JP5674234B2 - ガラス繊維製造方法及びガラス繊維 - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品用途として用いられるプリント配線基板等を構成する材料として使用されるガラス繊維を製造する製造方法と、この製造方法により製造されたガラス繊維に関する。
最新の技術革新を支える多くの構造材は、その性能や機能などの点で既存の材料の中から最適なものが取捨選択され続け、現在の構成に至っている。例えば、電子産業で数多く用いられるプリント配線基板は、様々な製造方法や数多くの構造材がこれまで提案されてきたが、ガラス繊維はその機械的な強度や、電気絶縁性、そして経済的に入手し易いという利点を兼ね備えており、総合的に他の材料に勝るため、プリント配線板を構成する主要な構成材の一つであり続けている。このような用途で用いられるガラス繊維は、略矩形状の外観を呈する貴金属製の耐熱性を有するブッシング(白金加熱容器ともいう)と呼称される成形装置を使用して連続的に成形、紡糸するということが一般に行われている。ブッシングは、その底部に鉛直方向の多数のノズルが配設され、ガラス熔融炉で均質な状態にされた熔融ガラスをノズルから引き出してガラス繊維とされている。そして、得られたガラス繊維の表面には、集束剤が塗布され、撚りを付与されて巻き取られて所定のガラスヤーン回巻体が得られる。
プリント配線板を製造するには、このガラスヤーン回巻体からさらに様々な処理が行われる。プリント配線板の製造工程は、例えば次のようなものである。まず、ガラスヤーン回巻体のパッケージから解舒されたガラスヤーンをワーパーで整経し、糊付け機で二次サイズしてセクションビームからルームビームに巻き取り、これを経糸とする。他方、ガラスヤーン回巻体のパッケージを解舒して、これを緯糸として使用し、エアージェットルームなどの製織装置を用いてガラスクロスを製織する。製織されたガラスクロスに付着している有機成分は、加熱焼却により取り除かれ(加熱脱油)、シランカップリング剤を含む処理液に浸漬して乾燥した(表面処理)後、エポキシ樹脂などのマトリックス樹脂を含浸させたプリプレグが作製される。このように作製されたプリプレグを単数もしくは複数枚積層し、銅箔等の導電体を貼り、加熱加圧により樹脂を硬化させてプリント配線基板用の積層板が製造される。こうして得られた積層板は、両面の導電体に所望の回路パターンを形成し、ドリルまたはレーザー等により貫通孔を形成する。次に、無電解銅メッキ等を施すことにより、プリプレグ部を絶縁層とし、両面導電体部と銅メッキされた貫通孔部を導体層とする両面プリント配線板が製造される。両面プリント配線板からは、さらに逐次成型法、ビルドアップ成型法などによって、多層プリント配線基板が製造されている。
近年、電子産業の飛躍的な発展に伴い、プリント配線基板は、より軽量かつ薄型で、しかも電子部品を高密度実装できるような種々の改善が行われてきた。このような多くの取り組みの中で、プリント配線基板を構成する基本的な構造材であるガラス繊維についても、様々な要求が行われ、その要求に見合う改善がなされてきた。例えば、特許文献1には、プリント配線基板を成形する際に問題となるボイドの発生を防ぐための方法としてシランカップリング剤と塩化アンモニウムで処理することが開示されている。また特許文献2ではプリント配線基板が薄型化すると発生するソリ、ネジレ等を改善するためには一次サイジング剤として水溶性エポキシ樹脂を使用し、水流加工で脱脂、開繊処理することで対応できるとする発明が開示されている。さらに特許文献3では、絶縁抵抗の経時的変化の改善を目指すものとして水溶性ウレタン樹脂及び/または水溶性エポキシ樹脂を所定量ガラス表面に付着させるという発明も開示されている。また、特許文献4では1MHzでの誘電率が4.5以下となるガラス繊維組成物の発明が開示されている。
特開平6−112608号公報 特開平9−67757号公報 特開平9−209233号公報 特公平6−39338号公報
しかしながら、これまで行われてきた発明だけでは、さらに高密度な実装を実現し、所望の性能を発揮するプリント配線基板等に用いられる高品位のガラス繊維を得るという観点からは十分とは言えない。プリント配線基板用として用いられるガラス繊維は、その製造時に、熔融ガラス中に混入する微細な気泡によるホローファイバーと呼ばれる中空繊維が極稀に発生する。このホローファイバーは、ガラス繊維の強度等の物理的性能にも大きな影響を及ぼす。また、ホローファイバーは、プリント配線板生産時の導通孔のめっき処理工程で、メッキ液が浸入した場合に絶縁不良などの致命的な欠陥となり、絶縁信頼性の低下原因と考えられている。すなわちホローファイバーの混入は、プリント配線板の高密度化によって配線板に施される孔個数の増加、狭間隔化等に伴って、従来以上に絶縁信頼性の低下を招くことが懸念されている。よって、プリント配線基板を製造する際に、繊維径の細いファイバー、すなわち細番手のガラス繊維を採用する場合には、ガラス繊維中に泡の混入のないことが、より重要なポイントとして要求されている。また、ガラス繊維径が小さくなるほど、熔融ガラス中の気泡はガラス繊維の製造時に繊維の切断の原因にもなりやすい。つまりガラス中の気泡の存在は、ガラス繊維の製品としての性能を低下させるという観点に加えて、ガラス繊維製造の歩留まりを低下させるため好ましいものではない。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、ガラスを熔融する際に発生する気泡の残存を抑制し、その結果ガラス繊維中に混入する気泡を除去し、高い良品率を実現することによってガラス繊維の製造効率、すなわち製造歩留まりを飛躍的に向上させるガラス繊維の製造方法、及びこの製造方法により製造される優れた品位を有するガラス繊維を提供することを課題とする。
本発明のガラス繊維の製造方法は、ガラス熔融用容器内で保持温度が異なる複数の熔融段階を経た後に耐熱性ノズルから熔融ガラスを紡出するガラス繊維の製造方法であって、第一熔融段階において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料混合物中のSO含有量が、ガラス原料混合物の総量に対して0.05質量%以上0.30質量%以下であり、第一熔融段階における熔融ガラスの最高保持温度が、1350℃以上であり、第二熔融段階以降の熔融段階における最高保持温度が第一熔融段階の最高保持温度よりも高温であることを特徴とする。
