JP5699994B2 - 電動圧縮機 - Google Patents
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Description
電動圧縮機は、流体を圧縮する圧縮機構と、圧縮機構を駆動する電動モータが一体化された圧縮機である。
ハイブリッド自動車では、電動圧縮機を内燃エンジンに直に固定した電動圧縮機の配置構造が採用されている場合がある。
この場合では、エンジンルームにおいてフレームやボディの一部を構成するサイドメンバに接近した位置に電動圧縮機が配置されている。
電気自動車の場合、電動圧縮機を走行用電動モータの前部あるいは側部に固定した電動圧縮機の配置構造が採用されている場合があるほか、モータルームにおいてフレームやサイドメンバに電動圧縮機が配置されることもある。
特許文献1に開示された車両用電動圧縮機は、圧縮機構と電動機がハウジング内に収容され、電動機の回転制御を行うモータ駆動回路がハウジングの外側に配設されている構造である。
車両用電動圧縮機におけるモータ駆動回路の外側にモータ駆動回路を外力から保護するカバー部材が設けられている。
また、車両用電動圧縮機では、ハウジングの脚部の先端部側となるボス部に応力集中部が設けられている。
このため、車両用電動圧縮機が外力を受けると、脚部の根元側よりもボス部が先に破断して、脚部は圧縮機およびモータ駆動回路と一体に移動する。
これにより、例えば、根元から破断した脚部がモータ駆動回路に衝突することが防止される。
例えば、万が一の衝突等によりカバー部材による保護が不可能な外力が加わった場合、車両のエンジンに固定された電動圧縮機では、カバー部材が破損するとともにモータ駆動回路が破損する可能性が高い。
一方、外力を受けると脚部の根元側よりもボス部が先に破断するように、脚部の先端部側となるボス部に応力集中部を設けているが、脚部の強度を積極的に低下させる構造であり、電動圧縮機を車両へ確実に固定するという思想と背反する。
また、上記の電動圧縮機において、前記取付部は、当該取付部と前記車体との間に前記ハウジングが配置されるように前記ハウジングに固定される構成としてもよい。
この場合、モータ駆動回路を確実に保護することができる。
この場合、外力による荷重がカバーを介して締結手段および脚部へ伝達されるから、ハウジングが直ちに外力を受けることはない。
この場合、万が一の車両衝突によりカバーが外力を受けても、間隙に設けた緩衝材により、カバーに加わる外力を吸収することができ、ハウジングが直ちに外力を受けることはない。
以下、第1の実施形態に係る電動圧縮機を図面に基づいて説明する。
本実施形態では、ハイブリッド自動車に搭載される電動圧縮機を例として説明する。
電動圧縮機は、車両用空調装置の冷凍回路の一部を構成する要素である。
図1に示す走行用のエンジン10はハイブリッド自動車(以下「車両」と表記する)のエンジンルーム内に設置されている。
図1の下側を前方側とし上側を後方側とし、図1の左右方向を車両の幅方向とする。
エンジンルームには、エンジン10の他に図示しないが走行用モータ、発電機、パワーコントロールユニット(PCU)等が設置されている。
エンジンルームは、車両を構成するフレーム(図示せず)やボディの一部であるサイドメンバ(図示せず)により区画形成される空間部である。
締結ボルト12は締結手段に相当する。
電動圧縮機11は、アルミ系金属材料により形成された筒状のハウジング13を備えている。
ハウジング13は、圧縮機構14を収容する第1ハウジング部15と、電動モータ16を収容するモータハウジング部17と、モータ駆動回路18を収容する第2ハウジング部19を有する。
図1および図2に示すように、第1ハウジング部15とモータハウジング部17の一端が接合され、モータハウジング部17の他端と第2ハウジング部19が接合されている。
脚部20〜22には締結ボルト12を挿通する挿通孔23が形成されている。
図1、図3および図4に示すように、エンジン10の左側面には、脚部20が当接される台座部24が形成されているほか、脚部21に当接される台座部25および脚部22に当接される台座部26が形成されている。
台座部24〜26には締結ボルト12の螺入可能なねじ孔27が形成されている。
電動圧縮機11がエンジン10に固定される状態では、電動圧縮機11は横置き状態となり、2個の脚部20、21が上部に位置し、1個の脚部22が下部に位置するほか、各脚部20〜22の挿通孔23の挿通方向は車両の幅方向と一致する。
