JP5716466B2 - フィルター装置および拍動検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フィルター装置および拍動検出装置等に関する。
例えば、被検体の拍動に由来する拍動信号を検出する拍動検出装置では、拍動信号を検出するための前処理として、フィルター装置によるフィルタリング処理が実施される。フィルター装置の入力信号は、例えば、定常成分としての拍動信号と、非定常成分としての、外乱ノイズおよび被検体の体動に由来する体動成分とを含む脈波信号である。
脈波信号に含まれるノイズ成分を、フィルタリングによって除去する技術は、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載される技術では、複数のバンドパスフィルターの中から、その時点における脈拍を示す周波数に近い周波数の信号を通過させるバンドパスフィルターを選択する。
特開2007−54471号公報
特許文献1に記載される技術では、複数のバンドパスフィルターの中から、その時点における脈拍を示す周波数に近い周波数の信号を通過させるバンドパスフィルターを選択する。但し、このような処理を実現するためには、例えば、ソフトウエア上にて、多数の判断処理を実施する必要があり、処理上の負担が増加し、また、処理に要する時間が長くなるのは否めない。
本発明の少なくとも一つの態様によれば、例えば、フィルター装置の処理負担を低減しつつ、フィルター性能を向上させることができる。
(1)本発明のフィルター装置の一態様は、入力信号に含まれる定常成分と非定常成分とを分離するフィルターであって、フィルター係数を更新することによって周波数応答特性を自己適応させる適応フィルターと、分離された前記定常成分および前記非定常成分を所与の比率で合成する合成部と、前記入力信号、分離された定常成分、及び、分離された前記非定常成分の少なくとも一つを周波数解析した結果に基づいて、前記入力信号に含まれる前記非定常成分の量の程度を評価する評価部と、を有し、前記合成部は、前記評価部によって、前記非定常成分の量が所定の基準以下と判断された場合には、前記所与の比率を第1比率とし、前記非定常成分の量が前記所定の基準を超えると判断された場合には、前記所与の比率を、前記非定常成分の割合が前記第1比率よりも小さい第2比率とする。
本態様では、適応フィルターが、入力信号に含まれる定常成分と非定常成分とを分離する。定常成分は相関性(周期性)を有する成分である。非定常成分は、定常成分に比べて、相関性(周期性)が低い成分であり、例えば外乱ノイズが該当する。但し、非定常成分の中にも、有用な情報が含まれている可能性があることから、非定常成分のすべてを一律に除去することは好ましくない。そこで、合成部は、定常成分と非定常成分とを所与の比率で合成して出力する。
また、評価部が、入力信号に含まれる非定常成分の量の程度を評価し、合成部は、評価結果に基づいて、所与の比率(定常成分と非定常成分との合成比率)を変更する。非定常成分が所定の基準以下の場合には第1比率が使用され、所定の基準を超える場合には、非定常成分の割合が第1比率よりも小さい第2比率が使用される。
これによって、非定常成分の量の程度が所定の基準を超えると、合成処理における非定常成分の割合が低下し、非定常成分の量が抑制される。したがって、例えば、突発的な外乱ノイズが所定の基準を超えて増大したとき、非定常成分である外乱ノイズ(除去対象となる信号)が抑制され、これによって、定常成分(必要とされる信号)が、より強調されることになる。よって、フィルター装置の処理負担を低減しつつ、フィルター性能を向上させることができる。
(2)本発明のフィルター装置の他の態様では、前記合成部は、前記定常成分を第1ゲインで増幅する第1増幅器と、前記非定常成分を第2ゲインで増幅する第2増幅器と、前記第1増幅器の出力と前記第2増幅器の出力とを合算する合算器と、を有し、前記所与の比率が前記第1比率であるときの前記第1ゲインの値を第1値とし、前記所与の比率が前記第2比率であるときの前記第1ゲインの値を第2値としたとき、前記フィルター装置は、前記所与の比率を前記第2比率とする場合には、前記第2ゲインを零とし、かつ、前記第1ゲインの前記第2値として、前記第1値よりも大きな値を用いる。
本態様では、定常成分を第1ゲインで増幅し、非定常成分を第2ゲインで増幅する。第1ゲインの値としては、第1比率が使用される場合の第1値と、第2比率が使用される場合の第2値とがある。
本態様では、第2比率が使用される場合には、第2ゲインを零とし、かつ、第1ゲインについての第2値として、第1値よりも大きな値を用いる。
例えば、第1比率では、定常成分と非定常成分との比が1:0.5であるとすると、第1ゲインの第1値は“1”であり、第2ゲインは“0.5”である。また、第2比率では、定常成分と非定常成分との比が1.2:0であるとすると、第1ゲインの第2値は“1.2”であり、第2ゲインは“0”である。
これによって、例えば、突発的な外乱ノイズが所定の基準を超えて増大したとき、非定常成分である外乱ノイズを、より抑制することができ、また、定常成分を、より強調することができる。
(3)本発明のフィルター装置の他の態様では、前記所与の比率が前記第2比率であるとき、前記適応フィルターは、前記フィルター係数の更新を停止する。
これによって、非定常成分に追従してフィルター係数が更新されることが防止される。よって、適応フィルターのフィルター性能(定常成分と非定常成分とを分離する性能)の低下が抑制される。
(4)本発明のフィルター装置の他の態様では、前記評価部によって、前記非定常成分の量が前記所定の基準を超えたと判断された時点から所定時間が経過するまでの第1期間において、前記非定常成分の量が前記所定の基準以下である状態が継続しているときは、前記フィルター装置は、前記第1期間が経過した時点または前記第1期間の経過後に前記所与の比率を、前記第2比率から前記第1比率に戻す。
