JP5711814B2 - キナーゼ阻害剤の結晶形態 - Google Patents

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Description

本発明は、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素の結晶形態、該結晶形態を調製する方法、それの医薬製剤および癌を治療する方法に関する。
有糸***は、複製ゲノムの完全複製物が微小管紡錘体装置によって2つの娘細胞に分離されるプロセスである。ゲノム安定性のために必要な主要な***調節因子のオーロラキナーゼは、ヒトの腫瘍の中で過剰に発現することが見出されている。それ故、治療技術においては、オーロラキナーゼを阻害する化合物、その阻害物質を含む組成物およびオーロラキナーゼが未制御である、または過剰発現している間の疾患を治療する方法に対する必要性が現存している。
タンパク質の可逆的リン酸化は、真核細胞シグナル伝達を仲立ちする主要な生化学的機構の1つである。この反応は、タンパク質キナーゼによって触媒作用を受けてATPのg−リン酸基を標的タンパク質のヒドロキシル基に移動する。518種のかかる酵素がヒトゲノム中には存在し、そのうちの約90種がチロシンヒドロキシル基のリン酸化に選択的に触媒作用を及ぼす。細胞質のチロシンキナーゼは、細胞内に存在し、一方、受容体チロシンキナーゼ(RTK)は、細胞外および細胞内ドメインの両方を所有し、膜貫通の細胞表面受容体として機能する。そのため、RTKは、細胞応答を環境シグナルに媒介し、増殖、遊走および残存を含めた多様な細胞プロセスを促進する。
RTKシグナル伝達経路は、通常は高度に制御されているが、それにもかかわらず、それらの過剰活性化は、癌細胞の増殖、生存および転移を促進することが示されている。調節不全のRTKシグナル伝達は、遺伝子過剰発現または変異を通して起こり、さまざまなヒト癌の進行と関連づけられている。
VEGF受容体(VEGFR)ファミリーは、3つのRTK、KDR(キナーゼ挿入ドメイン含有受容体(inase insert omain−containing eceptor;VEGFR2)、FLT1(Fms様チロシンキナーゼ(ms−ike yrosine kinase;VEGFR1)およびFLT4(VEGFR3)から構成される。これらの受容体は、異なる親和性を有するVEGF受容体を結合するホモ二量体糖タンパク質のファミリーである血管内皮細胞増殖因子(VEGF−A、−B、−C、−D、−Eおよび胎盤成長因子(PlGF))の生物学的機能を媒介する。
KDRは、VEGF−Aの***促進、血管新生および透過性を高める効果の主要媒介物であり、以後VEGFと称する。多くの異なる細胞種類がVEGFを生ずることができるが、それにもかかわらず、その生物学的活性は、主に、KDRの内皮細胞選択性の発現を経て脈管構造に限定される。当然のことながら、VEGF/KDR軸は、血管新生の主要な媒介物であり、それによって新たな血管が前から存在する血管から形成される。
FLT1は、VEGF、VEGF−Bおよび胎盤成長因子に結合する。FLT1は、内皮細胞に加えて平滑筋細胞、単球および造血幹細胞の表面に発現される。FLT1シグナル伝達の活性化は、腫瘍に補充される骨髄由来の内皮前駆細胞の動態化をもたらし、それらは新たな血管新生の一因となる。
FTL4は、腫瘍と関連するリンパ管の形成(リンパ管形成)を媒介するVEGF−CおよびVEGF−Dのシグナル伝達を媒介する。リンパ管は、癌細胞が、転移の間に固形腫瘍から広まる経路の1つである。
PDGF受容体(PDGFR)ファミリーは、5つのRTK、PDGFR−aおよび−b、CSF1R、KITおよびFLT3からなる。
CSF−1Rは、レトロウイルス性癌遺伝子v−fmsの細胞ホモログによってコードされ、マクロファージ発生の主要な制御因子である。マクロファージは、頻繁に現れる腫瘍間質の成分であり、腫瘍増殖および転移に有利な形で細胞外基質を変化させることが示されている。
KITは、造血前駆細胞、肥満細胞、生殖細胞によって、および腸内のペースメーカー細胞(カハールの間質細胞)によって発現される。KITは、2つの一般的な機構、すなわち、その幹細胞因子(SCF)であるリガンドによる機構と、リガンド非依存性のキナーゼ活性をもたらす変異を経る自己分泌刺激とによって腫瘍進行に寄与する。
FLT3は造血幹細胞上に通常は発現し、そこでそのFTL3リガンド(FL)との相互作用が、幹細胞の生存、増殖および分化を刺激する。さまざまな白血病細胞において過剰発現されることに加えて、FTL3は、しばしば、活性化突然変異を含む急性骨髄性白血病(AML)の患者のほぼ3分の1で血液系腫瘍において変異している。
したがって、チロシンキナーゼの活性を調節して異常なまたは不適切な細胞増殖、分化または代謝を制御および調節することによってシグナル伝達および細胞増殖を明確に阻止する効果的な小分子の識別が望ましい。特に、血管新生のプロセスまたは浮腫、腹水、滲出、滲出物および巨大分子血管外漏出と基質の沈着ならびに関連障害を引き起こす血管透過性亢進の形成にとって極めて重要であるチロシンキナーゼの機能を明確に阻止する方法および化合物の識別が有利である。
オーロラキナーゼならびにVEGFRおよびPDGFRファミリーのキナーゼ等のタンパク質キナーゼを抑制する化合物が、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を含めて確認されている。これらの化合物およびそれらを製造する方法は、その全体が、参照により本明細書に組み込まれている米国特許出願第12/632183号(以後「’183出願」)に開示されている。
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素は、癌治療における活性医薬品成分として有利に使用され得る結晶形態に転化され得ることが今や見出された。その目的に対して、これらの結晶形態は医薬製剤に転化される。
結晶形態は、お互いに対する分子の位置が三次元の格子形態に従って組織化されている形態である。多形は、固体状態の分子の異なる配列に起因する同じ化合物の異なる結晶形態である。多形は、それらの物理的性質においては互いに異なるがそれらの化学的組成はそうでなく同じである。
多形性は、適切な医薬品の剤形の開発において特に興味深いものである。特定の多形形態は、優れた安定性および貯蔵性を示すことができ、医薬製品の高められた貯蔵有効期間をもたらす。加えて、特定の多形形態は、大量に高純度でより容易に製造される。決定的に、活性医薬品成分の多形は、異なる水溶性および溶出速度を有することができ、それにより、同じ化合物の多形の間で見込まれるバイオアベイラビリティの違いによる治療の結果を有することができる。
米国特許出願公開第2012/632183号明細書
本発明は、次の特性:医薬品の剤形中に配合され得ること、医薬品の剤形における十分な貯蔵有効期間、および/または医薬品の剤形で効果的に投与され得ること、の1つまたは複数において有利な特性を有するN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素の結晶形態を提供する。
一実施形態において、本発明は、固体の結晶形態のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基を提供する。
さらなる実施形態において、本発明は、本明細書において特性化され、遊離塩基形態Iと名づけられるN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の結晶多形を提供する。
さらなる実施形態において、本発明は、一水和物の形態を含めた遊離塩基形態Iの水和した形態を提供する。
さらなる実施形態において、本発明は、本明細書において特性化され遊離塩基形態IIと名づけられるN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の結晶多形を提供する。
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基形態IまたはIIおよび1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含む医薬組成物がさらに提供される。
