JP5675257B2 - 医用画像処理装置、x線コンピュータ断層撮影装置、医用画像処理方法および医用画像処理プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、x線コンピュータ断層撮影装置、医用画像処理方法および医用画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、2種の異なるX線のエネルギーにそれぞれ対応する医用画像を処理する医用画像処理装置、X線コンピュータ断層撮影装置、医用画像処理方法および医用画像処理プログラムに関する。
従来、2種の異なるX線のエネルギーにそれぞれ対応する医用画像を加算平均することにより、画像ノイズを低減させた画像を得る技術がある。また、X線発生部で2種の異なるエネルギースペクトラムを有するX線を発生するX線コンピュータ断層撮影装置がある。2種のエネルギースペクトラムにそれぞれ対応する被検体の投影データを用いることで、操作者が所望するX線のエネルギー(以下目的エネルギーと呼ぶ)に対応する医用画像を再構成させる技術がある。
しかしながら、加算平均により発生される医用画像は、目的エネルギーに対応しない場合がある。また、2種のエネルギースペクトラムにそれぞれ対応する被検体の投影データを用いて、目的エネルギーに対応した医用画像を再構成するには、多くの時間を要する問題がある。
特開2009−261942号公報
目的は、2種の異なるX線のエネルギーにそれぞれ対応する医用画像を用いて、操作者が所望するX線のエネルギーに対応する医用画像を、短時間かつ低ノイズで発生することにある。
本実施形態に係る医用画像処理装置は、第1、第2エネルギーのX線にそれぞれ由来する第1、第2医用画像を記憶する画像記憶部と、前記第1、第2医用画像間の画素値に基づいて、画素ごとに第1、第2物質の一方に対する他方の存在比率を推定する推定部と、前記第1、第2物質の存在比率と前記第1又は前記第2エネルギーに対する目的エネルギーに関する前記第1、第2物質各々の減弱係数の低下率とに基づいて、前記第1、第2医用画像間の画素値の合成率を画素ごとに決定する合成率決定部と、前記決定された合成率に従って、前記第1、第2医用画像から前記目的エネルギーに関する合成画像を発生する合成画像発生部とを具備することを特徴とする。
図1は、第1の実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置の構成を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係り、X線のエネルギーの変化に対する第1、第2物質各々の質量減弱係数の低下率の変化の依存性の一例を示す図である。 図3は、第2エネルギーに対する第1エネルギーに関する第1、第2物質各々の減弱係数の変化率を示す図である。 図4は、X線のエネルギーの変化に対する質量減弱係数の変化の依存性を、第1、第2物質各々について示す図である。 図5は、第1の実施形態に係り、第1、第2物質各々の存在比率による線形補間を、第1、第2物質各々の減弱係数の低下率とともに示す図である。 図6は、第1の実施形態に係り、2種の異なるエネルギーのX線にそれぞれ由来する2枚の医用画像を合成する手順の概略を示す概略図である。 図7は、第1の実施形態に係り、図6の概略図における手順を示すフローチャートである。 図8は、第1の実施形態に係り、図7のステップSa2における処理の手順を示すフローチャートである。 図9は、第1の実施形態に係り、図7のステップSa3における処理の手順を示すフローチャートである。 図10は、第1の実施形態に係り、本医用画像処理装置から出力される合成画像の一例を、複数の目的エネルギーとともに示す図である。
以下、X線コンピュータ断層撮影装置1(Computed Tomography)の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、X線コンピュータ断層撮影装置1には、X線発生部71とX線検出部75とが一体として被検体の周囲を回転するRotate/Rotate−Type、リング状にアレイされた多数のX線検出素子が固定され、X線発生部71のみが被検体の周囲を回転するStationary/Rotate−Type等様々なタイプがあり、いずれのタイプでも本実施形態へ適用可能である。また、画像を再構成するには被検体の周囲一周、360°分の投影データが、またハーフスキャン法でも180°+ファン角度分の投影データが必要とされる。いずれの再構成方式に対しても本実施形態へ適用可能である。また、入射X線を電荷に変化するメカニズムは、シンチレータ等の蛍光体でX線を光に変換し更にその光をフォトダイオード等の光電変換素子で電荷に変換する間接変換形と、X線によるセレン等の半導体内での電子正孔対の生成及びその電極への移動すなわち光導電現象を利用した直接変換形とが主流である。X線検出素子としては、それらのいずれの方式を採用してもよい。さらに、近年では、X線発生部71とX線検出部75との複数のペアを回転リング73に搭載したいわゆる多管球型のX線コンピュータ断層撮影装置の製品化が進み、その周辺技術の開発が進んでいる。本実施形態においては、従来からの一管球型のX線コンピュータ断層撮影装置であっても、多管球型のX線コンピュータ断層撮影装置であってもいずれも適用可能である。ここでは、一管球型として説明する。
なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合にのみ行う。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1の構成を示す図である。第1の実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置1は、高電圧発生部5、ガントリ7、前処理部9、再構成部11、インターフェース13、表示部15、制御部17、画像処理装置19を有する。
高電圧発生部5は、X線発生部71に供給するための高電圧を発生する。高電圧発生部5は、後述する制御部17による制御のもとで、複数の高電圧を発生する。
ガントリ7には、回転支持機構が収容される。回転支持機構は、回転リング73と、回転軸Zを中心として回転自在に回転リング73を支持するリング支持機構とリングの回転を駆動する駆動部79(電動機)からなる。回転リング73には、X線発生部71と、2次元アレイ型または多列型とも称されるエリア検出器(以下X線検出部75と呼ぶ)が搭載されている。
X線発生部71は、高電圧発生部5からスリップリング81を経由して電圧の印加および電流の供給を受けて、X線の焦点715からX線を放射する。高電圧発生部5から印加される電圧(以下管電圧と呼ぶ)が異なる場合、X線発生部71は、複数の管電圧にそれぞれ対応する複数のエネルギースペクトルを有するX線を発生する。以下、説明を簡単にするために、管電圧は2種類であるとし、それぞれ66kV、135kVであるとする。なお、管電圧は、複数種類であってもよい。また、X線のエネルギースペクトルにおける平均エネルギーをX線のエネルギーと呼ぶ。例えば、管電圧80kVに対応するX線のエネルギーは49keVであり、管電圧135kVに対応するX線のエネルギーは66keVである。以下、49keVのX線のエネルギーを第1エネルギー、66keVのX線のエネルギーを第2エネルギーと呼ぶ。なお、管電圧が複数種類ある場合、複数の管電圧に複数のX線エネルギーがそれぞれ対応する。
X線の焦点715から放射されたX線は、X線発生部71のX線放射窓に取り付けられたコリメーターユニットにより、例えばコーンビーム形(角錐形)に整形される。X線の放射範囲は、点線717で示されている。X軸は、回転軸Zと直交し、放射されるX線の焦点715を通る直線である。Y軸は、X軸および回転軸Zと直交する直線である。なお、説明の便宜上このXYZ座標系は、回転軸Zを中心として回転する回転座標系として説明する。
X線検出部75は、回転軸Zを挟んでX線発生部71に対峙する位置およびアングルで取り付けられる。X線検出部75は、複数のX線検出素子を有している。ここでは、単一のX線検出素子が単一のチャンネルを構成しているものとして説明する。複数のチャンネルは、回転軸Zに直交し、かつ放射されるX線の焦点715を中心として、この中心から1チャンネル分のX線検出素子の受光部中心までの距離を半径とする円弧方向(チャンネル方向)とZ方向との2方向に関して2次元状に配列される。また、X線検出部75は、複数のX線検出素子を1列に配列した複数のモジュールで構成されてもよい。モジュール各々は、上記チャンネル方向に沿って略円弧方向に1次元状に配列される。
また複数のX線検出素子は、チャンネル方向とスライス方向との2方向に関して2次元状に配列させてもよい。すなわち、2次元状の配列は、上記チャンネル方向に沿って一次元状に配列された複数のチャンネルを、スライス方向に関して複数列並べて構成される。このような2次元状のX線検出素子配列を有するX線検出部75は、略円弧方向に1次元状に配列される複数の上記モジュールをスライス方向に関して複数列並べて構成してもよい。
撮影又はスキャンに際しては、X線発生部71とX線検出部75との間の円筒形の撮影領域719内に、被検体Pが天板31に載置され挿入される。X線検出部75の出力には、DAS(Data Acquisition System)と呼ばれるデータ収集回路77が接続されている。
データ収集回路77には、X線検出部75の各チャンネルの電流信号を電圧に変換するI−V変換器と、この電圧信号をX線の曝射周期に同期して周期的に積分する積分器と、この積分器の出力信号を増幅するアンプと、このアンプの出力信号をディジタル信号変換するアナログ・ディジタル・コンバータとが、チャンネルごとに取り付けられている。データ収集回路77から出力されるデータ(純生データ(pure raw data))は、磁気送受信又は光送受信を用いた非接触データ伝送部105を経由して、前処理部9に伝送される。
前処理部9は、データ収集回路77から出力される純生データに対して前処理を施す。前処理には、例えばチャンネル間の感度不均一補正処理、X線強吸収体、主に金属部による極端な信号強度の低下または、信号脱落を補正する処理等が含まれる。前処理部9から出力される再構成処理直前のデータ(生データ(raw data)または、投影データと称される、ここでは投影データという)は、データ収集したときにビューアングルを表すデータと関連付けられて、磁気ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリを備えた図示していない投影データ記憶部に記憶される。
