JP5704552B2 - レーダ装置 - Google Patents
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そして、同一周波数で一定時間内に連続して送信される1組の送信パルスは、送信パルスが目標物から反射して受信するまでの時間を確保するパルス繰り返し時間を、それぞれの相補符号を用いた信号ごとに確保して順に送信され、パルス繰り返し時間は、次式(但し、T PRI はパルス繰り返し時間、R max はレーダに要求される最大インストルメント距離、cは光速)
T PRI ≧(2R max /c)
を満たすようにしたことで、1つの観測時間内での、同一周波数で同一符号の送信パルス数に相当する前記Mの値が、1組の送信パルスを割り当てない場合に比べて小さくなるレーダ装置であり、受信したパルスをパルス圧縮処理及びパルスドップラ処理を行い、それらパルス圧縮処理及びパルスドップラ処理が行われた信号に対し、2つの相補符号の位相変調パルスがパルス繰り返し時間だけシフトして送受信したことによる位相誤差と、目標物との相対速度がある場合に発生する距離誤差を補正する補正処理を行い加算後に帯域合成する。
従って本発明によると、レーダ装置で目標物探知精度、および複数目標時の分解能が向上する効果を有する。
1.第1の実施の形態の前提となるレーダ探知技術についての説明
2.第1の実施の形態の説明
3.第2の実施の形態の前提となるレーダ探知技術についての説明
4.第2の実施の形態の説明
5.各実施の形態の変形例
まず、第1の実施の形態の前提となるレーダ探知技術について順に説明する。
1.1 パルスレーダ
レーダの測距方式の1つとして、パルスレーダがある。所望の距離分解能に相当する短パルスを送信し、送信タイミングに対する受信パルスの時間遅延を計測することで目標距離を算出する測距方式である。
以下、パルスレーダの信号処理構成および各種原理について説明する。
1.2 パルスレーダの測距原理
電波は空間を伝搬する際に減衰するため、遠距離まで距離を計測するためには高い電力、すなわち尖頭電力の大きなパルスを使用するのが望ましい。そのためパルスレーダでは、大きな尖頭電力を持ったパルスを送信する。図1に示すようにパルスを送信し、その送信タイミングに対する受信パルスの時間遅延τ(往復時間)を計測する。これより電波が空間を電波する速度が光速cであることより、[数1]式に示すように目標距離Rを算出することができる。
求する最大インストルメント距離からPRIを決定する。
時間遅延τによって測距するパルスレーダの距離分解能δRは、[数3]式に示すように送信パルスのパルス幅Tw(図2参照)に依存する。そのためパルスレーダでは大きな尖頭電力を持つパルス幅の狭いパルスを送信するのが望ましい。
図3は、パルスドップラレーダ装置の信号処理構成例である。即ち、送信波発生部11で発生させたミリ波の送信波を、パルス化処理部12でパルス化し、送信アンテナ13で送信させる。送信させて目標物で反射した信号を、受信アンテナ14で受信し、位相検波部15で位相検波する。位相検波する構成としては、ミキサ16で送信波を混合し、その混合信号をローパスフィルタ17で低域だけを抽出することで検波する。位相検波部15で検波された信号は、アナログ/デジタル変換器18でデジタル変換し、複数段用意されたフーリエ変換部19a,19b,19c・・・でフーリエ変換し、その変換出力を目標距離・速度算出部20に供給して、目標物までの距離と速度を算出する。
目標が移動している場合、音波と同じく電波もドップラ効果の影響を受ける。このとき、ドップラ周波数fdは以下の通りである。
fRF:アンテナから放射される電波の周波数
パルスレーダにより遠距離の目標を高距離分解能で観測するためには、図5(a)に示すように、大きな尖頭電力を持った幅の狭いパルスを送信しなければならない。しかし、ハードウェアの制約により高出力が出せない場合には、図5(b)に示すように、尖頭電力を低く保ったままパルス幅の長い送信パルスを変調し送信した後、目標からの反射波を受信する際に自己相関処理を行うことより、大きな尖頭電力を有する幅の狭いパルスを送信した場合と同じ効果を得ることができる。この信号処理をパルス圧縮処理と呼び、図6に示すように送信パルスをFM(Frequency Modulation)変調するもの、あるいはPM(Phase Modulation)変調するものが挙げられる。
図7は、パルス圧縮レーダ装置の信号処理構成例を示した図である。
図3のパルスドップラレーダとの違いは変調処理およびパルス圧縮処理である。パルス圧縮処理後信号はパルス状に圧縮されるため、それ以降はパルスドップラレーダと同様の処理を行う。即ち、アナログ/デジタル変換器18の出力を、パルス圧縮処理部21でパルス圧縮した後、距離ピンごとにフーリエ変換部19a,19b,19c・・・でフーリエ変換する。パルス圧縮処理部21でのパルス圧縮の際には、変調パルス発生部11から、参照関数H(t)を得る。
変調波(チャープ波)とは図8のように時間tとともに周波数が線形的に変化する波形のことであり、以下のように表すことができる。
パルス圧縮処理は、送信した変調波を受信後、受信信号r(t)に対して畳み込み積分の応答として以下を用いた相関処理を行う。尚、ここでは目標は静止しているものとする。
パルス圧縮処理が時間軸上の畳み込み積分であることから[数10]式より、
パルス圧縮レーダはパルス圧縮処理を行うことにより大きな尖頭電力を持った幅の狭いパルスを送信したのと同じ効果が得られ、遠距離目標を高距離分解能で観測することができる。しかし、圧縮後の信号には図11のように高い距離サイドローブが発生する。