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素、水およびテトラヒドロフランを含み、前記N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素が該共溶媒中に完全に溶解している混合物を準備するステップと、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基形態Iを前記混合物中に生じさせるステップとを含むN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基形態Iを調製するための方法がさらに提供される。
形態Iの一水和物を脱水するステップを含むN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基形態IIを調製するための方法がさらに提供される。
さらなる実施形態において、本発明は、治療有効量の、結晶形態が形態IまたはIIの遊離塩基である固体の結晶形態のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素、あるいは、(b)結晶形態が形態IまたはIIの遊離塩基である固体の結晶形態のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素、1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含む医薬組成物を、疾患を有する患者に投与することを含む哺乳動物における癌を治療するための方法を提供する。上記の癌の例としては、骨髄異形成症候群、急性骨髄性白血病、結腸直腸癌、非小細胞肺癌および卵巣癌が挙げられる。
結晶形態が形態IまたはIIの遊離塩基である固体結晶形態のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を医薬として許容される溶媒または溶媒の混合物に溶解して、治療有効量の得られた溶液を、疾患を有する患者に投与することを含む哺乳動物における癌を治療するための方法がなおもさらに提供される。
結晶形態が形態IまたはIIの遊離塩基である固体結晶形態のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を医薬として許容されるポリマー担体に分散させ、治療有効量の得られた固体分散体を、疾患を有する患者に投与することを含む哺乳動物における癌を治療するための方法がなおもさらに提供される。
上で提供されたものよりさらに詳しい態様を含む本発明のさらなる実施形態は、以下の詳細な説明の中で見つけられるか、またはそこから明らかとなろう。
結晶多形形態IのN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基のPXRDスキャンの図である。 結晶多形形態IIのN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基のPXRDスキャンの図である。
本発明は、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の結晶形態を範囲に含む。N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基は、実例として、その全体の開示が参照により本明細書に組み込まれる上記の米国特許出願第12/632183号の実施例1に記載されているようにして調製される。
用語「遊離塩基」は、便宜上、本明細書ではN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)をその任意の塩と区別した親化合物を指すために使用される。
当業者であれば、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を指しているときの用語「一水和物」は、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素のそれぞれの分子に1つの水分子が存在すること意味することも理解する。
一実施形態において、本発明は、結晶形態が、本明細書では形態Iと定義される粉末X線回折ピークが以下の位置:7.20、8.37、11.38、16.75、16.95、19.60、22.04および22.86°の2θ(±0.2° 2θ)の任意の1つまたは複数にあることを少なくとも特徴とする、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の結晶形態を範囲に含む。
本発明の別の態様は、粉末X線回折ピークが以下の位置:7.20、8.37、11.38、16.75、16.95、19.60、22.04、および、22.86°の2θ(±0.2° 2θ)のそれぞれに少なくともあることを特徴とする、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素形態I遊離塩基を範囲に含む。
本発明の別の態様は、粉末X線回折ピークが以下の位置:4.36、7.20、8.37、11.38、14.40、14.86、15.02、16.75、16.95、19.60、21.66、22.04、22.31、および、22.86°の2θ(±0.2° 2θ)のそれぞれに少なくともあることを特徴とする、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素形態I遊離塩基を範囲に含む。
別の実施形態において、本発明は、一水和物の形態の遊離塩基形態Iを範囲に含む。
別の実施形態において、本発明は、結晶形態が、粉末X線回折ピークが以下の位置:7.30、8.81、11.32、15.08、16.79、19.46、22.22、22.70、23.37、24.29、24.61、25.07°の2θ(±0.2° 2θ)の任意の1つ以上に少なくともあることを特徴とする、形態II遊離塩基である固体結晶形態の化合物N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を範囲に含む。
本発明の別の態様は、粉末X線回折ピークが以下の位置:7.30、8.81、11.32、15.08、16.79、19.46、22.22、22.70、23.37、24.29、24.61、25.07°の2θ(±0.2° 2θ)のそれぞれに少なくともあることを特徴とする、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素形態I遊離塩基を範囲に含む。
本発明の別の態様は、粉末X線回折ピークが以下の位置:4.51、7.30、8.39、8.81、11.32、14.63、15.08、15.82、16.79、19.46、22.22、22.70、23.37、24.29、24.61、25.07°の2θ(±0.2° 2θ)の少なくともそれぞれにあることを特徴とする、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素形態I遊離塩基を範囲に含む。
別の実施形態において、本発明は、結晶形態が遊離塩基形態Iである固体結晶形態のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を調製するための方法を提供する。
この方法は、a)N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素、水およびテトラヒドロフランを含み、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素が該共溶媒中に完全に溶解している混合物を準備するステップと、b)N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素結晶形態Iを前記混合物中に生じさせるステップとを含む。
この方法は、結晶形態が形態I遊離塩基である固体結晶形態のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を単離するステップをさらに含み得る。
別の実施形態において、本発明は、結晶形態が、脱水化した形態Iを含む遊離塩基形態IIである固体結晶形態のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を調製するための方法を提供する。
