JP5678469B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ダイオード構造が備えられた半導体装置に関するものである。
従来より、直流−交流変換を行うためのインバータ回路などでは、スイッチング素子として機能する絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(以下、IGBTという)とフリーホイールダイオード(以下、FWDという)とが同一チップ内に集積化された半導体装置が使用されている。IGBTのオンオフによって直流−交流交換を行うと共に、IGBTをオフしたときに、FWDを通じて負荷(例えばモータ)に流れる電流を還流させている。
図4は、この従来の半導体装置の断面図である。この図に示されるように、従来の半導体装置では、n型ドリフト層J1の表面にp型ベース領域J2とエミッタ領域となるn+型不純物領域J3およびトレンチゲート構造J4を形成すると共に、n型ドリフト層J1の裏面側にコレクタ領域となるp+型不純物領域J5を形成することでIGBTを形成している。さらにIGBTが形成された領域の外周を囲むようにp型ディープウェル層J6を形成することで、p型ディープウェル層J6とn型ドリフト層J1からなるFWDを備えることで、IGBTおよびFWDを備えたセル領域を構成している。
この半導体装置では、n型ドリフト層J1の裏面側全域をp+型不純物領域J5とするのではなく、部分的にカソード領域となるn+型不純物領域J7を形成することで、n型ドリフト層J1の裏面にIGBTのコレクタとFWDのカソードが構成されるようにしている。
このような半導体装置において、n型ドリフト層J1のうちp型ディープウェル層J6の下方に配置される部分の裏面が全域n+型不純物領域J7とされると、リカバリ時、つまり順方向バイアスが掛かりp型ディープウェル層J6からホールが注入されてダイオード動作する際に、p型ディープウェル層J6からのホールの注入が過多となって耐量が低下して破壊に至る可能性がある。このため、図4に示すように、n型ドリフト層J1のうちp型ディープウェル層J6の下方に配置される部分の裏面をp+型不純物領域J5とすることで、p型ディープウェル層J6からのホールの注入を抑制し、耐量を向上させている。
特開2007−227806号公報
上記の構造の半導体装置では、リカバリ時に、基本的にはホールが上側、電子が下側に引き抜かれるが、n型ドリフト層J1内に蓄積されたキャリア(ホール)がp型ディープウェル層J6からn型ドリフト層J1を通じてn+型不純物領域J7に抜けることがある。この場合、p+型不純物領域J5とn型ドリフト層J1とによるPN接合間にバイアスが掛かることになり、寄生バイポーラトランジスタが動作し、ホールが再注入される。バイポーラトランジスタ動作は、温度に対して負の温特であり、また、アバランシェブレークダウンが起きた時に負性の抵抗を持つため、素子が破壊され易くなるという問題がある。
これに対して、電子線照射などを行うことでキャリアのライフタイム制御を行い、n型ドリフト層J1に蓄積されたキャリアに起因して寄生バイポーラトランジスタが動作しないようにする技術もある。しかしながら、ライフタイム制御のための電子線照射は、FWDが形成されている領域だけでなく、IGBTが形成されているセル領域にも同時に行われるため、IGBTのオン電圧の増大を招く。このオン電圧の増大を抑制するために、p+型不純物領域J5の不純物濃度(ボロン濃度)が増加するなどの問題も発生させる。
なお、上記説明では、スイッチング素子としてIGBTを例に挙げたが、単なるダイオードについても、ダイオード構造が備えられるものにおいて、p+型不純物領域J5を備えてFWD動作時に外周のホール注入を抑制させる場合や、リカバリ時の急激な電流変化を抑制させる場合にも、上記問題が発生し得る。また、MOSFETやnpnバイポーラトランジスタでも、ダイオードを同一チップ内に形成し、かつ、p+型不純物領域J5を配置する場合があり、FWD特性について同様の問題を発生させ得る。
本発明は上記点に鑑みて、キャリアのライフタイム制御に関わらず、寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制し、耐量を向上させることができる構造の半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、第1導電型のドリフト層(1)と該ドリフト層の表層部に形成された第2導電型のディープウェル層(13)を有するPN接合によって構成されるダイオード構造を有し、ドリフト層(1)の裏面側のうちダイオード構造が形成された領域に第2導電型不純物領域(2)が形成され、該第2導電型不純物領域(2)内に該第2導電型不純物領域(2)から伸びる空乏層によって完全空乏化される寸法および不純物濃度で構成された第1導電型不純物領域(3)が備えられていることを特徴としている。
