JP5688628B1 - 食品の風味・品質を向上させる方法と食品の風味・品質向上剤 - Google Patents

食品の風味・品質を向上させる方法と食品の風味・品質向上剤 Download PDF

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Abstract

【課題】食品の風味・品質の向上させ、食品の保存時の経時的な風味・品質の劣化を防止する方法の提供。【解決手段】果糖液又は果糖を含有する糖液を加熱することで果糖縮合物を生成させ、果糖縮合物を含有した果糖縮合物をつくる方法。前記果糖縮合物は、主成分が分子量365のフラクトビオースである。果糖縮合物は、着色度が5w/w%水溶液の波長480nmにおける吸光度が0.09以下で、かつ30w/w%水溶液の波長420nmにおける吸光度においても0.09以下の低着色度であり前記果糖縮合物を脱色・精製をせずそのまま食品に、フラクトビオースとして0.001〜3.0w/w%添加する(付着させることを含む)食品の風味品質を向上させる方法。【選択図】図1

Description

本発明は、食品の風味・品質を向上させる方法と食品の風味・品質向上剤に関するものである。
果糖を常圧条件下で100℃以上の高温で加熱するとカラメライズが起こり、黒く着色する。その後、着色に伴い果糖縮合物が生成する。この果糖縮合物はDFA(二果糖二無水物)である。これはカラメル中にDFAが含まれることからも、広く知られている。尚、この果糖縮合物は黒く着色しなければ生成しない。
このような意図的なDFAの製造でなくても、コーヒー豆の焙煎やプリンシロップ、焼き菓子、炒め物等でその量にかかわらず果糖分が含有され、高温加熱を伴うと生成されている。尚、加熱を行っても着色がない場合においてはこの果糖縮合物が全く生成されない。
また、DFAは酵素法においても製造され、活用されている。そのDFAは主にカルシュウム吸収促進等の効果で使用されている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、加熱法により製造されたDFAを含有する果糖縮合物はカラメル様に黒く着色しているため、食品に使用するためには希釈・脱色・精製・濃縮又は粉末化しなければ使用できず、製造にコストがかかる。また、酵素法で製造されたDFAにおいても原料のチコリまたは果糖の多糖類であるイヌリン及び酵素が高価で、さらに製造工程は発酵・精製・濃縮・粉末化等の多くの工程が必要で、加熱法及び酵素法での製造は共に製造にコストがかかり、高価となり、食品への利用が難しい。
尚、味においてDFAを食品に使用すると、特許文献2に記載されているように、苦み・エグミがあり、後味に刺激味がある。
そのため、発明者は、果糖を加熱するだけで着色がなく、その後の脱色・精製を行わなくても食品に使用することができ、味に影響なく高い機能性を持つ果糖縮合物の製造の可能性について追求を行ったところ、特許文献3に記載される、果糖縮合物の製造条件を含む条件で果糖を減圧条件下でPH2.5前後、80℃前後の加熱で製造すると、ほとんど着色なく果糖縮合物を生成することを確認した。特許文献3に記載される製造条件から外れるPH2前後、80℃に達しない温度で真空減圧条件下の加熱においても同様に製造できることも確認した。
発明者は、まず、果糖液を真空減圧下、PH2.5にし、80℃で2時間15分加熱したものを液体クロマトグラフィーにて分析をおこなった。その分析結果を図1に示す。分析結果によれば、果糖縮合物50w/w%、果糖45w/w%、その他5w/w%である。
さらに、加熱条件を変化させ果糖縮合物を生成させ、その果糖縮合物の変色を試験した。その結果を表1に示す。
変色は果糖縮合物1w/w%にグリシン1w/w%を加えた水溶液とし、100℃で15分間加熱し着色の有無を確認した。通常の食品はグリシンに代表されるアミノ酸を含有しており糖質とメイラード反応(糖・アミノ反応)を起こし着色する。それを想定した変色試験である。
吸光度は、黒色については5w/w%水溶液の波長480nm、10mmセルにおける吸光度を測定し、黄色についてはは30w/w%水溶液の波長420nm、10mmセルにおける吸光度を測定した。
(i)No.8及びNo.9の5w/w%水溶液の波長480nmにおける吸光度は0.00であった。
(ii)吸光度が0.1を超えた果糖縮合物はグリシンと共に加熱すると黒く着色する。これは、果糖が強い加熱により果糖の分解物が生成し、その分解物とアミノ酸が急激に反応してメイラード生成物(糖アミノ生成物)ができるためである。果糖単品においては、このような急激な着色を起こさない。食品中には各種アミノ酸を含有しているため、このような急激な着色を起こすものは食品に使用すると加熱時に着色し、黄色〜黒色になる。また保管時に着色が進むため、保存できない。そのため食品への使用が難しい。
(iii)吸光度0.09以下の果糖縮合物ではこのような着色が起こらないため、食品への使用が可能である。そのため、出来上がりの果糖縮合物を脱色・精製せずにそのまま使用できる。このことにより、低コストで使用できる。
(iv)なお、No.4の加熱条件においては、吸光度が0.09と着色が少ないため、変色が起こらない。しかし、 No.4の条件は変色を見るためだけに試作を行ったもので、表1の No.2〜 No.9中で唯一、果糖縮合物の生成がなかった。常圧の通常の加熱条件で、着色がなく、グリシンを加えた液で変色を起こさない糖加熱品をつくると、果糖縮合物の生成がなかった。
(v)No.1は果糖1%にグリシン1%を加えた水溶液で、対照品として100℃で15分加熱したが、変色はなかった。
よって、表1より、果糖縮合物の着色度が5w/w%水溶液の波長480nmにおける吸光度が0.09以下で尚かつ30w/w%水溶液の波長420nmにおける吸光度においても0.09以下の低着色度(薄いレモン色)でなければ、脱色・精製等の二次加工をせずにそのまま使用することができない、という結論が導き出される。