本発明は、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基形態Iおよび1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含む医薬組成物をさらに含む。
本発明は、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基形態IIおよび1つ以上の医薬として許容される賦形剤を含む医薬組成物をさらに含む。
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の結晶形態、例えば、形態IまたはIIは、それらを必要とする患者に経口を含めた任意の投与の経路に適する医薬組成物を調製するための医薬品有効成分(API)として有用であり得る。投与のその他の経路としては、限定せずに、非経口、舌下、頬側、鼻腔内、肺、局所、経皮、皮内、眼、耳、直腸、膣、胃内、頭蓋内、滑膜内または関節内経路が挙げられる。
例えば、経口または非経口投与のための液剤において、溶液製剤のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を提供することが所望される場合、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基は、勿論、結晶形態でかかる製剤中には存在せず、実際に、結晶の存在はかかる製剤中には一般に望ましくない。しかしながら、本発明の結晶質のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基は、それにもかかわらず、かかる製剤を調製する方法におけるAPIとして重要であり得る。
所望される製剤が、非晶形のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基を含有するもの、例えば固溶体製剤である場合でさえ、結晶質のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基は、かかる製剤を調製する方法におけるAPIとして依然有用であり得る。
APIとして、結晶形態のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態IまたはIIは、非晶形態より多くの利点を有する。例えば、ほとんどの監督機関によって要求されるAPIの高純度までの精製は、より効率的であり、したがって、APIが結晶形態の場合、非晶形態とは対照的に費用がかからない。物理的および化学的安定性も、それ故API固体の保管寿命も、結晶形態については非晶形態より一般的に良好である。取り扱いの容易さは、油状または粘っこい傾向のある非晶質形態以上に改善されている。乾燥は、明確な乾燥または脱溶媒温度を有する結晶質材料の場合、有機溶媒に対するより大きい親和性および不明確な乾燥温度を有する非晶質材料よりも、より直接的であり、より容易に制御される。結晶質のAPIを使用する後処理プロセスは、高度のプロセス制御を可能にする。これらの利点は説明のためでこれらに限定されない。
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素は、本発明の医薬組成物がそれを必要としている患者に適切な投与計画に従って投与されるときに治療効果があり得る量で該組成物中に存在する。一般的には、適切な頻度、例えば、日に2回から週1回で投与され得る単位用量(1回に投与される量)は、化合物に応じて、約10から約1,000mgである。投与の頻度が1日1回(q.d.)である場合、単位用量と1日量は同じである。実例として、単位用量は、一般的には約25から約1,000mg、より一般的には約50から約500mg、例えば、約50、約100、約150、約200、約250、約300、約350、約400、約450または約500mgである。
賦形剤としては、例えば、封入材料および添加剤類、例えば、吸収促進剤、抗酸化剤、結合剤、緩衝剤、担体、コーティング剤、着色料、希釈剤、崩壊剤、乳化剤、増量剤、充填剤、香味料、流動促進剤、保湿剤、潤滑剤、香料、保存料、噴霧剤、離型剤、滅菌剤、甘味料、可溶化剤、湿潤剤、これらの混合物などが挙げられるがこれらに限定はされない。
固形の剤形で、経口で投与される結晶質のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態IまたはIIを含むかまたはそれらで作られる製剤を調製するための賦形剤としては、例えば、寒天、アルギン酸、水酸化アルミニウム、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、1,3−ブチレングリコール、カルボマー、ヒマシ油、セルロース、酢酸セルロース、ココアバター、コポビドン、コーンスターチ、トウモロコシ油、綿実油、クロスポビドン、ジグリセリド、エタノール、エチルセルロース、ラウリン酸エチル、オレイン酸エチル、脂肪酸エステル、ゼラチン、胚芽油、グルコース、グリセロール、ラッカセイ油、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、イソプロパノール、等張食塩水、ラクトース、水酸化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、麦芽、マンニトール、モノグリセリド、オリーブ油、ポビドン、ピーナッツ油、リン酸カリウム塩、ジャガイモデンプン、プロピレングリコール、リンゲル液、サフラワー油、ゴマ油、二酸化ケイ素、カルボキシメチルセルロースナトリウム、リン酸ナトリウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビトールナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ダイズ油、ステアリン酸、フマル酸ステアリル、スクロース、界面活性剤、タルク、トラガカント、テトラヒドロフルフリルアルコール、トリグリセリド、ビタミンEおよびこれらの誘導体、水、これらの混合物などが挙げられる。
液体の剤形で、点眼でまたは経口で投与されるN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態IまたはIIを含むかまたはそれらで作られる組成物を調製するための賦形剤としては、例えば、1,3−ブチレングリコール、ヒマシ油、コーンオイル、綿実油、エタノール、ソルビタンの脂肪酸エステル、胚芽油、ラッカセイ油、グリセロール、イソプロパノール、オリーブ油、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ゴマ油、水、これらの混合物などが挙げられる。
浸透圧的に投与されるN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態IまたはIIを含むかまたはそれらで作られる組成物を調製するための賦形剤としては、例えば、クロロフルオロ炭化水素、エタノール、水、これらの混合物などが挙げられる。
非経口的に投与されるN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態IまたはIIを含むかまたはそれらで作られる組成物を調製するための賦形剤としては、例えば、1,3−ブタンジオール、ヒマシ油、コーンオイル、綿実油、ブドウ糖、胚芽油、ラッカセイ油、リポソーム、オレイン酸、オリーブ油、ピーナッツ油、リンゲル液、サフラワー油、ゴマ油、ダイズ油、米国薬局方または等張の生理食塩水、水、これらの混合物などが挙げられる。
直腸または膣に投与されるN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態IまたはIIを含むかまたはそれらで作られる組成物を調製するための賦形剤としては、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、ワックス、これらの混合物などが挙げられるがこれらに限定はされない。
組成物は、治療効果のある1日量の薬剤を提供する量で通常は投与される。用語「1日量」とは、投与の回数に関係なく1日あたりに投与される薬剤の量を本明細書では意味する。例えば、患者が150mgの単位用量を1日に2回受ける場合、1日量は300mgである。用語「1日量」の使用は、特定された投薬量が必ずしも1日に1回投与されるという意味は含まないと理解される。しかしながら、特定の実施形態において、投薬回数は1日1回(q.d)であり、この実施形態においては1日量と単位用量は同じことである。
