JP5680389B2 - 繊維状炭素の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は繊維状炭素の製造方法に関する。
多価アルコールのひとつであるグリセリンは、将来的に実用化が期待されるバイオディーゼルの製造において副生される原料であり、また、カーボンニュートラルと呼ばれる天然物に由来する環境保全を考えると化学品の原料として利用の意義が非常に高い物質である。
従って、グリセリンを利用して付加価値の高い素材を合成することは社会的意義が非常に高く、近年では他の化学原料に誘導して、例えばエピクロロヒドリンやプロピレンジグリコールなどを獲得する報告がなされている。
しかしながら、同炭素数を有する有用化学物質への変換に関する検討が多く、それ以外の用途の技術開発はあまり検討報告がなされていないのが実情であり、特に繊維状炭素を誘導する視点での報告は学術文献にもほとんど認められない。
繊維状炭素は、軽量で高強度、電気伝導性等の優れた性質を有しており、様々な用途で広く利用されている。繊維状炭素は例えば、特許文献1には、触媒微粒子を分散した耐熱性の基板に対して、不活性ガスで希釈した炭化水素ガスを暴露して熱処理し、炭化水素ガスの熱分解から繊維状炭素を気相中で生成する方法が開示されている。
また、特許文献2には、原料にエタノールを用いて、触媒としてニッケル、コバルト若しくはこれらの混合物を大気圧下で作用させて、窒素雰囲気下で化学気相堆積法にて繊維状炭素を成長させる方法が開示されている。
特許文献3には、原料にケトン類およびエーテル類からなる群から選択される酸素含有炭素源化合物を用いて、触媒及び/又は触媒前駆体化合物と共に加熱帯域に導入し、気相法により繊維状炭素を成長される方法が開示されている。
特開平8−100328号公報 特開2005−336043号公報 特開2007−191840号公報
繊維状炭素が新素材として社会的にも注目されているが、その製造にあたっては多くの検討が石化原料を利用しており、環境側面で二酸化炭素負荷の課題を有する。
本発明の課題は、多価アルコールを繊維状炭素に変換する技術を提供することである。
本発明は、多価アルコールと水とを含む混合ガスを、反応部に設けられた平滑面を有する触媒に400〜1000℃の加熱雰囲気下で接触させることにより、平均繊維径10〜200nmの繊維状炭素を製造するものである。
本発明によれば、多価アルコールから繊維状炭素を製造することができる。
実施形態1の反応装置の構成を示す図である。 反応装置内への触媒の配置を示す図である。 実施形態2の反応装置の構成を示す図である。 触媒表面で繊維状炭素が20時間生長した状態を示す写真である。 触媒表面で繊維状炭素が100時間生長した状態を示す写真である。 触媒表面で繊維状炭素が11時間生長した状態を示す写真である。
以下、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
<反応装置>
図1は、実施形態に係る反応装置10を示す。
この反応装置10は、繊維状炭素を得る構成のものであり、原料流体供給源たる原料流体供給部11からガス回収部15まで延びる管が設けられており、また、その管に上流から下流に向かって順に流体供給ポンプ12及び反応部13が間隔をおいて直列に介設され、さらに、反応部13を加熱可能なように加熱部16が設けられている。
この反応装置10は、反応流体供給部11から原料である多価アルコールを含む反応流体を流体供給ポンプ12により反応部13に供給し、反応部13で多価アルコールと水とを含む混合ガスとした後、反応部13内に配置された触媒17と反応作用することで、触媒表面上に繊維状炭素を生長させる構成としている。また反応後に存在するガスはガス回収部15にて回収すると共に、生成した繊維状炭素は、連続、又は回分的に前述の運転処理で生長を施した後、反応を停止して反応部13から触媒17と共に取り出して回収する。
尚、多価アルコールと共に水を原料に加えることで、反応部13において繊維状炭素を良好に生長させると共に水性ガスを合成することもできる。副生した水性ガスはガス回収部にて回収し、別用途に供することもできる。
