JP5706590B2 - 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡 - Google Patents

内視鏡用対物レンズおよび内視鏡 Download PDF

Info

Publication number
JP5706590B2
JP5706590B2 JP2014526741A JP2014526741A JP5706590B2 JP 5706590 B2 JP5706590 B2 JP 5706590B2 JP 2014526741 A JP2014526741 A JP 2014526741A JP 2014526741 A JP2014526741 A JP 2014526741A JP 5706590 B2 JP5706590 B2 JP 5706590B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
conditional expression
endoscope
following conditional
objective lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014526741A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014017031A1 (ja
Inventor
恵介 原田
恵介 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2014526741A priority Critical patent/JP5706590B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5706590B2 publication Critical patent/JP5706590B2/ja
Publication of JPWO2014017031A1 publication Critical patent/JPWO2014017031A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B23/00Telescopes, e.g. binoculars; Periscopes; Instruments for viewing the inside of hollow bodies; Viewfinders; Optical aiming or sighting devices
    • G02B23/24Instruments or systems for viewing the inside of hollow bodies, e.g. fibrescopes
    • G02B23/2407Optical details
    • G02B23/2423Optical details of the distal end
    • G02B23/243Objectives for endoscopes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B1/00Instruments for performing medical examinations of the interior of cavities or tubes of the body by visual or photographical inspection, e.g. endoscopes; Illuminating arrangements therefor
    • A61B1/00064Constructional details of the endoscope body
    • A61B1/00071Insertion part of the endoscope body
    • A61B1/0008Insertion part of the endoscope body characterised by distal tip features
    • A61B1/00096Optical elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/001Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
    • G02B13/0055Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras employing a special optical element
    • G02B13/006Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras employing a special optical element at least one element being a compound optical element, e.g. cemented elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B23/00Telescopes, e.g. binoculars; Periscopes; Instruments for viewing the inside of hollow bodies; Viewfinders; Optical aiming or sighting devices
    • G02B23/24Instruments or systems for viewing the inside of hollow bodies, e.g. fibrescopes
    • G02B23/26Instruments or systems for viewing the inside of hollow bodies, e.g. fibrescopes using light guides

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Astronomy & Astrophysics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Radiology & Medical Imaging (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)
  • Endoscopes (AREA)