治療有効用量を構成するものは、特定の化合物、患者(患者の種および体重を含む)、治療されるべき疾患(例えば、独特のタイプの癌)、疾患の段階および/または重症度、その化合物に対する個々の患者の忍容性、その化合物が単独療法で投与されるのかまたは1つまたは複数のその他の薬剤、例えば、癌の治療のためのその他の化学療法薬との組合せで投与されるのか、およびその他の要因に依存する。したがって、1日量は、幅広い限度の中で、例えば約10から約1000mgまで変化し得る。特定の状況においては、より多いかより少ない1日量が適切であり得る。当然のことながら、本明細書における記述の本明細書中の「治療有効」用量は、上記単一用量のみが投与される場合、その薬剤は治療効果があることを必ずしも必要とせず、一般的には、治療効果は、投与の適切な頻度および持続期間を含む投与計画に従って繰り返し投与される組成物に依存する。選択される1日量は、癌を治療することに関しては利点を提供するのに十分でありながら、それが、受け入れられないかまたは耐えられない程度までの不都合な副作用を引き起こすのに十分であってはならないことが強く優先される。適切な治療有効用量は、通常の技量の医師によって、本明細書の開示および本明細書に引用されている技術に基づき、上記のことのような要因を考慮に入れて、必要以上の実験なしで選択され得る。医師は、不都合な副作用のリスクを減らすために、例えば、比較的低い1日量での癌患者の治療過程に取り掛かり、数日または数週間の時間をかけて上向きに用量設定をする。
実例として、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素の適切な用量は、一般に約10から約1,000mg/日、より一般的には、約50から約500mg/日または約200から約400mg/日、例えば約50、約100、約150、約200、約250、約300、約350、約400、約450または約500mg/日であり、3から10日または約4から8日、または約7日の平均投与間隔で投与される。
本発明の結晶質のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態IまたはIIを含む(またはAPIとして用いて調製される)組成物は、単独療法においてまたは例えばその他の化学療法薬または電離放射線との併用療法に適している。
結晶質のN−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態IまたはIIを含む(またはAPIとして用いて調製される)組成物は、アルキル化剤、血管新生阻害薬、抗体、代謝拮抗物質、有糸***阻害薬、抗増殖剤、抗ウイルス剤、オーロラキナーゼ阻害剤、その他のアポトーシスプロモーター類(例えば、Bcl−xL、Bcl−wおよびBfl−1阻害剤)、細胞死受容体経路の活性化因子、Bcr−Ablキナーゼ阻害薬、BiTE(二重特異性T細胞結びつけ(bi−specific T−cell engager))抗体、抗体医薬抱合体、生体応答修飾物質、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害因子、細胞周期阻害剤、シクロオキシゲナーゼ2(COX−2)阻害剤、双対変数ドメイン結合タンパク質(DVD)、ヒト上皮成長因子受容体2(ErbB2またはHER/2neu)受容体阻害剤、増殖因子阻害剤、熱ショックタンパク質(HSP)−90阻害剤、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤、ホルモン療法、免疫系治療薬、アポトーシスタンパク質の阻害剤(IAP)、挿入抗生物質、キナーゼ阻害剤、キネシン阻害剤、JAK2阻害剤、ラパマイシンの哺乳類標的(mTOR)阻害剤、ミクロRNA、マイトジェン活性化細胞外シグナル制御キナーゼ(MEK)阻害剤、多価結合タンパク質、非ステロイド性抗炎症薬(NASID)、ポリADP(アデノシン二リン酸)リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤、白金化学療法剤、ポロ様キナーゼ(Plk)阻害剤、ホスホイノチシド3キナーゼ(PI3K)阻害剤、プロテアソーム阻害剤、プリン類似薬、ピリミジン類似薬、受容体チロシンキナーゼ阻害剤、レチノイド、三角筋、植物性アルカロイド、低分子阻害リボ核酸(siRNA)、トポイソメラーゼ阻害剤、ユビキチンリガーゼ阻害剤などを含むがこれらには限定されない1つまたは複数の治療薬との組合せで投与することができる。
BiTE抗体は、同時に2つの細胞と結合することによりT細胞に癌細胞を攻撃させる二重特異性抗体である。T細胞はそのとき標的癌細胞を攻撃する。BiTE抗体の例としては、アデカツムマブ(Micromet MT201)、ブリナツモマブ(Micromet MT103)などが挙げられるがこれらに限定されない。理論に制限されるものではないが、T細胞が標的癌細胞のアポトーシスを誘発する機構の1つはパーフォリンとグランザイムBを含む細胞溶解性顆粒成分のエキソサイトーシスによる。この点で、Bcl−2はパーフォリンとグランザイムBの両方によるアポトーシスの誘導を低下させることが分かっている。これらのデータは、癌細胞を標的とした場合にBcl−2の阻害がT細胞により誘発される細胞毒性作用を強化し得ることを示唆している(Suttonら、(1997)J.Immunol.158:5783−5790)。
SiRNAは、内在RNA塩基または化学的に修飾されたヌクレオチドを有する分子である。修飾は細胞活性を損なわず、高い安定性および/または高い細胞力価を付与する。化学修飾の例としては、ホスホロチオエート基、2’−デオキシヌクレオチド、2’−OCH3含有リボヌクレオチド、2’−F−リボヌクレオチド、2’−メトキシエチルリボヌクレオチド、その組合せ等が挙げられる。siRNAは種々の長さ(例えば10から200bp)と形態(例えばヘアピン、1本/2本鎖、バルジ、ニック/ギャップ、ミスマッチ)をとることができ、活性遺伝子サイレンシングを生じるように細胞内で処理される。2本鎖siRNA(dsRNA)は各鎖のヌクレオチド数が同一(平滑末端)でもよいし、不斉末端(オーバーハング)でもよい。1から2個のヌクレオチドのオーバーハングがセンスおよび/またはアンチセンス鎖上に存在してもよいし、所定鎖の5’−末端および/または3’−末端に存在してもよい。例えば、Mcl−1を標的とするsiRNAはさまざまな腫瘍細胞株中でABT−263またはABT−737の活性を増すことが示されている(Tseら、(2008)Cancer Res.68:3421−3428とその引用文献)。
多価結合性タンパク質は2個以上の抗原結合部位を含む結合性タンパク質である。多価結合性タンパク質は3個以上の抗原結合部位をもつように操作され、一般に天然に存在しない抗体である。用語「多重特異性結合性タンパク質」とは、2個以上の関連または非関連ターゲットと結合することが可能な結合性タンパク質を意味する。二重可変領域(DVD)結合性タンパク質は、2個以上の抗原結合部位を含む4価以上の結合性タンパク質である。このようなDVDは単一特異性(すなわち1個の抗原と結合可能)でもよいし、多重特異性(すなわち2個以上の抗原と結合可能)でもよい。2本の重鎖DVDポリペプチドと2本の軽鎖DVDポリペプチドを含むDVD結合性タンパク質をDVDIgと言う。DVDIgの各半分は重鎖DVDポリペプチドと、軽鎖DVDポリペプチドと、2個の抗原結合部位を含む。各結合部位は重鎖可変領域と軽鎖可変領域を含み、抗原結合部位当たり合計6個のCDRが抗原結合に関与する。
アルキル化剤としては、アルトレタミン、AMD−473、AP−5280、アパジコン、ベンダムスチン、ブロスタリシン、ブスルファン、カルボコン、カルムスチン(BCNU)、クロラムブシル、Cloretazine(商標)(ラロムスチン、VNP40101M)、シクロホスファミド、デカルバジン、エストラムスチン、フォテムスチン、グルフォスファミド、イフォスファミド、KW−2170、ロムスチン(CCNU)、マフォスファミド、メルファラン、ミトブロニトール、ミトラクトール、ニムスチン、窒素マスタードN−オキシド、ラニムスチン、テモゾロミド、チオテパ、トレオスルファン、トロフォスファミドなどが挙げられる。