反応部13は、触媒17を内部に配置する構成であるが、その構造は槽、塔、配管など任意に選定することができる。この中で、繊維状炭素を生長させる触媒17を簡便に設置すると共に、反応後に取り出す上で塔及び配管の構造が好適である。
反応部13は、多価アルコールから繊維状炭素を加熱雰囲気下で製造する上で高温に曝すこともあり、耐熱性を有する材料を選定すると共に、放熱を抑えるための装置設計に配慮が必要である。
反応流路13aの断面外周で囲われる部分の面積は特に限定されないが、等価直径に換算して1〜10000mmであることが好ましく、本反応処理が吸熱性を有することを考えて繊維状炭素の生長を好適に進めるには伝熱性が向上できる5〜5000mmであることがより好ましく、10〜1000mmであることが特に好ましい。なお、等価直径とは、反応流路13aの上記面積と同面積の正円の直径である。
反応場14を構成する反応流路13aには、触媒17が設けられている。この触媒17は、表面が平滑面であり、反応流体の流動方向に沿って延びるように形成された平滑な表面を有することが好ましい。尚、平滑面の指標として、JIS B 0601で規定している中心線平均粗さRaで評価することができる。中心線平均粗さRaが5.0μm以下であることが好ましく、1.0μm以下であることがより好ましく、0.5μm以下であることが更に好ましい。
触媒17としては、8〜12族、好ましくは8〜10族のいずれかの金属を工業的に好適に利用できる。例えば、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Ptなどが挙げられ、これらの中でも8〜10族のものが工業的なコスト、入手容易性、安全性の面から好適であり、更に、Ni、Ru、Pd、Ptがより好ましい。これらは、無論、複合的に利用することも可能であり、例えば、Niを含む混合物が好適に使用でき、また水素などを用いた還元処理や酸素や空気を用いた酸化処理などの事前な処理を施して、その表面の酸化状態を制御した利用も可能である。また、99%以上の純度を有する純金属状態で触媒表面を構成することが製作や経済面に有利である。
触媒17は、例えば、図2(a)及び(b)に示すように、金属ワイヤーやワイヤー束或いは撚線といった線状構造体、板状構造体などの細長構造体、図2(c)に示すように、反応部13内部の反応流路13aの内壁等で構成される。触媒17は、平滑面を有することから、繊維状炭素が生長して堆積した後に回収が容易である。多孔質な粒状触媒では反応性は高いものの、その細孔内に繊維状炭素が堆積し、取り出しが困難となる。触媒の平滑面に堆積した繊維状炭素は、反応部13より触媒を取り出した後、掻き落とすなどして回収することができる。
細長構造体の触媒17の場合、外周表面が反応流体の流動方向に沿って延びるように形成された表面に相当する。この場合、面体の組立で反応流路13aが構成される反応部13については、一方の面体の溝に触媒17を配置すればよく、既成の管で反応流路13aが構成される反応部13については、反応流路13aに触媒17を挿入すればよい。なお、反応流体の流動方向に沿って間欠的に複数の触媒金属が設けられ、それらが全体として反応流体の流動方向に沿って延びるように形成された表面を構成していてもよい。また、触媒17は、反応部13の流入部から流出部まで至るように全部に設けられていても、その一部にだけ設けられていてもいずれでもよい。
反応流路13aの内壁が触媒17の場合、形成する金属に触媒金属を適用する、或いは、反応流路13aの内壁を鍍金、スパッタ、塗布乾燥等の手法により事後的に触媒17で形成すればよい。なお、内壁が反応流体の流動方向に沿って間欠的に触媒金属で形成されていてもよい。また、触媒17は、反応部13の流入部から流出部まで至るように全部に設けられていても、その一部にだけ設けられていてもいずれでもよい。