また、電動圧縮機11がエンジン10に固定される状態では、第2ハウジング部19が前方に位置し、第1ハウジング部15は後方に位置し、モータハウジング部17は第2ハウジング部19と第1ハウジング部15との間に位置する。
圧縮機構14は、固定スクロールに対して可動スクロールが旋回することにより流体としての冷媒を吸入して圧縮し、圧縮後の冷媒を吐出する機能を有している。
電動モータ16は、回転軸(図示せず)を備えたロータ(図示せず)と、ロータの周囲を覆うステータ(図示せず)とを有している。
回転軸は可動スクロールに連結され、ステータはステータコイルを備え、モータハウジング部17の内壁に固定されている。
ステータコイルは高電圧の電力が作用する部位である。
モータ駆動回路18は、バッテリからの直流電力を交流電力に変換するためのスイッチング素子等の電子部品により構成されている。
モータ駆動回路18と電動モータ16はクラスタブロック(図示せず)や気密端子(図示せず)により接続されている。
また、モータ駆動回路18はバッテリの電力供給を受けるための電力供給ケーブル(図示せず)を備えている。
因みに、モータ駆動回路18、クラスタブロック、気密端子および電力供給ケーブルは高電圧の電力が作用する部位である。
カバー28は、第2ハウジング部19の端面と対向する保護部29と、保護部29と連結され、締結ボルト12を介して脚部20〜22に固定される取付部30、31を有する。
保護部29の外側面は曲面により形成されているほか、保護部29の内側面は平面により形成されている。
保護部29と第2ハウジング部19との間には間隙Aが形成されている。
間隙Aは、カバー28が外力を受けてもカバー28と第2ハウジング部19が直ちに干渉しないようにするための間隙である。
従って、間隙Aの距離はスペース制約の許容範囲において可能な限り大きく設定することが好ましい。
取付部30には、ハウジング13の脚部20、21の挿通孔23に対応する位置に通孔32が形成されている。
取付部31には、ハウジング13の脚部22の挿通孔23に対応する位置に通孔32が形成されている。
通孔32に締結ボルト12が挿通され、締結ボルト12の締結により、取付部30は脚部20〜22と締結ボルト12の頭部との間に固定される。
つまり、カバー28はハウジング13の外部に固定され、ハウジング13との間に間隙Aを介して配置される。
電動圧縮機11がエンジン10に固定されている状態では、取付部30、31の長手方向は車両の前後方向と一致する。
このため、保護部29が前後方向の成分を含む外力を受けたとき、外力の前後方向の成分は取付部30、31を介して締結ボルト12に伝達される。
図4に示すように、エンジン10の台座部24〜26に脚部20〜22の一方の端面を当接させ、台座部24〜26のねじ孔27と脚部20〜22の挿通孔23の位置を一致させる。
脚部20〜22の他方の端面にカバー28の取付部30、31を当接させ、脚部20〜22の挿通孔23と取付部30、31の通孔32を一致させて、締結ボルト12を通孔32および挿通孔23に挿通させ、台座部24〜26のねじ孔27に螺入する。
締結ボルト12の締結により、カバー28が脚部20〜22および締結ボルト12に保持され、電動圧縮機11はエンジン10に固定される。
電動圧縮機11は冷凍回路の配管と接続され、電動圧縮機11の電力供給ケーブルがバッテリ等の電力供給側のケーブルと接続される。
エンジン10に電動圧縮機11が固定された状態では、カバー28の取付部30、31は、車両の幅方向においてエンジン10から最も離れた締結ボルト12の頭部と脚部20〜22との間に位置する。
モータ駆動回路18にバッテリからの直流電力が供給されると、電動モータ16への三相交流電力の供給が可能となり、電動モータ16は駆動可能な状態となる。
モータ駆動回路18の制御により電動モータ16が駆動されると、可動スクロールが固定スクロールに対して旋回し、圧縮機構14が駆動する。
圧縮機構14の駆動により冷凍回路の冷媒が圧縮機構14の作動室へ導入され、作動室に導入された冷媒は圧縮機構14により圧縮され、圧縮された高圧の冷媒は冷凍回路へ吐出される。
冷凍回路に吐出された高温高圧の冷媒は冷凍回路に設けられている凝縮器へ導入される。
図1に示すように、本実施形態の電動圧縮機11では、カバー28(保護部29)が前方を中心とする特定範囲Rの方向からの外力(図1の白抜矢印は外力を示す)を受ける状態にある。
特定範囲Rは、カバー28が設けられない場合に、モータ駆動回路18が何らかの外力を受ける可能性が高い外力の入力方向の範囲である。