血管新生阻害剤としては、上皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤、内皮細胞特異的受容体チロシンキナーゼ(Tie−2)阻害剤、インスリン増殖因子2受容体(IGFR−2)阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ2(MMP−2)阻害剤、マトリックスメタロプロテアーゼ9(MMP−9)阻害剤、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)阻害剤、トロンボスポンジン類似体、血管内皮増殖因子受容体チロシンキナーゼ(VEGFR)阻害剤などが挙げられる。
抗代謝薬としては、Alimta(商標)(ペメトレキセド二ナトリウム、LY231514、MTA)、5−アザシチジン、Xeloda(商標)(カペシタビン)、カルモフール、Leustat(商標)(クラドリビン)、クロファラビン、シタラビン、シタラビンオクフォスファート、シトシンアラビノシド、デシタビン、デフェロキサミン、ドキシフルリジン、エフロルニチン、EICAR(5−エチニル−1−β−D−リボフラノシルイミダゾール−4−カルボキサミド)、エノシタビン、エテニルシチジン、フルダラビン、5−フルオロウラシル(5−FU)単剤またはロイコボリンとの組合せ、Gemzar(商標)(ゲムシタビン)、ヒドロキシ尿素、Alkeran(商標)(メルファラン)、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、メトトレキサート、ミコフェノール酸、ネララビン、ノラトレキセド、オクフォスファート、ペリトレキソール、ペントスタチン、ラルチトレキセド、リバビリン、S−1、トリアピン、トリメトレキサート、TS−1、チアゾフリン、テガフール、ビダラビン、UFTなどが挙げられる。
抗ウイルス薬としては、リトナビル、ヒドロキシクロロキンなどが挙げられる。
オーロラキナーゼ阻害剤としては、ABT−348、AZD−1152、MLN−8054、VX−680、オーロラA特異的キナーゼ阻害剤、オーロラB特異的キナーゼ阻害剤および汎オーロラキナーゼ阻害剤などが挙げられる。
本明細書におけるABT−263または式Iの化合物以外のBcl−2ファミリーのタンパク質阻害剤としては、AT−101((−)ゴシポール)、Genasense(商標)Bcl−2標的アンチセンスオリゴヌクレオチド(G3139またはオブリメルセン)、IPI−194、IPI−565、N−(4−(4−((4’−クロロ(1,1’−ビフェニル)−2−イル)メチル)ピペラジン−1−イル)ベンゾイル)−4−(((1R)−3−(ジメチルアミノ)−1−((フェニルスルファニル)メチル)プロピル)アミノ)−3−ニトロベンゼンスルホンアミド)(ABT−737)、GX−070(オバトクラックス)などが挙げられる。
Bcr−Ab1キナーゼ阻害剤としては、ダサチニブ(BMS−354825)、Gleevec(商標)(イマチニブ)などが挙げられる。
CDK阻害剤としては、AZD−5438、BMI−1040、BMS−387032、CVT−2584、フラボピリドール、GPC−286199、MCS−5A、PD0332991、PHA−690509、セリシクリブ(CYC−202またはR−ロスコビチン)、ZK−304709などが挙げられる。
COX−2阻害剤としては、ABT−963、Arcoxia(商標)(エトリコキシブ)、Bextra(商標)(バルデコキシブ)、BMS−347070、Celebrex(商標)(セレコキシブ)、COX−189(ルミラコキシブ)、CT−3、Deramaxx(商標)(デラコキシブ)、JTE−522、4−メチル−2−(3,4−ジメチルフェニル)−1−(4−スルファモイルフェニル−1H−ピロール)、MK−663(エトリコキシブ)、NS−398、パレコキシブ、RS−57067、SC−58125、SD−8381、SVT−2016、S−2474、T−614、Vioxx(商標)(ロフェコキシブ)などが挙げられる。
EGFR阻害剤としては、ABX−EGF、抗EGFRイムノリポソーム、EGFワクチン、EMD−7200、Erbitux(商標)(セツキシマブ)、HR3、IgA抗体、Iressa(商標)(ゲフィチニブ)、Tarceva(商標)(エルロチニブまたはOSI−774)、TP−38、EGFR融合タンパク質、Tykerb(商標)(ラパチニブ)などが挙げられる。
ErbB2受容体阻害剤としては、CP−724714、CI−1033(カネルチニブ)、Herceptin(商標)(トラツズマブ)、Tykerb(商標)(ラパチニブ)、Omnitarg(商標)(2C4、ペルツズマブ)、TAK−165、GW−572016(ロナファーニブ)、GW−282974、EKB−569、PI−166、dHER2(HER2ワクチン)、APC−8024(HER2ワクチン)、抗HER/2neu二重特異性抗体、B7.her2IgG3、AS HER2三官能性二重特異性抗体、mAB AR−209、mAB 2B−1などが挙げられる。
ヒストンデアセチラーゼ阻害剤としては、デプシペプチド、LAQ−824、MS−275、トラポキシン、スベロイルアニリドヒドロキサム酸(SAHA)、TSA、バルプロン酸などが挙げられる。
HSP−90阻害剤としては、17AAG、CNF−101、CNF−1010、CNF−2024、17−DMAG、ゲルダナマイシン、IPI−504、KOS−953、Mycograb(商標)(HSP−90に対するヒト組換え抗体)、nab−17AAG、NCS−683664、PU24FC1、PU−3、ラディシコール、SNX−2112、STA−9090、VER49009などが挙げられる。
アポトーシスタンパク質の阻害剤としては、HGS−1029、GDC−0145、GDC−0152、LCL−161、LBW−242などが挙げられる。
抗体薬剤コンジュゲートとしては、抗CD22−MC−MMAF、抗CD22−MC−MMAE、抗CD22−MCC−DM1、CR−011−vcMMAE、PSMA−ADC、MEDI−547、SGN−19A、SGN−35、SGN−75などが挙げられる。
細胞死受容体経路の活性化因子としては、TRAILおよびTRAILまたは細胞死受容体(例えばDR4およびDR5)を標的とする抗体または他の物質、例えば、アポマブ、コナツムマブ、ETR2−ST01、GDC0145(レキサツムマブ)、HGS−1029、LBY−135、PRO−1762、トラスツズマブなどが挙げられる。
キネシン阻害剤としては、AZD−4877およびARRY−520等のEg5阻害剤、GSK−923295A等のCENPE阻害剤などが挙げられる。
JAK2阻害剤としては、CEP−701(レスタウルチニブ)、XL019、INCB−018424などが挙げられる。
MEK阻害剤としては、ARRY−142886、ARRY−438162、PD−325901、PD−98059などが挙げられる。
mTOR阻害剤としては、AP−23573、CCI−779、エベロリムス、RAD−001、ラパマイシン、テムシロリムス、PI−103、PP242、PP30およびトリン1を含めたATP競合性TORC1/TORC2阻害剤などが挙げられる。
非ステロイド性抗炎症薬としては、Amigesic(商標)(サルサレート)、Dolobid(商標)(ジフルニサル)、Motrin(商標)(イブプロフェン)、Orudis(商標)(ケトプロフェン)、Relafen(商標)(ナブメトン)、Feldene(商標)(ピロキシカム)、イブプロフェンクリーム、Aleve(商標)およびNaprosyn(商標)(ナプロキセン)、Voltaren(商標)(ジクロフェナク)、Indocin(商標)(インドメタシン)、Clinoril(商標)(スリンダク)、Tolectin(商標)(トルメチン)、Lodine(商標)(エトドラク)、Toradol(商標)(ケトロラク)、Daypro(商標)(オキサプロジン)などが挙げられる。PDGFR阻害剤としては、CP−673451、CP−868596などが挙げられる。
白金系化学療法薬としては、シスプラチン、Eloxatin(商標)(オキサリプラチン)、エプタプラチン、ロバプラチン、ネダプラチン、Paraplatin(商標)(カルボプラチン)、ピコプラチン、サトラプラチンなどが挙げられる。
