JP5693825B2 - フタルイミド系化合物、ナフタルイミド系化合物、無水ナフタル酸系化合物、これら含む電子輸送材料、及び有機薄膜太陽電池 - Google Patents
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Description
従来、実用化されてきたのは、単結晶Si、多結晶Si、アモルファスSi等に代表されるシリコン系太陽電池であるが、高価であることや原料Siの不足問題等が表面化するにつれて、次世代太陽電池への要求が高まりつつある。このような背景の中で、有機太陽電池は、安価で毒性が低く、原材料不足の懸念もないことから、シリコン系太陽電池に次ぐ次世代の太陽電池として大変注目を集めている。
n層としてチタニア等の無機半導体表面にルテニウム色素等の増感色素を単分子吸着させ、p層として電解質溶液を用いたものは、色素増感太陽電池(所謂グレッツエルセル)と呼ばれ、変換効率の高さから、1991年以降精力的に研究されてきた。しかしながら、溶液を用いるため、長時間の使用に際して液漏れする等の欠点を有していた。
そこで、このような欠点を克服するため、最近、電解質溶液を固体化した全固体型の色素増感太陽電池も研究されている。例えば、多孔質チタニアの細孔に有機物をしみ込ませる技術が検討されているが、この技術は難易度が高いため、再現性よく高変換効率が発現できる太陽電池は完成していないのが現状である。
有機薄膜太陽電池は、最初メロシアニン色素等を用いた単層膜で研究が進められてきたが、p層/n層の多層膜にすることで変換効率が向上することが見出され、それ以降多層膜が主流になってきている。このとき用いられた材料はp層として銅フタロシアニン(CuPc)、n層としてペリレンイミド類(PTCBI)、第3層目として含窒素系複素環化合物(バソクプロイン)であった。
また、特許文献4には、光電変換素子の変換効率を向上する方法が記載されている。
特許文献1のフェナントロリン系化合物は、電子輸送性が乏しく、移動度が10−6cm2/Vs程度と非常に低い。また、特許文献2のペリレンテトラカルボン酸イミド誘導体は、有機層と陰極にエネルギー障壁があるため電子取出しが不十分である。
1.下記式(1)で表される化合物。
Rgはそれぞれ、置換もしくは無置換の、ベンゼン環又はナフタレン環であり、
Xはそれぞれ、酸素原子、又はN−R1であり、
R1はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜C20の置換もしくは無置換のアルキル基、C2〜C20の置換もしくは無置換のアルケニル基、C2〜C20の置換もしくは無置換のアルキニル基、C6〜C20の置換もしくは無置換のアリール基、C3〜C20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、C1〜C20の置換もしくは無置換のアルキルオキシ基、C6〜C20の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C6〜C20の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、C1〜C20の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基であり、
nは2又は3である。)
2.下記式(1A)で表される化合物である1に記載の化合物。
3.前記式(1)で表される化合物が、下記式(1B)又は(1C)で表わされる化合物である2に記載の化合物。
aは0〜4の整数、bは0〜3の整数、cは0〜2の整数、dは0〜2の整数、eは0又は1、fは0〜2の整数、gは0〜2、hは0〜2の整数、iは0〜2の整数、jは0又は1である。
a〜iが2以上の場合、2以上のR11〜R20はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)]
4.上記1に記載の化合物を含有する電子輸送材料。
5.一対の電極の間に1〜3のいずれかに記載の化合物を含む有機薄膜太陽電池。
6.前記化合物を陰極側のバッファー層として有する5に記載の有機薄膜太陽電池。
7.上記5又は6に記載の有機薄膜太陽電池を具備する装置。
Rgはそれぞれ、置換もしくは無置換の、ベンゼン環又はナフタレン環であり、
Xはそれぞれ、酸素原子、又はN−R1であり、
R1はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜C20の置換もしくは無置換のアルキル基、C2〜C20の置換もしくは無置換のアルケニル基、C2〜C20の置換もしくは無置換のアルキニル基、C6〜C20の置換もしくは無置換のアリール基、C3〜C20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、C1〜C20の置換もしくは無置換のアルキルオキシ基、C6〜C20の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C6〜C20の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、C1〜C20の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基であり、
nは2又は3である。
特に、式(1A)で表される化合物は、下記式(1B)又は(1C)で表わされる化合物であることが好ましい。
尚、Cx〜Cyは炭素数がx〜yであることを意味する。
a〜iが2以上の場合、2以上のR11〜R20はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。例えば、aが2以上である場合、各R11は同一でも異なっていてもよい。
R1はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C1〜C20の置換もしくは無置換のアルキル基、C2〜C20の置換もしくは無置換のアルケニル基、C2〜C20の置換もしくは無置換のアルキニル基、C6〜C20の置換もしくは無置換のアリール基、C3〜C20の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、C1〜C20の置換もしくは無置換のアルキルオキシ基、C6〜C20の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C6〜C20の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、C1〜C20の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基である。
