JP5673076B2 - 自動車のフロントピラー基部周辺構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車のフロントピラー基部周辺構造に関し、さらに詳しくは、ダッシュサイドパネルの上縁部とピラーパネルとの結合構造に係わるものである。
自動車の車室前部はダッシュパネルによってエンジン室と区画され、ダッシュパネルの左右両側には、車体側壁の室内側の面を構成するダッシュサイドパネルが接合され、さらに、左右のダッシュサイドパネルの室外側にはヒンジリンフォースを挟んでピラーパネル(サイドボディアウターパネル)の下部が接合されている。ピラーパネルの上部すなわちピラー部は、ダッシュサイドパネルの上縁部を越えて上方に延び、ルーフサイドに達している(例えば特許文献1参照)。
特開2000−255451号公報
上記ダッシュサイドパネルの上縁部とピラーパネルとの結合部分は、運転席および助手席の直ぐ前方に位置するので、自動車のNVH性能、特に、静粛性(騒音レベル低減)において重要な部分でもある。従来、このダッシュサイドパネルの上縁部とピラーパネルとの結合部分では、比較のために作成した図7に示されるように、ダッシュサイドパネル72の上縁部721,722,723の形状をピラーパネル73のピラー部731,732および窓開口フランジ部733に追従させるか、図8に示されるように、ダッシュサイドパネル82の上縁部823にピラーパネル83の下部834の形状を追従させることで部材間の隙間を無くす構造が採用されていた。
しかし、これらの結合形態では、何れか一方(72,83)の形状が複雑になり、部品の重量が増加したり、歩留まりが悪化したりする問題があった。特に、図7,8に示した例のように、フロントピラー部に三角窓730,830が設定される車両では、フロントピラーの下部(731,732,831,832)が前後2つに分岐しているので、この傾向が一層顕著になる。
さらに、図8に示した結合形態では、ダッシュサイドパネル82の上縁部823とピラーパネル83との溶接が、ピラーパネル下部834の外面側に接合される他部品84との干渉によって直ちに実施できないので、ダッシュサイドパネル82の中間に開口部820を設け、この開口部820から図示しない溶接ガンを挿入してスポット溶接していた。そのため、溶接工程の後で開口部820を塞ぐ遮音材などを別部品として追加しなければならない問題があった。
本発明はこのような実状に鑑みてなされたものであって、その目的は、部品形状の複雑化とそれに伴う重量増加や歩留まり悪化を回避しつつ、静粛性を確保するうえで有利なフロントピラー基部周辺構造を提供することにある。
上記従来技術の有する課題を解決するため、本発明は、ダッシュサイドパネル(2)と、前記ダッシュサイドパネルの車両室外側に接合される下部(34)およびその上方に延びるピラー部(31,32)を有するピラーパネル(3)と、を備え、前記ダッシュサイドパネルの上縁部(21)とその車両室外側に位置した前記ピラーパネルとの間の間隙を塞ぐフロントピラーモール(4)が、前記ダッシュサイドパネルの上縁部に装着されている、自動車のフロントピラー基部周辺構造にある。
本発明に係る自動車のフロントピラー基部周辺構造は、上記構成により、以下に記載されるような効果を奏する。
ダッシュサイドパネル(2)の上縁部(21)とその車両室外側に位置したピラーパネル(3,31)との間の間隙を塞ぐフロントピラーモール(4)を設定することで、ダッシュサイドパネル上縁部(21)とピラーパネル(3)との接合部分に良好な密閉性を確実に得ることができる。
そのため、接合部分の密閉性を確保するために、ダッシュサイドパネル上縁部(21)およびピラーパネル(3)のパネル形状を厳密に一致させる必要がなくなり、例えば、ピラーパネル(3)に関しては強度性能を優先した立体的なパネル形状を選択しても、ダッシュサイドパネル上縁部(21)に関しては成形性を優先した簡素なパネル形状を選定可能となり、パネル形状の複雑化に伴う重量増加や歩留まり悪化を回避しつつ、自動車のNVH性能、特に、静粛性(騒音レベル低減)を確保することが可能となる。
フロントピラーモール(4)は、一般的なモール類がそうであるように、樹脂成形品とすることで、安価かつ軽量でありながら高い寸法精度が得られ、しかも、金属薄板のプレス成形部品であるダッシュサイドパネル(2)やピラーパネル(3)との間に良好な密着性が得られるうえ、フロントピラーモール自体の固定や係止のための構造、および、最終的にフロントピラーモールの表面上に装着される内装材など他部品の位置決め若しくは固定や係止のための構造を容易に形成でき、フロントピラーモール1個分の部品点数およびコスト増加を補って余りある利点がある。