本態様では、合成比率(所与の比率)が第1比率から第2比率に切り替えられた後、その切り替え時点から所定時間が経過するまでの第1期間において、非定常成分の量が所定の基準以下である状態が継続しているとき、第1期間が経過した時点または第1期間の経過後に、合成比率は、第2比率から第1比率に戻される。
これによって、例えば、入力信号に、過大な外乱ノイズが瞬時的に混入したが、その後、第1期間にわたって過大な外乱ノイズの混入がない場合には、非定常成分の合成比率を再び大きくして、非定常成分に含まれる有用な情報をより生かしたフィルター処理を実行することができる。
(5)本発明のフィルター装置の他の態様では、前記評価部によって、前記非定常成分の量が前記所定の基準を超えたと判断された時点から所定時間が経過するまでの第1期間において、前記非定常成分の量が前記所定の基準以下である状態が継続しているときは、前記適応フィルターは、前記第1期間が経過した時点または前記第1期間の経過後に前記フィルター係数の更新を再開する。
本態様では、適応フィルターにおけるフィルター係数の更新を停止した後、その停止時点(つまり、合成比率が第1比率から第2比率に切り替えられた時点)から、所定時間が経過するまでの第1期間において、非定常成分の量が所定の基準以下である状態が継続しているとき、第1期間が経過した時点または第1期間の経過後に、フィルター係数の更新が再開される。
これによって、例えば、入力信号に、過大な外乱ノイズが瞬時的に混入したが、その後、第1期間にわたって過大な外乱ノイズの混入がない場合には、フィルター係数の更新を再開して、非定常成分に含まれる有用な情報を生かしたフィルター処理を実行することができる。
(6)本発明のフィルター装置の他の態様では、前記第2比率では、前記非定常成分の割合が零である。
本態様では、第2比率では、非定常成分の割合を零とする。例えば、第1比率では、定常成分と非定常成分との比が1:0.5であったとき、第2比率では、1:0とする。これによって、例えば、突発的な外乱ノイズが所定の基準を超えて増大したとき、非定常成分である外乱ノイズを、より抑制することができる。
(7)本発明のフィルター装置の他の態様では、前記入力信号は、前記定常成分としての拍動信号および被検体の体動に由来する体動成分と、前記非定常成分としての外乱ノイズとを含む脈波信号である。
本態様では、フィルター装置を、脈波信号に含まれる、定常成分としての拍動信号および被検体の体動に由来する体動成分と、非定常成分としての外乱ノイズとの分離に使用する。フィルター装置は、フィルター性能(定常成分と非定常成分とを分離する性能)が高いことから、拍動信号を外乱ノイズと区別することができ、また、拍動信号をより強調することができる。
(8)本発明のフィルター装置の他の態様は、前記体動成分を抑制する体動フィルターを有する。
これによって、フィルター装置から出力されるフィルター後信号に含まれる体動成分が抑制(例えば最小化)される。このフィルター装置を、例えば、拍動信号を検出する拍動検出装置に適用することによって、拍動検出装置による拍動信号の検出が容易化される。
フィルター装置を含む拍動検出装置の一例の構成を示す図 図2(A)〜図2(C)は、所定の評価指標を用いて、脈波信号のきれいさの程度(外乱ノイズ量の程度)を判断する方法を説明するための図 拍動検出装置の動作手順の一例を示すフローチャート 図4(A)および図4(B)は、拍動検出装置による第1計測例を示す図 図5(A)および図5(B)は、拍動検出装置による第2計測例を示す図 図6(A)〜図6(C)は、拍動検出装置による第3計測例を示す図 図7(A)および図7(B)は、拍動検出装置の、被検体への装着例を示す図
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
以下、本発明のフィルター装置を、被検体の拍動信号を検出する拍動検出装置に適用した例について説明する。但し、この例に限定されるものではなく、本発明のフィルター装置は、他の様々な装置や機器に適用することができる。
(第1実施形態)
(全体構成例)
図1は、フィルター装置を含む拍動検出装置の一例の構成を示す図である。図1に示される拍動検出装置100は、被検体(人や動物を含む)の拍動に由来する拍動信号を検出するセンサー装置の一種である。
ここで、拍動とは、医学的には心臓のみならず内臓一般の周期的な収縮、弛緩が繰り返された場合に起こる運動のことをいう。ここでは、心臓が周期的に血液を送るポンプとしての動きを特に拍動と呼ぶ。なお、心拍数とは、1分間の心臓の拍動の数をいう。また、脈拍数は、末梢血管における脈動の数をいう。心臓が血液を送り出す際に、動脈に脈動が生じるので、この回数を数えたものを脈拍数あるいは単に脈拍と呼ぶ。腕で脈を計測する限りは、医学的には心拍数とは呼ばずに脈拍数と呼ぶのが通常である。また、以下の説明では、体動という用語が使用される。体動とは、広い意味では、体を動かすことすべてを意味する。定常的(周期的)な体動は、狭義の体動といってもよい。例えば、歩行・ジョギングなどに伴う定常的、周期的な腕(脈拍計の装着部位近辺)の動きが狭義の体動である。
図1に示される拍動検出装置100は、AGC回路6と、脈波センサー部10と、脈波信号蓄積部(4秒分の脈波信号dのデータを蓄積する第1バッファメモリー13および16秒分の脈波信号dのデータを蓄積する第2バッファメモリー15を有する)12と、適応フィルター202ならびに体動フィルター300を備える、フィルター装置としてのフィルター部(前処理部)200と、周波数解析部(後処理部)400と、を有する。