本発明のガラス繊維の製造方法は、以下に示すような構成である。まず、予め所定組成となるように各種天然原料あるいは化成原料を秤量する。次いでこれらを混合して調製されたガラス原料混合物を、連続的あるいは間欠的に耐熱性容器内に投入装置を使用して投入し、高温に加熱する。こうして得られた熔融ガラスは、白金合金等の貴金属よりなり、鉛直方向に配された複数のノズルの先端孔から連続的に引き出される。その後引き出された細いストリーム状の熔融ガラスを冷却装置等により冷却してガラス繊維とするものである。本発明では、上記のようなガラス繊維の製造に際し、熔融時に第一熔融段階、第二熔融段階などと多段階の保持温度を経た後に成形を行う製造方法である。そして、ガラス熔融用の耐熱性容器内へ投入される第一熔融段階、すなわち各種天然原料あるいは化成原料を含むガラス原料混合物が熔融される段階では、原料中のガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料混合物中のSO含有量を化学分析して定量すると、その値がガラス原料混合物の質量を100とした場合に、その値は0.05以上、0.30以下の範囲内としている。本発明では、第一熔融段階で実測される熔融ガラスの最高保持温度が1350℃以上(絶対温度で1623.15K)になっている。そして本発明は、第一熔融段階の後に第一熔融段階の最高保持温度より低温の熱履歴を経た後の熔融ガラスを、さらに第二、第三などと、多段階を有するような熱履歴で熔融を行い、第一熔融段階の後の各熔融段階で最高保持温度を有する温度条件で熔融する場合に、第二熔融段階以降の熔融段階において、第一熔融段階の最高保持温度よりも高温の保持温度でガラスを熔融するという製造方法である。
本発明において、「熔融段階」という言葉は、以下のような意味を有する。ガラス熔融時に熔融ガラスの温度が最高保持温度を経た後に、最高保持温度よりも少なくとも20℃以上低下させた所望の低温度を経るまでを「第一熔融段階」と呼び、さらに所望の低保持温度から次の最高保持温度を経て、所望の低温度まで降温させる過程を「第二熔融段階」と呼ぶ。よって、第三、第四などの第二以降の各熔融段階についても上記と同様に用い、多段階の熔融条件を表す。すなわち、「熔融段階」は、1つの最高保持温度を有するガラス溶融温度履歴を表している。
また本発明において、「保持温度」と呼ぶのは、意図的に所定温度に保持されるような熱履歴を熔融ガラスにもたらす加熱条件を採用することによって、熔融ガラスの温度が実測値で±5℃範囲内となる状態が10分以上継続される状態を示すものである。意図的に所定温度に保持されるような熱履歴を熔融ガラスにもたらす加熱条件は、その温度を実現するための、炉圧、燃料供給速度、原料投入速度等の諸条件を制御、調整することによって実現されるものである。
本発明のガラス繊維の製造方法は、第一熔融段階の後に一度、室温までガラスを冷却し、その後、第二熔融段階以降で第一熔融段階より高温の最高保持温度としてもよく、また第一熔融段階の後に室温まで冷却せずに所望の低温まで降温し、第二熔融段階以降で第一熔融段階より高温の最高保持温度としてもよい。すなわち、熔融ガラスを冷却して固形ガラス(ガラスカレット、あるいは素材ガラスとも呼ぶ)を得、再度この固形ガラスを加熱してもよく、またこのように一時的に固形ガラスを形成することなく、熔融ガラスの熔融温度を段階的に変更し、その過程の途中で第一熔融段階よりも高い保持温度条件を満たし、成形域にまで熔融ガラスを導いてガラス繊維を製造してもよい。どちらを選択するかは、経済性や製造設備などの制約に従って選定すればよい。
上記のガラス原料混合物中のSO含有量は、質量%表記で表したが、上記の表記以外に、ガラス原料中の微量な含有量をイオンクロマトグラフ等により得られた結果の表記として、ガラス原料混合物1g当たりのSO含有量をμg(マイクログラム)として示す値、すなわちμg/g単位で表示してもよく、あるいはmg(ミリグラム)/kg(キログラム)で表示してもよい。この値は、またppm表示で表示してもよいが、ppm表記する場合には分母となる値が不明となるので、その場合には分母となるもの、例えばガラス原料混合物100g当たり等の表記を明瞭に記すことが大切である。例えば、本発明の要件をμg/g単位で表すと、本発明のガラス繊維の製造方法は、ガラス熔融用容器内で保持温度が異なる複数の熔融段階を経た後に耐熱性ノズルから熔融ガラスを紡出するガラス繊維の製造方法であって、第一熔融段階において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料中のSO含有量が、投入されるガラス原料混合物1g当たり500μg(マイクログラム)以上3000μg以下、すなわち500μg/g以上3000μg/g以下であり、第二熔融段階以降の熔融段階における最高保持温度が第一熔融段階の最高保持温度よりも高温である。
以上のような構成であれば、第一熔融段階を経た後のガラス中に第一熔融段階で投入されたガラス原料混合物中のSOに起因する十分な量のガス成分を含有し、第二熔融段階以降で第一熔融段階よりも高温の最高保持温度で熔融した際に、熔融ガラス中に存在する微細な気泡の体積を著しく増加させることができる。そしてこのような微細気泡の体積の著しい増加が生じることによって、熔融ガラス中に残存する気泡を残すことなく熔融ガラス表面上に迅速に上昇させることができる。こうして、熔融ガラス中の気泡を除くことができるため、繊維として成形してもホローファイバーの形成を抑制することができる。