また、複数の触媒構成単位からなる触媒17が設けられた反応流路13aは、反応流体が触媒17近傍においてよどみのない状態で流動するように構成することで、繊維状炭素を均一に成長させながら同時に水性ガスを効率的に合成することができる。また、触媒17近傍においてよどみの領域(いわゆるデッドスペース)が無ければ、反応流体の反応滞留時間分布がより均一となり、それによって安定した繊維状炭素の生長を促すことにもなる。
流体供給ポンプ12は、反応流体供給部11からの反応流体を反応部13に供給する。流体供給ポンプ12としては、例えば、反応流体が液体の場合、渦巻きポンプ、ディフューザーポンプ、渦巻き斜流ポンプ、斜流ポンプ、軸流ポンプ、ギヤポンプ、スクリューポンプ、カムポンプ、ベーンポンプ、ピストンポンプ、プランジャーポンプ、ダイヤフラムポンプ、渦流ポンプ、粘性ポンプ、気泡ポンプ、ジェットポンプ、電磁ポンプ等が挙げられる。これらの中でも脈流の少ない型式のものが好ましい。その理由は、反応流体等を脈流を伴わずに流路に流通させた場合、流路内の各部位で均一で安定した流れが保持され、安定した混合現象が行われ、反応に不具合を生ずることがなく、所望する反応性及び選択性の高い化学量論条件が均一に達せられるという反応上の利点が得られるためである。なお、流体供給ポンプ12を用いる方法の他、圧力差を利用した方法により反応流体を反応部13に供給してもよい。
加熱部16による加熱方式としては、例えば、熱油や蒸気等の加熱媒体による熱交換法、電気ヒータ等の発熱体との接触伝熱や輻射伝熱による方法、ヒートポンプを利用する方法などが挙げられる。
以上の反応装置10を構成する各部材は、高温で反応が行われることを考慮すると、反応温度よりも融点の高い材質で形成されたものである必要がある。また、反応温度に早期に到達させることを考慮すると、熱伝導性に優れる材質で形成されたものであることが好ましい。これらのことから、反応装置10を構成する各部材の材質としては、金属であることが好ましく。かかる金属としては、例えば、アルミニウム、チタン、クロム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジルコニウム等の単組成金属、これらを複合的に含有する合金等が挙げられる。合金としては、具体的に、例えば、SUS304やSUS316に代表されるオーステナイト鋼、SUS420に代表されるマルテンサイト鋼、SUS329に代表されるフェライトとオーステナイトとの2相ステンレス鋼、ハステロイC276やインコネル600に代表されるNi合金、6−4チタン合金に代表されるチタン合金等が挙げられる。無論、各部材は、これらの素材を単独で又は2種以上を混在させて形成することができる。
<繊維状炭素の製造方法>
次に、この反応装置10を用いた繊維状炭素の製造方法について説明する。
この繊維状炭素の製造方法は、多価アルコールと水とを、反応部13に設けられた平滑面を有する触媒17に400〜1000℃の加熱雰囲気下で接触させることにより、煤の外観を有する固体物質を生成させるものである。
ここで、多価アルコールとは、炭素数が2以上で且つ水酸基が2つ以上結合した構造を有する化合物をいう。当該条件を満たせば、水酸基以外にカルボン酸基やアルデヒド基などが結合してもよい。具体的には、多価アルコールとしては、例えば、2価のアルコールとして、エチレンジグリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、2,3−ヒドロキシプロパナール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、酒石酸などが挙げられ、3価のアルコールとして、グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオールなどが挙げられ、4価のアルコールとして、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらの中でもエチレンジグリコールやグリセリンの利用が経済性の観点より望ましく、更に環境視点においても将来的に実用化が期待されるバイオディーゼルの製造において副生される原料であり、また、カーボンニュートラルと呼ばれる天然物に由来する環境保全を考えると化学品の原料として利用の意義が非常に高く、グリセリンが最も好ましい。
