JP6688977B2 - レーダ装置 - Google Patents

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Description

本開示は、干渉を検出するレーダ装置に関する。
近年、マイクロ波、ミリ波などを用いた高分解能なレーダが検討されている。また、屋外での安全性向上のため、車に限らず歩行者も検知する広角レーダの開発が求められている。
車両及び歩行者を検知する広角パルスレーダにおいて、近距離ターゲット(例えば、車両)及び遠距離ターゲット(例えば、人)からの複数の反射波が混合された受信信号となるため、レーダ送信部においては、低レンジサイドローブ特性を有するパルス波またはパルス変調波を送信する送信構成が要求される。また、レーダ受信部においては、広い受信ダイナミックレンジを有する受信構成が要求される。
低レンジサイドローブ特性を得るためのパルス波またはパルス変調波として、Barker符号、M系列符号、相補符号を用いたパルス圧縮レーダが提案されている。とりわけ、相補符号の生成方法については、非特許文献1に開示されている。
相補符号は、例えば、以下のように生成することができる。すなわち、要素1または−1からなる相補性を有するa=[1 1],b=[1 −1]の符号系列を基に、L=4,8,16,32,…,2の符号長の相補符号を順次生成することができる。符号長が長いほど所要受信ダイナミックレンジが拡大するが、相補符号はより短い符号長でピークサイドローブ比(PSR:Peak Sidelobe Ratio)を低くすることができる。このため、近距離のターゲットと遠距離のターゲットからの複数の反射波が混合された場合でも、受信に必要となるダイナミックレンジを低減することができる。一方、M系列符号を用いる場合、PSRは20log(1/L)で与えられ、低レンジサイドローブを得るには、相補符号よりも長い符号長Lが必要(例えば、PSR=60dBの場合、L=1024)となる。
複数のレーダ装置が送出する電波の周波数帯域が、同一または一部の帯域が重複する場合に、複数のレーダ装置の検知エリアが重なる位置関係となると、レーダ装置間での干渉が発生する。すなわち、あるレーダ装置が送出する電波を他のレーダ装置が受信する関係となる。レーダ装置間干渉は、レーダ装置間の位置関係が近いほど(すなわち距離が近いほど)、強い干渉となり、本来検出すべきターゲットに対して未検出率または誤検出率が高まり、検出性能の劣化が大きくなる。
このため、他のレーダ装置からの干渉成分を検出することで、レーダ装置間干渉による検出性能劣化を防ぐ技術が特許文献1等に開示されている。
特許文献1には、車両に搭載された他のレーダ装置からの干渉を判定する手段が開示されている。車載レーダは、車両の走行に伴って検知エリアが変化する。複数の車両に搭載された車載レーダ装置間で、送出する電波の周波数帯域が同一または一部の帯域が重複する場合に、検知エリアが重なる位置関係となると干渉が発生する。
このような干渉に対し、特許文献1には、周波数変調連続波(以下、「FMCW:Frequency Modulated Continuous Wave」という)レーダ装置の受信構成であって、他のFMCWレーダ装置からの干渉を検出する構成が開示されている。FMCWレーダ装置は、得られたビート信号の周波数スペクトルデータを用いて、所定の周波数範囲における強度の積分値を求め、強度積分値が干渉判定閾値を超えている場合に、他レーダ装置との干渉が発生したと判定する。
特開2006−220624号公報
BUDISIN, s.z.:‘New complementary pairs of sequences’, Electron. Lett., 1990, 26, (13), pp.881-883
上述した特許文献1に開示のFMCWレーダ装置では、算出される強度積分値には、自レーダ装置が送出する電波の反射波も含まれ、その多寡は、周辺の構造物または路面などの状況に依存する。そのため、干渉判定の誤判定を抑えるためには、判定閾値を十分高く設定する必要があり、干渉検出感度が低くなる可能性がある。
本開示の目的は、他レーダ装置からの干渉の検出感度を向上させるレーダ装置を提供することである。
本開示の一態様に係るレーダ装置は、自レーダ装置からのレーダ送信信号の送信が停止された干渉測定区間において、他レーダ装置から送信されたレーダ送信信号を受信する受信部と、前記受信部によって受信された、前記他レーダ装置からのレーダ送信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換部と、前記デジタル信号と、所定の係数列との相関演算を行い、干渉信号成分を検出する干渉検出部と、前記干渉測定区間において前記検出された干渉信号成分と所定の判定レベルとを比較し、前記干渉信号成分が前記判定レベル以下では、干渉成分なしと判定し、前記干渉信号成分が前記判定レベルの超過では、干渉成分ありと判定する干渉判定部と、前記干渉判定部が干渉成分ありと判定した場合、受信アンテナ間の位相差に基づく方向推定を行ってビーム角度毎の干渉成分を算出する角度毎干渉成分検出部と、前記ビーム角度毎の干渉成分に基づいて、検出判定閾値を前記ビーム角度毎に設定する方向推定部と、を具備する構成を採る。
本開示によれば、他レーダ装置からの干渉の検出感度を向上させることができる。