第一熔融段階において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料混合物中のSO含有量が、ガラス原料混合物の総量に対して0.05質量%に満たないと、気泡を十分に除去できないため好ましくない。一方ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料混合物中のSO含有量が、ガラス原料混合物の総量に対して0.30質量%を超えると、一次熔融時に発生するSOガスが多くなりすぎ、いわゆるバッチ吹きと呼ばれる現象が発生し、ガラスを熔融する容器から原料等が吹きこぼれ、飛散する虞もあり、SOを大気中に放出しないための環境処理費用が高くなるため好ましくない。また第二段階以降の熔融ガラス中で発生するガス量が多くなりすぎ、その結果むしろホローファイバーを発生し易くすることに繋がる場合もあるので好ましくない。ガラス原料混合物中のSO成分は、例えばガラス原料中のアルカリ土類金属元素、あるいはアルカリ金属元素の硫酸塩、硫化物など、具体的にはCaSO、MgSO、NaSOなどを含有させ、その含有量を調整することによって本発明の所要量を確保できればよい。またSO成分の含有量の計測方法は、公知のイオンクロマトグラフ分析等の化学機器分析方法を採用して行えばよい。
また、第一熔融段階における熔融ガラスの最高保持温度が、1350℃より低いと、ガラス原料混合物がガラス熔融容器内で十分に熔融せず、未溶解ブツが残存し、第二段階以降でも十分に熔解されずに残ってガラス繊維を紡糸する際の繊維の切断原因となる場合があるため好ましくない。一方、第一熔融段階における最高保持温度については、第一熔融段階で、SO成分に起因するガスが熔融ガラス中で大量に発生してしまい、第二段階以降で第一段階よりも高温状態に熔融ガラスを保持しても、第二段階以降で熔融ガラスに生成する微細な気泡の直径を十分に増加させることができなくなることを防ぐ意味から1500℃以下とするのが好ましい。
本発明のガラス繊維の製造方法は、上述に加えて、第一熔融段階における熔融ガラスの最高保持温度を、1350℃以上とし、第二熔融段階以降の熔融段階において熔融ガラスの最高保持温度が第一熔融段階の最高保持温度よりも高温であるならば、ガラス繊維を成形する直前の熔融段階において、熔融ガラス中の気泡を除去し易い条件となるので、一層安定した品位のガラス繊維を製造することができるようになり、好ましい。
本発明のガラス繊維の製造方法は、第二熔融段階以降において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料中のSO含有量を、ガラス繊維中のSO含有量よりも0.003質量%以上多くすることで、最終熔融段階で、それまでよりも熔融ガラスの温度を高温に保持することによって、0.003質量%以上のSO含有量に相当する気体が熔融ガラス中で発生し、脱泡させることになり、熔融ガラス中の微細な気泡を取り込んで、清澄が進行することになり好ましい。
第二熔融段階以降において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料中のSO含有量が、ガラス繊維中のSO含有量よりも0.003質量%以上多いという点について、以下で説明する。すなわち、この記述は、第一熔融段階を経た後に第二熔融段階に入る際に、耐熱性容器内へと投入されるガラス中のSO含有量とガラス繊維中のSO含有量の差を限定したものである。第二熔融段階以降については、冷却固化したガラス、すなわちガラスカレットを投入する場合であっても、熔融状態のガラスを投入する場合であってもよい。ただし、ガラス流量の管理や、製造量、製造品種の管理などをより厳密に行うためには、一度熔融ガラスを室温まで冷却固化し、ガラスカレットを作製した後に、これを再度ガラス熔融装置内へと投入する方が好ましい。
また、μg/g単位の表記で表せば、本発明は第二熔融段階以降において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料中のSO含有量を、ガラス繊維中のSO含有量よりも30μg/g以上多くするというものであり、言い換えると第二熔融段階以降において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス混入状態のガラス原料中、すなわちガラスカレットを含むガラス原料中のSO含有量が、ガラス繊維中のSO含有量よりも投入されるガラス1g当たり30μg以上多くなっているということを表している。ここで、この第二熔融段階以降におけるガラス原料中のガラスカレットの含有率は、ガラス原料の総質量を100とした場合に1質量%以上100質量%以下の含有率とすることができる。
本発明のガラス繊維の製造方法は、第一熔融段階において、酸化物換算の質量百分率表示で、SiO70.0〜80.0%、Al0〜2.0%、B 15.0〜21.0%、MgO 0〜1.0%、CaO 0〜2.0%、LiO 0〜2.0%、NaO 0〜3.0%、KO 0〜3.0%、LiO+NaO+KO 2.0〜5.0%の組成を含有するガラス組成物が得られるガラス原料混合物を、ガラス熔融用容器内へ投入するものであれば、上記したガラス原料混合物中のSO含有量の限定範囲、及び第一熔融段階における最高保持温度の限定範囲によってもたらされる熔融ガラス中の微細な泡の体積増加作用を、より顕著に発現させるものとなるので好ましい。
以上のような構成であれば、ガラス繊維として成形した場合に、プリント配線板に適用されるガラス繊維として相応しい電気的な性能や強度的な性能に加えて、細い繊維径、すなわち細番手のガラス繊維を成形しても、ホローファイバーの発生頻度を一層著しく低減できるため、好ましいものとなる。
第一熔融段階において、酸化物換算の質量百分率表示で、SiO70.0〜80.0%、Al0〜2.0%、B 15.0〜21.0%、MgO 0〜1.0%、CaO 0〜2.0%、LiO 0〜2.0%、NaO 0〜3.0%、KO 0〜3.0%、LiO+NaO+KO 2.0〜5.0%の組成を含有するガラス組成物が得られるガラス原料混合物を、ガラス熔融用容器内へ投入するとは、化学分析や機器分析等の各種測定手段を使用することによって、ガラスを構成する各元素成分を酸化物換算の質量%表示で表示し、上記したようなSiO70.0〜80.0%、Al0〜2.0%、B 15.0〜21.0%、MgO 0〜1.0%、CaO 0〜2.0%、LiO 0〜2.0%、NaO 0〜3.0%、KO 0〜3.0%、LiO+NaO+KO 2.0〜5.0%と表せるということである。LiO+NaO+KOの表記は、各成分の酸化物表示の加算値という意味である。
本発明のガラス繊維の製造方法を適用するガラス組成物の限定範囲について、以下に説明する。まずSiO成分は、ガラス物品としては、その構造の骨格をなすが、ガラス融液中では、含有量が多ければ多い程、熔融ガラス中の気泡の清澄を妨げる成分である。このため、SO含有量が適正な範囲であっても、80質量%以下とすることが好ましい。一方SiO成分の含有率を低くし過ぎると、プリント配線板用途で必要となる化学的耐久性を満足しなくなるため70質量%未満とするのは好ましくない。