なお、投影データとは、被検体を透過したX線の強度に応じたデータ値の集合である。ここでは説明の便宜上、ワンショットで略同時に収集したビューアングルが同一である全チャンネルにわたる一揃いの投影データを、投影データセットと称する。また、ビューアングルは、X線発生部71が回転軸Zを中心として周回する円軌道の各位置を、回転軸Zから鉛直上向きにおける円軌道の最上部を0°として360°の範囲の角度で表したものである。なお、投影データセットの各チャンネルに対する投影データは、ビューアングル、コーン角、チャンネル番号によって識別される。また、投影データセットの各チャンネルに対する投影データは、X線発生部71から放出されるX線のエネルギーに応じて、識別されてもよい。
再構成部11は、ビューアングルが360°又は180°+ファン角の範囲内の投影データセットに基づいて、フェルドガンプ法またはコーンビーム再構成法により、略円柱形の3次元画像を再構成する機能を有する。再構成部11は、例えばファンビーム再構成法(ファンビーム・コンボリューション・バックプロジェクション法ともいう)またはフィルタード・バックプロジェクション法により2次元画像(断層画像)を再構成する機能を有する。フェルドガンプ法は、コーンビームのように再構成面に対して投影レイが交差する場合の再構成法であり、コーン角が小さいことを前提として畳み込みの際にはファン投影ビームとみなして処理し、逆投影はスキャンの際のレイに沿って処理する近似的画像再構成法である。コーンビーム再構成法は、フェルドガンプ法よりもコーン角のエラーが抑えられる方法として、再構成面に対するレイの角度に応じて投影データを補正する再構成法である。
再構成部11は、複数のX線のエネルギーにそれぞれ由来する複数の医用画像を再構成する。具体的には、再構成部11は、第1エネルギーに対応する第1医用画像を発生する。再構成部11は、第2エネルギーに対応する第2医用画像を発生する。複数のX線のエネルギーにそれぞれ対応した複数の医用画像は、後述する画像処理装置19の画像記憶部191に記憶される。なお、X線のエネルギーに対応した複数の医用画像は、後述するインターフェース13を介して、図示していない外部記憶装置に記憶されてもよい。
インターフェース13は、本X線コンピュータ断層撮影装置1または画像処理装置19と電子的通信回線(以下ネットワークと呼ぶ)とを接続する。ネットワークには、図示していない放射線部門情報管理システムおよび図示していない病院情報システムなどが接続される。
表示部15は、再構成部11で再構成された医用画像、後述する画像処理装置19で処理された医用画像、X線コンピュータ断層撮影のために設定される条件などを表示する。
制御部17は、本X線コンピュータ断層撮影装置1の中枢として機能する。制御部17は、図示しないCPUとメモリとを備える。制御部17は、図示していないメモリに記憶された検査スケジュールデータと制御プログラムとに基づいて、X線コンピュータ断層撮影のために高電圧発生部5、およびガントリ7などを制御する。具体的には、制御部17は、後述する入力部201および図示していない放射線部門情報管理システムおよび図示していない病院情報システムなどから送られてくる操作者の指示、画像処理の条件、撮影条件(複数の管電圧または複数のX線のエネルギーの設定)などの情報を、一時的に図示していないメモリに記憶する。制御部17は、メモリに一時的に記憶されたこれらの情報に基づいて、高電圧発生部5、およびガントリ7などを制御する。制御部17は、所定の画像発生・表示等を実行するための制御プログラムを、図示していない記憶部から読み出して自身が有するメモリ上に展開し、各種処理に関する演算・処理等を実行する。
画像処理装置19は、画像記憶部191、変換部193、除算値計算部195、減弱係数記憶部197、推定部199、入力部201、合成率決定部203、合成画像発生部205、画像処理制御部207とを有する。
画像記憶部191は、再構成部11で再構成された医用画像を、管電圧またはX線のエネルギーと対応付けて記憶する。具体的には、画像記憶部191は、第1エネルギーに対応する第1医用画像と第2エネルギーに対応する第2医用画像とを記憶する。第1医用画像と第2医用画像とは、管電圧すなわちX線のエネルギーのみ異なる医用画像である。
変換部193は、画像記憶部191に記憶された医用画像の画素値を、画素ごとに減弱係数に変換する。具体的には、変換部193は、第1、2医用画像各々の画素におけるCT値(ハンスフィールドユニット:Hounsfield unit)を減弱係数に変換する。変換部193は、第1の医用画像の画素値を画素ごとに減弱係数に変換した第1減弱マップを発生する。変換部193は、第2の医用画像の画素値を画素ごとに減弱係数に変換した第2減弱マップを発生する。複数のX線のエネルギーにそれぞれ対応する複数の医用画像が、画像記憶部191に記憶されている場合、変換部193は、後述する入力部201を介して操作者により選択された第1、第2エネルギーに対応する医用画像に対して、上記処理を実行する。