Description

本発明は、内視鏡用対物レンズおよび内視鏡に関するものである。
従来、医療分野等において胃や食道を観察するために内視鏡が用いられているが、口から挿入する経口内視鏡は、挿入の際に患者の舌の付け根や喉の内に触れることにより吐き気や不快感による苦痛を患者に与えてしまうことがある。昨今では、そういった苦痛を軽減するために、鼻から挿入できるまでに小型化された経鼻内視鏡など、小型化・細経化の施された内視鏡が用いられるようになってきている。内視鏡の小型化、細径化を考慮するにあたっては、挿入部の先端部を小さくすることが必要である。この先端部には、観察するための対物レンズ、照明部、処置具挿入口および対物レンズ表面を洗浄するための送気・送水ノズルなどが配置されている。
その中で対物レンズについては、小型化のためにレンズ枚数を減らし、全長を短くし、レンズ径も細径化する等の改良が行われている。例えば、先端部の小型化のために、絞りより物体側のレンズ構成を負レンズ1枚のみとしたものが提案されている。また、下記特許文献1、2では、絞りより物体側のレンズ構成を接合レンズのみとしたものが提案されている。
特開平8−122634号公報 特許第4373819号公報
しかしながら、上記のような絞りより物体側に負レンズ1枚のみを配置した構成では、非点収差、像面湾曲のほかに、軸上色収差や倍率色収差などの補正が不十分になりがちである。内視鏡の観察では病変部の細かい血管模様や色加減を見ることが行われる。色収差の補正不足などによる色滲みが生じると迅速かつ適正な処置を行う上で問題となるので、小型化とともに色収差の補正を十分に行うことにも配慮しなければならない。そのためには例えば、絞りの物体側と像側の両方に接合レンズを配置することが考えられる。
上記特許文献1、2には、絞りより物体側のレンズ構成を接合レンズのみとし、絞りの物体側と像側に接合レンズを配置した構成が記載されている。これらの構成では接合レンズの材料として、特に、接合レンズを構成する負レンズの材料として比較的アッベ数の高いものを選択しているが、最もアッベ数が高いとされる低分散材料の領域まで踏み込んでおらず、最適な色収差補正にまで到達していないと考えられる。また、上記特許文献1、2に記載されている絞りより物体側に接合レンズのみを配置した構成では、この接合レンズと絞りとの間隔が大きくなっており、そのために最も物体側のレンズでの光線高が高くなり、このレンズの外径が大きくなり、細径化の障害になるという不具合があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、小型化、細径化が可能で、色収差が十分に補正されて良好な画像を取得可能な内視鏡用対物レンズ、および該内視鏡用対物レンズを備えた内視鏡を提供することを目的とするものである。
本発明の第1の内視鏡用対物レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、絞りと、正の屈折力を有する第2レンズ群とから実質的に構成され、第1レンズ群が、第1レンズおよび像側に凹面を向けた第2レンズが物体側から順に接合された接合レンズからなり、第2レンズ群が、物体側から順に、正の単レンズである第3レンズと、いずれか一方が正レンズで他方が負レンズである第4レンズおよび第5レンズが接合されて全体として正の屈折力を有する接合レンズとからなり、下記条件式(1’)、(2)を満足することを特徴とするものである。
27<νd2−νd1<58 … (1’)
−1.6<(R3+R2)/(R3−R2)<−0.5 … (2)
ただし、
νd1:第1レンズのd線に関するアッベ数
νd2:第2レンズのd線に関するアッベ数
R2:第2レンズの物体側の面の曲率半径
R3:第2レンズの像側の面の曲率半径
本発明の第1の内視鏡用対物レンズにおいては、下記条件式(2’)を満足することがより好ましい
1.5<(R3+R2)/(R3−R2)<−0.6 … (2’)
本発明の第2の内視鏡用対物レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、絞りと、正の屈折力を有する第2レンズ群とから実質的に構成され、第1レンズ群が、第1レンズおよび像側に凹面を向けた第2レンズが物体側から順に接合された接合レンズからなり、第2レンズ群が、物体側から順に、正の単レンズである第3レンズと、いずれか一方が正レンズで他方が負レンズである第4レンズおよび第5レンズが接合されて全体として正の屈折力を有する接合レンズとからなり、下記条件式(3’’)、(4)を満足することを特徴とするものである。
6<|R2/R3|<20 … (3’’)
0.40<|DS×fG1/(f×(DS−fG1))|<0.60 … (4)
ただし、
R2:第2レンズの物体側の面の曲率半径
R3:第2レンズの像側の面の曲率半径
DS:第1レンズの物体側の面から絞りまでの光軸上の距離
fG1:第1レンズ群の焦点距離
f:全系の焦点距離
本発明の第2の内視鏡用対物レンズにおいては、下記条件式(4’)を満足することがより好ましい
.45<|DS×fG1/(f×(DS−fG1))|<0.55 … (4’)
本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、下記条件式(5)を満足することが好ましく、下記条件式(5’)を満足することがより好ましい。
|D1/R2|<0.10 … (5)
0.01<|D1/R2|<0.08 … (5’)
ただし、
D1:第1レンズの中心厚
本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、下記条件式(6)を満足することが好ましく、下記条件式(6’)を満足することがより好ましい。
0.80<Bf/f<1.38 … (6)
1.00<Bf/f<1.37 … (6’)
ただし、
Bf:全系のバックフォーカス
f:全系の焦点距離
本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、下記条件式(7)を満足することが好ましく、下記条件式(7’)を満足することがより好ましい。
20<νdp−νdn<40 … (7)
22<νdp−νdn<38 … (7’)
ただし、
νdp:第2レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのd線に関するアッベ数
νdn:第2レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのd線に関するアッベ数
本発明の第1、第2の内視鏡用対物レンズにおいては、下記条件式(8)、(9)を満足することが好ましく、下記条件式(8’)、(9’)の少なくとも一方を満足することがより好ましい。
1.85<Nd1<1.92 … (8)
35<νd1<45 … (9)
1.86<Nd1<1.90 … (8’)
38<νd1<43 … (9’)
ただし、
Nd1:第1レンズのd線に関する屈折率
νd1:第1レンズのd線に関するアッベ数
なお、上記「〜実質的に構成され」の「実質的に」とは、構成要素として挙げたもの以外に、実質的にパワーを有さないレンズ、絞りやカバーガラス等レンズ以外の光学要素、レンズフランジ、レンズバレル、撮像素子等を含んでもよいことを意図するものである。また、上記「第1レンズ群が、〜からなり」、「第2レンズ群が、〜からなり」も同様に実質的なことを意味するものである。
なお、上記のレンズの面形状や屈折力の符号は、非球面が含まれているものについては近軸領域で考えるものとする。