本開示の実施の形態1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図 干渉測定区間と測距区間とを切り替える様子を示す図 (a)測距区間のレーダ送信信号を示す図、(b)干渉測定区間のレーダ送信信号を示す図 図1の干渉検出部の内部構成を示すブロック図 図4の周波数成分抽出部の内部構成を示すブロック図 レーダ送信信号の送信タイミング及び反射波の受信タイミングを示す図 アレーアンテナを構成する受信アンテナ素子の配置を方位角θとの関係を示す図 レーダ信号帯域と干渉波検出用周波数成分との関係を示す図 他レーダ装置のFMCW変調波を示す図 干渉検出部の出力を示す図 本開示の実施の形態2に係る干渉検出部の内部構成を示すブロック図 本開示の実施の形態3に係るレーダ装置の構成を示すブロック図 本開示の変形例1に係るレーダ装置の構成を示すブロック図 本開示の変形例2に係るレーダ送信信号生成部の内部構成を示すブロック図
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、実施の形態において、同一機能を有する構成には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本開示の実施の形態1に係るレーダ装置10の構成を示すブロック図である。レーダ装置10は、レーダ送信部20、レーダ受信部30、基準信号生成部11、送信制御部12及び干渉対策制御部13を備える。
まず、レーダ送信部20の構成について説明する。
レーダ送信部20は、レーダ送信信号生成部21、送信RF部25及び送信アンテナ26を備える。レーダ送信信号生成部21は、符号生成部22、変調部23及び帯域制限フィルタ(図中、「LPF:Low Pass Filter」と記し、以下「LPF」という)24を備える。また、レーダ送信信号生成部21は、基準信号生成部11からのリファレンス信号を所定数倍したタイミングクロックを生成し、それを基にベースバンドのレーダ送信信号r(n、M)=I(n、M)+jQ(n、M)を、所定のレーダ送信周期Trにて繰り返し出力する。なお、jは虚数単位、nは離散時刻、Mはレーダ送信周期の序数を表す。
符号生成部22は、符号長Lからなる符号系列(M系列符号、Barker符号系列、相補符号系列など)となる符号aをそれぞれ生成し、変調部に出力する。なお、n=1,…,Lである。レーダ送信周期Tr毎に、符号aを生成する。
符号系列が相補符号系列(ゴーレイ(Golay)符号系列、スパノ(Spano)符号系列などを含む)の場合、レーダ送信周期毎に交互にペアとなる符号P、Qをそれぞれ生成する。すなわち、第M番目のレーダ送信周期Trにおいて、パルス圧縮符号aとして符号Pを送信し、続く第M+1番目のレーダ送信周期Trではパルス圧縮符号bとして、符号Qを送信する。これ以後(第M+2番目〜)のレーダ送信周期は、第M番目〜第M+1番目のレーダ送信を一つの単位として、同様に、繰り返し送信を行う。
相補符号は、2つの符号系列からなる(以下、パルス圧縮符号a、bとする。また、n=1、…、Lであり、Lは符号系列長とする)。次式(1)、(2)にパルス圧縮符号a、bそれぞれの自己相関演算を示す。この結果を、それぞれのシフト時間τを一致させて加算する(次式(3)参照)と、レンジサイドローブが0の相関値となる。相補符号は上述した性質を有している。
Figure 0006688977
Figure 0006688977
ただし、n>L、n<1において、a=0、b=0とする。
Figure 0006688977
変調部23は、符号生成部22から出力された符号系列に対し、パルス変調(振幅変調、ASK、パルスシフトキーイング)または位相変調(PSK)を行って、LPF24に出力する。
LPF24は、変調部23から出力された変調信号を所定の帯域内に制限されたベースバンドのレーダ送信信号として送信RF部25に出力する。
送信RF部25は、レーダ送信信号生成部21から出力されたベースバンドのレーダ送信信号を、周波数変換によりキャリア周波数(RF:Radio Frequency)帯に変換する。また、送信RF部25は、キャリア周波数帯のレーダ送信信号を送信増幅器により所定の送信電力P[dB]に増幅して送信アンテナ26に出力する。
送信アンテナ26は、送信RF部25から出力されたレーダ送信信号を空間に放射する。
送信制御部12は、図2に示す2つの動作区間、すなわち、他レーダ装置から送信されたレーダ送信信号を測定する干渉測定区間と、ターゲットまでの距離を測定する測距区間に応じて異なる送信制御を行う。
図3(a)は、測距区間のレーダ送信信号を示す。レーダ送信信号は、レーダ送信周期Trのうち、それぞれ符号送信区間Twに信号が存在し、それぞれ残りの(Tr−Tw)区間は無信号区間となる。また、符号送信区間Tw内において、パルス符号長Lのパルス符号系列が含まれるが、1つのパルス符号あたり、Noのサンプルを用いた変調を施すことで、符号送信区間Tw内にはそれぞれNr=No×Lサンプルの信号が含まれるものとする。また、レーダ送信周期における無信号区間(Tr−Tw)はNuサンプルが含まれるものとする。一方、図3(b)は、干渉測定区間のレーダ送信信号を示す。図3(b)に示す通り、干渉測定区間では、所定回数のレーダ送信周期にわたり、自レーダ装置10からのレーダ送信信号の送信が停止され、符号送信されない状態となる。
