JP5714447B2 - 地下入口の止水装置 - Google Patents

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Description

本発明は洪水等の災害時に地下鉄や地下道への地下入口を地上開口部を含めて止水し、地下への水の流入を防止し得る地下入口の止水装置に関するものである。
従来、構造物の入口両側壁に両端設立柱を設け、当該両端設立柱間の床面下に予め折り畳み収納していた防水シートを上方に引き上げて、当該防水シートの両側上縁を上記両端設立柱に係止することで上記両端設立柱間を当該防水シートで閉鎖し、かつ上記防水シートの両縁部に各々当て柱を押し当てることでシート両端縁部を上記両端設立柱と上記当て柱との間に止水状態に挟持し、当該防水シートによって通路外部から通路内部への水の流入を阻止し、洪水時等の当該通路内地下構造物等への流水を防止する通路止水装置が提案されている(特許文献1)。
また、洪水時等に地上に設置された地下鉄入口を防水板で閉鎖することで、地下鉄構内への流水を防止する防水板が提案されている(特許文献2)。
特開2005−226411号公報 特開平7−247766号公報
ところで、上記特許文献記載の技術は、何れも、通路入口のみを止水するものであるため、地上に設置された地下鉄入口のように、地下入口の地上開口部の周囲にコ字状に壁板を構築した構造物においては、大規模洪水時等において水位が上昇してその壁板の高さ(例えば5m)を超えるおそれがある。
よって、このような大規模な洪水等の場合においても止水対応が可能な止水装置の実現が望まれている。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、地上に設置された地下鉄入口のような壁板に囲まれた地上開口部を有する構造物において、水位が壁板の高さを超えても地下への流水を防止し得る地下入口の止水装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため本発明は、
第1に、地上開口部から地下通路が地下に向けて形成され、上記地上開口部の周囲に所定高さの壁板を略コ字状に立設配置し、対向する左右壁板により上記地下通路に向う入口通路が形成された地下入口の止水装置であって、上記左右壁板の両側位置に上記壁板の後端部位置から上記入口通路に至る止水用係合杆を前後方向に各々設けると共に、上記両止水用係合杆の各前端に上記入口通路の地上面に至る左右両端設立柱を立設し、上記左右両端設立柱の設置位置に対応する上記地上面の上記左右壁板間に左右方向凹溝を形成し、後端縁を上記壁板の後端部に止水状態に固定した防水シートを、上記左右の止水用係合杆上に水平に張設すると共に、上記左右両端設立柱の前面に上記防水シートを垂直に張設し、かつ上記防水シートの前端縁を上記左右方向凹溝内に係止し得るように構成し、上記左右の止水用係合杆間に位置する上記防水シートの左右側縁に押え杆を各々圧着固定することにより上記防水シートの水平面における上記左右側縁を止水状態に挟持し、上記左右両端設立柱の前面に位置する上記防水シートの左右側縁に押え柱を各々圧着固定することにより上記防水シートの垂直面における上記左右両側縁を止水状態に挟持し、上記左右方向凹溝内に位置する上記防水シートの上記前端縁に押え横杆を圧着することにより上記防水シートの上記前端縁を止水状態に挟持したものであることを特徴とする地下入口の止水装置により構成される。
地下通路は例えば階段(4)であるが、スロープ等であっても良い。上記止水用係合杆が設けられる上記左右壁板の両側位置とは、例えば上記左右壁板(5,5)の対向面(5”,5”)における壁板上端部近傍の対向位置をいう。上記壁板の後端部位置とは、例えば壁板(5,5)における背面壁板(5c)近傍の後端部位置(Q)をいう。防水シートの後端縁を上記壁板の後端部に止水状態に固定するとは、例えば防水シート収納箱(13)を用いる場合は、上記壁板(5)の後端部に位置する当該収納箱(13)内の前端部に防水シート(15)の後端縁(15a)を止水状態に固定することをいい(図6参照)、上記収納箱(13)を用いない場合は、上記防水シート(10)の後端縁(15a)を上記壁板(5)の後端部の例えば背面壁板(5c)に止水状態で固定することをいう。止水状態に固定とは、防水シート(15)の後端縁(15a)を左右方向全域に渡り上記収納箱(13)内又は上記壁板(5)の後端部に接着等することをいう。このように構成すると、地下入口の入口通路間の垂直面だけではなく、左右壁板間の水平面を防水シートによって止水状態に被覆することができるので、地下入口の壁板の高さを超える水位の大規模洪水等が発生したとしても、地下構内への流水を確実に防止することができる。
第2に、上記左右壁板及び上記左右方向凹溝内に各々補強ネットの係合ピンを連設し、張設された上記防水シートの内面側において、補強ネットの左右側縁を上記係合ピンに係止することにより上記補強ネットを上記左右壁板間に水平に張設すると共に、上記左右両端設立柱の間に上記補強ネットを垂直に張設し、さらに上記補強ネットの前端縁を上記左右方向凹溝内の上記係合ピンに係止し得るように構成したものであることを特徴とする上記第1記載の地下入口の止水装置により構成される。
防水シートの内面側とは、防水シートの水平面においては防水シートの下面側、防水シートの垂直面においては防水シートの後面側をいう。このように構成すると、防水シートの内側面に補強ネットが位置しているので、壁板間を水平に被覆する防水シート上に冠水しても、内側に位置する補強ネットにて水圧を受け止めることができ、高い防水性を発揮することができる。