なお、曲率半径の符号は、物体側に凸面を向けた形状の場合を正とし、像側に凸面を向けた形状の場合を負とすることにする。
なお、「単レンズ」とは、接合されていない1枚のレンズからなるものを意味する。
本発明の内視鏡は、上記記載の本発明の内視鏡用対物レンズを備えたことを特徴とするものである。
本発明の内視鏡用対物レンズは、5枚構成のレトロフォーカスタイプとし、絞りの物体側と像側の両方に接合レンズを配設して各レンズの構成を好適に設定し、所定の条件式を満足するようにしているため、小型化、細径化が可能であり、軸上色収差、倍率色収差が十分に補正された良好な画像を取得することができる。
本発明の内視鏡は、本発明の内視鏡用対物レンズを備えたものであるため、挿入部の小型化、細径化を図ることができ、色再現性が良い良好な画像を取得することができる。
本発明の実施例1の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図 本発明の実施例2の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図 本発明の実施例3の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図 本発明の実施例4の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図 本発明の実施例5の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図 本発明の実施例6の内視鏡用対物レンズの構成を示す断面図 図7(A)〜図7(D)は本発明の実施例1の内視鏡用対物レンズの各収差図 図8(A)〜図8(D)は本発明の実施例2の内視鏡用対物レンズの各収差図 図9(A)〜図9(D)は本発明の実施例3の内視鏡用対物レンズの各収差図 図10(A)〜図10(D)は本発明の実施例4の内視鏡用対物レンズの各収差図 図11(A)〜図11(D)は本発明の実施例5の内視鏡用対物レンズの各収差図 図12(A)〜図12(D)は本発明の実施例6の内視鏡用対物レンズの各収差図 本発明の実施形態にかかる内視鏡の概略構成を示す図 本発明の実施形態にかかる内視鏡の挿入部の先端面の平面図 本発明の実施形態にかかる内視鏡の先端部の要部断面図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1に、本発明の一実施形態にかかる内視鏡用対物レンズの光軸Zを含む断面における構成を示す。図1に示す構成例は、後述の実施例1のレンズ構成に対応している。また、図2〜図6に、本発明の実施形態にかかる内視鏡用対物レンズの別の構成を示す。図2〜図6に示す構成例は、後述の実施例2〜6のレンズ構成に対応している。図1においては左側が物体側、右側が像側であり、符号Riは、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目の面の曲率半径を示す。図1〜図6に示す例の基本構成や図示方法は同じため、以下では主に図1に示す構成例を代表的に参照しながら説明する。
本実施形態の内視鏡用対物レンズは、光軸Zに沿って物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りStと、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とから実質的に構成される。第1レンズ群G1は、第1レンズL1および像側に凹面を向けた第2レンズL2が物体側からこの順に接合された接合レンズからなる。第2レンズ群G2は、物体側から順に、正の単レンズである第3レンズL3と、いずれか一方が正レンズで他方が負レンズである第4レンズL4および第5レンズL5が接合されて全体として正の屈折力を有する接合レンズとからなる。以上の構成が本実施形態の内視鏡用対物レンズの基本構成となる。
なお、図1の第2レンズ群G2と像面Simの間の平行平面板状の光学部材PPは、光路を折り曲げるための光路変換プリズム、フィルタ、カバーガラス等を想定したものである。光路変換プリズムを用いた場合は屈曲光路となるが、理解を容易にするために図1では光路を展開した図を示している。
本実施形態の内視鏡用対物レンズでは、物体側から順に、負レンズ群、正レンズ群の屈折力配置とすることでレトロフォーカスタイプのレンズ系となり、内視鏡に要求される広角の視野角に好適に対応可能な光学系となる。また、5枚構成とし、開口絞りStの物体側と像側の両方に接合レンズを配置することで、レンズ枚数を極力減らして小型化を図りながら、色収差の良好な補正も可能となる。
第1レンズ群G1を2枚のレンズを接合した接合レンズのみからなるようにすることで、レンズ枚数を抑えながら軸上色収差の補正を良好に行うことができる。
第1レンズ群G1の接合レンズについては、正の屈折力を有する第1レンズL1と負の屈折力を有する第2レンズL2を接合したものでもよく、あるいは、負の屈折力を有する第1レンズL1と負の屈折力を有する第2レンズL2を接合したものでもよい。第1レンズL1が正レンズの場合には、内視鏡に好適な広角の光学系となるように第1レンズ群G1の負の屈折力を確保するために、第2レンズL2は両凹レンズとすることが好ましい。第1レンズL1が負レンズの場合には、第2レンズL2は負メニスカスレンズとしてもよく、このようにした場合は広角化と良好な収差補正を図る上で有利となる。
また、全系の最も物体側に位置することになる第1レンズL1の物体側の面は、内視鏡用対物レンズが内視鏡に搭載されて使用されたときに、この面に液体等の付着物の残留を防止、軽減するために平面または凸面とすることが好ましい。
第2レンズL2の像側の面は凹面となるように構成される。細径化のために第1レンズL1での光線高を抑えるには第1レンズ群G1と開口絞りStとの間隔を狭くすることが好ましいが、この間隔を狭くすると、内視鏡用対物レンズのような広角の光学系では、第2レンズL2の像側の面を射出して開口絞りStに向かう軸外光線と光軸Zとのなす角が大きくなる。そこで、第2レンズL2の像側のレンズ面を凹面とすることで、凸面や平面とした場合よりもこの面での光線の屈折角を小さくすることができ、この面で発生する収差を小さくすることができる。
上記事情から具体的には例えば、第1レンズ群G1としては、平凸レンズの第1レンズL1と両凹レンズの第2レンズL2の接合レンズ、あるいは平凹レンズの第1レンズL1と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの第2レンズL2の接合レンズ、または物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズL1と物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの第2レンズL2の接合レンズ等の構成を採用することができる。
第3レンズL3は、負の第1レンズ群G1、開口絞りStに続いて配置されるレンズであり、このレンズに正の屈折力を持たせることで、光路変換プリズム等を配置可能な十分長いバックフォーカスを確保しながら、像面Simへ光線を導くことができる。第3レンズL3は、例えば、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズとすることができ、このようにした場合は、第3レンズL3の物体側の面を凸面や平面とした場合よりも第3レンズL3の物体側の面で発生する収差量を小さくすることができる。