図12に示すように、ウェイトを乗じることで距離サイドローブを小さくできるが、受信信号自体に損失が発生するとともにパルス幅が広がるという欠点がある。
パルス圧縮レーダにおける高距離分解能の実現には、送信周波数帯域幅と同等の受信機帯域幅を必要とする。すなわち広帯域受信系を必要とするためレーダシステムの高コスト化を招く。これに対し、中程度の帯域をもったパルス圧縮波を周波数ステップさせることにより狭帯域受信機帯域幅にて高距離分解能を実現するのが、SWW(Synthetic Wideband Waveform)法である。
以下、SWW法における周波数ステップおよび信号処理構成について説明する。
図13に示すようにパルス圧縮レーダにおいて広帯域の信号を送信することは、同時に同等の受信機帯域幅とそれを処理できる広帯域受信系を必要とするためレーダシステムの高コスト化を招く。さらに高距離分解能化において、A/D変換器の性能などのハードウェアの制約を受ける。これに対し、時分割で信号を送信する方法として周波数ステップが挙げられる。SWW法では、A/D変換器の性能などハードウェアの制約に合わせた帯域幅を持つLFM変調波(サブパルス)を図13に示すように周波数ステップさせる。具体的には、一つのPRI(パルス繰り返し間隔)毎に搬送波周波数と受信機内部のローカル信号を切り替えながら送信し、そのPRI間に受信も行うため受信系に要求する受信機帯域幅はサブパルス帯域幅に相当する帯域で済む。したがって周波数ステップさせることにより空間に放射する信号の帯域(送信占有帯域幅)と比べて、狭帯域受信機幅(サブパルスの帯域幅と同等)を実現できる。
図14に示すのはSWW法の送信周波数シーケンスである。パルス繰り返し時間PRI内でコヒーレント(位相が一定)な連続波(CW波)ローカル信号fn(n=0,1,・・・N−1)をPRI毎に切り替え,それらを搬送波とするサブパルス(帯域幅bを持つLFM変調波)を送信し,そのPRI内で受信を行う。
SWW方式での計測信号(measurement signal)モデルを説明するにあたり、n番目の送信波送信開始時間を0とする、時刻tn=t−PRI・n、振幅を1とすると送信波は、
図15は、SWW法での信号処理構成例を示した図である。
SWW法では、[数28]式の計測信号に対してパルス圧縮処理を行う。時間軸上の畳み込み積分と周波数軸上の積が等価であることから、図15で示したようにパルス圧縮処理を周波数軸上の掛算(Multiply)として処理する。
SWW法は中程度の帯域を持ったパルス圧縮波を周波数ステップさせることにより狭受信機帯域で高距離分解能を実現する。ただし、合成帯域における高い距離ピークサイドローブ(PSL),グレーティングローブ(GL)が課題である。この課題に対し、図21で示すように周波数ステップを非線形化することにより受信信号にハミングなどのウェイトを乗じるのと異なり受信電力の損失なく距離PSL低減効果が期待されるNL−SWW法が提案されている。
以下、NL-SWWにおける非線形周波数ステップおよび信号処理構成について説明するが、一部SWWと重なる点があるため割愛する。
SWWにおける周波数ステップは周波数ステップ幅一定の線形周波数ステップであったことに対し、NL−SWWでは図22に示すように、等間隔ではない周波数ステップ幅で送信する。周波数ステップ幅を不当間隔とすることで、送信占有帯域幅内での周波数密度分布を変化し、合成帯域(逆フーリエ変換)においてサンプリング間隔が不当間隔となる。これにより、グレーティングローブの低減などが期待される周波数ステップである。
次に、ここまでの説明を前提として、本発明の第1の実施の形態の例を説明する。
中程度の帯域をもったパルス圧縮波を非線形周波数ステップさせることにより狭帯域受信機帯域幅にて高距離分解能を実現するとともに、合成帯域処理(IDFT処理)にて発生する高い距離PSLを受信信号にハミングなどのウェイトを乗じるのと異なり信号の損失なく低減するNL−SWW法が提案されている。しかし、NL−SWW法ではサブパルスにLFM変調波(チャープ波)を使用していること、そして周波数ステップにより複数のPRI(パルス繰り返し間隔)の観測時間が必要となるため、目標との間に相対速度がある場合ドップラ周波数の影響を大きく受け、正確な距離計測ができないという課題がある。
以下、この構成の基本となる送信周波数シーケンスを説明し、第1の実施の形態における非線形周波数ステップおよび信号処理構成について説明する。
第1の実施の形態では、図23に示すように周波数ステップの始点と終点を固定し、その間の第3点を与える非線形パラメータσによって決定される3次関数を図23に示すサブパルス(LFM変調波の例)の非線形周波数ステップ間隔dFnとする送信周波数シーケンスを用いる。
一方、要求される速度分解能をσVとすれば、[数6]式から必要な観測時間Tcは、
整数値Nとして選択可能な上限は、要求される最大インストルメント距離Rmaxと最大速度視野Vmaxに依存しており、
例えば、周波数ステップ数N=8とした場合における[数41]式の関係を図25に示す。図25の横軸は最大インストルメント距離Rmax、縦軸は最大速度視野Vmaxである。また、実線,点線,破線はそれぞれ送信周波数が100GHz,10GHz,1GHzを表す。図25において、レーダに要求される最大インストルメント距離,最大速度視野が、それぞれの線より下の範囲であれば、距離と速度ともにアンビギュイティがない。
第1の実施の形態の定式化を行う。ここでは定式化をもとに各サブパルスの計測信号(measurement signal)モデルを説明する。パルス繰り返し番号m番目,非線形周波数ステップn番目の送信波送信開始時間を0とする時刻tnm=t−PRI・n−PRI・N・m、振幅を1とすると、送信波は、