除算値計算部195は、第1、第2減弱マップに基づいて、除算マップを発生する。具体的には、除算値計算部195は、第1減弱マップの減弱係数を第2減弱マップの減弱係数で画素ごとに除算した除算値を計算する。除算値は、第2エネルギーの質量減弱係数に対する第1エネルギーの質量減弱係数の割合である。
減弱係数記憶部197は、X線のエネルギーの変化に対する第1、第2物質各々の質量減弱係数の低下率の変化の依存性を記憶する。図2は、X線のエネルギーの変化に対する第1、第2物質各々の質量減弱係数の低下率の変化の依存性の一例を示す図である。図2の横軸はX線のエネルギーをkeVで示している。縦軸は、第1、第2物質各々の質量減弱係数の低下率を示している。第1、第2物質各々の質量減弱係数の低下率は、具体的には、第1エネルギーの質量減弱係数と第2エネルギーの質量減弱係数とに基づいて、第1、第2物質各々における質量減弱係数を規格化した値(以下正規化減弱係数と呼ぶ)である。図2における三角の印は、X線のエネルギーの変化に対する第1物質(例えば骨、造影剤など)の正規化減弱係数の変化の依存性を0.5keV単位で示している。図2における正方形の印は、X線のエネルギーの変化に対する第2物質(例えば水)の正規化減弱係数の変化の依存性を0.5keV単位で示している。なお、減弱係数記憶部197は、後述する入力部201を介して操作者により入力される目的エネルギーと第1、第2物質各々の正規化減弱係数との対応表を記憶してもよい。
減弱係数記憶部197は、第2エネルギーに対する第1エネルギーに関する第1、第2物質各々の減弱係数の変化率を記憶する。図3は、第2エネルギーに対する第1エネルギーに関する第1、第2物質各々の減弱係数の変化率を、X線のエネルギーの変化に対する質量減弱係数の変化の依存性とともに示す図である。図3における菱形の印は、X線のエネルギーの変化に対する第1物質(例えば骨、造影剤など)の質量減弱係数の変化の依存性を0.5keV単位で示している。図3における正方形の印は、X線のエネルギーの変化に対する第2物質(例えば水)の質量減弱係数の変化の依存性を0.5keV単位で示している。
図3におけるAsは、第2エネルギーに対する第1エネルギーに関する第1物質の減弱係数の変化率を示している。具体的には、Asは、第1の物質に関して、第2エネルギー(66keV)の質量減弱係数(0.246)に対する第1エネルギー(49keV)の質量減弱係数(0.363)の割合(0.363/0.246=1.475)を示している。以下上記Asを第1減弱係数比と呼ぶ。図3におけるBsは、第2エネルギーに対する第1エネルギーに関する第2物質の減弱係数の変化率を示している。具体的には、Bsは、第2の物質に関して、第2エネルギー(66keV)の質量減弱係数(0.197)に対する第1エネルギー(49keV)の質量減弱係数(0.233)の割合(0.233/0.197=1.187)を示している。以下上記Bsを第2減弱係数比と呼ぶ。
なお、減弱係数記憶部197は、X線のエネルギーの変化に対する質量減弱係数の変化の依存性を、第1、第2物質各々について記憶してもよい。図4は、X線のエネルギーの変化に対する質量減弱係数の変化の依存性の一例を、第1、第2物質各々について示す図である。図4の横軸はX線のエネルギーをkeVで示している。縦軸は、質量減弱係数を示している。図4における三角の印は、X線のエネルギーの変化に対する第1物質(例えば骨、造影剤など)の質量減弱係数の変化の依存性を0.5keV単位で示している。図4における正方形の印は、X線のエネルギーの変化に対する第2物質(例えば水)の質量減弱係数の変化の依存性を0.5keV単位で示している。なお、図4におけるX線のエネルギーは49keV乃至66keVの範囲であり、質量減弱係数の範囲は0.15乃至0.4の範囲であるが、より広い範囲であってもよい。このとき、画像処理装置19は、図示していない減弱係数計算部を有する。減弱係数計算部は、X線のエネルギーの変化に対する質量減弱係数の変化の依存性にも基づいて、第2エネルギーに対する第1エネルギーに関する第1、第2物質各々の減弱係数の変化率を計算する。減弱係数計算部は、X線のエネルギーの変化に対する質量減弱係数の変化の依存性と後述する入力部201を介して入力された目的エネルギーとに基づいて、第1エネルギーに対する目的エネルギーに関する第1、第2物質各々の減弱係数の低下率を計算する。
推定部199は、除算マップにおける除算値と第1減弱係数比(As)、第2減弱係数比(Bs)とに基づいて、第1、第2医用画像の画素ごとに第1、第2物質の一方に対する他方の存在比率を推定する。具体的には、推定部199は、除算値と第1、第2減弱係数比とを比較する。推定部199は、除算値が第1減弱係数比(As)以上(除算値≧As)のとき、除算値に関する第1、第2医用画像の画素(以下除算関連画素と呼ぶ)における第1物質の存在比率を100%、第2物質の存在比率を0%と推定する。推定部199は、除算値が第2減弱係数比(Bs)以下(Bs≦除算値第1比率)のとき、除算関連画素における第1物質の存在比率を0%、第2物質の存在比率を100%と推定する。
