JP5681247B2 - Ptp包装体の蓋材用包装シート及びそれを用いたptp包装体、ptp包装体の蓋材用包装シートの製造方法、アルミニウム箔の亀裂防止方法 - Google Patents

Ptp包装体の蓋材用包装シート及びそれを用いたptp包装体、ptp包装体の蓋材用包装シートの製造方法、アルミニウム箔の亀裂防止方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5681247B2
JP5681247B2 JP2013173813A JP2013173813A JP5681247B2 JP 5681247 B2 JP5681247 B2 JP 5681247B2 JP 2013173813 A JP2013173813 A JP 2013173813A JP 2013173813 A JP2013173813 A JP 2013173813A JP 5681247 B2 JP5681247 B2 JP 5681247B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
aluminum foil
ptp
lid
packaging sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013173813A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015040072A (ja
Inventor
▲隆▼ 前原
▲隆▼ 前原
太田 俊明
俊明 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taketomo Inc
Original Assignee
Taketomo Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taketomo Inc filed Critical Taketomo Inc
Priority to JP2013173813A priority Critical patent/JP5681247B2/ja
Publication of JP2015040072A publication Critical patent/JP2015040072A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5681247B2 publication Critical patent/JP5681247B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/52Macromolecular coatings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M7/00After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock
    • B41M7/0036After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock using protective coatings or layers dried without curing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/52Macromolecular coatings
    • B41M5/5218Macromolecular coatings characterised by inorganic additives, e.g. pigments, clays

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Wrappers (AREA)