ポロ様キナーゼ阻害剤としては、BI−2536などが挙げられる。
ホスホイノシチド3キナーゼ阻害剤としては、ワートマニン、LY−294002、XL−147、CAL−120、ONC−21、AEZS−127、ETP−45658、PX−866、GDC−0941、BGT226、BEZ235、XL765などが挙げられる。
トロンボスポンジン類似体としては、ABT−510、ABT−567、ABT−898、TSP−1などが挙げられる。VEGFR阻害剤としては、Avastin(商標)(ベバシズマブ)、ABT−869、AEE−788、Angiozyme(商標)(血管新生を阻害するリボザイム(リボザイム医薬品(Boulder,CO)およびChiron(エメリービル、カリフォルニア州))、アキシチニブ(AG−13736)、AZD−2171、CP−547632、IM−862、Macugen(商標)(ペガプタニブ)、Nexavar(商標)(ソラフェニブ、BAY43−9006)、パゾパニブ(GW−786034)、バタラニブ(PTK−787またはZK−222584)、Sutent(商標)(スニチニブまたはSU−11248)、VEGFトラップ、Zactima(商標)(バンデタニブまたはZD−6474)などが挙げられる。
抗生物質としては、挿入抗生物質、例えば、アクラルビシン、アクチノマイシンD、アムルビシン、アナマイシン、Adriamycin(商標)(ドキソルビシン)、Blenoxane(商標)(ブレオマイシン)、ダウノルビシン、Caelyx(商標)およびMyocet(商標)(リポソームドキソルビシン)、エルサミトルシン、エピルビシン、ガラルビシン、イダルビシン、マイトマイシンC、ネモルビシン、ネオカルジノスタチン、ペプロマイシン、ピラルビシン、レベッカマイシン、スチマラマー、ストレプトゾシン、Valstar(商標)(バルルビシン)、ジノスタチンなどが挙げられる。
トポイソメラーゼ阻害薬としては、アクラルビシン、9−アミノカンプトテシン、アモナフィド、アムサクリン、ベカテカリン、ベロテカン、BN−80915、Camptosar(商標)(イリノテカン塩酸塩)、カンプトテシン、Cardioxane(商標)(デクスラゾキシン)、ジフロモテカン、エドテカリン、Ellence(商標)およびPharmorubicin(商標)(エピルビシン)、エトポシド、エキサテカン、10−ヒドロキシカンプトテシン、ギマテカン、ルルトテカン、ミトキサントロン、オラセシン、ピラルビシン、ピクサントロン、ルビテカン、ソブゾキサン、SN−38、タフルポシド、トポテカンなどが挙げられる。
抗体としては、Avastin(商標)(ベバシズマブ)、CD40特異的抗体、chTNT−1/B、デノスマブ、Erbitux(商標)(セツキシマブ)、Humax−CD4(商標)(ザノリムマブ)、IGF1R特異的抗体、リンツズマブ、Panorex(商標)(エドレコロマブ)、Rencarex(商標)(WX G250)、Rituxan(商標)(リツキシマブ)、チシリムマブ、トラスツズマブ、CD20抗体タイプIおよびIIなどが挙げられる。
ホルモン療法としては、Arimidex(商標)(アナストロゾール)、Aromasin(商標)(エキセメスタン)、アルゾキシフェン、Casodex(商標)(ビカルタミド)、Cetrotide(商標)(セトロレリクス)、デガレリクス、デスロレリン、Desopan(商標)(トリロスタン)、デキサメタゾン、Drogenil(商標)、(フルタミド)、Evista(商標)(ラロキシフェン)、Afema(商標)(ファドロゾール)、Fareston(商標)(トレミフェン)、Faslodex(商標)(フルベストラント)、Femara(商標))(レトロゾール)、ホルメスタン、糖質コルチコイド、Hectorol(商標)(ドキセルカルシフェロール)、Renagel(商標)(セベラマー炭酸塩)、ラソフォキシフェン、酢酸ロイプロリド、Megace(商標)(メゲストロール)、Mifeprex(商標)(ミフェプリストン)、Nilandron(商標)(ニルタミド)、Nolvadex(商標)(クエン酸タモキシフェン)、Plenaxis(商標)(アバレリックス)、プレドニゾン、Propecia(商標)(フィナステリド)、リロスタン、Suprefact(商標)(ブセレリン)、Trelstar(商標)(トリプトレリン)を含む黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、Vantas(商標)を含むヒストレリン(ヒストレリン移植片)、Modrastane(商標)(トリロスタン)、Zoladex(商標)(ゴセレリン)などが挙げられる。デルトイドおよびレチノイドとしては、セオカルシトール(EB1089またはCB1093)、レクサカルシトール(KH1060)、フェンレチニド、Panretin(商標)(アリトレチノイン)、Atragen(商標)(リポソームトレチノイン)を含むトレチノイン、Targretin(商標)(ベキサロテン)、LGD−1550などが挙げられる。
PARP阻害剤としては、ABT−888、オラパリブ、KU−59436、AZD−2281、AG−014699、BSI−201、BGP−15、INO−1001、ONO−2231などが挙げられる。
植物アルカロイドとしては、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビンなどが挙げられる。プロテアソーム阻害剤としては、Velcade(商標)(ボルテゾミブ)、MG132、NPI−0052、PR−171などが挙げられる。
免疫剤の例としては、インターフェロンおよび他の免疫増強剤が挙げられる。インターフェロンとしては、インターフェロンα、インターフェロンα−2a、インターフェロンα−2b、インターフェロンβ、インターフェロンγ−1a、Actimmune(商標)(インターフェロンγ−1b)、インターフェロンγ−n1、これらの組合せなどが挙げられる。他の薬剤としては、Alfaferone(IFN−α)、BAM−002(酸化グルタチオン)、Beromun(商標)(タソネルミン)、Bexxar(商標)(トシツモマブ)、Campath(商標)(アレムツズマブ)、CTLA4(細胞障害性リンパ球抗原4)、ダカルバジン、デニロイキン、エプラツズマブ、Granocyte(商標)(レノグラスチム)、レンチナン、白血球αインターフェロン、イミキモド、MDX−010(抗CLTA−4)、黒色腫ワクチン、ミツモマブ、モルグラモスチム、Mylotarg(商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン)、Neupogen(商標)(フィルグラスチム)、OncoVAC−CL、Ovarex(商標)(オレゴボマブ)、ペムツモマブ(Y−muHMFG1)、Provenge(商標)(シプロイセルT)、サルグラモスチム、シゾフィラン、テセロイキン、Theracys(商標)(BCGまたはカルメットゲラン菌)、ウベニメクス、Virulizin(商標)(免疫治療薬、Lorus Pharmaceuticals)、Z−100(丸山ワクチンまたはSSM)、WF−10(テトラクロロデカオキシドまたはTCDO)、Proleukin(商標)(アルデスロイキン)、Zadaxin(商標)(サイマルファシン)、Zenapax(商標)(ダクリズマブ)、Zevalin(商標)(90Y−イブリツモマブチウキセタン)などが挙げられる。
生物学的応答調節物質は、生体の防御機構または組織細胞の生存、成長または分化などの生物学的応答を調節して抗腫瘍活性を有するように誘導する薬剤であり、クレスチン、レンチナン、シゾフィラン、ピシバニール、PF−3512676(CpG−8954)、ウベニメクスなどが挙げられる。
ピリミジン類似体としては、シタラビン(シトシンアラビノシド、アラCまたはアラビノシドC)、ドキシフルリジン、Fludara(商標)(フルダラビン)、5−FU(5−フルオロウラシル)、フロクスウリジン、Gemzar(商標)(ゲムシタビン)、Tomudex(商標)(ラルチトレキセド)、トリアセチルウリジン、Troxatyl(商標)(トロキサシタビン)などが挙げられる。
プリン類似体としては、Lanvis(商標)(チオグアニン)およびPurinethol(商標)(メルカプトプリン)などが挙げられる。