推定部199は、除算値が第1減弱係数比(As)未満でかつ第2減弱係数比(Bs)より大きいとき(Bs<除算値<As)、除算関連画素における第1、第2物質の存在比率を以下の処理により推定する。まず推定部199は、第1減弱係数比(As)から第2減弱係数比(Bs)を減算した値(As−Bs)を計算する。なお、As−Bsは、減弱係数記憶部197に、予め記憶されてもよい。推定部199は、除算値から第2減弱係数比(Bs)を減算した値(除算値−Bs)を除算マップの画素ごとに計算する。推定部199は、(As−Bs)に対する(除算値−Bs)の比率(以下第1比率と呼ぶ)を計算する。推定部199は、計算された第1比率を、除算関連画素における第1物質の存在比率に適用する。推定部199は、計算された第1比率を1から減算した値(1−第1比率)を、除算関連画素における第2物質の存在比率に適用する。
なお、推定部199は、除算値が第1減弱係数比(As)未満でかつ第2減弱係数比(Bs)より大きいとき(Bs<除算値<As)、除算関連画素における第1、第2物質の存在比率を以下の処理により推定してもよい。推定部199は、第2減弱係数比(Bs)から第1減弱係数比(As)を減算した値(Bs−As)を計算する。なお、Bs−Asは、減弱係数記憶部197に、予め記憶されてもよい。推定部199は、除算値から第1減弱係数比(As)を減算した値(除算値−As)を除算マップの画素ごとに計算する。推定部199は、(Bs−As)に対する(除算値−As)の比率(以下第2比率と呼ぶ)を計算する。推定部199は、計算された第2比率を、除算関連画素における第2物質の存在比率に適用する。推定部199は、計算された第2比率を1から減算した値(1−第2比率)を、除算関連画素における第1物質の存在比率に適用する。
入力部201は、操作者が所望するX線コンピュータ断層撮影の撮影条件、画像処理の条件、などを入力する。撮影条件は、例えば、複数の管電圧または複数のX線のエネルギーの設定などである。画像処理の条件は、例えば、合成される医用画像に関するエネルギー(第1、第2エネルギー)の選択、目的エネルギーの設定などである。入力部201は、操作者からの各種指示・命令・情報・選択・設定を画像処理装置19に取り込む。取り込まれた各種指示・命令・情報・選択・設定は、後述する画像処理制御部207、制御部17、合成率決定部203などに出力される。入力部201は、図示しないが、関心領域の設定などを行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード等を有する。入力部201は、表示画面上に表示されるカーソルの座標を検出し、検出した座標を制御部17に出力する。なお、入力部201は、表示画面を覆うように設けられたタッチパネルでもよい。この場合、入力部201は、電磁誘導式、電磁歪式、感圧式等の座標読み取り原理でタッチ指示された座標を検出し、検出した座標を制御部17に出力する。
合成率決定部203は、第1、第2物質の存在比率と第1または第2エネルギーに対する目的エネルギーに関する第1、第2物質各々の減弱係数の低下率とに基づいて、第1、第2医用画像間の画素値の合成率を、画素ごとに決定する。
具体的には、合成率決定部203は、除算関連画素における第1物質の存在比率が100%である場合、入力部201を介して入力された目的エネルギーに対応する第1物質の正規化減弱係数を、減弱係数記憶部197から読み出す。合成率決定部203は、読み出された第1物質の正規化減弱係数に基づいて、第1、第2医用画像各々の除算関連画素の画素値にそれぞれ対応する合成率を決定する。例えば、入力部201を介して入力された目的エネルギーが57keVである場合、合成率決定部203は、第1物質に関する57keVの正規化減弱係数を、第1医用画像における除算関連画素の画素値に乗じる第1合成率として決定する。また、合成率決定部203は、1から第1物質に関する57keVの正規化減弱係数を減算した値を、第2医用画像における除算関連画素の画素値に乗じる第2合成率として決定する。
合成率決定部203は、除算関連画素における第2物質の存在比率が100%である場合、入力部201を介して入力された目的エネルギーに対応する第2物質の正規化減弱係数を、減弱係数記憶部197から読み出す。合成率決定部203は、読み出された第2物質の正規化減弱係数に基づいて、第1、第2医用画像各々の除算関連画素の画素値にそれぞれ対応する合成率を決定する。例えば、入力部201を介して入力された目的エネルギーが57keVである場合、合成率決定部203は、第2物質に関する57keVの正規化減弱係数を、第1医用画像における除算関連画素の画素値に乗じる第1合成率として決定する。また、合成率決定部203は、1から第2物質に関する57keVの正規化減弱係数を減算した値を、第2医用画像における除算関連画素の画素値に乗じる第2合成率として決定する。
合成率決定部203は、推定部199により推定された第1、第2物質の存在比率がともに100未満である場合、入力部201を介して入力された目的エネルギーに対応する第1、第2物質の正規化減弱係数各々を、第1、第2物質の存在比率で線形補間することにより、第1、第2合成率を決定する。具体的には、合成率決定部203は、入力部201を介して入力された目的エネルギーに対応する第1、第2物質の正規化減弱係数各々を、減弱係数記憶部197から読み出す。合成率決定部203は、読み出された第1物質の正規化減弱係数と第1物質の存在比率とを乗じることにより、第1医用画像における除算関連画素の画素値に乗じる第1合成率を決定する。合成率決定部203は、読み出された第2物質の正規化減弱係数と第2物質の存在比率とを乗じることにより、第2医用画像における除算関連画素の画素値に乗じる第2合成率を決定する。