また、本発明の好適な態様では、前記フロントピラーモール(4)および前記ダッシュサイドパネルの前記上縁部(21)を貫通する貫通孔(410,210)に挿通された結合部材(5)により、前記フロントピラーモール(4)が前記上縁部(21)に固定されている。
この態様では、ダッシュサイドパネル上縁部(21)に対するフロントピラーモール(4)の固定が1つの結合部材(5)で達成され、フロントピラーモール(4)の組付け性が良好であるとともに、フロントピラーモール(4)の固定のための構造が、ダッシュサイドパネル上縁部(21)の貫通孔(210)のみからなり、成形性および製造コスト面で有利である。
また、本発明の他の好適な態様では、前記フロントピラーモール(4)、前記ダッシュサイドパネルの前記上縁部(21)、および、前記ピラーパネル(3,31)を貫通する貫通孔(410,210,310)に挿通された結合部材(5)により、前記フロントピラーモール(4)が前記上縁部(21)に固定され、かつ、前記ダッシュサイドパネルの前記上縁部(21)と前記ピラーパネル(3,31)とが相互に結合されている。
この態様では、フロントピラーモール(4)の固定と、ダッシュサイドパネル上縁部(21)とピラーパネル(3,31)の相互結合が、1つの結合部材(5)で達成され、組付け性および結合安定性、密閉性の点で有利である。特に、閉断面を画成するピラーパネル(3,31)は、両側のフランジ部以外にスポット溶接の溶接点を設けることができない(従来はボルトとウエルドナットで結合されていた)が、この部分の結合をフロントピラーモール(4)の固定と共通の結合部材(5)で同時に行うことで、フロントピラーモールの追加による実質的な組付け工数の増加は生じないばかりか、ボルトヘッドなどに比べて面積の大きいフロントピラーモール(4)を介して結合がなされることで、ダッシュサイドパネル上縁部(21)とピラーパネル(3)との接合部分の広範囲に亘って結合力を作用させることができ有利である。
また、本発明のさらに好適な態様では、前記フロントピラーモール(4)の裏面側に、前記ダッシュサイドパネルの上縁部(21)と前記ピラーパネル(3,31)との間の前記隙間に係入される係入片(48)が、前記結合部材(5)の挿通方向と交差する方向に突設されている。
この態様では、フロントピラーモール(4)が係入片(48)でダッシュサイドパネルの上縁部(21)に係止されることで、結合部材(5)に抜脱方向の力が作用するのが防止され、結合部材(5)の負担が軽減されるので、結合部材(5)として、貫通孔に押し込んで係止する方式のクリップを用いる場合に有利である。また、フロントピラーモール(4)の組付け時に、係入片(48)によって、結合部材(5)を挿通する以前にフロントピラーモール(4)が仮止めされる利点もある。
また、本発明の他の好適な態様では、前記ピラーパネルは窓開口(30)を有し、前記ピラー部は、前記窓開口の前方に位置した前ピラー部(31)と、前記窓開口の後方に位置した後ピラー部(32)とを含み、前記ダッシュサイドパネルの前記上縁部は、前記前ピラー部に沿った上縁前部(21)と、前記後ピラー部に沿った上縁後部(22)と、前記上縁前部と前記上縁後部との間で前記窓開口の下辺に沿って延在する上縁中間部(23)とを含み、前記上縁中間部にて、前記ピラーパネルの前記窓開口の下辺をなす窓開口フランジ部(33)に溶接接合され、前記上縁前部(21)は、略車両前後方向に延在する第1縁部(21a)と、その後端から略車幅方向外方に延びて前記窓開口フランジ部に至る第2縁部(21b)を含み、前記フロントピラーモール(4)は、前記第1縁部に対応した第1部分(41)と、前記第2縁部に対応した第2部分(42)とで略L字形状に形成されている。
フロントピラーに窓が設定される車体では、ダッシュサイドパネル上縁部(21,22,23)が、ピラーパネル(3)の前後2つのピラー部(31,32)と重なるので、パネル形状が複雑化する(図7)、スポット溶接のための開口が必要になる(図8)等の問題があったが、断面形状が大きく傾斜や屈曲が大きい前ピラー部(31)にフロントピラーモール(4)が設定されることで、ダッシュサイドパネル上縁部のパネル形状を簡素化することが可能になるとともに、溶接工程が簡略化される利点がある。また、フロントピラーモール(4)が、前ピラー部(31)に対応した略L字形状に形成されることで、フロントピラーモール自体の強度や密着性が向上する利点もある。