Description

本発明は、錠剤などの医薬品等を包装するのに用いられるPTP包装体の蓋材に適した蓋材用包装シートに関する。
錠剤、カプセル剤などの医薬品の包装には、PTP包装体(プレススルーパック)が用いられることが多い。PTP包装体は、例えば、塩化ビニルなどからなる底材の収納凹部に医薬品を個別に収納し、アルミニウム箔などからなる蓋材で被覆されている。
最近では、図3に示すように、蓋材10上には、包装体の内部に収納した医薬品を管理するための一次元コード(RSSリミテッドなど)や二次元コード(CC-A)などのコード11が印刷される場合がある。これらコード11には、例えば、品名等の不変情報や、ロット番号、有効期限、数量等の可変情報などが記録されている。
アルミニウム箔に直接印刷を施すと、アルミニウム箔の地肌や反射などの影響によりバーコード印刷が読みづらくなったり、印刷の視認性に問題が発生したりするなど視認性に問題がある。
そのため、アルミニウム箔上に白色などで着色した塗工層を形成してアルミニウム箔の地肌を隠蔽し、その上に印刷を施したプレススルーパック用蓋材が開発されている(下記特許文献1参照)。
また、アルミニウム箔と白着色層との間に透明ないし半透明の下地層を設け、アルミニウム箔の反射などによるバーコードの読み取りにくさを解消したPTP包装体の蓋用包装用シートが開発されている(下記特許文献2参照)。
特開平10−24944号公報 特開2008−174302号公報
このように、印刷の視認性やバーコードなどの読み取りを良好にするため、アルミニウム箔上に白色などに着色した塗工層を設けることがよく行われている。その際、白色の顔料としては酸化チタンがよく用いられている。また、他の色に着色する場合でも、色合いのため酸化チタンを含有させておくことがある。印刷の視認性やバーコードなどの読み込み等を良好にするためには、塗工層中の酸化チタンを層当たり53重量%〜70重量%程含有させていた。
一方、底材に蓋材を溶着するには、例えば、斜め格子状などのシール目を有するヒートシーラを用いて溶着することが行われている。この際、図3に示すように、ヒートシーラにより蓋材10表面には無数の細溝12が形成されるが、ヒートシーラの圧力によりアルミニウム箔に亀裂13が入り、最悪の場合、切れて開口してしまうことがあった(このような亀裂や開口などはカヤ或いはスダレと呼ばれる)。このようなPTP包装体は、密閉性が保てないため、不良品となる。
アルミニウム箔上に塗工層を形成する場合、上記したとおり、酸化チタンをよく用いる。酸化チタンはモース硬度が高い、いわゆる硬い顔料であるため、酸化チタンの含有量が高いと、ヒートシーラにより蓋材を溶着する際にアルミニウム箔に亀裂が入りやすくなることが確認された。
そこで、本発明の目的は、塗工層に酸化チタンを含有させても溶着する際にアルミニウム箔に亀裂が入ることを防止できるPTP包装体の蓋材用包装シートを提供することにある。
本発明のPTP包装体の蓋材用包装シートは、アルミニウム箔の表面側に形成した酸化チタンを層当たり33質量%〜46質量%を含む塗工層と、その上側にエポキシ系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、アクリル系樹脂のいずれか少なくとも一つを主成分として含むオーバーコート層と、アルミニウム箔の裏面側にヒートシール層と、を備えたことを特徴とする。
塗工層は、単位面積当たり0.65g/m〜1.35g/mで形成することができ、また、オーバーコート層は、単位面積当たり1.0g/m〜3.0g/mで形成することができる。
上記蓋材用包装シートは、塗工層とオーバーコート層との間に印刷層を設けることができ、この印刷層はバーコードの印刷であることが好ましく、この場合、少なくともバーコードの読み取り可能なシンボルコントラスト(SC)を確保することが好ましい。
上記PTP包装体の蓋材用包装シートを、収納凹部を有する底材の蓋材に用いてPTP包装体を形成することができる。
上記PTP包装体の蓋材用包装シートは、アルミニウム箔の表面側に酸化チタンを層当たり33質量%〜46質量%を含む塗工層を形成し、その上側にエポキシ系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、アクリル系樹脂のいずれか少なくとも1つを主成分として含むオーバーコート層を形成し、アルミニウム箔の裏面側にヒートシール層を形成して製造することができる。
本発明のPTP包装体の蓋材用包装シートは、アルミニウム箔の表面側に酸化チタンを層当たり33質量%〜46質量%を含む塗工層を形成し、その上側にエポキシ系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、アクリル系樹脂のいずれか少なくとも1つを主成分として含むオーバーコート層を形成したことにより、溶着の際における亀裂の発生を防止することができる。
これは、従来に比べて塗工層の酸化チタン含有量を減らしたためだけではなく、従来塗工層に含まれていた樹脂層が大きくなり、それとオーバーコート層とが適度にヒートシーラの圧力を吸収するために亀裂が生じにくくなると思料される。
また、酸化チタン含有量を減らせば、通常、シンボルコントラストの評価は低下するが、本発明の酸化チタン含有量においては少なくともバーコードを読み取り可能なシンボルコントラストを確保できる。さらには、この包装シートは、酸化チタンの含有量が従来よりも少ないため打ち抜き加工する際の打抜刃の摩耗を防止できるものである。
本発明の一実施形態のPTP包装体の蓋材用包装シートを模式的に示した断面図である。 図1の包装シートを蓋材として用いたPTP包装体の一例を示した側面図である。 従来例のPTP包装体における蓋材を示し、一部を拡大した平面図である。