第3に、上記壁板の後端部に上記防水シートがその後端縁を止水状態に固定された状態で折り畳まれて収納された防水シート収納部を設置し、上記防水シートは上記防水シート収納部から上記入口通路側に引き出すことで、上記左右の止水用係合杆間及び上記左右両端設立柱間に張設可能に構成されたものであることを特徴とする上記第1又は2記載の地下入口の止水装置により構成される。
上記壁板の後端部とは、例えば背面壁板(5c)上の部分をいう。防水シート収納部は例えば防水シート収納箱(13)をいう。このように構成すると、予め地下入口に防水シートを収納しておくことができ、地下入口において迅速に止水装置を構成することができる。
第4に、上記壁板の後端部に上記補強ネットがその後端縁を固定された状態で折り畳まれて収納された補強ネット収納部を設置し、上記補強ネットは上記補強ネット収納部から上記入口通路側に引き出すことで、上記左右の壁板間及び上記左右両端設立柱間に張設可能に構成されたものであることを特徴とする上記第2に記載の地下入口の止水装置により構成される
上記壁板の後端部とは、例えば左右の壁板(5)の後方の部分をいう。補強ネット収納部は例えば補強ネット収納箱(10)をいう。このように構成すると、予め地下入口に補強ネットを収納しておくことができ、地下入口において迅速に止水装置を構成することができる。
第5に、上記防水シートの左右側縁及び前端縁の止水構造は、上記防水シートの一方側に位置し上記防水シートの左右側縁又は前端縁に沿って直線状に位置する弾性体を具備する止水部材と、上記防水シートの他方側に位置し上記弾性体に圧着し得る突条を具備する押え部材とにより構成し、上記止水部材の上記弾性体と上記押え部材の上記突条とによって上記防水シートの上記左右側縁又は前端縁を挟持した状態で、上記止水部材と上記押え部材とを締結手段により圧着するものであることを特徴とする上記第1〜4の何れかに記載の地下入口の止水装置により構成される。
上記防水シートの一方側とは例えば防水シートの裏面側、防水シートの他方側とは例えば防水シートの表面側をいう。上記止水部材は、止水用係合杆(18)、左右両側設立柱(25)、止水用係合横杆(30)等をいう。上記押え部材は、押え杆(22)、押え柱(27a)、押え横杆(27b)等をいう。上記締結手段は例えばボルト(B)等をいう。上記突条は例えば横断面三角形状の止水用突条(23)等をいう。このように構成すると、止水部材と押え部材との圧着により防水シートの各縁部を挟持して確実に止水することができる。
第6に、上記左右両端設立柱の上端部間に補強横杆を固定したものであることを特徴とする上記第1〜5の何れかに記載の地下入口の止水装置により構成される。
このように構成すると、防水シートの上記壁板間の水平張設面と上記左右両端設立柱間の垂直張設面との境界部に補強横間が位置するので、上記防水シートの水平及び垂直の張設面を補強することができる。
第7に、上記左右壁板間の前後方向の複数箇所において、上記補強ネットの内側に、左右方向にワイヤを張設したものであることを特徴とする上記第2〜6の何れかに記載の地下入口の止水装置により構成される。
上記補強ネットの内側とは、補強ネットの水平面においては補強ネットの下面側、補強ネットの垂直面においては補強ネットの後面側をいう。上記ワイヤは例えばステンレス鋼製のワイヤロープにより構成することができる。このように構成すると、ワイヤにて補強ネットを支持し得て、より大きな水圧にも十分に対応し得る止水装置を実現できる。
本発明は、上述のように、地下入口の入口通路間の垂直面だけではなく、左右壁板間の水平面を防水シートによって止水状態に被覆することができるので、地下入口の壁板の高さを超える高い水位の大規模洪水等が発生したとしても、地下構内への流水を確実に防止することができる。
また、防水シートの内側面に補強ネットが位置しているので、壁板間を水平に被覆する防水シート上に冠水したとしても、内側の補強ネットにて水圧を受け止めることができ、高い防水性を発揮することができる。
また、予め地下入口の所定位置に防水シート又は補強ネットを収納配置しておくことができ、地下入口において迅速に止水装置を構成することができる。
また、止水部材と押え部材との圧着により防水シートの側縁部を挟持して確実に止水することができる。
また、防水シートの上記壁板間の水平張設面と上記左右両端設立柱間の垂直張設面との境界部に補強横間が位置するので、上記防水シートの水平及び垂直の張設面を補強することができ、高い防水性を発揮し得る。
また、補強ネットの内側にワイヤを張設することで、より大きな水圧を受け止めることができ、極めて高い防水性を発揮することができる。
本発明に係る地下入口の止水装置を適用した地下入口の一部省略斜視図である。 同上装置を適用した地下入口の側面断面図である。 同上装置を適用した地下入口の平面図である。 同上装置を適用した地下入口の組み立て途中の一部省略斜視図である。 同上装置を適用した地下入口の組み立て途中の一部省略斜視図である。 同上装置を適用した地下入口の一部省略斜視図である。 同上装置を適用した地下入口における一方の止水係合部の横断面図であり、(a)は止水用係合杆と押え杆の結合状態、(b)は押え杆を取り外した状態、(c)は防水シートを挟持した状態を示す。 同上装置を適用した地下入口における左右方向凹溝の縦断面図であり、(a)は正面固定バーの嵌合状態、(b)は正面固定バーを取り外した状態、(c)は防水シートを挟持した状態を示す。 (a)は同上装置を適用した地下入口における左右両端設立柱の左設立柱の拡大正面図、(b)は同上装置を適用した地下入口における補強柱の拡大正面図である。 同上装置を適用した地下入口における同上左設立柱と押え柱の圧着状態を示す横断面図である。 同上装置を適用した地下入口における止水構造を示す斜視図であり、(a)は左右両端設立柱と押え柱との結合関係、(b)は止水用係合杆と押え杆との結合関係、(c)は止水用係合杆と押え横杆との結合関係を示す図である。 同上装置の正面固定バーの止水状態を示す同固定バーの一部拡大斜視図である。 他の実施形態における地下入口の斜視図である。 他の実施形態における止水装置の止水用係合部近傍の横断面図である。 ワイヤを使用した場合の実施形態を示すものであり,(a)は止水用係合部近傍の概略横断面図、(b)は左設立中近傍の横断面図である。