本発明に係る自動車のフロントピラー基部周辺構造を示す車室内後方から見た斜視図である。 フロントピラーモールを示す拡大斜視図である。 本発明に係る自動車のフロントピラー基部周辺構造におけるフロントピラーモールの取付けを示す車室内後方から見た斜視図である。 本発明の第1実施形態(a)および第2実施形態(b)を示す図1のA−A断面図である。 フロントピラーモールを装着したダッシュサイドパネル上縁部を、ピラーパネルを省略した状態で裏面側から見た要部斜視図である。 フロントピラーモールを装着したダッシュサイドパネル上縁部を、ピラーパネルを省略した状態で斜後上方から見た要部斜視図である。 ダッシュサイドパネルとピラーパネルの結合構造の比較例を示す車室内後方から見た斜視図である。 ダッシュサイドパネルとピラーパネルの結合構造の他の比較例を示す車室内後方から見た斜視図(a)およびそのB−B断面図(b)である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1及び図3は、内装材等を除去した自動車のフロントピラー基部周辺を車室内後方すなわち運転席側から見た斜視図である。各図において、自動車の車室前部はダッシュパネル1によってエンジン室側と区画され、ダッシュパネル1の左右両側には、車体側壁の室内側の面を構成するダッシュサイドパネル2が接合されている。なお、ダッシュパネル1の上部にカウルトップパネルが接合される場合等には、ダッシュサイドパネル2がカウルサイドパネルと呼ばれることもある。
ダッシュサイドパネル2は、前方側の縁部においてダッシュパネル1に接合され、後方側の縁部には、ドア開口フランジの一部を構成するフランジ部25が形成されている。さらに、ダッシュサイドパネル2の上縁部(21,22,23)は、窓開口30の下辺をなす中間部23(窓開口フランジ部)と、その前方に位置した上縁前部21、後方に位置した上縁後部22の3つの部分で構成されている。
これらのうち、中間部23は、ダッシュサイドパネル2の中央部およびフランジ部25に対して、フロントピラー(後述する前ピラー部31)の立体的断面形状(31b)の分だけ車幅方向外方に延出した部分から立ち上げられており、それに伴い、図3に示すように、上縁前部21は、車両前後方向に延びる第1縁部21aとその後端から車幅方向外方に延びて中間部23の前端に至る第2縁部21bを含み、また、上縁後部22は、フランジ部25の上端から前上方に延びその上端側で車幅方向外方に延びて中間部23の後端に至っている。
ダッシュサイドパネル2の室外側には、図示しないヒンジリンフォースを挟んで、ほぼ同じ外形状のピラーパネル3の下部34(33,35)が接合されている。ピラーパネル3の上部は、ダッシュサイドパネル2の上縁部(21,22)を越えて上方に延びる前ピラー部31および後ピラー部32となっており、それらの中間に窓開口30が形成されている。前ピラー部31と後ピラー部32は図示しない上部で一体となってルーフサイドに連続している。
前ピラー部31は、側面31aとその後側に連続した後面31bを含む断面略L字状に形成されており、側面31aが、ダッシュサイドパネル2の上縁前部21における第1縁部21aに隣接し、後面31bが第2縁部21bに隣接している。しかし、これら側面31aおよび後面31bに、ダッシュサイドパネル上縁前部21の第1縁部21aおよび第2縁部21bが完全に接しているのではなく、図3および図4(a)に示す第1実施形態では、第1縁部21aの段差部21d(車両室外側への膨出部)に最接近する側面31aの膨出部31dを含む隣接区間全域に隙間21cが形成されている。代替的に、図4(b)に示す第2実施形態では、第1縁部21aの段差部21dに側面31aの膨出部31dを当接させ、それ以外の部分に隙間21cが形成されるようにしている。
ピラーパネル3の前後ピラー部31,32は、ピラーパネル3の下部34から上述したような立体的な断面形状をなして上方に延び、しかも、前ピラー部31は、フロントウインドウの傾斜に対応して、車両後方側に傾斜して立ち上がっているため、窓開口30の前下方の角部に位置した前ピラー部31の後面31bはやや鋭角的に屈曲して上方に延びている。ダッシュサイドパネル2の上縁前部21も、前ピラー部31の基部に応じた立体的断面形状をなして前上方に立ち上がっているが、特に第2縁部21bを前ピラー部31の後面31bに完全に追従させるには、より大きな屈曲が必要となり、その場合、成形性が悪化することになる。