以下、本発明の一実施形態のPTP包装体の蓋材用包装シートを説明する。但し、本発明は、この実施形態に限定されるものではない。
本発明の一実施形態のPTP包装体の蓋材用包装シート1は、図1に示すように、アルミニウム箔2と、塗工層3と、オーバーコート層4と、ヒートシール層5と、印刷層6とを備えている。
アルミニウム箔2は、従来公知のものを使用することができ、特に限定するものではないが、10〜30μm程度、好ましくは20μm以下、特に好ましくは17μm〜20μmの厚さの硬質又は軟質のアルミニウム箔を用いることができる。また、アルミニウム箔2は、一方の面が光沢面(鏡面)、他方の面が艶消面(マット面)になっているタイプ、両面とも光沢面(鏡面)になっているタイプ、両面とも艶消面(マット面)になっているタイプのいずれを用いてもよい。
塗工層3は、アルミニウム箔2の表面側に形成することができ、アルミニウム箔2の全面又は一部に形成することができる。塗工層3は、アルミニウム箔2の表面に直接形成することが好ましいが、下地層を介在させてもよい。下地層については後述する。
塗工層3は、酸化チタンを含むものであり、特に限定するものではないが、酸化チタンを、層当たり33質量%〜46質量%、好ましくは33質量%〜40質量%、特に好ましくは33質量%〜38質量%含む。酸化チタンの含有量が23質量%未満であるとアルミニウム箔の地色で塗工層表面の色に影響が出ることになり、46質量%を超えるとヒートシールする際に亀裂が発生しやすくなる。なお、この含有率は乾燥時におけるものである。酸化チタンは、ルチル型酸化チタンが好ましい。
酸化チタンは、平均粒径が0.2μm〜0.5μmものを用いることが好ましい。この平均粒径は、レーザー光式粒度分布計により測定することができる。
塗工層3は、例えば、単位面積当たり0.65g/m〜1.35g/m、好ましくは0.8g/m〜1.2g/mのコート量で形成することができる。コート量が0.65g/m未満であるとアルミニウム箔の地色で塗工層表面の色やバーコードを印刷した場合の読み取りに影響が出ることになり、1.35g/mを超えるとヒートシールする際に亀裂が発生しやすくなる。なお、このコート量は乾燥時におけるものである。
塗工層3は、バインダーとして、例えば、塩ビ酢ビ共重合体系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エステル系樹脂、塩化酢酸ビニル系樹脂等の一種又はこれらの混合物を含ませることができる。
塗工層3は、白色の他、例えば、赤、オレンジ、ベージュ、ピンクなどのいずれかに着色することができる。酸化チタンのみを含む場合は、白色になるが、赤の場合は、アントラキノン、キナクリドン、ジケトピロロピロール、ペリレン、ペリノン、インジゴイドなどの顔料をさらに含ませ、オレンジ(橙)の場合は、ジケトピロロピロール、ペリレン、アントラキノン(アントロン)、ペリノン、キナクリドン、インジゴイドなどの顔料をさらに含ませ、黄色の場合は、イソインドリノン、キノフタロン、イソインドリン、アントラキノン、アントロン、キサンテンなどの顔料をさらに含ませて形成することができる。
塗工層3をアルミニウム箔2上に形成するには、従来公知の方法で形成することができ、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、UV塗装などで形成することができる。
オーバーコート層4は、塗工層3などを保護するための層であり、塗工層3の上側に形成することができる。
オーバーコート層4は、エポキシ系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、アクリル系樹脂のいずれか少なくとも1つを主成分として含有することができる。なかでも、エポキシ系樹脂が好ましい。なお、主成分とは、層当たり50質量%以上、特に70質量%以上、中でも特に90質量%以上(100%含む)含有することを示す。
オーバーコート層4は、バインダーとして、例えば、塩ビ酢ビ共重合体系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、エステル系樹脂、塩化酢酸ビニル系樹脂等の一種又はこれらの混合物を含ませることができる。
オーバーコート層4は、コート剤をグラビアコートなどで塗布して形成することができる。
オーバーコート層4のコート量は、特に限定するものではないが、単位面積当たり1.0g/m〜3.0g/m、好ましくは1.5g/m〜2.5g/mで形成することができる。オーバーコート層4中には、酸化ケイ素などのマット剤を3〜5質量%含んでいてもよい。
ヒートシール層5は、包装シート1を、底材7に溶着させるための層であり、アルミニウム箔2の裏面側に形成することができる。
ヒートシール層5は、従来公知のPTP包装体のヒートシール層に用いられているもので形成することができ、例えば、下記に示した底材と同一の樹脂を混合したものを主剤とする樹脂コート剤を使用し、グラビアコートなどで塗布して形成することができる。ヒートシール層5のコート量は、特に限定するものではないが、単位面積当たり2g/m〜5g/m、好ましくは2.5g/m〜4.5g/mで形成することができる。
本実施形態では、PTP包装体の蓋材用包装シート1は、図1に示すように、塗工層3とオーバーコート層4との間に印刷層6を設けてある。本発明においては、印刷層6を設けない構成としてもよい。