このように、ダイオード構造が形成された領域において、ドリフト層(1)の裏面側に、第2導電型不純物領域(2)に加えて部分的に第1導電型不純物領域(3)を形成してある。このため、第2導電型不純物領域(2)の幅が狭くなり、その結果、第2導電型不純物領域(2)のうち第1導電型不純物領域(3)との境界部から最も離れる場所までの距離が短くなる。したがって、ドリフト層(1)の内部抵抗が小さくなることでバイアス電圧が小さくなり、寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制することが可能となる。これにより、キャリアのライフタイム制御に関わらず、寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制し、耐量を向上させることが可能となる。
例えば、請求項2に記載したように、ダイオード構造は、セル領域における半導体素子(100)が形成された領域を囲むダイオード形成領域に備えられる。
この場合、請求項3に記載したように、セル領域における半導体素子(100)が形成された領域を囲む環状構造にて第1導電型不純物領域(3)を構成することができる。さらに、請求項4に記載したように、複数個の環状構造によって第1導電型不純物領域(3)を構成しても良い。さらに、請求項に記載したように、第1導電型不純物(3)をドット状に複数個点在させた構造とすることもできる。
また、請求項に記載したように、ダイオード構造は、ゲート電極(8)に接続されるゲートランナー(20)の下方に備えられているものであっても良い。
このような半導体装置としては、請求項に記載したように、半導体素子としてIGBT(100)が備えられていると共に、ダイオード構造としてフリーホイールダイオード(200)が備えられたものが挙げられる。また、請求項に記載したように、半導体素子としてMOSFETが備えられていると共に、ダイオード構造としてフリーホイールダイオード(200)が備えられているものであっても良い。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる半導体装置の断面図である。 図1に示す半導体装置の上面レイアウト図である。 本発明の第2実施形態にかかる半導体装置の上面レイアウト図である。 従来の半導体装置の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる半導体装置の断面図、図2は、図1に示す半導体装置の上面レイアウト図である。図1は、図2のA−A断面図に相当している。以下、これらの図を参照して、本実施形態の半導体装置について説明する。
図1に示すように、本実施形態の半導体装置は、例えば不純物濃度が1×1013〜1×1014cm-3とされたn-型ドリフト層1を構成する半導体基板に対してIGBT100やFWD200を備えることにより構成されている。図1および図2に示したように、IGBT100が備えられるIGBT形成領域とFWD200が備えられるダイオード形成領域がセル領域とされ、セル領域の外周部に外周領域が備えられている。図2に示されるように、半導体装置を構成するチップの中央部がIGBT形成領域とされると共にその周囲を囲むようにダイオード形成領域が配置されることでセル領域が構成され、さらにそのセル領域の外周を囲むように外周領域が配置されている。
セル領域におけるIGBT形成領域およびダイオード形成領域において、n-型ドリフト層1の裏面側における当該n-型ドリフト層1の表層部には、コレクタ領域に相当するp+型不純物領域2およびカソード領域に相当するn+型不純物領域3が形成されている。p+型不純物領域2は、ボロン等のp型不純物が注入されて形成され、例えば不純物濃度が1×1017〜1×1020cm-3で構成されている。n+型不純物領域3は、リン等のn型不純物が注入されて形成され、例えば不純物濃度が1×1017〜1×1020cm-3で構成されている。n-型ドリフト層1の裏面側は基本的にはp+型不純物領域2とされているが、部分的にn+型不純物領域3が形成された構造とされている。これらp+型不純物領域2およびn+型不純物領域3の詳細構造に関しては後で説明する。
また、セル領域におけるIGBT形成領域においては、n-型ドリフト層1の表層部には、所定厚さのp型ベース領域4が形成されている。このp型ベース領域4を貫通してn-型ドリフト層1まで達するように複数個のトレンチ6が形成されており、このトレンチ6によってp型ベース領域4が複数個に分離されている。具体的には、トレンチ6は複数個所定のピッチ(間隔)で形成されており、図1の奥行き方向(紙面垂直方向)において各トレンチ6が平行に延設されたストライプ構造、もしくは並行に延設されたのちその先端部において引き回されることで環状構造とされている。環状構造とされる場合、例えば各トレンチ6が構成する環状構造は複数本ずつを1組として多重リング構造が構成される。