第2レンズ群G2は正レンズと負レンズを接合した接合レンズを有することで、色収差の良好な補正を行うことができる。
なお、図1には、第2レンズ群G2の接合レンズとして、正の屈折力を有する第4レンズL4と負の屈折力を有する第5レンズL5とを物体側からこの順に接合した例を示しているが、代わりに、負の屈折力を有する第4レンズL4と正の屈折力を有する第5レンズL5とを物体側からこの順に接合した構成としてもよい。
ただし、第2レンズ群G2の接合レンズを、負レンズと正レンズを物体側からこの順に接合した構成とすると、像側に進行する光束を考えたとき、この接合レンズにおいて負レンズで発散作用を受けた光束が正レンズに入射するため、正負の順を逆にした構成に比べてこの正レンズでの光線高が高くなって外径が大きくなり、細径化に不利である。
また、第2レンズ群G2の接合レンズを、負レンズと正レンズを物体側からこの順に接合した構成では、正負の順を逆にした構成に比べて、この接合レンズの正レンズがより像側に位置するため、この正レンズでの光線高が高くなって外径が大きくなり、細径化に不利である。さらに、通常、正レンズは外径が大きくなるに従い縁肉(コバ厚)が小さくなるので、縁肉を確保するために中心厚を大きくする必要が生じる虞があり、光軸方向の小型化を図る上でも懸念材料となる。
上記事情から、第2レンズ群G2の接合レンズは、図1に示すように物体側から順に、正レンズ、負レンズとした方が小型化、細径化を図る上で有利である。より詳しくは、第2レンズ群G2の接合レンズとしては、例えば、両凸レンズの第4レンズL4と像側に凸面を向けた負メニスカスレンズの第5レンズを接合したものとすることができる。
本実施形態の内視鏡用対物レンズは、さらに下記条件式(1)〜(9)のいずれか1つまたは任意の組合せを満足することが好ましい。
25<νd2−νd1<60 … (1)
−1.6<(R3+R2)/(R3−R2)<−0.5 … (2)
1<|R2/R3|<30 … (3)
0.40<|DS×fG1/(f×(DS−fG1))|<0.60 … (4)
|D1/R2|<0.10 … (5)
0.80<Bf/f<1.38 … (6)
20<νdp−νdn<40 … (7)
1.85<Nd1<1.92 … (8)
35<νd1<45 … (9)
ただし、
νd1:第1レンズのd線に関するアッベ数
νd2:第2レンズのd線に関するアッベ数
R2:第2レンズの物体側の面の曲率半径
R3:第2レンズの像側の面の曲率半径
DS:第1レンズの物体側の面から開口絞りまでの光軸上の距離
fG1:第1レンズ群の焦点距離
f:全系の焦点距離
D1:第1レンズの中心厚
Bf:全系のバックフォーカス
νdp:第2レンズ群の接合レンズを構成する正レンズのd線に関するアッベ数
νdn:第2レンズ群の接合レンズを構成する負レンズのd線に関するアッベ数
Nd1:第1レンズのd線に関する屈折
上記条件式の作用効果について以下に説明する。条件式(1)は、開口絞りStの物体側直前に配置される接合レンズを構成する2つのレンズのアッベ数の差に関する式である。開口絞りStから近く光線高が低い部分の構成は軸上色収差に与える影響が大きいため、開口絞りStに近い接合レンズでその構成材料のアッベ数の調整を行うことが好ましい。条件式(1)の上限以上になると、軸上色収差が補正不足となる。条件式(1)の下限以下になると、軸上色収差が補正過剰となる。条件式(1)を満足することで、軸上色収差の良好な補正が可能となる。この効果をさらに高めるためには下記条件式(1’)を満足することがより好ましく、下記条件式(1’’)を満足することがさらにより好ましい。
27<νd2−νd1<58 … (1’)
29<νd2−νd1<55 … (1’’)
条件式(1)を満足することで、第2レンズのL2の材料を低分散材料の領域まで踏み込んで使用することができ、最適な色収差補正を行うことが可能になる。また、条件式(1)を満足するように第1レンズ群G1の接合レンズを構成する2つのレンズのアッベ数の差を大きくすることで、この接合レンズの接合面の曲率半径の絶対値を大きくすることができる。第1レンズ群G1が正レンズを有する場合は、この接合面の曲率半径の絶対値が大きい方が、第1レンズ群G1の正レンズの縁肉(コバ厚)確保のために中心厚を厚くする必要性が低減するため、条件式(1)を満足することで第1レンズ群G1の光軸方向の薄型化に貢献することができる。
条件式(2)は、第2レンズL2の形状に関する式であり、また、第1レンズ群G1の接合面と第1レンズ群G1の最も像側の面の形状に関する式でもある。条件式(2)の上限以上になると、軸上色収差が補正過剰となり、倍率色収差が補正不足となる。条件式(2)の下限以下になると、軸上色収差が補正不足となり、倍率色収差が補正過剰となる。条件式(2)を満足することで、色収差の良好な補正が可能となる。これらの効果をさらに高めるためには下記条件式(2’)を満足することがより好ましく、下記条件式(2’’)を満足することがさらにより好ましい。
−1.5<(R3+R2)/(R3−R2)<−0.6 … (2’)
−1.4<(R3+R2)/(R3−R2)<−0.7 … (2’’)
また、条件式(2)を満足することで、第2レンズL2を両凹レンズまたは像側に凹面を向けた負メニスカスレンズとしつつ、第1レンズ群G1の接合面の曲率半径の絶対値よりも第1レンズ群G1の最も像側の面の曲率半径の絶対値を小さくすることができ、これにより、第1レンズ群G1と開口絞りStとの間隔を狭くすることが容易になる。この間隔を狭くすることで第1レンズ群G1における光線高を低くすることができ、細径化に有利となる。
条件式(3)も、第2レンズL2の形状に関する式であり、また、第1レンズ群G1の接合面と第1レンズ群G1の最も像側の面の形状に関する式でもある。条件式(3)の上限以上になると、軸上色収差が補正過剰となり、倍率色収差が補正不足となり、像面湾曲が発生して像面湾曲がオーバー傾向になる。条件式(3)の下限以下になると、軸上色収差が補正不足となり、倍率色収差が補正過剰となり、像面湾曲が発生して像面湾曲がアンダー傾向になる。条件式(3)を満足することで、色収差および像面湾曲の良好な補正が可能となる。これらの効果をさらに高めるためには下記条件式(3’)を満足することがより好ましく、下記条件式(3’’)を満足することがさらにより好ましい。
3<|R2/R3|<25 … (3’)
6<|R2/R3|<20 … (3’’)
また、条件式(3)を満足することで、第1レンズ群G1の接合面の曲率半径の絶対値よりも第1レンズ群G1の最も像側の面の曲率半径の絶対値を小さくすることができ、条件式(2)の説明で述べたように、細径化に有利となる。
条件式(4)は、入射瞳位置に関するものである。条件式(4)の上限以上になると、第1レンズL1の物体側の面から入射瞳位置までの距離が長くなり、第1レンズL1の外径が大きくなる。条件式(4)の下限以下になると、画角が小さくなり、内視鏡用対物レンズに要求される広角な構成を実現できなくなる。条件式(4)を満足することで、内視鏡用対物レンズに要求される細径化および広角の構成を実現することができる。これらの効果をさらに高めるためには下記条件式(4’)を満足することがより好ましく、下記条件式(4’’)を満足することがさらにより好ましい。
0.45<|DS×fG1/(f×(DS−fG1))|<0.55 … (4’)
0.48<|DS×fG1/(f×(DS−fG1))|<0.53 … (4’’)