より各サブパルスの計測信号
[数56]式から分かるように、m方向サンプリング信号の周波数から目標相対速度が得られ、n方向サンプリング信号の周波数は目標距離と相対速度の関数となることが分かる。第1の実施の形態は、周波数ステップ番号nを固定しm方向サンプリング信号のフーリエ変換によりレーダに要求される所望の速度分解能と最大速度視野が得られる送信周波数シーケンスを用いることを特徴としている。
図24に示した送信周波数シーケンスを用いる第1の実施の形態の信号処理構成について、図26に示す。非線形パラメータσによって決定する3次関数を非線形周波数ステップ間隔dFnとする、ローカル信号fn=f+dFn(n=0,1,・・・N−1)をPRI毎に切り替え、それらを搬送波とするサブパルス(帯域幅bを持つLFM変調波)を送信する。
即ち、LFM変調部51の出力に発振器53が出力するローカル信号を混合し、送受信アンテナ54から送信させ、目標物で反射した信号を送受信アンテナ54で受信する。受信信号は、送受信分離部52を介して、サブパルス圧縮部55に供給し、その後、ドップラ周波数推定処理部56、ドップラ周波数補正処理部57、合成帯域処理部58と順に処理することを特徴とする。
以下、各処理について説明する。
[数56]式で得た各サブパルスの計測信号に対してパルス圧縮を行う。時間軸上の畳み込み積分と周波数軸上の積が等価であることから、パルス圧縮を周波数軸上の掛算(Multiply)として処理し、逆フーリエ変換(IFFT)によって時間軸上に戻す。
サブパルスパルス圧縮後の信号に対して、各nに対するm方向のサンプリング信号をフーリエ変換することで所望の速度分解能と速度視野を確保した目標相対速度検出を行う。
すなわち、パルスドップラによるドップラ周波数推定処理として、パルス圧縮後の信号である[数60]式の各nに対し下式に示すm方向のフーリエ変換を行う。
このように、[数61]式の出力振幅がピークとなる周波数チャンネル番号kpeakを検出することで、目標ドップラ周波数が得られる。検出した番号kpeakから目標相対速度Vは、
尚、同じ距離ゲート内に複数の目標が存在する場合、[数60]式の線形和で表されるが、位相関係によってはフェージングが発生する。そこでこの問題を緩和するために、例えば各kに対し各周波数ステップnのフーリエ変換出力チャンネルの絶対値の和を取り、
[数56]式で示したようにn方向サンプリング信号の周波数は目標距離と相対速度の関数であり、得られたドップラ周波数をもとに補正処理を行う。
[数66]式より、ドップラ周波数を補正した信号に対してN以上のNr点でn方向に逆フーリエ変換を行う。ただし、周波数ステップ幅が一定ではなく、dFnで与えられるためアンビギュイティ距離が不確定である。よって最大インストルメント距離Rmaxまですべての範囲に対して逆フーリエ変換を行う。
計算機シミュレーションにより、第1の実施の形態の構成におけるパルスドップラフィルタによるドップラ周波数推定・補正処理およびその補正誤差,非線形合成広帯域波による距離分解能,非線形化による距離ピークサイドローブ(PSL)低減効果についてそれぞれ評価した。
・送信周波数f:76.5GHz(波長λ=c/f=3.922×10−3)
・パルス繰り返し周期PRI:2.0μs(最大インストルメント距離Rmax=300m)
・周波数ステップ数N:8(最大速度視野Vmax=±220.588km/h)
・サブパルス帯域幅b:80MHz(パルス圧縮レーダ方式における同一帯域幅での距離分解能:δR=1.875m)
・サブパルス幅Tp:0.15μs
・送信周波数占有帯域幅B:360MHz
・観測時間内同一周波数の数M:256
・全観測時間Ts:4.096ms
・目標距離R:200m
・目標速度V:200km/h(=55.556m/s)
図27に示すのは各サブパルスをパルス圧縮後、各nに対するm方向サンプリング信号をフーリエ変換出力の各周波数チャンネルの振幅であり、出力振幅がピークとなる周波数チャンネル番号を検出することで、目標ドップラ周波数fdが得られる。これより、相対速度を算出すると、検出値55.53(m/sec)、設定値55.556(m/sec)、誤差−0.026(m/sec)が得られた。
第1の実施の形態の構成における非線形周波数ステップ間隔dFn、それを与える3次関数を決定する非線形パラメータσを−0.01〜−0.07の範囲で変化させた。これは図28に示すように非線形化によりサブパルスを、つまり送信電力を帯域の中央に集めることを狙いとしている。σ=−0.01の時サブパルスが最も中心に集まった状態であり、そこからσを線形周波数ステップ(σ=−1/14)へと近づけるように変化させた。
逆フーリエ変換後(合成広帯域)|P(l)|の距離PSLのσ依存性について評価を行い、距離PSLのσ依存性結果を図29に示した。
レーダにおける距離分解能は送信周波数占有帯域に依存する。パルス圧縮レーダでは、送信周波数占有帯域幅と同一の受信機帯域幅を必要とした。しかし、第1の実施の形態の構成では非線形周波数ステップにより、受信機帯域幅はサブパルス帯域幅(b=80MHz)のみを必要とする。これにより同じ受信機帯域幅でありながら、N個のサブパルスの帯域を合成した非線形合成帯域(=送信周波数占有帯域B=360MHz)を持つ第1の実施の形態の構成は図31に示すように、サブパルスパルス圧縮(帯域幅b=80MHz)と比較して、約4.5倍の距離分解能を実現した。
次に、第2の実施の形態の前提となるレーダ探知技術について順に説明する。一部の説明については、第1の実施の形態での前提技術の説明と重なるが、再度順に説明する。