Al成分は、添加せずともよいが、ガラス組成中に僅かに添加することでガラスの分相現象を抑え、耐水性を向上させる働きがあるが、大量に添加するとガラスの初期熔融時に熔融セグリゲーションの原因となる場合もあり、未溶解ブツによる欠陥発生を抑止する観点からもその上限は2質量%とするのが好ましい。
成分は、ガラスの熔融温度を下げ、SO含有量に応じた清澄を助ける働きを有するが、その含有量が多く成り過ぎると分相現象の原因となり、製造されたガラス繊維の耐酸性の低下を招く場合もある。以上のような観点からB成分は、15.0質量%以上21.0質量%以下の範囲内とするのが好ましい。
MgO成分は、熔融ガラス中で他のアルカリ土類元素成分と共に、溶解を円滑に進行させるために助剤として働きを有するものである。しかし大量に含有されると誘電率が上昇するためプリント配線板用途に用いるのに適さなくなる。また、分相現象の原因となることもある。以上の観点からMgO成分は、1.0質量%以下とするのが好ましい。
CaO成分は、MgO成分同様の助剤の働きを有するが、その含有許容量はより大きい。CaO成分は、2.0質量%以下とするのが好ましい。
LiO成分は、ガラス熔融時に熔融温度を低下させる融剤として著しい効果を有しているが、プリント配線板に用いられるガラス繊維では、含有量を増加させると化学的耐久性等の点で支障の発生する場合もある。以上の観点から2.0質量%以下とするのが好ましい。
NaO成分、及びKO成分についても、LiO成分と熔融ガラス中で同様に働くが、より含有率の許容範囲は大きい成分である。このため3.0質量%以下とするのが好ましい。
またLiO+NaO+KOについて、すなわちこれら3種のアルカリ金属元素の酸化物の成分の加算値の増加は、これらの成分の添加によってガラス中の適正なSO含有量が効率的な清澄に有効に作用することとなるので好ましい。一方各成分について前記したようにプリント配線基板に用いるという用途としての制約から、その含有量は限定した方が好ましい。以上のような観点からLiO+NaO+KOについては、2.0質量%以上、5.0質量%以下の範囲内とすることが好ましい。
本発明のガラス繊維の製造方法は、第一熔融段階において、ガラス組成物中のSO含有量を0.001質量%以上0.02質量%以下の範囲内にするならば、第二熔融段階以降において熔融ガラス中で上述したような、より高温の所定の温度条件で加熱されることで、最適量のSOガスが発生し、熔融ガラス中に存在する微細な未脱泡の気泡や、第二段階以降の熔融時のガラスで発生する、巻き込み泡等を迅速に熔融ガラスから放出させることができる。
上記の要件について、μg/g単位に換算して表現すると、上記は、第一熔融段階後のガラス組成物中のSO含有量が10μg/g以上200μg/g以下である。すなわち、言い換えると第一熔融段階後のガラス組成物中のSO含有量がガラス原料混合物1g当たり10μg以上200μg以下である。
第一熔融段階において、ガラス組成物中のSO含有量が0.001質量%未満であれば、10dPa・sの粘性が1000℃以上になる熔融ガラスの場合に第二熔融段階以降で、十分な清澄が望めなくなる場合があるため好ましくない。一方、第一熔融段階において、ガラス組成物中のSO含有量が0.02質量%を超えても、それだけの含有量にしただけの清澄性が発揮されることがなく、熔融環境周囲の硫化物の付着などの問題が大きくなり、成形などに支障が生じる場合もあるので好ましくない。
本発明のガラス繊維の製造方法は、第一熔融段階後のガラス固化体を粉砕、分級して得た300μm以上1000μm以下の粒度を有する質量1gのガラス粉末を、800℃から1600℃に至るまで、8℃/分の昇温速度で50ml/分のヘリウムキャリアガス中で加熱し、その昇温時間中に放出されるSO量が、2.0μg/l(リットル)以上20μg/l以下の範囲内にするならば、第二熔融段階以降で、最適量のSOガスが発生し、熔融ガラス中に存在する微細な気泡や、第二熔融段階以降でガラス中の巻き込まれる泡等をも速やかに熔融ガラスから放出させることができるため好ましい。なお、300μm以上1000μm以下の粒度を有するガラス粉末は目開き1000μmのふるいを通過し、目開き300μmのふるい上に残るガラス粉末を採取し、イオン交換水で洗浄して微粉を取り除いた後、乾燥することにより得ることができる。ここで、ガラス固化体は、軟化変形しない程度にまで冷却された状態の固化物である。
第一熔融段階後のガラス固化体を粉砕、分級して得た300μm以上1000μm以下の粒度を有する質量1gの一次熔融後のガラス粉末を800℃から1600℃に至るまで、8℃/分の昇温速度で50ml/分のヘリウムキャリアガス中で加熱し、その昇温時間中に放出されるSO量が、2.0μg/l(リットル)未満であると、800℃から1600℃の温度域、すなわち熔融ガラスが清澄のためにガラス熔融容器内で所定時間滞留する期間に熔融ガラスが曝されることとなる温度域で、十分なガス放出ができないことになるため、微細な泡径分布を有する残留泡が多数残存する場合などでは、十分な脱泡が実現できなくなる場合もあり、好ましくない。一方、上記同条件で放出されるSO量が、20μg/lを超えたものとなると、ガス発生量が逆に多くなりすぎて、第二熔融段階以降で清澄に長時間を要し、その対応のため必要以上に高温状態に熔融ガラスを曝さねばならなくなり、省エネルギー的な観点から好ましくない。
本発明のガラス繊維は、本発明のガラス繊維の製造方法によって製造され、平均繊維径が3.0μmを超え、且つ9.0μm未満であることを特徴とする。
