JP5998563B2 - 拍動検出装置、電子機器及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、拍動検出装置、電子機器及びプログラム等に関する。
従来、脈拍計等の拍動検出装置を含む電子機器が広く用いられている。拍動検出装置とは、人体の心拍に由来する拍動を検出するための装置であって、例えば、腕、手のひら、手指などに装着される脈波センサーからの信号に基づいて、心拍に由来する信号を検出する装置である。
脈波センサーとしては例えば光電センサーが用いられる。この場合には、生体に対して照射された光の反射光又は透過光を当該光電センサーで検出する手法等が考えられる。血管内の血流量に応じて、照射された光の生体での吸収量、反射量が異なるため、光電センサーで検出したセンサー情報(脈波センサー信号)は血流量等に対応した信号となり、当該信号を解析することで拍動に関する情報を取得することができる。
しかし、脈波センサー信号には種々のノイズが混入する恐れがある。例えば、反射光以外にも太陽光や室内照明等の外光が進入することも考えられるし、人体の体動の影響により発生するノイズ(体動ノイズ成分)も混入しうる。そのため、拍動信号の検出を行う場合には、脈波センサー信号(脈波検出信号)をそのまま用いるのではなく、拍動信号の検出処理前に脈波センサー信号に含まれる体動ノイズ成分等を低減するノイズ低減処理が行われる場合も多い。例えば、特許文献1や特許文献2には、このような体動ノイズ除去を行う手法が開示されている。
特開2004−283228号公報 特開2010−17602号公報
上述したように、拍動検出装置において、脈波センサーから取得される脈波センサー信号(或いはそれから取得される脈波検出信号)には種々のノイズが混入することが想定される。よって、脈波センサー信号に含まれる体動ノイズ成分等を低減するノイズ低減処理を行わないとすれば、検出される拍動情報にもノイズの影響が及ぶため、当該拍動情報の値は装着者の実際の拍動を正確に表していない可能性がある。この場合に、拍動情報を単純に出力したのでは、当該拍動情報に基づくユーザーの判断を誤らせかねない。
また、体動ノイズ除去を行う場合には、圧力センサーや加速度センサー等から取得される信号から体動検出信号を求め、これを体動ノイズ成分として扱うが、この際に求めた体動検出信号にもノイズが混入する場合がある。例えば、特許文献2に示されるような圧力センサー(気圧センサー)を用いて、体動検出信号を求める場合には、階段昇降時やドア開閉時の気圧変化や、腕振り時の風圧変化などの外部環境の変化により、体動検出信号(圧力検出信号)にノイズ成分が含まれることがある。このようなノイズを含んだ体動検出信号を用いて、脈波検出信号から体動ノイズ成分を除去した場合には、検出される拍動情報もノイズの影響を受けてしまう。そのため、体動ノイズ成分を除去しない場合と同様に、当該拍動情報の値も装着者の実際の拍動を正確に表していない可能性がある。
本発明の幾つかの態様によれば、体動検出信号にノイズ成分が含まれている場合でも、適正な体動ノイズ低減処理を行うことができる拍動検出装置、電子機器及びプログラム等を提供することができる。
本発明の一態様は、脈波センサーを有する脈波検出部からの脈波検出信号に含まれる体動ノイズ成分を低減する体動ノイズ低減処理を行う体動ノイズ低減部と、気圧又は水圧を検出する圧力センサーを有する体動検出部からの体動検出信号に対して信号処理を行う体動信号処理部と、を含み、前記体動信号処理部は、前記体動検出部からの前記体動検出信号に対して、外部環境の変化による圧力変化成分を低減する前記信号処理を行い、前記体動ノイズ低減部は、前記脈波検出信号と、前記圧力変化成分を低減する前記信号処理後の前記体動検出信号とに基づいて、前記体動ノイズ低減処理を行う拍動検出装置に関係する。
本発明の一態様では、拍動検出装置は、まず体動検出信号に含まれるノイズ成分を低減させ、その後にノイズ低減処理後の体動検出信号を用いて、脈波検出信号について体動ノイズ低減処理を行う。
これにより、体動検出信号にノイズ成分が含まれている場合でも、適正な体動ノイズ低減処理を行うことが可能となる。
また、本発明の一態様では、前記体動信号処理部は、前記体動検出信号の基本周波数成分以外のノイズ成分を低減する前記信号処理を行うフィルターを有してもよい。
これにより、体動検出信号に含まれる非周期的な信号をノイズ成分として低減すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記体動信号処理部は、前記体動検出信号の前記基本周波数成分及び前記基本周波数成分の高調波成分以外のノイズ成分を低減する前記信号処理を行う前記フィルターとして、適応線スペクトル強調器を有してもよい。
これにより、例えば体動検出信号に含まれるノイズ成分であり、ドア開閉時の圧力変化等に起因するノイズ成分を低減すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記体動信号処理部は、前記体動検出信号についてのハイパスフィルター処理を前記信号処理として行うハイパスフィルターを有してもよい。
これにより、例えば体動検出信号に含まれるノイズ成分であり、階段昇降時の圧力変化等に起因する所与のカットオフ周波数よりも小さいノイズ成分を低減すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記体動検出部は、モーションセンサーを有し、前記体動信号処理部は、前記体動検出部からのモーション検出信号に基づいて、風圧又は水流圧による圧力変化成分を低減する前記信号処理を行ってもよい。
これにより、体動検出信号に含まれるノイズ成分であり、風圧又は水流圧(流圧)に起因するノイズ成分を低減すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記体動検出部は、モーションセンサーとして加速度センサーを有し、前記体動信号処理部は、前記体動検出部からの前記モーション検出信号である加速度検出信号に基づいて、被検体の速度を演算し、演算した前記速度から空気抵抗又は水流抵抗を演算し、前記空気抵抗又は前記水流抵抗による圧力変化成分を低減する前記信号処理を行ってもよい。
これにより、例えば体動検出信号に含まれるノイズ成分であり、腕振り時の風圧による圧力変化等に起因するノイズ成分を低減すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記体動検出部は、前記圧力センサーと加速度センサーとを有し、前記体動信号処理部は、ハイパスフィルターと適応線スペクトル強調器とを有し、前記体動信号処理部は、前記信号処理として、前記ハイパスフィルターにより、前記体動検出部からの圧力検出信号についてハイパスフィルター処理を行い、前記適応線スペクトル強調器により、前記ハイパスフィルター処理後の前記圧力検出信号について基本周波数成分及び前記基本周波数成分の高調波成分以外のノイズ成分を低減する処理を行い、前記体動検出部からの前記加速度検出信号に基づいて被検体の速度を演算し、演算した前記速度から空気抵抗又は水流抵抗を演算し、前記空気抵抗又は前記水流抵抗による圧力変化成分を低減する処理を行ってもよい。