図5は、第1、第2物質各々の存在比率による線形補間を、第1、第2物質各々の減弱係数の低下率(正規化減弱係数)とともに示す図である。図5における目的エネルギーは57keVであり、第1、第2物質の存在比率はそれぞれ0.5であるとする。図5における三角印および三角印を通る直線は、第1物質(骨)に関するX線のエネルギーの変化に対する正規化減弱係数の変化の依存性を示している。図5における方形印および方形印を通る直線は、第2物質(水)に関するX線のエネルギーの変化に対する正規化減弱係数の変化の依存性を示している。これら2直線における正規化減弱係数の幅を第1、第2物質の存在比率で線形補間を実行することにより、第1、第2合成率が決定される。
合成画像発生部205は、合成率決定部203により決定された第1、第2合成率に従って、第1、第2医用画像から目的エネルギーに関する合成画像を発生する。具体的には、合成画像発生部205は、第1医用画像の画素値に第1合成率を乗じた値と、第2医用画像の画素値に第2合成率を乗じた値とを加算する。合成画像発生部205は、上記加算を画素ごとに実行し、目的エネルギーに関する合成画像を発生する。発生された合成画像は、表示部15で目的エネルギーとともに表示される。なお、第1、第2合成率各々は、除算関連画素における複数の画素の画素値にそれぞれ乗じる重みに相当する。
画像処理制御部207は、画像処理装置19の中枢として機能する。画像処理制御部207は、図示しないCPUとメモリとを備える。画像処理制御部207は、図示していないメモリに記憶された画像処理のための制御プログラムに基づいて、画像処理装置19の各部を制御する。具体的には、画像処理制御部207は、入力部201および図示していない放射線部門情報管理システムおよび図示していない病院情報システムなどから送られてくる操作者の指示、画像処理の条件、医用画像に関するX線のエネルギーなどの情報を、一時的に図示していないメモリに記憶する。画像処理制御部207は、メモリに一時的に記憶されたこれらの情報に基づいて、画像処理装置19の各部などを制御する。画像処理制御部207は、所定の画像発生・表示等を実行するための制御プログラムを、自身が有するメモリ上に展開し、各種処理に関する演算・処理等を実行する。
(単色X線画像発生機能)
単色X線画像発生機能とは、第1、第2物質各々に関する存在比率と正規化減弱係数とに従って、第1、第2医用画像から、目的エネルギーに関する医用画像を発生する機能である。以下、単色X線画像発生機能に従う処理(以下単色X線画像発生処理と呼ぶ)を説明する。
図6は、単色X線画像発生処理の概略を示す概略図である。管電圧の低い画像(低kV画像)と管電圧の高い画像(高kV画像)とが、変換部193に入力される。画素値の単位は、CT値から線減弱係数へ画素ごとに変換される。μは、質量減弱係数を表し、ρは密度を表している。この変換は、μ_Object・ρ_Objectについて解くことに対応している。線減弱係数への変換後、低kV画像の画素値(線減弱係数)が高kV画像の画素値(線源弱係数)で除される。このときρ_Objectは約分されるので、除された値(Diff)の単位は、質量減弱係数の単位となる。除された値は、第1減弱係数比(As)および第2減弱係数比(Bs)と比較される。この比較により、第1物質(造影剤または骨)および第2物質(水)の存在比率が推定される。存在比率と目的エネルギー(keV)に関する第1、第2物質各々の減弱係数の低下率とに基づいて、低kV画像と高kV画像の画素値にそれぞれ対応する合成率が決定される。決定された合成率に従って、低kV画像と高kV画像とが合成される。これにより、S/N(信号対雑音比)が良い目的エネルギー(単色)の画像が得られる。
図7は、単色X線画像発生処理の手順を示すフローチャートである。
画像記憶部191から、第1、第2エネルギーのX線に由来する第1、第2医用画像が読み出される(ステップSa1)。なお、複数のX線のエネルギーにそれぞれ由来する複数の医用画像が画像記憶部191に記憶されている場合、2種の異なるX線のエネルギーが、ステップSa1の処理の前に、入力部201を介した操作者の指示により選択される。
読み出された第1、第2医用画像間の画素値に基づいて、第1、第2物質の存在比率が画素ごとに推定される(ステップSa2)。第1、第2物質の存在比率を推定する処理については、以下の存在比率推定機能で詳述する。第1、第2物質の存在比率と、第1エネルギーに対する目的エネルギーに関する第1、第2物質各々の減弱係数の低下率とに基づいて、第1、第2医用画像間の画素値の合成率が画素ごとに決定される(ステップSa3)。第1、第2医用画像間の画素値の合成率を決定する処理については、以下の合成率決定機能で詳述する。決定された合成率に従って、第1、第2医用画像から、目的エネルギーに関する合成画像が発生される(ステップSa4)。
(存在比率推定機能)
存在比率推定機能とは、第1、第2医用画像の画素値と第1、第2減弱係数比とに基づいて、画素ごとに第1、第2物質の存在比率を推定する機能である。以下、存在比率推定機能に従う処理(以下存在比率推定処理と呼ぶ)を説明する。