本発明のガラス繊維の製造方法によって製造され、平均繊維径が3.0μmを超え、且つ9.0μm未満であるとは、次のような構成である。すなわち、ガラス熔融用容器内で保持温度が異なる複数の熔融段階を経た後に耐熱性ノズルから熔融ガラスを紡出するガラス繊維の製造方法であって、第一熔融段階において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料混合物中のSO含有量が、ガラス原料混合物の総量に対して0.05質量%以上0.30質量%以下であり、第一熔融段階における熔融ガラスの最高保持温度が、1350℃以上であり、第二熔融段階以降の熔融段階における最高保持温度が第一熔融段階の最高保持温度よりも高温であるように温度管理を行って製造し、得られたガラス繊維を対象とするものである。本発明はこうして得られたガラス繊維について、ストランドを構成するすべてのガラスフィラメントの円相当径の平均値が、3.0μmより太く、9.0μmよりも細いというものである。平均円相当径の計測は、耐熱性ノズルから連続的に引き出されたすべてのガラスフィラメントの横断面の直径を校正された測定装置を使用して小数点一桁まで計測し、その平均値を四捨五入して得られたものである。
ガラス繊維の平均繊維径が3.0μmに満たない場合であっても製造に要する高精度なノズルの製造、管理や維持のための労力を厭わないならば、製造することは可能であるが、最も効率的な製造が可能となるのは3.0μmを超える平均繊維径とする場合である。また9.0μmを超える平均繊維径では、プリント基板に用いる際にクロスの厚みが厚くなり、高密度のプリント基板が得られないため好ましくない。以上のような観点から、高密度のプリント配線基板用途に限定するならばガラス繊維の平均繊維径は3.0μmより大きく、7.5μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは3.5μmより大きく、6.0μm以下であることである。
本発明のガラス繊維は、プリント配線板に使用されるガラスヤーンであれば、プリント配線板に使用すると、ドリル加工やレーザー加工等の穿孔加工を施す場合に、均質で高い品位を有するガラス繊維により構成されているため、穿孔位置が所望の位置から外れることもなく、高精度の加工を基板に施すことが容易である。
ガラスヤーンは、ガラスフィラメント50〜800本に集束剤を付着させて集束してなるストランドに撚りをかけてなるものであり、ストランドを構成する全てのフィラメントの繊維径の平均値が3.0μmを超え、9.0μm以下のものである。
ヤーンについては、所定の撚りを付与してあるものであれば、無撚りヤーンも含め、その撚りの大きさや方向などについては特に限定しない。
また、本発明のガラス繊維には、各種の表面処理剤を塗布して所望の性能を付与することができる。例えば、集束剤、結束剤、カップリング剤、潤滑剤、帯電防止剤、乳化剤、乳化安定剤、pH調整剤、消泡剤、防黴剤あるいは安定剤等を単独種あるいは複数種を任意に組み合わせてガラス繊維の表面に適量塗布し、被覆させることができる。また、このような表面処理剤あるいは塗布剤は、殿粉系のものであってもプラスチック系のものであってもよい。
例えば、プラスチック系のものであれば、アクリル、エポキシ、ウレタン、ポリエステル、酢酸ビニル、あるいは酢酸ビニル・エチレン共重合体などを適宜使用することができる。
また本発明のガラス繊維は、ガラスフィラメントの集束に用いる集束剤として、前記したように各種の薬剤を単独あるいは併用することができる。この内、ガラスヤーンの場合に最もよく使用されるのは澱粉であり、澱粉はガラスフィラメントを集束するとともに、ガラス繊維表面の被膜形成剤として、工程中での屈曲や摩擦等からガラスヤーンの表面を保護する目的で用いられるものである。
また本発明のガラス繊維は、誘電率εと誘電正接tanδの積が9×10−3以下であれば、プリント配線板に用いた場合に、誘電損失が小さく抑制されることになるので好ましい。
ここで、誘電率εは媒質の誘電率と真空の誘電率の比である比誘電率を意味している無次元数で、室温における周波数1MHzでの誘電率である。誘電率εと誘電正接tanδの積が9×10−3以下であると、ガラスに交流電流を流す際に、ガラスが交流電流に対してエネルギー吸収を行い熱として吸収する誘電損失エネルギーWが小さくなるため好ましい。ここで、誘電損失エネルギーWとは、W=kfv×εtanδで表される。ここで、Wは誘電損失エネルギー、kは定数、fは周波数、vは電位傾度、εは誘電率、tanδは誘電正接を表している。誘電損失エネルギーWは小さい程、伝達ロスが少なくなるので、このような観点から誘電率εと誘電正接tanδの積は、8×10−3以下であることがより好ましく、さらに好ましくは7×10−3以下とすることである。
また、本発明のガラス繊維の好ましい用途はプリント配線基板であるが、その他の電子部品用途に使用してもよい。すなわち具体的に次の様な用途での使用が可能である。例えば、絶縁板、端子板、IC用基板、ディスプレイ基材、電子機器ハウジング材、光部品用パッケージ、電子部品用パッケージ、あるいは絶縁支持体などである。また、本発明のガラス繊維は、ガラス繊維単独でも使用することができる。
(1)本発明のガラス繊維の製造方法は、ガラス熔融用容器内で保持温度が異なる複数の熔融段階を経た後にノズルから熔融ガラスを紡出するガラス繊維の製造方法であって、第一熔融段階において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料混合物中のSO含有量を、ガラス原料混合物の総量に対して0.05質量%以上0.30質量%以下であり、第一熔融段階における熔融ガラスの最高保持温度が、1350℃以上であり、第二熔融段階以降の熔融段階における最高保持温度を、第一熔融段階の最高保持温度よりも高温とするため、ガラスを熔融する際に発生する気泡の残存を抑制し、その結果ガラス繊維中に混入する気泡を除去し、高い良品率を実現することによってガラス繊維の製造効率、すなわち製造歩留まりを飛躍的に向上させることができる。
(2)本発明のガラス繊維の製造方法は、第二熔融段階以降において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料中のSO含有量を、ガラス繊維中のSO含有量よりも30μg/g以上多くするならば、第二熔融段階以降において十分な量のガスが発生し、熔融ガラス中の泡径の膨張に大きく寄与することになり、清澄が円滑に促進されることとなるので好ましい。