これにより、例えば体動検出信号に含まれるノイズ成分であり、階段昇降時の圧力変化等に起因するノイズ成分と、ドア開閉時の圧力変化等に起因するノイズ成分と、腕振り時の風圧による圧力変化等に起因するノイズ成分と、を低減すること等が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記体動ノイズ低減処理後の前記脈波検出信号に基づいて、拍動情報を演算する拍動情報演算部を含んでもよい。
これにより、例えば、脈波検出信号よりもユーザーが直感的に理解しやすい脈拍数等の拍動情報をユーザーに提示すること等が可能になる。
また、本発明の他の態様では、脈波センサーを有する脈波検出部からの脈波検出信号に含まれる体動ノイズ成分を低減する体動ノイズ低減処理を行う体動ノイズ低減部と、気圧又は水圧を検出する圧力センサーを有する体動検出部からの体動検出信号に対して信号処理を行う体動信号処理部と、を含み、前記体動信号処理部は、前記体動検出部からの前記体動検出信号に対して、体動成分以外の圧力ノイズ成分を低減する前記信号処理を行い、前記体動ノイズ低減部は、前記脈波検出信号と前記信号処理後の前記体動検出信号とに基づいて、前記体動ノイズ低減処理を行う拍動検出装置に関係する。
また、本発明の他の態様では、前記拍動検出装置と、前記脈波検出部と、前記体動検出部と、を含む電子機器に関係する。
また、本発明の他の態様では、上記各部としてコンピューターを機能させるプログラムに関係する。
本実施形態の拍動検出装置を含む電子機器の基本構成例。 適応フィルターを用いた体動ノイズ低減部の構成例。 図3(A)〜図3(C)は、脈波検出信号、体動検出信号及びそれらに基づく体動ノイズ低減処理後の信号の波形、周波数スペクトルの例。 図4(A)、図4(B)は、拍動検出装置を含む電子機器の例。 本実施形態の拍動検出装置を含む電子機器の詳細な構成例。 適応フィルターを用いた体動信号処理部と体動ノイズ低減部の詳細な構成例。 本実施形態の処理の流れを説明するフローチャート。 図8(A)〜図8(F)は、体動検出信号に含まれる各種ノイズ成分の説明図。
以下、本実施形態について説明する。まず、拍動検出装置及び拍動検出装置を含む電子機器(狭義には脈拍計)の基本的な構成例を説明し、次に、本実施形態の手法の概要とシステム構成例について説明する。そして、本実施形態で行う処理について詳細にフローチャート等を用いて説明する。
なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.拍動検出装置を含む電子機器の基本構成例
まず、図1を用いて拍動検出装置及び拍動検出装置を含む電子機器(狭義には脈拍計)の基本的な構成例を説明する。なお、図1は拍動検出装置及び電子機器の一例を示すものであり、本実施形態の拍動検出装置等に含まれる構成が簡略化或いは省略されている場合もあるし、本実施形態の拍動検出装置等では必須の構成でないものが含まれている場合もある。
図1に示すように、本実施形態の電子機器の一例である脈拍計は、脈波検出部10と、体動検出部20と、拍動検出装置100と、表示部70とを含む。ただし、電子機器は図1の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略・変更したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
脈波検出部10は、脈波センサー11から得られるセンサー情報(脈波センサー信号)に基づいて脈波検出信号を出力する。脈波検出部10は、例えば脈波センサー11と、フィルター処理部15と、A/D変換部16を含むことができる。ただし、脈波検出部10は図1の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素(例えば信号を増幅する増幅部等)を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
脈波センサー11は、脈波センサー信号を検出するためのセンサーであり、例えば光電センサー等が考えられる。なお、脈波センサー11として光電センサーを用いる場合には、太陽光等の外光の信号成分をカットするように構成されているセンサーを用いてもよい。これは例えば、フォトダイオードを複数設け、それらの信号を用いてフィードバック処理等で差分情報を求める構成等により実現できる。
なお、脈波センサー11は光電センサーに限定されず、超音波を用いたセンサーであってもよい。この場合、脈波センサー11は2つの圧電素子を有し、一方の圧電素子を励振させて生体内に超音波を送信するとともに、当該超音波が生体の血流によって反射されたものを他方の圧電素子により受信する。送信した超音波と受信した超音波には、血流のドップラー効果によって周波数変化が生じるため、この場合にも血流量に対応する信号を取得することができ、拍動情報の推定が可能である。また、脈波センサー11として他のセンサーを用いてもよい。
フィルター処理部15は、脈波センサー11からの脈波センサー信号に対してハイパスフィルター処理を行う。なお、ハイパスフィルターのカットオフ周波数は典型的な脈拍数から求められてもよい。例えば、通常の人の脈拍数は、毎分30回を下回るケースは非常に少ない。つまり、心拍に由来する信号の周波数は0.5Hz以下になることは稀であるから、この範囲の周波数帯の情報をカットしたとしても、取得したい信号に対する悪影響は小さいはずである。よって、カットオフ周波数としては0.5Hz程度を設定してもよい。また、状況によっては1Hz等の異なるカットオフ周波数を設定してもよい。さらに言えば、人の脈拍数には典型的な上限値を想定することも可能であるから、フィルター処理部15ではハイパスフィルター処理ではなくバンドパスフィルター処理を行ってもよい。高周波側のカットオフ周波数もある程度自由に設定可能であるが、例えば4Hz等の値を用いればよい。
A/D変換部16では、A/D変換処理を行い、デジタル信号を出力する。なお、上述のフィルター処理部15での処理は、A/D変換処理の前に行われるアナログフィルター処理であってもよいし、A/D変換処理の後に行われるデジタルフィルター処理であってもよい。
体動検出部20は、種々のセンサーのセンサー情報(体動センサー信号)に基づいて体動に応じた信号(体動検出信号)を出力する。体動検出部20は、例えばモーションセンサー21と、圧力センサー22と、A/D変換部26を含むことができる。ただし、体動検出部20はその他のセンサー(例えばジャイロセンサー)や、信号を増幅する増幅部等を含んでもよい。また、複数種類のセンサーを設ける必要はなく、1種類のセンサーを含む構成であってもよい。
モーションセンサー21は、例えば加速度センサー等である。加速度センサーは、例えば外力によって抵抗値が増減する素子等で構成され、三軸の加速度情報を検知する。
圧力センサー22は、例えば気圧センサーや接触圧センサー等である。
気圧センサーは、大気の圧力を測定するセンサーであり、例えば水晶振動子を利用した水晶振動子型気圧センサーであっても良いし、静電容量の変化を利用した静電容量型気圧センサー等であってもよい。静電容量型気圧センサーは、シリコン等でできたチャンバーがコンデンサーを形成しているものであり、静電容量の変化により、電極間の距離の変化を求め、電極間の距離を変化させた気圧を推定する。一方、水晶振動子型気圧センサーは、水晶振動子(発振器)の発振周波数が圧力によって変化する現象を利用して、気圧を推定する。
