JP5704014B2 - 二次電池の監視装置 - Google Patents
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Description
図1は、本実施の形態に係る二次電池の監視装置を搭載した車両の構造を示す図である。車両は、エンジン100と、発電機(ジェネレータ)200と、PCU(Power Control Unit)300と、電池(バッテリ)400、電動機(モータ)500と、これらのすべてに接続されたECU(Electronic Control Unit)600とを含む。なお、図1に示す車両は、エンジン100、ジェネレータ200、モータ500を搭載したハイブリッド車両であるが、本発明を適用可能な車両は図1に示す車両に限定されず、電力エネルギを用いて走行する車両全般に適用可能である。
式(1)において、「Im−Ir」は上述した推定電流差ΔIに相当する。「Dh」は電池抵抗上昇率であり、Rr/RmあるいはIm/Irで求まる値である。(Im−Ir)/Imは、測定抵抗Rrに対してハイレート抵抗上昇量ΔRhが占める割合に相当する。
ハイレート抵抗上昇の有無は電池モデルを用いた従来のSOH制御では判別できず、結果的に、ハイレート充放電時には、SOH制御で求めた推定電流Imは、実際の測定電流Irよりも大きくなってしまう。そして、ハイレート充放電時の推定電流Imと測定電流Irとの乖離幅は、ハイレート充放電による内部抵抗の上昇量に応じて大きくなる。本実施の形態では、この点に着目し、推定電流Imと測定電流Irとの差(推定電流差ΔI)を用いてハイレート抵抗上昇量ΔRhを推定する。
ハイレート抵抗上昇によって生じる推定電流Imと測定電流Irとの乖離幅を推定電流差ΔIと定義し、式(1b)に示す。
なお、推定電流差ΔIは、放電時は正の値となり、充電時は負の値となる。
ここで、基準抵抗Rstdとは、磨耗劣化量ΔRaと新品抵抗Rr0との合計値(=ΔRa+Rr0)である。新品抵抗Rr0は、バッテリ400の未使用時の初期抵抗である。
ここで、推定抵抗Rmにはハイレート抵抗上昇の影響は反映されておらず無視できるものと仮定すれば、推定抵抗Rmは基準抵抗Rstdと等しくなるため、上記の式(1c)、(1d)はそれぞれ下記の(1e)、(1f)に変形することができる。
ΔVhr=ΔRh・Ir=(Rr−Rm)・Ir …(1f)
また、電池モデルの推定抵抗Rmが変化しない場合、ハイレート抵抗上昇の影響が推定電流Imに反映される。そのため、推定電流Imはハイレート抵抗上昇の影響が含まれないとした測定電流Irよりも大きくなる。その差に基づく電圧差をハイレート抵抗上昇による推定電圧降下量ΔVhmとすると推定電圧降下量ΔVhmは下記の式(1g)で求まる。
ハイレート抵抗上昇による電圧降下量ΔVhは、式(1a)に示すように推定電圧降下量ΔVhmと実電圧降下量ΔVhrとで等しいと仮定すると、式(1h)が導かれる。
式(1h)に、式(1f)、(1g)を代入すると、式(1i)が導かれる。
式(1i)をハイレート抵抗上昇量ΔRhで整理し、さらに式(1a)を代入してRmからRrに変換すると、上述した式(1)を導くことができる。
以上のように、本実施の形態では、ハイレート充放電時に電池モデル(SOH制御)で推定された推定電流Imと実際に測定された測定電流Irとの間にハイレート抵抗上昇量に応じた乖離(推定電流差ΔI)が発生する点に着目し、この推定電流差ΔIを用いてハイレート抵抗上昇量ΔRhを推定する。そのため、ハイレート抵抗上昇量ΔRhそのものを精度よく推定することができる。
上述の実施の形態1では、推定抵抗Rmを用いてハイレート抵抗上昇量ΔRhを算出したが、本変形例では、推定抵抗Rmを用いる部分を簡素化する。
この式(2a)は、実施の形態1で示した式(1)を抵抗比および電流比で整理し、ハイレート抵抗上昇量ΔRhおよび推定抵抗Rmを固定値とする(たとえばn年の規定年数劣化後の値ΔRhnyおよびRmnyとして予め規定する)ことで導出される。
このように、本変形例では、推定抵抗Rmを用いることなく、規定年数後のハイレート抵抗上昇量ΔRhが許容値を超えるか否かに基づいてハイレート劣化の有無を判定することができる。
上述の実施の形態1では、電池モデルに従って推定された推定電流Imを用いてハイレート抵抗上昇量ΔRhを推定した。
式(3a)において、「ΔR」は新品抵抗Rr0からの内部抵抗上昇量であり、磨耗劣化量ΔRaとハイレート抵抗上昇量ΔRhとの合計値である。
ECU600は時刻t2にて磨耗劣化量ΔRaの学習を許可する。
そして、ECU600は、時刻t4以降の車両走行中において測定された測定抵抗Rrを「測定抵抗RR2」として取得し、測定抵抗RR2から磨耗劣化量ΔRaの学習値を減じた値をハイレート抵抗上昇量ΔRhとして算出する。
なお、上述した測定抵抗RR1を記憶しておき、ハイレート抵抗上昇量ΔRhを式(3c)で算出するようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、充放電停止後から十分に放置することによりハイレート抵抗上昇が解消する点に着目し、放置後の起動時(READY−OFF後に再びREADY−ONに切り替えられた時)において放置時間τがハイレート抵抗上昇解消時間T1を超えている場合には、ハイレート抵抗上昇が解消しておりかつ新たなハイレート充放電が行なわれていない測定抵抗RR1を用いて磨耗劣化量ΔRaを学習する。そのため、磨耗劣化量ΔRaを精度よく学習することができる。そして、走行中(充放電中)の測定抵抗RR2から磨耗劣化量ΔRaの学習値を減じた値をハイレート抵抗上昇量ΔRhとして推定する。そのため、ハイレート抵抗上昇量ΔRhの推定精度も向上する。