隣接するトレンチ6によってp型ベース領域4が複数に分割された状態となるが、少なくともその一部は、チャネル領域を構成するチャネルp層4aとなり、このチャネルp層4aの表層部に、エミッタ領域に相当するn+型不純物領域5が形成されている。なお、本実施形態では、分割された各p型ベース領域4がチャネルp層4aとなる場合を図示してあるが、そのうちの一部がn+型不純物領域5が形成されないフロート層とされても良い。
+型不純物領域5は、n-型ドリフト層1よりも高不純物濃度で構成され、p型ベース領域4内において終端しており、かつ、トレンチ6の側面に接するように配置されている。より詳しくは、トレンチ6の長手方向に沿って棒状に延設され、トレンチ6の先端よりも内側で終端した構造とされている。
各トレンチ6内は、各トレンチ6の内壁表面を覆うように形成されたゲート絶縁膜7と、このゲート絶縁膜7の表面に形成されたドープトPoly−Si等により構成されるゲート電極8とにより埋め込まれている。ゲート電極8は、図1とは別断面において互いに電気的に接続され、同電位のゲート電圧が印加される様になっている。
さらに、n+型不純物領域5およびチャネルp層4aは、層間絶縁膜9に形成されたコンタクトホール9aを通じてエミッタ電極に相当する上部電極10と電気的に接続されており、上部電極10や図示しない配線などを保護するように保護膜11が形成されている。そして、p+型不純物領域2の裏面側に下部電極12が形成されることにより、IGBT100が構成されている。
一方、セル領域におけるダイオード形成領域でも、IGBT形成領域と同様に、n-型ドリフト層1の表層部に所定厚さのp型ベース領域4が形成されている。さらに、p型ベース領域4の周囲を囲むように、p型ベース領域4よりも接合深さが深くされたp型ディープウェル層13が形成されている。このp型ディープウェル層13は、p型ベース領域4よりも高不純物濃度で構成され、例えば不純物濃度が1×1018〜1×1019cm-3で構成されている。
このため、ダイオード形成領域に備えられたp型ベース領域4およびp型ディープウェル層13をアノードとし、n-型ドリフト層1およびn+型不純物領域3をカソードとしてPN接合されたダイオード構造を有するFWD200が構成されている。このFWD200は、p型ディープウェル層13に対して上部電極10がアノード電極として電気的に接続され、n+型不純物領域3に対して下部電極12がカソード電極として電気的に接続された構造とされている。
このため、IGBT100とFWD200とは、エミッタとアノードとが電気的に接続されると共に、コレクタとカソードとが電気的に接続されることで、同一チップにおいて互いに並列接続された構造とされている。
なお、外周領域においては、図示しないが、n-型ドリフト層1の表層部において、セル領域の外周を囲むようにp型ベース領域4よりも深くされたp型拡散層が形成され、更にp型拡散層の外周を囲むようにp型ガードリング層が多重リング構造として形成されるなど、外周耐圧構造が構成されている。この外周耐圧構造により、電界が偏り無く広げら得ることで、半導体装置の耐圧向上が図られている。
次に、上述したp+型不純物領域2およびn+型不純物領域3の詳細構造について説明する。
図2中の実線ハッチングを示した領域がn+型不純物領域3の形成されている領域であり、それ以外の領域がp+型不純物領域2の形成されている領域である。図2中の破線ハッチングを示した領域は、p型ディープウェル層13の形成されている領域である。
図2に示されるように、n-型ドリフト層1の裏面側は基本的にはp+型不純物領域2とされているが、部分的にn+型不純物領域3が形成された構造とされている。本実施形態の場合、n+型不純物領域3は、セル領域において短冊状のものが複数本ストライプ状に配置されていると共に、p型ディープウェル層13と対応する箇所の下方やセル領域を囲むように複数個環状に配置された構造とされている。これらn+型不純物領域3のうち、少なくとも環状に配置された領域3a〜3cの幅は、領域3a〜3cの両側を挟むように配置されているp+型不純物領域2から伸びる空乏層によって完全空乏化(ピンチオフ)する寸法とされている。この幅は、n+型不純物領域3から電子が注入されないように設定されるもので、p+型不純物領域2およびn+型不純物領域3の不純物濃度との関係に基づいて決められている。なお、n+型不純物領域3のうち短冊状の部分のものは、図2中では5本のものを縦方向に2つに分割したものとして描いてあるが、実際には多数本が形成されている。