これら各基の例としては、上述したR11〜R20と同様な基が挙げられる。
ここで、電子移動度はTOF(Time Of Flight)法(オプテル株式会社(現住友重機械メカトロニクス株式会社、型番:TOF−401))により算出する。
具体的には、ITO/本発明の化合物層/Alの構成としたものについて、室温(23度)において、光照射により生じる過渡電流の時間特性(過渡特性時間)を測定し、以下の式により電子移動度を算出する。
電子移動度(cm2/Vs)=(本発明層(cm))2/(過渡特性時間(s)・印加電圧(V))
尚、本発明の電子輸送材料は、本発明の化合物単独から形成されていてもよいし、本発明の化合物と他の成分の混合物から形成されていてもよい。
(1)下部電極/本発明の有機化合物層/上部電極
(2)下部電極/p層/n層/上部電極
(3)下部電極/バッファー層/p層/n層/上部電極
(4)下部電極/p層/n層/バッファー層/上部電極
(5)下部電極/バッファー層/p層/n層/バッファー層/上部電極
(6)下部電極/バッファー層/p層/i層(又はp材料とn材料の混合層)/n層/バッファー層/上部電極
下部電極、上部電極の材料は特に制限はなく、公知の導電性材料を使用できる。例えば、p層と接続する電極としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)や金(Au)、オスミウム(Os),パラジウム(Pd)等の金属が使用でき、n層と接続する電極としては、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、インジウム(In),カルシウム(Ca),白金(Pt)リチウム(Li)等の金属やMg:Ag、Mg:InやAl:Li等の二成分金属系,さらには上記P層と接続する電極例示材料が使用できる。
尚、高効率の光電変換特性を得るためには、例えば有機薄膜太陽電池が太陽電池の場合、太陽電池の少なくとも一方の面は太陽光スペクトルにおいて充分透明にすることが望ましい。透明電極は、公知の導電性材料を使用して、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保するように形成する。受光面の電極の光透過率は10%以上とすることが望ましい。一対の電極構成の好ましい構成では、電極部の一方が仕事関数の大きな金属を含み、他方は仕事関数の小さな金属を含む。
p層、p材料とn材料の混合層又はn層のいずれかである。本発明の材料を有機化合物層に使用するとき、具体的には、下部電極/本発明の材料の単独層/上部電極や、下部電極/本発明の材料と、後述するn層材料又はp層材料の混合層/上部電極等の構成が挙げられる。
本発明の材料をp層に用いるときは、n層は特に限定されないが、電子受容体としての機能を有する化合物が好ましい。例えば有機化合物であれば、C60等のフラーレン誘導体、カーボンナノチューブ、ペリレン誘導体、多環キノン、キナクリドン等、高分子系ではCN−ポリ(フェニレン−ビニレン)、MEH−CN−PPV、−CN基又はCF3基含有ポリマー、それらの−CF3置換ポリマー、ポリ(フルオレン)誘導体等を挙げることができる。電子の移動度が高い材料が好ましい。さらに、好ましくは、電子親和力が小さい材料が好ましい。このように電子親和力の小さい材料をn層として組み合わせることで充分な開放端電圧を実現することができる。
一般に、有機薄膜太陽電池は総膜厚が薄いことが多く、そのため上部電極と下部電極が短絡し、セル作製の歩留まりが低下することが多い。このような場合には、バッファー層を積層することによってこれを防止することが好ましい。
バッファー層には、本発明の材料が好ましいが、他の化合物としては、膜厚を厚くしても短絡電流が低下しないようにキャリア移動度が充分に高い化合物が好ましい。例えば、低分子化合物であれば下記に示すNTCDAに代表される芳香族環状酸無水物等が挙げられ、高分子化合物であればポリ(3,4−エチレンジオキシ)チオフェン:ポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)、ポリアニリン:カンファースルホン酸(PANI:CSA)等に代表される公知の導電性高分子等が挙げられる。
基板は、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものが好ましい。例えば、ガラス基板及び透明性樹脂フィルムがある。透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等が挙げられる。
各層の膜厚は特に限定されないが、適切な膜厚に設定する。一般に有機薄膜の励起子拡散長は短いことが知られているため、膜厚が厚すぎると励起子がヘテロ界面に到達する前に失活してしまうため光電変換効率が低くなる。膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生してしまうため、充分なダイオード特性が得られないため、変換効率が低下する。通常の膜厚は1nmから10μmの範囲が適しているが、5nmから0.2μmの範囲がさらに好ましい。
また、添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等が挙げられる。
窒素雰囲気下、4−ブロモ−無水フタル酸(15g,66.1mmol)、メチルアミン(40% in H2O)(8.26ml,99.1mmol)、酢酸ナトリウム(8.67g,106mmol)に酢酸(100ml)を加えて6時間加熱撹拌還流した。反応混合物に水(200ml)を加え、沈殿物を濾別して白色固体(15.2g,96%)を得た。
この固体の核磁気共鳴測定(1H−NMR)の結果を以下に示す。
1H−NMR(400MHz,CDCl3,TMS)δ:3.18(s,3H),7.71(d,J8.0,1H),7.84(d,J8.0,1H),7.98(s,1H).