この繊維状炭素の製造方法では、反応流体供給部11から原料である多価アルコール及び水の混合物である反応流体を流体供給ポンプ12を介して反応部13に混合ガスとして供給する。
反応部13に供給する反応流体の相状態は、炭素析出を好適に促す観点から気体とする。この反応流体の相状態は、加熱部16による反応部13の加熱温度設定及びガス回収部15の手前に設けられた圧力調整器による反応流体の排圧設定により調整する。多価アルコールと水とを含む混合ガスの反応部13への供給時の温度は、400℃以上が好ましく、500℃以上がより好ましく、また、1000℃以下が好ましく、800℃以下がより好ましい。
反応部13に供給する多価アルコールと水とのモル比率は、繊維状炭素の生長を好適に促すためには、多価アルコールの炭素原子数に対して水を0.01〜6モル倍とすることが好ましく、0.1〜4モル倍とするのがより好ましい。このモル比率は好適には1〜3モル倍である。例えば、多価アルコールがグリセリンの場合、反応流体中のグリセリンと水との混合比率は、反応を好適に行わせるためには、グリセリンに対する水のモル倍率を0.0033〜2.0とすることが好ましく、0.033〜1.333とするのがさらに好ましい。多価アルコールがペンタエリスリトールの場合、反応流体中のペンタエリスリトールと水との混合比率は、反応を好適に行わせるためには、ペンタエリスリトールに対する水のモル倍率を0.0025〜1.50とすることが好ましく、0.025〜1.0とするのがさらに好ましい。
なお、反応性や収率を損なわない範囲で、反応流体に多価アルコール及び水以外の物質を適宜混合させてもよい。かかる物質としては、例えば、窒素、アルゴン、ヘリウム、酸素、二酸化炭素等のガスが挙げられる。また、反応流体には、多価アルコール及び水の他に本質的な反応性を損なわない有機酸、炭化水素、アルコール、アルデヒドなどの有機物やその塩類、或いは、無機塩類等を含有させてもよい。
また、この繊維状炭素の製造方法では、反応部13で多価アルコールと水とが反応して繊維状炭素が生成するだけでなく、水性ガスも副生する。
反応流体の多価アルコールと水との反応時間は、0.1秒〜1時間程度が好ましく、1秒〜10分がより好ましい。例えば、多価アルコールがグリセリンの場合、反応流体のグリセリンと水との反応時間は、0.1秒〜1時間程度が好ましく、1秒〜10分がより好ましい。多価アルコールがプロパンジオールの場合、反応流体のプロパンジオールと水との反応時間は、0.1秒〜1時間程度が好ましく、1秒〜10分がより好ましい。反応流体の多価アルコールと水との反応時間は、反応流体の反応部13での滞留時間として規定されるので、反応場14の容積に応じて、流体供給ポンプ12による反応流体の送液速度の設定により適宜調整する。
反応流体の多価アルコールと水との反応温度は、400〜1000℃であり、500〜800℃がより好ましい。この温度領域では、繊維形状を有する炭素が良好に生成し、極端に高い温度設定でもないためエネルギーコストも低く経済性の観点から好ましい。反応流体の多価アルコールと水との反応温度は、加熱部16による反応部13の加熱温度設定により調整する。
この繊維状炭素の製造方法では、副生した水性ガスを含む反応流体をガス回収部15で回収する。
回収した水性ガスは、燃料電池、水素エンジン燃料、化学原料等の用途に応じて、必要な品質を達し得る精製を行うこともできる。これらの精製法としては、例えば、ガス透過膜、PSA等を用いた方法が挙げられる。
以上のような構成の反応装置10を用いて繊維状炭素を製造すれば、反応場13に設けられている触媒17の表面上より、多価アルコールから形状のよい繊維状炭素を効率的に得ることができる。