印刷層6は、塗工層3上に形成することができ、印刷としては、例えば、文字、図形、記号、より具体的には、品名、用量、効能・効果等の不変情報や、ロット番号、有効期限等の可変情報などを印刷することができる。製品の商品コードや個別の情報である使用期限やロット番号などの可変情報を含むバーコード(一次元コード)又は二次元コードを印刷することができる。これらを印刷する場合は、医薬品用のバーコードであるGS1DataBarのGS1−RSSリミテッド、GS1−RSS14スタック、合成シンボルCC−Aなどを使用することが好ましい。
印刷層6は、特に限定するものではないが、印刷の反射率が、塗工層3の反射率の50%以下、好ましくは39%以下、特に好ましくは20%以下になるように形成することが好ましい。反射率が50%を超えると印刷の視認性が悪くなり、また、バーコードなども読み取りにくくなる。
この反射率は、可視半導体レーザー(波長660nm)を使用して10回測定し、その平均値を用いて算出することができる。
印刷層6の印刷の色は、黒、青、赤など何色に着色してもよく特に限定するものではないが、バーコードを印刷する場合は、黒、青、緑のいずれかで着色するのが好ましい。印刷層の印刷に用いるインキは、従来公知のインキを用いることができ、例えば、印刷を黒色にする場合は、カーボンブラックを含むインキが好ましい。
印刷層6は、従来公知の方法で形成することができ、例えば、インクジェット印刷、グラビア印刷などで形成することができる。
PTP包装体の蓋材用包装シート1は、アルミニウム箔2と塗工層3との間に下地層を設けてもよい。
下地層は、例えば、ニトロセルロース系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などを用い、アルミニウム箔2の表面に形成することができる。
下地層には、酸化チタンを含ませることができ、酸化チタンを層当たり0質量%〜25質量%、好ましくは0.1質量%〜20質量%を含ませることができる。酸化チタンを含ませる場合は、塗工層3と合わせた両層において23質量%〜46質量%の割合で酸化チタンを含ませるのが好ましい。なお、これらの含有率は乾燥時におけるものである。
酸化チタンは、平均粒径が0.2μm〜0.5μmものを用いることが好ましい。この平均粒径は、レーザー光式粒度分布計により測定することができる。酸化チタンは、ルチル型酸化チタンが好ましい。
下地層は、例えば、単位面積当たり0.4g/m〜1.6g/m、好ましくは0.4g/m〜0.8g/mのコート量で形成することができる。なお、このコート量は乾燥時におけるものである。
下地層をアルミニウム箔2上に形成するには、従来公知の方法で形成することができ、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、UV塗装などで形成することができる。
PTP包装体の蓋材用包装シート1は、例えば、アルミニウム箔2の表面側に酸化チタンを層当たり33質量%〜46質量%を含む塗工層3を形成し、その上側にエポキシ系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、アクリル系樹脂のいずれか少なくとも1つを主成分として含むオーバーコート層4を形成し、アルミニウム箔2の裏面側にヒートシール層5を形成して製造することができる。塗工層3とオーバーコート層4との間に印刷層6を形成してもよい。
PTP包装体の蓋材用包装シート1を底材7の蓋材として溶着してPTP包装体9を作製することができる。
底材7は、図2に示すように、錠剤などを収納する収納凹部8を有する。収納凹部8は、熱成形などにより形成することができる。
底材7は、特に限定するものではないが、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂などから形成したものを用いることができ、なかでも、包装シート1はポリ塩化ビニル系樹脂或いはポリプロピレン系樹脂から形成した底材7に用いるのが好適である。
PTP包装体9は、従来公知のPTP包装機を用いて作製することができ、例えば、収納凹部8に錠剤などを収納した底材7上に包装シート1を積層してヒートシーラなどで溶着した後、打抜加工において打抜刃で打抜き、適宜大きさに裁断して製造することができる。この打抜刃は、例えば、冷間金型用合金工具鋼(SKD)などからなるものである。
ヒートシーラは、従来公知のものを用いることができ、シール目は、例えば、格子状、斜め格子状などのものを用いることができる。
溶着する際のシール温度は、特に限定するものではないが200℃〜260℃、特に210℃〜250℃が好ましい。
また、シール圧は、特に限定するものではないが0.20MPa〜0.30MPa、特に0.20MPa〜0.25MPaが好ましい。
このようなPTP包装体の蓋材用包装シート1は、溶着する際のヒートシーラのシール目によるアルミニウム箔2の亀裂の発生を防止することができる。
また、印刷層としてバーコード(又は二次元コード)を印刷した場合、塗工層3中の酸化チタンの含有量を減らせば、通常、シンボルコントラストの評価は低下するが、本包装シート1の酸化チタン含有量においては、少なくともバーコードの読み取り可能なシンボルコントラスト(SC)を確保することができる。シンボルコントラスト(SC)は、バーコード(又は二次元コード)をスキャンした時の最大、最少の反射率の差をいい、この値は、“SC=Rmax−Rmim”により計算される。本発明では、SC≧20%を読み取り可能とする。
さらには、塗工層3中の酸化チタンの含有量が従来に比べて少ないため、従来では硬い粒子である酸化チタンにより刃先が摩耗しやすかったが、蓋材用包装シート1を用いたPTP包装体9は、打ち抜き加工する際の打抜刃の摩耗を防止できる。