上述の実施の形態2では、放置後の起動時に、ハイレート抵抗上昇量ΔRhが解消しているものとして、起動時の測定抵抗Rrから磨耗劣化量ΔRaを学習し、その磨耗劣化量ΔRaの学習値を用いてハイレート抵抗上昇量ΔRhを推定した。
以上のように、本変形例では、ハイレート抵抗上昇解消時の内部パラメータで求めた推定電流Im0と現在の内部パラメータで求めた推定電流Imとの差を用いて、現在のハイレート抵抗上昇量ΔRhを推定する。そのため、上述の実施の形態2と同様、ハイレート抵抗上昇量ΔRhの推定精度が向上するとともに、オンボードでも安価かつ簡易にハイレート抵抗上昇量ΔRhを推定することができる。
本実施の形態では、上述の実施の形態1,2で精度よく推定されたハイレート抵抗上昇量ΔRhを用いてハイレート劣化状態を精度よく判定するとともにハイレート劣化を適切に抑制する。
図17は、ハイレート劣化の再切り分け処理(図15のS32の処理)の処理手順を示すフローチャートである。
Claims (7)
- 二次電池の監視装置であって、
前記二次電池の電池電流、電池電圧および電池温度を測定する測定部と、
予め与えられた電池モデルに従って、前記電池電圧および前記電池温度の測定値に対応する前記電池電流を推定する電流推定部と、
前記二次電池の充放電の継続に起因する前記二次電池の電池抵抗の一時的な上昇量をハイレート劣化量として算出するハイレート劣化量算出部とを備え、
前記ハイレート劣化量算出部は、前記電池電流の測定値をIr、前記電池電流の測定値および前記電池電圧の測定値から求まる前記電池抵抗の測定値をRr、前記電池モデルに従って推定される前記電池電流の推定値をIm、前記電池電流の推定値と前記電池電圧の測定値と前記電池電流の測定値と前記電池温度の測定値とから求まる前記電池抵抗の推定値をRmとするとき、前記ハイレート劣化量を、(Im−Ir)/Im×Rrおよび(Im−Ir)/Ir×Rmのいずれか一方の算出式を用いて算出し、
前記監視装置は、前記ハイレート劣化量が所定値を超える場合に、前記二次電池がハイレート劣化状態であると判定する状態判定部をさらに備える、二次電池の監視装置。 - 二次電池の監視装置であって、
前記二次電池の電池電流、電池電圧および電池温度を測定する測定部と、
前記二次電池の充放電の継続に起因する前記二次電池の電池抵抗の一時的な上昇量をハイレート劣化量として算出するハイレート劣化量算出部と、
前記二次電池の経年劣化による前記電池抵抗の定常的な上昇量を磨耗劣化量として算出する磨耗劣化量算出部とを備え、
前記磨耗劣化量算出部は、前記二次電池の充放電停止状態が所定時間以上継続した後に測定された前記電池電流および前記電池電圧から求まる前記電池抵抗の測定値をRr1、前記二次電池の未使用時の初期抵抗をRr0とするとき、前記磨耗劣化量をRr1−Rr0の算出式を用いて算出して記憶し、
前記ハイレート劣化量算出部は、前記二次電池の充放電が可能な状態で測定された前記電池電流および前記電池電圧から求まる前記電池抵抗の測定値をRr2、記憶された前記磨耗劣化量をΔRaとするとき、前記ハイレート劣化量を、Rr2−Rr0−ΔRaおよびRr2−Rr1のいずれか一方の算出式を用いて算出する、二次電池の監視装置。 - 前記監視装置は、前記ハイレート劣化量が所定値を超える場合に、前記二次電池がハイレート劣化状態であると判定する状態判定部をさらに備える、請求項2に記載の二次電池の監視装置。
- 前記監視装置は、前記状態判定部によって前記二次電池が前記ハイレート劣化状態であると判定された場合、前記二次電池の充放電を制限し、前記二次電池が前記ハイレート劣化状態であると判定されない場合、前記二次電池の充放電の制限を解除する充放電制御部をさらに備える、請求項3に記載の二次電池の監視装置。
- 前記監視装置は、
前記二次電池の充放電履歴に基づいて、前記二次電池の充放電の継続に起因する前記二次電池の劣化の度合いを示すハイレート劣化評価値を、前記二次電池の放電に応じて放電側に変化させ、前記二次電池の充電に応じて充電側に変化させるように算出する評価値算出部と、
前記ハイレート劣化評価値と充電側閾値および放電側閾値との比較結果に応じて、前記
ハイレート劣化量が増加した要因が充電および放電のいずれであるのかを判定する要因判定部とをさらに備える、請求項1〜4のいずれかに記載の二次電池の監視装置。 - 前記監視装置は、前記二次電池の充電および放電のいずれか一方が制限された状態で前記ハイレート劣化量が上昇した場合、前記ハイレート劣化量が増加した要因が、充電および放電のうち制限された方とは反対の方であると判定する要因判定部をさらに備える、請求項1〜5のいずれかに記載の二次電池の監視装置。
- 前記二次電池は、車両に搭載されるリチウムイオン二次電池である、請求項1〜6のいずれかに記載の二次電池の監視装置。
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