さらに研究を進めたところ、この果糖縮合物はDFAのように苦み・エグミ、後味の刺激味がなく、食品に添加すると風味を損なうということはなく、むしろ風味を引き立たせ、雑味・エグミ・酸味をマスキングすることが判明した。これはDFAと全く逆の現象である。それに加えて、食品の製造中に起こる風味の劣化や雑味の生成を防止する、酸化防止効果・澱粉老化防止効果・蛋白変性防止効果を発現するものであることも判明した。
また、砂糖等の甘味物質と併用すると、甘味物質のエグミ・渋みをマスキングし、べたつき感を切る調味効果があり、砂糖等の甘味物質に対する添加割合によりその甘味質を大きく変化させる調味効果があることも判明した。これらはDFAでは得られない効果である。
このように、DFAと全く違う効果を発現するものであるので、この果糖縮合物の化学構造式を調べるために質量分析を行うことにより分子量の測定を行い、分子量測定結果より果糖の結合様式を解析した。
発明者は、まず、果糖の加熱条件を変化させて加熱を行い、果糖縮合物を生成させた後それぞれの質量分析を行うことにより分子量の測定を行い、分子量測定結果より果糖の結合様式を解析することとした。
(分子量の測定方法)
質量分析測定条件:装置:AXIMA Confidence(島津製作所) 測定モード:リニアモード(ポジティブおよびネガティブ) 質量範囲:m/z 1-1000 レーザー強度100
試薬類:2,5-ジヒドロキシ安息香酸(DHBA)をマトリクスとした。カチオン化剤としてトリフルオロ酢酸ナトリウムを用いた。キャリブレーション用試料としてPEG1000を用いた。
試料調整:試料1mgを超純水500μLに溶解した。そして、10倍に希釈した。マトリクス5mgを500μLに溶解した。カチオン化剤2mgを超純水500μLに溶解した。試料プレートのウエル上に、試料希釈液、マトリクスおよびカチオン化剤の溶液をそれぞれ0.5μLずつ塗布し、乾燥後、質量分析装置に導入した。
(試料の説明)
・試料1:果糖を常圧下100〜200℃で加熱して作成(図2の右端に示すように黒い液体)
着色度 5w/w%水溶液 波長480nm の吸光度 0.57
・試料2:果糖を真空減圧下、PH2.5 80℃で2時間15分加熱して作成(図2の中央に示すように薄いレモン色)
着色度 5w/w%水溶液 波長480nm の吸光度 0.00
30w/w%水溶液 波長420nm の吸光度 0.09
・試料3:果糖を真空減圧下、PH2.3 80℃に達しない温度で90分加熱して作成(図2の左端に示すように薄いレモン色)
着色度 5w/w%水溶液 波長480nm の吸光度 0.00
30w/w%水溶液 波長420nm の吸光度 0.05
(質量分析結果)
・試料1:m/z 347(M+Na) 二つの果糖が二分子脱水したものの分子量
果糖縮合物のうち二果糖二無水物つまりDFAが主成分で二果糖一無水物つまりフラクトビオースを含まなかった。
・試料2,3:m/z365(M+Na) 二つの果糖が一分子脱水した分子量
果糖縮合物のうち二果糖一無水物つまりフラクトビオースが主成分であった。
果糖を減圧下・低PH・低温で加熱することにより着色の無い、果糖縮合物を得られることが確認でき、その果糖縮合物を分析したところ、その分子量から、分子量347のDFA(二果糖二無水物)ではなく、分子量365のフラクトビオース(二つの果糖が一カ所で脱水結合した二果糖一無水物)を主成分としていることがわかった。それは二果糖二無水物であるDFAとは全く違う分子量であり、DFAの異性体ではない。さらにこのフラクトビオースは常圧・高温加熱によりDFAを製造するとき、全く含まれない成分であった。また、このフラクトビオースが果糖の加熱で生成するとの認識がなかったため当然であるが、フラクトビオースの食品への添加による機能性についてはこれまで全く検討されていなかった。
以上のことから、フラクトビオースを主成分とする果糖縮合物の着色度が5w/w%水溶液の波長480nmにおける吸光度が0.09以下で尚かつ30w/w%水溶液の波長420nmにおける吸光度においても0.09以下の低着色度(薄いレモン色)でなければ、脱色・精製等の二次加工をせずにそのまま使用することができない、という結論が導き出される。
特開2009−254377号公報 特開2006−6176号公報 特開昭61−271295号公報
ところで、特許文献3に記載の技術は、砂糖に似た甘味の質をもつ非カロリーの糖質を製造することを目的として研究されたが、現在その目的では人工甘味料が広く使用されている。そのため、特許文献3に記載により製造された果糖縮合物はその利用価値がほとんどないものとなっているのが現状である。果糖を加熱することでDFAを製造する方法を研究する上での過去の研究として存在し、実用化がほとんどされていない。さらに特許文献3に記載の技術は、食品への添加による食品の風味・品質への影響については全く追求していない。そのため、特許文献3に記載の技術で生成する果糖縮合物の化学構造式の解明および果糖同士の結合様式についても全く研究されてこなかった。これは、これまで、果糖を加熱することで生成する果糖縮合物はDFAつまり二果糖二無水物であると認識されていたためである、と推測される。また、DFAについては酵素法での研究・製造へと移行したため、加熱による果糖縮合物についての研究は発展しなかった。
一方、発明者は、前述したように、特許文献3に記載の製造条件を含む製造方法で着色なく果糖縮合物を製造し、その着色がない果糖縮合物の主成分がフラクトビオースつまり二果糖一無水物であることを解明し、フラクトビオースに食品に対する多くの機能性があることを見出した。
本発明は、低コストで製造できる果糖縮合物の一種であるフラクトビオースに食品に対する多くの機能性があることを見出したことに基づいてなされたもので、食品の風味・品質を向上させる方法と食品の風味・品質向上剤を提供することを目的とし、併せて食品の保存時の経時的な風味・品質の劣化の防止を行うことも目的とする。
なお、従来の果糖縮合物の製造方法は果糖を常圧で100℃以上の加熱を行って生成した果糖縮合物に関するもので、果糖縮合物がDFAであるか又は果糖縮合物の主成分がDFAである。これに対し、本発明は果糖を加熱し果糖縮合物を生成させ、その果糖縮合物における主成分がフラクトビオースである果糖縮合物に関するものである。