以下、本発明に係る地下入口の止水装置を詳細に説明する。
図1は本発明に係る地下入口の止水装置が適用された地下鉄、地下道等への地下入口1を示すものであり、当該地下入口1は、地面Gに開口され地下構内に連通する長方形の地上開口部2、上記地上開口部2の周囲に所定高さ(例えば5m)に略コ字状に立設された壁板5、上記対向する左右壁板5,5により囲まれ、階段4により形成された地下通路Rに向う入口通路3により構成されている。尚、入口通路3における地面を地上面3’という。また、図1において入口通路3側を前方、背面壁板5c側を後方、前方から後方を向いた場合の左右を左右方向とする。
上記壁板5は、上記入口通路3の両側に立設され門柱を形成する左門柱壁板5a、右門柱壁板5bと、壁板5の背面(後端部)を形成する背面壁板5cにより平面視略コ字状に構成されている。
上記左右門柱壁板(左右壁板)5a,5bの上面5’及び上記背面壁板5cの上面5’には、複数の小柱6が立設され、これら小柱6上に上記上面5’に平行に落下防止杆7が固定されている。
さらに、上記左右門柱壁板5a,5bの上面5’上には各々2本の大柱8が立設され、これら大柱8上に板状屋根9が、上記入口通路3上面から上記階段4の上方全体を覆うように設けられている(図2参照)。
上記左右門柱壁板5a,5bの後方側(上記壁板5の後端部)の対向面5”には左右方向全体に亘って補強ネット収納箱10がその両端を以って固定されている。この補強ネット収納箱10内には、図4、図5に示すように、入口通路3方向に引き出すことが可能な補強ネット11が折り畳み状態で収納されている(図2参照)。この補強ネット11はその後端縁11aが上記補強ネット収納箱10内に固定されている。10aは上記補強ネット収納箱10の開口蓋である。
この補強ネット11は、上記収納箱10から上記入口通路3側に引き出して、図5に示すように、その前端縁11bを上記入口通路下端の左右方向凹溝12内に係止し得るように構成されている(図8参照)。
この補強ネット11は後述の防水シート15の下側(内側)に位置して(図5参照)、防水シート15上に冠水した場合に、当該水圧を受けて防水シート15の裏面側を支持するものである。
この補強ネット11は前後方向に長い長方形(方形)の帯状をなしており、後端縁11aは上記補強ネット収納箱10の内面に固定され、図2に示すように、シグザグに折り畳まれた状態で当該収納箱10内に収納されている。
この補強ネット11は、一辺が約100mmの方形の網目から構成された樹脂製のネットであり、その横幅は後述の左右壁板5間の係合ピン17a,17a間の間隔T1(図3参照)と略同じ幅を有しており、その長手方向(前後方向)の長さは、図5に示すように、上記地上開口部2上の壁板5,5間により形成される開口部側水平止水面14’全体を覆い、かつ、左右両端設立柱25,25間の通路側垂直止水面14を覆い、その前端縁11bを上記左右方向凹溝12内に係止し得る長さを有している。尚、上記補強ネット11の左右側縁11cは、上記左右両端設立柱25,25の前面側は被覆せず、上記左右両端設立柱25,25の対向面間に位置するものである(図3、図5参照)。
上記補強ネット11は、例えばポリエチレン製の無結節網を使用することができる。即ち、上記補強ネット11は、ポリエチレン製の糸を寄り合わせて形成した直径約10mmの綱(ロープ)を使用して、方形の網目を有する無結節網を構成したものである(例えば1辺100mmの網目の1m幅(綱10本)の引張強力12tf)。
上記補強ネット収納箱10の後方側において、上記左右門柱壁板5a,5bの後端部(上記壁板5の後端部)の上面5’上には防水シート収納箱13が、上記補強ネット収納箱10の上段位置に固定されている。この防水シート収納箱13内には、図5、図6に示すように、上記補強ネット11の上方位置において、上記入口通路3方向に引き出すことが可能な防水シート15が折り畳み状態で収納されている(図2参照)。この防水シート15の後端縁15aは、上記収納箱13内の開口部前端位置において、左右方向全域(図6のラインP1に沿うハッチング部分)に亘り止水状態に固定されている。尚、13aは上記防水シート収納箱13の開口蓋である。
このように、上記防水シート15を上記補強ネット11の上側において上記入口通路3側に引き出して、図6に示すように、上記左右壁板5a,5b間に張設すると共に、上記左右両端設立柱25,25間に張設し、その前端縁15bを上記入口通路3下端の左右方向凹溝12内に係止し得るように構成されている(図8参照)。
この防水シート15は上記補強ネット11の上側に位置して、洪水等において上記壁板5の高さより水位が上昇した場合に、地下構内への流水を防止するものである。この防水シート15は全体が長方形(方形)の帯状をなしており、後端縁15aは上記収納箱13の内面に左右方向幅全体に亘って止水状態に固定され、図2に示すように、シグザグに折り畳まれた状態で当該収納箱13内に収納されている。
この防水シート15は、その厚みが約1mmの樹脂製シートから構成されており、その横幅は、上記左右門柱壁板5a,5bの対向面間の間隔T2(>T1)の幅全体を被覆し得るように、上記間隔T2と略同じ幅を有しており(図3、図5参照)、その前端部における上記通路側垂直止水面14に至る直前位置から前端縁15b側は、縦方向凹溝26,26における左右方向設立柱25,25の前面を被覆するため、上記設立柱25,25の前面間の間隔T3(>T2)と同様の横幅の拡幅部15d(図5、図6における破線Nより前端縁15b側の部分)が形成されている(図5、図6)。