有糸***阻害剤としては、バタブリン、エポチロンD(KOS−862)、N−(2−((4−ヒドロキシフェニル)アミノ)ピリジン−3−イル)−4−メトキシベンゼンスルホンアミド、イクサベピロン(BMS−247550)、パクリタキセル、Taxotere(商標)(ドセタキセル)、ラロタキセル(PNU−100940、RPR−109881またはXRP−9881)、パツピロン、ビンフルニン、ZK−EPO(合成エポチロン)などが挙げられる。ユビキチンリガーゼ阻害剤としては、ヌトリン等のMDM2阻害剤、MLN4924等のNEDD8阻害剤などが挙げられる。
結晶質のN−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態Iを含む(またはAPIとして用いて調製される)組成物は、また、放射線治療の効果を高める放射線増感剤としても使用することができる。放射線治療の例としては、外部ビーム放射線治療(XBRT)、遠隔療法、近距離照射療法、密封線源放射線治療、非密封線源放射線治療などが挙げられるがこれらに限定されない。
加えて、または、別法では、結晶質のN−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態Iを含む(またはAPIとして用いて調製される)組成物は、Abraxane(商標)(ABI−007)、ABT−100(ファネルシル基転移酵素阻害薬)、Advexin(商標)(Ad5CMV−p53ワクチンまたはコンツスゲンラデノベク)、Altocor(商標)またはMevacor(商標)(ロバスタチン)、Ampligen(商標)(ポリ(I)−ポリ(C12U)、合成RNA)、Aptosyn(商標)(エクシスリンド)、Aredia(商標)(パミドロン酸)、アルグラビン、L−アスパラギナーゼ、アタメスタン(1−メチル−3,17−ジオン−アンドルスタ−1,4−ジエン)、Avage(商標)(タザロテン)、AVE−8062(コンブレタスタチン誘導体)、BEC2(ミツモマブ)、カケクチンまたはカケキシン(cachexin)(腫瘍壊死因子)、Canvaxin(商標)(メラノーマワクチン)、CeaVac(商標)(癌ワクチン)、Celeuk(商標)(セルモロイキン)、Ceplene(商標)(ヒスタミン二塩酸)を含めたヒスタミン、Cervarix(商標)(AS04アジュバント吸着ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン)、CHOP(Cytoxan(商標)(シクロホスファミド)+Adriamycin(商標)(ドキソルビシン)+Oncovin(商標)(ビンクリスチン)+プレドニゾン)、コンプレタスタチンA4P、Cypat(商標)(シプロテロン)、DAB(389)EGF(ヒスチジン−アラニンリンカーによってヒト上皮増殖因子に融合されたジフテリア毒素の触媒および転位ドメイン)、ダカルバジン、ダクチノマイシン、Dimericine(商標)(T4N5リポソームローション)、5,6−ジメチルキサンテノン−4−酢酸(DMXAA)、ディスコデルモリド、DX−8951f(エキサテカンメシル酸塩)、エニルウラシル(エチニルウラシル)、Evizon(商標)(スクアラミンラクテート)を含めたスクアラミン、エンザスタウリン、EPO−906(エポチロンB)、Gardasil(商標)(四価ヒトパピローマウイルス(タイプ6、11、16、18)遺伝子組み換え型ワクチン)、Gastrimmune(商標)、Genasense(商標)(オブリメルセン)、GMK(ガングリオシド結合型ワクチン)、GVAX(商標)(前立腺癌ワクチン)、ハロフジノン、ヒステレリン、ヒドロキシカルバミド、イバンドロン酸、IGN−101、IL−13−PE38、IL−13−PE38QQR(シントレデキンベスドトックス)、IL−13−緑膿菌外毒素、インターフェロン−α、インターフェロン−γ、Junovan(商標)およびMepact(商標)(ミファムルチド)、ロナファーニブ、5,10−メチレンテトラヒドロフォレート、ミルテホシン(ヘキサデシルホスホクロリン)、Neovastat(商標)(AE−941)、Neutrexin(商標)(トリメトレキサートグルクロネート)、Nipent(商標)(ペントスタチン)、Onconase(商標)(ランピルナーゼ、リボヌクレアーゼ酵素)、Oncophage(商標)(ビテスペン、メラノーマワクチン治療)、OncoVAX(商標)(IL−2ワクチン)、Orathecin(商標)(ルビテカン)、Osidem(商標)(抗体に基づく細胞薬)、Ovarex(商標)MAb(マウスモノクロナール抗体)、パクリタキセルアルブミン安定化ナノ粒子、パクリタキセル、Pandimex(商標)(20(S)−プロトパナキシジオール(aPPD)および20(S)−プロトパナキサトリオール(aPPT)を含むアグリコンサポニン)、パニツムマブ、Panvac(商標)−VF(治験用癌ワクチン)、ペグアスパルガーゼ、ペグインターフェロンアルファ(PEGインターフェロンA)、フェノキソジオール、プロカルバジン、レビマスタト、Removab(商標)(カツマキソマブ)、Revlimid(商標)(レナリドミド)、RSR13(エファプロキシラル)、Somatuline(商標)LA(ランレオチド)、Soriatane(商標)(アシトレチン)、スタウロスポリン(ストレプトマイセススタウレスポレス)、タラブロスタット(PT100)、Targretin(商標)(ベキサロテン)、Taxoprexin(商標)(ドコサヘキサン酸(DHA)+パクリタキセル)、Telcyta(商標)(カンフォスフアミド、TLK286)、Temodar(商標)(テモゾロマイド)、テスミリフェン、テトランドリン、サリドマイド、Theratope(商標)(STn−KLHワクチン)、Thymitaq(商標)(ノラトレキセドジヒドロクロリド)、TNFerade(商標)(アデノベクター:腫瘍壊死因子α遺伝子含有DNAキャリア)、Tracleer(商標)またはZavesca(商標)(ボセンタン)、TransMID−107R(商標)(KSB−311、ジフテリア毒素)、トレチノイン(retin−A)、Trisenox(商標)(三酸化ヒ素)、Ukrain(商標)(オオクサノオウ植物体からのアルカロイドの誘導体)、Virulizin(商標)、Vitaxin(商標)(抗αvβ3抗体)、Xcytrin(商標)(モテクサフィンガドリニウム)、Xinlay(商標)(アトラセンタン)、Xyotax(商標)(モテクサフィンガドリニウム)、Yondelis(商標)(トラベクテジン)、ZD−6126(N−アセチルコルヒノール−O−ホスフェート)、Zinecard(商標)(デクスラゾキサン)、ゾレドロン酸、ゾルビシンなどから選択される1つまたは複数の抗腫瘍または化学療法剤との併用療法において投与され得る。
一実施形態において、結晶質のN−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態IまたはIIを含む(またはAPIとして用いて調製される)組成物は、癌を治療するためにそれらを必要としている患者に治療有効量で投与される。
例としては、以下に限定されないが、哺乳動物における聴神経腫、急性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病(単球性、骨髄芽球性、腺癌、血管肉腫、星細胞腫、骨髄単球性および前骨髄球性)、急性T細胞白血病、基底細胞癌、胆管癌、膀胱癌、脳癌、乳癌、気管支癌、子宮頸癌、軟骨肉腫、脊索腫、絨毛癌、慢性白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、結腸直腸癌、頭蓋咽頭腫、嚢胞腺癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、増殖機能異常変化(異形成症および化生)、胚性癌腫、子宮内膜癌、内皮肉腫、上衣細胞腫、上皮癌、赤白血病、食道癌、エストロゲン受容体陽性乳癌、本態性血小板血症、ユーイング腫瘍、線維肉腫、濾胞性リンパ腫、胚細胞精巣癌、神経膠腫、重鎖病、血管芽細胞腫、肝臓癌、肝細胞癌、ホルモン非感受性前立腺癌、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、肺癌、リンパ管内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ芽球性白血病、リンパ腫(ホジキンおよび非ホジキン);膀胱、***、結腸、肺、卵巣、膵臓、前立腺、皮膚および子宮の悪性腫瘍および過増殖性障害;T細胞またはB細胞起源リンパ性悪性腫瘍;白血病、リンパ腫、髄様癌、髄芽腫、黒色腫、髄膜腫、中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄性白血病、骨髄腫、粘液肉腫、神経芽細胞腫、非小細胞肺癌、乏突起細胞腫、口腔癌、骨原性肉腫、卵巣癌、膵臓癌、乳頭腺癌、乳頭癌、松果体腫、真性赤血球増加症、前立腺癌、直腸癌、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、肉腫、脂腺癌、精上皮腫、皮膚癌、小細胞肺癌、固形腫瘍(癌腫および肉腫)、小細胞肺癌、胃癌、扁平上皮癌、滑液腫瘍、汗腺癌、甲状腺癌、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、精巣腫瘍、子宮癌およびウィルムス腫瘍が挙げられる。