(3)また本発明のガラス繊維の製造方法は、第一熔融段階において、酸化物換算の質量百分率表示で、SiO70.0〜80.0%、Al0〜2.0%、B 15.0〜21.0%、MgO 0〜1.0%、CaO 0〜2.0%、LiO 0〜2.0%、NaO 0〜3.0%、KO 0〜3.0%、LiO+NaO+KO 2.0〜5.0%の組成を含有するガラス組成物が得られるガラス原料混合物を、ガラス熔融用容器内へ投入するものであれば、第二段階以降におけるガラスの製造工程で、製造されるガラス繊維は、ホローファイバーが著しく低減され、低誘電率のガラス繊維となる。
(4)また本発明のガラス繊維の製造方法は、第一熔融段階において、ガラス組成物中のSO含有量を0.001質量%以上0.02質量%以下の範囲内にするなら、第一熔融段階の後の様々な段階で生じるガラス中の気泡を除去するのに十分なSO含有量を有した状態でガラス繊維を製造することができるので好ましい。
(5)また本発明のガラス繊維の製造方法は、第一熔融段階後のガラス固化体を粉砕、分級して得た300μm以上1000μm以下の粒度を有する質量1gのガラス粉末を、800℃から1600℃に至るまで、8℃/分の昇温速度で50ml/分のヘリウムキャリアガス中で加熱し、その昇温時間中に放出されるSO量を2.0μg/l(リットル)以上20μg/l以下の範囲内にするならば、熔融ガラス中に存在する微細な泡や、再熔融時の素材ガラス(カレット)の巻きこみ泡などを速やかに、かつ完全に除去し、気泡の除かれた優れた品位の細番手のガラス繊維を製造することを可能とする。
(6)本発明のガラス繊維は、本発明のガラス繊維の製造方法によって製造され、平均繊維径が3.0μmを超え、且つ9.0μm未満であるため、高密度実装を実現するプリント基板用途などとして最適な繊維径の気泡の含まれない高品位なガラス繊維を、潤沢に顧客に提供する事ができる。
(7)本発明のガラス繊維は、電子部品用配線基板に用いられるものであれば、高い信頼性と低誘電率のプリント配線板などを容易に製造できる。
本発明に係るガラス繊維の製造方法における、ガラス熔融時の熱履歴を示す説明図である。 本発明に係る他のガラス繊維の製造方法における、ガラス熔融時の熱履歴を示す説明図である。
以下に本発明のガラス繊維の製造方法、及びこの製造方法により得られるガラス繊維について、実施例に基づいて具体的に説明する。
本発明は多段階の熔融段階において、ガラス繊維を得る製造方法に関わる発明であるが、実施例1では第一熔融段階、および第二熔融段階の2段階を経る場合について説明する。本発明の実施例1に係るガラス繊維のガラス組成、及び第一熔融段階、及び第二熔融段階についての計測結果などを表1に示す。表中に示した酸化物換算表記のガラス組成は質量%で表している。
本発明の実施例1として、試料No.1から試料No.5の各ガラス試料については、以下に示す手順で試料を調製し、最終的に得られたガラス繊維の評価を実施した。
まず、各々のガラス組成となるように天然原料や化成原料等の複数のガラス原料を所定量秤量し、均質な状態になるように予め混合したガラス原料混合バッチを、白金ロジウム製の坩堝内に投入する。ちなみに、白金ロジウム製の坩堝へ投入されるガラス原料混合物中のSO含有量を適量含有させるためには、グラウバー塩とも呼ばれる芒硝(NaSO・10HO)をガラス原料混合バッチ中に所定量添加した。以下において、図1に示す熔融ガラスの温度履歴を参照しながらガラス繊維の製造方法を説明する。
白金ロジウム製の坩堝に投入された原料混合バッチは、間接加熱電気炉を用いて大気雰囲気中で、第一熔融段階として表1に記載した各最高保持温度Aにて5時間加熱し、ガラス原料混合バッチを高温化学反応させて熔融ガラスとした。尚、熔融ガラスを均質な状態とするために加熱熔融の途中で耐熱性撹拌棒を使用して熔融ガラスの撹拌を行った。なお、各熔融ガラスの最高保持温度は、熱電対で計測した。
こうして均質な状態とした熔融ガラスを急冷するため、ロール成形し、厚さ1mmのフィルム状のガラスを得た。このフィルム状のガラスをボールミルで目開き5mmの篩を通過する粒度に粉砕し、室温にてガラス素材(ガラスカレット)を得た。
このガラス素材の組成は蛍光X線分析装置を用いて組成値既知の試料を標準として分析して得た。またSO成分の分析値は、イオンクロマトグラフ分析等の機器分析装置によって得られた値である。
このガラス素材は、再び加熱装置を備えた紡糸装置の耐熱性熔融容器(図示省略)へと連続的に投入され、表1に示す最高保持温度Bとなるように温度を保持した容器内で第二熔融段階の熔融が行われた。そして第二熔融段階で十分な熔融が行われ、熔融ガラスから気泡等を放出された状態で、耐熱性容器の底面に設けた200個の耐熱性ノズルから熔融ガラスを連続的に引き出して単繊維直径7μmのガラス繊維を紡糸した。
ガラス中の気泡の数の計測は、ガラス繊維の紡糸を中断し、ノズルから落下したビーズ状のガラスを採取して行った。具体的には、ビーズ状のガラス約100gをベンジルアルコールに浸漬して、大気との屈折率差によって気泡の測定が阻まれるのを防いだ状態で、10倍の顕微鏡で観察することにより、ビーズ中に含まれる気泡数を測定し、ガラス100g当りに含まれる気泡の数に換算した。
以上の試験によって、本発明の実施例である試験No.1から試験No.5までの試料は、第一熔融段階によって得られたガラス組成物が重量%においてSiO74.6〜75.6%、Al0.2〜1.0%、B 19.5〜20.5%、MgO 0.3〜0.5%、CaO 0.4〜0.6%、LiO+NaO+KO 3.3〜3.5%の範囲内であり、本発明の要件であるSiO70.0〜80.0%、Al0〜2.0%、B 15.0〜21.0%、MgO 0〜1.0%、CaO 0〜2.0%、LiO 0〜2.0%、NaO 0〜3.0%、KO 0〜3.0%、LiO+NaO+KO 2.0〜5.0%の範囲内となっている。また、試験No.1から試験No.5までのガラス原料混合物中のSO含有量は、0.12〜0.16質量%であり、本発明の要件である0.05質量%以上0.30質量%以下の要件を満足している。また第一熔融段階における最高保持温度は、1450℃以上1495℃以下であり、第二熔融段階における最高保持温度は、各試料の第一熔融段階における最高保持温度よりも高い1515℃から1550℃の範囲内であるので、これについても本発明の要件を満足している。