製造される繊維状炭素は、形状として、平均繊維径10nm〜200nmのものを得ることができる。ここで、平均繊維径は、走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡による観察から得た画像を基に各繊維状炭素を目視的に採寸することや、レーザー走査型顕微鏡による画像解析処理すること等で測定することができる。この平均繊維径を得る観点から、具体的には、多価アルコールと水とを含む混合ガスを、流速0.001〜0.05m/sで連続的に反応部13に供給した後、該反応部13に内在する触媒の総表面積に対する多価アルコールの供給量が0.1〜20kg/mのときに運転を停止し、該触媒の表面に生長した繊維状炭素を回収することが望ましい。より細い平均繊維径として100nm以下を求める場合には、更に0.5〜5kg/m以下のときに繊維状炭素を回収することが望ましい。
(実施形態2)
<反応装置>
図3は、実施形態2に係る反応装置10を示す。なお、実施形態1と同一名称の部位は実施形態1と同一符号で示す。
この反応装置10は、連続的に反応生成物を得る連続式のものであり、反応流体供給部11から生成物回収部15まで延びる管が設けられており、また、その管に上流から下流に向かって順に流体供給ポンプ12、予熱部18、反応部13及び冷却部19が間隔をおいて直列に介設され、さらに、予熱部18及び反応部13を加熱可能なように加熱部16が設けられている。
この反応装置10は、反応流体供給部11から原料である多価アルコール(例えば、グリセリンやプロパンジオール等)及び水の混合物である反応流体を流体供給ポンプ12を介して予熱部18に供給し、予熱部18で予熱した反応流体を反応部13に供給し、反応部13で多価アルコールと水とが反応して繊維状炭素を生成し、副生する水性ガスを含む反応流体を冷却部19に供給して冷却し、冷却した反応流体を生成物回収部15で回収すると共に、運転終了後に反応部13から繊維状炭素を回収するものである。
<繊維状炭素の製造方法>
次に、この反応装置10を用いた繊維状炭素の製造方法について説明する。
この繊維状炭素の製造方法も、実施形態1と同様に多価アルコールと水とから煤の外見を有する固形物を生成すると共に、水性ガスと称される水素と一酸化炭素との混合ガスを副生させるものである。
この水性ガスの製造方法では、予熱部18で予熱した多価アルコールと水との混合ガスの反応流体を反応部13に供給する。
反応流体の予熱時間は、0.1秒〜1時間が好ましく、1秒〜10分がより好ましい。例えば、多価アルコールがグリセリンの場合、反応流体の予熱時間は、0.1秒〜1時間が好ましく、1秒〜10分がより好ましい。多価アルコールがプロパンジオールの場合、反応流体の予熱時間は、0.1秒〜1時間が好ましく、1秒〜10分がより好ましい。反応流体の予熱時間は、反応流体の予熱部18での滞留時間で規定されるので、予熱部18の容量の選定により調整できるが、予熱部18の容量が決まっている場合には、流体供給ポンプ12による反応流体の送液速度の設定により決まることになる。
反応流体の予熱温度、つまり、多価アルコールと水とを含む混合ガスの反応部13への供給時の温度は、400℃以上が好ましく、500℃以上がより好ましく、また、1000℃以下が好ましく、800℃以下がより好ましい。反応流体の予熱温度は、加熱部16による反応部13の加熱温度設定により同時に調整される。
この水性ガスの製造方法では、反応部13で生成した水性ガスを含む反応流体を冷却部19に供給して冷却する。
反応流体の冷却時間は、0.1秒〜1時間が好ましく、1秒〜10分がより好ましい。反応流体の冷却時間は、反応流体の冷却部19での滞留時間で規定されるので、冷却部19の容量の選定により調整できるが、冷却部19の容量が決まっている場合には、流体供給ポンプ12による反応流体の送液速度の設定により決まることになる。
反応流体の冷却後温度は、0〜200℃が好ましく、20〜100℃がより好ましい。反応流体の冷却後温度は、冷却部19による反応流体の冷却温度設定により調整する。
その他の構成及び作用・効果は実施形態1と同一である。
以下に説明する実施例及び比較例の繊維状炭素の製造実験のそれぞれについて、反応部における繊維状炭素の生成量を求めた。