さらにこのフラクトビオースを主成分とする果糖縮合物は、果糖を減圧条件下、低PH・低温加熱の特殊な条件でなければ生成できないため、食品製造における加熱・焙煎・焼き・蒸し・揚げ・乾燥等の工程において果糖存在下で生成するものではない。
ところで、食品・加工食品の品質の改良、品質の保持を目的として多くの添加物や食品素材が使用されている。その中でトレハオースが最も多用されている。トレハオースはグルコースの二糖類であり、澱粉の老化防止目的で使用されるケースが最も多く、和菓子・洋菓子・冷凍食品に使用されているが、その使用量は3〜10w/w%前後と多量で使用コストが高い。
ビタミンCは酸化防止剤として最もよく使用されているが、このビタミンCは加熱により容易に分解されるため、加熱を伴う食品には使用できない。そのため、耐熱性のある酸化防止剤が求められている。
さらに、前記トレハオースやビタミンCでは解決することができない多くの課題が残されている。
例えば、冷凍技術が発達し、それに伴い冷凍食品やFD食品が随分美味しくなっている。しかし、解凍後の食感はまだ、出来立ての美味しさとまではいかない。冷凍乾燥に伴う澱粉・蛋白質の変性に起因し品質が低下する。そのため、例えば冷凍の酢飯はできない。また、FD食品の湯戻し後の食感は不十分である。冷凍の茹で玉子やFD米も市場にない。
また、ミルクの酸化を止めることができない。そのため生クリームは冷蔵や冷凍で風味が極端に低下する。
さらに出来立てのパンの美味しさ・香りの維持、炊飯米の美味しさ、肉加工品・卵製品の美味しさの維持は、現在十分に行われていない。
それに加えて、食品の抽出においては製造時の無駄が多く、素材から充分な抽出ができていない。それによりコストが高くついている。そのため抽出温度を高くし、長時間の抽出を行っても雑味・エグミを出さない品質改良剤(品質向上剤)が求められている。
さらに、フラクトビオースを含有する果糖縮合物は極めて低コストで使用でき、さらにフラクトビオースを含有する果糖縮合物は容易に大量生産が可能であるため、さらに単価は低下する。現在最も使用されているトレハオースの1/2以下のコストで使用が可能である(表2参照)。
このように、フラクトビオースを含有する果糖縮合物は、低コストで使用量が少なく、品質改良効果の高い品質改良剤として使用することができ、使用することで、上述したような各種の課題が解決される。
請求項1の発明は、分子量365のフラクトビオース(二果糖一無水物)を主成分とする果糖縮合物を用いる食品の風味・品質を向上させる方法であって、前記果糖縮合物は、着色度が5w/w%水溶液の波長480nmにおける吸光度が0.09以下で、かつ30w/w%水溶液の波長420nmにおける吸光度においても0.09以下の低着色度であり、前記果糖縮合物を、脱色・精製をせず食品に、フラクトビオース(二果糖一無水物)として0.001〜3.0w/w%添加することを特徴とする。ここで、「果糖縮合物」は、果糖液又は果糖を含有する糖液を加熱することで生成される。「フラクトビオース(二果糖一無水物)」は、全ての異性体を含むものである。「添加」とは、混合や溶解による添加を意味し、例えば練り製品において練り込まれていることも含まれる。
このようにすれば、雑味をマスキングし素材の持つ旨味・香り等の風味を向上させ、さらに品質を向上させる。また、常温・冷蔵・冷凍保存後の品質と風味の劣化を防止することができる。これはフラクトビオース(二果糖一無水物)の添加により、酸化防止・蛋白質の変性防止・澱粉の老化防止・雑味のマスキングを行うことができるためである。
この場合、請求項2に記載のように、前記果糖縮合物を水溶液として、吹き付け又は浸漬により前記食品に、フラクトビオース(二果糖一無水物)として0.001〜3.0w/w%付着させる、ようにすることができる。
また、請求項3に記載のように、前記食品は、魚介類、肉類又は野菜類の抽出エキスであり、それらのエキス抽出時において、前記果糖縮合物を、フラクトビオース(二果糖一無水物)として0.001〜3.0w/w%溶解させた水溶液で、魚介類、肉類又は野菜類のエキスを抽出する、ようにすることもできる。
このようにすれば、魚介類・肉・野菜その他の食品のエキス抽出において従来以上に高温・長時間の抽出を行っても風味が低下しない。そのため、過酷な条件での抽出が可能となり、抽出量が増加する。これは、フラクトビオース(二果糖一無水物)を含有する水で抽出することにより、抽出時に生成する雑味・エグミ・渋み成分が抑制され風味を損なわずに抽出できるためである。
ところで、食品の保存性を向上させることを目的として使用されている添加物として、プロピオン酸、ビタミンB1、酢酸ナトリウム、ミスチリン酸、およびグリシンが知られているが、それぞれ、使用において味を低下なせることから、その使用が限定されているのが現状である。そのため、それらの使用において味の低下を抑制できれば、使用量の増加およびこれまで使用できなかった食品への使用が可能となる。
そこで、請求項4に記載のように、前記果糖縮合物は、プロピオン酸、ビタミンB1、酢酸ナトリウム、ミスチリン酸、又はグリシンを混合して用いられるか、それらと併用して用いられる、ようにすることが望ましい。
このようにすれば、食品の保存性を向上させる添加物であるプロピオン酸、ビタミンB1、酢酸ナトリウム、ミスチリン酸、グリシンの使用に際し、フラクトビオース(二果糖一無水物)を含有する果糖縮合物を混合または併用することで、混合または併用しない場合に比べて味の低下が抑制される。このように味の低下が抑制されるので、それぞれの使用量の増加と使用範囲の拡大を図ることができる。