また、第一熔融段階によって得られた試験No.1から試験No.5の素材ガラス中のSO含有量を分析すると、その値は、0.005〜0.008質量%であり、本発明の発明要件であるSO含有量が0.001質量%以上0.02質量%以下という条件の範囲内である。この試験No.1から試験No.5の分析結果を換算して言い換えると、50〜80μg/gの範囲内であって、SO含有量が10μg/g以上200μg/g以下の条件の範囲内である。
さらに、第一熔融段階によって得られた試験No.1から試験No.5の素材ガラス中に含有される溶存SOガスの量を計測するため、次のような評価を行った。まず、素材ガラスを粉砕して、300μm以上1000μm以下の粒度を有する粉末を作製する。次いでこの粉末を四重極質量分析計の耐熱性試料ホルダーに充填して電気炉に投入する。この電気炉内にHeガスを50ml/分の条件でキャリアガスとして流しながら電気炉を昇温する。この際、800℃から1600℃に至るまでに発生したSOガスを上記の四重極質量分析計に導く。こうしてSOガス量を計量する。以上のような条件で計測した結果、第一熔融段階によって得られた試験No.1から試験No.5の素材ガラス中に含有される溶存SOガスの量は、6.1〜10.2μg/l(リットル)であり、2.0μg/l(リットル)以上20μg/l以下の範囲内であった。
第二熔融段階を終えた試料、すなわち紡糸できるまで熔融された試料中の気泡の数は、2個/100g以下で、十分に少ない品位となっていた。このため、紡糸を行ってガラス繊維を製造すると、ホローファイバーの発生数を減らすことが可能となる品位になっていることを確認できた。
また、実施例である試験No.1から試験No.5までの試料は、いずれも誘電率εと誘電正接tanδの積、すなわちε×tanδの値が、6×10−3以下であり、プリント配線基板に用いる材料として好適な性能を有している。ちなみに、誘電率ε及び誘電正接tanδの計測は、50mm×50mm×3mmの寸法に加工したガラス試料片の厚さ3mmの両表面を1200番のサンドペーパーで研磨したものを使用した。測定は、ASTM D150−87に準拠し、横河ヒューレットパッカード製4192Aインピーダンスアナライザを使用することによって、室温下にて周波数1MHzで計測することによって得たものである。
本発明の実施例1の中でも特に特徴的な試料について以下で説明する。
実施例1の試料No.1のガラス組成物は、SO含有量が0.16質量%、すなわち、単位g当たりのガラス原料中のSO含有量をμg(マイクログラム)表記し、SO含有量が1600μg/gであるガラス原料混合バッチを第一熔融段階として最高保持温度1470℃で5時間熔融したものである。この試料については、第一熔融段階でSO含有量が0.008質量%、すなわち、単位g当たりのガラス原料中のSO含有量をμg表記し、SO含有量80μg/gであり、溶存SO量が10.2μg/l(リットル)のガラス素材を得た。次に、このガラス素材を用いて第二熔融段階として最高保持温度1520℃で熔融し、ガラス繊維を紡糸した。こうして得られたガラス中の気泡の数はガラス100g当り0個であり、欠陥は認められなかった。
実施例1の試料No.2のガラス組成物は、SO含有量が0.14質量%、すなわち、単位g当たりのガラス原料中のSO含有量をμg(マイクログラム)表記し、SO含有量が1400μg/g、言い換えるとガラス原料100g当たり1400ppmであるガラス原料混合バッチを第一熔融段階として最高保持温度1485℃で5時間熔融したものである。この試料については、SO含有量が0.007質量%、すなわち単位g当たりのガラス原料中のSO3含有量をμg表記し、SO含有量70μg/g(または100gのガラス原料当たりのSO含有量が70ppm)、溶存SO量が7.9μg/l(リットル)のガラス素材を得た。次に、このガラス素材を用いて第二熔融段階として最高保持温度1535℃で熔融し、ガラス繊維を紡糸した。こうして得られたガラス中の気泡の数はガラス100g当り1個であり、十分に少ない値であった。また得られたガラス繊維中のSO含有量は、分析すると、0.0012質量%、すなわちガラス1g当たり12μgであり、言い換えると12ppmであった。すなわちこの事実は、第二熔融段階以降において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料中のSO含有量が、ガラス繊維中のSO含有量よりも0.003質量%以上という本発明の要件を満足している。
また実施例1の試料No.3のガラス組成物は、SO含有量0.15質量%、すなわち1500μg/g(または100gのガラス原料当たりのSO含有量が1500ppm)のガラス原料混合バッチを第一熔融段階として最高保持温度として1495℃で熔融した。こうして、SO含有量が0.006質量%、すなわち、単位g当たりのガラス原料中のSO3含有量をμg表記し、SO含有量60μg/g(または100gのガラス原料当たりのSO含有量が60ppm)、溶存SO量が7.2μg/lのガラス素材を得た後、第二熔融段階として最高保持温度1550℃で熔融し、ガラス繊維を紡糸した。このガラス中の気泡の数はガラス100g当り、2個で十分に少ない数であった。
次いで、比較例として試料No.101と試料No.102に係るガラスについても、表1に示したように、本発明の実施例と同様の手順で評価し、一連の評価を実施した。その結果を以下に示す。
比較例の試料No.101のガラス組成は、SO含有量が0.15質量%、すなわち1500μg/gのガラス原料混合バッチを第一熔融段階として最高保持温度として1550℃で熔融して、SO含有量が0.0005%、溶存SO量が1.9μg/lのガラス素材を得た。次いで第二熔融段階として最高保持温度1520℃と、第一熔融段階よりも低い温度で熔融しており、また、第一熔融段階後のSO含有量が0.0005%、溶存SO量が1.9μg/lと少なく、このガラス中の気泡の数はガラス100g当り、20個と気泡が多いものであった。
比較例の試料No.102のガラス組成は、SO含有量が0.02質量%、すなわち200μg/gのガラス原料混合バッチを第一熔融段階として最高保持温度として1490℃で熔融して、SO含有量が0.0003%以下、溶存SO量が0.3μg/lのガラス素材を得た。そしてその後、一次熔融よりも高い第二熔融段階として最高保持温度として1530℃で熔融したが、SO含有量が0.0003%以下、溶存SO量が0.3μg/lと非常に少なかったため、このガラス中の気泡の数はガラス100g当り、100個と非常に気泡が多いものであった。