また、送信制御部12は、干渉測定区間をNIM回の符号送信周期、測距区間をNRM回の符号送信周期として、これらを切り替える送信制御を行う。
次に、レーダ受信部30の構成について説明する。
レーダ受信部30は、主に、アレーアンテナを構成する受信アンテナの本数に応じたアンテナ系統処理部30a〜30d、及び、方向推定部43を備える。アンテナ系統処理部30a〜30dは、受信アンテナ31、受信RF部32及び信号処理部36をそれぞれ備える。
受信アンテナ31は、レーダ送信部20から送信されたレーダ送信信号がターゲットを含む反射物体により反射された信号を受信する。受信アンテナ31が受信したレーダ受信信号は、受信RF部32に出力される。
受信RF部32は、増幅器33、周波数変換部34及び直交検波部35を備える。
増幅器33は、受信アンテナ32によって受信されたレーダ受信信号に対し、信号増幅を行い、周波数変換部34に出力する。
周波数変換部34は、増幅器33から出力された高周波のレーダ受信信号を低周波のレーダ受信信号に変換し、直交検波部35に出力する。
直交検波部35は、周波数変換部34から出力された低周波のレーダ受信信号を直交検波し、I信号及びQ信号からなるベースバンド信号に変換する。I信号は信号処理部36のA/D変換部37aに出力され、Q信号は信号処理部36のA/D変換部37bに出力される。なお、ベースバンド信号に対する信号処理部36のタイミングクロック信号は、レーダ送信信号生成部21と同じく、基準信号生成部11からのリファレンス信号を用いて、所定数倍のタイミングクロックとして生成される。
信号処理部36は、A/D変換部37a、37b、相関演算部40、加算部41、ドップラー周波数解析部42、干渉検出部38及び干渉判定部39を備える。
A/D変換部37a、37bは、直交検波部35から出力されたI信号、Q信号からなるそれぞれのベースバンド信号に対し、離散時間でのサンプリングを行い、デジタルデータに変換する。A/D変換部37a、37bは、変換したデジタルデータを相関演算部40及び干渉検出部38に出力する。ここで、A/D変換部37a、37bのサンプリングレートは、レーダ送信信号における1つのパルス時間Tp(=Tw/L)あたり、Ns個の離散サンプリングを行う。すなわち、1パルス当たりのオーバーサンプル数Nsとなる。なお、以下では、M番目のレーダ送信周期における離散時刻kのI信号、Q信号からなるそれぞれのベースバンド信号Ir(k、M)、Qr(k、M)を複素数x(k、M)=Ir(k、M)+jQr(k、M)を用いて表す。なお、jは虚数単位である。また、以下では、時刻kは、レーダ送信周期Trの開始するタイミングを基準(k=1)とし、レーダ送信周期Trが終了する前までのサンプル点であるk=(Nr+Nu)Ns/Noまでの計測を周期的に行う。すなわち、k=1,…,(Nr+Nu)Ns/Noである。
干渉検出部38は、送信制御部12からの制御信号に基づいて、干渉測定区間における干渉信号成分を検出し、検出した干渉信号成分を干渉判定部39に出力する。図4は、図1の干渉検出部38の内部構成を示すブロック図である。図4において、周波数成分抽出部51は、A/D変換部37a、37bから出力されたデジタルデータに対し、自レーダ装置10が用いるレーダ信号のベースバンド帯域内に含まれる特定の周波数成分における干渉信号成分を抽出して、自乗算出部52に出力する。
自乗算出部52は、周波数成分抽出部51から出力された干渉信号成分を自乗して、干渉判定部39に出力する。
周波数成分抽出部51は、自レーダ装置10が用いるレーダ信号のベースバンド帯域内に含まれる特定の周波数成分を抽出するため、A/D変換部37a、37bから出力されるデジタルデータである離散サンプルx(k、M)と、特定の周波数成分を抽出するための係数列FSとの相関演算を行う(式(4)参照)。ここで、L_FSは係数列FSの系列長である。
Figure 0006688977
係数列FSとして、式(5)に示す係数列を用いることで、A/D変換部37a、37bのサンプリング周波数Ns/Tpに対し、1/4倍の正の周波数成分が抽出されるため、特定の周波数成分Ns/(4Tp)を抽出することができる。
Figure 0006688977
また、式(5)に示す係数列FSを用いた周波数成分抽出部51は、図5に示す構成で実現できる。図5に示す周波数成分抽出部51は、遅延器61a〜61c、係数乗算器62a〜62d及び加算器63を備える。
遅延器61a〜61cは、入力されたデータを遅延させ、遅延させたデータを出力する。遅延器61aは、A/D変換部37a、37bから出力されたI信号及びQ信号からなる複素数を遅延させ、遅延させた離散サンプルを係数乗算器62b及び遅延器61bに出力する。遅延器61bは、遅延器61aからの出力を遅延させ、遅延させたデータを係数乗算器62c及び遅延器61cに出力する。遅延器61cは、遅延器61bからの出力を遅延させ、遅延させたデータの桁を係数乗算器62dに出力する。
係数乗算器62aは、A/D変換部37a、37bから出力された離散サンプルに係数1を乗算し、乗算結果を加算器63に出力する。係数乗算器62bは、遅延器61aから出力されたデータに係数jを乗算し、乗算結果を加算器63に出力する。係数乗算器62cは、遅延器61bから出力されたデータに係数−1を乗算し、乗算結果を加算器63に出力する。係数乗算器62dは、遅延器61cから出力されたデータに係数−jを乗算し、乗算結果を加算器63に出力する。なお、jは虚数単位である。