また、前記果糖縮合物を脱色・精製を行わずそのまま、甘味物質に溶解または混合して使用するか、それぞれ別添加で使用するかして、フラクトビオース(二果糖一無水物)として0.001〜3.0w/w%を食品に添加あるいは付着させれば、フラクトビオース(二果糖一無水物)には甘味成分の持つエグミ・渋みをマスキングし、コクのあるスッキリした甘味質に変える調味効果がある。さらに甘味成分に対するフラクトビオース(二果糖一無水物)の使用割合及び使用する甘味成分の添加量・種類を変化させることにより調味効果が変化し、スッキリした甘味からコクの強いボディ感のある甘味まで、その割合により甘味を変化させることができる。
本発明は、食品に、フラクトビオース(二果糖一無水物)として0.001〜3.0w/w%添加するので、雑味をマスキングし素材の持つ旨味・香り等の風味を向上させ、さらに品質を向上させる。また、常温・冷蔵・冷凍保存後の品質と風味の劣化を防止することができる。
液体クロマトグラフィーによる分析結果を示す図である。 試料1,2,3を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(i)砂糖、(ii)果糖、(iii)グルコース、(iv)DFA、(v)トレハロース、(v)比較試料である前記試料1、および(vii)主成分が分子量365のフラクトビオース(二果糖一無水物)であり、着色度が5w/w%水溶液の波長480nmにおける吸光度が0.09以下で、かつ30w/w%水溶液の波長420nmにおける吸光度においても0.09以下の低着色度で本発明試料である前記試料2,3を用いて、食品に対する多くの機能を順次試験した。
1.旨味の試験
かつおだしについて、旨味の変化を試験し、その結果を表3に示す。
・かつおだし:花かつお10gを100gの水で10分煮だしてだしを取る。そのだしに各種の糖質を添加する
(旨味の評価方法)
出来上がりの食品を常温に戻し、5人にて試食を行い、総合的に評価した。
ここで、No.5の「DFA」は製造者ファンケル 商品名ツィントース 成分DFAIII、である。
表3より、試料2,3を0.05w/w%前後添加すれば、旨味の質が変化する、ことが分かる。雑味がマスキングされ、スッキリとした旨味となる。さらに旨味も引き立つ。
上記No.1〜14を冷蔵5日保管し同様に旨味を確認したところ、無添加区及びフラクトビオース0.001w/w%以上添加区以外は旨味が全くなくなっていたのに対し、フラクトビオース添加区はその旨味を維持していた。
よって、食品の旨味(風味・品質)を向上させるだけでなく、食品の保存時の経時的な風味・品質の劣化を防止できる、ことが分かる。
また、昆布だし、麺つゆ、焼肉のタレ,コーヒーについても、旨味の試験を行った。
(昆布だし)
試料3を0.05w/w%添加することで、旨味が強くなり後味のエグミがなくなる。
(麺つゆ)
試料3を0.05w/w%添加することで、旨味が強くなり後味のエグミがなくなる。
(焼肉のタレ)
試料3を0.3w/w%添加することで、旨味が強くなり香辛料が引き立つ。
(コーヒー)
試料3を0.1w/w%添加することで、香りが強く、旨味も強くなる。さらに経時的な味と香りの劣化を防止した。
各種だしに対してフラクトビオースとして0.001w/w%という極めて少ない添加量で雑味をマスキングし旨味を引き立てる効果があった。添加量がフラクトビオースとして0.001w/w%でその効果を発揮し、3w/w%を超えると甘みがでる。そして、コーヒーのような嗜好品においてもその効果が認められた。
2.甘味への調味試験
試料3を使用し、甘味への調味効果を試験した。
・砂糖10w/w%水への添加
試料3を0.1w/w%添加することで、後味がすっきりする。そして、試料3を0.5w/w%添加することで、ボディ感がある甘味に変化する。
・生クリーム
試料3を0.2w/w%添加することで、後味がスッキリする。さらに経時的な味と香りの劣化を防止した。
試料3を0.5w/w%添加することで、甘味に高級感がでてミルクの香りが強くなる。 よって、フラクトビオースを添加することでクリームがなめらかになる。そのなめらかさを冷蔵・冷凍保管においても維持した。
・あんこ
試料3を0.3w/w%添加することで、小豆の味が強くなり後味のエグミがなくなる。
・缶コーヒー(微糖タイプ)
試料3を0.1w/w%添加することで、甘味にボディ感が出て美味しい甘味となる。よって、甘味の少ないコーヒーは味全体が薄く感じるが、フラクトビオースを添加すると味全体にボディ感が付与される。少ない甘味を引き立たせることができる。
・コーラ(人工甘味料) ステビア使用
試料3を0.1w/w%添加することで、後味のエグミがなくなる。人工甘味料は後味が悪く、エグミが出る。フラクトビオースを添加すると、そのエグミを感じなくなる。
・ガム(キシリトール使用)
試料3を0.3w/w%添加することで、後味のエグミがなくなる。
・いちご
試料3の10w/w%水をまぶすことで、甘味が美味しくなり青臭さがなくなる。熟成したイチゴの甘味になる。
・メロン
試料3の10w/w%水をまぶすことで、甘味に熟成感が出て青臭さがなくなる。コクのあるボディ感がでる。さらにスッキリする。フラクトビオースの添加により、素材の持つ本来の甘みを強く引き立てる。さらに砂糖・液糖・人工甘味料の持つエグミをマスキングする。また、果実の甘味に熟成感をもたらす。さらに、素材の青臭さや渋みのマスキング効果がある。
3.澱粉の老化防止試験
澱粉の10w/w%水溶液をつくり板状の容器に入れ、加熱(100℃蒸し)後に冷蔵10日保管後、ドリップ量を測定し、その結果を表4に示す。なお、その仕上がり重量を100gにした。
澱粉は水に溶解させその後加熱することでゲルを作り出すが、冷却に伴い硬くなり水分をドリップとして吐き出す。これが澱粉の老化である。その水分量(ドリップ量)を測定した。澱粉が老化することで水分を放出し、ドリップ量が増加する。
フラクトビオースとして0.001〜3.0w/w%添加することで、澱粉ゲルの変性に伴う水分の吐き出しを抑制する。澱粉ゲルは冷却に伴い老化し水分を放出し硬くなる。フラクトビオースはこの老化を防止している。
米・麺・パン・菓子・魚肉練り製品・畜肉練り製品等において製造直後の軟らかく美味しい食感が、冷蔵保管後に硬くぱさつくのはこの澱粉の老化が原因である。
フラクトビオースを添加することで、冷蔵保管後も製造直後の弾力を維持できる。そのことで出来立ての食感を守ることができる。