外力の大きさがカバー28を破損しない程度の場合、カバー28が外力を受け止め、モータ駆動回路18を保護することができる。
また、衝突によりカバー28が外力を受けると、外力による荷重がカバー28を介して締結ボルト12および脚部20〜22へ伝達されるから、モータ駆動回路18が直ちに外力を受けることはない。
なお、カバー28に入力される外力のうち前後方向の成分は、締結ボルト12の軸方向と直角方向となる。
カバー28の取付部30、31は、車両の幅方向においてエンジン10から最も離れた締結ボルト12の頭部と脚部20〜22との間に位置することから、荷重を受ける締結ボルト12には過大なモーメントが生じやすい。
例えば、図5に示すように、脚部20〜22や締結ボルト12の破損により、電動圧縮機11がエンジン10から離脱し、後方へ向けて移動する。
後方へ移動した電動圧縮機11がフレーム等と衝突し、仮に第1ハウジング部15が損傷しても冷媒が漏洩するだけである。
電動圧縮機11がエンジンルーム内において外力の入力側から離れるように移動することにより、モータ駆動回路18は直接外力を受けることがない。
また、第2ハウジング部19と保護部29との間に間隙Aが形成されているから、保護部29がモータ駆動回路18側へ移動したとしても、モータ駆動回路18が直ちに外力を受けることはない。
さらに、カバー28が変形したりハウジング13から離脱したりしてモータ駆動回路18にカバー28が干渉する場合でも、カバー28の変形や離脱により外力に基づくエネルギーは低減されており、モータ駆動回路18が破損する可能性は小さい。
(1)万が一の衝突によりカバー28が外力を受けても、カバー28と第2ハウジング部19との間に形成された間隙Aにより、カバー28に加わる外力を吸収し、ハウジング13が直ちに外力を受けることはない。よって、ハウジング13(第2ハウジング部19)に収容された要素であり、高電圧の電力が作用するモータ駆動回路18を確実に保護することができる。また、カバー28が外力を受けると、外力による荷重がカバー28を介して締結ボルト12および脚部20〜22へ伝達される。締結ボルト12および脚部20〜22へ伝達される荷重が締結ボルト12および脚部20〜22の少なくとも一方を破断する大きさの場合には、電動圧縮機11はエンジン10から離脱する。そして、カバー28と一体となって外力の入力側から離れる方向へ移動し、モータ駆動回路18を確実に保護することができる。
(2)カバー28の取付部30、31は、締結ボルト12が螺入されているエンジン10から最も離れた締結ボルト12の頭部と脚部20〜22との間に位置することから、荷重を受ける締結ボルト12には過大なモーメントが生じやすい。このため、締結ボルト12に過大なモーメントが生じた場合、脚部20〜22および締結ボルト12の少なくとも一方を破損させることができる。
(4)カバー28はモータ駆動回路18を保護する機能と、外力の前後方向の成分を締結ボルト12および脚部20〜22へ荷重として伝達する機能を有する。このため、単にカバー28がモータ駆動回路18を保護するだけでなく、電動圧縮機11のエンジン10からの離脱を図るための荷重伝達の要素とすることができる。
(5)カバー28は締結ボルト12を介して脚部20〜22に固定されるから、カバー28を固定するための手段を他に設ける必要がなく、部品点数の増大を防止することができる。また、カバー28の脚部20〜22への固定と、電動圧縮機11のエンジン10への固定とを締結ボルト12によって同時に行うことができるので、固定する作業を簡素化することができる。
次に、第2の実施形態に係る電動圧縮機を図面に基づいて説明する。
本実施形態の電動圧縮機は、カバーの構造とカバーの固定位置が第1の実施形態の電動圧縮機と異なる。
本実施形態において第1の実施形態と同一の構成については、第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
モータハウジング部17の脚部20〜22に挿通された締結ボルト12はエンジン10の台座部24〜26のねじ孔27に螺入され、これにより電動圧縮機41はエンジン10に固定される。
保護部43と第2ハウジング部19との間には間隙Aが形成されている。
取付部44は、ハウジング13の外周面に沿って第2ハウジング部19から第1ハウジング部15側へ延在する板状の部位である。
取付部44には、モータハウジング部17に固定する固定ボルト46を挿通する通孔45が形成されている。
モータハウジング部17には、固定部材としての固定ボルト46が螺入される複数のねじ孔(図示せず)が形成されている。