上記防水シート15の長手方向は、図6に示すように、上記地上開口部2上の左右壁板5,5間の上記開口部側水平止水面14’全体を覆い、かつ、通路側垂直止水面14側の左右両端設立柱25,25間を被覆可能で、その前端縁15bを上記左右方向凹溝12内に係止し得る長さを有している。また、この防水シート15の左右側縁15c,15c、
前端縁15bに沿って所定間隔毎にハトメ24(貫通孔)が複数箇所形成されている(図5参照)。
次に、上記補強ネット11と上記防水シート15の上記壁板5及び左右方向凹溝12等への係合構造(止水構造)について説明する。
図7に示すように左右門柱壁板5,5の上端部近傍の対向面5”の両側対向位置には、上記補強ネット11及び防水シート15の左右側縁を止水状態に係止するための止水用係合部16が構成されている。尚、ここでは図7により左門柱壁板5aに設けられた止水用係合部16を説明するが、右門柱壁板5bの対向面5”にも左右対称位置に左右対称構造の止水用係合部16が設けられている(図5参照)。
この止水用係止部16は、係合杆16’と、当該係合杆16’上の止水用係合杆18と、押え杆22とから構成されており、上記係合杆16’と上記止水用係合杆18は、上記左右門柱壁板5a,5bの対向面5”の上端部位置において、上記入口通路3における上記階段4の始端部位置から上記左右門柱壁板5a,5bの後端部の上記防水シート収納箱13の前端の位置(上記左右壁板の後端部位置Q)に至るまで前後方向に連続的にかつ直線的に水平に設けられている(図4参照)。
この止水用係止部16は(図7参照)、取付垂直面16aが上記対向面5”にボルトBによって固定された前後方向に長い棒状の上記係合杆16’を具備しており、この係合杆16’の上面に一定間隔で上記補強ネット11の係合ピン17aが上に向けて設けられている(図4参照)。尚、図7中16bは上記係合杆16’の内面閉鎖蓋であり、支点16b’を中心に開くことにより、上記係合ピン17aを露出させるものである。
従って、図7(b)に示すように、上記内面閉鎖蓋16bを開いて上記係合ピン17aを露出させ、上記補強ネット11の左右側縁11cの網目を上記係合ピン17aに挿入係合することで、上記補強ネット11を左右の上記係合杆16’,16’間の上記開口部2上に張設するものである(図4参照)。
また、上記係合杆16’の上面16”には、上記止水用係合杆18が固定されている。この止水用係合杆18は、上記係合杆16’と同じ長さを有しており、上記係合杆16’の上面全体に前後方向に設けられている(図4参照)。
上記止水用係合杆18の上面18’には前後方向の凹溝19がその前後方向の全域に亘り凹設されており、当該凹溝19内全域には止水用の弾性体20が嵌合取着されている(図7、図11(b)参照)。さらに、上記止水用係合杆18の上面18’における上記凹溝19の外側には、一定間隔で防水シート11の上記ハトメ24を係合するための係合ピン21が上向きに突出形成されている(図11(b)参照)。この係合ピン21は筒状を成しており、内部に後述のボルトBを螺合するための雌螺子(螺子孔)21aが形成されている。従って、図7(b),(c)に示すように、上記防水シート15の左右側縁15cのハトメ24を左右の上記係合ピン21に挿入係合することで上記防水シート15を上記開口部2上に張設し得るように構成している(図5参照)。
上記止水用係合杆18の上面18’は、通常は複数の押え杆22で被覆されている(図1参照)。この押え杆22は、図4に示すように複数の短い押え杆22を前後方向に途切れなく連結することで、上記止水用係合杆18の上面18’全体を被覆するものである。
上記単一の押え杆22には上記止水用係合杆18上に載置した状態において、上記凹溝19内の弾性体20に圧着する横断面三角形状の止水用突条23が前後方向に直線的に突設されており(図7、図11(b))、また、上記係合ピン21の対応位置には、上記係合ピン21の螺子孔21aに連通する貫通孔29が設けられている。従って、図7(b)のように防水シート15のハトメ24を上記係合ピン21に係合した状態で、上記押え杆22を上記止水用係合杆18上に圧着し、上記貫通孔29よりボルトBを挿入して上記係合ピン21に螺合することにより、上記防水シート15の左右側縁15cを挟持した状態で、上記止水用突条23を上記弾性体20に圧接し(図7(c))、かかる状態で上記止水用係合杆18上に圧着固定し得るように構成されている。また、同時に上記止水用係合杆18上面18’と上記押え杆22下面が圧着することで上記防水シート15の左右側縁15cを止水状態に挟持する。
上記左右の上記止水用係合部16の前端部は外側方向に拡副されており、拡幅後の左右の前端部に連続して、各々垂直方向の左右両端設立柱25,25が設けられている(図1参照)。この左右両端設立柱25,25は、上記入口通路3の左右方向凹溝12の両端部から上方に立設固定されている。この左右両端設立柱25,25は上記左右門柱壁板5a,5bの対向面5”に設けられた縦方向凹溝26,26(図3参照)の内部に位置するように設けられており、その前面側には後述の正面固定バー27の押え柱27a,27aを挿入係合するための空間S1,S1が設けられている(図3参照)。
上記左右両端設立柱25,25の前面には、図9(a)に示すように、上下方向の凹溝40が直線的に設けられており、当該凹溝40内全域には弾性体41が嵌合取着されている(図12参照)。上記左右両端設立柱25,25の前面には、上記正面固定バー27の左右の押え柱27a,27aが圧着状態で固定される(図10、図11(a)、図12参照)。この押え柱27a,27aの後面には上記弾性体41に圧着する横断面三角形状の止水用突条42が上下方向全体に突設されており、上記止水用突条42によって、上記通路側垂直止水面14に張設された防水シート15の左右側縁15cの上下方向の全域を止水状態とするものである(図10、図12参照)。