4.冷凍変性防止試験
前記老化防止試験と同様の澱粉ゲルをつくり、冷凍を3ヶ月行い、解凍後のドリップを計測し,その結果を表5に示す。
フラクトビオースを0.001〜3.0w/w%添加で冷凍による澱粉の老化を抑制した。このことで澱粉を含有する食品の冷凍保存時の物性低下を防止することができる。また現在、冷凍食品を電子レンジで解凍・加熱を行うことが多いが、この時に出るドリップを防止する。そのことでレンジアップ後の食感をジューシーにすることができる。冷凍食品および食品の冷凍時に使用することでその品質を高めることができる。

5.蛋白ゲルの強度試験
各種蛋白質の水溶液を加熱によりゲル化し、フラクトビオースを添加してその弾力を測定した。なお、無添加対照区の弾力を100とし比較した。
(弾力の測定方法)
サンプル調整:径48mmの塩化ビニリデン製の筒状ケーシングに出来上がったすり身、蛋白溶液(卵白・大豆蛋白・ゼラチン液)を詰め、85℃で30分間ボイルし、それから、5℃で24時間冷却する。その後、30mm厚さにそれぞれ蒲鉾・蛋白ゲルを切断し、弾力評価のサンプルとした
弾力評価:5mmのプランジャーを使用し、押し込み強度(ゼリー強度 : g・cm)を測定し、無添加対照区の時の弾力を100(基準)とし、指数表示した。
5-1卵白ゲル
卵白の20w/w%水溶液をケーシングチューブに詰め、85℃30分加熱し、その弾力と食感を試験し、その結果を表6に示す。
フラクトビオースとして0.001〜3.0w/w%添加することでしなやかで強い弾力になった。さらに卵白の臭みをマスキングした。卵製品・菓子・デザートに利用できる。
5-2大豆蛋白ゲル
大豆蛋白の10w/w%水溶液をケーシングチューブに詰め、85℃30分加熱し、その弾力と食感を試験し、その結果を表7に示す。
フラクトビオースとして0.001〜3.0w/w%添加することでしなやかで強い弾力となった。さらに大豆の持つ臭みをマスキングした。大豆蛋白は練り製品を中心にゲル強化剤として多用されているが、そのゲルの質が悪くぱさついた食感になる。また大豆臭が強い。フラクトビオースを使用することでそのゲルをしなやかにし、大豆臭をマスキングする。
5-3ゼラチンゲル
ゼラチンの8w/w%を水に加熱溶解しケーシングチューブに詰め、さらに85℃30分加熱し、冷却後その弾力と食感を試験し,その結果を表8に示す。
フラクトビオースを0.001〜3.0w/w%添加することでゼラチンのゲルがしなやかになる。さらにゼラチンの臭みをマスキングした。これらは、菓子・魚に利用できる。
6.雑味のマスキング試験
各素材をボイルし、ボイル水に試料3を0.5w/w%添加し、その効果を見た。なお、ボイル水に試料3を0.3w/w%添加してボイルすると、各種素材の生臭さをマスキングした。
・エビ:エビの生臭さがなくなり、旨味が強くなる。さらに繊維感がでた。
・白身魚:生臭さがなくなり、しっかりした弾力となった。
・豚肉:獣臭がなくなり、甘く美味しくなる。
・牛肉:獣臭が無くなり、旨味が強くなる。
・野菜(セロリ):青臭さが無くなり甘くなる。
フラクトビオースを添加することで魚臭・獣臭・青臭さをマスキングした。そのことで旨味が増し美味しくなる。
さらに、試料3を0.3w/w%添加しその味と香りをみた。
・オレンジジュース:雑味が消え爽やかなオレンジの味になる。
・豆乳:大豆の臭みがなくなり美味しい
・豆腐:大豆臭が消え、美味しい
・パン:小麦独特の穀物臭が消え、小麦の甘みがでる
・うどん:小麦臭が消え、さっぱりとする。
・蒲鉾:嫌な魚臭がなくなり美味しい
・栄養ドリンク(リポビタンD):後味のエグミがなくなる
・イチゴミルク:ミルク感が強まり、べたついた甘味がさっぱりして後味が良い。
7.雑味生成の抑制効果
カツオ・こんぶ・豚肉に試料3を0.5w/w%添加し加熱を行い、その経時的変化を見た。カツオ・昆布・豚肉をボイルし、そのボイル水に試料3を0.5w/w%添加した。
・カツオ:30分加熱後、無添加品は味にエグミがでたが、添加品は全く変わらなかった
・昆布:30分加熱後、無添加品は味にエグミがでたが、添加品は全く変わらなかった。
・豚肉:30分加熱後、無添加品は味にエグミがでたが、添加品は全く変わらなかった。 フラクトビオースの添加により経時的な味と香りの劣化を防止した。このことから多くの食品の風味保持を目的に使用できる。
次にカツオ・昆布・豚肉を各100重量部に対し水100重量部を加え100℃で3時間加熱しエキスを抽出した。
・カツオ:180分加熱後、無添加品は味にエグミがでたが、添加品にはエグミがなく、強いカツオの旨味が抽出できた。
・昆布:180分加熱後、無添加品は味にエグミがでたが、添加品にはエグミがなく、強い昆布の旨味が抽出できた。
・豚肉:180分加熱後、無添加品は味に臭みがでたが、添加品は臭みがなく、強い豚肉の旨味が抽出できた。
各素材の抽出において、雑味の発生を抑制できる。そのため、バニラ・シナモン・唐辛子・にんにく・香辛料・紅茶・日本茶・コーヒー等の抽出にも使用できる。
8.風味劣化の抑制試験
牛乳・お茶・だしに試料3を0.5w/w%添加し、冷蔵にて5日間保管しその風味の劣化を見た。
・牛乳:無添加品は味にエグミがでてミルク感が無くなったが、添加品は全く変わらなかった。
・日本茶:無添加品は味にエグミがでてお茶の香りが全く無くなったが、添加品は変化がなかった。
・昆布だし:無添加品は味がなくなったが、添加品は全く味が変わらなかった。
フラクトビオースの添加により経時的な味と香りの劣化を防止した。食品の味と香りの維持が可能となる。これらは加工食品に利用できる。
9.香辛料成分に対する試験
各種香辛料に試料3を0.1w/w%添加する。
・わさび:香りと辛みが強くなる。
・唐辛子:辛みが強くなる。
・黒こしょう:辛みが強くなる。
・ねぎ:香りとネギの味がつよくなる。
・レモン:強い香りが出る。
・バニラ:強いバニラの香りになる。
・シナモン:強いシナモンの香りになる。
・ソース:香辛料が強く、スパイシーな味になる。