第2の実施の形態においても、パルスレーダを適用するものである。レーダの性能を表すものの代表として、探知距離と分解能があるが、パルスレーダの最大探知距離は、次の[数69]式から導出され、距離分解能は、次の[数70]式から導出される。ただし、送信出力をPtとする。
パルスレーダにおいて、探知距離を増大するために送信電力Ptを大きくすることと、限られた周波数帯域幅の中で距離分解能を向上させなければならないという2つの課題がある。この問題を解決するために用いるパルス圧縮と呼ばれる技術は、送信波パルス内に周波数変調(FM;Frequency Modulation),もしくは位相符号変調(PM;Phase Modulation)を施したパルス幅の広い送信信号を用い、受信後の自己相関処理において復調を施し電
力の大きな狭いパルス幅に変換を行う技術である。
受信波を送信波による自己相関処理によるパルス圧縮を行うことで、検出が容易,最大探知距離が大きい電力の距離分解能が高い短パルスが得ることができる。ここで行う自己相関処理とは次の式に示すG(t)であり、送信波が目標物に反射、振幅が減衰し受信された受信波B(t)と、送信波の時間反転信号H(t)による畳み込み積分による出力である。
相補符号(CC;Complementary Code)とは符合を位相に割りつけ位相変調パルス圧縮法の一つである。この符号の特徴は、2つの相補となる関数の加算による合成により、目標反射波によるパルス信号以外の成分である距離サイドローブを、完全に抑圧することを可能とする点である。
長さKの2つの符号aiとbiを考え、それぞれの自己相関関数をAjとBjとする。このとき、これらを加えたものが、次式で示される。
この結果を用いて、K=16のときの相補符号を導出したものが図36である。
この図38からも分かるように、相補符号は加算によってパルスピーク以外の横軸jにおいて距離サイドローブが完全に抑圧されていることを確認することができる。
Complementary Phase Code(CPC)とは、2つの位相を持つ2相コンプリメンタリ符号(Complementary Code)を拡張したもので、相補の2つ以上の関数を用いることで、サイドローブの発生を完全に相殺することができる関数である。特徴についてはComplementary Codeに準ずるものである。
パルスレーダ、またはパルス圧縮レーダにおいて高距離分解能化を図ると[数71]式より送信周波数帯域幅と同等の広い受信機帯域幅を必要とし、レーダシステムの高コスト化につながる。ここで、パルス圧縮波を線形的に周波数軸に対して階段状にステップさせることによって、低い受信機帯域幅にて高距離分解能を実現するSWW法の一つとして、Linear Frequency Stepping(LFS)法がある。図39にLFSの送受信シーケンスを示す。
[数83]式に対して、周波数ステップn方向に対するSWW処理を行うことで、距離分解能を向上させることができる。nが離散値となることは明確であるので、ここではSWW処理として周波数ステップNの離散逆フーリエ変換;IDFTによるSWW処理を行うと次式のようになる。ただし、IDFTを行うサンプル点は一般化のためNr個とした。
[数84]式にΣの項にn2が存在するため、IDFT(k)の絶対値が最大となるときのk=kpは目標速度v=0であるならば、
しかし目標速v≠0のとき、すなわちドップラシフトが存在する中ではΣの項に未知数である目標距離Rと目標速度vが同時に存在することになるため、IDFT(k)の絶対
値が最大となるk=kPを求め、[数85]式よりRcalを導出しても、それは正しい目標距離Rに対応しない。このことを解決するためには、LFS法によるSWW以前に目標速度vをドップラシフトにより計測し、既知としておく必要がある。これは先に述べたとおり、LFSシーケンスを繰り返すことで同一周波数によるパルス列をフーリエ変換することで導出できる。この速度検出については、多周波ステップICWレーダの項目にて記述する。
2周波CWレーダは、LFS法の送信パルスを連続波とし、さらに周波数ステップ数N=2としたもので、極めて狭い周波数占有帯域で目標の距離・速度検出が可能なレーダ方式である。2周波CW方式では図40に示すように、送信周波数f1と少しだけ周波数が離れた周波数f2のCW波をそれぞれ時間TPRI(総観測時間は2)の間、時分割にて連続波として送信する。
2周波CW方式では狭い周波数占有帯域で目標距離・相対速度が得られるが、等速([数87]式,[数88]式でfDが同じ)の複数目標が存在する場合、ピーク周波数成分の位相差による測距法([数90]式)では誤作動が生じるという原理的な問題がある。なお、2周波CW方式でのフーリエ変換による速度分解能は、
2周波CW方式を拡張し、課題である等速複数目標の距離計測を可能としたレーダ方式であり、LFS送受信シーケンスを構成する中で、以下の点に特徴をもつ。
(1)図41に示す送信周波数シーケンスを用いる。ここで、各ステップ周波数の送信波は観測時間Tc内でコヒーレントであるとする。一方、各周波数間の位相は任意である。(2)送信をパルス化し、受信は距離ゲート毎に処理する。
(3)FFTによる目標速度検出処理の出力を用いて1次元超分解能法にて目標距離推定を行う。
以下、多周波ステップICWレーダの基本となる送信周波数シーケンスについて説明し、2周波CW方式で問題となる等速複数目標の距離分離法を示す。
多周波ステップICW方式の送受信シーケンスを図41に示す。
パルス化したレーダにおいて距離アンビギュイティが発生しないために、一つの送信パルスから次の送信パルスまで(パルス繰り返し時間TPRI:Pulse Repetition Interval)に電波が往復するという条件から、