固定ボルト46のサイズや数は、カバー42が受ける外力の大きさを考慮して決定すればよく、カバー42が破損する外力であってもカバー42をモータハウジング部17から離脱させない程度の固定ボルト46のサイズおよび数を設定すればよい。
電動圧縮機41がエンジン10に固定されている状態では、取付部44の長手方向は車両の前後方向と一致する。
このため、保護部43が前後方向の成分を含む外力を受けたとき、外力の前後方向の成分は取付部44を通じてモータハウジング部17に伝達される。
外力の大きさがカバー42を破損しない程度の場合、カバー42が外力を受け止め、モータ駆動回路18を保護することができる。
また、衝突によりカバー42が外力を受けると、外力による荷重がカバー42を介して締結ボルト12および脚部20〜22へ伝達されるから、モータ駆動回路18が直ちに外力を受けることはない。
なお、カバー42に入力される外力のうち前後方向の成分は、締結ボルト12の軸方向と直角方向となることから、締結ボルト12には過大なモーメントが生じやすい。
脚部20〜22や締結ボルト12の破損により、電動圧縮機41がエンジン10から離脱し、後方へ向けて移動する。
このため、電動圧縮機41におけるモータ駆動回路18は直接外力を受けることがない。
また、外力による荷重がカバー42を介して締結ボルト12および脚部20〜22へ伝達される。
伝達される荷重が締結ボルト12および脚部20〜22の少なくとも一方を破断する大きさの場合には、電動圧縮機41はエンジン10から離脱し、カバー42と一体となって外力の入力側から離れる方向へ移動し、モータ駆動回路18を保護することができる。
荷重を受けた締結ボルト12には過大なモーメントが生じ易いため、過大なモーメントが生じた場合、脚部20〜22および締結ボルト12の少なくとも一方は破損させることができる。
また、カバー42は固定ボルト46を用いて固定するからハウジング13をエンジン10に固定してからカバー42を取り付けることが可能である。
次に、第3の実施形態に係る電動圧縮機について図面に基づき説明する。
本実施形態は、カバーの保護部と第2ハウジング部との間の間隙に緩衝材を介在させた例である。
本実施形態において第1の実施形態と同一の構成については、第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
緩衝材52は、例えば、弾性を有するゴム系材料が好ましく、ゴム系材料以外の衝撃を吸収する材料であってもよい。
本実施形態によれば、万が一の車両の衝突等によりカバー28が外力を受け、脚部20〜22から離脱しても、カバー28と第2ハウジング部19との間の間隙に介在した緩衝材52が衝撃を吸収して、ハウジング13が直ちに外力を受けることはない。よって、モータ駆動回路18に対する衝撃を低減することができる。
次に、第4の実施形態に係る電動圧縮機について説明する。
本実施形態において第1の実施形態と同一の構成については、第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
モータハウジング部67の上部には、モータハウジング部67と一体形成された第2ハウジング部69が形成されている。
第1ハウジング部65には圧縮機構64が収容されており、モータハウジング部67には電動モータ66が収容されている。
第2ハウジング部69にはモータ駆動回路68が収容されている。
モータハウジング部67の上部の第1ハウジング部65寄りには脚部70が一つ設けられ、下部には脚部71、72が設けられている。
脚部70〜72には、締結ボルト12の挿通を可能とする挿通孔73が形成されている。
エンジン10には脚部70と当接可能な台座部74が形成されているほか、脚部71と当接可能な台座部75と、脚部72と当接可能な台座部(図示せず)が形成されている。
台座部74、75および図示しない台座部には、締結ボルト12の螺入可能とするねじ孔77が形成されている。
保護部79は、モータ駆動回路68を保護する上面板82と、電動モータ66を保護する前面板83を備えている。
上面板82と第2ハウジング部69との間には間隙Bが形成され、前面板83とモータハウジング部67の端面との間には間隙Cが形成されている。
上面板82の側端から上側の脚部70へ向けて上側取付部80が延在し、脚部70の挿通孔73に対応する位置に通孔84が形成されている。
前面板83の側端から第1ハウジング部65へ向けて下側取付部81が延在し、下側取付部81には脚部71、72の挿通孔73に対応する位置に通孔84が形成されている。