より特定的な実施形態において、結晶質のN−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態IまたはIIを含む(またはAPIとして用いて調製される)組成物は、骨髄形成異常症候群、急性骨髄性白血病、結腸直腸癌、非小細胞肺癌および卵巣癌を治療するためにそれらを必要としている患者に治療有効量で投与される。
本発明のなおもさらなる実施形態においては、結晶形態が形態IまたはIIの遊離塩基である固体結晶形態でN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を薬剤的に許容できる溶媒または溶媒の混合物に溶解し、治療有効量の得られた溶液を、疾患を有する患者に投与することを含む哺乳動物における癌を治療するための方法が提供される。
本発明のなおもさらなる実施形態においては、結晶形態が形態IまたはIIの遊離塩基である固体結晶形態でN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を薬剤的に許容できるポリマー担体に分散させ、治療有効量の得られた固体分散体を、疾患を有する患者に投与することを含む哺乳動物における癌を治療するための方法が提供される。
以下の実施例は、ただ単に説明のためであり、本開示を多少なりとも限定はしない。
PXRDデータは、湾曲した位置有感検出器および平行ビーム光学系を装備したG3000回折計(Inel Corp.、アルトネ、フランス)を用いて集めた。この回折計は、銅陽極管(1.5kW高精度焦点)により40kVおよび30mAで操作した。入射ビームゲルマニウムモノクロメータが単色放射線を提供した。この回折計は、減衰直接光線束を用いて1度の間隔で目盛をつけられた。目盛は、シリコン粉末線位置参照基準(NIST640c)を用いてチェックした。装置はSymphonixソフトウェア(Inel Corp.、アルトネ、フランス)を用いてコンピューター制御され、データはJadeソフトウェア(バージョン6.5、Materials Data, Inc.、リバーモア、カリフォルニア州)を用いて分析した。試料はアルミニウムの試料保持器に入れ、スライドガラスで平らにした。
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基形態Iの調製
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基固体(100mg)を、THF/水混合物(80/20体積比、500μL)中に懸濁させた。周囲温度での3日間の平衡の後、遠心濾過によって固体を集めた。
Figure 0005711814
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基形態IIの調製
N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基形態I一水和物固体(10mg)を130℃で脱水した。脱水後新たな多形の無水の遊離塩基が観察された。
Figure 0005711814
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる2010年6月9日に出願された米国特許仮出願第61/353,058号の優先権を主張する。

Claims (10)

  1. 結晶形態が、粉末X線回折ピークが以下の位置:7.20、8.37、11.38、16.75、16.95、19.60、22.04、および22.86°の2θ(±0.2° 2θ)のそれぞれにあることを少なくとも特徴とする、形態Iの遊離塩基である、固体結晶形態である化合物N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素
  2. 結晶形態が、粉末X線回折ピークが以下の位置:4.36、7.20、8.37、11.38、14.40、14.86、15.02、16.75、16.95、19.60、21.66、22.04、22.31、および22.86°の2θ(±0.2° 2θ)のそれぞれにあることを少なくとも特徴とする、形態Iの遊離塩基である、固体結晶形態である化合物N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素
  3. 結晶形態が、一水和物である、請求項1または2に記載の化合物。
  4. 請求項1からのいずれかに記載の化合物および1つまたは複数の医薬として許容される賦形剤を含む医薬組成物。
  5. a)(i)完全に助溶剤内に溶解している、N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素、水およびテトラヒドロフランを含む混合物を準備するステップ、
    b)N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素の結晶形態Iを前記混合物中に生じさせるステップ、
    を含む、結晶形態が請求項1からのいずれかに記載の形態Iの遊離塩基である固体結晶形態のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を調製する方法。
  6. 結晶形態が形態Iの遊離塩基である、固体結晶形態のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を単離するステップをさらに含む、請求項に記載の方法。
  7. 結晶形態が、粉末X線回折ピークが以下の位置:7.30、8.81、11.32、15.08、16.79、19.46、22.22、22.70、23.37、24.29、24.61、25.07°の2θ(±0.2° 2θ)のそれぞれにあることを少なくとも特徴とする、形態IIの遊離塩基である、固体結晶形態の化合物N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素
  8. 結晶形態が、粉末X線回折ピークが以下の位置:4.51、7.30、8.39、8.81、11.32、14.63、15.08、15.82、16.79、19.46、22.22、22.70、23.37、24.29、24.61、25.07°の2θ(±0.2° 2θ)のそれぞれにあることを少なくとも特徴とする、形態IIの遊離塩基である、固体結晶形態の化合物N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素
  9. 請求項7または8に記載の化合物および1つまたは複数の医薬として許容される賦形剤を含む医薬組成物。
  10. a)(i)N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態Iの一水和物を準備するステップ、および
    b)N−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素遊離塩基の形態Iの一水和物を脱水するステップ、
    を含む、結晶形態が請求項7または8に記載の形態IIの遊離塩基である、固体結晶形態のN−(4−{4−アミノ−7−[1−(2−ヒドロキシエチル)−1H−ピラゾール−4−イル]チエノ[3,2−c]ピリジン−3−イル}フェニル)−N’−(3−フルオロフェニル)尿素を調製する方法。
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