そこで、ダッシュサイドパネル2の第2縁部21bは、図3に示すように、前ピラー部31の後面31bに向かって前上方に延びたままの傾斜角度で終端させることで、隙間21cは残るものの、成形性の悪化を回避し、また、前ピラー部31の側面31aと、ダッシュサイドパネル上縁前部21の第1縁部21aも、隙間21cを残すことでパネル形状を簡素にする一方、隙間21cを閉鎖してNVH性能を確保するために、前ピラー部31の基部とダッシュサイドパネル2の上縁前部21との境界部分に沿ってフロントピラーモール4が設定されている。
フロントピラーモール4は、樹脂成形品で構成され、ダッシュサイドパネル上縁前部21の第1縁部21aおよび前ピラー部31の側面31aに対応した第1部分41と、ダッシュサイドパネル上縁前部21の第2縁部21bおよび前ピラー部31の後面31bに対応した第2部分42とを含み、図1〜図4および図6に示されるように、平面視において略L字形状に形成されている。
フロントピラーモール4の第1部分41は、ダッシュサイドパネル上縁前部21の第1縁部21aに対応した側壁部43と、その上側から段部47を介して前ピラー部31の側面31aに向かって張出した第1張出部45とを含み、側壁部43のほぼ中央には貫通孔410が設けられ、貫通孔410の周囲には、後述するクリップ5の頭部が収容される座面が形成されている。また、側壁部43には、格子状に補強リブ43aが一体成形されており、このうち、上下方向の補強リブは段部47を経て第1張出部45の基部に達している。また、第1張出部45の前端には室内側に向かって湾曲した前端縁45aが形成されている。
フロントピラーモール4の第2部分42は、ダッシュサイドパネル上縁前部21の第2縁部21bに対応した後壁部44と、その上側から前ピラー部31の後面31bに向かって上方に張出した第2張出部46とを含み、後壁部44の裏面側には、図5に示されるように、前ピラー部31の後面31bの傾斜角に沿って斜前下方に突出した係入片48が形成されている。
フロントピラーモール4の車体への取付けに際しては、第2部分42の係入片48を、ダッシュサイドパネル上縁前部21の第2縁部21bと前ピラー部31の後面31bとの間の隙間21cに係入し、後壁部44を第2縁部21bに重ね、かつ、第1部分41の段部47を、ダッシュサイドパネル上縁前部21の第1縁部21aの上に被せるとともに側壁部43を第1縁部21aに重ねた状態で、図4(a)に示す第1実施形態では、クリップ5の先端部を貫通孔410から押し込み、ダッシュサイドパネル上縁前部21の段差部21dの貫通孔210に貫通させた状態で係止する。
これにより、フロントピラーモール4がダッシュサイドパネル2の上縁前部21に密着した状態で固定され、フロントピラーモール4の各張出部45,46および前端縁45aが前ピラー部31に密着されることで、隙間21cが塞がれる。この際、貫通孔210の背後に位置した前ピラー部31の膨出部31dに形成された大径の貫通孔310(逃げ孔)により、ダッシュサイドパネル2の上縁前部21と前ピラー部31との隙間21cが比較的狭い場合でも、クリップ5の先端と前ピラー部31(膨出部31d)との干渉が防止される。フロントピラーモール4は樹脂成形品で構成されているので、安価かつ軽量で寸法精度が高い上、鋼板製のダッシュサイドパネル2や前ピラー部31との密着性も良好であり、かつ、鋼板の塗装面を損傷することもない。
また、クリップ5を押し込み係止する取付け作業そのものが簡単なことに加えて、取付け作業時に、段部47と係入片48によって、フロントピラーモール4がダッシュサイドパネル2の上縁前部21に仮止めされるので、取付け作業が一層容易になる。なお、段部47の下面に、ダッシュサイドパネル上縁前部21の裏面側に係入する係入片(リブや突起など)を設けても良い。これらの係入片が、クリップ5の押し込み方向と交差する方向に突設され係入されることで、フロントピラーモール4の取付け状態で、クリップ5の抜脱方向に作用する力が低減される利点がある。
また、図4(b)に示す第2実施形態では、クリップ5の先端部を貫通孔410から押し込み、ダッシュサイドパネル上縁前部21の段差部21dおよび前ピラー部31の膨出部31dの貫通孔210,310に貫通させた状態で係止することにより、フロントピラーモール4がダッシュサイドパネル2の上縁前部21と前ピラー部31とに密着した状態で固定され、隙間21cが塞がれると同時に、ダッシュサイドパネル2の上縁前部21(段差部21d)と前ピラー部31(膨出部31d)とが、クリップ5で結合される。