条件式(5)は、第1レンズL1の光軸上の厚みと第1レンズL1の像側の面の曲率半径に関するものである。条件式(5)の上限以上になると、レンズ系の全長が長くなり、第1レンズL1の外径が大きくなり、小型化および細径化に反する。条件式(5)を満足することで、小型化および細径化に寄与することができる。
条件式(5)の対応値はさらに下記条件式(5’)を満足することがより好ましく、下記条件式(5’’)を満足することがさらにより好ましい。
0.01<|D1/R2|<0.08 … (5’)
0.02≦|D1/R2|<0.07 … (5’’)
条件式(5’)の上限を満足することで、条件式(5)の上限を満足した場合に比べて小型化および細径化により寄与することができる。条件式(5’)の下限以下になると、軸上色収差を十分に補正することが困難になる。条件式(5’)を満足することで、小型化、細径化、軸上色収差の補正に有利となる。条件式(5’’)を満足することで、これらの効果をさらに高めることができる。
条件式(6)は、バックフォーカス比に関するものである。条件式(6)の上限以上になると、レンズ系の全長が長くなる。条件式(6)の下限以下になると、光路変換プリズム等を配置することが困難になる。条件式(6)を満足することで、小型化を図りつつ光路変換プリズム等を配置可能な十分なバックフォーカスを確保することができる。これらの効果をさらに高めるためには下記条件式(6’)を満足することがより好ましく、下記条件式(6’’)を満足することがさらにより好ましい。
1.00<Bf/f<1.37 … (6’)
1.20<Bf/f<1.35 … (6’’)
条件式(7)は、第2レンズ群G2の接合レンズを構成する正レンズと負レンズのアッベ数の差に関する式である。開口絞りStから遠く光線高が高い部分の構成は倍率色収差に与える影響が大きいため、開口絞りStから遠い接合レンズでその構成材料のアッベ数の調整を行うことが好ましい。条件式(7)の上限以上になると、倍率色収差が補正過剰となる。条件式(7)の下限以下になると、倍率色収差が補正不足となる。条件式(7)を満足することで、倍率色収差の良好な補正が可能となる。この効果をさらに高めるためには下記条件式(7’)を満足することがより好ましく、下記条件式(7’’)を満足することがさらにより好ましい。
22<νdp−νdn<38 … (7’)
23<νdp−νdn<36 … (7’’)
条件式(8)は、第1レンズL1の屈折率に関する式である。第1レンズL1は内視鏡用対物レンズの中で最も物体側に配置されるため、その材料には生体適合性が求められることがある。また、現在使用可能な光学材料は概略的には屈折率が高くなるとアッベ数が小さくなる傾向にある。条件式(8)の上限以上になると、生体適合性を有し光学材料として使用可能な材料を用いて諸収差を補正しようとすると材料選択性が悪くなり、諸収差を十分に補正することができなくなる。条件式(8)の下限以下になると、内視鏡用対物レンズに要求される広角な構成を実現することが困難になる。条件式(8)を満足することで、生体適合性の良い材料を用いて良好に収差補正しつつ、広角の構成を実現することができる。この効果をさらに高めるためには下記条件式(8’)を満足することがより好ましく、下記条件式(8’’)を満足することがさらにより好ましい。
1.86<Nd1<1.90 … (8’)
1.88<Nd1<1.89 … (8’’)
条件式(9)は、第1レンズL1のアッベ数に関する式である。条件式(9)の上限以上になると、軸上色収差が補正過剰となる。条件式(9)の下限以下になると、色分散が抑えられず、無視できない量の色収差が発生する。条件式(9)を満足することで、色収差を良好に補正することができる。この効果をさらに高めるためには下記条件式(9’)を満足することがより好ましく、下記条件式(9’’)を満足することがさらにより好ましい。
38<νd1<43 … (9’)
40<νd1<42 … (9’’)
また、条件式(8)、(9)を同時に満足することで、生体適合性の良い材料を用いて広角の構成としながら、諸収差、特に色収差を良好に補正することができる。
上述した好ましい構成や条件式は内視鏡用対物レンズに要求される事項に応じて適宜選択するようにしてもよい。例えば、以下に述べる2つの態様を好ましい例として挙げることができる。
第1の態様は、上述した基本構成を有し、条件式(1)、(2)を満足するものである。第2の態様は、上述した基本構成を有し、条件式(3)、(4)を満足するものである。なお、第1の態様において、さらに条件式(1)、(2)以外の上述した他の条件式を満足するように構成してもよく、また、第2の態様において、さらに条件式(3)、(4)以外の上述した他の条件式を満足するように構成してもよい。
なお、内視鏡用対物レンズが保護部材なしで内視鏡に搭載される場合、最も物体側のレンズは、体液、洗浄液、直射日光、油脂等にさらされることになる。したがって、このレンズの材料には、耐水性、耐候性、耐酸性、耐薬品性等が高いものを用いることが好ましく、例えば、日本光学硝子工業会が定める粉末耐水性、粉末耐酸性規格の減量率ランク、表面法耐候性ランクが1のものを用いることが好ましい。
次に、本発明の内視鏡用対物レンズの数値実施例について説明する。
[実施例1]
実施例1の内視鏡用対物レンズのレンズ構成図は図1に示したものであり、その図示方法については上述したとおりであるので、ここでは重複説明を省略する。
実施例1の内視鏡用対物レンズの概略構成は以下のようになっている。実施例1の内視鏡用対物レンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、開口絞りStと、正の屈折力を有する第2レンズ群G2とが配列されてなる。第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に平面を向けた平凸レンズである第1レンズL1と、両凹レンズである第2レンズL2とからなる。第1レンズL1と第2レンズL2は接合されている。第2レンズ群G2は、物体側から順に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズである第3レンズと、両凸レンズである第4レンズL4と、物体側に凹面を向けた第5レンズL5とからなる。第3レンズL3は接合されていない単レンズである。第4レンズL4と第5レンズL5は接合されている。第1レンズL1〜第5レンズL5全て球面レンズである。
表1に実施例1の内視鏡用対物レンズの基本レンズデータ、諸元を示す。基本レンズデータの表のSiの欄は最も物体側の構成要素の面を1番目として像側に向かうに従い順次増加するi番目(i=1、2、3、…)の面番号を示し、Riの欄はi番目の面の曲率半径を示し、Diの欄はi番目の面とi+1番目の面との光軸Z上の面間隔を示し、Ndjの欄は最も物体側の光学要素を1番目として像側に向かうに従い順次増加するj番目(j=1、2、3、…)の光学要素のd線(波長587.56nm)に関する屈折率を示し、νdjの欄はj番目の光学要素のd線に関するアッベ数を示す。
曲率半径の符号は、面形状が物体側に凸の場合を正、像側に凸の場合を負としている。面間隔の最下欄の値は、表に示す最も像側の面と像面との間の光軸Z上の面間隔である。なお、基本レンズデータには、開口絞りStおよび光学部材PPも含めて示しており、開口絞りStに対応する面の面番号の欄には面番号とともに(St)を記入している。
諸元の表の値は、d線に関するものである。諸元の表には焦点距離f、バックフォーカスBf、F値Fno.、全画角2ω(単位は度)を示す。