脈波センサー部10は、例えば、光電脈波センサー及びその原理に基づく脈波センサーである。脈波センサー部10は、発光部1と、発光部1の出力光R1が、被検体2の血管(生体情報源)で反射して生じる反射光R1’を受光して電気信号に変換する受光部3と、可変ゲインアンプ4と、サンプリング部としてのA/D変換器5と、を有する。可変ゲインアンプ4のゲインGNは、AGC回路6によって自動的に調整される。
脈波センサー部10は、拍動信号と、被検体(人や動物)の体動に由来する体動信号と、外乱ノイズ信号とが混在した脈波信号dを出力する。すなわち、脈波信号dは、例えば、定常成分(相関性あるいは周期性がある成分)である拍動信号ならびに体動成分と、非定常成分(相関性あるいは周期性が定常成分よりも低い成分)である外乱ノイズ(突発的に生じるノイズ等)と、を含む。
脈波センサー部10から出力される脈波信号dの4秒分の信号が、第1バッファメモリー13に蓄積される。4秒分の脈波信号dは、4秒周期で、第2バッファメモリー15に転送される。第2バッファメモリー15はFIFO(ファーストイン・ファーストアウト)メモリーであり、16秒分の脈波信号は、4秒分ずつ更新される。16秒分の脈波信号を蓄積するのは、周波数解析によって拍動成分を特定するとき、ある程度の時間幅で信号の推移を観測し、相関の有無等を慎重に検討する必要があるからである。
フィルター装置としてのフィルター部200は、入力信号(ここでは脈波信号d)を1サンプリング時間遅延させる遅延処理部201と、適応フィルター202と、減算器204と、増幅器(ゲイン乗算器)206および合算器208を含む合成部209と、適応フィルター202のフィルター係数を更新するフィルター係数更新部210と、FFT部212と、入力信号(脈波信号d)に含まれる非定常成分の量の程度を評価する評価部214と、時間情報を出力するタイマー部215と、時間情報に基づいてタイミング信号を生成するタイミング部216と、体動フィルター300と、を有する。
また、増幅器(ゲイン乗算器)206は、第1増幅器207aと、第2増幅器207bと、を有する。第1増幅器207aのゲインを、第1ゲインh1とし、第2増幅器207bのゲインを、第2ゲインh2とする。
また、適応フィルター202は、入力信号(脈波信号d)に含まれる定常成分と非定常成分とを分離するフィルターであって、フィルター係数を更新することによって、周波数応答特性を自己適応させるフィルターである。
ここでは、自己相関性が高い定常成分を第1信号yとし、脈波信号dから第1信号yを減算して得られる、第1信号yよりも自己相関性が低い非定常成分を第2信号e(=d−y)とする。減算器204は、第2信号e(=d−y)を生成する。
第1増幅器(第1ゲイン乗算器)207aは、第1信号yに第1ゲインh1を乗算する。第2増幅器(第2ゲイン乗算器)207bは、第2信号eに第2ゲインh2を乗算する。拍動検出装置100が計測を開始した時点では、例えば、h1≧1.0に設定され、h2<1.0に設定される。これによれば、衝撃による影響を軽減し、かつ、拍動信号や体動信号の急変化への追従性を高めることができる。
第1ゲインh1が乗算された後の第1信号yならびに第2ゲインh2が乗算された後の第2信号eは、合算器208によって合算(合成)される。この合成によって、フィルター後信号j(=h1・y+h2・e)が生成される。このフィルター後信号jは、体動フィルター300に供給される。
非定常成分である第2信号e(=d−y)は、定常成分である第1信号yに比べて、相関性(周期性)が低い成分であり、例えば外乱ノイズが該当する。但し、非定常成分である第2信号eの中にも、有用な情報が含まれている可能性があることから、第2信号eを一律に除去することは好ましくない。例えば、被検体2の運動状態が変化しているとき、第2信号eには、その運動状態の変化を示す信号成分が含まれる。よって、適応フィルター202が、被検体2の運動状態の変化に追従するためには、ある程度の大きさの第2信号eが必要である。よって、合成部209は、入力信号(脈波信号d)に含まれる定常成分である第1信号yと、非定常成分である第2信号e(=d−y)とを所与の比率で合成して出力する。
所与の比率(合成比率)は、上述の第1ゲインh1と第2ゲインh2との比で決定される。この所与の比率(合成比率)は、評価部214による脈波信号dの評価の結果に応じて変更される(この点については後述する)。
また、フィルター係数更新部210は、第2信号eの値が抑制されるように(例えば、最小化されるように)、適応フィルター202のフィルター係数(ここでは、正規化最小平均自乗係数(nLMS係数)とする)を、適応的に更新する。また、適応フィルター202のフィルター係数の更新処理は、評価部214による脈波信号dの評価の結果に基づいて停止される(この点については後述する)。
なお、遅延処理部201と、適応フィルター202と、フィルター係数更新部210と、を含む機能ブロックは、適応線スペクトル強調器と呼ばれることがある。
また、FFT部212は、フィルター部200に入力される脈波信号d、あるいは、分離された定常成分である第1信号y、分離された非定常成分である第2信号e(=d−y)の少なくとも一つに対してFFT処理(高速フーリエ変換処理)を施して、周波数スペクトルを生成する。
評価部214は、FFT部212によって生成される周波数スペクトル(すなわち周波数解析結果)に基づいて、入力信号dに含まれる非定常成分の量の程度を評価する。そして、フィルター装置としてのフィルター部200は、評価部214によって、非定常成分の量が所定の基準以下と判断された場合には、合成部209における所与の比率を第1比率とし、非定常成分の量が所定の基準を超えると判断された場合には、所与の比率を、非定常成分の割合が第1比率よりも小さい第2比率とする。