窒素雰囲気下、中間体A1(10g,41.7mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(13g,50.0mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン錯体(0.65g,0.80mmol)、酢酸カリウム(30g,305mmol)、ジオキサン100ml)を加えて80℃で12時間撹拌した。反応混合物に酢酸エチル(300ml)、水(50ml)を加え、有機層を分取、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒留去して白色固体を得た。これをカラムクロマトグラフィ(シリカゲル/ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製して白色固体(8.0g,67%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3,TMS)δ:1.37(s,12H),3.18(s,3H),7.82(d,J8.0,1H),8.14(d,J8.0,1H),8.27(s,1H).
窒素雰囲気下、中間体A2(1.0g,3.8mmol)、1,3−ジブロモベンゼン(0.41g,1.74mmol)、フッ化セシウム(0.79g,5.22mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g,8.7×10−2mmol)、1,2−ジメトキシエタン(17ml)を加えて80℃で6時間撹拌した。反応混合物に水(50ml)を加え、沈殿物を濾別して白色固体(0.15g,21%)である化合物Aを得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3,TMS)δ:3.23(s,6H),7.65(s,J6.8,1H),7.71(d,J6.8,2H),7.88(s,1H),7.65(d,J6.8,1H),7.98(d,J7.6,2H),8.00.(s,2H),8.11(d,J7.6,2H).
1H−NMR(400MHz,CDCl3,TMS)δ:3.26(s,6H),8.05(d,J8.0,2H),8.30(s,1H),8.61(d,J8.0,2H),8.64(s,2H),9.45(s,1H).
窒素雰囲気下、4−ブロモ−1,8−無水ナフタル酸(10g,36mmol)、メチルアミン(4.5ml,54mmol)、酢酸ナトリウム(4.8g,58mmol)に氷酢酸(110ml)を加えて6時間加熱撹拌還流した。反応混合物に水(200ml)を加え、沈殿物を濾別して白色固体(9.9g,95%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3,TMS)δ:3.56(s,3H),7.85(t,J8.4,1H),8.05(d,J8.0,1H),8.43(d,J8.0,1H),8.58(d,J7.6,1H),8.67(d,J7.6,1H).
窒素雰囲気下、中間体A1(5.0g,17mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(4.8g,1.9mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド ジクロロメタン錯体(0.70g,0.86mmol)、酢酸カリウム(8.5g,86mmol)、ジオキサン(50ml)を加えて80℃で12時間撹拌した。反応混合物にジクロロメタン(150ml)、水(50ml)を加え、有機層を分取、無水硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒留去して淡黄色固体を得た。これをカラムクロマトグラフィ(シリカゲル/ヘキサン:ジクロロメタン=1:3)で精製して白色固体(3.7g,65%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3,TMS)δ:1.45(s,12H),3.57(s,3H),7.78(t,J8.4,1H),8.30(d,J7.6,1H),8.62(d,J7.2,1H),9.12(d,J8.4,1H).