図8は、図7のステップSa2における存在比率推定処理の手順を示すフローチャートである。
読み出された第1、第2医用画像におけるCT値が、減弱係数に変換される(ステップSb1)。第1医用画像に由来する減弱係数で、第2医用画像に由来する減弱係数を除した値(以下除算値と呼ぶ)が、第1、第2医用画像における同一座標の画素ごとに計算される(ステップSb2)。第1減弱係数比(As)と第2減弱係数比(Bs)とが、第1、第2医用画像にそれぞれ対応する第1、第2エネルギーに基づいて、減弱係数記憶部 から読み出される(ステップSb3)。
除算値と第1減弱係数比(As)とが比較される(ステップSb4)。除算値がAs以上であれば、除算値に関する第1、第2医用画像の画素各々における第1物質の存在比率が、100%と推定される(ステップSb5)。このとき、第2物質の存在比率は、0%と推定される。除算値がAs未満であれば、除算値と第2減弱係数比(Bs)とが比較される(ステップSb6)。除算値がBs以下であれば、除算値に関する第1、第2医用画像の画素各々における第2物質の存在比率が、100%と推定される。このとき、第1物質の存在比率は、0%と推定される(ステップSb7)。
除算値がBsより大きければ(Bs<除算値<As)、第1、第2医用画像の画素各々における第1、第2物質の存在比率が、除算値と第1減弱係数比(As)と第2減弱係数比(Bs)とに基づいて推定される(ステップSb8)。ステップSb2の処理で計算された全ての除算値に対して、第1、第2物質の存在比率が推定されるまで、ステップSb4の処理乃至ステップSb8の処理が繰り返される(ステップSb9)。
(合成率決定機能)
合成率決定機能とは、第1、第2物質の存在比率と第1エネルギーに対する目的エネルギーに関する第1、第2物質各々の減弱係数の低下率とに基づいて、第1、第2医用画像間の画素値の合成率を画素ごとに決定する機能である。以下、合成率決定機能に従う処理(以下合成率決定処理と呼ぶ)を説明する。
図9は、図7のステップSa3における合成率決定処理の手順を示すフローチャートである。
操作者が目的とするX線のエネルギー(以下目的エネルギーと呼ぶ)が、入力部201を介して入力される(ステップSc1)。第1、第2医用画像の画素における第1物質の存在比率が100%か否かが判定される(ステップSc2)。第1物質の存在比率が100%であれば、第1、第2医用画像の画素値にそれぞれ対応する合成率が、目的エネルギーに関する第1物質の減弱係数の低下率(正規化減弱係数)に基づいて決定される(ステップSc3)。第1物質の存在比率が100%でなければ、第1、第2医用画像の画素における第2物質の存在比率が100%か否かが判定される(ステップSc4)。第2物質の存在比率が100%であれば、第1、第2医用画像の画素値にそれぞれ対応する合成率が、目的エネルギーに関する第2物質の減弱係数の低下率(正規化減弱係数)に基づいて決定される(ステップSc5)。
第1、第2物質の存在比率がともに100%でなければ、第1、第2医用画像の画素値にそれぞれ対応する合成率が、目的エネルギーに対応する第1、第2物質各々における減弱係数の低下率(正規化減弱係数)と第1、第2物質の存在比率とに基づいて決定される(ステップSc6)。
図10は、合成画像発生部205から出力される合成画像の一例を、複数の目的エネルギーとともに示す図である。第1医用画像に関する管電圧は80kV(第1のエネルギーは49keV)である。第2医用画像に関する管電圧は135kV(第1のエネルギーは66keV)である。これらの医用画像から、複数の目的エネルギー(55keV、60keV、65keV)にそれぞれ対応した複数の医用画像が出力される。
以上に述べた構成によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態におけるX線コンピュータ断層撮影装置1によれば、2種の異なるX線のエネルギーにそれぞれ対応する医用画像を用いて、操作者が所望するX線のエネルギーに対応する医用画像を、短時間かつ低ノイズで発生することができる。具体的には、本実施形態におけるX線コンピュータ断層撮影装置1によれば、2種の異なるX線のエネルギーにそれぞれ対応する医用画像の画素値に基づいて、画素ごとの第1、第2物質の存在比率を推定することができる。推定された第1、第2物質の存在比率と、第1エネルギーに対する目的エネルギーに関する第1、第2物資各々の減弱係数の低下率とに基づいて、第1、第2医用画像間の画素値の合成率を画素ごとに決定することができる。決定された合成率に従って、第1、第2医用画像から目的エネルギーに関する合成画像を発生することができる。これにより、2種の異なるX線のエネルギーにそれぞれ対応する医用画像を用いて、操作者が所望するX線のエネルギー(目的エネルギー)に対応する医用画像を、短時間かつ低ノイズで発生することができる。