−繊維状炭素の形状観察−
反応終了後、触媒に堆積した繊維状炭素は走査型電子顕微鏡(日立製作所製FESEM)を用いて繊維状炭素の外観を観察すると共に、得られた写真画像から任意に15箇所の繊維状炭素を選出して繊維径及び繊維長を計測し、その平均値とした。
−水性ガスの副生収量−
捕集された気体についてTCD型のガスクロマトグラフ分析装置(VARIAN社マイクロGC、CP4900)にて水素、一酸化炭素、二酸化炭素等のそれぞれのガス成分濃度を定量した。
−炭素析出量−
捕集された気体についてガスクロマトグラフ分析にて一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン等、炭素原子を含むそれぞれのガス成分濃度を定量し、気体捕集量との積からそれぞれのモル数を算出した。また捕集された液体についてガスクロマトグラフ分析にて未反応原料及び反応生成物のそれぞれの定量を行ってモル数を算出した。そして、各成分の分子構造から換算される炭素原子のモル重量を合計し、反応原料の投入量から算出される炭素原子のモル重量から減じた数値を炭素析出量とした。なお、この炭素析出量は、その値が大きいほど触媒表面上に炭素析出が効果的に進行していることを意味する。
(実施例1)
図3に示すのと同一構成であって、流体供給ポンプがマイクロフィーダーであり、予熱部が内径1.0mm及び長さ1000mmの円管流路を有するSUS316材製のものであり、反応部が内径7.5mm及び長さ200mmの内壁が平滑面の円管流路を有するニッケル材製のもの(ニッケル純度>99.0%、中心線平均粗さRa0.4μm)であり、冷却部が内径1.8mm及び長さ1000mmの円管流路を有するSUS316材製で空冷方式のものであり、加熱部として輻射伝熱形式で600℃に昇温及び恒温する電気炉を配置した反応装置を構成した。この反応装置では、反応部の内壁が金属触媒を構成する(触媒総表面積0.004731m)。
この反応装置に、反応前処理Aとして、水素を流通させつつ600℃に昇温し1時間保持する処理を施した。
そして、この反応前処理A後の反応装置を用い、グリセリン(キシダ化学(株)製、特級)36.2g及び蒸留水(和光純薬工業(株)製)63.8gを予め混合調製した溶液を反応流体(比重1.096)として、マイクロフィードポンプにより1.30mL/hで連続的に予熱部に供給し、20℃から600℃に昇温した。反応流体の反応部への供給時の流速は0.025m/sであった。反応部での反応流体の温度は600℃とした。反応部での反応流体の滞留時間(反応時間)は2秒であった。反応部に供給するグリセリンと水とのモル比率は、グリセリンの炭素原子数に対して水9モル倍であった。冷却部では、反応流体を600℃から20℃に冷却した。
20時間の運転後、反応部を解体し、内部に生長した黒色堆積物を132mg回収することができた。また、黒色堆積物はSEMにて確認を行い、図4に示すように繊維状炭素の形状を有し、39nmの平均繊維径、589nm以上の平均繊維長であることが観察された。尚、運転終了時点における触媒総表面積に対するグリセリンの総供給量は2.2kg−グリセリン/m−触媒表面積にあった。
冷却部から得られた気液混合状態の反応流体をテドラーバックに捕集し、ガス量、ガス組成をそれぞれ分析した。
その結果、回収ガス量は9.8Lであり、終了直前で捕集されたガスは水素66%、一酸化炭素10%を含む組成であった。
(実施例2)
図3に示すのと同一構成であって、流体供給ポンプがマイクロフィーダーであり、予熱部が内径1.0mm及び長さ1000mmの円管流路を有するSUS316材製のものであり、反応部が内径7.5mm及び長さ200mmの内壁が平滑面の円管流路を有するニッケル材製のもの(ニッケル純度>99.0%、中心線平均粗さRa0.4μm)であり、冷却部が内径1.8mm及び長さ1000mmの円管流路を有するSUS316材製で空冷方式のものであり、加熱部として輻射伝熱形式で600℃に昇温及び恒温する電気炉を配置した反応装置を構成した。この反応装置では、反応部の内壁が金属触媒を構成する(触媒総表面積0.004731m)。