上記正面固定バー27は、上記左右方向凹溝12及び上記空間S1,S1により形成される凹状空間に嵌合され、上記押え柱27a,27aの上端部から前端の上記押え杆22の前面の螺子孔22aにボルトBを挿通することで、上記左右両端設立柱25,25の前面に圧着固定される(図4参照)。上記押え柱27a,27aの下端27a’,27a’は、押え横杆27bの両端に設けられた嵌合凹部50,50内に嵌合挿入されており(図4、図12参照)、その状態で上記上端部が上記ボルトBにて上記押え杆22に締結されることで、その後面全体が防水シート15の左右側縁15cを挟持した状態で上記両端設立柱25,25の前面全体に圧着状態となり、上記通路用垂直止水面14における上記防止シート15の左右側縁15cの上下方向全域に亘って止水状態とすることができる(図8(c)、図10、図12参照)
図8に示すように、上記通路用垂直止水面14の左右方向凹溝12は地面Gより一段低く凹設されており、該左右方向凹溝12内には、上記補強ネット11の係合ピン43が左右方向に複数個ボルトBにて連設固定されている(図4参照)。この係合ピン43には前方(水平方向)に突出するピン43’が形成されており、上記垂直方向に張設された補強ネット11の前端縁11bの網目を当該ピン43’に係止する(図8(c)参照)。
さらに、上記左右方向凹溝12内において、上記係合ピン43の前方側には、上記凹溝12の左右方向全体に止水用係合横杆30が固定されている。上記止水用係合横杆30の上面30’には左右方向の凹溝31が左右横幅全域に凹設されており、当該凹溝31内全域には止水用の弾性体32が嵌合取着されている。さらに、上記止水用係合横杆30の上面30’における上記凹溝31の前方には、一定間隔で防水シート15の前端縁15bのハトメ24を係合するための係合ピン33が上向きに突出形成されている。
この係合ピン33は筒状を成しており、内部に後述のボルトBを螺合するための雌螺子(螺子孔)33aが形成されている。従って、図8(b)に示すように、上記防水シート15の前端縁15bを水平方向前方に折り曲げ、そのハトメ24を上記係合ピン33に挿入係合することで上記防水シート11前端縁を上記左右方向凹溝12内に固定し得るように構成している。
上記止水用係合横杆30の上面30’には、上記正面固定バー27の押え横杆27bが圧着固定される(図8(c))。この押え横杆27bは、上記正面固定バー27の上記押え柱27a,27aの下端を連結するものである。この押え横杆27bの下面には、上記左右方向凹溝12内の上記止水用係合横杆30上に圧着した状態において、上記凹溝31内の弾性体32に圧着する横断面三角形状の止水用突条35が左右方向の全幅に亘って直線的に突設されており、該止水用突条35の前方側には、上記係合ピン33の螺子孔33aに連通する複数の貫通孔36が設けられている(図11(c)参照)。
従って、図8(b)のように防水シート15の前端縁15bを水平前方に折り曲げて、そのハトメ24を上記係合ピン33に係合した状態で、上記正面固定バー27の押え横杆27bを上記左右方向溝12内に嵌合して上記止水用係合横杆30上に圧着し、上記貫通孔36よりボルトBを挿入して上記係合ピン33に螺合することにより、上記防水シート15の前端縁15bの左右方向全域を挟持した状態で、上記止水用突条35を上記弾性体32に圧接し、これにより上記前端縁15bの左右方向全域に亘り止水状態(図8(c))とすることができ、この状態で上記止水用係合横杆30上に圧着固定し得るように構成されている(図11(c)、図12参照)。また、同時に上記止水用係合横杆30上面30’と上記押え横杆27b下面が圧着することで上記防水シート15の前端縁15bを止水状態に挟持する。
上記正面固定バー27は、図4に示すように、上記押え横杆27bの両端部に形成された嵌合凹部50,50に上記押え柱27a,27aの下端部を嵌合しボルト等にて固定することにより、上記両端部に上記押え柱27a,27aを立設し、全体を凹形状に構成することができる。上記正面固定バー27は、この凹形状に組んだ後、上記左右方向凹溝12及び上記空間S1,S1内に嵌合固定することができる。
図4に示すように、上記通路側垂直止水面14において、上記左右両端設立柱25,25間の中央部には、補強柱45が立設固定され、上記左右両端設立柱25,25の上端部、上記補強柱45の上端部には補強横杆46が嵌合固定される。上記補強柱45は筒状を成しており、上記左右方向溝12の中央部に突設された突出部47に下端を嵌合することで立設固定される(図9(b))。上記補強横杆46の両端部46’は、上記左右両端設立柱25,25の上端部のコ字状突片25a,25a上に載置され(図9(a))、その中央部下面に設けられた凹部46a内に上記補強柱45の上端突部45aを嵌合することで、上記左右両端設立柱25,25及び補強柱45上に固定される(図9(a)(b))。
上記防水シート収納箱13の後方側の上記壁板5の背面壁板5c上には柱収納箱37が設けられている。この柱収納箱37内には、上記補強柱45、上記補強横杆46、上記正面固定バー27の押え柱27a(2本)、上記正面固定バー27の押え横杆27bが収納されている。
また、左右方向凹溝12の上面開口は通常は蓋体47にて閉鎖され、上記蓋体47が上記通路3の地上面3’と面一となっており、歩行に支障を来たさないように構成されている。
本発明の地下入口の止水装置は上述のように構成されるものであり、次に、本装置の機能について説明する。
通常時は、図1に示すように、左右方向凹溝12上は上記蓋体47により覆われており、左右門柱壁板5a,5bにおける止水用係合杆18,18上には全体に複数の押え杆22がボルトBにより固定された状態となっており、左右方向凹溝12内部は勿論、止水用係合杆18,18の係合ピン17a,21、弾性体20は上記押え杆22により被覆された状態(図7(a)、図8(a)の状態)となっている。