加算器63は、係数乗算器62a〜62dから出力された乗算結果を加算し、加算結果を自乗算出部52へ出力する。
また、係数列FSとして、式(6)に示す係数列を用いることで、A/D変換部37a、37bのサンプリング周波数Ns/Tpに対し、1/4倍の負の周波数成分が抽出されるため、特定の周波数成分−Ns/(4Tp)を抽出することができる。
Figure 0006688977
また、係数列FSとして、式(7)に示す係数列を用いることで、A/D変換部37a、37bのサンプリング周波数Ns/Tpに対し、1/8倍の正の周波数成分が抽出されるため、特定の周波数成分Ns/(8Tp)を抽出することができる。
Figure 0006688977
また、係数列FSとして、式(8)に示す係数列を用いることで、A/D変換37a、37b部のサンプリング周波数Ns/Tpに対し、1/8倍の負の周波数成分が抽出されるため、特定の周波数成分−Ns/(8Tp)を抽出することができる。
Figure 0006688977
また、係数列FSとして、式(9)に示す係数列を用いることで、A/D変換部37a、37bのサンプリング周波数Ns/Tpに対し、1/(2G)倍の正の周波数成分が抽出されるため、特定の周波数成分Ns/(2G×Tp)を抽出することができる。ここで、n=1、…、2Gである。
Figure 0006688977
また、係数列FSとして、式(10)に示す係数列を用いることで、A/D変換部37a、37bのサンプリング周波数Ns/Tpに対し、1/(2G)倍の負の周波数成分が抽出されるため、特定の周波数成分−Ns/(2G×Tp)を抽出することができる。ここで、n=1、…、2Gである。
Figure 0006688977
なお、上記のような係数列のいずれかを、さらに繰り返し用いることにより、検出感度を向上することができる。すなわち、特定の周波数成分を抽出するための係数列FSの係数長をL_FSとした場合に、その係数列をN回繰り返すと特定の周波数成分の検出感度をN倍にすることができる(10log10(N)[dB]のSNR改善)。例えば、{FS,FS、FS、FS}={1、−j、−1、j}を2回繰り返す係数列{1、−j、−1、j、1、−j、−1、j}を用いることで、特定の周波数成分−Ns/(4Tp)の検出感度を2倍にすることができる。
干渉判定部39は、送信制御部12から出力された制御信号に基づいて、干渉測定区間における干渉検出部38から出力された干渉信号成分が所定の判定レベルを超えるかどうかを判定する。干渉判定部39は、干渉信号成分が判定レベル以下の場合、干渉成分なしと判定し、干渉信号成分が判定レベルを超える場合、干渉成分ありと判定する。
なお、干渉検出部38及び干渉判定部39は、第1アンテナ系統処理部から第Naアンテナ系統処理部のうち、少なくとも1つのアンテナ系統処理部に設けられる。
干渉対策制御部13は、干渉測定区間における干渉判定部39から出力された干渉判定結果に基づいて、後続する測距区間での干渉対策の制御を行う。すなわち、干渉判定部39が干渉成分ありと判定した場合、干渉信号成分を低減または抑圧するため、後続する測距区間では、以下のいずれか、あるいは、これらの組み合せを用いた制御を適用して、測距区間におけるレーダ送受信動作を行う。
(1)干渉対策制御部13は、自レーダ装置10のキャリア周波数を変更する制御を行う。すなわち、送信RF部25の送信キャリア周波数を変更する。また、送信RF部25で変更された送信キャリア周波数を、受信RF部でも受信可能にする。周波数の変更は、予め設定された周波数間隔をずらす制御を行う。なお、干渉検出部38として、正負の特定の周波数成分を検出する構成を用いる場合、検出された正負の周波数成分が少ない周波数方向に送信キャリア周波数を変更することで、より干渉信号成分を低減または抑圧することが可能となる。また、検出された干渉信号成分が多いほど、周波数を変更する際の周波数間隔を広くする制御を行ってもよい。これにより、より効果的に干渉信号成分を低減または抑圧することが可能となる。
(2)自レーダ装置10の送信アンテナ26または受信アンテナ31の垂直ビーム方向を制御できる場合は、干渉対策制御部13は、所定の時間間隔にわたり、ビーム方向を下向きとする制御を行う。
(3)干渉対策制御部13は、自レーダ装置10が用いるレーダ送信信号の符号長を、所定の時間間隔にわたり、長くする制御を行う。
相関演算部40は、干渉測定区間における干渉検出、干渉対策制御後の測距区間内において、レーダ送信周期毎にA/D変換部37a、37bから出力された離散サンプルx(k、M)と、送信する符号長Lのパルス圧縮符号aとの相関演算を行う。ここで、n=1、…、Lである。第M番目のレーダ送信周期におけるスライディング相関演算は、例えば、次式(11)に基づいて算出される。
Figure 0006688977
式(11)において、AC(k,M)は、離散時刻kの相関演算値を示す。アスタリスク(*)は、複素共役演算子を表す。また、AC(k、M)の演算は、k=1、…、(Nr+Nu)Ns/Noの期間にわたり演算するものである。