接触圧センサーは、被検体と直接接触して、接触圧を測定するものであってもよく、カフ構造などにより間接的に接触圧を測定するものであってもよい。すなわち、接触圧センサーは、圧電素子を用いたものであってもよいし、前述した気圧センサーを接触圧センサーとして用いてもよい。ただし、気圧センサーと接触圧センサーは、これらに限定されず、他の原理を利用したものであっても良い。
拍動検出装置100は、信号処理部110と、拍動情報演算部120を含む。ただし、拍動検出装置100は図1の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
信号処理部110は、脈波検出部からの出力信号(脈波検出信号)や、体動検出部からの出力信号(体動検出信号)に対して信号処理を行う。信号処理部110は、脈波信号処理部111と、体動信号処理部113と、体動ノイズ低減部115を含むことができる。
脈波信号処理部111は、脈波検出部10からの信号に対して、種々の信号処理を行う。なお、図1のD1で示した脈波検出部10からの出力としては、脈波センサー信号に基づく種々の信号が考えられる。例えば、後述する拍動情報の演算はDC成分カット後の脈波センサー信号(脈波検出信号)に基づいて行われることが多いため、D1にはハイパスフィルター処理後の脈波センサー信号が含まれることが想定される。ただし、フィルター処理が行われていない信号が出力されてもよいし、場合によってはローパスフィルター処理後の脈波センサー信号が出力されてもよい。D1に複数の信号(例えばハイパスフィルター処理前の脈波センサー信号と、処理後の脈波センサー信号の両方)が含まれる場合には、脈波信号処理部111での処理は、D1に含まれる信号の全部に対して行われてもよいし、一部に対して行われてもよい。処理内容も種々考えられ、例えば脈波検出信号に対するイコライザー処理であってもよいし、他の処理であってもよい。
体動信号処理部113は、体動検出部20からの体動検出信号に対して、種々の信号処理を行う。D1と同様に、D2で示した体動検出部20からの出力としても種々の信号が考えられる。例えば、図1の例ではモーションセンサー21と、圧力センサー22を含んでいるため、D2の体動検出信号はモーション検出信号と圧力検出信号とを含むことになる。また、体動検出用センサーは、ジャイロセンサー等、他のセンサーを用いることも可能であるから、D2にはセンサーの種類に対応する種類の出力信号が含まれることになる。体動信号処理部113での処理は、D2に含まれる信号の全部に対して行われてもよいし、一部に対して行われてもよい。例えば、D2に含まれる信号の比較処理を行って、体動ノイズ低減部115でのノイズ低減処理で用いられる信号を決定する処理を行ってもよい。
なお、脈波信号処理部111での処理において、脈波検出部からの信号にあわせて体動検出信号も用いるものとしてもよい。同様に、体動信号処理部113での処理において、体動検出信号にあわせて脈波検出部10からの信号も用いるものとしてもよい。また、脈波検出部10からの出力信号に対して、脈波信号処理部111において所与の処理が行われた後の信号を、体動信号処理部113での処理に用いてもよいし、その逆であってもよい。
拍動検出装置100において、脈波センサーから取得される脈波センサー信号(或いはそれから取得される脈波検出信号)には種々のノイズが混入することが想定される。よって、脈波センサー信号に含まれる体動ノイズ成分等を低減するノイズ低減処理を行わないとすれば、検出される拍動情報にもノイズの影響が及ぶため、当該拍動情報の値は装着者の実際の拍動を正確に表していない可能性がある。この場合に、拍動情報を単純に出力したのでは、当該拍動情報に基づくユーザーの判断を誤らせかねない。
そこで、体動ノイズ低減部115は、体動検出信号を用いて、脈波検出信号から体動に起因したノイズ(体動ノイズ成分)を低減する処理を行う。適応フィルターを用いたノイズ低減処理の具体例を図2に示す。脈波センサー11から取得された脈波センサー信号には、心拍に起因する成分の他に、体動に起因する成分等も含まれている。それは、拍動情報の演算に用いられる脈波検出信号(DC成分カット後の脈波センサー信号)でも同様である。このうち拍動情報の演算に有用であるのは心拍に起因する成分であって、体動等に起因する成分は演算の妨げとなる。よって、体動センサーを用いて体動に起因する信号(体動検出信号)を取得し、脈波検出信号から体動検出信号と相関のある信号成分(推定体動ノイズ成分と呼ぶ)を除去することで、脈波検出信号に含まれる体動ノイズ成分を低減する。ただし、脈波検出信号中の体動ノイズ成分と、体動センサーからの体動検出信号は、ともに同一の体動に起因する信号であったとしてもその信号レベルまで同一であるとは限らない。よって、体動検出信号に対して適応的にフィルター係数が決定されるフィルター処理を行うことで推定体動ノイズ成分を算出し、脈波検出信号と算出した推定体動ノイズ成分のみからなる信号との差分をとるものとする。例えば図2では、h・k(n)により表される信号が、推定体動ノイズ成分のみからなる信号に相当する。
以上の処理を周波数スペクトルで説明したものが図3(A)〜図3(C)である。図3(A)等は、上部に信号の時間変化波形を示し、下部にその周波数スペクトルを示したものである。図3(A)は体動ノイズ低減前の脈波検出信号を表したものであり、A1及びA2に示したように、スペクトルにおいて値の大きい周波数が2つ現れている。これらA1及びA2のことを基本周波数と呼ぶ。この基本周波数のうち一方が心拍に起因するものであり、他方が体動に起因するものである。なお、A1よりも高い周波数にも値が大きいものがあるが、A1、A2の整数倍に相当する高調波成分であるため、ここでは考慮しない。以下、図3(B)、図3(C)においても高調波成分が見られるが、同様にここでは考慮しないものとする。
それに対して、図3(B)は体動検出信号を表したものであり、体動検出信号の要因となった体動が1種類であれば、B1に示したように値が大きい周波数が1つ現れる。ここで、B1の周波数は図3(A)のA2に対応している。このような場合に、図2に示したような手法で脈波検出信号と体動検出信号の差分をとることで、図3(C)の信号が得られる。図から明らかなように、心拍及び体動に起因する2つのピークA1,A2を持つ脈波検出信号から、体動に起因するピークB1を持つ体動検出信号を引くことで、脈波検出信号中の体動ノイズ成分(A2に対応)が除かれ、結果として心拍に起因するピークC1(周波数はA1に対応)が残ることになる。
なお、脈波検出信号に含まれる体動ノイズ成分と、体動検出信号とが対応していること、及びノイズ低減処理に悪影響を及ぼす信号成分が体動検出信号に含まれていないこと等が保証される状況では、体動ノイズ低減部115において周波数解析を行う必要はないため、図3(A)、図3(B)の下部に示された周波数スペクトルは考慮せずともよい。ただし、体動検出信号の取得に用いられるセンサーの種類等によっては、上記の条件が満たされないケースも起こりえる。その場合には、例えば体動信号処理部113において、上記条件を満たすように体動検出信号を加工してもよいし、上記条件を満たさない体動検出信号を体動ノイズ低減部115等への出力から除外してもよい。なお、上記条件を満たすか否かの判定を行う手法としては種々考えられるが、例えば周波数解析により得られる、図3(A)、図3(B)の下部に示したような周波数スペクトルを利用してもよい。