なお、本実施形態の変形例として、本X線コンピュータ断層撮影装置1の技術的思想を医用画像処理装置で実現する場合には、例えば図1の構成図における点線内(画像処理装置19)の構成要素を有するものとなる。単色X線画像発生機能、存在比率推定機能、合成率決定機能における各処理は、第1の実施形態と同様である。加えて、各実施形態に係る各機能は、当該処理を実行するプログラムをワークステーション等のコンピュータにインストールし、これらをメモリ上で展開することによっても実現することができる。このとき、コンピュータに当該手法を実行させることのできるプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することも可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…X線コンピュータ断層撮影装置、5…高電圧発生部、7…ガントリ、9…前処理部、11…再構成部、13…インターフェース、15…表示部、17…制御部、19…画像処理装置、31…天板、71…X線発生部、73…回転リング、75…X線検出部、77…データ収集回路(DAS)、79…駆動部、81…スリップリング、105…非接触データ伝送部、191…画像記憶部、193…変換部、195…除算値計算部、197…減弱係数記憶部、199…推定部、201…入力部、203…合成率決定部、205…合成画像発生部、207…画像処理制御部、715…X線の焦点、717…X線の放射範囲、719…撮影領域

Claims (5)

  1. 第1、第2エネルギーのX線にそれぞれ由来する第1、第2医用画像を記憶する画像記憶部と、
    前記第1、第2医用画像間の画素値に基づいて、画素ごとに第1、第2物質の一方に対する他方の存在比率を推定する推定部と、
    前記第1、第2物質の存在比率と前記第1又は前記第2エネルギーに対する目的エネルギーに関する前記第1、第2物質各々の減弱係数の低下率とに基づいて、前記第1、第2医用画像間の画素値の合成率を画素ごとに決定する合成率決定部と、
    前記決定された合成率に従って、前記第1、第2医用画像から前記目的エネルギーに関する合成画像を発生する合成画像発生部と
    を具備することを特徴とする医用画像処理装置。
  2. 前記第1、第2医用画像における画素値を画素ごとに減弱係数に変換する変換部と、
    前記第2エネルギーに対する前記第1エネルギーに関する前記第1、第2物質各々の減弱係数の変化率を記憶する減弱係数記憶部とをさらに具備し、
    前記推定部は、
    前記第1、第2医用画像間の減弱係数と前記減弱係数の変化率とに基づいて、画素ごとに前記第1、第2物質の存在比率を推定すること、
    を特徴とする請求項1記載の医用画像処理装置。
  3. X線を発生するX線発生部と、
    前記X線発生部から発生され、被検体を透過したX線を検出するX線検出部と、
    前記X線検出部からの出力に基づいて、第1、第2エネルギーのX線にそれぞれ由来する第1、第2医用画像を再構成する再構成部と、
    前記第1、第2医用画像に基づいて、目的エネルギーに関する画像を発生する画像処理装置とを具備するX線コンピュータ断層撮影装置において、
    前記画像処理装置は、
    前記第1、第2医用画像間の画素値に基づいて、画素ごとに第1、第2物質の一方に対する他方の存在比率を推定する推定部と、
    前記第1、第2物質の存在比率と前記第1又は前記第2エネルギーに対する目的エネルギーに関する前記第1、第2物質各々の減弱係数の低下率とに基づいて、前記第1、第2医用画像間の画素値の合成率を画素ごとに決定する合成率決定部と、
    前記決定された合成率に従って、前記第1、第2医用画像から前記目的エネルギーに関する合成画像を発生する合成画像発生部と
    を具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. コンピュータに、
    第1、第2エネルギーのX線にそれぞれ由来する第1、第2医用画像を記憶させる画像像記憶機能と、
    前記第1、第2医用画像間の画素値に基づいて、画素ごとに第1、第2物質の一方に対する他方の存在比率を推定させる存在比率推定機能と、
    前記第1、第2物質の存在比率と前記第1又は前記第2エネルギーに対する目的エネルギーに関する前記第1、第2物質各々の減弱係数の低下率とに基づいて、前記第1、第2医用画像間の画素値の合成率を画素ごとに決定させる合成率決定機能と、
    前記決定された合成率に従って、前記第1、第2医用画像から前記目的エネルギーに関する合成画像を発生させる合成画像発生機能と、
    を実現させることを特徴とする医用画像処理プログラム。
  5. 第1、第2エネルギーのX線にそれぞれ由来する第1、第2医用画像を記憶させることと、
    前記第1、第2医用画像間の画素値に基づいて、画素ごとに第1、第2物質の一方に対する他方の存在比率を推定させることと、
    前記第1、第2物質の存在比率と前記第1又は前記第2エネルギーに対する目的エネルギーに関する前記第1、第2物質各々の減弱係数の低下率とに基づいて、前記第1、第2医用画像間の画素値の合成率を画素ごとに決定させることと、
    前記決定された合成率に従って、前記第1、第2医用画像から前記目的エネルギーに関する合成画像を発生させることと、
    を特徴とする医用画像処理方法。
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