表1の数値の長さの単位としては「mm」を用いているが、これは一例であり、光学系は比例拡大または比例縮小しても使用可能なため、他の適当な単位を用いることもできる。なお、表1には、所定の桁でまるめた値を示している。表1の基本レンズデータの値は、物体距離(第1レンズL1の物体側の面から物体までの距離)が8.76mmのときのものである。
Figure 0005706590
図7(A)〜図7(D)にそれぞれ、実施例1の内視鏡用対物レンズの球面収差、非点収差、歪曲収差(ディストーション)、倍率色収差(倍率の色収差)の各収差図を示す。球面収差、非点収差、歪曲収差の各収差図には、d線を基準波長とした収差を示すが、球面収差図にはC線(波長656.27nm)、g線(波長435.84nm)、h線(波長404.66nm)についての収差も示している。非点収差図ではサジタル方向、タンジェンシャル方向に関する収差をそれぞれ実線、破線で示している。倍率色収差図ではC線、g線、h線についての収差を示している。球面収差図のFno.はF値を意味し、その他の収差図のωは半画角を意味する。図7(A)〜図7(D)に示す収差図は、物体距離が8.76mmのときのものである。
上記の実施例1のものに関する図示方法、各種データの記号、意味、記載方法は、特に断りがない限り以下の実施例のものについても同様であるため、以下では重複説明を省略する。
[実施例2]
実施例2の内視鏡用対物レンズのレンズ構成図は図2に示したものである。実施例2の内視鏡用対物レンズは、実施例1のものと略同様の構成とされている。表2に実施例2の内視鏡用対物レンズの基本レンズデータ、諸元を示す。図8(A)〜図8(D)に実施例2の内視鏡用対物レンズの各収差図を示す。表2の基本レンズデータの値、図8(A)〜図8(D)の各収差図は、物体距離が8.78mmのときのものである。
Figure 0005706590
[実施例3]
実施例3の内視鏡用対物レンズのレンズ構成図は図3に示したものである。実施例3の内視鏡用対物レンズは、実施例1のものと略同様の構成とされている。表3に実施例3の内視鏡用対物レンズの基本レンズデータ、諸元を示す。図9(A)〜図9(D)に実施例3の内視鏡用対物レンズの各収差図を示す。表3の基本レンズデータの値、図9(A)〜図9(D)の各収差図は、物体距離が8.65mmのときのものである。
Figure 0005706590
[実施例4]
実施例4の内視鏡用対物レンズのレンズ構成図は図4に示したものである。実施例4の内視鏡用対物レンズは、実施例1のものと略同様の構成とされているが、第1レンズL1が物体側に平面を向けた平凹レンズである点が異なる。表4に実施例4の内視鏡用対物レンズの基本レンズデータ、諸元を示す。図10(A)〜図10(D)に実施例4の内視鏡用対物レンズの各収差図を示す。表4の基本レンズデータの値、図10(A)〜図10(D)の各収差図は、物体距離が8.67mmのときのものである。
Figure 0005706590
[実施例5]
実施例5の内視鏡用対物レンズのレンズ構成図は図5に示したものである。実施例5の内視鏡用対物レンズは、実施例1のものと略同様の構成とされているが、第1レンズL1と第2レンズL2がともに像側に凹面を向けた負メニスカスレンズである点が異なる。表5に実施例5の内視鏡用対物レンズの基本レンズデータ、諸元を示す。図11(A)〜図11(D)に実施例5の内視鏡用対物レンズの各収差図を示す。表5の基本レンズデータの値、図11(A)〜図11(D)の各収差図は、物体距離が8.83mmのときのものである。
Figure 0005706590
[実施例6]
実施例6の内視鏡用対物レンズのレンズ構成図は図6に示したものである。実施例6の内視鏡用対物レンズは、実施例4のものと略同様の構成とされている。表6に実施例6の内視鏡用対物レンズの基本レンズデータ、諸元を示す。図12(A)〜図12(D)に実施例6の内視鏡用対物レンズの各収差図を示す。表6の基本レンズデータの値、図12(A)〜図12(D)の各収差図は、物体距離が8.62mmのときのものである。
Figure 0005706590
表7に、上記実施例1〜6の上述した条件式(1)〜(7)の対応値と、条件式(4)に関連する値である第1レンズ群G1の焦点距離fG1の値を示す。表7のデータはd線に関するものである。
Figure 0005706590
次に、本発明の内視鏡用対物レンズが適用される内視鏡の実施形態について図13〜図15を参照しながら説明する。図13にはその内視鏡の概略的な全体構成図を示す。図13に示す内視鏡100は、主として、操作部102と、挿入部104と、ユニバーサルコード106を引き出すコネクタ部(図示せず)を備える。操作部102の先端側には、患者の体内に挿入される挿入部104が連結され、操作部102の基端側からは、光源装置等と接続するためのコネクタ部に接続するためのユニバーサルコード106が引き出されている。
挿入部104の大半は挿入経路に沿って任意の方向に曲がる軟性部107であり、この軟性部107の先端には、湾曲部108が連結され、この湾曲部108の先端には、先端部110が順次連結されている。湾曲部108は、先端部110を所望の方向に向けるために設けられるものであり、操作部102に設けられた湾曲操作ノブ109を回動させることにより湾曲操作が可能となっている。
図14に、挿入部104の長軸方向に垂直な面での先端部110の先端の平面図を示す。図15に、図14のA−A線断面での先端部110の要部断面図を示す。図14に示すように、先端部110の先端面には、内視鏡用対物レンズ2の外面である観察窓3と、観察窓3の両側に配置されて照明光を照射するための2つの照明窓4と、処置具挿入口5と、送気・送水ノズル6とが設けられている。
また、図15に示すように、先端部110の内部には挿入部104の長軸方向と平行にその光軸が配置された内視鏡用対物レンズ2と、内視鏡用対物レンズ2の像側の光路を略90度折り曲げるための光路変換プリズム7と、その受光面が挿入部104の長軸方向と平行になるように光路変換プリズム7に接合された固体撮像素子8とが配置されている。
なお、図15では内視鏡用対物レンズ2は概念的に図示されている。固体撮像素子8は、その撮像面が内視鏡用対物レンズ2の像面に一致するように配置されており、内視鏡用対物レンズ2により形成された光学像を撮像して電気信号を出力するものである。固体撮像素子8は受光面保護用のカバーガラスを有するが、図14および図15ではカバーガラスも含めて固体撮像素子8として図示している。図15では内視鏡用対物レンズ2による観察光学系の光軸を一点鎖線で示している。図15に示すような光路を折り曲げた構成を採用することにより、図14に示すように、先端部110の下半分に直視型の観察光学系を構成し、先端部110の上半分に処置具挿通チャンネル9を構成し、細径の挿入部内に多数の要素を配設することができる。
以上、実施形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔、屈折率、アッベ数等の値は、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得るものである。
例えば、上述の実施例の内視鏡用対物レンズは全て非球面を用いない屈折レンズにより構成されているが、本発明の内視鏡用対物レンズはこれに限定されない。本発明の内視鏡用対物レンズは、球面の屈折レンズだけでなく、非球面、GRINレンズ(屈折率分布レンズ)のいずれか、あるいはこれらの任意の組合せを用いて、色収差や諸収差の補正を行った構成も可能である。