以下、本発明の一実施例のPTP包装体の蓋材用包装シートを説明する。但し、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(PTP包装体の蓋材用包装シート)
実施例として、PTP包装体の蓋材用包装シートを作製した。
アルミニウム箔として、厚さ17μmの8079硬質材を用いた。
塗工層は、バインダーとして塩ビ酢ビ共重合体樹脂を19質量%含有し、白色顔料としてルチル型酸化チタンを10.5質量%含有するコート液を作製し、アルミニウム箔の表面全面に17μmの版深のグラビア版で印刷した。乾燥後の酸化チタンの層当たりの含有量は36質量%であり、この層のコート量は0.95g/mであった。また、酸化チタンの平均粒径は0.3μmであった。
次に、印刷層として医薬品用バーコードのGS1 Data barを黒色で印刷した。エポキシ系樹脂を主成分として30質量%、溶剤70質量%含有するコート液を作製し、これを塗工層上の全面にコートしてオーバーコート層を形成した。乾燥後のこの層のコート量は2.0g/mであった。
アルミニウム箔の裏面には、ヒートシール剤をコートしてヒートシール層を形成した。乾燥後のこの層のコート量は0.2g/mであった。
また、他の実施例として、オーバーコート層においてエポキシ樹脂に代えてニトロセルロース系樹脂を主成分として25質量%、溶剤75質量%含有するコート液を用いた以外は、上記と同様のPTP包装体の蓋材用包装シートを作製した。
比較例として、以下のPTP包装体の蓋材用包装シートを作製した。
アルミニウム箔として、厚さ17μmの8079硬質材を用いた。
塗工層は、バインダーとして塩ビ酢ビ共重合体樹脂を13質量%含有し、白色顔料としてルチル型酸化チタンを30質量%含有するコート液を作製し、アルミニウム箔の表面全面に17μmの版深のグラビア版で印刷した。乾燥後の酸化チタンの層当たりの含有量は70質量%であり、この層のコート量は1.8g/mであった。また、酸化チタンの平均粒径は0.3μmであった。
次に、印刷層として医薬品用バーコードのGS1 Data barを黒色で印刷した。その上にエポキシ系樹脂を主成分として25質量%含有するコート液を作製し、これを塗工層上の全面にコートしてオーバーコート層を形成した。乾燥後のこの層のコート量は2.0g/mであった。
アルミニウム箔の裏面には、ヒートシール剤(DICグラフィックス(株)製)をコートしてヒートシール層を形成した。乾燥後のこの層のコート量は0.2g/mであった。
(ヒートシール試験)
上記PTP包装体の蓋材用包装シートを蓋材として用い、PTP包装機(CKD株式会社製「FBP−600UC」)で底材に下記表1に示すシール温度、シール圧でヒートシールしてPTP包装体を作製した。PTP包装機は、200ショット/分(約11.4m/分)の条件で稼働させた。また、アルミニウム箔に0.35%伸びのテンションをかけて溶着した。通常のPTP包装体を作製する際よりもアルミニウム箔にテンションをかけ、通常よりも過酷な条件でヒートシール試験を行った。
なお、底材としては、硬質塩化ビニルからなる商品名「PTP用ビニホイルC」(三菱樹脂(株)製)を用いた。ヒートシーラとしては斜め格子状のシール目のものを用いた。
作製したPTP包装体を熟練した作業員が目視で亀裂や切れがないか確認した。
その結果を下記表1に示す。
Figure 0005681247
(結果)
オーバーコート層にエポキシ系樹脂を含有するシート材を用いたPTP包装体は、シール温度255℃、シール圧0.25MPaにおいて200個中1個亀裂が認められたが、0.20MPaにシール圧を落とすと200個中に亀裂は認められなかった。また、他のシール温度において亀裂などは認められなかった。
オーバーコート層にニトロセルロース系樹脂を含有するシート材を用いたPTP包装体は、シール温度240℃において200個中3個亀裂が見られた。
比較例のシート材を用いたPTP包装体は、210℃において200個中40個、225℃において200個中173個に亀裂や切れが見られた。
アルミニウム箔の表面に、酸化チタンを層当たり36重量%前後含む塗工層と、その上にエポキシ系樹脂又はニトロセルロース系樹脂を含むオーバーコート層とを形成することにより、溶着する際に亀裂や切れ(いわゆるカヤやスダレ)が生じにくくなることが見出せた。特にオーバーコート層にエポキシ系樹脂を主成分として用いた場合は、亀裂や切れが発生しにくくなる。
また、通常20μm厚のアルミニウム箔を用いることが多いが、17μm厚と薄くしても亀裂や切れが生じにくいものである。
(読み取り試験)
上記実施例のPTP包装体の蓋材用包装シート(オーバーコート層にエポキシ系樹脂を用いたもの)を10個用い、バーコードの情報をカメラ式バーコード検証機(ラベル・ビジョンシステム社製LVS9510−5)で読み込ませ、読み取り試験を行った。
以下の評価点範囲(The American National Standards Institute=ANSI規格に準拠)を基に評価クラス(段階)を分けた。なお、評価点は10個の平均値である。
(評価点による評価クラス分け)
A(秀) 3.5〜4.0
B(優) 2.5〜3.4
C(良) 1.5〜2.4
D(可) 0.5〜1.4
F(不可) 0.0〜0.4
(結果)
実施例のPTP包装体の蓋材用包装シートは、「C(2.3)」の評価であり、実用上は問題ないものである。
この包装シートを用い、上記PTP包装機にてPTP包装体を作製した。このPTP包装体を上記カメラ式検証機において測定したところ、「C(2.2)」の評価であった。
1…PTP包装体の蓋材用包装シート
2…アルミニウム箔
3…塗工層
4…オーバーコート層
5…ヒートシール層
6…印刷層
7…底材
8…収納凹部
9…PTP包装体