図41に示した送信周波数シーケンスを用いた多周波ステップICW方式による等速複数目標の距離分離法について説明する。図42に構成ブロック図を示す。
ステップ周波数を出力する発振器61の出力をアップコンバータ62に供給し、高周波スイッチ63とサーキュレータ64を介して、送受信アンテナ65から送信させる。送受信アンテナ65での受信信号は、サーキュレータ64を介して、ダウンコンバータ66に供給して周波数変換し、その周波数変換された信号を、フーリエ変換部67と周波数スムージング部68を介して検出部69に供給する。
図42において発振器61は、観測時間Tc内でコヒーレント(観測時間内で位相が一定)なCW波fn(n=0,1,・・・,N−1)を発生する機能を有し、それらを図41に示すタイミングでTPRI毎に逐次切替え出力する。高周波スイッチ63では、発振器61からの送信波をパルス化(パルス幅Tw)する。パルス化された送信波はサーキュレータ64を経由して送受信アンテナ65から空間に放射される。
この受信波は、サーキュレータを経由して、ダウンコンバータにて、発振器61からの送信信号とミキシングされ、目標が含まれる距離ゲート番号(すなわち時間遅延τ)での観測信号として、
しかし前記したように多周波ステップICW方式は、周波数ステップ番号nを固定したm方向サンプリング信号のフーリエ変換によりレーダに要求される所望の速度分解能と最大速度視野が得られる送信周波数シーケンスを用いることを特徴としている。これにより,フーリエ変換の分解能を超える距離分離を行なうために、2次元超分解能法を適用する方法に比べ計算量を小さくすることを可能としている。以下、信号処理構成を説明する。
まず各nに対するm方向のサンプリング信号をフーリエ変換することで、所望の速度分解能と速度視野を確保した目標相対速度検出を行う。
すなわち、目標速度検出処理では各距離ゲート毎に計測信号([数104]式)を各nに対して下式に示すm方向のフーリエ変換処理を行う。
このように、[数105]式の出力振幅がピークとなる周波数チャンネル番号kpeakを検出することで、目標ドップラ周波数が得られる。検出した番号kpeakから目標相対速度Vは、
なお、同じ距離ゲート内に複数の目標が存在する場合、[数104]式の線形和で表されるが、位相関係によってはフェージングが発生する。そこでこの問題を緩和するために、例えば各kに対し各周波数ステップnのフーリエ変換出力チャンネルの絶対値の和を取り、
図42に構成を示した多周波ステップICW方式では、追尾フィルタなどからの情報により、同じ距離ゲート内にフーリエ変換([数105]式)による速度分解能以下の速度差の複数目標が存在しないと判断される場合には、通常の2周波CW方式に基づき連続する二つの周波数ステップ(nとn+1)における検出周波数チャンネルkpeakの位相差から目標距離を求められる。すなわち、F(n,kpeak)を各周波数ステップの時間差に依存した検出周波数チャンネルの位相差を補正した。
多周波ステップICWでは超分解能法を用いた目標距離検出処理を適用する。すなわちある距離ゲートで、[数109]式のしきい値処理にて周波数チャンネルkpeakがしきい値を超え目標検出が発生した場合、この距離ゲート幅と検出相対速度([数107]式)を中心とした速度分解能内に、事前情報(追尾フィルタ情報,他センサ情報など)から複数目標が存在する可能性が少しでも存在するときには、以下に示す目標相対速度検出処理でのフーリエ変換出力を用いた目標距離検出処理を適用する。
超分解能法の一例としてMUSIC(MUltiple SIgnal Classification)法を採用した時の距離推定法を説明する。周波数ステップ幅Δfを等間隔に限定した場合、より計算量の小さいESPRITを採用することも可能である。
MUSIC法では、周波数平均後の相関行列R([数113]式)の固有展開を行い雑音の固有値に対応する固有ベクトルeα(α=1,・・・Ns−L)からなる雑音空間
E=[e1,・・・eNs−L]を求める。ここで、Lは信号数であり、例えば雑音の固有値より大きな固有値の数から得られる。
次に、MUSIC法にて目標距離を探索するためのステアリングベクトルa(R)として[数108]式から、
以上説明した多周波ステップICW方式では、一回の観測時間Tcのみの計測時間で等速多目標環境における目標距離・速度計測が可能であり、検出した各目標相対速度に対して距離を求めているために、検出周波数のペアリング誤作動も回避可能である。
4.1 相補符号化帯域合成法の概要
本実施の形態は、既存技術として述べたLFS法におけるパルスを、先に説明にて示したCPC符号にて位相符号変調にてパルス圧縮する手法である。本実施の形態では、これを相補符号化帯域合成法と述べる。
ここで説明する本実施の形態の相補符号化帯域合成法は次の2つである。
・相補符号化帯域合法 その1 ハイブリッドCFS(CPC+LFS+IFFT)
その2 相補多周波ステップCW(CPC+LFS+MUSIC)
(1)周波数軸方向に対する異符号の配置
(2)時間軸方向に対する異符号の配置
相補符号化帯域合成法として送受信シーケンスを考えると大きく分けて、先の(1)、(2)が考えられるが、異符号からなるパルスの配置方法は無線通信における符号変調マッピングに代表されるように、様々な手法が適用可能である。その中で本実施の形態では、相補符号化帯域合成法とするにあたり、時間軸シフトの影響に対する位相補償、ドップラシフトの影響に対する位相補償、そして目標位置が0〜約200mに存在するという車載レーダとして応用を考慮し、以下に挙げる4つの送受信シーケンスとした例を説明する。