すなわち、非定常成分が所定の基準以下の場合には第1比率が使用され、所定の基準を超える場合には、非定常成分の割合が第1比率よりも小さい第2比率が使用される。非定常成分が所定の基準以下であるか否かを判断する方法としては、例えば、脈波信号dの周波数スペクトルに基づいて、所定の評価指標を用いた判断処理を実行して、脈波信号dのきれいさの程度(外乱ノイズ混入の程度)を判断する方法がある(この点については、後述する)。
これによって、非定常成分の量の程度が所定の基準を超えると、合成処理における非定常成分の割合が低下し、非定常成分の量が抑制される。したがって、例えば、突発的な外乱ノイズが所定の基準を超えて増大したとき、非定常成分である外乱ノイズ(除去対象となる第2信号e)が抑制され、これによって、定常成分(必要とされる第1信号y)が、より強調されることになる。
この構成によれば、複数のバンドパスフィルターを設ける必要がない。よって、フィルター装置の処理負担を低減しつつ、フィルター性能を向上させることができる。評価部214による評価の結果に基づくフィルター部200の動作の制御方法は、種々、変形や応用が可能である。これらについては、フィルター部の動作例として、後にまとめて説明する。
また、図1において、体動センサー11は、被検体2の体動(広義の体動)を検出するセンサーである。体動(広義)には、例えば、歩行やジョギングなどに伴う定常的、周期的な腕(脈拍計の装着部位近辺)の動き等の狭義の体動が含まれる。例えば、加速度センサーやジャイロセンサーを含むことができる。
また、体動フィルター300は、体動信号除去用の、第1適応フィルター302および第2適応フィルター304を有する。体動信号(体動ノイズ)は、脈波信号(より正確には、合算器208から出力されるフィルター後信号j)に含まれる、人間等の運動や動作(体動)に起因して生じた血管の容積変化を示す信号(ノイズ)である。例えば、腕や指に装着する脈拍計の場合、歩行中やジョギング中における腕振りの影響で、その腕振りのリズムに合わせて血管に容積変化が生じる。人間が定常的な動作をすることにより、その定常的な体動に対応した体動信号成分(狭義の体動信号の成分)が生じる。この場合の体動信号成分は、脈波センサー部10の装着部位近辺に装着した加速度センサー11が出力する信号の波形と相関性が高いことがわかっている。
また、周波数解析部(後処理部)400は、体動信号の除去後の信号が入力されるFFT部402と、体動センサー11からの加速度信号(X軸方向成分)が入力されるFFT部404と、体動センサー11からの加速度信号(Y軸方向成分)が入力されるFFT部406と、拍動呈示スペクトル特定部408と、脈拍数算出部410と、を有する。
拍動呈示スペクトル特定部408は、FFT後の、16秒分の脈波信号について4秒毎に周波数解析を行い、スペクトル値やスペクトルの分布等に基づいて、過去に得られた拍動成分との相関性等を検討し、拍動呈示スペクトルを特定する。
なお、拍動呈示スペクトルとは、一定期間の拍動成分信号のFFT結果として得られる周波数スペクトルのうち、拍動の周期およびその信号強度を示す周波数スペクトルである。なお、体動呈示スペクトルとは、一定期間の体動ノイズ成分信号のFFT結果として得られるスペクトルのうち、体動(例えば歩行中の腕振)の周期およびその信号強度を示す周波数スペクトルである。
脈拍数算出部410は、脈拍数を算出する。周波数軸上における拍動呈示スペクトルの位置(周波数)が定まれば、そのスペクトルの位置に対応して、脈拍数が一義的に定まる。算出された脈拍数は、例えば、表示部(不図示)に表示することができる。その他、拍動を示す波形、被検体2の消費カロリー、現在の時刻等を併せて表示してもよい。
このように、図1の例では、フィルター装置としてのフィルター部200は、脈波信号dに含まれる、定常成分としての拍動信号および被検体の体動に由来する体動成分と、非定常成分としての外乱ノイズとの分離に使用される。フィルター装置としてのフィルター部200は、フィルター性能(定常成分と非定常成分とを分離する性能)が高いことから、拍動信号を外乱ノイズと区別することができ、また、拍動信号をより強調することができる。
また、図1の例では、フィルター装置としてのフィルター部200は、体動成分を抑制する体動フィルター300を有している。フィルター部200から出力されるフィルター後信号jに含まれる体動成分が抑制される。よって、周波数解析部400による、拍動信号の検出が容易化される。
(フィルター部の動作例)
上述のとおり、評価部214による評価の結果に基づくフィルター部200の動作の制御方法は、種々、変形や応用が可能である。以下、具体的に説明する。
まず、評価部214の具体的な動作例について説明する。上述のとおり、評価部214は、フィルター部200の入力信号である脈波信号dに含まれる非定常成分が、所定の基準以下であるか否かを判断する。
この判断の方法としては、例えば、脈波信号dの周波数スペクトル(FFT部212によって生成される)に基づいて、所定の評価指標を用いた判断処理を実行して、脈波信号dのきれいさの程度(外乱ノイズ混入の程度)を判断する方法がある。
図2(A)〜図2(C)は、所定の評価指標を用いて、脈波信号のきれいさの程度(外乱ノイズ量の程度)を判断する方法を説明するための図である。図2(A)〜図2(C)において、上側には、16秒間のFFT前の脈波信号dの信号波形が示されている。横軸は時間を示し、縦軸は信号の振幅を示す。また、下側には、0から4Hzの周波数帯域における周波数スペクトルが示されている。横軸は周波数を示し、縦軸はスペクトル値を示す。
ここで、図2(A)は、外乱ノイズ少(きれい)の場合における脈波信号dの波形と周波数スペクトルを示し、図2(B)は、外乱ノイズが中程度(まあまあ)の場合における脈波信号の波形と周波数スペクトルを示しており、図2(C)は、脈波信号dに多くの外乱ノイズが含まれる場合(ノイジー)における脈波信号dの波形と周波数スペクトルを示している。図2(A)〜図2(C)の各々の比較から明らかなように、脈波信号dの波形と周波数スペクトルとは密接に関連しており、脈波信号の波形に対応して、周波数スペクトルの分布状態やスペクトル値が変化する。