拍動情報演算部120は、入力信号に基づいて拍動情報を演算する。拍動情報とは、例えば脈拍数の値でもよい。例えば、拍動情報演算部120は、体動ノイズ低減部115でのノイズ低減処理後の脈波検出信号に対してFFT(高速フーリエ変換:Fast Fourier Transform)等の周波数解析を行ってスペクトルを求め、求めたスペクトルにおいて代表的な周波数を心拍の周波数とする処理を行ってもよい。その場合、求めた周波数を60倍した値が一般的に用いられる脈拍数(心拍数)となる。
なお、拍動情報は脈拍数には限定されず、例えば脈拍数を表す他の情報(心拍の周波数や周期等)であってもよい。また、拍動の状態を表す情報であってもよく、例えば血流量そのもの(或いはその変動)を表す値を拍動情報としてもよい。ただし、血流量と脈波センサー信号の信号値との関係にはユーザー毎に個人差があるため、血流量等を拍動情報とする場合には当該個人差に対応するための補正処理を行うことが望ましい。
また、拍動検出装置100に入力された脈波検出信号の時間変化波形上で、所与の値(上ピーク、下ピーク、或いは所与の閾値以上の値等)が現れるタイミングを検出し、そのタイミングの間隔に相当する時間から、心拍の周期を求めて拍動情報を演算してもよい。或いは、脈波検出信号の波形を矩形波に変形し、当該矩形波の立ち上がり等を用いることでも拍動情報を演算できる。この場合、周波数解析を行わなくてもよいため、計算量や消費電力の面で優位である。ただし、この手法では周波数軸への変換はせずに信号値をそのまま用いているため、ある程度波形が整っている必要があることから、ノイズが多い状況等では周波数解析を行うことが望ましい。
表示部70(広義には出力部)は、演算した拍動情報等の提示に用いられる各種の表示画面を表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどにより実現できる。
上述した電子機器が脈拍計である場合の具体例を図4(A)、図4(B)に示す。図4(A)は、腕時計型の脈拍計の例である。脈波センサー11及び体動検出部20、表示部70を含むベース部400は、保持機構300(例えばバンド等)によって、被検体(ユーザー)の左手首200に装着されている。図4(B)は、指装着型の例である。被検体の指先に挿入するためのリング状のガイド302の底部に、脈波センサー11が設けられており、ガイド302の上面に体動検出部20が設けられている。ただし、図4(B)の場合には表示部70を設ける空間的余裕がないため、表示部70(及び必要に応じては拍動検出装置100に相当する機器)は他に設けられることが想定される。
後述する本実施形態の手法はいずれのタイプの電子機器にも適用可能であるが、腕時計型の脈拍計(図4(A)の例)に適用するのが、より好ましい。ただし、図4(A)の例では、脈波センサー11が、手首外側(腕時計の裏蓋面と接触する部位)など、脈波センサー信号を取得しにくい部位に装着される。このため、脈波センサー11から出力される脈波センサー信号の振幅が総じて小さくなる傾向があり、その場合にはノイズ成分と拍動成分との区別がつきにくくなる。よって、後述する本実施形態のように、種々の手法により拍動情報の精度に関する処理を行うことが望ましい。
2.本実施形態の手法の概要
体動ノイズ除去(低減)を行う場合には、圧力センサーやモーションセンサー等から取得される信号から体動検出信号を求め、これを体動ノイズ成分として扱うが、この際に求めた体動検出信号にもノイズが混入する場合がある。例えば、特許文献2に示されるような圧力センサー(気圧センサー)を用いて、体動検出信号を求める場合には、階段昇降時やドア開閉時の気圧変化や、腕振り時の風圧変化などの外部環境の変化により、体動検出信号(圧力検出信号)にノイズ成分が含まれることがある。このようなノイズを含んだ体動検出信号を用いて、脈波検出信号から体動ノイズ成分を除去(低減)した場合には、検出される拍動情報もノイズの影響を受けてしまう。そのため、体動ノイズ成分を除去(低減)しない場合と同様に、当該拍動情報の値も装着者の実際の拍動を正確に表していない可能性がある。
そこで、本実施形態の拍動検出装置等は、体動検出信号にノイズ成分が含まれている場合でも、適正な体動ノイズ低減処理を行う。具体的には、本実施形態の拍動検出装置等は、まず体動検出信号に含まれるノイズ成分を低減させ、その後にノイズ低減処理後の体動検出信号を用いて、脈波検出信号について体動ノイズ低減処理を行う。以下では、そのシステム構成例と、処理の詳細について順に説明する。
3.システム構成例
図5に本実施形態の拍動検出装置100及びこれを含む電子機器の構成例を示す。
拍動検出装置100は、信号処理部110と、拍動情報演算部120と、を含む。また、拍動検出装置100を含む電子機器の例としては、拍動検出装置100や、脈波検出部10や、体動検出部20や、表示部70などを含む脈拍計や歩数計などが挙げられる。なお、拍動検出装置100及びこれを含む電子機器は、図5の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加したりするなどの種々の変形実施が可能である。また、拍動検出装置100の一部又は全部の機能を、電子機器が実現してもよい。さらに、本実施形態の拍動検出装置100の一部又は全部の機能は、通信により接続されたサーバーにより実現されてもよい。
次に、拍動検出装置100の各部で行われる処理について説明する。
まず、信号処理部110は、脈波検出部10からの脈波検出信号や、体動検出部20からの体動検出信号に対して、以下で説明するような各種信号処理を行う。信号処理部110は、脈波信号処理部111と、体動信号処理部113と、体動ノイズ低減部115と、を含むことができる。
ここで、脈波信号処理部111は、脈波検出部10からの脈波検出信号に対して信号処理を行う。例えば、脈波信号処理部111は、脈波検出信号に対してさらにフィルター処理を行う。また、脈波検出部10(フィルター処理部15)がフィルター処理を行わない場合等には、脈波信号処理部111がフィルター処理部15で行うフィルター処理と同様の処理を行っても良い。
さらに、脈波信号処理部111は、脈波検出信号について周波数スペクトル解析処理(周波数分解処理)を行ってもよい。周波数スペクトル解析処理は、周波数毎の強さを定量的に求める処理であり、信号の短時間の領域について行ったり、長期の領域で行ったりするし、種々の関数について行ったりもする。周波数スペクトル解析処理は、例えばFFT等の処理のことをいう。
また、脈波信号処理部111は、周波数スペクトル解析処理の結果に基づいて、脈波検出信号について基本周波数の検出処理を行ってもよい。なお、本実施形態にはおいては、必ずしも脈波信号処理部111を含まなければならないわけでなく、省略することも可能である。その場合には、例えば体動ノイズ低減部115が、脈波検出部10から脈波検出信号を取得してもよい。
また、体動信号処理部113は、体動検出部20からの体動検出信号に対して信号処理を行う。具体的には、ハイパスフィルター1131と、適応線スペクトル強調器(適応線スペクトル強調フィルター)1133と、演算部1135と、を含むことができる。また、体動信号処理部113も、脈波信号処理部111と同様に、周波数スペクトル解析処理(周波数分解処理)を行ってもよいし、周波数スペクトル解析処理の結果に基づいて、体動検出信号について基本周波数の検出処理を行ってもよい。