なお、相関演算部40における演算は、k=1、…、(Nr+Nu)Ns/Noに対して行うことが可能であるが、レーダ装置10の測定対象となるターゲットの存在範囲によって、測定レンジ(kの範囲)を更に限定してもよい。これにより、演算処理量の低減が可能となる。例えば、k=Ns(L+1)、…、(Nr+Nu)Ns/No−NsLに測定レンジを限定してもよい。この場合は、図6に示す通り、符号送信区間に相当する時間区間では測定を行わないこととなり、レーダ送信信号がレーダ受信部30に直接的に回り込むような場合でも、その影響を排除した測定が可能となる。測定レンジ(kの範囲)を限定した場合、以下の処理も同様に測定レンジ(kの範囲)を限定した処理を適用する。
加算部41は、離散時刻k毎の相関演算部40の出力である相関演算値AC(k,M)を基に、レーダ送信周期Trの複数回Npの期間(Tr×Np)にわたる加算数Npの加算を次式(12)に従って行う。
Figure 0006688977
式(12)において、Npは、1以上の整数値である。すなわち、加算部41は、レーダ送信周期Trを単位に得られた相関演算部40の出力を一つの単位として、複数Np回の加算を行う。すなわち、AC(k,Np(m−1)+1)〜AC(k,Np×m)を単位として、離散時刻kのタイミングをそろえて加算した相関値CI(k,m)を、離散時刻k毎に算出する。なお、mは自然数である。これにより、Np回にわたる加算を行う時間範囲において、ターゲットからの反射波の受信信号が高い相関を有する範囲において、加算の効果により、SNRを高めることができ、ターゲットの到来距離の推定に関する測定性能を向上させることができる。
理想的な加算利得が得られるためには、加算区間にわたり位相成分がある程度の範囲で揃う条件が必要であり、測定対象となるターゲットの想定最大移動速度を基に適用する加算回数を設定する。これは、ターゲットの想定最大速度が大きいほど、ターゲットからの反射波に含まれるドップラー周波数変動の影響で時間相関の高い時間期間が短くなって、Npが小さい値となり、加算による利得向上効果が小さくなるためである。
ドップラー周波数解析部42は、離散時刻k毎に得られた加算部41のNc個の出力であるCI(k,Nc(w−1)+1)〜CI(k,Nc×w)を一つの単位として、離散時刻kのタイミングを揃えて、次式(13)に従って、2Nf個の異なるドップラー周波数fsΔΦに応じた位相変動Φ(fs)=2πfs(Tr×Np)ΔΦを補正した上で、コヒーレント積分を行う。
Figure 0006688977
式(13)において、FT_CINant(k,fs,w)は、ドップラー周波数解析部42で第w番目の出力であり、第Nantのアンテナ系統処理部における、離散時刻kでのドップラー周波数fsΔΦのコヒーレント積分結果を示す。なお、Nant=1〜Naであり、fs=−Nf+1、…、0、…、Nfであり、k=1、…、(Nr+Nu)Ns/Noであり、wは自然数であり、ΔΦは位相回転単位である。これにより、各アンテナ系統処理部で、離散時刻k毎の2Nf個のドップラー周波数成分に応じたコヒーレント積分結果であるFT_CINant(k,−Nf+1,w)、…、FT_CINant(k,Nf−1,w)が、レーダ送信周期間Trの複数回Np×Ncの期間(Tr×Np×Nc)毎に得られる。
上記の処理は、ΔΦ=1/Ncとした場合、サンプリング間隔Tm=(Tr×Np)、サンプリング周波数fm=1/Tmで加算部41の出力を離散フーリエ変換処理していることに相当する。
また、Nfを2のべき乗の数に設定することにより、高速フーリエ変換処理(FFT:Fast Fourier Transform)が適用でき、演算処理量を大きく削減できる。なお、この際、Nf>Ncとなる場合は、q>Ncとなる領域ではCI(k,Nc(w−1)+q)=0とするゼロ埋め処理を行うことで、同様に高速フーリエ変換処理が適用でき、演算処理量を大きく削減できる。
なお、上述したドップラー周波数解析部42にて、FFT処理を行わず、式(13)で示す積和演算を逐次的に行う演算処理(離散時刻k毎に得られた加算部41のNc個の出力であるCI(k,Nc(w−1)+q+1)に対し、fs=−Nf+1、…、0、…、Nf−1に対応する係数exp[−j2πfsNpqΔφ]を生成し、逐次的に積和演算処理する)を行ってもよい。ここで、q=0からNc−1である。
以下では、第1アンテナ系統処理部から第Naアンテナ系統処理部において、それぞれ同様な処理を施して得られたドップラー周波数解析部42からの出力FT_CI(k,fs,w),…,FT_CINa(k,fs,w)をまとめたものを、相関ベクトルh(k,fs,w)として表記し、ターゲットからの反射波に対し、受信アンテナ間の位相差に基づく方向推定を行う処理の説明に用いる。
Figure 0006688977
なお、上記の相関行列の代わりに、複数のアンテナ系統処理部のうち一つを基準位相として、相関ベクトルを算出してもよい。
Figure 0006688977
式(15)において、上付き添え字のアスタリスク(*)は、複素共役演算子を示す。k=1,…,(Nr+Nu)Ns/Noである。
方向推定部43は、第1アンテナ系統処理部〜第Naアンテナ系統処理部から出力されるw番目の第yのドップラー周波数解析部42からの相関ベクトルh(k,fs,w)を、アレー補正値を用いてアンテナ系統処理部間の位相偏差及び振幅偏差を補正し、これらを補正した相関ベクトルh_after_cal(k,fs,w)を用いて、到来反射波の受信アンテナ間の位相差に基づく方向推定処理を行う。
Figure 0006688977