よって、評価部214は、FFT部212によって生成される周波数スペクトルに基づいて、脈波信号dに重畳する外乱ノイズの状態、すなわち、非定常成分である外乱ノイズの量の程度を評価(推定)することが可能である。
本実施形態では、外乱ノイズ量の程度(非定常成分の量の程度)の評価のための指標として、主要な周波数スペクトルのスペクトル値の比(つまり、基線の高さの比)を用いる。具体的には、r5およびr10という指標を用いる(ただし、一例であり、他の統計的指標、例えば、標準偏差等を用いてもよい)。
ここで、r5とは、16秒分の脈波信号の周波数スペクトルの中から、ピーク値の大きさの順に5本のスペクトルを並べたとき(つまり、ソーティングしたとき)、第1番目のスペクトルのスペクトル値(パワー)を分母とし、第5番目のスペクトルのスペクトル値(パワー)を分子とすることによって得られる指標である。
また、r10とは、16秒分の脈波信号の周波数スペクトルの中から、ピーク値の大きさの順に10本のスペクトルを並べたとき(つまりソーティングしたとき)、第1番目のスペクトルのスペクトル値(パワー)を分母とし、第10番目のスペクトルのスペクトル値(パワー)を分子とすることによって得られる指標である。
ここでは、一例として、r5<0.5かつr10<0.2のときをノイズ少(きれい)とし、r5>0.7かつr10>0.5のときをノイズ多(ノイジー)とし、上記いずれでもない場合をノイズが中程度(まあまあ)とする。
図2(A)の例では、r5=0.14かつr10=0.08であることから、ノイズ少(きれい)と判定される。また、図2(B)の例では、r5=0.56かつr10=0.35であることから、ノイズが中程度(まあまあ)と判定される。図2(C)の例では、r5=0.82かつr10=0.62であることから、ノイズ多(ノイジー)と判定される。
ここで、「脈波信号dに含まれる非定常成分が、所定の基準を超えているか、あるいはその基準以下であるか」は、例えば、脈波信号dのきれいさの程度が、ノイジー(図2(C)の状態)であるか否かによって判断することができる。つまり、ノイジーであるとき、評価部214は、脈波信号dに含まれる非定常成分が所定の基準を超えていると判断し、ノイジーでないとき(きれい、あるいは、まあまあ)であるとき、脈波信号dに含まれる非定常成分が所定の基準以下であると判断する。このような判断処理が、図1に示される評価部214によって実行される。
評価部214は、入力信号(脈波信号d)に含まれる非定常成分の量の程度を評価すると、その評価の結果を示す信号g1を出力する。この信号g1に基づいて、増幅器(ゲイン乗算器206)における第1ゲインh1ならびに第2ゲインh2の値が決定される。
第1ゲインh1および第2ゲインh2によって、合成部209における合成比率(上述の所与の比率)が決まる。よって、フィルター装置200は、評価部214による評価結果に基づいて、所与の比率(定常成分と非定常成分との合成比率)を変更していることになる。
上述のとおり、脈波信号dに含まれる非定常成分が所定の基準以下の場合(信号のきれいさの程度がノイジーではない場合)には、合成比率(所与の比率)として第1比率が使用され、所定の基準を超える場合(ノイジーの場合)には、非定常成分の割合が第1比率よりも小さい第2比率が使用される。
例えば、第1比率では、定常成分と非定常成分との比(第1ゲインh1と第2ゲインh2の比)が1:0.5とし、第2比率では、定常成分と非定常成分との比(h1とh2の比)が1:0.2としてもよい。
これによって、非定常成分の量の程度が所定の基準を超えると、合成部209の合成処理における非定常成分の割合が低下し、非定常成分の量が抑制される。したがって、例えば、突発的な外乱ノイズが所定の基準を超えて増大したとき、非定常成分である外乱ノイズ(除去対象となる第2信号e)が抑制され、これによって、定常成分(必要とされる第1信号y)が、より強調されることになる。この構成によれば、複数のバンドパスフィルターを設ける必要がない。よって、フィルター装置の処理負担を低減しつつ、フィルター性能を向上させることができる。
また、第2比率が使用される場合、非定常成分の割合を零としてもよい。例えば、第1比率では、定常成分と非定常成分との比(h1とh2の比)が1:0.5であったとき、第2比率では、1:0としてもよい。これによって、例えば、突発的な外乱ノイズが所定の基準を超えて増大したとき、非定常成分である外乱ノイズを、より抑制することができる。
また、第1比率が使用されるときの第1ゲインh1の値(第1値)と、第2比率が使用されるときの第1ゲインh1の値(第2値)とを異ならせてもよい。
例えば、合成比率(所与の比率)が第1比率であるときの第1ゲインh1の値を第1値とし、合成比率(所与の比率)が第2比率であるときの第1ゲインh1の値を第2値としたとき、フィルター装置としてのフィルター部200は、合成比率(所与の比率)を第2比率とする場合には、第2ゲインh2を零とし、かつ、第1ゲインh1の第2値として、第1値よりも大きな値を用いてもよい。
例えば、第1比率では、定常成分と非定常成分との比が1:0.5であるとすると、第1ゲインh1の第1値は“1”であり、第2ゲインh2は“0.5”である。また、第2比率では、定常成分と非定常成分との比が1.2:0であるとすると、第1ゲインh1の第2値は“1.2”であり、第2ゲインh2は“0”である。
これによって、例えば、突発的な外乱ノイズが所定の基準を超えて増大したとき、非定常成分である外乱ノイズを、より抑制することができ、また、定常成分を、より強調することができる。
また、評価部214の評価結果に基づいて、合成比率(所与の比率)として、第2比率が使用されるとき、適応フィルター202は、フィルター係数の更新を停止してもよい。