Claims (22)

  1. 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、絞りと、正の屈折力を有する第2レンズ群とから実質的に構成され、
    前記第1レンズ群が、第1レンズおよび像側に凹面を向けた第2レンズが物体側から順に接合された接合レンズからなり、
    前記第2レンズ群が、物体側から順に、正の単レンズである第3レンズと、いずれか一方が正レンズで他方が負レンズである第4レンズおよび第5レンズが接合されて全体として正の屈折力を有する接合レンズとからなり、
    下記条件式(1’)、(2)を満足することを特徴とする内視鏡用対物レンズ。
    27<νd2−νd1<58 … (1’)
    −1.6<(R3+R2)/(R3−R2)<−0.5 … (2)
    ただし、
    νd1:前記第1レンズのd線に関するアッベ数
    νd2:前記第2レンズのd線に関するアッベ数
    R2:前記第2レンズの物体側の面の曲率半径
    R3:前記第2レンズの像側の面の曲率半径
  2. 下記条件式(2’)を満足することを特徴とする請求項記載の内視鏡用対物レンズ。
    −1.5<(R3+R2)/(R3−R2)<−0.6 … (2’)
  3. 下記条件式(1’’)を満足することを特徴とする請求項1または2記載の内視鏡用対物レンズ。
    29<νd2−νd1<55 … (1’’)
  4. 下記条件式(2’’)を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    −1.4<(R3+R2)/(R3−R2)<−0.7 … (2’’)
  5. 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、絞りと、正の屈折力を有する第2レンズ群とから実質的に構成され、
    前記第1レンズ群が、第1レンズおよび像側に凹面を向けた第2レンズが物体側から順に接合された接合レンズからなり、
    前記第2レンズ群が、物体側から順に、正の単レンズである第3レンズと、いずれか一方が正レンズで他方が負レンズである第4レンズおよび第5レンズが接合されて全体として正の屈折力を有する接合レンズとからなり、
    下記条件式(3’’)、(4)を満足することを特徴とする内視鏡用対物レンズ。
    6<|R2/R3|<20 … (3’’)
    0.40<|DS×fG1/(f×(DS−fG1))|<0.60 … (4)
    ただし、
    R2:前記第2レンズの物体側の面の曲率半径
    R3:前記第2レンズの像側の面の曲率半径
    DS:前記第1レンズの物体側の面から前記絞りまでの光軸上の距離
    fG1:前記第1レンズ群の焦点距離
    f:全系の焦点距離
  6. 下記条件式(4’)を満足することを特徴とする請求項記載の内視鏡用対物レンズ。
    0.45<|DS×fG1/(f×(DS−fG1))|<0.55 … (4’)
  7. 下記条件式(4’’)を満足することを特徴とする請求項記載の内視鏡用対物レンズ。
    0.48<|DS×fG1/(f×(DS−fG1))|<0.53 … (4’’)
  8. 下記条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    |D1/R2|<0.10 … (5)
    ただし、
    D1:前記第1レンズの中心厚
  9. 下記条件式(5’)を満足することを特徴とする請求項記載の内視鏡用対物レンズ。
    0.01<|D1/R2|<0.08 … (5’)
  10. 下記条件式(5’’)を満足することを特徴とする請求項記載の内視鏡用対物レンズ。
    0.02≦|D1/R2|<0.07 … (5’’)
  11. 下記条件式(6)を満足することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    0.80<Bf/f<1.38 … (6)
    ただし、
    Bf:全系のバックフォーカス
    f:全系の焦点距離
  12. 下記条件式(6’)を満足することを特徴とする請求項11記載の内視鏡用対物レンズ。
    1.00<Bf/f<1.37 … (6’)
  13. 下記条件式(6’’)を満足することを特徴とする請求項11記載の内視鏡用対物レンズ。
    1.20<Bf/f<1.35 … (6’’)
  14. 下記条件式(7)を満足することを特徴とする請求項1から13のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    20<νdp−νdn<40 … (7)
    ただし、
    νdp:前記第2レンズ群の前記接合レンズを構成する正レンズのd線に関するアッベ数
    νdn:前記第2レンズ群の前記接合レンズを構成する負レンズのd線に関するアッベ数
  15. 下記条件式(7’)を満足することを特徴とする請求項14記載の内視鏡用対物レンズ。
    22<νdp−νdn<38 … (7’)
  16. 下記条件式(7’’)を満足することを特徴とする請求項14記載の内視鏡用対物レンズ。
    23<νdp−νdn<36 … (7’’)
  17. 下記条件式(8)、(9)を満足することを特徴とする請求項1から16のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    1.85<Nd1<1.92 … (8)
    35<νd1<45 … (9)
    ただし、
    Nd1:前記第1レンズのd線に関する屈折率
    νd1:前記第1レンズのd線に関するアッベ数
  18. 下記条件式(8’)を満足することを特徴とする請求項17記載の内視鏡用対物レンズ。
    1.86<Nd1<1.90 … (8’)
  19. 下記条件式(9’)を満足することを特徴とする請求項17または18記載の内視鏡用対物レンズ。
    38<νd1<43 … (9’)
  20. 下記条件式(8’’)を満足することを特徴とする請求項17から19のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    1.88<Nd1<1.89 … (8’’)
  21. 下記条件式(9’’)を満足することを特徴とする請求項17から20のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズ。
    40<νd1<42 … (9’’)
  22. 請求項1から21のいずれか1項記載の内視鏡用対物レンズを備えたことを特徴とする内視鏡。
JP2014526741A 2012-07-23 2013-07-02 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡 Active JP5706590B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014526741A JP5706590B2 (ja) 2012-07-23 2013-07-02 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012162666 2012-07-23
JP2012162666 2012-07-23
JP2014526741A JP5706590B2 (ja) 2012-07-23 2013-07-02 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡
PCT/JP2013/004087 WO2014017031A1 (ja) 2012-07-23 2013-07-02 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5706590B2 true JP5706590B2 (ja) 2015-04-22
JPWO2014017031A1 JPWO2014017031A1 (ja) 2016-07-07