すなわち、方向推定処理は、離散時刻k毎、ドップラー周波数fsΔΦ毎に、または、h_after_cal(k,fs,w)のノルムあるいはその二乗値が所定値以上となる離散時刻k、ドップラー周波数fsΔΦに対し、位相偏差及び振幅偏差を補正した相関ベクトルh_after_cal(k,fs,w)を用いて、次式(17)に示す方位方向θを可変する。そして、方向推定評価関数値P(θ,k,fs,w)を算出し、その最大値が得られる方位方向を到来方向推定値DOA(k,fs,w)とする。
Figure 0006688977
式(17)において、u=1,…,NUである。なお、arg max P(x)は関数値P(x)が最大となる定義域の値を出力値とする演算子である。
なお、評価関数値P(θ,k,fs,w)は、到来方向推定アルゴリズムによって各種の評価関数値がある。例えば、文献(Direction-of-arrival estimation using signal subspace modeling Cadzow, J.A.; Aerospace and Electronic Systems, IEEE Transactions on Volume: 28 , Issue: 1 Publication Year: 1992 , Page(s): 64 - 79)に開示されているアレーアンテナを用いた推定方法を用いることができ、ビームフォーマ法は次式(18)で表すことができる。
Figure 0006688977
式(18)において、上付き添え字Hはエルミート転置演算子である。他に、Capon,MUSICといった手法も同様に適用可能である。
h_after_cal(k,fs,w)は相関行列であり、次式(19)で表される。
Figure 0006688977
そして、方向推定部43は、算出した第w番目の到来方向推定値DOA(k,fs,w)に加え、その際の、離散時刻k、ドップラー周波数fsΔΦ及び評価関数値P(DOA(k,fs,w),k,fs,w)をレーダ測位結果とする。
ここで、方向ベクトルa(θ)は、θ方向からレーダ反射波が到来した場合のアレーアンテナの複素応答を要素としたNa次の列ベクトルである。アレーアンテナの複素応答a(θ)は、アンテナ間の素子間隔で幾何光学的に算出される位相差を表す。例えば、アレーアンテナの素子間隔が直線上に等間隔dで配置されている場合(図7参照)、方向ベクトルは次式(20)で表すことができる。
Figure 0006688977
式(20)において、θは、到来方向推定を行う方位範囲内を所定の方位間隔βで変化させたものであり、例えば、次の通り設定する。θ=θmin+uβ。u=0,…,NU。NU=floor[(θmax−θmin)/β]+1。floor(x)は、実数xを超えない最大の整数値を出力する関数である。
なお、時刻情報を距離情報に変換して出力してもよい。時刻情報kを距離情報R(k)に変換する際には次式(21)を用いる。
Figure 0006688977
式(21)において、Twは符号送信区間、Lはパルス符号長、C0は光速度を表す。
また、ドップラー周波数情報を相対速度成分に変換して出力してもよい。ドップラー周波数fsΔΦを相対速度成分vd(fs)に変換する際には、次式(22)を用いる。
Figure 0006688977
式(22)において、λは送信RF部25から出力されるRF信号のキャリア周波数の波長である。
次に、上述した干渉検出部38の計算シミュレーションについて説明する。
自レーダ装置10は、1GSps(Giga Sample per second)のA/D変換器37a、37bで、自レーダ装置のレーダ信号帯域(500MHz)内において、例えば、図8に示す250MHzの干渉信号の周波数成分を検出するため、周波数成分抽出部51での係数列{FS,FS,FS,FS}={1,j、−1,−j}を用いる。
また、FMCWを用いる他レーダ装置は、自レーダ装置10と同じキャリア周波数を用いて、図9に示す通り、10μs間で1GHzの周波数掃引を行うものとして、自レーダ装置10に対し干渉を与えるものとする。
干渉波レベルを自レーダ装置10のノイズレベルと同程度とした場合の結果を図10に示す。図10より、FMCWを用いる他レーダ装置の掃引周波数が250MHzとなる受信タイミングにおいて、干渉検出部38による出力レベルが高まることが分かる。干渉信号の周波数成分を検出する係数列の繰り返し回数をより長くすることにより、検出感度も更に向上させることができる。
このように、実施の形態1によれば、レーダ送信部20においてレーダ送信信号を無送信とする干渉測定区間を設け、レーダ受信部30においては、干渉測定区間にて自レーダ装置10の通過帯域内の特定の周波数成分の検出を行って、干渉信号成分の検出を行う。干渉波として他のレーダ装置がFMCW波を送信する場合、FMCW波は周波数変調されるため、送信される周波数成分が変化する性質を持つことから、干渉測定区間にて自レーダ装置の通過帯域内の特定の周波数成分の検出をすることで、他のレーダ装置からの干渉の検出が可能となる。
また、干渉検出部38の特定の周波数成分を抽出するための係数列の繰り返し数を多くすることにより、検出感度を高めることができる。また、干渉検出部38は、高速フーリエ変換処理に代表される周波数解析処理を用いることなく、簡易な回路構成で特定の周波数成分を抽出することができ、干渉検出を実現することができる。
(実施の形態2)
本開示の実施の形態2では、周波数掃引とレーダ送信間隔との関係性について説明する。