かかる状態から地下入口の止水装置を構成するには、まず、柱収納箱37を開いて、内部から、正面固定バー27の2本の押え柱27a,27a、押え横杆27b、補強柱45、補強横杆46を取り出し、図4に示すように、蓋体47を取り外して左右方向凹溝12内の中央部に補強柱45を立設固定し、該補強柱45の上端、及び上記左右両端設立柱25,25の上端部に上記補強横杆46を固定して通路側垂直止水面14の骨格を構成する。尚、上記押え横杆27bの両端部に押え柱27a,27aを固定して凹形状の正面固定バー27を構成しておく。
また、図4に示すように、各押え杆22上のボルトBを外して、上記複数の押え杆22を止水用係合杆18から一旦全て取り外しておく。さらに、左右の係合杆16’の内面閉鎖蓋16b,16bを開いて全ての係合ピン17aを露出しておく。
次に、補強ネット収納箱10を開いて内部から補強ネット11を取り出し、前方に引き出して上記左右壁板5,5間の上記地上開口部2全域(開口部側水平止水面14’)を水平に被覆すると共に、さらに前方に引き出して、上記補強横杆46より垂直下方に方向転換して下方側に引き出して行き、その前端縁11bの網目を上記左右方向凹溝12内のピン43’(4箇所)に係合する(図5、図8(b)参照)。その後、地上開口部2上に水平に引き出された上記補強ネット11の左右両側縁11c,11cの網目を上記係合杆16’,16’の上記複数の係合ピン17aに各々係合する。本実施形態では左右方向各々6箇所(左右計12箇所)の係合ピン17aに上記補強ネット11の左右側縁11cの網目を係合する。これにより、図5に示すように左右壁板5,5間の開口部側水平止水面14’及び通路側垂直止水面14に上記補強ネットを張設することができた。尚、上記垂直止水面14においては、上記補強ネット11は上記補強横杆46と上記ピン43’との間に張設された状態となる。
次に、防水シート収納箱13を開いて内部から防水シート15を取り出し、上記補強ネット11上面側において、前方に引き出して行き、左右の上記止水用係合杆18,18上を被覆して地上開口部2上の開口部側水平止水面14’を閉鎖していくと共に、さらに前方に引き出して、上記補強横杆46より垂直下方に方向転換して下方側に引き出して行き、前端の拡幅部15dによって左右両端設立柱25,25の前面側を被覆して、左右方向凹溝12内において、その前端縁15bを水平前方に若干折り曲げて、上記前端縁15bのハトメ24(4箇所)を4本の係合ピン33に各々係合する(図6、図8(b)参照)。
その後、上記水平に引き出された上記防水シート15の左右側縁15c,15cの複数のハトメ24を上記止水用係合杆18,18の対応する位置の上記係合ピン21に挿入係合する。本実施形態では左右方向各々11箇所(左右計22箇所)の係合ピン21に上記防水シート15のハトメ24を係合する(図7(b)(c))。
その後、上記左右の全ての押え杆22を左右の上記止水用係合杆18,18上に圧着固定する。即ち、上記複数の押え杆22を、上記止水用係合杆18上に各々圧着し、止水用突条23と上記弾性体20との間に上記防水シート15の左右側縁15cを挟持した図8(c)に示す状態で、ボルトBを貫通孔29から上記係合ピン21の螺子孔21aに螺合し、これにより防水シート15を挟んで上記押え杆22を上記止水用係合杆18に圧着固定する。かかる構成により、上記開口側水平止水面14’を被覆する防水シート15の左右側縁15cを前後方向の全域に亘って止水状態とすることができる。また、上記止水用係合杆18上に上記押え杆22を固定したとき、図8に示すように、係合ピン17aの上端位置に上記押え杆22の下面が近接するため、上記補強用ネット11が抜け止め固定される。
次に、上記正面固定バー27を上記左右方向凹溝12及び左右両端設立柱25,25の前方の縦方向凹溝26,26の空間S1,S1に嵌合挿入する。まず、上記正面固定バー27の押え横杆27bを上記左右方向凹溝12内に嵌合する。即ち、図8(c)に示すように、上記押え横杆27bを上記止水用係合横杆30上に圧着し、止水用突条35と上記弾性体32との間に上記防水シート15の前端縁15bを挟持した図8(c)に示す状態で、ボルトBを貫通孔36から上記係合ピン33の螺子孔33aに螺合し、これにより防水シート15の前端縁15bを挟んで上記押え横杆27bを上記止水用係合横杆30上に圧着する。かかる構成により、上記通路側垂直止水面14を被覆する防水シート15の前端縁15bを上記左右方向凹溝12の左右方向の全域に亘って止水状態とすることができる。
さらに上記正面固定バー27の上記嵌合固定状態において、上記正面固定バー27の左右の押え柱27a,27aは各々上記空間S1,S1内に挿入嵌合されており、図10に示すように、上記押え柱27a,27aは上記左右両端設立柱25,25の前面に圧着し、止水用突条42と上記弾性体41との間に上記防水シート15の左右側縁15c,15cを挟持した状態となっている。この状態において、上記押え柱27a,27aの上端部前方からボルトBを上記前端の押え杆22の前面の螺子孔22a(図9(a))に螺子込むことで、上記押え柱27a,27aを各々上記左右両端設立柱25,25に圧着し(図5)、これにより防水シート15の垂直面における左右側縁15c,15cを挟んで上記押え柱27a,27aを上記左右両端設立柱25,25に圧着固定することができる。かかる構成により、上記通路側垂直止水面14を被覆する防水シート15の左右側縁15cの上下方向全域に亘って止水状態とすることができる。上記防水シート15は上記垂直止水面14においては、上記補強横杆46、押え柱27a,27a、押え横杆27bの間に張設された状態となる。