以上のように、本実施形態にかかるIGBT100とFWD200とを一体化した半導体装置が構成されている。このように構成された半導体装置は、例えば直流−交流変換を行うためのインバータ回路などのスイッチング回路に備えられ、IGBT100がスイッチング素子として機能させられると共に、FWD200がIGBT100をオフしたときに還流電流を流す還流素子として機能させられる。
このような半導体装置では、上述したように、IGBT形成領域の外周に備えられたダイオード構造が形成された領域について、n-型ドリフト層1の裏面側に基本的にはp+型不純物領域2を形成した構造としつつ、部分的にn+型不純物領域3が形成された構造としている。このため、以下の効果を得ることができる。
まず、仮に、n-型ドリフト層1のうちp型ディープウェル層13の下方に配置される部分の裏面全域がn+型不純物領域3とされたとすると、リカバリ時、つまり順方向バイアスが掛かりp型ディープウェル層13からホールが注入されてダイオード動作する際に、p型ディープウェル層13からのホールの注入が過多となって耐量が低下して破壊に至る。しかしながら、n-型ドリフト層1のうちp型ディープウェル層13の下方に配置される部分に基本的にはp+型不純物領域2を形成した構造としている。このため、p+型ディープウェル層13からのホールの注入が過多となることを抑制でき、耐量が低下することを抑制することが可能となる。
また、IGBT形成領域の外周を囲んでいるダイオード形成領域や外周領域において、n-型ドリフト層1の裏面側に、部分的にn+型不純物領域3が形成された構造としている。そして、n+型不純物領域3の幅をp+型不純物領域2から伸びる空乏層によって完全空乏化する寸法としている。このn+型不純物領域3により、p+型不純物領域2とn-型ドリフト層1の間のバイアス電圧を小さくすることが可能となり、寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制することが可能となる。
すなわち、リカバリ時に、基本的には、ホールが上側、電子が下側に引き抜かれるが、n-型ドリフト層1内に蓄積されたキャリア(ホール)がp型ディープウェル層13からn-型ドリフト層1を通じてn+型不純物領域3に抜けることがある。このとき、p+型不純物領域2とn-型ドリフト層1とによるPN接合間にバイアスが掛かることになる。しかしながら、本実施形態では、少なくともダイオード構造が形成された領域において、n-型ドリフト層1の裏面に、p+型不純物領域2に加えてn+型不純物領域3を形成した構造としているため、PN接合間にかかるバイアス電圧を低下させられる。
具体的には、寄生バイポーラトランジスタは、p+型不純物領域2とn-型ドリフト層1およびn+型不純物領域3とp型ディープウェル層13によるPNPトランジスタによって構成される。このPNPトランジスタにおけるp+型不純物領域2とn+型不純物領域3とは下部電極12に電気的に接続されることで同電位であることから、n-型ドリフト層1の内部抵抗分の電位降下相当がPN接合間にかかるバイアス電圧となる。このバイアス電圧は、n-型ドリフト層1の内部抵抗による電位降下が小さくなるほど小さくなる。このn-型ドリフト層1の内部抵抗の大きさは、p+型不純物領域2のうちn+型不純物領域3との境界部から最も離れる場所までの距離によって決まる(ただし、そのp+型不純物領域2からは最短距離に配置されるn+型不純物領域3まで距離である)。換言すれば、p+型不純物領域2のうちn+型不純物領域3との境界部から最も離れる場所においてバイアス電圧が最も大きくなるため、n+型不純物領域3同士の間の距離を短くし、p+型不純物領域2のうちn+型不純物領域3との境界部から最も離れる場所までの距離が短くなれば、バイアス電圧が小さくなって寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制することが可能となる。
そして、本実施形態の半導体装置では、ダイオード構造が形成された領域において、n-型ドリフト層1の裏面側に、部分的にn+型不純物領域3を形成してある。このため、p+型不純物領域2の幅が狭くなり、その結果、p+型不純物領域2のうちn+型不純物領域3との境界部から最も離れる場所までの距離が短くなる。したがって、n-型ドリフト層1の内部抵抗が小さくなることでバイアス電圧が小さくなり、寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制することが可能となる。これにより、キャリアのライフタイム制御に関わらず、寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制し、耐量を向上させることが可能となる。