図1の例では、評価部214は、非定常成分の量の程度が所定の基準を超えると評価した場合には、フィルター係数更新部210に対して信号g2を出力する。フィルター係数更新部210は、信号g2を受けると、フィルター係数の更新を停止する。
これによって、非定常成分に追従してフィルター係数が更新されることが防止される。よって、適応フィルター202のフィルター性能(定常成分と非定常成分とを分離する性能)の低下が抑制される。
また、評価部214によって、非定常成分の量が所定の基準を超えたと判断された時点から所定時間が経過するまでの第1期間において、非定常成分の量が所定の基準以下である状態が継続しているときは、フィルター装置200は、第1期間が経過した時点または第1期間の経過後に、合成比率(所与の比率)を、第2比率から第1比率に戻してもよい。例えば、評価部214から出力される信号g1のレベルを変化させることによって、合成部209における合成比率(所与の比率)を、第2比率から第1比率に変更することができる。
これによって、例えば、入力信号(脈波信号d)に、過大な外乱ノイズが瞬時的に混入したが、その後、第1期間にわたって過大な外乱ノイズの混入がない場合には、非定常成分の合成比率(所与の比率)を再び大きくして、例えば、非定常成分に含まれる有用な情報をより生かしたフィルター処理を実行することができる。
また、評価部214によって、非定常成分の量が所定の基準を超えたと判断された時点から所定時間が経過するまでの第1期間において、非定常成分の量が所定の基準以下である状態が継続しているときは、フィルター装置200は、第1期間が経過した時点または第1期間の経過後に、停止していたフィルター係数の更新を再開させてもよい。例えば、評価部214から出力される信号g2のレベルを変化させることによって、フィルター係数の更新を再開させることができる。
これによって、例えば、入力信号(脈波信号d)に、過大な外乱ノイズが瞬時的に混入したが、その後、第1期間にわたって過大な外乱ノイズの混入がない場合には、フィルター係数の更新を再開して、例えば、非定常成分に含まれる有用な情報を生かしたフィルター処理を実行することができる。
(拍動検出装置の処理フロー)
図3は、拍動検出装置の動作手順の一例を示すフローチャートである。まず、16秒間にわたる256サンプル分の脈波信号が取得される(ステップST1)。次に、FFT部212によるFFT処理が実行される(ステップST2)。評価部214は、脈波信号dのスペクトルの降順ソートを実施する(ステップST3)。次に、評価指標としてのr5,r10を算出する(ステップST4)。
次に、評価部214は、r5>0.7かつr10>0.5であるか、つまり、脈波信号dの状態が、ノイズ多(ノイジー)であるか否かを判断する(ステップST5)。
ステップST5において、Yの場合は、合成部209における第1ゲインh1が1.2となり、第2ゲインh2は0となる(ステップST6)。また、ステップST5とステップST6との間に、適応フィルター係数更新処理のステップ(ステップST8に相当するステップ)が存在しないことから、ステップST6が実行される場合には、適応フィルター係数更新部210による適応フィルター係数の更新が中止される。また、ステップST5において、Nの場合は、所定期間(つまり、上述の第1期間)にわたってノイジーではない状態が継続しているか否かを判断する(ステップST7)。
ステップST7でNのときは、ステップST6に移行する。また、ステップST7でYのときは、適応フィルター202の更新処理が実施され(ステップST8)、また、合成部209における第1ゲインh1が1.0となり、第2ゲインh2が0.5となる(ステップST9)。
次に、いくつかの計測例について説明する。
(第1計測例)
図4(A)および図4(B)は、拍動検出装置による第1計測例を示す図である。第1計測例は、被検体2が安静状態であるときに、突発的な外乱ノイズが生じた場合の例である。図4(A)は、フィルター部200によるフィルタリングが施される前の脈波信号dの周波数スペクトルを示し、図4(B)は、フィルタリング後信号jの周波数スペクトルを示す。なお、図4(A)および図4(B)において、上側には、16秒間のFFT前の脈波信号dの信号波形が示されている。横軸tは時間を示し、縦軸は信号の振幅を示す。また、下側には、0から4Hzの周波数帯域における周波数スペクトルが示されている。横軸fは周波数を示し、縦軸はスペクトル値を示す。
ここでは、フィルター部200のフィルター性能の客観的な評価のために、SN3と呼ばれる指標を使用する。SN3は、フィルター部200の性能を評価するためのS/N指標であって、拍動呈示スペクトルのスペクトル値と、周波数軸上で拍動呈示スペクトルに隣り合って現れる左右、各一本のスペクトル値との合計を、観測している全周波数帯域に現れる周波数スペクトルの合計値で除算して得られる指標である。すなわち、SN3は、以下の算出式によって表すことができる。
SN3=(拍動呈示スペクトルとその左右1本のスペクトル値の合計)/(全周波数0〜4Hzにおけるスペクトル値の合計)(単位:%)
なお、拍動呈示スペクトルとは、一定期間の拍動成分信号のFFT結果として得られる周波数スペクトルのうち、拍動の周期およびその信号強度を示す周波数スペクトルのことである。
フィルター部200のフィルター性能の劣化兆候は、抽出しようとする相関性の高い信号成分(拍動成分)のスペクトル値が、観測している周波数帯域における全スペクトル値の合計に対して、どの程度の割合を占めるかによって判断が可能であることから、指標としてSN3を利用するものである。