前記試験1〜9の試験結果から、試料2,3、すなわちフラクトビオースが主成分である果糖縮合物を0.001〜3.0w/w%を使用することで、食品の風味と品質が向上することを確認した。
続いて、フラクトビオースの製造方法について説明する。
果糖縮合物は果糖を含む糖質の水溶液を加熱することで生成される。しかしその加熱条件により果糖縮合物の結合様式が変化することを発明者は解明した。つまり、二果糖二無水物と二果糖一無水物の二種類の果糖縮合物が製造できる。
一般的な製法である100℃以上の強い加熱を常圧下で長時間行うと、二果糖二無水物つまりDFAのみが生成する(試料1)。この製造方法は特開平11-155520号公報、特開2008-187952号公報等において記載されている。さらに、一般的な果糖を含む原料の加熱において生成され、カラメル中にも存在する。
一方、80℃の低温でPH2.5に調整し、真空減圧下で加熱を行うと、二果糖一無水物つまりフラクトビオースを主成分とする果糖縮合物ができる(試料2)。
この製造方法は、従来の技術である特開昭61-271295号公報に記載の果糖縮合物の製造方法に含まれるものである。さらに、その製造方法を追求し、PH2.3で80℃に達しない温度で真空減圧下での加熱にて製造したところ、同様にフラクトビオースを主成分とする果糖縮合物(試料3)ができた。これは従来の技術である特開昭61-271295号公報記載の製造条件(PH2.5以上・80℃以上の加熱)から外れるものであり、短時間でさらに着色が少なくフラクトビオースの製造が可能であった。
この様に真空減圧・低PH・低温での加熱はカラメライズや加工食品の製造工程で行われるものではないため、前述したように、意図的に製造を行わなければフラクトビオースは生成しない。
つまり、DFAは果糖の存在下高温加熱を行う工程があればその量に関わらず生成される(例えばコーヒー豆の焙煎や砂糖等の果糖を含有する糖質の加熱調理工程により生成される)。また、カラメライズに伴い生成される。しかし、前述した果糖縮合物の主成分となるフラクトビオースは、例えば真空減圧条件下でPHが2.5前後という特殊な環境下でなければ生成しない。そのことから、食品の製造工程で通常生成されることはない。
また、出来上がったフラクトビオースを脱色・精製を行わずにそのまま使用するためには、出来上がりの果糖縮合物の着色度が5w/w%水溶液の波長480nmにおける吸光度が0.09以下で、なおかつ30w/w%水溶液の波長420nmにおける吸光度においても0.09以下の低着色度(黒みの無い薄いレモン色)でなければならない。
つまり、本発明の対象とする果糖縮合物は、製造条件にかかわらず、果糖を加熱することで得られる果糖縮合物であって、その果糖縮合物を含む溶液の着色度が5w/w%水溶液の波長480nmにおける吸光度が0.09以下で、なおかつ30w/w%水溶液の波長420nmにおける吸光度においても0.09以下の低着色度(黒みの無い薄いレモン色)で、生成した果糖縮合物の主成分がフラクトビオースであればよい。
このような、主成分がフラクトビオース(二果糖一無水物)であり、所定の吸光度条件を満たす果糖縮合物は、食品にそのまま添加しても良いし、溶解させて食品に付着させてもよい。
また、調味料・だし・ミリン・酢・エタノール・酸味料・酒に溶解又は混合し使用してもよい。エキス抽出における水に添加してもよい。
また、砂糖・液糖・糖アルコール・水飴・人工甘味料等の甘味成分に溶解または混合し使用してもよい。
さらに、香辛料・にんにく・生姜・唐辛子・バニラ・シナモン等に溶解・混合して使用してもかまわない。
また、主成分がフラクトビオース(二果糖一無水物)である果糖縮合物をイオン交換樹脂等により精製を行うか、または発酵法・活性炭法によりフラクトビオースのみを分離しフラクトビオース単体として使用しても構わないし、またフラクトビオースと果糖のみの糖質としても構わない。その時、前記果糖縮合物は着色がほとんどないため、分離・精製が容易である。
次いで、各食品に使用した場合について説明する。
(蒲鉾)
・蒲鉾の製造方法
製造工程:原料混合→カッターミキサー→ケーシング→加熱(85℃30分)→冷却→冷蔵(5℃24時間)→弾力測定・試食
配合割合:冷凍すり身 100部 食塩 3部 馬鈴薯澱粉 10部 小麦澱粉 10部
砂糖 3部 水 55部
蒲鉾に各種糖質及び試料1〜3を添加し、その弾力測定を行った。その結果を表9に示す。なお、弾力測定は、蛋白ゲルの強度試験の場合と同様である。
フラクトビオースとして0.001w/w%以上添加することで、蒲鉾はしなやかで強い弾力となる。しかし、1.0w/w%以上の添加において増量添加による効果は少なく、3.1w/w%を超えると甘みが出て、蒲鉾には使用できない。
一般的な糖質を蒲鉾に添加すると、蒲鉾は軟らかくなり、その弾力は低下する。しかし、フラクトビオースを添加すると、逆に弾力が増強される。これは、フラクトビオースの二果糖一無水物という化学構造式に起因する。魚肉蛋白のアクトミオシンとイオン結合を起こし、そのゲル化を増強する。これはカルシュウム等の金属イオンによる弾力強化と同様の作用である。このような効果は二果糖二無水物つまりDFAには全くなかった。
また、糖質の中で品質改良効果があるとされ現在多用されているトレハオースにおいても弾力強化の効果はなかった。
ところで、これまで蒲鉾の弾力補強としては、大豆蛋白・卵白等の蛋白原料、カルシュウム等の添加物、また油脂等が使用されている。しかしそれらは全て硬さをある程度増強するが、しなやかさがなく、ボリボリした食感となる。一方、フラクトビオースを添加すると、しなやかさを伴う強い弾力となる。
本試験における弾力測定は、しなやかさと硬さの両面を測定するもので、硬さが増してもしなやかさが無い場合、その測定値は低下する。フラクトビオースを添加すると硬さだけでなくしなやかさが増強され、いわゆる蒲鉾のアシと呼ばれる食感を作り出す。そのため極端に弾力値が増加する。
このように蒲鉾独特のアシと呼ばれる食感は、大豆蛋白・卵白等の蛋白原料、カルシュウム等の添加物、また油脂等では出せなかった。唯一その食感を作り出せるのは、高級スケソウすり身を使用することで出せる。しかし高級スケソウすり身は原料としてのスケソウの捕獲に限界があり価格が高騰している。そのため現在の蒲鉾作りにおいては低級の雑魚すり身を使用せざるを得ない。