本発明のガラス繊維の製造方法による実施例2として、実施例1とは異なり、第一熔融段階の後に室温まで冷却することなく、第二熔融段階を経て、やはり室温まで冷却することなく第三熔融段階まで至り、計3段階の熔融段階を経た後にガラス繊維として紡糸を行った例を、図2を参照しながら以下に示す。
本発明の実施例1に記載したと同様のガラス組成のガラス原料混合バッチを準備し、この原料を連続熔融形式のガラス熔融炉内の熔融槽内へスクリュー投入機を用いて投入した。投入されたガラス原料混合バッチは、第一熔融段階の最高保持温度Aとして1450℃まで温度が上昇した後に一旦1400℃まで低下する。
第一熔融段階終了時に、熔融ガラスをサンプリングして実施例1と同様にガラス中のSO含有量を分析すると、その値が0.007質量%、すなわち70μg/gである。また熔融ガラス中に含まれる実施例1と同様の加熱スケジュールで加熱し、発生したSOガスを同様の分析方法で測定すると、その値は10.0μg/lで、いずれも本発明の要件を満足するものであった。
次いで、熔融ガラスは熔融槽から清澄槽へ至るまでの加熱域で第二熔融段階として1430℃まで加熱された後に清澄槽の入り口付近で再度1400℃まで降下する。その後、熔融ガラスは、清澄槽にて第三熔融段階となる。熔融ガラスは、この第三熔融段階で最高保持温度が1550℃まで加熱されて成形域に入り、ブッシングに流入する。その後、この熔融ガラスはブッシングに付設されたノズルから引き出され、アプリケータで集束剤が塗布され、ガラスヤーン用のケーキとして巻き取り装置で巻き取られる。こうして得られたプリント配線板用として最適な品位を有するガラスヤーンは、従来よりもホローファイバーの発生率がはるかに少なくなり、安定した製造品位のものが得られている。
実施例3では、実施例1と同様のガラス組成となるように実施例1と同様の手順で各原料を準備した。次いで、試験No.1から試験No.5の各原料の所定量を実験的な小型ガラス熔融炉内の耐熱容器内に投入した。そして、この投入された原料を加熱して実施例1の第一熔融段階の最高保持温度Aとした。次いで第一熔融段階の最高保持温度Aから、第二熔融段階の各最高温度範囲を保持温度が10℃、あるいは15℃ずつ階段状となるように昇温させるプログラムを採用し、各保持温度で20分保持するような昇温スケジュールで熔融ガラスとした。そして実施例3では、このような昇温、保持スケジュールの後に、第二熔融段階以降の最終熔融段階で、実施例1の第二熔融段階の最高保持温度Bと同じ温度となるように保持した後に紡糸する製造工程とした。このような多段階保持温度を有する場合についても、上述したと同様に検証すると、やはり本発明の要件を満足するものとなることを確認することができた。
以上で説明したように、本発明のガラス繊維の製造方法によれば、ホローファイバーの発生頻度が従来よりも極めて少ないガラス繊維を得ることができ、プリント配線用として用いる際に最適な性能を発揮するものとなることが明瞭となった。

Claims (8)

  1. ガラス熔融用容器内で保持温度が異なる複数の熔融段階を経た後にノズルから熔融ガラスを紡出するガラス繊維の製造方法であって、
    第一熔融段階において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料混合物中のSO含有量を、ガラス原料混合物の総量に対して0.05質量%以上0.30質量%以下とし、
    更に、第一熔融段階において、ガラス組成物中のSO 含有量を0.001質量%以上0.02質量%以下の範囲内にし、
    第一熔融段階における熔融ガラスの最高保持温度が、1350℃以上であり、第二熔融段階以降の熔融段階における最高保持温度を、第一熔融段階の最高保持温度よりも高温とすることを特徴とするガラス繊維の製造方法。
  2. 第二熔融段階以降において、ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料中のSO含有量をガラス繊維中のSO含有量よりも0.003質量%以上多くすることを特徴とする請求項1に記載のガラス繊維の製造方法。
  3. 第一熔融段階において、酸化物換算の質量百分率表示で、SiO 70.0〜80.0%、Al 0〜2.0%、B 15.0〜21.0%、MgO 0〜1.0%、CaO 0〜2.0%、LiO 0〜2.0%、NaO 0〜3.0%、KO 0〜3.0%、LiO+NaO+KO 2.0〜5.0%の組成を含有するガラス組成物が得られるガラス原料混合物を、ガラス熔融用容器内へ投入することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のガラス繊維の製造方法。
  4. 第二熔融段階以降で、成形域にまで熔融ガラスを導いてガラス繊維を製造することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のガラス繊維の製造方法。
  5. 第一熔融段階後のガラス固化体を粉砕、分級して得た300μm以上1000μm以下の粒度を有する質量1gのガラス粉末を、800℃から1600℃に至るまで、8℃/分の昇温速度で50ml/分のヘリウムキャリアガス中で加熱したときに、その昇温時間中に放出されるSO2.0μg/l(リットル)以上20μg/l以下の範囲内にることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載のガラス繊維の製造方法。
  6. 第一熔融段階において、
    ガラス熔融用容器内へ投入されるガラス原料混合物中に芒硝を添加することを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載のガラス繊維の製造方法。
  7. 均繊維径が3.0μmを超え、且つ9.0μm未満になるように、ガラス繊維を成形することを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載のガラス繊維の製造方法
  8. ガラス繊維が電子部品用配線基板に用いられることを特徴とする請求項に記載のガラス繊維の製造方法
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