい。つまり、集中処理を行ってもよいし、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、図11は、前述のプログラムを実行して、前述の実施の形態の情報システム等を実現するコンピュータシステム9の概観図である。前述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。
図11において、コンピュータシステム9は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ9011、FD(Flexible Disk)ドライブ9012を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図12は、コンピュータシステム9のブロック図である。図12において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ9011、FDドライブ9012に加えて、CPU(Central Processing Unit)9013と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM(Read−Only Memory)9014と、CPU9013に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM(Random Access Memory)9015と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク9016と、CD−ROMドライブ9011、FDドライブ9012、CPU9013等を相互に接続するバス9017とを備える。ここでは図示しないが、コンピュータ901は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを備えていてもよい。
コンピュータシステム9に、前述の実施の形態の情報システム等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM9101、またはFD9102に記憶されて、CD−ROMドライブ9011またはFDドライブ9012に挿入され、さらにハードディスク9016に転送されてもよい。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク9016に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM9015にロードされる。プログラムは、CD−ROM9101、FD9102またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、前述の実施の形態の情報システム等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいればよい。コンピュータシステム9がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。