(1)の1 周波数軸による分離 ケース1
図43に示した送受信シーケンスは、LFSとしてNステップ存在する周波数軸fn方向に対して、交互に相補となる符号の異なるCPC変調波を送受信する方法である。f2nとf2n+1(ただしn=0,1,・・・N/2−1)をペアとして加算を行うことでCPCのパルス圧縮時のサイドローブの相殺を可能とする。
ex)f1とf2をペアとして加算、f3とf4をペアとして加算(以下同様)
したがって、多周波ステップICWと比較し、相補の符号の加算後において周波数軸方向のパルス数Nは1/2となる。
Nステップ存在する周波数軸fn方向に対して交互に相補となる異なるCPC変調波を送受信するのは(1)の1 ケース1と同様である。ただし、fnとfn+1(ただしn=0,1,・・・N−1)をペアとして加算を行うことでCPCのパルス圧縮時のサイドローブの相殺を可能とする。
ex)f1とf2をペアとして加算、f2とf3をペアとして加算(以下同様)
したがって、多周波ステップICWと比較し、相補の符号の加算後において周波数軸方向のパルス数NはN−1/Nとなる。
(2)時間軸に対して異なる符号を割りつける手法
(2)の1 時間軸による分離 ケース1
受信後、同一周波数にて隣り合った異なる相補符号をパルス圧縮後、位相補償を行い加算する。観測時間が多周波ステップICWと同一であるなら、相補の符号の加算後において時間軸におけるパルス数Mは多周波ステップICWと比較し1/2になる。
図45に示したように、時間軸tに対して、同一符号においてN個の周波数ステップを掃引し、符号変調波を送受信する。その後、相補となる異なるCPC変調波を同様に周波数ステップさせ送受信する方法である。受信後、同一周波数にて隣り合った異なる相補符号をパルス圧縮後、位相補償を行い加算する。観測時間が多周波ステップICW同一であるなら、相補の符号の加算後において時間軸におけるパルス数Mは多周波ステップICWと比較し1/2になる。
相補となる2つの符号を用いる以上、周波数ステップ方向パルス数N、観測時間方向のパルスMに対して、何らかの性能低下を許容せざるを得ない。
ここで、これらの周波数ステップ数N、観測時間方向のパルスMに対する影響を纏めると次のようになる。
IDFTによる距離推定値は[数86]式に依存することから、距離分解能が低下する。さらに多周波ステップICWにてMUSICを用いる上で、同速度多目標分離可能数はN−Nsに依存する([数112]式参照)ため、多目標分離性能、すなわちレーダの距離分解能が著しく低下する。
速度分解能の低下に直結する([数94]式参照)。更に速度検出を相補となる異符号加算後に行った際にはTsの増加により、最大速度探知性能も低下する。ただし、加算前に異符号間の絶対値を用いることで、これらを同一波形とすることができるために、同一周波数ステップでの異符号パルスを同符号パルスとみなしてFFT((2)の1のケース1については不等間隔サンプリングによる速度検出)を行えば最大速度探知性能を犠牲にすることはない。
ここで、改めて2の(1)の図44による手法の送受信シーケンスの詳細を図46に示す。
図47について説明すると、受信アンテナ71で得た受信信号は、LFS検波部72で検波される。このLFS検波部72は、発振器72aと、ミキサ72bと、バンドパスフィルタ72cとを備える。バンドパスフィルタ72cの出力は、複素IQ検波部73に供給する。複素IQ検波部73は、発振器73aと、ミキサ73bと、位相シフタ73cと、ミキサ73dと、ローパスフィルタ73eと、73fローパスフィルタとを備えて、2つの受信信号成分が得られ、相関処理部74に供給する。相関処理部74では、アナログ/デジタル変換器74a及び74cでデジタル変換し、マッチドフィルタ74b及び74dで相関が検出されて、その検出信号が、受信波パルス処理部75に供給される。受信波パルス処理部75でパルス圧縮される。
4つの変数は以下の通りである。
N:周波数ステップ数。
α:相補符号を識別する値。相補となる符号の種類は2種なので、0または1をとる。
SS:1TPRI内サンプリング数。
次に、多周波ステップICW方式での計測信号モデルを説明するが、基本構成は多周波ステップICWに準じる。
相補符号化帯域合成法における受信波パルス導出までを数式により解析する。
まず、送信波を考える。簡単のために振幅を1として送信搬送波全体を考えれば、多周波ステップICWにおける[数90]式と同様に、
目標にあたり反射した送信波は、目標までの往復時間に相当する時間遅延τの後、受信波として送受信アンテナに入射する。このときの受信波も同様に[数100]式から、
この受信波は、ダウンコンバージョンされ、さらに発振器からの送信波fn(n=0,1,・・・N−1とミキシングされ、目標が含まれる距離ゲート番号(すなわち時間遅延τ)での観測信号として、
さらに、目標が複数Γ個存在するのであれば、それぞれの目標で異なるR(距離成分)・fd(速度成分)を持つ[数120]式のγ(γ=0,1,・・・Γ−1)に対する線形
和として観測されるので、最終的な観測波形モデルの式は、
次に[数122]式で得られたパルスの処理を、SWWにてIFFT(実際には離散点なのでIDFT)を用いるHybrid−CFS法にて処理し、目標速度と目標推定距離を導出する手順をブロック図で示す。
フーリエ変換部81でのFFT処理を説明する。