以上の構成により、図6に示すように、地下入口における上記左右門柱壁板5a,5b間の開口部側水平止水面14’全体及び入口通路3を形成する左右両端設立柱25,25間の通路側垂直止水面14全体を1枚の防水シート15によって止水状態に被覆することができる。
この被覆状態においては、図6に一点鎖線で示すように、防水シート15の側縁全周、即ち、上記防水シート15の後端縁15aは上記防水シート収納箱10内において止水状態に固定されており(ラインP1部分)、上記防水シート15の左右側縁15c,15cは上記左右の止水用係合部16,16の押え杆22によって左右のラインP2,P2部分にて前後方向全域に亘って止水されており、さらに防水シート15の左右側縁15c,15cは上記左右両端設立柱25,25間の垂直部分においては押え柱27a,27aによって左右のラインP3,P3部分にて止水されており、さらに防水シート15の前端縁15bは、上記押え横杆27bによって左右方向の全域に亘ってラインP4部分にて止水されており、このように防水シート15の周縁部の全周は、ラインP1,P2,P3,P4に亘って途切れることなく止水された状態となる。
従って、洪水等が発生して、上記地下入口1付近の水位が上昇しても、地下構内への階段4の前方の通路側垂直止水面14において、防水シート15により地下への流水を確実に防止することができる。
また、上記水位が上昇して当該水位が地下入口1の地上開口部2の周囲の壁板5の高さを超えたとしても、上記壁板5間の上端部の開口部全体が上記防水シート15により止水状態で水平に被覆されているので、地下への流水を確実に防止することができる。
また、上記防水シート15の内側の略全域には補強ネット11が張設されているので、上記開口部側水平止水面14’の防水シート15上に作用する水圧を内側の上記補強ネット11により支持することができ、高い防水性を発揮することができる。
また、通路側垂直止水面14においても、上記防水シート15の内側には補強ネット11が張設されているので、上記通路側垂直止水面14側において防水シート15に作用する水圧を上記補強ネット11により支持することができ、高い防水性を発揮することができる。
尚、防水シート収納箱13、補強ネット収納箱10を用いない場合は、現場に防水シート15、補強ネット11を持ち込み、防水シート15の後端縁15aを壁板5の後端部の背面壁板5cの上面5’上において、上記止水用係合杆18と押え杆22と同様の構造により左右方向全域に亘って止水状態に固定し、かつ上記背面壁板5cに係合ピン17aを連設し、上記補強ネット11の後端縁11aの網目を上記係合ピン17aに係合すれば良い。
図14に示すものは、本発明の他の実施形態であり、図7に示す止水用係合部16を壁板5の上面5’に設けたものである。尚、図14において、上記実施形態と同一部分又は対応部分については同一符号を付してそれらの説明は省略する。図1に示すように上記上面5’に小柱6、落下防止杆7が設けられている場合は、同図に示すように止水用係合部16を壁板5の対向面5”に設けたが、図13に示すように、地下入口の壁板5の上面に何も存在しない場合は、図14に示すように、止水用係合杆18、係合ピン17aを上記上面5’上に設け、上記係合杆18上に押え杆22を防止シート15を挟持した状態でボルトBにて圧着するように構成することができる。このように構成しても、上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図15に示すものは、上記補強ネット11の内側(下側)にさらに補強用のワイヤロープ(ワイヤ)51を上記壁板5,5間の左右方向に、前後方向の所定間隔毎に張設したものである。このワイヤロープ51は例えばステンレス鋼製の直径約16mmのワイヤを用いる。上記開口部側水平止水面14’においては、図15(a)に示すように、上記係合杆16’における係合ピン17aの下側位置において、ワイヤ係合リング52を設け、上記ワイヤ51の両端部に設けた係合リング51’を上記ワイヤ係合リング52に係合することで上記壁板5,5間に張設する。
上記通路側垂直止水面14においては、図15(b)に示すように、左右両端設立柱25,25の対向側面における上記補強ネット11の後面側において、ワイヤ係合リング52を設け、上記ワイヤ51の両端部に設けた係合リング51’を上記ワイヤ係合リング52に係合することで上記左右両端設立柱25,25間に張設する。
そして、図13に示すように、上記開口部側水平止水面14’においては、前後方向に略均等間隔に4本の上記ワイヤ51を張設し、上記通路側垂直止水面14においては、上下方向に略均等間隔に2本の上記ワイヤ51を張設する。
このように構成すると、洪水等によって上記開口部側水平止水面14’及び通路側垂直止水面14において冠水により防水シート15に大きな水圧が作用したとしても、上記防水シート15の内側(下側)の上記補強ネット11、及び、さらにその内側(下側)のワイヤ51にて支持することができるので、大規模な災害等にいて防水シート15上の水位が上昇したとしても、防水シート15及び補強ネット11の水圧による破損等を上記ワイヤ51により効果的に防止して、より安全な止水装置を実現することができる。
以上のように本発明によれば、地上に設置された地下鉄入口のように、地下入口1の地上開口部2の壁板5の高さを超える水位に到達するような大規模な洪水等が発生しても、地下構内への流水を確実に防止することができるものである。
即ち、地下入口の入口通路3間の垂直面だけではなく、左右壁板5間の水平面を防水シート15によって止水状態に被覆することができるので、地下入口1の壁板5の高さを超える高い水位の大規模洪水等が発生したとしても、地下構内への流水を確実に防止することができる。
また、防水シート15の内側面(下面側)に補強ネット11が位置しているので、左右壁板5間を水平に被覆する防水シート15上に冠水したとしても、内側の補強ネット11にて水圧を確実に受け止めることができ、高い防水性を発揮することができる。