この反応装置に、反応前処理Aとして、水素を流通させつつ600℃に昇温し1時間保持する処理を施した。
そして、この反応前処理A後の反応装置を用い、グリセリン(キシダ化学(株)製、特級)36.2g及び蒸留水(和光純薬工業(株)製)63.8gを予め混合調製した溶液を反応流体(比重1.096)として、マイクロフィードポンプにより1.30mL/hで連続的に予熱部に供給し、20℃から600℃に昇温した。反応流体の反応部への供給時の流速は0.025m/sであった。反応部での反応流体の温度は600℃とした。反応部での反応流体の滞留時間(反応時間)は2秒であった。反応部に供給するグリセリンと水とのモル比率は、グリセリンの炭素原子数に対して水9モル倍であった。冷却部では、反応流体を600℃から20℃に冷却した。
100時間の運転後、反応部を解体し、内部に生長した黒色堆積物を493mg回収することができた。また、黒色堆積物はSEMにて確認を行い、図5に示すように繊維状炭素の形状を有し、69nmの平均繊維径、396nm以上の平均繊維長であることが観察された。尚、運転終了時点における触媒総表面積に対するグリセリンの総供給量は10.9kg−グリセリン/m−触媒表面積にあった。
冷却部から得られた気液混合状態の反応流体をテドラーバックに捕集し、ガス量、ガス組成をそれぞれ分析した。
その結果、回収ガス量は24.1Lであり、終了直前で捕集されたガスは水素68%、一酸化炭素9%を含む組成であった。
(比較例1)
図3に示すのと同一構成であって、流体供給ポンプがマイクロフィーダーであり、予熱部が内径1.0mm及び長さ1000mmの円管流路を有するSUS316材製のものであり、反応部が内径1.8mm及び長さ200mmの円管流路を有するSUS316材製のものにNi粉末(純度99.0%以上、粒径150μm以下、触媒総表面積0.000532m)118mgを充填したものであり、冷却部が内径1.8mm及び長さ1000mmの円管流路を有するSUS316材製で空冷方式のものであり、加熱部として輻射伝熱形式で600℃に昇温及び恒温する電気炉を配置した反応装置を構成した。
この反応装置に、反応前処理Aとして、水素を流通させつつ600℃に昇温し1時間保持する処理を施した。
そして、この反応前処理A後の反応装置を用い、グリセリン(キシダ化学(株)製、特級)36.2g及び蒸留水(和光純薬工業(株)製)63.8gを予め混合調製した溶液を反応流体(比重1.096)として、マイクロフィードポンプにより0.28mL/hで連続的に予熱部に供給し、20℃から600℃に昇温した。反応流体の反応部への供給時の流速は0.097m/sであった。反応部での反応流体の温度は600℃とした。反応部での反応流体の滞留時間(反応時間)は2秒であった。反応部に供給するグリセリンと水とのモル比率は、グリセリンの炭素原子数に対して水9モル倍であった。冷却部では、反応流体を600℃から20℃に冷却した。
11時間の運転後、反応部には黒色堆積物が認められ、供給したグリセリン量から回収されていない炭素量を逆算して190mgが在中していた。また、黒色堆積物はSEMにて確認を行い、図6に示すように不定形な炭素粒子の形状を有することが観察された。尚、運転終了時点における触媒総表面積に対するグリセリンの総供給量は2.3kg−グリセリン/m−触媒表面積にあった。
冷却部から得られた気液混合状態の反応流体をテドラーバックに捕集し、ガス量、ガス組成をそれぞれ分析した。
その結果、回収ガス量は1.3Lであり、終了直前で捕集されたガスは水素63%、一酸化炭素10%を含む組成であった。
(比較例2)
図3に示すのと同一構成であって、流体供給ポンプがマイクロフィーダーであり、予熱部が内径1.0mm及び長さ1000mmの円管流路を有するSUS316材製のものであり、反応部が内径1.8mm及び長さ100mmの内壁が平滑面の円管流路を有するニッケル材製のもの(ニッケル純度>99.0%、中心線平均粗さRa0.4μm)であり、冷却部が内径1.8mm及び長さ1000mmの円管流路を有するSUS316材製で空冷方式のものであり、加熱部として輻射伝熱形式で600℃に昇温及び恒温する電気炉を配置した反応装置を構成した。この反応装置では、反応部の内壁が金属触媒を構成する(触媒総表面積0.000559m)。