FMCWを用いる他レーダ装置の周波数掃引周期は、数十μsオーダという比較的高速な周期で周波数掃引するタイプ(高速周波数変調タイプ)と、msオーダまたは数十msオーダという比較的ゆっくりとした周期で周波数掃引するタイプ(低速周波数変調タイプ)がある。
自レーダ装置10の干渉測定区間が、FMCWを用いる他レーダ装置の周波数掃引周期よりも長く、他レーダ装置が周波数掃引する周波数範囲内に、自レーダ装置10の信号帯域内に含まれる周波数成分が含まれる場合は、1回の干渉測定区間で検出が可能となる。
一方、自レーダ装置10の干渉測定区間が、FMCWを用いる他レーダ装置の周波数掃引周期よりも短く、他レーダ装置が周波数掃引する周波数範囲内に、自レーダ装置10の信号帯域内に含まれる周波数成分が含まれる場合でも、測距区間内に他レーダ装置が自レーダ装置10の信号帯域内に含まれる周波数成分を掃引することもあり、干渉測定区間で干渉信号検出に失敗する可能性が発生する。
上記の干渉信号検出の不良に対しては、干渉検出部38において、信号帯域内に含まれる複数の特定の周波数成分を検出する構成を用いることで、干渉波の検出確率を高めることができる。
図11は、特定の周波数成分として2つの周波数成分を検出する干渉検出部38の構成を示している。第1の周波数成分及び第2の周波数成分として、正負の周波数成分を用いてもよい。例えば、第1の周波数成分抽出部51が{FS,FS,FS,FS}={1,j,−1,−j}を用い、第2の周波数成分抽出部71が{FS,FS,FS,FS}={1,−j,−1,j}を用いることにより、特定の正負周波数成分±Ns/(2Tp)を抽出することができる。
自レーダ装置10の干渉測定区間が、FMCWを用いる他レーダ装置の周波数掃引周期よりも1/D(Dは任意の数)程度に短い場合は、自レーダ装置10の信号帯域内をほぼ均等な周波数間隔でD個程度の周波数成分を検出する干渉検出部38を設けることにより、干渉波の検出確率を高めることができる。
(実施の形態3)
図12は、本開示の実施の形態3に係るレーダ装置80の構成を示すブロック図である。図12が図1と異なる点は、干渉対策制御部13を削除し、相関演算部40を相関演算部81に変更し、加算部41を加算部82に変更し、方向推定部43を方向推定部85に変更し、第2加算部83と角度毎干渉成分検出部84を追加した点である。
相関演算部81は、測距区間に加え、干渉測定区間においても、相関演算部40と同様の相関演算部を行う。加算部82も、測距区間に加え、干渉測定区間においても、加算部41と同様の加算処理を行う。
第2加算部83は、離散時刻k毎に得られた加算部82からのfloor(NIM/Np)個の出力を、離散時刻kのタイミングを揃えて、コヒーレント積分を行う。floor(x)は、実数xに対してx以下の最大の整数を出力する関数である。第2加算部83は、コヒーレント積分した結果CCI(k)を角度毎干渉成分検出部84に出力する。
角度毎干渉成分検出部84は、第1アンテナ系統処理部から第Naアンテナ系統処理部において、それぞれ同様な処理を施して得られた第2加算部83からの出力CCI(k)をまとめたものを、次式(23)、(24)に示す相関ベクトルとして用いて、ターゲットからの反射波に対し、受信アンテナ間の位相差に基づく方向推定を行い、ビーム角度毎の干渉成分(以下、「角度毎干渉成分」という)PI(θ)を算出する。方向推定処理は、方向推定部85において説明したビームフォーマ法を用いた演算処理を行う。
Figure 0006688977
Figure 0006688977
他レーダ装置からFMCW波を干渉として受信する場合、干渉信号成分は、離散時刻kによらず干渉信号成分はほぼ一様に検出されるため、式(23)、(24)では、離散時刻k(すなわち、距離方向)での加算処理を行うことで、検出感度を高めることができる。例えば、離散時刻k(すなわち、距離方向)に対し、N個のサンプルの加算処理を行うことで、5log10(N)[dB]のSNR改善が図れる。例えば、512個のサンプルに対し加算処理を行うことで、13dB程度のSNR改善を図ることができる。
干渉測定区間での干渉判定部39からの出力が干渉成分ありと判定された場合、角度毎干渉成分検出部84は、角度毎干渉成分PI(θ)を方向推定部85に出力する。一方、干渉判定部39からの出力が干渉成分なしと判定された場合、角度毎干渉成分検出部84は、角度毎干渉成分PI(θ)は全てゼロとして方向推定部85に出力する。
方向推定部85は、測距区間において、算出された第w番目の到来方向推定値DOA(k,fs,w)、及び、その離散時刻k、ドップラー周波数fsΔΦ及び評価関数値P(DOA(k,fs,w),k,fs,w)に対して、干渉測定区間において検出された角度毎干渉成分PI(θ)を基に角度毎の判定閾値を設定し、算出された第w番目の到来方向推定値DOA(k,fs,w)がαPI(θ)よりも大きい場合に、自レーダ装置80で検出されたターゲットの信号として出力する。なお、αは所定の係数値である。
以上の処理により、干渉測定区間において、角度毎の干渉成分を検出でき、角度毎の干渉電力に基づいて、検出判定閾値を角度毎に可変に設定することができる。これにより、干渉成分を、自レーダ装置80で検出されたターゲットの信号として誤検出する確率を低減することができる。また、干渉測定区間において、測距区間と同じ相関演算処理、コヒーレント加算処理を行うことにより、測距区間で実際に発生する干渉状況に応じて、検出判定閾値を角度毎に可変に設定することができる。