ここで、適応線スペクトル強調器(適応線スペクトル強調フィルター)とは、ある入力信号において、定常的な周波数成分とその他の非定常な成分が含まれる場合に、それらを分離して出力することのできる適応フィルターのことをいう。適応フィルターは、信号A、Bを入力として、信号Aを、信号Bと相関のある成分と相関の無い成分とに分離するものであるのに対して、適応線スペクトル強調器は、信号Bを信号Aそのものとして入力することで、自己相関性のある成分とそれ以外の成分とに分離するものである。
適応線スペクトル強調器1133は、体動検出信号を入力として、体動検出信号の基本周波数成分及びその高調波成分と、それ以外の成分とを分離し、基本周波数成分及びその高調波成分以外の成分をノイズ成分として、除去(低減)する。なお、本実施形態における体動信号処理部113のこれ以外の機能・構成の詳細については後述する。
体動ノイズ低減部115は、脈波信号処理部111からの脈波検出信号に対して、体動信号処理部113からの体動検出信号に基づいて体動ノイズ低減処理を行う。体動ノイズ低減部115の処理内容、及び拍動情報演算部120、脈波検出部10、体動検出部20、表示部70の構成については図1と同様であるため、詳細な説明は省略する。また、具体例として、適応フィルターを用いた体動ノイズ低減処理と外乱ノイズ低減処理の一例を図6に示す。
なお、信号処理部110及び信号処理部110に含まれる各部と、拍動情報演算部120の機能は、各種プロセッサ(CPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。
4.本実施形態の処理の詳細
各種センサーから取得する信号データは、各信号処理の前後で内容が異なるため、ここではそれぞれ別々の名称で区別している。そのため、始めに各種用語の解説を行う。
まず、脈動とは、抹消血管が膨らんだり縮んだりする動きのことをいう。また、脈波とは、身体組織への血液の流入によって生じる容積変化を信号として捉えたものである。例えば、脈波は、脈波センサーからLEDを体表面へ照射し、その散乱光・反射光などをフォトダイオードで取り込んで信号波形として捉えたものである。脈波は、心臓の動きそのものではなく血管運動反応を捉えたものであり、心臓の動き以外のノイズ的要因、例えば、人間の運動、動作などによって生じる血管の容積変化等をも含んでいる。心臓の動きそのものや、脈拍数を正しく捉えるためには、このノイズ的要因を除去する必要がある。
また、拍動とは、医学的には心臓のみならず内臓一般の周期的な収縮、弛緩が繰り返された場合に起こる運動のことを指すが、ここでは特に、心臓が周期的に血液を送るポンプとしての動きのことを拍動と呼ぶ。
一方、体動とは、広義には、体を動かすことすべてを意味し、狭義には、歩行・ジョギングなどに伴う定常的、周期的な腕(脈拍計の装着部位近辺)の動き等を指す。
また、脈波センサー信号(脈波センサー原信号、脈波信号)とは、脈波センサー11が検出する信号そのもののことをいう。脈波センサー信号は、拍動成分信号と、体動ノイズ成分信号と、外乱ノイズ成分信号等を含む。なお、不整脈は、厳密には拍動成分信号に含まれるとも考えられるが、電気信号としては外乱ノイズ成分信号に含まれるものとする。脈波センサー原信号と呼ぶ場合には、脈波センサーから出力された信号であり、いずれのフィルター処理もかけていないことを強調する意図がある。
ここで、拍動成分(拍動成分信号)とは、脈波センサー信号に含まれる成分信号のうち、心臓の拍動等に起因して生じた血管の容積変化を示す成分信号のことをいう。拍動成分は、周期的信号であることが多い。
そして、体動ノイズ成分(体動ノイズ成分信号)とは、脈波センサー信号に含まれる成分信号のうち、人間の定常的な運動・動作(体動)等に起因して生じた血管の容積変化を示す成分信号のことをいう。例えば、腕や指に装着する脈拍計の場合、歩行中、ジョギング中の腕振りの影響で、その腕振りのリズムに合わせて血管に容積変化が生じる。このように人間が定常的な動作をすることにより、体動ノイズ成分は、周期的信号となり、その動作の周波数を持った成分信号となる。また、体動ノイズ成分は、脈波センサー装着部位近辺に装着した加速度センサーが出力する信号の波形と相関性が高いという特徴を持つ。
さらに、外乱ノイズ成分(外乱ノイズ成分信号)とは、体動ノイズ成分とは別に、脈波センサー装着部位の周辺(例えば、指、手、腕など)を動かしたり、ぶつけたりしたこと等を要因とする血管の容積変化を示す成分信号のことをいう。そのため、外乱ノイズ成分は、非周期的信号となることが多い。
一方で、脈波検出信号とは、脈波検出部10から出力される信号のことを言う。具体的には、脈波検出信号は、脈波センサー信号に対して、フィルター処理部15がフィルター処理を行い、フィルター処理後の脈波センサー信号に対して、A/D変換部16によりA/D変換処理を行った信号のこと等をいう。ただし、前述したように、フィルター処理及びA/D変換処理の順序は、逆であってもよい。
次に、体動センサー信号(体動センサー原信号、体動信号)とは、体動センサーが検出する信号そのもののことをいう。具体的には、体動センサー信号は、モーションセンサー21が検出する信号そのものを指すモーションセンサー信号や、圧力センサー22が検出する信号そのものを指す圧力センサー信号等のことを指す。体動センサー信号は、主成分信号である体動成分信号の他に、脈波センサー信号と同様に、拍動成分信号と、外乱ノイズ成分信号等を含む場合がある。本実施形態では、特に、体動検出信号に外乱ノイズ成分が含まれている場合でも、適正な体動ノイズ低減処理を行うことを課題としている。
一方、体動検出信号とは、体動検出部20から出力される信号のことを言う。具体的には、体動検出信号は、体動センサー信号に対して、フィルター処理とA/D変換処理を行った後の信号のこと等をいう。なお、図1及び図5には、フィルター処理部を図示していないが、体動検出部20はフィルター処理部を含んでいても良い。体動検出部20がフィルター処理部を含まない場合には、体動センサー信号に対して、A/D変換処理を行った後の信号のことを体動検出信号としてもよい。例えば、体動検出信号は、モーションセンサー信号に対し上記の信号処理を行った後の信号であるモーション検出信号や、圧力センサー信号に対し上記の信号処理を行った後の信号である圧力検出信号等のことである。ただし、前述したように、フィルター処理及びA/D変換処理の順序は、逆であってもよい。
次に、本実施形態の拍動検出装置100等が行う処理の全体の流れについて、図7のフローチャートを用いて説明する。
まず、拍動情報を求める元となる脈波検出信号を求める。初めに、脈波センサー11が脈波センサー信号を取得する(S101)。そして、フィルター処理部15により、バンドパスフィルター処理が行われ(S102)、バンドパスフィルター処理後の脈波センサー信号に対してA/D変換処理を行って、脈波検出信号を求め、脈波信号処理部111へ出力する。なお、ここでは、前述した理由により、周波数0.5Hz〜4Hzの範囲でバンドパスフィルター処理を行う。
一方、前述したように、脈波検出信号には体動ノイズ成分が含まれているため、これを低減(除去)する必要がある。しかし、脈波検出信号に含まれる体動ノイズ成分を直接求めることができない。そのため、体動センサーを用いて、体動検出信号を求め、これを体動ノイズ成分として扱う。