さらに、n+型不純物領域3の幅を両側のp+型不純物領域2から延びる空乏層によって完全空乏化する寸法としているため、n+型不純物領域3から電子が注入されることを防止できる。このため、n+型不純物領域3から電子が注入されることによってキャリアバランスが崩れることを抑制できる。
なお、p+型不純物領域2のうち寄生バイポーラトランジスタとして作動するのは、ダイオード構造が形成された領域である。このため、p型ディープウェル層13の下方に位置するp+型不純物領域2の幅を狭くすることで、n-型ドリフト層1の内部抵抗を小さくし、バイアス電圧を小さくすることが必要である。これは、図2に示すレイアウト上で、p+型不純物領域2のうちn+型不純物領域3との境界までの最短距離が最も長くなる場所について、バイアス電圧が寄生バイポーラトランジスタが動作しない程度に抑制できれば良い。
また、大電流時には、n-型ドリフト層1からn+型不純物領域3に向かって電子が移動し、それによって電界強度分布が変位する。具体的には、通常時には、p型ディープウェル層13とn-型ドリフト層1との境界位置で電界強度が最も高くなるような電界強度分布となるが、大電流時に、電子がn-型ドリフト層1の濃度よりも多くなると、n-型ドリフト層1とn+型不純物領域3との境界位置側に電界強度が最も高くなる位置が変位していく。これによって二次降伏が発生し、半導体装置の耐量が低下することになる。これについては、本実施形態のようにp+型不純物領域2を備えることで、電子がn-型ドリフト層1の濃度よりも多くなったときにPN接合がバイアスされてp+型不純物領域2からホールが注入され、このホール注入によって電子が中和されるため、防ぐことができる。ところが、p+型不純物領域2の幅(面積)が狭いとホール注入が不十分で電子中和が不十分となり、逆にp+型不純物領域2の幅(面積)が広いとホール過多となって耐量を低下させる。このため、ホール注入による電子中和が良好に行えるように、p+型不純物領域2の幅(面積)を設定するのが好ましい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態に対して半導体装置の構成の一部を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、異なる部分についてのみ説明する。
図3は、本実施形態にかかる半導体装置の上面レイアウト図である。この図に示されるように、本実施形態では、各ゲート電極8を偏りなく同電位にするためのゲートランナー20が備えられ、このゲートランナー20の下方にもp型ディープウェル層13が形成された構造としている。ゲートランナー20は、各セルのゲート電極8それぞれに電気的に接続されるものである。ゲート電極8は、例えばドープトPoly−Siによって構成される。このゲート電極8を構成する材料の内部抵抗に起因して、同じゲート電極8でも図示しないゲート配線との接続部からの距離が離れるに従ってゲート電圧の印加のされ方に差が生じる。この差をできるだけ抑制するために、例えばストライプ状に並べられた各ゲート電極8に対して垂直方向にゲートランナー20を配置し、各ゲート電極8をゲートランナー20と電気的に接続すると共に、ゲートランナー20を通じてゲート電圧が印加されるようにしている。このような構造において、ゲートランナー20の下方にp型ディープウェル層13を形成する構造としている。
このような構造についても、ゲートランナー20の下方に形成したp型ディープウェル層13が寄生バイポーラトランジスタとして動作する可能性がある。このため、ゲートランナー20の下方のp型ディープウェル層13の下方位置にn+型不純物領域3を備えることで、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、p型ディープウェル層13の下方に位置するp+型不純物領域2内にn+型不純物領域3を形成すると共に、n+型不純物領域3が環状構造となるようにしている。しかしながら、p型ディープウェル層13の下方に位置するp+型不純物領域2内に備えるn+型不純物領域3は必ずしも環状である必要はない。例えば、n+型不純物領域3をドット状に点在させるようにしても良い。また、環状構造とドット状構造の組み合わせであっても良い。
上記実施形態では、縦型のMOS構造の半導体素子としてIGBTを備えた半導体装置を例に挙げて説明したが、IGBTに限るものではない。例えば、パワーMOSFETについても、本発明を適用することができる。パワーMOSFETの場合、基本的には、上記したn+型不純物領域5がn+型ソース領域、n+型不純物領域3がn+型ドレイン領域として機能することになるため、p+型不純物領域2を形成する必要がないが、p+型不純物領域2を形成することで、上述した大電流時における二次降伏を抑制することが可能となる。この場合にも、p+型不純物領域2を形成することによって寄生バイポーラトランジスタが構成され、寄生バイポーラトランジスタが動作することによる問題が発生し得るため、p+型不純物領域2およびn+型ドレイン領域となるn+型不純物領域3を上記各実施形態のように構成することで、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