Family

ID=49996859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014526741A Active JP5706590B2 (ja) 2012-07-23 2013-07-02 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9442283B2 (ja)
JP (1) JP5706590B2 (ja)
CN (1) CN104471460B (ja)
WO (1) WO2014017031A1 (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017090342A1 (ja) * 2015-11-26 2017-06-01 オリンパス株式会社 内視鏡対物光学系
JP6564712B2 (ja) * 2016-01-27 2019-08-21 富士フイルム株式会社 内視鏡用撮像装置及び内視鏡
DE112017003378T5 (de) * 2016-07-04 2019-03-14 Olympus Corporation Endoskopoptik
JP6755073B2 (ja) * 2017-04-10 2020-09-16 カンタツ株式会社 撮像レンズ
CN107300761A (zh) * 2017-07-31 2017-10-27 华中科技大学 一种用于消化道内的微型显微物镜
CN107422467A (zh) * 2017-07-31 2017-12-01 华中科技大学 一种微型显微物镜
JP2019066583A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 日本電産コパル株式会社 撮像レンズおよびカメラ
CN108196359B (zh) * 2018-01-08 2020-09-22 北京超维景生物科技有限公司 一种用于双光子荧光内窥镜的物镜组
JP6865303B2 (ja) * 2018-01-26 2021-04-28 オリンパス株式会社 内視鏡対物光学系、内視鏡用撮像装置及び内視鏡
CN108761766B (zh) * 2018-05-29 2023-08-04 浙江大学 具备光学放大功能的内窥镜物镜
CN110251049B (zh) 2019-06-14 2021-05-04 江西联创电子有限公司 内窥镜镜头
JP2021128298A (ja) * 2020-02-17 2021-09-02 マクセル株式会社 撮像レンズ及び撮像装置
CN111736303B (zh) * 2020-07-13 2022-04-12 上海御微半导体技术有限公司 一种筒镜及自动光学检测设备
CN112790721B (zh) * 2021-01-29 2023-07-18 之江实验室 一种高分辨率侧向成像的微型内窥显微物镜组及探头
KR102455585B1 (ko) * 2021-09-30 2022-10-18 제네랄옵틱스 주식회사 내시현미경 프로브용 렌즈계
CN114137705B (zh) * 2021-12-10 2024-04-30 精微致远医疗科技(武汉)有限公司 微型浸液物镜
CN114384677B (zh) * 2022-03-24 2022-06-24 浙江华诺康科技有限公司 一种内窥镜用物镜及内窥镜

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03126006A (ja) * 1989-10-12 1991-05-29 Olympus Optical Co Ltd 撮像光学系
JPH08122634A (ja) * 1994-10-25 1996-05-17 Asahi Optical Co Ltd 内視鏡用対物レンズ
JP2000019393A (ja) * 1998-06-30 2000-01-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 単焦点レンズ
JP2005257912A (ja) * 2004-03-10 2005-09-22 Pentax Corp 撮像光学系

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5270825A (en) 1989-10-12 1993-12-14 Olympus Optical Co., Ltd. Imaging optical system having a moire elimination effect
JP3406684B2 (ja) * 1993-07-06 2003-05-12 ペンタックス株式会社 内視鏡対物レンズ
US5828498A (en) 1994-10-25 1998-10-27 Asahi Kogaku Kogyo Kabushiki Kaisha Objective lens of endoscope
JP2004085816A (ja) * 2002-08-26 2004-03-18 Pentax Corp 観察装置
JP2009205060A (ja) * 2008-02-29 2009-09-10 Nikon Corp 顕微鏡用コンデンサレンズ及びこれを有する顕微鏡装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03126006A (ja) * 1989-10-12 1991-05-29 Olympus Optical Co Ltd 撮像光学系
JPH08122634A (ja) * 1994-10-25 1996-05-17 Asahi Optical Co Ltd 内視鏡用対物レンズ
JP2000019393A (ja) * 1998-06-30 2000-01-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 単焦点レンズ
JP2005257912A (ja) * 2004-03-10 2005-09-22 Pentax Corp 撮像光学系

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2014017031A1 (ja) 2016-07-07
US9442283B2 (en) 2016-09-13
CN104471460A (zh) 2015-03-25
CN104471460B (zh) 2016-09-07
US20150131171A1 (en) 2015-05-14
WO2014017031A1 (ja) 2014-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5706590B2 (ja) 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡
JP4999078B2 (ja) 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡
JP4919419B2 (ja) 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡
CN105892037B (zh) 内窥镜用物镜以及内窥镜
JP4229754B2 (ja) 対物レンズ及びそれを用いた内視鏡
US7907352B2 (en) Endoscope objective lens and endoscope
US9678327B2 (en) Endoscope objective lens and endoscope
JP5635678B2 (ja) 撮像レンズおよび撮像装置
JP5324321B2 (ja) 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡
US9468358B2 (en) Objective lens for an endoscope and endoscope
JP4964578B2 (ja) 内視鏡用対物レンズ
CN109932813B (zh) 内窥镜用物镜光学***以及内窥镜
CN107045195B (zh) 内窥镜用物镜以及内窥镜
CN111624733A (zh) 内窥镜用物镜及内窥镜
JP2011227380A (ja) 内視鏡用対物レンズおよび撮像装置
JP2008116877A (ja) 内視鏡用対物レンズ
CN111095069B (zh) 内窥镜用物镜单元与内窥镜
KR101725982B1 (ko) 내시경용 촬영 렌즈계
CN111095068B (zh) 内窥镜用物镜单元与内窥镜
CN114600026A (zh) 内窥镜用物镜光学***及内窥镜
WO2013069263A1 (ja) 内視鏡用対物レンズおよび内視鏡
CN114945848A (zh) 内窥镜用物镜光学***及内窥镜

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20150209

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5706590

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250