この反応装置に、反応前処理Aとして、水素を流通させつつ600℃に昇温し1時間保持する処理を施した。
そして、この反応前処理A後の反応装置を用い、グリセリン(キシダ化学(株)製、特級)100gを反応流体(比重1.266)として、マイクロフィードポンプにより0.034mL/hで連続的に予熱部に供給し、20℃から600℃に昇温した。反応流体の反応部への供給時の流速は0.004m/sであった。反応部での反応流体の温度は600℃とした。反応部での反応流体の滞留時間(反応時間)は7.24秒であった。反応部に供給するグリセリンと水とのモル比率は、グリセリンの炭素原子数に対して水0モル倍であった。冷却部では、反応流体を600℃から20℃に冷却した。
18.1時間の運転後、反応部には黒色堆積物が認められ、供給したグリセリン量から回収されていない炭素量を逆算して209mgが在中していた。また、黒色堆積物はSEMにて確認を行い、不定形な炭素粒子の形状を有することが観察された。尚、運転終了時点における触媒総表面積に対するグリセリンの総供給量は1.4kg−グリセリン/m−触媒表面積にあった。
冷却部から得られた気液混合状態の反応流体をテドラーバックに捕集し、ガス量、ガス組成をそれぞれ分析した。
その結果、回収ガス量は1.5Lであり、終了直前で捕集されたガスは水素41%、一酸化炭素25%を含む組成であった。
(まとめ)
表1は、実施例1、2及び比較例1、2それぞれで用いた反応装置の反応部の反応流路等の構成及び試験評価結果を示す。
実施例1と比較例1とを比較すると、触媒としての効果的な形状が分かる。
実施例1と比較例2との比較においては、繊維状炭素の生長に効果的なグリセリンと水の反応比率が分かる。
本発明は、繊維状炭素の製造方法として有用であり、例えばカーボンニュートラルな原料であるグリセリンの有効利用方法として高い有用性を有する。
10 反応装置
11 原料流体供給部
12 流体供給ポンプ
13 反応部
13a 反応流路
14 反応場
15 回収部
16 加熱部
17 触媒
18 予熱部
19 冷却部

Claims (6)

  1. 多価アルコールと水とを含む混合ガスを、反応部に設けられたJIS B 0601で規定している中心線平均粗さRaが5.0μm以下である平滑面を有する触媒に400〜1000℃の加熱雰囲気下で接触させることにより、平均繊維径10〜200nmの繊維状炭素を製造することを特徴とする繊維状炭素の製造方法。
  2. 多価アルコールと水とを含む混合ガスを、流速0.001〜0.05m/sで連続的に
    反応部に供給した後、該反応部に内在する触媒の総表面積に対する多価アルコールの総供給量が0.1〜20kg/mのときに運転を停止し、該触媒の表面に生長した繊維状炭
    素を回収することを特徴とする請求項1記載の繊維状炭素の製造方法。
  3. 多価アルコールと水とを含む混合ガスの反応部への供給時の温度が500℃以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の繊維状炭素の製造方法。
  4. 反応部に供給する多価アルコールと水とのモル比率を、多価アルコールの炭素原子数に対して水を1〜5モル倍とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の繊維状炭素の製造方法。
  5. 触媒がNi又はNiを含む混合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の繊維状炭素の製造方法。
  6. 多価アルコールがグリセリンである請求項1〜5のいずれかに記載の繊維状炭素の製造方法。
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