(変形例1)
上記実施の形態2のレーダ装置の構成に限らず、図13に示す構成でもよい。図13は、図12に対して、干渉検出部38及び干渉判定部39を削除したものである。
(変形例2)
レーダ送信信号生成部21は、図1に示す構成に限らず、図14に示す構成であってもよい。図14のレーダ送信信号生成部21は、符号記憶部91及びD/A変換部92を備える。符号記憶部91は、符号系列を予め記憶し、記憶した符号系列を順次巡回的に読み出して、D/A変換部92に出力する。
D/A変換部92は、符号記憶部91から出力されたデジタル信号をアナログのベースバンド信号に変換して、送信RF部25に出力する。
本開示にかかるレーダ装置は、車両を含む移動体に適用できる。
10、80 レーダ装置
11 基準信号生成部
12 送信制御部
13 干渉対策制御部
20 レーダ送信部
21 レーダ送信信号生成部
22 符号生成部
23 変調部
24 LPF
25 送信RF部
26 送信アンテナ
30 レーダ受信部
31 受信アンテナ
32 受信RF部
33 増幅器
34 周波数変換部
35 直交検波部
36 信号処理部
37a、37b A/D変換部
38 干渉検出部
39 干渉判定部
40、81 相関演算部
41、82 加算部
42 ドップラー周波数解析部
43、85 方向推定部
51 周波数成分抽出部
52、72 自乗算出部
61a〜61c シフトレジスタ
62a〜62d 係数乗算器
63 加算器
71 第2の周波数成分抽出部
83 第2加算部
84 角度毎干渉成分検出部
91 符号記憶部
92 D/A変換部

Claims (6)

  1. 自レーダ装置からのレーダ送信信号の送信が停止された干渉測定区間において、他レーダ装置から送信されたレーダ送信信号を受信する受信部と、
    前記受信部によって受信された、前記他レーダ装置からのレーダ送信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換部と、
    前記デジタル信号と、所定の係数列との相関演算を行い、干渉信号成分を検出する干渉検出部と、
    前記干渉測定区間において前記検出された干渉信号成分と所定の判定レベルとを比較し、前記干渉信号成分が前記判定レベル以下では、干渉成分なしと判定し、前記干渉信号成分が前記判定レベルの超過では、干渉成分ありと判定する干渉判定部と、
    前記干渉判定部が干渉成分ありと判定した場合、受信アンテナ間の位相差に基づく方向推定を行ってビーム角度毎の干渉成分を算出する角度毎干渉成分検出部と、
    前記ビーム角度毎の干渉成分に基づいて、検出判定閾値を前記ビーム角度毎に設定する方向推定部と、
    を具備するレーダ装置。
  2. 自レーダ装置からのレーダ送信信号の送信が停止された干渉測定区間において、他レーダ装置から送信されたレーダ送信信号を受信する受信部と、
    前記受信部によって受信された、前記他レーダ装置からのレーダ送信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換部と、
    前記デジタル信号と、所定の係数列との相関演算を行い、干渉信号成分を検出する干渉検出部と、
    前記干渉測定区間において検出された前記干渉信号成分が所定の判定レベルを超過する場合、受信アンテナ間の位相差に基づく方向推定を行ってビーム角度毎の干渉成分を算出する角度毎干渉成分検出部と、
    前記ビーム角度毎の干渉成分に基づいて、検出判定閾値を前記ビーム角度毎に設定する方向推定部と、
    を具備するレーダ装置。
  3. 自レーダ装置から送信された第1レーダ送信信号がターゲットにおいて反射された反射波と、他レーダ装置から送信された第2レーダ送信信号である干渉波と、を受信する受信部と、
    前記自レーダ装置から前記第1レーダ送信信号が送信され、前記ターゲットまでの距離を測定する測距区間にて受信された前記反射波及び前記干渉波を第1デジタル信号に変換し、前記自レーダ装置からの前記第1レーダ送信信号の送信が停止された干渉測定区間にて、受信された前記干渉波を第2デジタル信号に変換するA/D変換部と、
    前記測距区間にて前記第1デジタル信号に対して実施する信号成分検出処理を用いて、前記干渉測定区間にて前記第2デジタル信号から干渉信号成分を検出する干渉検出部と、
    前記第2デジタル信号を用いて、受信アンテナ間の位相差に基づく方向推定を行い、ビーム角度毎の干渉成分を算出する角度毎干渉成分検出部と、
    前記ビーム角度毎の干渉成分に基づいて、検出判定閾値を前記ビーム角度毎に設定する方向推定部と、
    を具備するレーダ装置。
  4. 前記角度毎干渉成分検出部は、干渉成分が検出されない場合、前記ビーム角度毎の干渉成分は全てゼロとする、
    請求項1から3のいずれか1つに記載のレーダ装置。
  5. 前記干渉測定区間においてレーダ送信信号の送信を停止し、ターゲットまでの距離を測定する測距区間においてレーダ送信信号を送信する送信部をさらに具備する、
    請求項1又は2に記載のレーダ装置。
  6. 前記干渉測定区間と、前記測距区間とを周期的に切り替える送信制御部をさらに具備する、
    請求項5に記載のレーダ装置。
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