Claims (8)

  1. アルミニウム箔の表面側に形成した酸化チタンを層当たり33質量%〜46質量%を含む塗工層と、その上側にエポキシ系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、アクリル系樹脂のいずれか少なくとも一つを主成分として含むオーバーコート層と、アルミニウム箔の裏面側にヒートシール層と、を備えたPTP包装体の蓋材用包装シート。
  2. 塗工層は、単位面積当たり0.65g/m〜1.35g/mで形成された請求項1に記載のPTP包装体の蓋材用包装シート。
  3. オーバーコート層は、単位面積当たり1.0g/m〜3.0g/mで形成された請求項1又は2に記載のPTP包装体の蓋材用包装シート。
  4. 塗工層とオーバーコート層との間に印刷層を設けた請求項1〜3のいずれかに記載のPTP包装体の蓋材用包装シート。
  5. 前記印刷層がバーコードの印刷であり、少なくともバーコードの読み取り可能なシンボルコントラスト(SC)を確保してある請求項4に記載のPTP包装体の蓋材用包装シート。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のPTP包装体の蓋材用包装シートを、収納凹部を有する底材の蓋材に用いたPTP包装体。
  7. アルミニウム箔の表面側に酸化チタンを層当たり33質量%〜46質量%を含む塗工層を形成し、その上側にエポキシ系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、アクリル系樹脂のいずれか少なくとも1つを主成分として含むオーバーコート層を形成し、アルミニウム箔の裏面側にヒートシール層を形成する、PTP包装体の蓋材用包装シートの製造方法。
  8. アルミニウム箔の表面側に酸化チタンを層当たり33質量%〜46質量%を含む塗工層を形成し、その上側にエポキシ系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、アクリル系樹脂のいずれか少なくとも1つを主成分として含むオーバーコート層を形成し、アルミニウム箔の裏面側にヒートシール層を形成してPTP包装体の蓋材用包装シートを形成し、この包装シートを底材の蓋材としてヒートシーラで貼合する、アルミニウム箔の亀裂防止方法。
JP2013173813A 2013-08-23 2013-08-23 Ptp包装体の蓋材用包装シート及びそれを用いたptp包装体、ptp包装体の蓋材用包装シートの製造方法、アルミニウム箔の亀裂防止方法 Active JP5681247B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013173813A JP5681247B2 (ja) 2013-08-23 2013-08-23 Ptp包装体の蓋材用包装シート及びそれを用いたptp包装体、ptp包装体の蓋材用包装シートの製造方法、アルミニウム箔の亀裂防止方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013173813A JP5681247B2 (ja) 2013-08-23 2013-08-23 Ptp包装体の蓋材用包装シート及びそれを用いたptp包装体、ptp包装体の蓋材用包装シートの製造方法、アルミニウム箔の亀裂防止方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015040072A JP2015040072A (ja) 2015-03-02
JP5681247B2 true JP5681247B2 (ja) 2015-03-04