多周波ステップICWと同様に目標相対速度検出処理としてm方向へFFTを行い、速度検出をする。本例の相補符号化帯域合成法では、各周波数ステップ,符号ごと、つまり、ある変数n,αごとにss−m平面を考え,m方向へFFTを行いパルスドップラ処理を行う。多周波ステップICWとの違いは、パルスピークのみでなくパルス圧縮によって発生するサイドローブに対しても速度検出を行い、位相補正をする点であり、すべてのサンプリング点ssに対してFFTを行うことになる。異符号間の非等間隔サンプリングによる速度検出も可能であるが、計算負荷やパルス圧縮出力の丸め等の問題からFFTを行うのが好ましい。等式で表すと[数96]式と同様に、
さらに、[数100]式より、異なる相補となる符号を交互に送信していることに注意して、振幅値|F(K,n,α,ss)|は各周波数ステップnにおいて周波数チャンネル番号
次に、位相補償部82で、相補となる符号を足し合わせてサイドローブのキャンセルを行うことになる。この時、ドップラシフトによる位相変化を先に求めた目標速度detectV(ss)を用いて補正することになる。ここで、簡単のために検出速度からドップラシフト補正項への変換を行うと次の式となる。
(ii)の位相補償にて導出した位相補正項の[数127]式及び[数128]を用いて補正を行った後に異なる相補符号間で加算を行う。式で表すと[数123]式,[数127]式,[数128]式より、
Hybrid−CFS法において、目標推定距離導出にはLFSのSWWに逆フーリエ変換(以下IFFTと称する)を用いる。実際には、サンプリング毎の離散値となるため、離散逆フーリエ変換(以下IDFTと称する)をすることになる。(iii)にて、サイドローブ0のパルスが[数130]式によって得られているが、ここでLFS法による[数82]式において、位相補償を行ったと考えて位相項における目標速度項を0とすれば、
この式は目標速度v=0と位相補償を行った式であるので、ピーク点は[数84]式より
次に、相補多周波ステップICWにおける目標速度と目標距離を導出する手順をブロック図49で示す。
図49は、図48と比較をすると、Hybrid−CFS法におけるIFFT処理((iv)−1)を、MUSIC処理部85で、MUSIC(MUltiple SIgnal Classification)処理による超分解能法へ置き換えたものが相補多周波ステップICWである。したがって、(i)(ii)(iii)は同様の処理を行うことになるので省略し、ここでは最終段の(iv)−2におけるMUSIC法によるSWW処理について説明を行う。
(iv)−2 MUSIC処理
相補多周波ステップICWは、 (iii)にて[数131]式より多周波ステップICWと等価の式が得られたことになるので、この後に処理する超分解能法のひとつであるMUSIC処理によるSWW処理は、式(3.14)にて与えられるパルス間隔が2TPRIである多周波ステップICWと等しい処理をすればよい。
この結果として速度レンジごとの目標距離推定
高距離分解能を持つ一方で、狭い受信機帯域幅であることから低コストであることを両立することにより、ミリ波車載レーダへの適用を想定した、相補符号化帯域合成法における送受信シーケンスである。その結果、SWW処理においてHybrid−CFSにて用いられるIFFT、そして多周波ステップICWにて用いられるMUSICを適用可能である。さらに、車載レーダのとして適用時に考えられるパラメータ設定において、狭い受信機帯域幅で距離サイドローブの干渉が少なく、精度の高い目標分離が可能である。
次に、各実施の形態に適用される変形例について説明する。
第1の実施の形態で図25などに示した送信シーケンスと、第2の実施の形態で図46などに示した送信シーケンスは、いずれも送信周波数を順に上昇させ、ある送信周波数になると、元の周波数に低下させる処理を繰り返すようにしたが、この送信周波数の増減は必ずしも順に行う必要はない。
即ち、例えば実施の形態で説明した構成のレーダ装置を搭載した自動車が近隣に多数存在する状況で、それぞれのレーダ装置の送信周波数変化パターンが同じであるとすると、万一、近隣の複数のレーダ装置から、同じ送信周波数で送信されたとすると、送信パターンの変化が同じであるため、同じ送信周波数である状態が継続してしまう。
これに対して、見かけ上ランダムに変化させるパターンを異なるパターンとしたことで、近隣の複数のレーダ装置で送信周波数が重なることがあっても、重なるのが一時的であり、相互干渉することによる不具合を最小限に抑えることができる。
図48に示した構成例では、Code1とCode2の2つの相補符号を使って、送信させた信号を受信して距離成分を検出する構成を示した。ここで、速度成分を検出する構成としては、単純に考えた場合、図51(a)に示したように、Code1の同じ周波数位置の受信信号を集めた信号から速度検出する場合と、図51(b)に示したように、Code2の同じ周波数位置の受信信号を集めた信号から速度検出する場合とが考えられる。図51の横軸は時間、縦軸は受信レベルである。
次の数137式は、全てのサンプル位置から速度検出を行った場合の例であるが、図48の構成の場合には、原理的にこのような速度検出は不可能である。
図51(c)は、この同じ周波数位置のCode1の受信信号とCode2の受信信号から検出した状態を示した図であり、次の数140式は、Code1,Code2から速度検出を行うための式である。
この2つを比較すると判るように、図52に示した、同じ周波数位置のCode1の受信信号だけから速度検出を行った場合には、同じレベルのピークが多数現われて、真のピークが判別できず、速度検出が後検出する可能性がある。
これに対して、図53に示した、同じ周波数位置のCode1の受信信号とCode2の受信信号とから速度検出を行った場合には、最もレベルが高いピーク位置(図中のf0)が1箇所に定まり、そのピーク位置から正確な速度を検出することが可能になる。即ち、1送信周期(fTs周期)の間で、最も大きな出力となる整数値を真値とする。