そこでまず、圧力センサー22が圧力センサー信号を取得する(S103)。そして、圧力センサー信号に対してA/D変換処理を行い、A/D変換処理後の圧力センサー信号を圧力検出信号として体動信号処理部113に出力する。
ここで、前述したように、脈波検出信号だけではなく、圧力検出信号などの体動検出信号にもノイズ成分は含まれている。そのため、脈波検出信号に対して体動ノイズ低減処理を行う前に、体動検出信号に含まれるノイズ成分を低減しておく必要がある。
体動センサー信号は、主成分信号である体動成分信号の他に、拍動成分信号と、外乱ノイズ成分信号等を含む場合がある。本例では、特に、体動検出信号に含まれるノイズ成分のうち、外乱ノイズ成分を除去(低減)する。
外乱ノイズ成分とは、外部の環境変化に起因する圧力変化等のノイズや、体動時の風圧等に伴う圧力変化に起因するノイズ等のことを言う。
外乱ノイズの具体例の一つとしては、図8(A)に示すような、階段昇降時の圧力変化等に起因するノイズが挙げられる。図8(A)〜図8(F)のグラフは、横方向を時間として、圧力検出信号の振幅を模式的に表している。図8(A)は、被検体(ユーザー)が階段を降りるにつれ、気圧が大きくなり、被検体が階段を昇るにつれ、気圧が小さくなる様子を表している。このように、階段昇降時には圧力検出信号が緩やかなカーブを描く。本来検出されるべき圧力検出信号は、図8(B)に示すような信号であり、この際に描かれるグラフは、短期間では振動しているが、長期的には平らなグラフとなるはずである。すなわち、本来検出されるべき圧力検出信号は、高周波数成分を含むが、低周波数成分は含まない信号となるはずである。よって、図8(A)の緩やかなカーブを形作っている低周波数成分がノイズとなる。
そこで、このような低周波数成分を除去するために、体動信号処理部113が圧力検出信号に対してハイパスフィルター処理を行う(S104)。これにより、例えば図8(A)に示す階段昇降時の圧力変化等に起因するノイズ成分を除去し、図8(B)に示すような信号を得ることができる。
また、外乱ノイズの他の具体例としては、ドア開閉時の圧力変化等に起因するノイズが挙げられる。引き戸等を開閉する際には、部屋の気圧が変化することがあり、この場合には、図8(C)に示すように、急激に圧力が変化する点(P1)等が観測されることがある。また、気圧センサーの検出精度によっては、図8(C)に示すように、圧力検出信号が階段状になってしまうこともある。なお、これはドア開閉時に限ったことではない。本来は、図8(D)のように滑らかな曲線となることが望ましいため、これらもノイズとして除去するべきである。
そこで、ハイパスフィルター処理後の圧力検出信号に対して、適応線スペクトル強調処理を行う(S105)。これにより、例えば図8(C)に示すドア開閉時の圧力変化等に起因するノイズ成分を除去し、図8(D)に示すような信号を得ることができる。
さらに、外乱ノイズの他の具体例としては、腕振り時の風圧による圧力変化等に起因するノイズが挙げられる。この場合には図8(E)に実線で示すように、検出圧力信号の振幅が極小値に近づくにつれ、グラフの傾きが非常に大きくなる。そして、ノイズを含まない場合に比べて、極小値を境にグラフの傾きの変化が急激に大きくなる。言い換えれば、極大値付近と極小値付近で振幅の変化の仕方が異なり、非回転対称なグラフになってしまう。図8(D)同様、本来は図8(F)(又は図8(E)の点線)のように滑らかな曲線となることが望ましいため、これらもノイズとして除去するべきである。
そこで、加速度検出信号を用いて、例えば腕振り時の風圧等を算出し、上記で求めた圧力検出信号から風圧等の影響を除去(低減)する。
そのために、まず加速度センサーは加速度センサー信号を取得する(S106)。そして、加速度センサー信号に対してA/D変換処理を行い、A/D変換処理後の加速度センサー信号を加速度検出信号として体動信号処理部113に出力する。そして、体動信号処理部113が、加速度検出信号に基づいて、拍動検出装置100を装着した被検体(ユーザー)の速度を演算し、求めた速度から空気抵抗を演算する(S107)。次に、過去に求めた体動ノイズ成分に基づいて、適応フィルター係数を取得する(S108)。なお、初回時には適応フィルター係数として所与の初期値を用いても良い。そして、適応線スペクトル強調処理後の圧力検出信号について、空気抵抗による圧力変化成分を低減する信号処理を行い、体動ノイズ成分を算出する(S109)。これにより、例えば図8(E)に示す腕振り時の風圧による圧力変化等に起因するノイズ成分を除去し、図8(F)に示すような信号を得ることができる。
最後に、拍動情報を求める。まず、体動ノイズ低減処理において用いる適応フィルター係数を取得し(S110)、ステップS109において求めた体動ノイズ成分に適応フィルター係数を乗算した信号を脈波検出信号から除去する(S111)。これにより、体動ノイズ成分を低減することができる。最後に、求めた出力脈信号に基づいて拍動情報として脈拍数を算出する(S112)。脈拍数の算出方法は、前述した通りである。
なお、S101〜S105、S106〜S108は、それぞれ一連の処理であり、S106〜S108、S101〜S105の順番で行っても良いし、並列に行っても良い。
以上の本実施形態の拍動検出装置100は、脈波センサー11を有する脈波検出部10からの脈波検出信号に含まれる体動ノイズ成分を低減する体動ノイズ低減処理を行う体動ノイズ低減部115と、気圧又は水圧を検出する圧力センサーを有する体動検出部20からの体動検出信号に対して信号処理を行う体動信号処理部113と、を含む。そして、体動信号処理部113は、体動検出部20からの体動検出信号に対して、外部環境の変化による圧力変化成分を低減する信号処理を行う。言い換えると、体動信号処理部113は、体動検出部20からの体動検出信号に対して、体動成分以外の圧力ノイズ成分を低減する信号処理を行う。さらに、体動ノイズ低減部115は、脈波検出信号と、圧力変化成分を低減する信号処理後の体動検出信号とに基づいて、体動ノイズ低減処理を行う。
以上のように、本実施形態の拍動検出装置100等は、まず体動検出信号に含まれるノイズ成分を低減させ、その後にノイズ低減処理後の体動検出信号を用いて、脈波検出信号について体動ノイズ低減処理を行う。
これにより、体動検出信号にノイズ成分が含まれている場合でも、適正な体動ノイズ低減処理を行うことが可能となる。
また、体動信号処理部113は、体動検出信号についてのハイパスフィルター処理(低周波カット処理)を信号処理として行うハイパスフィルター1131を有してもよい。
例えば、ハイパスフィルター1131は、所与のカットオフ周波数よりも小さい周波数成分を低減するハイパスフィルター処理を行う。
これにより、前述したように、例えば体動検出信号に含まれるノイズ成分であり、図8(A)に示す階段昇降時の圧力変化等に起因する所与のカットオフ周波数よりも小さいノイズ成分を低減すること等が可能になる。なお、このようなノイズ低減処理を行うために、体動信号処理部113は、体動検出信号についてのバンドパスフィルター処理を信号処理として行うバンドパスフィルターを有していても良い。