Family

ID=52684853

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013173813A Active JP5681247B2 (ja) 2013-08-23 2013-08-23 Ptp包装体の蓋材用包装シート及びそれを用いたptp包装体、ptp包装体の蓋材用包装シートの製造方法、アルミニウム箔の亀裂防止方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5681247B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108785271A (zh) * 2018-08-22 2018-11-13 李怡曈 新型胶囊及其药板

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020175912A (ja) * 2019-04-17 2020-10-29 東洋アルミニウム株式会社 Ptp蓋材

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1024944A (ja) * 1996-07-09 1998-01-27 Dainippon Printing Co Ltd プレススルーパック用蓋材
JP5154906B2 (ja) * 2006-12-18 2013-02-27 東洋アルミニウム株式会社 プレススルーパックの蓋用包装用シート、その製造方法及びプレススルーパック
JP5898936B2 (ja) * 2011-12-05 2016-04-06 株式会社細川洋行 積層体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108785271A (zh) * 2018-08-22 2018-11-13 李怡曈 新型胶囊及其药板
CN108785271B (zh) * 2018-08-22 2021-02-26 李怡曈 胶囊药板

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015040072A (ja) 2015-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8491976B2 (en) Laminate, package, packaging sheet, packaging material, label and container
JP5351350B1 (ja) Ptp包装体の蓋材用包装シート及びそれを用いたptp包装体
JPWO2012008278A1 (ja) レーザーマーキングフィルム
JP2011025661A (ja) 積層体および包装体
JP5681247B2 (ja) Ptp包装体の蓋材用包装シート及びそれを用いたptp包装体、ptp包装体の蓋材用包装シートの製造方法、アルミニウム箔の亀裂防止方法
JP2014223948A (ja) Ptp包装体の蓋材用包装シート及びそれを用いたptp包装体
US20210161764A1 (en) Pharmaceutical packs comprising holographic lidding material, and method of making the same
KR101391037B1 (ko) 바코드, 문자, 이미지용 라벨 및 바코드, 문자, 이미지 형성방법
JP6446219B2 (ja) Ptp包装体及びその製造方法、ptp包装体の偽造防止方法
JP2003291535A (ja) レーザマーキングによる文字図形の形成方法
JP2014000734A (ja) レーザマーキングによる内部印字方法
JP4577856B2 (ja) 積層体および包装材料
JP2015030507A (ja) Ptp用の包装シート
JPWO2013031399A1 (ja) カード用多色発色レーザーマーキングシート及びレーザーマーキング方法
JP6266883B2 (ja) Ptp包装体の製造方法
JP2022037277A (ja) レーザ印字方法
JP2018034900A (ja) 医薬品用ptp包装体及びその製造方法
JP6534847B2 (ja) 集積包装体及び集積包装用フィルム
JP2011025461A (ja) レーザーマーキング用薄層積層体シート及びレーザーマーキング方法
JP7447462B2 (ja) 積層フィルム、包装体、および、包装体の製造方法
JP6378020B2 (ja) 積層シート
JP2019131212A (ja) Ptp包装体用蓋材
JP4601986B2 (ja) Ptp包装体
EP3412456B1 (en) Laminate, method for producing laminate, and personal authentication medium
JP5936316B2 (ja) Ptp包装体用の蓋材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150108

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5681247

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250