同様に、バイポーラトランジスタのように寄生ダイオードが構成されるものや、単なるダイオード等、ダイオード構造が備えられるものにおいて、p+型不純物領域2を備えてホールを注入することで電子中和を図るような構造に対して、本発明を適用することができる。この場合にも、p+型不純物領域2およびn+型不純物領域3を上記各実施形態のように構成することで、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
上記各実施形態では、基本的に、第1導電型をn型、第2導電型をp型とするnチャネルタイプのIGBTを例に挙げて説明したが、各部の導電型を反転させたpチャネルタイプのIGBTを適用することもできる。この場合、IGBT以外の他の構成要素についても、導電型を反転させた構造となる。また、パワーMOSFETについても、同様のことが言える。
また、上記実施形態では、フィールドストップ(FS)層を形成していない構造を例に挙げたが、n-型ドリフト層1の裏面において、p+型不純物領域2およびn+型不純物領域3とn-型ドリフト層との間に位置するようにn型不純物層で構成されたFS層を形成しても良い。
1 n-型ドリフト層
2 p+型不純物領域
3 n+型不純物領域
4 p型ベース領域
4a チャネルp層
5 n+型不純物領域
6 トレンチ
7 ゲート絶縁膜
8 ゲート電極
9 層間絶縁膜
10 上部電極
12 下部電極
13 p型ディープウェル層
20 ゲートランナー
100 IGBT
200 FWD

Claims (8)

  1. 第1導電型のドリフト層(1)と該ドリフト層の表層部に形成された第2導電型のディープウェル層(13)を有するPN接合によって構成されるダイオード構造を有する半導体装置であって、
    前記ドリフト層(1)の裏面側のうち前記ダイオード構造が形成された領域に第2導電型不純物領域(2)が形成されていると共に、該第2導電型不純物領域(2)内に該第2導電型不純物領域(2)から伸びる空乏層によって完全空乏化される寸法および不純物濃度で構成された第1導電型不純物領域(3)と、が備えられていることを特徴とする半導体装置。
  2. 半導体素子(100)が備えられたセル領域を有し、前記ダイオード構造は、該セル領域における前記半導体素子(100)が形成された領域を囲むダイオード形成領域に備えられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1導電型不純物領域(3)は、前記セル領域における前記半導体素子(100)が形成された領域を囲む環状構造とされていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1導電型不純物領域(3)は、前記セル領域における前記半導体素子(100)が形成された領域を囲む複数個の環状構造とされていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体素子として絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(100)が備えられていると共に、前記ダイオード構造としてフリーホイールダイオード(200)が備えられていることを特徴とする請求項ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  6. 前記半導体素子としてMOSFETが備えられていると共に、前記ダイオード構造としてフリーホイールダイオード(200)が備えられていることを特徴とする請求項ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  7. 前記第1導電型不純物(3)は、ドット状に複数個点在されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
  8. ゲート電極(8)を有するMOS構造の半導体素子(100)が備えられたセル領域を有し、前記ダイオード構造は、前記ゲート電極(8)に接続されるゲートランナー(20)の下方に備えられていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の半導体装置。
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