本実施形態のカバー78は、締結ボルト12の締結により脚部70〜72に固定される。
締結ボルト12および脚部70〜72へ伝達される外力による荷重が締結ボルト12および脚部70〜72の少なくとも一方を破断する大きさの場合には、電動圧縮機61はエンジン10から離脱する。
これにより、電動圧縮機61はカバー78と一体となって外力の入力側から離れる方向へ移動し、モータ駆動回路68の破損を防止することができる。
○ 上記の実施形態では、電動圧縮機の固定先を車両のエンジンとしたが、固定先はエンジンに限定されない。電動圧縮機の固定先は、例えば、車両フレームやサイドメンバであってもよいし、走行用モータや発電機等、エンジンルームやモータルーム内の部材や機器としてもよい。また、電動圧縮機を車両の前後左右や上下のどの位置に設けてもよい。
○ 上記の実施形態では、電動圧縮機の圧縮機構はスクロール式の圧縮機構としたが、これに特定されない。電動圧縮機の圧縮機構の形式は自由であり、例えば、ベーン式や往復ピストン式の圧縮機構であってもよい。
○ 上記の実施形態では、カバーがモータ駆動回路を収容した第2ハウジング部との端面全部と対向する保護部としたが、保護部は第2ハウジング部の外周を覆うような筒状の形状であってもよい。また、カバーは第2ハウジング部との端面全部でなく一部を保護するように第2ハウジング部と対向する保護部を設けてもよい。
○ 第2の実施形態を除く各実施形態では、ボルトの頭部と脚部との間にカバーの取付部が固定されたが、取付部はボルトの頭部と脚部との間に固定されることに限定されない。例えば、エンジンの台座部と脚部との間に取付部が固定されてもよい。
○ 第3の実施形態を除く各実施形態では、カバーと第2ハウジングとの間に間隙を形成するように構成したが、第3の実施形態のように各間隙に緩衝材を介在させてもよい。
○ 第4の実施形態を除く各実施形態では、モータハウジング部とモータ駆動回路が収容される第2ハウジング部が接合される構成としたが、モータハウジング部と第2ハウジング部を一体形成してもよい。この場合、蓋部材により第2ハウジング部を覆うようにすればよい。
11、41、51、61 電動圧縮機
12 締結ボルト(締結手段)
13、63 ハウジング
14、64 圧縮機構
15、65 第1ハウジング部
16、66 電動モータ
17、67 モータハウジング部
18、68 モータ駆動回路
19、69 第2ハウジング部
20、21、22、70、71、72 脚部
28、42、78 カバー
29、43、79 保護部
30、31、44 取付部
32、45、84 通孔
46 固定ボルト
52 緩衝材
80 上側取付部
81 下側取付部
82 上面板
83 前面板
A、B、C 間隙
R 特定範囲
Claims (5)
- 流体を圧縮する圧縮機構と、
前記圧縮機構を駆動する電動モータと、
前記電動モータを駆動するモータ駆動回路と、
前記圧縮機構、前記電動モータおよび前記モータ駆動回路を収容するハウジングと、を備えた電動圧縮機において、
前記ハウジングは、挿通孔を有するとともに当該挿通孔に挿通される締結手段を介して車両に固定される脚部を備え、
前記ハウジングの外部には衝突による外力から前記ハウジングを保護するカバーが固定され、
前記カバーは保護部と当該保護部に連結される取付部とを有し、
前記保護部は前記ハウジングとの間に間隙を介して配置されるとともに前記締結手段の挿通方向に延び、
前記取付部は前記締結手段の挿通方向と交わる方向に延びるとともに前記ハウジングに固定され、
前記間隙により前記カバーに加わる前記外力を吸収することを特徴とする電動圧縮機。 - 前記取付部は、当該取付部と前記車体との間に前記ハウジングが配置されるように前記ハウジングに固定されることを特徴とする請求項1記載の電動圧縮機。
- 前記ハウジングは複数のハウジング部からなり、前記カバーは前記モータ駆動回路を収容する前記ハウジング部を覆うことを特徴とする請求項1又は2記載の電動圧縮機。
- 前記カバーは前記締結手段により前記ハウジングに固定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の電動圧縮機。
- 前記間隙に緩衝材を介在させたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の電動圧縮機。
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