また、体動信号処理部113は、体動検出信号の基本周波数成分以外のノイズ成分を低減する信号処理を行うフィルターを有してもよい。なお、体動信号処理部113は、体動検出信号の基本周波数成分及び基本周波数成分の高調波成分以外のノイズ成分を低減する信号処理を行うフィルターを有してもよい。また、基本周波数成分及びその高調波成分のどちらの成分も周期的な成分である。すなわち、体動信号処理部113は、体動検出信号の周期的成分以外のノイズ成分を低減する信号処理を行うフィルターを有してもよい。
ここで、基本周波数とは、信号を正弦波の合成(例えばフーリエ級数)で表した時の最も低い周波数成分の周波数を指す。言い換えれば、基本周波数とは、周期的な信号の最小周期区間の繰り返し頻度のことを言い、周期的な信号の信号源と1対1に対応付けられる。これに対して、基本周波数の整数倍の周波数成分のことを高調波という。
具体的には、体動信号処理部113は、体動検出信号の基本周波数成分及び基本周波数成分の高調波成分以外のノイズ成分を低減する信号処理を行うフィルターとして、適応線スペクトル強調器1133を有してもよい。
これにより、前述したように、例えば体動検出信号に含まれるノイズ成分であり、図8(C)に示すドア開閉時の圧力変化等に起因するノイズ成分を低減すること等が可能になる。
また、体動検出信号の基本周波数成分及びその高調波成分以外のノイズ成分を低減する信号処理は、適応線スペクトル強調器1133を用いる以外の方法で行っても良い。
例えば、体動信号処理部113も、脈波信号処理部111と同様に、周波数スペクトル解析処理(周波数分解処理)を行い、周波数スペクトル解析処理の結果に基づいて、体動検出信号について基本周波数及びその高調波成分の検出処理を行ってもよい。そして、体動信号処理部113は、求めた基本周波数及びその高調波成分以外のノイズ成分を検出し、それらのノイズ成分を低減する処理を行っても良い。
これにより、体動検出信号に含まれる非周期的な信号をノイズ成分として低減すること等が可能になる。また、基本周波数成分の2倍や3倍等の高調波成分が存在する場合には、検出された基本周波数が確かに実際の基本周波数であると判定する確信度をあげることができる。
また、体動検出部20は、モーションセンサー21を有していても良い。そして、体動信号処理部113は、体動検出部20からのモーション検出信号に基づいて、風圧又は水流圧(流圧)による圧力変化成分を低減する信号処理を行ってもよい。
具体的には、体動検出部20は、モーションセンサー21として加速度センサーを有していてもよい。そして、体動信号処理部113(演算部1135)は、体動検出部20からのモーション検出信号である加速度検出信号に基づいて、被検体の速度を演算し、演算した速度から空気抵抗又は水流抵抗を演算し、空気抵抗又は水流抵抗による圧力変化成分を低減する信号処理を行ってもよい。
これにより、前述したように、例えば体動検出信号に含まれるノイズ成分であり、図8(E)に示す腕振り時の風圧による圧力変化等に起因するノイズ成分を低減すること等が可能になる。
また、前述した例では、圧力検出信号を元に脈波検出信号に含まれる体動ノイズ成分を推定し、加速度検出信号は圧力検出信号に含まれる外乱ノイズ成分を低減(除去)するために用いたが、これに限定されず、例えばモーション検出信号のみから体動ノイズ成分を求めても良い。
すなわち、モーション検出信号に基づいて体動ノイズ成分を推定し、さらに上述したように加速度検出信号を用いて、空気抵抗又は水流抵抗による圧力変化成分を演算し、推定した体動ノイズ成分から圧力変化成分を除算する等の処理を行ってもよい。
これにより、体動検出信号に含まれるノイズ成分であり、風圧又は水流圧(流圧)に起因するノイズ成分を低減すること等が可能になる。
また、体動信号処理部113は、信号処理として、ハイパスフィルター1131により、体動検出部20からの圧力検出信号についてハイパスフィルター処理を行い、適応線スペクトル強調器1133により、ハイパスフィルター処理後の圧力検出信号について基本周波数成分及び前記基本周波数成分の高調波成分以外のノイズ成分を低減する処理を行い、体動検出部20からの加速度検出信号に基づいて被検体の速度を演算し、演算した速度から空気抵抗又は水流抵抗を演算し、空気抵抗又は水流抵抗による圧力変化成分を低減する処理を行ってもよい。
これにより、例えば体動検出信号に含まれるノイズ成分であり、図8(A)に示す階段昇降時の圧力変化等に起因するノイズ成分と、図8(C)に示すドア開閉時の圧力変化等に起因するノイズ成分と、図8(E)に示す腕振り時の風圧による圧力変化等に起因するノイズ成分と、を低減すること等が可能になる。
また、本実施形態の拍動検出装置100は、体動ノイズ低減処理後の脈波検出信号に基づいて、拍動情報を演算する拍動情報演算部120を含んでもよい。
これにより、例えば、脈波検出信号よりもユーザーが直感的に理解しやすい脈拍数等の拍動情報をユーザーに提示すること等が可能になる。また、前述した体動ノイズ低減処理を行う場合には、脈拍数の算出精度を向上させること等が可能となる。
また、以上の本実施形態は、上記の拍動検出装置100と、脈波検出部10と、体動検出部20と、を含む電子機器にも適用できる。
これにより、拍動検出装置100を含む電子機器にも本実施形態の手法を適用できる。電子機器は具体的には脈拍計であり、その構成は図4(A)や図4(B)に示したものであってもよいし、他の構成であってもよい。
また、本実施形態の拍動検出装置100、電子機器及びプログラム等は、その処理の一部または大部分をプログラムにより実現してもよい。
これにより、本実施形態の処理をプログラムにより実現することが可能になる。プログラムは、例えば、図4(A)等のようなデバイスの処理部(例えばDSP)等に読み出されて実行されるプログラムであってもよい。
また、ユーザーの装着する脈波検出デバイスは、脈波センサー11と、脈波センサー11からの脈波センサー信号を無線又は有線で通信する通信部から構成されてもよい。その場合、本実施形態のプログラムは脈波検出デバイスとは別体として設けられ、前述した通信部から脈波センサー信号を受信する情報処理システムの処理部(例えばCPU)等に読み出されて実行される。この情報処理システムはPC等のユーザーの装着が想定されないものであってもよいし、スマートフォン等のユーザーの装着(携帯)が想定されるものであってもよい。また、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバーシステム等を情報処理システムとしてもよい。
脈波検出デバイスと、プログラムが実行される情報処理システムが別体である場合、拍動情報のユーザーへの提示に用いられる表示部は任意の箇所に設けられる。例えば、情報処理システムの表示部に表示してもよいし、脈波検出デバイスに表示部を設け、情報処理システムから出力された拍動情報を表示してもよい。また、異なる機器(例えば情報処理システムとしてサーバーシステムを用いた場合の任意のクライアント装置等)の表示部に表示してもよい。
そして、上記のプログラムは、情報記憶媒体に記録される。ここで、情報記録媒体としては、DVDやCD等の光ディスク、光磁気ディスク、ハードディスク(HDD)、不揮発性メモリーやRAM等のメモリーなど、情報処理システム等によって読み取り可能な種々の記録媒体を想定できる。