本発明はそのような水産練り製品業界を取り巻く環境に対応するもので、フラクトビオースを使用することで、低級の雑魚すり身を原料にして美味しい蒲鉾をつくることに成功しているのである。それに加えて、フラクトビオースを添加することで原料魚の臭み等の雑味を抑制し魚本来の旨味と風味を引き立てることができた。
蒲鉾を消費する中国・アジアの人口増加に伴い、今後さらに原料魚不足は加速するものと考えられ、現在消費が難しい雑魚を原料にして美味しい蒲鉾(水産練り製品)を製造する技術は渇望されており、本発明は、このようなニーズに答えるものである。
尚、フラクトビオースは大豆蛋白・卵白等の蛋白原料、カルシュウム等の添加物、また油脂等と併用して使用してもかまわない。

(ポークエキス)
抽出したポークエキスにそれぞれの糖質を添加し、冷蔵にて10日保管し、POV(過酸化物価)の測定と味を確認した。
・POVの測定方法
食品、添加物の規格基準(昭和34年厚生省告示370号)の即席めん類の成分規格による分析方法に準じる。
試料5gを精密に量り採り、共栓三角フラスコに入れてクロロホルム・酢酸混液(2:3)35mlを加え溶解する。均一に溶解しないときは、さらにクロロホルム・酢酸混液(2:3)を適当に加える。次いで、フラスコ内の空気を窒素又は二酸化炭素で置換し、窒素又は二酸化炭素を通じながら飽和ヨウ化カリウム溶液1mlを加え、直ちに共栓をして約1分間振り混ぜた後、暗所に常温で約5分間放置する。これに水75mlを加え、激しく振り混ぜた後、デンプン試液を指示薬として、0.01mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。別に同様に操作して空試験を行い補正する。
過酸化物価は次式により求める。
過酸化物価(mep/kg)=a×F / S×10
ただし、S : 試料の採取量
a : 0.01mol / L チオ硫酸ナトリウム溶液の消費量( ml )
F : 0.01mol / L チオ硫酸ナトリウム溶液の力価
フラクトビオースとして0.001w/w%以上添加することで、ポークエキスは強い風味と旨味を感じる。しかし、1.0w/w%以上の添加において増量添加の効果はなく、3.1w/w%を超えると甘みが出て、ポークエキスには使用できない。
一般的な糖質はポークエキスに添加することで、冷蔵保管における旨味の保持を行う効果はない。しかし、フラクトビオースを添加すると旨味が保持される。これはフラクトビオースにより酸化が防止され、過酸化物質の生成が抑制されるためである。POV(過酸化物価)の測定値においても明らかな効果が確認できた。これは、フラクトビオース(二果糖一無水物)においてのみ効果が確認でき、二果糖二無水物つまりDFAには全く確認できなかった。さらにビタミンCの効果も確認できなかった。
・ポークエキスの抽出
ポークエキスの抽出における加熱時間を延長する。
ポークエキスの抽出において、通常30分の加熱を行うと雑味・エグミが出て、ポークのもつ風味を消失させてしまう。しかし、フラクトビオースを0.001w/w%以上添加した水で抽出を行うと、30分の加熱においても、雑味・エグミが全く出ない。これは、フラクトビオースの酸化防止効果により、過酸化物質が生成されないためである。その為抽出時の加熱を長時間行うことができる。その結果抽出量が増加し、ポークエキスにおける抽出効率が上昇する。
10分の抽出時間と比較し30分の抽出時間で行うと、約二倍の抽出量であった。このフラクトビオースを使用した抽出技術は多くに利用でき、魚介類・肉・野菜・バニラ・シナモン・香辛料・茶・コーヒー等の抽出の効率を高めることができる。
(うどん)
・うどんの製造方法
製造方法:原料混合→団子状にする→5℃60分放置→成形・切断→100℃5分→ボイル →冷却→パック詰め
原料配合:澱粉 30部 中力粉 70部 塩 2部 水 40部
フラクトビオースとして0.001w/w%以上添加することで、うどんはしなやかで強い弾力となる。つまりコシのある麺になる。しかし、1.0w/w%以上の添加において増量添加による効果は少なく、3.1w/w%を超えると甘みが出て、麺には使用できない。
一般的な糖質を麺に添加すると、麺は軟らかくなり、その弾力は低下しコシがなくなる。しかし、フラクトビオースを添加すると全く逆に弾力が増強される。これは、フラクトビオースの二果糖一無水物という化学構造式に起因する。小麦中のグルテンとイオン結合を起こし、そのゲル化を増強する。このような効果は二果糖二無水物つまりDFAには全くなかった。
さらにフラクトビオースは澱粉の老化を防止しているため、麺のほぐれ効果がある。茹で工程において小麦中の澱粉質が溶出し、その後老化し糊状になり麺線同士がくっつき団子状となる。フラクトビオースを添加するとこの糊化がなくなり、茹で上り後冷蔵保管時に麺同士がくっつきにくくなる。
ところで、試料3の5w/w%水溶液(フラクトビオースを水に溶解させたもの)を、茹で上ったうどんに10w/w%まぶして添加する。その後冷蔵(5℃にて48時間)保管し、ほぐれと食感をみた。
無添加のうどんは団子状にくっついていたのに対し、フラクトビオース5w/w%水溶液フラクトビオースをまぶしたうどんは、ほぐれていて、こしがあった。
次いで、うどんに各種糖類を添加し、さらに1w/w%乳酸水溶液を10w/w%まぶし、ほぐれと食感をみた。
うどんにフラクトビオースを0.001w/w%以上添加し、さらに酸を溶解した液をまぶすことにより、しなやかでコシがあり、さらによくほぐれていた。
酸を溶解した水溶液をまぶすのは、水分を付着させることで保存性が低下するため酸を添加しPH調整により保存を向上させるためである。この時、フラクトビオースの添加により、酸をまぶすことによる酸味のマスキングも行う。
このことで調理麺において、ホグレが良くコシのある製品の製造を可能とする。これらは、そば・ラーメンにも適応できる。
(米飯)
・炊飯米の製造方法