第1計測例では、被検体2は安静状態ではあるが、一時的に不規則な動作を行ったことから、脈波信号dには突発的なノイズが混入している。突発的なノイズが混入したとき、図3のフローチャートにおけるステップST5にてノイジーと判断されることから、ステップST6にて、合成部209における第1ゲインh1が1.2となり、第2ゲインh2は0となる。
この結果、非定常成分である外乱ノイズが抑制され、一方、定常成分を強調することができる。したがって、拍動呈示スペクトル特定部408は、外乱ノイズが少ないフィルタリング後信号jに基づいて拍動呈示スペクトルの特定処理を実行することができる。よって、拍動呈示スペクトルの特定処理の精度が向上する。
また、突発的な外乱ノイズが混入している期間においては、フィルター係数更新部210は、適応フィルター係数の更新処理を中止する。このため、適応フィルター202は、外乱ノイズに追従せず、この結果、適応フィルターのフィルター性能の低下が防止される。
図4(A)と図4(B)との比較から明らかなように、フィルター部200によるフィルタリングによって、突発的なノイズが低減されていることは明らかである。つまり、低周波域(0.3Hz付近)に現れる、拍動とは無関係なスペクトルのスペクトル値が明らかに小さくなっている。
図4(A)の例では、SN3は、11.5%であり、図4(B)の例では、27.8%であり、フィルタリング後の方が、SN3の値が大きくなっている。これにより、拍動呈示スペクトル特定部408は、拍動呈示スペクトルをより一層、容易に特定することができる。
(第2計測例)
第2計測例は、被検体2が安静状態であるときの脈拍の計測例である。例えば、安静状態にある被検体2が一時的に不規則な動作を行った後、不規則動作を終了して安静状態に戻った状態が継続している場合における計測結果が該当する。
図5(A)および図5(B)は、拍動検出装置による第1計測例を示す図である。図5(A)は、フィルター部200によるフィルタリングが施される前の脈波信号dの周波数スペクトルを示し、図5(B)は、フィルタリング後信号jの周波数スペクトルを示す。なお、図5(A)および図5(B)において、上側には、16秒間のFFT前の脈波信号dの信号波形が示されている。横軸tは時間を示し、縦軸は信号の振幅を示す。また、下側には、0から4Hzの周波数帯域における周波数スペクトルが示されている。横軸fは周波数を示し、縦軸はスペクトル値を示す。
第1計測例で説明したように、突発的な外乱ノイズが混入している期間においては、適応フィルター係数の更新処理が中止され、適応フィルターのフィルター性能の低下が防止される。この効果(すなわち、過去に生じた突発的なノイズによるフィルター性能の低下が抑制されるという効果)によって、本計測例では、適応フィルター係数の更新処理が中止されない場合に比べて、拍動呈示スペクトルの特定の精度が向上する。
図5(A)の例では、SN3は42.5%である。これに対して、図5(B)の例では、SN3は、48.9%である。フィルター部200によるフィルタリングによって、SN3の値(指標値)が増大している。つまり、拍動呈示スペクトル(図5(A)および図5(B)において丸で囲んで示されるスペクトルS1)は、他の周波数を示すスペクトルに対して、相対的に強調されている。これにより、拍動呈示スペクトル特定部408は、拍動呈示スペクトルをより一層、容易に特定することができる。
(第3計測例)
第3計測例は、被検体2が歩行中であるときの脈拍の計測例である。図6(A)〜図6(C)は、拍動検出装置による第3計測例を示す図である。図6(A)は、フィルター部200によるフィルタリングが施される前の脈波信号dの周波数スペクトルを示し、図6(B)は、フィルタリング後信号jの周波数スペクトルを示し、図6(C)は、体動成分除去後の信号の周波数スペクトルを示す。なお、図6(A)〜図6(C)において、上側には、16秒間のFFT前の脈波信号dの信号波形が示されている。横軸tは時間を示し、縦軸は信号の振幅を示す。また、下側には、0から4Hzの周波数帯域における周波数スペクトルが示されている。横軸fは周波数を示し、縦軸はスペクトル値を示す。
被検体2が歩行状態にある場合、安静状態にある場合に比べて、脈波信号dに突発的なノイズが混入する可能性が高いと考えられる。先に説明したように、突発的なノイズが混入したとき、図3のフローチャートにおけるステップST5にてノイジーと判断されることから、ステップST6にて、合成部209における第1ゲインh1が1.2となり、第2ゲインh2は0となる。この結果、非定常成分である外乱ノイズが抑制され、一方、定常成分を強調することができる。したがって、拍動呈示スペクトル特定部408は、外乱ノイズが少ないフィルタリング後信号jに基づいて拍動呈示スペクトルの特定処理を実行することができる。よって、拍動呈示スペクトルの特定処理の精度が向上する。
また、所定閾値以上の外乱ノイズが入力された場合、フィルター係数の更新が停止されることによって、過去に生じた突発的な外乱ノイズならびに現時点で生じる突発的な外乱ノイズによるフィルター性能の低下が抑制される。よって、本計測例においても、適応フィルター係数の更新処理が中止されない場合に比べて、拍動呈示スペクトルの特定の精度が向上する。
第3計測例では、被検体2が歩行中であることから、脈波信号dには、拍動成分に加えて体動に由来する体動成分が含まれている。よって、周波数スペクトルには、拍動呈示スペクトルの他に、体動呈示スペクトルも含まれる。
図6(A)〜図6(C)において、丸で囲んで示されるスペクトルS2が拍動呈示スペクトルである。図5(A)の例におけるSN3は、20.2%である。図6(B)の例におけるSN3は、23.5%であり、図6(B)の例よりも上昇している。つまり、拍動呈示スペクトルS2は、他の周波数を示すスペクトルに対して、相対的に強調されている。また、図6(C)の例では、SN3は、41.8%にまで上昇している。このように、拍動呈示スペクトル特定部408は、拍動呈示スペクトルを、より一層容易に特定することができる。