以上のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、拍動検出装置、電子機器及びプログラムの構成、動作も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10 脈波検出部、11 脈波センサー、15 フィルター処理部、
16 A/D変換部、20 体動検出部、21 モーションセンサー、
22 圧力センサー、26 A/D変換部、70 表示部、100 拍動検出装置、
110 信号処理部、111 脈波信号処理部、113 体動信号処理部、
115 体動ノイズ低減部、120 拍動情報演算部、300 保持機構、
302 ガイド、400 ベース部、1131 ハイパスフィルター、
1133 適応線スペクトル強調器、1135 演算部

Claims (17)

  1. 脈波センサーを有する脈波検出部からの脈波信号に含まれる体動ノイズ成分を低減する体動ノイズ低減処理を行う体動ノイズ低減部と、
    気圧又は水圧を検出する圧力センサーを有する体動検出部からの体動信号に対して信号処理を行う体動信号処理部と、
    を含み、
    前記体動信号処理部は、
    前記体動信号に対して、外部環境の変化による圧力変化成分を低減する前記信号処理を行い、
    前記体動ノイズ低減部は、
    前記脈波信号と、前記信号処理後の前記体動信号とに基づいて、前記体動ノイズ低減処理を行うことを特徴とする拍動検出装置。
  2. 請求項1において、
    前記体動信号処理部は、
    前記体動信号の基本周波数成分以外のノイズ成分を低減する前記信号処理を行うフィルターを有することを特徴とする拍動検出装置。
  3. 請求項2において、
    前記体動信号処理部は、
    前記体動信号の前記基本周波数成分及び前記基本周波数成分の高調波成分以外のノイズ成分を低減する前記信号処理を行う前記フィルターとして、適応線スペクトル強調器を有することを特徴とする拍動検出装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかにおいて、
    前記体動信号処理部は、
    前記体動信号についてのハイパスフィルター処理を前記信号処理として行うハイパスフィルターを有することを特徴とする拍動検出装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記体動検出部は、
    モーションセンサーを有し、
    前記体動信号処理部は、
    前記モーションセンサーの検出信号に基づいて、前記信号処理を行うことを特徴とする拍動検出装置。
  6. 請求項5において、
    前記体動検出部は、
    モーションセンサーとして加速度センサーを有し、
    前記体動信号処理部は、
    前記加速度センサーの検出信号に基づいて、被検体の速度を演算し、演算した前記速度から空気抵抗又は水流抵抗を演算し、前記信号処理を行うことを特徴とする拍動検出装置。
  7. 請求項1において、
    前記体動検出部は、
    前記圧力センサーと加速度センサーとを有し、
    前記体動信号処理部は、
    ハイパスフィルターと適応線スペクトル強調器とを有し、
    前記体動信号処理部は、
    前記信号処理として、
    前記ハイパスフィルターにより、前記体動検出部からの圧力検出信号についてハイパスフィルター処理を行い、
    前記適応線スペクトル強調器により、前記ハイパスフィルター処理後の前記圧力検出信号について基本周波数成分及び前記基本周波数成分の高調波成分以外のノイズ成分を低減する処理を行い、
    前記体動検出部からの加速度検出信号に基づいて被検体の速度を演算し、演算した前記速度から空気抵抗又は水流抵抗を演算し、前記空気抵抗又は前記水流抵抗による圧力変化成分を低減する処理を行うことを特徴とする拍動検出装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記体動ノイズ低減処理後の前記脈波信号に基づいて、拍動情報を演算する拍動情報演算部を含むことを特徴とする拍動検出装置。
  9. 脈波センサーを有する脈波検出部からの脈波信号に含まれる体動ノイズ成分を低減する体動ノイズ低減処理を行う体動ノイズ低減部と、
    気圧又は水圧を検出する圧力センサーを有する体動検出部からの体動信号に対して信号処理を行う体動信号処理部と、
    を含み、
    前記体動信号処理部は、
    前記体動信号に対して、体動成分以外の圧力ノイズ成分を低減する前記信号処理を行い、
    前記体動ノイズ低減部は、
    前記脈波信号と前記信号処理後の前記体動信号とに基づいて、前記体動ノイズ低減処理を行うことを特徴とする拍動検出装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の拍動検出装置と、
    前記脈波検出部と、
    前記体動検出部と、
    を含むことを特徴とする電子機器。
  11. 脈波センサーを有する脈波検出部からの脈波信号に含まれる体動ノイズ成分を低減する体動ノイズ低減処理を行う体動ノイズ低減部と、
    気圧又は水圧を検出する圧力センサーを有する体動検出部からの体動信号に対して信号処理を行う体動信号処理部として、
    コンピューターを機能させ、
    前記体動信号処理部は、
    前記体動信号に対して、外部環境の変化による圧力変化成分を低減する前記信号処理を行い、
    前記体動ノイズ低減部は、
    前記脈波信号と前記信号処理後の前記体動信号とに基づいて、前記体動ノイズ低減処理を行うことを特徴とするプログラム。
  12. 脈波センサーを有する脈波検出部からの脈波信号に含まれる体動ノイズ成分を低減する体動ノイズ低減処理を行う体動ノイズ低減部と、
    気圧又は水圧を検出する圧力センサーを有する体動検出部からの体動信号に対して信号処理を行う体動信号処理部として、
    コンピューターを機能させ、
    前記体動信号処理部は、
    前記体動信号に対して、体動成分以外の圧力ノイズ成分を低減する前記信号処理を行い、
    前記体動ノイズ低減部は、
    前記脈波信号と前記信号処理後の前記体動信号とに基づいて、前記体動ノイズ低減処理を行うことを特徴とするプログラム。
  13. 体動信号に対して、圧力センサーの検出信号に基づいて、外部環境の変化による圧力変化成分を低減する信号処理行い、
    脈波信号と前記信号処理を施した前記体動信号とに基づいて、前記脈波信号に含まれる体動ノイズを低減することを特徴とする拍動検出装置。
  14. 体動信号に対して、圧力センサーの検出信号に基づいて、体動成分以外の圧力ノイズ成分を低減する信号処理を行い、
    脈波信号と前記信号処理を施した前記体動信号とに基づいて、前記脈波信号に含まれる体動ノイズを低減することを特徴とする拍動検出装置。
  15. 請求項13または14において、モーションセンサーの検出信号に基づいて、風圧または水流圧による圧力変化成分を低減することを特徴とする拍動検出装置。
  16. 請求項15において、前記モーションセンサーは加速度センサーであることを特徴とする拍動検出装置。
  17. 請求項13乃至16のいずれかに記載の拍動検出装置を含むことを特徴とする電子機器。
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