また、予め地下入口1の所定位置の防水シート収納箱13又は補強ネット収納箱10内に防水シート15又は補強ネット11を収納配置しておくことができ、緊急時等においても地下入口1において迅速に止水装置を構成することができる。
また、止水部材と押え部材との圧着により防水シート15の側縁部を挟持して確実に止水することができる。
また、防水シート15の上記壁板5間の水平張設面と上記左右両端設立柱25,25間の垂直張設面との境界部に補強横杆46が位置するので、上記防水シート15の水平及び垂直の張設面を補強することができ、高い防水性を発揮し得る。
また、補強ネットの内側にワイヤを張設することで、より大きな水圧を受け止めることができ、極めて高い防水性を発揮することができる。
本発明の地下入口の止水装置は、地下鉄入口、地下道入口等の地下へ連通する通路の入口において広く適用することができるものである。
1 地下入口
2 地上開口部
3 入口通路
3’ 地上面
4 階段(地下通路)
5 壁板
5a,5b 左右門柱壁板
5c 背面壁板
5” 対向面
10 補強ネット収納箱
11 補強ネット
11a 後端縁
11b 前端縁
11c 左右側縁
12 左右方向凹溝
13 防水シート収納箱
15 防水シート
15a 後端縁
15b 前端縁
15c,15c 左右側縁
17a,43 係合ピン
18 止水用係合杆(止水部材)
20,32,41 弾性体
22 押え杆(押え部材)
23,35,42 突条
25,25 左右両側設立柱(止水部材)
27a 押え柱(押え部材)
27b 押え横杆(押え部材)
30 止水用係合横杆(止水部材)
43’ ピン
46 補強横杆
51 ワイヤ(ワイヤロープ)
B ボルト(締結手段)
G 地面
R 地下通路
Q 壁板の後端部位置

Claims (7)

  1. 地上開口部から地下通路が地下に向けて形成され、上記地上開口部の周囲に所定高さの壁板を略コ字状に立設配置し、対向する左右壁板により上記地下通路に向う入口通路が形成された地下入口の止水装置であって、
    上記左右壁板の両側位置に上記壁板の後端部位置から上記入口通路に至る止水用係合杆を前後方向に各々設けると共に、上記両止水用係合杆の各前端に上記入口通路の地上面に至る左右両端設立柱を立設し、
    上記左右両端設立柱の設置位置に対応する上記地上面の上記左右壁板間に左右方向凹溝を形成し、
    後端縁を上記壁板の後端部に止水状態に固定した防水シートを、上記左右の止水用係合杆上に水平に張設すると共に、上記左右両端設立柱の前面に上記防水シートを垂直に張設し、かつ上記防止シートの前端縁を上記左右方向凹溝内に係止し得るように構成し、
    上記左右の止水用係合杆間に位置する上記防水シートの左右側縁に押え杆を各々圧着固定することにより上記防水シートの水平面における上記左右側縁を止水状態に挟持し、
    上記左右両端設立柱の前面に位置する上記防水シートの左右側縁に押え柱を各々圧着固定することにより上記防止シートの垂直面における上記左右両側縁を止水状態に挟持し、
    上記左右方向凹溝内に位置する上記防水シートの上記前端縁に押え横杆を圧着することにより上記防水シートの上記前端縁を止水状態に挟持したものであることを特徴とする地下入口の止水装置。
  2. 上記左右壁板及び上記左右方向凹溝内に各々補強ネットの係合ピンを連設し、
    張設された上記防水シートの内面側において、補強ネットの左右側縁を上記係合ピンに係止することにより上記補強ネットを上記左右壁板間に水平に張設すると共に、上記左右両端設立柱の間に上記補強ネットを垂直に張設し、さらに上記補強ネットの前端縁を上記左右方向凹溝内の上記係合ピンに係止し得るように構成したものであることを特徴とする請求項1記載の地下入口の止水装置。
  3. 上記壁板の後端部に上記防水シートがその後端縁を止水状態に固定された状態で折り畳まれて収納された防水シート収納部を設置し、
    上記防水シートは上記防水シート収納部から上記入口通路側に引き出すことで、上記左右の止水用係合杆間及び上記左右両端設立柱間に張設可能に構成されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の地下入口の止水装置。
  4. 上記壁板の後端部に上記補強ネットがその後端縁を固定された状態で折り畳まれて収納された補強ネット収納部を設置し、
    上記補強ネットは上記補強ネット収納部から上記入口通路側に引き出すことで、上記左右の壁板間及び上記左右両端設立柱間に張設可能に構成されたものであることを特徴とする請求項2に記載の地下入口の止水装置。
  5. 上記防水シートの左右側縁及び前端縁の止水構造は、上記防水シートの一方側に位置し上記防水シートの左右側縁又は前端縁に沿って直線状に位置する弾性体を具備する止水部材と、上記防水シートの他方側に位置し上記弾性体に圧着し得る突条を具備する押え部材とにより構成し、
    上記止水部材の上記弾性体と上記押え部材の上記突条とによって上記防水シートの上記左右側縁又は前端縁を挟持した状態で、上記止水部材と上記押え部材とを締結手段により圧着するものであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の地下入口の止水装置。
  6. 上記左右両端設立柱の上端部間に補強横杆を固定したものであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の地下入口の止水装置。
  7. 上記左右壁板間の前後方向の複数箇所において、上記補強ネットの内側に、左右方向にワイヤを張設したものであることを特徴とする請求項2〜6の何れかに記載の地下入口の止水装置。
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