このようにして速度成分を検出することで、速度検出精度を向上させることができる。
これに対して、出力の距離波形のある距離のところを拘束し、3次関数のパラメータを決めて、良好な波形が得られるようにしてもよい。出力の距離波形のある距離のところを拘束とは、ある距離のところの振幅レベルεを定めることである。
ここで、多周波NL−SWW法での送信周波数シーケンスについて、図54に示す。この図54の送信周波数シーケンスは、図22に示した送信周波数シーケンスと基本的に同じである。図54(a)は、サブパルスの周波数増加が周期m=0,m=1,・・・,m=M−1ごとに繰り返されることを示し、図54(b)は、1つの周期での非線形周波数ステップを示したものである。図54(b)に示したBNは、周波数ステップによる全帯域幅である。
また多周波NL−SWW法における帯域合成出力は以下のように表わされる。
[数142]式を代入すると、拘束条件式は、以下のように示される。
この図57の拘束条件は、次の2つを行ったものである。
(2)パルス圧縮出力がヌルとなる距離(パルス圧縮ヌル距離と呼ぶ)での帯域合成出力の相対振幅値が高くなるようにする。
ミリ波車載レーダを想定し、以下のレーダパラメータを採用した。
・送信周波数f:76.5GHz
・パルス繰返し周期TPRI:2μs(最大インストルメント距離:300m)
・サブパルス帯域幅b:80MHz(距離分解能:1.875m)
・周波数ステップ数N:8(最大速度視野:±220.588km/h)
・基準周波数ステップ幅Δf:70MHz(提案法の距離分解能:0.263m)
・占有帯域幅B:570MHz(=b+BN)
・全観測時間Ts:4.096ms(速度分解能:1.723km/h)
・目標数:1(目標距離Rd:200m,目標速度V:200km/h)
・拘束条件(Δr,ε):条件1(0.368m,0.001)
条件2(0.632m,0.001),
条件3(2.025m,0.1)
図59から判るように、実線で示した本例での処理では、サブパルスのパルス圧縮(破線)と比べて約7倍(−3dB)の距離分解能を得るとともに全ての距離範囲において距離サイドローブが−20dB以下に低減することが判った。
これに対して、非線形関数の係数(未知数)P0,P1,P2,P3を1パラメータP0で表現し、拘束条件式から最小二乗法にて推定を行う例を、次に説明する。
この例では、多周波NL−SWWにおいて帯域合成出力のある特定の距離の相対振幅値を拘束し、それを満足する距離波形が得られるように非線形最小二乗法により非線形関数パラメータを決定する。ここでは非線形関数は周波数ステップの中心を対象とした奇関数である以下の3次の多項式とする。
また、第1の実施の形態として説明した処理と、第2の実施の形態で説明した処理とを組み合わせるようにしてもよい。即ち、第1の実施の形態で説明した、送信周波数をステップさせるステップ間隔を、周波数の上限と下限を固定した3次関数となるような非線形ステップとする処理構成を、第2の実施の形態で説明した、2つの相補信号を同一周波数で連続する送信パルスとして割り当てる処理構成と組み合わせるようにしてもよい。このように組み合わせることで、それぞれの効果を併せ持ったより精度の高い探知が行えるレーダ装置が得られる。
部、85…MUSIC処理部、101…受信アンテナ、102…ミキサ、103…ローカル信号生成部、104…LFM変調波発生部、105…サブパルス圧縮部、106…ドップラ周波数推定処理部、107…ドップラ周波数補正処理部、108…速度検出部、109…帯域合成処理部
Claims (2)
- パルス内周波数拡散された送信パルスを、N個(Nは2以上の整数)の周波数を用いて周波数をステップさせて送信させると共に、1つの観測時間内でその周波数ステップをM回(Mは2以上の整数)繰り返し送信し、その送信パルスの目標物からの反射を受信するレーダ装置において、
2つの相補となる符号の自己相関後の加算による合成により、距離サイドローブを抑圧可能な2つの相補符号を用いた信号を、同一周波数で一定時間内に連続して送信される1組の送信パルスとして割り当て、
その2つの相補符号を用いた信号による1組の送信パルスを周波数ステップさせるレーダ装置であり、
同一周波数で一定時間内に連続して送信される1組の送信パルスは、送信パルスが目標物から反射して受信するまでの時間を確保するパルス繰り返し時間を、それぞれの相補符号を用いた信号ごとに確保して順に送信され、
前記パルス繰り返し時間は、次式(但し、T PRI はパルス繰り返し時間、R max はレーダに要求される最大インストルメント距離、cは光速)
T PRI ≧(2R max /c)
を満たすようにしたことで、前記1つの観測時間内での、同一周波数で同一符号の送信パルス数に相当する前記Mの値が、1組の送信パルスを割り当てない場合に比べて小さくなるレーダ装置であり、
受信したパルスをパルス圧縮処理及びパルスドップラ処理を行い、それらパルス圧縮処理及びパルスドップラ処理が行われた信号に対し、前記2つの相補符号の位相変調パルスが前記パルス繰り返し時間だけシフトして送受信したことによる位相誤差と、目標物との相対速度がある場合に発生する距離誤差を補正する補正処理を行い加算後に帯域合成することを特徴とするレーダ装置。 - 請求項1記載のレーダ装置において、
受信した連続した2つの相補符号を用いた信号のパルス圧縮後の検出信号に、位相勾配から速度視野のアンビギュイティを補正する速度視野補正処理を行う速度視野補正部を備えたことを特徴とするレーダ装置。
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