このように、本実施形態の拍動検出装置によれば、非定常成分である外乱ノイズが効果的に抑圧され、一方、定常成分である拍動信号がより強調される。これによって、拍動呈示スペクトルの特定がより容易となる。
図7(A)および図7(B)は、拍動検出装置の、被検体への装着例を示す図である。図7(A)の例は、腕時計型の拍動検出装置の例である。脈波センサー部10および表示部94を含むベース部530は、リストバンド510によって、被検体(ユーザー)の左手首500に装着されている。
図7(B)の例は、指装着型の拍動検出装置の例である。被検体の指先に挿入するためのリング状のガイド520の底部に、脈波センサー部10が設けられている。
本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、例えば、フィルター装置の処理負担を低減しつつ、フィルター性能を向上させることができる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。
1 発光部、2 被検体、3 受光部、4 可変ゲインアンプ、5 A/D変換器、
6 AGC回路、10 脈波センサー部、
11 体動センサー部(加速度センサーやジャイロセンサー等)、
12 脈波信号蓄積部、13 第1バッファメモリー、
14 第2バッファメモリー、200 フィルター部(前処理部)、
201 遅延処理部、202 適応フィルター、204 減算器、
206 増幅器(ゲイン乗算器)、207a 第1増幅器、
207b 第2増幅器、h1 第1ゲイン、h2 第2ゲイン、208 合算器、
209 合成部、 210 フィルター係数更新部、212 FFT部、
214 評価部、 215 タイマー部、216 タイミング部、
300 体動フィルター部、400 周波数解析部(後処理部)

Claims (9)

  1. 入力信号に含まれる定常成分と非定常成分とを分離するフィルターであって、フィルター係数を更新することによって周波数応答特性を適応させる適応フィルターと、
    分離された前記定常成分および前記非定常成分を所与の比率で合成する合成部と、
    前記入力信号、分離された前記定常成分、及び、分離された前記非定常成分を周波数解析した結果に基づいて、前記入力信号に含まれる前記非定常成分の量の程度を評価する評価部と、を有し、
    前記合成部は、前記評価部によって、前記非定常成分の量が所定の基準以下と判断された場合には、前記所与の比率を第1比率とし、前記非定常成分の量が前記所定の基準を超えると判断された場合には、前記所与の比率を、前記非定常成分の割合が前記第1比率よりも小さい第2比率とすることを特徴とするフィルター装置。
  2. 請求項1記載のフィルター装置であって、
    前記合成部は、前記定常成分を第1ゲインで増幅する第1増幅器と、前記非定常成分を第2ゲインで増幅する第2増幅器と、前記第1増幅器の出力と前記第2増幅器の出力とを合算する合算器と、を有し、
    前記所与の比率が前記第1比率であるときの前記第1ゲインの値を第1値とし、前記所与の比率が前記第2比率であるときの前記第1ゲインの値を第2値としたとき、
    前記フィルター装置は、前記所与の比率を前記第2比率とする場合には、前記第2ゲインを零とし、かつ、前記第1ゲインの前記第2値として、前記第1値よりも大きな値を用いることを特徴とするフィルター装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のフィルター装置であって、
    前記所与の比率が前記第2比率であるとき、前記適応フィルターは、前記フィルター係数の更新を停止することを特徴とするフィルター装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のフィルター装置であって、
    前記評価部によって、前記非定常成分の量が前記所定の基準を超えたと判断された時点から所定時間が経過するまでの第1期間において、前記非定常成分の量が前記所定の基準以下である状態が継続しているときは、前記フィルター装置は、前記第1期間が経過した時点または前記第1期間の経過後に前記所与の比率を、前記第2比率から前記第1比率に戻すことを特徴とするフィルター装置。
  5. 請求項3記載のフィルター装置であって、
    前記評価部によって、前記非定常成分の量が前記所定の基準を超えたと判断された時点から所定時間が経過するまでの第1期間において、前記非定常成分の量が前記所定の基準以下である状態が継続しているときは、前記適応フィルターは、前記第1期間が経過した時点または前記第1期間の経過後に前記フィルター係数の更新を再開することを特徴とするフィルター装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれかに記載のフィルター装置であって、
    前記第2比率では、前記非定常成分の割合が零であることを特徴とするフィルター装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載のフィルター装置であって、
    前記入力信号は、前記定常成分としての拍動信号および被検体の体動に由来する体動成分と、前記非定常成分としての外乱ノイズとを含む脈波信号であることを特徴とするフィルター装置。
  8. 請求項7記載のフィルター装置であって、
    前記脈波信号に含まれる前記体動成分を抑制する体動フィルターを有することを特徴とするフィルター装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のフィルター装置を備える拍動検出装置。
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