製造方法:水洗い→浸漬(60分)→水切り→中火(8分)→弱火(40分)→蒸らし(20分)
配合割合:米 80部 水 220部
炊飯米に、各種糖類、試料1〜3を添加し、その効果を見る。保存性向上を目的に醸造酢を2w/w%添加する。
フラクトビオースとして0.001w/w%以上添加することで、保存を目的として添加された酢の酸味をマスキングする。また米がほぐれ、味も美味しくなる。PH調整剤は保存性向上のため、よく使用されるが、酸味があり味を低下させる。
フラクトビオースの添加によりその酸味をマスキングする。酢・ミリンにフラクトビオースを添加し、フラクトビオースの添加された酢・ミリンを食品に使用しても良い。
また、炊飯米に、各種糖類、試料1〜3を添加し、冷凍時の効果をみる。炊飯米を60日冷凍し、解凍後の食感をみた。
フラクトビオースとして0.001w/w%以上添加することで、炊飯米の冷凍による品質劣化を防止する。これは澱粉の老化を防止したためである。これまで冷凍米飯及び冷凍酢飯の品質は悪く、市場に出る事がほとんどなかったが、フラクトビオースを使用することで可能にした。
さらに、各種糖類、試料1〜3を添加し炊飯米をつくり、その後水洗いを行い、フリーズドライにより乾燥米とする。湯戻しは5分後の食感をみた。
フラクトビオースとして0.001w/w%以上添加することで、米飯のフリーズドライ品は復元性に優れたものとなる。従来澱粉質の食品はフリーズドライができなかったが、フラクトビオースを添加することでそれを可能にした。また、澱粉質以外のフリーズドライ商品にも使用することで、その品質を高めることができる。肉・野菜・魚・小麦製品・澱粉製品等のフリーズドライ製品の品質を向上させることができる。
(鳥の唐揚げ)
各種糖類、試料1〜3を鶏肉重量に対して10w/w%の水に溶解し、鶏肉にまぶす。一時間放置しまぶした水分を浸透させる。その後玉子と小麦粉に絡め、揚げた。その後さらに30日間冷凍し、解凍後の食感をみた。
食品を冷凍させると冷凍保管時に水分の結晶に起因して解凍時の食感が著しく低下する。これが冷凍変性である。フラクトビオースは二果糖一無水物という化学構造式による独特の特性から、冷凍時の水分の結晶を小さくする。そのため冷凍変性が起こりにくい。そのため冷凍食品の解凍後の食感をジューシーにする。
(パン)
各種糖質、試料1〜3を添加してパンを作り、その効果を見る。
・パンの製造方法
製造方法:ブレッドメーカーを使用して製造
配合割合:強力粉 54部 砂糖 4部 食塩 1部 マーガリン 4部
ドライイースト 0.5部 水 36.5部
フラクトビオースとして0.001w/w%以上添加することでパンがしっとりとしていて弾力がある。さらにきめが細かく、焼き上がり後の体積も大きい。これは澱粉の老化を防止しさらにグルテンを強化したためである。また、小麦粉の穀物臭が無く小麦の香りもよい。

ところで、食品の保存性を向上させることを目的に使用されている添加物として、プロピオン酸、ビタミンB1、酢酸ナトリウム、ミスチリン酸、グリシンがあるが、それぞれ使用において味を低下させることから、その使用が限定されてしまっている。そのため、それらの使用において味の低下を抑制できれば、使用量の増加およびこれまで使用できなかった食品への使用が可能となる。そこで、試料3の使用において味の低下を抑制できるかどうかを、プロピオン酸、ビタミンB1、酢酸ナトリウム、ミスチリン酸、グリシンのそれぞれについて調べた。
・プロピオン酸
パンについて、プロピオン酸のみを添加した場合と、プロピオン酸および試料2を添加した場合について、味の低下を調べた。
・ビタミンB1(チアミンラウリル硫酸塩)
蒲鉾について、ビタミンB1のみを添加した場合と、ビタミンB1および試料2を添加した場合について、味の低下を調べた。
・酢酸ナトリウム
蒲鉾について、酢酸ナトリウムを添加した場合と、酢酸ナトリウムおよび試料2を添加した場合について、味の低下を調べた。
・ミスチリン酸
蒲鉾について、ミスチリン酸を添加した場合と、ミスチリン酸および試料2を添加した場合について、味の低下を調べた。
・グリシン
蒲鉾について、グリシン酸を添加した場合と、グリシン酸および試料2を添加した場合について、味の低下を調べた。
よって、プロピオン酸、ビタミンB1、酢酸ナトリウム、ミスチリン酸、、グリシンの使用に際し、フラクトビオースを併用することで、併用しない場合に比べて味の低下を抑制できる、ことが分かった。このように味の低下を抑制できるので、それぞれの使用量の増加と使用範囲の拡大を図るすることができる。

Claims (4)

  1. 分子量365のフラクトビオース(二果糖一無水物)を主成分とする果糖縮合物を用いる食品の風味・品質を向上させる方法であって、
    前記果糖縮合物は、着色度が5w/w%水溶液の波長480nmにおける吸光度が0.09以下で、かつ30w/w%水溶液の波長420nmにおける吸光度においても0.09以下の低着色度であり、
    前記果糖縮合物を、脱色・精製をせず食品に、フラクトビオース(二果糖一無水物)として0.001〜3.0w/w%添加することを特徴とする食品の風味・品質を向上させる方法。
  2. 前記果糖縮合物を水溶液として、吹き付け又は浸漬により前記食品に、フラクトビオース(二果糖一無水物)として0.001〜3.0w/w%付着させる、請求項1記載の食品の風味・品質を向上させる方法。
  3. 前記食品は、魚介類、肉類又は野菜類の抽出エキスであり、
    それらのエキス抽出時において、前記果糖縮合物を、フラクトビオース(二果糖一無水物)として0.001〜3.0w/w%溶解させた水溶液で、魚介類、肉類又は野菜類のエキスを抽出する、請求項1記載の食品の風味・品質を向上させる方法。
  4. 前記果糖縮合物は、プロピオン酸、ビタミンB1、酢酸ナトリウム、ミスチリン酸、又はグリシンを混合して用いられるか、それらと併用して用いられる、請求項1〜3のいずれか1つに記載の食品の風味・品質を向上させる方法。
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