窒素雰囲気下、中間体A2(0.4g,1.2mmol)」、1,3−ジブロモベンゼン(0.1g,0.5mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.03g,2.8×10−2mmol)を1,2−ジメトキシエタン(10ml)に懸濁し、2M炭酸ナトリウム水溶液(2.1g,21mmol/10ml)を加えて80℃で6時間撹拌した。反応混合物に水(50ml)を加え、沈殿物を濾別して白色固体を得た。次にこれにジクロロメタン(150ml)で再結晶して白色固体(0.15g,65%)である化合物Cを得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3,TMS)δ:3.62(s,6H),7.86(t,J7.2,2H),8.03(d,J7.2,2H),8.06(s,1H),8.72−8.76(m,6H),9.67(s,1H).
窒素雰囲気下、実施例3(2)で合成した中間体C2(1.0g,3.0mmol)、4,6−ジクロロピリミジン(0.2g,1.4mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.1g,9.0×10−2mmol)を1,2−ジメトキシエタン(30ml)に懸濁し、2M炭酸ナトリウム水溶液(2.1g,21mmol/10ml)を加えて80℃で6時間撹拌した。反応混合物に水(50ml)を加え、沈殿物を濾別して白色固体を得た。次にこれにジクロロメタン(150ml)で再結晶して白色固体(0.65g,87%)である化合物Dを得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3,TMS)δ:3.60(s,6H),7.68(d,J6.8,2H),7.69(d,J6.8,1H),7.75(d,J7.2,2H),7.78(t,J8.4,2H),7.81(s,1H),7.75(s,1H),8.36(d,J8.4,2H),8.67(d,J7.6,2H),8.69(d,J7.6,2H).
1H−NMR(400MHz,CDCl3,TMS)δ:3.62(s,6H),7.61(s,4H),7.81(d,J8.0,2H),7.86(d,J8.0,2H),8.45(d,J8.0,2H),8.70(d,J8.0,2H)8.72(d,J8.0,2H).
1H−NMR(400MHz,CDCl3,TMS)δ:7.61(s,1H),7.67(s,1H),7.71(d,J7.2,2H),7.81(d,J8.0,2H),7.86(d,J8.0,2H),8.45(d,J8.0,2H),8.70(d,J8.0,2H)8.72(d,J8.0,2H).
実施例7−12
25mm×75mm×0.7mm厚のITO透明電極付きガラス基板をイソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行なった後、UVオゾン洗浄を30分間実施した。洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず下部電極である透明電極ラインが形成されている側の面上に、透明電極を覆うようにして膜厚30nmのCuPcを抵抗加熱蒸着により、1Å/sで成膜した。続けてその上に膜厚60nmのC60を抵抗加熱蒸着により1Å/sで成膜した。
C60膜の上に、表1に示す化合物A〜Fのいずれかを抵抗加熱蒸着により、膜厚10nm、1Å/sで成膜した。最後に、連続して対向電極として金属Alを膜厚80nm蒸着させ、有機薄膜太陽電池を形成した。面積は0.05cm2であった。
作製した有機薄膜太陽電池をAM1.5条件下(光強度100mW/cm2)でI−V特性を測定した。その結果、開放端電圧(Voc)、短絡電流密度(Jsc)、曲線因子(FF)、変換効率(η)を表1に示す。
化合物Aの膜を形成しなかった他は、実施例1と同様に有機薄膜太陽電池を作製し評価した。結果を表1に示す。
実施例1の化合物Aをフッ化リチウム(LiF)に換えた他は、実施例1と同様に有機薄膜太陽電池を作製し評価した。結果を表1に示す。
本発明の有機薄膜太陽電池は、時計、携帯電話及びモバイルパソコン等に使用できる。
Claims (3)
- 一対の電極を有し、下記式(1B)又は(1C)で表される化合物を陰極側のバッファー層として有する有機薄膜太陽電池。
R 1 はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、C 1 〜C 20 の置換もしくは無置換のアルキル基、C 2 〜C 20 の置換もしくは無置換のアルケニル基、C 2 〜C 20 の置換もしくは無置換のアルキニル基、C 6 〜C 20 の置換もしくは無置換のアリール基、C 3 〜C 20 の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、C 1 〜C 20 の置換もしくは無置換のアルキルオキシ基、C 6 〜C 20 の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、C 6 〜C 20 の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、C 1 〜C 20 の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基であり、
Lは、下記式(L1)〜(L12)で表されるいずれかの基である。
aは0〜4の整数、bは0〜3の整数、cは0〜2の整数、dは0〜2の整数、eは0又は1、fは0〜2の整数、gは0〜2、hは0〜2の整数、iは0〜2の整数、jは0又は1である。
a〜iが2以上の場合、2以上のR11〜R20はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)] - 請求項1又は2に記載の有機薄膜太陽電池を具備する装置。
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