この第2実施形態では、前ピラー部31の膨出部31dと、ダッシュサイドパネル上縁前部21の段差部21dとが当接し、かつ、各貫通孔210,310が一致するように寸法精度を確保する必要があるものの、凸面(膨出部31dと段差部21d)同士の当接は、各パネル(21,31)の縁部(21a,31a)を追従させる場合に比べれば、容易に寸法精度が得られるので、成形性に大きく影響することはない。また、貫通孔210,310の何れか一方をルーズホールにして、誤差が吸収されるようにしても良い。
以上、本発明の実施の形態について述べたが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいてさらに各種の変形および変更が可能である。
例えば、上記各実施形態では、フロントピラーモール4の結合部材に押し込み式のクリップ5を用いる場合を示したが、貫通孔410,210,310を異形孔として押し回し方式のクリップを利用したり、早回しネジやビスを用いたりすることもできる。また、従来同様、結合部材にボルトとウエルドナットを用いることもできる。
また、上記各実施形態では、窓開口33と前後ピラー部31,32を有するフロントピラーの前ピラー部31の基部にフロントピラーモール4を装着する場合を示したが、窓開口を有さない単一のピラーの基部にフロントピラーモールを設置することもできる。また、フロントピラーモールを、後ピラー部32の基部(ダッシュサイドパネル2の上縁後部22)にも設置可能である。但し、後ピラー部32は前ピラー部31に比べて断面形状が小さいうえ、屈曲角度も緩く、プレス成形によって充分な密着性が得られるので、上記各実施形態では設定されていない。
1 ダッシュパネル
2 ダッシュサイドパネル
3 ピラーパネル
4 フロントピラーモール
5 クリップ(結合部材)
21 上縁前部
21a 第1縁部
21b 第2縁部
21c 隙間
21d 段差部(凹部)
22 上縁後部
23 上縁中間部(窓開口フランジ部)
25,35 ドア開口フランジ部
30 窓開口
31 前ピラー部
31a 側面
31b 後面
31d 膨出部
32 後ピラー部
33 窓開口フランジ部
34 ピラーパネル下部
41 第1部分
42 第2部分
43 側壁部
44 後壁部
45 第1張出部
46 第2張出部
47 段部
48 係入片
210,310,410 貫通孔

Claims (5)

  1. ダッシュサイドパネルと、前記ダッシュサイドパネルの車両室外側に接合される下部およびその上方に延びるピラー部を有するピラーパネルと、を備え、前記ダッシュサイドパネルの上縁部とその車両室外側に位置した前記ピラーパネルとの間の間隙を塞ぐフロントピラーモールが、前記ダッシュサイドパネルの上縁部に装着されている、自動車のフロントピラー基部周辺構造。
  2. 前記フロントピラーモールおよび前記ダッシュサイドパネルの前記上縁部を貫通する貫通孔に挿通された結合部材により、前記フロントピラーモールが前記上縁部に固定されている、請求項1記載の自動車のフロントピラー基部周辺構造。
  3. 前記フロントピラーモール、前記ダッシュサイドパネルの前記上縁部、および、前記ピラーパネルを貫通する貫通孔に挿通された結合部材により、前記フロントピラーモールが前記上縁部に固定され、かつ、前記ダッシュサイドパネルの前記上縁部と前記ピラーパネルとが相互に結合されている、請求項1記載の自動車のフロントピラー基部周辺構造。
  4. 前記フロントピラーモールの裏面側に、前記ダッシュサイドパネルの上縁部と前記ピラーパネルとの間の前記隙間に係入する係入片が、前記結合部材の挿通方向と交差する方向に突設されている、請求項2または3記載の自動車のフロントピラー基部周辺構造。
  5. 前記ピラーパネルは窓開口を有し、前記ピラー部は、前記窓開口の前方に位置した前ピラー部と、前記窓開口の後方に位置した後ピラー部とを含み、前記ダッシュサイドパネルの前記上縁部は、前記前ピラー部に沿った上縁前部と、前記後ピラー部に沿った上縁後部と、前記上縁前部と前記上縁後部との間で前記窓開口の下辺に沿って延在する上縁中間部とを含み、前記上縁中間部にて、前記ピラーパネルの前記窓開口の下辺をなす窓開口フランジ部に溶接接合され、前記上縁前部は、略車両前後方向に延在する第1縁部と、その後端から略車幅方向外方に延びて前記窓開口フランジ部に至る第2縁部を含み、前記フロントピラーモールは、前記第1縁部に対応した第1部分と、前記第2縁部に対応した第2部分とで略L字形状に形成されている、請求項4記載の自動車のフロントピラー基部周辺構造。
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